アビーは22日、ハイレゾ音源が再生できるオーディオPC「ADIVA(アディーバ)」を発表した。オンキヨー製スピーカー付属モデルを用意し、日本オーディオ協会のハイレゾ定義に準拠。PCではじめてハイレゾロゴが付与された製品という。同日より直販サイト「アビーストア」で販売開始する。ラインナップは「ADIVA K1」および「ADIVA K10」の2シリーズで、それぞれに標準モデルとスピーカーレスモデルの2種類を用意する。価格はK1の標準モデル「ADIVA K1A」が179,800円、スピーカーレスモデル「AD-K1N-SV」が159,800円。K10の標準モデル「AD-K10A-SV」が259,800円、スピーカーレスモデル「AD-K10N-SV」が229,800円(いずれも税別)。本格オーディオシステムと違い、機器の組み合わせやケーブル配線が不要で、高品質のハイレゾ音源が楽しめるPC。シャシー接合部には制振スポンジラバーシートを装着し、また、肉厚のアルミニウム合金による独自の放熱設計を採用することで電磁ノイズを抑制し、クリアなサウンドを実現した。PCケースや周辺機器を中心に製造・販売を手がけるアビーだが、PC本体の製造は初という。○ADIVA K1主な仕様は、APUがAMD E1-2100(1.0GHz)、メモリがPC3-12800 4GB、ストレージが256GB SATA3 SSD、グラフィックスがAMD Radeon HD 8210(APU内蔵)、光学ドライブがブルーレイディスクドライブ、サウンドはメインボードがRealtek ALC887、拡張カードがONKYO SE-90PCI、OSがWindows 8.1 Update 64bitなど。インタフェースはD-Sub×1、HDMI×1、USB 3.0×2、USB 2.0×4、Gigabit対応有線LAN、ライン入力×1、ライン出力×1、マイク入力×1に加え、拡張カードとして2chアナログアウト(RCA)×1、デジタルアウト(光)×1など。Logicool製キーボード、マウスも付属する。本体サイズはW215.0×H106.3×D290.5mm、重量は約3.1kg(本体のみ)。標準モデルのみ、15W+15Wのオンキヨー製スピーカー「ONKYO GX-100HD」が付属する。○ADIVA K10主な仕様は、CPUがIntel Celeron J1900(2.0GHz)、メモリがPC3-12800 4GB、ストレージが256GB SATA3 SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、光学ドライブがブルーレイディスクドライブ、サウンドはRealtek ALC887-VD、OSがWindows 8.1 Update 64bitなど。インタフェースはD-Sub×1、HDMI×1、USB 3.0×1、USB 2.0×4、Gigabit対応有線LAN、ライン入力×1、ライン出力×1、マイク入力×1など。Logicool製キーボード、マウスも付属する。本体サイズはW215.0×H106.3×D290.5mm、重量は約3.1kg(本体のみ)。標準モデルのみ、40W+40Wのオンキヨー製スピーカー「ONKYO GX-500HD」が付属する。
2015年04月22日エレコムは4月14日、ハイレゾ音源に対応したステレオヘッドホン「EHP-CH3000」と「EHP-CH3000S」を発表した。発売は4月下旬。価格はオープンで、推定市場価格はEHP-CH3000が14,800円前後で、EHP-CH3000Sが15,800円前後(いずれも税別)。EHP-CH3000とEHP-CH3000Sはいずれもハイレゾ音源に対応したイヤホンで、EHP-CH3000がストレートケーブルモデル、EHP-CH3000Sがマイク&リモコン付きケーブルを装備したモデル。ミリタリースタイルを取り入れたデザインを採用し、カラーはブラックとカーキの2色を用意する。ドライバーはφ12.5mm。基材にテイジンのテトロンフィルムMLFを使用した超多層構造の高剛性振動板により、クリアな高域再生と量感のある中域再生を実現。また、前置きネオジウムマグネットの採用で、磁力漏れを防止するとともにダイヤフラムの振動スピードを加速させて、力強い低音再生を可能にしたとする。再生周波数帯域は5Hz~40kHzで、インピーダンスは16Ω。音圧感度は100dB/1mWで、最大許容入力は100mWだ。ドライバーケースとハウジングには剛性の高いアルミ素材を採用。奥行きを2段階で調整できる「デプスフィットイヤーキャップ」を採用し、密閉性を向上させた。イヤーキャップのサイズはS/M/Lの3種類。ケーブルは長さ1.2mで、余分なコードを巻き取るためのコードキーパーが付属。ヘッドホン部分のサイズはW14.2×D27×H33mmで、質量は約8g。
2015年04月14日日本トラストテクノロジーは4月13日、カセットテープの音源をMP3に変換できるポータブルレコーダー「カセッ録る カセットテープ to MP3 ポータブルレコーダー」を発売した。同社の通販サイト「JTT Online STORE」での価格は3,980円(税込)。パソコンを使わずにカセットテープの音源をMP3に変換できるレコーダー。本体にカセットをセットし、ダビングする感覚で使用できる。無音部分を自動検出して録音データを分割保存する機能を搭載。3.5mmミニジャック経由で外部機器の接続も可能なので、MDやラジオなどの音源もMP3に変換できる。保存用メディアにはmicroSDHC/SDXCメモリーカード(最大64GB)を使用でき、フォーマットはFAT / FAT32 / exFATに対応。録音形式はMP3(128kbps)。電源は単3形乾電池×2本を使用。動作時間は約2時間。USB接続でも動作する。ヘッドホンを接続すればポータブルプレーヤーとしても利用可能。本体サイズは約W113×D32×H82mm、重量は約186g。
2015年04月14日ラディウスは、iPhoneでハイレゾ音源を再生することができる音楽再生アプリ「Ne PLAYER for iOS」をリリースした。価格は1,080円。「Ne PLAYER for iOS」は、ハイレゾ音源の再生状況を見ることができる「ハイレゾビジュアライザー」(特許出願中)を搭載した音楽再生アプリ。ハイレゾ音源が正しく再生できているか、音質が劣化せずに出力されているかという点を、この機能によってビジュアルで確認することができる。また、3種類のインタフェースのイコライザー機能や、既存の音源を最大48kHzにアップサンプリングして再生する機能も備える。さらに、聴きたいハイレゾ音源を選曲しやすいように「サンプリングレート」、「フォーマット」でのソートが可能。最大11.2MHzまでのDSD音源の再生にも対応しており、DSD5.6MHz / DSD2.8MHzはDoP・PCMの両フォーマットをサポートするほか、PCM音源の再生は最大32bit/384kHzに対応している。対応フォーマットは、DSD:2.8MHz、5.6MHz、11.2MHz/1bit・FLAC:~384kHz/~32bit・ALAC:~384kHz / ~32bit・WAV:~384kHz / ~32bit・AAC:~48kHz / ~16bit / (~320kbps)・HE-AAC:~48kHz/~16bit/(~320kbps)・MP3:~48kHz/~16bit/(~320kbps)。DRMで保護された曲は再生不可となっている。
2015年04月09日パナソニックは4月8日、ハイレゾ対応のCDステレオシステム「SC-PMX100」と「SC-PMX70」を発表した。発売は5月22日。価格はオープンで、推定市場価格はSC-PMX100が70,000円前後、SC-PMX70が40,000円前後(いずれも税別)。SC-PMX100とSC-PMX70は、192kHz/24bitまでのハイレゾ音源再生に対応したミニコンポ。SC-PMX100は、USBメモリに保存したMP3/AIFF/FLAC/WAV/AAC形式の音源再生のほか、USB DAC機能を搭載。パソコンとUSB接続することで、ダイレクトにハイレゾ音源を再生できる。2モデルともBluetooth 2.1+EDRに対応し、ペアリングしたスマートフォンなどのコンテンツをワイヤレス再生できる。対応プロファイルはA2DPとAVRCP、音声コーデックはSBCとAAC。そのほか、SC-PMX100はAirPlayやDLNAによる再生にも対応。ハイレゾ音源配信サービス「e-onkyo music」で購入した楽曲を自動でダウンロードする機能も持つ。アンプには、雑音や歪みを抑えてクリアな音を実現する「LincsD-Amp III」を搭載。実用最大出力は60W×2だ。SC-PMX100は、小音量でも解像度が劣化しにくいVGAD(可変ゲインデジタルアンプ)を採用。さらにSC-PMX100は、AC電源からのノイズの混入を抑えるバーチャルバッテリー電源も備える。スピーカーはいずれもウーファーとツィーター、スーパーツィーターの3Way構成。ウーファーはφ14cmで、振動板にはSC-PMX100が竹プラントオパール、SC-PMX70が竹PPを使用。ツィーターはφ1.9cmのシルクドーム型。スーパーツィーターはピエゾ型で、SC-PMX100がφ1.2cm、SC-PMX70がφ1.5cmとなっている。本体サイズはW211×D267×H114mmで、質量はSC-PMX100が約3kg、SC-PMX70は約2.8kgだ。
2015年04月08日オンキヨーは4月1日から複数回、PCを使わない環境でハイレゾ音源をダウンロード・再生するための説明・体験会を開催する。会場は東京・八重洲のGibson Brands Showroom TOKYOで、入場は無料。説明・体験会は二部構成で、第1部が「スマートフォンでハイレゾ体験! アカウント作成から再生まで」、第2部が「DIGAを使用したPCレスのハイレゾダウンロードについて」となっている。第1部の使用機材はNTTドコモのスマートフォン、第2部の使用機材はパナソニックのレコーダー「ディーガ DMR-BRZ2000」。第1部、第2部ともオンキヨーのスタッフがハイレゾ音源配信サイトから楽曲を購入・ダウンロードし、再生するまでの方法を一貫して説明する。開催日時は下記の通り。入退場は自由で、1部のみ、あるいは2部のみの参加も可能となっている。会場のGibson Brands Showroom TOKYOは、東京都中央区八重洲2-3-12 オンキヨー八重洲ビル、JR東京駅または地下鉄銀座線京橋駅より徒歩5分。4月1日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:104月8日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:104月15日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:104月22日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:10
2015年03月31日ラディウスは3月27日、iPhoneでハイレゾ音源を再生できるアプリ「Ne PLAYER for iOS」を発表した。提供開始予定は4月上旬で、価格は未定だ。同社は、Android用のハイレゾ音源再生アプリ「Ne PLAYER for Android」を税込1,800円で2014年12月に提供開始している。このたびのNe PLAYER for iOSは、iOS向けに開発したもので、対応OSはiOS 7.0以上。対応機種はiPhone 5/5c/5s/6/6 Plus、iPad mini、iPad mini2、iPad mini3、iPad Air、iPad Air2、iPod touch(第5世代)。なお、ハイレゾ音源の再生には、再生音源のフォーマットに対応したUSB DACなどが必要となる。アプリの対応フォーマットは、11.2MHzまでのDSD、384kHz/32bitまでのFLAC/ALAC/WAVだ。そのほかにAAC、HE-AAC、MP3形式の再生も可能。DSD5.6MHzとDSD2.8MHzはDoP、PCM変換のどちらにも対応し、DSD11.2MHzはサンプリングレート352.8kHzのPCMに変換しての再生となる。サンプリングレートと各帯域ごとの音の情報量をグラフとして表示して、ハイレゾ音源が劣化せずに出力されているかを視覚的に確認できる「ハイレゾビジュアライザー」機能を搭載。ハイレゾ音源ではない音楽ファイルのサンプリングレートを48kHzにアップする機能も持つ。曲の選択はプレイリストやアルバム、ジャンル、アーティスト、曲名でのソートのほか、サンプリングレートやフォーマットから選曲できる。対応機種すべて384kHz/32bitまでのサンプリングレートに対応。DSDについては、iPhone 5・5cが2.8MHzまで、iPod touchとiPad miniが5.6Mzhまでで、それ以外は11.2MHzまでに対応する。
2015年03月27日レーベルゲートは3月27日、音楽ダウンロードサービス「mora」にて、寝台特急「北斗星」のラストランを収録したハイレゾ音源を配信開始した。10,000ダウンロード限定で配信する。ダウンロードは無料だ。3月13・14日に定期運行を終えた寝台特急「北斗星」のラストランを収めたハイレゾ音源。上野駅発着の様子を、ソニーのハイレゾ対応リニアPCMレコーダー「PCM-D100」2台で録音した。配信されるコンテンツは、すべて192kHz/24bitのFLAC形式となっている。熱狂的な鉄道ファンでもある音楽プロデューサーの向谷実氏がラストラン音源の収録を監修した。配信音源の内容は以下のとおり。トラック1:2015年3月13日 上野駅 入線音トラック2:2015年3月13日 上野駅 出発音トラック3:2015年3月14日 上野駅 到着音トラック4:2015年3月14日 上野駅 車庫への回送出線音北斗星ラストラン音源のほか、機関車DF200-7000の機関室で収録した音源も10,000ダウンロード限定で配信する。コンテンツの仕様は北斗星ラストラン音源と同様だ。配信音源の内容は以下のとおり。トラック1:アイドリング~加速音~惰行~再加速音トラック2:減速~停止音トラック3:ハイアイドルモード切替え音
2015年03月27日フロンティアファクトリーは3月25日、米Acoustic Research社のハイレゾ音源に対応したポータブルプレーヤー「AR-M2」と、USB DAC「AR-UA1」を発表した。発売は4月24日。価格はAR-M2が138,000円で、AR-UA1が59,800円(いずれも税別)。○Android 4.3ベースのハイレゾプレーヤー「AR-M2」AR-M2は、Android 4.3を搭載したプレーヤー。プロセッサーにはQualcomm社の「MSM8926」を採用。192kHz/24bitまでのハイレゾ音源を再生できる。対応フォーマットはFLAC/ALAC/DSD/WAV/DXD/APE/AIFF。DSDとDXDはネイティブではなく、PCMに変換しての再生となる。DACにはテキサス・インスツルメンツ社の「PCM1794A」を搭載。クロックは44.1kHz系と48kHz系を独立して搭載しており、いずれも高精度な温度補償型水晶発振子(TCXO)を使用している。プリアンプとローパスフィルターとして、テキサス・インスツルメンツ社のオペアンプ「Burr-Brown OPA2134」×2基を使用している。ヘッドホンアンプはテキサス・インスツルメンツ社の「TPA6120A2」だ。出力端子はφ3.5mmステレオミニジャック×2で、ヘッドホンとLINE出力が可能だ。ヘッドホン出力は16Ω負荷時が630mW×2、32Ω負荷時が327mW×2、300Ω負荷時が35mW×2だ。出力信号のS/N比は129dB。本体サイズはW70×D15×H136mmで、質量は240g。64GBのメモリを内蔵するほか、microSDXCカードスロットを装備する。バッテリーの容量は4,200mAhで、充電時間は約4時間。フル充電の場合、PCM(192kHz/24bit)では約9時間、DSD128では約7時間の連続再生が可能だ。IEEE802.11b/g/nのWi-Fiに対応しているが、Bluetooothには非対応となっている。○USB DAC「AR-UA1」AR-UA1は、192kHz/24bitまでのハイレゾ音源再生が可能なUSB DAC。DACやオペアンプ、クロック、ヘッドホンアンプはAR-M2と同一の構成を採用している。対応フォーマットやDSD・DXD再生についてもAR-M2と同様だ。対応OSはWindows 7/8、Mac OS X 10.6以上。サウンドファイルをアップコンバートして再生できるパソコン向けアプリ「Jriver Media Center」が付属する。出力端子はφ6.3mmの標準ヘッドホン端子×1と、RCA端子のLINE出力×1、S/PDIF(光デジタル)×1だ。S/PDIFからの出力は、最大96kHz/24bitまでとなっている。ヘッドホン出力は32Ω負荷時が400mW×2で、300Ω負荷時が43mW×2。本体サイズはW85×D25×H137mmで、質量は340gだ。電源はUSBバスパワーを使用する。
2015年03月25日オンキヨー&パイオニアイノベーションズは3月20日、ハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」にて「ポイント5倍&プレゼントキャンペーン」を開始した。期限は4月6日正午まで。同キャンペーンは、3月20日正午から4月6日正午までの期間中、e-onkyo musicにて楽曲・アルバムを購入した人に、e-onkyo musicポイントを購入金額の5%プレゼントするというもの。通常は1%のポイント還元だが、期間中は5倍となる。対象楽曲は全配信楽曲・アルバムだ。また、期間中に楽曲・アルバムを購入した人の中から、抽選で合計23名にe-onkyo musicポイント5,000ポイントのほか、オンキヨーのポータブルヘッドホンアンプ「DAC-HA200」、パイオニアのポータブルヘッドホンアンプ「XPA-700」、オンキヨーのヘッドホン「ES-FC300」、パイオニアのヘッドホン「SE-MX9」「SE-MJ542」をプレゼントする。
2015年03月23日ASUSTeK Computerは20日、DSDフォーマットの再生に対応するUSB DAC「Essence」シリーズ3モデルを発表した。3月20日より発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は110,000円前後から。○Essence III「Essence III」は、RCA出力とXLR出力を搭載するUSB DACの最上位モデル。価格はオープンで、店頭予想価格は250,000円前後。ヘッドホン向けにバランス出力のminiXLR出力も搭載する。DSDは5.6MHz / 2.8MHzに対応。リニアPCMのハイレゾ音源は最大192kHz/24bitまで対応する。USBオーディオプロセッサーにC-Media Electronics製「CM6632A」、DACにはAnalog Devices「AD1955A」×2基、S/P DIFレシーバーにTexas Instruments製「PCM9211」を搭載する。オペアンプはAnalog Devices製のものを多く採用しており、I/V変換用に「AD827SQ」×2基、LPF用「AD827SQ」×2基、ローパスフィルター用に「AD827SQ」×2基、出力バッファ用に「AD827SQ」×2基を採用する。そのほかヘッドホン出力用には、バランス出力に新日本無線製「MUSES01」×2基、Texas Instruments製「LME49600」×2基、アンバランス出力にTexas Instruments製「OPA2227P」×4基 / 「LM E49600」×4基を搭載する。PCとの接続インタフェースはUSB 2.0。SN比が117dB、周波数特性が10Hz~48kHz。音声入力端子は、S/P DIF(角型)×1、S/P DIF(同軸)×1、USB×1、XLR(AES/EBU)×1、AUX Phono×1。音声出力端子はXLR×2、RCA×2、miniXLR×2、6.3mmジャック×1。本体サイズはW322×D228×H71mm。対応OSはWindows XP / 7 / 8 / 8.1、Mac OS X。○Essence One MKII「Essence One MKII」は、従来モデル「Xonar Essence One」をDSDに対応させた下位モデル。価格はオープンで、店頭予想価格は110,000円前後。元データのサンプリングレートを最高8倍までアップサンプリングすることで、より奥行きがある豊かな音質を提供する「8倍整数倍アップサンプリング機能」を搭載する。この機能を利用すると、44.1kHzの音楽CDが8倍の緻密さを持つ352.8kHzの音楽データとして再生できるとしている。DSDは2.8MHzで、リニアPCMのハイレゾ音源は192kHz/24bitまで対応。USBオーディオプロセッサーにC-Media Electronics製「CM6631A」を搭載。DSPにはAnalog Devices製「ADSP-21261」、DACにはTexas Instruments製「PCM1795」×2基、S/P DIFレシーバーに旭化成エレクトロニクス「AK4113VF」を採用する。オペアンプはTexas Instruments製のものを多く採用しており、I/V変換用に「NE5532P」×4基、ローパスフィルター用に2基、出力バッファ用に「LM4562NA」×3基を搭載。そのほかヘッドホン出力用には「LME49720NA」×2基を搭載する。PCとの接続インタフェースはUSB 2.0。SN比が120dB、周波数特性が10Hz~48KHz。音声入力端子は、S/P DIF(角型)×1、S/P DIF(同軸)×1、USB×1。音声出力端子はXLR×2、RCA×2、6.3mmジャック×1。本体サイズはW230×D261.33×H60.65mm。対応OSはWindows 7 / 8 / 8.1、Mac OS X。○Essence One MKII MUSES Edition「Essence One MKII MUSES Edition」は、「Essence One MKII」のバリエーションモデル。価格はオープンで、店頭予想価格は145,000円前後。I/V変換部分とローパスフィルター部分のオペアンプを「Essence One MKII」のTexas Instruments製「NE5532P」から、新日本無線製「MUSES 01」に変更している。オペアンプ以外の仕様は「Essence One MKII」とほぼ共通。
2015年03月20日ティアックは3月18日、ハイレゾ音源対応のDAC搭載ポータブルヘッドホンアンプ「HA-P50-R」を発表した。昨年発売した「HA-P50」の赤色モデルとなる。HA-P50-Rの発売は3月末で、価格はオープン。推定市場価格は26,800円前後。HA-P50-Rの仕様はHA-P50と同じ。Apple Camera Connection Kitを介さずにiPhone/iPad/iPod Touchと接続可能で、24bit/96kHzのハイレゾ音源の再生に対応している(TEAC HR Audio Player for iOS使用時)。また、AOA2.0対応のAndroid端末とも接続できる。D/Aコンバーターには「BurrBrown PCM5102」を採用。160mW+160mW(32Ω負荷時)の高出力パワーアンプを搭載し、HIGH/LOW2段階の出力ゲイン切り替え機能を持つ。バッテリー駆動時間は約8時間。付属のUSBケーブルで充電を行う。本体サイズは、W67×D130×H21.7mm、重量は210g。iPhone/Androidスマートフォンと本機を束ねられるラバーバンドが付属する。
2015年03月18日●小さくて高音質、しかもハイレゾ対応ティアックのReferenceシリーズは、ひとことでいえば「凝縮感」が最大の特徴だ。たとえば2012年に発売された「UD-501」など多くの製品は、フルサイズコンポの半分近い、幅290mmというコンパクトさであり、そこにDSDネイティブ再生や非同期伝送対応のUSB入力など先端機能を詰め込んでいる。ラックマウント機器を思わせるハンドルなど個性的なデザインテイストも手伝い、ミニコンポ/デスクトップオーディオの分野に独自の存在感をもたらしている。ここに紹介する「HR-S101」は、その系譜に連なる「マイクロコンポ」だ。アンプ/センターユニット「AI-101DA」は幅182×高さ53×奥行き191mmとより小さくまとめられ、設置性はさらに向上。密閉型のスピーカー部も幅116×高さ182×奥行き167mmと、ノートPCの横に設置しても違和感ない大きさとなっている。小型化が進められたとはいえ、機能面は充実。AI-101DAのパワーアンプには高効率Class-Dアンプを採用、コンパクトなファンレス設計ながら26W+26Wという出力を提供。100mW+100mW(32Ω)の出力を持つヘッドホンアンプも搭載しており、インピーダンスが高めのヘッドホンも余裕でドライブできる。もちろんハイレゾ再生も可能だ。搭載しているDACは実績豊富な「BurrBrown PCM1796」、DSDは非サポートながら最大192kHz/24bitの音源に対応する。非同期転送モードをサポートしており、ジッター低減の効果も期待できる。入力端子はUSB TypeB×1、光デジタル×2、アナログ×1を装備、PCのみならずテレビやビデオレコーダーも接続可能だ。アップコンバート機能が装備されていることにも注目したい。リモコンの「UPCONVERT」ボタンを押せば、44.1kHzの音源が88.2kHz相当に、48kHzの音源が96kHz相当にと、デジタル入力(USB/光)した信号が拡張される。ハイレゾ音源を入力した場合、88.2kHzは176.4kHz、96kHzは192kHzへとそれぞれ拡張されるが、176.4kHzと192kHzは拡張処理されない。基本的にはCD品質の音源/圧縮音源をよりよく聴かせるための機能という認識でいいだろう。スピーカーの「LS-101」はリアバスレフ方式で、20mmソフトドーム型ツイーターと70mmのコーン型ウーファーの2ウェイ構成となっている。高さはアンプ/センターユニット「AI-101DA」の幅と同じ182mm、並べたとき美しく揃うところがポイントだ。天然木突板を使ったキャビネットの質感の高さも見逃せない。ウォールナット調というだけでなく、多層塗装光沢仕上げによりワンクラス上の高級感がある。スピーカー端子にはスクリュー式を採用し、ケーブルを確実に固定できる。ところで、本機には「HRラウドネス」という機能が用意されている。DSP処理により、小音量時でも低域の迫力と高域のヌケを保ち、メリハリある再生を可能にしてくれるのだ。入力した信号は、デジタル/アナログを問わず96kHz/24bitのデジタル信号に変換して処理されるため(ただしハイレゾ音源は無変換)、音質改善効果も期待できる。小さなボリュームで音楽を楽しむときに活用したい機能だ。●スマートフォンと相性良好HR-S101には再生装置が付属していないため、音源は必ず外部機器に頼ることになる。ステレオミニ端子からアナログ入力も可能だが、主要なソースはデジタル、特にスマートフォンに照準が当てられていると見てよさそうだ。スマートフォン上の音源を再生する場合、入力経路はBluetoothかUSBということになる。アンプ/センターユニットのAI-101DAは、Bluetooth/A2DPのコーデックとして標準のSBCに加え、AACとaptXをサポートしており、iOSデバイス(SBC/AACに対応)とAndroidデバイス(機種によってはAACとaptXにも対応)のどちらでも良好な条件でワイヤレス再生できる。USB入力でWindows PCやMacとも接続できるが、サイズ感や取り回しのよさからいうとスマートフォンのほうが好相性に思える。iOSデバイスであればカメラコネクションキットを使えばいいし、Androidも先日リリースされた「ONKYO HF Player」とUSB OTGケーブルを用意するだけだ(AOA 2.0対応の端末が必要)。Bluetoothで聴いたときの印象だが、CDから取りこんだ無圧縮の同じ曲をiPhone 6とXperia Z Ultra sol24で再生すると、面白いほど音の違いが感じられた。Xperiaのほうが低域のリアリティがあるのだ。ベースの輪郭がぼやけず、バスドラムのキックも鈍らない。音場感や奥行き感もXperiaのほうが上だ。一方のiPhone 6は、Xperiaと同一条件の楽曲ファイルであるにもかかわらず、一音一音の輪郭とツヤが若干色褪せたようで音場も狭く感じる。Bluetooth/A2DPの符合化手順を考えても、コーデックの違い(iPhone 6がAAC、XperiaがaptX)による音質差は大きいと言わざるをえない。なお、Bluetooth入力ではアップコンバート機能を利用できないため(USB/光入力時のみ対応)、ワイヤレスを中心に楽しむならばaptX対応のデバイスを用意しておきたい。MacユーザーでもあるAppleファンであれば、iPhoneではなくMacBook AirなどaptX対応のMacとペアリングすれば、AACやSBCとの音の違いを確認できるはずだ。現行モデルのMac miniやMacBook Pro、MacBook AirはaptX対応のチップを搭載している。より音質を追求するのであれば、USB接続を選ぶことになるだろう。非同期転送によるジッター低減のメリットを得られるうえ、前述したとおりアップコンバート機能を利用できる。有線接続のためBluetoothに比べると使い勝手は低下するが、解像感と音場感は格段に改善される。小粒ながらメリハリある音を出すスピーカーの地力もあるが、ベースやバスドラの印象は一変、ここまで低域の再現力があるのかという発見もあった。このクラスのコンポが"ハイレゾ対応"を謳うと、そこまでの再生能力があるのかと訝しむ声も耳にするが、本機に関していえば十分満足できる素地があるといえる。壁からある程度離す、インシュレーターを置く、といったスピーカーセッティングを施せばきちんと音で応えてくれる。「HRラウドネス」を有効にすれば、小音量時でも解像感と低音の迫力を損なわずに再生できる。5万円を切るというプライシングも踏まえて、ハイレゾ入門機として好適だ。
2015年03月11日レーベルゲートは3月9日、音楽ダウンロードサービスの海外展開計画を発表した。その第一弾として、台湾に「mora WALKMAN Official Music Store」を開設し、3月下旬よりハイレゾ音源の配信を開始する。台湾「mora WALKMAN Official Music Store」のハイレゾ音源配信は、台湾でも人気のあるアニメソングやゲームミュージックを中心に約100タイトルの楽曲ラインナップからスタートする。音源のフォーマットは、FLAC(44.1kHz~192kHz/24bit)およびDSD(2.8MHz/5.6MHz)。Android 搭載のスマートフォンやタブレット、ウォークマン向けに、台湾専用のAndroid アプリを用意する。なお、Windows PCとMac向けのアプリは今夏のリリース予定となっている。
2015年03月09日ソニーは2月24日、エントリー層向けのハイレゾ対応ポータブルヘッドホンアンプ「PHA-1A」を発表した。発売は3月21日の予定で、価格はオープン。推定市場価格は税別30,000円前後。PHA-1Aは初めてポータブルヘッドホンアンプ(ポタアン)を使う人に向けて開発された製品で、本体厚18.5mm、重量約300gの薄軽設計を特徴としている。DACチップにWolfson WM8740を採用し、192kHz/24bitのハイレゾ音源の再生に対応する(DSD再生には非対応)。高精度のクロックジェネレーターを搭載し、USB 2.0に対する非同期伝送方式を採用。DACチップに対してピュアなクロックを供給することで、DA変換後の音質を向上させている。ハイレゾ対応のウォークマンやXperiaシリーズ、iPhone/iPadとはデジタル接続が可能だ。バッテリー駆動時間は約6時間で、PHA-1A本体の充電時には、接続したウォークマンにも同時に充電できる。
2015年02月24日日立マクセルは2月16日、ハイレゾ音源に対応したタマゴ型の「フローティングスピーカーシステム(MXSP-TGS10BK)」を発売した。価格はオープンで、推定市場価格は200,000円前後(税別)。一般的に、スピーカーを台の上に設置すると、不要な振動が発生して音質に影響を与えやすくなる。MXSP-TGS10BKはスピーカーを専用スタンドで空中に吊り下げることによって、不要な振動を抑え、よりピュアなサウンドを実現するシステム。スピーカーを吊り下げるバンドには、本体への振動を低減できる牛革を使用している。スピーカー部分には、ビフレステック社とNHLab.(中島平太郎研究所)が共同開発したタマゴ型の小型フルレンジスピーカー「D’Egg」を採用した。D’Eggは、タマゴ型キャビネットの曲面に沿って音をスムーズに放射することで、コンパクトでありながら、リスニングポジションの自由度を高めたスピーカーだ。使用されているユニットはφ90mm相当の楕円型フルレンジ。振動板には、内部損失を増加させる「Sound Tuning Varnish」がコーティングされている。Sound Tuning Varnishは、東京大学とアドバンスト・ソフトマテリアルズ、日産自動車が共同開発したコーティング材料だ。再生周波数帯域は70Hz~40kHz(-10dB)で、インピーダンスは4Ω。定格入力は15Wで、出力音圧レベルは80dB/w/mとなっている。サイズはスピーカー部分が約W140×D140×H200mm、スタンド部分が約W170×D170×H380mm。スピーカーとスタンドを合わせた重量は1,150g。
2015年02月16日●洗練されたデザインでハイレゾ入門層にもアピールOPPO Digital Japanは2月13日、ハイレゾ対応のポータブルヘッドホンアンプ/USB DAC「HA-2」と、軽量化を進めた平面磁界駆動型ヘッドホン「PM-3」を発表した。発売はともに3月20日で、価格はオープン。推定市場価格は、HA-2が39,000円前後、PM-3が55,000円前後。発表当日より予約受付を開始している。○「HA-2」は洗練されたデザインでハイレゾ入門層にもアピールHA-2は、スマートフォンのような薄型軽量ボディを目指したイレゾ対応のポータブルヘッドホンアンプ/USB DAC。サイズはW68×D157×H12mm、重量は175gで、iPhone 6のような4.7型クラスのスマートフォンと一緒に持ち歩きやすそうなデザインだ。それでいて、ブックカバーのように本革をまとって高級感を演出しているだけでなく、高剛性アルミ合金をボディ素材に用いるなど、音質も意識した設計を採用。USB DACには、ESS Technology製のSabra Reference ES9018-K2Mを搭載。5~10万円クラスのハイレゾ対応製品に多く採用されている、定評のあるチップだ。再生可能なハイレゾ音源は現在、最高レベルといえるPCM 384kHz/32bit、DSD 11.2MHzをサポートしている。また、iOS端末とのLightning接続、Android端末とのUSB OnTheGo接続、そして3.5mmステレオジャックによるアナログ接続に対応。幅広い機器と接続可能だ。バッテリー容量は3,000mAhで、駆動時間はUSB入力時で約7時間、アナログ入力時で約13時間。30分で70%、1時間30分で満充電に達する高速充電性能には目を見張るものがある。また、HA-2をモバイルバッテリーとして、スマホの充電に用いることもできる。●平面磁界駆動型ヘッドホン「PM-3」は音質追求しながら軽量化○平面磁界駆動型ヘッドホン「PM-3」は音質追求しながら軽量化PM-3は、フラットな聴感や均質な位相特性、高速な応答性を特徴とした平面磁界駆動型のアラウンドイヤーヘッドホンだ。同社は、平面磁界駆動型ヘッドホンは大きくて重いという常識をくつがえすべく、従来製品「PM-2」「PM-1」をリリースしてきたが、PM-3はさらなる軽量化を追求。PM-2に比べ約20%軽い、320gの重量を実現した。平面磁界駆動ユニットの口径は55mm、周波数特性は10~50,000Hz、インピーダンスは26Ω、感度は102dB、装着圧力は5N。OPPO Digital Japanは同日、都内で発表会を開催。同社の代表取締役 河野謙三氏と、米OPPO Digital プロダクトマネージャーのクリストファー・ヴィック氏がスピーチし、テクノロジー・エバンジェリスト 松浦亮氏が製品説明を行った。米OPPO Digitalは2004年設立。ヴィック氏によると、カリフォルニア州マウンテンビューの本社は、ESS Technologyと15kmの距離にあり、互いに密接に連携して開発を進めているという。また、米国では直販中心のビジネスモデルをとっており、ユーザーからのフィードバックをすばやく製品開発に反映する機動力が同社の強みのようだ。国内総代理店をつとめるOPPO Digital Japanは2013年設立の若い会社。代表取締役の河野氏は、「日本の大手メーカーが我々と同じジャンルに参入してきたのは、むしろ喜ばしいこと」と、ハイレゾ市場の活性化を歓迎した。
2015年02月13日オンキヨーは2月9日、東京・八重洲のGibson Brands Showroom TOKYOで「ハイレゾ戦略発表会」を開催し、ホームオーディオ市場とハイレゾリューション(高解像度)サウンドを取り巻く現在の状況、および同社が目指すグローバル規模の戦略を発表した。同日、アメリカ・イギリス・ドイツの3カ国でハイレゾ音源提供サイト「onkyo music」をオープンし、海外展開をスタートさせた。オンキヨーおよびオンキヨーエンターテイメントテクノロジー社は、2005年8月から日本国内向けにハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」を展開。2015年2月9日オープンの海外サイトは、2014年5月に業務提携した英7digital社が運営にあたる。アルバムは1枚あたり15~20米ドル、シングルは3~4米ドルに価格を設定。将来的には、アニメソングなど日本発の楽曲およびオンキヨー独自コンテンツの配信も予定しているという。発表会冒頭では、ホームオーディオ市場の動向を解説した。約3兆2000億円が世界のホームオーディオ市場の規模であり、うち半分強を占めるのがデジタルオーディオプレイヤー(DAP)とヘッドホンで、プライベートリスニングが現在の主流であることを説明した。世界市場で、日本のオーディオメーカーが占めるシェアは、オンキヨーが約1%、主要企業を合計しても5%から6%に過ぎない。パッケージメディア全盛期から市場は大きく変貌したとの分析を踏まえたうえで、「我々に与えられたチャンスはここにある」と、オンキヨー 執行役員兼 オンキヨーエンターテイメントテクノロジー 代表取締役社長 宮城謙二氏はプライベートリスニングの市場に注力する方針を明らかにした。現在プライベートリスニングを支えている圧縮音源や「Spotify」などのストリーミングサービスを「音質よりも利便性を重視したもの。合理的な部分が若年層に受け入れられた」(宮城氏)と分析したうえで、今後新しいリスニングスタイルの提案として「ハイレゾ」をキーワードとする考えを説明。今後の製品展開については、オーディオコンポやAVレシーバーといったHi-Fiオーディオ機器、DAPやヘッドホン、ワイヤレススピーカーといったハイレゾ対応の製品・サービスを世界で拡販していくという。DAPやヘッドホンの分野では、2014年4月に米Gibsonが買収したWOOXイノベーションズ(Phillipsから分離独立したオーディオ専業会社)との業務提携を進める。欧州市場に強みを持つWOOXとの協業については、「海外のマーケットで展開する。日本は従来どおりオンキヨーが販売を行う」(宮城氏)という。中国市場関連では、同国最大の音楽関連サイト/SNSを運営する「QQ Music」と提携。さらに同国エンターテインメント業界で強い影響力を持つ「EE-Media」と協業し、人気歌手とコラボしたBluetoothスピーカーを開発するなど、エンドースメントマーケティングを展開していくとのことだ。英Meridianが開発したハイレゾ対応の新ロスレスフォーマット「MQA」についても言及した。協業を進めていることに触れたうえで、「年内を目処に、オンキヨーが提供しているハイレゾ再生アプリ『HF Player』でもサポートしたい」(宮城氏)との考えを明らかにした。2月末から3月上旬には、英Meridian創業者でMQAを開発したBob Stuart氏が来日し、共同イベントを行う計画もあるという。日本におけるハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」に関する説明も行われた。2005年に11曲からサービスを開始して以来、取り扱い曲数は幾何級数的に増えており、2015年1月現在約85,000曲にも達した。「インディーズを含むほぼすべての国内レーベルと取引している。曲が増えれば客が増え、客が増えれば曲が増え、というポジティブスパイラルに入ってきた」(オンキヨーエンターテイメントテクノロジー 取締役 山下慎介氏)と、2014年12月には過去最高売上高を記録する好調ぶりだ。楽曲を配信する手段も改善される。「当面はパソコンを介してという形になるが、将来的にはDAPから直接楽曲をダウンロードできるようになる」(宮城氏)と、DAPの活用イメージも明かされた。アメリカ・イギリス・ドイツの3カ国でスタートした「onkyo music」向けには、ハイレゾ音源の購入から再生まで行えるスマートフォンアプリを近日提供予定だという。家庭向けにはNASも活用される。他社との協業の事例としては、パナソニックのBDレコーダー「DIGA」の2014年秋モデルが紹介された。「手軽に利用できるNASとしての機能装備を進めていたが、わかりやすく魅力的な使い方を提案できずにいた。そんなときe-onkyoのスマホ展開/PCレス配信のコンセプトを聞き、『これだ』と思って機能を実装した」(パナソニック アプライアンス社 ビデオ商品企画チーム 神高知子氏)。録画以外の活路を模索するレコーダーと、配信の手間を減らしたいハイレゾ音源配信のニーズが合致した形だ。ほかにも、NAS製品で知られるQNAP社と協業して「HS-210」が製品化された事例も紹介された。
2015年02月09日オンキヨーエンターテイメントテクノロジーは2月9日、ハイレゾ音源配信サービス「e-onkyo music」の海外展開をスタートした。海外向けのハイレゾ音源の配信サービスは、米・英・独の3カ国向けにスタートし、今後は楽曲を日々追加していく予定だ。平均価格は、アルバム1枚あたり15~20ドルで、単曲で購入した場合は3~4ドルとなる。米・英・独以外の国への展開は、状況を見ながら決めていくとのことだ。このたびの海外展開は、英7digital Limitedとの業務提携のもと行われる。サービスの名称は「onkyo music」で、配信されるコンテンツは日本国内版の「e-onkyo music」とは異なる。
2015年02月09日オンキヨーは2月4日、iOS/Android端末向けのハイレゾ音源゙再生アプリ「Onkyo HF Player」のメジャーアップデート版を公開した。iOS向けが「Onkyo HF Player Ver.2.0」、Android向けが「Onkyo HF Player Ver.1.0」。インストールは無料だが、1,000円の課金で世界初のDSDリアルタイム変換出力機能を利用できる。iOS端末向け「Onkyo HF Player Ver.2.0」では、iOS8対応と64bit端末への最適化をはじめ、画面左端から右スワイプによる前画面への移動、編集中のキューを置き換えるときの注意文表示に関する変更、DSD 11.2MHzのDoP出力のサポート(DSD11.2MHz以上の再生の推奨環境はiPhone5S以降)、DSD3MHzおよび6MHzのPCM変換再生/DoP出力のサポート、DoP出力時のポーズモードに関する設定の追加、リアルタイムDSD変換再生機能のサポート(有償、iPhone5S, iPhone6など64bit CPU端末のみ対応)など、ユーザー待望の新機能の数々が追加された。さらに、AirDrop機能にも対応し、Macとの組み合わせではドラッグ&ドロップによるスマートな楽曲の転送も可能となった。この機能の動作環境は、iOS 8以降もしくはMac OS X Yosemite、MacはBluetooth 4.0(BLE)が必須だ。一方、トライアル版から正式版へと進化したAndroid端末向け「Onkyo HF Player Ver.1.0」では、OTG(On The Go)ケーブルを使用して、ポータブルヘッドホンアンプやUSB DACなど外部USBサウンドディバイスへハイレゾ音声のデジタル出力を実現するため、新たに同社独自の「Onkyo USB Audio HF Driver」がアプリ内に実装された。また、自動アップサンプリングや、リアルタイムDSD変換再生(有償、2GHz/4コアの以上CPUが必須)などの機能もサポートされている。なお、課金せず無料版アプリとして利用している状態では、ハイレゾ出力には非対応。48kHzまでの音源再生に制限されている。
2015年02月06日JVCケンウッドは2月4日、ケンウッドブランドより、AVナビ「彩速ナビゲーション」シリーズの「MDV-Z702」と200mmワイドコンソール用の「MDV-Z702W」を発表した。発売は2月下旬。価格はオープンで、推定市場価格はいずれも140,000円前後(税別)。MDV-Z702とMDV-Z702Wは、市販AVナビとして初めてハイレゾ音源の再生に対応したモデル(同社調べ)。旭化成エレクトロニクス製の32bitプレミアムDACを採用しており、USBデバイスやSDカードから、最大192kHz/24bitのハイレゾ音源再生が可能だ。DSP(Digital Signal Prosessor)によるサウンドチューニング機能として、リスナーの正面にアーティストがいるように音像イメージを形成する「フロントフォーカス」や、ビット拡張や周波数帯域拡張、波形補正などを行う「K2テクノロジー」、走行速度に応じて音質をリアルタイムで自動補正する「Drive Equalizer+」などを搭載する。ディスプレイは視認性に優れた7V型の「プレミアム・ファインビュー・モニター」で、画素数は800×480だ。また、高速処理が可能な「ジェットレスポンスエンジンIII」を採用。デュアルコアCPUにより、ナビと動画再生といった負荷の大きい複数の処理もスムーズに実行できる。ナビゲーション機能では、車の傾きを検知する3Dジャイロセンサーを新搭載。全国主要道路の高低差データをもとにした傾斜データとマッチングさせることで、より高精度な測位を実現している。Wi-FiやBluetoothに対応しており、スマートフォンなどとワイヤレス接続が可能だ。対応プロファイルはHFP、OPP、PBAP、A2DP、AVRCP、SPP、HIDで、音声コーデックはSBC、AAC、aptXをサポートする。スマートフォンのテザリング機能を使ってインターネットに接続し、「KENWOOD Drive Info.」を利用できる。KENWOOD Drive Info.では、リアルタイムの渋滞情報や空き駐車場、スポット情報のほか、開通予定道路情報データ、オービスデータなどを得られる。Android搭載端末の場合、ナビ画面でスマートフォンを操作できる「KENWOOD Smartphone Control」にも対応。外形寸法と重量は、MDV-Z702がW180×D185×H100mm/2,790g、200mmワイドコンソール用のMDV-Z702WがW206×D185×H104mm/2,810g。
2015年02月04日ソニーは2月11日から、東京都・銀座のソニービルにて「ハイレゾ キャンドルシンフォニー」を実施する。キャンドルをイメージした照明のなか、ハイレゾ音源を楽しめるイベントだ。入場は無料。同イベントでは、キャンドルをイメージした照明演出とともに、ソニー製オーディオ機器でハイレゾ音源を楽しめる。2015年2月11日から2月28日までは中島美嘉の「雪の華」、JUJUの「ANNIVERSARY」を、3月1日から3月18日までは尾崎豊の「Oh my Little Girl」、いきものがかりの「未来予想図II」を上演する。ソニービル8階の「OPUS」にて開催し、ハイレゾ音源の再生には、ソニー製スピーカーで最上位に位置するリファレンスモデル「Rシリーズ」の「SS-AR1」2台と、マルチチャンネルインテグレートアンプ「TA-DA5800ES」を使用する。OPUS公式Twitterアカウントをフォローして感想などをツイートした人、およびイベント会場でアンケートに回答した人にはイベントオリジナルの壁紙をプレゼントする。開催期間は2015年2月11日から3月18日、営業時間は11時から19時まで。ただし、2月16日は全館休館となっている。
2015年02月04日ローランドは29日、1990年代にコンピュータ・ミュージック用の定番音源として普及した「SOUND Canvas」シリーズを再現したiOS向けアプリ「ソフトウェア・シンセサイザー with SMFプレーヤー『SOUND Canvas for iOS』」をリリースした。通常価格は2,000円(2月10までは発売記念セールとして期間限定で1,500円)。同社の「SOUND Canvas」シリーズは、コンピューターミュージックの最盛期とも言える’90年代のスタンダード音源として絶大な人気を誇っていた、ハードウェアの音源モジュール。このたび発売された「SOUND Canvas for iOS」は、1,600音色、63ドラムセットの音色を搭載し、16パートの楽器を同時に発音できるiPhone / iPad向けの音源アプリだ。ローランドGS規格に対応したSMFプレイヤーが内蔵し、「SOUND Canvas」シリーズ用として作成された過去のSMFフォーマット(スタンダードMIDIファイルの略、拡張子は.mid)の曲データを、iPhone/iPadでそのまま再生することが可能だ。また、「SC-8820」、「SC-88Pro」、「SC-88」、「SC-55」の4種類の音色マップを搭載して同シリーズとの互換性を確保しているほか、「GM2」、「GM」の音色マップを搭載し、多様なフォーマットのSMFの再生が可能となっている。さらに、内蔵エフェクトとしてリバーブやコーラス、ディレイ、2バンドEQ、64種類のインサーションエフェクトを装備するなど、クオリティの高いサウンドを実現している。そのほか、内蔵のSMFプレーヤーは、曲のキーやテンポを自在に変更できるほか、一部を繰り返し再生できる「ループ再生」や複数のSMFファイルを連続再生できる「ソング・リスト・プレイ」、さらにはドラムやベース、ギター、ボーカルのアイコンをタップするだけで任意の楽器の音を消せる「イージー・マイナス・ワン」などの機能を搭載。さらに「Core MIDI」に対応したほかの音楽制作アプリと連携したり、iPhoneやiPadにMIDIインターフェイス(別売)を接続することで外部MIDI音源として使用することも可能だ。音楽制作向けの「SOUND Canvasスキン」と楽器練習や楽器カラオケに適したの「プレイヤースキン」の2つのスキンを搭載しており、用途に合わせてインターフェイスを切り替えられる仕組みが用意される。なお、SMF形式の楽曲データは、同社がAppStoreで提供している別アプリ「Roland MusicData Browser」(ダウンロードは無料)を使用することで、アプリ内課金(1曲200円~)で簡単に購入できる。
2015年01月29日ソニーとインターネットイニシアティブ(IIJ)、コルグ、サイデラ・パラディソの4社は1月22日、DSD 5.6MHzのハイレゾ音源によるライブ・ストリーミング配信を4月に実施すると発表した。「東京・春・音楽祭」と「ベルリン・フィル」の演奏会を配信する予定だ。今回のDSD 5.6MHz音源のライブ・ストリーミング配信は公開実験として行うもの。4月5日の11時から20時には、「東京・春・音楽祭2015」で行われる「東京春祭マラソン・コンサート vol.5 《古典派》~楽都ウィーンの音楽家たち」を配信。4月12日の2時から4時40分には、ベルリン・フィルハーモニー・ホールで行われるサー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルの演奏会「ベルリオーズ《ファウストの劫罰》」を配信する。4社の役割は次の通り。コルグがライブ音源のエンコードを、コルグとソニーが協力してDSD信号処理を行い、IIJがストリーミング用のプラットフォームとネットワークを提供する。録音とマスタリング・エンジニアの第一人者であるサイデラ・パラディソのオノセイゲン氏が全体を監修する。
2015年01月22日ソニーは1月15日、ハイレゾ音源の再生に対応するポータブルプレーヤー「ウォークマン NW-ZX2」を発表した。発売は2月14日で、価格はオープンとなっている。推定市場価格は120,000円前後(税別)。2013年9月に発表された「NW-ZX1」の後継となるモデルで、「ウォークマン」シリーズの新たなフラッグシップとなるハイレゾ対応モデル。海外では、米・ラスベガスで1月6日より開催されていた「2015 International CES」において発表されていた。変更点としてはまず、従来モデルで対応していたDSD64(2.8MHz)に加えて、新たにDSD128(5.6MHz)に対応していることが挙げられる。また、NW-ZX1では厳選されたピュアオーディオ向けのパーツを用いることで音質を追求して設計されていたが、NW-ZX2では外装等のパーツを変更することでさらにハイレゾ音源のクオリティを引き出せるように設計されている。具体的には、総削り出しアルミフレームと金メッキ処理を施した銅板を用いたハイブリッドシャーシを採用。抵抗値の大幅な低減や接触抵抗低減、酸化防止、高い剛性などにより高音質化を実現している。バッテリーからアンプ部に電力供給を行う部分に電気二重層キャパシタを追加するなど、電源回りも強化。さらに、電池保護回路の低抵抗化を実現した新開発の専用電池パックを採用することで、透明感の向上や優れた立ち上がり、スピード感の強化が実現されているほか、アンプ部のチャージポンプ電源に高音質パーツを追加したり、高伝導率かつ電源供給が安定している厚膜銅箔プリント基板を電源基板に採用したりといった改良が行われている。そのほかにも、大型コイルや高品質のメルフ抵抗をヘッドホン出力のLCフィルターに採用することによるオーディオラインの最適化、44.1kHz系専用の水晶発振器を追加することで48kHz系とのクロック切替に対応するなど、全体的にパーツの見直しが行われた。音質面以外の改良点としては、従来モデルで約16時間だったハイレゾ音源(192kHz/24bit)の再生時間が約33時間へと伸長されるなどバッテリーライフが強化されたことがある。また、NW-ZX1では非搭載だったmicroSDカードスロットを新たに採用。内蔵メモリ(128GB)に加えて128GBのmicroSDXCカードを挿入すれば、ハイレゾ音源のアルバムを約130枚収録することが可能だ。さらに、ソニーが開発した新ワイヤレスコーデックである「LDAC」に対応。既存のBluetoothコーデックに比べて約3倍の情報伝送が可能となっており、Bluetooth接続でもより高音質で音楽を楽しめるようになっている。デジタルアンプ「S-Master HX」やソニー独自の高音質化技術「ClearAudio+(クリアオーディオプラス)」を採用するほか、また音質補完技術「DSEE HX」を搭載し、ハイレゾ未満の圧縮音源をハイレゾ相当に補整して再生することが可能となっている。OSにはAndroid 4.2を採用。無線LAN接続にも対応する。主な仕様は次の通り。使用可能な音声ファイル形式はMP3、WMA、ATRAC、ATRAC Advanced Lossless、FLAC、リニアPCM、AAC、HE-AAC、Apple Lossless、AIFF、DSDとなっている。FLAC、リニアPCM、Apple Lossless、AIFFでは最大192kHz、DSDは2.8224MHz、5.6448MHzでのハイレゾ再生に対応する。Bluetoothのバージョンは3.0、対応プロファイルはA2DP、AVRCP、OPP、HID、SPP、対応コーデックはSBCおよびLDACとなっている。本体サイズは約W65.1×D18.5×H131.2mm(突起部含む)、質量は約235gだ。
2015年01月15日レーベルゲートは1月9日、音楽ダウンロードサービス「mora」にて、DSD(Direct Stream Digital)でのハイレゾ音源配信を開始した。開始時は約130タイトルのアルバムを提供し、順次ラインナップを追加していく。これまでmoraで配信していたハイレゾ音源はPCMフォーマットのみだったが、このたびDSDフォーマットのコンテンツも配信開始した。配信形式は従来の96kHz/24bit FLAC形式に加えて、2.8MHzのDSF、5.6MHzのDFFも提供する。配信開始時の販売タイトルは約130作品。「ジャズ/ワールドミュージック」「クラシック/オーケストラ」「その他」の3ジャンルで展開し、今後作品を追加していく。moraではDSD音源配信開始にあわせて、DSD専門の自主レーベル「Onebitious Records」を立ち上げた。第1弾作品のうち1曲を無料配信する「DSD無料お試し楽曲」も提供している。
2015年01月09日ラディウスは、24bit/96kHzのハイレゾ音源までサポートした、Android OS専用DAC搭載ヘッドホンアンプ「RK-LCH61」を発売した。価格はオープンプライスで、市場予想価格は1万9,800円前後。同製品では、DAコンバーターにWolfson製DAC「WM8740」を、アンプにはTI製の「LMH6642」を採用。スマートフォンから出力したデジタル音源を美しく鮮やかな音に変換、電力消費を抑えつつ幅広いダイナミックレンジを再現可能となっている。また、デジタル部で発生したノイズがアナログ部に伝わりにくい独自の回路構成により、ノイズの少ないクリアなサウンドを実現。さらに、負電源を採用した出力オペアンプは、低音域を失わずヘッドホンを高品質かつパワフルに駆動可能にしているとのこと。接続機器からの給電に対応し、再生/一時停止/音量調整/曲送り/曲戻しなどが行えるリモコンも付属する。なお、同社より、RK-LCH61と組み合わせてハイレゾ再生を行えるAndroid専用ミュージックアプリケーション「Ne Player」も公開されている。
2015年01月08日音響機器の製品特長に「ハイレゾ」の文字が躍ることが少なくない昨今、作曲を手がけるクリエイターのみならず、一般ユーザーの間にも「ハイレゾ=高音質」という認識は徐々に広がりつつある。音楽制作以外の分野で活躍するクリエイターにとっても、音楽は創作の友といえるものであり、「好きな曲をよい音質で聴けること」に対して興味を持つ人も多いことだろう。しかし、ハイレゾ対応の再生機器はまだ一般化しているとは言いがたく、「どの程度音質が良くなるのか?」という疑問を抱いた状態ではなかなか手が伸ばしづらいのが現状だ。今回は、そんな「ハイレゾ」音源を早期より自社サイト「e-onkyo music」で配信しているオンキヨーエンターテイメントテクノロジーの高橋弘美さんに、ちまたを賑わすキーワード「ハイレゾ」についてあらためて解説していただいた。――最初に、「ハイレゾ」の概要をお話いただけますか?ハイレゾとは、CDを圧倒的に上回る情報量を持ち、CDと比較して格段に細やかで臨場感あふれる音の表現ができる音楽データの事を言います(PCM24bit、あるいはDSD1bitなど)。具体的には、CDはビット数にして16bit、ハイレゾは24bitですから、「分解能」にして256倍に相当します。この違いは、例えばオーケストラで言えば最弱音から最大音まで、余すところなく表現できることになりますので、CDでは収録しきれず聴こえなかった細部の表現まで、ハイレゾでは聴こえてくることになります。これまで、音源の制作は24bitで行われていても、CDというメディアに収めるために16bitにダウンコンバートされていたのですが、ネット配信する事でスタジオマスターの24bitのままお届けすることが可能です。制作現場と同等のクオリティで配信し、アーティストやエンジニアが意図した通りの音をリスナーに届けることが出来るようになりました。――現状普及している携帯音楽プレーヤーなどで聴く音楽と比べて、どの程度音質がクリアになるのでしょうか。テレビのフルHD映像で、「俳優の顔のシワが良く見える」、「風景が鮮やかになった」、「映像の奥行きが増した」と言われたりしますが、それの音楽版がハイレゾといえます。音の粒立ちや空気感など、今まで感じることが出来なかった部分までお楽しみいただく事が可能です。ユーザーの皆様からは「アーティストが目の前で演奏しているよう」ですとか「歌手の息遣いまでくっきり聞き取れる」といったお声を良く頂戴します。これまで慣れ親しんだ楽曲も、ハイレゾで聴き直すことで全く新たな魅力に気付くといったことも少なくありません。――御社の配信サイト「e-onkyo music」のサイトを拝見していると、クラシックやジャズの名盤から90年代のJ-POP、アニメの主題歌やアニメソングのシンガーまで、さまざまなジャンルの音楽が拡充されてきています。特に売れ行きがいいのはどのジャンルですか?2005年のサービス開始直後から2010年頃までは、クラシックやジャズが配信カタログの多くを占めていたため、売上もそのジャンルのものが多かったのですが、昨年秋以降、アニメソングやゲームソング関連レーベルの皆様が相次いでハイレゾ配信に参入されて以降、アニメ/ゲームジャンルの売上の伸びが顕著です。アニメ(声優さん)ファン、ゲームファンの方から、多くの支持をいただいています。――ハイレゾは現在普及している一般的な音楽プレーヤーでは聴けない、ということですが、どういった環境であれば聴くことができるのでしょうか?現在は、スマホや音楽プレーヤーでも、ハイレゾ対応の製品が多くなって参りましたので、より気軽にお楽しみ頂ける環境が整ってきたと言えます。ハイレゾの再生環境は、大まかに下記の3種類に分類されます。オーディオシステムをお持ちの場合、費用面は、(1)→(2)→(3)の順で高くなり、設定などの手間は(2)→(1)→(3)の順で難易度が上がります。(1)PCオーディオPCからUSBDACを通してアナログ音源に変換し、手持ちのオーディオシステムに接続する。USB DACは1万円程度~購入可能。(2)ハイレゾ対応のポータブルプレイヤー(DAP)やスマートフォン本体価格は3万円程度~。(3)ネットワークオーディオNASやパソコンに音源データを保存し、ネットワークプレイヤーを介してオーディオシステムに接続する。価格はNAS+ネットワークプレーヤーで6万円程度~。アンプやスピーカーなどのオーディオシステムをお持ちでなく、かつ移動中に音楽を聴くことが多い方には、ハイレゾ対応DAPやスマートフォンから体感していただくのが手軽でオススメです。反対に、ご自宅でじっくり楽しみたいという方は、PCオーディオやネットワークオーディオの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。――最後に、御社が比較的早期からハイレゾ音源に取り組む思いについてお話いただけますでしょうか。オンキヨーは、"原音に忠実"ということをテーマに、再生機器を60年以上作り続けてきたメーカーです。国内で音楽配信が始まった2000年代初頭は、CD音源をマスターとし、さらにそれを圧縮した音源による音楽配信が主流でした。しかし、圧縮音源を再生して"原音に忠実"というのでは自己矛盾が生じてしまいます。そこで、音楽配信の時代にあっても音質を損なわないサービスがないものかと見回してみたものの、そういったものが存在しなかったため、自ら非圧縮音源の配信をやってしまおうとスタートさせたのが2005年のことです。以来、ハイレゾリリースに関しては、メジャーレーベルも含めて辛抱強く交渉にあたり、ようやくコンテンツも豊富にそろうようになってきました。今後は、利用環境もあわせて整備し、良い音をこれまでより更さらに便利にお楽しみいただけるよう、注力して参ります。――ありがとうございました。
2015年01月08日レーベルゲートは音楽ダウンロードサービス「mora」にて、山口百恵が発表した全シングル32枚のAB面音源を含む『ゴールデン☆アイドル 山口百恵』と、ライブ音源を収録した『伝説から神話へ 日本武道館さよならコンサート・ライブ』のハイレゾ音源配信を1月14日から開始する。すべて96kHz/24bitのFLAC形式となっており、価格はアルバム1枚あたり4,800円~6,800円、単曲では540円(いずれも税込)。1月14日からハイレゾ音源の配信が開始される山口百恵のアルバムは、『ゴールデン☆アイドル 山口百恵』と『伝説から神話へ 日本武道館さよならコンサート・ライブ』の2枚。また、ハイレゾ音源ではないが、『としごろ』や『横須賀ストーリー』といったオリジナルアルバムなどの楽曲配信も同日に開始する。「mora」では配信日をリマインドする予約メールの登録をWebサイト上で受け付けている。
2015年01月07日ソニーは、米ラスベガスにて6日より開催される家電関連見本市「2015 International CES」(CES 2015)の出展概要を発表した。4K、ハイレゾ、スマートウェアを基軸に、2015年発売予定の新製品や参考展示品を出展する。ソニーはCES 2015に出展するプロダクトとして、新開発の4Kプロセッサ「X1」を搭載した4K液晶テレビ「ブラビア」3シリーズ・11製品、4K/30pの撮影に対応したアクションカム「FDR-X1000V」、ハイレゾ対応ウォークマン「NW-ZX2」、ランニング向けのヘッドセット型デバイス「Smart B-Trainer」などを紹介している。CES 2014で発表した「Life Space UX」のコンセプトモデル「LED電球スピーカー」「ポータブル超短焦点プロジェクター」「シンフォニックライト」なども展示する。
2015年01月06日