『未来世紀ブラジル』や『12モンキーズ』といった傑作を数多く生み出し、高い人気を誇るテリー・ギリアム監督。その最新作は、名優クリストフ・ヴァルツを主演に迎えて描いた近未来ヒューマンドラマ『ゼロの未来』。 舞台は、コンピューターが世界を支配している近未来。天才プログラマーのコーエンは、荒廃した教会に一人で暮らし、「人生の意味」を教えてくれるというある電話を待ちながら、「ゼロ」という難解な数式の解明に取り組んでいた。そんななか、パーティで知り合った謎の美女ベインズリーに惹かれはじめていくコーエン。人間嫌いで、閉ざされた世界に生きていたコーエンが他人に心を開くことで、彼の人生も大きく動き出すことに……。 今回主演を務めたクリストフ・ヴァルツは、はまり役でコーエンを熱演し、この作品に大きなエネルギーを与えています。そして、多くの俳優たちに敬愛されているギリアム監督だけに、ベン・ウィショーやティルダ・スウィントン、マット・デイモンといった錚々たる俳優たちがカメオ出演しているのも見逃せません。 また、本作のオープニングシーンは、ギリアム監督が初めて来日した際に秋葉原を訪れたときの体験が基になっており、そのときの秋葉原旅行そのものを描いたという。「あんなカルチャーショックを受けたのは生まれて初めてだった」と語るほど、電車を一歩降りたときに広がる秋葉原の騒音や映像、ダンスをしている姿などに衝撃を受けたとのこと。ぜひ、その注目のオープニングからラストまで、ギリアム・ワールドにどっぷり浸かってください。 「人は物事を自らの手によって複雑にしているだけで、本当の幸せはシンプルなものである」という本作のメッセージ。色んなものがあふれている現代だからこそ、大切なものを見失いがちなのかもしれません。様々なものに縛られている自分を解放したとき、自分にとって本当の幸せと生きる意味が見えてくるはずです。 イベントデータ: 『ゼロの未来』 公開表記:5月16日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館他にてロードショー 配給:ショウゲート © 2013 ASIA & EUROPE PRODUCTIONS S.A. ALL RIGHTS RESERVED.ALL RIGHTS RESERVED.
2015年05月10日○情報漏えいの原因トップは"ヒューマンエラー"ネットワーク技術の発達により、企業のビジネススタイルもオフィスの中だけで仕事を行う、というものから、オフィスの外でもタブレット/モバイルノートPC、スマートフォンなどのスマートデバイスを活用して仕事を行う、というものに変化してきている。その一方で、手軽に持ち運べるというこれらの業務端末のメリットが逆にリスクとなるケースも増えてきている。悪意のある組織内外の人間もしくは従業員のミスにより、企業や地方自治体などから個人情報をはじめとした重要なデータが流出してしまい、企業にとっても社会にとっても重大な情報漏えい事故へと発展する事案が後を絶たないのだ。NTTデータにて、情報セキュリティに関するさまざまな研究開発、脆弱性診断、コンサルティング、自社セキュリティ施策の実施、インシデント対応などに長年従事し、情報漏えいによる被害や情報セキュリティインシデントの発生確率の調査、被害の定量化についての調査活動を行っている大谷尚通氏は、こうした背景について次のように語る。「企業を対象にした情報漏えいに関する調査の結果を見ると、ここ数年続けて最も多い原因となっているのがPCやタブレットといった業務端末の紛失によるもので、例えば私がセキュリティ被害調査ワーキンググループのリーダーを務める日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の調査では、情報漏えいの約4割ほどが、紛失に関する事案で占められています。さらに、2013年の情報漏えいインシデントの件数は1388件、想定損害賠償総額は1438億7184万円に及んでいます。情報漏えいインシデント一件当たりの平均想定損害賠償額では1億926万円ですので、最多の原因である紛失に対する対策は特に重きを置くべきだと言えます。もっとも企業側もPCの持ち出しの制限や入退室管理の徹底、持ち出す際のヒューマンエラーを前提とした暗号化といった対策が進んだため一時よりは件数そのものは減っているのですが、ある一定ラインより減らないことの理由として、ヒューマンエラーが挙げられます。実は、サーバやネットワークといったある意味"表側"のセキュリティ対策と違い、内部の人的側面にかかわるセキュリティについては、対策を講じた分だけリスクをゼロに近づけられるというものではないのです。なぜならば、人間はどうしてもどこかでミスをおかしてしまうものだからです」○業務端末の盗難・紛失時に情報漏えいを防ぐにはでは、業務端末の紛失・盗難に起因する情報漏えいを防ぐにはどうすればいいのだろうか。最も一般的な対策とされているのが、モバイル端末管理ソリューション(MDM)の活用である。例えば、電車内でタブレットを置き忘れてしまった場合にも、MDMを導入していれば、管理者が業務端末のロックや内部データの消去を行うことで、情報漏えいを防止することができるのだ。ただしほとんどのMDMは、業務端末側の電源を切られてしまうと遠隔操作が行えなくなることから、そうした事情を熟知した人間が業務端末を窃取した場合には効果が期待できない。しかし、そうした穴をも埋めるソリューションも登場してきている。例えば、富士通が提供しているリモートデータ消去「CLEARSURE」は、PCやタブレットの電源がオフの状態であっても、遠隔からのロックやデータ消去が可能だ。その秘密は、専用のモジュールが、バッテリーとともにPCに内蔵されている点にある。人口カバー率の高さで知られる3G/LTE(NTTドコモ)の回線を使うため、業務端末がどこにあろうとほぼ遠隔管理が行えるのも大きな特徴となっている。現在「CLEARSURE」は、富士通の法人向けノートPC「LIFEBOOK」シリーズや法人向けタブレット端末「ARROWS Tab」シリーズに対応している。○手のひら静脈認証センサーを内蔵したPC、タブレット大谷氏は、ヒューマンエラーによる情報漏えいの防止について、「セキュリティ教育に限界があるのであれば、やはりシステムでカバーするしかないでしょう。例えば、業務端末のログイン認証などです」と話す。大谷氏によると、起動時のIDとパスワードを業務端末に設定しておくだけでも、紛失時の不正ログインに対してある程度の効果が期待できるという。ただし、短く単純なパスワードでは破られる危険性が高い。そのため、十分に長く複雑なパスワードが理想的なのだが、そうなると利用者の利便性を損なう恐れが出てきてしまうのだ。そこで最近増えているのが、IDと本人が記憶しているパスワードに加えて、別の要素を追加して認証を行う「二要素認証」だ。追加する要素としてはICカードやトークンを用いたワンタイムパスワードがよく知られている。ただしこの場合、専用の機器やシステム・ネットワークの変更などが必用となり、導入にはそれなりのコストや手間がかかってしまう。そのため、ITコストの抑制圧力が強く、またITとセキュリティに精通した社員が不足しがちといったように、予算、人員ともに厳しい状況に置かれている多くの中小規模の企業の場合はハードルが高いのも事実だ。そこでもう1つの選択肢として挙げられるのが、人間の指紋や静脈などを使う「生体認証」によるログインである。現在、生体認証は、パスワード認証にはつきものの文字列の定期変更など複雑な運用や、運用にかかる膨大なコスト、ユーザビリティの低下などを招くことなくハイセキュリティかつ便利なセキュリティを実現できるソリューションとして、サーバルームの入退室管理や銀行のATM、公的機関などを中心に利用が広がっている。ただし企業における業務端末の認証手段としてはワンタイムパスワードと同様に一部の企業・自治体での採用にとどまっているのが現状だ。しかしながら、先に挙げた富士通の法人向けノートPC「LIFEBOOK」シリーズや法人向けタブレット端末「ARROWS Tab」シリーズであれば、個人認証デバイスとして手のひら静脈センサーを内蔵したモデルが提供されており、ユーザーがWindowsや業務システムにログインする際に使用できる。こうした新しい認証手段を導入するとなると、多額のイニシャルコストがかかると思われがちだった。しかしスマートカードなどに比べれば、カード再発行や更新といったコストがかからないので、ランニングコストはかからない。富士通ではUSBで接続できる外付け型のセンサーやマウス・キーボード内蔵センサーもラインアップしており、すでに導入済みのPCでも使用可能だ。また、センサー内蔵PC/タブレット、外付けセンサーに加えて、専用サーバと専用ソフトも提供されており、既存の業務システムを改修せずに簡単・低コストに導入できるようになっている。常に情報漏えいにともなうリスクにさらされる経営者にとっても、セキュリティ対策をリードする情シス担当者にとっても、業務端末を安全なものにするための投資として十分に視野にいれるべきものになるだろう。「生体認証のメリットについてはだいぶ前から語られていましたが、やっと実用化の動きが活発になってきたと言えるでしょう。とりわけ静脈は体内情報なので偽造することが難しく、また認証時にセンサーに直接触れないため、衛生的で心理面のハードルも低いことから、多くの人々が利用しやすいと言えるでしょう」と大谷氏はコメントする。大谷氏は、PCやタブレットといった業務端末への不正ログインよりもさらに深刻なリスクとして、昨年より深刻な情報漏えい事件を引き起こしているパスワードリスト型攻撃などに起因するアプリケーションへの不正ログインを挙げている。その詳しい理由について、それらのリスクも踏まえて業務端末のセキュリティ対策を施すことができる生体認証を用いた最新のソリューションについては、次回の記事で詳細に解説したい。○業務端末の便利で安全なモバイル運用を実現する富士通のソリューション1. 手のひら静脈認証を内蔵したノートPC/タブレットを提供富士通では、高い認証精度と高速認証の両立を実現した超小型の手のひら静脈認証センサーを内蔵した法人モバイルノートPC、タブレットをラインアップしている。これにより、複雑なパスワードによる認証が不要になり、PC/タブレットに手のひらをかざすだけで、ログインすることが可能になる。2. 紛失・盗難からノートPCを守る「CLEARSURE(クリアシュア)」富士通では、無線WANモジュールやPHSモジュールと組み合わせて用いるリモートデータ消去ソリューション「CLEARSURE」を提供することで、移動している間などにパソコンの紛失・盗難が生じた場合にも、すぐにそのパソコンに対して、遠隔操作によりHDD/SSD内のデータ消去やパソコンのロックなどを実施することが可能。パソコンの電源がオフの状態でも通信モジュールは管理サーバからの指示を受け取ることが可能なため、3G/LTEの通信網を活用することで、遠隔操作でデータ消去やPCロックを実行することができ、情報漏えいを防ぐことができるようになる。
2015年03月26日4月2日(木)より東京・歌舞伎座で上演される「松竹創業120周年中村翫雀改め四代目中村鴈治郎襲名披露歌舞伎座四月大歌舞伎」。同公演の成功を祈願し、四代目中村鴈治郎、坂田藤十郎らが東京・浅草の浅草寺でお練りを行なった。【チケット情報はこちら】中村鴈治郎は今年の1月・2月の大阪・大阪松竹座で襲名披露公演を開催。今回、歌舞伎座で行なわれる公演で、四代目中村鴈治郎が東京に初お目見えする。お練りのあと行なわれた囲み取材には、四代目中村鴈治郎が出席。報道陣に自身の名前には慣れたかと聞かれると「なんとか(笑)。ただこれでおどおどしているようではダメですけどね。襲名してつくづく思うのは鴈治郎という名前の大きさですね。この名前はどこに行っても皆さん知っていてくださる。改めて凄いなと思っております」とコメント。さらに「初代はあまりにも伝説的な役者ですが、そこを意識しすぎるとプレッシャーにやられてしまう。二代目、三代目という自分が目に焼き付けてきた鴈治郎を、良い意味で追いかけていければと思います。どんな役をやっても光っていられるような役者になりたい」と抱負を述べた。新開場した歌舞伎座で襲名披露公演が行なわれるのは今回が初。公演に向けて意気込みを聞くと、「江戸とは違う上方の役者のにおいを出して、お客様にそれを感じていただければと思います。ただ、いかんせん歌舞伎座というのは大きな小屋。なので、お客様にはその大きさを感じさせない、空間を埋められるようなお芝居をできれば良いなと思っています」と語った。「松竹創業120周年中村翫雀改め四代目中村鴈治郎襲名披露歌舞伎座四月大歌舞伎」は4月2日(木)から26日(日)まで、東京・歌舞伎座で上演。チケットの一般発売は3月12日(木)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、先行抽選プレリザーブを実施。受付は3月4日(水)午前11時から9日(月)午前11時まで。
2015年03月04日中村屋はこのほど、「スパイスデリ 新宿中村屋 純カリー粉」を発売した。同商品は、1927(昭和2)年に、日本で初めて純印度式カリーを発売したという中村屋本店のレストランで使用しているオリジナルブレンドのカレー粉。オリジナルブレンドのスパイスは、高温で焙煎(ばいせん)した後に、石壷でスタンピング(型押しのように上から突くこと)した。さらにスパイスを熟成させることで、深い香りとコクが引き出されるという。しっかりとした熟成感がありながら、コリアンダーとカルダモンの清涼感ある香りが楽しめるとのこと。カレーだけではなく、様々な料理にも使用可能。なお、本店のレストランではこのカリー粉以外も使用しているという。価格は430円(税別)。
2015年02月19日俳優の中村雅俊と五十嵐淳子夫妻の三女でモデルの中村里砂が、芸能界デビュー1周年を迎えた。2010年にモデルデビューを果たし、女性誌『LARME』(徳間書店)のレギュラーモデルを務めるなど、ガーリー系女子の間で高い人気を誇っているが“2世”であることを公表したのはタレント活動を始めた1年前から。活動の場を広げたのも自らの意思で、「テレビに出演することも全部決まってから報告した」という。「最初は両親とも、すごく驚いていました」と話す中村が、芸能界デビュー後の変化や両親への思いを語った。<全身ショット>中村里砂、キュートなミニスカ&バニー風衣装2014年、両親の結婚記念日でもある2月1日から本格的にタレント活動をスタートさせた中村。1年間を振り返り「改めてデビューと言われると恥ずかしいですね」と照れ笑いを浮かべる。自身としては「モデル業に加えて、テレビという活動の場がひとつ増えた程度にしか捉えていなかった」というが、テレビ露出が増えることでファン層の変化や広がりを実感。「これまでのわたしを知らない人にも、常に新しいわたしを発信していけたら」という思いと旺盛なサービス精神から、最近ではバラエティ番組で家族とのエピソードやプライベートを明かして注目を集めている。「仕事が忙しい時には、お母さんが作るあたたかいごはんは、やっぱり嬉しいですね」と良好な親子関係を明かした中村。「すごく料理が上手なんですよ。ごはんも土鍋で炊くなどしてこだわっていて。特に和食がおいしいんです」と、母・五十嵐淳子の料理を絶賛した。また、2月1日は父・中村雅俊の誕生日だが、「プレゼントってあげたことがなくて…」とポツリ。「何をあげればいいかわからないんです。今年は渡せたらいいなと思います」と、娘としての顔ものぞかせる。家族のエピソードを語ることが増えたが、ここまで両親の力を借りることなく自らで道を切り開いてきた。“2世タレント”という言葉の裏に“親の七光り”という特権を見る視聴者は多いが、「自分のやっていることには責任を持ちたいし、やるからには1ミリも妥協したくない」と力を込める。もともと自立心は旺盛で、「(幼少の頃から)なんでも自分で決めたいタイプ。両親がダメといっても聞かない子だった」という中村。「小さい頃から舞台などは連れられて観に行く機会も多くて、役者の仕事をやってみたら、と言われたこともあった」というが、自らの意思でモデル業からスタート。「みんなでひとつのものを作り上げる作業が好き」だったこともあり、モデルの仕事を続けているうちに、俳優業にも自然と興味を抱くようになった。「両親とは進んできた道が違うから、自分はマイペースに」と語る中村。その大きな瞳からは、持ち前の自立心と、芸能生活2年目に挑む決意が感じられた。
2015年02月01日電通と電通テックは12月2日、デジタルテクノロジーを駆使したノンヒューマン・タレント開発事業「デジタレ」を始動すると発表した。電通は11月、社内に「電通ロボット推進センター」を立ち上げており、今回の「デジタレ」も、新たなコミュニケーション・コンテンツの開発に向けたプロジェクトの1つ。さまざまなテクノロジーを活用し、新たなタレントの開発を目指すという。同事業の第一弾として、同社は、エーラボとナチュラルエイトとの共同で「マツコロイド」を開発。その名の通り、タレントのマツコ・デラックスさんをモデルにした「等身大アンドロイドタレント」となる。「マツコロイド」は、アンドロイド研究の第一人者となる大阪大学の石黒浩教授の監修のもと開発された。マツコ・デラックスさん本人の忠実なアンドロイドの開発を目指し、頭からつま先にいたるまで全身の型取りを実施。表情やしぐさ、癖なども研究した上でリアルに再現したという。今回リリースする「マツコロイド」は、アンドロイドタレントとしてデビューした後、番組やイベント、CMなどの出演といった活動を行っていく予定だ。
2014年12月02日1世紀に渡り親しまれてきた新宿の老舗食品メーカー「中村屋」が、新宿本店ビルの建て替えにあたり、新たに「中村屋サロン美術館」を開館する。10月29日のグランドオープンに先駆けた内覧会では、開館記念特別展「中村屋サロン―ここで生まれた、ここから生まれた―」がお披露目された。新宿中村屋ビル3階に設えられた中村屋サロン美術館は、展示室と多目的スペースを備えた約240平方メートルの文化芸術施設としてオープンする。白と赤の壁、木製の什器とレトロなランプが落ち着いた雰囲気。開館記念展は、中村屋から広まった近代日本の芸術潮流であり、また館名の由来ともなった「中村屋サロン」にスポットを当てる。荻原守衛、中村彝、高村光太郎、會津八一、中原悌二郎ら関連する作家による絵画、彫刻および書など約50点を集め、明治から昭和に掛けての芸術家達の文化交流の様相を提示した。中村屋の創業者である相馬愛蔵・黒光夫妻は芸術に深い理解を示した文化人である。愛蔵と同郷の彫刻家・荻原守衛(碌山)を中心に、中村屋には多くの芸術家達が自然と集い、その様子がさながらヨーロッパのサロンのようであったことから、夫妻のもとに開花した芸術潮流は「中村屋サロン」と呼ばれた。同館の染谷省三館長は、「ここ新宿中村屋で生まれ、発信された芸術文化は中村屋のアイデンティティーである。それを後世に伝え、また人々の文化的集いの場“サロン”となる美術館にしたい」と話す。本展の目玉となる作品が、萩原守衛によるブロンズ彫像『女』だ。不安定な膝立ちのポーズに秘められた躍動感を感じる一作であり、その造形美は必見である。同館の太田美喜子学芸員は、「美術史上ではよく知られた“中村屋サロン”の一般認知度の低下を食い止めるとともに、若者にその存在をもっと知ってもらいたい」と言い、若い世代の鑑賞者に向けて、出品作の中から中村彝の油彩画『小女』を推薦した。相馬夫妻の長女・俊子をモデルに制作された本作は、肺病に侵された画家とモデルの恋のエピソードで有名。俊子の強いまなざしときりりとした太い眉、頬にさす紅色の生命感が鮮烈で、どこか現代にも通ずる魅力を持った作品だ。その他、高村光太郎の『自画像』や、鶴田吾郎の『盲目のエロシェンコ』など有名作が出展され、コンパクトながら見どころの多い展覧会にまとめられた。かつて多くの企業美術館が立ち並んだ新宿。新たな新宿の芸術サロンとしての同館の今後に注目したい。【イベント情報】中村屋サロン美術館 開館記念特別展「中村屋サロン―ここで生まれた、ここから生まれた―」会場:中村屋サロン美術館住所:東京都新宿区新宿3-26-13 新宿中村屋ビル3階会期:2014年10月29日から2015年2月15日時間:10:30から19:00休館日:火曜日、1月1日(火曜が祝祭日の場合は開館、翌日休館)入館料:300円
2014年10月22日中村アン 秋冬イベント出演抜群のプロポーションにストレートな発言で人気急上昇中の中村アンさん。バラエティ番組にひっぱりだこの彼女はタレントとして活躍の幅を広げています。もちろん、本業ともいえるモデルのお仕事もノリにのっていて、彼女のオフィシャルブログによれば、8月~10月にかけて複数のファッションイベントに出演が決まっています。ヘビロテアイテムは?同ブログでは、彼女のプライベートをのぞき見ることができ、7月23日付けの記事ではヘビロテアイテムを紹介。「カシウエアの触りに病みつきです」と愛用品を大絶賛しています。また、私服も公開されており、同ブログ7月26日付け記事では、オーシャンパシフィックの水着写真が載せられています。「かわいいし 形がキレイだししっかりしてる」とモデルらしいコメントも。もう秋物ですトレンドの先取りがモデルの宿命。同ブログ7月27日付けの記事では、「and GIRL」の撮影で秋物の撮影をしたことを明かしました。スタッフが半袖のなか、長袖のトップスや厚手のパンツをスマートに着こなす姿はさすがプロ!モノトーンのシックなコーディネイトが秋らしさを誘っています。しかし、同日の私服はスイカ柄のワンピース。スタバのドリンクを片手にまだまだ夏を楽しんでいる写真がアップされています。【参考】・中村アン オフィシャルブログ
2014年07月29日資生堂ギャラリーは、昨年永眠したグラフィックデザイナー兼アートディレクターの中村真の没後初となる回顧展「中村誠の資生堂 美人を創る」を開催している。6月29日まで。本展では、資生堂のイラスト広告を写真広告へと転換させた中村の創作プロセスを、自宅に遺されていた記録写真や校正刷りポスターなどの未公開資料を交えながら展示。モデルに山口小夜子を起用した香水の広告など、数々のポスターも紹介する。デザイン評論家の柏木博、グラフィックデザイナーの佐藤卓と松永真を迎えてのトークショーも6月22日の14時より資生堂銀座ビル3階の花椿ホールにて実施(申し込み制)。中村は1926年岩手生まれ。東京美術学校(現・東京藝術大学)を卒業後し、49年に資生堂に入社。写真を用いた写真表現で頭角を表し、50年代半ばから80年代まで多くの広告を製作した。資生堂の宣伝部政策室長から顧問までを務め、国際グラフィック連盟などで幅広く活動し、93年に紫綬褒章受章。2013年6月永眠。【イベント情報】「中村誠の資生堂 美人を創る」展会場:資生堂ギャラリー住所:東京都中央区銀座8-8-3東京銀座資生堂ビル地下1階会期:6月3日から6月29日時間:11:00から19:00(日曜日は18:00まで)休館日:月曜日入場無料
2014年06月10日戦前のイラスト広告を写真へ資生堂ギャラリー(東京都中央区)で昨年永眠した中村誠氏の回顧展「中村誠の資生堂 美人を創る」が開催される。中村誠氏は資生堂の広告を数多く手がけてきたグラフィックデザイナーでアートディレクター。1949年に資生堂に入社してから戦前の資生堂のイラスト広告を写真広告へ転換させた人物として知られている。ただ単にイラストから写真へ変えただけでなく、その仕事内容は実に繊細なもの。中村氏は生前「計数に表現することのできない表情とか、雰囲気、空気感を大切にしてきた」と語っていた。資生堂が確立していた独自のイラスト広告の伝統を受け継ぎながら、製版の工夫、大胆なトリミングといった手法により広告を進化させていった。(画像はプレスリリースより)「一業、一社、一生、一広告」中村氏が築いたスタイルは他の人ではできなかったということは、こんなエピソードからうかがえる。「一業、一社、一生、一広告」、これは中村氏が企業デザイナーとして掲げていたモットー。「企業のアイデンティティーをビジュアライズするのがアートディレクターの仕事」と語っており、生涯、企業イメージの創出に力を注いだ。そんな実直な意識のもと生み出された広告だからこそ、見る人に深い印象を与えるものになったのだろう。中村氏の広告は国内だけでなく海外でも賞を得るなど世界的に高く評価されている。回顧展は2014年6月3日(火)~6月29日(日)11:00-19:00 (日曜のみ11:00-18:00) 開催される。【参考】・株式会社資生堂 プレスリリース(PRTIME)
2014年05月30日12月31日(月)、大阪・なんばの劇場、5upよしもとに出演する芸人たちによる「THE FINAL COUNT DOWN LIVE bye 5upよしもと~前代未聞!!1万人への手渡しチケットLIVE~」が大阪市中央体育館で開催されることが決定。10月22日に約50組の若手芸人が出席しての記者会見が開かれた。『THE FINAL COUNT DOWN LIVE bye 5upよしもと~前代未聞!!1万人への手渡しチケットLIVE~』チケット情報5upよしもととは、若手芸人の登竜門とも言えるよしもとが運営するお笑い専用の劇場。芸人たちは人気上位よりランク付けされており、現在のトップ10組である“ゼロメンバー”には、ジャルジャル、モンスターエンジン、銀シャリら人気芸人が名を連ね、オーディションの“チャレンジ組”も含めると100組以上が常時出演している。大晦日の「THE FINAL COUNT DOWN LIVE bye 5upよしもと ~前代未聞!! 1万人への手渡しチケットLIVE~」では、芸人自らがチケットを売ることを中心に1万人の動員を目指しており、目標動員を達成できなければ銀シャリ・鰻が考案した公約「2013年のへび年にちなんで、1万匹のへびにまみれて謝罪する」ことも発表された。また、同カウントライブをもって、NSC25期生までのコンビやピン芸人が卒業することも発表され、ジャルジャル、モンスターエンジン、スマイル、銀シャリ、ウーマンラッシュアワー、スーパーマラドーナ、おいでやす小田、斉藤紳士、クロスバー直撃、かりんとう、みわこたに、ヒューマン中村、ガリガリガリクソン、三浦マイルドの14組が5upよしもとを卒業。2013年1月~2月は移行期間として卒業公演などを行い、3月から新システムとなり、新たな“劇場の顔”が誕生する。チケットは、10月28日(日)にS席のみの手渡し会が5upよしもとで開催され、翌29日よりA席の手渡し会が行われる。またチケット一般発売は11月10日(土)より開始される(A席のみ)。■「THE FINAL COUNT DOWN LIVE bye 5upよしもと~前代未聞!!1万人への手渡しチケットLIVE~」日時:12月31日(月)19:00会場:大阪市中央体育館(大阪府)料金:A席4,000円(自由/ブロック指定)
2012年10月24日「ぴあ」調査による6月15日、16日公開の映画・満足度ランキングは、吉祥寺を舞台にしたヒューマンファンタジー『あんてるさんの花』がトップに輝いた。2位にTV放送されたドキュメンタリー番組の映画版『劇場版 ライバル伝説 光と影』が、3位に妻夫木聡、武井咲が出演した三池崇史監督による『愛と誠』が入った。その他の写真1位の『あんてるさんの花』は、武蔵野市でオールロケを敢行し、吉祥寺駅前にある“ハモニカ横丁”を舞台にした人間ドラマ。出口調査では、「愛にあふれた映画。ラストシーンは感動的だった」「温かく丁寧に作られた幻想的な作品。特に脚本が素晴らしい」「地域に密着した映画で、吉祥寺の街並みがそのまま映し出されていて感慨深いものがあった」「さまざまな物語が詰まったオムニバス形式の作品で、気持ちがほっこりした」など、女性を中心に高い満足度を集めた。2位の『劇場版 ライバル伝説…』は、プロ野球元巨人の江川卓と西本聖、女子マラソンの有森裕子と松野明美が当時を語った記録。アンケート調査では「観れば力をもらえる映画」「感謝の気持ちでいっぱい。涙なしには観られない内容だった」「テレビでは観られなかった部分があり、真のスポーツマンシップを感じた」「スポーツだけでなく、仕事においても、ライバルを持つことの意義を考えさせられた」など、男性を中心に幅広い世代から好評だった。。(本ランキングは、2012年6月15日(金)、16日(土)に公開された新作映画8本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2012年06月18日2月より六代目中村勘九郎襲名披露興行を行う中村勘太郎が都内で取材会を行い、現在の心境を語った。襲名興行は2月に東京・新橋演舞場にて、3月に東京・浅草の平成中村座で上演後、主要都市を回る。新橋演舞場二月大歌舞伎<中村勘太郎改め六代目中村勘九郎襲名披露>チケット情報「演舞場と中村座で襲名興行ができるのは、なんだか勘九郎らしいですね。父が19歳の時から夢見て建てた中村座で初の襲名ができる。うれしいですね」と勘太郎。父・勘三郎が勘九郎時代に築いてきた功績は数限りない。1994年よりほぼ毎年、若者の街渋谷で『コクーン歌舞伎』を上演。また、現代の作家に新作歌舞伎を創って欲しいという思いから、串田和美、野田秀樹、渡辺えり、宮藤官九郎などに演出や執筆を依頼し新たなファンを掘り起こした。2000年には中村座にゆかりある浅草に仮設劇場を建て、“平成中村座”として公演を行った。その後この一座は日本国内のみならず、世界各地で上演を行っている。そんな勘九郎の名を継ぐ重責については「とりあえず怖い」と話す。「やっぱり戦ってきた名前ですから。(中村座やコクーンでの上演は)歌舞伎を愛してもらいたい、色々な人に知ってもらいたいって。危機感をずっと持っていたんでしょうね。お客様が入ってくれなきゃ話にならないですし。ただ、新しいことをするとよく思わない人もいますよ。いいものをすることによって戦うというか。熱い魂を持って戦ってきた名前ですね」12月の中村座は勘太郎として最後の舞台出演になる。「今月はいい最後を迎える事ができるんじゃないかな。『積恋雪関扉』の関兵衛は今までの役者人生の中で一番苦心した役ですね。演じた者にしかわからない苦しみや疲れがあります。勘太郎という名前で関兵衛をやらせてもらい、偉大なる先輩方が愛した役で、同じ疲れを自分自身で体感でき、歌舞伎ってこういう楽しさもあるんだなと思いました」今年は震災はもちろん、長男の誕生、父の病気、祖父(七代目中村芝翫)の逝去と勘太郎にとっても大きな出来事が続いた。「すごい年になっちゃいましたね。(父の代役を務めた際)命を削ってでもやりますと言ってたら、本当にそれぐらい大変でした(笑)」2月興行では『土蜘』の僧智籌と、『河内山』松江出雲守、『春興鏡獅子』の弥生での出演が決定している。「『土蜘』は、今まで中村屋にあまり縁のなかった役ですが楽しいです。弥生は、祖父(七代目中村芝翫)と1対1でずっと稽古をやってました。父も祖父もすごく大事にしています。おじいちゃま(十七代目中村勘三郎)も。全員の血が入っているから大切にしなければと思いますね。3人とは体型が違うので、当時振り付けられた踊りをどうこの身長で踊るかですね」襲名興行まであと僅か。「今月の“勘太郎”最後をまずは楽しみたいです。襲名はお祭りですからね。お客様にも楽しんで頂いて、一緒に祝って欲しいです」。公演は2月2日(木)から26日(日)まで新橋演舞場で上演。その後、3月平成中村座、9月に大阪・松竹座、10月に名古屋・御園座、12月に京都・南座、2013年2月に博多・博多座で上演される。
2011年12月22日歌舞伎俳優の中村勘太郎が、来年2月に六代目中村勘九郎襲名披露の成功を祈願して11月27日、東京・浅草寺でお練りを行った。父、中村勘三郎と弟の中村七之助らとともに雷門前を出発し、ゆっくりと本堂までお練りを開始。晴天となったこの日、人気役者を一目見ようと2万5千人が集まり、「中村屋!」と声がかかると笑顔で応えていた。新橋演舞場二月大歌舞伎<中村勘太郎改め六代目中村勘九郎襲名披露>チケット情報勘太郎は「勘九郎という、父が46年間名乗っていた名前を継ぐプレッシャーはあります。みなさまからの笑顔とご声援を胸に、1年間しっかり務めたいと思います」と挨拶。また勘三郎は「勘九郎っていい名前ですけど大した事ありません。(自分が)勘三郎を継いだ時のほうがプレッシャーがありました。気楽にいい勘九郎にしてもらいたい」とエールを送った。勘九郎を名乗る実感がまだ湧かないという勘太郎だが、「謙虚な気持ちと向上心と、ハングリー精神を忘れないように務めたい」と話し、気持ちを引き締めていた。なお、勘太郎としての出演は今年12月の『平成中村座』(東京・浅草)が最後となる。襲名披露は、来年2月2日(木)から26日(日)まで東京・新橋演舞場にて興行を行い、その後、3月に平成中村座、9月に大阪・松竹座、10月に名古屋・御園座、12月に京都・南座、2013年2月に福岡・博多座と各地を回る。新橋演舞場のチケットは12月23日(金)より発売。
2011年11月28日今年9月、東京・新橋演舞場『秀山祭九月大歌舞伎』興行で、三代目中村又五郎、四代目中村歌昇をそれぞれ襲名する歌舞伎俳優の中村歌昇と長男の中村種太郎が、中村吉右衛門、中村歌六らとともに8月22日、東京・浅草寺で「お練り」を行った。チケット情報鳴物の山車と木遣り(きやり)に先導され、雷門を盛大に出発。1万人の人で賑わう仲見世を経て、「播磨屋!」、「又播磨!」などの掛け声が飛び交う中、本堂に向かい成功を祈願した。朝から激しく降っていた雨も「お練り」が始まるとすっかり止み、天さえも味方につけているかのよう。なお、浅草寺での「お練り」は2005年1月の中村勘三郎以来6年7か月ぶり。三代目又五郎を襲名する中村歌昇は、「本日は本当にありがとうございます。お天気の悪い中、木遣りの方々、お囃子のあやめ連の方々、浅草の芸子の皆様、ありがとうございます。皆様のご声援に応えるべく、この道一層の精進をいたし、ひとかどの役者になることが、皆様へのご恩返しだと思っております」とコメント。また、四代目歌昇を襲名する中村種太郎は「このようにお練りをさせていただくことは、色々な方々のお力があってのことだと思っております。感謝の気持ちを持って、一所懸命舞台を勤めることが一番の恩返しだと思ってております」と抱負を語った。播磨屋一門の長である中村吉右衛門は「本日はお足元の悪いなか、かくも賑々しくお運びいただき誠にありがとうございます。皆様方のお力によって、舞台で力を発揮できることと思います。ぜひとも又五郎、歌昇をどうぞ宜しくお願いいたします」と締めた。公演は同劇場にて9月1日(木)から25日(日)まで上演。チケットは発売中。
2011年08月23日