映画『ゼロの焦点』の完成会見が22日(木)、東京・六本木ヒルズアリーナで行われ、主演の広末涼子、共演の中谷美紀が本格初共演の感想を語り合った。2人は2002年放送のTBSドラマ「おとうさん」で4姉妹役を演じて以来、2度目の共演。今年迎えた松本清張の生誕100年を記念した本作では、お見合い結婚の7日後に失踪した夫・鵜原を追って金沢を訪れた禎子を広末さん、その地で出会う会社の社長夫人・佐知子を中谷さんが演じ、演技合戦を繰り広げている。共演した印象を聞かれた広末さんは「サスペンス、ミステリーは人の死や事件が関わり重くのしかかるものがあるので苦手で、好んでは観ない方。今回の台本を最初に読んだときも疲労感ですごくグッタリして、この役を演じきれるかしら?と迷いました。でも中谷さんのキャスティングが決まっていたことが大きく背中を押した。以前、一度ご一緒させていただきましたが、あまり共演シーンがなかったので、今回、中谷さんとお芝居したくてチャレンジしようと思いました。そこに立つだけで現場にいい緊張感が漂う、体温の伝わる女優さんです。中谷さんの前に立つだけで感情が持っていけるので、委ねて任せきりでした」と大絶賛。隣で聞いていた中谷さんは「その言葉をそのままお返ししたい。涼子ちゃんは天才肌で集中力がすごく、羨ましい。私は素人っぽくて本番前に感情を整えたりする作業をしますが、涼子ちゃんは一瞬で変わる。目を見ていれば感情を引き出される。『どこまでも付いていきます』という感じです」と“ラブコール”を返した。一方、物語に因み、何かちょっとした秘密を告白してください、と司会者から注文が。広末さんは「高校生の頃、立ち食いソバ屋に入ったこと、ワイルドブルー横浜で泳いだことがなぜかバレて、事務所の社長からすごく怒られた。『君はいるようで、そこに存在しちゃいけないんだ』と。以来立ち食いソバ屋には入っていません。でも、もういいですかね?」と照れ笑い。犬童一心監督から「立ち食いだからかな?広末涼子が立ち食いなんてってこと?中谷さんは吉野家入ったことある?」と尋ねられ、中谷さんは「私、肉を食べなくなって4年くらい経ちますが、以前は入っていましたよ」と気さくな調子で答えてみせた。男性キャストを代表して出席した野間口徹は、秘密について「10年くらい前、トイレでボールペンを流したら、数日後アパート全体のトイレが詰まり、その後大家さんが取り壊すから出て行ってくれ、と。ボールペン1本で8人が追い出されました。告白というより懺悔です」と苦笑い。同じ共演の黒田福美は「小学校2年生のとき、苦手だった社会のテストで20点をとり、親に見せられなくて原っぱの隅っこに埋めました。この話、まだ母親には言っていません」とうつむき、揃って観客、共演陣を爆笑させていた。本作はこの日、現在開催中の東京国際映画祭で招待上映され、初めて一般客に披露された。上映前には広末さんらが舞台挨拶を行い、美の競演でもファンを沸かせた一方で、中谷さんが舞台挨拶中に体調を崩し、自ら降板するという一幕も。貧血だったようで、舞台袖で休息しその後、自分の足で会場を後にしたということで、大事には至らなかった模様。『ゼロの焦点』は11月14日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催ゼロの焦点 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009「ゼロの焦点」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】辻仁成が率いるバンドZAMZA登場!往年の名曲「ZOO」熱唱【TIFFレポート】辻仁成、不在のアントニオ猪木と支えになった家族への感謝を吐露【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?
2009年10月23日コミック全12巻の累計が600万部を超える同名ベストセラーを、『Life 天国で君に逢えたら』の新城毅彦監督が実写映画化。20歳までは生きられないと宣告された少年と、幼い日に彼と出会って以来、ひたすら彼を愛し抜いてきた少女の純愛が展開する。全12巻におよぶ原作コミックで強調されていたのは、自らの余命を知る少年・逞が献身的な愛を捧げてくる少女・繭を愛おしく思いながらも、自分から遠ざけようとする複雑な心情。もちろん、このくだりは映画にも重要な要素として登場するが、2時間の物語を終始支配するほどの少女漫画的紆余曲折感はなく、むしろ互いの運命を受け入れるふたりが共に手を取り合うことで生まれる痛み、さらには運命を変えられないもどかしさに焦点が当てられているように思う。それは、ふたりに関わってくるキャラクターたちの描写を最小限に抑え、逞と繭にのみ真摯に寄り添った結果なのかもしれない。純愛世界の住人にふさわしい容貌と雰囲気を持つ岡田将生と、真っ直ぐな瞳で一途なヒロイン像に説得力を持たせる井上真央が、1本の映画らしくシンプルに変化した物語で熱演を見せている。嫌でも泣ける、という表現が失礼なのは承知だが、この作品を観ていると嫌でも泣ける。それは人間の悲しい死を描いているからではなく、生きることで得られる愛が物語の中に気恥ずかしいほど充満しているから。エンドロールに流れる平井堅の主題歌は、そんな直球の愛の体現者、繭へのアンサーソングとして作られたものだそうで、井上真央が曲を聴いてウルッときたという裏話にも納得。映画と主題歌の幸せな関係が築かれている。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】写真でチェック!グリーンカーペットのファッションを一挙公開岡田将生、井上真央にイジられてハニカミ連発共演映画完成報告会見
2009年10月23日まもなく劇場公開を迎える『僕の初恋をキミに捧ぐ』が21日(水)、開催中の東京国際映画祭で上映され、あわせて主演の岡田将生と井上真央、新城毅彦監督による舞台挨拶が行われた。映画は、青木琴美による漫画を原作に、限られた時間の中で愛に生きる若いカップルの姿を描いた純愛ストーリー。岡田さんが登場すると、会場は黄色い声援でいっぱいに。「まーくん!」という声援に岡田さんは「はい、岡田将生です(笑)」と返し「季節の変わり目に、この日を迎え…えーと…来ていただいてありがとうございます!楽しんでいってください」と少し緊張気味に挨拶。井上さんも「真央ちゃん!」という声に「はい、真央です」と笑顔で応じ「この作品を通じて、いろいろ考えさせられました。(劇中の)2人のようにタイムリミットがなくても、一生懸命に生きることや人を愛することの大切さをご覧になっていただくみなさんに感じてもらえたら嬉しいです」と語った。続いて、話題は土曜日に行われたグリーンカーペットに。監督は「すごく緊張しました。それと、岡田くんと井上さんの人気がすごくて、2人のすごさを初めて実感しました」と感想を語った。井上さんは、監督の言葉に笑顔を浮かべ「車で待機しているときから、2人(岡田さんと監督)がすごく緊張してて、それがこっちにも伝染してきました(苦笑)。ドキドキしましたが、(岡田さんが)素敵にエスコートしてくれました」と岡田さんに“合格点”を与えた。岡田さんは「すごい緊張しましたが(苦笑)、自分らしさが出せたかな、ちゃんと井上さんを引っ張れたかな、と思います」と言いつつも、そのときの様子を思い出したのか、かなり照れくさそう。最後に一言ずつコメントを求められると、井上さんは「胸を痛めるシーンもありますが、ひとつの希望を見出せる作品になってます。それぞれの純愛を感じてくれたら」とアピール。岡田さんは「(舞台挨拶の)締めという大役を任されまして…まあ締めというのがどういうものかイマイチ分かってないんですが(苦笑)。素直に観て、心の中に何かが残ってくれたら嬉しいです」と呼びかけた。『僕の初恋をキミに捧ぐ』は10月24日(土)より全国東宝系にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?【TIFFレポート】友情がテーマの映画で爆笑・太田、田中を離婚ネタでイジり通す【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】“有罪”山田孝之、「イラっと」ローテンションの26歳誕生日!
2009年10月22日YAZAWAがグリーンカーペット&舞台挨拶に参上!ミュージシャンの矢沢永吉の歩んできた軌跡を追ったドキュメンタリー『E.YAZAWA ROCK』が10月21日(水)に東京国際映画祭で上映された。上映前には、矢沢さんのためだけに劇場前にグリーンカーペットが敷きつめられ、多くのファンの声援に受けながら矢沢さんは堂々とカーペットを闊歩。続いての舞台挨拶では、初めての経験に少し戸惑いを見せながらも、熱烈な観客たちの声援に応えた。舞台上で矢沢さんは、苦笑いを浮かべながら「(初の舞台挨拶は)落ち着かなくて、手を前で組んだり、“いい人”になってしまうんですね」とコメント。30年前のインタビューの映像の中の自分について「『何て生意気なヤツ!』って思いましたね。青くて、生意気で言いたいことスパンって言ってる。いま思うと恥ずかしいくらいです。あぁ、これがあのときの自分か…という気持ちでした」と少し照れくさそうにふり返った。増田久雄監督は、この映画を作ることになったきっかけについて「18年ぶりに永ちゃんと一緒に『RUN & RUN』(※1980年に製作された、増田監督のプロデュースによる矢沢さんのドキュメンタリー作品)を観たんです。隣りにいまの永ちゃんがいて、スクリーンに30歳の頃の永ちゃんがいて、ブレてないんですよ。でも変わった部分もあって…理屈じゃなく、1年追いかけたくなったんです。そのつもりが2年追いかけてしまいました」と語り、「野球のクライマックス・シリーズの巨人vs中日が気になってる人もいると思いますけど、この映画を観たら、永ちゃんについて語りたくなって、野球のことなんて忘れると思います」と自信満々。さらに「(映画を観て矢沢さんの良さが)分かんなかった人は、僕のとこ来てください!勝負するので」とも。監督の発言に隣りの矢沢さんも驚いたような表情を浮かべつつ、笑っていた。「(劇場で)フィルムで観て楽しんでください!」と呼びかけ舞台を去っていく矢沢さんに、客席のあちこちからは熱烈な「永ちゃん」コールが響き渡った。『E.YAZAWA ROCK』は11月21日(土)より全国にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催E.YAZAWA ROCK 2009年11月21日より全国東映系にて公開©2009 映画「ROCK」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?【TIFFレポート】友情がテーマの映画で爆笑・太田、田中を離婚ネタでイジり通す【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】“有罪”山田孝之、「イラっと」ローテンションの26歳誕生日!
2009年10月22日今年で22回目を迎える東京国際映画祭が10月17日(土)、東京・六本木ヒルズで華やかに開幕した。約270本もの作品が上映される、アジア最大級の映画の祭典。そのオープニングにふさわしく、各上映作品のキャストや監督等、総勢300人以上のゲストが映画ファンの大歓声を浴びる中グリーンカーペットを歩き、開幕に華を添えた。ゲストの先頭をきったのは、特別招待作品『アバター』のキャスト&スタッフ。ジェームズ・キャメロンが手がける3D超大作として大注目の本作、映画祭では完成前のスペシャル・プレゼンテーションという貴重なイベントのために、『ターミネーター4』で人気急上昇のサム・ワーシントン、ヒロイン役のゾーイ・サルダナ、そして『エイリアン4』以来11年ぶりの来日となる名女優シガニー・ウィーバーらが来日してくれた。サムは沿道からのサインに応えるファンサービスも見せるなど、ハリウッド俳優陣の登場に会場は一気に盛り上がった。もちろん、日本人俳優も多数集結。『天使の恋』で共演する佐々木希と谷原章介、『僕の初恋をキミに捧ぐ』で切ない恋を演じる井上真央と、ドラマにCMにひっぱりだこの岡田将生、『大洗にも星はふるなり』の山田孝之、戸田恵梨香ら人気の若手俳優たちが登場するたびに大歓声があがった。特に、広末涼子、中谷美紀、木村多江の3人の美人女優を揃えた『ゼロの焦点』チームは全員グリーンのカーペットに映える真っ赤なドレスに身を包み、視線を集めた。対照的に男ばかりのキャスト10名が並んだ『風が強く吹いている』チームは、小出恵介、林遣都はじめ陸上部10人全員が劇中同様のジャージ姿で登場し、この日一番の黄色い声援を浴びていた。トリを飾ったのは、映画祭のオープニング作品、『オーシャンズ』の面々。ジャック・ペラン&ジャック・クルーゾー監督に加えて、本作のナレーションで出産後の初の本格映画復帰を果たした宮沢りえ、そしてテーマソングを歌う平原綾香と藤澤ノリマサが登場し、宮沢さんは「未知なる世界は本当に素晴らしい」と本作の魅力を語った。さらに、鳩山由紀夫内閣総理大臣と幸夫人も応援に駆けつけ、先日の米国訪問各地では何度も『おくりびと』が話題になったことにも触れながら、「映画は政治以上に人々意識を変える力を持っている」と会場に呼びかけた。第22回東京国際映画祭は10月25日(日)まで、六本木ヒルズにて開催される。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:辻仁成が自らの思いを映した父の愛にホロリTIFFコンペ注目作!『ACACIA』平原綾香が初のデュエットで『オーシャンズ』テーマソングを公開収録!矢沢永吉が東京国際映画祭で舞台挨拶に登壇!世界のYAZAWA何語る?開催までカウントダウン!東京国際映画祭オリジナル「マイ箸」5名様にプレゼント東京国際映画祭、今年の見どころは?コンペ出品作15本を選んだ男に直撃インタビュー
2009年10月17日井上真央と岡田将生が28日(月)、東京・六本木ヒルズの高層展望台で『僕の初恋をキミに捧ぐ』の完成報告会見を行った。病気のため20歳まで生きられないと宣告された少年・逞(タクマ=岡田さん)と、逞に恋をした主人公の少女・繭(まゆ=井上さん)の純愛ラブストーリー。劇中では初恋を成就させようとする切ない恋愛模様を展開するが、この日は現在22歳の井上さんがお姉さんキャラを発揮し、20歳の岡田さんをイジる場面がたっぷり。初対面の印象について、井上さんが「見るからにナイーブでシャイで、“あまり僕に話しかけないでください”オーラが伝わってきたので、どうしようと思いました」とストレートに切り込むと、岡田さんは「そんなことないですよ、しゃべりたくてしゃべりたくて仕方なかったんです…ウソつきました」と、はにかみつつ何とか応戦。会見前には、一昨年にNPO法人「恋人の聖地プロジェクト」から「恋人の聖地」として認定された、同所内の地上238メートルというオープンエアのスカイデッキで取材陣向けのフォトセッション。だが岡田さんはまぶしい日差しに目を開けていられず閉じがちで、複数のカメラマンから「目を閉じちゃダメ!頑張れ!」と何度も叱咤激励の声。井上さんに「さっきカメラマンさんに怒られてへこんでいました」と暴露されて、岡田さんは恥ずかしそうに頭を垂れた。同所での映画イベントは初の試み。岡田さんが「素敵な場所でいい思い出になりました」と話すと、またまた井上さんから「心こもってないね〜」と突っ込み。イジられてなぜか嬉しそうな様子の岡田さんは「すっごくいい思い出になりました」と声を張って言い直した。さらに井上さんは、本作の見どころを「何より岡田くんがピュアでかっこよく映っています。女の子は岡田くん目当てで来ていい!というくらいです」とアピール。岡田さんはますますうつむいていた。一方、本作が大学卒業後の初作品ながら女子高生の設定で制服姿を披露した井上さんは「制服は今回で最後とさせていただこうと思っています」と制服卒業宣言も。司会者から本作のテーマ、初恋について聞く質問には、井上さんが「小学校1年生のときに同じクラスで席が近い男の子を好きになりました。すごく素敵で女の子にいつも追いかけられていて、それを見ていました」。岡田さんも「小学校低学年の頃で、好きな子の家に行って、みんなで集まって宿題をやったんですが、その子のことを見ていました。話せなかったです。井上さんと同じ」とそろって奥手な一面を披露。新城毅彦監督は「僕(の話)?いいですよ」と言いつつも「僕は成就しましたね」と明かし、井上さんらから羨望の眼差しを向けられていた。『僕の初恋をキミに捧ぐ』は10月24日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会
2009年09月28日