俳優の佐藤浩市と、女優の本田翼が初共演する映画『起終点駅 ターミナル』(秋公開予定)の場面写真が6日、公開された。本作は、2013年に『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞した、作家の桜木紫乃の同名小説が原作。佐藤は主人公の弁護士・鷲田完治を演じ、ヒロイン・敦子役を本田が務める。さらに、完治の元恋人・冴子役を演じるのは、女優の尾野真千子。『深呼吸の必要』(2004年)や『小川の辺』(2011年)などで、人間同士の情感を巧みに描写した篠原哲雄監督がメガホンをとる。今回公開された場面写真は計4枚。最果ての街・釧路にたどり着き、他人との関わりを一切絶った完治の姿。いたずらっぽく見つめる敦子と、それに困ったような表情を浮かべる完治との2ショットや、どこか切なげな表情を浮かべる冴子の様子などが映し出されている。原作に感銘を受けたという佐藤は、「人の脆(もろ)さ危うさを絡めとる桜木紫乃さんが、自分を断罪した男と浮遊する女の道行きを描いた作品。自身の罪の彼岸にひっそりと立とうとする男と、波間に浮遊する女の再生を描く桜木紫乃さん、痛みを知ってます!」とコメント。本田も「なぐさめてくれるような、後押ししてくれるような、すべてのことを肯定してくれる作品です」と、作品の懐の深さに触れた。(C)2015桜木紫乃・小学館/「起終点駅 ターミナル」製作委員会
2015年03月06日佐藤浩市と本田翼が30歳差の共演で注目を集めている『起終点駅 ターミナル』。今秋公開を予定している本作から、このほど、本田さんが佐藤さんのことを興味津々に覗き込む2ショットが公開された。2013年「ホテルローヤル」にて第149回直木賞を受賞、北海道在住の作家として、一躍ベストセラー作家になった桜木紫乃の代表ともいえる名作を映画化した本作。『山桜』『真夏のオリオン』『小川の辺』などで、卓越した人間同士の情感描写に定評のある篠原哲雄が、愛を失った55歳の男、孤独で傷ついた25歳の女、その差30歳の二人の男女の淡きラブストーリーを描く。本作の原作文庫本が3月6日(金)に発売されることを記念して公開された今回のビジュアル。最果ての街・釧路で他人との関わりを一切絶った完治役の佐藤さん、その前に現れた敦子役の本田さんの2ショットや、どこか切なげな表情を浮かべる完治の元恋人・冴子を演じる尾野真千子の姿が映し出されている。主演の佐藤さんは本作の原作について「人の脆さ危うさを絡めとる桜木紫乃さんが、自分を断罪した男と浮遊する女の道行きを描いた作品。自身の罪の彼岸にひっそりと立とうとする男と、波間に浮遊する女の再生を描く桜木紫乃さん、傷みを知ってます!」とコメント。本田さんも「なぐさめてくれるような、後押ししてくれるような、すべてのことを肯定してくれる作品です」と絶賛している。映画『起終点駅 ターミナル』は2015年秋、公開予定。「起終点駅ターミナル」文庫本(小学館刊)は発売中。(text:cinemacafe.net)
2015年03月06日俳優の佐藤浩市が、映画『64(ロクヨン)』(前編/後編とも2016年公開予定)に主演することが、このほど明らかになった。原作は、『半落ち』『クライマーズ・ハイ』などを世に送り出した横山秀夫氏の同名小説。監督は、『ヘヴンズ・ストーリー』(2010年)で、第61回ベルリン国際映画祭の国際批評家連盟賞を受けた瀬々敬久監督が務める。佐藤が2部作の映画で主演を務めるのは、本作が初となる。オファーを受ける前から出演を熱望していたという佐藤だが、「原作を読んだ時から、大変な仕事になるという覚悟を決めなければできない作品」という印象をもったという。しかし、「自分がやりたい、やらなければならないという演者の欲と、必ず強い作品にできるということを信じて、監督スタッフと共にぶつかりたいと思います」と覚悟を決めて撮影に挑んだ。横山氏は原作について、「何年も苦しんで執筆した作品なので、自分の分身のように感じます。デビュー以来、組織と個人のせめぎ合いを中心に描いてきましたが、『64』はその集大成かもしれません」。事実、2012年の「週刊文春ミステリーベスト10」で1位、2013年の「このミステリーがすごい!」で年間1位、2013年の「本屋大賞」で2位と、実績十分の力作だ。映画化の知らせを受け、「職業人として尊敬する佐藤浩市さんをはじめ、出演者のみなさんと製作スタッフの情熱が、原作と映画を切っても切れない関係にしてくださると信じています」とエールを送った。物語の舞台は、昭和最後の年である昭和64年。その年に起きた少女誘拐殺人事件は刑事部で「ロクヨン」と呼ばれ、少女の死亡、未解決のままという県警最大の汚点として14年が過ぎ、時効が近づいていた。平成14年、刑事として当時「ロクヨン」の捜査にあたっていた三上義信(佐藤浩一)は警務部広報室に広報官として異動。記者クラブとの確執、キャリア上司との闘い、刑事部と警務部の対立のさなかに、「ロクヨン」をなぞるような新たな事件が発生する。本作は、事件を解決に導くミステリーとしての側面だけではなく、主人公・三上が刑事と広報官、キャリアとノンキャリア、仕事と家庭など、複雑な関係性の中で悩み、苦しみ、生きていく様を描く人間ドラマでもある。重厚で濃密な"横山ワールド"が、映画では初となる佐藤とのタッグによって、前編と後編の2部作という大スケールで展開される。
2015年02月18日横山秀夫の傑作ミステリー『64(ロクヨン)』が佐藤浩市主演で映画化されることが決定した。『ヘヴンズ ストーリー』の瀬々敬久監督がメガホンを執り、前後編2部作の大作として2016年に東宝系で公開される。『64(ロクヨン)』は、警務部広報室の広報官で、かつては刑事だった主人公・三上義信が、昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件“ロクヨン”に挑む姿を描いたミステリー。映画の前編では、加害者匿名報道を巡る広報室と記者クラブの確執と、その狭間で三上が広報官として覚醒していく様が描かれ、後編では、ロクヨンをなぞるように新たに発生した誘拐事件に、今度は広報官として真っ向から立ち向かう三上の姿が描かれるという。横山秀夫作品はこれまでに4作(『半落ち』『出口のない海』『クライマーズ・ハイ』『臨場 劇場版』)が映画化されており、『64(ロクヨン)』は4月からピエール瀧主演でNHKでドラマ化されることも決定している。原作に惚れ込みオファーを受ける前から出演を熱望していたという佐藤は「『クライマーズ・ハイ』の時もそうでしたが、『64』も原作を読んだ時から大変な仕事になるという覚悟を決めなければ出来ない作品です。しかし自分がやりたい、やらなければいけないという演者の欲と必ず強い作品に出来るということを信じて、監督スタッフと共にぶつかりたいと思います」と語り、脚本の製作段階から“三上”という男の人物像とその演出法について瀬々監督と意見をぶつけ合っているという。映画化にあたり横山氏は「原作の世界観を共有し、さりとて具象の檻にとらわれることなく、映像作品として優れたものに昇華して欲しいと願っています。活字と映像は好敵手であり、だからこそ無二の親友にもなりうる。職業人として尊敬する佐藤浩市さんをはじめ、出演者の皆さんと制作スタッフの情熱が、原作と映画を切っても切れない関係にしてくださると信じています」と期待を寄せている。本作は2月26日(木)から5月まで、東宝撮影所や関東近郊にて撮影を行い、10月の完成を目指す。『64-ロクヨン-前編/後編』2016年 全国東宝系ロードショー
2015年02月18日「半落ち」「クライマーズ・ハイ」などの傑作を生み出してきた警察小説&人間ドラマの名手・横山秀夫が7年ぶりに世に放った衝撃作「64-ロクヨン-」を前編・後編の2部作で実写映画化されることが決定。さらに、佐藤浩市が主人公を務めることが明らかとなった。昭和最後の年、昭和64年。その年に起きた少女誘拐殺人事件は刑事部で「ロクヨン」と呼ばれ、少女の死亡、未解決のままという県警最大の汚点として14年が過ぎ、時効が近づいていた。平成14年ーー主人公の三上義信は「ロクヨン」の捜査にもあたった敏腕刑事だが警務部広報室に広報官として異動する。そして記者クラブとの確執、キャリア上司との闘い、刑事部と警務部の対立のさなか、ロクヨンをなぞるような新たな誘拐事件が発生。刑事部と警務部の軋轢、未解決のロクヨンと新たな誘拐事件の関係、そして三上の一人娘の行方。驚愕の展開が次々と三上を襲う…。2012年度「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2013年度「このミステリーがすごい!」年間1位、2013年度「本屋大賞」第2位に輝き、過去のどの警察小説よりも警察、記者たちの葛藤・攻防がリアルに描かれ、瞬く間に文壇を席巻した「64-ロクヨン-」。映画化に挑むのは、『ヘヴンズ ストーリー』で「第61回ベルリン国際映画祭」国際批評家連盟賞を受賞するなど世界的にも評価され、『アントキノイノチ』や6月より公開となる『ストレイヤーズ・クロニクル』を手がけた鬼才・瀬々敬久。オファーを受ける前、原作を読んだ段階から出演を熱望していたという佐藤さん。『感染列島』『ヘヴンズ ストーリー』でもタッグを組んだ瀬々監督と、脚本製作段階からすでに“三上”という男の人物像とその演出法について意見を交わしていたという。「『クライマーズ・ハイ』のときもそうでしたが、『64』も原作を読んだときから大変な仕事になるという覚悟を決めなければ出来ない作品です。しかし自分がやりたい、やらなければいけないという演者の欲と必ず強い作品に出来るということを信じて、監督スタッフと共にぶつかりたいと思います」と気合十分。原作者・横山氏は、過去4作映画化されており、本作で第5作目。「64」には思入れがあったようで「何年も苦しんで執筆した作品なので、自分の分身のように感じる」と語る。また、2部作で映画化されることについては「知らされたときは本当に驚きました。嬉しい半面、『64』の文庫本を上下巻で出している身としては『冒険だな』とも。本では上巻、映画では前編の出来と質がまず問われますよね。恐いけれどもワクワクする。冒険のパートナーに『64』を選んでいただいたことに感謝しています」と喜びを語った。センセーショナルな事件を解決に導いていくだけではなく、主人公・三上が複雑な関係性の中で悩み、苦しみ、生きていく様を描いている本作。前編では加害者匿名報道を巡る、広報室と記者クラブの確執のその狭間で、三上が広報官として覚醒していく様が描かれ、後編では新たに発生した因縁の事件「ロクヨン」をなぞる誘拐事件に対し、かつては刑事として、今度は広報官として真っ向から立ち向かう三上の姿が描かれるという。『64-ロクヨン-』は2016年、全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月18日佐藤浩市と樋口可南子が、哀しい別れを経てもなお、愛と絆で結ばれた夫婦を演じ注目を集める『愛を積むひと』。本作の公開日が6月20日(土)に決定し、北海道の美しい大自然に加え、北川景子、野村周平、杉咲花ら豪華キャストも登場する特報映像とティザーポスターが解禁となった。第二の人生を大自然に包まれた土地で過ごそうと、北海道に移り住むことにした夫婦、篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)。美しい自然の中で暮らし始めた矢先、良子は以前から患っていた心臓の病が悪化し、この世を去ってしまう。悲しみにくれる篤史のもとに、ある日良子より手紙が届き…。本作の舞台となった北海道美瑛町は、「日本で最も美しい村」連合第1号に認定された場所。今回解禁されたティザーポスターの背景にもなっているその景色の雄大さは、圧巻のひと言だ。そしてる今回の特報映像では、佐藤さん、樋口さんを始め、父親と疎遠となっている2人のひとり娘・聡子役を務める北川景子、篤史の石塀づくりを手伝う青年・徹役の野村周平、その恋人・紗英役の杉咲花らも登場。さらには紗英の両親役である柄本明と吉田羊も姿を見せるなど、2015年ブレイク必至の若手俳優からベテランまで、豪華キャストが華を添えている。これまでどちらかと言えば、骨太な強い男の役を多く演じているイメージがあった佐藤さんだが、目に涙をためて亡き妻を想う、“男の弱さ”を見せるシーンの引力は、さすが日本を代表する名優。バックに流れるナット・キング・コールの名曲「スマイル」も相まって、胸打たれずにはいられない映像となっている。『愛を積むひと』は6月20日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月29日佐藤浩市と樋口可南子が北海道の雄大な自然を舞台に第二の人生を歩む夫婦を演じ、北川景子、野村周平、杉咲花、吉田羊らが共演する映画『愛を積むひと』。およそ1年にわたり北海道・美瑛町の四季をとらえてきた本作が、先日無事クランクアップを迎え、主演の佐藤さん、樋口さんから感無量のコメントとメイキング写真が到着した。東京下町の工場をたたみ、北海道に移住することにした篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)の夫婦。かつて外国人が住んでいたという瀟洒な家を手に入れたふたりは、良子は野菜やガーデン作り、篤史は良子の長年の憧れでもあった家の周りの石塀を作るなど、ささやかながらも豊かな生活を満喫していた。だが、ある日、心臓に持病を抱えていた良子が倒れてしまう…。突然訪れた良子の最期。 悲しみにくれる篤史のもとに、ある日、良子からの手紙が届いた。自分の死期を悟った良子が、篤史のこれからを案じ、たくさんの篤史宛ての手紙を、ふたりの家に隠していたのだ…。本作は、全米感涙のベストセラーであり、翻訳本として日本でも異例のベストセラーを続けているエドワード・ムーニー・Jr著の「石を積む人」を、舞台を北海道に移して映画化。北海道の大地に本建築のオープンセットを建て、およそ1年にわたる撮影を敢行、鮮やかな緑に覆われた美瑛の丘をマルチコプターを駆使して4Kカメラで空撮したり、日本百名山・十勝岳で登山シーン撮影に挑むなど、雄大な自然と豊かな四季を丁寧に紡ぎ出しながら描いている。今秋、オープンセットでは、雪に覆われた十勝岳連峰を遠くに望み、秋晴れの澄み切った空の下、佐藤さん篤史と野村さん演じる青年・徹の石塀を積む作業のシーンを撮影。また、美しい紅葉に染まった雑木林では、樋口さん演じる良子と杉咲さん演じる徹の恋人・紗英の茸狩りのシーン、旭川空港では、父・篤史と北川さん演じるひとり娘・聡子の感傷的な別れのシーンなどが行われた。その後、東京都内で夫婦が北海道に移住する前を描いた回想シーンの撮影を行い、10月末にキャストが登場する撮影は無事終了。これから北海道にて冬の風景を撮影し、2015年1月末に完成する予定という。<佐藤浩市クランクアップコメント>可南子さんとの共演は、昔の日本映画を知っている者同士ということで、安心してキャッチボールができました。朝原(雄三)組は『釣りバカ日誌』で三國と一緒にやってきたスタッフが多いので、みんな僕の後ろに三國を見るだろうし、逆に言うと、僕は朝原さん含めて、スタッフの後ろにまた三國を見る。そんな、普段なかなかない相関性がありました。僕が演じた篤史は、いい人なんです。いい人なんだけれど、単純に人を許せなかったりとか、そういった狭いところで生きてしまうところがある。やっぱり、“人を許す”って大変な事なんですよね。それなりに人生経験を積んできた人間なのに、なかなか難しい。“人を許す”ことで、自分自身が前向きになれるという、そのことが上手くスクリーンに出てくれればいいなと思いますし、今回僕の中では、そのことがテーマとして一番大きかったなという気がします。あとは、お互いを受け入れるということですよね。この映画を観てくれて、なんとなく隣にいる人を受け入れられるっていうかな、そういう、少し優しい気持ちになってくれたら嬉しいです。<樋口可南子クランクアップコメント>美しい大自然の中で、静かに戦ったという感じ。命の時間が長くないと知った妻は、残された時間をどう夫と過ごすのだろう?自分のため、夫のため、娘のため、何をしたいのだろう?ロケの間、ずーっと考えていたような気がします。実は、石塀を夫に作って欲しいという希望を出すところが、とりわけ難しかった。この突飛な希望って大丈夫なのかなぁと思っていたのですが、浩市さんの石を積む姿を見ていたら、なんだか妙に納得してしまいました。私の答えは、言いません。映画を観て下さる方からもいろんな答えが出そうで、今から楽しみです。演じ終えて、苦労はたくさんあったのに、純な気持ちを失わないこの夫婦は、 つくづくいいなぁと思いました。純な夫婦。こうなりたいなー。この美しい話を成立させるために がんばってくださった朝原組の心優しいスタッフ、 いろいろ助けて下さった美瑛の皆様に、心より感謝してます。映画『愛を積むひと』は2015年初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年11月18日佐藤浩市と樋口可南子が夫婦役を演じ、北海道に住む夫婦の愛や家族の絆を描く映画『愛を積むひと』が10月末にクランクアップを迎え、メイキング写真と佐藤、樋口のコメントが到着した。その他の情報本作は、2004年に『石を積むひと』のタイトルで出版されロングセラーとなったエドワード・ムーニー・Jrの小説を基にしたヒューマン・ドラマ。東京下町の工場をたたみ、北海道に移住してきた不器用な夫と、彼を支える妻の愛と絆を大自然の四季の移ろいとともに描く。『釣りバカ日誌』シリーズ、『武士の献立』の朝原雄三監督がメガホンを執り、佐藤、樋口のほか、北川景子、野村周平、杉咲花、吉田羊、柄本明らが出演する。北海道・美瑛町の丘に本建築のオープンセットを建て、約1年にわたって撮影を敢行したという本作。北海道では、十勝岳での登山撮影や、雑木林での茸狩りのシーン、旭川空港での別れのシーンなどの撮影が行われたといい、夫婦が移住する前の回想シーンの撮影を東京都内で行い、10月末に佐藤、樋口らキャストはクランクアップを迎えた。今後は北海道で冬の風景を撮影し、来年1月末に映画を完成させ、初夏の公開を目指す。佐藤は「足掛け4か月の撮影は、夏編と秋編との間が2か月ぐらい空いていました。美瑛の大地に本建築で家を作って、そのオープンセットでほとんどのロケをしたので、美瑛の風光明媚な風景、人々の優しさ、空気感は確実にフィルムに焼き付いていると思います」と話し、「可南子さんとの共演は、昔の日本映画を知っている者同士ということで、安心してキャッチボールができました」と振り返った。また、「朝原組は『釣りバカ日誌』で三國(連太郎)と一緒にやってきたスタッフが多いので、みんな僕の後ろに三國を見るだろうし、逆に言うと僕は朝原さん含めて、スタッフの後ろにまた三國を見る。そんな、普段なかなか無い相関性がありました」と語った。樋口は「美しい大自然の中で、静かに戦ったという感じ。命の時間が長くないと知った妻は、残された時間をどう夫と過ごすのだろう? 自分のため、夫のため、娘のため、何をしたいのだろう? ロケの間、ずーっと考えていたような気がします」と明かし、「実は、石塀を夫に作って欲しいという希望を出すところが、とりわけ難しかった。この突飛な希望って大丈夫なのかなぁと思っていたのですが、浩市さんの石を積む姿を見ていたら、なんだか妙に納得してしまいました。私の答えは、言いません。映画を観て下さる方からもいろんな答えが出そうで、今から楽しみです。演じ終えて、苦労はたくさんあったのに、純な気持ちを失わないこの夫婦は、つくづくいいなぁと思いました」とコメントを寄せた。『愛を積むひと』2015年初夏 全国ロードショー
2014年11月18日吉永小百合が主演を務めた映画『ふしぎな岬の物語』の舞台あいさつが15日、千葉・USシネマ木更津で開催され、女優人生で初めて映画の企画を手がけた吉永小百合と成島出監督、スペシャルゲストとして実在の喫茶店「音楽と珈琲の店 岬」の店主・玉木節子さんが登壇した。同映画は、作家・森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』が原作。モチーフとなった喫茶店「音楽と珈琲の店 岬」が実在する千葉県明鐘岬を中心に、館山ファミリーパークや和田浦漁港、大多喜町・大多喜駅、上総中野駅、勝浦漁港、千葉市ブルーフィールドなどでロケーションを敢行。舞台あいさつが行われたUSシネマ木更津は、「音楽と珈琲の店 岬」から最も近い映画館となる。舞台あいさつでは撮影時のエピソードや交流の様子はもちろん、同作品を生み出した「音楽と珈琲の店 岬」の魅力についてもトークが繰り広げられた。玉木さんが同店で提供しているコーヒーを吉永と成島監督にプレゼントする場面もあり、優しさとコーヒーの香りに包まれたイベントとなった。吉永は「色々な意味で千葉との繋がりができて嬉しいです」と話し、「コーヒーの淹れ方をマスターして毎日淹れていて、今朝も淹れてきましたが、淹れる時に、心の底から『おいしくなあれ』と願うとおいしくなるものですね。節子さんとは、お会いした時からずーっと友達だったという感じがしました」と続けた。成島監督は千葉県の茂原に15年以上住んでいることから、外房で映画が撮れた喜びを表した。「撮影中は、吉永さんの淹れるコーヒーを飲み、撮影終わりは節子さんの淹れたコーヒーを夕日を見ながら飲むという幸せな生活をしていました。吉永さんがこの映画に入る前に『旅人の心のオアシスになればいいね』とおっしゃっていたんですが、まさに岬の喫茶店は今そういう風になっていて嬉しいですね」とコメント。玉木さんは「今も岬に来る方は『小百合さんはどこに座られたの?』とあらゆるところに座られるの。岬は小百合さんの匂いでいっぱいです」と反響エピソードを明かし、「今もお客さまと話すとき、海を見ている時、コーヒーを淹れている時、常に小百合さんが寄り添っているような気持ちを感じて生きています。小百合さんが中に入っちゃったような! 双子の気持ちがよくわかりましたね」と語った。(C)2014「ふしぎな岬の物語」製作委員会
2014年10月16日「ぴあ」調査による2014年10月10日、11日のぴあ映画初日満足度ランキングは、吉永小百合が初めて企画も手がけた主演作『ふしぎな岬の物語』がトップに輝いた。2位に劇場版“プリキュア”シリーズ最新作『映画ハピネスチャージプリキュア! 人形の国のバレリーナ』が、3位に実話を映画化した感動ドラマ『ザ・テノール 真実の物語』が入った。その他の画像1位の『ふしぎな岬の物語』は、実在する喫茶店をモチーフにした森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』を映画化した作品。岬に立つ小さなカフェを舞台に、そこに集う人々の温かくも切ない人間模様が描かれる。出口調査では「人と人との交流を描いた作品で心がほっこりした」「吉永小百合さんの演技がすごくよかった。特にみんなを励ます場面は胸にジーンと響いた」「忘れかけている日本人の心を思い出させてくれる良い映画だった」「ほのぼのとした作品で、心が洗われるよう。現代人はギシギシしているので、この映画のように平和になってほしいと思った」などのコメントが寄せられ、10代から80代までの観客から支持を集めた。2位の『映画ハピネスチャージプリキュア!…』は、2月からテレビ朝日系列で放映されている『ハピネスチャージプリキュア!』の劇場版。観客からは「キュアフォーチュンがかわいくって楽しかった!」(4歳)、「キュアラブリーがかわいかった!」(4歳)、「最後は泣いちゃったけれど、ミラクルライトで応援するのが楽しかった。ふなっしーが出てくるのもおもしろかった」(6歳)など、子どもたちから大人気。一方、大人からは「友だちを大切にするなど、道徳心を伝えているところがいい」「今まで出てくることのなかった男の子のキャラクターや、ふなっしーなど外部からのキャラの登場があって、チャレンジ精神あふれる作品になっていた」などの声が寄せられた。(本ランキングは、10月10日(金)、11日(土)に公開された新作映画11本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2014年10月14日佐藤浩市と樋口可南子が第二の人生を歩む夫婦を演じた、映画『愛を積むひと』。北海道を舞台に大自然の中で撮影が行われている本作からこのほど第一弾となる特報映像が公開された。第二の人生を大自然に包まれた美しい土地で豊かに過ごそうと、東京下町の工場をたたみ、北海道に移り住むことにした夫婦・篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)。以前に外国人が住んでいたという瀟洒な家を手に入れ、良子は野菜やガーデン作り、篤史は、良子の長年の憧れでもあった家の周りの石塀を作るなど、ささやかながらも豊かな生活を満喫していた。そんなある日、良子が倒れる。以前から患っていた心臓の病が悪化していたのだ。心配させまいと夫に病状を言わず退院し、明るくふるまう良子。そんな良子に、景気の良いときも悪いときも結婚以来、毎年贈り続けていた一粒の真珠を篤史は今年も誕生日にプレゼントする。笑顔で受け取る良子を見つめながら、夫婦2人の幸せなときが続くことを願う篤史。しかし、その願いは届かず突然、良子は最期の時を迎える。悲しみにくれる篤史のもとに、亡き妻から手紙が届のだが…。今回届いた映像には、佐藤さんと樋口さんが笑顔で歩くシーンが映し出される。「あっちゃん、ありがとう」と優しく語りかける良子が篤史と腕を組むシーンでは、夫婦の絆の深さを垣間見ることができる。北海道の美しく雄大な土地や、夫婦が暮らした家を空撮でダイナミックに映し出し、人生の豊かさや希望を感じさせる映像だ。1年という歳月をかけて、北海道の雄大な自然、豊かな四季とかけがえのない夫婦の愛、家族の絆を描く本作。エドワード・ムーニー・Jr.の「The Pearls of The Stone Man」を基に『釣りバカ日誌』シリーズ、『武士の献立』でメガホンをとった、巧みな人間ドラマの演出で定評のある松竹の社員監督・朝原雄三が映画化。主人公・篤史に佐藤さん、篤史の妻で病を抱えながらも、陽気でしっかり者の良子に樋口さんが演じるほか、篤史と良子の一人娘・聡子役に北川景子、更生を誓い、篤史の家の石塀作りを手伝う青年・徹役に野村周平、誰にも言えない秘密を抱える徹の恋人・紗英役に杉咲花、娘の将来を心配する紗英の母・美智子役に吉田羊。そして、頑固一徹な紗英の義父・熊二役には柄本明と豪華俳優陣が集結している。映画『愛を積むひと』は2015年初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月04日吉永小百合が初めて企画も手がけた主演作『ふしぎな岬の物語』の公開を記念して、キャストと監督による初日舞台あいさつが10月11日(土)に丸の内TOEIで開催される。その他の写真本作は、千葉県に実在する喫茶店をモチーフにした森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』を映画化するもの。岬に立つ小さなカフェを舞台に、そこに集う人々の温かくも切ない人間模様が描かれる。吉永小百合がカフェ店主に扮し、阿部寛、竹内結子、笑福亭鶴瓶ら実力派俳優が脇を固める。メガホンを執るのは『八日目の蝉』の成島出監督。初日舞台あいさつは、丸の内TOEIで2回行われ、吉永、竹内、笑福亭鶴瓶、春風亭昇太、成島監督が登壇する。チケットは、10月4日(土)午前10時より一般発売が開始される。『ふしぎな岬の物語』10月11日(土)会場:丸の内TOEI9:20の回上映後/13:00の回上映前登壇者(予定):吉永小百合/竹内結子/笑福亭鶴瓶/春風亭昇太(9:20の回のみ登壇)/成島出監督料金:大人2000円、大学・高校生1700円、3才~中学生1200円、シニア1300円、障がい者手帳お持ちの方(付き添い1名様まで同額)1200円チケット発売:10月4日(土)10:00AMより
2014年10月02日演劇界のテンション爆発男、清水宏が12月16日(日)、東京・CBGKシブゲキ!!でソロライブ「清水宏のジャパニーズ。ターミネータる!!」を行う。清水宏 公演情報清水は今年8月に単身イギリス・エジンバラで開催されるコメディフェスティバルに参加。1か月に及ぶエジンバラ公演から帰国直後の9月、そのネタを盛り込んだ“すったもんだドタバタ体験レポートトークコメディライブ”を行い、下北沢シアター711を連日超満員にした。今回はさらにパワーアップしての凱旋公演。怒濤のポジティブエネルギーで、イギリス体験ルポを全身で語り倒す。公演まで後1か月、清水から以下のコメントが寄せられた。■清水宏「今回は、エジンバラ公演の舞台上だけじゃなく、舞台裏やステージ準備中の出来事、毎日のように現地で起こる様々なトラブルや事件、思いもかけない出会いなどを描くドキュメンタリーコメディで、日本のお客さん向けに日本語でやります。それにプラスしてその強引さとパワーで話題になった、現地での英語ネタを一部日本の皆さんに披露します。あまりのバカバカしい体当たりチャレンジに笑いながらも、なんだこんなバカな大人がいて生きているなら、じゃあこっちも何をやってもいいんだな、俺のバカ、俺の失敗、俺のみすぼらしさはOK!と思って欲しい。そんなライブです!お楽しみに!」公演チケットの一般発売は11月25日(日)午前10時より。なお、チケットぴあではインターネット先行抽選を実施中。11月20日(火)11:00まで受付。
2012年11月16日ナビスコカップ決勝に勝ち上がった清水エスパルスと鹿島アントラーズの強さを探るには、対戦相手の弁を振り返るのが手っ取り早い。清水との準決勝初戦を2-1と先勝しながら、2戦目を0-3で落としたFC東京・ランコ・ポポヴィッチ監督は敗因を次のように語った。「決定的なチャンスをうちも作ったが決め切れなかった。清水はチャンスとは言えない状況から崩してチャンスを作ったし、ひとつ目の決定機でゴールを決めた。その決定力の差が、勝負を分けたと思います」。「清水エスパルス対鹿島アントラーズナビスコカップ決勝」開催情報決定機をことごとく決めたのが、ハットトリックを達成した大前元紀である。FC東京の守護神・塩田仁史は「大前選手のフリーキックを一度クリアしたが、キッカーだった大前選手にマークをフリーにさせてしまった。相手の2次攻撃、3次攻撃に対し、僕らのコミュニケーションが足りなかった」と語った。FC東京の面々は試合内容がさほど悪くないにもかかわらず0-3となった要因―大前の決定力とわずかな隙を逃さない貪欲さ―に、釈然としないながらもトーナメントを去るほかなかった。鹿島相手に初戦で2-3とアウェイゴールを積み重ねながら、次のホームで2-2と生かせなかった柏レイソル・ネルシーニョ監督は立ち上がりの失点を敗因に挙げた。「前半に予想していた相手の飛び出しから簡単に失点しまい、次はセットプレー、カウンターからも立て続けに攻められゴールを許してしまった。後半、我々は盛り返したが、得点が及ばなかった」。DF・橋本和は「立ち上がりイケイケの時間帯に立て続けに取られてしまった。ホームゲームで嫌な取られ方をした」と言えば、FW・工藤壮人は「先に失点して焦ってしまった。鹿島は試合巧者、一枚相手が上手だった」と語った。柏の面々も後半の戦いぶりに満足しながらも、鹿島の経験に裏打ちされた試合巧者ぶりを打破できなかった。決定力の差が勝敗を左右するのは当たり前。そのゴールが生まれるか否かは、わずかな差が起因する。決勝に生き残った清水には若さがあり、鹿島には経験がある。そして、2チームには決めるべきところで決める決定力があった。両軍はどんな状態で11月3日(土・祝)・東京・国立競技場のピッチに立つのか。ナビスコカップ決勝の1週間前となる10月27日(土)、まずはJ1リーグ戦で、鹿島と清水がカシマサッカースタジアムで激突する。チケット発売中。
2012年10月25日戸籍上・男性の佐藤かよ、「an・an」表紙採用で涙!3日、モデルの佐藤かよ(23)が冨永愛(30)、国生さゆり(45)と共にスキンケアブランド新商品発表イベントに登場し「an・an」10月5日発売の表紙にすっぴんで登場すると発表された。デイリースポーツによると「米肌~MAIHADA~」の新商品発表会に出席した3人は今年6月から肌質改善に挑み、目標数値を達成して表紙をゲットしたという。「夢がかないました。本当にうれしい」と、「an・an」の表紙を飾った佐藤は感激の涙を流した。肌質改善レポート佐藤は自身のブログに水分、明度、ハリ、全ての数値が上がり、以前多めと診断された油分が抑えられた。日々の積み重ねでここまで肌が変わり、毛穴も以前より目立たなくなり嬉しい事ずくし!と、肌質データの写真と共に記している。ギネスに申請また、今回の「an・an」は実物の約10倍の大きさで制作、ギネスブックに「世界一大きい本」として申請中だという。元の記事を読む
2012年09月05日ラッパーのSHUNが行う「TEEN SOLDIER TOUR 2012」の全公演のゲストに歌手の清水翔太が出演する事が決定した。【公演情報はこちら】SHUNは大阪出身。幼少期からダンスを始め、多数のコンテストに出場。16歳からラップに興味を持ち始め、同世代を代表するリリックを数々と生み出し、トラックメイキングも始める。そこからダンスバトルやライブに積極的に参加するようになり、そのマルチな活動が注目を浴び、16歳で清水翔太『Again feat.SHUN』にて客演参加を果たした。さらに2009年から3年連続で清水翔太のツアーでオープニングアクトとして堂々としたパフォーマンスを魅せた。今回のツアーは5月9日にリリースされた初のフルアルバム『TEEN SOLDIER』のリリースツアーで、9月27日(木)に東京・渋谷 club QUATTRO、28日(金)・29日(土)に大阪・心斎橋 JANUSで行われる。前述した通り、SHUNとの関わりが深い清水翔太のゲスト出演ということで、貴重なライブになりそうだ。チケットは発売中。■「TEEN SOLDIER TOUR 2012」9月27日(木)渋谷 club QUATTRO(東京都)18:00/19:009月28日(金)心斎橋 JANUS(大阪府)18:30/19:009月29日(土)心斎橋 JANUS(大阪府)18:30/19:00チケット料金:¥3,800 (税込・入場時別途ドリンク別¥500)
2012年08月15日佐藤健主演の映画『るろうに剣心』の舞台あいさつが13日に名古屋で行なわれ、佐藤と大友啓史監督が登壇した。その他の写真『るろうに剣心』は、1994年から『週刊少年ジャンプ』に連載され、コミックの累計発行部数は5000万部を突破、テレビアニメ化もされた人気作。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられるも、維新後に殺さずの誓いを立てた伝説の剣客・緋村剣心(佐藤)が、様々な人との出会いを通じて、自らの生きる道を見出していく姿を描く。子どもの頃、リアルタイムでテレビアニメの放送を見ていたという佐藤は「ハードルは高かったです。僕自身がこのアニメを好きだったし、誰もが知っているマンガっていうのがわかっていたので、剣心を演じるっていうのがどれだけ高いハードルかっていうのは、最初から意識していました。でも、このハードルを超えられないならやらない方が良いと思った」と役への想いを告白。大友監督は「彼は自分から高いハードルを設定していた。そこに時間や場所を用意してあげれば、どんどん吸収していっていた」と称賛した。本作には本格的なアクションシーンが多く登場するが、大友監督は「今回は、時代劇の“殺陣”ではなく、“ソード(刀)アクション”と呼んでいます。“斬り合い”というのは人間とのぶつかり合いなので、そこにはドラマがある。今回はアクション俳優ではなく、健くんはじめ、素晴らしい役者たちが練習して演じた、CGに頼らない、汗を感じる生身のアクションになっています」と語った。また司会者から、この日を心待ちにしていたファンが開場の11時間前から列を作っていたことを聞くと佐藤は「マジっすか!? 暑いなか…。お水飲んでくださいね(笑)」と声をかけ、「この映画を楽しみにしていただいていたと思いますが、みなさんに見ていただけるのが本当にうれしいです」と笑顔を見せた。『るろうに剣心』8月25日(土)全国ロードショー※8月22日(水)、23日(木)、24日(金) 先行上映
2012年08月14日昨年、国内の映画賞を総なめにした『八日目の蝉』の成島出監督の待望の新作『草原の椅子』がついにクランクイン!主演の佐藤浩市を始めに西村雅彦、吉瀬美智子などを引きつれ、“世界最後の桃源郷”と呼ばれるフンザ(パキスタン・イスラム共和国)での長期ロケに臨むことが明らかとなった。佐藤さんが演じるのは、カメラメーカーに勤める主人公・遠間憲太郎。西村さん扮する取引先の社長・富樫との間に友情が芽生え、互いに本音を語り合う中で、2人はこれからの人生をどう歩んでいくかを模索するようになる。そんな折、2人は何もない草原にただ椅子がぽつんと置かれた写真に出会う。その写真に桃源郷を見つけた2人は、強い衝撃に導かれるようにしてフンザへと旅立つ決意をする――。原作は、人気作家・宮本輝による同名小説。これまで多くの作品が映画化され、是枝裕和監督による『幻の光』ではヴェネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞を受賞するなど、類稀なストーリーテラーとして注目を浴び続けてきた奇才である。本作は1995年に発生した阪神・淡路大震災をきっかけに始めた自身の40日間に及ぶシルクロードでの6,700キロの旅の体験を基に、人知を超えた雄大な自然と一人の小さな人間の生との対比を描き出す。映画化にあたり、舞台は2011年に発生した3.11東日本大震災以後の東京、つまり“現在”へと設定を変え、今後“どう生きて行くべきなのか”を観る者に問いかける。時代劇、現代劇からコミカルな役まで、様々なジャンルに出演し続け、ドラマや映画で圧倒的存在感を放つ佐藤浩市と、舞台を始めテレビ、映画、ラジオなどジャンルを越えて活躍を見せる西村雅彦。2人の男たちに加え、佐藤さん扮する遠間が密かに想いを寄せ、共にフンザへと旅立つことになる器屋オーナー・篠原貴志子役には、『ガール』での演技が記憶に新しい吉瀬美智子が扮する。先日クランクインし、フンザ、カリマバード、スカルドゥといったパキスタン・イスラム共和国での撮影は8月から1か月半にもわたるという。厳しく雄大な自然が残る“世界最後の桃源郷”で、彼らが感じるものとは?そして、人間ドラマの名手・成島監督が彼らの姿を通して呈示するものとは?『草原の椅子』は2013年春、全国にて公開。■関連作品:草原の椅子 2013年春、全国にて公開
2012年07月09日NEXCO中日本とキズキレンタルサービスは7月21日、全国初となる高速道路の休憩施設でバイクをレンタルできる店舗「レンタルバイク NEOPASA清水」を期間限定でオープンする。「レンタルバイク NEOPASA清水」は、レンタルバイク事業を運営する「レンタルバイクキズキ」のFC店としてNEXCO中日本が運営する。東名高速道路の清水パーキングエリアのぷらっとパークに貸出返却施設を設置し、受付はテナントとして店舗を構えるバイク用品の「KUSHITANI PERFORMANCE STORE」が担当する。清水パーキングエリアは日本のほぼ中心に位置するため、ツーリングのスタート地点として非常に便利で、NEXCO中日本では関東、関西からの集客を見込むとしている。ただし、清水パーキングエリアに自動車を駐車しての利用はできず、一般道からぷらっとパークを利用する必要がある。ぷらっとパークは清水ICから約10分で、4輪用駐車場を完備している。用意される車両はハーレーやドゥカティを含む国内外メーカーの20台。料金はNEXCO中日本のホームページで発表する。同店舗は7月21日~11月30日の期間限定でのオープンとなり、予約受付は6月29日から開始。先着10名にレンタルバイク基本料金を50%オフとするオープニングキャンペーンを実施している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月29日清水翔太が3月21日(水)に4枚目のアルバム『Naturally』をリリース、6月からは全国ツアーもスタートさせる。清水翔太 全国ツアー情報新作アルバム『Naturally』は「もっと自然に自分の得意とするものを追求した」と清水自身が語るように、シンガーソングライターとしてもトラックメイカー/アレンジャーとしても成長した23歳、清水翔太の“現在”が込められた一作。『love』『マダオワラナイ』『冬が終わる前に』『君さえいれば』のシングル4曲に、新曲8作を加えた全12曲を収録している。このアルバムを携えて、6月5日(火)からは全国ツアーもスタート。初の東京・日本武道館を含め、全国15会場18公演を行う。公演チケットの一般発売は4月21日(土)午前10時より(新潟・石川公演のみ4月22日(日)午前10時より)。チケットぴあでは、一般発売に先がけて3月19日(月)午前11時よりインターネット先行抽選を受付。■清水翔太 “Naturally”Tour 20126月5日(火) 東京/Zepp Tokyo6月8日(金) 北海道/Zepp Sapporo6月10日(日) 仙台/Zepp Sendai6月12日(火) 大阪/Zepp Namba6月13日(水) 大阪/Zepp Namba6月18日(月) 名古屋/Zepp Nagoya6月19日(火) 名古屋/Zepp Nagoya6月22日(金) 福岡/Zepp Fukuoka6月23日(土) 福岡/Zepp Fukuoka6月26日(火) 愛媛/松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール6月28日(木) 香川/サンポートホール高松7月1日(日) 島根/島根県民会館7月3日(火) 広島/広島市文化交流会館7月11日(水) 青森/青森市文化会館7月12日(木) 岩手/盛岡市民文化ホール7月14日(土) 新潟/新潟県民会館7月15日(日) 石川/本多の森ホール7月23日(月) 東京/日本武道館
2012年03月19日先日亡くなった原田芳雄さんの最後の主演作『大鹿村騒動記』のヒット御礼舞台挨拶が8月8日(月)に都内劇場で開催され、阪本順治監督をはじめ大楠道代、松たか子、佐藤浩市、石橋蓮司が登壇。原田さんを偲ぶと共に撮影の日々をふり返った。長野県の山間の村で、300年もの村歌舞伎の伝統を持つ大鹿村を舞台に村人たちの悲喜こもごもを描いた本作。原田さんが自ら阪本監督に提案する形で製作され、先日の公開直後、原田さんは急逝した。この日の舞台挨拶は阪本監督からの是非にという声もあって実現。監督自らが司会進行を務める手作り感たっぷりの舞台挨拶で、劇中、村役場の職員を演じた松さんが役柄そのままに撮影、録音の禁止などの注意事項を読み上げた。大楠さんは「公開と同時に悲しい、悲しいことに遭遇しました。心の晴れない日々が続いていましたが、こうしてヒットを原田さんに報告できることを嬉しく思います」と挨拶。佐藤さんは「ベテラン勢の軽妙な演技に阪本監督の奇抜さのない王道演出。安心して楽しめる映画を遺して、芳雄さんはあちらに逝かれたんだなと思います」としみじみと語った。松さんも撮影をふり返り「夢のような数か月でした」。そして原田さんの“盟友”石橋さんは「原田芳雄も大変喜んでいると思います。普段、(撮影中に)役者同士は付き合いはないものですが、この作品はいつも一緒に顔を合わせていて、映画の中の村人たちのようでした。佐藤浩市がいま、どんな仕事してるのか?失敗しやしないか?とか気になったり(笑)。これも精神的“村長”原田芳雄のおかげです」と思いを語った。阪本監督は「いま芳雄さんがもしここにいらして、『ご気分は?』と尋ねたら映画の中のセリフのように『あれ?』って言うんじゃないかと。肉体は失われても、精神やその人の言葉は失われるとは思いません。きっとそのへんをピョンピョンしてる」と語りかけた。キャスト陣は阪本監督に尋ねられるままに撮影時の思い出話を披露。大楠さんが松さんにビンタするシーンについて、思い切ってビンタした後の松さんの表情について大楠さんが「ポカーンとした顔がかわいかった」と言えば、松さんは「痛いとか考える余裕もなくスコーンと入って気持ちよかった」と笑顔を見せた。また佐藤さんにとって本作が40代最後の作品となったが、佐藤さんは「(松さんへの)『好きだからだよ』というのが、40代最後のセリフになりました。これでいいんだなと言い聞かせて思いの丈をぶつけようと思ったら、テストの段階で監督が飽きちゃって『違う言い方を』と言われました」と明かす。その結果、どんな言い回しになったのかはぜひ劇場で確認を!村の歌舞伎のシーンでは、松さんは歌舞伎を演じる石橋さんたちの世話をしていたそうだが、そんな松さんを石橋さんは村のボランティアと勘違い。「待ってる時間が長かったんですが、『今回は本当に世話になってね』とか『女優になりてぇんだろ?東京に連れてってやろうか?』と言われました」と暴露し、会場は笑いに包まれた。阪本監督は、「以前、ある飲み屋である俳優と殴り合いの喧嘩になったことがあって、原田さんが間に入って止めてくれました。原田さんの家でも別の俳優に喧嘩売って、拳を合わせてるところを止めてもらったことがありまして、一体、何をさせてたんでしょう…(苦笑)」と泣き笑いのような表情で原田さんとの思い出を披露した。ちなみに「飲み屋で喧嘩になった俳優はもちろん、この壇上にはおりません!」と言明したが、すると佐藤さんがとぼけたような顔を見せつつ苦笑い。阪本監督と佐藤さん、原田さんの深い絆が見え隠れするエピソードに会場は温かい笑いに包まれた。最後の写真撮影で大楠さんは、劇中で原田さんがずっと被っていたテンガロンハットを手に写真に収まり「帽子の主も今日、来ていて『ありがとう』と言っています」と語った。阪本監督は故・忌野清志郎による主題歌「太陽の当たる場所」の中の「この運命に甘いキスを送ろう」という一節を挙げ「みなさんで甘いキスを送ってください」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。舞台挨拶が行われた東京・銀座の丸の内TOEIでは、当初の3週間の上映の予定をさらに2週間延長。全国でも97館での上映から170館以上に拡大。昨日8月7日(日)時点で15万人を動員し、興行収入1.5億円のヒットとなっている。『大鹿村騒動記』は全国にて公開中。■関連作品:大鹿村騒動記 2011年7月16日より全国にて公開© 2011「大鹿村騒動記」製作委員会■関連記事:原田芳雄の遺作で共演した松たか子が追悼コメント「魂の強さ決して忘れない」加療中の原田芳雄が車椅子で登場!温かい拍手に涙名優たちが魅せる珠玉のドラマ『大鹿村騒動記』試写会に50組100名様ご招待
2011年08月08日アジア最大のショートフィルムの祭典「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」が6月16日(木)に開幕。実行委員長を務める別所哲也をはじめ、佐藤浩市に石井竜也らが出席し、開会式が執り行われた。1999年から始まった同映画祭だが、今年は震災を受けて一時は開催さえも危ぶまれた。そんな中、別所さんは創設当初から同映画祭を応援をしてきたジョージ・ルーカスから「こんなときだからこそ、日本からメッセージを発信し、若い映画作家たちを応援してほしい」と激励を受けたという。そして、復興を支援するためのチャリティオークションの開催や「チャリティショートフィルム」プロジェクトとしてショートフィルム製作が決定。世界中から“笑顔になる瞬間”をテーマに投稿された写真とEMI MARIAが歌う楽曲「Proud」を組み合わせて『GET UP』が作られた。このプログラムの趣旨に賛同した佐藤浩市が製作に参加し、大森清一郎監督らと共にアイディアを出し合って作品は完成。この開会式の中で上映されたが、投稿された写真と一緒に地震、そして福島の原発事故を想起させる煙と壊れた建物の絵が映し出されるなか、人々の“手”が繋がり笑顔を取り戻していくという内容で、上映が終了すると、会場は温かい拍手で包まれた。佐藤さんは「分かりやすさと力強さ」をテーマとし「『こんなことじゃない』と思われる被災者の方々もいらっしゃると思いますが、10人に1人、100人に1人でも勇気づけられる人がいるなら、我々は発信し続けていかなくては」と思いを明かした。ちなみに“手”のアイディアは佐藤さんのもので、実際に佐藤さんも手だけの出演を果たしている。映画の最後には、「闇の中に立ち止まっていてはいけない」という佐藤さんのメッセージも映し出される。阪神大震災で被災した経験を持つEMI MARIAも「傷が全くなくなることはないかもしれない。でも今回のことを経て、周りの人々との絆を強くすることができました。少しでも早く復興できれば」と呼びかけた。また、今年から創設された「フットボールプロジェクト」を記念して、サッカー解説者の松木安太郎も出席。今年はJリーグにとって20周年の年となるが、松木さんは「僕がJリーグ開幕当初に監督をやっていた頃に、子供だった人たちがとうに20歳を超えている。日本代表の選手も海外のトップリーグで活躍していてすごく嬉しいです」と感慨深げ。「世界のどこに行ってもサッカーがある」とサッカーの持つ力を強調、別所さんと記念Tシャツを交換した。さらに、この日は「話題賞」の授与式も行われたが、今年、ショートフィルムで話題賞に輝いたのは、ミュージシャン、アーティストであり、映画監督としても活躍する「米米CLUB」の石井竜也による「笹舟」。相変わらずの奇抜なファッションで登場した石井監督だが、見た目と裏腹に映画は自身初となる“直球の”時代劇。武士と町人の娘の身分違いの恋が描かれるが、1月の凍えるような寒さの京都で3日間の撮影が行われた。ショートフィルムとはいえ、監督はかなり細部に至るまで丁寧に撮影。「俳優をその気にさせるのが監督の仕事」と語り、カメラの裏側のセット、家屋の天井など見えない部分まで作りこんだことを明かした。また、石井監督も震災に際して、様々な支援活動を展開しており、多くのミュージシャンがコンサートツアーの中止を発表する中でもあえて、予定通りに敢行したことを明かし「こういう時期だからこそ、コンサートなどをやっていくべきだと思います。ずっと閉じこもってばかりはいられず、魂の開放が必要。今後の心の復興は難しいことですが、そういう部分で一役買えたらと思います」と継続的な支援を誓った。別所さんは改めて「3月11日以降、いろんなことが変わりましたができることを私たちなりに発信していければ」と映画祭の意義を語った。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2011」は6月16日(木)〜19日(日)まで表参道ヒルズスペース オーにて、6月22日(水)〜26日(日)までラフォーレミュージアム原宿ほか各所にて開催。特集「ショート ショート フィルムフェスティバル & アジア 2011」■関連作品:ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2011 [映画祭] 2011年6月16日から6月19日まで表参道ヒルズスペース オー、6月22日から6月26日までラフォーレミュージアム原宿ほかにて開催■関連記事:映画でもう一度日本をアピール!観光庁とのコラボでショートフィルムを制作C・ファース&K・ナイトレイ共演作ほか、スターたちが出演の短編作品が日本上陸!ルーカス監督に中田英寿などが出品!ショートフィルム祭典で復興支援オークションアカデミー賞公認!国際短編映画祭「SSFF」チケットを25組50名様プレゼントショートショートフィルムの新しい挑戦ついに“Jリーグ”ともコラボ企画決定!
2011年06月16日篠原涼子主演の人気ドラマの劇場版第2弾となる『アンフェア the answer』のキャストが発表され佐藤浩市、山田孝之、大森南朋が新たに本作から出演することが明らかになった。検挙率No.1を誇る敏腕の美人刑事・雪平(篠原さん)が、「アンフェアなのは誰か」というメッセージと共に連続して起こる予告型殺人事件の犯人を追うという展開で、多くの視聴者を惹きつけたドラマ「アンフェア」。これまでに三浦春馬に瑛太、江口洋介、椎名桔平ら人気の俳優陣が演じる個性的なキャラクターが予測不可能な騙し合いを繰り広げてきたが、謎を残した前作『アンフェア the movie』から4年を経ての劇場第2弾は“雪平、最後の事件”と銘打たれ、ついに“アンフェアなるもの”の答えが明かされる――?本作では、北の大地・紋別(北海道)で、雪平に連続殺人の容疑がかけられる。警察の内部機密が隠されていると言われるUSBの存在を巡り、元夫、同僚、上司、検察、凶悪犯罪者らが雪平に迫る。雪平役の篠原さんはもちろん、現実主義かつ日和見主義の野心的な警視庁捜査一課長・小久保を演じる阿部サダヲ、推理大好きの鑑識員で様々な技術を駆使して雪平に協力する三上を演じる加藤雅也、現在は所轄の刑事となっている情に厚い山路役の寺島進、そして雪平の元夫でフリーのジャーナリストである佐藤役の香川照之など、おなじみの面々はもちろん、今回の映画でも続投する。加えて、新たに登場する男たちも強力!佐藤浩市が演じるのは、現在の雪平の上司で、北海道西紋別署のたたき上げの刑事にして捜査一課長・一条。また、山田孝之は、東京地検の若き検察官で、正義感と強い上昇志向を持つ村上を、そして大森南朋は雪平を付け狙う謎の男・結城に扮する。北海道で2月に開始された撮影は、4月に都内でクランクアップ。現在は完成に向けての編集作業が続けられている。冬の北海道に始まり、様々な思惑が絡み合う緊迫の逃避行の中で、雪平夏見は誰を信じ、誰に裏切られ、そして誰を裏切るのか――?『アンフェア the answer』は9月17日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:アンフェア the movie 2007年3月17日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国東宝系にて公開© 2006 Kansai Telecasting Corporation.All Rights Reserved.アンフェア the answer 2011年9月17日より全国東宝系にて公開■関連記事:シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第14回)頼りになる“アネゴ”女優は?ヤバイ役者にヤバイスタッフが作ったヤバイ映画がついに完成!篠原涼子、江口洋介、キャスト勢揃い『アンフェアthe movie』完成披露試写会あの雪平刑事がスクリーンに『アンフェア the movie』試写会に20組40名様をご招待
2011年05月18日少しだけ気だるそうに、そして時折、辛辣で毒っぽさを含んだ言葉を交えつつ、映画について語る佐藤浩市の口調からは、映画という仕事への確かな愛情と情熱がひしひしと伝わってくる。つい先日、50歳の誕生日を迎えたばかりの彼の最新作『最後の忠臣蔵』が公開となった。佐藤さんが演じたのは、四十七士のひとりとして吉良邸討ち入りに参加しつつも、最後に同志たちと共に死ぬことを許されなかった寺坂吉右衛門。作品について、映画という仕事について、そして俳優人生について――佐藤浩市が、語りつくす。寺坂吉右衛門が“生”を感じる瞬間に興味を感じた「僕自身、きちっとした『忠臣蔵』には興味がない」と佐藤さん。今回の“後日譚”とも言うべき物語について「日本人に愛され続けてきたあの『忠臣蔵』の世界とは違ったところの面白さがある」と語る。「これまで僕がやって来た『忠臣蔵』は、『忠臣蔵外伝四谷怪談』であれ、TVドラマの『1/47』にしろ、言葉は悪いけどある意味“なんちゃって忠臣蔵”なんです。日本人が愛し続けてきた忠臣蔵というのは、忠義や組織論、自分の生とは別のところに価値を置くという美徳といった部分なんですけど、今回の映画も含めて、僕が演ってきたのは人間くささや生々しい人間の姿に焦点を当てた物語なんです。それは『新選組!』(NHK)で芹沢鴨を演じたことにも繋がってくるんだけど…。例えば『土方歳三をやらないか?』という話はこれまでもあったけど、正統的な『忠臣蔵』と同じで僕はそこ(=正統的な『新撰組』)には全く興味がない。だけど芹沢鴨の、己の器を知る哀しさとかそういう部分を演じるのには惹かれる。“埋没感”っていうのかな…」。では今回演じた寺坂吉右衛門については?大石内蔵助から、志士たちの遺族の今後を託されて“生かされた”吉右衛門という男のどの部分に共感や面白さを抱き、役を作り上げていったのだろうか?「この男が自分の“生”を感じる瞬間ですね。彼の中で、唯一楽しみにしていたのが、(遺族のために)お金を届けた先々で必ず尋ねられる『なぜあなたは生き残ったのか?』という質問に答えることなんではないか、と。『これはお話せねばなりませんが…』と自分の人生を否定的に語り出すときに、アイロニカルに自分の“生”というものを感じているんだろう、と。それを(観客に)分かってもらう必要はないんだけれど、そういう部分を自分で作っていきながら吉右衛門になっていくわけですね。それは“共感”というのとは違うかもしれないですが僕なりのやり方なんです」。本作に続き、来年も『のぼうの城』が公開されるなど時代劇への出演が続く。時代劇に出演するということにはやはり特別な感慨が?そう尋ねても「いや、別に」とそっけない反応…と思いきや、「ただ、こないだね…」と言葉を繋げる。「『のぼうの城』で京都にいたとき、小林正樹監督の『切腹』(’62)をフィルムで観る機会があったんです。いま観ると、それほどでもないところはあるんだけど、でもやはり“なんちゃって”時代劇ではないんですよ。役者さんも時代劇から入られた方ばかりで、腰の落ち着き方とか違うんですよ。それを観て『あぁ、もう少しちゃんと時代劇に向き合いたいな』と思ったのは事実ですね」。「節目で良い作品に出会う“ツキ”があるんですよ」時代劇に限らず、現代劇、コメディと数々の作品で存在感を示しつつ、50歳を迎えた。40代をふり返っての感想は?「ソツがなかった、という感じかな…。それなりにこなしてきたという(苦笑)。50代に向けては…また『切腹』の話になるんですが、あの当時、出ている方はほとんど40代半ばで、(主演の)仲代達矢さんに至っては30代ですよ。ところが明らかに、僕と同じくらいか僕よりも年をとって見える。それは、日本人の平均年齢が関係しているんでしょうが、50年前の人たちは明らかに我々より大人だったということなんですよね。10年くらい違いがあるんじゃないかってくらい年を取ることが先送りされてる。実際、『50歳って何だろう?』という感じで50代を迎えてみると『こんなに小僧なのか?』と思うくらい成熟してない(苦笑)。ちゃんと大人になっているはずなのに、大人になりきれていないって焦りを感じてます」。とは言うものの俳優としては、これ以上ないと言っていい着実なキャリアを積んできたのでは…?「ツキはあるんですよ。節目で良い作品に出会えてる。30代の頭に『トカレフ』に出会って、そこから確実にキャリアが変わっていったし、その後も石井隆と出会って『GONIN』をやったり。40代で守りに入りそうなときには、三谷(幸喜)さんから『マジックアワー』のような作品をいただけた。節目でチャレンジさせていただけるのは幸せな商売ですね」。息子の謝恩会で父・三國連太郎と三谷幸喜の本で“共演”三谷監督の名前が出たついでに、50代を機に舞台も進出する気は?と向けてみるとやはりというべきか「うん、ないね」とツレない返答。「まあここまでやらないのも意地かな(笑)。でも、息子の学校の卒業式の謝恩会で、三國(連太郎)と一緒に朗読劇をやったんですよ、三谷さんに本書かせて。まあそこで(三國さんと)同じ舞台にいられたというのは良かったですね。あとは別にやりたいと思わない(笑)。やっぱり、自分の中で“好き”と“嫌い”は大きくあるんだけれど、自分を客観視できるものがいいんですね。出来上がったものを自分で見られないと…。19か20で(デビュー作の)『青春の門』に出たんだけど、それまで、映画は好きだったけど、生業としてやっていけるなんて思ってなかった。『どうしていこうか?』って思ってたときに、その映画の最後で(自身が演じた)信介がバイクで去るところの自分の顔のどアップを映画館で見たんです。そのときに、何だろう?感動でもないし…『あ、これを続けたい』って思ったんです。自分のアップを見て自分なんだけど自分じゃないような感覚を感じてこれが続けられたら、と思った。そのときに改めて、映画だなって本当に思えたんです。それから30年、よく続けてこれたよね」。「舞台に出るでも自分で撮るでもなく、でも映画に関わってあと15年くらいやれたらいいね」と言って、唇の端を曲げてニヤリ。いやいや、15年じゃ周囲がほっといてくれないだろう。まだまだこれまで見たことのない佐藤浩市を見せてほしい。■関連作品:最後の忠臣蔵 2010年12月18日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010「最後の忠臣蔵」製作委員会■関連記事:桜庭ななみが号泣初日挨拶杉田監督に「このヤローって思った」桜庭ななみクリスマスは「友達と集まろうとか話してます(笑)」『最後の忠臣蔵』役所広司インタビュー“生かされた男”の矜持を語る『最後の忠臣蔵』リアリティを追及し世界文化遺産でも撮影敢行!役所広司&佐藤浩市で描かれる“その後”『最後の忠臣蔵』試写会に50組100名様ご招待
2010年12月22日携帯専用放送局BeeTVにて、ジャパニーズ・ホラーの旗手・清水崇監修により、星野真里、堀部圭亮らを配して本格ホラー「しってはいけない怖い話」が配信されることが発表された。本作はBeeTVにとって初めての本格ホラー作品。夜のデパート、携帯メール、同窓会など身近なシチュエーションを題材にしつつ、そこに潜む“恐怖”が清水監督の監修の下、5人の新鋭監督によって8つのオリジナルドラマとして映像化される。出演陣も豪華!現在放送中のNHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」にも出演している星野真里に、俳優としての活躍に加え、昨年公開された『悪夢のエレベーター』など監督としても高い評価を得ている堀部圭亮。また、ドラマ&劇場版と一大旋風を巻き起こした「ROOKIES」をはじめ、次々と話題作に出演している尾上寛之など幅広い活躍を見せる実力派が集った。いまだ撮影中ということで、各話の内容については明らかにされていないが、星野さんからは今回の発表に際してコメントが到着した。ホラー作品への出演オファーについて「夏を感じました」と語る星野さん。これまでにもホラー作品への出演は多いが自身は「(ホラーは)好きではないですね…。でも、以前よりは免疫ができたような気がします」と明かす。また、これまでに経験した心霊体験について尋ねると「霊感の強い友達が実家に遊びに来て、ある部屋に誰かがいると言われたときはビビりました。でも、悪いものではないようなので。守ってくれているんですかね?」とのこと…。そして自身の出演したエピソードについては「じわじわとくる怖さ、なのでしょうか」と恐怖を煽る。暑〜い夏も携帯のおかげで背筋のあたりがひんやりしてくる…かも?「しってはいけない怖い話」は7月20日(火)より配信開始(全8話/毎週火曜日更新)。BeeTV「しってはいけない怖い話」公式ページ■関連作品:戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月17日新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009■関連記事:前田愛、挙式を10日後に控え共演陣からの花束の祝福に、驚き過ぎて3Dメガネで…3連休は新感覚を先取り!『戦慄迷宮3D』見どころ凝縮のフッテージが無料で上映『戦慄迷宮3D』柳楽優弥インタビュー「お化け屋敷はM・キャリーに誘われてもノー」『戦慄迷宮3D』世界配給決定!柳楽優弥は映画祭よりも観光で海外に行きたい?清水崇ティーチイン付き!『戦慄迷宮』3D特別試写会に5組10名様をご招待
2010年07月15日狂言師の野村萬斎が映画『のぼうの城』で『陰陽師II』以来7年ぶりとなる映画主演を務めることが決定!併せて佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴が共演陣として出演することも発表された。本作の原作となっているのは、本屋大賞で2位にランクインし、直木賞の候補にもなった和田竜による同名ベストセラー。和田さんは新人脚本家の登竜門、城戸賞を受賞しているが、その受賞作品「忍ぶの城」が、映画化を前提に和田さん自身の手で小説化され、「のぼうの城」として2007年に小学館より刊行された。戦国末期、天下統一を控えた豊臣秀吉の北条家攻略のさなか、最後まで落城することがなかった支城があった。武州の忍城(おしじょう)。秀吉の命を受けた石田三成が2万の大軍で城を包囲するが、城代・成田長親はわずか500騎でこれを迎え撃つ。領民から、でくのぼうを意味する“のぼう様”との愛称で呼ばれる長親は、天下を敵に回し、いかに城を守ったのか?その戦いの一部始終が描かれる。主人公の“のぼう様”こと成田長親を演じるのは、狂言界の至宝・野村萬斎。『陰陽師II』以来の7年ぶりの映画主演作となる本作で、底知れぬ人望で人心を掌握する希代の総大将を演じる。「自分は長親のように、ぼーっとしているのかなと思ったのですが、そういう自覚がないところや、時々、突然ビックリするようなことを発言するらしいところなどが、既に役に近いのかもしれません(笑)」とは萬斎さんの弁。さらに、長親についても「ある種、高みにいるのか低みにいるのかよく分からないのですが、ちょっと俯瞰して見ていたり、仙人的な空気を持っていたり、どこかネジが1つ落ちてしまっているようでもあり(笑)」と、とにかく、これまでになくぼーっとした役柄であると説明。長親の幼なじみにして成田家の侍大将で、武辺者の証である“皆朱の槍(かいしゅのやり)”を持つ“丹波(たんば)”こと正木丹波守利英を演じるのが佐藤さん。萬斎さんによると「冗談で、もし『陰陽師III』を撮ることになったら、悪役は佐藤浩市さんにお願いしたいというお話をしておりました」とのことだが、思わぬ形で初共演が実現することになった。その丹波をライバル視する、6児の父で恐妻家の一面も持つ豪傑“和泉(いずみ)”…柴崎和泉守に扮するのは山口さん。今回の発表に際し、山口さんは「多勢の敵を少数で迎え撃つ勇姿や、妻子を持ちながらも命がけで戦い抜く精神に、男として『こういう男でありたい!』と憧れを持ち、どこか自分の中にもある、『なまぬるくおさまりたくはない!刺激を求めて生きたい!』という気持ちを奮い立たせてくれる役だと思います」と強い言葉で役柄、作品への思いを語ってくれた。そしてもう一人、若年で実践の経験はないものの、あらゆる兵書を読破し“軍略の天才”を自称する“靭負(ゆきえ)”こと、侍大将の酒巻靭負を成宮さんが演じる。成宮さんは「原作が話題になっているのは知っていたけれど、時代物か…と、何となく手を伸ばすのに抵抗がありました。台本をいただいてみて、想像以上に面白かった。面白すぎました。僕の演じる酒巻靭負は、現代語に近い台詞回しなので、(ヒロインの)甲斐姫へ想いや、武将としてのプライドも、とてもストレートに伝わりやすいし、青臭い感じも含めて、可愛らしいキャラクターだと思います。こういうエンターテイメント性の高い作品に参加できることもすごく幸せに思います」と出演の喜びを語っている。さらに、本作の特徴と言えるのがW監督であるところ。『メゾン・ド・ヒミコ』、『ゼロの焦点』の犬童一心監督と『ローレライ』、『日本沈没』の樋口真嗣監督がタッグを組んで、壮大かつ緻密な戦国絵巻を描き切る!原作にある三成による大規模な“水攻め”はどのように描かれるのか?ヒロインの甲斐姫や三成ほか、魅力的なほかの登場人物たちを誰が演じるのか?などなど、いまだ明かされていない気になるポイントも…。構想7年を経てついに動き出した『のぼうの城』。撮影は今年8月よりスタート。2011年、全国にて公開。© オノ・ナツメ■関連作品:のぼうの城 2011年、全国にて公開
2010年06月23日映画『最後の忠臣蔵』の完成報告会見が6月17日(木)、東京・内幸町の帝国ホテルで行われ、主演の役所広司、共演の佐藤浩市が、開催中のFIFAワールドカップに参戦中の日本代表にエールを送った。本作は、赤穂浪士四十七士の討ち入りと切腹後、大石内蔵助の命により生き残った瀬尾孫左衛門(役所さん)、寺坂吉右衛門(佐藤さん)が葛藤を抱えながら使命を全うする年月を描く物語。大石の娘・可音(桜庭ななみ)を育てる使命を受けた孫左衛門の生きざまに、役所さんは「上司の娘を育てる使命をサムライとして全うしようとして、自分が育てた娘に女性を感じたかもしれない。男の強さと弱さを持っていたところが面白い」と感慨深げ。劇中、無二の親友となる4歳年上の役所さんへのライバル心を聞く質問に、佐藤さんは「4歳って結構デカいんですよ、僕からしたら役所さんは大先輩。これまで1シーン、2シーンご一緒させてもらったり、でしたが、今回ガッツリやらせていただけるのがとても嬉しくて楽しみに撮影に通っていました」と恐縮しきり。会場の笑いを誘った。一方、サムライ繋がりで、初戦を突破し19日(土)に第2戦のオランダ戦を迎えるサッカー日本代表の話題になると、役所さんは「(初戦は)もちろん見ました。次も期待しています。サムライジャパンに押されて『忠臣蔵』の記事が小さくなるんじゃないか不安もありますが。でもジャパン、ずっと応援していきます」と苦笑い交じり。佐藤さんは「僕は逆に、サムライジャパンのお陰で『忠臣蔵』の記事が大きくなるんじゃないかと期待しています。野球でもそうですが、こういうときにみんなが高揚して一体になる共有意識を持つっていいことだと思う。そういう意味でも次戦突破を期待しています」と先輩と上手く息を合わせて、エールを送った。本作は、ワーナー・ブラザース映画が製作委員会の幹事社として製作する作品の第1弾。製作総指揮を務める同社社長のウィリアム・アイアトン氏は「世界の映画祭への出品や海外の国への配給を考えている。いま、英語字幕版が完成したばかりの段階で、これから映画祭はまずヴェネチア、ローマにコンタクトをとります。ヴェネチアのコンペに持って行ければ」と明かした。ヴェネチアの審査委員長は今年、ジョン・ウー監督。男の美学を語る“巨匠”だけに、本作がコンペに選出されれば、快挙のひと波乱があるかも!?『最後の忠臣蔵』は12月18日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開(photo:O.NAOYA/text:Yoko Saito)■関連作品:最後の忠臣蔵 2010年12月18日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010「最後の忠臣蔵」製作委員会■関連記事:役所広司×佐藤浩市“討ち入り後”を描いた『最後の忠臣蔵』で世界へ!
2010年06月17日池宮彰一郎の小説「最後の忠臣蔵」が、役所広司と佐藤浩市を主演に迎え映画化されることが発表された。池宮作品ではすでに「四十七人の刺客」が1994年に高倉健、中井貴一、宮沢りえらを配して映画化されているが、本作は「四十七人の刺客」の後に出版された「四十七人目の浪士」(※のちに「最後の忠臣蔵」に改題)が原作。大石内蔵助を始めとする浪士たちが吉良邸に討ち入り主君に殉じて切腹したのち、密かに生き残った2人の男たちの姿を描いた物語となっている。役所さんが演じるのは、赤穂浪士・瀬尾左孫衛門(せのお・まござえもん)。討ち入りの直前に仲間たちの元から逃亡、討ち入り後に志士たちが英雄視される中で、“裏切り者”“臆病者”という罵り、蔑みを浴びながら生きる。一方の佐藤さんの演じる寺坂吉右衛門(てらさかきちえもん)は、討ち入りを果たした四十七士の一人であり、「忠臣蔵」ファンの間でも名の知られた人気の志士。討ち入りには参加したもののその直後、討ち入りの事実を後世に伝えることを目的に、大石内蔵助の命で隊から離脱した浪士であり、2人が吉良邸討ち入り後の時代を生きる姿、そして瀬尾の逃亡の真の理由が描かれる。これまで幾度となく時代劇で名演を見せてきた役所さんと佐藤さん。近年では、三谷幸喜監督作『THE 有頂天ホテル』に共に出演しているものの、本格的な共演は今回が初めて。果たしてどのような絡みを見せてくれるのか?メガホンを握るのは、長年にわたりTVドラマ「北の国から」シリーズの演出を担当してきた杉田成道。これまでに舞台で手塚治虫原作の「陽だまりの樹」やつかこうへい作の「幕末純情伝」といった時代劇の演出を手掛けている。共演者には安田成美、笈田ヨシ、山本耕史、伊武雅刀ら演技派の俳優陣が名を連ねる。『ラスト サムライ』、『硫黄島からの手紙』といったヒット作を世に送り出してきたワーナー・ブラザースが日本発の大作として日本人の心に深く刻まれた「忠臣蔵」で世界に勝負を賭ける!『最後の忠臣蔵』は2011年正月第二弾として全国公開予定。■関連作品:最後の忠臣蔵 2011年正月第2弾として全国公開
2009年11月04日数々のヒット映画を手がけてきたフジテレビが、開局50周年記念プロジェクトとして贈るサスペンス超大作『アマルフィ 女神の報酬』。日本映画では初となる全編イタリアロケを敢行したことで注目を集める本作が7月18日(土)に遂に公開初日を迎えた。初回上映後の舞台挨拶には、西谷弘監督と主演の織田裕二、天海祐希、戸田恵梨香、佐藤浩市、佐野史郎、大塚寧々、伊藤淳史ら豪華出演陣が総集結し、大盛況のスタートを切った。先日のローマ上映から凱旋を果たし、織田さんはホッとした表情で「映画『アマルフィ』はいかがでしたか?また観たいですか?」と呼びかけると、会場からは大歓声と拍手が沸いた。代表作『踊る大捜査線』シリーズの熱血漢・“青”島役から一転、今回演じたクールな外交官・“黒”田について「最初は監督にとにかくダメ出しをされてくじけそうになりましたが、やっていくうちに黒田の謎めいた魅力に惹かれていって、いまはすぐにでもまたやりたいです」と愛着を語る織田さん。司会から続編の可能性を聞かれると「やりたいのですが、この映画がヒットすれば…」とまんざらでない様子。そして観客に向けて「別の登場人物の気持ちになりきってみると、違った感動があると思うので、この3連休にもう一度観にきてください」と作品をアピールした。一方、「パート2が出来ても多分、出れない…」とネタバレぎりぎりの挨拶で笑いを誘ったのは佐藤さん。海岸にそびえるアマルフィでは、クルーザーで移動する住民の暮らしに感動したらしく、「『道路からなんか行かないよ、我々は』みたいな。これがアマルフィかと」と語り、終始会場を沸かせた。また、キャスト陣の口からは、ここぞとばかりに西谷監督による過酷な撮影に対する苦情(?)が続出。織田さんと共にスペイン広場の階段を駆け上るシーンを20回もやり直したという天海さんは、「私があまり疲れてない顔をしていたので、何度も走らせて下さったんですよね?あれでも疲れてたんですけど…」とポツリ、宝塚経験から「(階段を)下りるのは得意なんですけどね!」と主張し、沸かせた。戸田さんもイタリア語の台詞には苦戦したそうで、「現場で台詞が倍以上になっていたのですが、全部カットされてました(笑)。DVDのメイキング映像(に入ることを)を強く希望します」とアピール。さらに織田さんから「リアルに疲れた顔になった」と明かされると、さすがに妥協知らずの西谷監督も「あんまり言われると、仕事が無くなっちゃうから止めてください」と参った表情で懇願した。これとは対照的に、イタリアロケで“旅行気分”を満喫した様子を見せたのは、黒田を囲む日本大使館組。年末年始を現地で過ごした大塚さんは「ヨーロッパでのカウントダウンは初めてでしたが、みんなと一緒に屋上で花火を満喫して、いい年明けでした」とふり返った。佐野さんも「オフの日は列車に乗って田舎に行って趣味の写真を撮ったりしてました。すみません」とと申し訳なさそうに笑顔でコメント。織田さんの大ファンだという伊藤さんは、「この映画に出ることが決まったときからすごく嬉しくて緊張してました。イタリアで初めてお会いしたときは、イタリアの空気の中にいる織田さんに感激して、それだけで幸せでした」と伝えると、織田さんは照れくさそうに軽くおじぎをした。最後に、一同はグラスワインを持ち、織田さんのイタリア語による「サルーテ(Salute)!」という合図で、乾杯が交わされ、興奮冷めやらぬままイベントは幕を閉じた。『アマルフィ 女神の報酬』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:アマルフィ 女神の報酬 2009年7月18日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビジョン■関連記事:無謀な世界遺産ロケで勝負!ハリウッドに待ったかける『アマルフィ 女神の報酬』織田裕二、スペイン広場で車にひかれた?佐藤浩市は作品の重大な秘密を暴露!“青”から“黒”の織田裕ニへフジが総力上げる『アマルフィ』、シリーズ化なるか?
2009年07月20日ローマのコロッセオやスペイン広場、ナポリのカゼルタ宮殿に、アマルフィ海岸など世界遺産を含む数々のイタリアの名所でのロケを敢行し、完成前から大きな話題を呼んでいた『アマルフィ 女神の報酬』。本作の完成披露試写会が6月24日(水)に開催され、主演の織田裕二を始め、天海祐希、戸田恵梨香、佐藤浩市、伊藤淳史、佐野史郎に監督の西谷弘が上映前の舞台挨拶に登壇した。織田さん、天海さん、戸田さんの3人は、大阪での舞台挨拶の後に新幹線で帰京し、この完成披露に駆けつけるという強行日程だったが、笑顔で観客の歓声に応えた。主人公の外交官・黒田を演じた織田さんは「奇跡がいっぱい詰まった映画です」と胸を張った。撮影中のエピソードを尋ねると「台本にはそんなこと書いてなかったのに、監督に急に『ちょっと車にひかれてくれ』と言われまして…。スタントが入るのかと思ったら、衣裳を渡されて『ああ、俺がやるのか』と(苦笑)。まさかスペイン広場で車にひかれることになるとは思わなかったです」と明かしてくれた。商社マンの藤井を演じた佐藤さんは、プロデューサーから口止めされていたにもかかわらず、この作品の重大な秘密を暴露。「この映画、全編イタリアロケを謳ってますが、実は1カットだけ日本で撮影されています。あるシーンのフィルムが使えなくなって、帰国後にセットを組んで撮り直しました」とのこと。さてさて、いったいどのシーンなのか…。大使館の研修生・安達役の戸田さんは、完成した作品を観ての感想を聞かれ「撮影中は正直、いっぱいいっぱいだったので、やっと落ち着いて映画を観て『こういう作品だったんだ!』といち観客として興奮しました」と笑顔で語った。一方、伊藤さんは外交官の谷本に扮したが「僕の方は、イタリアで3日休んで1日働いて、4日休んで2日働き、2日休んで帰国、という感じでした…。もちろん1日ごとの撮影に集中しましたが、申し訳ないような気持ちです」と苦笑を浮かべた。愛する娘を誘拐されてしまう紗江子役の天海さんは、試写で作品を鑑賞した際に大泣きしたことを織田さんに暴露されたが、改めて感想を尋ねると「スクリーンの中にいる自分に嫉妬してしまうくらい、素敵な男性に囲まれてました(笑)。ストーリーをもう知っているのに、いろんな人の思いが胸に迫ってきて、あるシーンを境に堰を切ったように涙があふれてきました」と語った。佐野さんが演じたのは黒田の存在を疎ましく思う、在イタリア大使館参事官・西野。「僕の演じた役が、どのように見えるのか?映画を観た方々に話を聞きたいです。現場でも織田くんと、謎解きのようにどういう人物なのかって話してました」とふり返った。西谷監督は「3か月間ずっとイタリアで撮影に臨みました。だからこそ、にじみ出ているものがあると思います」と作品への強い思いを語った。『アマルフィ 女神の報酬』は7月18日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:アマルフィ 女神の報酬 2009年7月18日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビジョン■関連記事:“青”から“黒”の織田裕ニへフジが総力上げる『アマルフィ』、シリーズ化なるか?
2009年06月25日