第二子が生まれたのは、第一子が1歳7カ月のときでした。歩くのがだんだんじょうずになってきて、目が離せない年頃です。第一子の遊びに付き合うため、第二子は首が据わってからは常におんぶ。お昼寝もずっとおんぶの状態でいたことも少なくありません。ある日、第二子と落ち着いて向き合って遊ぶ機会があり、「こんな顔して笑うんだっけ……?」とハッとさせられた私の体験談をお伝えします。 常におんぶで行動していた2歳児はまだまだ抱っこもたくさんしたがるし、走るのがじょうずになってお外で遊びたがる年頃です。第一子の遊びに付き合うためには、第二子は抱っこでは不便なので、首がすわってからは常におんぶひもでおんぶをしていました。 外だけでなく児童館や支援センターなどの室内で遊んでいるときも、ベッドに寝かせておくと泣いてしまうし、おんぶをしていれば大人しいので、常に背負って歩いている状態でした。 わが子の顔をあまり見ていなかったかも!?あるとき、たまたま第一子がパパと2人で遊びに出かける機会があり、家で第二子とゆっくりできる日がありました。膝に座らせて向き合って遊んでいて、ふと「この子、こんな顔で笑うんだったっけ?」と思う瞬間がありました。 「よく考えてみたら、おんぶばかりしていて、最近この子の顔をろくに見ていないんじゃないか……」とハッとし、わが子を不憫に思ったのです。反対に、じゃあこの子は母親の顔もあまり見ていないということになると思い至り、申し訳なく思うと同時に少し焦りも感じました。 なるべく室内では座らせておくことに反省はしたものの、それでも第一子のことを考えるとおんぶをしないわけにはいきません。なるべく家にいるときは第二子とちゃんと向き合うようにしようと心がけ、そうこうするうちに体がしっかりしてきて安定しておすわりができるようになりました。 すると行動範囲も広がり、おんぶや抱っこをしていなくても泣くことが少なくなってきたのです。室内遊びのときは座らせておくことができるようになり、自然と私と向き合う時間も増えました。 赤ちゃんの成長は本当に早くて、毎日表情が変わっていくのだなと実感しました。以降、わが子の顔を意識して覚えておこうと心がけることができたので、あのとき気づけてよかったと思っています。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年04月12日子どもが産まれると何かとお金がかかりますが、中でも出費がかさむのがオムツ代。ご存知のとおり、オムツはサイズが大きくなるほど単価が上がります。もうすぐ2歳のわが子はLサイズのパンツタイプのオムツを使っており、特におしっこの回数が増える冬場のオムツ代は高くつきました。どうにかしてオムツ代を抑えたい…そんな思いから試した2つのことについて紹介します。「テープタイプ」はハイハイまでと思い込んでいたら…わが子と同年齢の子どもがいるママから聞いた話。そのママはなんと、子どもが新生児のころからずっとテープタイプだけを使い続けていました。一方、わが子はハイハイをするようになってテープタイプでのオムツ替えが難しくなったタイミングでパンツタイプに移行しており、1年以上ずっとパンツタイプ。子どもが大きくなるとテープタイプのオムツは使えないものだと思い込んでいたので、びっくりしました。筆者の地元のドラッグストアでは、Lサイズの44枚入りのパンツタイプと54枚入りのテープタイプが同じ値段で売られています。1枚単価はパンツタイプが約26円、テープタイプが約21円と、パンツタイプのほうがやや割高。わが家の場合はLサイズのパンツタイプを1か月に4パック(176枚)ほど消費するため、もしテープタイプに変えることができれば約880円の節約になります。実際にわが子で試してみた!本当にテープタイプのオムツが2歳近くの子どもに使えるのだろうか…と、半信半疑でしたが、1パックだけテープタイプを購入してわが子に履かせてみたところ、普通に使えることが判明しました。パンツタイプと比べて太ももまわりがゆるくなりやすいので履かせるときに注意が必要ですが、1か月以上使ってもおしっこやウンチが漏れたことは一度もありませんでした。現在は万が一のことを考え、外出時は安心感のあるパンツタイプ、自宅にいるときは割安のテープタイプといったように使い分けています。わが子は1歳半を過ぎたあたりからオムツ替えのときに動かず、じっとしていてくれるようになったので、テープタイプのときは新生児と同じように仰向けに寝かせてオムツを取り替えています。テープタイプのオムツを着用した娘。動き回ってもしっかりフィットしていますテープタイプはズレや隙間ができないようにしっかりテープを止める必要があるため、オムツ替えが苦手でじっとしてくれない子どもには履かせづらいでしょう。また、子どもの体型によっては漏れてしまうこともあるかもしれません。普段、オムツをまとめ買いしている人もテープタイプを試すときは少量パックなどを買って、問題なく使えることをチェックしましょう。おしりふきも節約できる?おしりふきは子どもの月齢が上がっておしっこの間隔が空いてくると消費が減りますが、おしっこ・ウンチの回数が多い新生児のころは結構な出費になります。元保育士のママに聞いたところ、おしりふきの節約には霧吹きがいいとのこと。赤ちゃんのおしりに霧吹きで水を吹きかけ、ティッシュで拭ってキレイにする方法です。わが家でも子どもが3か月くらいのころから霧吹きを使っており、ウンチのときだけ仕上げにおしりふきを使うようにしています。おしりふきと違ってゴシゴシしないため、子どものおしりが荒れにくい利点も。わが子が下痢で小児科の診察を受けたときも、医師から「きちんと水洗いしてあげてるんですね」と子どものおしりのきれいさをほめられました。100均で購入した霧吹き。置き場所に困らない小さいサイズのボトルを選びました現在、わが家で消費するおしりふきは1か月に2パック以下で、200円もかかっていません。オムツをテープタイプに変えたことも加わり、かなり節約できたと感じています。オムツ代の出費に悩んでいる人は、オムツのテープタイプと霧吹きでのおしりふきを試してみてくださいね。
2019年01月18日新年あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします。新年一発目の記事は、「しつけ」についてです!約1年半前のことです。上の子イチコは3歳。0歳の子どもがいる友だち、1歳になりたての子どもがいる友だちと集まりました。そこであることを聞かれたのです。3歳のイチコに注意することが日常すぎて、いつから声かけをし始めたか、まったく覚えていませんでした!育児って目の前のことに必死すぎて、振り返ると本当いろんなこと忘れてる…。その後どうだったか記憶をたぐり…そしてふと思い出したんです!イチコが0歳のとき私も同じことで悩んで、近くの保育園の先生に聞いたことを…!先生のおっしゃるとおり、泣かずにおもちゃを貸せるようになるのは、3歳の終わり…いや、4歳になってからだったと思います(まさかのそこ曖昧)。でも先生の言う、「親が『まだわからんやろ』『できひんやろ』と決めつけて何も言わないより、子どもがわかってなさそうでも、できなくても伝え続ける」って大事な気がします。いつかわかってくれるときは来るし、それを行動に移してくれるときも来る。それを想像して…いまイヤイヤ期でおもちゃを貸せない二太郎に、「貸してあげようね」と言い聞かせる日々です。ふぅぅぅ…。(デカめのため息)
2019年01月07日こんにちは。わたしはこいしさんと申します。現在4歳差の姉妹を育てている主婦です。子育てをしていて、私が一番難しいなと感じているのが「しつけ」です。上の娘は6歳になり、いろんなことが理解できているなと思う反面、「分かっているはずなのに、なんで何度言っても直らないんだろう…」そんな風に感じることも増えました。そんな日々の中で、わたしはふと、自分の幼少期のことを思い出しました。ただのおばさんの思い出話ですが、私と同じように「(子どもが)何度言っても聞かない! キィーーー!」となりがちなお父さんやお母さんに読んでほしいです。■父の口癖うちの父の話をします。父はわりと豪快な性格で、口調がかなり荒っぽいです。自営業をしており、取引先とはかなりフレンドリーな付き合いで、私は父が敬語を使っているところをほとんど聞いたことがありませんでした。そんな父は怒ったとき、「バカやないんか!」と言うのが口癖で、幼少期の私にも、その口癖がしっかりとうつってしまっていました。あるとき、私は友だちとの会話の中で、何も考えずに「バカやないん!」と口にしてしまったことがありました。私としてはツッコミ、くらいの気持ちだったのですが、そのときの友人の反応…そうではありませんでした。■友人の反応友だちを傷つけて、そして怒られるという出来事は、私にとってすごく強烈でした。「バカ」は、絶対使っちゃいけない言葉だということ、無神経な言葉によって人が傷つくことがあることを、私は友人との会話で学びました。■親ではなく他人から学ぶ経験単純に、母親から「バカは言ったらいけんよ」と言われてもきっと流れてしまっていたと思います。「ああまた言いよるわ」くらいに思っていたと思います。たとえば、親に叱られるのはある意味慣れていても、他人に叱られる体験ってなかなかないですよね。家で言い聞かせていることも、本当の意味で理解をするのは、外で痛い思いをしたときなのかもしれません。きっと娘も、理解力はついてきたけど、まだまだ経験が足りてないだけなんじゃないかなと思うんです。だから私も、「いますぐになんとかしたい」という気持ちはいったん置いておいて、「いつか分かるときがくるよね」という気持ちで接していきたいな、と思っています。そんな私の昨晩の様子を載せておくのでぜひ参考にしてくださいね。※本文はあくまで理想論です
2018年12月29日こんにちは!現在、生後11か月の娘を育てているイラストライターのみさこです。私たち夫婦共通の話題といえば、子どもが生まれてからはもっぱら、わが子。子どもの成長のひとつひとつに、一緒に喜んで盛り上がれることがとても楽しいこの頃です。最近夫婦で悶絶した娘のかわいすぎる行動についてお話ししたいと思います。ギャン泣きだったひいおばあちゃんからのプレゼントが…娘が生後半年のときに、ひいおばあちゃんからアヒルの乗り物のオモチャをもらいました。動かすとアヒルの頭が上下に動く仕組みになっているオモチャです。かわいいのですが、娘は動くアヒルを見てギャン泣き!仕方なく、一度も使わず封印することに。数ヶ月後、再びオモチャとご対面現在娘も生後11か月に!そろそろ使えるかな、ということでアヒルのオモチャを出してみました。久々のアヒルのオモチャとの再会に娘は、というと……以前とは打って変わり、ニコニコで興味津々でした!!アヒルを押しながら歩く娘。アヒルの頭が上下に揺れます。それを見た娘は立ち止まると……アヒルのマネをして頭を振り始めたのです!!あまりにかわいすぎる行動に、すかさず動画撮影!その動画は、早く見せたくてすぐに旦那に送りました。なにより嬉しい、娘の可愛さを旦那と共有できること旦那もかわいすぎる娘の行動に大興奮!(笑)最近では、毎晩夫婦でその動画を見返しては、会話に花を咲かせています。娘のかわいいを誰よりも一緒に共感してくれる旦那。娘の「かわいい」を共有して、夫婦の時間も濃密になっているなあと感じています。●ライター/みさこ
2018年09月29日ウーマンエキサイトで人気連載中のちゅいママさんの記事 「心配性は女の子に多い? 怖がりな子どもが安心する接し方」 で行ったアンケートで、不安を感じてしまうお子さんのエピソードや、親としての接し方についてお聞きしました。心配事で頭がいっぱいになってしまっているわが子を見て、ママたちはどのように感じているのでしょうか。■わが子は心配し過ぎ?実施した「子どもが心配し過ぎているな(心配性だな)と思ったことがありますか?」のアンケートでは、「ある」と「ややある」をあわせると半数以上の53.6%の方がわが子は心配し過ぎることがあると感じているようです。Q.子どもが心配し過ぎているな(心配性だな)と思ったことはありますか?ある 29%ややある 24.6%ない 44.8%その他 1.6%では、子どもたちはそれぞれどんなことを心配しているのでしょうか。■何度もランドセルを確認する子どもちゅいママさんも子どものころには、忘れ物が心配だったと書いています。アンケートの回答でも、学校の持ち物を忘れてしまうことについて不安に思っているという回答が一番多く上がりました。学校の用意を何回も見直し、連絡帳どおりに用意してるのにそれでも不安で、全教科の教科書を持って行こうとする。提出物の締切日を連絡帳に書くときに、自分で早い日にちに書き換えてくる。学校では忘れ物が連帯責任とされるようで、必要な物や書類を何回も確認してはホッとして、寝る前にも確認。次の日も確認。確認し終わって、教科書がないという理由でランドセルから出してみたり、あたりを探したりして、結果として「大事なもの」を置いて学校へ行ってしまうということがありました。確認に確認を重ねて失敗したということのようです。しつこいくらいランドセルの中身や宿題をチェックします。夜に見て、朝に見て、出かける直前に玄関で確認して、と何度も確認しています。親が支度し、登園していた保育園や幼稚園時代と異なり、自分で支度して、自分の足で小学校へ登校するようになると、子どもたちも責任感や自覚が芽生えてくるのかもしれません。でも一方で、「自分でしないといけない」といった思いも強くなるのかも。だからこそ「忘れ物をしたくない」という思いが強まり、持ち物に対する不安を感じているように思えます。■親が敏感になるから? トイレの心配忘れ物に次いで多かったのが、トイレに関する心配でした。とくにトイレトレーニング中は、親も敏感になっている場合も多く、子どももより心配になってしまうのかもしれません。トイレトレーニング中で「オムツじゃないと漏れちゃう!」って言います。実際、ちゃんと、トイレでできてるのに…。トイレトレーニングの時期、出ないのに何度も何度もトイレに行く。失敗したときに私が怒っちゃったことが何度もあったからかなぁ…。反省…。外出中や習いごとといった子どもにとって「ここで失敗したくない」と必要以上に緊張やプレッシャーを感じてしまう場面では、トイレに何度も行くという行動が起こってしまうようです。また小学生になっても「休み時間のたびにトイレに行く」という場合も。ただ、「トイレの心配」というのは、大人になっても、緊張するシーンではトイレに行きたくなるという人が多いもの。外出先などでは「ここにトイレがあるね」と場所だけでも伝えてあげると安心するかも。もし生活するうえで不便なほど過剰になっている場合などは、一度専門医に相談することも検討してもいいかもしれません。 ■「心配しすぎてしまう」わが子が心配!?「心配しすぎてしまう」もわが子の性格。それはわかっていても、何度も何度も確認したり、聞いてきたりする子どもを見ていると、「やっぱりここまで心配し過ぎちゃうのは大丈夫…?」という思いも起こってきます。子どもたちは、どんな状況で、心配になってしまうのでしょうか。新しいお弁当箱にしたときに、いままでのお弁当箱とは違う場所にお名前シールを貼ったため、「先生、わかるかなぁ?」と何度も心配をしていた。交通安全教室の1週間前から、「みんなが見ている前で自転車にうまく乗れるかな…」と不安のあまり夜眠れなくなっている娘がいろんな意味で心配になりました。わたし自身、運動神経が極端に悪く、運動会が終わったその日から、1年後の運動会を憂鬱(ゆううつ)に思っていたタイプで気持ちがよくわかるだけに…。ポジティブな大人になってほしいと願うばかりです。死に対しての恐怖がすごい。北朝鮮のロケット発射のニュースを観れば、「ここに落ちてこない?」地震のニュースがあれば、「この家はつぶれない?」麻疹など伝染病が拡大してると聞けば、「死ぬ病気? 俺もなる? なったら死ぬ?」などなど…。小4男子です。いつもと違うイベントがある、大勢の前で何かをしないといけないとき、怖いニュースを見たとき…。子どもが心配してしまう原因は、本当にさまざまです。不安を抱える中、それでも親に聞く、確認するというように、子どもながらに真剣にその問題に取り組んでいる様子がうかがえます。■ママたちがしている、わが家の「心配」対処法心配になると子どもたちは、親に質問、確認、依頼してくると回答した方がとても多くいました。そんな子どもに付き合うことはアンケートの回答からもとても苦労していることが読み取れます。子どもの反応を見ながら、ママたちがとった対処法は大きく分けて「寄り添う」「促す」「諭す」この3つに分けられました。<子どもに付き合いとことん確認作業>●本人が納得するまで準備をさせます。ハンカチやティッシュ、箸やマスクなどの小物は、予備をいつも持っていると安心するらしいので、予備も好きに持たせてます。好きな言葉は「予備」と言ってました。●子どものやりたいようにさせました。それが息子にとって一番安心できる方法だと思ったので。やってみると安心するかなと。●小学生になることに不安を覚えたわが子と、冬休みに小学校に電話をして見学させてもらいました。教頭先生が案内してくださるなかで、「給食は全部食べきれなくても大丈夫」と伝えてくださったことで安心し、その日から泣くことはなくなりました。<まずは子どもを安心させる>●子どもが気になっていることを子どもの前で先生に直接電話し、話をしました。●「ダメそうならお母さんがいるから(学校に行くから)」と。いつでも逃げ道があることを伝えて安心させます。●お気に入りの香りを子どもに選んでもらい、寝る前にパジャマに付けたり、ハンカチに付けて学校へ行ったりと、香りをお守り替わりにしました。本人も安心するようで、あまり忘れ物とは言わなくなりました。<問題の解決策を子どもに提示>●いくら早く準備ができても、「この時間にしか出ては行けない」と定時にならないと家を出させないことに決めてしまいました。ママ自身が子どもの頃に、「ランドセルちゃんと背負えてるよ。給食も嫌だったら無理しなくていいから。と、『大丈夫だよ』ではない対処法を教えてほしかった」と答えた方もいました。ちゅいママさんは、「子どものころ、不安なときに親に言ってほしかったこと」として次の3つを挙げています。1)一緒に確認作業に付き合ってほしい2)大丈夫だと安心できる目に見える何ががほしい3)助けてくれる人がいるんだという安心感を与えてほしい何度確認をしても同じ不安に駆られてしまう子には、できていることを可視化したり、別の視点で確認しダブルチェックできたりすることも、不安を少しずつ取り除く方法になるのかもしれませんね。 ■子どもの心配事との付き合い方子どもの性格を鑑みながら心配事に一緒にむかう姿勢を模索しているママたち。子どもの性格から、「無関心を装う」「心配事を確認して、親が復唱する」といった対応をとった方もいます。子どもがある程度大きくなった場合には、距離感を測りながら、目と声はかけ続け、見守る姿勢をとるということも必要となってくるようです。ただ毎日何度も「確認して」など言われ続けると、ママとしても少しわずらわしさを感じることもあるでしょう。なかには何度も繰り返される確認作業から怒ってしまったというママの声もありました。毎日のこととなると、実際はそんなときもありますよね。そんなときには自分を責めるのではなく「そんな日もあるさ」と思えればママも、子どもも少しは楽になるかもしれません。「心配がち」ということは、いいかえればとっても慎重派で、手抜きせずに物事を進めていくタイプなのかもしれません。「不安が大きい」ということは、想像力が豊かで、クリエイティブな仕事に向いているということなのかも。子どもが不安に思っている。そんな子どもに引きずられがちになってしまうと、親子で不安が止まらなくなってしまうなんてことも。だからといって無視したり軽くあしらったりしてしまうのも違うと思います。まずは、子どもの不安な気持ちを認めてあげる。その後の対応は、抱きしてめてあげる、心配事を聞く、一緒に確認するなど、子どもの性格を見ながら家庭ごとに違ってくるでしょう。ただ、不安な気持ちに親が寄り添っていることを、子どもには伝えていくことが大切なことではないでしょうか。Q1.子どもが心配し過ぎているな(心配性だな)と思ったことはありますか?回答数:317Q2.子どもが心配し過ぎているな(心配性だな)と思ったエピソードがあれば教えてください※「ある」「ややある」と回答された方のみ回答数:73件Q3.子どもが心配し過ぎているな(心配性だな)と思った際にとった対処法を教えてください。回答数:78件アンケート集計期間:2018/4/26~5/7
2018年05月10日諦めが早い、引っ込み思案、怒りん坊、泣き虫…。ママには、こうしたわが子の短所が目に付いてしまうもの。「いい子に育ってほしい」と思うあまり、どんなに言っても短所が直らないわが子を前にして子育てが息苦しくなっていませんか?新しい年から心機一転、親も子どもも息苦しさから解放される子育て法を取り入れてみましょう!●お話を聞いたのは…親野智可等さんおやの・ちから/教育評論家。小学校で23年間教師を務めた経験を元にメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を配信。新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで大評判に。現在、書籍の執筆、Web記事の連載、全国の小・中学校や幼稚園・保育園のPTA、市町村にて教育講演会を多数行う。「『ダメ!』を言わなければ子どもは伸びる」(PHP研究所)など著書多数。ブログ「親力講座」を毎日更新中。講演の問い合わせはホームページから。子育てママに聞いた!Q「お子さんの短所はどんなところだと思いますか?」● 諦めが早い、集中力がない● すぐにだらける、けじめが付けられない● 柔軟性がない、頭が固い、こだわりが強い● 気弱、内向的、恥ずかしがり屋● 楽しくなると周りが見えなくなる● 忘れっぽい(2017年9月10日~10月3日、Webアンケート、有効回答数1280回答多数のものを抜粋)【見直しの心得1】「短所は子どものうちに直すべき」は大ウソ!まずママたちに知ってもらいたいのは、「短所を直すなら子どものうち」という言葉は全くの迷信だということ。この勘違いが生まれた背景には、子どもに楽器やスポーツを習わせるとみるみる上達するので、「新しいものを吸収させるなら子どものうち」という考え方が定着してしまったことが挙げられます。しかし、短所を直すというのは「もともと持っている自分の資質を改造する」ということで、新しいものを吸収させることとは脳の働きが全く異なります。そもそも同じ土俵で考えられる問題ではないのです。【見直しの心得2】短所を直すのは親ではなく未来の子ども自身大事な取引に寝坊してしまった時、友人をひどく傷付けてしまった時。あらゆる短所は、本人が「このままじゃマズイぞ」と自覚した時に初めて直すことができます。幼稚園児のうちは自覚するほどの出来事が起こりませんから、親がいくら叱ったところで直るわけがないのです。さらに言えば、子どもが短所を自覚するタイミングを親は選ぶことができません。いつか「短所を直したい」と思う機会が巡ってきた時のために、「自分なら直せるはずだ」と思える自信を育てておくことが親の役目です。【見直しの心得3】子どもが小さいうちは「調子に乗らせ」てなんぼ!「短所を注意しないと調子に乗ってしまうのでは?」という声をよく聞きますが、小さいうちは「自分はできる子だ」という自信と、他者を信頼する気持ちを育てることが何より大事。そのためには、大人に都合の良い行動を取った時だけ褒めるのではなく、「無条件の褒め言葉」を一日に最低1回は掛けてください。「生まれてきてくれてありがとう」「ママは◯◯ちゃんと一緒にいられて幸せだよ」「◯◯くんが大好き」。言葉に表すのが苦手なママは、ぎゅっと抱きしめるなどのスキンシップを取って。【見直しの心得4】子どもに伝わるのは「裏の教育」だけ例えば、「片付けないとおやつ抜きよ!」と言ったとします。この時、子どもが学ぶのは「言うことを聞かせるには脅せばいいんだ」ということ。ママの「片付けができるようにさせたい」という意図は伝わりません。これを私は「裏の教育」と呼んでいます。そして、子どもはそれをきょうだいや友達に応用します。ママがしつけのためと思って子どもを叩いていると、子どもも相手を叩くようになります。親の見本は効果絶大ですから、子どもの短所と向き合う時こそ、脅し言葉や乱暴な態度はご法度です。【見直しの心得5】短所が目に付いたときは子どもの気持ちに共感する短所が目に付いて叱りたくなってしまった時こそ、共感言葉を掛けましょう。例えば、朝の着替えの時に「寒い~」とグズる子には「寒いよね~、嫌だよね」と、まずは共感してください。子どもだって本当は着替えなければならないことは分かっているけれど、せめてイヤイヤをしたい心境なのです。「ママは私のことを分かってくれた」と思えれば、そこで気持ちの大部分は満たされますし、自分の気持ちを分かってくれる相手のことは大好きになります。そして、大好きな人の望みには応えてあげたいと思うもので幼稚園児とママの情報誌「あんふぁん」読者3組が挑戦ママが変わると効果が出るの?1週間チャレンジ!「子どもの短所ばかり目に付いてしまう」と悩む3人のママが親野さんとやり取りしながら、「見直し術」を1週間実践しました。いつもの子育てを変えることへの難しさを感じながらも、わが子と向き合ったレポートです。●ケース1朝の支度にとにかく時間が掛かります真栄平(まえひら)渚さんひよりちゃん[年少・3歳]パパ、7カ月の男の子の4人家族布団を畳む、脱いだ服を洗濯カゴに入れる、制服に着替える、持ち物をバッグに詰めるなど、朝の支度に時間が掛かります。やりたいことよりやるべきことを優先する子に育ってほしいのですが、何度言っても効き目がなく、朝は殺伐とした雰囲気に。娘との関係がぎくしゃくしています。「許す」ことで娘と私の間の空気が変わった娘がまだ話せないうちは意識的に気持ちを推し量っていたはずなのに、共感をなおざりにしていたことに気が付きました。朝の支度は相変わらず時間が掛かりますが、「まあいいか」と娘のことも自分のことも許せる気持ちになれたことで、今では冗談を言い合えるほどの穏やかな空気が流れています。私が変わると娘の反応も変わり、それが私の自信となって、久し振りに「子育てが楽しい」と思えるようになりました。●ケース2気に入らないことがあると八つ当たりをしてきます兵頭(ひょうどう)祐枝さん琉雅くん[年中・5歳]パパ、小2のお姉ちゃん、2歳の弟の5人家族私が姉や弟につきっきりになっていると、「バカヤロウ」「ママなんかいなくなっちゃえ」と暴言を吐いたりパンチをしたり。注意すると「ママは僕のこと嫌いなんでしょ」と泣いてしまいます。いけないと思いつつ「言うことを聞かないならおうちに入れないよ」と脅してしまうことも悩み。共感することで笑顔が増えけんかが減った「いい子に育てなくちゃいけない」という気持ちが強く、言い聞かせても通じない状態に苦しくなっていました。正直、息子を叱ることでスカッとしていた面もあり、「叱らず共感に換える」日々は自分との闘いでした。しかし、「生まれてきてくれてありがとう」と愛情を繰り返し伝えることで、「ママ大好き!」と言ってくれるようになりました。息子の笑顔が増えたことで、きょうだいげんかや親子げんかも減りました。●ケース3お友達や妹へのきつい言動が直りません松本さゆりさんにこりちゃん[年長・6歳]パパ、3歳と1歳の妹の5人家族園でもリーダー的存在の娘。しっかりしている反面、妹やお友達に対して命令口調になりがち。お友達のママから「ちょっと冷たい言い方をされて、うちの子が傷ついちゃったみたい…」と言われたことも。「もっと優しく言わなきゃだめでしょ」と注意しますが、直りません。褒めることで娘の言動も穏やかになった娘の命令口調は、私の言い方をまねていることに気付きました。「今の言い方はすごくよかったね」「そう言ってもらえたら、妹やお友達もそうだよなって思えるもんね」と伝え方を変えていくと、娘も言い方を意識する努力が見られるようになりました。びっくりしたのは、娘が自分から「私そうやって褒められるの、すごくうれしい」と言ってきたこと。娘の認めてもらいたい気持ちを満たすことの大切さを実感しました。\ありがちな短所別/ママが叱らないために打つべき一手「そうは言われても、目に余るシーンに直面するとついつい叱ってしまう!」というママに向けて、シーン別に言葉の掛け方の工夫や発想の転換方法を紹介します。イラッとした時はこの一手を思い出してみて!<きょうだいげんかが多い>打つべき一手!並んでテレビを見ている時に「仲がいいわね~」と言う「仲良くできたら褒めよう」と思っていては、永遠に褒められません。「褒めたら仲良くできるようになる」のです。並んでテレビを見ている時や、普通に遊んでいる時に「仲がいいわね」のひと言を掛けましょう。<おもちゃを「買って」など言い出すと聞かない>打つべき一手!まずはその場を離れて気分を変える言葉で終える欲しい物の近くにいると気持ちが切り替わりません。「こっちでお話聞かせて」と言って場所を変え、「欲しいよね」と共感してから買えない理由を説明します。そして、「公園で遊んで帰ろう」と気分を変える提案を。<●支度にぐずぐずしてしまう>打つべき一手!「模擬時計」などで見通しを立てやすくする例えば毎朝8時に家を出るなら、8時を指した時計の絵を本物の時計の横に貼っておき、「時計が絵と同じ形になったら家を出るよ」と言っておきます。やることの見通しが立つと、子どもも取り組みやすくなります。<すぐ人にやってもらおうとする>打つべき一手!鼻歌を歌いながら楽しい雰囲気でやってあげる最近の研究では「できないことを叱っていると自信が無くなり、余計にできなくなる。無理なときはやってあげた方が自立する」と分かってきました。小言を言いながらではなく、明るく楽しくやってあげましょう。巻頭特集監修/西東桂子さん(あんふぁんサポーター)illustrationYAMAMOTO Mamoru
2017年12月06日「わが子はみんな、わけへだてなくかわいい」。頭ではそう思っていても、ついつい一人だけにつらく当たってしまったり、一人だけかわいがってしまうことはありませんか?親子といえども人間同士。合う・合わないの相性もありますが、それがエスカレートしてしまうと、ママも子どもも傷つく結果となります。そこで、心理カウンセラーの立場から、兄弟間でわが子をえこひいきしてしまうママの心理や悩み、その解決法を考えてみましょう。■兄弟間でのえこひいき、「いけない」とわかっていても…あなたのお子さんは一人っ子ですか? それとも2人以上ですか?1人でも2人以上でも。子育てはそれぞれ大変な面があります。同じ親から生まれて同じように育てても、全然違う個性が育っていくのが不思議ではありますが、それもまた「人を育てる」ことの醍醐味なのかもしれませんね。しかし、子どもが複数の場合、ついつい比較したりしてしまうものです。親子といえでも相性はありますから、子どもの個性によって、なんとなく特定の1人をかわいく思ってしまうこともあるでしょう。それが行き過ぎてしまったり、「いけないことだけど一人の子だけをかわいがってしまう」ことにお悩みのママは多く、育児関係で私の心理カウンセリングを受けられる方の中にも一定数います。そんなママたちと話してみると、たいてい普通に思いやりもあり常識的で、決して性格が悪いわけでもなく、「子どもをひいきしてはいけない」と頭ではちゃんとわかっています。それなのにやめられない…。こういったコントロールのきかない感情を子どもに持ってしまったら、どうすればいいのでしょうか。■ママのえこひいきパターンは、大きくわけて2つ特定の子どもをかわいがってしまうママの心理状態は、大きく2つに分けられます。●自分が子どもの時にできた(できなかった)ことを、わが子にやらせているママ。たとえば、自分が子どもの頃「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」と親から言われたことがイヤだったので、長女は思いきり甘やかしてかわいがるといったケースです。●かわいい容姿や、勉強・スポーツができるなど他人に自慢できそうなタイプの子、もしくは真逆で何もかもパッとしない子に執着しているママ。前者は子どもの自慢、後者は「私がいないとこの子はダメだから」とお世話を焼くことに喜びを見出しているタイプです。一概には言えませんが、えこひいきしてしまう気持ちは、ママ自身が子どもだった頃の「満たされない記憶」が形を変えて出てきている場合が多いように感じます。もし、どうしても特定の子どもだけかわいがる行動をやめられないときは、自身の子ども時代の記憶をさかのぼってみましょう。すると「子ども自身」をかわいいと感じているのではなく、「子どもが自分の記憶を満たしてくれる存在」だからかわいいと感じること、ほかの子と優劣はないことに気づくでしょう。 ■子どものえこひいきは、愛情の電池切れサインもう一つ大事なことがあります。それは、罪悪感を持ちながらも特定な子どもばかりをかわいがってしまうときは、えてしてママ自身が「愛情の電池切れ状態」になっていることが多いということ。子どもにとって、ママはいろいろな意味で「絶対」です。あなたに勝つことはありませんし、あなたが思い通りに振る舞ってもすべて受け入れてくれる存在です。あなたを気にかけて顔色をうかがったり、甘え上手で頼ってくる子ばかりかわいいと感じるのは、自分自身が子どもから愛情を得ようとしているからかもしれません。ママのそういった行動でかわいがられる子どもは、必要以上に他人を気遣う小さな親タイプにならざるを得なかったり、逆に自分で何もしようとしない王子様・お姫様タイプになってしまいます。いずれも、大きくなってから人間関係をうまく築けなくなる可能性が残ります。一方、かわいがってもらえないほうの子どもはさみしさや劣等感を抱えることに。どちらの子どもにとっても良いことはありません。もし、子どもに優劣をつけたり、えこひいきするような行動で、愛情を得ようとしていると感じたら、すぐに自分自身をいたわり、愛情を注いであげることが大事。次の3つを試してみましょう。1.信頼できる人に自分の「満たされていない気持ち」を聞いてもらうこと。夫や家族、親友など、あなたのことを丸ごと理解してくれている人に話しましょう。誰にも相談できない場合は、心理カウンセリングを活用するのも一つの手です。2.他人に触ってもらうことで、大切に扱われている感覚を得るのもおすすめ。エステやヘッドスパ、マッサージに行ってのんびりしましょう。3.何もしないのも効果があります。たまには家事も休んでひたすらベッドの中で過ごすのもOKです。自分の愛情電池が満たされてくれば、(相性はあったとしても)特定の子どもに肩入れする気持ちは、自然とコントロールできるようになってきます。「長女につらくあたっているかも…」「いつも次男に厳しく言ってしまう」などと不安を感じたら、ぜひお試しください。
2017年11月19日こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。教育相談では、多くのママから“しつけ”に関するご相談を受けます。厚生労働省における平成16年度全国家庭児童調査でも、小学校低学年以下の子育てにおける不安や悩みの中で、「しつけに関すること」が最も多くあげられています。このように、私の臨床心理士としての経験だけでなく、研究結果からも多くの方がしつけに悩んでいることがわかります。そこで今回は、“しつけが自分の手に負えない”と感じた時の対処法について考えていきます。●しつけに悩むのは普通のこと先ほどご紹介したように、しつけに悩むママはとても多いです。一見するとしつけに関する悩みがなさそうなママも、「うまくいかないな…」「どうしたらいいんだろう」と感じているケースもあります。ですから、“しつけが自分の手に負えない”と感じた時には、『しつけに悩むのは自分だけでなく、一般的なことだ』と考えてみましょう。真面目なママほど、「自分はダメな母親だ」「自分の育て方が悪いから」とすべてを自分のせいにして、落ち込んでしまいがちです。でも、よくよく考えてみると、これだけ多くのママが悩んでいるわけですから、子どもをしつけるのは思った以上に難しいということ です。ですから、“自分のせい”だと必要以上に落ち込む必要はありません。●しつけに完璧を求めすぎない“しつけが自分の手に負えない”と感じているママの中には“完璧を求める傾向 ”が強いことがあります。たとえば、9割できていても残りの1割ができていないと、“まったくできていない”ととらえ、不安や怒りを感じていることもあります。河野(2011)によると、このような完璧主義は、育児不安を抱えるママの特徴の1つともされています。もちろん完璧を目指すことはすばらしいのですが…、ママが100%満足のいくしつけをすることは神業に近いほど難しいと私は思います。ですから、“完全主義”の傾向が強いママは、全てを完璧にやろうとせず”これだけは守ってほしい”という優先順位を立てましょう 。また、完全主義なママほど、ハードな目標を立ててしまいがちです。これだと、お子さんもだんだん苦しくなってしまいます。心理学的にいうと、“少しがんばったらできた”くらいの目標がよいとされています。ですから、周りの基準に合わせた目標よりも、お子さんの発達に合わせた目標を意識していきましょう。●しつけに悩んだら相談する限界まで誰にも言わず、深刻な状況になってようやく明るみになるといったケースは少なくありません。深刻になればなるほど解決が難しくなってしまいます。ですから、しつけが自分の手に負えないと感じた時には、自分だけで抱えこまずに信頼できる誰かに相談しましょう。三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2014)によると、子育てについての相談相手(母親)としては『配偶者・パートナー(74.1%)』『自分の母(70.5%)』『保育士や幼稚園の先生(31.3%)』が上位にあがっています。また、近年の特徴として、家族以外の近所で子育てについて相談できる相手が減っていることが指摘されています。さらにこの調査では、”地域における子どもを通じた付き合いと子育ての楽しさ”の関連についても検討されています。それによると、地域の中で『子どもを通して関わっている人はいない』と回答した人は『子どもを預けられる人がいる』や『子育ての悩みを相談できる人がいる』と回答した人にくらべて、子育てを楽しい(「いつも楽しい」+「楽しいと感じる時の方が多い」)と回答する割合が低い傾向にあることを報告しています。こうしたデータをふまえると、家族以外にも地域の中に子どもを通じた関わり合いをもつ ことの大切さがわかります。私自身の経験からも、地域の中に子どもを通じた関わりを持つことの大切さを痛感します。実は、わが家は長男が1歳の頃、関東から東海へ引っ越しました。引っ越し前は子どもを通じて仲良くさせていただいていた方がいたのですが、引っ越し後には知り合いがまったくおらず孤独な育児を経験しました。また、欧米に比べてわが国での利用は極端に少ないのですが、家族や知人に相談しても気分がはれない時には、専門家に相談してみるのも1つです。たとえば、私が専門にする認知行動療法では、カウンセラーの経験だけでなく科学的に裏打ちされたデータやプログラムをもとにクライエントをサポートしていきます。ご相談に来られた多くのママから「早く相談すればよかった」といった声をいただきますので、日本も欧米のようにもっと気軽にサポートが受けられる環境を整えていく必要があると感じています。----------いかがでしたか?今回は、“しつけが自分の手に負えない”と感じた時の対処法について考えてみました。皆さんの子育ての参考になったら嬉しいです!ライター:今井千鶴子参考文献河野順子(2011)母親が抱える育児不安に関する要因:子どもの育てにくさ、母親の認知様式、父親の育児参加をめぐって東海学園大学研究紀要人文科学研究編 16, 55-64.参考リンク厚生労働省平成16年度全国家庭児童調査三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2014) 子育て支援策等に関する調査2014
2017年10月31日個人差はありますが、赤ちゃんがしゃべりだすのは1歳前後だといわれています。そのころになると、いつ、どのような言葉を発してくれるか楽しみですよね。そこでママたちに、「わが子が初めて発した言葉」を聞いてみました!■定番だけど夫婦のトラブル源に!?定番はやっぱり「パパ」と「ママ」。初めての言葉に選ばれたらうれしいものですが、トラブルもあるようで…。・「ママと呼んでくれたときは、これまでの育児が報われた気がした。夫はその瞬間に立ち会えなかっただけでなく、パパでないことに落ち込んでいた」(32歳・10ヶ月のママ)・「うちの子もママだったけど、私だけでなく夫を見ても『ママ』、車を見ても『ママ』…。言葉を覚えてくれてうれしい反面、ちょっとがっかりしちゃったかも」(28歳・1歳児のママ)・「ママという言葉を聞いてよろんだのもつかの間、夫が対抗して『パパだよ~』と懸命に言葉を教えていた」(30歳・2歳児のママ)・「ママを期待していたらパパだったので、夫に八つ当たりしてしまった」(31歳・4歳児のママ)ママもパパも、自分を先に呼んでほしい! と思うのは当然かもしれません。だからこそ、ちょっとしたケンカになることもあるようですが、それもわが子への愛があふれているからこそ!?■興味のある言葉から覚えるもの?生活に密着した「擬音」系のワードも目立ちます。・「うちの子はもうすぐ2歳になるかな、というときにやっとしゃべれるようになって。そのときに発した言葉は『フーフー』。食事のときにスープなんかを冷ますときに私がこういうからだと思うけど、ただの食いしん坊なのかも…」(28歳・2歳児のママ)・「犬を飼っているからか、『ワンワン』がファーストワードに。まったく吠えない犬なのに、どこで覚えたんだろう?」(31歳・小学3年生のママ)・「うちは『ブーブー』でした。といっても、車やブタの鳴き声のような感じではなく、ブザーというか、ブーイングというか…。気に入ってるのか、しばらく大声で叫んでいたので戸惑った」(30歳・4歳児のママ)・「うちは『ニャー』。猫は飼っていないけど、猫の絵本をよく読んであげていたからかも」(37歳・小学1年生のママ)・「息子が初めて覚えたのは『パン』。母乳だけでなく離乳食もよく食べる子だから、食に関する言葉から覚えたのかな? といっても、食べるパンだけでなく、食事全般を『パン』として覚えていたみたい」(41歳・小学5年生のママ)擬音は短い上に、「音」としても子どもが覚えやすいからかもしれません。教えたつもりがなくても覚えてしまうことがあるので気をつけましょう。■なぜその言葉を覚えたのか…最後は、「なぜその言葉なの!?」と、ママたちが首をかしげてしまったエピソードをご紹介。よほど印象的だったのでしょうか?・「いきなり『きょー』と叫びだした娘。何事かと思ったけど、とくに問題はなかったみたい。しゃべれるのがうれしいのか、しばらく『きょーきょー』といっていた。会話ができるようになってから聞いてみたけど、まったく覚えていなかった」(39歳・3歳児のママ)・「『ひゃーす』と意味不明な言葉を発した娘。もしかしたら夫との会話のせいかも。『お願いしゃーす』とかふざけていたので」(31歳・2歳児のママ)・「うちは『しょえー』だった。もしかしたら『しぇー』なのかもしれないけど、どっちにしても意味がわからない」(40歳・小学4年生のママ)意味不明なワードがずらり。その真意を知りたくなりますが、じつは違う言葉を発しようとしてたものの、うまくしゃべれなかっただけかもしれませんね。たとえ謎の言葉だとしても、わが子が初めてしゃべった瞬間はかけがえのない思い出になります。その一瞬を聞き逃さないよう、一緒の時間を大切にしていきたいですね。
2017年03月25日子どもと一緒に過ごしていると、“やってはいけないこと”を子どもにされて「こら!」と怒りたくなる場面にたくさん遭遇します。「しつけっていつから始めたらいいの?」「しつけは必要?」「どうしたら上手にしつけられるのだろう」といった子育て中の“しつけの悩み”はだれもが一度は抱えるものです。今回は、そんな“しつけ”に悩んだときに知っているとホッとできるポイントをまとめてご紹介します。「しつけ」と「怒る」はイコールではない…そもそも、しつけとは“仕付け”と書き「(「躾」とも書く)礼儀作法を身につけさせること。また、身についた礼儀作法。」(広辞苑第五版より)という意味をもつ言葉です。他にも「作りつけること」「縫い目を正しく整えるために仮にざっと縫いつけておくこと」などの意味ももっています。身が美しいという漢字から想像されるように、“キレイな所作を身につけさせる”こともしつけのひとつです。また、社会のなかで生きていくために必要なマナーや模範的な行動なども教えていくことも“しつけ”に含まれます。しつけは「いけないことをしたから怒る」のではなく、「正しいことを身につけさせる」ことだということを、まずは頭に入れておくようにしましょう。いつからしつけをスタートさせる?しつけの本来の意味を考えると0歳から始まっていると定義することもでき、また、厳密に「何歳から始めましょう」というものではありません。ただ、ひとつの目安としてのしつけのスタート時期としては、2歳を過ぎた頃からとされています。これは、しつけが「礼儀作法を身につけさせる」意味をもつことが関係しています。2歳頃には、それまでなんでも周りの大人にやってもらっていたことを「自分でやる!」と自己主張をはじめる子どもが多いようです。自我が芽生えはじめたこの頃に、正しいやり方やマナーを教えながら“自分でできるようになる=身につけさせる”のがしつけの本来の目的ではないでしょうか。そのための準備段階として、0歳のうちから周りの大人、特にもっとも身近な存在であるママやパパや見本となる姿を見せておくこともポイントとなります。また、赤ちゃんの頃に築いた信頼関係がその後のしつけや教育に影響します。それが、「しつけは0歳から始まっている」と言われることにつながっていくのです。現実的には、1歳を過ぎた頃から、交通ルールを守ることや人に危害を加えないなどの、自分や他人の身を守ることは教えていくのがいいでしょう。あくまで、叱る・怒るのではなく、“身につけられるように教えていく”姿勢で取り組めるように気をつけてみてください。しつけの上手なママ・パパになるしつけを上手に進めていきたいと思ったときに、「どう叱ればいいのか」という注意することに目が向けられがちですが、しつけは「ほめる」ことも大切です。しつけを進めるに当たって、できるだけ心がけておきたいポイントをまとめてみました。■ほめ方「◯◯ちゃん/くん、すごいね」「えらいね」と抽象的にほめるのではなく、「お着替えができたね」「上手にスプーンで食べられたね」とできたことを具体的に伝えるようにしましょう。できるだけほめる回数を多くしたほうが、しつけはスムーズに進みます。子どもの行動を見守ってあげるようにして、「できた!」という気持ちを尊重してあげられるような声掛けがおすすめです。なんでもかんでも「すごいね」「えらいね」「さすがだね」と言うのではなく、「◯◯ができた」「●●ができるようになったね」と行動を言葉にして表してあげるだけでも子どもは「ママ(パパ)は見てくれている」と安心することができます。しつけの中で“ほめる”目的は、子どもの自尊心を伸ばしてあげることにあります。「自分はできる」という気持ちを育てられるような言葉を選ぶようにしていきましょう。■叱り方まず叱るときには、端的に「何がいけないことなのか」を伝えるようにします。言葉を理解できるようになってきている年齢であれば、「なぜいけないのか」も一緒に伝えられるといいでしょう。このときに注意したいのが、“叱るのに長い時間をかけない”ことです。大人でもクドクドと何時間も叱られるのは嫌なものですが、子どもも同じで、時間が経てば経つほど「何を叱られているのか」わからなくなってしまいます。たとえば、食べ物を下にわざと落としたことを叱りたいのであれば「食べ物をわざと落とすのはいけない」ことと「下に落としたらもう食べられなくなる」「食事を作ってくれた人に失礼な行為である」など、やってはいけない理由を伝えたら、叱るのはそこで終了です。決して、「毎日毎日同じことで…」「何度言えばわかるの」「昨日もやった、あのときもやった」と過去を蒸し返して怒るようなことはせず、その場だけで終わらせるようにしましょう。年齢によってしつけの仕方は変える? 基本的なしつけのほめ方・叱り方のコツは、どの年齢でも同じですが、しつけの仕方やポイントはそのときどきによって変わります。ここでは、0歳児・1歳児・2歳児・3〜5歳児に分けてしつけの仕方のポイントをチェックしておきましょう。■0歳児0歳児の頃は、コミュニケーションのベースとなる“安心感”や“信頼感”が身につけられるようにすることが大切です。これらは、しつけの第一歩となる感情で、ママやパパなど身の回りの大人に安心感を抱き、信頼しているからこそ、言われたことを素直に聞けるようになっていきます。また、どんなに身につけさせたいと思っていても、ママやパパができていないことは子どもにも身につけさせることはできません。身につけてほしい礼儀作法は0歳児のうちからママやパパが気をつけて、見本となる姿を見せてあげるようにしましょう。■1歳児1歳児になると、危険なことや他人との関わりのなかで身につけておいてほしいことを教え始める時期になります。ただし、1歳半頃までは言葉をまだ理解しきれないため、怖い顔で叱られても、内容ではなくママやパパの怖い顔しか記憶に残らなくなってしまいます。いけないことを「いけない」と言葉で伝え始める時期ではありますが、「いけない」という言葉を理解する時期だとママやパパが認識しておくことが大切です。何度も同じ行動をとっても根気強く「ダメ」「いけない」と淡々と伝えるようにしていきましょう。■2歳児2歳になる頃には、言葉も理解できるようになり自我も芽生えはじめるため「自分でやりたい」と主張するようになり、しつけにとって絶好のタイミングが訪れます。身につけてほしいことを、どうやったら子どもが自然と自分からやってくれるようになるかを考えて、準備しておくと、ママやパパもイライラせずに対応ができるようになります。この頃にはどうサポートしたらいいかを考えるようにしましょう。また、叱ったり注意をしたりしても、自己主張が通らないことで駄々をこねるようになるのもこの時期の特徴です。常に一貫した対応で、「ダメなものはダメ」としながらも、“気持ちが落ち着くまで待ってあげる”“自分から気持ちを切り替えられるのを見守る”ように、できれば時間や気持ちの余裕をもって接してあげられるようにしていくのがおすすめです。■3〜5歳児言葉も理解でき、ある程度“いいこと・悪いこと”や“礼儀作法”が身についてきているはずの年齢でも、やはり“いけないこと”をすることはあります。「わかっているでしょ!」と怒鳴ったり、しつけと称して体罰を加えたりしてしまいそうになるのもこの時期が多いようです。怒鳴り声や体罰といえる行動は、子どもの心を傷つけてしまうだけでしつけにはなりません。危険な行為に対して、とっさに大きな声を出して注意を引きつけることで止めることが必要なケースもありますが、基本的には叱るときには淡々と何がいけなかったのかを端的に伝えるようにして感情的にならないようにすることが大切です。また、「もう大きいからできて当然」ではなく、ときどきほめてあげることも忘れないようにしましょう。3〜5歳児でも新しいことをどんどん吸収しています。新たにできるようになったことがあれば、しっかりほめてあげることは続けていくのがしつけのポイントです。しつけに悩んだときに知っておきたい5つのポイントしつけの上手な進め方や年齢ごとのポイントを押さえていても、しつけをするママやパパの悩みはつきないものです。しつけに悩んだときには、これからご紹介する5つのポイントを思い出して、原点に戻ってママやパパも気持ちをリセットしながら一歩ずつ進めていきましょう。■イライラしたときにはしつけは長い時間かけて進めていくものですが、0〜5歳頃はしつけなければならないことも多く、何度も同じことを繰り返される日々にイライラしがちです。ママやパパも人間なので、イライラはするものです。できればイライラしないように対策を講じておくことも大切ですが、イライラしているなと感じたときには、まず深呼吸をするようにしましょう。「あ〜もうっ!」とイライラしたときに、鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり吐き出す深呼吸法を取り入れてみましょう。深呼吸をすることで、大きな声で怒鳴りそうになっていた気持ちにストップがかかり、冷静に子どもが何をしようとしているのかが見えてくることがあります。「いけないことをしている」と思っていた姿が、実はお手伝いしようとしていて失敗しているだけだったかもしれません。また、1回の深呼吸だけではどうにもならないくらいイライラしていて、手をあげてしまいそうだと感じたときには、別室やトイレなど少し1人になれる場所に移動してゆっくり呼吸を繰り返し、気持ちが落ち着くのを待つのもひとつの手です。イライラをそのまま子どもにぶつけてしまうと、しばらくしてから後悔することも多く、嫌な気持ちになってしまいます。人間なのでイライラすること自体を止めるのは難しいですが、イライラしたときの対処法を心がけておくだけでも、後悔する機会はたいぶ減るはずです。■家の方針を固めておくしつけは、各家庭の方針によって内容が異なるものです。「よそはよそ、うちはうち」で問題ないですが、家庭のなかで方針がバラバラだと子どもも混乱してしまいます。まずは、ママとパパの間で家の方針としてルールや“やってはいけないライン”を決めて、どちらが対応しても同じになるようにしておきましょう。二世帯住宅などでおじいちゃんおばあちゃんが一緒に住んでいるときにも、できるだけ同じ方針でしつけられるようにするのがベストですが、なかなかうまくいかないときもあるかもしれません。そんなときには、ママとパパの見解は一致させておき、同じ家に住んでいても、おじいちゃんおばあちゃんとママ・パパの考えや価値観は違うことを伝えていきましょう。子ども心に時間をかけてその違いを理解するようになっていきますが、ママとパパの意見が違うと混乱し続けてしまうため、その点はしっかり一致させておくことが大切です。■「しつけ」は「怒る」ことではないしつけを怒ることと考えている方も多いですが、しつけは怒ることではありません。怒るというのは人のもつ感情のひとつです。しつけのうえでは怒るのではなく、何がいけなかったのかを理解させるることが大切です。それを理解させる上で、叱るという選択をする場合もあるかと思います。叱って伝えるためには家庭の方針を固めておいたり、どうしていけないのかを端的に伝えるために「なぜいけないのだろう」と考えていたりするなど事前の準備が重要です。ママやパパ自身がさまざまなマナーや行動をどう捉えていて、どうしていくのがいいと考えているのかを改めて振り返って考え、ひとつの方針を決めていく必要があります。自分自身やこれまで当たり前だと思ってやってきたことを今一度見つめ直すチャンスでもあるのです。自信をもってしつけをしていくポイントは、ここでどれだけ深く考え直すことができていたかにかかっています。その都度、迷ったときや悩んだときにママとパパとで話し合いながら進めていくようにしましょう。■ママやパパが素直になることも大切しつけをしている真っ最中には、ついつい叱り過ぎてしまったり、感情的に怒ってしまったりと、「失敗したな」とママやパパが感じることもたくさん起こります。そんなときには、素直に子どもに謝ることも大切です。ママやパパが素直に謝ったり、話し合いをしたりしている様子を見て子どもは成長していいます。「子どもに素直になってほしい」と思ったらまずは自分たちが素直になれているかを考えてみるようにしましょう。■つらくなったら写真を見返そう子どものしつけに悩んでいるときには、「どうしてこうなってしまったのだろう」「なんでわかってくれないのだろう」とその瞬間だけを切り取って思い詰めてしまいがちです。でも、少しずつでも確実に子どもは成長しているはずです。つらいなと感じたら、子どもの写真を見返してみましょう。おっぱいやミルクを飲んで寝ているか泣いているだけだった赤ちゃんが、歩くようになって、言葉を話すようになって、意思疎通ができるようになってきて…、とその成長ぶりが写真から見えてくるはずです。ちょっとやさしい気持ちになれたら、また明日から頑張る気力が湧いてくるようになりますよ。子どものしつけについては、先輩ママ・パパも、周りで同じように子育てをしているママ・パパたちも悩んできていることです。しつけに悩むということは、それだけ子どものことを真剣に考えてあげられている証拠でもあります。迷ったときには、家庭の方針を都度話し合いながら、自分たちなりの“しつけ”を固めて、一貫した対応を心がけることで、いつかフッと楽になれる時はきます。ポイントを押さえて、前向きに取り組んでいきましょう!
2017年03月01日長男5歳。小学校入学も控え、いよいよ本格的に「しつけ」を考える年齢になってきました。以前より口うるさく言う機会が増えてきたのですが、正直、心の中はモヤモヤでいっぱいです。子どもが言うことを聞いても嫌なムードが残り、何だかスッキリしない…。そもそも「しつけ」って、何だろう?子どもに偉そうに指示を下し、「あなたのためよ」とお決まりのセリフで押し付けるのが、本当のしつけなんだろうか?そもそも私って、子どもをしつけられるほど立派な人間だったっけ…そう、悩み始めたのです。 ほんとうに「子どものため」?悩みながら気付いたのが、まず自分が「しつけ」という言葉をうまく飲み込めていないということ。それは、子ども時代の記憶があるから。子どもの頃は、「しつけと称して偉そうにしたり、怒る大人」に嫌悪感を感じていたのです。同時に思い出されるのが、「あなたのため」と口うるさく言われた記憶。たしかに親になってみれば子どものためを思って言うのですが、子どもの頃を思い出すと、親の言う「あなたのため」が時々「押し付け」に感じるときもありました。そういうときに限って、よく考えると「親のため」も絡んでいるのです。たとえば「親の体裁のために勉強してほしい」というように。では、本来のしつけって何でしょうか?それは「子どもが自分で自分の身を守り、また他人と社会でうまくやっていくための習慣作りの基盤」となるものです。たとえば、子どもが健康で、安全に生きていくために。友達と遊んだり、ケンカをしても仲直りして、信頼関係を築いていくために。社会に出て周囲と協力して夢を叶え、恋人や家庭を作り、やがて我が子を育てていくために。そうやって子どもが自分らしい人生を歩める基盤を、いま形作ることがしつけなのです。子どもにどう育ってほしいのかじっくり考え、しつけの定義をしっかり定めておくと、「しつけと称して偉そうになる」ことは防げると気付きました。本来の自分とのギャップもう一つ引っかかるのが、「自分は子どもをしつけられるほど、きちんとしていたかな?」ということ。そこまでひどい人間だとも思いませんが、独身時代は夜更かしが好きでしたし、休日はパジャマのままダラダラ、テレビだって付けっぱなしでした。「本来の自分」だって、子どもに威張れるほど立派な人間ではないのです。だからさも偉そうに口うるさく言う「ママとしての自分」とのギャップを、気持ち悪く感じていたのでしょう。そして子どもはその違和感にも、必ず気付くものです。そのギャップをなくすためには、まず本来の自分がしっかり生活することです。早く寝てもらいたいなら、自分が早く寝る。勉強して欲しいなら、自分が勉強する、という風に。子どもは親の真似が大好きですし、親の背中を見て育ちますから、効果はあるでしょう。基本は自分がしっかり生活をし、子どもに声をかけるときはしつけの定義を思い出すこと。そうすることで「偉そうに」「口うるさく」「押し付けるように」ならず、自然としつけることができると思うのです。ライター:宮野 茉莉子
2016年06月17日「自分のしつけの方法はこれで合っているのか?」「こんなに頑張っているのに成果が表れないのはどうしてなのか?」など、子どものしつけに悩んでいるお母さんは多いはず。そこで今回はしつけに悩んでいたときに心をフッと軽くしてくれた何気ない一言をご紹介します。繰り返し注意しすぎて疲れたときに効く一言子どもを注意していると、「あれだけ言ったのにどうして…」「何回言ったらわかるの!」という気持ちになることがよくあります。そんな時に思い出すのが、水族館でイルカショーを見ていた時に後ろの席の女性が言った一言。「あんなに賢いイルカだって何ヵ月も練習しないと芸を覚えないんだから、子どもが1回や2回言ったくらいでできるようにならないのは当たり前よね」大人の社会で生きていると「1回注意したんだから、次からできるようになるはず」という考えに陥りがちですが、たしかに子どもの理解力を考えると、イルカのように毎日根気よく教えないとできるようにならないはず。これを聞いてから、前よりも少し長い目で見られるようになりました。しつけに自信を無くしたときに効く一言ある日、美容師さんがこんな話をしてくれました。「うちの子は、上は親のいうことを全然聞かないやんちゃ坊主だけど、下は親が間違ったことをすると注意してくるくらい真面目な子で…。同じように育ててるのに面白いよね。小さいうちって、育て方よりもその子のもともとの性格によるところがすごく大きいんだなって思う」この話を聞くまで、自分の子どもがいたずらばかりするのは、自分の育て方に問題があるんじゃないかと思っていましたが、「その子のもともとの性格によるところも大きい」と言われて、気持ちが楽になりました。子どもの行動が理解できないときに効く一言実家に帰った際、子どもが何度言っても服のひもをしゃぶるので注意していたら、母親から「あなたも子どもの頃、よくやってたわよ」と言われ、ハッとしました。子どもの頃、自分もやっていたと思うと、「なんでそんなことするの!」という気持ちが薄れ、なぜそんな行動を取るのか、どうしたらやめる気になるのかを冷静に考えられるようになるので、子どもがやってはいけないことをしていたら、自分も昔やっていなかったか一度考えてみるのもいいかもしれません。毎日大変な子どものしつけ。できるだけストレスをためないように上手に乗り切っていきましょう。(岡本まめ)
2016年01月23日知らず知らずのうちに行っている子どもへの「しつけ」によって、子どもの能力に大きな差が出てしまうことがわかりました。発達心理学が専門の内田伸子先生に、詳しく説明していただきました。しつけスタイルは大きく2種類●共有型しつけ子どもの気持ちを中心に考え、子どもとのふれあいや会話を大切にし、楽しい経験を子どもと共有しようとする、しつけスタイル。●強制型しつけ大人中心で、言いつけ通りに子どもを従わせようとする、しつけスタイル。罰を与えたり、力によるしつけを行ったりすることもある。似たような家庭環境で、しつけスタイルだけが違うとどうなるのか「年収900万円以上の高所得層で、母親が四年制大学あるいは大学院を卒業し、現在は専業主婦をしている家庭の中から、共有型しつけと強制型しつけの極端な例を30組ずつ計60世帯選び、親子のやりとりを観察しました。すると、図形を組み合わせるブロックパズル課題で、こんな場面が見られました。共有型しつけを行っているお母さんは、お子さんをじっと見守っています。一方、強制型しつけを行っているお母さんは、何かと口を出し、指図します。子どもがパズルをやろうとすると、『そっちは難しいわよ。こっちからにしなさい』『左右の色を同じにしたらキレイでしょう』などと言うのです。また『きつねのおきゃくさま』という絵本の読み聞かせにおいても、違いが見られました。『きつねのおきゃくさま』は、優しいきつねがほかの動物たちを守るために死んでしまうお話です。共有型しつけを行っているお母さん方は、子どもがどんな反応をするかと子どもの顔を心配そうに見ています。子どもは『きつねさん、どうして死んじゃったの? あんなに親切なのにかわいそう』などと言います。それを受けてお母さんは『そうね、かわいそうね』と共感的なサポートをします。一方、強制型しつけを行っている母親は『はい。今のお話はどういうお話だった? 言ってごらん』、子どもが答えると『違うでしょ。お話の記憶、テストに出るわよ』などと勝ち負けの言葉を投げ付けます」強制型しつけのもとでは、高所得層であっても語彙得点・リテラシーともに低い「この子どもたちの学力を調査したところ、共有型しつけを受けている子どもは語彙得点、リテラシー(読み書き能力)ともに高く、強制型しつけを受けている子どもは語彙得点もリテラシーも低かったのです」しつけスタイルと語彙力は関連する(内田・浜野,2012より)なぜ、しつけスタイルが学力に影響するのでしょうか。「子どもの学力を高めるためには、お父さんやお母さん、保育者たちが、子どもの主体性を大事にするかかわり方をすることが重要です。共有型しつけをしている親は、こどもに考える余地を与える援助的なサポートが多く、子どもをよく褒め、子どもに合わせて柔軟な対応をしていました。そうした親のもとで、子どもは伸び伸びと活動していました」 叱られながらやる勉強はなぜ身に付かないのか ~「幸せ力」の育て方vol.6~ でご紹介したように、自分から興味を持ち、楽しいと感じているときは脳の働きが活発になります。「強制型しつけは逆に、子どもに考える余地を与えない、指示的・独断的な介入が多い、しかも過度に介入する、情緒的なサポートが少ない、褒め言葉が少ないという特徴がありました。こうした親のもとでは、子どもは主体的に行動することができず、親の顔色を見ながらおどおどと行動していました」これでは脳の働きが低下するうえ、言われたことしかできない「指示待ち族」になる危険性があります。しつけスタイルは母親の思いひとつで変えることができます。子どもが伸びる共有型しつけを心がけていきたいですね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年12月31日毎回驚きのテクニックで猫の問題行動を解決する"キャットダディ"こと、猫ヘルパーのジャクソン・ギャラクシーのシリーズ第6弾『猫ヘルパー S6~猫のしつけ教えます~』(毎週月曜22:00~)が、今月13日から動物・自然専門チャンネル「アニマルプラネット」で放送開始した。スキンヘッドにピアス、全身タトゥーに覆われた巨体。外見の印象とは異なり、ジャクソンは"猫の行動専門家"として、飼い主から寄せられるさまざまな猫のトラブルを愛情あふれるしつけで解決。今回のシリーズは、かつてないほど凶暴な猫たちが登場する。13日の第1話は、モデルのエイドリアン・カリーからの相談だった。現在、恋人のトッドと同棲中。凶暴なシャム猫、ビリー・シアーズを飼っているが、糞で遊んだり夜中に鳴き続けたり内装に爪を立てたり。その悪事をエイドリアンがSNSで毎回報告していたところ、すっかり有名な猫になってしまった。こんな悩みにジャクソンは「僕が助けましょう」。トッドに「ビリーと遊ぶところを見せてくれ」と頼むと、"高い高い"や強制的なダンス、放り投げるなどの手荒な扱いが発覚。「その遊び方は間違い」と指摘し、「犬と違って猫は荒っぽい扱いを嫌います。激しく遊ぶだけでは猫は破壊的になる」と優しく語る。さらに、猫の習性を利用することが重要であると強調し、「猫は動く物を追う。この子もゴールが欲しいのさ。君の遊びにはそれがない。追って捕まえる。それがゴールだ」と具体的なアドバイスをする。20日に放送された第2話は、交際7年目のカップルの悩み。スティーブの愛猫・ダークネスは数年前から恋人のローラを襲うようになり、夜中に暴れられて睡眠不足に。ジャクソンは「ダークネスという名前からして不吉です」とツッコミを入れつつつも、ここでも「接し方を誤るとこうなる。恐る恐る近づけば、猫はそれに反応して攻撃する」と説明。2人は犬のラスカルも飼っていて、吠えるたびにダークネスが反応していたため、まずはラスカルのストレスを発散させるために犬の散歩を進める。さらに「ダークネスという名前は印象が悪い」と改名を要求。当初は難色を示していた2人だったが、後に「ジェダイ」に変えることを決断した。ジャクソンの狙いは「"猫を見る目"を変えさせること」が狙いだった。このようにジャクソンはさまざまな角度から解決方法を探っていく。しかし、そんな彼でも「前代未聞のケース」と驚いたのが今晩27日放送の第3回。同棲間近のクリスティーンとサンディープはマンチカンのアルバートを購入したものの、そのことが災いに。2人を破局寸前まで追い込んだのは"舐め癖"で、いつでもどこでも誰でも舐め回すため、サンディープは同居が嫌になったという。寝ている時も舐められるため、2~3時間ごとに起きてしまう。しかも、クリスティーンは2016年のオリンピック出場を目指すバドミントン選手であるため、ジャクソンも「オリンピックが懸かったケースは初めて」とプレッシャーを感じながら対応する。クリスティーンはサンディープが引っ越してくることを考えていたため、物があまりない殺風景な部屋に。ジャクソンは「トイレのある部屋は猫にはとても重要」とした上で、「猫にとってはにおいは所有権を意味する」と説明し、"縄張り"となる場所を作るよう求めた。さらに、猫が嫌うシトラスの香りをつけた靴下と手袋で「やっていいことといけないこと」を教える。2人にはこれらを課題として取り組ませ、その後の経過でさらに手を施していく。この回では解決に至るまでの流れとは別に、ジャクソンがマンチカンに心を痛めるシーンも。「マンチカンの脚は突然変異によるもの。それに目を付けた人間が繁殖させました。自然をいじるから反動が起きるのです」と解説し、「走る姿が変わっている。獲物に近づいても前足で捕まえられない。短すぎるからだ。簡単なことがあの子にはできないのです。息は切れ、ジャンプもできません」と悲しげに語っていた。(C)2015 Discovery Communications, LLC
2015年07月27日仲の良いお友だちができると、無意識のうちにわが子とお友だちを比較してしまうことってありますよね。「あの子は字がキレイね」「お片付けが上手にできる子ね」などと、他人の子は良いところが目につき、逆に「なんでうちの子はできないの?」と、わが子の悪いところばかりが気になる、という人は少なくないでしょう。中には、欠点が気になり過ぎて、子どもに強く当たってしまうこともあるかもしれません。今回は、わが子の欠点をネックに感じているママに、今一度考えてもらいたいポイントをお話ししていきましょう。それぞれの子どもの個性を受け止めよう人にはそれぞれ、個性や考え方があるもの。それと同じで、子どもにも得意、不得意が当然あります。お友だちの得意なこと=わが子の得意なこととは限りません。比較する必要はないのです。まずは、わが子の性格や性質をしっかりと理解し、それを受け止めること。それこそが、子どもにとっての幸せにつながるはずです。わが子の良いところを見つけようお友だちと比べるのではなく、子どもの良いところを1つでも多く見つけることを意識してみましょう。あいさつができる、ごはんを残さず食べられる、お友だちと思いきり遊ぶことができるなど、どんなことでも構いません。子どもの良いところ、素晴らしいところを見つけて、褒めてあげましょう。子どもは褒められることで自分の長所を自覚し、「もっと褒めてもらいたい」という思いから、自分の長所を伸ばそうとします。大好きなママから褒めてもらうことは何よりも嬉しいものなので、誰かと比べて「あなたはどうして…」と嘆くのではなく、「すごいね!」と認めてあげましょう。欠点はその子の良いところでもある欠点ばかりが気になるのなら、その欠点を良い方向に考えてみるとよいかもしれません。長所と短所は常に表裏一体です。たとえば、感情的になりやすい子は「感受性が強く情に厚い子」、優柔不断な子は「人に合わせるのが上手な協調性のある子」というように、発想の転換で欠点を良い方向に考えることができます。欠点をマイナスとして見るだけでなく、前向きに捉えるようにしましょう。短所も長所も、立派な子どもの個性。それを理解し、受け止めてあげることが、親子で成長するきっかけになるはずです。ママの考え方が変わることで、子どももきっと、ママが認めてくれること、理解してくれることを嬉しく感じるでしょう。誰かと比較するのではなく、わが子としっかりと向き合う環境を整えることが大切です。
2015年07月20日自分の喫煙に関しては、自分の責任と言い切れます。でも、成人したわが子が喫煙しているとしたら……。子供は子供、本人の問題と割り切れるものなのでしょうか?それとも「止めなさい」と忠告しますか?個人としての見解と親としての本音、その乖離をマイナビニュース読者の愛煙家227人に聞いてみました。○子供にもタバコを止めろとは言いにくい!?あなたがもし子を持つ親だったとして、わが子が常習的な喫煙者だったらどうしますか?わが子とはいえ、もう成人しているのだから本人の問題、親の口出すことではない。そんな風に割り切れるのでしょうか?今回の調査は、子供の有無を問わず、喫煙者に「子供がいるもの」と仮定して答えていただきました。内訳は、男性が137名(60.4%)、女性が90名(39.6%)。年齢は28歳をピークに20歳未満から50歳以上まで全世代にわたります。アンケートではまず、「自分の子供が現在(将来)タバコを吸っているとします。止めさせますか?」と、単刀直入に親(として)の気持ちに斬り込みましたが、その結果はというと次の通りでした。●「止めさせる」=77人(33.9%)●「成人なので、本人の意志にまませる」=113人(49.8%)●「わからない」=37人(16.3%)少し驚いたのは、「止めさせる」と答えた回答がトップではなく、およそ3人に1人にすぎなかったこと。やはり自分が喫煙している人は、子供にもタバコを止めろとは言いにくいようです。「自分はどうなのよ!」と反撃されたら困りますものね。もちろん、この調査は喫煙者が対象なので、こうした結果が出たのでしょう。これが非喫煙者を対象とした調査だったら、結果は全然違ったものになっていたとは思われます。○自分のマイナス実体験を踏まえた、子供への禁煙アドバイス自らが喫煙者である回答者たちは、わが子の喫煙を「止めさせる」ために、どんなふうにわが子を説得するのでしょうか?2番目の設問では「止めさせる」と回答した人に限定して、何を理由に止めさせる教えてもらいました。その回答の一部を紹介します。●ネガティブな印象を与えてしまう・「肩身の狭い思いをするぞ」(男性46歳/電力・ガス・石油/技術職)・「臭い」(男性36歳/ソフトウエア/技術職)・「無駄だ」(男性31歳/情報・IT/技術職)・「ダサい」(男性31歳/情報・IT/事務系専門職)●喫煙することのデメリット・「金銭的に困窮するよ」(男性50歳以上/その他)・「不利益のほうが断然多い」(男性31歳/商社・卸/営業職)・「経済的にも体にも負担がかかる」(女性28歳/アパレル・繊維/販売サービス職)●子供の体を心配する母心・「妊娠が怖いよ」(女性33歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売サービス職)・「身長が伸びないよ」(女性31歳/医療・福祉/専門職)健康への悪影響、肩身の狭さ、経済的負担の大きさなどなど、自らのマイナスの実体験を踏まえたアドバイスが中心なのは当然のことでしょう。「幸せになれないよ!!」(男性36歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)なんて、究極の“脅し”ともいえるこんな回答を寄せた人もいれば、「一緒にやめよう」(男性31歳/機械・精密機器/技術職)と禁煙することを誘う意見も見受けられました。本調査の最後の設問は、まさしくこの「一緒にやめよう」という親子禁煙共闘に関して、です。「自分が禁煙することにした」と仮定し、「子供が吸っているとしたら、誘いますか?」と皆さんに尋ねたのです。どんな結果になったでしょうか?●「誘う」=72人(31.7%)●「誘わない」=100人(44.0%)●「わからない」=55人(24.2%)「誘わない」が「誘う」を上回りました。「わが子とはいえ、成人したら本人の意思に任せる」と考えている人が多いようです。しかし世間にはさまざまな考え方がありますので、この結果がすべてではないでしょう。皆さんならどう考えますか?
2015年01月08日最近、親が子どもに対して虐待をする痛ましい事件がニュースで取り上げられます。その一歩手前、すなわち子どもに体罰(暴力)を与えている疑いをもたれている家庭に然るべき機関の専門員が訪ねると、ご両親の多くは「しつけです!」と答える場合が多いそうです。しつけと体罰(暴力)の線引きは非常に曖昧な点が多いのも事実です。では、その違いについて考えてみましょう。■「しつけ」の目的とは?簡単に言うと、しつけとは、「集団社会のルールにあった行動ができるように、トレーニングすること、そのサポート」です。サポートの結果、子どもが自分で自分をコントロールすることができるようになったり、自分で考える力を育めたりするように、大人が導くことを目的とします。決して、子どもを抑制したり、威圧をしたりすることではありません。縫い物をする際の「しつけ糸」には、同じ「しつけ」という言葉が使われています。しつけ糸の役目は、本縫いの縫い目が曲がらないように、事前におおまかな形を定めておくことです。それと同じように、大人が子どもへおおまかなガイドをしてあげることによって、自分で自分を律することができるようになってきます。しつけにとって重要なのは、自律心を育てていくことです。怒鳴ったり、叩いたりすることは決して有効な方法ではなく、反対にしつけの目的を削ぐことに繋がってしまうのでNGです。■「体罰」の目的とは?体罰とは、恐怖や痛みで子どもの言動をコントロールして従わせることです。体罰の多くは、単なる大人の感情のはけ口となっている場合があります。大人の感情を“暴力”という形で爆発させながら、「この子のしつけのためだ!」と思い込む、それは大きな間違いなのです。子どもが体罰から学ぶことは、「腹が立ったら暴力をしてもいい」ということ、それだけです。反省や謝罪の思いよりも、恐怖や不安な感情のほうが大きくなってしまいます。体罰には即効性はありますが、恐怖で子どもの行動をコントロールしようとしているだけにほかなりません。子どもにとっては「なぜいけないのか?」を学ぶことができず、痛いからこの行為を止めるという意識になってしまいます。そして、大人のいない所で同じ行為を繰り返すことにもなるのです。体罰では、しつけの目的、すなわち自律心を養うことを果たせないのです。■怒鳴ったり、叩いたりしないしつけ方を子どもにとっても本来、安心を与えてくれるはずのパパやママが、怒鳴ったり、叩いたりして自分へ恐怖を与えることで、心に混乱が生じ、アタッチメント(愛着)の形成が阻害されてしまいます。怒鳴ったり、叩いたりする前にまず、お子さんがどんな大人に育って欲しいのかを、よく考えてみてください。人にやさしくできる人、親切で人の手助けができる人、思慮深くて礼儀正しい人、賢い意思決定ができる人、正直で信頼される人、暴力を振るわない人、愛情深い人… などなど、いろいろと思い浮かぶでしょう。そうすればおのずと、どういう声かけや注意の仕方をしたらいいのかが見えてくるはずです。子育ては即効性がある方法は少なく、少しずつ一歩一歩積み重ねて成長していくものがほとんどです。場合によっては、同じ言葉を何度も繰り返し伝えることも必要です。いまの子どもの姿だけを見て、その場の解決策を考えるのではなく、大人になった姿を見据えて、しつけをしていきたいものですね。
2014年08月16日アニコム損害保険は、ペット保険の契約者に対してインターネットを通じたアンケートを実施し、「ペットとの暮らし」に関する調査を行なった。「ペットの子育て・しつけは楽しいですか」と聞いたところ、16.3%が「とても楽しい」、64.2%が「大変なこともあるが、楽しいことの方が多い」と答え、合わせると80.5%が「楽しい」と感じていることがわかった。ペットと暮らすことが、飼い主の暮らしに新たな楽しみをもたらし、幸福度が増加すると見ることができる。大変と感じることでは、「しつけを覚えてくれない、言うことを聞かない」(25.6%)がもっとも多く、「抜け毛の掃除が面倒」(17.1%)、「費用が予想以上にかかる」(14.3%)が続く。そのほかでは、「病気の介護」「トイレの掃除、片付け」などの声が聞かれた。現在、悩んでいることでは、「病気や医療」(40.2%)がもっとも多く、「しつけの方法」(36.9%)、「食餌や栄養」(30.3%)が続いた。「病気や医療」では、「できるだけ副作用の少ない治療法を選びたいが選択肢が少ない」「加齢に伴う病気の治療方法」「避妊去勢手術の時期」などの声が寄せられ、「しつけ」では「無駄吠え」「食糞」が多く聞かれた。また、「シニア期をどのように穏やかに過ごさせるか悩んでいる」「老化する様子を見るのが寂しい」など、シニア期ならではの悩みも見られた。ペットに関する悩みを相談する相手は、「動物病院」(67.2%)がもっとも多い結果となった。また、しつけに関する情報の入手経路でも、「インターネット」(69.6%)、「動物病院」(64.0%)と続き、飼い主にとって、動物病院が、ケガや病気の治療だけでなくペットの子育てやしつけについても相談できる頼れる存在であることがわかる。ペットの子育てやしつけを「楽しむコツ、工夫していること」では、「ほめる」「気長に、根気良く」「話しかける」というキーワードが多く挙がった。「飼い主も一緒に楽しむ」「できなくて当然と思う」「神経質になりすぎない」というコメントも多く、わが子に愛情を注ぐ飼い主の気持ちが多く寄せられている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月07日エス・エム・エスとQLife(キューライフ)は、「医師」「看護師」「薬剤師」「患者」の4者に対して、「わが子を医療従事者にしたいか」についてアンケートを行った。調査の結果、同じ医療従事者でも属性によって職業観が大きく異なることが分かった。同調査は両社が運営する4サイト「病院・お薬検索QLife」「院長jp」「ナース専科コミュニティ」「ココヤク」の会員を対象に実施。自分の子どもが「医師」「看護師」「薬剤師」を目指したいと言った時に勧めるかどうかについて調査し、1,167件の有効回答が寄せられた。まず、「医師」を対象に自分の子どもが医師を目指すことについて聞くと、70%以上が「とてもなってほしい」「なってほしい」と回答。その理由として「やりがいのある仕事だから」「人のためになる職業だから」というコメントが多く寄せられた。一方、「看護師」「患者」に「自分の子どもが医師を目指すことをどう思うか」と尋ねたところ、過半数が「医師にあまりなってほしくない」と回答している。看護師からは「勤務が過酷」といった労働環境面の懸念が多く見られ、患者からは「医師になるためのハードルが高い」「学費が高そう」といった意見が多かった。また、「自分の子どもが看護師を目指すことをどう思うか」と聞いたところ、「医師」「看護師」「薬剤師」「患者」の全てにおいて、過半数が「あまりなってほしくない」「決してなってほしくない」と回答。看護師自身は、約6割が自身の子どもが看護師を目指すことに消極的という結果になった。その理由として「勤務の過酷さ」や、それに対し「報われない」といった声が多く寄せられている。一方で「収入が安定している」と評価する声もあった。さらに「自分の子どもが薬剤師を目指すことをどう思うか」と尋ねると、「看護師」「患者」の60%以上が「なってほしい」と回答。「手に職があるので、安定している」「夜勤などが無く、健康的に働ける」といった声が寄せられた。しかし薬剤師自身は、自身の子どもが薬剤師を目指すことに消極的であることが分かった。その理由として、薬学部が6年制になったことを指摘している声が多く「同じ6年大学に行かせるなら、医師を目指したほうがいい」といった意見があった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月26日