連続テレビ小説「スカーレット」での好演も記憶に新しい大島優子が、石井裕也監督オリジナル脚本による仲野太賀主演映画『生きちゃった』に出演していることが分かった。主演の仲野さんと共演の若葉竜也が幼なじみ役を演じ、幼なじみ3人の物語が描かれる本作。大島さんが演じるのは、厚久(仲野さん)と武田(若葉さん)の幼なじみで、厚久の妻である奈津美。『紙の月』『疾風ロンド』「東京タラレバ娘」「教場」など様々な作品に出演してきた大島さんが、石井組に初参加。平凡だがそれなりの生活を送っていた厚久と奈津美。ある日、厚久が家に帰ると、奈津美が見知らぬ男と情事に耽っていた。そしてその日を境に、厚久と奈津美、武田の関係は歪んでいく…。本作では、女優として新たなステージへと覚醒した大島さんが刻み込まれている。大島さんは「この作品を通じて、役に“裸”で向き合うことの大切さを学びました。素直に表現したり、素直に受け止めるということ。とてもシンプルなことでありながら、一番大変なんですけど、自分自身から湧き出たものを自分で信じること、そしてそれらを自分でキャッチして、それを表にきちんと出すということを徹底しました」とふり返る。また、大島さんについて石井監督は「ある重要なシーンの本番中、突然大島さんにスイッチが入って、その芝居があまりにも凄くて、ひっくり返るほど驚きました。大島さんを見ていて、ゾッとしてきて、演技なのか狂っているのか分からなくなって怖くなりました。こんなのは監督人生で初めての経験でした」と明かし、「きっと大島優子さんがずっと抱えていたものが爆発したんだと思います。その時、大島さんの何かが決定的に変わったと確信しました」と撮影の様子を語っている。『生きちゃった』は秋、ユーロスペースほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:生きちゃった 2020年秋、ユーロスペースほか全国にて公開予定
2020年05月14日オーストラリア産のフォーティファイドワインを専門に輸入・販売するFortify株式会社(本社所在地:東京都港区、代表:仲野琢杜)は、家飲みに最適な100mlサイズのデザートワイン「FortifyPicoシリーズ」を2020年4月21日(火)よりFortify公式オンラインストアにて販売開始致します。気軽に飲める100mlサイズのミニボトルFortifyPicoシリーズは、お客様からの「もっと気軽に飲みたい」、「複数で飲み比べしたい」と言う声をもとに生まれました。シリーズ名のPico(ピコ)は、スペイン語を語源に「少量」、「山頂・峰」を意味します。トップクラスの高品質なフォーティファイドワインを少量で手軽に楽しめると言うコンセプトから「FortifyPico」と名付けています。また、1本のボトルで様々なスタイルを楽しんでいただきたいと言う想いから100mlサイズを採用。赤・白ワインの一杯の目安が約120mlであるのに対し、フォーティファイドワインは約60mlと半分程度が目安です。そのため、ストレートで一杯味わって頂いた後、残りの約40mlでソーダ割りやアイスクリームがけなど2度、3度お楽しみいただくことを想定しております。Fortifyでは、13種類のフォーティファイドワインをオーストラリア全土から厳選し輸入・販売を行っております。第一弾としてその中から6種類をFortifyPicoシリーズとして展開し、今後その他のフォーティファイドワインにつきましても順次、対象商品を拡充してまいります。近頃、自宅で過ごす時間が増えることで家飲みへの関心も高まっており、FortifyPicoシリーズの手軽さが家飲みにおける新しい選択肢の一つになる事を願っております。【フォーティファイドワインについて】フォーティファイドワインは、アルコールを添加して造られるワインの種類で、甘口から辛口まで地域や製法によってさまざまです。このワインの起源は15世紀頃まで遡り、温度管理の難しかった時代に船で輸送するために造られていました。ヨーロッパ南部やオーストラリアなどにおいても醸造されており、食後酒として今でも親しまれているワインです。FortifyPicoシリーズのライナップ1.オールド・クォーリ・フロンティ・ワイナリー:ベサニー(Bethany)・生産地:南オーストラリア州/バロッサ・バレー・香りの特徴:マーマレード/ハチミツ・アルコール度数:18%・販売価格:650円(税込)2.オールド・クォーリ・トニー・ワイナリー:ベサニー(Bethany)・生産地:南オーストラリア州/バロッサ・バレー・香りの特徴:ナッツ/干しぶどう/ドライイチジク・アルコール度数:18%・販売価格:650円(税込)3.バスタルド・ワイナリー:キーズ(KIES)・生産地:南オーストラリア州/バロッサ・バレー・香りの特徴:ダークチェリー/イチゴジャム・アルコール度数:18%・販売価格:650円(税込)4.クラシック・ラザグレン・トパック・ワイナリー:スタントン&キリーン(Stanton&Killeen)・生産地:ビクトリア州/ラザグレン・香りの特徴:キャラメル/バタースコッチ/アーモンド・アルコール度数:18%・受賞歴:サクラアワード2020ダブルゴールド・販売価格:1,100円(税込)5.ペドロ・ヒメネス・ワイナリー:ネルソン・エステート(NeilsonEstate)・生産地:西オーストラリア州/スワン・バレー・香りの特徴:干しぶどう/ドライイチジク・アルコール度数:19%・販売価格:1,500円(税込)6.ジュリアン・ジェームズ・ホワイト・リキュール・ワイナリー:タリジャンチック(Talijancich)・生産地:西オーストラリア州/スワン・バレー・香りの特徴:ナッツ/干しぶどう・アルコール度数:18%・販売価格:1,200円(税込)Fortify初のギフトセットが登場FortifyPicoシリーズの販売開始に合わせギフト利用を想定したギフトボックスのセットもご用意しました。シンプルなクラフト紙を使用したボックスにFortifyのロゴを施し、2本入りまたは3本入りからお選びいただけます。さらに、フォーティファイドワインの飲み比べが気軽にできるお得なセットもご用意し、季節やワインの入荷状況に合わせて様々なセットを展開予定です。クリスマスやバレンタインデーなどの行事はもちろんのこと、お誕生日や母の日、父の日など大切な人へギフトを贈る際には、ぜひご活用ください。お得なセットについて1.TasteofSouthAustralia(テイスト・オブ・サウス・オーストラリア)・内容:オールド・クォーリ・フロンティ/オールド・クォーリ・トニー/バスタルド・内容量:各100ml×3本・発売日:2020年4月21日(火)・販売価格:1,980円(税込)2.TasteofAustralia(テイスト・オブ・オーストラリア)・内容:ペドロ・ヒメネス/オールド・クォーリ・トニー/クラシック・ラザグレン・トパック・内容量:各100ml×3本・発売日:2020年4月21日(火)・販売価格:2,980円(税込)Fortify Picoシリーズ【Fortify株式会社について】Fortify株式会社はフォーティファイドワインのみを扱う専門のインポータ兼販売会社です。オーストラリアにて長年造られ続けている上質なフォーティファイドワインを日本市場に展開するため、2019年1月に会社を設立。2019年には国内最大規模のクラウドファンディングにて、目標350%超を達成し多くの支援を獲得。社名の「Fortify」は、FortifiedWine(フォーティファイドワイン)のFortified=強化する/充実させるを由来に、「グラス一杯のワインで幸せを繋ぐ」をミッションにかかげています。【ウェブサイト】Fortify公式オンラインストア【Fortify株式会社について】本社:〒106-0044東京都港区東麻布2-35-1KCビル6F代表者:代表取締役仲野琢杜設立:2019年1月資本金:500万円事業内容:フォーティファイドワインの輸入・販売【本件に関するお問合せ先】会社名:Fortify株式会社電話:050-5359-0999メールアドレス:info@fortify.co.jp受付時間:平日10時〜18時企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2020年05月08日仲野太賀が主演する映画『泣く子はいねぇが(仮)』に、吉岡里帆、寛一郎、山中崇、余貴美子、柳葉敏郎の出演が決定。場面写真も到着した。日本の一地方都市である秋田の寂れた港町、雪の降る男鹿半島。娘が生まれ現実を見据える、妻ことねに対してたすくはいつまでも父親の自覚を持てないでいた。そんなたすくに愛想をつかすことね。父親らしさを証明できれば、ことねはまた許してくれるはず…。大晦日の夜、「悪い子はいないか」とナマハゲが闊歩する男鹿の街。その最中、全力疾走する全裸のナマハゲが生中継のニュース番組で全国に放送されるという事件が起こる。そのナマハゲの正体はたすくだった――。本作は、是枝裕和監督率いる映像制作者集団「分福」の新人映画監督・佐藤快磨のオリジナル脚本による映画。大人になりきれない、迫りくる現実を直視することもできない若者たちの“青春の終わり”を描いている。そして今回、新たに5名のキャストが発表。仲野さん演じるナマハゲ行事で失態を犯し、秋田を離れる若者たすくの妻役に、「カルテット」「ごめん、愛してる」「きみが心に棲みついた」の吉岡さん。たすくの親友役として、「グランメゾン東京」などに出演、佐藤浩市を父に持つ寛一郎さん。また、たすくの兄役を連続テレビ小説「ごちそうさん」などに出演する名バイプレイヤーの山中さん。母役を現在放送中の「病室で念仏を唱えないでください」に出演する余さん。たすくが秋田を離れるきっかけとなったナマハゲ行事を存続する会の会長役を、「踊る大捜査線」シリーズでお馴染み、秋田出身の柳葉さんが演じる。『泣く子はいねぇが(仮)』は2020年秋公開予定。(cinemacafe.net)
2020年03月12日「嵐」櫻井翔と有吉弘行が司会を務める「櫻井・有吉THE夜会」の1月30日(木)今夜の放送回に、俳優の賀来賢人、仲野太賀、柄本時生がゲスト出演。プライベートでもガチの仲良しだという3人が、親友だからこそ知るお互いの姿を明かしていく。今夜のゲストは、「今日から俺は!!」で見せたコミカルさから「ニッポンノワール-刑事Yの反乱-」のハードなテイストまで幅広い演技で見る者を魅了し続ける賀来さん。「仰げば尊し」の瑞々しい演技で注目度が急上昇すると、賀来さんと共演した「今日から俺は!!」に『50回目のファーストキス』『町田くんの世界』などで注目される仲野さん。連続テレビ小説「おひさま」や『聖の青春』などをはじめ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」や仲野さんも出演した大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」などで知られる柄本さん。お互いに共演作もあり10年来の親友だという3人が、親友だからこそ知っているプライベートを大暴露。また賀来さんの持ち込み企画「俺ならマジック見破れるはず!」では、最強マジシャンのトリックに賀来さんが挑むことに。果たしてトリックを見破ることはできるのか!?そのほか、女性ファン急増中の芸人「アインシュタイン」「四千頭身」も登場。令和にブレイクした新たなスターの人気の秘密を徹底解剖。爆笑ネタも披露してくれる。賀来さんは、「日刊SPA!」の人気エッセイを“恋愛エピソード”を中心に再構築した小説をドラマ化する「死にたい夜にかぎって」に主演。原作者の爪切男氏本人の実体験エピソードをベースに賀来さんはじめ、山本舞香、戸塚純貴、安達祐実らが共演する。仲野さんの映画最新作となる『静かな雨』は、大学の研究室で働く主人公が“たいやき屋”を営むこよみと出会うが、こよみが事故で新しい記憶を短時間しか留めておけなくなってしまう…というストーリー。元乃木坂46の衛藤美彩のほか、でんでん、萩原聖人、河瀬直美、村上淳、古舘寛治、川瀬陽太らが共演する。柄本さんは舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」に出演。シェイクスピアの名作を関西の戦後の港町に舞台を変え、全編関西弁、全員男性キャストで送る異色の純愛群像劇となり「ジャニーズWEST」桐山照史らが共演する。MBS/TBSドラマイズム「死にたい夜にかぎって」はMBSで2月23日より毎週日曜24時50分~、TBSで2月25日より毎週火曜25時28分~より放送。TBS放送終了後から、TSUTAYAプレミアムにて独占配信。『静かな雨』は2月7日(金)より全国順次公開。「泣くロミオと怒るジュリエット」は2月8日(土)~Bunkamuraシアターコクーンで、3月8日(日)~大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。「櫻井・有吉THE夜会」は1月30日(木)今夜22時~TBS系で放送。(笠緒)
2020年01月30日「嵐」櫻井翔と有吉弘行が司会を務める「櫻井・有吉THE夜会」の12月5日(木)今夜の放送回に、映画『カツベン!』から成田凌、黒島結菜、音尾琢真の3人がゲスト出演。また「いきものがかり」も登場する。「MEN’S NON-NO」の専属モデルとして活動を開始する一方、「逃げるは恥だが役に立つ」への出演などで俳優としても注目されるように。「コード・ブルー 3rd season」に連続テレビ小説「わろてんか」、『翔んで埼玉』などヒット作への出演が続く成田さん。映画『ストロボ・エッジ』や連続テレビ小説「マッサン」に出演、「時をかける少女」では主演を務め、その後も『サクラダリセット』シリーズのヒロインや『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』『十二人の死にたい子どもたち』などの映画から放送中の「死役所」まで幅広く活躍する黒島さん。「TEAM NACS」のメンバーで、『孤狼の血』『凪待ち』『ひとよ』など白石和彌監督作や三池崇史監督作『無限の住人』、原田眞人監督作『検察側の罪人』といった注目作に立て続けに出演するほか、日曜劇場「陸王」に連続テレビ小説「なつぞら」など多くの作品に出演する音尾さん。今回は本番組初登場となる3人の意外と知られていない本当の素顔を櫻井さんが徹底解剖。有吉さんも大喜びしたまさかの事実とは?さらに成田さんが苦手な◯◯を催眠術で克服できるかチャレンジする。また「いきものがかり」はメンバー個々の知名度がないという悩みを抱えて登場。ボーカルの吉岡聖恵は事務所NGだったモノマネを解禁、爪痕を残そうと奮闘する。大ヒット曲を生み出し続ける彼らの素顔にも注目だ。成田さん、黒島さん、音尾さんが出演する『カツベン!』は、周防正行監督5年ぶりとなるオリジナル作品でおよそ100年前、「映画(活動写真)」がまだサイレントでモノクロだった時代、楽士の奏でる音楽とともに独自のしゃべりで物語をつくりあげた活動弁士、通称“カツベン”を主人公にしたストーリーが繰り広げられる。『カツベン!』は12月13日(金)より全国にて公開。「櫻井・有吉THE夜会」は12月5日(木)今夜22時~TBS系で放送。(笠緒)
2019年12月05日3人のゲストが、それぞれの立場から自由気ままに語り合うトークドキュメンタリー「ボクらの時代」。その10月27日(日)放送回に俳優の落合モトキ、賀来賢人、仲野太賀の3人が出演。同世代で親交も深い彼らが仕事や家族について語り合う。『桐島、部活やめるってよ』や『アズミ・ハルコは行方不明』『全員死刑』など数多くの映画をはじめ、ドラマから舞台まで幅広いフィールドで活動。様々な表情を見せる俳優、落合さん。『斉木楠雄のΨ難』や大ブームを巻き起こした「今日から俺は!!」でみせる圧倒的コミカルさから、放送中の「ニッポンノワール-刑事Yの反乱-」でのバイオレントな雰囲気までマルチな俳優として活躍する賀来さん。「仰げば尊し」や「レンタルの恋」をはじめ、賀来さんとも共演した「今日から俺は!!」などのドラマはもちろん、今年は『町田くんの世界』『タロウのバカ』が公開と立て続けに出演作が世に送り出されている仲野さん。それぞれ役者として、映画やドラマ、舞台などでその個性を発揮。存在感を放っている3人は世代も近くプライベートでも親交が深いのだとか。そんな彼らが今回は俳優という仕事や家族のことについて語り合う。落合さんが出演する映画『HiGH&LOW THE WORST』は現在大好評公開中。「HiGH&LOW」の鬼邪高校と不良コミックの金字塔「クローズ」「WORST」の鳳仙学園が登場し、両校がぶつかり合う世紀の頂上決戦が描かれる同作で、落合さんは凶悪な新チーム「牙斗螺」(キドラ)の金平秀斗役で出演。賀来さんは吉永小百合、天海祐希が共演、絶賛公開中の映画『最高の人生の見つけ方』に出演。余命宣告を受けた2人が同じ病院に入院する12歳の少女の「死ぬまでにやりたいことリスト」を実行するという物語が展開。仲野さんが菅田将暉やモデルのYOSHIらと共演、無戸籍で学校にも通ったことがない若者とその仲間の高校生たちが過酷な現実と向き合っていく様を描く『タロウのバカ』も現在全国公開中。「ボクらの時代」は10月27日(日)7時~フジテレビで放送。(笠緒)
2019年10月26日高校時代からの大親友、菅田将暉さん&仲野太賀さんが、映画『タロウのバカ』で共演。演じた役のように、焦燥感に駆り立てられた10代の頃や、二人だから知る素顔を伺いました。――大親友で知られる二人です。菅田:昨日も邦画を一緒に観に行きましたよ。仲野:その後は、将暉の家でガールズトーク(笑)。菅田:お茶会ね(笑)。――共演した映画『タロウのバカ』は、主演のYOSHIさんが16歳の新人ということで、二人はどう接しましたか?菅田:二人で決めたわけではないですけど、現場で相手をするのが太賀で、プライベートは僕って感じでしたね。仲野:僕は何もしてないです。2日目からYOSHIにNG出したんで(笑)。いや、彼はめちゃくちゃ人懐っこくて、こっちの領域にぐいぐい入ってくるんですよ。僕も自分のことでいっぱいいっぱいだったんで、「将暉、任せた!」と(笑)。もちろん、四六時中NGなわけじゃないですよ。僕が疲れてる時は将暉が、将暉が疲れてる時は僕が彼と遊んでました。菅田:一緒に走るとか。仲野:叫ぶとか。菅田:大森(立嗣)監督の作品を観たことないって言うから『光』を3人で観たり。YOSHIと同じくらいの子が出ているから、自分がスクリーンに出るってこういうことなんだって認識してくれたいい時間だった。仲野:2時間後には「日本映画楽しい!」って興奮してた。菅田:僕と太賀が、本番前にかかる「よーい!」の声で、スイッチ入れてギア上げるために、咳払いしたり軽くジャンプしたりするでしょ。ある日、YOSHIが肩回しながら「ゴホゴホッ」って始めたのが面白かった。仲野:YOSHIの中で“作為”が始まったよね。菅田:演じようという“作為”。仲野:YOSHIが入ったことによって、僕ら二人の結束も強まった気がする。菅田:次世代への責任感で結束したよね。あえて広げた話をすると、まともな大人にははみ出して見えるけど、自分の生き様を持ったYOSHIをどう受け入れるかが、日本エンタメ界の未来に直結している気がした。仲野:はみ出してる部分をまとめちゃうのが大人のやるべきことなのか、もっと行っちゃえと背中を押すべきなのか。いっぱい話したよね。菅田:そう。作品で描かれてる、何に対して焦ってるかもわからない感覚って、今でも少なからず残ってるんだけど、YOSHIを見てたら、僕は慣れちゃったとこがあるって痛烈に感じた。仲野:確かに、視界に映るものすべてに対して「ウ~ッ…」ってなるあの感じはどんどん薄まってる。でも、今思えば、あの頃に抱えていたやり場のない気持ちだったり、将暉への嫉妬なりが、自分の表現に繋がってるのかなとは思う。満たされていたら、役者として何かを体現したいとはならなかっただろうし。――仲野さんから見て、菅田さん演ずる柔道の道で挫折し自暴自棄になるエージと菅田さんご本人に共通点を感じましたか?仲野:基本的には別人だと思いますが、エージの“狂気”は温厚な将暉から出てきた、確かな感情だと思います。そういう一面を隠し持っているのかも(笑)。菅田:めちゃくちゃトンガってるヤツじゃん!恥ずかしい!――援助交際中の女の子への想いに苦しむスギオと、演じた仲野さんの共通点は?菅田:悩むと深いところまで潜っていくところ。太賀は、ぐるぐる試行錯誤するとこがある。仲野:さすが。よく見てる。菅田:なんか上からだな(笑)。僕は何も考えないから、太賀とはちょうどいいバランス。仲野:僕と将暉には、半径1メートルの世界があって、周りが思っている以上の友達関係。将暉の変遷を10年見てきたけど、外に向かって多くの人に将暉の歌が届いて、みんなと共有できることが喜びなんだよね。手放しに嬉しくて、気づいたら、「さよならエレジー」や「まちがいさがし」を鼻歌で歌ってる。菅田:音楽を教えてくれたのも太賀だし、ずっと一番近くで見てきてくれたからね。仲野:この気持ち、読者の方々に上手く伝わるかなあ…。『タロウのバカ』戸籍のない主人公タロウと仲間の高校生、エージとスギオ。それぞれに悩みを抱える3人は、偶然ピストルを手に入れたことから、過酷な現実に向き合うことになる。大森立嗣監督作。9/6よりテアトル新宿ほか全国公開。すだ・まさき(1枚目写真上)1993年2月21日生まれ、大阪府出身。11月、舞台『カリギュラ』に主演。アルバム『LOVE』の初回限定短編DVDで初監督、主演に仲野太賀を起用。ブルゾン¥58,000(オールド パーク/HEMT PR TEL:03・6721・0882)パンツ¥29,000(ダイリク/シック TEL:03・5464・9321)その他はスタイリスト私物なかの・たいが(1枚目写真下)1993年2月7日生まれ、東京都出身。雑誌『CUT』で菅田将暉との連載を継続中。来年の公開待機作に『静かな雨』『僕の好きな女の子』など。ジャケット¥42,000パンツ¥32,000(共にフィグベル/プロッド TEL:03・6427・8345)ベスト¥93,000(ナマチェコ/エムエイティティINFO@THE‐MATT.COM)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年8月28日号より。写真・森山将人(TRIVAL)スタイリスト・伊藤省吾(菅田さん)石井 大(仲野さん)ヘア&メイク・AZUMA(M‐rep by MONDO‐artist/菅田さん)高橋将氣(仲野さん)インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年08月24日新人のYOSHIと、菅田将暉、仲野太賀が出演する『日日是好日』『セトウツミ』などの大森立嗣監督による最新作『タロウのバカ』。本作のメインビジュアルと本予告が解禁され、社会からはじき出された3人の少年たちの純粋で過激な問題作がお披露目された。この度解禁された本予告は、YOSHIさん、菅田さん、仲野さんがそれぞれ演じる、タロウ、エージ、スギオが10代という一瞬にも永遠にも感じる特殊な時間を、生と死の狭間でもがきながら疾走する姿が映し出されている。生まれてから一度も学校に通ったことがないタロウ(YOSHI)。母親の恵子(豊田エリー)は滅多に自宅マンションに帰らず、いつもひとりぼっちのタロウは都心と郊外の中間にぽっかりと空いたような川沿いの町を、野生動物のようにうろついている。そんなタロウに高校生のエージ(菅田将暉)とスギオ(仲野太賀)という仲間ができて、タロウの人生が動き始める。エージは柔道のスポーツ推薦で高校に進学したが、膝を壊して周囲の期待を裏切り、柔道部の顧問の教師から「社会のすみっこで生きてけ!」と罵られている。将来のことがどうでもよくなり自暴自棄になっていくエージ。ごく普通の中流家庭で育ったスギオは、同級生の洋子(植田紗々)に一方的に想いを寄せている。ただ、彼女から相手にされず、自身のふがいなさにも苛立ち、もがいている。ネットで出会った男たちに体を売っている洋子に対して「売りなんか やめろよ!」と怒声を浴びせるが…。そんな、社会からはじきだされた3人の少年の日常は、偶然にも1丁の拳銃を手に入れたことをきっかけに激変する。本予告映像の終盤、「生と死の狭間を駆け抜ける純粋で過激な問題作」のテロップとともに、3人が暴走していく衝撃的なカットが連なる。タロウは女性に拳銃を掴ませ「撃てよ!撃てよ!」とわめきちらし、エージは金属棒で何者かを思い切り、殴りつけている。『ディストラクション・ベイビーズ』を思わせる菅田さんの狂気にも目を奪われる。また、本予告中に流れるインドの弦楽器シタールで演奏された音楽家・大友良英による劇伴は、観る者の心をいっそうザワつかせるパワフルで異様な楽曲。そしてメインビジュアルには、第1弾ティザービジュアルの覆面を外した3人の姿が写し出されている。タロウの手にはピストル、エージは金属棒を振り上げ、ただならぬ緊張感と何かが起こりそうな空気感をまとうビジュアル。本予告のラストにも提示された「3人が世界のすべてだった。」がキャッチコピーとなっている。『タロウのバカ』は9月6日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:タロウのバカ 2019年秋、テアトル新宿ほかにて公開予定Ⓒ2019 映画「タロウのバカ」製作委員会
2019年07月12日俳優・仲野太賀と歌舞伎役者の中村七之助が、宮藤官九郎オリジナル脚本による大河ドラマ第58作目「いだてん~東京オリムピック噺~」に出演することが明らかになった。“知られざるオリンピックの歴史”を描いていく本作。6月30日放送の第25回より、本作は第二部に突入し“激動の昭和史”が進んでいく。今回発表された2人が演じるのは、戦争によってその人生を翻弄される、ドラマのキーパーソンだ。先日改名を発表し話題となった仲野さんは、金栗四三(中村勘九郎)の弟子でマラソン選手の小松勝役で出演。四三の著書に感銘を受け、九州一周の途中に四三を訪ねて池部家に。その後、四三と共に上京し、1940年東京オリンピックでのメダル獲得を夢見て昼夜トレーニングに励む。本作へは第32回から登場となる仲野さん。本作制作発表時から出演を熱望していたそうで、「念願叶い、大変うれしく思ってます。人の意志は受け継がれ、それは時代を繋ぎ、愛に溢れている。宮藤官九郎さんの素晴らしい脚本を読むたび、この壮大な人間賛歌に胸を打たれまくってます」と思いを語る。そして「『いだてん』という長いレースで、これまで沢山の方々が必死で走り、僕の手元にも回ってきた襷を次の人へと繋ぐべく、全力疾走で自分の役目を果たしたいと思います」と熱い気合を述べている。また、七之助さんが演じるのは、“昭和の大名人”と称される落語家・三遊亭圓生。端正かつ洗練された語り口が持ち味で、記憶力抜群、持ち噺の数は300を超え、落語史上最多とも言われる。兵士の慰問興行で古今亭志ん生(森山未來/ビートたけし)と共に満州にわたるが、その間に終戦を迎えて悲惨な目に遭う。「宮藤官九郎さんの脚本、そして兄が主役の作品への出演が決まりうれしいです」と出演を喜んだ七之助さんは、今回の演じる役柄に「これは大変だなと思っています。落語家、それも大名人ですし、すぐにおいそれとできる芸ではないので、圓生さんの落語を聴きこみ、試行錯誤を重ねながら稽古をしています」とコメント。また「自分の出演で壊さないよう、一生懸命やりたいと思っています」と意気込んでいる。なお、七之助さんの登場は第39回から。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は毎週日曜日<総合>20時~、<BSプレミアム>18時~<BS4K>9時~放送中。(全47回)(cinemacafe.net)
2019年06月28日映画『検察側の罪人』(8月24日公開)の完成披露試写会が6日に都内で行われ、木村拓哉、二宮和也(嵐)、吉高由里子、大倉孝二、八嶋智人、音尾琢真、芦名星、原田眞人監督が登場した。同作は雫井脩介による同名小説を実写化。若手検事・沖野啓一郎(二宮)と、憧れの検事・最上毅(木村)の正義が、一つの殺人事件を前に次第にすれ違って行き、最上の捜査に疑問を持ち始めた沖野は、互いの正義を賭して対峙する。監督・脚本は原田眞人が務める。映画『GANTZ』(11)以来の共演となった二宮に、吉高は「(『GANTZ』の)玄野くんの次は沖野くんでした」と笑顔に。二宮は吉高について「どうしても事故ってしまうので、なるべく斜に構えながらいつも対応しています。初手の初手で、(木村に)"拓ちゃん"とか言うんですよ!」と自由奔放っぷりを訴える。吉高が「言ってみたら怒るかなあと思って。拓ちゃん」と意図を明かすと、木村は「怒ってないよ。怒ってないんだけど、ニノはすごく気を使ってくれて、『そういう言い方はやめなさい!!』って常に」と苦笑した。このやり取りに八嶋が「角野(卓造)さんと思われたら困るからね」と "タクちゃん"つながりで名前を出すも、よくわかっていない客席に、二宮が「そんな響いてないじゃないですか。角野卓造さんに申し訳ない」とつっこんでいた。同じシーンがあまりなかったという八嶋は「顔合わせと打ち上げでしか、愛しの拓哉に会ってない」と嘆き、大倉は「木村さんにお会いするだけで追い詰められる感は。何回か共演しているんですが、いつ会っても、喉カラカラになってしまうので、撮影最終日まで、ずっとお腹が痛かったです」と木村への思いを炸裂させる。また音尾は「木村拓哉さんの大ファンです」と明かし、「地元北海道にいるときも、真駒内、札幌と何度足を運んだことか。同じステージに立てることを嬉しく思っています。原田監督、ありがとうございます」と感謝。「どちらかという客席の皆さんと同じ気持ちです。今日は楽しみましょう!」と盛り上げていた。
2018年08月06日俳優の溝口琢矢が14日、同日に東京・EXシアター六本木で初日を迎えた主演舞台『ジョン万次郎』(6月14日~24日)の公開ゲネプロ前に取材に応じた。本シリーズは、教科書には詳しく載らないような歴史上の人物や出来事を、エンターテインメント舞台として表現する企画。『ジョン万次郎』は、14歳の時に海で遭難した土佐の漁師・万次郎がアメリカの捕鯨船に助けられ、そのままアメリカ東部に暮らす中で、いじめや差別にくじけることなく強く生き抜いていく姿を描く。溝口が演じるジョン万次郎といえば、NHK大河ドラマ『西郷どん』でお笑い芸人・劇団ひとりが演じたことでも話題になったばかり。それに関連して記者から「何か意識されたことは?」と聞かれると、溝口は「全く意識していません!」と即答して笑いを誘い、「劇団ひとりさんと自分の年齢が結構離れているというのもありますし、ジョン万次郎の生涯はすごく長いのでどこを切り取るのか。僕は僕なりの少年期と青年期を演じたいと思って、あまり外の情報を入れないようにしていました」と役柄との向き合い方を明かした。また、役に入り込みすぎたのか、稽古期間の終盤では付け毛を自毛と勘違いしてしまったのだそう。周囲に「こんなに髪伸びたんだよ」「影だけなら、福山(雅治)さんの龍馬を彷彿とさせる」と自慢していたことを振り返ると、共演者から「かわいいって話?」「かわいいー!」「すごい喜んでたよね」とイジられ「バカだなって話」と照れていた。囲み取材には溝口のほか、荒木宏文、石原壮馬、正木郁、山下聖菜、細貝圭が出席した
2018年06月14日演劇ユニット・TEAM NACSのメンバーで俳優の音尾琢真(41)が、木村拓哉主演の映画『無限の住人』(4月29日公開)に出演していることが21日、明らかになった。41歳を迎えたこの日、出演情報と共に劇中の場面写真が公開された。本作は同名人気漫画を原作に、三池崇史監督がメガホンを取る作品。興行収入41億円を記録した『武士の一分』(06年)以来の時代劇主演となる木村は、百人斬りの異名を持つ不老不死侍・万次(まんじ)を演じる。音尾は、福士蒼汰が演じる天津影久の祖父・天津三郎役。三郎が江戸最強の「無天一流」を破門されたことがきっかけとなり、影久はあらゆる武器や剣技を用いて江戸中の道場破りで流派の統一を図る。万次と影久を引き合わせることになる重要な役。今回公開された場面写真は、三郎が破門されるシーンを捉えたものだ。三池監督とのタッグは、2013年に公開された映画『藁の楯』以来2度目。「とても幸せです」とその再会を喜び、「福士蒼汰さんの祖父の役ということで私ごときがと不安はありましたが、監督の求めるシーンに近づけるよう夢中でやりました」と撮影を振り返る。「心残りは、生きる時代が違う役柄だったため、木村拓哉さんと撮影でご一緒することが出来なかったことです」と未練はあるようだが、「とはいえ、素晴らしい作品に同じ出演者として名前を刻めて光栄です」と俳優としての喜びを噛み締めている。
2017年03月21日西岡徳馬と音尾琢真(TEAM NACS)が出演する『スルース~探偵~』<スルースバージョン>が12月17日に開幕。その前日にゲネプロが公開された。本作は、西岡VS新納慎也・西岡VS音尾の2バージョンで上演する推理劇。11月25日から12月11日まで上演された新納との<探偵バージョン>に続き、今回の<スルースバージョン>が上演される。舞台『スルース~探偵~』チケット情報『スルース~探偵~』は1970年に初演され、71年にはトニー賞演劇作品賞とエドガー賞を受賞した作品で、72年、2007年には映画化。日本では73年に劇団四季が初演し、現在も再演されている。今作で演出を手掛けるのは深作健太。物語の舞台は、著名なミステリー作家であるアンドリュー・ワイク(西岡)の自宅。そこに呼び出されたマイロ・ティンドル(音尾/新納)は、彼の妻との不倫の追及を受けるのだと思っていたが、アンドリューから「浪費家の妻にはほとほと困り果てていた」「私にも愛人がいる」と告白され、自宅の金庫から宝石を盗んでほしいと提案される。それによりアンドリューは保険金と愛人を、マイロには宝石と妻を手に入れられるというのだ。マイロは考えた末、アンドリューの話に乗るが――。本作の魅力は、社会的地位も年齢も上のアンドリューと、そんな男の妻を奪った若く魅力的な男が騙し合う、プライドをかけた心理戦だ。ひとつの台詞、ひとつの動作がふたりのパワーバランスをガラリと変え、次の一手に緊張が走る。その濃密で張り詰めた空気は、生で観る舞台の面白さを存分に味わわせてくれて、何度でも観たくなる作品だ。それに加え、金髪にネルシャツ、裾を折ったデニムにハンチング、乱暴な話し方、素直に表す感情…新納が演じたものとはすべてが違う音尾のマイロ。同じ台詞でもここまで印象が違うかと驚かされた。新納バージョンを観ている人にはより楽しめるものに仕上がっている。上演に際し、西岡は「新納さんと同じ役なのにこれほど違うのかと、演じる人によってこんなに役が変わるものなのかと、長い俳優生活の中でこの歳になって驚かされるぐらい、ふたりの役は異なっています」「僕にとって70歳の記念樹的な公演です」、音尾は「ひとつ言えることは、2016年はこれを見ないと終われないぞと。そういう素晴らしいお芝居でございます」「なかなか見られるお芝居ではないと思います。大変完成度の高い戯曲で、基本的には少人数の舞台なのですが、登場しない人物の姿が浮き上がってきたり、家族模様が見えてきたりと、非常に広がりのある、奥行きのある作品です」とコメントを寄せた。公演は12月28日(水)まで、東京・新国立劇場 小劇場にて。その後、福岡、愛知、宮城を巡演。取材・文:中川實穗
2016年12月19日西岡徳馬VS新納慎也、西岡VS音尾琢真(TEAM NACS)というWキャストで上演される『スルース~探偵~』が、11月25日(金)に開幕する。それに先がけ、西岡、新納、音尾と、演出を手掛ける深作健太の会見が開かれた。舞台『スルース~探偵~』チケット情報公演期間の前半を西岡VS新納の<探偵バージョン>、後半を西岡VS音尾の<スルースバージョン>で上演される本作。西岡は「芝居は相手役で全然違いますから、『同じもの!?』と思っていただけるようにがんばっていきたい。『どっちがオススメ?』とよく聞かれるのですが、両方です。両方観てください!」と挨拶。新納は「毎日『楽しい!楽しい!楽しい!』って叫びたいくらい楽しく稽古させていただいています。こういうお芝居がやりたかったんだなって細胞が生き生きしている」と喜びを語った。まだ稽古にほとんど入っていない音尾は「Wキャストは初めてで、しかも僕は稽古に参加するタイミングも遅い。すでに徳馬さんが新納さんと稽古しているところに僕が入るっていう…怖くてしょうがないです!」と不安顔を見せた。そんなWキャストについて深作は「新納さんも音尾さんも役へのアプローチが全然違いますし、それを受け止める徳馬さんが日々柔らかくどんどん役を育てていく。演劇の根源的なパワーを日々感じています。衣裳からキャラクターから、もしかしたら上演時間まで違う2バージョンになると思います」と話した。新納が役柄について「イタリアからイギリスに来た移民で、ユダヤ人の血も入っている。そういうマイノリティをずっと抱えて生きてきた青年」と語ると、音尾が「へ~、新納さんはそういうことを考えてるんですか」と対抗心を露わにし、西岡と新納も大笑い。音尾は「それぞれ深く考えてやっていますし、そこに僕と新納さんが生まれ育っていく中で見たもの聞いたものが投影され、最終的に違うマイロになっていく」と話した。ふたりを受け止める西岡は「寝てると頭の中で台詞が飛び交ってるんですよ。夢の中で作品が映像になってたりして。もう頭の中がずーっと『スルース』ですよ。こんなのは今までなかったな」と笑顔。「通したら汗びっちょりになっちゃって、久しぶりにこういう感じを思い出しました。体力が持つかは心配ですが、こんな幸せなときはないと思っています」と話した。<探偵バージョン>は11月25日(金)から12月11日(日)まで、<スルースバージョン>は12月17日(土)から28日(水)まで、東京・新国立劇場 小劇場にて。その後、<スルースバージョン>が福岡、愛知、宮城を巡演。取材・文:中川實穗
2016年11月22日テレビドラマ「とんび」で兄弟分の関係を演じた内野聖陽と音尾琢真が、今度は実の兄弟として濃密なバトルを繰り広げる「トゥルー・ウエスト~本物の西部~」。現代アメリカを代表する劇作家で俳優としても有名なサム・シェパードのこの傑作戯曲と格闘中の稽古場を訪ねた。『TRUE WEST~本物の西部~』チケット情報この日は稽古9日目。稽古場にはレトロだが日常的なキッチンのセットが組まれている。テーブルに靴のまま足をかけウォーミングアップする内野の姿を目撃。粗野な兄リーとしての振る舞いが体に染み付いているようだ。一方、リーとは対照的な弟オースティン役の音尾は、銀縁メガネに白いポロシャツといういかにもインテリ風ないでたち。聞くと、役柄に合う稽古着を新調したのだとか。言葉(台詞)でなくビジュアルでイメージしやすいようにという、外国人演出家への配慮が感じられる。本作の演出を手掛けるのは、トニー賞受賞経験のあるアメリカのシアターカンパニー「THE NEW GROUP」芸術監督のスコット・エリオット。日本での仕事は初で、来日自体も初めてというが、「サム・シェパードの大ファン。知らない言語で演出をするにあたって、このなじみのある戯曲ならぴったりだと思った」と語る。稽古はシーンごとに机上での本読み、立ち稽古というやや変則的な形で行われる。その理由をエリオットは「ずっと机の前にいるとイライラしてすぐ立ちたくなってしまう」と言うが、「彼はとにかく“待つ”演出家」と、一番身近にいる演出補(兼通訳)の薛珠麗は証言する。「私がこれまでアシストしてきた演出家はその時点でのパーフェクトを積み上げるという感じの人が多かったんですが、彼は『この程度で大丈夫?』という状態をじっくりと回数を積み重ねて完成に近づけていく。そうすると、この芝居を自分のものにしなきゃいけないということ以上のプレッシャーがないので、俳優はやりやすいと思います。つまり、人を信頼して任せられるということなんでしょうが、初めて来た国でそれをやれるのは相当すごいこと」(薛)。演出家曰く、“信頼”の理由は、内野、音尾ら俳優にもある。「万国共通、いい俳優というのは演出家を信用する。僕を信用してくれている空気を今、絶対的に感じていますよ」(エリオット)。ストップがほぼかからない状態で、立ち稽古が進む。愛憎に満ちた兄弟の立場が、台詞や状況ひとつで瞬時に入れ替わる様は実にスリリングで、片時も目が離せない。「顔が似てらっしゃるわけじゃないのに、お2人はすごく“兄弟”って感じがします。この年齢の男性ならではの焦燥感や敗北感が表れて、非常にリアルな作品になるはず」(薛)。「彼らが今まで行ったことのないところまで掘り下げることが出来ているような感触がある。2人のファンはきっと驚いて、喜んでくれるんじゃないかな」(エリオット)。熱くめまぐるしいバトルの行き着く先を見届けたい!9月29日(日)から東京・世田谷パブリックシアター、10月17日(木)から大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティなど全国で公演。チケット発売中。取材・文:武田吏都
2013年09月20日