『相棒』シリーズにカムバックする寺脇康文人気ドラマ『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)の新たな「相棒」が決まった。この作品は、水谷豊(69)扮する杉下右京がもうひとりの相棒とともに難事件を解決していく刑事もの。4代目相棒を演じた反町隆史(48)が前作で卒業したことから、5代目がどうなるのか、注目されていた。そして発表されたのは、初代相棒でもある亀山薫の復活。演じるのは、寺脇康文(60)だ。『相棒』水谷と寺脇の不仲説は?この展開には『相棒』ファンの多くが好意的な反応を示している。それは長年、気をもませてきた謎にひとつの答えをもたらすものでもあるからだろう。その謎とは、水谷と寺脇の不仲説である。寺脇はもともと、水谷の大ファンで、今回の復活にあたっても「役者人生の師匠と言っても過言ではない」とコメントしているほど。それもあってか、このコンビは成功し『相棒』は長寿シリーズとなった。しかし、連ドラになる前のプレシーズンから数えて9年目に寺脇が卒業。その理由として、演出方法についての対立が報じられたり、寺脇が水谷に対し「気持ちが届かなかった」「空気が違うのかな」などと周囲に漏らしていたという記事が出たりもした。さらに、こんな状況証拠も。寺脇の卒業から4年後『相棒』レギュラーの川原和久が結婚式を挙げた際、水谷をはじめとする出演者の多くが花を添えたが寺脇は姿を見せず、ビデオメッセージのみだったのだ。こうして『相棒』のストーリーとは別の謎が生まれたわけだが、それは寺脇だけに限ったことではない。その後も相棒役の俳優が交代するたび、その理由が何かと取り沙汰されるようになった。それもこれも、蜜月だったはずのふたりに不仲説が浮上してしまったからだろう。ではなぜ、不仲説は浮上したのか。ここはひとつ、杉下右京ばりの推理をしてみよう。カギとなるのは、両雄並び立たずという世の真理だ。水谷は40年以上、数字のとれる主演俳優であり続ける男だが、それゆえ、芝居へのこだわりも強い。そんな男の「相棒」には主役を立てる謙虚さが常に求められる。大ファンだった寺脇は当初、自然にそういう振る舞いができたのだろう。「“シン亀山薫”でございます!」ところが、役者は大なり小なり、ヒーロー願望を持っている。寺脇もまたしかり、いや、人一倍なのだ。実は彼、水谷だけでなく、ルパン三世の大ファンでもある。今年4月に『ノンストップ!』に出演したときも、「ルパンになりたい、という一心から『相棒』というドラマの亀山薫も、ルパンを意識して演じました」と、語っていた。刑事役なのに泥棒を意識とはこれいかに、というツッコミはさておき、自分もヒーローであろうとする「意識」がもしかしたら前に出すぎたのかもしれない。また、水谷がそこを許容したとしても、周囲が気にしてしまった可能性もある。それゆえ、卒業と不仲説が結びついたとも考えられるわけだ。そこで気になるのが、今回のコメントである。寺脇は水谷との再共演を「夢のような時間」としつつ、「仮面ライダー1号が帰ってきたように、相棒1号も帰って参ります!今、はやりの言葉にすると“シン亀山薫”でございます!」と、はしゃぎぎみに語っている。そういえば、仮面ライダーもヒーローだ。根っから、こういうものが好きなのだろう。ただ『相棒』における絶対的ヒーローはあくまで水谷だ。再共演にあたっては、寺脇がヒーロー願望を控えめにしたほうがうまくいくのでは──。PROFILE●宝泉薫(ほうせん・かおる)アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。近著に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)『平成の死追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)
2022年07月04日水谷豊と寺脇康文人気刑事ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)の新シリーズがいよいよ10月からスタートする。水谷豊演じる杉下右京の5代目“相棒”は初代相棒だった寺脇康文が務めると発表された。前シリーズで7年間相棒を務めた反町隆史が卒業するやいなや、次はいったい誰になるのかと予想が始まった。候補として名前が上がったのは中村倫也、山崎育三郎、尾上松也、松坂桃李、向井理、稲垣吾郎、松下洸平、松田龍平……。名前が挙がったのはイケメン人気俳優たちで、誰がなっても納得できる。また男性とは限らないということで、仲間由紀恵や松嶋菜々子と予想する者も。情報解禁後に届いた“リリース”結局、週刊誌を中心としたマスコミは手を尽くして、突き止めようとしたが情報を得ることができないまま、突然の発表となった。グループ会社であるテレビ朝日系列局も今回の発表について寝耳に水だったようで、「ドラマの出演者ですから、普通は情報解禁日が決まっていても発表前に各番組にリリースが届いて、“何日の何時以降解禁です”と指示されるもの。しかし、今回リリースが届いたのはすでに情報が“世に出た後”でした。系列局は北海道から沖縄まで24の放送局がありますが、徹底した情報コントロールを行っていましたね」(テレビ朝日系列局プロデューサー)その理由はなぜか。水谷豊の意見が尊重される『相棒』の現場「地方局の情報番組は週刊誌の記者などがコメンテーターとして出ていることも多く、ディレクターなどを通じて情報が漏れてしまい、情報解禁前に報じられることを嫌ったのでしょう。同じテレビ朝日系列の局員がマスコミに情報を流してしまうことを危惧していたと聞きます」(同・テレビ朝日系列局プロデューサー)テレビ朝日サイドが情報漏洩を心配したのだろう。それにしても“次の相棒が誰になる”ということで、なぜこんなに極秘にしなければならなかったのだろうか。「寺脇さんが復帰するという大きな話題になること間違いなしの情報を、先にどこかのメディアにすっぱ抜かれることは絶対に避けたかったのでしょう。これまでの“次期相棒”とはまた違うインパクトを持っていますから。『相棒』の現場は水谷さんの意見もかなり尊重されるので、彼の意向もあったのではないでしょうか」(民放テレビ局プロデューサー)寺脇が演じる亀山薫はシリーズが始まる前の“プレシーズン”だった2000年のから2008年まで、124話にわたって右京の相棒を務めた。彼が特命係を離れることになったきっかけは、不正が蔓延する南アジアの小国・サルウィン(架空の国)に移住したことだった。スポーツ紙記者は気になる新シーズンのストーリー展開についてこのように話す。「亀山薫が“特命係”に復帰するかどうかは台本があがるギリギリまで未定とのことでした。初回放送で明かされるまで、マスコミには亀山について“復帰”や“復活”といった言葉を使わずに『相棒に帰還』といった表現にするようにと釘を刺されましたね」亀山は相棒を辞め日本を出るときに、同時に警察官も辞職しているので帰国してもそのままでは右京のバディにはなれない。それとも、警察官ではない身分で“相棒”となるのか──。寺脇の帰還で次シリーズへの期待はいや増しになったのではないだろうか。
2022年06月30日『相棒』に出演する水谷豊と寺脇康文亀山薫が帰ってくる!ファンにとっては、うれしいサプライズとなった。「水谷豊さんが主演するテレビ朝日系の人気ドラマシリーズ『相棒』シーズン21が10月からスタート。4代目相棒の冠城亘を演じた反町隆史さんが卒業し“新相棒”が誰になるのかが注目されていましたが、初代・相棒の亀山薫を演じた寺脇康文さんが、5代目として復帰とは、さすがに誰も予想していませんでした」(テレビ誌ライター)“次の相棒探し”が難航していた相棒は’00年に単発の刑事ドラマとして始まり、好評を受けて’02年から連続ドラマ化。水谷が演じる警視庁特命係の杉下右京が相棒とともに難事件を解決するというのが基本のストーリーだ。「亀山薫は’08年のシーズン7で警察官を辞職し、政治腐敗が進む架空の国“サルウィン”に正義の精神を教えるため渡航。かわって及川光博さんが2代目相棒に。続いて3代目は成宮寛貴さん、4代目に反町さんと続いていきました」(同・テレビ誌ライター)代替わりすることでマンネリに陥らず、現在ではテレ朝を代表する人気ドラマとなった本作。一度解消した相手と再びタッグを組むのは、今回が初めてとなるが、どうやら深い事情があるようだ。「実は、反町さんの後の相棒探しが、かなり難航していたんです。相棒役を務めるにはある程度知名度があって、水谷さんが評価する役者さんであることが大前提。最大のネックは、毎年8月ごろから翌年の3月まで、つまり年間の3分の2という長期にわたる撮影期間、スケジュールを空けなければいけないことでした」(制作会社関係者)新たな相棒の候補として、向井理、稲垣吾郎、福士蒼汰など、さまざまな名前が取り沙汰されていた。「以前は、仲間由紀恵さんも女性初の相棒として、候補に挙がったこともありました。しかし、当時彼女が出演していた舞台『放浪記』などもあってスケジュールが合わず。今は内閣情報官として不定期に出演しています。六角精児さんも優秀な鑑識官の米沢守として主演映画が作られるほど作品に欠かせない存在でしたが、ほかの作品に出演できないことから、水谷さんに相談のうえ、シーズン14からレギュラーを降板。不定期出演に切り替わりました。人気俳優を相棒として起用するのはハードルが高いんです」(同・制作会社関係者)「70歳をひとつの節目にする」選考が難航したとはいえ、寺脇が復帰するのは難しいと考えられていた。「シーズン7で寺脇さんが降板したのは、水谷さんとの軋轢が原因だといわれています。演技や見せ方に関して考えが食い違い、水谷さんの不興を買ってしまったそうなのです。寺脇さんは、役のとおりの熱い人ですから、プライベートでも冷静沈着な水谷さんと波長が合わないときもあったんです」(スポーツ紙記者)降板後は疎遠になっていたようだ。「’12年に亀山のライバル的存在の捜査一課員を演じた川原和久さんが結婚した際、披露宴には水谷さんや及川さん、成宮さんなど、過去の相棒が勢ぞろいしましたが、寺脇さんの姿はありませんでした」(同・スポーツ紙記者)だが、関係は雪解けムードになっているという。「以前から水谷さんは“70歳をひとつの節目にする”と話していて、幕引きを意識するようになりました。それで、寺脇さんとの“和解”も考えるようになったのでしょう。コロナ禍で寺脇さんの舞台活動が減り、スケジュールが空いていたことも幸いしました」(前出・テレビ誌ライター)水谷は寺脇の復帰について、番組の公式ホームページで《亀山くんが帰ってくる。そんな日が来ることを、杉下右京は何度か夢見ていたに違いない。過去に戻るのではなく、新たな未来にまた二人で向かうための再会を、右京は淡々と待っていたに違いない》とコメント。寺脇も《役者人生の師匠と言っても過言ではない、水谷豊さん演じる「右京さん」と、また“相棒”として、夢のような時間をともにできることを本当に嬉しく思っております》と喜びの言葉を綴っている。「現在、相棒として出演回数の最多記録は反町さんが持つ138回。それまでは寺脇さんの124回が最多でしたから、今回の復帰で再び最多記録の座を奪還するでしょうね」(前出・テレビ誌ライター)『相棒』をこよなく愛するコラムニストのペリー荻野さんは、今回のサプライズ起用に興奮を隠せない。「2代目以降の相棒は落ち着いた雰囲気でしたが、原点に返るという感じがします。久しぶりにスーツを着ていない相棒で懐かしいし、亀山の熱血ぶりがまた特命係を変えるだろうと思いますね。初期のころは、右京さんの博識と文化的な趣味の世界が事件の解決に関係してくるという展開が多くありました。亀山はそういう教養とは無縁のキャラクターなので“右京さん、それ何ですか?”と聞くのですが、そのおかげで視聴者に違和感なく専門知識を伝えることができるという、重要な役割を担っていたんですよ」成宮の役名が劇中に登場!?寺脇の復帰は、新たな可能性を示唆しているとも考えられる。「もともと、相棒は面白いゲストがたくさん出ていたので過去に関わってきた人たちがまた出演することも考えられるわけですね。オールドファンはすごく喜ぶと思います。亀山と結婚した鈴木砂羽さんが演じる美和子もその後どうなっているのかは気になりますよね。あと、高橋克実さんが奇妙な探偵役として、シリーズ全体で2回だけ登場したんですが、再び見られるんじゃないかとも期待しています。もっと言えば、これまで逮捕された小悪党くらいの人は、出所していてもおかしくないので、そのあたりもドラマとして面白くなるかなと思います」(ペリーさん)もちろん、“あの人”の復帰も待ち望まれるが……。「3代目の相棒だった成宮さんですよ。’16年に薬物使用疑惑が報じられ芸能界を引退し、現在は平宮博重として商品のプロデュースなどを行っています。近年はキー局のコンプライアンスが厳しいのでカムバックはほぼ不可能でしょうが、役に罪はありませんからね。役名だけでも劇中に出せないかという声もあるといいます」(前出・制作会社関係者)せっかく持ち上がった“OB大集合プラン”。右京さんも「おやおや、困りましたねぇ」とは言わないはず!ペリー荻野時代劇研究家、コラムニスト、ラジオパーソナリティー、放送作家。愛知教育大学在学中に中部日本放送でラジオパーソナリティー兼放送作家として活動を開始
2022年06月27日「仮面ライダー1号が帰ってきたように、相棒1号も帰って参ります!今、はやりの言葉にすると、『シン亀山薫』でございます!特命係を去って、サルウィンに渡った薫ちゃんが、どうやって戻ってくるのか!皆さん!楽しみに待っていてくださいね!」こうコメントを発表したのは、俳優の寺脇康文(60)。水谷豊(69)が主人公・杉下右京を演じる人気ドラマシリーズ『相棒』(テレビ朝日系)に“亀山薫”が帰還するのだ。23日、10月にスタートする同作のseason21で、寺脇演じる初代相棒・亀山薫が5代目の相棒としてカムバックすることが発表された。『相棒』は今年3月に放送されたseason20の最終回で、冠城亘役の反町隆史(48)が卒業したばかり。亘は歴代最長となる7シーズン、計125話にわたって右京の相棒を務めたため、卒業にあたり惜しむ声が後を絶たなかった。「寺脇さん演じる薫は’00年6月のプレシーズン第一話から登場した“元祖相棒”です。’02年10月に同作が連ドラ化してからも出演し、124話にわたって右京の相棒を務めました。その相棒歴は亘に次ぐ記録で、今なお根強い人気を誇ります。薫が最後に登場したのは’08年12月に放送されたseason7の第9話。南アジアにあるとされる架空の国・サルウィンに移住しました。それ以来、回想シーン以外で薫が作品に登場することはありませんでした」(テレビ局関係者)今回、14年の時を経て再会する右京と薫。論理的な右京と熱血漢の薫は、劇中でぶつかることもたびたびあった。そして2人を演じる寺脇と水谷にも、不仲説が取り沙汰されたことが――。「寺脇さんは水谷さんに憧れて芸能界を志したと言われるほどで、初代相棒として共演が実現した際はかつてない喜びようだったといいます。しかし、寺脇さんは情熱的な役作りをすることで知られており、『相棒』スタッフとの間で意見の相違が起きるように。そして、その影響からか次第に水谷さんとの関係もぎくしゃくするようになったそうです。’12年には一部で、寺脇さんが自ら降板を申し出たことが報じられていました」(テレビ局関係者)■スタッフとの関係悪化で結婚式も不参加さらに、寺脇は制作サイドとの間でも亀裂が生じていたという。「薫の移住には、実は制作側の『リアリティを追求したい』という都合が大きく影響していたんです。右京や薫の所属する特命係は窓際部署ですから、『薫の性格なら“このままでいいのか?”と思うはず』とスタッフが考えたそうです。しかし、寺脇さんは『薫は自分の分身』と話すほど、役に対して相当思い入れがありました。にもかかわらず、一方的に退くことになったわけですから、制作サイドに対して思うところがあったといいます」(制作関係者)そのため’12年10月、『相棒』に出演する川原和久(60)と二代目松本白鸚(79)の長女・松本紀保(50)の結婚披露宴が開催されたものの、寺脇の姿はそこになかったという。「会場には水谷さんや2代目相棒の及川光博さん(52)、3代目相棒の成宮寛貴さん(39)含め、『相棒』の関係者が勢ぞろいしていたのですが……。寺脇さんと川原さんは同学年ということもあり、気心の知れた仲。プライベートでも交流があるといいます。自分の都合で参加しなかったことを申し訳ないと思った寺脇さんは後日、川原さんご夫婦に改めてお祝いを贈ったそうです」(前出・制作関係者)不仲説が報じられてきた水谷と寺脇の再タッグが実現するということもあって、SNS上では喜ぶファンが相次いだ。《不仲説出て相棒引退したって噂信じてたからめっちゃ嬉しい》《相棒に寺脇康文が戻ってくるのか。離れた際には不仲説があったが、こうやって戻ってくるのはいいな。随分相棒を見ていないけど、また見ようかな》寺脇は、23日、Twitterで《いやー!遂に、発表できました!皆さんからの、たくさんの嬉しいコメント!ほんとに感謝です!「泣いちゃいました」なーんてコメント見ると、じんわりくるものがあります。皆さんに楽しんでもらえるよう、しっかり準備して、臨みます!》と投稿。紆余曲折を経ての薫役に、喜びもひとしおのようだ。
2022年06月24日俳優の寺脇康文が、10月にスタートするテレビ朝日系『相棒season21』(毎週水曜後9:00)で“五代目相棒”となることが決定。約14年ぶりに水谷豊とタッグを組み、杉下右京(水谷)の“初代相棒”亀山薫として再び戻ってくる寺脇が、前シーズンで卒業した冠城亘(反町隆史)の後を継ぐ。五代目相棒が寺脇であることが発表されると、ツイッターでは、「亀山くん」「薫ちゃん」「寺脇康文」「亀山さん」「寺脇さん」「特命係の亀山」「右京さん」「#相棒season21」「伊丹さん」「初代相棒」「最後の相棒」など、関連ワードがトレンドを席巻した。2000年6月3日放送の「“プレシーズン”第1弾」で出会った右京と薫。捜査一課の刑事だった薫が、偶然出くわした指名手配犯に人質にされる失態を犯し、“人材の墓場”と揶揄される特命係に左遷される。その後、薫は『相棒』が2002年10月からシリーズ化されて以降、足掛け9年、124話にわたって右京の相棒を務めた。しかし、2008年12月17日放送のseason7第9話で、薫は高校時代の友の死をきっかけに、彼の遺志を継ぎ、子どもたちに“正義”を教えるため、不正が蔓延する南アジアの小国・サルウィン(架空の国家)に移住することを決める。右京は薫の思いを尊重し、「どうか、気をつけて行ってください。以上です」という、はなむけの言葉をおくり、薫は特命係を離れた。シリーズ卒業後は、回想シーンや登場人物の会話に何度か登場することはあったが、右京と直接連絡を取ったり、帰国時に会うという描写はなかった。SNSではファンから「亀山さんおかえりなさい!」「必然の再会」「どうやって復帰させるんだ?」「伊丹さんの『特命係の亀山~!』がまた見れるとは」「米沢さんも戻ってきてほしい」「そろそろ相棒も…」などの声が寄せられた。また、約7年間、“4代目相棒”を務めてきた反町は、初代の寺脇を抜かし、歴代相棒の中では最多となる登場回数138回で卒業したが、その記録をさらに寺脇が奪還する可能性が出てきたことも話題となりSNSでは「寺脇さんが帰還して記録を更新しにきた」「記録を速攻で塗り替えられかねない…」との反響も寄せられている。
2022年06月23日2022年6月23日、テレビドラマシリーズ『相棒』(テレビ朝日系)のシーズン21が、同年10月にスタートすることが発表されました。水谷豊さんが演じる主人公の天才警部、杉下右京の五代目『相棒』に選ばれたのは…。【新相棒&新シーズン解禁✨】『相棒season21』放送決定‼️初代相棒 #亀山薫 ( #寺脇康文 )が再び右京の"相棒"薫が特命係を旅立ち約14年…どんな再会を果たすのか⁉️右京と薫の新章――相棒season2110月スタート毎週水曜よる9時"原点"を超えていく… #相棒 新たなステージ #5代目亀山薫 #aibou pic.twitter.com/rvviA91fs1 — 相棒 (@AibouNow) June 22, 2022 初代相棒、亀山薫!2000年から放送されている、刑事ドラマシリーズ、『相棒』。プレシーズンから、これまで4人の相棒を迎えてきましたが、今回のシーズン21で再び、寺脇康文さん演じる亀山薫を迎えることになりました。熱血漢である亀山薫は、冷静沈着な杉下右京と初めは衝突したものの、次第にその人柄を認められ、固い絆で結ばれた人物です。歴代の相棒の中でも人気の高いキャラクターの復帰に、ネット上では喜びの声が相次いでいます。・まさかの薫ちゃんだったよー!嬉しすぎ!・やっぱり右京さんの相棒は、薫ちゃんだよね。ずっと待ってました。・いやー最高!今から水曜日が楽しみすぎます。・ここで初代が帰ってくるとは。絶対見ます!また、初代相棒を迎えることについて、「ドラマのファイナルが近いという伏線かもしれない」と予想するコメントも寄せられていました。2008年に放送されたシーズン7の第9話で、亀山薫は刑事を退職。南アジアの小国・サルウィンに移住していましたが、新シーズンではどのような展開で刑事に復帰するのでしょうか。10月の放送開始が、待ちきれませんね![文・構成/grape編集部]
2022年06月23日俳優の寺脇康文が、10月にスタートするテレビ朝日系『相棒season21』(毎週水曜後9:00)で“五代目相棒”となることが決定した。約14年ぶりに水谷豊とタッグを組み、杉下右京(水谷)の“初代相棒”亀山薫として再び戻ってくる寺脇が、前シーズンで卒業した冠城亘(反町隆史)の後を継ぐ。右京と薫の出会いは“プレシーズン”第1弾(2000年6月3日放送)。捜査一課の刑事だった薫が、偶然出くわした指名手配犯に人質にされる失態を犯し、“人材の墓場”と揶揄される特命係に左遷される。その後、薫は『相棒』が2002年10月からシリーズ化されて以降、足掛け9年、124話にわたって右京の相棒を務めた。薫は、曲がったことが嫌いで、超が付くほどの熱血漢。お人好しで楽天的な性格が災いし、面倒事に巻き込まれたり、自らトラブルを引き起こすこともしばしば。論理的な右京とぶつかることも少なくなかったが、数々の事件を解決していくうち、強い信頼関係で結ばれていった。しかし08年12月17日放送のseason7第9話で、薫は高校時代の友の死をきっかけに、彼の遺志を継ぎ、子どもたちに“正義”を教えるため、不正が蔓延する南アジアの小国・サルウィン(架空の国家)に移住することを決める。右京は薫の思いを尊重し、「どうか、気をつけて行ってください。以上です」というはなむけの言葉をおくり、薫は特命係を離れた。シリーズ卒業後は、回想シーンや登場人物の会話に何度か登場することはあったが、右京と直接連絡を取ったり、帰国時に会うという描写はなかった。そして14年の時を経て、ついに再会することになる2人。この邂逅(かいこう)によって、『season21』を迎えた同シリーズはさらなる加速を見せる。■水谷豊コメント亀山くんが帰ってくる。そんな日が来ることを、杉下右京は何度か夢見ていたに違いない。過去に戻るのではなく、新たな未来にまた二人で向かうための再会を、右京は淡々と待っていたに違いない。水谷豊■寺脇康文コメントまず初めに、大好きな『相棒』に出演させていただくこと、そして14年ぶりに、僕の分身「亀山薫」を演じる事が出来る機会をいただけることに感謝の気持ちでいっぱいです。何より役者人生の師匠と言っても過言ではない、水谷豊さん演じる「右京さん」と、また「相棒」として、夢の様な時間を共に出来ることを本当に嬉しく思っております。仮面ライダー1号が帰ってきたように、相棒1号も帰って参ります!今、流行りの言葉にすると、「シン亀山薫」でございます!特命係を去って、サルウィンに渡った薫ちゃんが、どうやって戻ってくるのか!皆さん!楽しみに待っていて下さいね!
2022年06月23日井之脇海が主演を務める『エレファント・ソング』が、東京・PARCO劇場で5月4日に開幕。これに先駆け、報道陣向けのフォトコールと取材会が行われた。カナダの作家ニコラス・ビヨンが2002年に執筆し、翌03年〜10年にはカナダ・モントリオールを中心に世界各地で上演され、14年にはグザヴィエ・ドラン主演で映画化もされた本作。失踪した医師の謎を追う精神病院の院長グリーンバーグ(寺脇康文)を、入院患者の青年マイケル(井之脇)が翻弄する心理スリラーが繰り広げられる。フォトコールで披露されたのは、冒頭の約25分間。姿を消した医師が最後に診た患者として、マイケルがグリーンバーグから事情聴取を受ける二人の出会いが展開された。看護師ピーターソン(ほりすみこ)による「マイケルは普通と違う」「見くびらない方がよい」という忠告をいなしつつ、グリーンバーグはマイケルを待ち受ける。やがてピーターソンに伴われ、マイケルは“象”についての鼻歌まじりで登場した。井之脇は、寺脇グリーンバーグと目を合わせながらも虚空を見つめるような視線を漂わせるなどして“普通と違う”マイケル像を立ち上げる。失踪した医師とまるで関係のない象に関する知識を無邪気にまくし立てたかと思えば、ピーターソンの休暇周期に対して皮肉を言う一面も。次第にその色が濃くなり、質問をはぐらかしつつ「取引に応じれば失踪した医師の抱える事情を教える」と言ってグリーンバーグを翻弄し始める。マイケルの芝居を受ける寺脇も、はじめは「15分で終わる」としながらも次第にマイケルのペースに巻き込まれ、手を焼く焦燥感を覗かせた。「何かあったら呼んで」と言い残して出ていったピーターソンは、呼び戻された際にマイケルへ向かって「お行儀よく」と子どもを手懐けるように注意する。序盤ながらあらゆる伏線が散りばめられており、ひと言たりとも聞き逃せない緊張感が張り詰めた。取材会で、井之脇は「マイケルは愛を渇望する青年」と役どころを紹介しつつ、「マイケルの抱える『自分って何者だろう』という想いと、僕が追求する『お芝居って何?』という問いかけがリンクする瞬間がありました」と稽古を振り返る。寺脇はそんな井之脇を優しく見つめながら「感性が素晴らしく、気持ちでぶつかってくる芝居をしてくれる座長」「僕は還暦を迎えましたが、20代だった頃を思い出して芝居の原点に戻れた」と賛辞を送っていた。上演時間は約100分(休憩なし)。東京公演は5月22日(日)まで。その後、25日(水)に愛知・刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール、28日(土)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールと巡演する。チケット発売中。取材・文:岡山朋代
2022年05月06日舞台『エレファント・ソング』が2022年5月4日(水・祝)から5月22日(日)まで東京・パルコ劇場で上演され、その後、愛知、大阪公演が実施される。井之脇海、寺脇康文らが出演し、宮田慶子が演出を務める。診察室で繰り広げられる“心理戦”を描く舞台『エレファント・ソング』は、2002年にカナダの作家、ニコラス・ビヨンが発表した作品。2003年から2010年にかけてモントリオールを中心に上演され、その後、舞台・朗読がオーストラリア、ロンドン、ニューヨーク、韓国など世界各地で上演された。また、世界の映画祭で受賞歴のあるカナダの映画監督、グザヴィエ・ドランによって2014年に映画化されたことでも知られる。『エレファント・ソング』で描かれているのは、精神病院の診察室で繰り広げられる“心理戦”。劇中では、突然失踪した精神科医・ローレンスの所在を知ろうとする病院長・グリーンバーグと、ローレンスが失踪前最後に診た患者・マイケルによる緊張感溢れる〈ゲーム〉が展開される。〈ゲーム〉の果てに待ち受ける、悲しく衝撃的な真実とは?患者役に舞台初主演の井之脇海、病院長役に寺脇康文■マイケル(井之脇海)ローレンス医師が担当していた患者。ローレンス医師が姿を消した事情は知っているらしいが、グリーンバーグ院長に問われても失踪とはまるで関係のない「象」にまつわる無駄話をして彼を翻弄する。誰よりも愛情を渇望しながら、他人を操ろうとする“普通ではない青年”。主人公・マイケル役を演じるのは、ドラマ・映画など話題の映像作品への出演が耐えない井之脇海。『エレファント・ソング』で舞台初主演に挑む。■グリーンバーグ(寺脇康文)マイケルと対峙する精神病院の院長。マイケルからローレンス医師の失踪理由を聞き出そうとするが、取引を持ちかけられる。取引の条件は3つ。「ミス・ピーターソンには、この件に一切介入させないこと。」「自分の患者カルテを読まないこと。」「真実を話したご褒美にチョコレートをくれること」。グリーンバーグ役は、シリアスからコメディーまで多彩な作品で存在感を放つ寺脇康文が担当。『恐竜と隣人のポルカ』以来、約14年ぶりにパルコ劇場に登場する。■ピーターソン(ほりすみこ)マイケルとの普段のやり取りに辟易している看護師。グリーンバーグ院長に、「マイケルは普通とはちょっと違います。見くびらない方がいいですよ。弄ばれますよ」と伝える。ピーターソン役にはほりすみこを起用。劇団天真爛漫、劇団扉座を経て、2013年から演劇ユニット「なゆた屋」を主宰するほりすみこが驚くべき結末が待ち受ける心理スリラーを盛り上げる。演出に宮田慶子演出を務めるのは、翻訳劇、近代古典、ストレートプレイ、ミュージカル、 オペラと多様な作品を手掛けてきた宮田慶子。精神病院の診察室という“密室”で展開される、緊迫感溢れる会話劇をどのように描くのか、期待が高まる。公演概要PARCO PRODUCE 2022『エレファント・ソング』作:ニコラス・ビヨン翻訳:吉原豊司演出:宮田慶子出演:井之脇海、寺脇康文、ほりすみこ■東京公演上演期間:2022年5月4日(水・祝)~5月22日(日)会場:パルコ劇場住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ8階チケット料金:9,000円(全席指定)、U-25 チケット 5,000円※観劇時25歳以下対象、要身分証明書(コピー・画像不可、原本のみ有効)、当日指定席券引換 「パルステ!」、チケットぴあにて前売販売のみの取扱いチケット発売日:2022年4月2日(土)チケット取扱:PARCO STAGE スマホアプリ「パルステ!」、チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット※各プレイガイドでのチケット取扱いは先行販売、一般発売ともWeb限定。問い合わせ先:パルコステージTEL:03-3477-5858(時間短縮営業中)■愛知公演上演日程:2022年5月25日(水)18:30開演会場:刈谷市総合文化センター アイリス大ホール住所:愛知県刈谷市若松町2-104チケット料金:9,000 円(全席指定)※未就学児の入場不可チケット発売日:2022年4月23日(土)10:00チケット取扱:キョードー東海 TEL 052-972-7466、キョードー東海TICKETS ONLINE、チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス、CNプレイガイド TEL 0570-08-9999、セブンチケット セブン-イレブン店内マルチコピー機問い合わせ先:キョードー東海TEL:052-972-7466(月~金 12:00~18:00、土 10:00~13:00※日曜・祝日は休業)■大阪公演上演日程:2022年5月28日(土)13:00開演/17:00開演会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール住所:大阪府大阪市中央区大阪城3-6チケット料金:9,500円(全席指定)※未就学児の入場不可 ※営利目的の転売禁止チケット発売日:2022年4月29日(金・祝)10:00チケット取扱:チケットぴあ(Pコードード:511-677)、ローソンチケット(Lコード:53792)、イープラス、CNプレイガイド、楽天チケット問い合わせ先:キョードーインフォメーションTEL:0570-200-888(11:00~16:00※日祝休業)
2022年04月17日岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット・地球ゴージャスが、今は亡き歌姫・本田美奈子.を主演に迎えて2004年に初演、翌年にアンコール上演された「クラウディア」。桑田佳祐が書き下ろした「FRIENDS」ほか、サザンオールスターズの数々の楽曲で綴る日本ミュージカル界の至宝とも呼ぶべき作品が、キャストを一新してよみがえる。敵対民族の女性との愛に翻弄される剣士・細亜羅(ジアラ)役をWキャストで演じる大野拓朗、甲斐翔真に話を聞いた。共演はないが、共にミュージカル『ロミオ&ジュリエット』でロミオ役の経験があり、また同じ身長(185㎝)でもある2人。キャラクター性にもある共通点が。大野お芝居の方向性やキャラクターの持っていき方が、甲斐くんと僕とはちょっと似てるなって。そしてたとえるなら、彼は端正なゴールデンレトリバー。僕はハッピーなゴールデンレトリバーって言われるんですよ(笑)甲斐同じ犬種なんですね(笑)。僕のロミオに大野くんのロミオの影が見えると言われたことがあったのでやっぱりある意味、似ているんでしょうね。大野今までは雰囲気が違うWキャストの方とご一緒させていただくことが多かったんですけど、今回は雰囲気は似ているけど年齢だけが大幅に違う。そこでどういう違いが出てくるのか楽しみ。音楽劇『クラウディア』に出演の大野拓朗あらすじからは『ロミオ&ジュリエット』を想起させるが、甲斐はロミオとの違いをつかみかけている様子。甲斐ロミオはとにかくジュリエットが好きな一心の、世間知らずな若者。それに比べるとジアラは年齢も考え方も大人だし、本物の愛というものもたぶん知っていた。そしてクラウディアという女性との出会いでもっとすごい愛を知ったけれども、その愛を追求するには戦いから逃れることができず……という。表面上では和製『ロミジュリ』と感じるかもしれませんが、深く知るとそうじゃない、別の中味があるんですよというのを今のうちに言っておきたいです(笑)。大野『クラウディア』は岸谷さんの手掛ける“反戦三部作”の中のひとつの作品で、いま上演することにとても意味を感じます。殺陣や歌、衣裳を最大限に生かし表現をする世界観を通して、観てくださった方が、『大切なことは何か』を感じ取ってくれたら嬉しいです。“本物の愛”を彩るのは、「真夏の果実」などの名ナンバー。大野サザンオールスターズの素晴らしさはエンターテインメント性。桑田さんの歌声も明るい曲では本当に楽しそうで、しっとりした歌だとめちゃくちゃ胸に響く。1曲1曲それぞれがすごい作品になっていますよね。『クラウディア』はサザンオールスターズの楽曲で綴るジュークボックスミュージカル。ジュークボックスミュージカルはブロードウェイでも流行っていて、自分自身も挑戦したいという気持ちがあったので楽しみです、とっても。甲斐実は桑田佳祐さんの年越しライブに行かせていただいたんですが、3時間のステージの一瞬も飽きなかった。なんでしょうね、あの遊び心。僕の2022年はサザンから始まったので、責任を持ってこの『クラウディア』を頑張ります!音楽劇『クラウディア』に出演の甲斐翔真岸谷&寺脇は出演せず、彼ら若いキャスト陣に地球ゴージャスのスピリットを託す。普遍のメロディで18年ぶりに語られる不変の愛の物語は、今の観客にどう映るだろう。取材・文:武田吏都 撮影:石阪大輔■日程・東京公演2022年 7月4日(月)~24日(日) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)・大阪公演2022年 7月29日(金)~31日(日)森ノ宮ピロティホール■チケット情報
2022年03月29日2018年に上演され、朝夏まなと&神田沙也加がイライザ役、寺脇康文&別所哲也がヒギンズ役を演じ好評を博した『マイ・フェア・レディ』。オードリー・ヘップバーン主演の映画でも知られる本作は、1963年に日本で初めて上映されたブロードウェイ・ミュージカルとしても名高く、半世紀以上にわたり愛され続けている。朝夏と神田はミュージカル『王家の紋章』でのライバル役競演も記憶に新しいが、舞台を降りると「まぁちゃん(朝夏)」「さーちゃん(神田)」と呼び合う仲。息ぴったりのふたりに公演への意気込みを聴いた。『マイ・フェア・レディ』は、ロンドンの下町で暮らす花売り娘イライザが、言語学者ヒギンズ教授の猛特訓で、上流階級の貴婦人にも引けをとらないレディに変身していくというストーリー。本作が長年愛される理由を、朝夏は「ひとりの女性が夢を持って成長していく普遍的な物語。観て清々しい気分になれる」、神田は「単なるシンデレラストーリーではなく、イライザとヒギンズが対等に学び合い、人間として成長していく、時代を先取りした展開も魅力的」と語り、続けて互いのイライザ役について、「さーちゃんが演じるイライザは、大柄な別所さんに負けないくらいの迫力。持ち前の賢さも投影されていて素敵です」(朝夏)、「まぁちゃんは、可憐な役から怖い役、妖艶な役まで信じられるカメレオンみたいな女優さん。イライザ役は、まぁちゃんの幅広い演技を1作品で楽しめます」(神田)とお互いを見つめながら語ってくれた。今回の新たな見どころの1つは、2018年版の朝夏・寺脇、神田・別所コンビから、朝夏・別所、神田・寺脇コンビへとカップリングが変わること。「コンビの愛称が“てらまぁ”と“べっかん”から“てらかん”と“べつま”になる(笑)」と笑顔を浮かべ、「パートナーが入れ替わっての舞台はどんな化学反応が起こるか楽しみ」と口を揃える。本作は朝夏にとって、宝塚退団後初めて女優として立った舞台。「『階段を降りる時、肩で風を切っているよ』と先輩に言われたりして(笑)。すべてを模索した、女優としての原点ともいえる作品です」。一方、観客として全国遠征もした経験もある神田にとっては「バージョンごとの台詞や歌詞を言えるくらい」一番好きなミュージカル。「別の意味での原点」と言える作品だとか。「あれから3年間、互いにいろいろな舞台を経験したことで、また新たな発見があると思う」(朝夏)。「ダブルキャストでは同じ舞台に立つことができないが、直前の「王家の紋章」でまぁちゃん(朝夏)と舞台に立った経験がいい影響を与えてくれるのでは」(神田)というように、二者二様、それぞれに進化したイライザに出会えるのが楽しみだ。福岡公演は、2022年1月19日(水)~28日(金)博多座にて。チケットは12月4日(土)より発売開始。その他、全国各地で公演あり。
2021年11月24日ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の初日前会見が14日に東京・帝国劇場で行われ、朝夏まなと、神田沙也加、寺脇康文、別所哲也、前山剛久、寺西拓人が取材に応じた。オードリー・ヘップバーン主演の映画版でも広く親しまれている同ミュージカルは、ロンドンの下町の花売り娘が、言語学者のレッスンで、見違えるように麗しい貴婦人に変貌するという物語。1963年に日本で初めて上演されたブロードウェイミュージカルで、2009年以来12年ぶりにミュージカルの殿堂・帝国劇場にて上演される。ミュージカル『王家の紋章』にも出演していた前山は「立つたびにこの劇場の歴史を感じて、毎度緊張しております」と帝国劇場への思いを表す。「僕がボイストレーニングを始めた際に、最初に練習した楽曲が(『マイ・フェア・レディ』)の『君が住む街』でして、とても縁を感じております。練習していた楽曲をこの帝国劇場で歌えるということ。本当に幸せに思っているので、フレッシュに頑張りたいなと思っております」と意気込んだ。『Endless SHOCK』などの作品で同劇場にも定期的に出ている寺西は、質問の度に「フレディ役の寺西拓人です」と名乗り、周囲からはツッコミも。「一応、僕はジャニーズ事務所に所属しておりまして、本当にありがたいことに、ジャニーズの公演でたくさん帝国劇場にも立たせていただいてるんですけども、こういう作品だと本当に雰囲気が違って見えて、また違った作品で戻ってこられたのをすごく幸せだなと思っております」と喜ぶ。「『SHOCK』でもお世話になっている(堂本)光一くんに、この舞台の出演が決まったことを話したら色んなアドバイスを下さって、『ジャニーさんからもらったものを大切に』とか『見てくれてる人は見てくれている』とか、たくさん言っていただいたので、その言葉を胸にしっかり走り抜けられたらと思います」と感謝していた。稽古場のエピソードを聞かれると、前山は「フレディはイライザに恋をしている役なので、演出のG2さんから『まっすぐ恋をしろ』と言われていたんですが、イライザとのシーンの稽古中に、後ずさりしてしまったんです。『なんで後ろに行くんだ、恋してないのか』と言われて、『いや、恋してます! だって、めっちゃかわいいですもん』と言ったら、褒めたのに、なぜかさーやさん(神田)からエアビンタされまして……なんでビンタしたんですか?」とその場で質問する。神田は「後ずさりされたので、なんで拒否されたんだろうと思ったら褒められたので、その切り返しの速さに私も戸惑ってしまって、手が出ました」と苦笑し、前山は「マスクで表情がわからなくて、怒ってるのかなと悩んでたので、今聞けて良かったです」と安堵。また寺西は「年末年始をまたぐ舞台が初めてで、私事で申し訳ないんですけど、12月31日が僕、誕生日でございまして。こういう状況なので、もちろんそういうのはないんですけど、そういった楽しみもちょっとあります」と稽古場とは関係ないエピソードで、周囲は戸惑っていた。「今年の漢字」を聞かれると、前山はエアで筆を操り「『愛』と書かせていただきました。コロナ禍でなかなか舞台に来るのも大変な時期が続いている中で来る原動力だったり、僕らも舞台に対する愛だったり、人に対する愛だったりを感じ、その愛を大切に生きた年だった」と振り返る。一方、寺西は「『唾』です」と表し、周囲は「え〜!?」と爆笑。寺西は「週2回、3回(検査を)やって。今年、本当に何が違ったかって、唾液を出す量だと思って。最初はちょっとこぼしちゃってアルコールで拭いたりしていたけど、今はもう細い口に垂らせるし、目盛りを見ながら『こんぐらいだな』と口の中で調節したらぴったり、みたいな。それくらい唾液慣れしている自分がいました。唾液関係のお仕事があったらよろしくお願いします」と頭を下げていた。東京公演は東京・帝国劇場にて14日〜28日、ほか埼玉、岩手、北海道、山形、静岡、愛知、大阪、福岡で2022年1月28日まで公演を行う。写真提供/東宝演劇部
2021年11月15日ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の初日前会見が14日に東京・帝国劇場で行われ、朝夏まなと、神田沙也加、寺脇康文、別所哲也、前山剛久、寺西拓人が取材に応じた。オードリー・ヘップバーン主演の映画版でも広く親しまれている同ミュージカルは、ロンドンの下町の花売り娘が、言語学者のレッスンで、見違えるように麗しい貴婦人に変貌するという物語。1963年に日本で初めて上演されたブロードウェイミュージカルで、今回2009年以来12年ぶりにミュージカルの殿堂・帝国劇場にて上演される。ミュージカル『王家の紋章』に出演していた朝夏は「先日までこの帝国劇場でエジプトの世界にいたんですけど、今はもうすっかりイギリスの『マイ・フェア・レディ』の世界になっておりまして、またこの帝国劇場に合わせていただけるのがとても幸せです」と喜びを表す。同じくミュージカル『王家の紋章』に出演していた神田は「帝国劇場には今年2回目で、こうしてまた立たせていただけることもそうですし、前回(『マイ・フェア・レディ』に)参加させていただいた時も、前田美波里さんと『帝国劇場でやりたいね』という話をしていたので、それが叶ってすごく嬉しいです」と喜んだ。寺脇は「僕はG2さんの演出になってから今回4度目の上演なんですが、今回感じている深みが2つありまして、1つはやっぱり、脚本の深み。4回やってもまた気づくところがあって『やっとわかった』いう部分、『ここはこういうことだったのか』という部分があったりする。もう1つは感情の面での発見で、『ここはこういう気持ちになるのか』というのも新たにあって、本当に深みがある作品だと思っております」としみじみ。別所は「僕は、この帝国劇場は『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』という大作に出させていただいて、その作品以来、こうやってまた歴史上に名を刻んでいる『マイ・フェア・レディ』という作品で、再演という形で劇場に戻らせていただいて大変光栄に思っております」と語る。前山&寺西について別所は「横にいるフレディもフレッシュで、20年前だったら、僕はフレディができたかなと思いながら見ています」と見守りつつ、「僕にはフレディのフレッシュさはないかもしれませんが、琥珀色の男を演じられたらと思います」と意気込んだ。今回はチームが分かれており、朝夏が「私たちは『べつまーたく』チーム(朝夏・別所・寺西)と呼ばれておりまして……」と明かすと、神田も「私たちは『かんてらまえ』(神田・寺脇・前山)」と紹介し、キャスト陣からは「バス停みたい」という声も。神田は「不安な状況下ではありますけれども、とにかく1月末までちゃんと完走がテーマ。しっかり自己管理して行きつつ、その自己管理がぎゅっと強力なものとなって、そして協力し合って最後を迎える景色が見られるといいな、と。何より12年ぶりに帝劇で上演されることが、きっと出演していなかったとしてもすごく嬉しくて、お客様としても絶対見に来ていると思う」と思い入れたっぷり。「帝劇にはよく神様がいるなんて言いますけれども、その神様がすごく大変な中、たくさん頑張った演劇人の先輩方だったりを見守って優しく最後まで送り出してくれるといいなと、願ってやみません」と思いを表していた。東京公演は東京・帝国劇場にて14日〜28日、ほか埼玉、岩手、北海道、山形、静岡、愛知、大阪、福岡で1月28日まで公演を行う。写真提供/東宝演劇部
2021年11月15日アイドルグループ・SixTONESのジェシー、俳優の寺脇康文が3日、東京・TBS赤坂ACTシアターで行われた舞台『スタンディングオベーション』公開ゲネプロ&取材会に出席した。秋元康氏が企画・原作・脚本を手掛ける本作は、殺人犯が紛れ込んだというまさかの災厄に巻き込まれた『ジョージ二世』という作品の危機を描きつつ、関わる出演者、スタッフのドタバタと葛藤と成長を描いた物語。舞台『ジョージ二世』は観客からスタンディングオベーションを得ることができるのか。デビュー後初の舞台出演、そして単独初主演となるジェシーは、ジョージ二世役のイケメン俳優を演じ、寺脇は刑事役を演じる。ジェシーは「ド緊張です。このタイミングだとは思わなかったですね。メンバーの(京本)大我が舞台メインでやっているので、僕はバラエティでずっとふざけていくのかなと思ったら。え! ドッキリ!? って。ドッキリ最近多いので」と主演にびっくり。「(緊張は)とれてないです。これからほぐしていきたい」と心境を明かした。ジョージ二世を演じる俳優役であるジェシーの華やかな衣装もポイント。ジェシーは「普段の衣装とはまた違ったいろいろな重みがあります。座長というプレッシャーもかかえながらこの素晴らしい衣装を……」と話し、寺脇は「普段着から派手だから違和感ない」と笑った。また、ジェシーはセリフの多さに「びっくりした」と言い、「自分でもよく入れたなと。ソファで6度寝くらいしながら必死に覚えました」と苦労を告白。「皆さんお上手すぎてびっくりして、大丈夫かなって不安だった」と打ち明けるも、寺脇は「華があり、大胆かつ繊細。ダイナミックかつセンシティブという、両面を持っている」と絶賛した。2人が毎日LINEでやりとりしていることも明らかに。寺脇は「律儀に毎日LINEくれるんですよ」と話し、ジェシーは「『自信を持ってやればいいよ』『どんどんよくなっているよ』って毎日LINEをしていただいて励みになります」と感謝した。そして、報道陣から「自信になりましたね?」と振られると、「ジェシーだけに自信あります!」とガッツポーズ。寺脇のあまりの優しさに、「どんだけ優しいんだよ!」と家で独り言をつぶやいたことも明かした。そして、ジェシーは「感謝ですね。大変な状況のなかでお客さんが来てくれる。僕たちも不安ですけど、エンターテインメントはやっていかないと。とにかく健康第一、安全第一でやりますし、心が動いて、明日も頑張ろう、コロナに負けないように生きていこうと思っていただけたら」とメッセージ。寺脇も「座長の言う通り」と同調し、「当たり前のことが当たり前じゃないと改めて気づかしてくれている。でも前に進まないといけない」と語った。取材会で終始、息ぴったりだった2人。寺脇は「馬は合います。まず2人ともモノマネ好き。(ジェシーは)ものすごい上手です」と言い、2人で「漫才コンビ組みますか」「M-1でもなんでも出ましょう」といったやりとりも。取材会の最後は、「『スタンディングオベーション』成功させましょう! ズドン!」と、ジェシーのおなじみのギャグを2人で披露し締めくくった。同舞台は、8月3日~29日に東京・TBS赤坂ACTシアター、9月4日~7日に京都・京都劇場で上演される。
2021年08月03日舞台『スタンディングオベーション』(企画/原作/脚本:秋元康)のゲネプロ及び取材会が8月3日、会場となる東京・TBS赤坂ACTシアターで行われ、主演を務める人気アイドルグループSixTONESのジェシーが出席した。デビュー後初となる舞台出演にして、初の単独主演・初座長公演となる本作。「ド緊張ですよ。プレッシャーも抱えながらですが、これから少しずつ解していきたい」と表情を引き締めた。ジェシーが主人公を演じる舞台『ジョージ二世』の公演中、劇場に殺人犯が紛れ込んだことから、出演者やスタッフ、事件を捜査する刑事らが思わぬ事態に巻き込まれる。無事に舞台の終演&事件の解決を迎え、会場内が“スタンディングオベーション”に包まれるかが大きな見どころとなっている。演出はウォーリー木下。脚本は、演劇集団Z-Lionを主宰する粟島瑞丸が手がける。東京公演は4度目の緊急事態宣言下の開幕となるが、「厳しい状況だからこそ、お客様にとっては見に来られたという感動もあると思いますし、僕らも不安がありますが、落ち込んでいても何も始まらない」と思いを明かし、「安全第一、健康第一で僕らがエンターテインメントをやっていかないと。お客様も参加できる仕掛けになっているので、最後は会場全体がひとつになって、スタンディングオベーションが生まれれば」と抱負を語った。秋元氏とはリモートで言葉を交わしたといい「大切なのは、ジェシーのファン以外がどうファンになってくれるかだとおっしゃっていた。自分自身も今までとは違うジェシーを出せていると思う」と新境地をアピール。さまざまな世代の声を演じ分ける場面もあり「声帯6個くらいほしい」と笑いを誘った。取材会には刑事役で共演する寺脇康文が同席し、「華を持っているし、大胆かつ繊細。何より真面目」とジェシーの魅力と人柄を絶賛。稽古中から互いに連絡を取り合っているといい、ジェシーが「寺脇さんは本当に優しいんですよ。『自信を持って、どんどん良くなっているよ』という言葉をいただき、励みになります」と感謝を示すと、寺脇は「律儀に連絡をくれるんですよ」とうれしそうに話していた。取材・文・写真=内田涼■公演情報『スタンディングオベーション』<東京公演>8月3日(火)~29日(日)会場:TBS赤坂ACTシアター全34回公演<京都公演>9月4日(土)~7日(火)会場:京都劇場全6回公演チケット料金:S席11,500円A席9,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)<プレイガイド>東京公演:ACTオンラインチケット: ローソンチケット: 京都公演:ACTオンラインチケット: イープラス:
2021年08月03日秋元康氏が企画&原作を手がけ、アイドルグループ・SixTONESのジェシーが主演を務める舞台『スタンディングオベーション』のメインキャストおよび公演詳細が26日、発表され、キービジュアルも公開された。『あなたの番です』(日本テレビ・2019)で一級のサスペンスドラマを、『共演NG』(テレビ東京・2020)で芸能界のタブーを逆手に取った傑作コメディを立ち上げた秋元氏。数多くの名曲を世に送り出してきたヒットメイカーとしてはもちろん、ストーリーテラーとしても高い評価を受けている秋元氏が、演劇において新たな話題作を世に放つ。主演は、SixTONES のジェシー。2020年にSixTONESのメンバーとしてデビューして以来、アーティスト活動に留まらず、CMやバラエティ番組など幅広く活躍するジェシーの、デビュー後初となる舞台出演であり、グループの枠を飛び出し単独初主演・初座長公演となる。共演には、舞台・映画・ドラマといずれのジャンルでも活躍している寺脇康文、元宝塚歌劇団雪組トップスターで、退団後も舞台を中心に活動している水夏希、数多くの名作に出演し、現在放送中の日曜劇場『ドラゴン桜』にも出演している木場勝己、さらに清水くるみ、有川マコト、小林タカ鹿、牧田哲也と、若手からベテランまで、実力派かつ個性豊かな共演者が顔をそろえた。演出は、ストレートプレイやミュージカルにとどまらず、演劇とライブの融合や、言葉に頼らないノンバーバルパフォーマンスなど従来の“演劇”という概念を超えた新しい挑戦をし続けているウォーリー木下氏。脚本は、演劇集団Z-Lionを主宰し、近年はドラマや映画の脚本も手掛け、自身も俳優として活躍する粟島瑞丸氏が務める。本作は、殺人犯が紛れ込んだというまさかの災厄に巻き込まれた『ジョージ二世』という作品の危機を描きつつ、関わる出演者、スタッフのドタバタと葛藤と成長を描いた物語。果たして舞台『ジョージ二世』は観客からスタンディングオベーションを得ることができるのか。公開されたビジュアルで、“コメディ”に相応しい、凛々しくも可笑しいジョージ二世=ジェシーの姿がお披露目された。同舞台は、8月3日~29日に東京・TBS赤坂ACTシアター、9月4日~7日に京都・京都劇場で上演される。
2021年05月26日水谷豊と反町隆史「早くも『相棒』の続編が決まりました。連ドラとしては20作目で、今秋から来春までの2クールで放送される予定です」(テレビ局関係者)テレビ朝日が誇る人気ドラマシリーズ『相棒』。水谷豊が演じる杉下右京とバディ役を組むのは今回も─。「反町隆史さんで内定しています。今回の出演で7シーズン目に入る反町さんは、初代の相棒だった寺脇康文さんの出演歴に並ぶ“最長コンビ”となりますね」(同・テレビ局関係者)常に世間の注目を集めている相棒役。冠城亘を演じる反町の続投が決まったのは、水谷との“ソリ”が合っているからなんだとか。「『相棒』に加入した1年目、水谷さんからのアドバイスを台本に毎回書き込んだり、作品に対して真摯に取り組む姿勢から、周囲の信頼を得ました。水谷さんが、休憩中に話そうとしていた時事ネタやうんちくをド忘れすると、すぐさまフォローに入るのも反町さん。今では、撮影のない時期もマメに連絡を取っているそうです」(制作会社関係者)■反町のヒヤヒヤする行動も水谷の胃袋をつかんだことも、反町が最長の相棒に指名された理由のようだ。「反町さんは飲食店の事情に詳しく、地方ロケがあると、焼き肉店やホルモン鍋の名店、老舗ラーメン店などに“一緒に行きましょう”と誘って仲を深めています。ある撮影現場では、反町さんが毎朝飲んでいるという“手作りニンジンジュース”を差し入れて、水谷さんもご満悦でした」(芸能プロ関係者)水谷からの信頼も厚く、7シーズン目の相棒に就任する反町だが、現場からは不安の声が……って何で!?「たまにですけど、反町さんの行動に“ヒヤヒヤ”することがあるんです。例えば、冬の寒い日の撮影のとき、水谷さんを中心に180度回る屋外ヒーターで出演者が暖を取っていたところ、突然反町さんが自分にだけヒーターが当たるように首を固定させちゃって……。周囲の人たちも“えっ!?”という感じで、その場の空気が一瞬凍ってしまいました。ハマっているコンビなので次回の続投は納得ですが、ちょっとだけ不安……(笑)」(同・芸能プロ関係者)水谷の反応を気にして、周囲の人たちが肝を冷やすのは無理もないが─。「もちろん水谷さんも反町さんの“奔放ぶり”を何度か目撃していますが、全然気にしていませんよ。むしろ、自由気ままで明るく、飾らない性格の反町さんを気に入っているくらい。その証拠にプライベートでは一緒にゴルフを楽しんだり、反町さんからのお子さんに関する相談に水谷さんが乗ってあげるなど、公私ともに“相棒”の間柄ですからね」(芸能プロ幹部)今秋放送されるという『相棒』続編についてテレビ朝日に問い合わせると「今後の編成に関して従来お答えしておりません」との回答だった。水谷には、反町の自由奔放ぶりが逆にハマってる!?
2021年05月13日(左から)水谷豊、寺脇康文シーズン19が終了し、『相棒ロス』に陥っている人もいるのでは?開始から21年という長きにわたり、高視聴率を誇り続けるドラマ『相棒』(テレビ朝日系)。水谷豊演じる杉下右京とさまざまな事情を背負う“相棒”との秀逸なストーリーが、多くの人の心をつかんできました。そんな次の『相棒』を、ファンのみなさんに大胆予想してもらいました!■もはや恒例! 次の「相棒」は誰だ!?3月17日にドラマ『相棒』(テレビ朝日系)のシーズン19が最終回を迎えた。同作は2000年に2時間の単発ドラマで放送されて人気を博し、その後連続ドラマ化、映画化、スピンオフ映画など幅広く展開。20年ものあいだ多くのファンを魅了し続けている。『相棒』は、水谷豊演じるキレ者すぎて警察組織内で疎まれている警視庁特命係の警部・杉下右京が事件に首を突っ込んで、勝手に解決する刑事ドラマ。英国紳士な振る舞いをする“右京さん”とともに捜査に奔走する“相棒”とのやりとりが見どころだ。初代相棒の亀山薫(寺脇康文)を筆頭に、2代目神戸尊(及川光博)、3代目甲斐享(成宮寛貴)と代替わりをして、反町隆史が4代目相棒の冠城亘を6年間演じている。『相棒19』のラストで冠城の卒業は発表されなかったが、シリーズが終了するたびに“次の相棒は誰か”という考察がファンのあいだで盛り上がり、もはや風物詩となっている。テレビ朝日関係者は相棒選びについてこう明かす。「相棒の選定は、水谷豊さんの意向をうかがいつつ、ドラマに深みが出る人物を選ぶ傾向があります。偶然にも男性の相棒が続いていますが、もちろん女性も対象になります。ただ、人気作というプレッシャーやシーズンが続くと拘束期間が長くなるなど、ハードルが高い仕事なのも事実。引き受ける側も慎重にならざるをえない事情はありますね」性別や年齢を問わず、人気作の重圧に打ち勝ってスケジュールの調整もできる人物……凶悪犯を探し出すレベルの難問かもしれない。そこで今回はシーズン19の終了を記念して、相棒を愛するファンたちに「次の相棒」を大胆妄想、もとい大胆予想してもらった。■脳筋系→知的系、繰り返しの法則まず名前が挙がったのが、子役出身の若手俳優・神木隆之介だ。「ちょっと若すぎるかもしれませんが、優しくて素直な印象がある神木クンからは実直な“亀山イズム”を感じます!ただ、初代は頭脳担当の右京さんと体力担当の亀山というバランスでしたが、神木クンの場合は文系のバディになりそうですね」(40代/女性)「歴代の相棒は“脳筋系”と“知的系”を交互に繰り返していると仮定すると、5代目は若手で知的なイメージの神木クンがしっくりきます」(20代/女性)4月から大手芸能事務所・アミューズを独立する予定の神木。サプライズ人選としても可能性あり?同様に、冷静沈着な相棒を希望する声も多数寄せられた。「相棒の登場人物はみんな濃くて人間らしく、愛すべきキャラクターばかり。その一方で、相棒や周りの人とどんなに親しくなっても杉下右京の軸がブレないのも最高です!甲斐享、冠城亘と『動』の相棒が続いたので、次は高橋一生さんや窪田正孝クンが演じる『静』の相棒が見たい」(40代/男性)「紳士的な雰囲気の山崎育三郎さん。右京さんと優雅にティータイムしてほしい」(30代/女性)醸し出す雰囲気だけでなく、右京と並んだときのビジュアルも重要な要素といえる。「亀山薫のような“濃い顔ライン”も欲しいですね。坂口憲二さんなら右京さんとの体格差もいい感じ。復帰作にならないかな」(50代/女性)「ソース顔なら、確かな演技力を持つ柳楽優弥クンを推したい!感情が読めなくて、右京さんに“若いころの自分”を思い出させるキャラクター。謎に包まれた右京さんの過去を解き明かしてくれそうですよね」(40代/女性)薄味の塩顔相棒も負けてはいない。「笑福亭鶴瓶さんの息子・駿河太郎さん。鶴瓶さんにそこはかとなく似ていて、寡黙な演技がいいんですよね。鑑識出身で職人気質な相棒が似合いそう」(30代/男性)「草なぎ剛クンの相棒が見たい!新しい地図つながりで稲垣吾郎ちゃんには頭脳犯を演じてほしいですね」(40代/女性)実は、稲垣吾郎を犯人役に推す声はほかにも。「右京さんもワインに詳しいので、犯人の吾郎ちゃんと意気投合してほしい!昔、ヤミ金社長の多治見という男が右京さんと音楽の趣味で心を通わせるエピソードがあるのですが、事件解決後に右京さんが留置所にいる多治見にレコードを差し入れるシーンが最高で……。吾郎ちゃんにもそんな役を演じてほしいです」(40代/女性)■女性バディにまさかの家族!?ここまで男性の候補者が名を連ねたが、もちろん女性の相棒候補も名前が挙がっている。「相棒は魅力的なキャラクターたちの掛け合いがほっこりしますよね。女性活躍の世相を反映して、大島優子さんに女性初の相棒になってほしいです。すでに何度か臨時の相棒をしている仲間由紀恵さんと雰囲気がカブらず、一生懸命、右京さんからいろんなことを学んで吸収する相棒になってくれそう」(30代/女性)「ダークホースで水谷さんの実娘・趣里さんはどうでしょう?女優として知名度もあるし、演技も上手。相棒役は難しいとしても、犯人役などで右京さんに説得されるシーンがあったらおもしろそう」(20代/女性)かなりの大穴予想だが、意外と的中したりして?『相棒』に熱狂しているのは一般視聴者だけではない。ロックンロールバンド「横浜銀蝿40th」のドラマー嵐さんは、単発ドラマ時代から相棒を楽しんでいる生粋のファンだ。「実質45分で事件を解決するスピード感がいいよね!今の4代目の冠城亘と杉下右京は、成熟したコンビだなと思う。ただ俺は、亀山薫の不良っぽさや無鉄砲でちょっとマヌケなところが好きだったから、そろそろ亀山に復帰してほしいんだよね。もう警察官ではないから、特別編になるだろうけど」(嵐さん)亀山の帰国を祈りつつ、次の相棒を予想してもらうと「若手を起用して、視聴者の若返りを図りたい」と嵐さん。「サプライズ感があるのはジャニーズ系の俳優。木村拓哉でもおもしろいし、解散するV6の森田剛クンも男っぽくて好きだな。今後は長期のスケジュールも押さえられるだろうし、インパクトがあって新しい視聴者を取り込めそう。イチオシは退所した錦戸亮クン!すごく男前だし、そろそろファンの人も演技する彼が見たいんじゃないかな。 女性の相棒なら、元AKBの大島優子ちゃん。アクションもできるしピッタリだと思う。今、相棒に出ている女刑事はしっかり者が多いけど、彼女ならちゃめっ気がある相棒を演じてくれるかもね」(嵐さん)長年相棒を見続けている嵐さんならではの視点。ぜひ制作陣にも参考にしてもらいたい!清水アキラの秘蔵っ子演歌歌手・美里里美さんも、自他共に認める『相棒』ファンのひとり。ちなみに、ドラマの初放送時は6歳だったとか。「祖父が『相棒』が大好きで、デビューのため上京してひとり暮らしを始めてから、改めてハマりました。好きな登場人物は、川原和久さん演じる伊丹憲一刑事です」(美里さん)実際、コロナ禍の再放送で『相棒』にハマる人も多いそう。そんな美里さんの推し相棒も亀山薫。「熱血な亀山を右京さんが止める構図が好き」と美里さん。「最終回で冠城亘の卒業は発表されませんでしたが、可能性はゼロじゃないですよね。私としては、今度はユーモラスな相棒だとおもしろくなるのではないかな、と。安田顕さんや大倉孝二さんが演じてくれたら、新機軸になりそう!」(美里さん)また、彼女には相棒で見たいストーリーがあるとか。「以前、質店を経営する善良な老人が、助けた若者が関わった事件に巻き込まれるというエピソードがあったのですけど、師匠(清水アキラ)が被害者として、振り込め詐欺のような現代のお金がらみの犯罪に巻き込まれる話が見たいです(笑)」(美里さん)たしかに、シリアスとコメディーを使い分ける清水アキラの妙技は見ものだろう。今回、さまざまな名前が飛び出したが、ファンの思いはひとつだ。今回話を聞いたひとりは、相棒の大切さをこう語る。「右京さんひとりが“相棒”ではなく、相棒が隣にいてこその右京さんなんです」杉下右京と相棒が織りなすハーモニーこそが『相棒』最大の魅力なのかもしれない。美里里美さん●1995年宮城県生まれ。2017年に歌手を目指し上京。2019年『夕月波止場』でテイチクレコードよりメジャーデビュー。師匠はものまねタレントの清水アキラ。嵐さん(横浜銀蝿40th)●3月17日に配信限定シングル『逢いたくて逢いたい』を発売。「横浜銀蝿40thコンサートツアー2020~It’sOnlyRock’nRoll集会完全復活編JohnnyAllRight!~」4月2日~5月3日。詳細はHPにて■原田龍二が語る、『相棒』の魅力おっちょこちょいで惚れっぽい、“自称・特命係第三の男”こと「陣川公平」を長年演じている原田龍二。陣川刑事といえば、シーズン3の初登場以来、定期的にゲストのメイン回を任される人気者だ。「単発ドラマが連続ドラマになるのは、かなりレアなケース。旅番組で地方に行ったときは『陣川クン』『助さん』『座敷わらし』のうち、どれかの名前で呼ばれるので、それだけでも相棒の偉大さを感じます。座敷わらしは僕じゃないですけど(笑)」原田は相棒が長年愛されている理由をこう語る。「作品のおもしろさはもちろん、スタッフを大切にする(水谷)豊さんが現場のムードを整えてくれています。何より、スタッフ全員が阿吽の呼吸で動いていて一切のムダがない。ほかの現場が悪いのではなく相棒がスゴすぎるんですよね。いっぽうで、僕は勝手に豊さんを心の師匠と慕っているんですけど、いつも温かく迎えてくださって休憩中はずっとバカ話をしてるんです(笑)。『相棒』のオファーをいただくと豊さんに会えるうれしさと同時に、気が引き締まります。少しご無沙汰していますが、今後もずーっと陣川クンを演じたいですね」原田龍二(はらだ・りゅうじ)●1970年、東京都生まれ。第3回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを受賞後、ドラマや映画などさまざまな作品に出演。司会者として『バラいろダンディ』(TOKYOMX)金曜日を担当。芸能界きっての温泉通、座敷わらしなどのUMA探索好きとしても知られている。現在、YouTubeチャンネル「原田龍二のニンゲンTV」を配信中!
2021年04月11日「今、みんなが我慢をしたり、悲しい思いをしていたりしますが、そんななかでもエンタテインメントは必要であってほしい、と願っています。これはシンプルに楽しめて元気になれる作品です」そう語る寺脇康文(59)が岸谷五朗(56)と共に立ち上げた演劇ユニット「地球ゴージャス」が初の海外作品に挑む。トニー賞7部門にノミネートされ大絶賛されたミュージカル『The PROM』(東京公演/3月10日〜4月13日TBS赤坂ACTシアターにて。大阪公演/5月9〜16日フェスティバルホールにて)だ。「勉強熱心な五朗ちゃんがブロードウエーで見つけてきてくれました。昨年、25周年という大きな節目を迎え、次はどんな作品にしようか考えていましたが、この作品なら地球ゴージャスとして挑戦したいと思いました」寺脇が演じるのは鳴かず飛ばずのミュージカル俳優トレント。「トレントはどこか自分と似てるところがあるんです。この人も舞台で頑張っているんだけど、1本だけメジャーなテレビドラマに出ていたから街で顔が売れているんです。僕もよく『テレビで見ていますよ』と街で声をかけられることがありますし、トレントは表裏がなく思ったことをすぐ口に出してしまう愛すべき空気が読めない男でもあります」映画版でメリル・ストリープが演じて話題となったブロードウエースターD.D.アレン役には、3人のキャストが選ばれた。「ミュージカルスターで大ベテランの(保坂)知寿さんは歌と踊りとお芝居三拍子そろっていますし、一流バレリーナの草刈(民代)さんは立って歩いているだけで美しい。(大黒)摩季さんは歌はもちろんですが、役者にはまねのできない超越した演技をするんです。まったく異なった魅力を持つ3人ですね」「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月22日「勉強熱心な五朗ちゃんがブロードウエーで見つけてきてくれました。昨年、25周年という大きな節目を迎え、次はどんな作品にしようか考えていましたが、この作品なら地球ゴージャスとして挑戦したいと思いました」こう語る寺脇康文(59)が岸谷五朗(56)と共に立ち上げた演劇ユニット「地球ゴージャス」が初の海外作品に挑む。トニー賞7部門にノミネートされ大絶賛されたミュージカル『The PROM』(東京公演/3月10日〜4月13日TBS赤坂ACTシアターにて。大阪公演/5月9〜16日フェスティバルホールにて)だ。寺脇が演じるのは鳴かず飛ばずのミュージカル俳優トレント。「今、みんなが我慢をしたり、悲しい思いをしていたりしますが、そんななかでもエンタテインメントは必要であってほしい、と願っています。これはシンプルに楽しめて元気になれる作品です」昨年、緊急事態宣言をうけ、地球ゴージャスの舞台も途中休演に。自粛期間中は、公演に合わせて体作りに専念した。「朝起きて半身浴をしてストレッチしたら、公園を走って筋トレして、という生活を一人で4カ月間しました。今野敏さんの本など読書もいっぱいしましたね」急に訪れた休みを有意義に過ごしたようだが、コロナ禍にあって無念さも感じているそうだ。「いちばん悔しいのは、キャストのみんなと飲みに行けないこと。今までは毎日必ず誰かを誘って親睦を深めていましたから。いつ何が起きてもおかしくない状況。未来の予定をたてるより、今、飲んでいるお酒をじっくり味わったり、『いま』を楽しむことが大事なのかな、と日々考えていますね」「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月22日女優の葵わかなと三吉彩花が9日、東京・TBS赤坂ACTシアターで行われたミュージカル『The PROM』の取材会&公開稽古に、共演の大黒摩季、草刈民代、保坂知寿、霧矢大夢、佐賀龍彦(LE VELVETS)、TAKE(Skoop On Somebody)、岸谷五朗、寺脇康文とともに出席した。『The PROM』は2018年にブロードウェイで開幕。19年にはトニー賞 7部門にノミネートされ大きな話題となり、20年12月には、メリル・ストリープ、ニコール・キッドマンという豪華な顔ぶれで映像化も実現した。物語の舞台は、アメリカの高校で、卒業生のために開かれるダンスパーティ"プロム"。レズビアンの主人公エマ(葵)が、様々な人たちとの触れ合いにより、"自分らしく生きる"ことを貫こうと奮闘する姿が描かれ、エマの元に現れる落ちぶれかけたブロードウェイスター4人の傍若無人な行動に、劇場は笑いの渦に巻き込まれ、ブロードウェイらしい華やかな音楽とダンスシーンに、誰もが手拍子をしたくなるようなハッピーミュージカルとなっている。翌日に初日を迎える心境を聞かれると、葵は「2カ月みんなで一生懸命、稽古をしてきて、今は早くお客さんに"こんな作品なんだよ"というのをお届けしたい気持ちでいっぱいで、緊張もあるんですけど、どちらかというとワクワクしたり楽しみが強いです」と声を弾ませ、「今回、この作品は映像化されないので、一期一会的な作品になるんだと控え室でも話していて、今このタイミングでしか見ることができないキャストやストーリーだったりするので、ここに来てくださるお客様とも一期一会だと思って、毎日頑張っていけたらなと思っています」と力を込めた。また、エマの同性の恋人アリッサを演じ、今回が初舞台となる三吉は「稽古をしてから長い道のりだなと思っていたんですけど、気付いたら初日が明日で、あっという間に今日という日が来てしまって不思議な感じです。こんなに月日が経つのが早いと感じるのは初めてです」と目を丸くしつつ、「この会場の大きさに負けないように、来ていただいたお客様にはたくさんの大きなパワーをお届けできるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。さらに、レズビアンの高校生カップルを演じる上での役作りや、お互いに意識している点を尋ねられると、葵は「(三吉との関係性は)非常に良好です。稽古場で2ヶ月一緒に過ごす中で、彩花ちゃんとわかながいい関係性になっていって、人間としても一緒にこれから長い公演をともに戦っていけるいいパートナーになれていると思います。その私たちの本当の関係性が、エマとアリッサになったときにもすごく生かされていると思うので、今は何の心配もなく2人で虹をかけて行こうというやる気に満ち溢れています」と目を輝かせ、三吉は「(初共演の葵とは)初めてという感じがしなくて、気が付けばずっと一緒で、何をするにも付いて回って、くっつき虫のように過ごしていたら、2人がどんなときでも一緒にいることが当たり前になってきて、それがエマとアリッサにとっても、愛し合っている関係性が当たり前のことなんだとリアルに表現できる関係性になってきていると思うので、とても安心しています。ねっ!!」と葵と微笑み合った。そんな2人の魅力を聞かれた岸谷は「わかなちゃんは難しい役どころを見事に演じてくれています。その中で必死に歌う曲が何曲かあって、難しい曲ではありますが、とっても感動して心に響く歌で、それを今、我々に届けてくれています。必ずお客様に感動していただける曲になっていて、わかなちゃんの歌になっているなと思います」と絶賛すると、葵は「本当に!? ありがとうございます」と恐縮。これに三吉と大黒は「私、昨日泣いたんだよ。号泣した」「私も泣いた」と口を揃えた。一方、三吉について岸谷は「苦悩して成長して、そして愛を育みながら、お母さんと戦いながら、PTAと戦いながら、成長物語がたくさんある役で、それを三吉彩花が繊細に、ひとつひとつを大切にクリアにして演じ切ってくれています」と褒め、「最後のエマとの2人のシーンは、我々、客席いてもちょっとヤバいです。みんなが一瞬で感動できる2人のシーンになっていて、それだけ大事にこの役を演じてくれています。初舞台とは思えない感じになっておりますので、そちらも楽しんでください」とアピールした。同ミュージカルは3月10日(水)より4月13日(火)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて、5月9日(日)より16日(日)まで大阪・フェスティバルホールにて上演される。
2021年03月10日今年で俳優生活37年目の寺脇康文さん。22歳で俳優デビュー。以来、多くの作品に出演。また、周りを包み込むような温かい人柄で情報番組『王様のブランチ』の初代MCを務めるなど、常に第一線で幅広く活躍している。盟友・岸谷五朗さんとともに結成した演劇ユニット「地球ゴージャス」も昨年25周年を迎えた。その「地球ゴージャス」が話題のブロードウェイミュージカル『The PROM』で、初の海外作品に挑戦する。3月10日の開幕を前に、「舞台への熱い思い」「岸谷さんとの友情」「人生の転機となった3つの出会い」「来年還暦とは思えない若さの秘密」などなど……たっぷり語っていただきました。寺脇康文(撮影/齋藤周造)■盟友・岸谷五朗との関係2020年の「地球ゴージャス」結成25周年は、記念公演がコロナ禍のためわずか8公演で中止になり「非常に悔しかった」と語る。25年間を振り返って思うことは──。「僕たちの中では、本当につい最近始めた感覚があって。一作一作、自分たちの全力を込めて作ってきて、楽しんでいただきたくてやってきて、気づけば25周年という……。だから、長かったなも短かったなも、ないんですよね。周りから言われて、“あ!そんなにやっていたんだ”と思うくらいです」「“(地球)ゴージャスの最高傑作は何ですか?”と聞かれると、いつも“最新作です”と答えるんですが、過去の作品も大事にしつつ、常に今やっていること、これからやっていくことを考えているという状態ですかね」演劇ユニット「地球ゴージャス」は、俳優・寺脇康文と岸谷五朗にとって「生きざまそのもの」と言い切る。「この時代にこういうことが起こっているから、こういう作品をやりたいというのを、いつも2人で話し合っています。例えば、東日本大震災の翌年に、みんなが苦しんでいるときだからこそ“楽しいものを作ろう!”という思いで『海盗セブン』を作ってみたり。2016年の『The Love Bugs』では虫を登場人物にして、“もう、人間として世界平和を訴えてもダメだから、虫に言わせちゃえ”とか(笑)。そのときそのときの世相を必ず反映させているので、過去の作品を見て“あ!こんなことを考えていたね”という話を五朗ちゃんとよくするんですけど」岸谷さんは「人生に楽しむうえで欠かせないパートナー」だという。「彼とは出会って36年、ずっと一緒に芝居をしてきていますし、お酒も飲むし、遊びもするし……。ゴージャスの公演では普段、楽屋も一緒ですし。全然違うタイプの人間なんですけど、根本にある“これはいいね、面白いね、これは面白くないね”という感覚が同じなんですよ。だから、これだけ長くやっているのだと思うんですけどね。ケンカもしたことがないですし」「彼がいなかったら、ゴージャスもやっていなかったでしょうし。それだけ大変なことなので、2人だからできるというのはありますね。五朗ちゃんがいつも、“寺ちゃんはいるだけで、いいんだよ。おまえがそばにいると、なんかうまくいく気がするんだ”と言ってくれるんですけど、それはうれしいなと思いますし、僕も全幅の信頼を置いています。でも、僕のほうは“大丈夫、大丈夫”って言ってるだけなんですけど(笑)」■初の海外作品に挑戦する思い大人になってそんな友人がいるなんてうらやましいような、お互いにとってなくてはならない存在。その2人が思いを込めたオリジナル作品を上演し続けてきた「地球ゴージャス」が、初の海外作品に挑戦する。そのミュージカル『The PROM』は、2018年にブロードウェイで開幕し、2019年にトニー賞7部門にノミネート、昨年12月にはNetflixで映像化。今、世界的に注目されている作品を日本版として初上演する。今やるべき作品として今作を選んだ理由を尋ねると、「五朗ちゃんが毎年ブロードウェイに行って、いろいろな作品を見て勉強してくるんです。それで毎回、彼が見てきた舞台の話を聞くんですね。彼が日本版の演出に参加したミュージカル『キンキーブーツ』を初めて見たときも、“日本人のお客様が楽しんでくれると確信した”と言ってましたが、『The PROM』も日本人に絶対に受け入れられると感じたそうで。さらにブロードウェイミュージカルでは珍しく、大人たちがグイグイ引っ張っていく物語も面白くて、僕もすぐにやりたいと思いました」「もうひとつは、25年を過ぎたときにちょうどこの作品に出あって、“そういう挑戦をしてみてもいい時期なのかもな”と。新鮮な風が吹く予感がしたんですよね」物語の舞台は、アメリカの高校で卒業生のために開かれるダンスパーティー“プロム”。レズビアンの主人公エマ(葵わかな)が、さまざまな人たちとの触れ合いにより、“自分らしく生きる”ことを貫こうと奮闘する姿が描かれる。エマのもとに現れる、落ちぶれかけたブロードウェイスター4人の傍若無人な行動に、劇場は笑いに包まれ、ブロードウェイらしい華やかな音楽とダンスシーンに、誰もが拍手をしたくなるようなミュージカル。「この作品のテーマには、LGBTQのことや人種のことなど、世界的にセンシティブになりうる課題が入っているんですが、ゴージャスの作品にも戦争反対であったり常にさまざまな深いテーマがあります。でも、それを楽しい歌と踊り、ゴージャスの場合はアクションなどで包んで、お客様に楽しい時間を過ごしてもらいながら伝えたい。そして舞台を見た後は、元気になって“ああ~面白かった。明日からまた頑張ろう”と思ってもらいたい。そういうところが同じなんですよね」「僕も舞台の資料を見たときに、最後の歌で鳥肌が立って感動が止まらなかった。自分で稽古場で歌っていても鳥肌が立つんですよ。どん底の大人たちが、エマたち高校生に教えられて素直な部分を取り戻したり、高校生たちも大人たちによって、勇気をもらったり。あらゆる年代の成長物語でもあるので、あらゆる世代の方に楽しんでいただけると思います」寺脇さんが演じるのは、鳴かず飛ばずのミュージカル俳優、トレント・オリバー。「僕、トレントが大好きなんですよ。“とにかく人生を楽しんで生きたい”ということと、シンプル・イズ・ベストで何事も難しく考えないところ。トレントはこの作品のテーマをこんなふうにズバッと言うんですね。“外見から見るといろんなことがあるよ。肌の色も違うし、身長も鼻の形も違うよ。でも中身を見てごらんよ、肺があって、腸があって、心臓があって、同じじゃない”と。だから、それをわかれば、みんなが平和に暮らせるでしょ?って」「トレントは非常にスッキリした人間なんです。僕もそんな人生を送れたらいいなと思って。だから演じていてとても楽しいんですよ。今、心身ともに健康状態がすごくいいです(笑)」■人生の転機となった3つの出会い1984年に三宅裕司主催の劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)に入団し、俳優人生をスタートしてから、今年で37年目を迎えた寺脇さん。人生の大きな転機となった3つの出会いがある。「最初は三宅裕司さんという、SETの座長との出会いです。そこで、今の自分がやっていることの土台の技術も笑いのセンスも、スタッフへの接し方や人としての考え方というのを教えてもらえたのは大きかったです」「そして、同じ劇団で五朗に出会えた。これが2つ目です。俳優人生のスタートで人生をともに歩んでいく男に出会えた。それも大きいです」「3つ目は、やっぱり水谷豊さんと出会えたことですね。29歳のときにドラマ『刑事貴族2』で初共演させていただいて。作品のメイン(キャスト)としてのあり方、撮影現場での居方(いかた)、人に対する考え方などを教えていただきました」俳優・寺脇康文の名を一躍メジャーにした作品とえいば、やはり『相棒』。演じた亀山薫は、今も語り継がれるハマリ役だ。「亀山という役に出会ったことは大きいです。もともと、豊さんが2人で一緒にやろうと言ってくださってできた作品なので、亀山はルパン三世みたいなイメージの刑事にしたい、という僕のアイデアをプロデューサーが受け入れてくれたんですね。豊さんのちょっと堅い杉下右京と亀山薫という静と動の刑事像ができていって。自分のやりたかった刑事像がうまくいったことは、豊さんにもプロデューサーと脚本家にも感謝しかないです」「その後、豊さんが“このままやっていると、一生、亀山になってしまうよ。そろそろお前がメインの作品をやっていけ”と送り出してくださって。『相棒』を卒業してから1~2年は、亀山を超えなきゃって気負いがありました。でも、非常に大事な僕の財産なのだから、そこを超える必要はないなと思うようになりましたね」■来年には還暦を迎える現在、59歳。年齢的に人生の折り返し地点を過ぎて、より大切に思うのは「人生を楽しむこと」と明かす。「なるべく楽しい時間を持ちたい。だから、細かいことをあまり考えなくなってきたかな。若いときは、悩むことがひとつのエネルギーですけど、50を越えてくると悩んでいるのがもったいないなと思って(笑)」「例えば若いころは、“この歌のメロディーがどうしてもつかめない。キーが出ない。悔しいから頑張ろう”と思いましたけど、今は“出るキーでやればいいや”っていう考えになって。もちろん努力はしますけど、できることのベストを尽くすというか。ないものねだりするんじゃなくて、自分が今できる能力があるものを生かそうと」普段の生活での楽しみは──。「今はできませんけど、やっぱり仲間たちとお酒を飲む時間が本当に楽しくて。それは、若い方たちに何かを伝える場でもあるし、こちらが何かを学ぶ場でもあるし。そういう幸せな時間っていうのをすごく大切にしたいなと思いますね。“どうしたら一日に楽しい時間がたくさん生まれるのか”というのは、いつも考えています」身長180cmのすらりとしたスタイルは、20代のころからほとんと変わっていないそう。体形維持のためにしていることを聞くと。「お酒を飲みたいし、好きなものを食べたいから、運動はします。でも、無理はしません。しんどいことを続けようとしても気持ちが続かないから、このくらいでいいかという毎日続けられるものをやる。朝起きて、半身浴をして、ストレッチをします。筋トレも腹筋はしますけど、腕立てとかしんどいものじゃなくて、バットの素振りとかで楽しみながらできることをやっています。あと何もない日は、ウォーキングで1時間半~2時間くらい歩きますね」「ジムは苦手なので行かないです。そのほうが自分のペースでできるし、その日の体調や気分で“歩くのも半分で終わろう”とか“筋トレは休もう”とか。楽ちんなところを作っておかないと、張り詰めちゃうので。でも毎朝、半身浴の後に必ず体重計に乗ります。それで食事の量を調節したりはします。身体が商売道具なので最低限のメンテナンスをするのは当たり前ですけど、僕は自分のおなかが出るのがいやなんですよね(笑)」来年には還暦を迎える寺脇さん。これからも演劇への情熱が衰えることはなさそうだ。「今回の舞台の稽古中も、五朗ちゃんと話しましたけど。悲しいかな、昔はできていたことが、できなくなるってことがあるわけですよね。だから60代は、できていた幻に惑わされず、危ないことはやらない勇気を持って(笑)。でも、今のところは、今いちばんしたい芝居を作ることを続けていくでしょうね。あと、地球ゴージャスの最後の目標としては、僕ら2人か、もしくは役者4人くらいの少人数で、全国都道府県を回る公演をするっていうのを決めているんですよ。いつになるかわからないですけど(笑)」(取材・文/井ノ口裕子)〈PROFILE〉てらわき・やすふみ1962年2月25日、大阪府出身。1984年に三宅裕司主宰の劇団スーパー・エキセントリック・シアターに入団し俳優ビュー。複数の公演出演を経て退団。1994年、岸谷五朗とともに演劇ユニット「地球ゴージャス」を結成。以降、舞台、映画、ドラマで幅広く活躍。映画『ブルーヘブンを君に』が6月11日(金)全国公開。現在、NHK Eテレの語学番組『ボキャブライダー on TV』にレギュラー出演中。●公演情報Daiwa House Special Broadway Musical『The PROM』Produced by 地球ゴージャス(東京公演:2021年3月10日~4月13日、TBS赤坂ACTシアター/大阪公演:5月9日~5月16日、フェスティバルホール)脚本:ボブ・マーティン、チャド・ベゲリン音楽:マシュー・スクラー作詞:チャド・ベリゲン日本版脚本・訳詞・演出:岸谷五朗出演:葵わかな、三吉彩花/大黒摩季・草刈民代・保坂知寿/霧矢大夢/佐賀龍彦(LE VELVETS)・TAKA(Skoop On Somebody)/岸谷五朗、寺脇康文ほか〈公式サイト〉
2021年03月08日女優の葵わかな、三吉彩花が16日、都内で行われたミュージカル『The PROM』製作発表会に出席。恋人役で初共演となったが、三吉は「わかなちゃんと本読みで初めて会った時からリアクションの感じとか、醸し出す感じがすごく似ている」といい、「周りの方も『2人は違うけど似ているよね』と言ってくれる。だんだんとカップルっぽさが出てきたと思ってうれしい」と笑顔で語った。女子高生カップルを演じるが実年齢は高校生より上とあって、三吉は「フレッシュさを2人で頑張って出していこうと思う。なんと言っても女子高生ですが(自分たちは)『落ち着いているよね』と言われてしまうことがあるので、キラキラ、にこにこ、元気はつらつに、今の私に失われていた部分がありますので頑張りたい」とフレッシュな演技を目指すと宣言した。葵は「演じるエマは物語中、複雑な関係に身を置いている役。エマが当たり前だと思うことを周囲が理解するのにすごく苦労する。田舎の女子高生が自分の当たり前を貫くために成長していくんです」と説明し、「エマの強さも表現したいけど、そういう状況でもアリッサとの恋路は進めていきたいキラキラとした気持ちもあって、役より実年齢は上ですがエマとアリッサらしいかわいい恋の感じを、プロムを目指してやっていけたら」と意気込んだ。『The PROM』は2018年にブロードウェイで開幕した作品で、翌19年にはトニー賞7部門にノミネート、20年12月にはメリル・ストリープ、ニコール・キッドマン出演でNetflixでも映像化された話題作。アメリカの高校で卒業生のために開かれるダンスパーティー「プロム」を舞台に、レズビアンの主人公・エマ(葵)が恋人であるアリッサ(三吉)とプロムに参加したいと主張したことをきっかけに“自分らしく生きること”を貫く姿を描く。「もし学生時代にプロムがあったら参加したいか?」と問われると、葵は「行かないと思う。華やかな場所や学校の行事が得意じゃない。誘われていたら行っていたかもしれないけど、行かなくていいなら行かないかな…。ちょっと地味なタイプの学生だったので」と苦笑。三吉は「プロムは気になる女の子を男の子が誘って行く印象があるけど、友達同士で行っても楽しそう。仲のいい友達4人くらいで集合して行くのがいいな」と話した。また、同作にはブロードウェイスター役として歌手の大黒摩季がミュージカルに初挑戦する。会見で「ミュージカルは観る専門なのによもや自分が誘われるとは。青天の霹靂」とまさかのオファーにびっくりで、「私は借りてきた猫。日本に連れてこられたE.T.です。すべてが未知との遭遇。記事に“大黒摩季はE.T.”って書いてください(笑)」と報道陣に懇願し、笑いを誘っていた。会見にはそのほか、草刈民代、保坂知寿、霧矢大夢、佐賀龍彦(LE VELVETS)、TAKE(Skoop On Somebody)、岸谷五朗、寺脇康文も参加。舞台は3月10日から4月13日まで東京・TBS赤坂ACTシアター、5月9日から16日まで大阪・フェスティバルホールにて上演される。
2021年02月16日地球ゴージャス初のブロードウェイミュージカル「The PROM」の特別番組が、2月27日(土)にWOWOWで放送されることが発表された。ブロードウェイミュージカル「The PROM」は、 2019年トニー賞で7部門にノミネートされ、 2020年12月にはメリル・ストリープやニコール・キッドマンなど豪華な顔合わせで映画化もされた世界的に注目されている作品。物語の舞台はアメリカで高校の卒業を祝うダンスパーティー“プロム”。 レズビアンの主人公エマ(葵わかな)が様々な人たちとの触れ合いを通して“自分らしく生きる”ことを貫き奮闘する姿が描かれる。特別番組では、葵わかな、 三吉彩花、 岸谷五朗、 寺脇康文など豪華キャスト陣が、作品の見どころのひとつである、 華やかなダンスシーンの稽古場の様子や地球ゴージャスとして初のブロードウェイミュージカルとなる本作にかける想いを語る予定だ。【番組情報】「待望の日本初演!ブロードウェイミュージカル「The PROM」の魅力」・放送日:2月27日(土)午後0:50(再放送2月28日(日)午前11:50)・出演:葵わかな、 三吉彩花、 岸谷五朗、 寺脇康文ほか【公演情報】Daiwa House Special Broadway Musical「The PROM」 Produced by 地球ゴージャス・公演期間 / 会場:3月10日(水)~4月13日(火) / TBS 赤坂ACTシアター・出演:葵わかな、 三吉彩花、 大黒摩季 / 草刈民代 / 保坂知寿<トリプルキャスト>、 霧矢大夢、 佐賀龍彦(LE VELVETS) / TAKE(Skoop On Somebody)<ダブルキャスト>、 岸谷五朗、寺脇康文ほか
2021年01月18日おとな向け映画ガイド今週の公開作品から、人間って…の3本をご紹介します。ぴあ編集部 坂口英明20/11/15(日)イラストレーション:高松啓二今週のロードショー公開は17本(ライブビューイング、映画祭企画を除く)。全国100スクリーン規模以上で拡大公開される作品は『STAND BY ME ドラえもん2』『フード・ラック!食運』の2本。中規模公開とミニシアター系の作品が15本です。その中から、3本を厳選し、ご紹介します。『ホモ・サピエンスの涙』スウェーデンの“映像の魔術師”、世界のなかで異彩を放つロイ・アンダーソン監督の最新作。ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞した作品です。今年のぴあフィルムフェスティバルでも、コンプリート特集が行われ、特別上映されました。観ている途中で黒澤明監督の『夢』という映画を連想しました。「こんな夢を見た」で始まる黒澤の夢の数々。少年の頃の思い出や、悪夢もありました。最後は牧歌的な楽園で終わります。この作品もロイ・アンダーソンの夢の世界といえなくもありません。難解、という人もいるかもしれませんが、夢の世界なんて不可解なもの。ほとんど脈絡がない33シーンが続きます。どんよりとした空気の北欧の街。陰気にみえる人たちの謎の行動……。1シーン1カットによる5分以内の映像。意表をつく発想もあり、人間の内面がさらけだされる寓話のようでもあり。そのどれもが緻密な構造で描かれた絵画みたい。まさに万華鏡のような映画です。少し紹介すると、恋人たちが戦禍のドイツ・ケルンの上空を舞っている。シャガールの絵『街の上で』からインスパイアされて作られたシーン。牧師が心理カウンセラーの診察室にやってきて「神は去った。私はどうしたらいいのか」と打ち明けるシーン。高台の公園のベンチにすわった中年のカップル、女は「もう9月ね」と、ただ、ぽそっとつぶやくシーンなど。どれが琴線にふれるか、は観る人次第です。ロイ・アンダーソンは独特の映画作りで知られています。すべての撮影が、ロケではなく、自分の所有する巨大なスタジオのセットのなかで、行われます。CGはほとんど使いません。模型を使ったり、遠近法を利用した背景画など、昔ながらの映画のテクニックが駆使されています。有名な役者はキャスティングせず、一般人をオーディションで起用するやり方も、リアル感を高めています。どこかおかしい、愛すべき人間たち。ちょっとブラックなところもあります。絶望的にさせる話もありますが、希望がほの見えるシーンもあります。ほんわりとした後味。不条理を楽しむ、そんな気分で気楽にどうぞ。首都圏は、11/20(金)からヒューマントラストシネマ有楽町他で公開。中部は、11/27(金)から伏見ミリオン座で公開。関西は、11/20(金)からシネ・リーブル梅田他で公開。『フードラック! 食運』もう、肉好きにはたまりません。がぜん、“みすじ”が食べたくなります。 いやいや、滅多に焼肉食べないんだよなぁ、って人も焼肉店に行きたくなってしまうかと思います。これほど焼肉が美味しそうに見える映画は初めてです。食通で知られる、ダチョウ倶楽部・寺門ジモンの初監督作品。これまで番組や雑誌記事で彼の食レポを目にしたことはありましたが、その舌体験がそこここに素敵なスパイスとなり、彼にしかできない、おいしい食と人の映画になりました。EXILE NAOTOがフードライター佐藤くんで、土屋太鳳がサイトの編集者竹中さん。このふたりが、グルメの新サイトで究極の焼肉をとりあげることになり……、と一見『美味しんぼ』的設定。ふたコトめには「この店は食べログ上位です」と、にわか知識をふりかざす竹中さんに対し、佐藤くんは、個人的な食体験から磨きあげた超人的な味覚と嗅覚、そして持って生まれた、おいしいものにめぐりあえる「食運」がついているようです。おそらくジモン監督が食めぐりをするなかで見聞きしたエピソードや、出会った食の達人たちの反映でしょう。でてくる焼肉屋主人たちの一家言がなるほどの連続。演じる役者さんの味のある顔もほれぼれとしますし、確かにこんな感じの親父さんやおかみさん、いますね。寺脇康文、大和田伸也、東ちづる、そして渋いね白竜が。天才佐藤くんのルーツは、りょう演じる母にあったというあたり、泣かせてくれます。彼の肉の焼き方、これ、店でやったら嫌われそうだなぁ、という感じのかなりオーバー・アクション。でも、真似したくなるんだなぁ。『泣く子はいねぇが』大みそかの夜。青年たちが、鬼の赤や青の仮面をつけ、髪をふりみだし、「泣く子はいねぇが」と大声をあげて家々を襲う秋田の伝統行事「男鹿のナマハゲ」。それを受け継ぎ、郷土の文化を守る若者たちの美談とか、そした話ではねえだす。仲野太賀が演じる主人公・たすくは、一応ナマハゲを受け継ぐひとりですが、仕事もなく、だから金もない。結婚して子どもができたのに、妻には愛想をつかされて途方にくれるだけ、そういうどちらかというとみっともない青年です。その年は、テレビの中継も入り、ナマハゲの映像が全国に流されるという晴れの舞台になるはずだったのですが、心にくったくがあったのでしょう。各家でだされる振る舞い酒をしこたま飲んだたすく君は、なんと、とんでもないことをしでかしてしまい……。そこから始まる苦闘の日々。彼が、それでも何とか一人前のおとなの男になろう、父親になろうともがく姿を描きます。監督は、初の自主制作長編作品『ガンバレとかうるせぃ』がPFFアワード2014で映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)と観客賞をW受賞した佐藤快麿(たくま)。この作品が劇場デビュー作になります。佐藤監督の原案をバックアップし、映画化にむけた原動力になったのは是枝裕和監督率いる映像制作者集団「分福」(企画協力)。仲野太賀のほか、妻・ことね役に吉岡里帆、親友・亮介役に寛一郎、余貴美子、山中崇、柳葉敏郎(秋田出身)といった豪華な配役が並びます。すでにいくつかの国際映画祭でも上映され、撮影の月永雄太はサン・セバスティアン国際映画祭で最優秀撮影賞を受賞しています。最初と最後に登場するナマハゲ。幼い子どもにとって、その姿は怖いなんてもんじゃないだろうな、と思います。そのナマハゲを見事に活かしたラスト。涙です。「がんばれよ!青年」と声をかけたくなります。
2020年11月15日福士蒼汰が初のダークヒーローを演じた「DIVER-特殊潜入班-」が10月20日のオンエアで最終回を迎えた。SNSには福士さんと野村周平の2人を「最高のバディ」など絶賛する投稿とともに「もっと見たい」「続編希望」の声も続出している。本作は「グランドジャンプ」(集英社)連載の同名コミックをドラマ化。急増する犯罪組織に対抗するため悪に近づき、悪に手を染めながらも、自身の正義で悪を駆逐する――兵庫県警に秘密裏に設けられた潜入捜査官チーム、通称“D班”の活躍が描かれてきた。窃盗や暴力事件の常習犯だったが、高いIQと判断力、身体能力が認められ“D班”の一員となった黒沢兵悟役の福士さんをはじめ、幼い頃から文武両道で防衛大学を首席で卒業したが、その後“D班”に参加する佐根村将役の野村さん。兵庫県警組織犯罪対策課で現場指揮をとりながら裏で“D班”メンバーを束ねる伊達直哉役の安藤政信。秘密裏にD班を結成し陰で操る阿久津洋子役のりょう。D班に協力する闇医者の皆本麗子役で片瀬那奈。ホワイトハッカーの宮永壮一役で浜野謙太。若手刑事役で「Aぇ!group」正門良規といった面々が出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。最終回では警察に身柄を拘束された兵悟は、今回の一件が阿久津をつぶそうとする警視庁の遠藤(小市慢太郎)の仕業だと聞かされるが、翌日護送車から脱走、反撃のチャンスをうかがうなかで、テロ騒動の発端となった爆発事件の犯人が映った監視カメラの映像が偽物であることに気付く。佐根村はかつて兵悟をかばって死んだ刑事・岡本(寺脇康文)の息子で、阿久津と共に遠藤を陥れるために今回の事件を仕組んでいた…というストーリーが展開。放送後のSNSには「やっぱり福士蒼汰と野村周平コンビはいいわぁ」「野村周平と福士蒼汰、最高のバディ」など福士さんと野村さんのバディぶりを讃える反応が多数寄せられる。また「色んなとこに潜入する福士蒼汰と野村周平もっと見たい」「5話では物足りなかったから、続編希望」「ハマってしまったから寂しいもう5週やっとくれ」「またD班、組対課の活躍が見たいです!ぜひ続編をお願いします」など、続編希望の声も続々と投稿されている。(笠緒)
2020年10月20日2019年のブロードウェイで話題となった新作ミュージカル『The PROM』が、2021年に東京と大阪の二拠点で日本初上演されることが決定した。本作は、2018年にブロードウェイで開幕し、2019年にトニー賞にノミネートされた新作ミュージカル。今年12月には、メリル・ストリープ、ニコール・キッドマンによってNetflixで映像化されることも決定している。日本初上演にあたり、演出を手がけるのは今年結成25周年を迎えた地球ゴージャス主宰の岸谷五朗。アメリカではブロードウェイキャスターたちの傍若無人が行動で劇場を大爆笑に巻き込んだ本作を、日本公演では作品のテーマを大切に、地球ゴージャスが得意とする華やかなエンタテイメントやコメディを盛り込んでいく。物語は、LGBTQの高校生エマが同性のパートナーとプロムに参加することを表明したことから、そのことに反対したPTAによりプロム自体が中止となる場面から始まる。インディアナの小さな町は大騒ぎとなり、メディアによって報道された結果エマはアメリカ中の注目を集めることに。そんなエマと彼女を応援するという名目で、イメージアップを図ろうと集まったのがブロードウェイで落ち目の俳優たち。彼らが乗り込んできたことで、さらに街は大混乱。一方エマも俳優たちに振り回されながら自分のアイデンティティを見つけていく。現代社会が抱える問題をテーマにしながら、LGBTQのティーンエイジャーが自分らしい生き方を貫く姿を描いた本作。ニューヨークの独りよがりなブロードウェイスタたちの物語でもあり、他人を受け入れることや、寛容であることの大切さハッピーな興奮とともに感じることができる。主人公エマを演じるのは、NHK連続テレビ小説『わろてんか』でヒロインを務め、近年はミュージカル『ロミオとジュリエット』や『アナスタシア』などで主演に抜擢されたミュージカル界期待の新人、葵わかな。その恋人アリッサを、モデルとして活躍する一方、ミュージカル映画での主演も記憶に新しい三吉彩花が演じる。さらに今回が初舞台であり演技初挑戦となるトップアーティスト大黒摩季、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ数々の受賞歴を持つ女優・草刈民代、元劇団四季看板女優で退団後もミュージカル界で活躍する保坂知寿がブロードウェイスターのD.Dアレンをトリプルキャストで務める。また、元宝塚劇団月組トップスター霧矢大夢、LE VELVETSの佐賀龍彦、Skoop On SomebodyのボーカリストTAKEなど、葵と三好を支える豪華キャストが集結した。2019年のブロードウェイで観劇した岸谷が惚れ込んだブロードウェイミュージカル『The PROM』の日本初上演に期待したい。【出演者コメント】<葵わかな>今回初めて地球ゴージャスに参加させていただけること、このお話に関われること、とても光栄に思います。演出の岸谷さんはじめとする共演者のみなさんとお稽古させていただく中で、どんなエネルギーが生まれるのか、今からとてもワクワクしています。私が演じるエマは、同性愛者の自分自身や恋人の幸せな時間を願って、行動を起こします。うまくいかずに傷つくこともあるけれど、それでも応援してくれる仲間と出会えたことで、希望を持つ事ができます。この作品を通してエマの中で一貫していると感じたのは、いつでも自分を誇りに思っているという事です。そんな風に、かっこいいくらいに優しいエマの思いに寄り添いながら、精一杯務めていきたいです。公演は来年になりますが、ぜひ観に来ていただけたら嬉しいです。<三吉彩花>お話を伺った時、口が開いたまま暫く瞬きが出来ないくらい嬉しかった事を覚えています。それも「The PROM」という性の多様性を題材にしたブロードウェイ作品。プレッシャーを感じておりますが、生き生きとした三吉彩花を皆様にお見せできるように。そして男女という壁にとらわれず、ありのままの自分でいることの素晴らしさを皆様に伝えられるように、チームの力をお借りしながら精進して参ります!是非、楽しみにして頂けたら嬉しいです。<岸谷五朗>今年、10万人のお客様に観劇いただけなかった25周年祝祭公演。あの無念を心に、地球ゴージャスが満身創痍の中お贈りする新作は初のBroadway Musical!しかも!2019年度のトニー賞候補作品。しかも!世界初の海外プロダクション公演。しかも!Netflix版が完成した直後に日本での舞台公演!2019年、実際にBroadwayで観劇してから日本で絶対に公演をしたいと思った作品です。コロナを吹き飛ばすには最高の演目、骨太なテーマに巧みな登場人物。Broadwayならではのコメディーセンスと最上級のダンス・ナンバー!ゴージャスがゴージャスにBroadwayを料理する、大ミュージカルになるでしょう!乞うご期待下さい。<寺脇康文>今回のキーワードは、「リベンジ&チャレンジ!」そう、リベンジ。悔しかった。25周年祝祭公演が8公演しか出来ず、皆さんとの貴重な共有時間が奪われてしまった!その想いを胸に、皆さんでリベンジしましょう!そして、チャレンジ。地球ゴージャス初のブロードウェイ作品への挑戦!ゴージャスパワーとの化学反応へチャレンジします!そして今回も、豪華キャストが集ってくれました。劇場でお待ちしております。皆さんと共に前へ!【公演概要】Broadway Musical『The PROM』(Produced by 地球ゴージャス)東京公演:2021年3~4月/TBS赤坂ACTシアター大阪公演:2021年5月/フェスティバルホール公式サイト:
2020年10月12日福士蒼汰がダークヒーローを演じる「DIVER-特殊潜入班-」の3話が10月6日にオンエア。今回は安藤政信演じる伊達の娘が狙われるという展開に。伊達の“派手ファッション”と、ラストに登場した寺脇康文に大きな注目が集まっている。「グランドジャンプ」(集英社)連載の大沢俊太郎の「DIVER-組対潜入班-」をドラマ化。10代の頃は窃盗や暴力事件の常習犯だったが、高いIQや身体能力が認められ、秘密裏に結成された「潜入捜査官チーム」(通称“D班”)の一員として、犯罪者逮捕のためには仲間をもだまし、多少の犠牲もいとわない冷酷非道な“DIVER(ダイバー)”黒沢兵悟を福士さんが演じる本作。幼い頃から成績優秀、防衛大学を首席で卒業し海上自衛官としてエリートコースを歩んでいたが、ある真相をつかむために“D班”に参加する佐根村将には野村周平。兵庫県警組織犯罪対策課で事件現場の指揮をとりながら、裏で“D班”を束ねる伊達直哉には安藤さん。彼らに協力する闇医者の皆本麗子にが片瀬那奈。ホワイトハッカーとして彼らを手助けする宮永壮一に浜野謙太。“D班”を秘密裏に結成し陰で操る同県警本部長・阿久津洋子にりょうといったキャスト。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。神戸の中華街で刺殺事件が発生、被害者の飯島洋介は8年前、伊達が逮捕した殺人犯だったが、親族が警察の天下り先企業の重役だったことで、警察は証拠を捏造、飯島は減刑されていた。さらに伊達の元に8年前の事件関係者の家族が相次いで誘拐されているとの情報が。宮永がダークウェブを調べると伊達もターゲットになっており、ひとり娘の亜紀(宮野陽名)の身にも危険が迫っていると考えた伊達は休みを取って亜紀を守ろうとするが、伊達の自宅に覆面男が現れ亜紀を誘拐。1人で捜査を始める伊達だが亜紀を誘拐したのは兵悟と佐根村で、亜紀はD班のもとに匿われていた…というのが今回のストーリー。誘拐犯は8年前の事件で妻と子どもを失った丸山で、佐根村たちに追い詰められた丸山は自殺しようとするも、伊達がぎりぎりのところで止める。しかし丸山は同じ刑務所にいた8年前の犯人の1人を殺害し、結局自殺してしまう…というラストだった。伊達にスポットが当たった今回のエピソード、「安藤政信さんの出番が多くて、ずっとキュンキュンしながら観てました」「安藤政信がイケ散らかしてるドラマ」など、伊達を演じる安藤さんに注目した視聴者からの声が続々とSNSに投稿される。また「安藤政信くんがカッコイイーーしかも刑事ーー派手なファッションの刑事」「あんな派手スーツに派手シャツ似合う刑事とか他にいない」など伊達のファッションにも多くの反応が。そしてラストでは兵悟が寺脇康文演じる男性に銃口を向けるシーンも。「ここで寺脇康文くるか!」「寺脇さん気になる!気になる!!早く続きが見たい」と、寺脇さんの出演にも大きな注目が集まっている。(笠緒)
2020年10月06日寺脇康文と塚地武雅(ドランクドラゴン)が多彩な女性ゲストを迎え、ミュージカル仕立ての即興劇を届ける『あなたと作る~etude The 美4』シリーズ。その製作発表が行われ、寺脇・塚地のほか、今回のゲスト4人のうち早川聖来(乃木坂46)と山口乃々華(E-girls)が登壇した。コロナ禍だからこそ行える舞台鑑賞の形を模索しようと、寺脇とTBSテレビ・安江圭プロデューサーが発案した本企画。シリーズ第1弾は無観客の配信限定で開催され、視聴者はチャット機能を通じて、出演者に演じて欲しいキャラクター設定を自由に投稿できる。その“お題”を受け取った3人は即興でミュージカルを構成。河内肇のピアノ生演奏をバックに、この瞬間だけのスペシャルな作品が幕を開ける──。「ソーシャルディスタンスを保ちながら少人数で行える演目を考えた時に、稽古期間を設けずに済む“即興劇”が思い浮かびました」「配信のチャットを使えばリアルタイムでお客さんとコミュニケーションが図れて一体感を演出できる」と企画のスタートを紹介する寺脇。ホストとしての“相棒”に塚地を選んだのは、2019年のドラマ共演時における彼の振る舞いに「塚っちゃんの生み出す感情に流れに則った真摯で切実な笑いが、僕の大切にしているスタンスに重なったから」と信頼を寄せる。これを受けた塚地は「恥ずかしさしかないなぁ!」と恐縮。しかしすぐ気を取り直し、「お客さんから設定やヒントをもらって始まるので、ぜひ積極的にチャットへ書き込んで」と呼びかける。同時に「ゲストを応援しているファンの方々は、彼女たちに演じてもらいたいキャラクター案が採用されたら一生の記念になりますよ!」「どんな展開になるか予想もつかない参加型のドキドキ感を味わってもらいたい」と笑顔を見せた。ゲストは早川・山口のほかに、今夏ハリウッド映画デビューを果たした秋元才加、声優の内田真礼が名を連ねる。即興ミュージカルには彼女たちが築いたこれまでのキャリアが反映されるというが、どんな仕上がりを期待しているか──。そう尋ねられた早川は、乃木坂46の加入前に13年ほどクラシックバレエを習っていた過去を打ち明ける。加えて「幼少期から演劇や子どもミュージカルに参加してきたので、その経験を糧にできたら」と飛躍を誓った。E-girlsメンバーの山口も「これまでパフォーマーとしてお仕事してきたので、これから挑戦したいお芝居の中に自分の強みであるダンスを取り入れたい」と続き、「独自の世界をつくっていきたいです」と抱負を述べた。配信は、10月21日(水)19時=秋元、23日(金)19時=内田、24日(土)14時=早川、24日(土)19時=山口の計4回。アーカイブは各回の翌日まで視聴できる。チケット発売中。取材・文:岡山朋代
2020年10月01日アイドルグループ・乃木坂46の早川聖来が、即興ミュージカル『あなたと作る~etude The 美4』に出演することが決定。このほど取材に応じ、意気込みを語った。TBSでは、10月21日、23日、24日の3日間にわたって即興ミュージカル『あなたと作る~etude The 美4』を無観客配信限定で開催。Etude(エチュード)とは演劇の道を志したものであれば誰もが一度は経験する即興劇。今回は、出演者の役設定などのお題を生配信で観ている観客からチャット機能を使って直接受け取り、ミュージカル仕立てでEtudeを創り上げていく。3日間連続で出演するのは、多くの舞台を踏んでいる熟練の役者である寺脇康文と、俳優としても活躍するお笑いコンビ・ドランクドラゴンの塚地武雅。この2人に加え、毎回、各界で活躍する女優を1人招く。21日(19時開演)は秋元才加、23日(19時開演)は内田真礼、24日(14時開演)は乃木坂46の早川聖来、24日(19時開演)はE-girlsの山口乃々華が出演する。寺脇、塚地、山口とともに取材に応じた早川は、「コロナの影響でたくさんのエンターテインメントの場が失われているなと日々感じているので、こんな素敵な企画を実践しようと動いてくださる方がいるということにすごく感銘をうけましたし、その中で私も出演させていただけるということで本当にありがたい機会だなと思っています。配信と言う形ではありますが、みなさんに楽しい演劇を届けられたらいいなと思っています」とあいさつ。即興劇の経験を聞かれると、「乃木坂46に加入する以前、お芝居がもともと好きで、演劇のワークショップに行っていたときに何度かEtudeをレッスンという形でやらせていただいた」と明かし、「自信はないんですが、あるつもりで、前向きに頑張りたいなと思っています」と意気込み。「同期の4期生のメンバーが『おめでとう』『絶対見る』と言ってくれたので、仲間も見ているから一生懸命頑張らなきゃっていう前向きな気持ちでいます」と笑顔で話した。また、「乃木坂に加入する前から13年間クラシックバレーを習っていたり、小さいときから演劇に興味があって地元の子供ミュージカルとかに毎年参加したりしていたので、そういう経験も含め、表現することに対してすごく積極的に今まで取り組んでいたのかなと思います」と振り返り、「そういう経験を生かして新しい一面をお届けできるように表現者として頑張りたいと思います」と語った。さらに、役の設定などを決めるのは視聴者ということで、「私の運命は見ているみなさんに託されているので、お願いします!」とメッセージ。この日行ったリハーサルでは、マクドナルドが好きということから、「私のスマイル5000円」が口癖の店員のマクドナル子を演じたそうで、寺脇から「聖来のスマイルは?」と振られて、「5000円」とキュートなスマイルで返す場面もあった。
2020年10月01日