「MIU404」での好演が記憶に新しい若手俳優の岡田健史が、「ABEMA」初となるオリジナルドキュメンタリー番組「MILLENNIAL/ミレニアル」の記念すべき初回を飾ることが分かった。新番組「MILLENNIAL/ミレニアル」は、その名の通り“ミレニアル世代”の視聴者に向けて、“ミレニアル世代”の多様な生き様や価値観を追いかけて届ける“ミレニアル世代”に特化したドキュメンタリー番組。そんな番組の初回に登場するのは、ドキュメンタリー作品初出演の岡田さん。有村架純主演の「中学聖日記」で鮮烈なデビューを果たし、九重役を演じた「MIU404」、主演を務めた「いとしのニーナ」などが話題に。今後は「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」や大河ドラマ「青天を衝け」、『新解釈・三國志』、『奥様は、取り扱い注意』などが放送・公開を控えており、これからの活躍に目が離せない。今回の配信では、岡田さんにとって“第2の故郷”である長崎県の母校にて撮影する様子や、自身のキャリア史上初となる役どころへの挑戦など、これまでメディアで見せることがなかった一面に迫る。岡田さんは「僕自身も今作品を観て密着時と“自分自身”がどれだけ変わっているのかを楽しみながら、皆様と一緒に見届けられたら幸いです」と思いを語り、「役者の『岡田健史』ではない一人間の『岡田健史』を公開するのは正直お恥ずかしい限りですが、是非ご覧ください」と呼びかけている。ほかにも、12月17日からの配信では、歌手やモデルなどマルチに活動するYOSHI。12月24日からの配信では、ロシアの名門バレエ団「マリインスキー・バレエ」に在籍し、数々の演目の主役に抜擢されるなど世界的に注目を集めるバレエダンサーの永久メイが登場。また来年は、クリエイターのkemio、雑誌「Popteen」専属モデル・莉子が出演する。出演者コメント<岡田健史>皆様、お初にお目にかかります岡田健史です。この度、自身初となる密着をABEMA様より発信することとなりました。僕も勿論のこと、生命を持つ生き物は常に変化し流動していくもの。1秒たりとも同じ瞬間は無い中で、不安定でも周りと共存し、その中で信念を持つことが“生きる”ということだと今回の密着で学ばされました。僕自身も今作品を観て密着時と“自分自身”がどれだけ変わっているのかを楽しみながら、皆様と一緒に見届けられたら幸いです。役者の『岡田健史』ではない一人間の『岡田健史』を公開するのは正直お恥ずかしい限りですが、是非ご覧ください。<YOSHI>俺はこの地球に暮らす70億分の1人の人間だ。人はみんなそれぞれ違うし、人が俺をどう見るかもそれぞれ違う。俺は1人なのに1人じゃなくて、小さかったり大きかったり、AだったりBだったりする。しかも、俺自身も変化し続けてるんだから、ジレンマや怒りも沢山ある。だからこそいつも自分に問いかける、俺の本質は何かって。そうすると思うんだ、一瞬一瞬を燃やし尽くせって。一度きりの人生、生まれて死ぬまでを精一杯生きろ!<永久メイ>今の私だから表現できるものがあるはずと信じ、ジュリエットを今年3月マリインスキー劇場で踊りました。原作を読み込み、先生と話して、レッスンして・・・ジュリエットに没頭した日々でした。映像に残してもらえて嬉しい気持ちと、リアル過ぎるのではないか、と不安も少しあります。でもこれが私。これからもこんな風に役や踊りを深めていきたい、と思っています。3歳からずっとバレエに夢中だった気がします。もちろん今も。ロシア・サンクトペテルブルグから 永久メイ<kemio>とても久しぶりに日本に帰国する!去年はありがたいことにお仕事で25、6回ほど日本とアメリカを往復したので今年はコロナの影響も有ってほとんどの時間をアメリカで過ごした。家族や友達そしてzoomじゃなくてやっと対面して皆さんとお仕事ができるのが嬉しくて泡吹いて倒れそう!いえーい!kemio<莉子>今回、錚々たる出演者の方々と一緒に起用していただくことになり、嬉しい気持ちと同時に、私でいいのかと不安も大きかったです。でも、小学生の頃から今の仕事をさせていただき、お仕事に対する姿や気持ちをきちんと皆さんにお見せする機会があまり無かったので、進路や将来に悩んでいる同世代の皆さんに何か伝えることができたらいいなと思っています。私自身にとっても女優業はまだ新しく挑戦しているところなので、この番組を通して、更に真っ直ぐ力強く成長したいと思っています。莉子「MILLENNIAL/ミレニアル」は12月10日(木)21時~3週連続毎週木曜ABEMA SPECIALチャンネルにて配信。※kemioと莉子の密着回は2021年以降配信予定(cinemacafe.net)
2020年12月01日シネマカフェでは11月、「映画とごはん」と題して、ごはんが魅力的に登場する映画や、食にまつわる作品を紹介している。そこで今回は、「Netflix」や「Amazon Prime Video」でいますぐ観られる、“食”をテーマにしたオススメ作品をピックアップ。旅行もしたくなる「ストリート・グルメを求めて: アジア」【Netflixにて視聴可能】ストリートフードである“屋台料理”と、料理作りに情熱を注ぐ人々を映し出すドキュメンタリー作品。台湾、韓国、ベトナム、日本などアジア9か国それぞれの物語が各話約30分ほどの映像に収められており、訪れたくなるような内容となっている。また、同作のラテンアメリカ編も配信中。ラテンアメリカの料理人たちが作る素朴な一皿に秘められた物語を追っていく。人気俳優もゲスト出演!「ザ・シェフ・ショー ~だから料理は楽しい!~」【Netflixにて視聴可能】現在、4シリーズまで配信中の食の世界を探求するリアリティ番組。ジョン・ファヴロー監督がホストを務め、監督とシェフのロイ・チョイ、そしてゲスト共に料理を楽しむ。『アベンジャーズ』シリーズのロバート・ダウニー・Jrやトム・ホランドがゲスト出演したり、映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』のレシピを再現するなど、映画ファンにとってうれしい要素も多い番組だ。エミー賞ノミネート作「アグリー・デリシャス: 極上の"食"物語」【Netflixにて視聴可能】有名シェフのデイビッド・チャンが案内役を務め、様々な食を探求するドキュメンタリー作品。エピソードを通してその食の歴史も知ることができる、美味しい発見も。シーズン2まで配信されており、シーズン1の「最高のピザとは」では、チャンとコメディアンのアジズ・アンサリが、中目黒の老舗ピザ屋・聖林館を訪れている。シーズン1のエピソード6「フライドチキンが背負うもの」も必見。本当のおいしさとは――アカデミー賞ノミネート『フード・インク』【Amazon Prime Videoにて視聴可能】2011年に日本でも劇場公開された、アメリカでの食の考え方に一石を投じたと言われるフードドキュメンタリー『フード・インク』。スーパーに並ぶお手頃価格の食品とオーガニックフードの違い、スーパーの食品の70%で使用されているという遺伝子組み換え食品の実態、家畜を“モノ”として大量生産するシステム…など、“食にまつわる危険な真実”を描いた本作は、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネート。本国で大ヒットを記録した。築地市場に密着『TSUKIJI WONDERLAND (築地ワンダーランド)』【Amazon Prime Videoにて視聴可能】築地市場で働く人々を捉えたドキュメンタリー作品。常に日本の食文化を支え続けてきた築地市場。初めての長期密着撮影を敢行し、築地で働くプロをはじめ総勢150人に取材し、食の最前線を支える築地でいったい何が起きているのか、これまで誰も踏み込むことができなかったその舞台裏に迫る。「アメリカンバーベキュー最強決戦!」【Netflixにて視聴可能】全米から集まった8人のバーベキューの達人たちが、バーベキューチャンピオンの称号を目指し、さまざまな課題に挑むリアリティ番組。リブやサンドイッチなど、審査員から言い渡される各課題に対しこだわりの火加減やスモーク加減で勝負を繰り広げる。牛肉・豚肉のほかアライグマなど野生動物を調理することも!個性あふれる出場者たち、課題の途中で言い渡される追加課題に限られた時間でどう対応するのか、そして回を重ねていくごとに出場者間に芽生える友情…など見どころ多数。見終わる頃には肉にかぶりつきたくなること間違いなし!(cinemacafe.net)■関連作品:フード・インク 2011年1月22日より全国にて順次公開© Participant Media【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2020年11月20日世界初の相撲ドキュメンタリー映画『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』。監督を務めたのは、テレビ番組『マツコの知らない世界』をはじめ、長年演出家として活躍してきたTBS社員、坂田栄治さん。この作品は坂田さんにとって初の映画監督作品になる。社外活動になるため制作費は協賛を募った。約半年間、2つの相撲部屋に密着し、本場所の熱い土俵はもちろん、激しい朝稽古や筋トレ、部屋での日常生活など、普段は見ることができない力士たちの姿も映像に収めた。部屋でちゃんこをおいしそうにかっこんだり、焼き肉店で気持ちいいくらい次々に肉を平らげていく様子など、食事の場面も見どころの一つ。力士たちの映像の合間には、初心者でも相撲の歴史や、「番付」といわれる階層などを簡単に理解できるよう、解説動画なども挟んでいる。「作品を作る上で大事にしたのは、相撲好きに『おもしろい』と言ってもらえることはもちろんですが、相撲をまったく知らない人や外国人でも、最後まで飽きずに楽しく観られる作品にすることです」バラエティ番組制作で培ったストーリーの組み立て方、カット割り、効果音などで、あちこちに飽きさせない仕掛けを盛り込んだ。大画面で音響が良い、映画館の環境を活かして、目の前で当たり合う力士同士、大歓声があがる満員の国技館なども、迫力と臨場感で満ちている。「密着していると、お相撲さんって365日戦っていて、本当に頑張っているということが身に沁みてわかるんです。みんな体のどこかしら痛めながらも、必死で稽古をしないと強くなれない世界ですから。そういう、普通では知り得ない隠れた部分を伝えたいと思いました」大怪我で大幅に番付を落とした後、再び這い上がってきた竜電関が語る相撲ができる喜び、豪栄道(現・武隈親方)がどんなことがあっても弱音を吐かない理由など、力士や親方たちの言葉も胸を打つものが多い。「お相撲さんってモテる人が多いんですけど、この映画を観ればその理由がよくわかると思います。サムライのように男気があってカッコいい、お相撲さんたちの姿をぜひスクリーンで観てください!」『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』境川部屋と高田川部屋の稽古場に密着。相撲の魅力をさまざまな角度から解き明かしていく。ナレーションは遠藤憲一さん。10/30より東京・TOHOシネマズ 錦糸町ほか全国順次公開。©2020「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」製作委員会※『anan』2020年11月4日号より。取材、文・古屋美枝(by anan編集部)
2020年11月02日超一流のプロフェッショナルに密着し、その仕事を徹底的に掘り下げるドキュメンタリー番組をオマージュした、映画『とんかつDJアゲ太郎』の特別映像「プロフェッショナル~アゲ太郎の流儀~」が公開された。今回映像では、渋谷の老舗人気とんかつ屋「しぶかつ」の三代目跡取り息子アゲ太郎(北村匠海)に、カメラが密着。代々続くとんかつ屋で運ぶ傍ら、クラブでDJとしてフロアを盛りアゲる日を夢見る、異色のWワーカーのアゲ太郎。映像では「豚を揚げるか、フロアをアゲるかに大したちがいはねえ!!」と豪語し、キャベツを刻み、DJの個人練習を行い、渋谷をランニング…と、“とんかつDJ”になるべく、日々の努力を怠らないプロフェッショナルな姿を覗くことができる。また、食、音楽、お笑い界から本作にコメントが寄せられており、「とんかつ屋でDJのアゲ太郎は、今の時代にとても合っている。音とDJの描写が生々しくて良かった」(ピエール中野/凛として時雨)、「とにかく音とテンポが気持ち良くてずっとウキウキが止まらない映画」(しばたありぼぼ/ヤバイTシャツ屋さん)。「アゲ太郎たちみたいな青春を経験してこなかったので、すごくうらやましい気持ちです。みんなとふざけてやってたバカみたいなことが、自分の仕事や夢につながる可能性もあるってこと、そして仲間とがんばるチームワークを観てほしい」(酒井健太/アルコ&ピース)、「キラキラした色彩の画面内で放たれる極上のPOPミュージックと極上のトンカツに酔いしれること間違いなし!」(リュウジ/料理研究家)などと絶賛している。『とんかつDJアゲ太郎』は10月30日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:とんかつDJアゲ太郎 2020年10月30日より全国にて公開©イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会
2020年10月21日ジョージ王子があるテレビ番組を観てショックを受け、悲しそうに「もう観たくない」とウィリアム王子に訴えたことが明らかになった。今年1月、「アースショット賞」という今後10年で地球環境を回復させることを目的とした賞を創設したウィリアム王子。先日、地球環境について「Sky News」に語るなかで、ジョージ王子が心を痛めてしまった出来事を明かした。「ここのところ、子どもたちと一緒に(動物学者の)デヴィッド・アッテンボロー氏のドキュメンタリー番組をたくさん観ているんです。子どもたちはとても気に入っているのですが、一番最近に観た動物の絶滅に関する番組については、ジョージと私はテレビのスイッチを消すことになってしまいました。途中で悲しくなってしまったからです」と語った。「ジョージは『もう、観たくない』と私に言いました。どうしてこんなことになったのかと、7歳の子ども(ジョージ)だって心を痛めて私に尋ねてきます。どこにいる7歳でもこの問題に関心を持つことはできるのです」と訴えた。ジョージ王子は以前からアッテンボロー氏の大ファンで、先月一家で同氏と対面を果たし、巨大ザメ「メガロドン」の歯の化石をプレゼントされ大喜びしていた。また今月、同氏に「次に絶滅してしまう動物はなんだと思いますか?」と質問した動画も、ケンジントン宮殿のSNSアカウントから公開。動物に対して強い興味を示していることがうかがえる。(Hiromi Kaku)
2020年10月09日韓国の4人組ガールズグループ「BLACKPINK」の軌跡をたどるドキュメンタリー映画『BLACKPINK ~ライトアップ・ザ・スカイ』が「Netflix」にて配信が決定した。「BLACKPINK」は2016年のデビュー後、ミニアルバム「BLACKPINK」がいきなりオリコンアルバムランキングで1位を獲得。1stミニアルバム「SQUARE UP」は、全世界44か国のiTunesチャートで1位に輝いた。さらに最近では、レディー・ガガやセレーナ・ゴメスらとのコラボなどグローバルな影響力も高まっている。本作では、メンバーの独占インタビューや未公開映像を織り交ぜながら、練習生時代の過酷なトレーニングやレッスンを経て、メンバーそれぞれが素晴らしい才能を融合させていくまでの様子を捉えた映像から、デビューしてヒットを勝ち取り、アメリカ最大級の音楽フェスティバル「コーチェラ・フェスティバル 2019」に出演、歴史的なパフォーマンスを披露し、世界的ブレイクを果たした現在までに迫る。今回の配信について「BLACKPINK」は「この映画が視聴者の皆さんに喜びと光をもたらし、過去4年間の私たちの歩みを一緒に楽しんでいただけることを願っています」とコメント。配信に先駆け、「Netflix」のプロフィール画面を模して作られたメンバーのアイコンがポップなキービジュアルも公開された。Netflixオリジナルドキュメンタリー『BLACKPINK ~ライトアップ・ザ・スカイ』は10月14日(水)より独占配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2020年09月09日ヘンリー王子&メーガン妃夫妻がNetflixと複数年にわたる契約を結び、ドキュメンタリーやTV番組を制作することが明らかになった。「The New York Times」紙が伝えた。メーガン妃は今年「Disney+」の作品『ディズニーネイチャー/ゾウの足跡を追って』でナレーションを務め、女優復帰の可能性も取りざたされていたが「演技をする」予定はなく、製作陣として活動するという。すでに自然に関するドキュメンタリーシリーズやアニメ番組など、複数の作品の企画が進行しているとのこと。夫妻は「親になったばかりの自分たちにとって、インスピレーションの源になるようなファミリー向け番組を作ることはとても重要です。信頼・共感できるレンズを通してパワフルな物語を紡ぎます」と声明を発表。Netflixの共同最高経営責任者で最高コンテンツ責任者のテッド・サランドスは「ハリーとメーガンは、信頼性、楽観主義、リーダーシップを持って世界中の何百万人という人たちに刺激を与えてきました。彼らが創作の拠点にNetflixを選んでくれたことを、私たちは大変誇りに思っています」とコメントしている。平穏な生活を求め、イギリス王室から“離脱”し、北米へと拠点を移したヘンリー王子一家。しかし、7月には息子アーチーくんの写真をドローンで盗撮されたとしてパパラッチを提訴したり、最近では引っ越し先のモンテシトにパパラッチが押し寄せ近隣住民の怒りを買ったりなどトラブルが絶えない。今回のNetflixの件についてもネット上に辛らつなコメントが多数寄せられている。(Hiromi Kaku)
2020年09月03日俳優、映画監督、気鋭のアーティストとして活躍の場を広げる齊藤工に密着したドキュメンタリー番組「齊藤工 DEAR FILMS…」の放送が決定した。近年、俳優以外の活動も注目される齊藤さん。2018年、長編初監督作『blank13』は、国内外から高く評価され、世界中の映画祭に招かれ公開オファーが殺到。これまで多くの映像作品を世に出してきたが、その全てに通底するのが“優しさ”。食をテーマにした、HBOアジア制作のオリジナルアンソロジーシリーズ「フードロア」のひとつ「フードロア:Life in a Box」には、そんな齊藤さんの映画観が詰め込まれている。番組では、昨年夏の「フードロア」のクランクインから、劇場のない町に映画体験を届ける移動映画館「シネマバード」の取り組み、来年公開を予定している、竹中直人や山田孝之との共同監督映画『ゾッキ』の撮影現場…と、齊藤さんの“創造の現場”に400日にわたり密着。高校時代からの盟友だという映像ディレクターが、至近距離から捉えていく。また、出演俳優やスタッフのコメントを交えながら、生い立ち、そして青春期もふり返る。「ノンフィクションW 齊藤工 DEAR FILMS…」は10月25日(日)21時~WOWOWプライムにて放送。(cinemacafe.net)
2020年09月01日台湾アカデミー賞こと金馬奨最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した、ドキュメンタリー映画『私たちの青春、台湾』が公開されることが決定。併せて、メインビジュアルと直木賞受賞作家・東山彰良の映画応援コメントが解禁となった。2011年、魅力的な2人の大学生と出会った。ひまわり運動のリーダー陳為廷(チェン・ウェイティン)、中国人留学生で台湾の社会運動に参加する蔡博芸(ツァイ・ボーイー)。彼らが最前線に突き進むのを見ながら「社会運動が世界を変えるかもしれない」という期待が、私の胸いっぱいに広がっていた。しかし彼らの運命はひまわり運動後、失速していく。それは監督の私が求めていた未来ではなかったが、その失意は私自身が自己と向き合うきっかけとなっていく――。本作は、社会運動に身を投じる若者の姿を追ったドキュメンタリー。金馬奨最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、授賞式で傅楡(フー・ユー)監督が涙を流しながら、「いつか台湾が“真の独立した存在”として認められることが、台湾人として最大の願いだ」とスピーチをしたことは大きなニュースとなった。ひまわり運動は、23日間に及ぶ立法院占拠、統率の取れた組織力、全世界に向けたメディア戦略で、まれにみる“成功”をおさめたといわれている。しかし立法院内では、一部の指導者たちによる決議に対する不満など、理想の“民主主義”の困難さに直面し、多くの課題を残していた。雨傘運動前の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)、周庭(アグネス・チョウ)との交流など、カメラは台湾、香港、中国の直面する問題、海を越えた相互理解の困難さ、民主主義の持つ一種の残酷さを映し出していく。台湾出身の直木賞受賞作家・東山彰良は映画応援コメントとして、「突き進む者と、それを記録する者。その裏側にある個人的な憂鬱と後悔。それでもなにかを正したいと願う若者たちの想いは、こんなにも純真でまぶしい」と語っている。今回解禁されたメインビジュアルには、「きみの笑顔の先に、未来をみた」というコピーが2人の若者の後ろ姿の間に配置され、「黄」をベースに切り取られた台湾の街並みが印象的な1枚に仕上がっている。また映画公開にあわせ、傅楡監督の人生と台湾の民主化の歩みを書いた、「わたしの青春、台湾」(五月書房新社)邦訳版が、10月23日(金)に発売されることが決定している。『私たちの青春、台湾』は10月31日(土)よりポレポレ東中野ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年08月26日『イップ・マン』のドニー・イェンが、新型コロナ騒動の初期を語るドキュメンタリー映画をプロデュースすることになった。タイトルは『Wuhan! Wuhan(武漢!武漢!)』。共同プロデューサーは、『世界にひとつのプレイブック』『ドリーム』のドナ・ジグリオッティ。監督は、中国のドキュメンタリーフィルムメーカー、ゴン・チェンとヤン・チャン。米中合作として製作される。突然にして危機が襲ってきた時、武漢の人たちがどのように戦い、生き延びようとし、お互いを支えたのかを語る、感動の映画になるとのことだ。イェンの次回日本公開作は、『イップ・マン 完結』。その後には、コロナで公開が延期になっている『ムーラン』が控える。文=猿渡由紀
2020年06月24日『ジュラシック・ワールド』シリーズや『インデペンデンス・デイ』などで知られる名優ジェフ・ゴールドブラムが司会を務めるナショナル ジオグラフィックのドキュメンタリーシリーズ「ジェフ・ゴールドブラムの世界探求」が、6月11日(木)からサービス開始となる「Disney+(ディズニープラス)」にて独占配信。彼のインタビュー映像が到着した。本作は、「スニーカー」や「アイスクリーム」「コーヒー」「化粧品」など、日常生活で当たり前のものとして見過ごされがちな身近なものに潜む“現代の脅威”を、ジェフが遊び心にあふれた洞察力で科学や歴史をひも解いていく、ナショナル ジオグラフィックのドキュメンタリーシリーズ。身近なものの陰に隠された信じられない奇妙なウラ話を、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』『インデペンデンス・デイ』シリーズでお馴染みのジェフが、好奇心旺盛でウィットに富んだ視点で追う。エピソードは全12話、1話あたり30分程なので、ちょっとした空き時間や通勤などの移動中でも手軽に楽しめ、好奇心を大いに刺激されるコンテンツ。今回、日本初配信に向けてジェフのインタビュー映像も公開、本作の魅力を語っている。好奇心と感動のナショジオ作品も続々さらに、ディズニープラスでは世界各地を舞台にしたナショナル ジオグラフィックの貴重なドキュメンタリー作品を配信。ロープや安全装置を一切使わずに登るフリーソロ・クライミングのスーパースター、アレックス・オノルドの巨岩エル・キャピタンへの挑戦を追った長編ドキュメンタリー映画で、アカデミー賞も受賞した『フリーソロ』は定額動画配信サービス初登場。ウィル・スミスが案内役をつとめ、宇宙と世界45か国で撮影された驚異の映像で贈る、地球とその生命についての壮大なドキュメンタリー・シリーズ「宇宙の奇石」(全10話)、そして、テクノロジーを駆使して作られた宝の地図によって存在を明らかにされた要塞やピラミッドを訪れる、定額動画配信サービス初登場の「発掘!マヤの失われた秘宝」(全4話)など、世界最高峰のドキュメンタリーが揃う。「ジェフ・ゴールドブラムの世界探求」は6月11日(木)より第1話、6月19日(金)より第2話、以降毎週金曜に新エピソードがディズニープラスにて独占配信開始。(text:cinemacafe.net)
2020年06月03日「ABEMA」で配信するグローバルアイドルを発掘しデビューまでの過程を追うドキュメンタリー番組「G-EGG」のスピンオフ企画番組「That Time G-EGG」の配信が決定した。ダンスヴォーカルグループ「SUPERNOVA」(元超新星)のユナクとY-crewがプロデューサーとして指揮をとるグローバルアイドル育成プロジェクト「G-EGG」。番組では、3年にわたり本プロジェクトについて構想してきたというユナク自身が選び抜いた日韓のG-EGG生たちが、様々なミッションに挑戦。視聴者投票や審査員評価などを経て、最終的に勝ち残ったメンバーで2020年に日韓合同グローバルアイドルグループとしてデビューするまでを追いかける。2月から4月までの間続けてきたこの配信。G-EGG生20名まで絞り込まれ、番組内ではファイナルミッションの様子も公開され、あとはユナクからのデビューメンバー発表だけとなっていたが、ユナクが新型コロナウイルスに感染し、最終回で予定していたデビューメンバーの発表は見送りに。本編最終回は、ユナクの体調回復を待ってからの配信予定となっている。そんな中今回新たに、G-EGG生がこれまでのプロジェクトの映像を見ながらふり返るトーク番組の配信が決定。本編では聞くことができなかったG-EGG生たちの生の声や、素顔、ファンの質問に回答する姿も。また、G-EGG生のほかにも、番組MCにNICE73、質問コーナーMCにあくにゃん、ゲストコメンテーターとしてダンサー・振付家のTAKAHIROが参加する。「That Time G-EGG」は5月30日(土)22時~ABEMAK WORLDチャンネルにて配信(全11回)。(cinemacafe.net)
2020年05月18日米映画アカデミーが、次のオスカーに向けて、ドキュメンタリー部門の資格に関するルールを変更した。新型コロナで劇場公開が難しくなっている現状を受けてのもの。新たなルールでは、アカデミーが指定する9つのノンフィクション映画祭のうち2つ以上から選ばれたか、あるいは36の映画祭のうちどれかから最低1つを受賞した場合、資格が与えられる。これらの映画祭が通常通りの形で開催されなかった場合も、関係ない。この春のサウスバイ・サウスウエストやトライベッカ映画祭はヴァーチャルになっており、今後、ヴェネチアやトロントもヴァーチャルと並行する形で開催される可能性が濃厚で、それを踏まえた形。次のオスカー授賞式は、来年2月28日に行われる。文=猿渡由紀
2020年05月15日ロン・ハワードが、ホセ・アンドレのドキュメンタリー映画を監督することになった。アンドレは、L.A.、ワシントンD.C.、ニューヨーク、マイアミ、ラスベガスなどでレストランを経営する有名シェフ。2010年のハイチ地震をきっかけに、被災者に無料で食事を提供する非営利団体ワールド・セントラル・キッチンを設立した。この団体は、現在も、コロナウィルスの影響で食べるものに困っている人々を助けている。ハワードの映画は、このチャリティ活動に焦点をあてるものになるようだ。製作はナショナル・ジオグラフィック。文=猿渡由紀
2020年04月17日「スター・ウォーズの日」の5月4日、『スター・ウォーズ』のスピンオフドラマ「マンダロリアン」のドキュメンタリーシリーズ「Disney Gallery : The Mandalorian」(原題)が、本国「Disney+」で配信開始になる。『スター・ウォーズ』の公式サイトが発表した。クリエイターで製作総指揮のジョン・ファヴローが司会を務め、インタビュー、未公開映像などにより、ドラマでは見られなかった側面を明らかにするという。全8話で、一週ごとに新しいエピソードが配信される。キャストがキャラクターにどのように息を吹き込んだのかということや、ドラマの画期的なテクノロジー、特殊効果、ドラマ内の生き物、音楽についてなど、制作過程が掘り下げられる。ファヴロー監督は、「このドラマを作るにあたって、私たちは本当に素晴らしい経験をしました。それをみなさんと共有することを楽しみにしています」とコメントしている。「マンダロリアン」はペドロ・パスカル主演、『スター・ウォーズ』初の実写ドラマで、昨年11月にアメリカの「Disney+」でシーズン1が配信された。シーズン1の最終話はタイカ・ワイティティが「声」の出演と監督を務めた。シーズン2は今秋配信予定。(Hiromi Kaku)
2020年04月16日ジョニー・デップが、ザ・ポーグスのボーカリスト、シェーン・マッゴーワンについてのドキュメンタリーをプロデュースすることになった。タイトルは『Shane』、監督はジュリアン・テンプル。マッゴーワンはアイルランド人で、「ニューヨークの夢」など数々の名曲を書いた。デップとは30年来の友達ということ。映画は、過去の映像のほか、アニメーションなども含めて構成されるそうだ。海外配給権は、来たるベルリン映画祭でセールスにかけられる。同映画祭ではまた、デップの最新主演作『Minamata』が上映される。文=猿渡由紀
2020年02月06日アカデミー賞史上初となる国際映画賞・ドキュメンタリー映画賞同時2部門ノミネートを果たした、ドキュメンタリー映画『ハニーランド 永遠の谷』が公開されることが決定。併せて、場面写真が解禁となった。北マケドニアの首都スコピエから20キロほど離れた、電気も水道もない故郷の谷で、寝たきりの盲目の老母と暮らすヨーロッパ最後の自然養蜂家の女性がいた。「半分は自分に、半分は蜂に」それが持続可能な生活と自然を守るための信条。突然トレーラーで押し寄せた見知らぬ家族、子どもたちとの交流、貪欲と病気、破壊と再生を映し出す。本作は、ギリシャの北に位置する北マケドニアで作られた驚異のドキュメンタリー。アカデミー賞の歴史上初めて、ドキュメンタリー映画がドキュメンタリー映画賞部門だけでなく、『パラサイト 半地下の家族』などフィクション映画の秀作とともに国際映画賞(旧・外国語映画賞)部門にノミネートされた。このほか、2019年のサンダンス映画祭でもグランプリを含む最多3冠、アカデミー賞の前哨戦ともいえる全米映画批評家協会賞やニューヨーク映画批評家協会賞でも最優秀ノンフィクション賞を受賞するなど、これまでに各国の映画祭などで30以上の受賞を重ねている。監督を務めたのは、タマラ・コテフスカとリュボミル・ステファノフ。3年の歳月と400時間以上の撮影から生み出された、人間の、そして自然の存在の崇高さと美しさに満ちた、悲しくも感動的な希望の物語を完成させた。この度、日本公開情報と併せて場面写真も解禁。養蜂場で働く女性の姿と北マケドニアの美しい自然の風景が切り取られており、映像美にも期待が高まる。『ハニーランド 永遠の谷』は今春、アップリンク渋谷・アップリンク吉祥寺ほかにて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年02月04日様々なジャンルの番組が見られる動画配信サービスの中でも、最近力作が目白押しなのがドキュメンタリー。政治や宗教、ビジネスといった硬派なものだけでなく、エンターテインメントの裏側をレポートしたものなども揃い、世界中の今をリアルタイムで体感できるので要チェック。ここでは社会派ドキュメンタリー3選をお届けします!リテラシーを高めたい人に…アメリカ大統領選の裏に隠れていた、巨大ネットワークの闇が明らかに。『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』題材は、2018年に明らかとなった、2016年アメリカ大統領選挙でのFacebook個人データ漏洩事件。世界を震撼させた大スキャンダルなだけに記憶の片隅にある方もいるかもしれないが、本作品では、この事件の一部始終にがっつり密着。新聞記者や当事者企業の元社員の内部告発から、個人情報が大企業に利用されているカラクリをわかりやすく展開している。事件の真の黒幕は企業なのか、大きな力によって生まれたプロパガンダなのか。来年に迫る次回の大統領選を前に、もう一度身を引き締め、自分のネットワークへの関わり方や姿勢を見直すきっかけ作りに、最適なドキュメンタリーとなっている。Netflixオリジナルドキュメンタリー『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』独占配信中音楽も楽しみたい人に…ヒップホップ・スターが新星発掘!『リズム+フロー』次世代のスターを発掘するオーディション番組はいくつもあるが、これはヒップホップに特化した番組。カーディ・Bやチャンス・ザ・ラッパーといった豪華な審査員/メンターが見守るなか、出場者はサイファー(複数人の即興バトル)やMV制作など、アーティストとのコラボ課題をこなしていく。厳しいチャレンジを終えたラッパーが人間的成長を遂げる姿に、視聴者が心を寄せてしまうのは確実。1話完結ではなく、3話構成だけど一気見必至でしょう。Netflixオリジナルシリーズ『リズム+フロー』独占配信中これから未来を考える人に…まさにホラーな国策の実態に迫る。『一人っ子の国』中国で1979年から36年間続いた一人っ子政策。自身も母となったアメリカ在住中国人女性監督が政策の実態に迫る作品。人々の証言から明らかになったのは、容赦なく残酷な、本当に起こったとは信じたくない様々な事実。強制中絶や不妊手術も行われたといい、国が人権を踏みにじった事実を前にどう思うのか。結果的に生まれた中国の男女不均衡が将来どんな問題を生むのかを考えるためにも向き合いたい作品。Amazon Prime Videoにて独占配信。※『anan』2019年12月18日号より。文・山縣みどり(by anan編集部)
2019年12月11日Netflixが、来年の早い時期にテイラー・スウィフトをテーマとしたドキュメンタリー映画『Taylor Swift: Miss Americana』(原題)を配信予定であることを発表した。配信に先駆け、1月23日から2月2日まで開催されるサンダンス映画祭で上映予定だという。作品の内容は、「『Taylor Swift: Miss Americana』は、この時代の最もアイコニックなアーティストであるテイラー・スウィフトの姿を、鮮明かつ感情的に伝えます。ソングライター、パフォーマーとしてのみならず、女性として自身の力を最大限に使って声を届ける。テイラーがそう学んだ、変化の時期を追いました」とのこと。メガホンを取ったのは、ラナ・ウィルソン監督。これまでに手掛けた長編ドキュメンタリーは2本で、デビュー作『After Tiller』(原題)でエミー賞を受賞、日本で自殺防止活動に取り組む僧・根本一徹氏に焦点を当てた『いのちの深呼吸』でも数々の映画祭で上映&賞にノミネートされるなど高い評価を受けている。テイラーは先月、本人の“不本意”な形でこのドキュメンタリー映画に関する情報を伝えていた。「こんな風に発表するつもりはなかったんだけど、Netflixが過去数年の私に関するドキュメンタリーを作った。でも、スコットとスクーターがこの作品で私の昔の音楽やパフォーマンス映像を使うことを禁止している」。テイラーのほとんどの楽曲の権利は、過去に所属していたスコット・ボルチェッタのレコード会社「ビッグマシン・レコード」が所有している。今年に入ってスクーター・ブラウンが同社を買収。楽曲の権利をめぐって、テイラーとの争いが勃発している。果たして『Taylor Swift: Miss Americana』で古い楽曲は使われているのか?(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年12月05日音楽ドキュメンタリー映画『MAN WITH A MISSION THE MOVIE -TRACE the HISTORY-』が、2020年に公開される。"初"ドキュメンタリー、国内外で活躍する謎多き5人組ロックバンド頭はオオカミ、身体は人間という謎の生命体5人組からなるロックバンド「MAN WITH A MISSION」。2010年から、突如音楽シーンに登場し、日本武道館などでライブを成功させてきた。現在は、全米デビューや海外ツアーなどで海外へ活動範囲を広げ、世界からも注目を集めている。今回制作されたのは、「MAN WITH A MISSION」初となるドキュメンタリー映画『MAN WITH A MISSION THE MOVIE -TRACE the HISTORY-』だ。音楽ジャーナリストのカール・クーパーが、彼らの音楽への愛情や、彼らを取り巻く人々のインタビューから、10年かけて謎多き”オオカミ達”の秘密に迫る。【詳細】『MAN WITH A MISSION THE MOVIE -TRACE the HISTORY-』公開時期:2020年監督:チェンコ塚越出演:MAN WITH A MISSION(トーキョー・タナカ、ジャンケン・ジョニー、カミカゼ・ボーイ、DJ・サンタ・モニカ、スペア・リブ)
2019年11月25日アジア初のドキュメンタリー映画祭としてスタートした<山形国際ドキュメンタリー映画祭2019>(以後ヤマガタ)が10日開幕した。1989年から2年に1度の隔年で開催され、いまでは世界の映画人と人とが集うドキュメンタリー映画の祭典に。昨年8月には、米国アカデミー賞の公認映画祭に認定された。16回目となる今回は記念すべき30周年となる。この日の開会式は、世界から集まった来日ゲストや映画関係者、観客を合わせ、400人を超える人々が集まり会場は大盛況。まず、山形交響楽団金管8重奏の演奏とともに、これまでヤマガタに来場した監督たちの映像をスライドショーで上映。レナード・バーンスタインの『ウエストサイド物語』やエンニオ・モリコーネの『ニュー・シネマ・パラダイス』などの演奏にのせながら、フレデリック・ワイズマン、ペドロ・コスタ、原一男ら名だたる映画作家たちの姿が次々と映し出され、映画祭30年の歩みを振り返った。そして迎えたオープニング上映は、今年1月に死去した詩人で伝説の映画監督であるジョナス・メカスの作品『富士山への道すがら、わたしが見たものは…』の16ミリフィルムを追悼上映。本作には、1991年にメカス監督が山形を訪れた際の映像が収められている。上映前に、メカス監督が山形を訪れた際、案内役を務めた農業詩人の木村迪夫さんが登壇。当時、行われたシンポジウムでのメカス監督とのエピソードを語った。木村さんはメカス監督との対話で印象に残っていることが3点あるとのこと。1つ目は故郷についてのことで、「メカスさんはリトアニアの小さな村で暮らしていたが、悪いことがひとつもなかったという。愉しいこと、美しいことでいっぱいだったと言っていた。対して、自分は戦争で父と叔父をなくし、貧困の中で育った。周囲からは貧しいということで蔑まれたりと、悲しい思い出しかない。いつか村の人たちを見返してやると反逆の精神があった。だから、故郷をそう思えるメカスさんがうらやましかった」と明かした。2つ目は、自身の出身地ということだったそう。「メカスさんは、『地方性』ということを強調されていた。メカスさんはリトアニアからニューヨークへ移ってからも、リトアニア語で詩を書き、それをリトアニアの言葉で朗読していた。ルーツを大切にしていた。対して、私はさきほどの反骨心もあって、山形弁はぜったいに使わないと決めていた」とこちらも正反対であったことを明かした。最後の3つ目は創作について。メカス監督は「詞は内側から発する言葉で、映像は外側から発する言葉。したがって、とても近い存在ではないか」と語っていたという。木村さんはこれらが原点にあり「メカスさんの牧歌的で、美しく叙情的でロマンチックな作品の魅力は、これらの点が原点にあるのではないか」とメカス作品の魅力を紐解き、「今日、久々に映像を見れることを楽しみにしている」とメカス監督に思いを寄せた。こうして開会式は終了。本日11日から本格的に映画祭はスタートする。今回の応募作は130の国と地域から過去最多の2371作品。目玉となる「インターナショナル・コンペティション部門」には15作品が選ばれている。ドキュメンタリー映画の巨匠、フレデリック・ワイズマン監督の新作『インディアナ州モンロヴィア』や『鉄西区』『苦い銭』のワン・ビン監督の8時間を超える長編『死霊魂』といった話題作から、若い新鋭監督の作品まで、世界で起きているさまざまな事象や問題をとらえたドキュメンタリー映画が並ぶ。アジアの新鋭作家に開かれた「アジア千波万波部門」では、長編第1作『鉱ARAGANE』が本映画祭で特別賞を受賞した小田香監督の『セノーテ』、巨匠、アッバス・キアロスタミ監督を父に持つバフマン・キアロスタミ監督の『エクソダス』など、注目の新鋭監督たちの顔が揃う。また、いろいろな意味で、いまはアジアをめぐる状況が変化しているとき。隣国でいまなにが起きているのかを知る機会にもなるに違いない。世界中を魅了する映画と映画作家を生み出し続けるイラン映画の魅力の根源に迫る「リアリティとリアリズム:イラン60s-80s」といった映画ファンとしては見逃せない特集や、日本のいまがみえる「日本プログラム」など、多種多様な企画や特別上映も組まれている。会期は17日(木)まで。映画と出合い、人と出会い、うまいものと出会えるのが本映画祭。興味をもったらぜひ足を運んでほしい。取材・文・写真:水上賢治
2019年10月11日女優・創作あーちすと、のんが初監督・製作したオリジナル映画の舞台裏を追ったドキュメンタリー作品「のんたれ(I AM NON)」が、YouTube Originalsにて公開されることになった。本作は、「創作あーちすと」として活動の場を広げるのんさんがオリジナル映画を撮る過程を追ったドキュメンタリー。女優、アーティストとしての「のん」をプロデュースし新たな一歩を踏み出そうとするのんさん自身の姿を、1年半かけて追った。岩手県遠野市に滞在しながら脚本を書き、自ら監督となって準備・撮影・編集まで行うのんさん。慣れない作業の連続、スタッフや出演者とのコミュニケーション、時間との戦いなど様々な困難に直面しつつ、時には偉大な映画の先輩たちにアドバイスを受けながら、彼女は自分らしさとは何か、表現とは何かを模索し続ける。作品は全10エピソードのドキュメンタリーと、のんさんが監督を手がけた映画『おちをつけなんせ』の合計11エピソードで構成。最終話として公開される『おちをつけなんせ』は、監督・主演・脚本・演出・衣装・編集・音楽など、全ての工程をのんさん自身が手がけている。さらに、女優・映画監督の桃井かおり、是枝裕和監督、片渕須直監督など、本作にも登場する大先輩のクリエイターからインスピレーションを受けながら、岩手県遠野市を舞台にのんさんが初めての挑戦に奮闘していく。全エピソードはYouTubeで視聴可能。YouTube Premiumメンバー(有料会員)は、全エピソードを広告なしで一度に視聴でき、メンバー以外は各エピソード無料公開後に、広告付きで視聴できる。YouTube Originals「のんたれ(I AM NON)」(ドキュメンタリー全10エピソード+映画)は10月2日(水)より公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月18日6月24日に放送された、NHKのドキュメンタリー番組でのこと。企業名を隠した形で、技能実習生に厳しい労働環境で仕事を強いる様子が放送され、物議を醸しました。そして放送後、この企業がどこであるか、ネットユーザーの間で特定作業がなされた結果、A社に嫌疑がかけられ、情報を信じた人からこの会社にクレームの電話が殺到することに。しかし、それは事実と異なるものでした。 間違われた企業は法的措置を検討間違われた形となったA社は、公式サイトで「当社は技能実習生を雇用していません」と疑惑をきっぱりと否定。そして「今後このような状態が続けば法的措置も辞さない」と声明を発表しています。また、NHK側もTwitterで「現在ネット上で名前が上がっている企業は無関係です。苦情の電話は控えてください」と声明を出すことになりました。間違えられたA社としては全く関係ないにもかかわらず、勝手なネット上の憶測で悪評を流されてはたまりません。混同するような放送をしたNHKを訴えることはできないのでしょうか?虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士にお聞きました。 NHKを訴えることはできるか?齋藤弁護士:「NHK側の報道を事後的に検証し、事実関係を確認し虚偽であると考えられる場合には、不法行為が成立し得るでしょう。主に本件では、労働関係は実態・契約関係ともに事後的な検証になじみやすい分野です。今後詳細な事実関係の調査がなされれば、可能性は十分あるでしょう」場合によっては、訴えられることもあるようです。 ネットユーザーが罪に問われる事は?NHKのケースに限らず、テレビや企業の炎上をきっかけにネットユーザーが特定作業を進め、それが間違っているにもかかわらず拡散され、間違いを受けた側が「風評被害」を受ける例は存在します。現在このような場合、ネットユーザーが特定を間違えた責任を取ることは「極稀」です。しかし本来は相応の罪に問われるべきではないかとの声があるようです。誤った情報を元にバッシングしたネットユーザーが罰せられる可能性はないのでしょうか?虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士にお聞きました。齋藤弁護士:「罪に問える可能性は低いと思われますが、民事上の不法行為責任を負う可能性はあり得ます。ただし、悪意を持って行っているのかが問題です。現時点では軽過失にとどまるように考えられます」 個人情報は慎重に吟味をネットではしばしば炎上企業や人物の特定作業が行われることがありますが、なんの罪もない人が似たような境遇であることなどから誤って特定され、被害を受けることがあります。そのような行為は、不法行為責任に問われる可能性があるということを認識するとともに、情報を簡単に鵜呑みにせず、吟味することが必要です。 *取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)TV番組をきっかけに風評被害を受けた会社…放送局やネットユーザーを訴えることは可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。TV番組をきっかけに風評被害を受けた会社…放送局やネットユーザーを訴えることは可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2019年07月23日トロント映画祭のオープニング作品が発表された。音楽ドキュメンタリーで、タイトルは『Once We Were Brothers: Robbie Robertson and The Band』だ。本作は、カナダのミュージシャン、ロビー・ロバートソンが2016年に出版したメモワールからインスピレーションを得て制作されたもの。カナダのドキュメンタリーが、この映画祭のオープニング作品に選ばれるのは初めてのことだ。ロバートソンは『レイジング・ブル』をはじめ、マーティン・スコセッシ映画の音楽監督を務めてもいることから、スコセッシもこの映画のエグゼクティブ・プロデューサーに名を連ねている。今作は、カナダではストリーミング配信される予定。昨年のオープニング作品『アウトロー・キング~スコットランドの英雄~』も、Netflixで配信される作品だった。今年のトロント映画祭は9月5日(木)から15日(日)まで。文=猿渡由紀
2019年07月19日日常生活では触れられない“世界の今”を映し出すドキュメンタリー。堅苦しくて、ちょっと退屈かも…。なんてイメージを持っているあなた!実はいま、ネットフリックスを中心とした配信サービスの登場でそんな認識が変わりつつあります。見逃せない作品を、ピックアップしてご紹介。ジャーナリスト・佐々木俊尚さん、映画評論家・真魚八重子さん、コラムニスト・長谷川朋子さんに伺いました。まだ見ぬ社会の今に迫る佐々木さんセレクト『イカロス』監督:ブライアン・フォーゲル2017年/Netflixオリジナル映画独占配信中【作品紹介】自転車選手でもある本作監督のブライアン・フォーゲルがドーピングの有用性を検証すべく、ロシアのアンチ・ドーピング機関の所長であるロシア人科学者の下、実験を始める。同時期ドイツで、ロシアの国家ぐるみのドーピングが暴露され、ブライアンもその闇に巻き込まれていく。【みどころ】「刺激的な映像、予想を超える展開、そして観るものに大きな感動を与える世界観。観終わったとき、壮大なスパイ小説を読んだような深い感動があります。2010年代のドキュメンタリーの中の、最高傑作だと思いますね。普通はなかなか近づけない闇の内部まで入り込んだところもすごいですし、監督自らドーピングをするというような当事者性のある視点も、とても現代的です」長谷川さんセレクト『テイク・ユア・ピル:スマートドラッグの真実』監督:アリソン・クレイマン2018年/Netflixオリジナル映画独占配信中【作品紹介】覚せい剤と同じアンフェタミンを含む興奮剤アデロールは、アメリカでは、ADHDの処方薬として合法的に入手が可能。それがSNSなどを通じて横流しされ、“スマートドラッグ”と呼ばれ、大学生や社会人が“やる気が溢れる薬”として気軽に服用している現実が。無意識のうちに薬物依存に蝕まれているアメリカをあぶり出す。【みどころ】「いまのアメリカの最も深刻な社会問題の一つである、ドラッグ。この作品を観ると、どこにでもいる普通の人たちがドラッグを使っていることがわかり、衝撃的。でも、その背景には、成績重視、高収入を求める、といった超競争社会があることがわかります。問題に当たったとき何に頼るべきなのか。そのヒントが見つかるのでは」ひとつの視点で世界を旅する真魚さんセレクト『アグリー・デリシャス:極上の“食”物語』出演:デイビッド・チャン、ピーター・ミーハンNetflixオリジナルシリーズ独占配信中【作品紹介】NYの有名シェフ、デイビッド・チャンが、バーベキューや中華料理、タコスなど、アメリカでポピュラーな食に注目。そのルーツや、地域によって異なる発展の仕方などに迫る。【みどころ】「テーマにより毎回作品の作りが違うのですが、フライドチキンの回はケンタッキー・フライドチキンのCMをパロディにしたり、アニメを差し込んだりしており、いずれもポップな作りが楽しいです。一方で、アメリカではファストフード的にしか扱われていない中華料理は宮廷料理がルーツであるということや、フライドチキンは黒人差別と深く関わりがあるなど、食について多面的な事実を知ることができるのもおもしろい。民族史と食文化の関係性の深さに興味が生まれます」ささき・としなおジャーナリスト。「ドキュメンタリーの時代」を映画.comで連載。著書に『広く弱くつながって生きる』(幻冬舎新書)など。はせがわ・ともこコラムニスト。国内外のドキュメンタリー制作事情に関する記事を多数執筆。東洋経済オンラインなどで連載も。まな・やえこ映画評論家、映画ライター。朝日新聞や雑誌『映画秘宝』、ウェブマガジン「ハニカム」などで、映画についての執筆多数。※『anan』2019年7月10日号より。
2019年07月07日いま、“ドキュメンタリー”が熱いんです!ネットフリックスで知る、世界のリアル。エンターテインメント性が低いためか、日本ではそれほどポピュラーではないドキュメンタリー。しかし世界では、ウェブを中心に盛り上がりを見せている。ジャーナリストの佐々木俊尚さん曰く、「21世紀に入り、旧来の世界観では社会を分析できなくなってきています。この新しい世界をどう見ればいいのかという人々からの要請があり、それに応える形で、新しい視点を提供してくれるドキュメンタリーが増えてきたのでは」映画評論家の真魚八重子さんは、「カメラの軽量化や低価格化で機動力が上がり、撮るハードルが下がったことも理由の一つ」と語ります。また「枠や時間にとらわれずに作品を発表できる“配信”という形も、人気の理由」と言うのはコラムニストの長谷川朋子さん。「表現の場が増えて幅が広がり、変わったテーマやタブーを扱う作品も登場するようになりました」特にネットフリックスはオリジナル作品を多数配信しており、定額制で見放題というスタイルも相まって人気が上昇。ここではドキュメンタリー通3人のおすすめ作品をご紹介。“事件”を追う長谷川さんセレクト『オードリーとデイジー』監督:ボニー・コーエン、ジョン・シェンク2016年/Netflixオリジナル映画独占配信中【作品紹介】性的暴行を受けた上、その一部始終を携帯電話で撮影されてしまった、10代の少女、オードリーとデイジー。二人に面識はなく事件は別々に起きたものだが、その後揃ってSNSで噂や写真を拡散され、さらに深く心を傷つけられた。二人やその家族、彼らの関係者に及ぼした深刻な影響を検証する。【みどころ】「アメリカでは有名な事件で、他にもこの事件をモチーフにしたドラマが作られているほど。レイプが悪であることもさることながら、ネット社会が被害女性をいかに追い詰めるのかが残酷に描かれます。日本でも、LINEでの仲間はずれやSNSへの悪意ある書き込みなど、ネットいじめは多発しているので、そういう意味ではとても身近な内容かもしれません」佐々木さんセレクト『FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー』監督:クリス・スミス2019年/Netflixオリジナル映画独占配信中【作品紹介】’17年、バハマで開かれたファイア・フェスティバル。最高級のヴィラと食事付きという超豪華フェスのはずが、現地にはトイレも飲料水もWi‐Fiもなく、宿泊は災害用テントという惨状。なぜ人々は、主催者ビリーの杜撰な計画と運営に騙されてしまったのか。その謎を解明する。【みどころ】「モデルやインフルエンサーのSNSから発信されたイメージ動画を見て、人々は踊らされ、リアルも盛り上がる、という状況が非常に現代的。主催者ビリーの詐欺師ぶりも愉快ですが、一方でこの作品は、SNS時代というものが何なのかを俯瞰で見せてくれるのがおもしろい。さまざまな流行が生まれる中で、何を重視し何を無視するのか、見極める力をつける一助になります」食を通して文化を学ぶ真魚さんセレクト『ストリート・グルメを求めて』制作:デヴィッド・ゲルブNetflixオリジナルシリーズ独占配信中【作品紹介】現地の生活に根ざした屋台料理を紹介しながら、そこで腕を振るう料理人の料理哲学や人生を描き出す。現在アジアがテーマのシーズン1が配信されており、台湾やソウル、シンガポール、そして日本の大阪にある屋台などをフィーチャー。【みどころ】「屋台での料理シーンを中心に、シェフや料理の魅力はもちろん、屋台の裏にある社会背景を描く30分です。まず、とにかく料理が美味しそう!!素朴だけれど新鮮な素材を使ったメニューはどれも、無造作に盛り付けただけなのに美しく、食欲をそそられます。おすすめはエピソード1のバンコクのジェイ・ファイ。屋台でミシュラン1つ星を獲得した彼女のシグネチャーメニュー・カニオムレツ、いつか食べてみたい」ささき・としなおジャーナリスト。「ドキュメンタリーの時代」を映画.comで連載。著書に『広く弱くつながって生きる』(幻冬舎新書)など。まな・やえこ映画評論家、映画ライター。朝日新聞や雑誌『映画秘宝』、ウェブマガジン「ハニカム」などで、映画についての執筆多数。はせがわ・ともこコラムニスト。国内外のドキュメンタリー制作事情に関する記事を多数執筆。東洋経済オンラインなどで連載も。※『anan』2019年7月10日号より。
2019年07月07日WOWOWで放送されるドキュメンタリー番組「ノンフィクションWWHY MEXICO?~アカデミー賞に輝く越境者たち~」に、菊地凛子と斎藤工が出演することが明らかになった。WOWOWでは世界最高峰の映画の祭典「第91回アカデミー賞授賞式」を今年も独占生中継。この5年間、アカデミー賞では『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロン監督、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『レヴェナント:蘇えりし者』のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督、『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督と、3人のメキシコ人監督が4度も栄冠に輝いている。また、今回アカデミー賞でもキュアロン監督は、『ROMA/ローマ』で作品賞・監督賞など10部門にノミネートされており大注目を集めている。もうすぐ行われる授賞式に先駆け、そんなアカデミー賞を席巻するメキシコの映画人たちを追ったドキュメンタリー番組を放送。イニャリトゥ監督の『バベル』やデル・トロ監督の『パシフィック・リム』に出演した菊地さんがナレーションを務め、移民として国境を越え、アカデミー賞の栄誉に輝いた“スリーアミーゴス”たちの躍進の原点に迫る。また、アカデミー賞で撮影賞を3度受賞しているエマニュエル・ルベツキがまだ学生時代に撮った映画を日本初公開するほか、「W座からの招待状」の信濃八太郎のイラストで若き日の監督たちをアニメーションで紹介。その声を斎藤さんが担当する。ナレーションを担当する菊地さんは「一緒に仕事をさせていただいてきた監督たちが、この時代に生きて苦労してもがいてアメリカに進出していった事を改めて感じることができました」と番組の感想を語り、「この3人の監督は、15年くらい前からお会いする機会が多く、アレハンドロ監督の作品に出演させていただき、その後ギレルモ監督に出会って彼の作品にも出演させていただきました。その時にアルフォンソ監督に再会しました。今度は、彼と作品を一緒にやれたらいいなというのが夢です」とふり返っている。一方、斎藤さんは「メキシコとアメリカの情勢もガソリンにして、何か反動のようなエネルギーが宿っていることがわかりました。日本やアジアが今後どうやって映画を作っていこうかという指針になるのが、この3人です」と言い、「この番組は、観覧で終わらない、映画人の養分になります」とアピールしている。「ノンフィクションWWHY MEXICO?~アカデミー賞に輝く越境者たち~」は2月17日(日)13時30分~WOWOWプライムにて放送。(cinemacafe.net)
2019年02月15日昨年、第一次世界大戦の記録映像を用いてドキュメンタリー映画『They Shall Not Grow Old』(原題)を製作したピーター・ジャクソンが、再びドキュメンタリー映画を製作することになった。テーマは「ザ・ビートルズ」だ。「Variety」誌によれば、このドキュメンタリー映画は、1969年はじめにドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』の製作のためにスタジオ内で撮影された、未公開映像と音源を使用するという。1969年1月30日にビートルズが開催した伝説のゲリラ・ライブ「ルーフトップ・コンサート」から50周年を迎えた昨日(現地時間)、「Apple Corps Ltd.」とジャクソン監督の製作会社「WingNut Films Ltd.」が発表した。公開日、内容、タイトルなどはまだ明らかになっていないが、『レット・イット・ビー』の映画とアルバムが公開・発売から50周年を迎える2020年に公開される可能性が高そうだ。ジャクソン監督は「55時間に及ぶ未公開映像と140時間分の音源」を確保していることを明らかにし、「タイムマシンが1969年にぼくたちを連れて行ってくれるような感じ。スタジオ内に座って、メンバー4人が音楽を作っている姿を見ているんだ」と語っている。(Hiromi Kaku)
2019年01月31日ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)のデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドのパワーの秘密に迫る刺激と情熱に満ちたドキュメンタリー映画『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』が12月28日より、角川シネマ有楽町、新宿バルト9ほか全国の劇場にて順次公開されることが決定。『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』© Dogwoof英国カルチャーのトップの座に君臨しながら77歳にして生涯現役を誓うヴィヴィアン・ウエストウッドは、数々の伝説を纏っている。米国アカデミー賞の授賞式では、メリル・ストリープやヘレン・ミレン、ティルダ・スウィントン、ヘレナ・ボナム・カーターなど演技だけでなく生き方までがパワフルな女優たちが、彼女のドレスでレッド・カーペットを飾ってきた。映画『セックス・アンド・ザ・シティ』でサラ・ジェシカ・パーカー扮する主人公のキャリーが着たウエディングドレスは、誰もが初めて目にするルックで一大センセーションを巻き起こす。その膝丈バージョンを作って公式サイトでネット販売したところ、一瞬で完売という記録も打ち立てた。1993年には、ドラマティックなまでにヒールの高いシューズ「スーパー・エレベイテッド・ギリー」を履いていたスーパーモデルのナオミ・キャンベルがキャットウォークで転倒。ファッションニュースのトップを飾るほど話題になり、同じ靴がロンドンの博物館に納められた。そして遂には、エリザベス女王から「デイム」の称号を授けられる。しかし、何よりもレジェンドなのは、大企業の傘下に入ることなく、77歳にして世界数十ヶ国、100店舗以上を展開する独立ブランドのトップかつ現役デザイナーという彼女の存在そのものだ。『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』© Dogwoofカメラの前に座るヴィヴィアンは、「過去の話は退屈だわ」と惚れ惚れするようなカッコよさで言い放った上で、自らの生涯について語り始める。どんな10代を送ったか、最初の結婚と出産、「世界について知りたくて」決断した離婚。セックス・ピストルズの仕掛け人として知られるマルコム・マクラーレンとの出会いと、音楽史を変えたパンクムーブメントを生み出すまでの裏話が若きヴィヴィアンの秘蔵映像と共に明かされる。そして二人目の息子の出産やマルコムとの別れ、デザイナーとしての躍進を果たした後に経営に失敗し、無一文から再出発したという衝撃的な事実も飛び出す。世界的成功までの知られざる険しい道のりが、どんな時も人生を謳歌するヒントの詰まった数々の名言と貴重なアーカイブ映像を織り交ぜながら披露される。また、25歳年下の公私にわたるパートナー、アンドレアス・クロンターラーとの関係も、息子やアンドレアス本人が赤裸々に語っている。『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』© Dogwoofさらに、音楽とファッション業界で映像監督として活躍するローナ・タッカーが3年間の密着取材で捉えたのは、ショーの直前まで続く厳しいダメ出しや、ニューヨークとパリへの新規出店を指揮する真のプロフェッショナルの姿。また、環境保護の活動家として様々な運動の先頭に立って指揮する近年の勇姿もスクリーンに躍る。一方で、特別に公開された自宅のリビングや寝室などプライベートスペースのインテリア、アクセサリーや小物、花の活け方などからは繊細な感性が匂い立つ。そこには、家庭と仕事を両立させながら、母、妻、実業家、アーティストとして、波乱に満ちた人生を逞しく生き抜いてきた一人の女性の素顔があった。そんな彼女を称えるカリーヌ・ロワトフェルド、アンドレ・レオン・タリーらファッションエディター、クリスティーナ・ヘンドリックス、パメラ・アンダーソンら女優、ケイト・モスにナオミ・キャンベルら時代を創ったスーパーモデルなど、豪華セレブも登場する。『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』© Dogwoof英国カルチャーの女王が教えてくれる、自身を強く美しく引き立てると同時に心地よく包んでもくれる「人生の仕立て方」に触れてみては。
2018年11月14日世界を熱狂させた、アメリカ・ポップシーン史上最高の歌姫ホイットニー・ヒューストン。その知られざる素顔に迫るドキュメンタリー『ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』の予告編映像が解禁された。ホイットニー・ヒューストン財団が初公認となる本作のメガフォンをとったのが、『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』などを手掛ける、アカデミー賞受賞監督ケヴィン・マクドナルド。世間にあふれたゴシップにとらわれることなく、膨大な映像記録を丹念にリサーチ。初公開となるホームビデオや貴重なアーカイブ映像、未発表音源とともに、家族、友人、仕事仲間などの証言を紡ぎ合わせることで見えてきたホイットニーの真の姿を描いている。今回解禁された予告映像では、80年代のアメリカ・ポップシーンに彗星の如く現れたデビュー当時の瑞々しい姿や圧巻の歌声で頂点を極めたホイットニーの姿が映し出される。一方で家族の前で見せる満面の笑顔や“ニッピ―”という呼び名で呼ばれる幼少期の貴重な家族写真、上手くいかなかった結婚や薬物問題などで世間を賑わせていた晩年、そしてスター故に多くの人にしがみつかれ、それでも1人で戦っていた彼女の苦しみなど、メディアには見せないステージを降りた1人の女性としての姿も捉えている。なお、ナレーションは小林克也氏が務める。伝説の歌姫ホイットニー・ヒューストンの笑顔の裏に隠された知られざる真実の一端はこちらの映像から確認してみて。『ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』は2019年1月4日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~ 2019年1月4日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2018 WH Films Ltd
2018年11月07日