シス・カンパニーが、9月に新国立劇場・小劇場にて、英国を代表する劇作家ピーター ・シェーファーの2本の男女3人芝居「わたしの耳」「あなたの目」を連続上演することが分かった。3月以降、多くの舞台公演が中止や延期を余儀なくされるなか、シス・カンパニー公演が再び始動。新型コロナウイルス感染予防対策をとりながら、オンラインライブ配信も予定しているという。この度、上演が決まった作品は、1962年に初演し、人気を博した舞台。人間同士の心の距離やその取り方の面白さを対照的な2本の物語に織り込んで、ちょっとくすぐったいような軽やかな笑いとともにお届けするお洒落な物語が展開する。先に上演されるのは、9月9日(水)開幕の「わたしの耳」。出演は、英国演劇留学からの帰国後初の舞台に挑むウエンツ瑛士、多くの舞台や映像作品でその実力を高く評価されている趣里、お笑いコンビ「かもめんたる」のメンバーであり、「劇団かもめんたる」で演劇活動も展開している岩崎う大。ロンドンを舞台に男女3人が過ごすある夜の出来事を、マギーの演出で描き出す。続いて、9月22日(火)から始まる2作目「あなたの目」には、小林聡美、八嶋智人、野間口徹のベテラン勢が登場。物語は、やはりロンドンが舞台。ある女性の行動を探る風変わりな探偵と、その妻の尾行を探偵に依頼した夫の3人が繰り広げる駆け引きを描いた物語。ミア・ファロー主演映画『フォロー・ミー』原作としても知られる本作を、寺十吾の演出でお届けする。それぞれ1作単独でも成立する戯曲だが、「耳」と「目」両作品を鑑賞することで、男女関係のみならず、人間関係の妙を2倍堪能し、2倍深めることができる楽しい仕掛けとなっている。「わたしの耳」一般前売開始日:8月23日(日)9月9日(水)〜9月18日(金)新国立劇場小劇場作:ピーター・シェーファー上演台本・演出:マギー出演:ウエンツ瑛士、趣里、岩崎う大(かもめんたる)「あなたの目」一般前売開始日:9月6日(日)9月22日(火)〜10月1日(木)新国立劇場小劇場作:ピーター・シェーファー上演台本・演出:寺十吾出演:小林聡美、八嶋智人、野間口徹両公演ともに、ライブ配信を準備中。公演タイムテーブル・ライブ配信等の詳細は、決定次第、公演サイトにてお知らせ
2020年07月15日ディズニーの「ピーター・パン」の実写映画『Peter Pan & Wendy』(原題)で、ジュード・ロウがフック船長を演じるようだ。関係者が「Variety」誌に「ジュードと出演交渉中である」と明かした。J.M.バリーの小説を原作として、数々の映画が作られてきた「ピーター・パン」。これまで『フック』(1991)でダスティン・ホフマン、『ピーター・パン』(2003)でジェイソン・アイザックス、『ネバーランド』(2004)でティム・ポッター、そして最近では『PAN~ネバーランド、夢のはじまり~』(2015)でギャレット・ヘドランドがフック船長を演じた。ジュードの起用について、SNSでは「良いチョイス!」という声が多く見受けられるが、「でも、この人に演じて欲しかった」として、ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」でフック船長を演じていたコリン・オドナヒューの名前を挙げ、役に扮したコリンの画像を投稿する人も多かった。『Peter Pan & Wendy』のストーリーは、ディズニーが1953年に制作した長編アニメ『ピーター・パン』に基づいたものになるという。すでにピーター・パン役はアレクサンダー・モロニー、ウェンディ役にはポール・W・S・アンダーソン監督&ミラ・ジョヴォヴィッチの長女エヴァー・アンダーソンが決定している。監督は『ピートと秘密の友達』のデヴィッド・ロウリーが務め、同作で共に脚本を執筆したトビー・ハルブルックスと再び脚本も手掛ける。(Hiromi Kaku)
2020年07月09日東京国立近代美術館の展覧会「ピーター・ドイグ展」が、2020年6月12日(金)より日時指定制で再開。会期は10月11日(日)まで延長されました。ピーター・ドイグ、日本初個展「ピーター・ドイグ展」は、イギリスの現代アーティスト、ピーター・ドイグの初期作から最新作まで、約70点の作品を紹介しながら、その制作手法に迫る展覧会。日本では初の個展です。ピーター・ドイグは、ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家として知られ、ロンドンのテート、パリ市立近代美術館、エジンバラのスコットランド国立美術館、ウィーンの分離派会館といった世界有数の美術館で個展を開催してきました。同世代、後続世代のアーティストに多大な影響を与えていることから、過去の巨匠になぞらえて、しばしば「画家の中の画家」と評されています。本展にも出品予定の代表作《のまれる》は、オークションにて、2015年当時の約30億円相当で落札されています。想像力や記憶を刺激する絵画ピーター・ドイグは、ゴッホやゴーギャンなどの近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーン、写真、自らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの風景、記憶といったさまざまな要素から作品を構築。多様なイメージから成るピーター・ドイグの作品は見る者の想像力や記憶を刺激し、いつかどこかで見たことがあるように感じられるのが特徴です。会場には、日本のニセコのスキー場を描いた《スキージャケット》や小津安二郎の映画『東京物語』を念頭に置いて描かれた《ラペイルーズの壁》、幅3メートルを超える大型作品などの、貴重な作品が集結。映画『13日の金曜日』のワンシーンから発想した「カヌー」モチーフの絵画も登場します。一連の作品からは、人々の想像力をかきたてる、豊かな世界観を体感することができます。映画上映会「スタジオフィルムクラブ」の直筆ポスターまた、ピーター・ドイグがトリニダード・トバゴ出身の友人のアーティスト、チェ・ラブレスと2003年から始めた映画の上映会「スタジオフィルムクラブ」も紹介。近隣住人に上映会を周知するために掲出された、ポスターのドローイングが展示されます。「スタジオフィルムクラブ」では、名画座やミニシアターから着想を得た、過去の名作映画などを上映。上映が終わると作品について話し合ったり、音楽ライブへと展開したりと、ある種の文化サロンのようなコミュニティが形成されていきます。【詳細】展覧会「ピーター・ドイグ展」会期:2020年2月26日(水)~10月11日(日)〈日時指定制〉※2020年2月29日(土)から臨時休館していたが、6月12日(金)より再開※当初は2020年2月26日(水)~6月14日(日)の会期を予定していたが、変更しての開催開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)※当面のあいだ、金曜・土曜の夜間開館は実施しない休館日:月曜日(8月10日(月)、9月21日(月)は開館)、8月11日(火)、9月23日(水)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1観覧料:一般 1,700円、大学生 1,100円、高校生 600円※価格はいずれも税込※中学生以下および障がい者手帳持参者とその付添者1名は無料※公式サイトより日時指定チケットを購入(6月10日(水)10:00から)※すでにチケットを購入している場合、あるいは観覧料無料対象の場合、開館時間中に原則いつでも入場可能だが、混雑状況に応じて待つ場合あり※チケットの払い戻しおよび来館に際しての注意事項は、公式サイトを確認のこと※本展の観覧料で入館当日に限り、「MOMATコレクション」(4F~2F、所蔵品ギャラリー)、およびコレクションによる小企画「北脇昇:一粒の種に宇宙を視る」(2F、ギャラリー4)も観覧可※予定は変更となる場合あり
2020年06月28日ユアン・マクレガーがイベント会社「エース・ユニバース」のビデオ・インタビューに応じ、ギレルモ・デル・トロ監督が製作中のストップモーション・アニメ『ピノキオ』について語った。ユアンは同作で“しゃべるコオロギ”ことジミニー・クリケットの声を務めており、ほかにもロン・パールマン、ティルダ・スウィントン、クリストフ・ヴァルツ、デイビッド・ブラッドリーらが声優として出演している。ユアンによると、自身の役についてはほぼ録音を終えているといい、「歌う曲が1曲残っているか、残っていないか」くらいだとのこと。ただし、ストップモーション・アニメという特性上、「映画の完成までには相当な時間がかかるだろう」と語っている。ミュージカル映画でもある今作の音楽を手掛けるのは、『グランド・ブダペスト・ホテル』と『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー作曲賞を受賞した、フランス人作曲家のアレクサンドル・デスプラ。彼によると、フランスに住んでいた頃にはよく歌を書いていたものの、アメリカで映画音楽を作り始めてからはなかなかその機会に恵まれなかったという。「だから、この映画は、私にとって素晴らしい。7曲か8曲の歌を書くことができるんだ。すごく難しいことだけれど、歌える俳優たちがいてくれるのが心強い」とコメントした。(Hiromi Kaku)
2020年06月17日アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、ギレルモ・デル・トロ監督、サルマ・ハエックらが、母国メキシコの映画・テレビ業界のスタッフのために緊急支援基金「Sifonoforo」を立ち上げた。メキシコもほかの国と同様、新型コロナウイルスにより制作の中止、映画館の閉鎖などで、映画・テレビ業界――特に技術スタッフが打撃を受けているという。メキシコ映画芸術科学アカデミー(以下、AMACC)によると、3万以上を超える家庭が収入源を失っており、仕事の再開の目途も立っていないとのこと。これを受けてイニャリトゥ監督ら前述の映画人に加え、アルフォンソ・キュアロン監督、ディエゴ・ルナ&ガエル・ガルシア・ベルナルらも自身の制作会社などを通じて「Sifonoforo」を支援。現在までに1,000万ペソ(約4,700万円)の寄付金が集まっている。イニャリトゥ監督は「Sifonoforo」の運営を担うAMACCの会長らとオンライン会議を行い、その模様を公開。「Sifonoforo」は、政府のいかなる支援や協力を受けず、映画業界の個人それぞれの熱い想いから誕生したと話した。申請期間は今後2か月または、資金が尽きるまでだが、設立者たちは「寄付を続けてくれればそれだけ多くの家庭を助けられる」として寄付を呼び掛けている。申請者は2万ペソ(約9万4,000円)を受け取ることができる。(Hiromi Kaku)
2020年06月12日現代具象絵画の旗手として世界中から注目を集めるピーター・ドイグ。新型コロナウイルスの影響により中断していた、ドイグの日本初となる個展がいよいよ再開。期間を延長し、10月11日(日)まで東京国立近代美術館にて開催される。【開催情報】「ピーター・ドイグ展」10月11日(日)まで東京国立近代美術館にて開催【関連リンク】ピーター・ドイグ展( )
2020年06月11日ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』の公演の中止決定が、27日に発表された。 同作はジェームズ・マシュー・バリによる世界的な名作をミュージカル化。日本では1981年に榊原郁恵主演で上演されてから、毎年上演されている。これまでに笹本玲奈、高畑充希、唯月ふうかなどが主演し、2020年は10代目ピーターパンの吉柳咲良(2017年〜)、松平健らの出演を予定していた。しかし、新型コロナウイルス感染症に関わる政府および地方自治体の方針を踏まえた上で、東京および地方で予定していました全公演を中止に。主催は「スタッフ・キャスト、そして何よりも劇場に来てくださるお子様、保護者の皆様の安全を最優先し、総合的に状況を検討した結果」と説明している。さらに、「ピーターパンは、客席の頭上を飛んでいく演出があり、毎年多くのお客様に喜んで頂いております。来年には、元気よく、ピーターパンが客席に飛んでいき、皆様とお会いできることを信じております」とコメントを寄せた。○中止公演ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』・2020年8月2日~8月12日東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場) 全14公演ほか、大阪・静岡・愛知・岩手・神奈川公演
2020年05月27日『ゲーム・オブ・スローンズ』出身のふたり、ジェイソン・モモアとピーター・ディンクレイジが、映画で初共演を果たすことになった。『Good Bad & Undead』というタイトルのアクションアドベンチャーで、ふたりはプロデューサーも兼任する。ディンクレイジの役はヴァンパイアハンターのヴァン・ヘルシング、モモアの役はもう殺しはやらないと決意したヴァンパイア。本来、敵対関係にあるはずの彼らはコンビを組むことになるが、思わぬ展開が待ち受けているというストーリーらしい。監督はマックス・バーバコウ。モモアの次回作は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『Dune』。ディンクレイジの次回作はロザムンド・パイクと共演する『I Care a Lot』。文=猿渡由紀
2020年05月21日展覧会の初日の前日、ラッキーなことに内覧会に行くチャンスがあり、いそいそと鑑賞に行ってまいりました。(会場である「東京国立近代美術館」は2月29日から閉館中です。)日本初の個展で、とても規模が大きく、初期の作品から最新作まで展示されている展覧会です。 ピーター・ドイグ(Peter Doig)は、イギリスの画家で、「ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家です。今日、世界で最も重要なアーティストのひとり」と言われています。(東京国立近代美術館の案内より) 案内の看板は「ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ(Gasthof zur Muldentalsperre)」2000-02年 開場の時間が来るまで看板の絵を見ながら、「幻想的」などと思いながら待っていました。 開場の時間となり、音声ガイドを借りて、自由に見学です。展覧会は、3章の構成になっています。第1章は「森の奥へInto the Woods1986〜2002」。ピーター・ドイグはロンドンで美術を学び、美術誌に取り上げられたり、ターナー賞(イギリスを拠点とする現代美術作家を対象に贈られる賞)にノミネートされて、注目を浴びるようになりました。第1章は幼少期を期したり、美術学校を出て修士号をとるまで一時滞在していたカナダが主題となっているといことです。第2章は、「海辺でBy the sea2002〜」。2002年から幼少期に暮らしたことのあるトリニダード・トバゴへ活動の拠点を移しました。その前後から、海辺のモチーフが多くなっていたようですが、展覧会でも、第1章の少し暗く重い感じがする森の中から、テーマは日常生活でそこに何かイメージを重ね合わせている絵画が展示されています。 第3章は、「スタジオのなかでーコミュニティとしてのスタジオフィルムクラブIn the Studio-studiofilmclub as a Community2003〜」。これは、スタジオフィルムクラブというピーター・ドイグが友人のチェ・ラヴレスと始めた映画上映会の周知をするために描かれたドローイングということで映画のタイトルとイベント名(Studiofilmclub)が書かれているのですが、単なるポスターとは違っていて、選ばれている作品にピーター・ドイグの趣味を垣間見ることができます。 第1章の作品は、自然の中にいる人物が描かれている絵画が中心ですが、多くの人物は「山の風景のなかの人物」のように、人とわかるもののかなり変形されていて、ミステリアスです。 「山の風景のなかの人物(アイ・ラブ・ユー、ビッグ・ダミー)Figure in a mountain landscape (I Love You Big Dummie)」1999年 海辺の様子も、人物はいるのに、生きている人というより、少し亡霊みたいな奇妙な気持ちになります。左の船に乗った人の絵は、水面に写って、上下が対象なのに、人は写っていなくて、不思議。この絵を見たときはマーク・ロスコを思い出しました。 左「スピアー・フィッシングSpearfishing」 2013、右「夜の水浴者たちNight Bathers」2019 この2枚の展示は、色のコントラストが印象的でした。左の「夜のスタジオ」の床の赤と右の「ピンポン」のラケットの赤、ふたつの作品ともに人物が描かれていますが、顔はぼんやり。はっきりしているのに、人はぼんやりしている、それは、人の心はわからないんだ、という言っているように思えました。 左「夜のスタジオ(スタジオフィルムとラケット・クラブ)Night Studio (STUDIOFILM & RACQUET CLUB) 》」2015/ 右「ピンポンPing Pong」2006-08 「馬と騎手 (2014)」は色合いがぐっと闇のような色味で、赤い枠の四角は行く先に待ち受けるものを表しているのか、騎手の頭には角があるけれど、人の中にある悪魔を表しているのか。そんなことを考えながら見ていても、結論は出ません。(だから、もう一度見に行きたい。) 「馬と騎手Horse and Rider」2014 黄色が目を引く「ポート・オブ・スペインの雨」は、不思議なことに本来檻の中にいるはずのライオンが檻の外を自由に歩き回っている様子が描かれています。黄色い檻の左側に薄く人も描かれています。本来自由に行動している人間が薄く、檻の中にいるライオンが力強く描かれてます。ピーター・ドイグは誰か(何か)をライオンに重ね合わせて、自由に行動ができる日が来るようという希望を表現しているようにも見えます。 「ポート・オブ・スペインの雨(ホワイトオーク)Rain in the Port of Spain (White Oak)」 2015 そして、第3章「スタジオのなかでーコミュニティとしてのスタジオフィルムクラブIn the Studio-studiofilmclub as a Community2003〜」のパートへと進んでいきます。ここは、ピーター・ドイグの描く映画の世界がポスターのように並んでいます。このフィルムクラブは、文化的サロンのような形式のようで、上映後に作品について話し合ったりするコミュニティの役割を果たしているようです。 左から2枚目は、デビッド・リンチの「ブルー・ベルベット」が5月1日に上映されることを知らせています。切り落とされた耳を拾うことから事件に巻き込まれるというストーリーを思い出しました。 そして、なんと、日本の映画も取り上げられていたようです。 盲目の侠客の映画「座頭市」の絵が。この絵からすると、髪の色が金髪なので北野武さんの「座頭市」ですね。目を赤くすることで、凄みがましていて、盲目であることがわかります。 そして、展覧会のお楽しみ、グッズコーナーへ。 気に入った絵画の絵葉書があると、必ず、購入することにしていて、ただ、主催者と私の気に入る具合が必ずしも一致しないので、欲しかった物があるかどうか、いつもドキドキします。 今回は、こちらを購入。 右上から時計回りに「ラペイルーズの壁Lapeyrouse Wall 2004、「Pelican (Stag) 2003」、ポートオブスペインの雨Rain in the Port of Spain 2015」、「無題 Untitled 2015」、フィルムクラブから「TOKYO STORY」 会場を出るときに一人の外国人の男性とすれ違ったのですが、それがピーター・ドイグ本人で、内覧会の後に予定されていた記者会見の前に、ショッピングから戻ってきたところだったようです。 ピーター・ドイグ展をはじめとする開催期間中であるべき展覧会が再開される日が、待ち遠しい思いです。 ピーター・ドイグ展会場東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1会期:2020年2月26日(水) ー 6月14日(日)《2月29日から臨時休館中》
2020年05月07日「私がデビューしたころとは時代が違うんですよね。私なんて、化粧してるってだけで出られなかったから(笑)」こう話すのは「ピーター」こと、歌手・俳優の池畑慎之介さん(67)。映画『薔薇の葬列』で、いきなり主役を務めて鮮烈な銀幕デビューを飾り、デビュー曲『夜と朝のあいだに』も大ヒット。最近では人気ドラマ『下町ロケット』(TBS系)でイヤミな弁護士役を白髪頭で演じ、好評を博した。そんな彼の父親は、女形の舞手として名をはせた上方舞吉村流の家元、人間国宝の吉村雄輝。物心つくころには、父から芸を厳しく仕込まれていた。「父の目に私は跡継ぎとしか映っていなかったと思います」ピーターは父の元を飛び出した。東京で、知り合った作家や演出家の目に止まって芸能界へ。デビュー曲『夜と朝のあいだに』でレコード大賞最優秀新人賞を獲得。アイドル・ピーターは、一気にスターダムにのし上がった。しかし、世間はまだまだ保守的。極め付きは年の瀬の紅白、曲の大ヒットを受け「初出場当確!」とスポーツ紙は書いたのだが、「偉いおじさんが言ったそうですよ。『なんで、化粧した男を出さなきゃならないんだ』って。その一言で落選。私の周りのスタッフはひどく落胆してましたけど、私はそうでもなかった。そこまでマスコミの言葉を信じてなかったし。なかには面白半分に『紅と白、どっち?桃組か?』なんて書かれ方も。ムカついてたし、紅白なんて、どうでもいいやと思ってたから」紅白落選から7年目、アイドル路線を歩むことにも少しずつ嫌気がさしていた。「父が敷いたレールを進むことがいやで、家を飛び出したのに、また目の前には他人が敷いたレールがあるように思えて仕方がなかった」24歳。思い切って事務所を辞め、ニューヨークに渡った。芸能界も辞めるつもりだった。「でも、ブロードウエーの客席で舞台を観ているうちに『私はこっち側じゃない、舞台に立つ側の人間だ』と思ったんです」芸能界に舞い戻って以降、活動の軸足を映画や舞台、演劇に移していった。それでもピーターは、ピーターのイメージをなかなか払拭しきれない。常に、中性的な魅力を求められた。そんなとき、大きな転機が訪れる。黒澤明監督から映画『乱』への出演を打診されたのだ。「私の役は『狂阿弥』という狂言師。重要な役どころで、監督は『メークもとろうよ、ピーターのイメージはいらないよ』と言ってくださった。だから、デビュー以来、初めてスッピンで出演しました。本当に感謝してます。その後、NHKの大河ドラマ『北条時宗』で、ヒゲ面の北条実時役のオファーをいただけたのも、元をただせば素顔で『乱』に出られたおかげ。それこそ、『下町ロケット』の白髪頭の弁護士役も」紆余曲折を経ながら、それでも芸能界でのキャリアを積み上げていったピーター。一方、「吉村雄秀」という名を21歳で取って、芸能活動と並行して舞も続けていた。そして、父・吉村雄輝との確執も、まだくすぶっていた。流派を継いでもらいたい父。顔を合わせれば息子を諭し、言外に芸能界の仕事を見下した。ある日、父にピーターはこう切り出した。「吉村流、継いであげてもええけど、いまの私の仕事と同じだけ、稼げますか?芸能界のこと、バカにしてはるけど、そんならお父さんの年収証明、見せてよ」父は’86年には重要無形文化財保持者にも認定されていた。だが人間国宝も息子の痛烈な言葉に押し黙り、下を向いた。そんな父は、晩年、息子を認めるようになっていたという。「母にこう言ってたらしいんです。『わてにできんこと、あの子はやってる。もう認めてやらな、しゃーないな』って。私のショーも見に来てくれてたんですね。そんなときね、よく言ってたらしいんです。『慎とわてと、どっちが奇麗や?』って(笑)」家を飛び出し、大ヒット曲を歌うも、時代が阻んだ紅白出場。それから、『乱』でつかんだ大きな転機。人間国宝の父との確執をも支えた「自分らしく正直に生きる」信念は変わらない――。「女性自身」2020年4月28日号 掲載
2020年04月20日大人から子供まで幅広い世代に愛されてきたブロードウェイミュージカル『ピーターパン』が、今年40年目を迎える。その記念すべき年に大胆なリニューアルを敢行。新たに森新太郎が演出を担う。そこで、ピーターパン役は今回で4度目となる吉柳咲良と、森のラブコールで出演が実現したフック船長&ダーリング氏役の松平健、さらに森を加えた3人に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「ワクワクする構想はいろいろあるんです」と切り出した森。「僕がつくりたい『ピーターパン』の世界は、粗っぽいところがたくさんある、子供のごっこ遊びの延長。つまりこちらが全部しつらえてしまうのではなく、半分以上は劇場にいる子供たちの想像力で補えるようなものにしたくて」と目を輝かせる。そこに欠かせなかったと言うのが、松平の存在。森は「フック船長ってものすごく愛嬌のある人。で、1度松平さんだって思っちゃったら、もう松平さん以外考えられなくなって。直談判した結果、無事出てもらえることが決まって嬉しい限りです」と満面の笑みを浮かべる。衣裳をまとった松平は、すでにフック船長そのもの。「森さんがおっしゃったように、みんなから愛される、本人は真面目にやっていることが笑われるような、そういう愛嬌のある人物になればいいですね」と語る松平の目元には、印象的なブルーのアイシャドウが。実はこれ、松平本人からの提案だそうで、森も「大賛成!」と絶賛。その仕上がり具合に松平も、「ばっちり」と満足そうに微笑んだ。13歳から4年連続でピーターパン役を任された吉柳に森は、「実は大人になってからの方が、少年役ってうまく演じられるんですよね。実年齢に近いと、どうしても拒否感が出てしまうから。つまり今の方が客観的に幼い者を演じられると思いますし、今回はとにかく激しく動いてもらって、こんなパワフルな子供はいない!ってくらいの演技を見せて欲しいですね」と期待を寄せる。その言葉に吉柳は、「覚悟は出来ています。これまでは実年齢に近いからありのままでぶつかっていけば大丈夫だろうと、自分で自分に保険をかけていたところもあって。でもそういうことはすべて忘れて、新しく一から役をつくっていきたいです!」と意気込む。さらに歌に関して、「今年『デスノート』で弥海砂(あまねみさ)を演じたことで、声の幅や自分が出せる音域が広がったので、是非そこはピーターパンに活かしたいです」と自信も覗かせた。最後に森は、「今までに観たことのない『ピーターパン』になることは間違いありません」とニヤリ。このカンパニーは、果たしてどんなネバーランドへと観客を誘ってくれるのだろうか。公演は8月2日(日)~8月12日(水)まで東京建物Brillia HALLにて。その後、大阪・静岡・愛知・岩手・神奈川と全国を回る。ぴあでは3月20日まで妖精の粉付きのチケットを先行発売中。取材・文:野上瑠美子
2020年03月19日女優のミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン監督の娘であるエヴァー・アンダーソン(12)が、ディズニーの名作アニメ『ピーター・パン』の実写版リメイク作品『Peter Pan & Wendy』で、ウェンディ役を演じる。ピーター・パン役には、アレクサンダー・モロニーが決定した。デヴィッド・ロウリーが監督並びにトビー・ハルブルックスと脚本の共同執筆を担い、ジム・ウィテカーが製作する同作品は、実写版『わんわん物語』と同様にディズニー・プラスでリリースされるという噂が浮上していたが、関係者によると同新作は劇場公開へ向けて製作されるという。ディズニーはこのところ、『アラジン』など自社のアニメ作品を実写化した作品で成功を収めており、今年には実写版『ムーラン』の公開を控えているほか、現在『アラジン』続編や『美女と野獣』の前日譚となる実写版の製作にも入っている。(C)BANG Media International
2020年03月13日ディズニーの実写版『ピーター・パン』、『Peter Pan & Wendy』(原題)のメインキャストが決定した。「Variety」誌が報じた。ピーター・パン役は、イギリスのコメディドラマ「The Reluctant Landlord」(原題)、ディズニーアニメ「Claude」(原題)に出演したアレクサンダー・モロニー。いままでのキャリアで最も大きな役をつかみ取った。ウェンディ役は、ポール・W・S・アンダーソン監督&ミラ・ジョヴォヴィッチ夫妻の長女エヴァーに決定。エヴァーはミラが主演を務めた『バイオハザード:ザ・ファイナル』(2017年)で女優デビューを果たした。今作でウェンディ役を射止めたほか、『ブラック・ウィドウ』でスカーレット・ヨハンソン演じる主人公ナターシャの少女時代を演じることも明らかになっている。『ピートと秘密の友達』のデヴィッド・ロウリーがメガホンを取り、同作でともに脚本を担当したトビー・ハルブルックスと再び脚本を手掛ける。ジェームス・マシュー・バリー著の小説「ピーター・パン」は、これまで『フック』、『ネバーランド』、『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』など幾度に渡り映像化されてきた人気作品。今作は、実写版『わんわん物語』のように「Disney+」のみでの配信といううわさもあるが、関係者は「劇場でのリリースを予定している」と語っている。(Hiromi Kaku)
2020年03月12日現在公開中のピーター・ジャクソン製作・監督作『彼らは生きていた』が、映画専門サービス「BS10スターチャンネル」にて『ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド』として早くも放送決定。今回がTV初放送となる。第一次世界大戦で撮影された100年前のモノクロ映像を、『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズなどを手掛けるジャクソン監督が最新技術でカラーリングしたドキュメンタリー映画『彼らは生きていた』(原題:They shall not grow old)。死と隣り合わせの戦場で過ごす兵士たちの日常を映し出す本作。当時はまだ音のないサイレント映画の時代だったため、兵士の会話部分を新たなキャストを起用して再現、さらに撮影スピードの異なる素材をCG技術で統一。100年前の英雄たちの姿を最新技術で蘇らせた。『ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド』は4月26日(日)21時~、4月30日(木)14時15分~STAR2 字幕版にて放送。『彼らは生きていた』はシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:彼らは生きていた 2020年1月25日よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2020年02月25日親や教師から批判が殺到し、全米の学校図書館に置くことが禁じられたいわくつきの短編集を原案にギレルモ・デル・トロ企画、製作で映画化した『スケアリーストーリーズ 怖い本』。この度、ラナ・デル・レイが歌う「魔女の季節」が彩るモンスター満載のMVが公開された。デル・トロたっての希望でエンディング曲「Season of the Witch」を提供したのは、アメリカ人シンガー・ソングライターのラナ・デル・レイ。2年ぶり6枚目のアルバム「ノーマン・ファッキング・ロックウェル」により第62回グラミー賞の「年間最優秀アルバム」と「年間最優秀楽曲」の主要2部門にノミネートされ、2月12日に開催された英国の音楽誌「NME」が主催するNME Awards 2020では「Best Album In The World」を受賞し、いま最も勢いにのるアーティストのひとり。今回エンディング曲として採用された「Season of the Witch」のオリジナルは、“英国のボブ・ディラン”と呼ばれたドノヴァンが1966年に発表した「魔女の季節」。過去にはアル・クーパーやロバート・プラント、ジョーン・ジェット、「ホール」など錚々たるアーティストにカバーされてきた名曲として知られる。彼女に「魔女の季節」を歌ってもらいたいデル・トロはラナを起用したことについて、「以前から彼女のファンだったけど、この映画の企画が進んでいるときに直感で彼女に『魔女の季節』を歌ってもらいたいと思ったんだ。彼女ならきっと魔法をかけたみたいにこの曲を歌ってくれるって。彼女に頼んだのは大正解だった。彼女は素晴らしいアーティストで、彼女に参加してもらったことはとっても誇らしいよ」と絶賛。また、最近では新生『チャーリーズ・エンジェル』でアリアナ・グランデ、マイリー・サイラスとのコラボ、過去にはレオナルド・ディカプリオ主演『華麗なるギャツビー』やティム・バートン監督の『ビッグ・アイズ』などに楽曲提供してきたラナも、デル・トロへの想いは格別のよう。彼がハリウッドの殿堂入りを果たした式典でも敬意を表すスピーチを行い、本作のアメリカでの公開時には「『スケアリーストーリーズ 怖い本』とともに、私の歌が広がっていくなんて感激!」とTwitterでコメントしていた。今回解禁されたMV映像内に流れる彼女の歌は、本作の物語とリンクし、ガンメルの不気味なイラストや本作に登場するモンスターたちとも相性抜群。また1950年代・60年代のアメリカーナを取り入れたラナのスタイルや哀しみを帯びた声は、1968年のアメリカ郊外を舞台にしたレトロな雰囲気にもマッチ。何度も“♪~魔女の季節がやってきた”と繰り返す抽象的で不穏な歌詞も、呪われた本がひとりでに書いた物語に沿って、次々と人が消えてゆく不可解な恐怖に拍車をかけている。『スケアリーストーリーズ 怖い本』は2月28日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。ラナ・デル・レイ「Season of the Witch」(アルバム未収録)はデジタルで配信中。(text:cinemacafe.net)
2020年02月18日幼少期からホラーやモンスターをこよなく愛し、アニメや漫画など日本のカルチャーにも影響を受けてきたギレルモ・デル・トロ。人間の女性と異形の生き物との愛を描いた『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞を獲得した彼が、ストーリー原案・製作を手掛けたのが『スケアリーストーリーズ 怖い本』だ。デル・トロが生み出してきた作品には、数々のクリーチャーと共に、それぞれ個性的なヒロインも登場してきた。様々な想いを抱え、自らの選択で運命を切り拓いていく彼女たち!知れば知るほど勇気や希望をもらえるような、魅力あふれるデル・トロ作品のヒロインたちに注目した。仲間思いな作家を夢見るメガネっ子!デル・トロ作品史上“友達にしたい”NO.1ヒロインヒロイン/ステラ(ゾーイ・コレッティ)『スケアリーストーリーズ 怖い本』のニューヒロイン・ステラは、アメリカの小さな町・ミルバレーに住むオカルト・ホラー大好きなメガネっ子。部屋の中には関連するフィギュアや映画のポスターなどが所狭しと並べられており、まるでデル・トロの女の子版とも言えるようなキャラクター。そんな彼女が夢見るのは、なんとホラー作家。他人にはなかなか理解してもらえないその夢と、引っ込み思案な性格から、どこか社会に馴染めず、常に近くにいるのは仲良しのチャックとオギーのみ。しかし、仲間のためなら果敢な行動をとれるのが彼女の魅力のひとつ。3人で街の不良トミーに追いかけられると、近くにいた車のドライバーに助けを求めたり、偶然手にしてしまった1冊の本が仲間たちを脅かしていることが分かると、その本の秘密を追い求める、勇気ある一面を見せる。普段は物静かだが、仲間思いで優しい心を持ったステラは、デル・トロ作品史上“友達にしたい”NO.1ヒロインだ。厳しい現実の中で夢を見る本好きな少女!デル・トロ作品史上“逆境に負けない”NO.1ヒロインヒロイン/オフェリア(イバナ・バケロ)デル・トロ作品史上“逆境に負けない”NO.1ヒロインといえるのが、『パンズ・ラビリンス』の読書好きな12歳のオフェリア。自分に関心がない義父と彼に追従する母との暮らしに孤独感を抱き、“おとぎ話”の世界に逃避する日々を送る。亡き父譲りの優しい性格で、自らの価値基準で冷静な判断をくだすことができるのが彼女の魅力。悲劇に見舞われ続け、気持ちがズタズタになっても究極の選択に彼女なりの答えを見つけ出す。厳しい現実の中で葛藤しながら自ら進むべき道を探し出す姿勢に、勇気づけられるだろう!“彼”のためなら大胆に!デル・トロ作品史上“愛情深い” NO.1ヒロインヒロイン/イライザ(サリー・ホーキンス)幼少期のトラウマから声が出せなくなった『シェイプ・オブ・ウォーター』のイライザ(サリー・ホーキンス)。ある日、半魚人のような不思議な生き物と出会う。“彼”と仲良くなるため、レコードを一緒に聞いたり、好物のゆで卵を一緒に食べたり、2人は距離を縮めていく。好きな人にだけ見せる特別な笑顔やチャーミングな表情、さらに愛を紡ぎ幸せに浸るイライザ。そんな“彼”に危険が迫ることが分かったとき、誰もが驚くほどのアイディアで大胆な行動力を発揮する。恋するイライザはとにかくキュート!愛する“彼”のためなら危険を顧みずに行動する彼女は、デル・トロ作品史上最も“愛情深い”ヒロインだ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パンズ・ラビリンス 2007年10月6日より恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開©2006ESTUDIOSPICASSO, TEQUILA GANG Y ESPERANTO FILMOJシェイプ・オブ・ウォーター 2018年3月1日より全国にて公開ⓒ 2017 Twentieth Century Fox
2020年02月09日ギレルモ・デル・トロ監督が、2018年にアカデミー賞で作品賞、監督賞などを獲得した『シェイプ・オブ・ウォーター』以来となる、最新作『Nightmare Alley』(原題)の製作を開始したという。サーチライト・ピクチャーズが発表した。同作は、1946年にウィリアム・リンゼイ・グレシャムが書いた「Nightmare Alley-悪魔の往く町」を原作とした映画で、ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ロン・パールマン、ルーニー・マーラ、デヴィッド・ストラザーンが出演する。ブラッドリーは野心的で言葉巧みに人を操る才能を持つ若い男性、ケイトは彼よりももっと危険な精神科医の女性を演じる。今週からカナダ・トロントで主要撮影が行われているとのこと。製作チームは、前作『シェイプ・オブ・ウォーター』から俳優のリチャードのみならず、コスチューム・デザイナー、撮影技師、視覚効果のスーパーヴァイザー、編集者が再集結している。脚本はデル・トロ監督と脚本家のキム・モーガンが担当。『Nightmare Alley』の公開日は発表されていない。(Hiromi Kaku)
2020年01月31日『シェイプ・オブ・ウォーター』ギレルモ・デル・トロ監督の原点『スケアリーストーリーズ 怖い本』から、デル・トロの心を鷲掴みにした激ヤバビジュアルのモンスター“ペール・レディ”(青白い女)の劇中写真&登場シーンが解禁となった。黒いロングヘアに、もちっとした青白い肌。ちいさい目でこちらを見据え、のんびり近づいてくる、まあるい背中の洋ナシ型シルエット。すでに本編映像でちらりと見ることができるインパクト大な“ペール・レディ”は、遠目には、よちよち歩く着ぐるみマスコットのようでたいそう可愛らしい。しかし間近で見るとその印象はがらりと変わる。口角は大きく上がり微笑みをたたえてはいるが、真っ黒な瞳の奥は暗く濁っていて一切の感情はうかがえない…。脂っぽい髪はべったりと体に張り付き、血の気のない、なめし革のような皮膚が不恰好に垂れさがっている。命のぬくもりが感じられない無機質な表情とふくよかな体形はアンバランスで、何とも言えず不気味。見ているだけで不安で落ち着かない気持ちになるのに、なぜか目が離せない。得体のしれない恐怖心を煽られる、デル・トロ印の魅力的なクリーチャーが新たに誕生した!ペール・レディはスティーブン・ガンメルの挿絵に登場し、液体に近い黒鉛で描かれており、映像化する際にもそんな原画の再現に力を注いだデル・トロは、その透き通るような肌質にはこだわりが相当にあったようで「モンスターたちの色彩も、白やオイスター・グレイ、イエロー・パーチメント(羊皮紙のような黄色)などを混ぜて青白くしたかったんだ。一部ではデジタル効果を使って質感が固体よりもより滑らかに、液体っぽく感じられるようにもした」と明かす。さらに、しっとりと湿った黒々としたロングヘアは、同じく長い黒髪に白いワンピースをまとい井戸やテレビから這い出る“日本で最も有名な怨霊”・貞子ともいい勝負!?造形を担当したのは、『シェイプ・オブ・ウォーター』でもデル・トロと一緒に半魚人を創作したマイク・ヒル。「彼女の何かにとても惹かれたんだ!」と語る彼は、本のページから実際に這い出てきたような錯覚に陥るほど、“ペール・レディ”を誰もが怯えるモンスターとして見事に作り上げている。『スケアリーストーリーズ 怖い本』は2月28日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年01月30日『ロード・オブ・ザ・リング』などで知られる名匠ピーター・ジャクソン監督が手掛けた画期的な第一次世界大戦ドキュメンタリー映画『彼らは生きていた』。この度、モノクロ・サイレント映像が大きく変貌を遂げた驚異の予告編が公開された。本作は、ジャクソン監督が2,200時間以上ある100年前の第一次世界大戦の記録映像から選出した場面のあらゆる傷を修復し、カラー化、3D技術を施し、退役軍人たちによる600時間以上のインタビュー音声を乗せるだけでなく、読唇術のプロが解析した当時の兵士たちが話す言葉を追加し、99分の作品に再構築した渾身の1作。完成作はまるでジャクソン監督に魔法をかけられ、命を吹き込まれたかのよう。予告編では、口笛で奏でられる第一次世界大戦の軍歌に乗せ、粒子の荒い不鮮明なモノクロ映像の中でイギリス兵たちが行進する場面がまず映し出される。そしてその後には、リアルな着色が施された修復後の映像に。これまで遠い過去の出来事としてしかとらえられなかった記録映像が、その瞬間から菱形戦車や馬車、塹壕での兵士たちの姿など、躍動感溢れる映像へと変化していく。また、「映画の撮影だぞ」とカメラを意識しながら話す若き兵士や、カメラ目線で笑顔を見せる兵士たち一人ひとりの表情もイキイキと映し出され、現代に撮られた映画と見紛うほどの仕上がりとなっている。もともとモノクロ・サイレントの映像だったことを忘れてしまいそうになるほど、「映像の進化もココまで来たか!」と驚きをもたらすジャクソン監督こだわりの修復技術が光る予告編。ジャクソン監督は、幾度となく命を危険にさらしながら手回しで撮影していた当時のカメラマンを思い、「記録を残すために撮影していたのだから、出来ればカラーで撮影したかっただろうし、誰もが映像は出来る限りよく見せたいと思うはず」と話しており、本作について「現代の技術が、100年前のカメラマンに救いの手を差し伸べた映画なんだ」と語る。普通の青年たちが兵士となり、死と隣合わせの戦場を生き抜き、終戦を迎えるまでがドキュメンタリーでありながら、兵士たちの心の動きを感じられるドラマとして描かれる本作。第一次世界大戦の戦場が生々しくスクリーンに蘇る、まさに映画の力というべき画期的なドキュメンタリーとなっている。『彼らは生きていた』は2020年1月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:彼らは生きていた 2020年1月25日よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2019年12月27日戦争ドキュメンタリー映画『彼らは生きていた』が、2020年1月25日(土)に公開。監督は、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズを手掛けた名匠ピーター・ジャクソン。第一次世界大戦の記録映像を復元映画『彼らは生きていた』は、イギリスの歴史博物館・帝国戦争博物館に保存されていた第1次世界大戦に関する記録映像を再構築することで誕生したドキュメンタリー作品。ピーター・ジャクソン監督は、モノクロ、無音、経年劣化が著しい100年前の記録映像に、修復・着色・3Dといった3段階の作業を400人以上のアーティストを動員して実施。およそ2200時間以上にも及ぶ当時の不鮮明な映像に、最新技術を取り入れた復元作業を試みた。“命”を吹き込む細やかな作業その復元過程の中には、気が遠くなるような細やかな作業も。バラバラのスピードで撮影されていた当時の映像を、現代のフレームに適合させるため、足りないフレームを作成したり、BBCが所有していた600時間以上ある退役軍人たちのインタビュー音声をはじめ、読唇術のプロが解析した兵士の言葉や効果音を当時の無音映像に加えるなど、完成度の高い1つの映像作品に仕上げている。徹底された色使い修正前後の違いがはっきりと伺える場面写真も到着。元の記録映像を忠実に復元するために、歴史の専門家を招いたピーター・ジャクソン監督は、兵隊一人ひとりの階級、制服やボタンの色、一瞬しか映らない小物など、細部に至るまで徹底されたカラーで再現。蘇ったカラー写真からは、100年前とは思えないほど、鮮明でいきいきとした人々の姿をとらることができる。当時の青年たちの目に映る戦場映画から読み取れるのは、戦車の突撃、爆撃の迫力、塹壕から飛び出す歩兵たちなど、過酷な戦場風景ばかりでなく、リラックスした表情で食事や休息を取る日常の様子も。遠い過去の話としてしかとらえていなかった第一次世界大戦の戦場が、普通の青年たちの目を通してリアルに映し出される、貴重な映像体験となっている。2019年米ドキュメンタリー部門でNO.1なお完成作を鑑賞したピーター・ジャクソン監督は、「フィルム上の人々の人間性に心が打たれた。復元は、実際にそこにいた人たちの人間性を引き出すんだ。この映画がこの人々を再び僕たちの生活の中に連れ戻すと実感したんだ」とコメント。本作は、2019年度のアメリカ・ドキ ュメンタリー部門でNo.1ヒットを記録したほか、有名映画批評サイト「ロッテントマト」では驚異の100%フレッシュを獲得している。詳細映画『彼らは生きていた』公開日:2020年1月25日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開製作・監督:ピーター・ジャクソン原題:THEY SHALL NOT GROW OLD配給:アンプラグド2018年/イギリス=ニュージーランド/99分/パートカラー/シネスコ/5.1ch/R15+原題:They shall not grow old
2019年12月15日第一次世界大戦の記録映像をピーター・ジャクソン監督が再構築したドキュメンタリー映画『彼らは生きていた』が日本緊急公開されることが決定。併せて、ポスタービジュアルが解禁となった。本作は、帝国戦争博物館に保存されている第一次世界大戦の記録映像を再構築することで誕生したドキュメンタリー映画。イギリス本国のみならず、2019年度のアメリカ・ドキュメンタリー部門でNo.1ヒット、辛口映画批評サイトのロッテントマトにて驚異の100%フレッシュを獲得するなど高い評価を受けている。監督を務めたのは、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどで知られる名匠ピーター・ジャクソン監督。彼は2200時間以上あるモノクロ、無音、経年劣化が激しく不鮮明だった100年前の記録映像に、修復、着色、3D化という3段階の作業を400人以上のアーティストを動員し実施。修復作業には、バラバラのスピードで撮影されていた古い映像を現代の24フレームに修正するため、足りないフレームを作成するなど、いままでにない最新のデジタル技術が施されている。また、大戦当時は録音技術がなかったため、BBCが所有していた600時間以上ある退役軍人たちのインタビュー音声や、兵士たちが話す口の動きを読唇術のプロが解析した言葉や効果音を追加。完成作はまるでジャクソン監督に魔法をかけられ、命を吹き込まれたかのような仕上がりとなっている。映し出されるのは戦車の突撃、爆撃の迫力、塹壕から飛び出す歩兵たちなど、過酷な戦場風景ばかりでなく、リラックスした表情で食事や休息を取る日常の様子など、徹底的に兵士の日々に寄り添い、死と隣り合わせの状況でも笑顔を見せる兵士の姿が印象に残る。これまで遠い過去の話としてしかとらえていなかった第一次世界大戦の戦場が生々しくスクリーンに蘇り、普通の青年たちが見た戦場に観客たちを連れて行く。ピーター・ジャクソン監督は完成作を自身で観て、「フィルム上の人々の人間性に心が打たれた。復元は、実際にそこにいた人たちの人間性を引き出すんだ。この映画がこの人々を再び僕たちの生活の中に連れ戻すと実感したんだ」と語っている。今回解禁されたポスタービジュアルには、軍隊の列の中でふり返る1人の兵士の姿が。その表情には戦場に向かう兵士の緊迫した心情がよく表れており、戦争の壮絶さを思わせるビジュアルに仕上がっている。『彼らは生きていた』は2020年1月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月12日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿・外苑前のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介。■『Dior』Peter Lindberghファッション写真界の巨匠、ピーター・リンドバーグが生前最後に残した出版プロジェクト。本書は、ディオールとのコラボレーションによりNYでシューティングされた165枚の未発表写真と、『VOGUE』など有名雑誌のためのシューティングを100枚以上を収録した2巻セットである。ピーター・リンドバーグは、マリオン・コティヤール(Marion Cotillard)やシャーリーズ・セロン(Charlize Theron)などこれまでディオールの歴代ミューズを撮り、その独特のスタイルで「レディ ディオール」と「ジャドール」のキャンペーンに名を記した。写真家生涯を通じて彼はディオールの最も近しいコラボレーターの一人だった。この最後の本はピーター・リンドバーグにとって、そして我々にとっても大切なオリジナルの共同制作だった。NYのタイムズスクエアの喧騒を対立させたディオールの70年の歴史、これは範囲と規模の両面で並外れたリンドバーグのプロジェクトの背後にある概念であり、ディオールは例外的に前代未聞の数の高価な衣服をパリの保管庫から大西洋を横断して出荷して撮影を許可した。その成果は衝撃的だ。タイムズスクエアの狂乱の中で、1947年に完成した「バー(Bar)」スーツ、「ハウス オブ ディオール」を立ち上げた名高いアンサンブルを着てアレック・ウェックが輝いている。ストリートシーンの断片では、サスキア・デ・ブロウ(Saskia de Brauw)、カレン・エルソン(Karen Elson)、アンバー・ヴァレッタ(Amber Valletta)らモデルが人込みと足場を飛び回り、建物のファサードに映し出され、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)の手縫い作品からマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)の最新デザインまで、オートクチュールをまとっている。リンドバーグのトレードマークであるモノクロとカラーの写真は、各衣服の複雑な作りとシルエット、テクスチャーを巧みに強調している。ピーター・リンドバーグの長年のコラボレーターであり友人であるフアン・ガッティ(Juan Gatti)によってデザインされたこの2巻本のあらゆる側面にリンドバーグ自身が存在する。第1巻には165点の未公開写真作品とーティン・ハリソンによる前書きを収録。第2巻はオートクチュールからプレタポルテ、メンズ、ウィメンズまで、『ヴォーグ』や『ハーパーズ バザー』などの雑誌に掲載されたディオールの100点以上の写真をキュレーションすることで、リンドバーグとディオールの深い関係に敬意を表す。ファッションと写真の2本の柱とその時代を超越したコラボレーションに対する息をのむようなオマージュである。【書籍情報】『Dior』写真:Peter Lindbergh出版社:Taschen言語:英語/ドイツ語/フランス語ハードカバー/520ページ/370×280mm発刊:2019年価格:2万7,600円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Dior』を購入する
2019年12月01日ベビー ディオール(BABY DIOR)から、『ピーターパン』に着想を得た2020年春夏コレクションが登場。『ピーターパン』のワンダーランドをイメージ今季ベビー ディオールが思い描いたのは、『ピーターパン』の世界に広がるワンダーランド。パステルカラーにグラフィックなモチーフを組み合わせたクリエイションで、作品の持つ魅惑的な世界観を表現した。可愛らしさとエレガントさを共存させた、ベビー ディオールならではのキッズウェアが展開される。海賊モチーフのニットやTシャツ印象的なのは、『ピーターパン』に登場するキャラクター達をモチーフにした洋服。ピーターパンの行く手を阻む“海賊”たちは、スカルプリントのTシャツや、海賊に扮したアニマル模様のニットセーターでキュートで再現。“ディオールランド”ロゴ入りプルオーバーインディアン女の子・タイガーリリーを連想させるのは、ホワイトとカーキの繊細な刺繍のジャカードと、タイダイスタイルのチュールドレス。またディオールのワンダーランドを意味する“ディオールランド”を胸元に配した、真っ赤なプルオーバーも登場する。“架空の新聞”グラフィックもそのほか、マリンライクなボーダー柄トップスをはじめ、「デイリーディオール」という架空の新聞のパターンをあしらったスウェットシャツやミニスカートなどが登場。アレンジロゴをアクセントに細部へのこだわりもぬかりなく、Tシャツやドレス、パンツには、ブランドのイニシャルをアレンジした立体的なロゴをオン。ボーイズのシャツには、同系色で色を重ねたトーンオントーンのモチーフが隠されている。詳細ベビー ディオール2020年春夏アイテム例:<ガール>・プルオーバー(100㎝~) 49,000円~・スカート(100㎝~) 65,000円~・Tシャツ(100㎝~) 32,000円~<ボーイ>・Tシャツ(100㎝~) 23,000円~・パンツ(100㎝~) 41,000円~<ベイビー>・ニット(80cm~100cm) 44,000円~【問い合わせ先】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1976
2019年11月23日『シェイプ・オブ・ウォーター』で第90回米アカデミー賞で作品賞はじめ計4部門を受賞し、2019年にはハリウッドの殿堂入りも果たしたギレルモ・デル・トロ。オスカー受賞後はじめてストーリー原案・製作を担当した『SCARY STORIES TO TELL IN THE DARK』が『スケアリーストーリーズ 怖い本』として2020年2月28日(金)より日本公開が決定。初映像となる特報が解禁となった。本作の基となったのは、累計700万部もの売り上げを誇りながらも、全米では図書館に置くことが禁じられた児童書シリーズ「スケアリーストーリーズ怖い本」。ギレルモ・デル・トロが10代の頃に多大な影響を受けた本シリーズは、1981年に第1作が発表され、全米で大ベストセラーに。しかし、実際の事件を彷彿とさせるような描写やおどろおどろしいスティーブン・ガンメルの挿絵に親たちや教師から苦情が殺到、児童書にも関わらず子どもには過激すぎるとして全米の学校図書館に置くことを禁止する論争が巻き起こった。そして、日本文化をはじめ、幅広い物語に影響を受けてきたデル・トロは、自身の原点の一つといえるこの“怖い本”の映画化に、「今作を任せられる監督は彼しかいない」とスティーヴン・キング原作『死のロングウォーク』の監督にも決定している期待の新星アンドレ・ウーヴレダルを大抜擢。強力なタッグが実現した。「新たな恐怖は本の中からやってくる」解禁された特報映像では、全ての元凶である“怖い本”が登場し、背筋が凍りつくような戦慄の一部を体感することができる。ある夜、高校生のステラたちは、古い洋館の地下室で一冊の本を見つける。そこには美しい手書きの文字で書かれた物語が。しかし、それは絶対に持ち帰ってはいけない、読んではいけない危険な1冊だった。毎夜、血のように滲み出す文字が新たなページを綴るとき、一番の恐怖が現実となって襲い掛かる――。今回の特報で、赤い光が点滅する廊下に姿を見せた不気味な“何か”は、デル・トロがこだわりを詰め込んだフォルムになっており、恐ろしさを感じさせつつも好奇心を掻き立てる映像だ。また、併せて解禁となったポスタービジュアルでも、特報映像にも登場する白くて丸みをおびたフォルムで存在感を放つ“何か”が廊下の奥にうっすら見てとれる。本の1ページ目も大きく開かれ、まるで物語への入り口のよう。これから語られる“恐ろしい話”への期待が膨らむビジュアルとなっている。本作は現地時間8月9日(金)に全米で公開されると瞬く間に話題となり、初日には全米1位を記録するなど大ヒットを記録している。『スケアリーストーリーズ 怖い本』は2020年2月28日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年10月31日東京国立近代美術館の展覧会「ピーター・ドイグ展」が、2020年6月12日(金)より日時指定制で再開。会期は10月11日(日)まで延長された。ピーター・ドイグ、日本初個展「ピーター・ドイグ展」は、イギリスの現代アーティスト、ピーター・ドイグの初期作から最新作まで、約70点の作品を紹介しながら、その制作手法に迫る展覧会。日本では初の個展となる。ピーター・ドイグは、ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家として知られ、ロンドンのテート、パリ市立近代美術館、エジンバラのスコットランド国立美術館、ウィーンの分離派会館といった世界有数の美術館で個展を開催してきた。同世代、後続世代のアーティストに多大な影響を与えていることから、過去の巨匠になぞらえて、しばしば「画家の中の画家」と評されている。本展にも出品予定の代表作《のまれる》は、オークションにて、2015年当時の約30億円相当で落札された。想像力や記憶を刺激する絵画ピーター・ドイグは、ゴッホやゴーギャンなどの近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーン、写真、自らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの風景、記憶といったさまざまな要素から作品を構築。多様なイメージから成るピーター・ドイグの作品は見る者の想像力や記憶を刺激し、いつかどこかで見たことがあるように感じられるのが特徴だ。会場には、日本のニセコのスキー場を描いた《スキージャケット》や小津安二郎の映画『東京物語』を念頭に置いて描かれた《ラペイルーズの壁》、幅3メートルを超える大型作品などの、貴重な作品が集結。映画『13日の金曜日』のワンシーンから発想した「カヌー」モチーフの絵画も登場する。一連の作品からは、人々の想像力をかきたてる、豊かな世界観を体感することができる。映画上映会「スタジオフィルムクラブ」の直筆ポスターまた、ピーター・ドイグがトリニダード・トバゴ出身の友人のアーティスト、チェ・ラブレスと2003年から始めた映画の上映会「スタジオフィルムクラブ」も紹介。近隣住人に上映会を周知するために掲出された、ポスターのドローイングが展示される。「スタジオフィルムクラブ」では、名画座やミニシアターから着想を得た、過去の名作映画などを上映。上映が終わると作品について話し合ったり、音楽ライブへと展開したりと、ある種の文化サロンのようなコミュニティが形成されていく。【詳細】展覧会「ピーター・ドイグ展」会期:2020年2月26日(水)~10月11日(日)〈日時指定制〉※2020年2月29日(土)から臨時休館していたが、6月12日(金)より再開※当初は2020年2月26日(水)~6月14日(日)の会期を予定していたが、変更しての開催開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)※当面のあいだ、金曜・土曜の夜間開館は実施しない休館日:月曜日(8月10日(月)、9月21日(月)は開館)、8月11日(火)、9月23日(水)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1観覧料:一般 1,700円、大学生 1,100円、高校生 600円※価格はいずれも税込※中学生以下および障がい者手帳持参者とその付添者1名は無料※公式サイトより日時指定チケットを購入(6月10日(水)10:00から)※すでにチケットを購入している場合、あるいは観覧料無料対象の場合、開館時間中に原則いつでも入場可能だが、混雑状況に応じて待つ場合あり※チケットの払い戻しおよび来館に際しての注意事項は、公式サイトを確認のこと※本展の観覧料で入館当日に限り、「MOMATコレクション」(4F~2F、所蔵品ギャラリー)、およびコレクションによる小企画「北脇昇:一粒の種に宇宙を視る」(2F、ギャラリー4)も観覧可※予定は変更となる場合あり【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年08月31日英国の名匠マイク・リーが監督生命を賭けて同国史上、最も残忍かつ悪名高い事件の全貌を明かす『ピータールー マンチェスターの悲劇』が8月9日(金)より公開。この度、映画監督・塚本晋也がナレーションを務める日本版予告が解禁となった。本作は、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の『秘密と嘘』や『ヴェラ・ドレイク』などで、アカデミー賞に7度ノミネートを誇る名匠、マイク・リー監督の最高傑作と呼び声も高い最新作。1819年、ヨーロッパ諸国を巻き込んだナポレオン戦争終結後の英国で実際に起きた“ピータールーの虐殺”を描く。本作と同じく、昨年の第75回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に『斬、』が出品され、自身も演者として評価を受けた塚本監督(塚の字は旧字体)がナレーションを担当する本映像では、抑圧を強いられてきた労働者階級の人々の不満が暴発寸前となっている様子や、男女問わず決起し、自由を求めて結集しようとする市民たちの圧倒的なパワーも捉えていく。そんな中、圧倒的なカリスマ性を持つ演説家ヘリー・ハント(ロリー・キニア)が招かれ、平和的で“非暴力”の大規模デモが行われることに。「政府軍は武装している。なのに民衆は丸腰だ」と民主的決起への不安の声が起こる一方で、贅を尽くし私欲に走っていた摂政王太子ジョージ4世からは「愚かな市民は潰せ!」という余りに非情すぎる言葉が放たれる。6万人もの民衆が各地からセント・ピーターズ広場に集まり、ハントの演説が最高潮に盛り上がりを見せていたそのとき、武装した政府軍が“丸腰”の民衆に向けて突入し…。200年の時を経て、徹底的なリサーチを重ねて脚本を執筆したリー監督は、この語り継がれるべき悲劇の物語を、3台のカメラを用いて圧巻の大スペクタクルとして撮影。6万人の生と死を壮大な交響曲にまとめあげた。英国の大手新聞「ガーディアン紙」創刊のきっかけともなり、「この事件は現代に通じる重要な史実である」と語るリー監督。まずはここから、信じがたい史実を目撃してみて。『ピータールー マンチェスターの悲劇』は8月9日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ピータールー マンチェスターの悲劇 2019年8月9日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© Amazon Content Services LLC, Film4 a division of Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2018.
2019年05月23日身長218センチ、『スター・ウォーズ』シリーズのチューバッカ役で知られるピーター・メイヒューが亡くなったことが明らかになった。74歳だった。ピーターの家族が本人のSNSにて報告。「ピーター・メイヒューの家族です。私たちは深い愛に包まれ、悲しみに暮れています。大変残念なことですが、ピーターが亡くなったことをお知らせしなければなりません。彼は2019年4月30日の夜、ノーステキサスの自宅で私たちに見守られながら旅立ちました」という文章から始まる長文レターが掲載されている。それによればピーターは『スター・ウォーズ』旧三部作と『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』に出演後、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でチューバッカを再演。当時は車椅子生活を送っていたが、自身を奮い立たせチューバッカを演じ切ったという。チューバッカ役としてはこれが最後の出演作となったが、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』では“チューバッカ・コンサルタント”として助言した。まさに、チューバッカに全身全霊を注いだ人生だったそうだ。『スター・ウォーズ』のメンバーと一生ものの友情を築き、世界中を飛び回ってファンと交流したピーター。チューバッカの知名度を活かし、チャリティー活動にも献身的で妻のアンジーさんとNPO団体「ピーター・メイヒュー基金」を設立した。6月29日に家族と友人を集めたお別れ会が開かれる。また、12月の初めにロサンゼルスで開催される『スター・ウォーズ』ファンのためのイベント「エンパイア・コン」でもお別れ会を行い、ピーターの私物やコレクションを展示するとのこと。(Hiromi Kaku)■関連作品:スター・ウォーズ/フォースの覚醒 2015年12月18日より全国にて公開© 2015 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rightsスター・ウォーズ/最後のジェダイ 2017年12月15日より全国にて公開ⓒ 2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
2019年05月03日レオナルド・ディカプリオがフォックス・サーチライト・ピクチャーズ製作、ギレルモ・デル・トロ監督最新作となる『Nightmare Alley』(原題)の主演として、出演交渉に入っているという。「Variety」誌などが報じた。デル・トロ監督は『シェイプ・オブ・ウォーター』でプロデューサーを共に務めたJ・マイルズ・デイルと今作も一緒に製作し、キム・モーガンと脚本も執筆する。作家ウィリアム・リンゼイ・グレシャムの同名小説を原作とした『Nightmare Alley』は、1947年にも映画化されたことがある。日本では『悪魔の往く町』のタイトルでDVD販売中だ。『悪魔の往く町』はある町の見世物小屋で働くことになった野心的な詐欺師のスタンが、読心術師のジーナとその夫でアルコール依存症のピートと組み、一儲けしようとたくらむ物語。デル・トロ版はより原作に近い話になるとのこと。ディカプリオが出演するとすれば、スタンを演じるとみられる。ディカプリオは念願のアカデミー主演男優賞受賞を果たした『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)以来スクリーンに姿を見せていなかったが、7月26日にアメリカで公開となる『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で4年ぶりに復帰する。(Hiromi Kaku)■関連作品:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 2019年秋、全国にて公開予定
2019年04月24日今月初め、ギレルモ・デル・トロが監督・脚本、J・J・エイブラムスがプロデューサーを担当し、アクション映画『Zanbato』(原題、“斬馬刀”の意とみられる)を企画中であることが報じられた。「Collide」によれば、主役は10歳から15歳くらいで破壊的な攻撃力を持つ、『キック・アス』のヒットガールや『アリータ:バトル・エンジェル』のアリータのような強い少女で忍者だという。デル・トロ監督は、「Collider」のこの記事をリツイートするとともに、「この映画を6年ちょっとかけて企画しているんだ。J・Jの超厳重なセキュリティシステムに感謝だよ。情報が流出しなかったんだから。企画は着実に進んでいるよ。次にどの企画の撮影が始まるかっていうニュースを待っていてね」とファンに伝えた。デル・トロ監督は多くの企画を抱えており、現在はストップモーション・アニメの『Pinocchio』(原題)の製作に入る直前であることも明かしている。また、追加ツイートで『Zanbato』は「忍者モノではない」と忍者映画であることは否定したが、「忍者は出てくるけどね…」と気になるコメントも残した。(Hiromi Kaku)
2019年03月06日石川由依、下野紘、朴ロ美、津田健次郎ら豪華人気声優たちが担当する日本語吹き替え版も話題のピーター・ジャクソン製作映画『移動都市/モータル・エンジン』から、本作の主人公・へスターのキャラクター映像がいち早くシネマカフェに到着した。たった60分で文明を荒廃させた最終戦争後の世界で、残された人類は移動型の都市を創り出し、ほかの小さな都市を“捕食”することで生活している――。そんな“都市が移動し、都市を喰う世界”を舞台にした映画『移動都市/モータル・エンジン』。地上は巨大移動都市“ロンドン”によって支配されようとしている中、1人の少女が反撃へと動き出す冒険ファンタジーだ。今回到着したのは、本作の主人公ヘスター・ショウについて、ヘスター役のヘラ・ヒルマーと本作の製作を務めたピーター・ジャクソンが解説する特別映像。まず、ピーターが「孤児なんだ」と明かすように、へスターは幼少期の出来事をきっかけに、たった1人で移動都市の世界を生き抜いてきた人物。また「ある男の死を望んでいる」「目的は復讐だ」とも語っており、当時の復讐を胸にロンドンへ潜入するのだが、ヘラが言う「へスターは仲間たちと共に真実を知ることになる」という言葉の通り、物語は復讐に留まらず、ロンドンの博物館で見習いとして働くトムや、へスターの過去を知る空賊のアナと出会い冒険するなかでロンドンに隠されたとんでもない秘密を知ることに…。2人が主人公の魅力を語ると同時に、アクションシーンや鋭い眼光を覗かせるシーンなど、壮大な冒険の様子も映し出されている。本作の実写化を決めた理由として、ピーターは“へスター・ショウというキャラクター”を挙げており、「ヘスターはこれまで見たことのないようなキャラクターに思えたんだ。ヘスターほど幾層にも重なる複雑な深層心理を持つキャラクターはいないと思った」と魅力を熱弁。一方のヘラは「物語の冒頭でのヘスターは怒りと悲しみの塊のような人で、とにかく復讐することしか考えていない。でも徐々に自分にはもっと色々な一面が秘められていると知ることになるの」とへスターというキャラクターについて明かし、「とにかくまず彼女の心の奥を理解することに努めたわ」と演じるにあたっての役作りを語っている。『移動都市/モータル・エンジン』は3月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:移動都市/モータル・エンジン 2019年3月1日より全国にて公開© Universal Pictures
2019年02月09日