日本各地からうつわの作家さんが集まった、アンジェの陶器市が始まっています。普段店頭では知ることのできない作り手のお人柄や想いといった「うつわの向こう側」を知ることで、まるで体温を帯びたかのように温もりを感じるうつわたち。自然と湧く特別な愛着に、心もほっこりと温まります。今日は、アンジェの陶器市にご参加いただいた作家さんたちの毎日の暮らしをご紹介。作家さんたちの暮らしの中に溶け込むうつわたちには、なんだか知っているあの人へ対するような親しみを覚えます。■古谷浩一(ふるたにひろかず)さん:古谷さんのバレンタインデー「バレンタインのチョコ!やっぱり貰えると嬉しいものですね」そんなエピソードとともにインスタグラムにUPされた冒頭の写真は、信楽にある古谷製陶所の古谷浩一さんのもの。りんご皿に乗っているのは手作りチョコレート?砕いたナッツがざっくりと入ったチョコレートバーの後ろに見え隠れする小さな赤いハートがなんとも微笑ましい1枚です。■su-nao home(スナオホーム)さん:Today’s Specialは、特製中華プレートsu-nao homeさんの大き目のリム皿に乗っているのは、チャーハンに、揚げたての春巻きに、冷蔵庫の常備菜たち。キッチンに立つのが好きなsu-nao homeの松本さんの手にかかれば、今夜のメニューもお手のもの。おかずがちょこちょこ乗ったボリュームたっぷりワンプレートは、松本家の今夜のご馳走です。■赤地径(あかじけい)さん:仕事の合間にひと休み・・・張り詰めた空気の作業場で、毎日進められているうつわ作り。午後のおやつの時間にはふっとこめかみも緩まって、ついつい笑顔がこぼれます。そんなある日の赤地さんのおやつは、ワッフルとブラックのコーヒーで。美味しいおやつでひと休みをすると、午後の筆運びがちょっと違います。■松尾直樹(まつおなおき)さん:お誕生日は奥さま手作りケーキでいちごのケーキは、お誕生日の松尾さんのために奥さまが作った特製ケーキ。松尾さんがロウソクの火を消す前に先にお子さまにふっと消されちゃったのも、お誕生日の楽しい思い出。そんな楽しい思い出のケーキが残っていたから、今日はひと切れ、仕事の合間のおやつにして。作り手である作家さんたちの、うつわのある暮らし。それぞれのうつわに、それぞれの物語を乗せて、何気ないシーンがとっておきに思えるそんなひと皿です。=写真:作家さんご提供文・宮城=暮らしのはなし 作り手さんのはなし 【アンジェの陶器市はこちらから。お散歩気分でどうぞいらっしゃいませ。】
2017年02月24日陶器市やギャラリーでお気に入りの作家さんのうつわを手に入れたものの、日頃の手入れってどうすればいいんだろう?アンジェでも豆皿市や陶器市を行い、そんな声を耳にする今日この頃。お気に入りのうつわは永く使っていただきたいから、今日はそんなうつわのお手入れ方法をご紹介しますね。■うつわの種類うつわは大きく分けて、「磁器」と「陶器」の2種類に分かれます。「磁器」は「石もの」とも呼ばれ、陶石が主な原料。光が透き通り硬いのが特徴で、たたくと金属的な高い音がします。それに対して「陶器」は「土もの」とも呼ばれ、陶土が原料。光が透き通らず柔らかいのが特徴で、たたくと鈍い音がします。水を吸わない磁器は特別なお手入れを必要としませんが、吸水性のある陶器はお手入れをしないとお料理の汁気などで風合いが変わってしまうことも。味わいのある風合いならそれを楽しむのも素敵な心意気なのですが、大きなシミになってしまうとちょっと困ってしまいますね。今日はそんな「陶器」の負担をぐっと減らす、お手入れ方法をご紹介します。■うつわ(陶器)のお手入れ方法=使用前=「使い始めにお米のとぎ汁で煮る」という方法もあるのですが、カビの発生の原因になることもあるようです。今回は水に浸けて使用する方法をご紹介します。汚れがつくのを防ぐためにあらかじめ水に浸します。浸けるのは2分〜5分ほど。その後、取り出して軽く拭いて使用します。■うつわ(陶器)のお手入れ方法=使用後=1:うつわを使用した後は、中性洗剤で洗います。金属タワシは傷をつけてしまうので、ここではスポンジを使用しましょう。2:ぬるま湯や水ですすぎます。3:布巾で水気を拭き取ります。4:すぐにはしまわずに、一晩しっかり乾かしてからしまいます。ちょっとひと手間お手入れをするだけで、永くお使いいただけるうつわ達。うつわを育てる感覚で、使い込む楽しさをも味わっていただけたらと思います。=写真・文宮城=暮らしのはなし モノのお手入れ
2017年01月24日日本各地から集めたうつわの祭典「青山陶器市」が、6月23日から7月5日まで東京・青山のコト・モノ・ミチ アット トウキョウ(coto mono michi at TOKYO)で開催される。会場には、愛知県瀬戸市で活躍する窯元や作家の作品を中心に、数百点ものうつわが集結。普段使いにちょうどいいカトラリーレストやカップ、皿などから、インテリアにぴったりのアイテムまで幅広く展開される。黄瀬戸、織部、貫入などうつわの種類や技法も様々。同イベント限定の特別品も登場する他、500円、1,000円、1,500円、2,000円、3,000円、5,000円均一コーナーや、ワケあり品を含んだ掘り出し市も開催される。【イベント情報】「青山陶器市」展会場:コト・モノ・ミチ アット トウキョウ住所:東京都港区南青山5-2-16 青山フレックスA会期:6月23日~7月5日時間:11:00~20:00(6月23日は19:00まで、7月5日は17:00まで)
2016年05月30日料理するのも、食事するのも楽しくなるような日常使いの器を集めたイベント「愛着のもてる、うつわたち。」が、5月17日から6月7日まで、東急プラザ銀座6階にあるジャパンメイドをセレクトしたショップ・クープスタンド(COOPSTAND)で開催される。クープスタンドは、日本各地のブランドや作り手を紹介し、永く使い続けたい愛着の持てる商品を提案するセレクトショップ。同イベントでは、島根県の出雲に根ざした民藝の窯元「出西窯」や、福島県会津の作陶家「五十嵐元次」を中心に、日本各地に根ざした窯元の器や、伝統を受け継ぎながら新たな提案をしている作家の器を展示する。このほかの出店は我戸幹男商店や木村硝子など。なお、会期中は合わせてコーディネートしたいカトラリーやグラス、クロスなども展開される。【イベント情報】「愛着のもてる、うつわたち。」会場:クープスタンド(COOPSTAND)住所:東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザ銀座6階会期:5月17日~6月7日時間:11:00~21:00休館日:不定休
2016年05月18日誕生日、引越祝い、結婚祝い、お世話になっているあの人へ、何かのお礼に添えたいプチギフト…など、プライベートやビジネス上でもギフトのやりとりをする機会は意外と多いもの。贈られると嬉しいギフト。でも選ぶのに苦労することって多くありませんか?その人が好きなものや会話に出てきた話題をヒントに選ぶのはもちろんですが、相手の好みを知らないままにギフトを贈ることもあるでしょう。ちょっとセンスがよくて気の利いたものを贈りたいのに、時間切れで”コレ!”といったものを選べず、いつも通りのお菓子になってしまった …など、ギフト選びに悩むことも多いのではないでしょうか。そこで今回は、少しのコツでギフト選びがラクに、そして楽しくなる方法をご紹介しましょう。「ありがとう」のメモに添えたいプチギフト日常のちょっとしたお手紙や感謝の気持ちに添えたいプチギフト。でも、いざ探そうと思ってもちょうどよいものに巡りあえないこともしばしば。そんな時は、少し日持ちがするかわいいパッケージのお菓子や、旅行先で見つけたその土地ならではの調味料、個包装になったハーブティなどをストックしておくのがおすすめ。普段買えない場所で素敵なお土産を2~3個多めに買っておくと、いざ、何かのお礼に添えたい時にさっと使えるので便利。賞味期限が迫ったら自分で使ってしまえるので、無駄にもなりません。食べ物でなくても、ステーショナリーやお香、アロマなどのアイテムもおすすめです。例えば、かわいいプリントのコースターセット。▼鹿児島睦_図案コースター(四枚入り)コースターとしてお使いいただくのはもちろん、お部屋のインテリアとして壁に貼ったりと、使い方もアレンジ次第で楽しめます。さりげないギフトとして添えたい時用に、紙ものならかさ張らないので、いくつかストックしておくのもよいでしょう。 新生活や結婚祝いお茶好きの友人へのプレゼントにこだわりの品をお気に入りのマグカップはあるけれど、お気に入りの急須を持っている方は案外少ないのかもしれません。ちょっと特別なギフトには、自分ではなかなか買えないけれど、できればいいものを使いたいと思っているモノを選ぶのもいいでしょう。▼萬古焼の急須例えばこちらの「萬古焼」(ばんこやき)で作られた急須は、吸水性が少ないため、淹れたお茶の匂いが付きにくいのが特徴だそう。また、「萬古焼」の土はアルカリ性なので、酸化されてしまったお茶は急須を通して中和され、味が落ちないと言われています。手に馴染むサイズ感で、ちょっとお茶を楽しむのにちょうど良い大きさ。いいモノを贈りたいときに、モノの背景も伝えたいこだわりの逸品を選んでみてはいかがでしょうか。 出産のお祝いに、手作りの楽しみを出産のお祝いというと、赤ちゃんが産まれた後に贈るイメージがありますが、出産後はママも育児に忙しく、渡すタイミングが難しいことがあります。そういう心配があるときは、出産前のママ準備期間中に贈れるギフトもおすすめです。▼my first baby shoes teo子育て真っ最中のママ二人が生み出したという、自分で手作りできるファーストシューズのキット。制作時間は、なんとたったの2~3時間。針穴を拾って縫っていくだけで出来上がるので、手先が器用ではない方にも大丈夫。歩き始めの赤ちゃんが安心して使用できるように、素材も機能もこだわり抜き、使用している革は、全て天然素材。表、裏とも安全性の高い植物性タンニンなめしの革を国内で染め上げ、アウトソールにはヌメ革、インソールには低反発クッション付きの豚革を使用しています。大切なお子さんの誕生というタイミングには、安心でカワイイ、温かいセンスが伝わるギフトを贈りたいですね。センスが光る、想いが伝わる! 「ギフト選び」のコツエシカルなモノ、ソーシャルなモノ、オーガニックなモノを中心にセンス溢れるギフトアイテムを集めたオンラインショップ「ARIGATO GIVING」のオーナー、五十嵐洋さんに「ギフト選びのコツ」についてお伺いしました。「ARIGATO GIVING」オーナー 五十嵐洋さん“ココロのつながりを販売するオンラインショップ”をテーマに「ARIGATO GIVING」を展開。エシカルなモノ、ソーシャルなモノ、オーガニックなモノを中心に、贈り物、プレゼントにおすすめしたいアイテムを販売中。「普段生活していると色々なシーンでギフトを選ぶ時がありますが、『誰に』 『どんな用途で』 『いつまでに』は必然的と決まっていきます。その後、気をつけたいのは2点 “笑顔” と “驚き” です。笑顔は、その人が欲しかったけど持っていないモノやあると便利なモノを。驚きは、何で知っていたの? というその人に関わることや、今まで見たことも無いような面白いものを。これらポイントを踏まえて、プレゼントを選ぶとよいですよ」(五十嵐さん)ギフトは今まだ知らなかったものやこだわりのもの、一瞬でかわいい! 素敵! と心を奪われてしまうようなもの、など意外性と相手を思う気持ちを一緒に贈りたいものですね。ぜひみなさんも参考にしてみてください。取材協力:ARIGATO GIVING
2015年10月20日“ガラスドーム”と言えば、どんなイメージがあるでしょうか? 普段目にする機会といえば、パティスリーやパン屋さんの店頭で美味しそうなケーキが、素敵にディスプレイされていることが多いかもしれません。憧れはあるけれど、自分では「どうやって取り入れたらいいの?」と思う方も多いのでは。そこで今回は、おもてなしの際にはもちろん、ガラスドームを普段使いに取り入れ、インテリアとしても楽しめるコツをご紹介します。インテリア編 ~ お気に入りをギュッと閉じ込める自分のお気に入りのグッズやアクセサリーなどをギュッと閉じ込めて、周りにキャンドルや雑貨を散りばめたり、お花を少し添えて飾るだけで、自分だけの世界感が完成します。インテリア編のポイント・思い出のある物やアンティークな小物を閉じ込めて・アートフラワーを入れて、自分だけの小さな植物園に・読みかけの本をディスプレイ代わりに・お気に入りを無造作に詰め込んでフード編 ~ 空気や湿気から守り、おもてなしの演出にもクッキーやケーキ、パンなど、空気や湿気に触れたくないフードを可愛く保存。何気ないフードが入っていても、これならテンションが上がります。チーズなどもドームごと冷蔵庫に入れて置けば、お客様を迎えたときや、自宅でのリラックスタイムもリッチな気分でワインやお酒の時間を楽しめます。フード編のポイント・ラスクなどのちょっとしたスイーツもドームで出せば演出に・スイーツをお皿ごと閉じ込めて、まるでおうちカフェ・パイ生地クッキーなどのスイーツを入れて・パン、ケーキなどを保存しながらディスプレイ職人によるハンドメイド、美しいガラスウェアLSA(エルエスエー)は約40年前にロンドンにて設立されたガラス・インテリアブランド。創設者のひとりであるヤナス ルブコウスキーの生まれ故郷であるポーランドのガラス職人により、技術や伝統を活かしたハンドメイドガラスウェアを展開しています。独創的であり洗練さも兼ね備えたラインナップは、世界のインテリアショップ、ハイクラスのレストランまで、幅広い層から支持を受けるユニークなブランドです。機能的でありながら、ハンドメイドならではのオーガニックな美しいプロダクトをご自宅でも取り入れてみてはいかがでしょうか。ガラスドーム お問い合わせ先/株式会社トーク TEL: 0572-23-5166
2015年07月30日長崎空港から車で約1時間の波佐見町は、長崎県のほぼ中央に位置し、県内で唯一海に面していない場所。四方を山に囲まれた盆地で、稲穂が美しい棚田や山菜や野草が自生する豊かな自然に恵まれています。そして、やはり大きな魅力は最近、再注目されている波佐見焼でしょう。なんと400年以上の歴史があるという波佐見焼。丈夫で割れにくいため、実用の器として昔から愛用されてきました。ここ数年はモダンなデザインの器やカラーバリエ―ションも幅広くなり、値ごろ感もあることから、新たなファンも増えています。セレクトショップなどでフェアが開催されていることも多いため、すでに使っている方も多いのではないでしょうか。波佐見町内には製陶所の跡に残る建物を改装し、カフェや雑貨店が集まる場所、地元食材を使った料理を波佐見焼の器で提供するレストラン、ホテルなどが増え、立ち寄りたい魅力がアップしています。今の波佐見の魅力がギュッと詰まった西の原町内にはさまざまな窯元やショップが点在していますが、カフェや雑貨店などが立ち並ぶ「西の原」は、まず立ち寄りたい場所。一部の建物は国の有形文化財に指定されているそう。南倉庫カフェレストラン モンネ・ルギ・ムックギャラリー モンネポルトshady波佐見町は昔ながらの日本の風景が残る場所。旅の途中で、日本の棚田100選に選ばれている「鬼木の棚田」には、ぜひ立ち寄りたいもの。ニューオープンのホテルにステイ西の原にもほど近く、波佐見の観光をゆっくり楽しめるように、2015年春、波佐見初のホテル「ホテルブリスヴィラ波佐見」がオープン。宿泊者は、ホテルから徒歩1分ほどにある「はさみ温泉 湯治楼(ゆうじろう)」を1泊につき1回無料で利用できるのも嬉しい。翌朝は、波佐見そして長崎県産の食材を使った朝食でエナジーチャージ。開放感ある高い天井、大きな窓から明るい陽射しが差し込むレストランにてのんびり。これからの週末や夏休みは陶芸体験や味噌作りなどのイベントもいろいろと予定されています。波佐見だけでもめいいっぱい楽しめますが、周辺にある焼き物の産地を一緒に巡ったり、車で約30分のハウステンボス観光と組み合わせた旅程にするのもオススメです。取材協力/西の原 monneporte TEL 0956-76-716311:00~18:00休 水曜 南倉庫TEL 0956-76-721411:00~18:00休 水曜カフェレストラン モンネ・ルギ・ムックTEL 0956-85-803312:00~23:00休 水曜 shadyTEL 0956-85-232410:00~18:00休 水曜ホテルブリスヴィラ波佐見TEL 0956-85-8338 長崎県波佐見町観光協会 はさみ温泉湯治楼 陶農レストラン清旬の郷
2015年06月04日ちょっとしたことで欠けたり、うっかり割ってしまったけど、愛着があって捨てられずにしまってある陶磁器のひとつやふたつ、誰もがお持ちなのではないでしょうか。私もしかり。大事な器を金継ぎに出して修理して使っていますというアラフォーもいらっしゃるかもしれませんね。ですが、本漆や本物の金、金箔などを使った本格的な金継ぎは、完成させるまでに何か月もかかり、値も張るため、興味はあったけれども、自分ではトライできずにいました。本来の金継ぎとは、欠けたりひびが入ったり、割れてしまった陶磁器や漆器を天然の漆などで接着し、継ぎ目を金や銀、真鍮などで飾る日本独特の修理方法。室町時代に茶道の普及とともに盛んになったと言われており、修理した継ぎ目を景色に見立てて楽しむなど、割れる前と異なる表情を楽しむことができます。今回、新うるしを使い、初心者でも簡単にできて、料金も手ごろ、さらに1回の講座参加で完成という“超簡単な金継ぎ”のワークショップがあると知り、参加してみました。工程は基本3ステップ。1~2時間ほどで完成講師は、東京・荻窪にあるブックカフェ「6次元」の店主、ナカムラクニオさん。ナカムラさんは、陶磁器の研究や修復も手がけていて、自分で手軽にできる新うるしを使った金継ぎを提案。日本各地のギャラリーやカフェなどでうつわの修復を指導されています。また、「6次元」でも金継ぎワークショップや修理の依頼を受けつけているのだそう。まず用意する材料は、・エポキシパテ・新うるし・金粉(真鍮粉)・薄め液・耐水サンドペーパー 粗目と細目・細筆(0号)・絵皿・マスキングテープなど。どれも画材ショップやDIYショップなどで手に入り、全て揃えても¥3,000程度。<STEP1> 欠けや割れをエポキシパテと接着剤でつける2層に分かれたエポキシパテを指でこねて混ぜ合わせ、欠けた部分に埋め込む。ひびには押し付けて表面を平らに。割れたものは接着剤で張り付けて、マスキングテープで補強。乾いたら、接着面にエポキシパテを塗り込み、ひびの場合と同様に平らにする。パテは速乾性なので、乾かないうちに、はみ出たパテを拭き取る。<STEP2> 接合部分の表面を磨くパテが固まったら、耐水性のサンドペーパーに水をつけながら、接着面をこすり、表面を滑らかにする。和食器は本体そのものを削ってしまわないよう注意が必要。<STEP3> 新うるしで仕上げる新うるしと金粉(真鍮粉)を1:1の割合で小皿に入れ、少しずつ薄め液を加えながら混ぜる。粘り気が出てきたら、極細の筆(0号)を使って、パテの上に塗る。約2時間で、基本的には終了。1~2日置いてしっかり乾燥させてから、つやを出すため金継ぎ部分にオリーブオイルなどの植物油を塗って、柔らかい布で磨けば完成。想像していた以上に簡単にできたのにびっくり。講師のナカムラクニオさんによると、絵柄のある器は、柄と金とのコントラストを考えながら、継いでいく面白さもあるそう。さらに、本来の金継ぎの歴史やエピソードなど、新手法以外のお話もある、楽しいワークショップとなりました。ほかの参加者は、金継ぎに興味があったというアラフォー世代の女性がほとんど。「うっかり割ってしまったけれど、想い出があるので捨てられず、家族に内緒でしまっておいた」家族お揃いのマグカップや、「使うたびに、ほんのちょっとの欠けが気になっていた」大皿などを持参。仕上がった後は、自分で “金継ぎ” した器を手に、生き生きとした表情に変わったのが印象的でした。家に持ち帰り、乾燥させてからオリーブオイルを塗って磨くと艶が出ました。なんだか前より一層、愛着がわいて、テーブルに登場する機会が増えたように思います。伝統的な本漆で金を蒔くのとはもちろん仕上がりが異なりますが、普段使いのお皿やカップなら、このやり方でも満足できます。欠けやひびが気になって、しまいこんでいる愛器があったら、この簡単な金継ぎを試してみて欲しいなと思いました。なお、今回の開催場所は、伝統工芸品から現代のプロダクトまで、日本の"今"の暮らしに映えるアイテムを集めたライフスタイルショップ「CLASKA Gallery & Shop “DO”(ドー)」日本橋店。今回の「はじめての金継ぎワークショップ」は、同ショップでは初の取り組みだったといいますが、キャンセル待ちがでるほど反響が大きかったといいます。食と食卓のしつらえ、ライフスタイルを繋ぐコンテンツとして、不定期ではありますが開催を予定しているそうです。
2015年04月15日「minä perhonen(ミナ ペルホネン)」のデザイナー皆川明さんと、陶芸家の安藤雅信さんによる「はねの器 ハナの器」展が、西麻布のギャラリー「le bain(ル・ベイン)」にて開催されている。安藤雅信さんは岐阜県多治見市に「ギャルリ百草(ももぐさ)」を構え、活動する陶作家。皆川明さんとのコラボレーションによる器づくりは、2年前よりスタート。安藤さんの定番の器に、「minä perhonen」ならではの蝶々がスタンプされたものは、人気の高い作品となっている。今年は新たに、羽の形をした器が登場。日常で使いやすい器をテーマに作られた“はねシリーズ”は、2つ並べると蝶々のようになり、模様を描くように盛りつけが楽しめる。絶妙な色合いの器は重ねて使っても。またデザインから2人で考え、皆川さんが自ら絵付けした花や蝶の模様の器やカップなど、さまざまな種類が並ぶ。なかには、家のお守りにもなるなべ敷き「Roomori(ルーモリー)」や、見ると元気になれる愛らしい人形「Hope(ホペ)」といったユニークなものもあり、選ぶのに悩んでしまいそうだ。上下を変えると、顔の表情が変わる「Roomori(ルーモリー)」。向かいにあるギャラリー「MITATE(ミタテ)」では、「minä perhonen」による「BLUE ときどき YELLOW」展を同時開催。青と黄色をテーマにセレクトされた、ハンカチやバッグ、コースター、バッジ、カップなどのオリジナル商品を販売している。オーガニックコットンとリネンのタオルは、今回初登場。ハンカチ、タオルなどがある。ブルーと黄色で揃えられた、スタッキングできるカップ「pudding/」さらに併設の和菓子店「ori HIGASHIYA(オリ ヒガシヤ)」は、会期中、「minä café」に変身。皆川さんによるレシピで作られたカレーやサンドイッチを今回発表の器で食べられるという、とても贅沢なカフェ。アイス最中やかき氷などの甘味、ドリンクも自家製ジンジャーエール、コーヒーや煎茶のほか、シードルや自家製サングリア、ワインなども揃っている。玄米ごはんのカレー(¥1,000)と、今回のために考案されたアボカドとベーコン、マスカルポーネとナッツの2種が愉しめる「minäサンド」(¥800)。初日にはオープン前から行列ができるほどの人気。充実した展示となっているので、ご興味のある方はぜひお早めに。皆川明+安藤雅信「はねの器 ハナの器」展minä perhonen「BLUE ときどき YELLOW」展※同時開催「minä café」会期:開催中~7月18日(水)営業:11:00~19:00 月曜日定休場所:ギャラリーle bain/ギャラリーMITATE/ori HIGASHIYA 東京都港区西麻布3-16-28お問い合わせ:03-3479-3842 取材/赤木真弓
2012年07月10日大阪・阿倍野区の昭和町といえば、戦災をくぐり抜けた長屋が点在し、昔ながらのたたずまいが今なお残るところ。毎年4月28日の「昭和の日」には、落語、紙芝居、あめ細工といった懐かしい昭和の文化が体感できるイベントが開催されるなど、注目を集めているエリアでもある。そんな、かっぽう着姿のお母さんやラッパを吹きながらやってくるお豆腐屋さんが似合いそうな路地裏に、「暮らし用品」という器と道具のお店が今年1月7日にオープンした。ウェブデザイナーでもあるオーナーの米田紀子さんは、もともと料理好き、器好きということもあって 3年前から、主に作家ものを扱う同名のネットショップを運営していた。そんなある日、自らの曾祖父が建てた長屋の一室が空いたことをきっかけに、実店舗の オープンを決意。建物の老朽化や住人の高齢化により取り壊してしまう長屋も多い中、商品となる器や道具だけでなく、長屋という空間の再生そ のものを見て欲しい、という想いもあったのだとか。小さな看板が控えめに出ている玄関から、「こんにちは」と靴を脱いで上がるスタイル。懐かしいたたずまいは生かしつつモダンさを感じる空間にリノベーションされており、畳の上でお茶をいただきながら、手にとってじっくり気に入った器を選ぶことができる。「もうすこしあたたかくなったら、縁側でお庭を眺めながらゆっくりくつろいでいただければ」と米田さん。床の間の真ん中にある小さな壺には、ドライ植物をさりげなく生けて。あえて作家ごとにスペースを分けず、ひとつの空間にいろいろな作家の作品が並ぶが、不思議と統一感がある。「シンプルだけどどこか有機的で、人の手のぬくもりが感じられるもの、を基準に選んでいます。ふだん使いの器として長く愛着を持って使っていただきたいので、重ねて仕舞えることや、お手入れがしやすいものを多く揃えています」玄関のすぐ横にある、板張りのスペース。壁にはあたたかみのある手漉きの和紙を貼り、窓枠や建具を専門の職人さんに依頼するなど、内装の隅々にまでこだわりが。 スープ皿、カフェオレボウル、ミルクピッチャー、お箸やカトラリー、カッティングボード、小皿などが、やわらかな光の中で美しく映える。取り扱い作家は、<陶器>浅井純介、石原稔久、岩田圭介、大前悟、小山乃文彦、寒川義雄、鶴見宗次、西川聡、広川絵麻、吉岡萬理<木工>柏木圭、鈴木努 <金属>小沢敦志 <ガラス>鳥山高史(敬称略)など、総勢14人。今後、各作家の個展などもこの場所で年末あたりから開催予定だそう。小沢敦志さんのステンレス製ケーキフォークは「こういうのをつくってほしい」という作家とのやりとりから定番になった商品だそう。持ち手が長めで細くて軽いので持ちやすく、菓子皿から転げ落ちにくい。器のみならず、こんなにファニーでキュートな陶製の動物も。石原稔久さんの作品で、さまざまな動物たちが登場する絵本なども手掛けていらっしゃるそう。最後に直球ストレートな店名に込めた想いをうかがってみたところ、「外国語の洒落た店名は、私には似合わないかな、と(笑)。でも、世代を問わずに覚えやすいと 言っていただくことも多いので、よかったかなと思っています。今後も新しいことをどんどんやっていくというよりは、かっこつけずに、地味だけど着実に、長く続けていくことを大切にしていきたいですね」春を待ちわびる季節、食卓に優しい風をはこんでくれる器を探しに出かけてみてはいかがだろう? 昭和町にはオーガニック弁当の「米day No.1」、天然酵母パンの「ふくらすずめ」、自家焙煎珈琲 の「うさぎとぼく」、カフェ「萌木星(ほうきぼし)」などなど、歩いてまわれる距離に注目のショップが点在しているので、昭和を偲びつつ、のんびりとお散歩するのにもぴったりだ。器と道具「暮らし用品」大阪市阿倍野区阪南町1-45-15電話:(06)6628ー2606営業日: 金・土・日の11:00~18:00ウェブショップ 取材/野崎 泉
2012年02月08日250年以上の歴史を誇る「ウェッジウッド」には、創業当初からの膨大なデザイン画が大切に保管されているという。19世紀のパターンブックにあった図案をアレンジしてこのたび誕生したのが「バタフライ ブルーム」だ。当時のリージェンシースタイルは、古代ギリシャ・ローマのデザインに加え、エジプトや中国などの要素を折衷した装飾が特徴だったそう。様々なモチーフがミックスされた「バタフライ ブルーム」のデザインにもその影響が感じられる。薔薇、桜、芍薬、クリサンセマム、忘れな草など、色彩豊かな花々が百花繚乱に咲き乱れるテーブルウェアは、空間を華やかに演出してくれるだろう。ラインナップは、ティーカップ&ソーサー4種、プレート21cm4枚セット、ティーキャディーなど全9アイテム。華やかで可愛らしいボックス入りなので、ギフトとしておすすめ。ティーパーティーやクリスマスパーティー、そして新年のおもてなしに。これからの季節に大活躍するだろう。全国の有名百貨店ウェッジウッドショップ、およびオンラインショップにて購入が可能。数量限定なのでお早めに。Butterfly Bloom バタフライ ブルーム シリーズ■ ティーカップ&ソーサー(イエロー)200ml ¥5,250円■ ティーカップ&ソーサー(グリーン)250ml ¥5,250円■ ティーカップ&ソーサー(ブルー)250ml ¥5,250円■ ティーカップ&ソーサー(ブルー&ピンク)200ml ¥5,250円■ プレート 4枚セット 各21cm ¥10,500円■ ティーポット 550ml ¥10,500円■ シュガーボール&クリーマー(2点セット)¥8,400円■ ティーストレーナー 直径11.5cm ¥3,150円■ ティーキャディー 高さ14cm ¥10,500円※すべて税込価格お求めは、全国の有名百貨店ウェッジウッドショップ、およびウェッジウッド オンラインショップにて。プレスリリース提供元: PR TIMES
2011年11月22日日常を自分らしく楽しむ人たちに、雑貨や工芸品など、国内外から集めたいいものを紹介してくれる「CLASKA Gallery & Shop "DO(ドー)" 」"DO(ドー)" 」が、横浜市の「東急百貨店たまプラーザ店」内に4店舗目をオープンした。渋谷パルコ内にある店舗の2倍近く、約50坪のゆったりとしたスペースには、生活雑貨や衣料品を中心に、ドーならではのセレクションで集めた幅広いアイテムが並ぶ。オープンを記念して、オリジナルの新作アイテムのほか、作家による器など、生活に潤いを与えてくれそうな商品も発売。ウール100%のストールは、写真の中間サイズのほか、首に巻くのにちょうどよいサイズや大判で羽織れるサイズの3種類。チェックの種類も各サイズ4柄ある。La+h 縮絨ウールガーゼストール 各14,700円久留米絣のランチョンマット 各1,260円、定番のDOマグカップ 各1,890円また、定期的に企画展も行う予定。オープニングを飾る企画展は、「ヂェン先生の美しい日常着と秋の器展」。ドー各店で大人気の台湾・鄭惠中織品服装工作室による美しい日常着とイイホシユミコさん、一柳京子さんといった人気作家の器などを紹介する。これまで東京まで、なかなか足を延ばすことができなかった横浜の人たちにとって、うれしいお店だ。CLASKA Gallery & Shop "DO" たまプラーザ店場所:神奈川県横浜市青葉区美しが丘1-7 東急百貨店たまプラーザ店 2FTEL:045-903-2082東急百貨店たまプラーザ店 営業時間:10:00~20:00 取材/赤木 真弓
2011年09月16日日々の暮らしをちょっとだけ楽しく、おいしく、幸せにしてくれる食やモノを集めた小さなお祭り、「くらしのmoto市2011」が9月4日に開催される。「くらしのmoto市」は、町田市、相模原市にあるショップ『PEDLAR』、『ももふく』、『ひなた焼き菓子店』のオーナーが中心となって、3年前にスタートしたもの。今年で3回目となり、参加店も30店舗に。より規模が大きくなった。代表を務める3店のほか、『うづらや』や『tatin』のお菓子、『CICOUTE BAKERY』のパン、『itonowa』のお弁当などのフード、五月女寛さんの陶器や『サルビア』の雑貨など、人気の作家やお店が出店。会津のいいものを紹介するリトルプレス『oraho』は、会津を中心とした福島のお菓子やキャンドルなど、いいものを販売。被災地の復興への気持ちも込められている。写真上:五月女寛さんの家のオブジェ、写真左下:代々木上原の人気店『haritts』のドーナツ、写真右下:リトルプレス『oraho』の販売も。また静岡・沼津の紅茶屋『teteria』、陶芸家の小谷田潤さんによるワークショップ、ライブも開催。大人も子どもも一緒になって楽しめそうだ。写真左:『teteria』大西進さんによる紅茶の入れ方教室。写真右:小谷田潤さんによる陶器のボタン作りは、お子様向けのワークショップ。会場となるのは町田市にある簗田寺の境内。座禅会にも参加でき、その落ち着いた雰囲気も楽しんでほしいのだそう。「ナチュラルで作り手の顔が見えるものを集めました。町田や相模原からは遠くてなかなか行けない素敵なお店に集まっていただくので、地元の人たちに楽しんでほしいです」と『ももふく』の田辺さん。毎日更新されているブログでは、出店者を詳しく紹介しているのでこちらも要チェック。売り切れ必至のイベント、お出かけするならぜひお早めに!「くらしのmoto市2011」日時:9月4日(日)10:00〜16:00場所:簗田寺(りょうでんじ) 東京都町田市忠生2−5−33 ※会場に駐車場はありません。 お問い合わせ:momofuku@momofuku.jp【イベント】●ライブ (ミュージックコンサート) 11:00~ うつくしきひかり 12:30~ coinn 14:30~ オムトンからふたり ● ワークショップ ・11:00~と14:00~ 陶芸家小谷田潤「陶器のボタンをつくろう」お好きな型を選んで陶器のボタンを作ります。 ※11:00〜は満席 3歳児以上~ 参加費¥2,000(材料費込) ・11:00~ nesto funiture 「オリジナルのスプーンつくり」 チェリーの木を削ってマイスプーンを作ります。 ※満席高校生以上~ 参加費¥2,000(材料費込) ・ 14:30~ 紅茶屋teteria 「紅茶屋teteria大西進と紅茶を飲もう」 紅茶を飲みながら、大西さんの話を聞いておやつを食べる教室。実習したい方はマイポットも。高校生以上~ 参加費¥1,800(お菓子付) ※マイカップ持参でお願いいたします。 ※下記にお電話でお申し込みください。お申し込みは 042-727-7607(ももふく) 受付時間12:00~19:00 (火〜土)●坐禅会11:30、13:30、14:30の3回。 当日受付にてお申し込みください。取材/赤木 真弓
2011年09月01日