「目の周りが真っ黒でパンダ状態」、「トシに似合わない無謀な若づくり」、「触ると手にキラキラしたものがつきそう」。自分では、このくらいのメイクは大丈夫! と思っていても、ヒトの顔となると「なんだかヘン……」と妙な違和感を覚えたりしませんか。メディアで、「目ヂカラアップ」とか「小顔効果バツグン」などと紹介されている女子メイクの数々は、本当に好感を持たれているのでしょうか?そこで、男女それぞれに「苦手だなと思う女子メイク」についてたずねてみました。調査期間:2011/1/31~2011/2/1アンケート対象:COBS ONLINE会員有効回答数 480件(ウェブログイン式)■男女ともに大不評の「厚塗りファンデーション」●男子が選ぶ、苦手な女子メイク1位厚塗りファンデーション…… 39.3% (70票)2位盛りマスカラ…… 36.0% (64票)3位黒々アイシャドウ…… 34.8% (62票)4位太くて平らなまゆ…… 17.4% (31票)5位細い山がたのまゆ…… 16.3% (29票)●女子が選ぶ、苦手な女子メイク1位目の下極太アイライン…… 34.1% (103票)2位細い山がたのまゆ…… 30.5% (92票)3位厚塗りファンデーション…… 28.5% (86票)4位白塗りファンデーション…… 26.8% (81票)5位黒々アイシャドウ…… 21.5% (65票)男女ともに票を集めたのは、「厚塗りファンデーション」。特に男子はこれがダメなようで、堂々の苦手1位です。「いかにも化粧で化けていますと感じる」(29歳/男性)や、「作り物丸出しの顔になる」(27歳/女性)、「見た目も素顔もコワそう」(24歳/男性)と、不自然さを苦手とする意見が圧倒的です。女子にすれば、ニキビ跡やクマなどの欠点を隠そうとするあまり、気づけば「厚塗り」の状態に……なんてこともあるわけで。そこで、東京・丸の内のヘアサロンでヘアメイクアーティストとして活躍する深谷実紀さん(ジャンクロードビギン丸の内店)に、メイクテクについてお話をうかがいました。「厚塗りファンデーションを避けるポイントは、ずばり、自然光のもとでメイクをすることです。そうすると、重ねすぎていないか、確認しやすいのですよ。常に、塗りすぎていないか、を意識してくださいね。それに、肌荒れが厚化粧の原因になってしまうことがよくあります。お肌の状態をベストに保つことが大前提ですね」。はい、確かに、太陽の下では隠せません、何もかも。歌舞伎役者風メイクならテカテカに目立ちます。■男子はまゆメイクが苦手次に、まゆメイクが苦手上位にランクイン。「まゆは顔の印象を左右しますからねえ」と深谷さんが強調します。特に男子は、「細い山がたのまゆ」、「太くて平らなまゆ」の2パターンとも苦手という結果にあいなりました。「時代遅れ」(25歳/男性)、「細いまゆは品がないように見える」(33歳/男性)、「違和感がある」(25歳/男性)とブーイングが続出。一瞬の対面でも、見た目に不自然な部分があれば、そこを記憶してしまうのがヒトの本能というもの。厚塗りやまゆが「顔から浮いて見える」(27歳/男性)なんてこともありえるのです。■目元に見る男女のメイク感の違いとは?アイメイクでは、男子目線では「盛りマスカラ」、「黒々アイシャドウ」が、女子目線では「目の下極太アイライン」、「黒々アイシャドウ」が上位に入りました。目の周りが黒っぽい女子のことを、「泣くとドス黒い涙筋がつきそうでツライ」(26歳/男性)とか、「根性が悪そうに見える」(29歳/男性)というのが男子の本音のよう。ただし、男子の2位が「盛りマスカラ」であることに対し、女子は「目の下極太アイライン」が1位でした。なぜなのでしょうか。深谷さんによると、「化粧をする側の女子と、見る側の男子では、メイクに対する価値観が別ものなのでしょう。男子は知的で大人風女性にあこがれ、女子はそれぞれになりたい女性像がある。それがメイクや好みに反映されるのだと思いますよ。『盛りマスカラ』は大人っぽい女性像からは離れるため、男性は苦手。『目の下極太アイライン』はギャルメイクになりがちで、女性にとっては自分がなりたいあこがれイメージとは違う。だから男女で苦手感覚が違ってくるのです」。■好感をもたれやすい目元とまゆメイクのポイントとは?そうはいっても、自分がなりたいイメージに変身したくて必死に化粧した結果が、「やりすぎメイク」になってしまうことはよくあります。見た目の第一印象を決める目元メイクについて、深谷さんはこう言います。「自分のカタチを生かすこと。目を大きく見せようとしても、目は大きくなるわけじゃないですから。かえって不自然でコワイ印象を与える原因になります。これはワタシの経験(笑)。例えば目元は、『盛りマスカラ』にするのではなく、部分用つけまつ毛で自然な毛の流れにします。まゆメイクは、まゆ毛の流れと逆に描いていくと濃くなりすぎないのですよ」。深谷さんのメイク格言は、これ。「モテメイクもの足りないくらいがちょうどよい」■2011春メイクのトレンドとは?最後に、春メイクのはやりで、男性にモテる、かつ女性からは嫌われないメイクについて、同氏に指南してもらいました。「この春のキーワードは、『大人かわいい』です。トレンドカラーはオレンジ。パリコレでモデルたちが使っていた色で、オレンジのアイシャドウ、オレンジのチーク、オレンジのリップグロスなどが出回りますよ。暖かい印象を与えるわけです。今は、パリコレも派手なメイクばかりじゃなく、ナチュラルメイクに近づいています。オフィスメイクからお出かけメイクに変身するときには、オレンジ色のアイテムをプラスしてください。簡単に大人かわいい女子になれます」今回のアンケート結果で、「厚塗り肌にダマダマまつ毛、はりつけたノリのようなまゆ」は相手にマイナスイメージを与えかねないということがはっきりしました。この春は自分の素のカタチに逆らわないメイクで勝負です。(岩田なつき/ユンブル)【関連リンク】【コラム】しなきゃソン!?男子メイクのススメ【コラム】男はメイクでどこまで美形になれるのか?【コラム】男性が思う「デート中に女性が気にしすぎてること」
2011年03月04日