アラフォー世代の美と健康にとって、最重要項目といえるのが “セルフケア” 力です。とはいえ、何から手をつけるのが確実でベストといえるのでしょうか? そこで、すべての現代女性に向けて「一生モノのセルフケア力を身につける」をテーマに、雑誌はじめ多数のメディアで『ムーンヨガ』を提唱してきた、セルフケアコーディネーターの石田ミユキさんにお話を伺いました。石田ミユキさん PROFILEタイ流セルフケアサロンOM NAMO(オナモ)代表。シューフィッターとして足元からの健康を学んだ後、タイへ渡りタイマッサージとルーシーダットンを修得、インド中央政府認定ヨーガ療法士の資格も持つ。現在はセルフケアに関わる分野で活動、ITM渋谷ヌアライフスクールも主宰し人材育成も行っている。どんなセルフケア法でも、すべての土台は「呼吸」血液やリンパの巡りを良くするタイマッサージや、タイ式ヨガと呼ばれるルーシーダットンを実践するうちに、ひどい月経不順や重い月経痛から解放されていったという石田さん。その経験に加え、ヒマラヤまで赴きヨーガ療法を修めるなど、心身に関わるいくつもの学びが積み上がって考案されたのが、呼吸からはじまる女性のためのセルフケアメソッド『ムーンヨガ』です。「セルフケアに取り組まれるきっかけは、みなさんさまざまだと思うのですが、どの健康法においても大前提といえるのが“呼吸”。呼吸をきちんと使いきることが、体(エネルギー代謝)にとっても、メンタル(自律神経のバランス)にとってもスイッチであり、要です。」「緊張した体」や「呼吸不足」では、運動しても逆効果「呼吸には大きく分けて、胸式呼吸と腹式呼吸、2つの方法があります。王道のヨーガは男性が得意とする腹式呼吸が基本ですが、女性の体はもともと胸式呼吸のほうが得意な構造になっています。まずは胸式で、息を吸いきる、そして吐ききることが出来ているか確認した上で、腹式呼吸に取り組みましょう」たくさんの女性の体に触れてきた石田さんによると、デスクワークや立ち仕事など、体を緊張させて働いている女性は、胸式呼吸すらまともに出来なくなっていることが多いのだそう。そのような状態でエクササイズなどに励むと、かえって体をしんどい状態に追い込んでしまうことに…。 「心」と「体」を調えるための “こきゅトレ”を!そこで今すぐ実践できるセルフケアの第一歩が、著書『月経周期を味方につけて毎日を快適に過ごす ムーンヨガ』で提唱されている“こきゅトレ”。ノド、肩、胸、背中、お腹、お尻、骨盤底筋群、横隔膜、呼吸に関わる主な筋肉の動きの確認とトレーニングができます。■こきゅトレ の方法呼吸を調えて、お腹からあばら骨、首、肩、背中へ…と手を移動させていきます。それぞれの部位を意識して、ゆっくりと呼吸をするトレーニングです。(1)呼吸を意識あぐらになり骨盤を立てて座る。手を太ももの上に置いて目を閉じ、呼吸に意識を向ける。★骨盤の立て方:お尻の下に両手を入れて上半身を前後にゆっくり揺らし、坐骨がグサリと手指に垂直にのる感覚があったら骨盤が立った状態なので、そこで両手を引き抜く。(2)お腹呼吸が落ち着いたら、両手をお腹に当て、数回の呼吸に合わせて両手でお腹の動きを感じる。(3)あばら骨両手を左右のあばら骨のところに当て、数回の呼吸に合わせて両手であばら骨の開閉を感じる。(4)首と肩の付け根両手をクロス、首と肩の付け根にそろえた指を置き、数回の呼吸に合わせて肩の上下動を感じる。(5)胸と背中片手を胸の真ん中、もう一方の手は甲を背中に当て、数回の呼吸に合わせて胸と背中の斜めの動きを感じる。(6)お尻、恥骨、膣、肛門付近最後は(1)と同じ体勢に戻り、数回の呼吸に合わせてお尻まわりの筋肉の動き、慣れてきたら膀胱のある恥骨のあたり、膣、肛門付近の動きまで観察してみる。 呼吸で、「未来の心と体の快適さ」も手に入れて神経をコントロールできない自律神経も、呼吸を使えば意図的に調えることが可能となり、さらには自律神経と同じ間脳の視床下部でコントロールされている女性ホルモンの調整にも繋がります。「また、呼吸と連動して膣の動きが出てくることにより、骨盤の内部を温める機能もアップ。冷えにくくなり、月経痛や腰痛が楽になる人は多いです」ノド、肩、胸、背中、お腹、お尻まで動かしての呼吸は、腸や骨盤底部、膣、恥骨、肛門まわりなどの動きとも連動しています。年齢を経ていくにあたり心配な頑固な便秘や尿もれといった症状と無縁でいるためにも、毎日の“こきゅトレ”を習慣にしたいですね。ムーンヨガをはじめてみたい方、興味のある方は是非、書籍でも詳細をチェックしてみてください。参考書籍:『月経周期を味方につけて毎日を快適に過ごす ムーンヨガ』(BAB出版)
2015年08月19日オウチーノ総研は、20~59歳のビジネスパーソン618名を対象に、「『セルフケア』に関するアンケート調査」を実施した。調査実施日は1月15日~19日。自身の体や心の状態に気を遣っているか尋ねたところ、59.2%が「気を遣っている」と回答した。どのような事柄に気を遣っているかを聞くと、「病気予防」と回答した人が61.7%と最も多く、次いで「ダイエット・体型維持」(59.3%)、「疲労予防・回復」(52.5%)、「美容」(30.9%)、「メンタルケア」(26.2%)と続いた。自身の体や心について、医療機関や美容室・サロン、専門家などに頼らず、セルフケアをしているか聞いたところ、体のセルフケアを行っている人は全体の54.2%と半数を超えた。具体的には、「運動をする」(66.6%)、「食事管理をする」(43.6%)、「睡眠を十分にとる」(38.5%)、「入浴する」(35.5%)などが挙げられた。一方、心のセルフケアを行っているかという問いに対し「行っている」という回答は15.2%に留まっている。内容としては「睡眠を十分にとる」(52.3%)が最も多く、以下「趣味に取り組む」(51.1%)、「好きなものを食べる・飲む」(50.0%)、「友人や家族・恋人などと会う・話す」(46.6%)となっている。
2015年01月30日