来たる2023年2月26日(日)に実施される『第5回知識検定』(主催:株式会社キュービック)に先立ち、クイズ王・伊沢拓司(いざわ・たくし)さんをお招きしての、プレイベント『クイズ王 伊沢拓司に挑戦!第4回伊沢杯』を2023年1月21日(土)に開催いたします。伊沢拓司氏【知識検定とは】・世の中のあらゆることを問う「出題範囲のない検定」です・問題数は全500問の「日本最大級の出題数」の検定です・オンラインで全国どこからでも受検できます・就職を控えた学生のPR材料、社会人のキャリアアップに最適です・中高生の皆さんは自身の知識量を測るのに役立ちます当日はスマートフォンを用いて解答するクイズを行い、勝ち上がると伊沢さんに挑戦する権利を得られます。皆様の力が伊沢さんに通用するか、是非チャレンジしてみてください。【日時】2023年1月21日(土)開場 12:00開演 13:00終了 17:00(予定)【会場】渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール東京都渋谷区桜丘町23-21(各線渋谷駅 徒歩5分) *会場には駐車場がありませんので、公共交通機関にてお越しください*本イベントに関して、会場へのお問い合わせはご遠慮ください【参加費】4,000円*クイズへの参加・不参加(見学のみ)に関わらず同額となります【定員】600名*定員に達し次第締め切ります*当日はチケット購入順に前からお席を割り振ります【お申し込み方法】チケット販売サイトPeatixにてお申し込みいただきます。Peatix販売サイト: 【ご持参頂くもの】スマートフォン(それに類するモバイル機器)当日は、「アンサータッチ(R)」(※)を使用したクイズを実施し、上位に進出すると決勝の早押しクイズで伊沢さんに挑戦できます。また、クイズ以外に伊沢さんのミニ講演も行う予定です。(※)アンサータッチ(R)とは株式会社キュービックにて開発した「スマホを用いて大規模なクイズイベントができるシステム」です。アプリの登録は不要で、ブラウザにて実施可能です。【参考】アンサータッチ(R)HP 注意:最初にYouTube動画の音が出ます 【注意事項】・本イベントでクイズに参加される場合、二次元バーコードを読み取れるスマートフォンもしくはタブレット等のモバイル機器が必要となります*携帯電話(ガラケー)では参加できませんので、あらかじめご了承ください*充電は充分に行った状態でお越しください*ご自身でWi-Fiをご持参いただくか、もしくはキャリアの電波をご使用ください(なお、クイズに参加されない場合でもイベントの見学は可能です)・当日の様子を後日キュービックHPおよびSNSにアップいたします・メディアの取材が入る可能性があります【主催】株式会社キュービック【知識検定】現在参加申し込み受付中です。詳しくは下記URLをご確認ください。『知識検定』公式サイト 【伊沢拓司さんプロフィール】1994年東京都生まれ東京大学経済学部卒業開成高校時代には、『全国高等学校クイズ選手権』史上初の2連覇を達成大学在学時代にWEBメディア『QuizKnock』を立ち上げ編集長に就任し、YouTubeチャンネルの登録者数は195万人を超える一大メディアに成長させる。現在は株式会社QuizKnockのCEOを務める一方で、クイズプレーヤーとしてクイズ番組『東大王』(TBS系列)やバラエティ番組『林修の今知りたいでしょ!』(テレビ朝日系列)でレギュラー出演を務めるなど、多方面に活躍中。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月15日上野の国立科学博物館で、「毒」をテーマにした特別展が開かれています。オフィシャルサポーターは、クイズ王の伊沢拓司さん。内覧会に登壇した伊沢さんのトークとあわせて、展示の様子をレポートします!伊沢拓司さんがオフィシャルサポーター!伊沢拓司さん【女子的アートナビ】vol. 268特別展『毒』では、自然界に存在するあらゆる毒について、国立科学博物館(通称:科博)のスペシャリストたちが徹底的に掘り下げ、わかりやすく解説。動物、植物、菌類、鉱物、人工毒などあらゆる毒について、標本や模型、資料など約250点の展示物を見ながら、毒の奥深い世界を楽しめます。本展のオフィシャルサポーターは、東大クイズ王としておなじみの伊沢拓司さん。子どものころから科博に通っていたという伊沢さんは、「大好きな科博のサポーターになれて子ども時代の自分に自慢したい」とうれしそうな様子。さらに、展覧会の魅力を次のように語りました。伊沢さん毒のイメージは、子どものころから図鑑で見て、怖いし危ないと思いながらも、知りたくなる要素もある。刺激的で、興味をそそられ魅かれてしまう存在です。会場の展示は非常に重厚で、幅広いジャンルの先生方が集まり、毒についてありとあらゆるものが語られています。たくさんの標本やモデルもあって、子どもから大人まで楽しめるギミック(仕掛け)がある。僕は展示を見るのに3~4時間はかかると思う(笑)。毒クイズも楽しめる!また、会場では、伊沢さんが率いる東大発の知識集団QuizKnock【クイズノック】が作成した毒クイズも楽しめます。クイズについて、伊沢さんは次のようにコメントしました。伊沢さん毒クイズは、展示を見ながら解けるので、答えを探してみようという目線で見ていくと興味がわくと思います。毒展は、もしかしたら、子どもに見せたくないと思う方がいるかもしれませんが、大事なのは正しく知って正しく恐れること。展示の中では、毒も薬になるという要素だとか、毒の利用、人間と生物の毒の付き合い方の話もあります。ただ何となく知らずに恐れるのではなく、毒について魅力的な要素から入り、正しく知る。毒から逃れられないからこそ、うまく付き合う知識を入れていただきたいです。かなり役立つ!毒知識特別展『毒』展示風景では、展示のなかから、いくつかピックアップして見てみます。前半の第2章「毒の博物館」で個人的に一番興味を引いたのは、身近な植物の毒。ふつうに食べるインゲンマメやビワなどが並び、それらの持つ毒について説明が書いてあります。例えば、インゲンマメの果実については、「熟した豆は十分に火を通さないと中毒する」と記載。また、ウメやビワなどの果実は未熟だと毒性があり、いっぽうモロヘイヤの種子は熟すと有毒になるそうです。毒知識、役に立ちます。特別展『毒』展示風景菌類のコーナーでは、もちろん毒キノコも登場。「派手な色のキノコは毒キノコ」、「虫食いのあるキノコは食べられる」などの迷信はすべてウソ、とのこと。地球上には推定10万種以上のキノコが存在し、そのうち大半は食毒不明で、食毒があるか見分ける方法もないそうです。気をつけましょう。人間が作った「毒」…特別展『毒』展示風景さらにショッキングだったのが、人間が作った毒のコーナー。海洋中に漂う殺虫剤やダイオキシンなどの汚染物質が、自然界で分解されないプラスチックの小さな粒「マイクロプラスチック」に吸着し、それらを海洋生物が誤食。食物連鎖の過程で毒が濃くなり、最終的に化学物質が体内に蓄積された魚を人間が食べるという結果になっています。レジ袋などのプラスチックゴミも、殺虫剤もすべて人間が作ったもの。レジ袋は環境によくない、とわかっていたつもりでも、科学の視点できっちり解説されると改めて恐ろしいことだと実感します。正しく知ってうまく付き合う、という伊沢さんのコメントが身に沁みました。役に立つ毒も!特別展『毒』展示風景最終章では、役に立つ毒も紹介されています。例えば、アオカビの一種から発見されたペニシリンは、バクテリアの生育を抑える物質。人間にとっては薬でも、バクテリアにとっては「毒」になります。本展の監修者で国立科学博物館の植物研究部長、細矢剛さんは「毒と向き合う姿勢は科学そのもの。毒とうまく付き合うのが我々に求められるもの」と語っていました。迷信やウソにだまされず、科学的な視点できちんと理解することの大切さを本展で体感できました。特別展『毒』は2023年2月19日まで開催。Information会期:~2023年2月19日(日)休館日:月曜日、12/28~1/1、1/10(ただし、1/2、1/9、2/13は開館)会場:国立科学博物館開館時間:9:00-17:00(入館は16:30まで)※最新情報などの詳細は展覧会公式HPをご覧ください観覧料:一般・大学生 ¥2,000、小・中・高校生¥600※日時指定予約制
2022年11月13日TBS系『東大王』などで活躍したクイズプレーヤーでタレントの伊沢拓司が11日、池袋サンシャインシティ・展示ホールCで開催中の『東映まんがまつり公開記念 「おしりたんてい」&「科学漫画サバイバル」シリーズ なぞとき+探検フェスティバル』に来場した。同展は映画『深海のサバイバル!』と『おしりたんてい スフーレ島のひみつ』(ともに8月13日公開)の公開を記念したもの。会場は「科学漫画サバイバル」エリアと「おしりたんてい」エリアがあり、体験型アトラクションなどが配置されている。「科学漫画サバイバル」エリアは映画第1弾の「人体のサバイバル!」と最新作「深海のサバイバル!」を題材にした展示が登場。人体の不思議や、謎が多い深海に迫るコンテンツが用意されている。伊沢は学習マンガ「科学漫画サバイバル」シリーズを原作としたアニメーション映画第2弾『深海のサバイバル!』にオペレーター役で出演。その縁もあり、同展の見どころを報道陣に紹介した。伊沢は「深海はブラックライトで海底生物を探すアトラクションは本当に生き物を探すものになっている。非常に楽しく生物を探せるのはなかなかない体験。自然と学びになっているのでは。ここに来ることによって家でも『楽しい』が広がると思うし、楽しく勉強ができるきっかけになる。長い広がりがある展示だと思います」とアピールした。映画『深海のサバイバル!』で声優に初挑戦した伊沢。オファー時の心境を聞くと、「2年くらい『科学漫画サバイバル』シリーズに関わらせていただいているので、その上でオファーしていただけて純粋に光栄。このような機会をいただいてありがたかった。すばらしい作品を広げる一畳になれば」と笑顔。アフレコ前は「とにかく事前にできる作業を無心でやった。まっさらな気持ちで臨むというのが今回のテーマだったので、演技に関してはプロにお任せして言われたことを100%噛み砕いてリクエストに応じられるようにしました。色を加えるのではなく、お手をわずらわせないようにすることをばかりを考えていましたね」と回想。完成した作品を見て「これでいいのかな?と思った」とドキドキだが、「お仕事をいただいたからには僕もプロとして臨んだ」と胸を張る。これまで『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)などで演技には挑戦したことがあったが、今後の演技の仕事については「今回でやっぱりプロはすごいなと改めて思った。声優さんと一緒にアフレコしたのですがほんとにプロで…。今回はサバイバルシリーズだから特別かな」と語った。
2021年08月11日沢村一樹主演で未来の殺人を防ごうとする刑事たちを描く「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」の最終話が3月16日オンエア。井沢の妻子を殺した真犯人との“決着”…前シーズンから続く苦しみから解放された井沢に視聴者から多くの声援が送られている。あらゆるビッグデータから予測された犯罪を未然に阻止する“未然犯罪捜査班”(通称・ミハン)。その欠陥を巡り妻と娘を殺されたミハンのリーダー・井沢範人を沢村さんが演じ、ミハンメンバーの山内徹に「関ジャニ∞」横山裕、小田切唯に本田翼、加賀美聡介に柄本明、吉岡拓海に森永悠希。26年前の神経ガステロの加害者家族ゆえに犯罪のない世界を目指してミハンを法制化しようとした香坂朱里に水野美紀。26年前の事件で加賀美に救出され、身元を変えた香坂に対し加害者家族として激しいバッシングに逢いながら生きるなかで、加賀美の開発していたミハンに強く惹かれ、その実現させるためテロを計画した篠田浩輝に高杉真宙といったキャストも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。テロの黒幕で香坂を射殺したのも篠田だった。26年前の事件の舞台となった映画館で篠田と対峙した井沢。そこで井沢は篠田が妻子を殺した真犯人であることを知る。自分を殺せという篠田に井沢は「君は僕だ。僕が君だったかもしれない。だから僕は君を許す」と屋上に向け引き金を引く…というのが今回のストーリー。事件解決後、井沢は香坂に花を手向け「あなたに出逢わなければよかった」という香坂の言葉を思い返し、「あなたに出会えてよかった」とつぶやく。帰宅した井沢のもとにミハンメンバーがやってくる。山内から妻子の遺影がないことを指摘され、「死を受け入れたくなかった」と語る井沢。そんな井沢に山内は「もう解放してあげたらどうですか」と語りかける。ある朝、朝食を食べる井沢の部屋には妻子の写真が飾られていた…というラストだった。「井沢さんが香坂さんに「あなたに出会えて良かった」は号泣でしかない」「井沢さん、奥さんと娘さんの写真飾ってたけど、多分井沢さんにはその隣に香坂さんも見えてるんだろうな」「井沢さん自由になれてよかった最後にこの笑顔が見れてホッとしました」「やっと前を向けたんだね井沢さん」など、前シリーズから続く苦悩から解放された井沢にたくさんの声援が送られる。また「難しいテーマだったとは思うけれど、面白かった」「やっぱり絶対零度おもしろい。このシリーズはもっと続けてほしい」と早速“続編希望”の声が寄せられている。(笠緒)
2020年03月16日沢村一樹、横山裕、本田翼らが出演する「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」第9話が3月2日放送。逃亡した香坂を追う井沢らミハンメンバー。そして明らかになっていくテロの全貌…銃弾に倒れた香坂と絶叫する井沢の姿に視聴者からも悲しみの声があふれている。ビッグデータで犯罪を未然に阻止する“未然犯罪捜査班”(通称・ミハン)のリーダー・井沢範人を沢村さんが演じる本作。ミハンの山内徹に横山さん、小田切唯に本田さん。伝説のハッカー・加賀美聡介に柄本明。吉岡拓海に森永悠希。加害者家族という過去を背負いながら、ミハンの法制化を目指し統括責任者として法務省からやってきた香坂朱里に水野美紀。公安部部長の曽根崎に浜田学といったキャスト。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。行方をくらました香坂を追うミハンメンバー。井沢はミハンメンバーに香坂の過去と、26年前の神経ガス事件で香坂の弟が一命をとりとめたものの、激しいバッシングに絶望し自殺していたことを明かす。加賀美は香坂が何かを調べていた形跡を発見、それが元傭兵の里谷隆一(高岩成二)らテロ実行部隊と思われる男たちの情報を見つける。井沢は、里谷が公安のトップしかその存在を知らない「マルトク」と呼ばれる協力者であったことを掴み、里谷らをコントロールできるのは曽根崎だと踏み、彼もテロに関与してると考えるが、曽根崎も対抗して香坂に罪をなすりつける。そして香坂を追う井沢が銃声の聞こえた場所に向かうと、そこには血を流し倒れる香坂の姿があった…というのが今回のあらすじ。今回の放送で、これまで描かれてきた“未来”にストーリーが追いつき、香坂が何者かに撃たれ、そこに井沢が追いついたことが判明。「井沢さんが犯人じゃなくて良かった」「拳銃で撃って顔面にそんな血つくかって思ってたんだけどなるほど」という安堵の声の一方で、同じ想いを共有する“理解者”を失い、絶叫する井沢の姿に「ミスリードなのはわかってたけどあまりにも辛すぎる」「井沢さん2回も大事な人を無くした」「井沢さんまた亡くすの…今度は目の前で」「これはダークサイド確定堕ちだ」など、SNSには悲しみの声があふれている。(笠緒)
2020年03月02日「井沢の見た目はどこにでもいそうな普通の刑事。ただその裏側に危険な一面があり、前回の何倍も自分の中で○×がつけづらい」予測されたデータをもとに事件解決を目指す刑事ドラマ『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(フジテレビ系・毎週月曜21時〜)が1年半ぶりに復活。捜査班のリーダー・井沢範人を演じている沢村一樹(52)が、新作に挑む気持ちを語った。「井沢は、自分とは声、顔だけ一緒。プライベートの部分だと似ているところがないかもしれない(笑)。過去に闇を抱えていて、これまでも刑事として越えてはいけない一線を越えそうになっていました。今回はもっと危なっかしい」悪と正義のはざまで、グラグラ揺れる刑事たちの心情の変化が最大の見どころだ。「僕と横山裕くんと本田翼ちゃんはみんないろんなトラウマを抱えている刑事。事件を通して自分の中にある理性を保てるのか、悪の部分を助長させるのか。僕は悪を全否定しないほうが事件を解決できるんじゃないかと思いながらやっています」昨年はさまざまなドラマや映画に出演し大活躍だった沢村。作品ごとの体作りに苦労したという。「’19年の前半は何度か体を作ろうと頑張っていたんですがなかなかイメージどおりにいかず(笑)。食事は三大栄養素を見て食べるように意識していました。後半は今回の井沢がすごく強い役なので体を絞るほうに集中したんですけど。絞りすぎて逆にちょっとそこに集中しすぎたかなと(笑)」「女性自身」2020年1月28日号 掲載
2020年01月20日『ぼくが発達障害だからできたこと』著者の市川拓司さんUpload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)『いま、会いにゆきます』(小学館)などで知られるベストセラー作家・市川拓司さんは、昨年出版した著書『ぼくが発達障害だからできたこと』(朝日新聞出版)の中で、自身が発達障害であることを告白しています。著書の中では、小学生の頃から多動多弁、クラスメイトに迷惑をかけては先生にひどく叱られたといった幼少期のエピソードが赤裸々に語られます。そんな市川少年が現在の大ベストセラー作家になるまで、どのような道のりがあったのでしょうか。また、自身の経験から、発達障害の子を持つ親や成人当事者に伝えたいこととは?お話を伺いました。ずっと身体の病気だと思っていたーある本との出会いがきっかけで、「発達障害」を知るー市川さんは40代で、AS(アスペルガー症候群)とADHD(注意欠陥・多動性障害)にほぼ当てはまると診断されたそうですね。大人になるまで、自分が発達障害だとは全く気づかなかったのですか?19歳の時、陸上部の活動中に呼吸困難で倒れて、動悸や冷や汗、不条理なほどの恐怖を感じて競技生活を引退しました。今思えば発達障害由来の二次障害、パニック発作でした。でも、当時はずっと内臓系の病気だと思ってました。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)発達障害かも?と気づいたのは、今から24年前に出たドナ・ウイリアムズの『自閉症だったわたしへ』(新潮社)を読んだのがきっかけです。幻覚や身体の代謝の問題など色々な記述にうなずけるところがあって、目の前がさーっと開けたような感覚がありました。そのあと、数年経って仕事関係の知人の紹介でメンタルクリニックを受診して「典型的なアスペルガ―の症状を示している」と言われたんです。『自閉症だったわたしへ 』/ドナ ウィリアムズ著幼少期は、とにかく母親を守ることに必死だったーご著書によれば、子どもの時から発達障害の傾向は現れていたようですね。多動で多弁。学校では授業中もひとりで大声でしゃべり続けて、クラスメイトに迷惑をかけては先生に叱られてばかりでしたね。「バカ」とか「宇宙人」とか酷いあだ名も付けられました。学力は中学生時代がどん底。劣等生です。ただ、中学以降は、過集中の特性を活かしたおかげか、一夜漬けに近い勉強方法で希望の高校に合格。自分が好きな時に学校に行って、気が向かなければ授業を休むという生活をしていました。そこで現在の妻と出逢ったんです。ずっと同じクラスだったのでノートなどを貸し借りしている間に仲良くなりました。ひとの倍くらい「多弁」なぼくのおしゃべりは、大人になった今も変わらない。うちの奥さんは、高校の時から40年間ずーっとその被害者ともいえますね。彼女だってぼくの話し相手は疲れるみたい。「ふつうのひとを相手にする時と、脳の使い方が全く違うような気がする」と言われます。振り返ってみたら、自分ルールで自由奔放にふるまっていたのにもかかわらず、高校を卒業し進学することができたのも彼女のおかげですし。とても感謝しています。のちに妻との恋愛エピソードを作品にし、39歳で会社員を辞めて小説家としてデビューしました。最愛の人と出逢って、ぼくは救われたんです。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)ー小中学生の頃、辛くはなかったですか?普通、学校の先生に怒られたりとか、クラスメイトにからかわれたりした時は、自分のほうが合わせないといけないのかなと苦しくなると思うのですが、そこを乗り越えて作家に…いや、乗り越えてない!(笑)子どもの頃は、クラスメイトのことより、実は母親のことで必死だったんです。おふくろはマタニティブルーから産後鬱になり、臥せっていることが多い人でした。今思うと、おふくろも発達障害で、二次障害の双極性障害を発症していたのではないかと思います。でも、親父は仕事が忙しくて、一年の3分の2は家にいない。母子家庭のような環境で、かつ一人っ子。そうなると、「母親をなんとかしなきゃ」という、それだけが最初の人生の物心ついたときの記憶です。人と違うだの何だのっていうのは贅沢な悩みで、とにかく彼女の顔色を常にうかがって、息してるか、死んじゃいないかって必死でした。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)ーお母様のことが気がかりで、同級生だったり、他人と比べる時間なんてなかったと。特におふくろは本当に無鉄砲な人だから、とんでもないことをするんですよ 。基本的に母は躁(そう)のひとなので、心は子どものまま。例えば、ぼくが中学生のある日、二人で食事に出かけた時に母が、「お金持ってくるの忘れたから、食べ終わったら走って逃げるよ」と言うんです。真に受けたぼくはとにかく急いで皿を空っぽにして、母に「今だ!」と言われて、反射的に店を出て、死に物狂いで駆けだす。しばらく走って振り返ると、母が大笑いしている声が聞こえる。聞くと、「トイレに行ってる間に勘定済ませたよ!引っ掛かったな~!」ですって…こんないたずらをよくされました。かと思うと学校から帰ると母の姿がない。失踪したんじゃないかと半泣きになってあたりを見回しに行ったり。それを叱るのが本当に俺の役目みたいな感じでしたね。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)ー親と子どもが逆転していたんですね。著書を拝見すると、高いところから飛び降りる話など、「度を超えた多動と多弁、自分のルールで行動してしまう」市川さんの姿が細かに描写されています。しかし、それでクラスメイトに除け者にされて困り果てているという感じではなかったようですね。ご自身はどこかあっけらかんとしている。当時、周りのことはどう感じていましたか?さきほども言ったように、母親のことが最優先でした。かといって、「周りなんてどうでもいい」というのとも違うんです。周りや他者という概念がそもそもない。いまもそうです。でも、もしかしたらそれがKYって言われる所以なのかもしれないけど。発達障害者特有の他者性の希薄さかもしれないですね。自分や親族の凸凹も肯定すること。親の誠実な姿勢はきっと子どもに伝わるからー子どものとき、親がこういうふうに接してくれてたら違ったのに…など、ご自身の経験から、親は発達障害の子どもにどのように接するのがいいと思いますか?とにかく、基本的にそういう子どもには、なんでも例を見せて「自分のようなタイプは決して1人じゃない」と認識させるのが一番大事ではないかと思います。ぼくの場合、自分が生きてきた道のりやいつも思っていたことを自分の言葉で普段しゃべっているように書いただけなんですが、そのことで編集者や共感してくれる読者など、自分の個性や多様性を認めてくれる人たちと繋がることができ、救われたんです。だから、「お前は間違ってる」と言われても「自分は間違ったダメな人間なんだ」と別に思わなくていいんです。ぼくはその違いを「個性」だと思って手放さなかった。だから今の自分があります。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)ー具体的にはどのような言葉をかけてあればいいでしょう?んー、もし、両親や家族にも発達障害の傾向があるのなら、「お父さんもお母さんもあなたと同じだよ」とか、言ってあげるのもひとつかもしれません。物心ついて、理屈が分かるようになってくれば、遺伝を含めた障害の因果関係をきちんと話してあげたほうがいいと思いますね。発達障害の原因は色々言われていますが、遺伝的要素もゼロではないようですし、親もそれを認めて、ある程度筋が通ったストーリーとして自分たちの言葉で語ってあげてほしいですね。ー発達障害の原因は、遺伝的要因と環境的要因の相互作用だと言われています。遺伝的要素も、それが全てではないからこそ、親や親族としてもそれをどう受け止め、どう子どもに話せば良いかは、なかなか難しいことだと思います。何が一番の原因かというより、結局、どちらかの要素が弱くてどちらかが強いというだけなので。親がありのままを受け止めようとすれば、その誠実さは言葉でなくても伝わると思います。問題は、大人が子どもに何か隠そうとすること。思っている以上に、子どもはちゃんと見ているし、嘘が大嫌い。血の繋がった親として嘘はつかない姿勢を貫くことこそ大事だと思いますね。逆説的に言うと、親がいわゆる「普通の子」に近づけようと思って我が子を見た時に、ポロポロ、ちらちらと、そこからはみ出た凸凹部分が垣間見えてるんだと思いますよ。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)その凸凹が親族の誰かのパーソナリティと重なるっていうこともあるはずです。もしそういう共通点を見つけたら、叱るネタや批判のネタにするのではなくて、一族ひっくるめて肯定するような言い方ができたらいいのではないでしょうか。「ほら、お父さんもあんなこと言うけど、お父さんのお父さんも口が悪かったのよ」など。それで少し、子どもも安心できるところもあるかもしれない。参考:『発達障害に気づかない大人たち』 /星野仁彦自分自身のルーツに想いを馳せることー市川さんはどのようにご自身のルーツを捉えていますか?うちの場合、母親もそうだし、一族にも似たようなパーソナリティのひとはゴロゴロいるので、発達障害は遺伝なしには生まれてこないと思っています。でも、自分自身はそこに誇りというか、それこそ「一族だぜ!」というような面白さを感じるんですよ。大きなルーツに繋がるようなロマンがあります。希少種の氏(うじ)、というような。親が見方を変えれば、子どもも「自分は一人ではなくてある集団の中の一員なんだ」という思いが強まると思います。発達障害がある子どもにとって自分と似たパーソナリティのひとが他にもいるんだという認識を持てることは、肯定感に繋がるのではないでしょうか。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)ーとはいえ、思春期の子どもは第二次性徴も始まり、異性を意識したりなど、他人との違いを一層、意識せざるをえない状況になってきますよね。中学に上がる位までの発達障害の子どもは基本的に天真爛漫じゃないですか。いじけてないし。本当に生き生きとしている。でも、なんか中学に上がった頃から暗い顔し始めて、俺自身もそうでしたけど、あそこで一回ガクッとくるんですよね。自分もいじめでまいったときがありました。やっぱり自我が一番発達するときに、上からガッと抑えられると結構大変なんですよ。だから最初の第1ウェーブである12、 3歳の思春期というのは、本当に大きな壁。いじめも結構悪質になってくる。知恵がついてね。学校の教室みたいな狭い場所に哺乳類を閉じ込めるなんで、本当は理不尽きわまりない。ぼくは個人的には学校になど行かなくて済むのが一番いいとは思いますが、そうした壁を乗り越えるための何か抗弁を用意してあげられればいいなとは思います。そのひとつに家族や親族の存在がある。「教祖」は自分自身信じる道を切り拓くーとにかく自己肯定感を持てるように親が導くということですね。加えて、市川さんは自分で自分の自己肯定感を育むために「自分のための宗教を作っていく」と書かれています。自分教にすがるのではなく、「作っていく」。これは、どういう意味でしょうか?アスペルガーというのは、自分が教祖となって自分なりの宗教を作る、いわば教祖タイプじゃないかなと思うんです。集団主義に属さない。でも、世間で認められやすいのは、ヤンキー気質のひと。ヤンキーって教祖と反対の「リーダーに従う信者タイプ」なんですよね。なぜなら、ヤンキーのひとたちには、「リーダー」「ヘッド」「カリスマ」といった存在がいる。そして、その人たちが彼らヤンキーの教祖であり、宗教になっている。そういう人がいないアスペルガーのひとたちは、自分が教祖になるしかありません。でも、その方が、本来のアスペルガーの気質に合っていると思います。そもそも宗教とは、自分を肯定するために、ある種の大きなものと繋がりたいという欲求でもあります。大きなものというのは、自分の背後にある歴史だったり、潜在意識の世界だったり、集合的無意識だったり……Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)ー先ほどおっしゃっていた脈々とつながる「一族として意識」なども、いわば自我の存在を超えた「大きなもの」と似ていますね?当然、一族といったものをそこに含まれていて、今、自分の目の前にある平面的な横のつながりだけじゃない、3次元的な世界へアクセスするというのが、本来の宗教という気がします。普通、ひとは潜在意識に簡単にアクセスできません。だから、お坊さんたちは修行をしているわけです。でも、発達障害のひとは前頭葉の機能が弱まっているため、潜在意識などのいわば非常識な世界へのアクセスも早いんじゃないかな。自分の深層心理への世界のゲートが開きやすくなっているとも言えます。ーだから、発達障害のひとほど自分で自分の「宗教」を作っていくことができるし、本来の気質にも合ってるからそうするほうが楽に生きられるかもしれないということですね。ご著書は昨年発行されたものですが、急速に発達障害が知られるようになったことで、1年経った今でも、取材されることが多いとか。そうした状況で、今後のことを考えると、当事者として発達障害がある子どもたちのためには具体的にどんな仕組みがあったらいいと思いますか?街の「こども食堂」みたいなものあるじゃないですか。あれの発達障害版を作ったらいいと思います。そこでみんなで模型作ったりとか。勉強させれば、それぞれの自分の個性というものに気づいて、その道の達人になっていくんじゃないでしょうか。突出した才能がなくても、その人柄で社会の中に潤いをもたらす人間もいるでしょう。一番よくないのはそこで自己卑下を繰り返していくうちに自我がボロボロになってスポイルされること。人に振り向けるだけの朗らかさとか純真さを持っていたのが、いじけて、歪んで、破滅してっていう、それをなんとかね、乗り越えさせてあげなきゃいけないんじゃないでしょうか。それは親だけではなくて、町ぐるみでやれるといい。親だけに任せるには負担が大きすぎますからね。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)誰かに「違う」と言われたって、決してあなたの存在は否定されちゃいないー成人の発達障害のあるひとにも何かアドバイスをいただけないでしょうか?まず1つには、子どもへのアドバイスと同じで、この本を書いた理由でもあるけれど、「1人じゃない」ということを伝えたいですね。そもそも「違い」について、誰かによっぽど差別的に言われることとかがなければ、自分が人と違ってもそんなには悩まないはずなんです。誰かに、「あなたは違う」と言われて辛いという人たちは、とにかく自分の身に降りかかっていることが決して個人への攻撃だとは思わないことが大切だと思います。例えばアメリカに行ったら、アングロサクソンやプエルトリカンへの差別が今でも無くならないのと一緒で、日本という国においてマイノリティであるが故にマジョリティーの集団から差別を受けているんだという感覚で、決して自分への攻撃ではないという考え方でいてほしい。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)ー繰り返しおっしゃっているように「ルーツがある」「一人ではない、自分が属する集団もある」と自覚することで、現在の自分自身に起きていることを俯瞰的に捉えることができると。発達障害というのは遺伝的なグループのひとつの一族で、元を正せば多分同じような部族の人たちが散らばってこうなってきた、っていうのが自分では一番しっくりくる解釈なんですよね。そう考えると、別のパーソナリティを持った人に対する、別のグループからの、いわれのない「違っていることは間違っている」みたいな言い換えをまともに受けちゃいけない。振り返ったときに、全部寄り添っちゃいけないんですよ。ー生きる時代や社会のマジョリティーに無理に合わせる必要はないということですね?そこに寄り添うと、ルールはルールだからとか、あるいは常識は常識だからとかっていう話に丸め込まれてしまう。でも、マジョリティーの彼らの言うことが絶対だと思うのは、本当はおかしな話なんです。見た目が同じだから、苦しんでしまうのでしょう。まさしく今、ダイバーシティーがそこかしこで問われてるのに、まだまだ日本は均質化圧力が強い。多様性という考え方が浸透していないからこそ、発達障害者の方から、むしろダイバーシティー・多様性というものを、力強く打ち出していけるような考え方を世の中に提示していったほうがいいかもしれません。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)
2017年09月11日