劇団四季のミュージカル『ノートルダムの鐘』は、今までのディズニーミュージカルとは一味も二味も違う作品になっている。ディズニー製作のミュージカル。これだけで、作品の質はある程度保証されていると言っていい。一目で作品の世界観に引き込む舞台装置に、耳に残る楽曲。エンタメ性と同時に深いテーマ性もあり、全方位的に楽しめる作品ばかりだ。ただ、ディズニーミュージカルのすべてが華やかでファンタジックな作品だとは限らない。『ライオンキング』や『アラジン』のような気持ちで『ノートルダムの鐘』に足を運べば、きっとポカーンとしてしまうに違いない。舞台の上に広がるのは、陽の差し込む寺院のセット。静謐さの漂う雰囲気だけで、このミュージカルが、これまでの作品とはカラーが違うことがわかる。そしておもむろに、静かで美しく荘厳なコーラスが流れて物語が始まる。主人公は醜い容姿に生まれた青年で、ヒロインは妖艶で美しいけれど貧しいジプシー。そこで繰り広げられるのは、容姿や生まれ育ちによって迫害される人々と、醜い欲望を抱いた聖職者との対立だ。うっとりするラブロマンスも陽気なダンスも、わかりやすいヒーローもプリンセスも、ここには登場しない。主人公もヒロインも人間の弱さと強さの両方を抱え、その矛盾のなかで悩み惑い、時に間違いを犯しながら、自らの頭で考え、必死に自らの生き方を探していく。そのひたむきなドラマに、気づけばのめり込み、彼らの動向から目が離せなくなっている。ラストに、思い描くようなハッピーエンドではないけれど、清々しいエンディングが待っていて、感動がじわりと染み入る。重厚感のある大人なミュージカルなのだ。『ノートルダムの鐘』上演中~8月28日(火)横浜・KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>S席1万1880円~サイドC 席3240円ほか(すべて税込み)劇団四季予約センターTEL:0120・4894449月22日(土)からは名古屋四季劇場で上演。©Disney撮影:上原タカシ※『anan』2018年6月13日号より。文・望月リサ
2018年06月08日海老澤健次と鐘ヶ江洸によるイベント『カネエビ』が今年も開催される。3度目となる今回から新たな取り組みが始まる本イベントについて、鐘ヶ江に話を聞いた。【チケット情報はこちら】これまで毎年行ってきたふたりのバースデーイベント「カネエビ祝賀会 vol.3 ~相変わらずゆるりとやるよ~」に加え、「カネエビ2人芝居 vol.1 ~役者の階段のぼる、おれらただの演劇人さ~『であい』Featuring, 菅野臣太朗&開沼豊」として2人芝居を上演する今回。菅野臣太朗と開沼豊がそれぞれ脚本・演出を務める。そもそも『カネエビ』のはじまりは「ミュージカル『忍たま乱太郎』で共演した海老澤くんと僕で、最初はただ単に仲が良くて、ふたりでイベントをやろうかっていう話になって。じゃあWバースデーイベントを、というのが発端でした」と振り返る。そんな風に始まり、ふたりで企画してきたイベントも今年で3回目。これまではトーク中心のイベント「カネエビ祝賀会」のみだったが、「さて今年はなにをしようってときに、役者としてのイベントがしたいねって話をして。じゃあお芝居をしよう、ふたりでしよう、2人芝居だ!と、こういうカタチになりました。それで、作・演出を、ミュージカル『忍たま乱太郎』の演出でお世話になった菅野さんと、(同作で)共演した豊さんにお願いして。ふたりとも“お前らがやるなら手伝うよ!”と言ってくれて、嬉しかったです」今回のテーマ『であい』。これは鐘ヶ江にとって大切な言葉なのだそう。「僕が東京に出てきて、菅野さんと出会い、ミュージカル『忍たま乱太郎』が決まり、海老澤さんとであい、豊さんとであい…『であい』がどんどんつながっていく。今の現場が次につながって仕事なので『であい』に感謝したいねって話を菅野さんとしたことがあって、それからずっと言い続けている言葉なんです。それでせっかく2人芝居をやるならまずはそこだろうってことで『であい』っていうテーマを決めました」「今までの『カネエビ』は僕らのことを知らないと来にくいイベントだったと思うのですが、2人芝居はぜひ演劇を観に来ていただけたらと思っています。ふたりが2作品同時に挑戦して、脚本や演出によってこんなに変わるんだっていうところも面白いと思いますし、僕らの想いも詰まっているので、ぜひ楽しんでほしい。そして最後は『祝賀会』で。こちらは例年通り、ダルダルのうだうだの会です(笑)。どちらもお待ちしています!」海老澤の印象を「お母さんです」と語った鐘ヶ江。性格も特技も違うというふたりが挑戦する「カネエビ2人芝居」は11月1日(水)から4日(土)、「カネエビ祝賀会」は11月5日(日)に東京・シアター代官山にて上演。取材・文:中川實穗
2017年10月03日ディズニー映画の作曲家として知られるアラン・メンケンが、『ノートルダムの鐘』の実写化の可能性を示唆した。『アラジン』や『美女と野獣』などを手がけたメンケンは、ディズニーがどの名作をリメイクしようとしているのかについては詳細を明かそうとしないながらも、個人的には『ノートルダムの鐘』のリメイク版を見たいとの意向を語った。オリジナルのアニメ版でも音楽を担当したメンケンは、NMEとのインタビューでこう語る。「まだ何も言えないけど、『ノートルダムの鐘』は実写版でも素晴らしい作品になると思う」ヴィクトル・ユゴー著作『ノートル=ダム・ド・パリ』を原作とした同作は、容姿の醜いカジモドがパリのノートルダム大聖堂の鐘楼でいつか普通の生活を送ることを夢見て暮らすが、主人のフロローにより軟禁状態を強いられる。しかしジプシーの美しい少女エスメラルダとの出会いをきっかけに、ジプシーたちを助けるためフロローに立ち向かうことに決める。ディズニーはここ数年に渡って『マレフィセント』『シンデレラ』『ジャングル・ブック』など名作を次々に実写化しており、最近の『美女と野獣』では大ヒットを収めていた。今後には『ライオン・キング』『ムーラン』『ダンボ』『リトル・マーメイド』もリメイクを控えている。(C)BANG Media International
2017年07月29日昨年12月に東京で日本初演を迎えた劇団四季の新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』が、7月23日(日)から9月28日(木)まで、京都劇場にて上演される。劇団四季「ノートルダムの鐘」チケット情報物語の舞台は、15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂に隔離されている鐘突きのカジモド、カジモドを世話する大聖堂大助祭フロロー、警備隊長フィーバス、そしてこの3人が同時に愛するジプシーの娘エスメラルダの4人を中心とした、愛の物語。本作について、カジモド役のひとりである飯田達郎は「この作品ほど心を揺さぶられたことはない」と、しみじみ語る。「人間は、宗教、人種、価値観の違いによって偏見を持つことも多く、その象徴としてカジモドがいると思うんです。そして、カジモドには人間の持つ寂しい思いや恥じらい、エスメラルダは美、フロローは嫉妬…と、それぞれが何かを象徴するようなキャラクターになっているんです。だから、お客様は誰かに共感したり、リンクするものがある。それは世代や性別によっても異なりますし、その時のその人の状況によっても変わってきます。けれど、“愛は宿命を変えられるか”という根本のテーマは共通していて、物語の光と闇につながっている。だから、どんな人も心動かされるのだと思います」。劇団四季の作品の中でも新たな試みが取り入れられている本作。舞台はシンプルに、芝居や動きは俳優に委ねられている部分も多いのが特徴だ。「基本的な動きは決められていますが、自由な交流や自由な動きが認められていて、その日のお客様とその日のキャストで作り上げる感覚があります。美術も大きなセットに頼らずに、木でできた板がベンチになったり、壁になったり、坂道になったりと、マンパワーで動かしていくんです。それがよりお客様の想像をかき立てると思いますし、だからこそ感動も大きいのだと思います。それに、客席から見える位置にクワイアという聖歌隊を配置するのも初めての試み。演じていても毎回新しい発見がありますし、新鮮に感じます。人間力がすごく試される舞台なので、俳優も常に120%の気持ちで臨んでいます」。宿命とどう向き合って生きるのか、他者を認めること、お互いに理解し合うこと…。本作から受け取るメッセージは多い。「時代が変わっても変わらないものがあるという、普遍的なテーマを持った作品なんですよね。本当にいろんな要素が詰まっているので、何度観てもいろんな目線で楽しめると思います」6月25日(日)まで東京・四季劇場[秋]にて上演中。その後、7月23日(日)から9月28日(木)まで京都劇場にて上演。取材・文:黒石悦子
2017年05月01日昨年12月に劇団四季の新作ミュージカルとして東京で開幕し、注目を集めている『ノートルダムの鐘』が、7月23日(日)より京都劇場で上演される。その成功祈願が京都・高台寺で行われ、主人公・カジモド役のひとり飯田達郎と、ヒロイン・エスメラルダ役のひとり岡村美南が参詣した。劇団四季「ノートルダムの鐘」チケット情報『ノートルダムの鐘』は、『レ・ミゼラブル』でも知られる文豪ヴィクトル・ユゴーの代表作。このミュージカル版は、1996年にディズニーの長編アニメーションとして公開されたものをベースに作られ、2014年にアメリカで開幕した。物語の舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂の鐘楼に住む異形のカジモド、カジモドを世話する大聖堂大助祭フロロー、警備隊長フィーバスという男たちが登場。この3人の男と、彼らに愛されるジプシーの娘エスメラルダが織りなす、切なくも美しい愛の物語だ。成功祈願のご祈祷を受けたのは、壁や天井一面に涅槃図が貼り巡らされた利生堂。思わずスッと背筋が伸びるような空間で、般若心経が唱えられる中、役者やスタッフが公演成功を祈念した。そして、カジモドが劇中で大聖堂の鐘楼に住み、鐘をつくことに絡めて、飯田が高台寺の鐘楼前で劇中ナンバー『陽ざしの中へ』を奉納。さらに岡村と共に高台寺の鐘をつき、美しい音を響かせた。飯田が披露したナンバー『陽ざしの中へ』は、カジモドとして初めて歌う曲。外の世界と隔離され、塔の上から街を眺めて暮らすだけのカジモドが、外界への憧れを歌い上げる。「外の世界に憧れる彼の強い意志を表した曲で、物語の軸になる曲です。“たった一日だけ人と触れ合うことができたら”と、神様にお祈りするような気持ちで歌っています」と、曲への思いを語る。他にも劇中ではスティーヴン・シュワルツ作詞、アラン・メンケン作曲による数々の重厚な楽曲が展開される。また岡村は「時代を選ばない普遍的なテーマがある」と、本作の魅力を語る。「今は不寛容な時代と言われていますが、この作品では他者をいかに受け入れるかということも描かれていると思います。だから、今の時代にこの作品を劇団四季で上演できることに意義を感じています。そして音楽やテーマは重厚ですが、演出はとてもシンプルで、お客様の想像力をかき立てるものになっていますので、関西のお客様にどう受け入れられるか、すごく楽しみにしています」。6月25日(日)まで東京・四季劇場[秋]にて上演中。その後、7月23日(日)から9月28日(木)まで京都劇場にて上演。京都公演のチケットは4月22日(土)10:00より発売開始。一般発売に先駆け、4月21日(金)23:59まで、ぴあスペシャルシートS1席の先行先着プリセールを受付中。取材・文:黒石悦子
2017年04月21日2016年に好評を博した舞台の再演となる「それいゆ」の囲み取材が、初日を目前に控えた4月5日(水)にサンシャイン劇場にて行われ、出演する中山優馬、桜井日奈子らが出席した。桜井さん主導によるハードトレーニングが話題になると、中山さんは「かわいい顔して、今回もがっつり。日奈子式トレーニング。鬼教官でした(笑)」とこぼすとほかのキャストも頷き、この日も全員で声を出して励んでいた。「それいゆ」は太平洋戦争の混乱期、色鮮やかなイラストで女性たちに光と希望を与え続けた天才クリエイター・中原淳一(中山さん)の物語。戦中戦後の暗い時代に、大輪のひまわりが咲くかのごとく、色鮮やかに綴られた想い「美しく生きる」という中原さんのメッセージをいまの時代に問いかけている。1年を待たずに再演となったことについて、中山さんは、「劇場に足を運んでくださる皆さまの評価なので、うれしいです。懐かしさもすでにあり、ファミリーのようで、帰ってこれたな、と」と、笑顔を見せた。桜井さんも、「うれしいです。前回、この舞台で女優デビューをしたので、また再演で皆さんと一緒にお芝居できるのがうれしいです」と、ニコニコとキャスト陣を見渡した。同じく、前作より続投する佐戸井けん太も、「再演は、うれしいです。そんなにたくさんある話じゃないので、稽古初日とかはドキドキしていました」と喜びを表現した。台詞は覚えているままなのかという質問が飛ぶと、佐戸井さんは「忘れているつもりなんですけど、やっていると結構覚えてるじゃんって、まだまだぼけていないなって…(笑)」と笑わせ、アットホームな温かい雰囲気を纏っていた。そのほか、囲み取材には施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、愛原実花、金井勇太が出席した。「それいゆ」は4月6日(木)~11日(火)まで東京・サンシャイン劇場、4月14日(金)~15日(土)まで北九州芸術劇場中劇場、4月19日(水)~23日(日)まで新神戸オリエンタル劇場にて上演。(cinamacafe.net)
2017年04月05日「Mr.Children」の「HERO」MVやNHK Eテレのプチプチ・アニメ「森のレシオ」などで知られる村田朋泰が手がける、児童文学の名作「陸にあがった人魚のはなし」のコマ撮りアニメーション(パイロット版)制作のため、本日2月21日(火)よりクラウドファンディングがスタート。山下敦弘監督ら公式アンバサダーからコメントも到着した。「陸にあがった人魚のはなし」は、米国の詩人ランダル・ジャレルが1965年に発表した童話。むかしむかし…。離れ小島に1人で暮らす狩人。ある日、海から聴こえる歌声に引かれ、人魚と出会う。人間の世界は、人魚の世界にないものばかり。好奇心旺盛な人魚は、狩人と一緒に暮らすようになる。やがて小熊、山猫、ひとりぼっちになった人間の男の子が、狩人と人魚に出会い、1つの家族となった。違う動物同士、一緒に暮らすといろいろな事件が起きたが、みんながお互いを好きで、理解して愛したいと思っていた。そうして何年も経ち、やがて人魚は、海ではわからなかった感情を知るように。見た目の違いは、問題ではない。これは、お互いの存在と違いを思いやる、ある1つの家族の物語――。今回のクラウドファンディング目標金額は、350万円(税込)。達成しなかった場合は制作をしない“ALL or NOTHING”方式となる。また、支援者へのリターンは共作性を重視。エンディングロールへの名前記載、制作日誌お便り、制作・撮影現場への招待、第1回制作会議への参加など、支援者と一緒に作品を製作する内容となっている。担当者は、現代にも通じるこの物語に「まるで私たちに深い問いを投げてくるようです」と言う。「この可愛らしくかつ斬新な表現で愛の在り方を示唆するファンタジーを、国内外から注目を集める村田朋泰氏によってコマ撮りアニメーション化したいと思います。映像化にあたり内容的にも世界観的にも村田氏のコマ撮りアニメーションほど合っているものはないでしょう」と期待を込める。「しかし、コマ撮りアニメーションは時間もコストもかかり実現が容易ではないため、今回、本プロジェクトに共感していただける皆様とクラウドファンディングを通して、まずはパイロット版を作成することにいたしました。なお、完成したパイロット版を持って本編制作の資金を募っていきますが、もし達成しなければパイロット版の制作はありません…!完成への第一歩を一緒に踏み出しませんか?応援をよろしくお願いいたします!」と語り、支援を募る。さらに、『ぼくのおじさん』『オーバー・フェンス』などで知られる山下敦弘監督や、『チェブラーシカ』『ちえりとチェリー』の中村誠監督をはじめ、応援者からの激励コメントも到着している(順不同)。■山下敦弘(映画監督)2017年、現在において人形アニメーションを作り続けている村田さんは本当の変態だと思う。自分みたいに「映像なら何でもやります!」というスタンスでドラマやCMなど何でも引き受けるチャラ男とは違い、人形を一コマ一コマ動かし、シコシコと撮影する村田さんは生粋の変態だ。“変態、変態”と連呼してるけど、ここで言う変態とは自分にとって最大の褒め言葉だ。作品作りにおいて変態ほど信用できる人間はいない。そんな村田さんが長編を作る。変態が作る長編人形アニメーション。つまらない作品になるはずがない。ただただ楽しみだ。■中村誠(映画監督)村田朋泰さんの作品は、音が少ない。登場人物たちが話さない。音楽も控えめだ。その背景美術の見事な広がりに対して、パペットの作りとアニメーションは言ってみればとてもプリミティブだ。静かで、素朴な作品群。しかし「路」シリーズや「森のレシオ」から伝わってくるこの言葉に出来ない激しい感情は何なのだろう。僕の勝手な憶測なのだが、村田さんはそれをこそ、伝えようとしているのではないだろうか。無理やり言葉にすれば、それはかつて誰もが通過したはずの「記憶」だ。心の片隅に忘れられ転がっているその記憶を村田さんの作品は揺り動かす。そして僕たちはそれが心の片隅にあったことを痛烈に思い出すのだ。静かな作品が揺り動かす激しい感情。それこそが、村田さんの作品の魅力なのだと僕は思っている。「陸にあがった人魚のはなし」で、今度はどんな記憶を揺り動かされることになるのか、僕は楽しみに待っている■秦俊子(アニメーション作家)可愛さの中に哀愁が漂う人形や、感情がうまく表現されている照明、引き画の広々とした空間と美しさなど、村田朋泰さんの人形アニメーションは画面に映るものすべてが魅力的です。また、登場キャラクターの記憶や関係の変化が、丁寧に作りこまれたモチーフを通じて展開していくところにも心を惹かれます。村田さんの作品を観ると、モチーフに込められた思いというものを表現する上で、人形アニメーションは最適な表現方法だと気付かされます。「陸にあがった人魚のはなし」の映像化に大いに期待しております。制作の実現を心から応援しています!■森和美(漫画家)地に弾ける雨粒、風に流され雪上を滑る木の枝、陽射しに揺れる水面、うつろう影、輝く樹液や粘菌、瞬く星、賑やかな森。瞳に花を閉じこめた少 女、毛むくじゃらの優しい生き物、初めて見るのに懐かしい異形のものたち。村田さんのアニメーションは画面の彼方此方に小さな命が溢れています。コマ撮りという作業を思えば、なんという積み重ねかと溜息が出るほどです。彼らはたいてい言葉を発してくれないのですが、目を凝らして彼らと出会う時、私たちは新しい友だちを得る事が出来るのです。知らない筈の世界と人をいつの間にか慕わしく思ってしまうー「陸にあがった人魚のはなし」でも、きっとそんな体験をさせて貰えるのではないでしょうか。■武田一義(漫画家)手作りの風景とキャラクターが、起こる出来事が、みんな可愛くて可笑しくて、ぽーっと見惚れて声出して笑って、ちょっと切なくなって、終わる頃には心の中に愛おしさが溢れている。村田朋泰さんが創る世界が好きです。新たな世界の誕生を心待ちにしています。「陸にあがった人魚のはなし」パイロット版(約3分間)制作のクラウドファンディングは2月21日(火)~5月8日(月)まで「Makuake」にて募集。(text:cinemacafe.net)
2017年02月21日昨年5月、中山優馬主演で話題を呼んだ舞台「それいゆ」の再演が早くも決定。昭和初期、少女雑誌「少女の友」の人気画家として一世を風靡した中原淳一の生き様を描いた作品だ。初演から続投となった施鐘泰(JONTE)。音楽活動とともに、ミュージカルなど舞台でも活躍し、昨年には3年ぶりとなるアルバム「Reboot」をリリース、今年はデビュー10周年を迎える。様々な挑戦をしつつ「音楽を通して自分を表現しながら、一回りも二回りも成長できたら」と話すJONTE。初演で感じたこと、そして初めての再演となる今回の舞台への意気込みを聞いた。「それいゆ」チケット情報1年足らずの再演に「また、お声掛けいただき、すごくうれしいです」と笑顔を見せるJONTE。彼が演じた役柄は、天沢栄次。日本にシャンソン音楽を普及させた歌手の高英男がモチーフで、物語の語り部でもある。戦中戦後の激動の時代、中原淳一のそばで献身的に彼を支え、また支えられつつ歌手への道を目指す。「初演では、夢を追い求めることの大切さを学ばせていただきました。音楽で自分を表現している僕にとって、刺激にもなり、信念を貫き通すことが今の自分にも大切だと感じましたね」。息苦しい時代の中、天沢は中原の生き方によってそれまでの価値感が変えられていく。「今は情報でも何でもすぐに手に入る時代ですが、当時はゼロから自分で作り上げて形にし、残していく。厳しい環境の中で、自分を見つめて作り上げたものは、何物にも代えがたいものだろうなと、すごく思います。逆に今ではなかなか難しいんじゃないかな」。再演では、物語はほぼそのままに、キャストも新参加の愛原実花のほかは同じメンバー。「役に素直に向き合って、また一生懸命、取り組んでいけたら。作品から学ぶことがほんとに多くて、これを肝に銘じて生きないといけない、と教えられているような気がします。出演している自分が言うのもおこがましいですが、いい刺激をもらえると思うし、今の若い人たちが観るべき作品なのではと思います」。JONTEの歌声も、また楽しみにしたい。音楽で自分の色を追い求めながら活動しているJONTEには、もうひとつ大切にしているものがある。それは洋服。「服が大好きなんです。人とは違う感じのものを好んで着ていますね。SF映画の宇宙服みたいなものも気になったり、ヘンなデザインを選んでしまう。でも、一緒に歩きたくないと言われても、好きだから(笑)。それもひとつの自分の表現でもあるし、好きなことに関してはゆずれないですね」。中原の生き方に通じる部分が、キラリと光った。「それいゆ」は、4月6日(木)から11日(火)まで東京・サンシャイン劇場、4月14日(金)・15日(土)は福岡・北九州芸術劇場 中劇場、4月19日(水)から23日(日)まで兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて上演。チケットは2月4日(土)一般発売開始。なお、1月29日(日)23:59まで兵庫公演の電話抽選先行(受付電話:0570-02-9554)を受付中。取材・文:高橋晴代
2017年01月25日12月11日(日)に開幕する劇団四季の海外新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』。初日を目前に控えた8日、公開舞台稽古が開催され、その全貌がひと足早く報道陣に披露された。四季『ノートルダムの鐘』チケット情報『ノートルダムの鐘』は15世紀末のパリを舞台に、ノートルダム大聖堂の鐘楼に住む異形の青年カジモド、彼を世話する大聖堂大助祭フロロー、警備隊長フィーバス、その3人が同時に愛するジプシーの娘エスメラルダを中心に紡がれる物語。2014年にアメリカで開幕したこのミュージカル版は、1996年に公開されたディズニー長編アニメーションに基き、アニメで使用された名曲の数々も多数登場する。アニメ版でも印象的だったナンバー『ノートルダムの鐘』から始まり、哀愁溢れるメロディがグッと物語の中へ観客の心を誘うオープニング。だがアニメでは描かれなかったフロローの暗い過去やカジモドとの関係性、フィーバスの心の傷なども描かれ、よりディープな“大人のための演劇作品”となっている。大きなセット変換などはなく、木組みで作られたカジモドの住む鐘楼が、ベンチや柵を効果的に動かすことで、街中やジプシーたちの隠れ家へと変化していく。出演者も、ローブを脱ぎ着することで、どんどん違うキャラクターになっていく。シンプルだが演劇的で、想像力をかきたてられる演出が印象的だ。何よりも、シンプルだからこそ作品の要である音楽の良さも際立ち、役柄の感情を歌にぶつける出演者たちの熱唱が耳に残った。この日のカジモド役は、『キャッツ』のラム・タム・タガーや『リトルマーメイド』のエリックなど、これまでも劇団で主要な役を務めてきている飯田達郎。内にこもっていたカジモドの心が、物語が進むにつれ外に溢れ出していく、その感情の流れが見事だった。その飯田は「この作品では、愛にまつわる4人の関係を描きながら、“人間は、自分と異なる他者に接したときにどうすべきか”というメッセージも提起されています。15世紀末の中世パリでの出来事ですが、まさにこれは現代を映した嘘偽りない人間ドラマです。カジモドという役を通して、その本質的なメッセージをお伝えすることができたらと願っています」とコメントした。『ノートルダムの鐘』は12月11日(日)に東京・四季劇場[秋]にて開幕、東京公演は6月25日(日)まで。チケットは発売中。その後2017年7月には京都劇場でも上演されるが、さらに2018年4月からKAAT神奈川芸術劇場での上演も発表された。
2016年12月09日12月に開幕する劇団四季の海外新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』。その稽古の様子が11月24日、報道陣に公開された。劇団四季『ノートルダムの鐘』チケット情報『ノートルダムの鐘』は15世紀末のパリ、ノートルダム大聖堂の鐘楼に住む異形の青年カジモドを中心とした物語。カジモドと、彼を世話する大聖堂聖職者フロロー、警備隊長フィーバス、その3人が同時に愛する娘エスメラルダの間で繰り広げられる人間ドラマが描かれていく。ミュージカル版は1996年に公開されたディズニー長編アニメーションに基き、アニメと同じ楽曲も使用されるが、ストーリーとしてはヴィクトル・ユゴーの原作小説に回帰し、人間それぞれが抱える光と闇に焦点を当てている。この日の稽古場では3つのシーンが披露された。まずはカジモドが鐘楼の外への世界への憧れを歌うナンバー『陽ざしの中へ』を、カジモド役候補の海宝直人が力強い声で歌う。異形の存在であるカジモドは、背を丸め、脚をひきずり、話す声も絞り出すようなもの。しかし歌いだすと一変、彼の内面の美しさが発露されるように、美しい歌声だ。体当たりの演技を見せる海宝の姿に、報道陣も集中して見入る。続けてエスメラルダ、フィーバス、フロローらメインキャラクターが勢ぞろいする“道化の祭り”のシーン。エスメラルダ役候補の岡村美南の健康的な色気、長い手足が映える美しいダンスがひときわ目を引く。さらに聖職者の身でありながらエスメラルダに邪な感情を抱いたフロローの葛藤を歌うナンバー『地獄の炎』へと。ここではベテランの芝清道が、魂をぶつけるかのような大熱唱。このミュージカルの見どころのひとつであるクワイヤ(聖歌隊)とともに、ドラマチックかつ荘厳な世界観を表現していた。またシーン披露の合間には、演出のスコット・シュワルツが俳優たちのそばに行き、1曲の中のキャラクターの心情の変化を丁寧に、身振りを交えてアドバイスをしている姿も印象に残った。稽古場披露後は、カジモド役候補の海宝、飯田達郎、田中彰孝の3人と、シュワルツ氏の合同取材も開催。本作の演出意図をシュワルツ氏は「実際の原作は、非常に残酷で痛々しい作品であり、ディズニー作品ではなかなか取り上げない領域。でもその中核にはやはり希望があり、闇を排除する光が表現されている。劇場版を作るにあたり、ユゴーが描いた闇を忠実に表現しつつ、それでも望みを諦めないといった点を意識した」と説明。カジモド役候補の3人は、「カジモドはピュアで、まっすぐ。それゆえに傷付き傷付けられる。そういう繊細さがありながら肉体的にはパワフル。そこをきちんと表現したい」(海宝)、「僕は作品の中心(主人公)の役どころをするのが、今回が初めて。未知の領域ですが、俳優としても人間としても大きく一歩前に出れる役になると思っています」(飯田)、「楽曲はアニメ版と同じものを使っている部分がありますが、その中で歌われている感情は、より原作に近づいていたり、よりお客さまに対して生の感覚をぶつけるものになったりしています」(田中)と、それぞれ心境や意気込みを語った。『ノートルダムの鐘』は12月11日(日)に東京・四季劇場[秋]にて開幕。
2016年11月25日NHKプチプチ・アニメ「森のレシオ」や、「Mr.Children」の「HERO」ミュージックビデオなどで知られる映像作家・村田朋泰氏により、米国の詩人ランダル・ジャレル原作の童話「陸にあがった人魚のはなし」の映像化を目指す、クラウドファンディングがスタートすることになった。離れ小島でひとりで暮らす狩人が、海から聞こえる歌声に引かれ、人魚と出会う。人魚が初めて知った人間の世界は、人魚の世界にはないものばかり。しかし、人魚は、たとえ不便であっても人間の世界を理解し、受け入れていく。やがて、こぐま、やまねこ、ひとりぼっちになった人間の男の子が狩人と人魚に出会い、1つの家族になる。もちろん、違う動物同士が一緒に暮らすと、いろいろな事件が巻き起こる。でも、みんながお互いを好きで、理解して、愛したいと思っている。外見が違うことは大した問題ではない。これは、お互いを思いやる気持ちにあふれた、ある“家族”の物語――。「陸にあがった人魚のはなし」(原題:The Animal Family)は、米国の詩人で文芸評論家、作家のランダル・ジャレルが1965年に発表した童話。ジャレルといえば、「かいじゅうたちのいるところ」のモーリス・センダックの絵による「詩のすきなコウモリの話」「夜、空を飛ぶ」といった作品でも知られている。そして、この物語をストップアニメ-ションで映像化するのは、現在放送中のNHKプチプチ・アニメ「森のレシオ」や、「Mr.Children」の「HERO」のMVに起用された「白の路」、「Galileo Galilei」の「サークルゲーム」MVに一部使用され、ドイツ・シュトゥットガルド国際アニメーション映画祭にノミネートされた「木ノ花ノ咲クヤ森」などで知られる気鋭の映像作家・村田氏。今回、2017年2月から4月までの予定で、クラウドファンディングサイト「MAKUAKE」にて映像化プロジェクトを実施、配信やDVD化のための資金調達を目指す。支援のコースにより、エンドロールへの名前記載、完成映像のDVDプレゼント、撮影現場への招待、作品原画プレゼントなどのリターンがある。プロデューサーの東映コンテンツ事業部・内藤恵氏は、「50年前に書かれた『陸にあがった人魚のはなし』」のメッセージが、現代に通じる斬新さで愛の在り方を示唆していることに感動し、そしてその表現方法には村田氏のストップアニメーション映像が何よりもふさわしく思い、どうにか制作を実現したいと願うようになりました」と経緯を語る。「まずはパイロット版の制作を目指しますが、原作と映像のコンビネーションの素晴らしさを楽しみにしていただければと思います」と、支援を呼びかけている。「陸にあがった人魚のはなし」パイロット版(3分間)制作のクラウドファンディングは2017年2月~4月、「MAKUAKE」にて募集開始。(text:cinemacafe.net)
2016年10月17日初主演映画『ホーンテッド・キャンパス』に続き、福士蒼汰と兄弟役を演じる『曇天に笑う』(2018年公開)も控える中山優馬が、戦後女性のカリスマ的存在となった中原淳一を演じた主演舞台「それいゆ」の再演が決定。中山さんと、初演にも出演した桜井日奈子、脚本の古家和尚、演出の木村淳から喜びのコメントが到着した。太平洋戦争の混乱期、雑誌「少女の友」の挿絵で戦時下の少女たちに夢と希望を贈り、終戦後、「それいゆ」「ひまわり」の出版によって、焼け跡の復興に生きる女性たちに光を与えた男・中原淳一。戦中戦後の暗い時代に大輪のひまわりが咲くかのごとく、色あざやかに綴られた想いとは…。「美しく生きる」という中原のメッセージを“信念を持って生きる”ことが難しい、いまの時代に問いかける――。舞台「それいゆ」は、「ガリレオ」から「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」などまで、ドラマ界のヒットメーカーとして知られる古家和尚の舞台初書き下ろし作品。戦中・戦後、色のない時代の少女たちに夢と希望を与えた、“Kawaii”の原点・中原淳一に再び挑むのは、中山さん。舞台出演は数あれど、再演となるのは今作が初めて。さらに、共演に佐戸井けん太、桜井さん、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)と初演メンバーが集結する。<キャスト・スタッフコメント>■中山優馬舞台「それいゆ」の再演が出来ることを素直にうれしく思っています。このような作品にはなかなか巡り会えるものではないし、僕自身も再演させていただける経験は人生初となるので、前回よりもより良いものを必ずお届けします! もっとたくさんの方々に観ていただきたいと思っていましたので、願いが叶いました。前回行けなかった場所にも行けるということで、劇場や空気が違うことに触れる楽しみも増えています。この作品を通して生きていく上での、自分自身の「信念」「美しさ」などのテーマを皆様にも持って帰っていただけるようにカンパニー一同精進します!■桜井日奈子「それいゆ」で女優デビューをさせていただきました。ゼロからのスタートだったので、稽古期間ずっと不安で怖くてしんどかったです。だから再演のお知らせを聞いたときは正直ビクッとなりました。でも、ゼロの私を舞台に立てるまで育ててくださった演出の木村さん、頼れる先輩であり、とても温かい共演者の皆様とまたお芝居ができることを幸せに思います。きっとあの頃とはまた違った世界が見えると思うと、いまから楽しみです。■脚本:古家和尚多くのお客様からご要望をいただき、前回の公演から1年を待たずに再演が決定したこと、心よりお礼申し上げます。『それいゆ』は私にとって初めて挑戦した舞台脚本でしたが、座長・中山優馬さんをはじめとする素晴らしいキャスト、素晴らしいスタッフの方々に恵まれ、素敵な作品へと仕上げていただきました。今回の再演でまた多くの方々に、中原淳一先生が追い求めた美、「美しく生きるとは何か?」というメッセージを受け止めていただければ幸いです。■演出:木村淳「それいゆ」再演にあたり、まずは初演時、劇場に足を運んで下さったお客様に、そして初演をご覧になられていない方も含め再演希望の声を弊社まで届けて下さったすべての皆様に感謝を申し上げます。誰かに求められた現場を戴けるということは、作り手にとってこれ以上のない幸せであります。“一つの道を選ぶ”ということは、他の何かを捨てることです。「天才」と呼ばれたアーティストにとっても、それは同じ。中原淳一が生涯をかけて世の中に問い続けたメッセージ“【美しく生きる】とは、どういうことなのか?”を不自由なまでにモノが溢れ、モノに囲まれて育ってきた若者に改めて、そして不器用に問いかけてみたいと思います。中山優馬が自身の奥底に、そして確かに宿している“潔癖さと、頑なさ”が、可憐で鮮やかな自身の作品と対極に位置する、『天才』中原淳一が内包していたであろう“狂気”と“渇き”を浮き彫りにします。皆様、劇場でお待ちしております。舞台「それいゆ」再公演は2017年4月より、東京、福岡、兵庫を予定。(text:cinemacafe.net)
2016年10月13日俳優・アーティストの中山優馬主演舞台『それいゆ』が、2017年4月に再演されることが13日、わかった。東京、福岡、兵庫での公演を予定している。同作は、雑誌『少女の友』の挿絵で戦中・戦後の少女たちに夢を希望を贈り、今も愛され続けている画家・中原淳一が"美しく"生きる姿を描く。6月に初演をむかえ、この度再演が決定した。桜井日奈子、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、佐戸井けん太といった、初演時のキャストが集まる。中山は「このような作品にはなかなか巡り会えるものではないし、僕自身も再演させていただける経験は人生初となるので、前回よりもより良いものを必ずお届けします!」と気合い十分。「もっとたくさんの方々に観ていただきたいと思っていましたので、願いが叶いました。前回行けなかった場所にも行けるということで、劇場や空気が違うことに触れる楽しみも増えています」と、希望を語った。"岡山の奇跡"と呼ばれ注目を受ける桜井。女優デビューとなった前回公演について、「ゼロからのスタートだったので、稽古期間ずっと不安で怖くてしんどかったです。だから再演のお知らせを聞いたときは正直ビクッとなりました」と振り返る。そして「きっとあの頃とはまた違った世界が見えると思うと、今から楽しみです」と、意気込んだ。脚本の古家和尚は、「多くのお客様からご要望をいただき、前回の公演から一年を待たずに再演が決定したこと、心よりお礼申し上げます」と謝意を述べた。また、演出の木村淳は「中山優馬が自身の奥底に、そして確かに宿している〝潔癖さと、頑なさ〟が、可憐で鮮やかな自身の作品と対極に位置する、『天才』中原淳一が内包していたであろう〝狂気〟と〝渇き〟を浮き彫りにします」と作品の魅力を表現した。
2016年10月13日世界的文豪ヴィクトル・ユーゴーの代表作で、これまで幾度の映画化・舞台化されている「ノートルダムの鐘」が、劇団四季の新作ミュージカルとして12月11日(日)より四季劇場[秋]にて上演されることが決定。6月8日(水)に製作発表会が行われ、早速メインキャスト候補生が劇中ナンバーより3曲を披露した。舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂の鐘楼に住むカジモド、その彼を密かに世話する大聖堂聖職者フロロー、同警備隊長フィーバス、そして3人が愛してしまうジプシーの娘エスメラルダが綾なす愛の物語――。世界的文豪ヴィクトル・ユーゴーの原作のアプローチを重要視し、人間誰しもが抱える明と暗の様相を繊細に描き出す本舞台。楽曲は、アカデミー賞にノミネートされたディズニー劇場版長編アニメーション(1996年)に基き、作曲アラン・メンケン(『アラジン』『美女と野獣』)と作詞スティーヴン・シュワルツ(『ウィキッド』)が担当。脚本をピーター・パーネル(『On a Clear Day You Can See Forever』)、演出をスコット・シュワルツ(『Jane Eyre』)が手掛け、ディズニー・シアトリカル・プロダクションズが製作。2014年には米国カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場で、翌2015年には同ニュージャージー州ペーパーミル劇場で上演。メンケンとシュワルツによる抒情的な楽曲と、演出スコット・シュワルツによるシアトリカルでシンボリックな表現形式が、作品をより魅力的に構成。さらに、音楽を作品の柱の1つに据える狙いから、中世の典礼劇や宗教礼拝よろしくクワイヤ(聖歌隊)を舞台上に置いた点や、世界観を象徴的にまとめた装置と俳優の身体を駆使した所作や歌唱によって、物語を進行させていく点は、特筆すべきものといえる。実際に、批評家からは「心に強く訴え、熱烈に感情を揺さぶる。素晴らしいパフォーマンスに促され、観客は喝采する」(「Variety」誌)、「強力で魅力的。愛と報復の物語に新鮮な深みを得る。圧倒的な喜び」(「San Diego Union-Tribune」)と高い評価を得ている。そして今回、劇団四季の新作ミュージカルとして「ノートルダムの鐘」の製作が決定。製作発表会には、ディズニー・シアトリカル・プロダクションズより国際戦略担当ディレクターのフェリペ・ガンバ、劇団四季 代表取締役社長・吉田智誉樹が登壇。来場した200名を超える報道関係者からは、質問が相次ぎ、公演への期待の大きさを伺わせた。また公開オーディションにより選ばれたメインキャスト5役計11名の出演候補者が発表。出演者代表でフロロー役候補・芝清道は「私自身、この『ノートルダムの鐘』の音楽を初めて聞いたとき、心が震え、鳥肌が立ちました。そして原作を読んだとき、胸がいっぱいになりました。このような素晴らしい作品の開幕に携わることができて、大変光栄です。初日というスタートラインに向かって、スタッフ、キャスト一丸となり、全身全霊で稽古に挑み、この作品の感動を多くの皆さまにお届けできるよう全力を尽くしていきたいと思います」と意気込みを語った。さらに、候補キャスト3名が劇中ナンバーより3曲を披露。カジモド役候補・海宝直人が「Out There」、エスメラルダ役候補・岡村美南が「God Help the Outcasts」、カジモド役候補・飯田達郎が「Made of Stone」を歌唱し、会場からは大きな拍手が起きたという。各キャストの出演タイミングは、稽古の状況、また劇団が同時に展開するほかの作品のキャスティング状況などを総合的に判断して決定されるそうだ。従来のディズニーミュージカルの“ファンタジック”“幸福感”とは違った、“ドラマティック”“シリアス性”が印象的な“大人のための演劇作品”――劇団四季の新作ミュージカル「ノートルダムの鐘」を楽しみに待ちたい。ミュージカル「ノートルダムの鐘」は、12月11日(日)より四季劇場[秋]にて開幕。(text:cinemacafe.net)
2016年06月08日劇団四季の海外新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』の製作発表が6月8日、都内にて行われた。全キャストを公開オーディションで決定することも発表されていた本作だが、この日、主要5役の出演キャスト候補も発表に。主人公のカジモド役候補は、海宝直人、飯田達郎、田中彰孝。『ノートルダムの鐘』は文豪ヴィクトル・ユーゴーの代表作。15世紀末のパリ、ノートルダム大聖堂の鐘楼に住む異形の青年カジモド、彼を世話する大聖堂聖職者フロロー、警備隊長フィーバス、その3人が同時に愛する娘エスメラルダの間で繰り広げられる、切なくもドラマチックな愛の物語だ。1996年に公開されたディズニー長編アニメーションに基き、2014年にアメリカで開幕した作品を、今回日本で初めて上演する。複雑な人間心理や葛藤が描かれながらもハッピーエンドを迎えたアニメ版とは異なり、ミュージカル版はユーゴーの小説に回帰。シリアスで、しかし美しい、大人の作品となっている。劇団四季の吉田智誉樹代表取締役社長も、「従来のディズニーミュージカルの印象が“ファンタジックで幸福感に溢れるもの”とすれば、今回は“ドラマチックで宿命感に溢れるもの”になっている。明と暗、登場人物が抱える宿命を描き出すことで、立体的な人間ドラマが立ち上がっている」とその魅力を語り、「非常に大人向けの作品で、今の四季の上演活動を支える新たなレパートリーになりえる」と期待を話した。キャストは劇団内外を問わないオープンオーディションが行われ、その結果にも注目が集まっていたが、主人公のカジモドは、『レ・ミゼラブル』マリウス役などで人気を博す海宝直人が劇団外から参加、ほか『オペラ座の怪人』ラウル役などを演じている飯田達郎、『ライオンキング』シンバ役などを当たり役としている田中彰孝が選ばれた。出演者を代表し、フロロー役の芝清道は「私自身、この『ノートルダムの鐘』の音楽を初めて聴いた時、心が震え、鳥肌がたちました。そして原作を読んだ時、胸がいっぱいになりました。このような素晴らしい作品の開幕に携わることができて、大変光栄です」と挨拶。実力派が揃ったこのキャスト陣の熱演に期待したい。公演は12月11日(日)に東京・四季劇場[秋]にて開幕。チケットは10月15日(土)に一般発売を予定している。●『ノートルダムの鐘』出演候補キャスト【カジモド】海宝直人(※外部キャスト)/飯田達郎/田中彰孝【フロロー】芝 清道/野中万寿夫【エスメラルダ】岡村美南/宮田 愛【フィーバス】佐久間 仁/清水大星【クロパン】阿部よしつぐ/吉賀陶馬ワイス
2016年06月08日"岡山の奇跡"とネット上で話題のタレント・桜井日奈子が1日、都内で行われた舞台『それいゆ』の公開稽古に登場し、主演の中山優馬、共演の金井勇太、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、佐戸井けん太とともに取材に応じた。同作は、雑誌『少女の友』の挿絵で戦中・戦後の少女たちに夢を希望を贈り、今も愛され続けている画家・中原淳一が”美しく”生きる姿を描く。中原淳一に憧れる少女・大河内舞子役の桜井は、戦時中の夢みる女学生姿から、戦後の動乱に巻き込まれ波乱の人生を送る姿も演じる。女優初挑戦となった桜井は「今までずっと、女優さんになりたいなりたいと言っていた夢が、今回この舞台で叶ったので、嬉しいなと思います」と喜びを語った。演技は初挑戦だが、「優馬さんも他のキャストの方も優しくて、愛を感じます」と共演者の優しさをかみしめていた。また演技をしたことがない桜井を、集中的に演出する"日奈子デー"が存在したことを明かした桜井は「すごいパニックになっちゃったんですけど、みんなが『お前は1人じゃないよ、みんなで頑張ろう』って」と共演者の熱い励ましに支えられたエピソードを披露。主演の中山は「我ら桜井親衛隊ですから!」と力強く断言していた。
2016年06月01日一世を風靡した人気画家・中原淳一氏の人生を描いた舞台「それいゆ」の公開ゲネプロが6月1日(水)に行われ、出演する中山優馬、桜井日奈子らが囲み取材に応じた。本作で女優デビューを果たした桜井さんは、キャスト陣に向かって「中山さんもそうですし、ほかのキャストの方も優しくて愛を感じました」と、初々しく微笑んだ。「それいゆ」は、挿絵画家としての確固たる地位を築いた中原氏が、「美しく生きる」ことを信念に置いて活動する苦悩と挑戦の物語。雑誌「それいゆ」創刊から70周年という記念すべき本年、中原氏の人生が初めて舞台化されることでも注目を集めた。すでに5月26日(木)~29日(日)までの大阪公演を終え、充実の表情を浮かべて取材の場に現れた面々。座長を務めた中山さんは、大阪での反響を「自分で言っていいのかわからないですけど、自信は持っていますね」と胸を張る。稽古の様子についてもふり返り、「すごくみんな、悩んでたのではないかなと思います。でも、稽古場はそうして悩んで成長していく場だと思ってます」と、役者としての階段を着実に上っているようだ。女優になることを夢見ている女学生で、中原のファンでもある大河内役の桜井さんは、「いままでずっと女優になりたいと言ってた夢が、今回この舞台で叶ったのでうれしいです。中山さんは稽古中に私が役で行き詰まったというか、悩んでしまったんですけど、アドバイスをくれました」と、中山さんに助けてもらったと話す。さらに、稽古中は各々の役を深めていく日があったとのことで、桜井さんの日は、その下の名前をとり「日奈子デー」と名付けられたという。桜井さんは「(稽古中)パニックになっちゃったんですけど、その後に皆が“お前はひとりじゃない、皆で頑張ろう”と言ってくれて」と笑顔を見せると、中山さんが「われら桜井親衛隊ですから」と声をかけ、ほかのキャスト陣もうなずき、桜井さんの健闘をたたえていた。そのほか、囲み取材には金井勇太、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、佐戸井けん太が出席した。「それいゆ」は6月1日(水)~5日(日)まで、Zeppブルーシアター六本木にて上演。(cinamacafe.net)
2016年06月01日中山優馬(NYC)主演の舞台「それいゆ」の制作発表会見が5月2日(月)に開催され、中山さんをはじめ、共演の金井勇太、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、桜井日奈子、佐戸井けん太が出席した。戦争中の混乱期に雑誌「少女の友」の挿絵で戦時下の少女たちに希望を与え、終戦後は「それいゆ」「ひまわり」などの出版で復興期の女性たちに光を与えた画家・中原淳一が美しさを追い求め、生きる様を描く。登壇陣は全員、カンバスをイメージした全身真っ白の衣裳で登場!「美しさを追求する」という中原さんのスタイルが本作のテーマとあって、中山さんは「ごらんの通り、美しい人しか出てきませんのでどうかお楽しみに(笑)」と自信たっぷりに語り笑いを誘う。舞台で実在の人物を演じるのは初めての経験であり「アプローチが難しい」と語るが「尊敬や憧れの思い、敬意を持ちつつ、モノマネをするのではなく、ただ軌跡をそのまま表現するのではなく、中原淳一という人物像をしっかりと舞台で提示したい!」と力強く語る。中原さんの絵は戦時中、戦後と多くの少女たちの救いや癒しとなり、大きな影響を与えたが、自身にとってのそうした存在は?という問いには中山さんは「一番は愛犬ですね。その日のストレスを全てぶつけてるので…そろそろ毛が抜けてくることかと(苦笑)」と家で人知れず、犬に悩みや愚痴を吐露している模様…。桜井さんは“岡山の奇跡”として注目を集め、この春より本格的に芸能活動を開始しており、本作が女優デビュー作となる。会見では初々しい表情で「先輩方を見習って、精いっぱい頑張ります」と意気込みを語る。中山さんはそんな桜井さんについて「バスケ部出身でパワーがすごいです!」と語る。稽古が始まる前に、桜井さんがバスケ部時代にやっていた練習方法を“日奈子トレーニング”として取り入れていることを明かし、壇上で全員でそれを披露するなど、和気あいあいと仲の良い雰囲気を伺わせた。桜井さんは、女優を目指す少女で中原に憧れを抱く少女を演じるが、現場で中山さんと対峙し「一瞬で淳一先生になるので、本当に憧れを持ってしまいます!」と尊敬のまなざし。ただ、初対面の時はたまたまポスターの撮影で、中山さんは女装していたそうで「そういう方なのかと…(苦笑)」と勘違いしてしまったと明かし、会場は笑いに包まれていた。舞台「それいゆ」は5月26日(木)より5月29日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、6月1日(水)より6月5日(日)まで東京・Zepp ブルーシアター六本木にて上演。(text:cinemacafe.net)
2016年05月02日俳優で歌手の中山優馬が2日、都内で行われた主演舞台『それいゆ』の制作発表に、共演の金井勇太、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、桜井日奈子、佐戸井けん太とともに出席した。同作は、雑誌『少女の友』の挿絵で戦中・戦後の少女たちに夢を希望を贈り、今も愛され続けている画家・中原淳一の生きる姿を描く。ドラマ『ガリレオ~season1~』『任侠ヘルパー』などを手がけた脚本家・古家和尚のオリジナル作で、関西テレビ放送の木村淳がプロデュース、演出を担当する。「美しく生きる」という作品テーマにのっとり、中原淳一役を演じる中山は「見ての通り美しい人ばかり」とあいさつし、共演者は苦笑。2014年に「岡山美少女美人コンテスト」で美少女グランプリに輝き”岡山の奇跡”と呼ばれる桜井は、今作が女優初挑戦ということで、緊張した様子を見せた。「一瞬で淳一先生になってしまう中山さんに、本当に憧れています」と気持ちを伝えると、中山も「ありがとう」と優しく答え、周りからは「お兄ちゃん!」と声がかかった。また会見では、出演者が稽古時に行っているというトレーニングを披露。バスケ部出身の桜井の号令に合わせて全員で足を踏み鳴らし、ジャンプしながら頭の上で手を叩くハードな動きだが、桜井も開演まで「ビシバシやらせていただきます」と強気に答えた。アイドルユニット・ふぉ~ゆ~として情報番組『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』金曜レギュラーとしても活躍している辰巳は、初めてユニットを離れた舞台に立つということで、「ふぉ~ゆ~に返していけるように頑張りたい」と気合を入れた。「メンバーは桜井さんとの共演をうらやましがってるかも」と語る辰巳は、「(松崎)祐介」が一番うらやましがりそうだと名前をあげていた。
2016年05月02日劇団四季が今年12月に海外新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』を上演することを発表した。ミュージカル『ノートルダムの鐘』は世界的文豪ヴィクトル・ユーゴーの代表作『Notre-Dame de Paris(ノートルダム・ド・パリ)』を原作に、2014年に米国で開幕した作品。1996年のディズニー劇場版長編アニメーションをもとに、『美女と野獣』『アラジン』等を手がけたアラン・メンケンが音楽を、『ウィキッド』等を手がけたスティーヴン・シュワルツが作詞を担当している。15世紀のパリを舞台に、ノートルダム大聖堂の鐘楼に住む男カジモド、その彼を密かに世話する大聖堂聖職者フロロー、同警備隊長フィーバス、そして3人が愛するジプシーの娘エスメラルダを中心に、人間が抱える暗部と、その中に輝く愛の美しさを描き出す。今回上演されるディズニー製作版は、大掛かりで機械的な舞台機構に頼らず、世界観を簡潔にまとめた装置の中で、クワイヤ(聖歌隊)を舞台上に終始存在させるなど、きわめて演劇的な演出が見どころ。なお、劇団四季は1996年の長編アニメーション『ノートルダムの鐘』の日本語吹き替え版を担当しており、ファンにとっては待望の上演と言えそうだ。同時に、この上演に向け、全キャストを公開オーディションで決定することも発表された。応募資格は18歳以上、国籍不問。応募締切はメインキャスト・アンサンブルキャストは3月18日(金)18時、クワイヤ(聖歌隊)は3月29日(火)18時。詳細は劇団四季ホームページにて。公演は2016年12月、東京・四季劇場[秋]にて。チケット発売情報などは後日発表。
2016年02月29日劇団四季が今年12月に海外新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』を上演することを発表した。ミュージカル『ノートルダムの鐘』は世界的文豪ヴィクトル・ユーゴーの代表作『Notre-Dame de Paris(ノートルダム・ド・パリ)』を原作に、2014年に米国で開幕した作品。1996年のディズニー劇場版長編アニメーションをもとに、『美女と野獣』『アラジン』等を手がけたアラン・メンケンが音楽を、『ウィキッド』等を手がけたスティーヴン・シュワルツが作詞を担当している。15世紀のパリを舞台に、ノートルダム大聖堂の鐘楼に住む男カジモド、その彼を密かに世話する大聖堂聖職者フロロー、同警備隊長フィーバス、そして3人が愛するジプシーの娘エスメラルダを中心に、人間が抱える暗部と、その中に輝く愛の美しさを描き出す。今回上演されるディズニー製作版は、大掛かりで機械的な舞台機構に頼らず、世界観を簡潔にまとめた装置の中で、クワイヤ(聖歌隊)を舞台上に終始存在させるなど、きわめて演劇的な演出が見どころ。なお、劇団四季は1996年の長編アニメーション『ノートルダムの鐘』の日本語吹き替え版を担当しており、ファンにとっては待望の上演と言えそうだ。同時に、この上演に向け、全キャストを公開オーディションで決定することも発表された。応募資格は18歳以上、国籍不問。応募締切はメインキャスト・アンサンブルキャストは3月18日(金)18時、クワイヤ(聖歌隊)は3月29日(火)18時。詳細は劇団四季ホームページにて。公演は2016年12月、東京・四季劇場[秋]にて。チケット発売情報などは後日発表。
2016年02月29日中山優馬を主演に迎え、「ガリレオ」「LIAR GAME」などの大ヒットドラマの脚本を手がけた古家和尚が初めて書き下ろす舞台作品「それいゆ」の追加キャストが決定!“岡山の奇跡”と称されTVCMなどで活躍中の桜井日奈子、佐戸井けん太、施鐘泰(JONTE)の名前が発表された。太平洋戦争の混乱期、雑誌「少女の友」の挿絵で戦時下の少女たちに夢と希望を贈り、終戦後まもなく、オリジナルの女性誌「それいゆ」「ひまわり」の出版により焼け跡の復興に生きる女性たちに光を与えた男、中原淳一。戦中戦後の暗い時代に大輪のひまわりが咲くかの如く、色あざやかにその想いを綴った中原氏の“美しく生きる”というメッセージを、信念を持って生きることが難しい、いまの時代に問い掛ける――。雑誌にとどまらず、日本のファッション、イラストレーション、ヘアメイク、ドールアート、インテリアなど幅広い分野で時代をリードし、日本発の“Kawaii”の原点となった中原氏の物語を描く本作。主演を演じるのは、「バッテリー」でドラマ初出演にして初主演を務めて以降、「サムライ転校生」「恋して悪魔~ヴァンパイア☆ボーイ~」など俳優として活躍し、今年は初主演映画『ホーンテッド・キャンパス』の公開が控える中山さん。脚本を、「ウロボロス~この愛こそ、正義~」「S-最後の警官」「メイちゃんの執事」「任侠ヘルパー」やアニメ「血界戦線」など、数多くのヒット作を生み出すヒットメーカー・古家さんが務め、演出には、古家さんとは「幽かな彼女」「37歳で医者になった僕」でタッグを組み、中山さんとは7年ぶりのタッグとなる木村淳が参加する。今回、本作を彩る追加キャストが発表。岡山美少女コンテストで“美少女グランプリ”を獲得し、「LINE MUSIC」のCMに出演するやいなやTwitterをはじめとしたSNSで「超絶可愛い」と話題沸騰となった桜井さん。“岡山の奇跡”と称され、現在は「白猫プロジェクト」や「いい部屋ネット」などTVCMで活躍中の彼女は、本作が舞台初出演!中山さん演じる中原淳一の大ファンで、女優になることを夢見ている女学生役を担当する。桜井さんは「女優さんになることが目標でした。いよいよだなって思うと本当に私にできるかな、と不安にもなります。いまはまだ演じる自分のことが想像できないというか…。けれど、周りの応援してくださっている方々の期待に応えたいです。精一杯努力して一生懸命に舞台『それいゆ』にとり組みたいと思います!!」と意欲十分な様子。演出の木村さんは、桜井さんの起用について「“ひまわり”を探していました。経験の有無、これまでのキャリアは関係なく…“ひまわりのような少女”が舞台『それいゆ』には不可欠なピースです。一途に真っ直ぐと、天空を見上げる佇まい…決してそれは叶わぬ想い…。それが私が考える“ひまわり”。役者・桜井日奈子は勿論、未知数です。しかし彼女は“ひまわりのような少女”であることを私は確信しております。彼女が『役者としての第一歩を踏み出す瞬間』を共有できることに、大きな責任感とワクワク感を持って現場に臨みたい、そう考えております」と、大きな期待を寄せた。また、「踊る大捜査線」シリーズをはじめ、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」など数多くのドラマや映画に出演し、温厚な父親役から腹黒い権力者役まで幅広く演じ分ける実力派の佐戸井さん。そして、アーティストとして2007年「ゆれる」で日本・中国・韓国の3か国同時デビューを果たし、その後は俳優業も精力的に行う施鐘泰(JONTE)がキャスティングされた。「それいゆ」大阪公演は5月26日(木)~5月29日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて全5回、東京公演は6月1日(水)~6月5日(日)Zeppブルーシアター六本木にて全8回実施。(text:cinemacafe.net)
2016年02月16日佐藤隆太が主演を務め、『パコと魔法の絵本』の原作で知られるG2と後藤ひろひとのコンビによる舞台「ダブリンの鐘つきカビ人間」の全キャストが、このほど発表となった。物語は中世。住民皆が異なる症状の病にかかり、奇病に冒された、とある町。鐘つき男の“カビ人間"は、かつて美しい容姿に醜い心を持った男であった。しかしいまは、奇病によって心と容姿が入れ替わり、水晶の泉ような心とカビに包まれた醜い容姿を持つ、町の嫌われ者となっていた。カビ人間は、ある日、思った事と反対の言葉しか話せない病に苦しむ娘・おさえに出会う。二人は惹かれ合うようになるが、周囲を渦巻く思惑や裏切りが、いつしか二人を思わぬ悲劇に巻き込んいく…。既に発表されたキャストとして、主演の佐藤さん、ヒロインに「東京パフォーマンスドール」の上西星来の抜擢が話題の本作。このほど発表となった他のキャストには、ドラマ「She」「恋愛あるある。」の白洲迅や、『ごくせん THE MOVIE』の木戸邑弥といった新星から、『東京難民』の大塚千弘、「牙狼-GARO-」シリーズの小西遼生、映画やドラマ、舞台のほか「PON!」にも出演中の中村昌也などの注目俳優や、明樂哲典、マギー、後藤さん、吉野圭吾、篠井英介、村井國夫といった個性派ベテラン俳優など、バラエティ豊かな俳優陣が名を連ねた。「ダブリンの鐘つきカビ人間」は、1996年に後藤さん主宰の劇団「遊気舎」において初演され、その後、演出・G2×脚本・後藤さんのタッグによるプロデュース公演として、2002年には大倉孝二、2005年には片桐仁を主演に迎え上演。10年ぶりとなる今回の再演では、作者であり、2002年上演版、2005年上演版でも王役を演じた後藤さん以外はすべてのキャストが一新されている。キャスト全員のアンサンブルによって、大きな笑いとドラマが作り上げられるのが大きな魅力である本舞台。映像、ミュージカル、ストレートプレイなど、様々なジャンルを横断し活躍する旬の俳優陣たちのアンサンブルに、大きな期待がかかる。舞台「ダブリンの鐘つきカビ人間」は、10月3日(土)~25日(土)渋谷パルコ劇場を皮切りに、大阪他、各地で上演予定。(text:cinemacafe.net)
2015年06月25日梅津泰臣による日本発の伝説的カルトアニメーション「A KITE」(98)、独創的なアクションをスタイリッシュな映像美で実写化した『カイト/KITE』が、2015年9月16日(水)にBD&DVDリリースが決定!このほど原作者・梅津による最新コメントも同時解禁になった。金融危機で崩壊した近未来。そこでは少女たちが人身売買組織に性の奴隷として売りさばかれ、幼くして組織に両親を殺されたサワもその中のひとりだった。サワは父の親友で相棒だった刑事アカイに暗殺者として育てられ、両親の仇である組織への復讐を目的に生きていた。娼婦になりすましたサワは、次々と男たちを暗殺するが――というストーリー。完成作品を観た梅津氏は、「原作への強いリスペクトを感じました。特に今回の実写版では、タイトルの由来についての説明があります。原作ではタイトルの作品のテーマとの関係性について描いていないですが、この映画では改めて解釈して提示しています。人間関係の危うい感じを映像で表現している点がよかったと思います。サワ役のインディア・アイズリーも魅力的で、アクションもスリリングです」とコメント。リメイク版を応援する。特典として、原作者・梅津監督のインタビューやメイキング映像など、原作ファンも必見の特典映像を収録するほか、初回限定版は梅津監督描き下ろしデザインのスリーブケースも付く予定。タランティーノやロブ・コーエン監督も映画化を熱望した同作に注目して。<『カイト/KITE』リリース情報>発売日:9月16日(水)【セル】ブルーレイ】 ¥4,700(本体)+税【セル】DVD ¥3,800(本体)+税発売元:カルチュア・エンタテインメント販売元:ポニーキャニオン(C) 2013 Videovision Entertainment, Ltd., Distant Horizon, Ltd. & Detalle Films All rights reserved.(text:cinemacafe.net)■関連作品:カイト/KITE 2015年4月11日より全国にて公開(C) 2013 Videovision Entertainment, Ltd., Distant Horizon, Ltd. & Detalle Films All rights reserved
2015年06月21日東京エレクトロン デバイス(TED)は1月6日、韓国TAEJIN Technology(泰進テクノロジー)と販売代理店契約を締結し、泰進テクノロジー製の高品質かつ長期安定供給が可能なパワマネージメントIC(PMIC)の取り扱いを開始したと発表した。泰進テクノロジーは2000年5月設立のファブレスの電源IC専業ベンダで、中国や韓国の大手家電メーカーのテレビやセットトップボックス向けに製品を長年、安定的に供給してきた実績などを有している。今回の提携によりTEDが取り扱う製品群としては、同社のWebサイトではDC/DCコンバータやリニアレギュレータ(LDO)といったパワーマネージメントIC、汎用オペアンプ、コンパレータなどが記載されているが、今後は既存のLDO・DC/DCコンバータのラインアップの充実に加え、泰進テクノロジーがAC/DCコンバータの開発を進めていることから、一次側・二次側両方の幅広い電源ICの提案が可能になる予定だとしている。TEDでは、泰進テクノロジーについて、韓国産業通商資源部から「技術革新企業」としての認定を受けており、韓国の設計開発拠点では政府所有の設備の使用が可能なため、開発投資額を通常に比べて抑えることで、高品質ながら高コストパフォーマンスの製品供給を実現しているとしており、すでに日本市場でも、大手電機メーカーのカーエンターテインメントへ採用されるなど、民生・インダストリアル・車載などの分野での実績を伸ばしているとしており、今回の提携を機に泰進テクノロジーの幅広い製品群を、TEDが長年培ってきた電源製品の知識とサポート力を組み合わせて提供していくことで、顧客の製品開発期間の短縮ならびに低コスト化に貢献していきたいとしている。
2015年01月08日読売巨人軍の高橋由伸選手と後輩の大田泰示選手が12月4日、子どもの治療に付き添う家族のための施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」東大ハウスを訪問。ふたりは、巨人軍がチャリティーオークションなどで集めた寄付金をチームの代表として届けた。○入院している子どもと家族のための「第2のわが家」子どもが病気を患ったら、親としては最善の治療を受けさせたいもの。だが、もしその治療が自宅から遠く離れた場所でなければ受けられないとしたら、家族にとっては心理的や肉体的な面はもちろん、経済的にも大きな負担となる。「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は、そんな治療に付き添う家族のための滞在施設で、安価に利用できることが特徴だ。施設は、まるで自宅のように過ごせる「第2のわが家」となるように配慮。キッチンやリビング、ダイニング、ランドリーなどを完備し、プライバシーを守れるベッドルームも用意されている。費用は1人1日1,000円と、家族の負担を考慮した価格になっている。○今後も50年、60年と支援を続ける日本では「公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」が、全国9カ所の「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を設立・運営しており、寄付とボランティアによって支えられている。1974年にアメリカで誕生したこの取り組みは、今年で誕生40周年を迎えた。アメリカンフットボール選手の子どもが白血病で入院することになったとき、病院近くにあったマクドナルドのオーナーらが募金を始めたことが設立のきっかけだったという。その思いは、今や世界30カ国300カ所以上の施設に広がっている。「ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」事務局の山本実香子さんは、ハウスについて「まずは、お母さんやお父さんが笑顔になれるように」と話す。「わが家のように過ごせる環境をサポートして、ご家族が元気になってくれることで、ご病気のお子さんにもその元気を伝えていきたい。その運営も、地域のボランティアさんが行うことで、社会が医療を手助けする形になっているんです」と、家族の元気が子どもたちの元気にもつながると話した。そして、「一度始めたチャリティーですから、これからもずっと続くようにしていきたい。世界でもどんどん広がっていますし、日本でも来年10ハウス目のハウスがオープンします。ですが、まだまだサポートのニーズはあります。これからも広げていって、全国各地で支援できれば」と、この先50年、60年と続けていく大切さを語った。○スポーツを介したチャリティー文化の根付き今年3月にも同ハウスを訪問している高橋選手は、今回後輩の大田選手とともに訪問。2014年シーズンに集まった寄付金や募金などを、チーム代表として手渡した。その後、スタッフの案内で施設設備を見学。足音が響かないように床はじゅうたんになっていることや、「ご家族に部屋に閉じこもってほしくない」という思いからベッドルームにはテレビを置いていないことなどを真剣な表情で聞き入っていた。施設見学を終えると、大田選手はサンタ衣装に身を包み子どもたちの前に登場。一人ひとりにプレゼントを手渡しすると、子どもたちは笑顔で受け取った。読売巨人軍のマスコット・ジャビットも登場し、高橋選手らも含めてクリスマスツリーの飾りつけをみんなで行うなど、一足早いクリスマスのひとときを楽しんだ。ハウスにはこれまでも多くの著名人が訪問しているが、近年はJリーグの中村憲剛選手(川崎フロンターレ)や高橋秀人選手(FC東京)、元プロ野球選手の古田敦也さんなど、スポーツ選手の訪問が目立つ。また、今年2月にチャリティーランナーとして東京マラソンに出場して見事完走した元サッカー選手・北澤豪さんは、2015年も「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を募金先として出場することが決まっている。ハンバーガーでおなじみの「マクドナルド」を展開する「日本マクドナルド」は、各店舗のレジ横に募金箱を設置するなど、いろいろな形でハウスのサポートを続けてきた。近年では、スポーツを通じたチャリティーを実施。スポーツを通じて楽しみながら関わっていくことで、チャリティー文化をよりたくさんの人に広げていくねらいだ。○先輩から後輩へ、受け継がれるスポーツ選手としての責務読売巨人軍も、ホームラン1本につき、一定の金額を「ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」に寄付するなどし、その活動をサポートしている。高橋選手は、「少しでも力になれたら。野球で何かできることが一番なので、ますます頑張って、貢献したい。僕以外の選手からも、1本でも多くホームランを出していきたい」と、来季より選手と打撃コーチ兼任となった意気込みも含めて語った。大田選手は、「今後もこのような活動が続けばと思うし、自分も積極的に参加して貢献したい。今日、目の当たりにしたことをしっかり受け継いでいきたいです」と、先輩の背中を見て支援の継続を強く決意していた。病気に苦しむ人やその家族を助けていこうとするチャリティーの心は、先輩から後輩へ、そしてその後輩からまた次の世代へと、ずっと受け継がれていくはずだ。
2014年12月08日岸谷五朗と寺脇康文が主宰する演劇ユニット、地球ゴージャスの最新作『海盗セブン』の製作発表会見が11月24日都内で行われ、岸谷と寺脇と共に出演者の大地真央、三浦春馬、森公美子、施鐘泰(JONTE)、小野武彦が出席した。地球ゴージャスプロデュース公演Vol.12「海盗セブン」のチケット情報本作は、作・演出を岸谷が担当。物語はかつて7つの海を盗み出した7人の大怪盗“海盗セブン”による大冒険活劇。生きる伝説となっていた海盗セブンのもとに、フィクサー・ジョーと呼ばれる謎の男からの招待状が届く。初めて一堂に会した海盗セブンだったが、ジョーからのとんでもない依頼より事態は思わぬ方向へ向かい……。会見は一般のファンも招き、シークレット・パーティのスタイルで行われた。司会進行役を岸谷が担当。シャツを着ずにネクタイを締めたファッションで登場した寺脇に対し「今日はワイシャツ忘れたんですか?」とつっこむと、間髪入れず「アイロンが間に合わなくてね、こら!チャボ頭」と反対に寺脇が岸谷の髪型を茶化すなど、ふたりの絶妙なやりとりで場内を湧かせていた。地球ゴージャスに初参加する大地は「ふたりの漫才みたいなノリが好きで楽しくて。どんな風になるのか、まだ台本ができていないのですが、私の力を全部出してゴージャス(な舞台)になるよう頑張りたい」と岸谷の執筆の遅れをやんわり指摘しながらも、リラックスした様子で抱負を語った。また、2009年に地球ゴージャスの『星の大地に降る涙』で初舞台を踏んだ三浦は「こんなに早くここ(地球ゴージャス)に戻って来られてすごく嬉しいです。前回はみなさんに支えてもらってましたが、噂によると今回はイジメてやると訊いているので。大先輩方とも一緒ですし、死ぬ気でやらないと輝けないなと思うので一生懸命やらせていただきます」と力強くコメント。前回の舞台ではまだ19歳だったが、今回は酒が呑める三浦に対し岸谷が「最近いろんな酒場で大暴れしてるでしょ?」と話を振ると「どこからの情報ですか?」と焦り、「春馬が酔っ払って、店の人に無理矢理きつねうどんを作らせて。30分くらい経ってからまたきつねうどんを頼んで。2杯もスナックで食べた男ですから」と暴露していた。またタイトルに因んで盗みたいものはという質問に三浦は「レバ刺し」と即答。横から森が「あたし知ってる店沢山ある」と囁くと、「一緒に連れて行ってください。レバ刺しだとついて行っちゃう」と若者らしい一面も見せていた。公演は来年3月8日(木)から東京・赤坂ACTシアターで開幕し、4月22日(日)まで上演。その後、名古屋、新潟、福岡、大阪と各地を回る。東京公演のチケットは11月26日(土)より発売する。
2011年11月25日