現代を代表する世界的歌姫、セリーヌ・ディオン。その類い希な才能と、天真爛漫な人柄、そして運命的な人生から生まれた愛に溢れる映画が『ヴォイス・オブ・ラブ』だ。その比類無き存在からインスピレーションを受け、製作費30億円をかけて喜びと幸福に満ちたヒロイン、アリーヌの物語を誕生させたのは、フランスのエンターテインメント界の宝とも言える国民的スター、ヴァレリー・ルメルシエだ。セリーヌに関する資料を読み込み、脚本執筆、監督、主演を務め、“愛の声”が響き渡る魅力的な作品を作り上げた彼女に、作品への思いを聞いた。役柄を演じ通すことで説得力が生まれる――セリーヌから生まれたヒロイン、アリーヌを12歳から演じていますが、少女時代から演じ通したかった理由は何だったのでしょう。実は生後6か月のアリーヌも撮影したんです。でも、プロデューサーにお願いだからこれは使わないでと言われて(笑)。ちょっと生えかけた歯を覗かせるアリーヌ…そんなシーンをいつか皆さんにお見せできる日が来るかもしれませんね。子供の頃のセリーヌはルックスに劣等感があったそうなんです。歯の矯正もしなければならないし、不器用だし。私自身、それに近い少女時代を過しているので、私はヒロインを弁護する弁護士のような存在だと感じていました。だから、大人へと脱皮する前の時代を誰かに任せるのではなく、私自身で引き受けたいと思ったんです。――確かに最初はあなたが演じる12歳の少女を観て戸惑いましたが、観ている内に、一人の女優がひとつの役柄を演じ通すことでしか為し得ない連続性や説得力を感じました。特に、後に夫となるギィ=クロードと再会するシーン。少女から一人の女性に開花したことを表現するシーンがとても素敵でした。もちろん、私を子供に見せることを可能にするには複雑な特殊効果も必要でしたが、ほとんどの撮影でとてもシンプルな手法を取り入れています。私自身はそのままで、机だけを大きくしたり、母と一緒のシーンでは母親役の役者を“雪舟”に乗せて大きく見せたり。職人芸的で素朴な撮影方法も多く取り入れたんですよ。でも強調したいのは、子供時代のアリーヌは、私の顔と誰かの体を合成しているわけではなく、全身が私。それはとても大事なことだと思いました。それに観客だって、別の子役が子供時代を演じて、成長した途端、急に私に変わったら、やはり説得力が欠けると思うでしょう?――ヒロインの名前を、セリーヌではなくアリーヌにした理由を、世界に一人しかいない大スターへの敬意を表したからと聞いています。そうなんです、おっしゃるようにセリーヌは唯一無二の存在。だから、セリーヌ・ディオンと描かれたレコードジャケットが私の後ろに飾られていたら、嘘っぽくなると感じました。制作の早い段階で“アリーヌ”という名前に変えたことで、私自身は演出上の自由を勝ち得たんです。気負いなしに架空のエピソードを盛り込めたし、事実以上にロマンティックで映画的な作品にすることが出来ました。セリーヌは私よりもずっと若いし、私よりも何百万倍も有名。私は彼女の香り、パルファムのようなものを薫らせることはしましたが、セリーヌに取って代わることは試みませんでした。それと同じ理由で声もセリーヌの声を使わず、別の女性歌手にすべてを任せたんです」――ヴァレリーさんは、実際にセリーヌのファンだそうですね。実はコンサートに行った後で、30秒ぐらいだったら会えるよと言われたんです。でも、30秒なら私はきっと何も話せないし、消化不良になりそうだと思ったので、会うことは諦めました。彼女のことは多くの本で知っていましたから。ですから、会って挨拶するくらいの時間が、作品の何かを変えたとは思っていません。きっと一緒の写真をいっぱい撮られて、映画のプロモーションに使われて、二人は全然違うじゃないかと思われて終わるということになっていたかも知れませんし(笑)。いつか会えることを願っていますが、せめて15分はお話ししたいですね。世界的大スター誕生の背景に運命的な巡り合い――本作の製作過程について教えてください。全く飽きることがなかったです。これはレアなこと。一回でも数秒でも、もううんざりと感じたことはありませんでした。セリーヌの夫のルネと、彼女の母親についてのとても分厚い本を読んだんですが、それによって彼女に起きたことを多角的に理解できたんです。母親は14人目の子供は作らないでおこうと思ったのに、結局は出産しました。それがセリーヌ。本当なら、この世に存在しなかった子供を産み落としたことにより、その子と特別な絆を感じています。自分の迷いを悔いるような、改悛の思いがそうさせたんじゃないかなと思います。一方のセリーヌも、もしかしたら生まれてこなかったかも知れないのに、この世に命を与えてくれたことに感謝している。だからこそ、生きることへの前向きなんです。こうして、母と娘の絆が強くなっていたんだと思います。ルネがセリーヌと出会ったのは、大スターに去られてマネージャーとして廃業の危機に直面していた時。彼もまた、彼女と出会ったことで、人生をもう一度やり直すんです。3人が巡り会い、互いを救い合った。望まれていなかった小さな女の子が、世界的大スターになったという運命も素晴らしいですね。――素晴らしき運命のいたずら、といった感じですね。クリエーションの際に、何か同じような不思議な巡り合わせを感じることはありますか?もちろんです!この映画がまさにそうです。ひょっとしたら、この作品は実を結ばなかったかも知れないんです。そのぐらい時間がかかりました。4カ国、フランス、スペイン、カナダ、アメリカで撮影もでき、今までの監督作品の中では一番スケールの大きい大作に。にも関わらず、不思議と今まで一番シンプルでした。撮影中も、これまでで最もスムーズでしたし。撮影中も常に喜びと創造性にも溢れていて、チームもまるで子供たちが一緒に遊んでいる、そんな雰囲気がありました。何か問題があっても、頭を抱えて解決方法を探るということではなく、すっと別の良い方法が見つかるというように。とにかく楽しみ尽くした現場でした。――ポジティブな部分が作品を通して伝わってきます。喜びが息をしている、そんな映画になったと思います。――この作品は“ユーモアは強さである”と気づかせてくれました。笑いは、今のような時代には特にとても大切に感じます。あなたにとって、ユーモアとは?私の人生にとってもユーモアはとても大切なものでした。12歳の時に、私が言ったことやしたことで、家族が初めて一斉に笑ってくれたことがありました。それが人生最初のとても大きな喜びでした。というのも、私の母は少し鬱気味で、家庭の雰囲気が重かったんです。そんな中で、皆を和ませることが私の役割でした。だから、小さいときから笑ってもらうと嬉しいし、笑ってもらうことが私の存在理由でした。ユーモアに溢れたアリーヌは、まさに私なんです。セリーヌ・ディオンとヴァレリー・ルメルシエ。唯一無二の存在である二人の人生が交差して生まれた愛の物語。終演後の余韻にまでも幸せが満ち溢れている本作を、絢爛豪華なショーを楽しむように、ぜひ大スクリーンで堪能して欲しい。(text:June Makiguchi)■関連作品:ヴォイス・オブ・ラブ 2021年12月24日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷にて先行公開/12月31日より全国公開©Rectangle Productions/Gaumont/TF1 Films Production/De l’huile/Pcf Aline Le Film Inc./Belga
2021年12月25日まもなく今年も終わりを迎えますが、華やかな気持ちで締めくくりたい人にオススメの映画は、制作費30億円をかけた音楽エンターテインメント『ヴォイス・オブ・ラブ』。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。ヴァレリー・ルメルシエさん【映画、ときどき私】 vol. 439ヴァレリーさん“フランスを代表するマルチ・タレントの⼀⼈”とされているヴァレリーさん。世界の歌姫セリーヌ・ディオンの半生を初めて映画化した本作で、主演・監督・脚本のすべてを担当していることでも話題に。劇中では、役名をアリーヌと変え、大スターが誕生する瞬間から葛藤までを見事に表現しています。今回は、制作秘話や愛について、そして日本への熱い思いを語っていただきました。―現在、ヴァレリーさんは57歳ですが、本作では驚くべきことに12歳からすべてご自分で演じていらっしゃいます。どういったいきさつで、子ども時代から演じることになったのでしょうか?ヴァレリーさん私は一人芝居の舞台でも子ども役をしょっちゅう演じているので、実は私にとっては慣れている役どころなんです。それに、私はアリーヌというキャラクターすべてを自分ひとりで引き受けたかったというのも大きな理由だったかなと。なぜなら、子役が演じるには難しいところがありましたし、彼女の持つ不器用さが私の幼少期と重なるところがあったので、そういう意味でも誰かに任せることなく自分で演じたかったのです。―とはいえ、実際演じてみて難しさを感じることもあったのでは?ヴァレリーさん幼少期やティーンエージャーの頃というのは、けっこう決まった“コード”みたいなものがあるものなので、意外と楽なものなんですよ。それよりも、20代の彼女を演じるほうが難しさを感じました。子どもと大人の中間地点が、一番大変だったと思います。とはいえ、彼女が自信を身に着け、グラマラスなスターになって行く過程を演じられるのは、楽しいものではありましたけどね。ちなみに、観客のみなさんは特殊効果を使って私の頭を子どもの体に乗せているんじゃないかと思うかもしれませんが、小さく加工してもらっただけで、体もすべて私自身のものなんですよ。そういうところも、ぜひ見ていただきたいですね。セリーヌの魅力は、地に足がついているところ―そこは注目ですね。演じるうえで、セリーヌさんのあらゆる文献を読まれたそうですが、彼女の生き方に触れてみて、どのように感じましたか?ヴァレリーさん驚いたことは、いくつもありました。なかでも、セリーヌの父親は結婚当初、「子どもはいらない」と宣言していたにもかかわらず、14人もの子どもを設けたこともそのひとつ。しかも、当時のカナダ・ケベック州では、それでも大家族のレベルではなかったというのにも、びっくりしました。あとは、彼女がラスベガスに移って以降、自分の家と移動中のリムジンと劇場以外、一歩も外に出たことがなかったという事実にも衝撃を受けましたね。―では、彼女がここまで世界中の人を惹きつけている理由については、どのようにお考えですか?ヴァレリーさん彼女が育った家庭環境が影響しているとは思いますが、すごく地に足がついている人であるというのは大きいと感じました。それに加えて、連帯感が強い家族に囲まれていたからというのもありますが、自分の出自を忘れず、家族を無視することがないのも素晴らしいところかなと。だからこそ、彼女はスターになっても、お高くとまることもなく、人柄の良さとユーモアを持ち続けることができたんだと思います。愛とは、一番価値がある大切なもの―なるほど。また、彼女が感じる孤独やアーティストしての義務感といったものには、ご自身も共感されたそうですね。苦しい時期を乗り越えるためにしていることはありますか?ヴァレリーさん孤独だと言っても、私の場合は長年同じメンバーに囲まれて仕事をしているので、そこまで孤独を感じてはいないかもしれないですね。実際、彼らの存在が私の心を和ませてくれていますから。孤独や困難から私を救ってくれているのは、人間関係における忠実さだと改めて思っています。―この作品は、いろいろなカタチの愛に溢れた作品だと思いますが、ヴァレリーさんにとっての愛とは?ヴァレリーさん私にとって愛というのは、一番価値のある大切なものです。たとえば、20年前に出演していた映画の写真を見たとき、仕事がどうだったかよりも、「このときの私は恋をして幸せだったかな?」みたいなことを考えるので、私にとっては愛が何よりも大事なんだなと感じます。そういったこともあって、今回の作品では曲が生まれる過程はあえて見せず、アリーヌと夫でプロデューサーのギィ=クロードが築いた唯一無二の愛情関係を中心に描くことにしました。私も彼のようなマネージャーがほしかったですね、そうはなりませんでしたが(笑)。多くのスターがドラッグやアルコール、不幸な恋愛でキャリアを台無しにしてしまうなか、そういうことのないセリーヌにとって、愛は一番欠かせないものだったと考えています。現場では、2つのことを意識している―また、劇中では素晴らしい歌も見どころのひとつです。ご自身が好きな曲はありますか?ヴァレリーさんそれは、「愛をふたたび」ですね。この曲は、ジャン=ジャック・ゴールドマンが彼女のために書いた曲ですが、彼はセリーヌのことをよく理解していましたし、彼女もその思いに応えるように歌っており、彼らが一緒に仕事をしている姿はとても美しいと思いました。歌詞も素晴らしいですし、私にとっても大切な一曲です。―ヴァレリーさんは、長年にわたって幅広いジャンルで活躍されていますが、ご自身が大切している信念や言葉があれば、教えてください。ヴァレリーさんまずひとつめは、「避けられないものは、抱擁しなければならない」というシェイクスピアの言葉です。どちらかというと私は、運命論者みたいなところがあるので、うまくいかないことがあっても、あまり根に持たずに「そういうものなんだな」と考えるようにしています。そしてもうひとつは、リラックスすること。やはり仕事というのは、楽しくなければいけないと思うので、相手にストレスを与えてはいけません。というのも、私がデビューしたばかりのころ、いつもカメラの後ろでしかめっ面して私をにらんでいる監督がいて、つらい経験をしましたから。俳優というのは、「愛されたい」「信頼してもらいたい」という欲求が高い存在。だからこそ、私が演出するときは、「私が彼らの一番のファンなんだ」と感じてもらえるように意識しています。そうすることで彼らは自信を持って演じてくれるので、そういう現場作りは大切にしているところですね。大事なのは、一緒に笑える人といること―まもなく日本で公開を迎えますが、どのようなお気持ちですか?ヴァレリーさん実は、私はいままでに26回も日本を訪れたことがあるんですよ!なので、今回来日が果たせなくて、本当に悲しいです。もし日本に行けていたら、本当にビッグなクリスマスプレゼントになっていたでしょうに……。日本には、行くたびに自分の家にいるみたいにくつろげるので、とにかく大好きな国なんですよ。―ありがとうございます。そのなかでも、日本での思い出といえば?ヴァレリーさん飛騨高山もすごく印象に残っていますが、おもしろかったのは地方で大相撲を見たときのこと。初めて観戦しましたが、あの雰囲気も気に入りましたし、マス席でいろいろなものを食べられるのも楽しかったです。しかも、ラッキーなことに相撲部屋まで見学させていただくことができ、力士たちが一生懸命鍛えている姿を見ることができたのは興味深かったですね。そのほかに好きな街は、大阪。最近は、フランスから大阪に直行便で飛ぶようにしています。そして、何より一番はマッサージの技術。私は世界各地でマッサージの施術を受けていますが、日本のマッサージは最高です!―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージがあればお願いします。ヴァレリーさんアリーヌとギィ=クロードを描いていて、いいなと思ったのは、2人がよく笑い合っている姿。特に、彼女が彼を笑わせているシーンが多いですが、笑わなくなったカップルというのはとても悲しいことです。だから、みなさんにも「一緒に笑える人といることが一番大事ですよ」というのは伝えたいと思っています。インタビューを終えてみて……。仕事の話から愛のことまで、興味深いお話をしてくださったヴァレリーさん。取材中、「日本」というワードが出た瞬間、一気にテンションが上がり、質問を聞き終えることなく日本愛を炸裂されて、うれしくなりました。今回は、幼少期からすべてを演じていらっしゃるヴァレリーさんの熱演ぶりにも注目です。愛を乗せた歌声が心を震わせる!世界的スターが歩んできた波乱の道のりを一緒に旅するかのような感覚を味わえる本作。その裏にある家族の愛、音楽への愛、そして夫婦の愛は、観る者の心を温かくし、大きな感動を与えてくれるはず。圧巻の歌声と迫力のステージは、ぜひスクリーンで堪能してみて。取材、文・志村昌美ストーリー1960年代、カナダのある小さな田舎町に暮らす音楽好きの一家に、14人兄弟の末っ子として生まれたアリーヌ。彼女は5歳から人前で歌い始め、その歌唱力はすぐに町で話題となる。そんな彼女の特別な歌の才能に気づいたのは、地元の名プロデューサーであるギィ=クロード。“奇跡の原石”を大切に育て、12歳でデビューさせると、アリーヌは世界的歌姫へと成長していくのだった。そして、それは自分を見いだしてくれたギィ=クロードとの真実の愛と出会う旅にもなることに……。魅了される予告編はこちら!作品情報『ヴォイス・オブ・ラブ』12月24日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー配給:セテラ ・インターナショナル©Rectangle Productions/Gaumont/TF1 Films Production/De l’huile/Pcf Aline Le Film Inc./Belga© Laurent Humbert / H&K©photos jean-marie-leroy
2021年12月23日Y’sのアクセサリーライン「KAYO NAKAMURA by Y’s(カヨ ナカムラ バイ ワイズ)」より、テキスタイル彫刻家アン-ヴァレリー・デュポン氏との2回目のカプセルコレクションを発表いたします。KAYO NAKAMURA by Y’s Anne-Valerie Dupond Capsule collection唯一無二の素材。様々な土地・人の記憶・物事の集積やそれぞれにストーリーがある古布、ものづくりの欠片であるY’sのアーカイブテキスタイル。2回目となるコレクションは、「KAYO NAKAMURA by Y’s」が様々な地で集めた古布をキーマテリアルに、Y’sのアーカイブテキスタイルを織り交ぜて形づくられていきました。普段「目を最後に付けて生命を与える」彫刻にアン氏が初めてモチーフとして採り入れた(目のない)花 Fleurは、アーティストにとって新しい造形へのチャレンジであり、Y’sの為に創作の枠を飛び越え用意された特別なクリエイションです。アン氏にとって初めてのモチーフである花(植物)がキーとなりコレクション全体がかたちづくられています。FleurY’sのアクセサリーラインとして、シューズやバッグなどのコレクションを発表する「KAYO NAKAMURA by Y’s」。2013年からスタートした「KAYO NAKAMURA by Y’s」がアイデンティティの一つとして追いかけてきた、色の組み合わせやパッチワーク、デコレーションなどのテーマ。それらから創出される、温かみ、あるいは、素材の組み合わせから成る美しさや力強さ、面白さを、シューズやバッグなどのデザインを通じ表現してきました。スポーティーで現代的な要素のある「KAYO NAKAMURA by Y’s」の根底に流れる、コアなものづくりのエッセンスです。フランスのブサンソンを拠点とし国際的に活動するテキスタイル彫刻家、アン-ヴァレリー・デュポン(Anne-Valérie Dupond)氏。彼女は、彼女自身の、あるいは家族のワードローブの中から見つけた古い布地や、祖父母の屋根裏部屋にあった古いベッドカバー、古くなったカーテン、友人達から譲り受けた布地、古着や古布、ヴィンテージのレースなどを組み合わせ、彫刻として新たな命を吹き込み、作品をつくります。2018春夏に初めてのコラボレートが実現して以降、ものづくりの交流は続き、大切に積み重ねられたコミュニケーションから2回目のコレクションが生まれました。布の上で言葉が交わされ、一点一点に込められた想いが、立体の微細なディテールに封じ込められて、力強く、優しく、存在感のあるワンオフ(一点物)の彫刻が生まれます。多種の植物、彼女のシグネチャーであるハンティング・トロフィーやそれぞれに名前がつけられた動物たち、何十個ものブローチも、1点1点がアン-ヴァレリー・デュポン氏によるハンドメイド、すべてユニークピースです。キルトタッセルのようにアン氏のテキスタイル彫刻が一点一点付属されたレザーシューズ、パッチワークで表現された「KAYO NAKAMURA by Y’s」のバッグも、マルティプルのテキスタイル彫刻として、カプセルコレクションに加わります。KAYO NAKAMURA by Y’s Anne-Valerie Dupond Capsule collection販売スタート時間6月5日(金)12:00になると作品が上記ページに公開され、ご購入いただけるようになります。Fleur Muguetコレクションを象徴する花のテキスタイル彫刻。フランスでは大切な人にスズランを贈る日 La fête du muguet があり、アン氏からスズランを贈られたことをきっかけに、「花(植物)をつくる」というテーマが生まれ大きくなっていった今回のKAYO NAKAMURA by Y’s Anne-Valérie Dupondカプセルコレクションの軸となるアイテムです。「生活に当たり前に存在する花は、美しく、私たちを喜ばせ、心豊かにしてくれる」同様に持っていた気持ちを、尊い事と改めて思い、その共感が、創作への願いにつながり、アン氏に花の表現をお願いしたことから、このコレクション全体も拡がりを持ちはじめました。実物の花はもとより、画集を集め、素材の足し引きを繰り返し、試行錯誤しながら、アン氏の創作表現に手繰り寄せ、KAYO NAKAMURA by Y’sを通じて生まれたAnne-Valérie Dupondの新たな造形です。背中についたループで壁掛けが可能です。また、茎の部分には針金が入り自由な造形を作ることができます。一輪挿しの花瓶に飾ったり、棚の上に置いたり、花一輪を飾り空間があたたかくなる事を願って。アン氏の近年の作品に見られる、糸を垂らす表現が、植物の躍動感を顕しているようです。Fleur 4万2,000円(税抜・本体価格)Trophy hunting 角を花の幹にみたて、ハンティング・トロフィーの動物は角が生えているモチーフで統一されました。花柄の生地が合わされ、すべてのトロフィーに花の彫刻が付けられています。上:鹿 20万5,000円・左中:ガゼル 16万4,000円・右中:アンテロープ 13万6,000円・下:ゼメリングガゼル 13万3,000円(税抜・本体価格)Trophy hunting 上左:ムフロント 16万2,000円・上右:アイベックス 19万4,000円・中央: ヌマ鹿 14万円・中左: ボンゴ 17万円・中右: ガゼル 13万6,000円・下左:アイベックス 20万5,000円・下右:アンテロープ 13万6,000円(税抜・本体価格)Hortense アン氏が1つ1つに名前を付与するテキスタイル彫刻。今回つくられた動物たちには、フランスの古風な花の名前が付けられています。Hortense/ナマケモノ 18万円(税抜・本体価格)Marguerite Marguerite/ブルドッグ 15万円(税抜・本体価格)Hortense・Rosalie・Pavot Hortense/ナマケモノ 12万4,000円・Rosalie/プロングホーン 12万8,000円・Pavot/バッファロー 12万8,000円(税抜・本体価格)Eglantine Eglantine/ダックスフンド 17万6,000円(税抜・本体価格)Dalia Dalia/鳥 14万6,000円(税抜・本体価格)Iris Iris/ゴリラ 12万4,000円(税抜・本体価格)Couronne de fleurs 花で組まれたフラワーリース。フラワーリース 6万円(税抜・本体価格)フラワーブローチ 年齢や性別を問わず、男性でも、服や、帽子、シューズなどにカジュアルにアクセントに加えられるようつくられたフラワーブローチ。フラワーブローチ 15万円(税抜・本体価格)ミニチュアトロフィーブローチ 小さなトロフィーブローチは、台座がつき、ミニチュア・トロフィーとして、身に付けるだけでなくインテリアとしてもお楽しみいただけます。ミニチュアトロフィーブローチ 一つ一つ表情の違うミニチュアコレクションは、小さな世界観の中に手作業の迫力が宿り、小さいながらそれぞれが強い存在感を放っています。ミニチュアトロフィーブローチ 1万5,000円-2万円(税抜・本体価格)Shoes キルトタッセルのようにアン氏のテキスタイル彫刻が一点一点付属されたレザーシューズ。シューズ 6万3,000円(税抜・本体価格)HandbagHandbags パッチワークで表現されたバッグやコインケース。マルティプルのテキスタイル彫刻として、カプセルコレクションの一部に加わります。ハンドバッグ 7万6,000円、ハンドバッグ ミニ 6万6,000円、ハンドバッグ ミニ 5万8,000円(税抜・本体価格)Coin case コインネックレス 2万円(税抜・本体価格)Y’sオンラインブティック限定のコレクションは、6月5日金曜日12:00より、KAYO NAKAMURA by Y’s Anne-Valerie Dupondカプセルコレクションページでお買い求めいただけます。KAYO NAKAMURA by Y’s Anne-Valerie Dupond Capsule collection販売スタート時間になると作品が上記ページに公開され、ご購入いただけるようになります。Y’s Online Boutique’s Official Website企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年06月01日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿・外苑前のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介。■『Alice in Londnland』Valerie Phillipsヴァレリー・フィリップスにとって10作目の作品集『Alice in Londonland』は、モデルのアリスと作者によるロンドンでの旅の記録である。よく目にするようないかにも楽しそうな観光客の様子を写したものや、過剰にドラマチックな演出を施されたモノクロの報道写真のような類のものとは一線を画し、リアルなロンドンでの出来事を生き生きと描き、作者の特徴とも言えるカラフルでぐちゃぐちゃで鮮やかな世界を作り出している。アリスは我々を、あえて注目しないと見過ごしてしまいがちな場所、例えば路地裏やパブ、カフェやイギリスの伝統料理「パイ&マッシュ」のお店、クリスタル・パレス・パークの「ヴィクトリアン・ダイナソー」、ストリートやビルへと連れ出していく。ドラゴンや花、剥がれたペイント、動物の壁画やローマ風の壁、そんなものも目にするだろう。チャリティーショップやヴィンテージ、他にはヴァレリーが色々と組み合わせて遊んでいる服のコレクションから、アリスは自分にぴったりの服を見つけ出す。そんな日常が写り込んでいる。作者は、仕事で色々な場所を飛び回っている生活からの変化を求め、ロンドンの自宅周辺を探索するために休みを取り撮影を敢行。アリスは、まるでロンドンを我々に案内してくれる、さながらツアーガイドのようである。【書籍情報】『Alice in Londnland』写真:Valerie Phillips発行:SELF PUBLISHING言語:英語ソフトカバー/192ページ/240×170mm発刊:2019年価格:4,400円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Alice in Londnland』を購入する
2019年06月29日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『We Smell Like Time』ヴァレリー・フィリップス(Valerie Phillips)ガーリーフォトの旗手として多くのファンを持ち、若手写真家としても注目を集めるアルヴィダ・バイストロムや、サラ・カミングスら人気モデルを発掘する目を持つヴァレリー・フィリップスの2018年新作フォトブック。今回のモデルはロックTやスラッシャーを着こなすキュートなスケートガール、ヴィヴィアン!撮影の舞台はコロラド。ページをめくるごとにかわっていく彼女のファッションも注目の1冊だ。【書籍情報】『We Smell Like Time』写真:Valerie Phillips出版社:Self Publishing言語:英語ソフトカバー/48ページ/210×150mm発刊:2018年価格:2,400円■Shelfオフィシャルサイトで『We Smell Like Time』を購入する
2018年06月02日Y’s(ワイズ)のバッグやシューズを中心としたアクセサリーライン「カヨ ナカムラ バイ ワイズ(KAYO NAKAMURA by Y’s)」より、アン-ヴァレリー・デュポン(Anne-Valérie Dupond)とコラボレーションしたカプセルコレクションが登場。2018年5月25日(金)から5月31日(木)までY’s伊勢丹新宿店にて一部先行販売され、6月2日(土)にY’s 表参道店にて全スカルプチャーを展開する。カプセルコレクション「KAYO NAKAMURA by Y’s×Anne-Valérie Dupond」では、アン-ヴァレリー・デュポンによるハンドメイドで作られた、ハンティング・トロフィーとして表現された鹿のスカルプチャーや、鳥、うさぎ、ライオンなどの動物を模したスカルプチャーやブローチを、全て1点物として展開。また、パッチワークを施したシューズやバッグも数量限定で販売される。フランスのテキスタイル彫刻家、アン-ヴァレリー・デュポンは、自分や家族の所有する古い布地や古い家具のファブリック、古着、ヴィンテージレースなどを組み合わせて彫刻作品を作り上げる作家だ。そんなアン-ヴァレリー・デュポンと共鳴して作られたカプセルコレクションのテーマは「再生」。アトリエに残る残布や過去の試作品、サンプルなど、行き場のない過去のクリエーションの断片を集め、再構築することでアイテムを作り上げている。今回のアイテムの素材となった、Y’sの過去のシーズンで使われたテキスタイル、ストール、靴下、染めボタンといったマテリアルの数々は、様々な人の手仕事の集積。物作りへの愛着が宿った素材で、表情豊かなアイテムが生み出されている。【詳細】KAYO NAKAMURA by Y’s×Anne-Valérie Dupond発売日:2018年6月2日(土)~6月14日(木)取扱店舗:Y’s 表参道店住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 西館 1F/B1F■一部先行販売期間:5月25日(金)~5月31日(木)場所:Y’s 伊勢丹新宿店住所:東京都新宿区新宿3-14-1 本館 4F※シューズ・バッグは限定数、その他は全て一点物のため、無くなり次第終了。【問い合わせ先】ワイズ プレスルームTEL: 03-5463-1540
2018年05月26日ロンドンを拠点に活動するアメリカ出身のフォトグラファー、ヴァレリー・フィリップス(Valerie Phillips)が作品集『ANOTHER GIRL ANOTHER PLANET』の刊行を記念して、東京・渋谷のLABRAT BOUTIQUEにて10月7日の18時よりサイン会を開催する。『ANOTHER GIRL ANOTHER PLANET』は、ロンドンを拠点に活動をするガーリーフォトの旗手として世界中からラブコールを受けているヴァレリー・フィリップスの日本語版写真集。今回は同作の発売を記念して、LABRAT BOUTIQUEにてパーティーとサイン会を開催。同写真集に加え、LABRAT BOUTIQUE限定のコラボレーションTシャツも販売する予定だ。【イベント情報】『ANOTHER GIRL ANOTHER PLANET』刊行記念パーティー会場:LABRAT BOUTIQUE住所:東京都渋谷区神宮前3-21-22 いとうビル2階会期:10月7日時間:18:00~22:00
2016年10月03日