今年、“不惑”の40歳を迎える…などということなど感じさせず、いまなお芸能界でトップ集団を全力疾走で駆け抜けるナインティナインの岡村隆史と近年、主演、助演を問わず次々と話題の映画に出演し、確かな存在感を見せつける松雪泰子。この2人が夫婦役、と聞いただけでもあれこれ想像してワクワクしてしまうが、実際に映画『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』を観ると意外にも(失礼!)、“似たもの夫婦”という言葉がぴったりの、同じ空気感を持ったお似合いの夫婦姿を見せてくれるのだ。互いの印象は?作品への思いは?静かに…本当に静かに2人が口を開いた。これまでにも『岸和田少年愚連隊』や『無問題』シリーズなどで俳優としてしっかりと活動してきた。“俳優”岡村隆史として役を演じることを楽しんでるように見えるが?そう尋ねると、即座にかぶりを振り、苦笑いを浮かべてこう語った。「いやぁ、本当にいっぱいいっぱいですよ。役にチャレンジしている、という気分でもなく、とにかく迷惑をかけないようにという感じです。“役作り”と言われても『え?役作り?キャラ作りならできるけど…』って」。“役作り”と“キャラ作り”。その違いとは?「例えば、バラエティなら、色を大げさに黒く塗って金城さん(※岡村さんが演じた健司の実在のモデル)の口癖を誇張して言って、という形でできるけど、役ってのはそういうもんじゃない。(李 闘士男)監督からも『コントにならないように』って言われまして。一度、(衣裳で)白衣を着てみたんですが、着た瞬間に監督が『ギャー!コントになるなー』と。楽しくやろうと思いつつ、かなり大変でした」。岡村さん演じる健司を、叱り、励まし支える妻の由莉。「健司を信じ、深く愛しているがゆえ、動じず、ブレない」とは松雪さんによる由莉評。では、松雪さんの目に健司の生き方はどう映る?「新しい環境で新しいスタッフさんたちとものづくりに関わっていくのが私の仕事。そういう意味で、常に恐怖はありますよ。未知の世界で何が生まれるのか分からない…いつもチャレンジです。未知の世界で、考えるよりトライしてみよう、そうすることで、昨日分からなかったことが今日は分かるし、明日はもっと分かるかもしれない――。何もないところから自分の意志ひとつで始まるというのは、金城さんの生き方を見て、改めて強く感じました。分からないことに対してトライしてみよう、と」。岡村さんはそんな松雪さんを手放しで絶賛。「完璧ですね。いつも松雪さんが僕に『大丈夫ですか?やりにくくないですか?』って聞いてくださるんですが、僕の方こそ『大丈夫ですか?』って感じでした。監督が、松雪さんに『もう少し包み込むような感じで』とか指示出すんですが、『いや、俺もう十分包み込まれてるねんけど…』って(笑)。僕の方は、これまで数々のコントやらしてもらったけど、全く出来ない自分がいました。(洗濯物を)たたみながら喋る、ご飯食べながら話すという普通のことが出来ないんですよ」。いささか否定的に自らを語る岡村さんだが、松雪さんの印象は?「とっても自然にしてらっしゃいましたよ。現場でも必要以上に気を遣われるでもなく、すごく自然な感じがしましたけど?」松雪さんがそう言うと、岡村さんは照れくさそうに「アガってるとこ見せたら恥ずかしいと思ってたので…。テンパってるのはテンパってるんですが、そこまで見せられないから」とモゴモゴ。そんな岡村さんに、松雪さんは「女優も同じですよ!」とニッコリ。「すごく緊張してて、でもそれを乗り越えなきゃ怖くて進めなくて、もう行き切るしかないって。20年もやってるのに何でいつもこんなにドキドキするんでしょうね(笑)?だから、静かにしてるときほど緊張してるんですよ。舞台前とかに緊張したくなくて、リラックスするために『あぁー』って力抜いていると、態度デカく見えるらしいです…(苦笑)」。これに岡村さんも「損しますよね〜」と苦笑い。やはり似たもの夫婦な2人でした…。(stylist:Die-co★/衣装協力:athe Vanessa Bruno/EMMA CASSI)■関連作品:てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜 2010年4月24日よりバルト9ほか全国にて公開© 『てぃだかんかん』製作委員会■関連記事:美しい海で生まれた感動ストーリー『てぃだかんかん』サンゴペンを5名様にプレゼントナイナイ岡村婚活宣言「プライベート充実させていけたら、頑張ります」ナイナイ岡村「鳥肌立った」山下達郎が新曲のミュージックビデオを自身のHPで公開ナイナイ岡村、モデルデビュー控える吉沢悠に婚活協力願い?岡村隆史ほか舞台挨拶付き『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』試写会25組50名様ご招待
2010年04月30日ナインティナインの岡村隆史が主演する映画『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』。夢に向かって真っすぐに走る主人公(岡村)と、彼を支える妻(松雪泰子)の“奇跡”を描いた作品だが、製作においても“奇跡の連続”だったという。その他の写真映画は、沖縄のかつての美しい海を、愛する妻と子どもたちに見せたいとの思いから、絶滅の危機にひんしたサンゴを養殖、海に移植し、世界初の産卵に成功した金城さんの物語。岡村は笑いを一切封印し、久々の主演、初の父親役に挑んだ。「金城さんとは2008年5月に初めて会ったのですが、翌年5月にはクランクインしていました。1年後に撮影を開始できたことが奇跡だと思います。映画の製作が決まるまで時間がかかるものなのですが、プロデューサーが即断即決。岡村さんも出演即決だし、松雪さんにもすぐに快諾していただいて」と李闘士男監督。多忙を極める岡村は、脚本に目を通すまでに多少時間を要したが、初稿を読んで「出演を即決しました」と快諾。事務所サイドからも「やります」という返事が返ってきた。クランクイン後も奇跡は起こった。象徴的なのは、クライマックスとなるサンゴの産卵シーン。李監督は「CGだと思っている方がいるみたいですが、本物のサンゴの産卵シーンを撮影するために1か月間、沖縄のあちこちの海にもぐり続けました。産卵は5月下旬から6月上旬で、産卵しない可能性もあると言われて心配しましたが、この年は例年より2週間以上遅れて産卵しました。奇跡というまさしくドキュメンタリーを撮影しているような感じでした」と振り返る。苦労が生んだ映像はまさに神秘的で圧巻の一言だ。共演は、吉沢悠、國村隼、原田美枝子、長澤まさみ、渡部篤郎ら。プロデューサーは「第一希望の方ばかりでしたね」とキャスティングにも自信を見せている。『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』4月24日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
2010年04月16日