俳優ライアン・ゴズリング×オスカーに輝くデイミアン・チャゼル監督の『ラ・ラ・ランド』コンビが、再タッグを組んだ最新作『ファースト・マン』を引っさげ、揃って来日!12月3日(月)、都内で行われた記者会見に出席し、同作への熱き思いを語った。■アカデミー賞有力!『ファースト・マン』はどんな映画?人類で初めて月に降り立ったニール・アームストロング(ゴズリング)を主人公に、人類未踏の「月面着陸」を描く。アポロ11号の船長でもあったニール・アームストロングの壮絶な人生と壮大な宇宙体験を、圧倒的なスケールで映し出した。アームストロングの妻・ジャネットは、来年1月に公開の『蜘蛛の巣を払う女』で主演に大抜擢されたクレア・フォイが好演。『スポット・ライト 世紀のスクープ』でアカデミー賞脚本賞を受賞したジョシュ・シンガーが脚本を務めた。史上最年少でアカデミー賞監督賞を受賞したチャゼル監督が、『ラ・ラ・ランド』で逃した悲願のアカデミー賞作品賞を手にするかも注目される。■ライアン・ゴズリング「光栄であり、プレッシャー」二人の来日は昨年2月の『ラ・ラ・ランド』プロモーション以来。今回はゴズリングにとって3度目、チャゼル監督は2度目の来日となった。主演を務めたゴズリングは、実在したアームストロングを演じる上で、「生前のジャネットさんや二人の息子、知人やNASAの元同僚と会って、話を聞くことができた」と振り返り、「偉業の裏に、大いなる犠牲と喪失があったと知ったんだ。だからこそ、歴史的ヒーローを演じるのは光栄であり、プレッシャーもあった」と語った。また、チャゼル監督は「ゴールを追求するために、いかなる犠牲を払うべき。そんなテーマは、デビュー作の『セッション』に通じると思った。月面着陸ほど大きなゴールはないからね」。その上で「リサーチを続ける中で、『何がニールを駆り立てたのか?』と考えた。月へのミッションという偉業と、妻や息子たちの関係性も含めたドラマ性のバランスを意識した」と話していた。■チャゼル監督“月旅行”宣言の前澤社長に「嫉妬」記者会見には宇宙飛行士の山崎直子氏と、株式会社ZOZO代表取締役社長で2023年の月旅行を宣言している前澤友作氏が出席した。「まるでドキュメンタリー。アポロ時代の古めかしい機械の感触や、危険と隣り合わせの訓練と何気ない日常の対比もとてもリアル」と“本職”の目線で、太鼓判を押す山崎さん。一方、前澤氏は「事故やトラブルも描かれているので、一緒に見た周りのスタッフは『大丈夫か?』と不安になっていた。でも、僕は逆にワクワクした」と映画の感想をコメント。これにはチャゼル監督も「僕らはリアルを追求したけど、実際に月に行ったわけじゃないから、とても嫉妬しますね」と本音を明かした。『ファースト・マン』は2019年2月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファースト・マン 2019年2月8日より全国にて公開
2018年12月03日夫の愛が冷めてゆく…それは、妻にモンスターワイフの影が見えるから…。今回ご紹介するのは、社会が変わっても相変わらず多くの女性たちの心にはびこるモンスターの卵、「幸せなふり」にがんじがらめにされてしまった妻のケースです。「幸せなフリ」は、妻たちを本当の幸せから遠ざける。それは拙著 『モンスターワイフ 幸せなふりはもうしない』 でも、こちらの連載でもお伝えしてきた通りです。前の時代は「経済的に苦しいのに、余裕があるふりをしたくて専業主婦の座に固執する」という「幸せなふり」が蔓延していました。ところが、現代版の「幸せなフリ」モンスターは、これとは様子が異なります。「家庭も仕事も両立できて当然。両立に疲れて、所帯じみてくたびれた雰囲気になるのはお断り。きっちり仕事して、家庭でも良き妻・良き母で、そのうえ自分磨きも怠らず、充実した日々を楽しまなきゃ!」現代社会が生み出したキラキラ系モンスター「新型幸せなふり」は、そんなふうに考えて生きています。確かに、理想的な生き方のように聞こえます。けれども、そんな妻たちの実情はどうでしょう。自分のためにも家族のためにも、意識の高い「キラキラ系」を目指して頑張ってきたものの、気付けば「新型幸せなふり」モンスターに足元をすくわれていた…なんてことも。■子どものため、夫のため…いつも努力が空回り「キラキラ系モンスター 新型幸せなふり」代表:笑美(仮名)37歳の場合「できた…!」娘の明日の弁当の下ごしらえをした笑美は、達成感と疲労感の両方でいっぱいになった。時計を見ると、もう22時半。いけない、早くお風呂に入らなきゃ。最近、顔のむくみが気になりお風呂でリンパマッサージを始めたので、22時にはバスタイムと決めていたのに…今日は仕方がない。明日からは、もう少しお弁当作りの効率を上げなくちゃ。そんなことを考えながらエプロンを外していると、一人娘の優乃(ゆの)がトイレに起きてきた。笑美のほおが、思わずゆるむ。「じゃじゃーん!」笑美は眠そうな優乃をキッチンに招き入れると、お弁当のデザインを見せた。ところが…。「えーっ! ママ、何これ!? お野菜と果物ばっかり。優乃、いつもみたいなお弁当がいい!」優乃は、顔をしかめてすごい勢いで嫌がる。気付くと笑美は、キッチンカウンターに手のひらを思い切り叩きつけていた。調理器具がシンクにカンッという音を立てて転がり落ちる。「なんで!? どうしてそんなこと言うの? 優乃ちゃんのために、ママがどれだけ頑張ってるか…」怯えた顔で立ちすくんでいる娘の姿が、涙でにじんでゆく。野菜ソムリエの資格取得のために、かかった時間と労力。そしてお金。忙しかったのに。疲れていたのに。家族のため、娘の健康のためにと、どうにか時間とエネルギーをやりくりして頑張った。それなのに、この反応は何?ああ、もうイヤ。こんなに頑張っているのに、どうしていつもダメなんだろう。自分のためにも家族のためにも、私はいつだって努力している。いつまでたっても「幸せになりたい」という飢餓感でいっぱいなのか…。物音を聞きつけて、夫の文哉が飛んで来た。優乃はすぐさま文哉にしがみつく。笑美は無言で娘と夫の横を通り過ぎ、できかけのお弁当をまるごとゴミ箱に放り込んだ。そして振り返ることなく、キッチンを出て行く。その心は虚しさと徒労感で、重く重く沈んでいた。■インスタでは「完璧・理想なワーママ」その仮面の下は…笑美と文哉は、千葉の高校の同級生だった。と言っても高校時代の2人は、ただの仲の良いクラスメート止まり。それぞれ別の都内の大学に進学し、都内で就職した後、28歳の時にたまたま再会。そこから交際が始まった。笑美は大手飲料メーカー勤務。広報という仕事柄、ファッションに気をつかうようになり、すっかり垢抜けた笑美は再会した文哉を驚かせた。文哉は電機メーカーで開発に携わっていた。こちらも優良企業で、笑美と文哉はお似合いのカップル。旧知の仲であることもあり、2人の交際は順調に進み、再会から2年後には結婚。その翌年には娘も生まれて、一家の人生は順風満帆と思われた。ところが…笑美が1年の育児休業を終えて職場復帰を果たした頃から、夫婦間のすれ違いや衝突が少しずつ増えていくことに。理由は明らかだ。笑美が忙しすぎたのだ。「最初は時短勤務からでもいい」と言ってくれた会社には、夫に相談もせず「フルタイムで問題ありません」と即答。せっかく就職した大企業、せっかくつかんだ希望の職種、やるからには、順調なキャリアアップを目指したい。自分の産休・育休中にもバリバリ働いていた、独身の同期や子どものいない同僚に、これ以上差をつけられるわけにはいかなかった。長時間利用可能な保育所に高い料金を支払って、笑美は仕事に邁進(まいしん)した。育児をおろそかにしているのかといえば、そんなことはまるでない。満員の通勤電車の中ではスマホを片手に、知育玩具や、情操教育に良いとされる絵本を検索・購入。週末も持ち帰った仕事で忙しいことが多い中、子どもに人気のスポットをリサーチして、できる限り娘を連れ出すようにする。さらに笑美は、自分磨きにも余念がない。美容・健康関連の習い事に参加したり、仕事に役立ちそうな資格について調べたり…あまりに休む間もなく常に忙しくしているので、文哉が思わず「大丈夫? やることだらけでパンクしない?」と心配したことがある。すると、笑美はその翌週には、「文哉の言う通りね。もっと効率よく物事をこなすために、タイムマネジメントのオンライン講座を受講することにしたの」と言い出す始末だった。文哉は徐々に、笑美のことが理解できなくなっていった。どうして妻はいつもスケジュールをギュウギュウにして、常に何かに追われる生活を続けているのだろう? スマホのカレンダーはぎっしりうまっている。忙しくても、本人がそれを楽しんでいるのなら構わない。けれども笑美は楽しそうにはとても見えないし、むしろ疲れて殺伐として見える。それを指摘しようものなら、笑美は「私はやりたくてやってるの」「文哉に迷惑かけてないじゃない」と、全否定だ。そして、家の外やSNSでは、笑美は疲れ切った顔の上に「充実した毎日を楽しむ幸せなワーキングマザー」という仮面を貼り付けていた。ついさっきまで家でくたびれ切った顔をして不機嫌オーラ全開だった妻が、ママ友に会った途端、1オクターブ高い声で満面の笑みを振りまいている。夫に子どもの世話を押し付けてブツブツ言いながら資格試験の勉強をしていた妻のインスタグラムには、試験対策テキストとブランド物のコーヒーカップの写真が「#資格試験」「#自分に投資」「#充実した時間」といったハッシュタグとともに投稿されている。そんな妻の様子に、文哉は首をひねるばかりだ。この頃から、2人の夫婦仲にすきま風が吹くようになる。■セレブエリアへ引越し、理想がさらにエスカレート…娘の優乃の保育園入園前にもう少し大きなアパートに引っ越そうという話になった時、笑美と文哉の意見が対立した。「生活の質は住む場所で決まる」と主張し、都内の子育て世代に人気の街に住みたいという笑美。千葉の2人の地元である町に戻れば、両家の両親から育児のサポートが得られるうえに、家賃も大幅に節約できると訴える文哉。結局いつも通り、「子どものためにも上質な生活を」と熱弁する笑美に文哉が屈することになった。家賃ははね上がったが、元の家賃に上乗せられた金額の大半を笑美が負担するということで、この一件はどうにか丸く収まった。しかし、新たな街に引っ越すと、笑美の「より上質な生活」を目指す熱意はさらに過熱していった。その背後にあったのは新たな街でできた、新しいママ友たちの存在だった。皆いつもおしゃれで、家を訪ねればインテリア雑誌に出てくるような部屋。子どもの誕生日パーティーに招かれれば、海外の盛大なバースデーパーティーのような華やかな飾り付け…。彼女たちの生活を垣間見るたびに、笑美は「私にはやるべきことがまだまだある」と痛感した。そして、この頃から笑美は、ママ友たちと自分を比べては落ち込み、ふさぎ込むことが多くなっていった。「凜花ちゃんママのインスタで遠足の日のお弁当を見たんだけど、本当にすごいの。私、あんな凝ったお弁当作ったことない…。もしかして優乃に、みじめな思いをさせてたかしら」「怜ちゃんのピアノの発表会のお疲れさまパーティーに呼ばれたんだけどね。お部屋の飾り付けもお料理もすごくスタイリッシュで、洗練されてて。怜ちゃんのママはテーブルコーディネートの資格を持ってるんですって。うちもこれからお客さんを呼ぶ機会が増えるかも知れないし、私もテーブルコーディネートくらい勉強しておかないとダメよね…」笑美はそんなことを言って、いつも自分にないものを探し出しては嘆いてばかりいる。文哉はずっと、妻は向上心の塊のようなタイプなのだと思っていた。しかし、これでは「向上心が旺盛」なのか、「自分へのダメ出しが過ぎる」のか分からない。「俺はそもそも、そこまで弁当やらテーブルコーディネートやらに凝る必要性を感じないんだけどさ。笑美の場合、凝りたくたって仕方がないじゃないか。フルタイムで働いて、家でも持ち帰りの仕事だろ。人脈づくりの異業種交流会にまで顔を出して、それでいつキャラ弁作りや、テーブル・部屋の飾り付けまで時間をさけって言うんだよ」文哉は至極当然の指摘をしたつもりだったが、笑美は不満げに口を尖らせる。「『時間がない』なんてただの言い訳よ。要は自分の時間とエネルギーをどう活用するかなの。そのためにタイムマネジメントや、目標達成戦略を勉強して…」「言い訳じゃないよ。事実だよ。『家庭と仕事の両立』だけでも大変だ、大変だって、みんな言ってるのにさ。それに加えてアレもコレもだなんて、苦しくならないほうがおかしいよ」それでも笑美は引き下がらない。「そんなことないわ。私より忙しくても、私よりずっと多くのことを実現できている人はいっぱいいるわ」「『いっぱいいる』って…例えば、誰? ていうかさ、どうしてそんなに『多くのことを実現』しなきゃならないわけ? 一体何をどれだけ実現すれば、笑美は満足なんだよ?」いつになく執拗に追及してくる文哉に、笑美はたじろいだ。私よりずっと多くのことを実現できている人…一つの顔が、笑美の脳裏に浮かんだ。■夫や子どもに八つ当たり「どうして理想通りにならないの?」文哉に詰め寄られた時、笑美の頭の中に浮かんだのは淑美の顔だった。淑美というのは笑美の大学時代の友人、寛人の妻だ。大学卒業後も寛人とは時々会っていたのだが、文哉に寛人を紹介すると、意気投合。今ではこの男2人のほうが、仲の良い友人同士になっていた。こうした事情で笑美と文哉は時々、寛人とその妻の淑美に会う機会があったのだ。淑美は大手出版社勤務。人気女性ファッション誌の編集部で働いている。そんな彼女は、いつ会っても最高にファッショナブル。編集者の仕事は多忙なはずだが、疲れなど感じさせない優雅な雰囲気だ。一人娘の恵麻も、いつ会っても髪型にも服装にも、しっかりと手がかけられている。淑美のインスタグラムには、美しい料理の写真の数々。彼女は野菜ソムリエの資格を持ち、お菓子作り教室にも長く通っていたという。まさに、完璧な女性。仕事も家庭も完璧に両立しながら苦労をまるで感じさせず、余裕たっぷりでキラキラと輝いている…。淑美さんのような人が奥さんなら、寛人は最高に幸せなはず。恵麻ちゃんだって、自慢のママが大好きに違いない。そんなことを考えていたら、笑美はだんだん悲しく、みじめになってきた。何もかも完璧な淑美のような女性がいる一方で、私は足りないものだらけ…。妻が押し黙っているのを見て、自分の説得が功を奏したのだと勘違いした文哉。彼は気を良くして言った。「な! スーパーウーマンなんていないんだよ。笑美はもう十分頑張ってるよ。これ以上、あれもこれもやらなきゃなんて、焦る必要なんて全然ないじゃないか」残念ながら、そんな夫の言葉が笑美の心に響くことはなかった。笑美はますます仕事にも、家事・育児にも、自分のステップアップにも熱中し、彼女の生活は多忙を極めた。笑美の「向上心」は、夫の目にはもはや「強迫観念」のように見えた。彼女は楽しそうにしていることなどまるでなく、いつも疲れてイライラ、カリカリ。夫や娘に当たることも増えた。特に笑美が家族のために良かれと思ってしたことが受け入れられないと、ヒステリックに激怒するようになった。ママ友から聞いてきた習い事に、優乃が興味を示さない。クタクタの体にムチ打って、ネットで高評価のイベントに優乃を連れて行ったのに、優乃が喜ばなかった。聞いたこともない「スーパーフード」を突然朝食に出し、味が苦手な文哉が断った…。そんなことが起きるたびに、笑美は大爆発。「私がこんなに頑張ってるのに」「死ぬほど疲れてるのに、あなたのためにやってあげたのよ」が、激昂した笑美の口癖になっていた。文哉と優乃は次第に、笑美の顔色をうかがってビクビクしながら過ごすようになっていった。家庭がそんな状況になっても、笑美は家の外やSNS上での「ステキなワーキングマザー」の仮面だけは絶対に手放さなかった。「スーパーフード」をめぐってケンカになったその日のインスタグラムには、文哉が手を付ける前の朝食の写真が投稿され、「#夫の健康管理」「#パパいつもおつかれさま」などと書き込まれていた時には、文哉は妻の異常性を感じずにはいられなかった。■とうとう病気を発症! それでもキラキラ生活にしがみつく妻ある日、熱があろうが頭痛がひどかろうが、意地でも会社を休まなかった笑美が、尋常ではない腹痛に襲われて病院に駆け込むことに。そこで彼女はストレスによる心の病気という診断を下される。笑美から話を聞いた文哉は驚き、「通院の頻度は?」「どんな治療をするんだ? 薬はもらったのか?」と妻を質問攻めにした。しかし、文哉を驚かせたのは、笑美の答えだった。「しないわよ、通院なんて。残業ができないだけでも大きなハンデなのに、加えて通院のために半休なんてとんでもないわ。薬も勧められたけど、飲むと眠くなったりだるくなったりするんですって。そんな薬飲んでちゃ、仕事にならないわ」普段、穏やかな文哉も、この時ばかりは猛抗議した。健康が第一。きちんと通院して薬も飲んで、働き方も見直すべきだと文哉は主張する。しかし笑美は「この病気の原因がストレスだって言うなら、定期的に通院したり、毎日眠くなる薬を飲んで仕事をしなきゃいけないのが最大のストレス」だと言い張り、聞く耳を持たない。この議論は未曾有の夫婦ケンカに発展した。どちらも自分の言い分が絶対に正しいと信じているので、仲直りの糸口すら見えないまま、険悪なムードで日々が過ぎてゆく。その間も笑美は、毎日絶不調の体を引きずるようにして仕事と家事・育児、ママ友付き合いをどうにかこうにか回していた。顔にはいつもの笑顔を貼り付けていたが、正直、心身ともに限界だった。そして迎えた、ある週末。前々から寛人・淑美夫妻と約束していた、キャンプの日がやって来た。笑美は最悪な顔色と微妙な夫婦仲のまま、まぶしすぎる淑美と顔を合わせたくなかったが、仕方がない。寛人が誘ったもう一家族も加えた三家族分のキャンプ場がすでに予約されているからだ。鬱々とした気分のまま、笑美はキャンプ場に向かった。淑美が雑誌の撮影にも使用したその場所は、従来の「キャンプ場」のイメージを覆すものだった。新しいキャンプ体験ができる最近流行のグランピング施設で、どこもかしこも清潔でセレブ感が漂う。これなら雑誌の撮影現場にもなるだろう。子どもたちが安全に目一杯遊べる遊び場も併設されている。一言で言うと「さすが淑美さん」としか言いようのないキャンプ場だった。優乃は早速歓声を上げながら、淑美の娘・恵麻と、もう一家族の子どもたちと遊んでいる。その楽しそうな姿を見て、笑美はまた心が沈んだ。こんな場所があるなんて、私、全然知らなかった…情報収集不足だわ。恵麻ちゃんはきっと、優乃よりずっとたくさん楽しい場所に連れて行ってもらえてるのよね。それに、今日も恵麻ちゃんのファッションは完璧。子ども用のアウトドアウエアに、こんなにかわいいアイテムがあるなんて…。ひたすら落ち込んでゆく今日の笑美に、キラキラと輝く淑美の姿を眺め続けるのはキツすぎた。淑美がもう一人のママとの話に花を咲かせている間に、笑美はそそくさと退散。一人になれそうな場所を探して歩いた。■憧れの女性だったのに…親友の告白で知る現実木陰に腰を下ろして缶ジュースをすすっていると、誰かが近づいてくる。振り向くと、そこには寛人が立っていた。「よっ!って、笑美、お前何だよ、ジュースかよ!? ビール持って来ようか?」いつも通りの屈託のない寛人の笑顔に、笑美もつられて微笑みながら「今はジュースでいい」と答える。まさか「ストレスによる心の病気でおなかの調子が悪いから、アルコールは控えている」なんて言えない。寛人が笑美の隣に腰を下ろしながら、笑美の顔をのぞき込む。「笑美、なんか今日元気なくないか?」鋭い指摘にギクッとする。けれど、今自分が抱えている鬱々とした気分、健康問題、夫婦ケンカ…何をどこから、どう寛人に話せばいいのだろう。考えがまとまらないまま、気付くと笑美はつぶやいていた。「寛人は幸せ者だよね…」「はぁ? 何だよ急に?」「淑美さんみたいな、いっつもきれいでおしゃれで余裕があって、職場でも家庭でも完璧な奥さんがいて。私なんてさ、もうダメダメだよ。仕事に追われてヒーヒー言ってるし、家でも頑張ってるつもりなのに、一人で空回ってる感じ。家族に喜んでもらいたいのに、全然うまくいかなくて…」いけない、涙目になってきた。笑美は思わず寛人から顔を背ける。寛人はしばらく黙っていたが、キョロキョロとあたりをうかがうと、低い声で話し始めた。「ここだけの話だぞ。淑美ってさ、確かに余裕しゃくしゃくみたいに見えるけど、本当は全然そんなことないんだぜ。毎日ボロボロになって帰ってくるし、特に締め切り前なんて殺気立っててさ。家でもいらだってて、恵麻が怖がることもあるくらいだよ」「うそ…そんなの全然想像できない。私、淑美さんのインスタもチェックしてるんだけど、いつもすごく豪華なお料理の写真をアップしてるじゃない。恵麻ちゃんにお菓子作ってあげたりとか」「あれなー。なんか『職場のみんながインスタやってるから、私もやらなきゃ』とかって言って始めたんだけど、“ステキな暮らし”の演出に躍起になってるよ。俺は見栄えだけいいワケの分からん洋食より、普通に肉じゃがが食いてえって言っても、即却下。やたら手の込んだ洋菓子作って、恵麻の反応がイマイチだと腹立てるしな。ハッキリ言って、家族からするとはた迷惑なことも結構あるよ」何だか耳が痛い…あの「完璧な淑美さん」が、家では実は、私と同じようなことをしている…? 笑美はポカンと口を開けたまま、寛人の話を聞いていた。「知り合った頃、仕事をバリバリ楽しんでる淑美をいいなって思ったのは事実だよ。でも 仕事を楽しんでるからって淑美を好きになって結婚したわけじゃない。結婚しても、子どもが生まれても、仕事は昔と変わらずバリバリ、家庭でも完璧な妻、母で、ファッションや習い事は独身貴族並みなんて、どう考えてもムリだろ?俺はただ、淑美に昔みたいにニコニコしててもらいたいだけなんだ。そのために仕事をセーブしたければ、すればいい。家事や育児で手抜きをしたければ、すればいい。でも淑美には、そんな選択肢はあり得ないんだよ。『ここまで全力疾走してきたんだから、ここで足を止めるわけにはいかない』みたいに思ってるみたいで」そのうちぶっ倒れたり、ノイローゼになるんじゃないかって、結構真面目に心配してるんだ、と寛人は苦笑した。ずっと憧れていた、理想としてきた「いつも余裕の完璧な女性」の実態を知って、笑美は脱力してしまった。淑美さんのようになれれば、「私にはあれが足りない、これも足りない」なんて自分を責めなくてすむようになるはず。そうすれば、いつも感じている欠乏感や飢餓感から解放されて、自分に自信が持てるはず。幸せになれるはず。ずっとそう思っていた。けれども「ゴール」にたどり着いたところで、見える景色はどうやら今と大差ないようだ。それなら…それなら私は、どうやって幸せになればいいんだろう。どうやって家族を幸せにすればいいんだろう。寛人の話を聞き終わる頃には、笑美の涙も乾いていた。遠くから、「おーい、寛人、笑美! 肉焼くぞー」という文哉の声が聞こえてくる。2人は顔を見合わせると、同時に立ち上がった。みんなのところへ足早に戻りながら、「今夜は少し、文哉と話してみようかな」と笑美は思った。
2018年11月24日『ラ・ラ・ランド』の俳優ライアン・ゴズリングと監督デイミアン・チャゼルがふたたびタッグを組んだ『ファースト・マン』が、この冬公開される。本作公開に先駆け、ライアン・ゴズリングとデイミアン・チャゼル監督の来日が決まった。『ラ・ラ・ランド』以来2度目のタッグとなるライアン・ゴズリングとデイミアン・チャゼル監督。本作『ファースト・マン』では、人類で初めて月に降り立ったニール・アームストロングを主人公に、人類未踏の「月面着陸」を描く。アポロ11号の船長でもあったニール・アームストロングの壮絶な人生と壮大な宇宙体験を、圧倒的なスケールで映し出した。アームストロングの妻・ジャネットは、来年1月に公開の『蜘蛛の巣を払う女』で主演に大抜擢されたクレア・フォイが演じる。また、『スポット・ライト 世紀のスクープ』でアカデミー賞脚本賞を受賞したジョシュ・シンガーが脚本を務めた。史上最年少でアカデミー賞監督賞を受賞したデイミアン・チャゼル監督は、本作でもアカデミー賞受賞となるかにも、注目が集まる。そしてこの度、昨年の『ラ・ラ・ランド』のプロモーション以来、ライアン・ゴズリングは3度目、デイミアン・チャゼル監督は2度目の来日が決定!ゴズリングの本作の企画への参加には、『ラ・ラ・ランド』のオファー前からチャゼル監督と話が進んでいたという。ゴズリングは「前作に比べて映画としての表現の仕方がかなり違う分、本作でも念入りな準備が必要だった」と語る。また、チャゼル監督は「当時のロケットや宇宙船は本当に壊れやすく月面着陸は無謀な挑戦だった。だからこそ国を挙げて取り組んだんだ。ニールはその重荷をたった1人で背負い、第一歩を踏み出した。その勇気に僕は感銘を受けた」と本作への熱い想いを明かしている。日本でも人気の高い2人が、日本の地で、最新作とともに何を語るのか、どのようなプロモーションを見せてくれるのかに期待が高まる。2人の来日で、本作の公開に向け、さらに盛り上がりを見せることは間違いなさそうだ。『ファースト・マン』は2019年2月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファースト・マン 2019年2月8日より全国にて公開
2018年11月21日『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督と主演ライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだ待望の最新作『ファースト・マン』。本作の予告編とポスタービジュアルが解禁された。本作は、史上最も危険なミッション、月面着陸計画に人生を捧げ、命がけで成功へと導いたアポロ11号の船長ニール・アームストロングの人生を、壮大なスケールで描く。アームストロングを演じるのは『ラ・ラ・ランド』でゴールデングローブ賞映画部門主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)受賞のライアン・ゴズリング。アームストロングを支える妻ジャネットを、『ドラゴン・タトゥーの女』シリーズ最新作『蜘蛛の巣を払う女』で主演に大抜擢されたクレア・フォイが演じる。今回解禁された予告編はニール・アームストロングへ告げられる「ニール、きみは最高のパイロットだ。月へ行ってくれ」という言葉から始まる。NASAのプロジェクトチームの生死をかけた訓練、仲間の死を伝えられる辛い宣告、「帰ってくるよね?」と尋ねる幼い息子に対し、「そのつもりだよ」と何の保証もないまま答える父親の会話から伝わる家族間の緊張などが映し出される。遂に打ち上げのカウントダウンが開始され、妻のジャネットや、NASAの局員たちが見守る中、アームストロングが搭乗するアポロ11号は未知なる“月”へと飛び立っていく。映像内では、宇宙空間で絶体絶命のアクシデントに直面した壮絶な場面の一部始終も収められており、アームストロングはこの後どうなるのか、気にせずにはいられない展開になっている。また、デイミアン・チャゼル監督がリアルを追求して生み出した“あたかもアポロ11号に同乗して宇宙空間を旅しているような臨場感”も垣間見られる。併せて到着したのは、ライアン・ゴズリング演じるニール・アームストロングが宇宙服を身に着け、力強い眼差しで空を見上げる横顔が印象的なポスタービジュアルだ。その視線は、宇宙を目指し垂直に飛び立つロケットとアームストロングのヘルメットにくっきりと浮かび上がったアポロ計画における最大の目標“月”のシルエットへと真っすぐに向けられている。果たしてアームストロングは無事生きて帰還できるのか?死と隣り合わせの壮絶な宇宙体験が劇場で待っている。『ファースト・マン』は、2019年2月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファースト・マン 2019年2月8日より全国にて公開
2018年11月13日2019年1月よりHTC渋谷&シネ・リーブル梅田で開催される「未体験ゾーンの映画たち2019」にて、エル・ファニング出演最新作『孤独なふりした世界で』が公開されるこが決定。併せて、ポスタービジュアルも到着した。■ストーリー人類滅亡後にひとり生き残った、デル(ピーター・ディンクレイジ)。彼は誰もいない世界でひとり、死体を弔い、空き家を整理して回る毎日を送っていた。何もないこの世界が気に入っていたデルは地球が“普通”だったときから、ひとりが好きだった。しかしある日、そんなデルのもとに風変わりな少女・グレース(エル・ファニング)が現れる。孤独な世界に突然飛び込んできたグレースに動揺しながらも、やがてデルは心を開いていく。■2018年(第34回)サンダンス映画祭で審査員賞を受賞した注目作本作は、終末世界で出会う「孤独を愛する男」と「孤独を嫌う女」を描いたSFファンタジー。エミー賞作品賞も受賞したドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』の監督でもあるリード・モラーノがメガホンを取った。「孤独を愛する男」デルを演じるのはドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズでエミー賞にも輝いたピーター・ディンクレイジ。第90回アカデミー賞でも話題となった『スリー・ビルボード』にも出演し、強い印象を残した。本作では、ディンクレイジは主演のほかにも、プロデューサーも務めた。デルの前に突然現れる謎の少女・グレースは、エル・ファニングが演じる。アパレルブランド「ミュウミュウ(MIU MIU)」の広告塔を務めるなど、若手女優の中でも1、2を争うほどの人気を誇る。今年12月には主演作『メアリーの総て』の公開が控えている。デル役のディンクレイジは、彼女の起用について「役柄と同じで、彼女は太陽の光のような存在」とコメント。なお、本作にはポール・ジアマッティ、シャルロット・ゲンズブールのキャストも出演している。今回公開されたポスタービジュアルからも、一風変わった、いままでにない終末世界の雰囲気がうかがえる。モラーノ監督は「これまで描かれてきた世紀末もののどれとも異なっている点を楽しんで欲しい」と語っている。『孤独なふりした世界で』は2019年1月よりHTC渋谷&シネ・リーブル梅田「未体験ゾーンの映画たち2019」にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年11月12日女優のメグ・ライアン(56)が2度目の結婚に踏み切った。Instagramに「婚約しました(ENGAGED)!」と男女が手を繋いだイラストを投稿し、お祝いのメッセージが殺到している。ライアンは2010年からシンガーソングライターのジョン・メレンキャンプ(67)と交際スタート。アルバムは何度もビルボートチャートで1位をとり、80~90年代の作品ほぼ全てでゴールドディスクもしくはプラチナディスクを受賞してきた実力派だ。2人は2014年に一度破局を迎えたが、2017年に復縁。New York Postによると、今年3月には模擬結婚式のようなお祝いの会を開いていたという。ライアンには2001年に離婚した元夫デニス・クエイドとの間に26歳になる息子ジャック、2006年に中国から養子縁組したデイジー・トゥルーという名の娘がいる。いっぽうメレンキャンプには3回の離婚歴があり、2人目の妻との娘テディ・メレンキャンプ(37)はリアリティショー『The Real Housewives of Beverly Hills』で人気を博している。
2018年11月09日青汁専用容器で健康習慣を株式会社小久保工業は、青汁を簡単に作れる専用容器『ふりふり青汁シェイカー』を11月15日に新発売する。ドラッグストアなどでは、健康・美容や栄養補給に関心が高い人を対象として、さまざまなタイプの青汁が販売されている。青汁は、栄養が豊富な大麦若葉やケールなどが粉末状になっており、水や牛乳などに溶かして飲むのが主流である。青汁を溶かす時に『ふりふり青汁シェイカー』を使えば、シェイカーをふるだけで粉末をしっかり溶かすことができ、のど越しなめらかな青汁を作ることができる。目盛り付きで手軽に1人分が作れる『ふりふり青汁シェイカー』を使用すれば、牛乳やハチミツを溶かした青汁スムージー風や、ジュースを溶かした爽やかなドリンクも楽しむことができる。また、サラダ用の青汁ドレッシングも手軽に作ることができる。シェイカーは、200mlの目盛り付きで分量が分かりやすく、1人分を手軽に作ることができる。材質は、ポリプロピレンであり、耐冷・耐熱温度は-20度~110度となっている。青汁用の専用容器があれば、習慣化しやすく、健康増進や栄養補給が気になる人にオススメである。販売価格は、OPP袋入りが210円(税抜き)、箱入りが350円(税抜き)。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース株式会社小久保工業所
2018年10月29日ライアン・ゴスリングの粋な行動が「イイ人すぎる」として称賛を浴びている。カナダ・トロントのカフェ「グラインダー・コーヒー」が、9月3日から10日間、ツイッターの力を借りてライアンの誘致キャンペーンを行っていた。同期間にはトロント国際映画祭が行われており、カナダ出身のライアンも出席するために“里帰り”しており、「その足でぜひカフェに」と誘ったのだった。同カフェではライアンの全身写真を使ったパネルを制作し、そのパネルとスタッフやお客さんとの2ショット写真を掲載するなどして、ライアンに「来て!」とアピール。「Uberの半額は出すから…」というウィットの利いたコメントや、映画祭の会場からカフェまでは車で「たった18分」と経路を色付けした地図を載せたり、「もしかして、迷子になっちゃったのかしら?」など、心配するそぶりを見せながらプッシュしたりと、あの手この手を使ってライアンに呼び掛けていた。そしてキャンペーン9日目。ついにライアンがカフェにやってきた。ツイッターにオーナーとハグしている“ホンモノ”のライアンの姿が!「実現した。キャンペーンがうまくいったわ。ライアンが来てくれたの。なんて礼儀正しく、育ちの良いカナディアン・ボーイでしょう。映画祭の合間に私たちに会いに来てくれた彼に感謝。イドリス・エルバ、あなたは負けね」とオーナーは喜びを爆発させるとともに、イドリスへの恨み節も!?実は昨年、このカフェではイドリスにもこのようなお願いをしたものの、叶わなかったのだ。(Hiromi Kaku)
2018年09月13日『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督と主演のライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだ最新作『ファースト・マン』(原題:FIRST MAN)。この度、現地時間8月29日(水)に、本作が第75回ヴェネチア国際映画祭のオープニングを飾り、華やかにワールドプレミア。ライアンやヒロインのクレア・フォイら個性光る演技派たちとアカデミー賞監督のデイミアン・チャゼル、脚本家ジョシュ・シンガーらがベネチアに集結した。映画祭公式記者会見には、前作『ラ・ラ・ランド』で各映画賞を席巻したチャゼル監督の最新作ということもあり、250人のキャパシティが満席になるほどのマスコミ陣が殺到。大きな歓声とフラッシュの嵐に歓迎されながら、チャゼル監督、主人公ニール・アームストロングを演じたライアン・ゴズリング、アームストロングを支える妻ジャネットを演じたクレア・フォイ、アームストロングとともにアポロ計画に参加する友人で、宇宙飛行士エド・ホワイトを演じたジェイソン・クラーク、その妻パットを演じたオリヴィア・ハミルトン、脚本のジョシュ・シンガーが登壇し、大勢の海外メディアからの質問に丁寧に答えた。■人類初の月面着陸を成功させたアームストロング船長を描く人類初となる月面着陸を成し遂げたアポロ11号船長、ニール・アームストロングをテーマに本作を製作したことについてチャゼル監督は、「月面着陸を象徴的な画像や断片的な映像でしか知らない世代としては簡単にできたことだと感じてしまうが、実際はそうでなく、実現までの道のりを段階的に描きたかった」と熱を込めてコメント。そのアームストロングを演じたライアンは、役作りについて「彼の息子たちや妻だったジャネットなど家族や幼なじみまで会い、飛行機の操縦法を身につける訓練もした」と明かす。「アームストロングはテストパイロット時代、その時点で開発中のテスト機に乗り込み、知識を向上させるために命がけでテスト飛行に臨むことができるような特殊な人で、自分(ライアン自身)には到底できない、その違いを認識することが役作りにおいて重要だった」と真摯に語った。また、チャゼル監督は、よくある美しく、ロマンチックな宇宙映画とは全く異なる本作について「博物館で宇宙船の実物を観て、宇宙計画の文献や映像などからは感じられない、恐ろしくよく成功したなというリアルな想いを大切にしたかった」と、監督ならではの視点を語った。■“妻”クレア・フォイ「子どもたちにとって両親がどのように映っていたかを尊重」本作ではアームストロング船長は偉業を成し遂げた“ヒーロー”でなく、家族を通して性格や心情が描かれることが大きなポイントだ。脚本のシンガーは「アームストロングをよく知る元NASA長官マイク・グリフィンから『象徴的な物語でなく人間的な物語にするなら協力を惜しまない』と言われ、それはこの会見に臨む我々全員の目標だった」と語り、そして、アームストロングの妻・ジャネット役を演じたクレアも、「アームストロングの子どもたちにとって両親たちがどのように映っていたかを尊重した」とふり返った。これまでの作品では、音楽や音響面で特に注目されてきたチャゼル監督。「月面探査時にヘルメットを通し、聞こえるライアンの呼吸音のシーンは実際にアポロ16号で月面探索したジョン・ヤング宇宙飛行士のヘルメットを使用した」という、こだわりの製作エピソードも明かしている。■レッドカーペットでは「ライアンコール」も!公式会見の後にワールドプレミアが開催され、レッドカーペットには一転、華やかにドレスアップしたキャストと制作陣が登場!ライアンはさわやかな白のジャケット、クレアは本映画祭開催国イタリアが輩出したハイブランドの「ヴァレンチノ(VALENTINO)」のドレス、ジェイソンは黒のタキシードで登場し、チャゼル監督は、自身の妻であり、本作にも出演しているオリヴィアとともに仲むつまじく闊歩。期待と興奮で熱気が高まる観客やメディアからは「ライアンコール」が沸き起こる中、彼らは気軽にサインや撮影に応じていた。ワールドプレミアでは全世界初のお披露目となり、絶賛のレビューが続々とアップされ、全米レビューサイト「Rotten Tomato」でも92%フレッシュ(8月30日現在)を獲得。今後、トロント国際映画祭にも出品が決まっており、本年度の賞レースが期待される。ヴェネチア国際映画祭の授賞式は9月8日(土)19時ごろ~(日本時間=9月9日(日)午前2時ごろ~)に開催予定。『ファースト・マン』は2019年2月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファースト・マン 2019年2月、全国にて公開予定
2018年08月31日『デッドプール』シリーズやNetflixの『ヒットマンズ・ボディガード』などコメディでの活躍が目覚ましいライアン・レイノルズが、『ホーム・アローン』をR18作品にリメイクするようだ。タイトルは『Stoned Alone(原題)』。Deadlineが入手した大まかなプロットによると、主人公は家で大麻草を育てる20代のダメな若者。スキー旅行に行くはずが飛行機に乗り遅れてしまった彼は、ハイになるために涙ぐましい努力をする。やがて誰かが家の中に押し入る妄想に襲われるが、実際に家には強盗が侵入していた。幻覚と本物の泥棒たちから家を守るために、ハイになった状態で孤軍奮闘する。脚本は来月公開予定のブラックコメディ『The Package』を手がけたケヴィン・バロウズとマット・マイダーが既に完成させている。監督は女優出身でプロデュース、監督、脚本も自らこなすオーガスティーン・フリッツェル。今回、レイノルズはプロデューサーを務め、出演はしないようだ。キャスティングは未定。『ホーム・アローン』のマコーレー・カルキンは今回の主人公像にもぴったりだが、現在37歳という年齢がネックだ。
2018年07月27日アカデミー賞を席巻した『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督と、主演ライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだ最新作『FIRST MAN』(原題)が、『ファースト・マン』の邦題で来年2月に日本公開されることが決定。併せて特報映像が到着した。本作は、史上最も危険なミッション、月面着陸計画に人生を捧げ、命がけで成功へと導き、「That’s one small step for (a) man, one giant leap for mankind.」(これは1人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である)という名言を残した男、アポロ11号の船長ニール・アームストロングの人生を、壮大なスケールで描く。アームストロング役には、『ラ・ラ・ランド』でゴールデン・グローブ賞映画部門主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)を受賞したライアン・ゴズリング。そして、『ラ・ラ・ランド』で最年少記録となるアカデミー賞監督賞を受賞したデイミアン・チャゼルが監督を務め、ライアンと再びのタッグが実現した。また、Netflix「ザ・クラウン」でゴールデン・グローブ賞テレビ部門主演女優賞(ドラマ部門)を受賞、『ドラゴン・タトゥーの女』シリーズ最新作『蜘蛛の巣を払う女』で主演に大抜擢されたクレア・フォイが、アームストロングの妻ジャネット役を演じ、『スポット・ライト 世紀のスクープ』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』のジョシュ・シンガーが脚本を務める。そんな本作が、人類が月面着陸を果たした1969年から50周年のメモリアルイヤーとなる2019年2月に日本公開が決定。そして、着陸を果たした世界的な記念日の7月20日に待望の特報映像が初解禁!映像では、オレンジ色に光る噴射炎とともに打ち上げられる宇宙船を一点に見つめるアームストロングの姿から始まる。人類の夢であり、未来を切り開いた月面着陸計画――。生死をかけた訓練のシーン、船員の人命を犠牲してまで行うこの計画の意義に葛藤しながらも、不退転の決意をもって臨むアームストロングの姿が描かれる。また、ロケット発射のカウントダウンともに、妻や子どもたちとの日常生活がフラッシュバックし、複雑な心情も伺える。2分半という映像ながら、終始、緊迫感溢れる映像となっている。『ファースト・マン』は2019年2月、全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年07月20日映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』に出演する女優の榮倉奈々さん。タイトルからして気になる同作や、共演の安田顕さんについて語りました。即“観たい映画リスト入り”するような、インパクトあるタイトル。ヤフー・知恵袋に投稿された実際の質問に基づいているといえば、知っている人も多いはず。夫が家に帰ると、妻が必ず死んだふりをしている、というあの書き込みが元ネタ。映画化にあたり、その妻役にキャスティングされたのは榮倉奈々さん。「最初にお話をいただいたとき、妻・ちえさんの発想は自分にはないですが、面白いと思いました。こういうユニークさはもともと彼女のなかにあったのではないかなと思います。そして、そんな奥さんを好きになった旦那さんがいて、夫婦の相性ってあるのかなぁとも思いました」みどころの一つは、死んだふりのバリエーションと、その完成度。銃で撃たれていたり、矢で頭を射抜かれたりと映画では15パターン登場するが、どれも手が込んでいてユーモラスだ。「死んだふりのシーンは何日かかけて、一気に撮りました。どれも“可愛い”狙いではなく、本気で扮装しているので応援したくなります。ルックスでいえば、ワニに食べられている死んだふりが好きです。美術さん、衣装さん、ヘアメイクさん、照明さん…すべてのスタッフさんが、本気を出して作り上げているのが伝わると思います。夫・じゅんさん役の安田(顕)さんはというと、毎回いろんな驚き方をしなければいけないので大変だったと思います…。メイク中の私を見ては『ああ…次はそんなのやっちゃうの』と、遠い目をしていたので、すいませんって気分になりました(笑)」そんな安田さんとの初共演は、榮倉さんが19歳のとき主演を務めた朝ドラ『瞳』だったそう。「安田さんは、以前からとても丁寧で、そのぶん距離があまり縮まらなかった印象です(笑)。今回もそれは変わりません。結局今回もつかみどころが見つけられず…。でもこの映画に対する思い入れはお互いにとても強かったので、そこで打ち解けられたような気はします」思い入れが強まったその理由は、脚本の魅力が大きいと言う。「脚本家さんのセンスがあふれているステキな脚本でした。私が演じたちえさんがじゅんさんに抱く思い、父子家庭の親子関係や、友人夫婦に対するちえさんのやさしさは普遍的で。でも、それをすべて言葉で伝えるのではなく、行間に潜ませたり、あるいは想像を掻き立てられるような人間関係を築きながら伝えていくという世界観です。夫婦関係がとても可愛らしくて、その点も愛おしい作品です」ところで、榮倉さんがヤフー・知恵袋に質問するとしたら?「今一番知りたいのは、マンションのベランダの掃除の仕方です。蛇口がなくて、ジョウロだと何往復もしないといけないですよね。って、一瞬で解決されそうです(笑)」『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』ある日を境に、じゅんが仕事を終えて帰宅すると、妻のちえが必ず死んだふりをしているように。何を聞いても「月が綺麗ですね」とはぐらかすちえ。何かSOSのサインなのか?その秘密とは一体…。6月8日ロードショー。えいくら・なな1988年2月12日生まれ、鹿児島県出身。2004年に女優デビュー。主な出演作は、ドラマ『Nのために』(TBS系)、映画『図書館戦争』シリーズなど。※『anan』2018年6月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・影山蓉子(eight peace)ヘア・KENICHI(eight peace)メイク・Sada Ito(DONNA)インタビュー、文・若山あや©2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年06月10日「Yahoo!知恵袋」の投稿から始まった伝説のコミックエッセイを、榮倉奈々と安田顕のW主演で実写映画化した『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』。2人のユルくて独特の掛け合いもさることながら、そのインパクト大のタイトルなど、本作のもつ不思議な魅力を掘り下げてみたい。■あらすじサラリーマンのじゅんが仕事に疲れて帰宅すると、玄関に口から血を出して倒れている妻のちえが!慌てて介抱するじゅんだが、傍らにはケチャップ。そして、「ククク…」と倒れていたちえは笑うと、「驚きましたか?」と訊ねる。ちえは死んだふりをしていただけだったのだ…。ホッとして理由を問うも、からかうように笑うだけのちえ。それからというもの、家に帰るとちえは必ず死んだふりをするようになった。あるときはワニに喰われて。あるときは銃で撃たれて。またある時は頭に矢が刺さって…。次第にエスカレートしてゆく「死んだふり」。最初は呆れるだけだったじゅんだが、何を聞いても「月が綺麗ですね」と笑うだけのちえにだんだん不安を覚え始める。寂しいだけなのか、何かのSOSのサインなのか――。■「Yahoo!知恵袋」の投稿が、まさかの実写映画化!2010年に「Yahoo!知恵袋」に投稿されたミステリアスで奇想天外な投稿が、たちまち話題を呼び、投稿にインスパイアされたボカロPの「ほぼ日P」が、初音ミクで作った同名オリジナル楽曲を発表したことで、ネット上の一般クリエイターたちも数多の自作の派生動画を投稿し、一大ブームに。2011年にはコミックエッセイ化もされ、現在第3巻まで発売、発行部数は累計15万部を超える人気ぶりとなっている。現在も「Yahoo!知恵袋」では400万以上の閲覧、1,700以上の回答が寄せられているその伝説の投稿が、まさかの映画化となった。■ぶっ飛んだ夫婦を演じるのは、榮倉さんと安田さん!本作で死んだフリをはじめとする不思議な行動を繰り返す“ぶっとび妻”を、『娚の一生』『図書館戦争』などラブストーリーからアクション作品まで幅広くこなし、「東京タラレバ娘」への出演も記憶に新しい榮倉奈々が演じる。一方、妻とは対照的に超フツーの“冷静夫”を演じるのは、「SPEC」シリーズ、「アオイホノオ」、『銀魂』など硬派な役から個性的な役まで幅広く演じ、ドラマ「小さな巨人」にも出演中の安田顕。ともにコミカルな演技にも定評があるだけに、ミスマッチなのに共感を生む、新しい夫婦のカタチに注目が集まる。■共演陣にも期待のかかるキャスティングが夫婦のストーリーの脇を固めるのは、宝塚歌劇団所属時「演技が優れたトップ娘役」と評され舞台やドラマで活躍する野々すみ花と、韓国でキャリアをスタートさせ、昨年、「ラヴソング」で日本ドラマ初出演を果たしたのち、大ヒットTVドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で石田ゆり子の相手役を演じた大谷亮平が登場。それぞれ安田さん扮するじゅんの後輩夫婦、佐野と由美子を演じており、こちらも要チェックだ。■チャットモンチーが手がけた主題歌も聴ける予告編!本作の予告編は、穏やかで平和な日々を過ごしている幸せな夫婦の姿から一転、結婚3年目のある日、じゅんが会社から家に帰ると、妻のちえが死んでいる(!?)まさかのシーンから始まる。救急車を呼ぼうと慌てふためく中、「わぁ!」と生き返るちえにじゅんは腰をぬかすほど。そんなじゅんに、ちえは「驚きました?」と嬉しそうな表情を見せる。以降数多くの死んだフリをするちえに、「身が持たない」とこぼすじゅんは、エスカレートしていく“死んだふり”に翻弄されながらも、妻を理解しようと真摯に向き合う…という内容になっている。予告内では「チャットモンチー」が歌う主題歌「I Laugh You」を聴くことができるが、この曲は「チャットモンチー」が本作のために書き下ろしたもの。“死んだふり”に隠された妻から夫への秘密のメッセージをポップでキュートに表現、ハートフルな楽曲に仕上がっている。■死んだフリのレパートリーは、なんと15種類にも!口にケチャップの血のりをつけて倒れていたり、ワニに食われていたり、さらに落ち武者やロミオとジュリエットまで…枚挙に暇のないちえの死んだフリ。本作では15パターンものレパートリーが存在しており、死んだふりのシーンについて榮倉さんは「早く終わらないかなと思うほど本当に大変でした(笑)ワニは特にシュールでした」とコメント。安田さんも、「この撮影で一番印象に残っているのは、やはり榮倉さんの死んだふりですね。メイクさんも衣装さんもご苦労されて、皆さんでつくりあげたものです。榮倉さん面白かったですね。榮倉さんの作品に対するプロ意識に改めて尊敬致しました」と、榮倉さんとスタッフが作り上げた渾身の死んだふりに賛辞を送った。■同じ立場に立ったら、安田さんは離婚…?榮倉さんは本作で演じた役のちえについて、「ちえさんの感情や愛情はとても普遍的で、みなさんに共感いただけるものがたくさんこめられています。素敵な方だなと思いました」としみじみ。だが、安田さんは夫・じゅんとは「共通点はないです。僕はもし死んだふりをされたら無視ですね」と断言。「僕があの夫だったら、たぶん離婚する結果になってる(笑)。なんか汗出てきちゃった…」と茶目っ気溢れるコメントをした。■2人が思い描く、理想の夫婦像は…?完成披露試写会で行われた舞台挨拶では、会場を盛り上げようと、安田さんが暴走気味に。「字面だけ読んでいたので、正直どうやったら面白くなるんだろうと思ったけど、(監督の)李さんのあがりを観たときに、やられたって思った。最後はうまく…」と、危うく安田さんがネタバレをしてしまいそうになると、榮倉さんが「待って!待って!言わなくてもいいいじゃないですか!」と必死に止めるという一幕も。また、理想の夫婦像について聞かれた榮倉さんは「いつまでも食卓を囲む夫婦がいいな」と夢ある理想を答える反面、安田さんは「長生きした上で、若干僕のほうが先に死にたい。看取られながら“いい人生だったよ、ありがとう”と。残されるのは絶対に嫌」と、非常に現実的な意見を掲げた。「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。どういうことなのでしょうか?」という話題を呼んだ質問が、一体どのようにしてスクリーンで描かれるのか?ユルさが魅力の『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』で、まさかの笑いと涙に触れてみては。『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は、6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年06月10日15パターンもの“死んだふり”シーンが話題となっている『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています』。今回はその撮影風景の中から、最初の“死んだふり”シーンとワニに食われる“”死んだふり“シーンのメイキング映像が公開された。結婚3年目のある日、夫・じゅん(安田顕)が会社から家に帰ると妻・ちえ(榮倉奈々)が口から血(ケチャップ)を垂れ流しながら死んだふりをしていたーー。毎回 “死んだふり”で夫の帰りを待つ「ぶっ飛び」妻・ちえ役には榮倉奈々、そんな妻の謎な行動に困惑する夫・じゅんを安田顕が演じる。”死んだふり”メイキング公開!今回公開されたメイキング映像では、最初の“死んだふり”シーンのリハーサルの風景が公開された。「このパターンが死体でよく見るパターン」などと倒れ方や顔の向きを李闘士男監督と話し合いながら試行錯誤する榮倉さんの横で、「(ケチャップで)家が汚れちゃうよ」と優しくアドバイスする安田さん。穏やかな空気の中で現場に笑いが起こった。その後、予告編でも印象的な、ワニに食われる“死んだふり”シーンへ。ワニの口に頭を突っ込む榮倉さんを、なんとも言えない表情で見守る安田さんが「こんな愛情、受けてみたいよね」とつぶやく場面も。こうして、“死んだふり”シーンは5日間に渡って一気に渡って撮影され、榮倉さん自身「なんの映画を撮っているのか(笑)」と言うほど躍動した撮影現場となった。安田顕、榮倉奈々なしでリアクション!?安田さん演じるじゅんが妻の“死んだふり”を見てリアクションする場面は、榮倉さんが準備している間に撮影されることもあったという。そんな苦労が続いた撮影現場を振り返って、安田さんは「本人が目の前にいないし大変でした」「“死んだふり”の後の2人のシーンの撮影が楽しかった」とコメントしていた。15パターンにも及ぶ妻の“死んだふり”と夫のリアクションに注目が集まる!『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています』は6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年06月07日マーベル発の人気シリーズ第2弾『デッドプール2』(公開中)を引っさげて、俺ちゃんことライアン・レイノルズが来日。映画のキャンペーンとしては初来日となったライアンを迎え、「俺ちゃん“中の人”バスツアー」と題したユニークなツアーが開催された。ライアンが演じるデッドプールは、マーベル史上最も過激で、口が悪く、無責任という異色のヒーローだ。今回は未来からやってきたマシーン人間ケーブル(ジョシュ・ブローリン)からミュータントの少年ラッセルを守るために、特殊能力を持つ仲間たちと力を合わせて戦っていく。『デッドプール2』のラッピングバスに乗り込んでスタンバイしていると、ライアン・レイノルズがさわやかな笑顔で登場。デッドプールよろしく、ノリノリに放送禁止用語も入れ込みながら、本作の撮影裏話から、『デッドプール』シリーズの続編、愛妻ブレイク・ライヴリーのネタ、日本の好きな映画監督や作家の話まで、多岐にわたってたっぷりとインタビューに答えてくれた。この日は、渋谷のスクランブル交差点を闊歩したり、『ウルヴァリン:SAMURAI』(13)のロケ地である増上寺でコスプレした“俺ちゃん軍団”と共にヒット祈願を行ったりと、ライアンはご満悦だった。――ヒーロー映画がたくさんあるなかで、『デッドプール』がここまで愛されている理由をライアンさんはどう捉えていますか?『デッドプール』はコミックの中でも非常にユニークな作品で、他のヒーローものではできないことをやっている。言葉使いも下品だし、非常にダーティな部分もあるし、非道徳的でもあるが、だからこそ共感を呼ぶキャラクターだと思う。――コメディのセンスがとても素晴らしいのですが、一番影響を受けた人やコメディアンや作品などを教えてください。一番影響を受けたのは父だと思う。彼はまるで手榴弾のようにユーモアをお見舞いするから。僕は4人兄弟の末っ子で、辛い時やいじめられた時は、ユーモアなどで切り抜けてきたんだ。言ってみれば、自己防衛手段だね。それはデッドプールに通じるところがあると思う。うちの父親はとても面白い人とは言い切れないけど、非常にユーモアのセンスを持ち合わせていたし、コメディも好きだった。だから父親を通して、成長過程でバスター・キートン、ハロルド・ロイド、マルセル・マルソー、ジャック・ベニーなどのコメディ作品を観てきたよ。ちなみにジャック・ベニーは、本作に出演しているよ。その後は、不謹慎な笑いを広げるビル・マーレイ、チェビー・チェイス、エディ・マーフィなどのコメディを観て、モノマネをよくしていたよ。僕自身は35歳くらいで、ようやく自分のスタイルを確立できた感じだ。――他の映画の小ネタが散りばめられている本作ですが、今回入れたかったけど、入れられなかったネタがあれば教えてください。入れられなかったネタはカタログができるほどあるよ(笑)。けっこう辛辣なディズニー・ネタのジョークもあったけど、ちょうどポストプロダクション中に、ウォルト・ディズニーが、21世紀フォックスを買収することになり、ディズニー系のネタは全部諦めたんだ。でも、僕や2人の脚本家(レット・リースとポール・ワーニック)は、イースターエッグ(小ネタ)を散りばめるのが大好きだから、1回観ただけではわからないようなネタをたくさん仕込んだよ。背景にも隠れているし、数秒しか登場しないカメオ出演のシーンもある。――『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)の監督や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(公開中)の製作総指揮を務めるジェームズ・ガンさんと、「アベンジャーズ」とのクロスオーバーについてやりとりをされていましたね。もし、実現するとしたら、どんな内容になりそうですか?そもそもデッドプールがアベンジャーズのメンバーとやっていけるのか?という点が引っかかる。デッドプールは口が悪いし、モラルがないし、くそったれだし(苦笑)。まあ、僕の判断で決められる話ではないし、ディズニーが決めることだろうけど。チームとしては無理だけど、たとえばアベンジャーズの1人とペアを組む作品なら、カッコいい映画ができるかもしれない。でも、僕が彼らのチームに入ったら、、みんな5分以内に僕を殺すと思うよ(笑)。サノス(『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の悪役)となら共演できるかも。彼が指をパチンと鳴らせば、デッドプールが消えるとか(笑)。――SNSでのファンのコメントなどは、チェックされていますか?ネットでのファンの書き込みはよく読んでいるよ。だって、『デッドプール』はファンが作ってくれた映画だから。僕は2004年からフォックスに「『デッドプール』を映画化してくれ」と言い続けてきたのに「絶対に無理」と言われ続けてきた。でも、たまたま僕たちが作ったテスト映像がリークされ、ネットに流れた時、ファンのみなさんが「ぜひとも映画を作ってくれ」と声を上げてくれたんだ。フォックスはその反響を無視できなくなり、結果的に映画が作られた。僕はもうファンの方々に感謝しかないよ。――奥様のブレイク・ライヴリーに、本作について、何かアドバイスをもらったりしましたか?妻にはいろんなことを相談するし、本作でのデッドプールとヴァネッサとのやりとりは、自分たちとの関係を反映している部分が多いんだ。いろいろと歌のチョイスについてもアドバイスをもらったりしている。でも、映画についてはすべてを彼女に語りたくはなかった。なぜなら、彼女が初めて映画を観た時の反応を楽しみにしていたから。ちょうど2週間前にNYで初めて上映会があったけど、彼女は観て泣いてくれたし「感動した」とも言ってくれた。――デッドプールというキャラクターは、日本の影響を受けていると公言されていますが、具体的に影響を受けた作家などについて教えてください。僕は日本のカルチャーからすごく影響を受けているし、日本の尊敬しているアーティストはたくさんいるよ。まずは、黒澤明監督だ。彼が残した遺産はものすごく大きい。実は『デッドプール』の次の映画は、黒澤監督の作品からヒントを得ているんだ。また、僕が一番好きな作家は村上春樹で、彼の影響を受けてNYマラソンに参加したくらいだ。特に『ノルウェイの森』や『海辺のカフカ』が大好きだ。――『デッドプール』シリーズに続き、『Xフォース(仮)』にも期待が寄せられていますが、実際に進行しているのでしょうか?ドリュー・ゴダード監督と脚本を練っている最中だ。かなり大規模な作品になりそうだけど、僕がすごく尊敬している監督だから楽しみだよ。監督とは、『Xフォース(仮)』を今までのヒーローものではなかったようなことをやりたいとか、違うジャンルの映画にしたいとか、いろんなアイデアを出し合っているよ。■プロフィールライアン・レイノルズ1976年10月23日、カナダ出身。TVコメディ「ふたりの男とひとりの女」(98~01)で人気を博す。『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』(09)で初めてデッドプールを演じた。主な出演作は『あなたは私の婿になる』(09)、『[リミット]』(10)、『グリーン・ランタン』(11)など。『デッドプール』(16)でゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされた。私生活では、スカーレット・ヨハンソンと離婚後、ブレイク・ライヴリーと再婚した。■著者プロフィール山崎伸子フリーライター、時々編集者、毎日呑兵衛。エリア情報誌、映画雑誌、映画サイトの編集者を経てフリーに。映画やドラマのインタビューやコラムを中心に執筆。好きな映画と座右の銘は『ライフ・イズ・ビューティフル』、好きな俳優はブラッド・ピット。好きな監督は、クリストファー・ノーラン、ウディ・アレン、岩井俊二、宮崎駿、黒沢清、中村義洋。ドラマは朝ドラと大河をマスト視聴写真3枚目以降=(C)2018Twentieth Century Fox Film Corporation
2018年06月06日インパクト抜群のタイトルが、「一体なにごと!?」と興味をそそられる『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』。物語のもととなったのは、2010年の「Yahoo!知恵袋」へのある投稿。妻の謎の行動を嘆く夫からの質問は一躍注目を集め、同年にはボーカロイド曲に派生、翌年にはコミックエッセイ化、そして今回、榮倉奈々×安田顕のW主演で実写映画化が実現した。榮倉が演じるのは、夫が帰る時間に合わせて、死んだふりを繰り返す妻・加賀美ちえ。一方、安田が扮するのは、妻の本音がわからず右往左往する年上夫・じゅん。そんな凸凹夫婦が、ちょっぴり変わったコミュニケーションを通じて見いだした“夫婦のあり方”とは?■夫は妻の考えていることがわからなくて当たり前…?「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。どういうことなのでしょうか?」という「Yahoo!知恵袋」への投稿から生まれたコミックエッセイを原作に、『デトロイト・メタル・シティ』の李闘士男監督が実写映画化した本作。脚本は、ドラマ『コウノドリ』シリーズ(TBS系)の坪田文が手掛けた。結婚3年目のある日、夫・じゅん(安田)が帰宅すると、妻・ちえ(榮倉)が口から血を流して倒れていた! 「救急車、救急車」と大慌てのじゅんを横目に、笑みを浮かべるちえ。それからというもの、あるときはワニに喰われていたり、またあるときは頭に矢が貫通していたり、はたまた戦場で名誉の死を遂げていたり…ちえの死んだふりはますますエスカレートするばかり。妻が何を考えているのかがわからず、「寂しいだけ?」「かまってほしいの?」と悩むじゅん。そんなじゅんの相談相手でもある後輩の佐野壮馬(大谷亮平)は、「嫁が考えていることを深く考えても仕方ない」とピシャリ。そして、壮馬の誘いによって夫婦同士で夕食をともにすることになり、ここから2組の異なる夫婦関係が描かれていく。■榮倉奈々&安田顕のヘンテコ(!?)凸凹夫婦超フツーの会社員で、いつでも冷静な夫・じゅんと、予測不能な行動で夫を振り回す妻・ちえの加賀美夫妻は、まもなく結婚3年を迎える。じゅんはバツイチで、前回の結婚生活が3年で終止符を打っていることから、このタイミングで毎日死んだふりをする妻の本心がわからず苦悩する。その苦悩はやがてあきれ、苛立ちに…そして、その先に待っていたのは大きな不安。何を聞いても「月がきれいですね」とほほえむちえに、じゅんはさまざまな方法でコミュニケーションをはかろうとする。けれども、そんなじゅんの葛藤を楽しむかのように、ちえは日々、充実感に満ちた笑顔を見せるのだった。■野々すみ花&大谷亮平の一見(!?)完璧夫婦それに対して、仕事ができるイケメン夫・壮馬と、キャリアウーマンの美人妻・由美子(野々すみ花)の佐野夫妻は、結婚5年目。一見、完璧に見える夫婦だが、結婚生活に対して2人は互いに思うところがあった。夫婦仲の悪化を懸念し、何か問題が起こりそうになれば常に先回りして夫婦の問題の爆弾処理を行ってきた壮馬。そんな彼の考えを聞くたびに「そうなのか!?」と新鮮な反応を見せるじゅんは、壮馬の思い描く“夫婦像”に対して、井の中の蛙状態。一方、妻である由美子もまた、常に強い自分を保ってきた女性で、いつでも「がんばらなくていい」というスタンスで夫婦生活を送るちえとは対照的だ。■夫婦の会話には裏と表がある「うまくかわしていきましょう。ドッカーンとなったときは、夫婦こっぱみじんですから」。壮馬は、死んだふりをする妻の気持ちがわからずにモヤモヤとしているじゅんにそう告げる。それはつまり、夫婦は本音でぶつかることはせずに表面的に取り繕うということ。壮馬は「夫婦なんて他人同士、すべてを知ることはできない」と楽観的だ。一方でじゅんは、不可解な行動をとるちえの気持ちを察しようと、不器用ながらも奮闘する。おもしろがる壮馬に「おもしろい嫁じゃなくて、普通の嫁が良いの。何が言いたいのかわからない…」とぼやきつつ。壮馬が言うように、夫婦の会話には表と裏がある。たとえば妻の夫に対する「後でやるからそのままにしておいて」という言葉は、往々にして「やっておいてくれたらありがたい」という気持ちが乗っかっているものだ。けれどもそれは、2人が一緒の時間を過ごす中で感じられるようになっていくこと。その積み重ねで、夫婦として唯一無二のコミュニケーションが培われていくものだろう。言葉どおりに気持ちは伝わらない、そして、本心は言葉どおりではないかもしれない。ちえは“死んだふり”というわかりやすい(わかりにくい!?)方法をとったが、どの夫婦でも“言動”の裏に本心が隠れていることがある。そこをいかに読み取っていくか、向き合っていくかが夫婦生活を円満に進める秘訣(ひけつ)なのかもしれない。婚姻届を提出しただけでは完成しない、本当の“夫婦になるため”に必要なことは一体何なのか。加賀美夫婦と佐野夫婦、相反する2組の夫婦は、その答えを導き出すヒントを与えてくれることだろう。■夫婦のカタチとは何なのか?映画鑑賞後、胸に残るのは温かいセリフの数々。登場人物たちの言葉に、各々の“人柄”がシンプルに反映されているのも本作の特長で、とりわけ予測不能な行動を繰り出すちえがサラッとつぶやく一言一言には、心にジ~ンと響くものがある。ほかにも、妻に先立たれた老夫や、家族に邪険にされながらも妻を愛する上司がふともらす言葉には、さまざまな夫婦のカタチが垣間見える。そして、カタチは違えどそれぞれにすてきな夫婦愛に触れることで、忙しい毎日の中で忘れかけていた「夫婦の時間を大切にしたい」という素直な気持ちが、じんわりとよみがえってくる。全身全霊で披露する“死んだふり”がひたすらかわいい榮倉と、戸惑いながらも、妻を突き放すことなく優しく包み込むじゅんを好演する安田とのコンビネーションはまさに絶妙!そんな愛おしき夫婦の会話と、一風変わったコミュニケーションを通して伝わる“ほっこり感”を、ぜひとも劇場で味わってみてほしい。映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』サラリーマンのじゅんが仕事を終えて帰宅すると、玄関で妻のちえが口から血を流して倒れていた! 動転するじゅんだが、「ククク……」と笑うちえの傍らにはケチャップ。ちえは死んだふりをしていたのだ。それから、ちえの死んだふりは徐々にエスカレート。寂しいだけなのか、何かのSOSのサインなのか――。予測不能なちえの行動には、“秘密”があった。公式サイト:
2018年06月06日無責任“俺ちゃんヒーロー”の大暴れを描くシリーズ最新作『デッドプール2』を引っさげ、初来日を果たしたライアン・レイノルズが取材に応じ、見どころや製作の舞台裏、さらに妻で女優のブレイク・ライヴリーとの夫婦関係について語ってくれた。■テーマは「家族」ひょっとしてイイ話?『アベンジャーズ』『スパイダーマン』といったマーベルヒーローの中でも、異彩を放ちまくるウェイド・ウイルソン/デッドプール(ライアン)が本作では、なんと人助け!恋人のため「善良な人間になる」と誓い、未来からやって来た殺人マシーンから、特殊能力を秘めた少年を守ろうと奮闘する。テーマはずばり「家族」…って、ひょっとしてイイ話なの?デッドプールのくせに?「それは見てのお楽しみだけど、確かに疑似家族の姿を通して、僕らなりに伝えたいメッセージはあるよ。もちろん、相変わらず、やりたい放題で、ほかのヒーローなら絶対な無理な言動もOKっていう特権がある。キャプテン・アメリカじゃないからね(笑)。大げさに世界や銀河を救ったりはしない。1人の少年に手を差し伸べるだけだ。もちろん、ファイトシーンは見どころだよ。1作目はザコキャラ相手に銃を使っていたけど、今回はケーブルっていう強敵が現れて、ナイフを使った接近戦が増えた。首の血管が浮き出るような、より危険な肉弾戦なんだ」■失敗作も笑い飛ばす!「自分で自分を笑えることが大切」前作を観ているファンなら、ライアン本人が過去に主演したヒーロー映画『グリーン・ランタン』のことを失敗作だと認めているのは、ご承知のはず。実は本作でも、そんな『グリーン・ランタン』いじりは健在である。「自分で自分を笑えることが大切だし、自虐的にネタにできるのは役得だよね(笑)。こればっかりは、好きでやってるよ!」とライアン。ただし、デッドプールを演じる上でのトレーニングや肉体改造には余念がない。「だって、もう41歳だからね。撮影中にケガなんかしたら、それこそ痛々しくて笑えないよ…。何より、100%デッドプールになりきるには、心身ともパーフェクトな状態でなければいけない。ファンに、ごまかしは通用しないからね」■編集中にディズニーがフォックスを買収!辛辣ジョークもお蔵入りに80年代のポップカルチャーをベースにした“小ネタ”の数々も『デッドプール2』の目が離せないポイント。「今回も脚本家チームと知恵を絞って、まるでイースターエッグのように随所に散りばめているよ。1度や2度見た程度じゃ、すべてをチェックはできないはず」と胸を張る一方で、「法的な理由でNGになったネタも、山ほどあるよ。それに編集のタイミングで、ディズニーがフォックスを買収したせいで、撮影してあったディズニーに対する辛辣なジョークは捨てざるを得なかったんだ」と舞台裏を明かす。ただし、ガッカリする必要はなし!誰もが知るハリウッドの超A級スターが(しかも2人も!)、ぜいたく過ぎるカメオ出演を果たしているので、ぜひ見つけてほしい。これこそ、本当に1度や2度見ただけでは、気づけないかも。■ぶっちゃけ、アベンジャーズ入りに興味ある?ディズニーによる買収劇によって、デッドプールが『アベンジャーズ』に参戦する可能性もゼロではなくなった。ライアン本人は、ぶっちゃけ興味ある?「うーん、個人的にアイディアは浮かばないな。そもそも、デッドプールがアベンジャーズの一員として、うまくやっていけるはずないしね。きっと、仲間入りした5分後には、誰かが僕のこと、殺したくなっちゃうよ(笑)。ただ、アンサンブルは無理でも、誰か1人とペアリングするというのは、アリじゃないかなあ。クールだと思うよ」『デッドプール2』では未来から来た強敵のケーブルを倒すため、特殊能力者をかき集めたスペシャルチーム“Xフォース”が大活躍!そして、その“Xフォース”を軸にした新たな映画の企画も動き出している。「いままさに、才能あふれるドリュー・ゴダード監督と一緒にアイデアを練っている段階。『デッドプール』とは、また全然違うテイストにしようって話をしているところだよ。日本で撮影するのもいいね。『ウルヴァリン:SAMURAI』みたいにさ」■妻と一緒に「メットガラ」に行くのは、勇気が必要?ウェイド・ウイルソン/デッドプールとヒロインのヴァネッサとの恋愛模様も気になるところ。ライアンいわく「お互いを見つけあった、完ぺきなカップル」だといい、さらに「僕と妻のブレイクの関係性が反映されているかもね」とおのろけ発言も。ライアンは脚本にも携わっているので、この言葉にうそはないだろう。「僕ら夫婦は年齢が離れているから、ミレニアム世代の彼女に意見を求めることもあるよ。例えば、『君たちの世代は、バーブラ・ストライサンドって知ってるの?』とかね。ただ、あまりに映画の内容を話し過ぎたりはしない。彼女が完成した映画に、どんなリアクションを示してくれるか楽しみだからね。『デッドプール2』をNYプレミアで観た彼女は、『泣いて感動した』と言ってくれたよ!!」ちなみに「自分自身にとってのヒーロー的行動は?」と聞くと、「妻と一緒にメットガラに行くことだね」とポツリ…。世界中のセレブが集まるファッション界最大のイベントも、デッドプール=ライアン・レイノルズにとっては、勇気が試される時間のようだ。『デッドプール2』は全国にて公開中。(photo / text:Ryo Uchida)■関連作品:デッドプール2 2018年6月1日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved
2018年06月04日主演作『デッドプール2』を引っさげ、初来日を果たしたライアン・レイノルズが5月30日(水)、渋谷駅前のスクランブル交差点にサプライズ出没!移動中のバス車内では、国内メディアを対象とした来日インタビューに応じるという斬新なプロモーションを行った。■“デップー”が渋谷に!スクランブル交差点は大騒ぎ!?この日ライアンをはじめ、ライアンのエージェントや配給、宣伝スタッフ、そして取材を行う媒体関係者ら20数名を乗せた大型バスは、宿泊先である六本木のホテルを出発すると、一路、いまや外国人観光客の定番スポットとなった渋谷駅前のスクランブル交差点に。小雨がパラつくなか、“デップー”ことライアンがバスから降り立つというまさかの事態に、行き合う人々も驚いた様子だった。それでも、当のライアンは、駅に向かって横断歩道を闊歩しながら「もっと人が多いって聞いていたけど、平日だから、それほどもないかな?」と余裕の発言。「フォトグラファーはずっと真正面から狙っていたけど、本当は横からも撮ってほしかったんだ。ビートルズの『アビイ・ロード』みたいにね」とおどけてみせた。■愛する『ウルヴァリン:SAMURAI』が撮影された増上寺でヒット祈願渋谷をあとにしたライアンは、再びバスに乗り込み、次なる目的地である港区芝公園・増上寺へ。ここはデッドプールが愛してやまない(?)ウルヴァリンが『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年公開)にて、壮絶なバトルシーンを繰り広げた縁深い場所。デッドプールの精鋭コスプレ集団に出迎えられたライアンは、大殿をバックに記念撮影。お隣の安国殿にて、映画のヒット祈願を行った。ちなみに六本木から渋谷、そして渋谷から増上寺への移動時間を使って、ライアンは同乗したメディアに向けて、グループ形式のインタビューを実施。ライアン本人もこのユニークな手法にご満悦で、記者からの質問にノリノリで回答してくれた。気になるインタビューは近日中に掲載予定だ。『デッドプール2』は6月1日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:デッドプール2 2018年6月1日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved
2018年05月30日『ルーム』で一躍注目を集めた天才子役ジェイコブ・トレンブレイが、『ワンダー 君は太陽』のPRのために来日。同じく『デッドプール2』を引っさげ来日中のライアン・レイノルズを探し回り、ついに対面を果たしたことを、先ほど自身のSNSで報告した。全世界800万部突破の児童小説「ワンダー」(R・J・パラシオ著)を実写版『美女と野獣』の製作スタッフが映画化した本作。ジェイコブは、生まれつき特別な顔を持ち何度も手術を繰り返してきたが、10歳になって初めて学校に通い始める主人公オギーを熱演。彼を見守る両親役のジュリア・ロバーツ&オーウェン・ウィルソンら実力派が脇を固め、今年イチバンの優しく、温かな涙を誘う感動作となっている。『ルーム』で初来日した際も、自身のインスタグラムを何度も更新していたジェイコブ。今回は、時同じくして憧れの“デップー”ことライアン・レイノルズも日本にいる!とのことで、ライアンが高層ビルから東京の景色をバックに撮った写真をアップすると、すかさず真似っこ。「どこにいるの?! デッドプールハントが始まった…」と自身も高層ビルの窓際から投稿。さらには、東京ディズニーリゾートでも“デップー”探し…。そんなジェイコブくんは、先ほどついに「見つけた!」と念願のライアンとの2ショットをアップ!「信じればやり遂げられるんだね!!!」「ライアン、あなたは最高」と笑顔いっぱいのガッツポーズ。ライアンもその写真をシェアし、同じカナダ・バンクーバー出身のジェイコブとの東京での対面を喜んでいた。日本のファンからも「ジェイコブ君、よかったね!」「可愛すぎるー」「この2ショットはヤバい!!」と歓喜の声が上がっている。『ワンダー 君は太陽』は6月15日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。『デッドプール2』は6月1日(金)より全国にて公開。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ワンダー 君は太陽 2018年6月15日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.デッドプール2 2018年6月1日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved
2018年05月30日2010年、「Yahoo!知恵袋」にて投稿された内容が話題を呼び、ついには映画化となった『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』から、榮倉奈々が演じる妻・ちえが“死んだふり”ではなく、安田顕演じる夫・じゅんに“いってらっしゃいのキス”をねだる場面写真が公開された。榮倉さん渾身の15パターンもの“死んだふり”が早くも話題をよんでいる中、今回公開されたのは“死んだふり”ではなく、突然、いってらっしゃいのキスをねだる妻・ちえの姿だ。「え、なに?」と驚く夫・じゅんの姿も見ることができ、「新婚じゃあるまいし」と拒否すると「これが今生の別れになるかもしれませんよー」と返すちえ。なにかかみ合わないコミュニケーションに釈然としないじゅん。前日の夜、初めてちえの“死んだふり”に遭遇したじゅんは、次はチューをせがまれ、戸惑うばかり。そしてこの後、毎晩“死んだふり”で帰りを迎えられることを、じゅんはまだ知らない…。本作では、「“死んだふり”をするぶっとび妻」と「超フツーの冷静夫」という、それぞれにヘンなところや、足りないところがある凸凹夫婦だが、ふたりでいるとしっくりくる…そんな夫婦像を榮倉さんと安田さんが絶妙のコンビネーションで作り上げている。李闘士男監督は「榮倉さんはごく自然に1本通してのトーンを持ちつつ、前半の“死んだふり”するコミカルなパートから、後半のドラマパートへと繋げていってくれた」とその力量をふり返る。また、安田さんについても「突然妻に死んだふりされるようになったバツイチ夫の苦悩をよく表現してくれました。あと焦っているとき、少し早口で台詞を言われるんですけど、そういうときの安田さんがすごく可愛らしいんです(笑)」と称賛した。結婚3年目の夫婦が、“死んだふり”を通して互いを見つめ直し、たどり着いた“本当の夫婦”になるための答えとは――。泣いて笑って、観た後には最高に愛おしい気持ちになれるハートフル・コメディを是非チェックして。『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年05月30日6月1日の『デッドプール2』日本公開に先立ち、“デップー”、“俺ちゃん”の愛称で親しまれるデッドプール役のライアン・レイノルズが、5月28日ついに初来日。成田国際空港には、彼を一目見ようと300人ものファンが詰めかけた。『アベンジャーズ』『スパイダーマン』など、マーベルヒーローの中でも最高に個性的なデッドプール。全世界に“デップー旋風”を吹き荒らした常識破りの無責任ヒーローを創り上げたライアンは、「僕はあの映画を作ろうとして、ほぼ11年の人生をかけた」とふり返り、想いの強さを語っていた。また前作では、ゴールデン・グロー ブ賞コメディ/ミュージカル部門の作品賞にノミネートされた初の実写版スーパーヒーロー映画として称賛され、ライアンも最優秀男優にノミネートと大きな話題に。今作では、オープニング・テーマ曲を歌う世界的歌姫セリーヌ・ディオンや、元サッカー選手デヴィッド・ベッカムといったビッグネームとのコラボが話題に上がっている。そんな日本でも情報解禁される度に大きな話題となっている『デッドプール2』を引っさげ、ライアンが来日!来日前には、俺ちゃんが西郷隆盛の銅像に寄り添う画像をSNSに投稿し、日本へ向けて出発したと報告も。成田空港にはファン300人が2Fまで埋め尽くし、中にはコスプレをしているファンや、NYのプレミアにまで出向いたというファンも。そしてついにライアンがファンの前に登場すると、黄色い声援が響き渡った。また、ライアンは写真やサイン、握手など丁寧に応える姿も見られ、「ようこそ、日本へ!」という呼びかけには、「Thank You」と笑顔を見せる場面もあった。なお、ライアンは翌29日にはレッドカーペットイベントの参加を予定だ。『デッドプール2』は6月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:デッドプール2 2018年6月1日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved
2018年05月28日2010年、「Yahoo!知恵袋」に投稿内容が映画化となった『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』から、この度榮倉奈々が演じる妻・ちえが“死んだふり”でワニに喰われている本編映像が公開された。この度公開された本編映像には、会社から帰った夫のじゅん(安田顕)が玄関のドアを開けると、妻・ちえ(榮倉さん)が前日にケチャップの血を流して“死んだふり”をしていたのを思い出すところからスタート。意を決してドアを開けると、なんと今度はワニに喰われて横たわるちえの姿が!「喰われてる…」と繰り返しつぶやくじゅん。ちえをワニの口から引っ張り出すと、彼女は「ワッ!」と息を吹き返し、「危なかった…もう少しで消化されるところでした。あなたは命の恩人です!ありがとう!」とじゅんに抱きつくのであった。「奇跡の生還だね…」とやさしく返事をしながらも戸惑うじゅんをよそに、「さあ、ご飯にしましょう!」と楽しそうにキッチンへ向かう、ちえのお茶目な姿も見ることができる。15パターンもの“死んだふり”が早くも話題をよんでいるが、“死んだふり”の撮影は、李監督の「くだらないことこそ本気で」という号令のもと、各スタッフが力を発揮したシーンのひとつ。スタッフの熱量の高さもすごく、本物と瓜二つのワニまで用意された。そのワニにちえが喰われるくだりでは、本番前にメイク担当が「これ、ローションかなんかでワニのヨダレを足さなくていいですか?」と機転を利かせる場面もあったとか。監督も、そんなスタッフの熱用に答えるように、最もこだわったのは“死んだふりをしながらちえが喜んでいる姿”をちゃんと撮ることと語る。どの面を切り取っても見逃せない“死んだふり”を、是非本編映像からチェックしてみて。『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年05月23日マーベル史上最もやりすぎなヒーロー、デッドプールを演じるライアン・レイノルズが、新作『デッドプール2』を引っさげ、5月29日(火)に来日することが明らかになった。2016年に公開された前作を振り返り、「僕はあの映画を作ろうとして、ほぼ11年の人生をかけた」と、並々ならぬ強い思いを語ったライアン。 全世界に“デップー旋風”を吹き荒らした前作に輪をかけて、予算もスケールもグレードアップした自信作を引っさげ来日することが決定し、5月29日(火)に行われるレッドカーペットイベントに、本作に出演する忽那汐里と共に参加する予定。作品の世界観をイメージした大規模な本イベントで一体なにを語るのか?予測不可能な“俺ちゃん”ライアンの振る舞いにも注目が集まる。前作は、ゴールデン・グローブ賞コメディ/ミュージカル部門の作品賞にノミネートされた初の実写版スーパーヒーロー映画として称賛され、ライアンも最優秀男優にノミネート。待望第2弾となる本作は、予算もスケールも超グレードアップしているようだが、一体どんな興奮と笑いを届けてくれるのだろうか?一方、ライアン扮するデッドプールについて、デヴィッド・リーチ監督は「ライアンは、コミックブックのキャラクターを自分のブランドにしてしまった。彼は現実世界で、まさにデッドプールなんだ」と言い、デッドプールのクリエイター、ロブ・ライフェルドも「コミックを裏切っておらず、最大・最高の世話と愛情が注がれているから、映画が“デッドプール”のベストだ。なによりライアンは、デッドプールとぴったり合っている」と、双方とも“デッドプール=ライアン・レイノルズ”だと絶賛している。『デッドプール2』は6月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:レッドカーペット 2015年8月15日よりシネマート新宿ほか全国にて公開© 2014 Noori Pictures, All Rights Reserved
2018年05月11日榮倉奈々と安田顕のW主演で「Yahoo!知恵袋」投稿から始まった伝説のコミックエッセイを実写映画化する『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』から、映画のワンシーンを切り取った、6秒間のぶっとび予告6種が公開された。今回公開された6種類の映像では、「ロミジュリ編」「何で!?編」「笑って泣いて編」など、あらゆる手段を使って “死んだふり”をし続ける妻・ちえの姿と、それに振り回される夫・じゅんのぶっとびな日常を垣間見ることができる。■ロミジュリ編ちえの“死んだふり”はエスカレートし、やがてロミオとジュリエットまで登場。ジュリエットとなって悲恋の“死んだふり”をしているちえに、全力でつきあうじゅん。目覚めたジュリエットの「あなたはどうしてロミオなのー?」というセリフに、十字架を握りしめ「お父さんがそう付けたからー」と返すじゅんの姿に、切実さを感じずにはいられない。■何で!?編ジュリエットに続いて、口から血(ケチャップ)を流した“死んだふり”、名誉の戦死(もちろん“死んだふり”)から、矢に頭を貫かれ、はたまた落ち武者になったりと、5パターンの”死んだふり“が登場。でも、何で!?妻には何か秘密がある?■キャスト編ぶっとび妻を演じる榮倉さんと、振り回される夫を演じる安田さんにフィーチャー。“死んだふり”が夫婦を救う?■笑って泣いて編単にぶっ飛んでるだけではない!?笑って泣いて最高にいとおしい映画、それが『妻ふり』。■ワニ編ワニの完成度の高さと、喰われている妻・ちえを見たじゅんの表情に注目。まだまだ“死んだふり”は続く!■まさかの実話編口から血(ケチャップ)を流して死んでいる(!?)妻が、突然「わぁ!」と生き返り、夫は腰をぬかす…。これがまさかの実話。“死んだふり”という入口からは予測できない、味わい深いラストへとたどり着く本作。泣いて笑って、観た後には最高に愛おしい気持ちになれるハートフル・コメディは、大切な人を誘って劇場で確かめてみて。『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年05月11日ライアン・マッギンレーの写真展「MY NY」が、2018年4月6日(金)から5月19日(土)まで、東京・六本木の小山登美夫ギャラリーで開催される。2001年に自費出版した初の作品集「The Kids Are All Right」で才能を見出され、2003年にニューヨークのホイットニー美術館において、史上最年少となる25歳で個展を開催。以来、写真、アート界の範疇を越えて一躍時代の寵児となった写真家、ライアン・マッギンレー。2016年には東京オペラシティ アートギャラリーにて、作家自らがセレクトした代表作約50点を展示した大規模展「ライアン・マッギンレー BODY LOUD!」が開催されたが、本展は約2年ぶりとなる日本での個展開催となる。会場には、2017年に開催されたアメリカ・デンバー現代美術館での個展「The Kids Were All Right」の出展作より、約10点の作品を展示。これらの作品は、1998年~2003年にマッギンレーがニューヨークはダウンタウンで友人やアーティスト仲間を撮影した前述の作品集「The Kids Are All Right」に掲載されたもので、デンバー現代美術館で初公開されたポラロイド作品や、キャリア初期に使用されていたカメラ、当時のZINEなども合わせて公開される。【開催概要】ライアン・マッギンレー展「MY NY」開催期間:2018年4月6日(金)〜5月19日(土)会場:小山登美夫ギャラリー住所:東京都港区六本木6-5-24 complex665ビル2F時間:11:00〜19:00休廊日:日、月曜日および祝日入場料:無料※今回は、アーティストのオープニング来日は無し。
2018年03月30日小山登美夫ギャラリーでは、ライアン・マッギンレーによる待望の個展「MY NY」を4月6日から5月19日まで開催する。Ryan McGinley “Self Portrait Bathroom”2000/2016C-print41.0 x 61.0 cmediton of 3© Ryan McGinley, Courtesy of Team Gallery, New York / Tomio Koyama Gallery, Tokyo2016年に東京オペラシティ アートギャラリーにて開催した、日本の美術館では初の個展となる「ライアン・マッギンレー BODY LOUD!」が大きな反響を呼んで以来、2年ぶりの日本での個展開催となる本展では、アメリカのデンバー現代美術館で2017年に行われた個展「The Kids Were All Right」の出展作より、約10点を展示する。これらの作品は、1998年から2003年にマッギンレーがニューヨークのダウンタウンで友人やアーティスト仲間を撮影した伝説の自費出版作品集『The Kids Are All Right』に掲載。彼らが大胆に、自由奔放に、快楽主義的に生きている熱気を捉えた、ライアン・マッギンレー活動初期の作品となる。Ryan McGinley “Dash (Soho Silhouette)”2000/2016C-print76.0 x 114.0 cmediton of 3© Ryan McGinley, Courtesy of Team Gallery, New York / Tomio Koyama Gallery, Tokyo彼自身、当時は「毎日毎日写真が撮りたくてたまらなくて、もう狂ってるみたいな感じだった」と語るように、カメラ付きの携帯電話もなく、インターネットが登場する前の時代に、一晩にしてフィルムを20~40ロールも撮る日々を、2003年にデジカメが登場するまで6年間にわたり続けた。当時のアメリカはブッシュ政権時代。2001年の「9.11」アメリカ同時多発テロの影響が続いていた絶望感漂う時期に、マッギンレーの作品は美しく、日々の瞬間や人生は陽気で好奇心に満ちた胸躍らせるようなものだと伝えてくれる。そして、マッギンレーはこれらの作品を『The Kids Are All Right』に掲載し、自ら雑誌社、画廊、尊敬する作家達に送り、ホイットニー美術館での個展開催へと繋がる。ライアン自身が、新しいメディアによって自己表現の流れを作り出したのである。Ryan McGinley “Oliver (East Village)”2002/2016C-print69.0 x 102.0 cmediton of 3© Ryan McGinley, Courtesy of Team Gallery, New York / Tomio Koyama Gallery, Tokyo本出展作の、マッギンレーの原点となるニューヨークでの刺激的な人々の交流、生活を切り取った光景は、まるでプライベートとパブリックの境界が混在する現代のデジタル社会を予感させているようで、彼の時代に対する先鋭的な感覚に改めて驚かされるだろう。さらに、今回、デンバー現代美術館で初めて公開されたポラロイド作品や制作初期に使用していたカメラ、当時制作したZINE等もあわせて展示。本展は、「彼の表現の原点」を作品として日本で初めて公開し、マッギンレーの世界観がごく初期から成立していたことを表わす貴重な機会となる。初日となる4月6日には、18時から20時までオープニングレセプションを開催。なお、今回はアーティストの来日は無し。【展覧会情報】ライアン・マッギンレー「MY NY」会期:4月6日〜5月19日会場:小山登美夫ギャラリー住所:東京都港区六本木6-5-24 complex665ビル2F時間:11:00〜19:00休廊日:日曜・月曜・祝日入場無料
2018年03月29日榮倉奈々&安田顕の“夫婦役”W主演で話題を呼ぶ『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』。このたび、榮倉さんが数々の“死んだふり”を披露する予告編と、印象的なシーンをモチーフにした本ポスターが公開。“夫”安田さんがついに、誰もが不思議に思う「なんで“死んだふり”するの!?」を“妻”榮倉さんに突きつけている。原作コミックエッセイの基になった「Yahoo!知恵袋」の投稿は、現在410万以上の閲覧、1,700以上の回答が寄せられているという本作。「“死んだふり”の撮影は早く終わらないかなと思うほど本当に大変でした(笑)」とふり返る榮倉さんは、劇中でなんと15パターンもの死んだふりに全身全霊で挑んでいる。結婚3年目「妻が突然、死んだふりを始めました」…今回解禁となった予告編は、穏やかで平和な日々を過ごしている幸せな夫婦の姿から一転、結婚3年目のある日、じゅん(安田顕)が会社から家に帰ると、妻のちえ(榮倉奈々)が死んでいる(!?)まさかのシーンから始まる。救急車を呼ぼうと慌てふためく中、「わぁ!」と生き返るちえにじゅんは腰をぬかし、絶叫。そんなじゅんに、ちえは「驚きました?」と嬉しそう。あるときは、名誉の戦死を遂げ、またあるときは矢に頭を貫かれ。その姿にじゅんは「よくできてるね~」と感心してみせたり、落ち武者となって死んだふりをしているちえに全力でつきあってみるも、「身が持たない」とポロリ。「なんでこんなことするの?言いたいことあるなら言ってよ…」と次第に冷静さを失っていく。近所からも不審がられ、エスカレートする“死んだふり”に、「妻の気持ちがわからない!!」「家に帰るのがこわい…」と、じゅんは戸惑い、悩み、不安は募るばかり。誰もが不思議に思う…「なんで“死んだふり”なんてするの!?」「夫婦なんて結局は他人同士。どうやっても全部わかり合うことなんてできないんですよね」と言うのは、会社の後輩・佐野(大谷亮平)。また、「苦労してそれを乗り越えていけばいい。気がつきゃ、2人は夫婦になってるさ」と語るちえの父親(蛍雪次郎)。さまざまな夫婦の形が垣間見えるが…。エスカレートしていく“死んだふり”に翻弄されながらも、妻を理解しようと真摯に向き合う夫・じゅん。やがて物語は、入口からは予測もできない味わい深いラストへとたどり着く。結婚3年目の夫婦が、見つけだした“本当の夫婦”になるための答えとは――。なお、予告編内には「チャットモンチー」が歌う主題歌「I Laugh You」も解禁。「別にふざけてるわけじゃない…愛する君 自由な君」という優しい歌詞と、軽やかなメロディが、ちえとじゅんのオリジナリティ溢れる関係と2人の想い、そして“死んだふり”に隠された妻から夫への秘密のメッセージをポップでキュートに表現、ハートフルな楽曲に仕上がっている。さらに本ポスターでは、榮倉さんと安田さんが共に「印象深い」と語る「ワニに喰われるシーン」をモチーフに起用。嬉しそうなちえと困った顔のじゅん…という2人の対照的な表情も意味深げなビジュアルとなっている。『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年03月26日ライアン・ジョンソン監督は、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が全てのファンに受け入れられないことを予測していたそうだ。ジョンソンがメガホンを取った人気シリーズ第8弾は、ファンや批評家の間では賛否両論となる作品になっているものの、今月18日に開かれた第23回エンパイア賞では最高賞となる作品賞を受賞した。ライアン・ジョンソンと映画評論家のカリーナ・ロングワース(C)BANG Media Internationalそれについてジョンソン監督は感激しながらも、その受賞に驚いたかとBANGショービズから尋ねられると「分からないな。批評家たちはくどくど言っているけど、ファン達はとても素晴らしい反応をしてくれているよ」「これは『スター・ウォーズ』作品の1つだから、ファン全員がなんでも受け入れてくれるものではないと分かってるよ」「たまにネットで映画を見てくれた人たちの反応を見たりするけど、気に入らなかった人たちが非難しているのも知ってる」「でも賛否については批評家たちと同じくらいの割合かな」と答えた。同作にはルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルとレイア姫役のキャリー・フィッシャーというオリジナル三部作の顔ぶれが登場しているが、ジョンソンは畏敬の念をなんとか抑えながら仕事をしていたようで、2016年12月に突然他界したキャリーと仕事をできたことは光栄だったと話した。「(2人との仕事は)最高だったね。『うわぁ、マーク・ハミルだ』『うわぁ、キャリー・フィッシャーだ』という畏敬の念に襲われるばかりだったから」「でもそれが収まって、『この人は1人の友人で同僚で、仕事仲間』と思えるレベルにたどり着いたんだ」「マークとはもちろん、素晴らしい仕事仲間としての関係が築けたし、キャリーと一緒に仕事をするチャンスが得られてとても光栄だよ」(C)BANG Media International
2018年03月25日クリエイタ―ズ・ファイルでお馴染みの、ロバート秋山扮する世界的ファッションデザイナーYOKO FUCHIGAMIが、きものブランドのふりふイベント「ふりふときものでうたげ」にて、3種類の着物デザインを発表。2018年3月24日(土)から4月2日(月)までの間、東京・池袋パルコミュージアムで開催の「クリエイターズ・ファイル祭」にて展示される。また、一見シンプルにみえる白い着物「祝儀FUCHIGAMI」は、祝いの席で着て欲しいという願いを込めて、バックスタイルにご祝儀風のデザインを配した。「分離FUCHIGAMI」と名付けられたピースは、道路の中央分離帯に落ちているものを再利用したというから驚き。草履の鼻緒も工事用のロープで編んでエコなスタイルを提案している。なお、YOKO FUCHIGAMIがデザイン着物を発表したイベント「ふりふときものでうたげ」は、"キカガクテキ日本昔話"をテーマにしたふりふの2018年着物コレクションを披露するイベントだ。今シーズンは、誰もが知る日本昔話のモチーフをレトロポップな世界観に落としこんだデザインが特徴となっている。イベントには、YOKO FUCHIGAMIが登場し、ファッションチェックも行われた。会場には「フルフルドシュクル(frou frou de sucre)」、「レモンノイレモン」のカラフルなアクセサリーを展開する物販も用意され、お昼時に嬉しいフリードリンク&フリーフードも提供。フードは、代々木上原に店を構えるフレンチビストロ「サンカントサンク」が担当した。【詳細】YOKO FUCHIGAMI着物展示展示期間:2018年3月24日(土)~4月2日(月)会場:パルコミュージアム住所:東京都豊島区南池袋1-28-2 池袋パルコ本館7F入場料:一般500円、学生400円、小学生以下無料【問い合わせ先】ふりふ本部TEL:03-6810-8815
2018年03月12日『デッドプール』シリーズで無敵のヒーローを演じているライアン・レイノルズが、「廊下」を怖がっている動画を公開した。その日は『デッドプール2』の撮影だったようで、デッドプールのコスチュームを着用しているライアンが床、壁、天井、すべてが真っ白で狭い廊下を歩いている。動画を自撮りしながら「ものすごく長くて、ものすごい怖い廊下を歩いているんだ。メッタ刺しにされて死んじゃうような廊下だよ」と実況中継した。続いて2本目の動画が公開に。「恐ろしい廊下にまた戻ってきたよ。今度は安全だ。用心棒のヘイリーを連れてきたからね」と横にいる女性スタッフ・ヘイリーを映すライアン。親指を立てて「まかせて」という表情のヘイリーと、必要以上に廊下を恐れているライアンとの対比がなんとも愉快。その後もライアン節は続く。「みんなが知らないことだけど、ここの廊下は全体が凍結させた肝炎でできているんだ。だからここのコンクリートブロックはものすごく頑丈なんだよ。新しいことを学べてよかったね」。ライアンは肝炎(hepatitis)という単語の響きが好きなのか、ジョークを言うときにたびたび使う。「Entertainment Weekly」によると『デッドプール』でもこの単語を用いたジョークのセリフがあったのだが、残念ながらカットされたのだそうだ。(Hiromi Kaku)
2018年03月02日