2歳の長男にイヤイヤ期が到来し、子どものわがままな言動にイライラすることが増えていました。子どもへの向き合い方に悩んでいた私が、インターネットでアンガーマネジメントという言葉に出合い、感情をうまくコントロールするコツを身に付けた体験をお伝えします。 叱る前に6秒かけて大きく深呼吸インターネットから得た情報によると、人間が怒りのピークを感じるのは6秒と言われています。私は子どもに感情的に怒りをぶつける前に、なんとか6秒耐えようと意識をしました。例えば、子どもが着替えたくないと服を投げたときや、コップに入ったお茶をわざとひっくり返したりしたとき……深呼吸を6秒間するだけでクールダウンし、冷静に物事の良し悪しや、なぜその行為がいけないことかを伝えられるようになりました。 長男の心のサインに気付くことができたわが家には2歳の長男と1歳半離れた次男がいます。長男がわがままを言うタイミングは、決まって次男にパパとママの視線がいっているとき……。アンガーマネジメントを意識する前は、イヤイヤを鎮めることに精一杯で、長男の心に寄り添うことができませんでした。一旦クールダウンすることを意識したことで、「長男はかまってほしいんだな」「私たちに甘えたいんだな」と気持ちを汲んであげられるように。 それからは、長男をできるだけ多く抱きしめてあげたり、叱るだけではなく小さなことでもできたことを褒めるようにしたことで、私自身のストレスも減りました。 家族みんなに笑顔が広がるアンガーマネジメントは子育てだけではなく、夫婦関係にもいい影響をもたらしてくれました。 わが家は子育てを機に、睡眠不足による疲れ、仕事と育児の両立の問題で夫婦喧嘩が多発……。よく考えてみれば一家の大黒柱として働くパパも大変ですし、24時間365日子どものペースでお世話をするママも大変。忙しいのはお互い様です。夫に対してカーッとなっても、「お疲れ様」「〇〇してくれてありがとう」と労りや感謝の言葉をかけることで夫婦円満になり、自然と笑顔も増えました。 私は「子育てをとことん楽しむ」という軸をもっています。アンガーマネジメントを習慣にしたことで、叱ってもいいけれど感情をうまくコントロールし、メリハリをつけた子育てを実践中! 今はイヤイヤ期すらも愛おしく、この時期にこそ感じられる葛藤を楽しんでいきたいと思っています。 イラスト/sawawa監修/助産師REIKO著者:櫻井せりか1歳と0歳、2男の母。長男の育休中に第二子妊娠、育休を延長し事務職を休業中。現在は子育てをしながらライターとして活動している。
2020年05月02日「お家時間、何する?」と子どもとのお家時間の過ごし方を模索中のママにぜひチェックしてもらいたい! 子どもとのお家時間をもっともっと楽しくする、mercidays by HugMugの記事をここでご紹介します。親子クッキングやおやつづくり、ママのセルフネイル、収納・掃除術までさまざま。先の見えない毎日だけど、この機会にできることはたくさんあるはず。ここから、チャレンジしてみたいことをぜひ探してみてください!お家時間の過ごし方 #01【 親子クッキングに挑戦する 】子どもとつくる「ホットプレートレシピ」 tottoさんが教える3レシピホットプレートを使って、子どもと挑戦したい3レシピをご紹介! ダイニングテーブルを囲んでおしゃべりしながら作業ができるうえに、みんなでワイワイ食べられるのも魅力的。子どもが進んでお手伝いしたくなる“お手伝いポイント”も要チェック。記事はこちら人気料理家tottoさんに教わる 年齢別初めての料理[3歳・4歳・5歳]人気料理家のtottoさんに子どもの初めての料理にぴったりのメニューを教えてもらいました。3歳から、4歳から、5歳からと年齢別の挑戦しやすいメニューをワンプレートにしてご紹介します。記事はこちらお家時間の過ごし方 #02【 可愛いおやつをつくる 】一度に焼いて3日分のおやつが完成! 可笑しなお菓子屋 kinacoさんの塩麹ビスケットまとめてつくって毎日少しずつ、アレンジを変えて楽しめる塩麹ビスケは『可笑しなお菓子屋kinaco』さんの定番のおやつ。生地の厚みを変えたりトッピングを加えたりすることで、一度に3日分のおやつができちゃいます! 今回は、その基本のビスケットレシピとアレンジレシピをご紹介! 記事はこちらただ「たべる」だけじゃない、山フーズ 小桧山聡子さんのアートなおやつレシピちょっぴりユーモアのあるフードを提案するフードクリエイター・山フーズの小桧山聡子さんに、「アートなおやつ」レシピ5つを教えてもらいました。「たべる」視点をちょっぴり変えて、いつものおやつタイムに、新しい驚きと発見と笑いが起こるはず! ぜひ親子でチャレンジして。記事はこちらお家時間の過ごし方 #03【 キッチン収納を見直す 】北欧式整理収納プランナーの家事 「片付け習慣がつくキッチン収納」ママがたくさんの時間を過ごすキッチン。そこで使うものは、使いやすい場所に収納して、きれいな状態をキープしたい! そんな願いを叶えるべく、収納のプロが実践しているアイディアを教えてもらいました。手に入りやすいアイテムを使った収納アイディアは必読です。記事はこちらお家時間の過ごし方 #04【 セルフネイルをする 】簡単! 可愛い! ママのための時短セルフネイル難しい説明なんて一切いらない! 超簡単で可愛い時短セルフネイルをご紹介。ツヤっぽく仕上げたいなら最後にトップコートを、よりナチュラルな雰囲気にしたいならトップコートなしでも可愛い!! 毎日忙しいママでもすぐできるネイルばかりなので、早速取り入れてみて♪ 記事はこちらお家時間の過ごし方 #05【 子ども部屋の収納を見直す 】北欧式整理収納プランナーの家事 「子どもグッズの収納アイディア」気が付くと散らかっているオモチャやお絵描きグッズなどの子どものもの。どうやって片づければきれいがキープできる? ママたちが抱くこのお悩みをプロに解決してもらいました。すぐに真似できる収納アイディア、ぜひ参考にしてみてください。記事はこちら“子どものもの”がおしゃれに片付く 収納アイディア4選子ども部屋やリビングをはじめ、ありとあらゆる場所に散らばりがちな子どものもの。種類ごとにコンパクト&スマートに、かつ子ども自身にも扱いやすくお片付けしたくなる、そんなとっておきのアイディアをご紹介! 記事はこちらお家時間の過ごし方 #06【 読書をする 】ママのひとり時間に読みたい 新刊&キッズにおすすめの新刊〈2020年4月〉ママのひとり時間に読みたい 新刊&キッズにおすすめの新刊〈2020年3月〉家にいる時間がもっと楽しくなる! ママにおすすめの新刊やキッズにおすすめの新作絵本をここで一気にご紹介。オンラインで購入できるので、気になる本をチェックして、おこもり時間を楽しく過ごしてくださいね。4月の新刊はこちら。3月はこちら。モチコさんの育児コミックエッセイ第2弾が発売! 『育児ってこんなに笑えるんや! 二太郎誕生編』HugMugでも4コマ連載「モチコのツッコミ育児備忘録」が人気の関西人イラストレーターのモチコさん。2018年に発売し重版となったコミックエッセイ『育児ってこんなに笑えるんや!』から、待望の第2弾『育児ってこんなに笑えるんや! 二太郎誕生編』が好評発売中。その見どころをチェックしよう。記事はこちらお家時間の過ごし方 #07【 ナチュラル掃除で家中をキレイにする 】キッチンの汚れを全部きれいに! 子どもに安心なナチュラルおそうじ毎日、家族の食事をつくる場所だから、常に清潔さを保っておきたいキッチン。頑固な汚れが多いだけに、つい強力な合成洗剤を使ってしまいがちだけど、食べ物を扱うキッチンは、なるべくナチュラルな掃除を心がけたいですよね。ナチュラル掃除の専門家「クリーン・プラネット・プロジェクト」の岩尾明子さんに、正しい掃除の仕方を教えてもらいました。記事はこちら掃除はもちろん、おむつかぶれのケアにも使える 重曹で始めるナチュラル家事赤ちゃんがいる家庭では特に、掃除に使う洗剤やベビーケアグッズなど、なるべく自然に近い成分のものを使いたいですよね。万が一、子どもが口に入れてしまっても大丈夫なほど安心な成分で、手に入れやすい“重曹”。ナチュラル掃除の専門家「クリーン・プラネット・プロジェクト」の岩尾明子さんがおすすめする重曹の使い方やアレンジ法を紹介します。記事はこちらお家時間の過ごし方 #08【 子どもと折り紙ジュエリーをつくる 】気になるあの子に…!? 女の子が喜ぶ、折り紙ジュエリーをつくろう♡キラキラと光り輝くジュエリーは、女の子の永遠の憧れ。もし素敵なジュエリーが折り紙でつくれたら、とっても嬉しい! ホワイトデーのお返しにもいかがでしょうか!? ぜひ親子でチャレンジしてみてね。記事はこちらお家時間の過ごし方 #09【 晴れの日は大物寝具を洗濯する 】天気がいい日がチャンス! シーツやタオルケットなどの大物寝具を洗濯気持ちのいい晴れの日こそ、たくさん洗濯したいですよね。シーツやタオルケットなどの大物は特に、天気がいい日に洗ってさっぱりしたいところ。大物を洗濯するときの洗い方や干し方の注意点を洗濯のプロ・中村祐一さんに教えてもらいました。ちょっとの工夫でよりスムーズに洗濯をすることができるんです。記事はこちらお家時間の過ごし方 #10【 子どもとお花屋さんごっこをする 】良原リエさんに教わる工作&遊び方【お花屋さん】朝から雨……。そんな日は、子どもが楽しくて飽きないお家遊びならママも嬉しい。そこで、音楽家として活躍しながら、息子さんへのクラフトやお弁当づくりが話題の良原リエさんに、子どもと楽しめる手づくりのごっこ遊びのアイディアを教えてもらいました。ごっこ遊びの定番、お店屋さん。今日はお家の中に「お花屋さん」をオープンしちゃおう! お店のお花も手づくりして、スペシャル度も満点です。記事はこちら
2020年04月09日ウーマンエキサイトの読者のみなさん、こんにちは! 8歳と5歳のやんちゃ兄弟を育児中のなーみんです。感染拡大防止のための休校で、いつもの3月とは違った過ごし方をされている方も多いと思います。保育園は開園していますが、小学校は休校…。学童はやっているのですがお弁当持参必須…。私はパートをしているのですが、PCがあればほぼ仕事ができてしまうので在宅で仕事をさせてもらう事になりました。学童と保育園は週1~2回ほど行かせていますが、体力があり余った子どもたちと1日ずっと家いるのには限界が見えてきました。そこで今回は、試行錯誤した我が家の【休校中の過ごし方】をご紹介します。■我が家の休校中の過ごし方運動不足解消のため眠っていたトランポリンを出してみました!結構楽しく飛んでいます! 私も飛んだら運動不足解消になりそうです(笑)工作系もいろいろやってみました!粘土、折り紙、塗り絵、プラバン。散らかるのでなるべくやらせたくない粘土を解禁。これだけで結構時間が稼げています(笑)折り紙はちょっとお高くて難易度高めの折り紙を買って時間をかけて折っています。塗り絵はネットでダウンロードしています。プラバンは子どもも大好きで、色々な絵を描いて楽しんでいますが一番ハマってるのは私です(笑)そして一番好評なのは…、お菓子作り!クッキー、パンケーキ、カップケーキなどなど。簡単なお菓子を作っています。全て計量すると面倒なので100均で売っているMIX粉を使うと時短にもなるし量がちょうど良くていろいろ作れるので楽しいです!小学生の長男はお菓子作りが一番楽しいみたいです! 男の子って意外と料理作りたがったりしますよね~。ゲーム、YouTubeもOKにしていますが〇時~〇時までは“違う事をやる時間”と決めてみました。そうしないと1日中ゲーム、YouTube漬けになってしまう気がするので…!その時間は私も仕事を中断して子どもと遊ぶようにしています。■長男の勉強面は…長男の勉強面ついて、我が家の場合はこんな感じです。学校から宿題のプリントが40枚出ているので「1日2枚は終わらよう!」と言ってがんばっています。普段やらない事をやるのは疲れますが、やってみると意外と楽しかったりしますよね!でもやっぱり通常通りの日常が一番と実感する今日この頃です…。早くこの大変な時期が終わり、安心して外に出られる日が来るといいですね。
2020年03月19日コロナウイルス感染拡大の影響で学校に休校要請が出たこともあり、先週からお休みになった子どもたちが多いと思いますが、保護者の方からは休校中の過ごし方やサッカーができないことの不安なども聞かれました。そこで先日サカイクは緊急読者アンケートを実施し、チーム活動状況、休校中の過ごし方、保護者の不安を伺いました。たくさんの方にリアルな声を寄せていただいたので、その結果を発表します。早くまた子どもたちが大好きなサッカーを楽しめるようになってほしいものです。写真はサカイクキャンプで夢中でプレーする子どもたち(写真提供:オールスポーツコミュニティ)<アンケートの回答>■お子さんのチームの活動状況について当初、「この1、2週間がカギ」ということで3/15(日)までの自粛要請が出ていたこともあって、約半数の答えが「3/15まで」という結果でした。ですが、日々状況が変わる中での判断にゆだねられることもあり、「状況により変わる可能性があります」という声も寄せられました。スポーツ少年団などは学校のグラウンドを使用しているチームも多いため「校庭が使用できない日は中止」など会場確保がカギになるようです。■休校中の過ごし方について休校中は主に自宅で過ごすという回答が最も多く、82%でした。その他の中には保護者の職場にお子さんの居場所を作ってもらったという回答や、どちらかの祖父母宅で過ごしてもらう、などの回答が見られました。もともと在宅ワークが可能だった方や、今回のことをきっかけにテレワークに切り替えることができる職業の方ばかりではないため、子どものお友達も一緒に自宅で面倒を見ている、など保護者が協力しあっているという声もありました。自宅での主な過ごし方については、多くの方が午前中または普段学校にいる時間は勉強、それ以外は遊んだり、サッカーの自主練をするなど自由にすごしているとの回答が寄せられました。ほかには、日常生活で必要な家事や趣味の楽器、お菓子作り、部屋の整理など、サッカー以外の事を親子で楽しみたいと言う声も多数ありましたので、その一部をご紹介します。<回答の一部>・子ども自身が、自宅内でできるジンガと家の前でリフティングと読書、と目標を立てていた・午前中は1時間ぐらい勉強した後読書、そのあと庭で軽く運動。午後は自由時間→サッカーの自主練かボール遊び、縄跳びなどをします。普段出来ないことをする機会として一緒に料理をしたり、ウクレレを始めたりなど、いろんなことを体験させています・親が仕事の時は留守番。運動不足が気になるので毎日親子で30分、縄跳びをする時間を作る事にしました。サッカーのボールタッチの練習もして欲しいのですが、そちらはあまり......(苦笑)・学校から家庭学習の時間割が決められており、午前中は宿題をしている。午後からはゲームしたりサッカーの練習をするなど(サカイク読者アンケートより)中には「家で勉強、もしくはゴロゴロしてます」「テレビ→テレビ→宿題→テレビ」など親御さんたちが「あー、わかる!」と共感しそうな回答や、「提出期限のある課題も出ているけれど、1時間も机に向かっていない。私が仕事の日はきっとテレビ三昧だと思う......」と、親御さんのため息が聞こえてきそうなご意見も見られました。■休校中の不安について一番多かったのは「運動不足・体力低下」で38%でした。学校やサッカーの活動が停止になり、普段の活動量が減ったためエネルギーを発散することができないことや、お友達と遊べないことなどがストレスにつながっているようです。サッカーの面でも「他の子より遅れそうで不安」という声もありましたが、学習面でも「遅れが心配」というご意見が多くありました。子どもたちも休みに飽きてきて、親が色々工夫するのもアイデアが続かない......と疲労が見えるご意見も。中には「学校から外出も自粛するよう言われているので、公園等に行くのもはばかられる」といった声もありましたが、多くのご家庭は人混みは避けているけれど、まったく家の外に出ないという回答は少なく、自宅の庭や公園、近所の河川敷などで身体を動かしたり親子で練習したりしているようです。活動量の低下は生活リズムの乱れにもつながります。文部科学省からも「屋外での運動を妨げるものではない」という見解が出ているので、いきなり活動を制限されてエネルギーを発散する場がなくなった子どもたちのストレス解消のためにも身体を動かしてリフレッシュしてください。学校だけでなく大人たちもいきなり在宅勤務(テレワーク)になったり、東京ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオジャパンなど大型施設の休園、Jリーグやプロ野球をはじめとするスポーツの延期、学生の大会は中止になり、食品や紙製品の買い占めが起こるなど未曾有の事態に不安を抱える方も多いかと思います。しかし、このタイミングだからこそできることがあるはずです。今までできなかったことに挑戦してみたり家族の時間を楽しむための参考にしていただければ幸いです。
2020年03月12日子どもに「意味までわからせる」ことの大変さ「2/5 ÷ 3/7」という計算問題の答えを出せる方は多いでしょう。「3/7」を逆数(分母と分子を入れ替えた分数)にして「7/3」にし、「2/5 × 7/3」として計算すればいいのです。ところでみなさんは、「どうして逆数をかけるのか」と聞かれたら、相手が「あっ、そういうことか!」と納得できるようにその理由を説明できるでしょうか。もちろん「できますよ」という方もいるでしょう。ですが多くの方は、「どうして分母と分子を逆にするのか」「どうして割り算なのにかけるのか」説明に困るのではないでしょうか。今の小学校の算数の教科書には、「どうして逆数をかけるのか」の説明が載っています。図などを交えながら、子どもに考えさせるようになっている教科書もあります。ですが実際は、この理由を小学生の子どもに考えさせたり教師が説明したりすることは、とても難しいこと。まじめな先生ほど、子どもに「意味までわからせよう」と頑張って説明するのですが、すぐに理解できる子ばかりではなく、多くの子がつまずいてしまうのです。じつは私も、分数の割り算で逆数をかける意味を子どもたちにわからせようとしたことが何度もありますが、成功したことはほとんどありません。先輩教師からは「教師が子どもに説明すればするほど、子どもはわからなくなるんだ!」とよく言われたものです。実際、子どもの様子を見ると、説明を聞けば聞くほど余計に混乱しているようでした。この例のように、子どもに意味までわからせようとすると多くの子どもが混乱しがちな学習内容は、ほかにもあります。代表的なのが、割合を求める学習です。中学・高校に進み数学を勉強するようになれば、さらに多く出てきます。それでも、子どもの勉強では常に「意味までわかる」ことを目指さなくてはいけないのでしょうか?今回は、「意味までわからせる」ことの意義について、考えてみたいと思います。「意味までわかる」状態がゴールになる学習の例学校では、意味がちゃんとわからないと次の学習に進めないことがあります。小学校2年生の例をあげてみましょう。一通り、九九の学習を終えたところで、次のような問題が出てきます。【問題】「5×3」になるもんだいを作りましょうかけ算の式は、「1当たり(1つぶん)の数×いくつぶん」だと教えます。(かけ算は反対にしても答えが同じなんだから順番なんてどうでもいいという人も意外に多くいますが、今の小学校では、このように教えることになっています。)「1当たりの数が先」ということまでわかっていない子は、正しい問題を作ることができません。誤った作問の例がこちらです。【間違い例】5人に3こずつあめをくばります。あめはぜんぶでいくつになるでしょう。この問題だと、「1当たり(1人ぶん)の数」は3ですから、かけ算の式は「3×5」になってしまいますね。正しい問題は、次のようなものになります。【正解例】5こずつ3人にあめをくばります。あめはぜんぶでいくつあればいいでしょう。これは、かけ算に出てくる最初の数字(「かけられる数」ともいいます)が1当たりの数を意味していることをちゃんとわかっていないとできない学習の例です。かけ算では、「できる(九九が言える)」だけでなく、「意味がわかる」こともゴールにしないといけない、というわけなのです。現実社会では「できる」がゴールになることが多い先に書いたように、小学校の学習では、意味がわかっていないとできない問題があることは確かです。となると、子どもには常に意味までわからせなければいけないようにも思えてきますよね。ですが、はたして本当にそうなのでしょうか。「わかる」と「できる」には次のような違いがあります。「わかる」:理由や理屈などを納得して理解していること「できる」:自分の力で何かを成し遂げられることこのどちらを目指すべきなのか考えるために、まずは現実社会での例をあげてみましょう。私にはかつて、「話し方教室」に通い、3分間スピーチの組み立て方や話し方などを勉強していた時期があります。授業時間は日曜日の朝から夕方まで。午前中には「話をどう組み立てればいいのか、そうするのはどうしてなのか」の理論を勉強しました。そして午後は、ほかの学生と講師の前で実際に3分間スピーチをするという実習の時間。「話し方教室」では、話し方の理論が「わかる」ようになるための勉強もしましたが、ゴールは3分間スピーチが「できる」ようになることでした。私の経験を、もうひとつ。一時期ミュージカル鑑賞に熱中していた私は、音痴で歌もダンスも全くできないのに、観るだけでは飽き足らず、実際に舞台の上に立ってみたくなりました。そこで、ミュージカル学校の面接を受けてどうにか入学許可をもらい、ミュージカルの歌と演技を学ぶことに。ここでも、やはりゴールは「できる(歌える・踊れる・演技ができる)」でした。「こうして歌えばいい」という理論だけわかっていてもダメ。よく言われる「畳の上の水泳」と同じ状態になってしまいます。「ダメでもともと」の挑戦であったとはいえ、ミュージカルは観客にみせるものですから、なおのこと「できる」がゴールでなければいけなかったのです。このように現実社会では、意味が「わかる」ことよりも、そのことをちゃんと「できる」ことのほうが求められます。もちろん、「意味がわかって、できる」のであれば一番よいのでしょうが、実際問題、日常生活の中には、意味がわからなくてもできてしまうことは多くあります。たとえば、テレビを見るとき、どうして映るのかわからなくても電源を入れさえすれば見ることはできます。自転車がなぜ動くのわからなくても、乗り方さえ身につければ乗ることができます。パソコンで文章を書くときだって、なぜ、キーボードを押すと文字が出てくるのかわかっていなくても文章を仕上げることができます。(現に今キーボードを打って文章を書いている私自身、パソコンで文字が書けることの仕組みなど、まったく知りません。)こうして見てみると、現実の世界では、多くのケースで「できる」がゴールになっているということがわかります。家庭でも「できる」をゴールにして教えよう日常生活では「できる」がゴールになることが多いとは言え、学校の勉強では「できる」だけではダメだとよく言われます。その一例が、先のかけ算の話ですね。ですが家庭の学習では、必ずしも「わかる」ことを目指さなくてもいい、と私は考えています。というのも、「わかる」ことに重きを置きすぎると、「わかっているのに、できない」という状態になりかねないからです。「わかっているのに、できない」とは、たとえば「先生から計算のやり方を聞いて“なるほど”とわかっても、いざ問題を前にしてみると解けない」「教科書を読んで“へえ、この漢字はこう読むんだ”とわかっても、何も見ずに書くことはできない」といったようなこと。まさに「知ってるけど、解けない・書けない」ということです。これでは明らかによくありませんよね。勉強では、わかりさえすればそれでいいのではなく、できないといけないのです。であれば、現実社会がそうであるように、家庭で子どもに勉強を教える際には、ひとまず「できる」をゴールにしてみてはいかがでしょうか。もちろん、「意味もわかるし、できる」ようになれば、それに越したことはありません。でも、最初から完璧に意味が分からなくても、「できる」をゴールにしていくうちに、「そういうことだったのか!」と「わかる」タイミングが訪れます。ではどうすれば子どもは「できる」ようになるのか。ここでは、国語の漢字と算数の計算問題を教えるときを例にして、家庭でできる「子どもが『できる』ようになる勉強の教え方」を簡単にご紹介します。すべて、先輩教師から教わった方法です。【漢字の書き取り】新出漢字を鉛筆で書く前に、ドリルなどのお手本の漢字を指でなぞる。ここで覚えてしまうぐらい、何度も指でなぞる。ドリルなどでなぞり書き用に薄く印刷されている文字を、鉛筆でなぞる。何も見ず、なぞらないでも書けるかどうか、確かめる。ここでは「できる(書ける)」をゴールにしているので、その漢字がどのようにしてできたかを「わかる」必要はありません。漢字の成り立ちの学習をすることもありますが、そのときのゴールと、漢字を書けるように学習するときのゴールは異なります。【計算問題】一通り問題を解き、答え合わせをする。間違えた問題にチェックを入れておく。1でチェックを入れた問題だけ、もう一度解き直し、答え合わせをする。間違えた問題にチェックを入れる。2でチェックを入れた問題だけ、再度解き直し、答え合わせをする。間違えた問題にはチェック。全問正解するまで、1~3を繰り返す。チェックがなくなれば、全部「できた」ことになります。これはどの教科、どんな学習でも使える方法です。***以前「日本地図があっという間に頭に入る!?【漢字】と【都道府県】の覚え方」で書いた都道府県の覚え方のように、「できる」ようになるための学習方法は、まだまだたくさんあります。ぜひ、今回ご紹介したことを、家庭で子どもに勉強を教えるときの参考にしてみてください。(参考)EDUPEDIA|「わかる」「できる」「身につく」「使える」の差サクセス塾|成功法則 ⑧『わかる』と『できる』は違う!!【自立学習応援塾】一進ゼミナール/ガウディア川越鯨井教室|「わかる」・「できる」の違い
2020年02月29日人生において訪れるさまざまな転機。なかでも“大きな病気”と向き合うには相当な覚悟が必要です。ここでは、「がん」を経験したことが、その後の生きる糧となった方のお話を紹介。葛藤の日々の先には“新しい私”との出会いがありました。■古村比呂さん(54)・女優「先日、私の出演した医療番組を息子たちと見ていたとき、がんが見つかった年の私の映像が流れてきて。三男に『このころは本当に気の張ったおばさんだったね』って指摘されちゃいました。そうか、バレバレなんだなって。息子たちは本当に私のことをよく見ていてくれます」穏やかな笑顔で語り始めるのは女優の古村比呂さん。古村さんに子宮頸がんが発見されたのは’11年の暮れのこと。翌年の3月に広汎子宮全摘出術を受け、その後は後遺症に悩まされながらも、がんを克服したかに思えた’17年。「これでひと区切りかな」と受けた検診で骨盤内再発が発見され、抗がん剤治療を余儀なくされる。そして同年暮れに肺とリンパ節への再再発が見つかり、がんとの付き合いはもうすぐ8年に及ぶ。「今は画像上ではがんが認められないくらいになり、2月に抗がん剤治療を卒業したんです。主治医の先生からまだ『寛解』という言葉はいただけないけれど。今後はやりたいことをやっていこうという前向きな気持ちです」現在は、華やかなふんわりショートヘアで、はつらつとした印象の古村さん。初対面ではがんとは思えないほどだが、「髪はだいぶ伸びてきたんです。1年間の抗がん剤治療の副作用でまだ体のしびれや、物忘れなどの症状は残っています」と明かす。そして抗がん剤治療を乗り越えられた理由については、「なんといっても3人の息子の支えがあったから」だと、感慨深げに語ってくれた。がん闘病がはじまったのは、次男・翔吾さん(26)の高校の卒業式目前のこと。古村さんは手術を控え、式には出席したものの、謝恩会への参加はかなわなかった。しかし後でママ友から、その場で翔吾さんが弾き語りで歌ったのが、かりゆし58の名曲『アンマー』だったと聞かされた。その夜、病室で“母のもとに生まれた幸せ”を歌ったその歌詞を反すうし、古村さんは涙が止まらなかったという。母親の発病の時を多感な時期に迎え、進学や就職という人生の岐路に差し掛かりながらも、その闘病を支え続けた3人の息子たち。いまも同居する長男・拳人さん(27)は、病院に付き添い、主治医の説明を熱心にメモを取りながら聞いてくれたことも。三男・大海さん(22)は料理上手。古村さんがキッチンに立てないときは腕をふるう。オムライスにケチャップで冗談を書いて、元気づけてくれることもあるという。「私は’09年に離婚が成立しているのですが、初めて息子たちに夫と別れることを打ち明けたとき、『わかっていたよ。ママが言わないから聞かなかっただけだ』と言われて。それからは『私はこう思うけれど、あなたはどうする?』とそのつど1対1で話すようになっていったんです」がんが発覚したときも、隠さず正直に話したという古村さん。「息子たちも私が不在の間、3人で協力して家事をして待っていてくれました。『つらい』と思うとき、絶妙なタイミングで贈ってくれたメッセージやプレゼントが『やはり治さなくては』という原動力になりました」それは、ともすると塞ぎがちになってしまう闘病中、少しでも前向きに元気になれるように、と選んでくれたものばかり。「もったいなくてまだ未使用」というアディダスのスニーカーは、下肢にリンパ浮腫を発症したころの、翔吾さんからのプレゼント。脚の調子が悪く「もう旅は無理かも」と落ち込んだときに、手紙を添えて贈ってくれたという。「母へHAPPY Birthday.ずいぶん遅れてごめんね。がんになってからの母の姿は、とても見ていて辛かったです。そんな中、僕のやりたいことをやらせてくれてありがとう。今も後遺症と闘っているあなたですが、いつか元気になって旅行にいきましょう。そんな気持ちを込めてこれをプレゼントします。これを履いて自由に楽しく生きていこう!!おめでとう。次男より」’09年にシングルマザーとなり、がん告知を受けるまでは「私がしっかり育てなければ」と心身は張り詰め「学校に遅刻させてしまいそう」と思うだけで涙してしまった日もあったそう。古村さんは当時を「頑張りすぎていた時期だった」と振り返る。「病気がわかってからは、自分の体に『お疲れさま』を言うようにしています。過信しすぎていたなぁって。息子たちにとっても、昔の私は聞く耳を持たず、バリアを張っていた母親だったんだろうと思いますね」「女性自身」2019年12月24日号 掲載
2020年01月02日家でも外でもおかまいなしに、子どもが癇癪(かんしゃく)を起こして、泣いて叫んで大暴れ…。そうなると、お母さんはどうしていいかわからないですよね。「こんなに癇癪を起こすなんて、私の育て方が間違っているのかしら…」そう不安に感じるお母さんは多いでしょう。そもそも、子どもはどうして癇癪を起こすのでしょうか。その予防法はあるのでしょうか? 子どもの癇癪について、くわしく解説していきましょう。【監修】赤坂ファミリークリニック院長 伊藤明子 先生小児科医師、公衆衛生専門医、同時通訳者。東京外国語大学イタリア語学科卒業。帝京大学医学部卒業、東京大学医学部附属病院小児科入局。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。同大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。2017年より赤坂ファミリークリニック院長、NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事。著書・共著に『小児科医がすすめる最高の子育て食』など。テレビ番組「林修の今でしょ!講座」などに出演中。二児の母。■癇癪(かんしゃく)とは癇癪(かんしゃく)を起こすとは?「癇癪」とは、激しい感情を抑えきれず、大きな声を出したり怒ったり泣いたり、時には物を投げたり暴れたりすることです。英語で癇癪は「temper」、特に幼児期の癇癪は「tantrum」、癇癪持ちは「hot tempered」「short tempered」「quick tempered」といいます。hot、short 、quickといった形容詞が、癇癪を起こした時の様子をよく表しているといえるでしょう。【癇癪(かんしゃく)を起こしている子どもの様子】癇癪を起こしている子どもは、突然叫び声を上げたり、泣いたり、怒ったり、手足をバタバタさせたりします。感情が高ぶりすぎると、大きな声で泣きながら床に寝そべってゴロゴロ転がったり、手足をバタバタ振り回したりすることも。外出先で子どもが癇癪を起こすと、お母さんは本当に困ってしまいますよね。▼癇癪(かんしゃく)パターン1: 嫌なことを取り除こうとしている子どもは、癇癪を起こすことで「嫌なことを取り除こう」としています。例えば、公園で遊んだ後、「もう遅いから帰ろう」と子どもに声をかけると、「まだ帰らない! 遊ぶ!」と子どもが泣いて叫んで帰られない…というのはよくありますよね。これは、「嫌なこと=遊びをやめて帰る」を取り除こうとして、お母さんに訴えているわけです。▼癇癪(かんしゃく)パターン2: 困っているサイン子どもが癇癪を起こすもう一つの原因に、「何か困っているサイン」があります。例えば、ブロックが組み立てられない、服のボタンがうまくとめられないなどで、キーッと癇癪を起こし何もかも投げ出してしまう時がこれに当てはまるでしょう。子どもの癇癪(かんしゃく)の原因子どもが癇癪を起こす原因は、大きく分けて次の2つが挙げられるでしょう。▼生理的なもの子どもの癇癪は、欲求不満があったり、疲れていたり、おなかが空いていたりといった、「生理的なもの」が原因というケースが多いでしょう。例えば、おもちゃ売り場で「これ買って!」とダダをこねて、最後には泣いて暴れて…というのは、よくある子どもの癇癪のパターンです。しかし、実はこの癇癪の本当の原因は、「おもちゃが手に入らないこと」ではないことも。疲れていたり、眠かったり、おなかが空いていたりなどの生理的な原因がもともとあり、「おもちゃが買ってもらえない」をきっかけに感情が爆発する場合もあります。▼コミュニケーション手段になっている子どもが癇癪を起こす原因のもう一つには、「コミュニケーションを取るため」というのが挙げられます。親にかまって欲しい、人の注意を引きたいという気持ちから、癇癪という形であらわれるのでしょう。「上の子は聞き分けが良かったのに、下の子は癇癪持ちで…」とこぼすママは少なくありません。上の子に比べ、2番目、3番目以降の子どもは、親を独り占めできることが少ないですよね。もしかしたら、気を引こうとして癇癪という表現方法を取っているのかもしれません。癇癪は、子どもが親に気持ちを伝えるコミュニケーション手段の一つといえるでしょう。癇癪(かんしゃく)が始まるのは1歳になる少し前から?子どもの癇癪を起こし始めるのは、1歳になる少し前くらいからといわれています。ちょうど、少し言葉が出始めた頃ではないでしょうか。赤ちゃんの頃は泣くことしかできなかったのに、言葉という伝達手段を手に入れ、親子でコミュニケーションが少しずつ取れるようになり始めた1歳前後。しかし、子どもは当然、言葉ではまだうまく気持ちが伝えられません。そのジレンマが、癇癪を起こすという行動に結びついているのかもしれません。その証拠に、言葉でうまく感情を伝えられるようになる5歳頃から、ほとんどの場合、癇癪の頻度は少なくなっていきます。■子どもが癇癪(かんしゃく)を起こすのは育て方のせい? 発達障害なの?癇癪(かんしゃく)を起こすのは育て方のせいではない子どもが癇癪を起こすと「私の育て方が悪いのかな…」と心配になったり自分を責めたりするお母さんも多いでしょう。しかし、子どもの癇癪は、お母さんの育て方というより、子ども自身の性格や、その時の状況、環境、子どもの成長の過程とが複雑に絡み合って起こるものです。ごくまれに、心理学的、医学的などの理由で癇癪を起こす場合があります。一度の癇癪が15分以上続く、1日に何度も癇癪を起こすようなら、その可能性が考えられます。癇癪(かんしゃく)持ち=発達障害とは限らない次の3つに当てはまる子どもの癇癪は、その子の性格や環境、成長過程によるものが多いといえます。発達障害と安易に関連づけることはできないでしょう。▼ほかの人と関わるのが苦手子どもは、行動範囲が広がるにつれて、さまざまな人とコミュニケーションを取るようになります。最初はお母さん、お父さん、きょうだいといった家族だけ、次に一緒に遊ぶ同年代のお友だちやその家族、幼稚園・保育園に通い始めたら先生や違う年齢の子どもたち…。関わる人が多くなる過程で、子どもはほかの人とコミュニケーションをとる練習をし学んでいきます。ただし、それも子どもの性格や環境によって、得手不得手の差は出てくるもの。ほかの人との関わりが苦手な子どももいるでしょう。例えば、お友だちとおもちゃの取り合いになった、ブランコの順番を待っていたのに抜かされたといった子ども同士のトラブルは日常茶飯事ですね。そういった時、相手に合わせる、相手と交渉するというのが苦手な場合は、癇癪を起こしてしまうでしょう。▼言葉が遅い言葉がまだうまく使えず、思ったことが伝えられない。また、何か言われても十分に理解できない。そういった時、子どもは自分の気持ちが伝わらず、状況も理解できなくて不安に感じます。それが、癇癪という形であらわれるのです。ほかの子より言葉が遅い子は、同じ年齢のお友だちと遊んでいても、うまく気持ちが伝えられません。そのため、泣いて怒って、時には手が出てしまうこともあるのでしょう。▼気持ちをまだコントロールできない子どもと比べて、大人が感情のコントロールをできるのは、その経験値からです。不快なことが起こらないようにあらかじめ準備をして避ける、嫌なことがあっても人に話すなどして鬱憤(うっぷん)を晴らす、別の楽しいこと思い出して気持ちを切り替えるなど、これまでの経験から自分の気持ちや行動をコントロールする術を知っているわけです。しかし、子どもはまだそういった経験が浅く、感情を抑えることも下手です。嫌なこと、不快なことがあったら、泣く、大声をあげる、怒る、暴れる…。でも、そういった激しい感情の起伏で癇癪を起こすことで、子どもも大きなストレスを感じているに違いありません。それを何度か繰り返すことで、感情のコントロールを学んでいくのでしょう。今は、その途中なのではないでしょうか。発達障害の子どもに見られる症状の一つに、癇癪を起こしやすい傾向があるということで、心配になるお母さんも多いでしょう。たびたび癇癪を起こすからといって、すぐに発達障害と結びつけることはできません。ただし、あまりに頻度と程度のひどい癇癪を起こすようなら一度、専門の小児科医に相談することをおすすめします。■子どもの癇癪(かんしゃく)への対処法癇癪(かんしゃく)が起こる前にできること癇癪は一度始まると、子どもの気持ちが高ぶっている間は、何を言っても通じません。きつく怒ったり、無理やり連れて行こうとすると、火に油を注ぐ結果にも。そうなる前に、先回りして対処し、癇癪を起こさせないようにできると良いですね。▼環境を整える子どもがスムーズに気持ちを切り替えられるような声がけを心がけると良いでしょう。例えば、急いでいる時に子どもが公園で遊びたいと言った場合。「急いでいるからダメ」と言うと、子どもは癇癪を起こしてしまうでしょう。そんな時は、「急いでいるから、滑り台3回だけね」と声がけすることで、子どもはもっと遊びたい気持ちはあるけれど、急いで移動しなければいけないことも理解し、滑り台3回の間に、気持ちをある程度切り替えられるのです。この時、注意したいのは「じゃあ、ちょっとだけね」という曖昧(あいまい)な表現を使うこと。子どもには「ちょっと」「少し」の感覚がわかりにくいので、回数や時間で伝えるようにしましょう。▼子どもに伝わりやすいツールの用意先に紹介したように、子どもに曖昧な表現は通じません。「ちょっと」「少し」といった大人の表現をわかりやすく伝えるツールを用意しておくと良いでしょう。例えば、時計を見せて「長い針がここまできたら終わりね」とか、ゲームやテレビなどはタイマーを使って時間の制限をわかりやすく伝えるなどで、子どもにわかりやすいツールを活用するのも一つの方法です。また、言葉がうまく伝えられない子どものために、気持ちを視覚で表せるツールもあるといいでしょう。例えば、「イライラしている」「怒っている」「落ち着いている」といった感情を表せるイラストを用意して、それを使って子どもが気持ちを伝えられるようにするのも一つの手です。癇癪を起こすきっかけとなる「気持ちをわかってもらえない」という子どものフラストレーションが解消できるでしょう。同様な効果が期待できるコミュニケーション支援アプリなどもあるので活用してみてください。▼癇癪(かんしゃく)が起こった時のルールを子どもと決めておくどんなに予防線を張っても、子どもは何をきっかけに癇癪を起こすかわかりません。いざ癇癪を起こしたら、どう対応すればいいか子どもと話し合っておきましょう。「イライラしたり怒ったりした時は、どうしたらいいかな?」と子どもに聞いて、子どもに決めさせるのです。例えば、一人になれる場所へ移動する、気持ちが落ち着くような言葉をつぶやく、好きなアイテム(ぬいぐるみや毛布など)を触るなど決めておくと、その行動=気持ちの切り替えとなって、感情がクールダウンするきっかけとなるかもしれません。▼食生活を見直す偏食がひどい子どもに、癇癪を起こしやすい、情緒不安定、不安障害といった症状が出る場合があります。青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)や、たんぱく質、鉄分を積極的に取り入れ、糖質、添加物を控えるバランスの良い食生活によって改善する場合もあります。食生活から見直してみるのもおすすめです。癇癪(かんしゃく)が起こったら1: クールダウンさせる子どもが癇癪を起こした時、落ち着かせるために昔から取り入れられている方法に、「タイムアウト法」があります。タイムアウト法は、次の手順で進めます。1.子どもが癇癪を起こして、泣いて暴れたり人に迷惑をかけたりしたら、まずはそれがいけないことだと説明します。2.一定時間いすに座っているように伝えます(必要ならいすまで連れて行きます)。3.年齢の数だけの分数、例えば4歳なら4分間、子どもをそこに座らせます(最長5分間)。ただし、途中で子どもが立ち上がったら、時間はリセットして最初から始めます。4.時間になったら、どうして叱られたのかを子どもに質問します。理由を答えられない場合は、もう一度教えて、思い出させるようにします。このタイムアウト法は、癇癪を起こすことは悪いことだと理解しているのに感情が抑えられない子どもには有効な方法です。そのため、良い悪いがまだ判断つかない2歳未満の子どもには効果がない場合もあります。ただし、癇癪を起こしている真っ最中の子どもを、言い聞かせていすに座らせること自体が難しいですよね。そうなる前に、あらかじめ癇癪を起こした時にはどうするといったことを子どもと話し合っておくといいでしょう。癇癪(かんしゃく)が起こったら2: 感情的に叱らないようにする子どもが大きな声をあげたり暴れたりすると、お母さんもついつい感情的になってしまいますよね。子どもよりさらに大きな声をあげて、なんとか抑えこもうとしてしまいがちです。すると、子どもはそのお母さんの声や態度にさらに興奮してしまいます。感情的に叱るのは、子どもの癇癪には逆効果となります。癇癪(かんしゃく)が起こったら3: ご褒美で釣るのはNGもし、子どもが「お菓子買って!」とスーパーで床に寝そべって泣いてねだったら…。お母さんは恥ずかしくて早く立ち去りたいから、「まあ、いいか…」と買ってしまいそうですよね。特に外出先で子どもが癇癪を起こした時は、なんとか早くなだめようといつもはダメと言っていることも「いいよ」とお母さんは許してしまいがちです。しかし、それを繰り返していると、子どもは「癇癪を起こす=ご褒美がもらえる」と覚えてしまい習慣化します。難しいことではありますが、どんなに癇癪を起こしても、ダメなものはダメと筋の通った態度を見せることは大切です。■子どもの癇癪(かんしゃく)に引きずられないためにまずは大人が落ち着けるようにする子どもが癇癪を起こすと、お母さんも冷静でいるのは難しいですね。しかし、大人同士でも、お互いが感情的になってしまうと「売り言葉に買い言葉」でケンカがヒートアップしてしまいがちです。逆に片方があくまで冷静な態度を崩さなければ、感情的になっている相手もだんだんとクールダウンするもの。「子どもの不機嫌と自分の感情は別のもの」と割り切って、子どもの激しい感情に引きずられないのが肝心。お母さんは常に冷静を心がけ、フラットに淡々と対応するのがいいでしょう。イライラしたらその場を離れるのも◯癇癪を起こしている子どもを目の前にすると、「自分が何とかしなきゃ」とお母さんは焦りますよね。でも、癇癪が長引いてくると、お母さんもイライラしてしまいます。お母さん自身がストレスをためないためにも、子どもの安全を確認したうえで、その場から少し離れるのもいいでしょう。気配は感じられるくらいの距離、例えば隣の部屋やトイレなどに一時避難すると、子どもの姿が見えないだけでも気持ちがリセットできます。その場を離れられない時は耳栓も有効まだ小さくて目が離せない、物を投げたり暴れたりして危ないなどの時は、子どもから離れることは難しいですね。そんな時は、耳栓をするだけでも効果があります。お母さんが一番イライラするのは、子どもが叫んだり大泣きする声ではないでしょうか。それが聞こえないだけで、ずっと気持ちは楽になります。■大人にも癇癪(かんしゃく)持ちっている?大人の癇癪(かんしゃく)持ちとは? 子どもとどう違う?大人でも、子どもほど激しくはありませんが、怒鳴ったり叫んだり、場合によってはつい手が出るなど癇癪を起こしてしまう人はいます。子どもと大きく違うのは、大人は「癇癪を起こすことは悪いこと」と理解していること。大人はこれまでの経験値から、コントロールできない感情は周りの人に迷惑をかける、悪いことだと理解しています。それでも、癇癪を起こしてしまうのが、子どもと大きく異なるところでしょう。大人の癇癪(かんしゃく)への対処法自分自身が「怒りっぽい」「子どもや夫にきつく当たってしまう」「人前でも怒りが抑えられない」といった癇癪持ちの自覚があるなら、次のことを試してみましょう。・その場から離れ、刺激の少ない静かな場所へ移動する。・耳栓をして、耳からの刺激を減らす。・深呼吸をしたり、瞑想する。・自分の怒りを数値化する。・イライラした原因を紙に書き分析する。 など上記の方法で、怒りをコントロールしましょう。もし、夫やきょうだい、父母など近い関係の大人が癇癪持ちの場合、自分自身や子どもに被害があることもあるでしょう。対処法は、子どもの癇癪の場合と似ています。・イライラしていることを自覚させる。・一人にしてクールダウンさせる。・話し合いは落ち着いてから。上記に加え、大人ならではの対応法は「伝えたいことは紙に書いて伝える」こと。直接話すと感情的になってしまうことも、手紙なら冷静に受け取ってもらえるでしょう。■子どもの癇癪(かんしゃく)に悩んだら早めに相談しよう子どもの癇癪で悩んだら、お母さん一人で抱え込まず、次の機関に相談してみましょう。子育て支援センター主に乳幼児の子どもを持つ家庭を対象に、市区町村ごとに公共施設や児童館などで地域に根ざした子育て支援サービスを行っています。自治体ごとに内容はさまざまですが、育児講座や親子で参加するイベントの開催、遊び場スペースの提供、子育て相談、保育サービスの案内などを行っています。詳細は、お住いの市区町村のホームページをご確認ください。児童発達支援事業所・放課後等デイサービス子どもの特性や、心身の発達の遅れ、障害などに合わせた支援を行う福祉施設です。児童発達支援は、主に就学前の子どもを対象に、日常生活に必要な動作の指導、知識や技能の教示、集団生活への適応訓練などを行っています。一方、放課後等デイサービスは、小学生〜高校生が対象。生活訓練や社会交流などの療育プログラムを放課後や夏休みなどの長期休暇を利用して実施しています。事業所によっては言語聴覚士や理学療法士、作業療法士などの専門家による支援も受けられ、子どもの発達や子育ての相談にも対応しています。発達障害者支援センター年齢に関係なく、発達障害を持つ方とその周囲の方(家族や教師など)の支援を行っている施設です。子どもはもちろん大人の発達障害や、その周囲の悩み、困りごとなどの相談もできます。■まとめ心の成長に必要な過程の一つだとわかっていても、子どもの癇癪は、困るし悩むし疲れますよね。あらかじめ、癇癪を予防する方法や、クールダウンの仕方、周囲の適切な関わり方を知っておくと安心ですね。もし、子どもの癇癪があまりに頻繁であったり、長引いたり、激しいもので心配があるようなら、ご紹介した子育て支援機関に一度、相談してみましょう。参考資料:・国立特別支援教育総合研究所 発達障害教育推進センター 「かんしゃくを起こすのですが・・・」 ・国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター 「こんなときどうする?」 ・日本小児精神神経学会 「応用行動分析 ─子どものパニック・癇癪への対応─」 ・国立教育政策研究所 「非認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書」 ・厚生労働省 「障害児支援の強化について」
2019年11月27日子どもが小学校高学年になってくると、多くの親が直面する子どものスマートフォン(以下、スマホ)問題。友達がスマホを持ち始め、おねだりされるものの、親としては心配な面もありますよね。子ども2人をもつhanaさんも、そのなかの一人。子どもがいつスマホデビューをしたか、ルールづくりやリスク回避の方法、家計への影響はどうかなど、hanaさんの場合を紹介してもらいましょう。■ スマホデビューはいつ?「〇〇ちゃんはスマホを買ってもらったって」「うちはいつ買ってくれるの?」という子どもの声を幾度となく聞いていました。そして筆者宅の子どもは、小学校卒業を控えた2月の終わりにスマホデビューをしました。学校やメディアから漏れ聞こえてくるのは、スマホ絡みのトラブルです。塾の保護者会では先生が「現在の敵はスマホです」と仰っていて、スマホを子どもに持たせるのは憂鬱でしかありませんでした。しかし今の時代に生きている以上、遅かれ早かれ持たせることになります。腹をくくり、ルールを決めて持たせることにしたのです。■ 所有者をはっきり示したうえでルールづくりmits / PIXTA(ピクスタ)ルールづくりの大前提となったのは「あなたが使うスマホは親からの貸与である」ということ。所有者は親であることをハッキリ示し、目に余る行動が見られたときは、すぐに契約を解除することを伝えました。その上で・自室には持ち込まない・22時以降に使う場合は許可を取る・親に見られて恥ずかしいと思うようなやり取りはしないという大枠のルーづくりをしました。ロック解除のパスワードもあえて筆者と同じパスワードを使うことにし、いつでも親が見ること、親の所有物を借りている意識を持つように仕向けました。スマホでのやり取りはとても便利ではあるけれど、一歩間違うとお友達を傷つけたり、お友達を失ってしまう恐れがあることを何度も言い聞かせているため、幸い今のところ大きなトラブルには遭っていません。■ Googleファミリーリンクで使いすぎを防止Googleファミリーリンクは、子どもの端末がアンドロイドであれば利用可能なアプリです。例えば子どもがゲームなど新たなアプリをダウンロードしたいときには、親の端末に連絡が入り、許可しないとダウンロードができないようになっています。ライン等の使用時間を親の端末で確認できたり、今何処にいるのかが分かる機能もついていたりと非常に便利なアプリです。ここで使用時間を確認して、使いすぎのときには声を掛けるようにしています。■ 家計への影響はどのくらい?親のスマホでは格安SIMを使用し、子どもは大手キャリアのキッズ携帯電話を利用していたのでキッズ携帯を解約し、格安SIMを新たに契約しました。新規契約の特典で端末料金が割り引かれたため端末代はかからず、通信費のみが請求されています。そのため大幅にアップすることなく、キッズ携帯とほぼ変わらない料金で子どものスマホを用意することができました。子どもはまだスマホを使い始めたばかり。これからさまざまな問題に直面するかもしれませんが、その都度対処できたらと考えています。
2019年11月05日家庭によってさまざまな事情があると思いますが「子どもは何人欲しいか」という問いには、多くの家族が向き合っていることでしょう。ママ向け情報サイト「ママスタジアム」を運営する株式会社インタースペースでは、現在子育てをしているママ539人を対象としたアンケート調査を実施。ひとりっ子をもつママ191人、複数の子をもつママ348人それぞれのアンケート結果から、日本の子育て事情のリアルが浮き彫りになりました。■ 理想の子どもの人数は平均2.6人!アンケートではまず、理想の子どもの人数を聞きました。すると8割以上が「2人」もしくは「3人」と回答。そして「1人」と回答したのは、わずか5.8%にとどまりました。アンケート対象者の30%以上がひとりっ子ママであることを考えると、理想としてはもう1人子どもが欲しい考えている人が多いことがうかがえます。また、子どもが3人以上のママになると、実数よりも理想の子ども人数の平均値が下回ったことから、3人以上をもつママの多くは「子どもは3人で十分」と考える傾向が見られました。次に、現在ひとりっ子を育てており、かつ今後も子どもは1人を予定している、もしくは希望しているママ67人にその理由を聞くと、半数以上が「2人以上育てる経済的余裕がないから」と回答。子どもはもう1人欲しいけれども、現実的なお金の厳しさから諦めるしかないと考えている人が多いようです。年齢的なことや体力の理由も上位にきた一方で、特筆すべきなのは「1人に愛情を注ぎたいから」(38.8%)という理由も多くあがったこと。子どもが2人以上となると、専業主婦だろうと働くママであろうと物理的にそれぞれの子どもに多くの時間を割くことは難しくなってきます。もしかしたら自身も複数きょうだいで育ち、幼い頃から親が日々忙しそうにしていたり、時間のかけられ方が他のきょうだいとは違うと感じていたのかもしれません。「1人に愛情を注ぎたいから」と回答した人が多かったのは、自分とは違って子どもには寂しい思いをさせたくないと考えているママが多いのではないか、とも予想されます。■ 「ひとりっ子」と「きょうだい」育てる上でのメリットは?次に、ひとりっ子をもつママと複数の子をもつママに、それぞれのメリットを聞いてみました。ひとりっ子ママは「100%子どもに寄り添える」「時間も愛情もお金もかけられる」「微妙な変化に気づける」など、愛情も時間もお金も1人に注げることをメリットにあげています。また「1人の時間がもちやすいし、一緒に出かけるのも楽」「精神的にも経済的にもゆとりがあるので、子どもに優しくなれる」という回答も。自分の時間の確保や育てやすさというゆとりが、何よりのメリットだと考えている人も多いようです。一方、複数子ママは、きょうだいで喧嘩したり遊んだりする中で「優しさや忍耐力がつく」「社会性が身につく」「支え合える」など、子ども同士で成長し合えることをメリットとしてあげました。また「きょうだいで遊んでくれるので息抜きがしやすい」というコメントも。ママの負担という面から見ると、それぞれどちらも自分の状況をポジティブに捉えようとしていることが見受けられました。続いて、ひとりっ子ママに「ひとりっ子を育てる上で心掛けてきたこと」を調査。すると「お友達と遊ぶ機会をたくさんつくる」(51.3%)、「活動や習い事に積極的に参加させる」(38.7%)、「園に早めに通わせる」(35.1%)など、社会性を身につけさせる心掛けをあげている人が多くいました。先ほどの回答で複数子ママからあがったきょうだいがいるメリットを、ひとりっ子のデメリットにならないようにカバーする姿勢が見られます。また「わがままを聞きすぎない」(48.7%)、「甘えさせすぎない」(36.6%)という回答もありました。ひとりっ子のデメリットでも「わがままに育ったり、自己中心的になりそう」「親が子を構い過ぎて過保護になりがち」という回答があったことからも、ひとりっ子ママは子どもと1対1でしっかり向き合いつつも、いかに甘やかさないかという点を気にしていることがうかがえます。■ 不公平さや接し方の差…心掛けていても難しいきょうだい育児複数の子どもをもつママにも同じように、心掛けてきたこととデメリットを聞きました。心掛けてきたことについては「不公平にならないように」(58.6%)、「それぞれの希望や主張を尊重する」(51.7%)、「兄弟姉妹のトラブルには公平な立場で介入する」(45.4%)など、子どもたちに不平不満を感じさせないように気をつけている人が多いことが分かります。デメリットを聞いても「どうしても下の子優先になってしまう」「上の子に我慢させてしまう」「平等に愛情が届いているか心配」といった声が目立ち、やはり心掛けていても平等に対する難しさは感じているようです。また3人以上の子どもをもつママになると、金銭的な不安感はどうしても拭えない様子でした。複数の子どもをもつママの半数以上が不公平にならないように気をつけていると回答した一方で、子どもに対して、兄弟姉妹で可愛さや接し方に差があるかどうかを聞くと、結果はこのようになりました。理由を深掘りすると「一番下の子(末子)だから」(55.9%)、「最初の子(長子)だから」(22.5%)のように、子どもの性格などではなく生まれた順番が可愛さや接し方の差につながってしまうようです。■ 子どもに関する周囲の言葉でママの多くが傷ついている最後に、子どもの出産や人数のことを言われて嫌な思いをした経験について聞きました。ひとりっ子ママでは「2人目以降の催促」や「男の子2人兄弟なので、次は女の子だねと言われる」「上司から妊娠のタイミングを考えろと言われた」などプライベートな事情に首を突っ込まれて嫌な思いをした人がとても多いようです。一方、3人以上ママも「3人目まではおめでとうと言われたが、4人目となるとできちゃったの?と言われた」「三男が生まれたあとに、気の毒ねと笑われた」など、否定的なことを言われた経験がありました。Ushico / PIXTA(ピクスタ)パートナーや親、行政などの協力体制はもちろんのこと、周囲の心ない言葉ひとつとっても多くのママが子育てしにくいと感じがちな昨今。子育ての負担が減ったり家庭の経済状況が改善するなど、少しでも多くの人が自身の考えのもとに安心して子育てができる社会になるといいですね。【参考】※いまどきのママに実態を調査:ママリサ~いまどきママリサーチ~「ひとりっ子ママ・複数子ママ」調査
2019年10月08日何を言っても「イヤ」と言われてしまう、2歳ごろから始まるイヤイヤ期。今まで赤ちゃんだった子どもに自我が芽生えはじめ、社会の一員としての一歩を踏み出し、ママのしつけのはじまりの時期とも言えます。でも、しつけといってもまだ焦ることはありませんよ。 多くの人が乗り越えなければならないイヤイヤ期イヤイヤ期は、寝てくれない、ミルクを飲んでくれないなどに悩まされていたママにとって、次にやってくる難関とも言えるでしょう。 何を言っても「イヤ」と言われてしまうので、ママとしてはイライラもしてしまうし、自分のやり方に不安を感じ、自信をなくしてしまう人も多いでしょう。けれども、イヤイヤ期の訪れは、それこそ息をするように普通のこと。イヤイヤ期が来てくれて、順調に育ってくれているのだと考えましょう。 両親や友人の話を聞いてみようイヤイヤ期の終わりが見えなくてつらいと感じたら、自分のお母さんや先輩ママに話を聞いてみましょう。みんなうんざりしながら、イライラしながら、イヤイヤ期を乗り越えたことがわかるのではないでしょうか。みんなもそうだとわかれば、少し心も軽くなるはずです。脅してしまう、怒ってしまう、いろいろ試して、だましだましやっていることに罪悪感を覚えてしまうこともあるでしょうが、子どもが自分の自我と向き合いはじめて戸惑っているように、ママが戸惑うのも実は当たり前のことなんです。 イヤイヤ期は子どももママも成長するための時期。自分がママとして成長している時期だと思って、自分を責めずに応援してあげてください。 ドンとかまえていよう「イヤイヤ」言ったら、うろたえず、危険でないかぎり「どうぞ、どうぞ、お好きなように」とドンとかまえていてください。自我が出始めた時期だけに「早いうちに悪いことは悪いと教えなくてはならない」と思ってしまいがちですが、おむつがなかなかとれない子でも、ある年齢にいったら必ずトイレでできるようになるように、まだまだ続く育児、焦ることはありません。2歳ですべてを教えこもうとする必要は全くないのです。 子どももまだ自分の変化に戸惑っている時期です。子どもが手探り状態の中でいろいろと教えようとしても、聞いてはくれません。それこそ「イヤ」と言われてしまうでしょう。本当にダメなことから少しずつ教えるようにしましょう。 イヤイヤ期の終わりは必ず来ます。とはいってもイヤイヤ期の次には、また新たな課題が出てくるのが育児。難題が次々と出てくる……と暗い気持ちにならずに、順調に成長してくれている! と前向きにとらえて過ごしてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年10月05日1歳半ごろから始まったわが子のイヤイヤ期を振り返ってみると、「自分でしたいのにじょうずにできない」ときに、特に泣きわめいたり、怒って地団駄を踏んだりしていたように思います。気持ちや時間に余裕があるときは、「待つ」「代弁する」「笑わせる」という主に3つの方法でイヤイヤを鎮めていました。 本人が納得いくまで待つよく覚えているのは、靴を履くときに、つい私が手出しをしてしまって、怒らせてしまったことです。子どもが自分で履きたいことはわかっているのに、見ているとまどろっこしくなって手伝ってしまう……。何度これで失敗したことか……。 育児書には「手を出さずに見守る」よう書いてありましたが、私は見ているとどうしても手が出てしまうので、なるべく見ずに、隣に座って「待つ」ようにしていました。じっと見ていなくても隣にいれば様子がなんとなくわかりますし、見ないほうがイライラしなくて気持ちがラクでした。 気持ちを代弁する「1~2歳の子どもはまだ自分の気持ちを言葉でうまく表現できないので、なぜ自分が「イヤ」なのかを伝えられなくて怒っている。気持ちを代弁してあげると落ち着くことがある」と知り合いの保育士さんから聞き、原因がわかるときは「足がうまく入らないんだね」とか「ブロックがなかなかはまらないね」とか、具体的に言葉にしていました。 それで急に泣き止むわけではないのですが、言葉にすることで私自身が「そうか、この子はこれでイライラしているんだ」と納得でき、少し寛容になれました。 笑わせて気をそらせる何が嫌なのか原因がよくわからないときは、笑わせて気をそらせるようにしていました。 具体的には、おなかを指でツンツンつついたり、くすぐったりします。笑うと気持ちが切り替わるようです。ますます怒らせてしまうこともあるので、ギャンブル的要素もありましたが……。子どもが笑ってくれるとこちらの気持ちもほぐれ、私も笑うことができ、お互いにいい影響があったと思います。 こういったイヤイヤ対処法を知っていたからといって、いつもうまくイヤイヤを鎮めたりかわしたりできたわけではなく、まともに向き合って母親の私も怒って怒鳴ったり泣いたりすることがありました。しかし、「この方法でうまくいった」という経験が自信になり、少しずつわが子の扱いがうまくなっていったように思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年09月12日赤ちゃんから幼児への成長過程で、多くのママが悩む「イヤイヤ期」。何でも「イヤ」と言う息子に、正面から向き合うことをやめ、笑顔で対応するようになった私の体験談をご紹介します。 「遊ぶのもイヤ」で気づいたイヤイヤ期は、子どもにとっても親にとっても大切で大変な成長過程です。そうとわかってはいるものの、大変すぎてできれば来てほしくないと思うことも……。しかし、私の息子も2歳になる少し前のころにイヤイヤ期がやってきました。 息子のイヤイヤ期は、態度ではなく口がメイン。「着替えようか」「イヤ」「ごはん食べようか」「イヤ」など、何を言ってもひとまず「イヤ」と言う息子。すぐに「イヤ」と言われると、親もストレスが溜まりますよね。 そんなある日、あまりにイヤイヤ言うので、「遊ぼうか」と誘ったところ「イヤ」との返事が。「ん? 楽しいこともイヤなの?」と思った私。息子はただ単に「イヤ」と言いたかっただけなんだと、このときに気づきました。 子どもの「イヤ」に正面から向き合わない「イヤ」と言いたいだけだと気づいてからは、真に受けることもなく、広い心で受け入れられるようになった私。「イヤ」と言われても、ほっぺをツンツンしてみたり、無理やり抱きしめたりと、遊び心で対応するようになりました。 はじめは本気で嫌そうにしている息子も、しつこく絡んでいるうちにニヤニヤ顔に。こっちが笑っていることで、しかめっ面だった息子も自然と笑顔になっていました。やってきてしまったイヤイヤ期。来てしまったものは仕方ありません。どうせなら怒らず笑顔でいることで、イヤイヤ期を乗り越えようと決めました。 怒りたいときこそオーバーリアクション笑顔で対応しようと決めても、親も人。腹が立つこともあります。何度か怒鳴ってしまい、後悔し、反省したことも。「なんとか怒鳴ることは回避しなければ」と思い、考え出したのが舞台女優のように、オーバーリアクションで対応することでした。 「わぁ~イヤなんだ~!え~そんなのママ困っちゃう~!」と、これでもかとオーバーに対応。オーバーにすることで、イライラしていたことがバカらしくなり、怒りも飛んでいってしまいました。 ポイントは、言葉だけでなく動きもオーバーにすること。床に転がってみたり、泣き真似をしてみたり、バリエーション豊かに演じてみると、怒りを吹き飛ばす効果がアップしますよ(笑)! イヤイヤ期に正面から立ち向かうと、ママも子どもも疲れてしまいませんか? とにかく「イヤ」と言いたい子どもには、笑顔で楽しく遊びのように対応することで私は乗り切りました。本当に腹が立ったときはオーバーリアクションで、怒ってしまうことを回避できました。 イラスト:(c)chicchimama著者:田中友奈5歳の長女、2歳の長男、2児の母。妊娠を機に営業職を退職し専業主婦となり育児を満喫し、長女の幼稚園入園を機にライターに転身。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月26日切実だけど、なかなか人に相談しにくい“性”の問題。ともすれば後ろめたささえ感じてしまうこのテーマ。本誌は真正面から向き合うことにしました。今回、この問題に取り組んでくれたのは、江原啓之さん。「性の悩みを、秘めたることにしてはいけない。堂々と、ポジティブに論じ合うべきなのです」と語り始めた江原さんの言葉に、ぜひ耳を傾けてください。そこにはきっと、“心にふたをしていたあなた”に届く珠玉のメッセージがあるはずです。「日本では、まだ性について語ることに少なからず罪悪感を抱いてしまう人が多いですよね。ですが、性の問題は愛の問題ですから、秘めたることにするのではなく、堂々と向き合い、論じられなければならないことなのです」今回、“性”をテーマとした特集を組むきっかけとなったのは、近年、編集部に性に関する悩みが多く寄せられるようになったから。「この年になって性欲が高まって困っています」「結婚して数十年ですが、オルガズムが何なのかわからない」。そんな切実な悩みが目立つのだが、文面にはどこか気まずさが漂い、悩むこと自体にネガティブな感情を抱いている人が多いようなのだ。そこで、これまで多くの女性の悩みに向き合ってきた江原さんに、性の悩みの根底にある問題、その本質について解き明かしてもらうことにした。江原さんは「日本ほど性に関することを秘め事にしてきた国はなく、年齢を重ねた女性も、もっとこのテーマと向き合い、語り合うべきだ」と力説する。「私が個人カウンセリングをしていたのは、昭和から平成にかけての時期。当時から性やセックスに関する悩みは、女性にとって最大のテーマでした。その際、常に説いていたのは、スピリチュアルな視点では、セックスとはオーラの融合であり、いわば『オーラマーキング』であるということです。そして夫婦間においてオーラを融合させる方法は、セックスがすべてではありません。長年連れ添った仲のよい夫婦であれば、体を寄せ合うだけでも十分。つまり、『融合するオーラ』というのは、愛し愛されていることの証明であり、気恥ずかしさを感じる必要はないのです」そして、そもそもセックスとは、“生の根源”。たとえば「令和」の典拠となった『万葉集』と並び、日本の古典の代表的な作品である『古事記』には、イザナミノミコトとイザナギノミコトの営みによる“国産み”の場面が描かれる。「神話においても重要なモチーフとなっているセックス。令和の御代を迎えたいまこそ、性についての認識を根底から問い直すべきときなのです」そして近年、江原さんが憂いている「安楽死」の問題を引き合いに出し、こう説き続ける。「私は、積極的な延命治療を避ける『尊厳死』は否定しませんが、自ら命を閉じる選択をする『安楽死』には断固反対です。安楽死を望むのは、“生きる欲”をなくしてしまうということ。そう考えると、人間の抱える現世三大欲である食欲・物欲・性欲を感じることは、『生きたい』と願う証し。性衝動が高まったり、性に思いまどう人は、“生きる欲”が旺盛な頼もしい存在なのです」さらに、「高齢になると性欲は減退するはずで、高まるのは恥ずかしいこと」という考えは、間違った思い込みであるとも語る。「『あなたはいつから大人になりましたか?』と聞かれたとき、世間的には大人といわれる年齢になっていても『いまだに子どもだな』と感じる人も多いはず。肉体面で老いを感じても、心は子どものころのままではありませんか?ですからセックスについても『もう若くはないから』という限界を感じる必要はありません。むしろ、童心に帰ってパートナーと大いに楽しみましょう。それが生きるエネルギーにもつながります」また、江原さんがもうひとつ懸念するのは、柳澤伯夫元大臣の「女性は産む機械」発言や、杉田水脈議員の「LGBTは生産性がない」といった発言がまかり通る日本社会の現状についてだ。「生産性のないことには価値がない、子どもを作るためでなければセックスをしても意味がない、といった論調が噴出するこの国に危うさを感じます。いうまでもなく、セックスとは子どもを授かるためだけにするものではなく、愛し愛されるための営みです。本当のセックスは心でするものであり、いわば『愛と向き合うための性』の行為でもあるのです」
2019年08月15日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもが歩けるようになると、興味関心が増し気になるところにどんどんと歩いて向かっていくようになります。 そんなわが子の姿はとても微笑ましいのですが、「車が来たら危ないから止まる」「溝があるから落ちないように歩く」というような危険を予想して行動することはまだできません。興味関心があるものを見つけたら「危ない!」「ダメ!」といっても聞かずに走っていくのが子どもです。 今回は、そんな好奇心旺盛な子どもと一緒のお出かけで気を付けたい、年齢別の危険の教え方を話します。 子どもに危険を知らせるときのママの対応子どもに危険を知らせるときに大切なのが、ママの態度。「危ない」ことを、毅然とした態度で知らせます。毅然とした態度とは、真剣な表情・ゆるぎない態度・声かけです。 例えば、大通りで走り出したら「危ない!」と言い、手をしっかりと握って制止します。それでも行こうとするときは、しっかり抱きしめて止めます。そして、真剣な顔で子どもの目を見ます。「ママは本気で伝えている」ということを子どもに知らせることが最も大切なことです。 しかし、一度注意をしたらしなくなるものではありません。何度も起こる可能性がありますので、繰り返して伝えます。また、危ないことが起きたその場で子どもに伝えることが大切。「ヒヤリ」としたことを「ああ、危なかった」だけで流してしまわずに、伝えることを繰り返していくうちに、子どもは社会でのルールを学んでいきます。 そして、お家のルールを明確にしましょう。・道を歩くときはお母さんと手をつなぐ・駐車場では走らない・交差点ではいったん止まって車などが来ないか確認する、などパパとママが大切にしたいお家ルールを決めます。 1歳児への危険の伝え方1歳の子どもはまだ言葉の理解が未熟なため、特に「ママのゆるぎない態度」で伝えることが大切です。 例えば、手をつながずに道を歩こうとする、高い段差に上がろうとすることを「危ない!」と伝えることが大切です。高い段差に上がってバランスを崩したとしたら「怖かったね」と起きたことに対しての説明をして子どもの気持ちに共感します。 今はまだ言葉の理解はできないかもしれませんが、子どもの気持ちに共感することで次のステップにつながります。そして、ママは別の興味へ子どもの関心を向けてみましょう。「ママと歌を歌いながら歩こうか」「あっちに大きなトラックが走っているよ」など。1歳の子どもにはまだわからないだろうと思って伝えないのではなく、短い言葉で、繰り返し伝えていくことが大切です。 2歳児への危険の伝え方1歳のときに繰り返し伝えてきたことが、2歳になると徐々に分かるようになってきます。 例えば、触ると熱いもの・冷たいもの・痛いものなども、これまでの経験の中で理解し始めます。外に出たときも「ママと手をつなぐ」というルールがわかるようになります。とはいえ、まだまだ自分の興味関心のあるものがあるとパッと走り出したりすることもあるので、気を付けるようにします。引き続き「危ない」ことを短い言葉で伝え続けます。 3歳児への危険の伝え方これまでは危ないことを簡単な言葉で伝えてきましたが、3歳ごろになると理解力が増してくるので、さらに伝え方が変わります。「どうして危ないか?」を説明していきましょう。「車にぶつかったらケガをするし、とっても痛いんだよ」など、具体的に言うのもいいでしょう。さらに「こういうときはどうしたらいい?」と聞いてみると「こうしたらいい」と返事が返ってくるようになります。そうするうちに、危険を予想して、自分で自分の身を守るすべを身につけていくのです。 子どもは1回言ったら、その通りに言うことを聞くわけではありません。長期間かけて、大人が見守りながら繰り返し繰り返し伝えていくことで、社会のルールを身につけていくことが大切です。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
2019年08月02日2歳くらいに訪れるイヤイヤ期。何を言っても嫌。あれも嫌。これも嫌。この時期は、子どももよくわかっていないし、なんでも「嫌!」と言ってみているんだなとおおらかに構えていられました。娘が3歳を迎えるころになると、言葉はたどたどしくても、いろいろ理解して会話らしきものもできるようになってきました。ここで、娘との言い合いが増えてきたのです。 娘のわがままにイライラ! 思わず手が出そうに3歳近くになると、「嫌」と言う以外にも、「これをしたい」「あれをしたい」という要望も多くなってきます。たとえば、よくあるのは「お菓子を食べたい」「アンパンマンを観たい」など。こちらとしては、お菓子を食べるのはごはんを食べてから、アンパンマンを観るのはお風呂に入ってからなど、親としての都合がいろいろあります。 そこで、「ごはんを食べてからね」などと言うのですが、「お菓子を食べる!」と言って頑として聞かない。こちらも負けじと「ごはんを食べてから」を繰り返すわけですが、繰り返しているうちに娘が大泣きしてヒスを起こす……。こうなると、こちらもイライラして思わず手が出そうになります。 母に言われた「半分しかわかっていないんだから」これを毎日のようにやられると、イライラ度も増してきます。毎日、娘に対して怒っている自分を振り返り、「これって虐待に近いのかも……」と不安になることも。 すっかりイライラして、実家の母に愚痴をポロリとこぼしました。「本当に頑固で嫌になる。言い出したら聞かないし、言ってもいうことを聞かない」すると、母に言われたのです。「まだ半分しかわかっていないんだから」と。 まだ3年しか生きていない会話ができるようになって、すっかり対等に娘と話すようになっていましたが、相手はたったの3歳。まだ3年しか生きていないんだと、ふと我に返りました。娘にとっては、「今」したいことがすべて。なぜ、お菓子を食べたいと言っているのに、ごはんを食べなくてはならないのか、因果関係としてまだわからないんですよね。 そう思えてから、娘にとっての「今」を中心に話すように心がけるようにしてみました。たとえば、「お菓子を食べたい」という要望には、「ごはんを食べてから」という回答ではなく、「今はあげられない」と回答して、気を逸らせてから「ごはんを食べよう!」と違う話題に振ってしまう、という具合です。 子どもにもよると思いますが、この時期も今思えばちょっとの期間でした。3歳を過ぎた今では、「◯◯したら、お菓子食べようね」と自分の要望を叶えるためにまずしなければならないことを自分から言うようになりました。イライラしてしまったら、まだまだ半分くらいしかわかっていないんだと思ってみると、ちょっと心が軽くなるかもしれません。 イラスト:imasaku著者:ヒロコ ラメッシェ4歳女児の母。旅行雑誌編集デスク、アルバイト情報サイト編集長を経て、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。現在、モロッコ在住。自身の経験からママたちと共有したい情報を発信中。現在、モロッコ在住。自身の経験からママたちと共有したい情報を発信中。メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーの資格を持つ。
2019年07月14日みなさんはお子さんのどんな“ぐずり”で悩んでいますか? まわりの先輩ファミリーに聞いてみたところ、「忙しいときに限ってグズグズする」「急かすと逆効果になる」などの悩みを耳にしました。そこで先輩ママたちに「ぐずりを悪化させない接し方」について聞いてみました! 忙しい朝は「叱らない」保育園に通っているお子さん、1歳11カ月。朝起きて自宅を出るまでの1時間で、朝食や着替えなどを済ませなければなりません。しかし忙しいときに限って着替えを嫌がり、思うように準備ができません。「遅れるでしょ!」と急かすと、子どもは泣きわめくばかり。 叱るとかえって時間がかかることを知り、着替えを手伝うなど「叱らない」ことにしたそうです。そうすると準備がスムーズになった、とのことでした。 甘えてきたら、数分だけでも相手をする料理をしているときに限って子どもが甘えてきます。「ちょっと待ってね」と言っても、まだ1歳前後の子どもにとって「待つ」ことは難しいもの。しかし、しつこく言ってきたり、泣かれたりするとママもイライラしてしまいます。 そこで先輩ママは、甘えてきた時点で数分だけ相手をするそうです。しばらく相手をしたあとに「そろそろ行ってもいい?」と聞くと、「いいよ」とあっさり答えてくれたこともあったそう! できないことには「共感する」着替えを「自分でやりたい!」と言うものの、まだ1歳11カ月。実際はうまくできずにかんしゃくを起こします。手助けをしようとするのも気に入らない様子。 できると思って頑張っているわが子。うまくできない子どもの気持ちを考えると、叱って解決するものではないな。そう思い、「お袖を通すのって難しいよね」と共感しながら、できるようになるまでほめながら根気よく見守ることにしたそうです。 子どもがグズグズすると、ママもイライラしてしまいがち。先輩ママの経験談も参考に、できるだけぐずりを悪化させずに過ごしたいですね。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2019年06月29日「朝、保育園で子どもを預けようとしたら号泣されて困った…」そんな経験を持つ人は少なくありませんよね。ママだって子どもを悲しませたいと思ってはいません。でも仕事にいきたい。毎朝、後ろ髪を引かれる思いで預けるものの、泣き叫ぶ子どもの姿を見ると「仕事しないほうがいいのかな」「泣かせてまでしたいことなのかな」と悶々としてしまうこともあるかもしれません。今回は、そんなママのために仕事をする罪悪感との向き合い方について考えていこうと思います。■「仕事にいかないで」子どもからの懇願に心折れる日も…子どもを園に預けるとき「いきたくない! ママといたい!」と泣いてぐずられることは多いですよね。なだめて、すかして、説明して…。あらゆる手をつくして子どもを預ける作業は毎朝ともなると、しんどいものです。泣いて訴える以外にも「どうして仕事にいくの?」と面と向かって聞かれたり、「さみしいよ…」と悲しい顔をされたりすると、言葉につまってしまうこともあるでしょう。私には娘がおりますが、小さいときは仕事が忙しく、一緒にいられる時間はわずかでした。そんな娘からある日「私とお仕事、どっちが好き?」と聞かれたので「もちろん〇〇(わが子の名前)が好きだよ」と答えました。すると「じゃあ、どうして仕事にいくの?」といわれ…。どう答えれば良いか困ってしまったことがあります。胸をしめつけられるような子どもからの訴えを、ママはどのような気持ちで受け止めれば良いのでしょう。■ママが苦しむ「罪悪感」の原因は? 「いかないで」という子どもの様子を目にしたとき、こんな気持ちになっているママが多いのではないでしょうか。「こんなに泣かせて、私ってダメな母親かな…」「さみしい思いばかりさせて、子どもに無理をさせているかも」「仕事なんてやめたほうがいいのかも」「一緒に過ごす時間が少ないせいで、これからの子どもの成長に悪影響が出たらどうしよう」 仕事を望んでしているママ、必要に迫られてしているママなど、働く理由はさまざまです。しかし、ママだけが子育てしているわけではないのに、子どもを預けることに罪悪感を感じるのはたいていママ。ほとんどのパパは、働くことに罪悪感を感じないのに、とても不思議な現象です。それは、やはり私たちの中に「子育ては母親の仕事」という昔ながらの考えが無意識のうちにすりこまれているからでしょう。仕事をしたい、しなければいけない。でも仕事をするのは子どもを悲しませることではないのか…。葛藤し、悩み、つらくなっている状態は、母子ともに健康的とはいえません。■子どもを預ける罪悪感とうまく付き合う4つの方法罪悪感を感じるのは「働く=子どもを悲しませる」と感じているからですよね。心を軽くするにはその感じ方を変えていく必要があります。前述したママの心理状態に合わせ、別の考え方を提案していきましょう。1.「こんなに泣かせて、私ってダメな母親かな…」「働いている母親の子どもはかわいそう」「子どもが小さいときは家にいるべき」と思っている人はいませんか?これは自分がそう思っているというよりも自分の親、あるいは周りからの影響で、その考えにしばられている状態が多い気がします。外で働いているお母さんの子どもは、本当にかわいそうなのでしょうか? 子どもが小さいうちはお母さんも家にいなければいけないのでしょうか? 「~でなければいけない」という押しつけのせいで「当てはまらない自分はダメなんだ…」という思いが強くなっているのかもしれません。この「~すべき」は刷り込みである可能性を考えてみましょう。2.「さみしい思いばかりさせて、子どもに無理をさせているかも」子どもに無理をさせているかも…と感じる人は自分の立場をいったん脇において、子どもの目線から考えてみましょう。「いかないで!」「側にいて!」「僕(私)はさみしい!」といえるのは、素直な気持ちを言葉にのせて伝えられている、ということですよね。それは親子のコミュニケ―ションがとれている証ではないでしょうか。子どもといる時間が少ないにも関わらず、コミュニケーションがきちんととれている。だとしたら、子どもはママに自分の気持ちをはき出すことである程度ガス抜きができているととらえ、その気持ちを理解してあげるように向かい合ったほうがいいと思います。子どもに「いかないで!」といわれたときは「さみしいんだね」とそのまま受け止め、仕事以外の時間を子どもと充実させることに意識を向けていきましょう。3.「仕事なんてやめたほうがいいのかも」子どもはいずれ成長します。今日「仕事にいかないで」と泣いていても、来年の今日、同じことをいうとは限りません。むしろ、自分の仕事に対する迷いを子どもが感じとっている、と考えてみてはいかがでしょうか。「いかないで!」と泣かれたときには、子どもから「ママ、本当にその仕事がしたいの?」と問いかけられていると考え、仕事そのものや働き方を考え直すきっかけにしてもいいかもしれませんね。4.「一緒に過ごす時間が少ないせいで、これから悪影響が出たらどうしよう」 もし母親が仕事をしていることで子どもの性格がゆがむとしたら、日本の7割強の家庭( 平成29年版「国民生活基礎調査の概況」 より)で育った子どもはゆがんでいるということになりますよね。ママが仕事にいくことが子どもの人間性をゆがませる…という考えは、あまりに信ぴょう性がありません。後ろ髪を引かれる思いがするときは子どもの顔を見て、今抱いている気持ちを受け止めてあげましょう。それだけで子どもは満足していることが多いものです。ほんのわずかな時間でも、どう感じているのか気持ちをはき出させてあげてみてください。あんなにぐずっていたのに、翌朝にはすんなりと園に向かう日もあります。罪悪感を感じたときには、今回ご紹介したような考えを思い出すことで、少し心を軽くすることができるかもしれません。ただし、子どもが何週間もずっとぐずり続けている、表情が暗い、園や友だちのことを話さなくなったなど、長期間様子がおかしい場合は何かほかに理由があるのかもしれません。そんなときは、「わたしが仕事をしているから…」と思いつめず、園での様子を先生に聞いてみましょう。
2019年06月20日新学期が始まってすぐのゴールデンウイークは、子どもにとって楽しみな連休の1つ。普段の休みとは違って、特別な外出や宿泊旅行に心を躍らせます。とはいえ、子どもが大きくなればなるほど、家族でお出かけをさせるか友だちを優先させるか悩んでしまいますよね。そこで今回は、ゴールデンウイーク中の子どもの適切な過ごし方を見ていきましょう。家族の時間は作るせっかくのゴールデンウイーク、家族との時間は大切にしたいですよね。普段、学校やプライベートで家族との時間が少ない人は特に、この連休中に関わりを持っておきたいところ。旅行に行くだけではなく、少し遠出をして1日出掛けるだけでも関係性を保つには有効です。とはいえ、思春期の子どもと一緒に出掛けようと思っても、「行かない」と言われてしまうこともあるでしょう。そんなときは特別な夕食メニューで食卓を囲むだけでもOK!その子に合わせた家族の時間というのを作ってあげると、一緒に過ごしてくれるかもしれませんよ。友だちとの時間も作れる子どもが小学生以上になると、友だちとの関係性がどうしても優先されてしまいます。この日は友だちと遊ぶ約束をした、家族よりも友だちと一緒にいたい、と、思う子どもも多いでしょう。中学年以上になるとなおさら。そのため、ゴールデンウイークのすべてを家族に合わさせるというのは難しく、子どもとぶつかる原因ともなるため、友だちとの関係も大事にさせるよう、ある程度は自由にさせることも必要です。それすらさせてもらえない子どもは、家族との時間も大切にしようとは思わないのですね。家族と友だちとのバランスを考えて長い連休であるゴールデンウイークでは、家族と友だちのバランスがとても重要。家族と過ごしたあとは友だちと遊べる、そんな状況は、子どもの成長にもとても良い影響を与えるのです。どちらも大切にすることを学ぶためには、どちらの時間も有意義に過ごすことが必要なのですね。子どもに対する信頼も、そういった親子の関係性から生まれてくるのです。いかがでしたか?ゴールデンウイークは家族にとっても大切な時間。しかし、子どもが友だちを1番に考えている時期は、親は一歩引いて見守る姿勢を保ちましょう。親が子どもを信頼すれば、子どもも親のことを信頼し、大切に想う心が育まれますよ。
2019年05月01日GWはもう目前! どう過ごすか、みなさんは、もう予定は決まりましたか?GW中には「子どもの日(端午の節句)」もあります。男の子ママは特に「鯉のぼりや兜を飾らなきゃ」「どこに出かけようかな、何を作ろうかな?」と、忙しくもあり楽しみなのではないでしょうか。そこで、チェックしたいのが、ウーマンエキサイトのスペシャルサポーター「ママリーダーズ」のSNS。昨年の子どもの日シーズンのブログやInstagramをのぞいてみると、さまざまな楽しみ方、過ごし方をしていました。鯉のぼりイベントに出かけたり、鯉のぼりを手作りしたり、子どもの日ならではのメニューを考えたり…。先輩ママならではの工夫と愛情が込められた「子どもの日」をご紹介しましょう。■もりもとさん家の子どもの日「毎年恒例、加茂の鯉のぼりへおでかけ」教えてくれたママリーダーズは… もりもと りえさん/“猫変態”な専業主婦&インスタグラマー&ブロガー 息子たいと愛猫ザクロが仲睦まじく過ごす姿を、2014年からインスタグラムで投稿し始め人気に。2016年にはアメブロにて「ザクロとたい」を開設。公式トップブロガーに。2017年12月に初の著書となる「ザクロとたい」をぴあより出版。2018年2月ザクロが永眠し、現在はキジトラ白の保護猫コスモスを家族に迎え、「#たいとコスモス」で綴っている。こどもの日は、毎年恒例、「加茂の鯉のぼり」を見にいってきました。加茂川の上に、500以上の鯉のぼりが泳ぎます。この鯉のぼりは、使わなくなったものを地域の方々が寄付したものだそうです。毎年この日はものすごい暑くて、川に入って遊んだりするんだけど、今年(※2018年)は風が強くて、なかなか寒くて川遊びはできませんでした。…が、周りにいる子どもたちはみんな、強風にあおられる鯉のぼりを捕まえる遊びを始め、たいもばぁばに手伝ってもらってなんとかキャッチ!子どもって遊びを考える天才です。これは前の年のこどもの日の写真。たいとザクロに、折り紙の兜を作りました。たくましくなくていいから、しなやかに折れないように、そんな事を書いた気がします。今年も願うことは同じ。たくましい、強い子になんてならなくていいし、鯉のように 滝を登らなくてもいいよ。猫のように、しなやかに、おだやかに、自由に、ザクロのように。愛深き心に育ってね。おまけに、たいの 「鯉のぼりを見に行こう」の歌でお別れです…和む。 ■中山あいこさん家の子どもの日「鯉のぼりオーナメント」教えてくれたママリーダーズは… 中山あいこさん/ライフオーガナイザー “シンプルで、心地のよい暮らし”をテーマに、ブログ「生活のメモ」で日常を発信。2017年にライフオーガナイザー®1級を取得。著書に「家事がラクになるシンプルな暮らし」、「家事が好きになる暮らしの工夫」(共にエクスナレッジ)がある。鯉のぼりを和室に飾りました。以前つくったこいのぼりを、水色のトイクロスに貼り付けて壁掛け風に。前は両面テープで壁に直接貼り付けていたけれど、片づけるときにはがすのが大変でした。壁掛けなら、飾り付けも片づけもラクチンです。トイクロスは、マジックテープがくっつく布。壁掛けの作り方は、 このとき とまったく同じです。 クリスマスツリーのオーナメントをペタペタくっつけて、子ども2人でデコレーションをしてくれました。オーナメントはサイズアウトした子ども服等の端切れです。 GWの中頃は、家で子どもたちと柏餅を作ろうかなと思います。■さとえりさん家の子どもの日「レア献立のいなり寿司が登場」教えてくれたママリーダーズは… さとえりさん/料理レシピブロガー 料理は口から食べる愛情! をモットーに、3人の子どもたちの好き嫌いが少しでもなくなるようにと、悪戦苦闘しながら小さな努力を重ねる日々。2010年、笠倉出版より「ワンプレートごはん わたしカフェへようこそ」を出版。子どもの頃は苦手だったおいなりさん。実は、大人になってもそんなに好きではないのだけど、夫と子どもたちが好きなので、気の向いた時にたまーーーに作ります。たらの芽の天ぷらとお吸い物を添えて。少し早いけど子どもの日を意識した夕食。■原田あゆみさん家の子どもの日「鯉のぼりのミートパイでテンションアップ!」教えてくれたママリーダーズは… 原田あゆみさん/息子&娘ちゃん育児中の元看護士ママ 独身時代は看護師として勤務し、青年海外協力隊のエイズ対策隊員としてザンビア共和国で活動、帰国後に現在のご主人と出会い結婚。現在は息子さんと娘さんの2人育児中。こどもの日のごはん、おいなりさんはなかなか好評。鯉のぼりミートパイは、見た目にちょっと子どもたちのテンションも上がりました。■高羽ゆきさん家の子どもの日「タケノコ&山菜狩りで山の幸を満喫」教えてくれたママリーダーズは… 高羽ゆきさん/料理研究家 名古屋市在住の料理研究家。簡単なのに豪華に見えるレシピ、初心者にも作りやすいレシピが人気のママリーダーズ。GWに親戚の別荘に行き、恒例のタケノコや山菜を収穫し、おいしくいただきました!帰ったらすぐに下処理と調理。疲れていても、おいしくいただくために頑張ります。初日は、タケノコと山菜の炊き込みごはん、タケノコの煮物、わらびのおひたし。そして、海から別で届いたいただきものが。実家で収穫したにんにくの芽がひと束残っていたので、あさりと一緒にバター酒蒸しにしました。別の日は、山菜を天ぷらにしました。チビが大好きなので、とにかく山盛り揚げる! 親戚の皆さんはあまり持ち帰らないので、毎回我が家が全部いただき〜。ママリーダーズのみなさん、子どもの日の過ごし方は実にさまざまですね。鯉のぼりイベントに出かけたり、手作り鯉のぼりを飾ったり、いなり寿司を作ったり、山菜狩りを堪能したり。せっかくの10連休ですから、我が子と一緒に「子どもの日」を目一杯満喫してみてはいかがでしょうか。
2019年04月25日3〜5歳くらいは「なぜなぜ期」とも言われるように、子ども自身に疑問が溢れ出てくる時期なのだそう。親は「またか……」と参ってしまいますが、この質問は子どもが「順調に知能が発達している証拠」なのです。さて、“答えがあるようでない質問”にはどう答えてあげればいいのでしょう?■参照コラム記事はこちら↓「なぜ?」は学びの第一歩!子どもの知的探究心を伸ばす3つの答え方。
2019年03月03日唯一無二の存在感と個性を放ち、今、映画やドラマに欠かせない存在の岡山天音さん。仕事やコンプレックスとの向き合い方を通じて見えたのは、彼の持つ強さでした。24歳という若さながら、“演技派俳優”“名バイプレイヤー”などと評されることも多い、注目俳優のひとりである岡山天音さん。現在放送中のドラマ『ゆうべはお楽しみでしたね』は、本田翼さんとW主演をつとめていることでも話題に。――今作は、オンラインゲームを通じて知り合った二人のラブコメディです。原作を手がける金田一(蓮十郎)先生のマンガは、子どもの頃からずっと好きで読んでいたので、お話をいただいた瞬間、一気にやる気が湧きました。僕、ラブストーリーが好きで。それまで交わってなかった二人が、自然の流れやモノの作用でちょっとずつ心を通わせていくというのは、人と人とのドラマのなかで、すごく美しいものだと思うんです。今作でも、僕が演じる(さつき)たくみは、見ないようにしていた傷やトラウマを、(おかもと)みやこさん(本田翼さん)に出会って癒されていく。そういうことは現実世界でも起こる話だから、段階を意識して、大事に演じたいと思いました。――たくみは男性ですが、オンラインゲームのなかでは「パウダー」という名前で女性を装っています。そういう、他の誰かになりたい気持ちはわかりますか?思春期の頃はすごく思っていましたけど、いつ頃からか全然、思わなくなりましたね。やっぱり、その人の人生で収穫できるものと、僕の人生で収穫できるものは違うので。その人が得ていて僕が持っていないものはあるけど、その逆もあると思うんです。人それぞれ、悩んでいる内容は違うかもしれないけど、幸せ度数と不幸度数って、そんなに変わらないのかなって。だから、人に対して“幸せそうでいいな”と思うこともないです。――すごく大人な考え方だと思うのですが、そういう価値観はいつから持っているのですか?えー、いつ頃ですかね?思い出せないけど、俳優の仕事を始めたのは大きいと思います。この業界にはカッコいい人やきれいな人がいっぱいいるじゃないですか。最初は、コンプレックスがすごくあったけど、だんだん、そういう人ができないことを僕はできるんじゃないかなって思うようになりました。画面の中にカッコいい人ばかりいてもリアリティがなかったりするかもしれない…って。コンプレックスの落としどころって、大人になるにつれて見つかっていくんだと思いますが、僕はわりと早い段階で、そのあたりの戦いが終わった感じがします。オーディションに行くと「面白い顔だね」と言ってもらったりして。最初は、“僕って面白い顔なんだ”と思ったけど、そのおかげで素敵なお仕事をもらえていますから。――ご自身は、ゲームはお好きですか?好きなんですけど、ゲーム機自体は持っていなくて、実況動画を見たりしています。あとは、やっている人に話を聞いたり…。ゲームを持っていない子どもみたいですよね(笑)。『スプラトゥーン』が気になっていた時期は、周りの人に“僕はこういうゲームだと思っているんですけど、実際はどうですか?”って聞いて回ったりしてました。やりたいんですけど、ハマったら誰も止めてくれないだろうから怖いんです。この仕事をしていると、家でやることや準備も多いので。でも、このドラマを見た人が『ドラゴンクエストX』に興味を持ってもらえると嬉しいですね。今でも、いろんな現場で、このゲームをプレイしている人に出会うし、それほど人を熱狂させる魅力的な作品ですから。人生が少し豊かになるんじゃないかなって思っています。――たくみのような、オタク気質はお持ちですか?かもしれないですね。マンガが好きだし、収集癖もあります。カナブンの標本とか…。――えっ…!5匹いて、めっちゃきれいです。あとは人形の手や、巻き貝の大きいやつ。その隣には、どこかの国の神様の像を並べています。頭が不自然に欠けていて、バランスが悪いんですよ。買ったお店の人に「これは何ですか?」と聞いたら、どこかの国の人が何かの像を壊して売ったものが、めぐりめぐってここにあると言われて…。なんか怖いんですけどね(笑)。おかやま・あまね1994年6月17日生まれ、東京都出身。’09年に『中学生日記 シリーズ・転校生(1)~少年は天の音を聴く~』でデビュー。映画『ポエトリーエンジェル』や、連続テレビ小説『ひよっこ』などに出演。BSスカパー!『I’’s アイズ』、TX『デザイナー 渋井直人の休日』が放送中。映画『きばいやんせ!私』が3月9日から全国公開される。MBS/TBSドラマイズム『ゆうべはお楽しみでしたね』は、MBS毎週日曜24:50~、TBS毎週火曜25:28~放送中。U‐NEXTで独占配信中。オンラインゲーム「ドラゴンクエストX」内で仲のいいゴローと同居することになった、さつきたくみ(岡山天音)。でも、実際のゴローは、ゲーム内のキャラとは違うギャル系女子・おかもとみやこ(本田翼)で…。ロングシャツ¥29,980(L QUARTET TEL:03・5453・1133)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年1月30日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・岡村春輝ヘア&メイク・森下奈央子インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年01月26日小さな子どもは、大人が当たり前と思っていることに対しても、一つ一つ「なぜ? どうして?」と聞いてくるもの。でも、子どもの好奇心には丁寧に向き合ってあげたいものの、「なんで? なんで?」の質問責めを、時には面倒に感じてしまったり、適当にあしらってしまったり…そうしてしまうことも少なくないのでは?「ここできちんと、子どもの『なぜ? どうして?』に向き合うことはとても大事なのです」と力説するのは、国立大学法人お茶の水女子大学附属小学校の藤枝真奈先生。「子どもの好奇心をしっかり受け止めることで、考える力や学ぶ力をグンと伸ばすことができるのです」(藤枝先生)そんなお茶の水女子大学附属小学校の先生たちが、子どもの好奇心に徹底的に寄り添う視点で、百科事典のような児童書 『頭のいい子を育てる なぜ? どうして? ふしぎ366』 (主婦の友社)を監修しました。掲載項目は、生活の中からわいてきた身近な疑問がいっぱいで、なかには、答えがないような問いも。そこで、藤枝先生に、この本に込めた思いをうかがって来ました。国立大学法人お茶の水女子大学附属小学校「自主協同」の精神を養い、自分で判断し、他者と関わり合って主体的に学んでいく子どもを育てている。公共性を育む「シティズンシップ教育」や、人間性・道徳性や思考力を育む新教科「てつがく」など、今日的な教育課程に対応したカリキュラムを編成。140年に及ぶ長い歴史と伝統とともに、未来へ拓かれる最先端の教育実践の場は、毎年行われる「教育実際指導研究会」などで、全国の多くの先生方に公開されている。■「答えは一つではない!」全国の子どもたちから集めた「なぜ? どうして?」――この本に掲載されている「なぜ?」の疑問は、「どうしてパンツをはかなくちゃならないの?」や「サッカーボールはどうやってまるくなっているの?」など、子どもたちの目線に近い疑問が多いように感じましたが、そこは意識して作られたのでしょうか?藤枝真奈先生(以下、藤枝先生):多くの子どもたちは年齢が上がるにつれて、「勉強しなくちゃ!」というシーンが増えてくると思うのですが、低年齢のうちは、そういった気持ちにとらわれることなく、普段の生活の中から関心事を見つけて、没頭できる時期だと思います。この本は、子どもたちが生活している日常での「ふとした疑問の声」を拾い上げて作られています。掲載疑問は、全国の子どもたちから編集部に寄せられたアンケート回答のなかから、声の多かったものを中心に構成されています。――なかには、「友だちって何?」というような答えが一つではない疑問や、「死んだら何も残らないの?」というような、大人でもちょっと答えにつまってしまうような疑問もあります。こういった疑問を入れた意図は、どんなところにあるのでしょう?藤枝先生:答えが一つではない問いや正解のない問いは、世の中にたくさんありますよね? 自分が思う答えと他者の思う答えは違ったり、似ているところがあったり…そういった経験を繰り返すことで、子どもはいろいろな発見をして自分の考えを作り、自己を見出していくのだと思います。正解のない問いについて、この本には、考えるヒントがちりばめられています。「あなたはどう思う?」「お母さんはこう思うよ」などと対話を楽しみながら、子どもと一緒にページをめくってもらえればと思います。■「本っておもしろい?」子ども発信の疑問を話し合う「てつがく科」――他者の意見との相違を学びながら、自分の考えを作り出していくのですね。藤枝先生:そういった学びのために、当校には「てつがく科」という教科があります。この時間では、子ども自身が問いを作り、みんなが輪になって顔が見えるように座り、発言者は次の発言者を指名して、対話をつないでいろいろな意見を出していきます。そして、お互いの意見の違いを学んだり、違う意見をすり合わせたりして自分の意見を作っていきます。――例えば、どんなことを話し合うのでしょう?藤枝先生:私は今、3年生の担任をしていますが、この本にも掲載している「友だちって何?」という問いで話し合ったことがあります。この問いに関しても、「友だちといると楽しい」「いろいろ相談できる」「大切」という意見から、「いなくてもなんとかなる」「一人でも平気」というような意見まで、さまざまな答えが出ました。また、「友だちっていなくちゃいけないの? 一人じゃダメなの?」という新しい問いも展開していき、非常におもしろい授業となりましたよ。――公立の小学校でいえば、道徳の授業のようなものでしょうか?藤枝先生:道徳の授業との違いは二つあります。一つは、道徳には教科書がありますが、「てつがく科」は子どもたちが問いを作る点です。もう一つは、道徳は落としどころがあって、教師が子どもたちをそこに導くものですが、「てつがく科」では落としどころは決めていないという点です。ただし、単に「みんな違ってみんないい」で終わるのではなく、「私が考えていることと〇〇さんが考えていることはここが一緒だ」などと他者との共通点を探したり、考え方の違いについて話し合ったりすることで、異なる意見を自分の中に受け入れた上で自分の意見を持つこと、自分の中に多角的な見方を持つことをとても大事にしています。――ただ自分の意見を言って終わるのではなく、他者の意見を受け入れたうえで、改めて自分の意見を考えるのですね。藤枝先生:「本って、そんなにおもしろい?」という疑問を持っている子がいて、「本はおもしろくない!」という意見からはじまったこともありました。「どうしておもしろくないの?」と、みんなが聞き出していくのです。この時大切なのは、否定するのではなく、まず問いを立てること。なぜなら、社会の中で他者と共存して、答えのない問いに関して自分が働きかけていくには、最初は「問う」ということがとても大切ですからです。――確かに、「そんなことないよ。本はおもしろいよ」とただ否定するだけでは、その子には何も響かないでしょうし、こちら側も、なぜつまらないと思っているのかわからないままで、そこからは何も広がりませんよね。藤枝先生:いろいろ聞いていくうちに、その子は「本の中に、わからない言葉があるとおもしろくない」と言いました。そこで、今度は「わからない言葉があったらどうしたらいいか?」という話になり、ある子は「だいたいの話がわかれば、わからない言葉は飛ばしてしまってもOK」という意見を出し、ある子は「お母さんに聞く」という意見を出しました。そして最終的に、「本がおもしろくない」と言った子は、対話しながら読み方や考え方の選択肢が増えたのか、以来、本当に本が好きになったのですよ。――この姿勢は、学校の授業だけでなく、家庭でも同じですね。藤枝先生:もちろんです。子どもの考えに対して親が「それ、違うんじゃない?」と否定してしまうと、それで終わってしまいますけれど、「どうしてそう思ったの?」と一言引き出してあげると、ぜんぜん違う方向に広がっていくと思います。私自身は、これからの世の中に大切な力は、自分の頭で考えて、他者と対話することができる力だと思っています。そして、子どもたちのその力は、きっと、より良い社会を作る力につながっていくと思います。親としてできることは、親自身が自分の頭で考えて、より良い社会を作っていく姿勢を見せることだと思っています。難しいことではなく、身近なことで良いのです。例えば、落とし物が落ちていたら、だまって見過ごすのではなくて、きちんと警察や駅の係の人に届けるなど、ごく普通のことで。そういった姿を子どもに見せることが大事なのだと思います。そういう当たり前のことに気づくヒントも、この本の「こころ」のジャンルにたくさん紹介されています。■子どもの言葉や疑問「まずは全部受け止めて」――一般的に、大きくなるにつれて、物事に対しての純粋な疑問は減っていくことが多いように思いますが、それを損なわないために、親としてできることは何でしょう?藤枝先生:子どもって、小さいうちは思った通りのことを言いますよね?例えば、小さい子が丸い月を見て「お皿!」と言った時に、お母さんが「月がお皿のワケないでしょう?」と返してしまったら、その子は二度とそんなことを言わなくなると思うのです。でも反対に、「本当だ。お月さま、丸くてお皿みたいだね」と返してあげれば、子どもは自分が言ったことを受け止めてもらえたうれしさと、「本物じゃない時は『〇〇みたい』」と言えばいいんだ」というふうに適切な表現を学ぶこともできます。そうやって子どもが感じたこと、表現したことを、親が一つ一つきちんと受け止めてあげることがとても大事だと思います。――ここでも、否定はNGということですね。藤枝先生:少し大きくなると、知りたいことや疑問に思うことを、子どもの方からどんどん聞いてくるようになると思います。その時に「どうしてだろうね」と受け止めて、「私も知りたいから調べてみようか」と一緒に考えたり調べたりすることを手伝ってあげたらいいと思います。そこで親が調べる姿を見て、子どもは、「何か調べる時は図鑑や本の目次や索引で探せばいいのか」などと学ぶこともできるでしょう。そんな時に、この本を役立ててもらえればうれしいですね。他者の意見が自分と違う時に、単に否定するのではなく、なぜそう思うのか問う姿勢。一見当たり前で簡単なことのように思えますが、本当にそれができている大人って、意外と少ないのではないでしょうか? 子どもが感じたこと、表現したことをきちんと受け止め、それを大人が広げてあげることの大切さを、改めて学ばせていただいた取材でした。参考図書: 『頭のいい子を育てる なぜ? どうして? ふしぎ366』 (主婦の友社)お子さんからの「なぜ?どうして?」に毎日ひとつずつこたえることで、好奇心を育て、モノの考え方や見方など、学ぶ力をグングン伸ばす。「ことば」(国語)、「かず」(算数)、「しぜんかがく」(理科)、「よのなか」(社会)、「おんがく」(音楽)、「アート」(図工)、「せいかつ」(家庭科)、「からだ」(体育)、「せかいのことば」(外国語)、「こころ」(道徳)と、小学校での学びのきっかけになるコンテンツが満載!写真やイラストが満載で、ひと目でわかりやすい構成。取材・文/まちとこ出版社N
2019年01月17日えんぴつやおはしなどの正しい持ち方。子どもにはなるべく早いうちに身につけさせたいものですよね。そうは言っても、教え方が分からない……そんな親御さんも多いはず。親子で一緒に、いろいろなものの正しい持ち方・使い方が学べる絵本をご紹介しましょう。学びと生活に役立つ「正しい持ち方」を解説『ただしいもちかたの絵本』WILLこども知育研究所 編・著/すみもと ななみ 絵子どものうちに身につければ、大人になっても苦労しない!おはし、歯ブラシ、えんぴつなど、子どもに身近なものの正しい持ち方を29項目掲載。わかりやすい絵と文で、間違った持ち方の例や、ものを上手に持ち、扱えるようになるための遊びも紹介。親子で楽しく実践できます。【広報担当より】子どもに教える前に、まず大人である自分自身が「できてない!」とギョッとするページもちらほら。おわんや歯ブラシ、毎日使うものほど、正しく、美しい所作で持ちたいですね。練習します!基本の道具の持ち方は、入園・入学前に。ものの持ち方なんて、そのうち身につくはず……と気楽に構えている方もいるかもしれません。ですが、一度子どもがえんぴつやおはしなどの持ち方を誤って覚えてしまったら、それを正すのは大変なこと。また、えんぴつを正しく持てれば、手が疲れることなくきれいな字が書けますし、おはしを正しく持てれば、ごはんをじょうずに食べることができます。道具を正しく使うことは、作業が上手になるということ。それがひいては、子どものさまざまな力を伸ばしていくことにもなるのです。おはしやえんぴつだけでなく、絵筆、はさみ、傘、フォークとナイフ、ほうき・ちりとり……など、今すぐには使わないけれど成長すれば必ず使うものの持ち方も紹介されています。基本の道具の持ち方を身につけさせたい入園・入学前のお子さんだけでなく、使う道具の幅が広がる小学校入学後のお子さんにもぴったり。長く手放せない1冊になりますよ。親子でチャレンジ!正しい持ち方クイズではここで、『ただしいもちかたの絵本』からクイズを出題します。次の3つの手は、どんな道具を持つ手でしょうか?難しい……と思われた方のために。ヒントは、【傘、歯ブラシ、ほうき、ぞうきん】のどれかです。ぜひお子さんと一緒に考えてみてください。(正解は、記事の末尾をご覧ください)【1】【2】【3】***上のクイズの正解は……【1】ほうき、【2】はぶらし、【3】ぞうきん(絞るときの手)でした。正解できましたか?この絵本をきっかけに、親子でいっしょに、道具の正しい持ち方・使い方に意識を向けてみてくださいね。
2018年11月19日子どもが1人、ゾウが2頭、ハトが3羽……。日本語には様々な数え方がありますね。親御さんでさえ、「あれ、単位は何だっけ……」と数え方に迷ってしまうことがあるのではないでしょうか?そんな数え方を楽しく・正しく学べる絵本をご紹介します。『ただしいかぞえかたの絵本』WILLこども知育研究所 編・著/すみもと ななみ 絵突然ですが、ここでクイズです。「お皿」「折り紙」「魚のひらき」はどうやって数えるか、知っていますか?ぜひお子さんと一緒に考えてみてください。クイズの答えは、この記事の末尾でご紹介します。お楽しみに。3歳から楽しめて、何歳になっても役立つ1冊!とりは1わ、ウサギも1わ。日本語って、おもしろい!人や動物、食べものなど、子どもに身近なものの正しい数え方を170項目紹介。数え方を知る知識のページと、実際に数える実践ページで、楽しく数え方を学べます。いろいろな数え方を知り、知的好奇心や言語表現力をぐんぐん育みましょう。小さな子どもが見て楽しい、可愛らしく親しめるイラストが魅力のこの絵本。対象年齢は3歳からで、未就学児のあいだはもちろん小学生以降も長く学び続けられる1冊です。この絵本で紹介されている数え方の中には、大人にとっても「目がウロコ」なものがたくさん!親も一緒になって楽しめば、子どももきっとワクワクしてくれるはずですよ。「数え方」は日本語独特の文化日本語の表現の中にあるたくさんの数え方。個、枚、本、台、冊……。日ごろ子どもと一緒に過ごす空間にあるものを数えるだけでも、いろいろな数え方をすることに気づくはず。日本語では多様な数え方をする背景について、この絵本の「おうちのかたへ」のページでは次のように解説されています。日本語には、さまざまな数えかたがあります。それは、日本人がむかしから、ものごとの姿や形にさまざまな視点をもち、それらと自分たちとの関係や、役割や存在などを「数えかた」として、ことばで豊かに表現してきたからとも考えられます。例えば、「ライオンは1頭だけど、猫は1匹」「ウサギは鳥ではないけれど1羽」といった数え方も、日本語における物の見方がベースになっているのです。いろいろな数え方があることを子どもに教えることは、子どもの語彙力・表現力の発達を促すだけでなく、「どうしてこう数えるんだろう?」という好奇心も刺激します。ひいては、学びを楽しむ姿勢にもつながっていくことでしょう。子どもにとって身近な野菜も、大きさや形によって数え方が違う!お絵描きや工作に使うもの、ちゃんと数えられるかな?【広報担当より】大きな川は「1ぽん」、にゅうどうぐもは「1ざ」、森は「1つ」など、普段意識していなかったものも出てきて面白い! 親子で絵本を楽しんだ後はお散歩して、ふと目についたものを数えてみるのも楽しいですね。***では、最初に出したクイズの正解を発表しましょう。「お皿」「折り紙」「魚のひらき」はいずれも「1枚、2枚……」と数えます!ひらたいものは「枚」と数えるのですね。お子さんは(親御さんは)正解できたでしょうか?「ことばっておもしろいね」そんなことに親子で気づける一冊です。ぜひ、手に取ってみてください。
2018年11月12日2018年の日本人のノーベル賞受賞が報じられました。研究者となりノーベル賞を受賞するには子どもの頃からよっぽど優秀だったのではないかと感じてしまいますが、必ずしもそういったわけではないようです。ノーベル賞受賞者の子ども時代はどんなものだったのか、過ごし方や共通点について見てみましょう。日本人とノーベル賞ノーベル賞には、物理学賞、科学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の6つの部門があり、毎年1回各部門3人まで賞が贈られます。今年、日本人でノーベル賞を受賞したのは、京都大学の本庶佑特別教授。ノーベル医学生理学賞を受賞しました。日本人のノーベル賞受賞者(外国籍取得者含む)は、1949年湯川秀樹氏を始めとして合計27人に。その内2000年以降の受賞者が19人となっており、特に2008年以降は物理学や科学、生理学・医学での受賞者が増えています。何年も続けて科学者が受賞している背景としては「研究への長年にわたる安定したサポート」「常に危機感を持っている」「若い人材の育成重視」があると言われています。物理学・科学・医学、生理学などの部門は研究成果が見られるまでに時間がかかるものがほとんどで、日本の堅実な研究成果は今後もノーベル賞などにより世界から注目されることになるのではないでしょうか。幼少期に勉強好きだったわけではない!?ノーベル賞を取るのはどんな人なんだろう?と考えた時、子どもの頃によっぽど勉強をして成績が良かったのでは?と思うのではないでしょうか。実際のノーベル賞受賞者がどんな子ども時代を過ごしていたのかを見てみましょう。・2008年ノーベル物理学賞益川敏英教授子どもの頃は勉強せず遊ぶ方が多く、宿題を全くやらずに怒られるような子でした。知的好奇心のバランスを欠いていて興味のないものは一切やらない。数学や物理、化学は得意でも、国語や英語は0点を取る程苦手で、特に国語は漢字が全く覚えられなかったそうです。好きな本だけを徹底的に読み、数学関係の本は古本屋をまわってでも読みあさっていたといいます。・2015年ノーベル生理学・医学賞大村智教授農家の出身で、子どもの頃は毎日農作業の手伝いをしていました。姉によると「私たちより勉強していなかったのに信じられない。いたずらっ子で、近所では悪玉と呼ばれていた。ベルトを振り回してしょっちゅうけんかをしていた」とのことです。・2014年物理学賞中村修二教授小中学、高校時代は暗記科目が嫌いでしたが、小さいころから理数系の科目は好きで成績も良かったそうです。じっくり考えることが好きで、数学や物理の問題を考えて解くのを楽しんでいたといいます。・2012年生理学医学賞山中伸弥教授子ども時代は夕方遅くまで園庭でタイヤを転がしたり、ブランコやシーソーや鉄棒で創意工夫を凝らして自由に遊ぶ子だったといいます。科学少年で理科の実験が大好きで、ひまを見つけてはラジオを分解して親に怒られていたそうです。ノーベル賞受賞者の子供時代の共通点ノーベル賞受賞者が特別に幼少期から勉強好きとは限らないということが分かりました。受賞者の子ども時代の共通点について見てみましょう。 (1) 好きなことへの集中力が高い受賞者の一番の共通点としては、興味をもったことを徹底的に解決しようとする傾向があり、その好奇心と集中力が並外れているということです。興味を持ったことへの集中力の基礎は、大半が子ども時代に作られています。子どもが興味を持つものは、その対象がどんなものであっても否定せず温かく見守ることが必要です。 (2) 強い信念を持っている受賞のための研究成果が出るまでには、たくさんの挫折や困難があったはずです。また、未だ受賞していない研究者も日々そういったものを乗り越えながら研究を続けているはずです。それを乗り越えるための強い信念を持っていることが大切ですが、どうしたら子どもに強い心と信念を持ってもらうことができるでしょうか?多くの受賞者が言うのは「子ども時代に見聞きした、周りの大人たちの行動が今の自分に重要な影響を与えている」とうこと。あれこれ口出しするより、行動で示す方が子どもはたくさんのことを学ぶようです。強い信念を持つ子になるには勉強だけではなく、柔軟な発想、親の温かい見守り・尊敬される行動が必要なようです。 (3) アクティブ気質研究者に多い気質というのは、アクティブタイプであるということ。特徴としては、わんぱく、やんちゃ、ずっと動き回って落ち着きがない、テンションが高め、考えずに行動しトラブル多め、運動はわりと得意など。知性とは程遠いイメージがありますが、このタイプは好奇心が旺盛で、気になることは自分で試して理解したいという子が多く、研究者にピッタリです。かのアインシュタインもこのタイプだったと言われています。子供がわんぱくで手を焼いているというママも、こういった行動を規制せず危険じゃない限りは興味の持つ事をとことんやらせてあげるといいかもしれませんね。息子は好きな漫画の影響でノーベル賞をとりたいと言っていて、そのタイミングで日本人の受賞というニュースを聞き、受賞者の子ども時代についてとても興味を持ちました。息子も好奇心を持つものには集中して取り組む傾向があり、一見するとかなり偏りがあると感じますが、科学者の多くはそういった偏りを持っていたのだなと感じました。科学者になる、ノーベル賞をとる、ということだけではなく、子どもの能力を引き出し伸ばしていくためには、子ども時代からの大人の関りが必要だと実感しました。子どもの可能性は無限であり、大人には想像できないような未来につながることもあります。大人から見たら大したことないと思うことであっても、興味を示した時にはとことんやらせてあげることが大切なのではないかと思います。
2018年11月06日子どもの様子に「あれ、なんだかいつもと違う?」と感じたことはありませんか? いつもと同じように見えるけれど、なにかが違う気がする…。それは子どもの心のなかにちょっとした変化があらわれているのかもしれません。もしもそれが親への「助けて!」「気づいて!」というSOSサインだったとしたら? 発見が早ければ早いほど、対応も素早くできるのではないでしょうか。今回は、子どもからのSOSの見つけ方、その対処法について考えていこうと思います。■子どものSOS「心が不安定になりやすい時期は?」助けを求めるSOSサインというものは、そもそも、タイミングが予想できる類のものではありませんよね。けれど、子どもの場合は「変化があらわれやすい時期」というものがあり、この時期に注意深く見守ることでよりSOSに気づきやすくなると思います。変化があらわれやすい時期というのは、「生活環境などが変わった時」。新学期や引っ越しのあとなど、毎日見ていたクラスの顔ぶれが変わる、街の風景が変わるなど「いつもの暮らし」が変化した時、子どもの気持ちは不安定になりやすいんですね。また、夏休みや冬休みなど、長いお休みが終わりを迎える時にも要注意です。大型連休の終わり頃は、大人ですら「ああ、明日からまた仕事か…」と、どんよりした気分になるものですよね。それは子どもも同じ。それも、お休みの期間が長ければ長いほど、休み明けは心が不安定になりやすくなるようです。長期休みが3カ月に及ぶアメリカでは、休み明けにうつを発症する子どもが多くなるともいわれています。■子どものSOS「どんなふうにあらわれる?」では、子どもからのSOSは具体的にどんなふうにあらわれるのでしょうか。実は、その内容によって第1段階、第2段階…と分けられ、だんだん深刻さを増していきます。初期のSOSとなる第1段階を放置してしまうことで、子どもの言動は第2段階へと進行。気づいた時には、対処に時間がかかる状態へおちいっていることも少なくありません。子どもが不安を抱えた時に発せられるSOSの行動について、年齢を2~5歳までの幼児期と、6歳以降の学童期に大きく分けて説明していきましょう。【2~5歳:幼児期のSOSサイン】話ができるようになるものの、まだまだ社会や他人との関わりのなかで「自分」という認識が薄い2歳~5歳の年代は、親との結びつきが強い時期です。この時期に見られるSOSの段階は下記の2つに分けられることが多いようです。第1段階 出かけようとすると「イヤ」とだだをこねる、逃げる。第2段階 泣く。最初はイヤイヤをしたり、逃げ回って自分の感情を表現します。そして、その気持ちを理解してもらえないことで第2段階の「泣く」という行動に変化します。5歳までのこの言動や行動はある意味分かりやすいですが、6歳以降になるとSOS行動は一気に複雑化します。【6歳以降~:学童期のSOSサイン】6歳以降になると、集団のなかで自分の気持ちを言葉にして表現することができるようになります。また、集団生活に慣れることで、ある程度の社会性が培われてくる年齢でもあります。この年齢になるとSOSの言動は下記のような4つの段階に分けられます。第1段階 張りきる、頑張るなどの行動で「見て! 見て!」と自分に注目を集めようとする。第2段階 わざと遅刻したり騒いだりしていたずらをする。第3段階 教室を飛び出す、意地悪をする、極度に反抗する。第4段階 無視する、不登校になる。6歳以降の子どもからのSOSはまず「僕(私)を見て!」という行動が見られます。そして、親や周囲から理解されず放置されると「いたずら」などの行動へと移ります。たいていの場合、第1段階ですでに、いつもと違う様子に気づくケースが多いでしょう。けれど、うっかり見過ごしてしまうと第2、第3段階へと進んでしまう可能性もあるのです。■子どものSOS「深刻度別 親ができること」SOSの発見は、早ければ早いほど素早く親も対処でき、子どもが長く深く悩まずにすみます。しかし、もし段階が進んでしまってから気づいたとしたら、どのような対応をすればいいのでしょうか?各段階に応じてどのような対応をすればいいのか、年齢別に解説していきましょう。【2~5歳:幼児期の対応】2~5歳の子はイヤイヤをしたり、だだをこねたり、逃げたりして親を困らせることで「行きたくない」「ママといたい」という気持ちを表現します。この状態に気づいたら「気持ちを吐き出させること」「楽しいことに転換すること」で対処していきましょう。例えば、わが子が幼稚園や保育園に行くのをいつも嫌がる、とします。事前にできる対処として、30分くらい早めに準備をすませておきましょう。そうすれば時間の余裕が持て、だだをこねられてもきちんと対応できますよね。そして、だだをこねだしたら「行きたくないよね。ママも○○と一緒に遊んでいたいよ」と共感しつつ「外の電信柱のところまで競争しようか」「○○公園で虫を見ていこうか」などと誘い、遊びながら園やバスの集合場所などに向かってみるといいでしょう。第2段階の行動となる「泣く」は、子どもに思う存分泣かせてあげます。と同時に、ギュッと抱きしめてあげてくださいね。そして、子どもが落ち着いて、ある程度話せるタイミングになったら「なにが悲しい?」と聞いてみます。「ママと離れるのがイヤ」なら、だだこねと同じ対応を。もし「幼稚園の○○がイヤなの」といった話が出てきた時は、園の先生に話して様子を見てもらうなどの対応をしましょう。【6歳以降~:学童期の対応】子どもが6歳以降の場合、第3段階のSOS行動である「極度な反抗」になる前に、なるべく早く気づいてあげてほしいですね。この段階までなら、子どもに寄り添う対処で不安を解消できる可能性があるからです。第1段階で「見て見て!」と話しかけてきたら「あとでね」などと後回しにせず、すぐに話をじっくり聞いてあげてましょう。その時「頑張ったね」「うれしいね」といった言葉をかけると子どもは「気持ちが通い合っている」という感覚になり、不安感が落ち着いてきます。わざと遅刻をしたり、目立つ行動をする第2段階の場合は「かまってもらいたい」という気持ちに気付いてあげましょう。「この子はかまってもらいたかったんだな」と受け止め、「勉強時間が減って困るから遅刻しないようにしようね」「騒いでいると先生の声が聞こえなくなるから静かに聞こうか」などと、怒らずに「教える」スタンスを保つようにすると良いでしょう。第3段階に入り、極度に反抗したり意地悪をしたりする場合も「そんなことしちゃダメ」と頭ごなしに否定から入らないようにします。子どもにはどんな出来事があったのか、その出来事があってどんな気持ちになったのかを聞きます。そして「そうなんだね」と一度共感をし、そのあと「どうしようか?」「どうしていく?」と聞いてみたり、一緒に考えたりすると良いですね。不登校などの第4段階となった場合は、親と子どもだけで解決するのは非常に難しくなります。こじれて長期化し、親子ともども傷つき疲弊することもあるので、第三者の力を借りることをおすすめします。すべてに共通していますが、子どもの心の中には「自分のことを気にかけてほしい」という気持ちがあるので焦りは禁物。いちばん大切なのは、時間を十分とって子どもに向き合っていくことです。「学校に行きたくない」「おなかが痛い」などといった子どもからのサインを決して「根性がない」「我慢が足りない」などと否定しないでほしいのです。そのサインは裏には、子どもの「親に認めてほしい、分かってほしい」という気持ちが隠されている場合があるからです。子どもは「行きたくないんだね」「痛いんだね」と認めてもらえると、親は自分の理解者なんだと安心できます。安心できれば「仕方ない、頑張るか」と子どもなりに気持ちを切り替える場合もあります。早急に答えを見つけようとしなくても大丈夫です。子どものSOSにはそれぞれの段階に応じて「ほめる」「教える」「受け止める」などの対処が大切です。なによりも子どもを「勇気づける」。自分は大丈夫なんだと自信を持たせてあげると良いですね。
2018年10月23日子どもの習いごとのコーチ、担任の先生など、子どもの指導役が「年の近い男性」であることは意外に多いものです。男性指導者には、女性と違った視点や接し方などがあり、子ども、特に男の子にとってはメリットがたくさんありますよね。けれど、心理カウンセラーとしてお仕事をしていると「子どもの男性指導者」との付き合い方でトラブルを抱えてしまう事例もちらほら聞こえてきます。その内容は「向こうからアプローチされて困っている」といったものから、反対に「会うたびにときめいてしまう自分がいる」といったものまでいろいろです。もしも当事者になってしまったら、どうすればいいのでしょうか?今回は、子どもの男性指導者とのほどよくうまい付き合い方について考えていきます。■男性指導者と子どものママ「え、こんなことが?」トラブル事例子どもの指導をしてくれる男性と、子どものお母さん。その2人の間で生まれるトラブルにはどんなものがあるのでしょうか。例えば、子どもをサッカークラブに通わせていれば、子どもと指導者との関係を良好に保つために、コーチに対して親しみのある接し方をするのは自然なことですよね。しかし、あるときコーチから「今日もおキレイでしたね」といった内容のメールが届いたらどうでしょう。子どもの先生だからとやさしく接していたことで「もしかして俺に気があるのかも」と勘違いされ、好意をもたれてしまうことも現実にあります。なかにはコーチからのアピールが露骨すぎて「あのママ、先生にえこひいきされているわよ」とあらぬウワサを保護者のなかでたてられてしまうケースもあるようです。 反対に、一生懸命指導してくれる熱意あるコーチの姿に、子どものママが好意を抱いてしまうこともあります。子どもの習い事を見に来ているつもりが、ついついコーチの姿を目で追うようになってしまった…。このような事例も少なくありません。では、こうしたトラブルやお悩みには、どう対処すれば良いのでしょう。■大炎上?「男性指導者とのトラブル」子どもを巻き込まないためには?男性指導者と自分との間でこれ以上の問題が起こらないようにするためにはどうしたらいいのか? まずは指導者からアプローチされている場合について考えていきましょう。このパターンはメールや電話など、相手からなにかしらのアピールをされている状況が多いことと思います。普通に考えれば無視すればよいだけ…ですが、子どもの指導者という立場の人を無下もなく拒否してしまうのは、母親として躊躇(ちゅうちょ)してしまうでしょう。では、どうすればいいのか。それにはいくつかの対処法が考えられます。例えば、以下のような対処が有効です。・メールの返信は、ほかのママたちもアドレスに加え、一斉送信にする。・2人っきりでは話さないようにする。・質問があるときは、ほかの保護者と一緒に直接聞きにいく。・必要のないプライベートなことは話題に出さない。・相手のプライベートについて聞かない。男性指導者からのアプローチには、上記のような具体的な行動が効果的です。メール連絡や質問などは第三者にも開示して、2人きりの話にならないようにしたり、プライベートな話題は出さないようにしたり…。こうした行動はすぐにでもトライしやすいと思います。では反対に、自分が相手に好意を持ってしまったときはどうしたらいいのでしょうか。この場合は、自分の気持ちが指導者に、あるいは周囲にもれないようにすることがとても大事です。好きな人がそばにいると意識しなくても目で追ってしまう…のは誰しも経験のあることではないでしょうか。こうなるのはごく自然なことですが、好意というものは客観視するのがなかなか難しいもので、自覚はなくても周囲に気づかれてしまう恐れがあります。周囲に気づかれ、あらぬウワサをたてられないためには、相手と極力接触しないことです。子どもではなく、指導者を見ている視線は必ず誰かに気づかれる。そう意識しておくだけで、気持ちは引き締まるでしょう。また、指導者に会うときだけ化粧が変わる、見た目を気づかうなどの行動も他人から見ると「あれ?」と思わせる変化となります。その点も注意するようにしましょう。■トラブル予防! 男性指導者との「線引き」向こうから「おや?」と思える不審なアプローチがあったときに頭に浮かぶのは、自分の返答次第で子どもに不利益が起きるかもしれない…といった不安ではないでしょうか。その不安がよぎるからハッキリとした拒絶の言葉を伝えること、行動することがためらわれてしまうものです。けれど、こうしたトラブルは抱える時間が長いほど心を憂鬱(ゆううつ)に、トラブルも大きくなりがちです。難しいかもしれませんが、子どものことはいったん横に置いておき、早めに「線引き」をすることが大切です。もし、どうしても身動きがとれないと思ったときは、心から信頼できるほかの保護者に相談してみるのもいいでしょう。フタを開けてみたら、実はほかの保護者にも男性指導者から猛烈アピールがあった…なんてことも少なくありません。「なんだ、私だけじゃなかったのか」とホッとして、ほかの保護者と共同戦線がはれる場合も。さらに、習いごとの送迎をお願いしたり、試合を一緒に見に行ったりと、夫に顔を出してもらうのも効果を発揮します。教え子のママに近づこうとする男性指導者の場合、夫という存在を目にすると気持ちがなえ、アピール行動がおさまることもあるようです。一方、ママが男性指導者に、本気で好意を持ってしまったケース。そこで一度、立ち止まって考えてほしいのが、今の生活をすべてなくしても一緒にいたいと思えるのかどうかということです。これをじっくり自問してみましょう。指導者という立場のため、相手のことが現実以上に美化されて見えていないでしょうか? 今の生活になにかしらの不満があり、相手は自分を別の世界に連れていってくれる王子様のように思ってはいないでしょうか? 気持ちをフラットにして、じっくり考える時間を持ってみると、本当の自分の気持ちが見えてくるかもしれませんね。ただ、指導者の存在が自分の活力となっている場合は、その気持ちを持ち続けるのは、決して悪いことではないと私は思います。元気な人と接すると、自分も元気になってきますよね。例えば、手の届かないアイドルに憧れるように、日常にちょっとしたうるおいを与えてくれる存在ととらえるなら、それもまたアリなのかもしれません。
2018年10月07日ウーマンエキサイトで人気連載中のちゅいママさんの記事 「“ありがとう”が言えない子ども、なぜ? 変われるキッカケとは」 で、“ありがとう”と“ごめんなさい”が言えない子どもについてアンケートを実施。人と人の付き合いにおいて、とても大切な言葉と言える“ありがとう”と“ごめんなさい”。しかし、大事な言葉だからこそ素直に使えない子どもがいるようです。■約80%のママが困った経験あり人から親切にされたのにお礼が言えない、悪いことをしたのに謝罪できない…。もし自分の子どもが「ありがとう」や「ごめんなさい」を使うべきときに言えない場合、ヒヤッとしてしまうのはママたち。アンケートでは、多くのママが、それらの言葉を言えず困った経験があると回答。「大きくなっても言えなかったらどうしよう…」と悩む声をはじめ、どうすれば子どもがその言葉の“大切さ”に気付き、使えるようになるのか真摯(しんし)に向き合っている姿が見えてきました。Q1. 子どもが「ありがとう」「ごめんなさい」が言えなくて、困った経験はありますか?たまにある 41%よくある 37%ほとんどない 14%全くない 7%その他 1% Q2. 子どもに「ありがとう」「ごめんなさい」を無理やり言わせてしまったことはありますか?よくある 45%たまにある 43%ほとんどない 8%全くない 2%その他 2%「『ありがとう』が言えず困った経験がある」と答えた人は、「たまにある」41%、「よくある」が37%。合わせて78%の方が「ある」と回答しています。また、「子どもに『ありがとう』『ごめんなさい』を無理やり言わせてしまったことはありますか?」という質問には、「よくある」が45%、「たまにある」が43%と、計88%ものママが「ある」と答えました。ちゅいママさんの長男くんのように、無理に言わせようとすると、子どもは余計意固地になって言えなくなることも。そんな子どもが、自分からこれらの言葉を使えるようになるには、どうすればいいのでしょうか。■「ありがとう」「ごめんなさい」の強要はアリ?子どもが「ありがとう」と「ごめんなさい」を使うべきところで言えないと、「親のしつけができていない」と思われるんじゃないか、とママは焦ってしまう…。アンケートからはこんな意見が多く聞かれました。一方、「ありがとうは?」「ごめんなさいは?」と無理に言わせることに対して、意見が分かれました。子どもがわざと悪いことをしたときはもちろん、結果的に相手を困らせてしまったり泣かせてしまったりしたときも、その場を流そうとする息子。相手の子や親へのフォローもあり、強制的に謝らせます。私も一緒に謝ります。「しつけがなっていない」と思われてるかも…と気にしてしまいます。あいさつを強要してはいけないと思います。小さい頃から強要していると絶対に言える子になります。でも「本当に意味わかって言ってる?」みたいな、何でもかんでも「ありがとう」「ごめんなさい」を言えばいいんでしょと思っているような子に遭遇したことがあります。なぜ「ありがとう」、「ごめんなさい」が必要かをこんこんと教え続けることが大切だと思います。「無理に言わせたくない」という気持ちと、相手や周りのことを気にしてしまう気持ちで、揺れ動くママの心。また子どもが「“言えなかったこと”に対して相手が気分を害した」というエピソードも寄せられたので紹介します。お友だちのママから、お菓子をもらったり、身だしなみを整えてもらったりすることが良くあるのですが…。わが子は、恥ずかしいのか、いまは自分でできないことことだからか、用がすんだらプイッと行ってしまうので、すごく気まずいです。私がお礼を言って謝り、ママ友からも「そんな良いよ」と言われ終わったと思っていました。しかし、後日そのママ友だちとお酒を飲む機会があったときに言われたのが、「子どもができなかったことは、親がフォローしないとムカつくんだよね」。親の力量を試されてるなと思い恐怖を感じました。■子どもが“言えない”理由とは?“言えない”当の本人は、どんな気持ちでいるのでしょうか。かたくなに“言わない”という、ちゅいママさんの長男くんの理由は「恥ずかしいから」。アンケートでは、同じく「恥ずかしい」のほかに、さまざまな理由が挙がりました。◎恥ずかしいから親戚など普段会わない人には、「ありがとう」が言えません。恥ずかしいみたい。普段は何気なく「ありがとう」も「ごめんなさい」も言えるので、言えないときは特別恥ずかしいか悔しいときなんだろうなと表情から察して無理強いしないようにしています。でもママ友と一緒のときは、相手に悪いなと思ってしまい、「ごめんね」の強要をしちゃうこともあります。なんか違うよな…と思いつつも。◎謝る=怒られると思ってしまうから「ごめんなさいでしょ?」と言われると、怒られたと感じるらしく、悪いことした本人は泣いて、その場は母が謝り倒してごまかすことが多い。◎負けた気になるから自分が言えない子どもでした。「自分が負けた気」になるという理由だったと思います。どちらの言葉も相手を上に見るような発言で、悔しいし恥ずかしい、負けず嫌いな複雑な感情で、親にうまく説明できませんでした。昔の自分のような損をする子になって欲しくないので、自分の子どもたちにはどんな小さなことでも「〇〇してくれてありがとうorごめんね」。子どもがだれかに言えたら、誉めています。もし言うのを忘れていたら「いま~してもらったから、『ありがとう』と言えば良かったね!」など。功をそうしてか、子どもは言える子で安心しています。◎タイミングがわからない親が、「感謝」、「うれしい」、「喜ぶかな」と思っていたことでも、この子にとっては「たいしたことではないのかな」と思えるほど、「ありがとう」が言えません。本人に、なぜ言わないのかを丁寧に聞いてみると、「どこで『ありがとう』を言うべきなのかわからない」と。私が先に言ってしまうものだから、本人からすると、「言わないほうがいいのかな?」と感じてしまったり、私が言わなければ本人も「言わなくていい」と思ったりで、タイミングがわからないらしい。どう教えたらいいものか…。子どもたちは、それぞれに“不安”や“心配”を抱えながら、言葉を選んで使っているんだということが伝わってきます。自分の気持ちを表す言葉が何なのか、いまここでこの言葉を使うのは正しいのか。いろんな思いをめぐらせた結果が、「ありがとう」「ごめんなさい」が言えないという状況になっているのかもしれません。■親にも要因がある?アンケートでは、「子どもが“言えない”のは、パパやママの行動が関係している」という意見も寄せられました。子どもたちがあまり言わないな、と思っていました。ある日、「ママは『ありがとう』を言わない!」と言われて気がつきました。自分の鏡だった。20歳になった娘が最近よく「ありがとう」と言うようになって、あらためてまた、私は「ありがとう」が少ないと気がついています。長男が「ありがとう」は言えるのですが、「ごめんなさい」が言えなくて困ってます。弟とケンカを毎日しますが、大抵先に手を出すのは、「ごめんなさい」が言えない長男。でも、わが家にはもう1人ごめんなさいが言えない人がいて、それが主人。まず、そちらを改善させるのが先か? 子は親を見て育つと言うからな…とも思ったりしてます。まさに、“子どもは親の鏡”ですね! 「夫が言えない」というエピソードには、子どもが“言えない”まま大人になるのでは…、というママの心配も感じられます。実際に親が率先してあいさつをするようにした方からの意見もご紹介します。うちの息子は「ありがとう」や「ごめんなさい」を「強要」すると、かたくなに拒否してました。そこで、「親が普通に子どもに対して『ありがとう』や『ごめんなさい』を日常的に言っていれば、子どももそのうちそれが普通なんだ、恥ずかしいことではないんだと思ってマネするようになるかも?」と、軽い気持ちではじめました。とにかく自分から「ありがとう」や「ごめんなさい」を伝えるように心がけました。すると時間差はありましたが、いまでは4歳の息子もちゃんと言えるようになりました。一番効果的なモデルは親!なかには、「『ありがとう』が恥ずかしい場合には、「thank you!」とか「メルシー!」と言うと、恥ずかしさが半減する」という意見も。キッカケつくりには、こういった方法もいいかもしれませんね。■言えるようなった子のママがした声掛けとはそれでは“言えない”子どもに対して、ママたちはどんな声を掛けているのでしょうか。コメントからは、“生きていくために大事なこと”を一生懸命伝えようとするママたちの想いが伝わってきました。うちの5歳の娘は、「ごめんね」の前に泣いちゃうので、マズイと思っていました。でも、「泣いてる=反省してる」わけで、無理やり「ごめんね」を言わせるのもどうかとも思って。ただ家庭内ならまだいいけれど、だれかを巻き込んでる場合は違ってくるだろうと思っています。「ありがとう」と「ごめんね」は自分では思ってても口にして言わないと相手には伝わらないんだよと言いました。時間をかけて「ごめんね」が言えるようになった娘でした。「ありがとう」、「ごめんなさい」だけでなく日頃のあいさつなどにも、照れや恥ずかしいという気持ちが子どもにはある(自分もあった)と思っていたので、小さいころから「あいさつやお礼、『ごめんなさい』を言うことが恥ずかしいんじゃないんやで。あいさつ、お礼、ごめんなさいを言われへんのが恥ずかしいことなんやで」と諭して育ててきました。いま、小2・年長の子供2人ですがあいさつがしっかりしていると、よく言っていただけます。■子どもと大人で“悪いこと”のモノサシが違う?感謝すべきとき、謝罪すべきとき、言葉に出して表せる子どもに育てたいと思っても、なかなか思うようにいかないもの。「大きくなっても言えないのでは?」と不安を抱えるコメントもなかにはありました。しかし、そもそも大人と子どもでは一緒に考えなくてもいいのでは? という意見も。「ごめんなさい」は、小さい子は言いにくいのではないかなと思います。大人のモノサシと、子どものモノサシでは、「悪いことをした」という感覚が違うように思う。こちらのものさしでとにもかくにも謝らせるのも、「どうなのかなぁ」と思う。難しいですけどね。生まれて数年の経験値で物事を推し量っている子どもと、長く生きてきた大人では、「悪いこと」の感覚が異なるのかもしれません。また大人は処世術というものを身に着け、「いまどういえばこの場が良くなるのか」を考えますが、あたり前ですが子どもにはそんな思いはありません。逆に言えば、周囲を意識して心では思っていなくても、まずは「ありがとう」「ごめんなさい」を言っている子どもがいるとしたら、それはもしかしたらとても悲しいことかもしれませんね。そんな気持ちを芽生えさせないためには、親のブレない態度も大切かもしれません。そう考えると、子どもの感性を大事にしながら、どう教えていけばいいのか。ひとつには、やはり親が見本を見せていくことではないでしょうか。家庭の中で自然と感謝ができて、申し訳ないという気持ちが生まれていれば、いつしか子どもにも伝わっていくと信じたいです。Q. 子どもが「ありがとう」「ごめんなさい」が言えないことについて、エピソードやご意見があれば、教えてください。回答数:68(アンケート集計期間:2018/8/9~2018/8/14)
2018年09月06日小学校に入ると子どもだけで遊んだり一人で出歩いたりする機会が増えていきます。夏休みに入り、普段そういう機会がない子どもも子どもだけで遊ぶことがあるかもしれません。物騒なことが多い最近は、何かあった時の連絡ツールとして子どもに携帯電話を持たせる親も少なくありません。子ども向け携帯にはどんな機能があり、みんなはいつ頃から持たせるのかなど、子ども携帯事情を調べてみました。1. 子ども携帯事情子ども用携帯は、大まかに分けて大幅に機能を制限した「子ども向け携帯」と「ジュニアスマホ」の2種類があります。子ども向け携帯は何かあった時の連絡用や安全確認をするためという目的で、小学校に入学する段階で持たせる家庭が増えています。大まかな年齢としては、子ども向け携帯は小学校1~4年生、ジュニアスマホは小学校3年生~中学生、一般のスマホは小学校5年生~高校生で持たせるのが目安となるようです。持たせ始める年齢などによっても、どの機種にするかは変わってきます。いつからどの種類を持たせるかは家庭の事情や親の考え方で異なってきますが、今回は防犯の意味で持たせることの多い子ども向け携帯についてみていきましょう。2. 子ども向け携帯の機能前述しましたが、子ども向け携帯は機能が大幅に制限されています。端末により詳細は異なりますが、おおよその機能を把握しておきましょう。・電話・SMSは登録してあるところにのみ発信できる・防犯ブザーがついている・位置情報(GPS)機能がある・防塵防水子どもに携帯電話を持たせるにあたっては、使い過ぎて膨大な通話料がかかる、SNSのトラブルに巻き込まれるなど不安要素が色々あると思います。しかし子ども向け携帯は安全のための最低限の機能しか搭載されていないため、そういった不安なく持たせることができます。そのため小学校低学年の子にも持たせる家庭が増えているのです。3. 大手キャリアの子ども向け携帯大手の携帯電話会社はそれぞれ子ども向け携帯電話を出しています。大手キャリアのそれぞれの機能をご紹介します。・ドコモキッズケータイ子どもが持ちやすい2インチというサイズで、デザインも可愛らしく色も3色から選べます。機能を最低限におさえ、電話やSMSも簡単に操作できるようにシンプル設計になっています。設定すると、防犯ブザーを引くと自動で親に発信されます。別途「Tomoru」という端末を購入すると、子どもが帰宅した際に自動で親の携帯に通知が届くので、子どもが一人で帰宅した際にも親は外出先から帰宅を確認することができます。・aumamorinoディスプレイは2.8インチで、タッチパネルを搭載しています。音声による操作にも対応しており、音声操作補助キャラクターに話しかけるだけで基本の機能を操作することができます。「マモリーノ」という名前にもある通り、警備会社のセコムとも連携しています。防犯ブザーを引くと、登録された緊急連絡先に自動で発信されます。さらにオプションサービスで、居場所のお知らせメールが親の携帯に届きます。2年契約をすることで、主回線が他のキャリアであっても契約できるのもメリットです。・ソフトバンクみまもりケータイGPSや防犯ブザーなどの基本機能はワンタッチで操作できます。位置ナビ(オプションに加入)で子どもの現在位置を地図上に表示できます。また、事前に設定された時間に、位置情報を定期的に知らせる機能があります。みまもりGPSアプリでは、指定したエリアへの出入りを自動通知したり、旅行やジョギングのルートを記録したりすることができます。車や電車での高速移動があると自動で感知して通知してくれる機能もあり、予定していない高速移動があった際に素早い対応が可能となっています。各社の料金は若干異なりますが、おおむね月々500円程度で持つことができるのも子ども向け携帯の利点です。オプションについては、必要な機能であるかどうかを見極めましょう。後から追加できるものもあれば、契約時のみつけられるものもありますので事前に調べておきましょう。また、親の契約キャリアを問わないものや、親と違うと契約できない・金額が多額になるなども各社で対応が異なります。キャリアが同じでも、ガラケーであると金額が変わるケースもあります。まずは親が契約しているキャリアの子ども向け携帯を調べておくといいですね。我が家では特に携帯電話を持たせることを考えていませんでしたが、契約しているキャリアのキャンペーンで本体端末が無料だったことから1年生で持たせることを決めました。実際契約してみると、小学校1年生から持っている子が多いことを知り驚きました。そして家に固定電話がないため、ちょっとした外出などの時に連絡が取れるので安心できます。子どもにも外出する際に連絡が取れることはお守り代わりになるようです。「携帯電話をいつから持たせようか」と考えるママは多いですが、放課後に子どもだけで遊ぶ機会がある子や習い事に一人で行く子には機能を制限された子ども向け携帯を検討してみてはいかがかなと思います。
2018年08月24日「自分が理想とする子育てと、夫が思う子育ては、ちょっと違うなぁ…」と感じることはありませんか? 「言っていることが夫婦それぞれに違ってしまうと、子どもが混乱してしまいそう…」、そう考えるお母さんも少なくないようです。今回は、夫と妻で子どもの接し方が異なる場合について考えていきましょう。■子どもへの接し方「夫婦で違うと子どもはどう感じる?」子どもへの接し方が違うとは具体的にどういうことなのでしょうか。例えば、夫は「わが子が行きたい学校ならどこでも良い」と教育に寛容。でも妻は、「あの学校が良さそう」と私立をすすめる。あるいは「何かしらスポーツをさせたい」と考えている夫に対し、ケガを負うのが心配で気乗りしない妻などがあげられるでしょう。生活面での違いもあります。夫は部屋が散らかっていても全然平気。だから子どもが散らかしてもまったく注意しないけれど、妻は子どもに「整理整頓!」「いつでも片づいた状態に!」と細かく注意…。こんなふうに接し方にかたよりがあると、子どもは「お母さんがいるときだけ片付けよう」「お父さんとお母さんとで態度を変えてもいいかな」など、相手や状況に応じた言動、ふるまいをしてしまうことがあるかもしれません。■子どもへの接し方「違うことによるメリット・デメリット」実は、夫婦で子どもへの接し方が異なることは、必ずしも悪いことばかりではありません。違う場合のメリットとして「子どもを追いつめずにすむ」というのがあげられるでしょう。夫婦2人で「○○しなさい」と同じことを子どもに言った場合、それに応えられなかったとき、子どもには逃げ場がありませんよね。ボケとツッコミではないけれど、片方が厳しくしたら、もう片方がやさしく子どもに接するというのはバランスが良いんですね。一方、デメリットとしては、前述したように子どもが混乱することです。例えば、父親は「大人の言うことは必ず正しいわけじゃない。大事なのは自分の考えに従うことだ」と言う。でも母親は「先生から話を聞かないって注意されているんでしょう? 先生の言うことはちゃんと従いなさい」と言ったとしましょう。この場合、子どもはどうしたら良いのでしょうか。どちらかを受け入れれば、どちらかを拒否してしまうことになり、混乱してしまいますよね。■子どもへの接し方「ゴールはどこ?」夫婦ですりあわせを夫婦で子どもへの接し方が違う場合、子どもが混乱しないために「言っていることは違っても、その先の着地点が同じであること」をお互いに確認することが大切です。例えば、前述の例で言うと、父親は「自発的に動ける人になってほしい」という思いがありますよね。一方、母親の言葉からは「先生や友だちなど周囲の人の話に耳を傾け、受け入れる人になってほしい」という思いが感じられますね。一見、まったく違う接し方、教育方針のようにも感じますが、どちらも「わが子が幸せに生きていけるように」という思い、目指すべきゴールは同じ。父親と母親の間で接し方が違っても、「子どものために」という目指すゴールが同じであれば、子育てにおいて問題ではありません。「周囲の人々の話を聞きながら、自分で判断し行動できる子どもになってほしい」という思いが子どもに伝わっていればいいのです。しかし、接し方の違いが子どもに混乱を引き起こしているようなら、どちらかのアプローチがうまく機能していないということ。あらためて夫婦で話し合い、どんな子どもに育ってほしいのかのゴールを再設定する必要があるでしょう。決して「パパ(ママ)はあんな風に言っているけどそれじゃダメなんだ」などと、子どもの前で相手の言うことを否定しないこと。「それは○○という意味で言ってるんだよ」というように、相手の主張も認めたうえで子どもに話しましょう。そのためにも、どんな接し方が好ましいのかを夫婦ですりあわせることが大事です。夫婦それぞれの子育て。行動や接し方は違っても「わが子のために大切にしたいこと」が同じであれば問題ありません。子育てはゴールの確認とすりあわせが大切なのだと思います。
2018年08月21日