お笑い芸人・明石家さんまが主演を務める、27日放送のフジテレビ系ドラマ『心はロンリー 気持ちは「・・・」FINAL』(後9:00)に、大竹しのぶが出演することが13日、発表された。さんまとのドラマ共演は、約27年ぶりとなる。『心はロンリー 気持ちは「・・・」』とは、さんまが主演を務め、三宅恵介氏をはじめとする『オレたちひょうきん族』(1981~1989年/フジテレビ系)の制作スタッフ、そして、後に『踊る大捜査線』シリーズ(1997年ほか/フジテレビ系)や『教場』シリーズ(2020年ほか/フジテレビ系)などの脚本を手がける君塚良一氏とタッグを組んで作り上げた、一大ギャグドラマ。シリアスな物語の中に、たくさんのナンセンスな笑いを散りばめた、遊び心満載の異色作として、84年から2003年にかけて、11本が制作されたヒットシリーズ。前作から21年ぶりに復活を遂げる最新第12作が、『心はロンリー 気持ちは「・・・」FINAL』。総合演出=三宅恵介、脚本=君塚良一、ギャグ考案=大岩賞介、藤沢めぐみ、杉本高文(明石家さんま)という盤石の制作陣で届ける。今回描かれるのは、さんま演じるベテラン刑事・轟木竜二を主人公に据えた人間ドラマ。定年を間近に控え、“最後の事件”に立ち向かう轟木と、その家族の物語が情感豊かにつづられていく。川口春奈は轟木の一人娘として登場する。大竹が『心はロンリー』シリーズに出演するのは、今作で4回目となる。初出演となった『心はロンリー 気持ちは「・・・」IV』(1986年9月)では、同年夏、さんまと大竹が初共演して一大ブームを巻き起こしたドラマ『男女7人夏物語』(1986年7月/TBS系)で自身が演じていた“神埼桃子”として登場。2回目の『心はロンリー 気持ちは「・・・」VII』(1988年5月)では、窓の外から顔をのぞかせる“熊”の役でサプライズ出演(着ぐるみ姿で顔も見えないまま、さんまと芝居を繰り広げ、エンディングで着ぐるみを脱いでネタばらし、という展開だった)。そして3回目の『心はロンリー 気持ちは「・・・」X』(1997年8月)では、さんま演じる主人公の前に、幻影となって現れる“亡き妻”の役を演じた。毎回、意表を突く設定で登場し、視聴者を驚かせてきた大竹だが、果たして、今回の『FINAL』では、一体どのような役を演じるのか…それは放送で明らかに!なお、さんまと大竹の2人は、2014年7月の『FNS27時間テレビ』内で放送されたスペシャルドラマ『俺たちに明日はある』に出演しているが、この作品ではそれぞれ別のシーンに登場しているため、本格的なドラマ共演は、1997年8月の『心はロンリー 気持ちは「・・・」X』以来となる。総合演出の三宅恵介いわく「さんまさんの“ドキュメントドラマ”でもある」という、『心はロンリー 気持ちは「・・・」FINAL』。そんな歴史的な作品の中で、さんまと大竹の2人がどのようなやりとりを繰り広げてみせるのか、期待は高まるばかりだ。■大竹しのぶ――本作に出演することが決まったときの率直な心境をお聞かせください。「あの『心はロンリー 気持ちは「・・・」』をまた作ることができるなんて、さんまさんは本当に幸せだろうなと思いました」――今回の撮影中、印象に残っている出来事があればお教えください。「やはり、三宅(恵介)さんとまた現場で出会えたことです。全く変わっていないところ、そしてさんまさんとのお2人の関係がすてきでした」――明石家さんまさんと、トーク番組などではなく“お芝居”で共演するということで、特に心掛けたこと、意識されたことはありますか?「常に意識していたわけではありませんが(トークの場合は流れを意識しますが)、緊張感やテンションの高さは、ある程度意識しました。でも最終的な流れは、さんまさんに任せました」――ずばり、“俳優・明石家さんま”の魅力とは?「たぶん皆さんが思っているより、かなり真剣です」――本作の放送を楽しみにしている視聴者の皆様へ、メッセージをお願いします。「本当に分かる人にしか、見つけられた人にしか分からないギャグが、今回もたくさんあると思うので、クスッとした笑いや発見を楽しんでいただけたらと思います」
2024年04月13日フジテレビは、米・スカイバウンド×フジテレビ共同制作ドラマ『HEART ATTACK』の主演に寛一郎さん、三浦透子さんが決定したことを発表しました。■スカイバウンド×フジテレビ共同制作ドラマ第1弾フジテレビは2023年9月、スカイバウンドエンターテインメント(以下、スカイバウンド)とパートナーシップを構築し、その第1弾として、スカイバウンドオリジナルのグラフィックノベルシリーズ『HEART ATTACK』を共同制作でドラマ化することを発表しました。スカイバウンドは、ドラマが120ヶ国以上で視聴されるなど世界的に画期的で魅力的なコンテンツを生み出し、コミック、ゲーム、テレビ、映画、デジタルメディアなどあらゆる分野のコンテンツを多角的に制作しているマルチプラットフォームエンターテインメント企業です。■近未来の日本を舞台に、迫害される超能力者たちをスリリングに描く同作は、『インビンシブル』や『ウォーキング・デッド』などの大ヒット・フランチャイズを手がけるクリエイター主導の米国マルチプラットフォーム・エンターテインメント企業のスカイバウンドと共同で制作するドラマ。原作となる『Heart Attack』は、政府が人権を否定するほどの特殊な力を持つ“ヴァリアント”と呼ばれる人々が存在するパンデミック後の世界が舞台のSF作品です。異なる背景を持つ若い男女二人の出会い、不条理な世界の中で自由を求める戦い、そこで育まれる愛情を描く原作『Heart Attack』。『インジャスティス2』や『モータルコンバット』などのゲームで知られるスカイバウンドのクリエイター、ショーン・キッテルセンと、『ハウス・オブ・エル』の画家として高い評価を得るイラストレーター、エリック・ザヴァツキが共同執筆した作品で、世界的に大ヒットしています。今回制作するドラマでは、近未来の日本を舞台としてヴァリアントが抑圧、権力と闘い、運命的な愛情をスリリングな展開と刺激的な映像演出で描きます。超常的な能力を持ち世間から迫害されているヴァリアントの人々は、“奈落”の集落に隔離され、その奈落をVCU(ヴァリアント犯罪課)という組織が常に監視しています。寛一郎さんが演じる主人公・ウミン(21歳)はヴァリアントですが、VCUのスパイとして活動しています。もう一人の主人公・三浦透子さん演じるエマ(23歳)は、インフルエンサーユニット“L”のメンバーとして、日々Makumaという動画配信プラットフォームでヴァリアントに自由と権利を求め動画を配信しています。二人は共に少し物が動かせる、手が温かくなるといった微々たる特殊能力しかありませんが、あるチャリティーイベントで出会い、偶然二人の手が触れると……。同ドラマは、フジテレビが制作を主導し、スカイバウンドが全世界に配給します。■主演・寛一郎×三浦透子、監督・丸山健志ウミン役を務める寛一郎さんは、2017年に俳優デビュー。以来、第27回日本映画批評家大賞の新人男優賞、第33回高崎映画祭の最優秀新進俳優賞など数多くのを受賞歴があり、2024年夏に公開される映画『プロミスト・ランド』での主演が決定しています。エマ役を演じるのは、三浦透子さん。2002年6歳で子役デビューし、第45回日本アカデミー賞 新人俳優賞などの授賞歴があり、俳優業だけではなく歌手としても活躍中です。演技派の2人の主演が、真に迫る演技とアクションでドラマをより一層盛り上げます。◇【コメント】<寛一郎さん>「この作品は僕含め、色々な方々のチャレンジや、新しいことが詰まった作品となっています。そしてその全てを合わせて、素晴らしい映像を作り出しています。この作品が世界に飛び立ってくれることに心を躍らせています」<三浦透子さん>「アメリカンコミックスの実写化を日本で、という、とても挑戦的な作品です。頭も身体もいっぱい使って、新しい世界観に必死で食らいついたつもりです。はじめて現場に立った時のような、ひりひりする感覚や、ドキドキする瞬間を沢山味わえた、そんな新鮮な現場でした。自由を奪われた生活の中でも、自分らしく生きる方法を模索し、声を上げ続ける登場人物たちのエネルギーを、皆様にも是非体験していただきたいです」<丸山健志監督>「アメコミ原作を日本が舞台でドラマ化しグローバル展開する!そんな新しい座組にワクワクしました。最高のスタッフとキャストが集い、現在撮影中です。寛一郎/三浦透子と共に、強くて新しいものが撮れています。ご期待ください!」■ドラマ概要●タイトル:『HEART ATTACK』●出演:寛一郎、三浦透子他●原作:Skybound Comic Book 『Heart Attack』 by Shawn Kittelson and Eric Zawadski●スタッフ:<監督>丸山健志、八神隆治<脚本>大浦光太、高徳宥介<エグゼクティブプロデューサー>石井浩二、下川猛<プロデューサー>加藤裕将、鹿内植、ビョン ハジョン、梶原富治(ロボット)<SKYBOUND>・Executive Producer Robert Kirkman, Chairman – Skybound Entertainment・Executive Producer David Alpert, CEO – Skybound Entertainment・Executive Producer Rick Jacobs, Managing Partner, Linear – Skybound Entertainment・Executive Producer Glenn Geller, President, TV – Skybound Entertainment・Executive Producer Ash Nukui, COO – Skybound Japan・Co-Producer Wes Mazda, Sr. Manager, TV – Skybound Entertainment●制作プロダクション:ロボット●制作著作:フジテレビSKYBOUND(エボル)
2024年03月25日モデルで女優のトリンドル玲奈(31)が19日、インスタグラムを通じ、俳優の山本直寛(29)との結婚を発表した。トリンドルは「みなさまへ」の書き出しから、「私事ではございますが、俳優の山本直寛さんと結婚いたしました」と報告。「これからもみなさまに笑顔になっていただけるように、一つ一つのお仕事を大切に、日々精進して参ります」と抱負を伝え、「今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」と呼びかけた。一方の山本も、自身のインスタグラムに「この度、私、山本直寛はかねてよりお付き合いをしていたトリンドル玲奈さんと結婚いたしました」と投稿。「二人で支え合いながら、温かく穏やかな日々を過ごしていきたいと思います」と心境を記し、「未熟な私ですが、感謝の気持ちを忘れず、俳優として、人として、成長していきます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」と結んだ。トリンドルは、結婚報告と共にウエディングドレス姿のツーショットを披露。妹のトリンドル瑠奈はインスタグラムのストーリーズでその写真に「映画のワンシーンみたいなこの写真大好き!」と触れ、「ずっとずっと幸せにね」と祝福のメッセージを送っている。
2024年01月19日現在放送中の松本潤主演大河ドラマ「どうする家康」に、大竹しのぶが出演。場面写真が公開された。大竹さんが演じるのは、茶々の乳母・大蔵卿局。秀吉の亡きあと、大坂城に入った家康から、息子・大野治長ともども追放され、家康に恨みを持っている。大坂冬の陣の和睦交渉には、豊臣方の交渉役の一人として立ち会う人物だ。大河ドラマ8作品目の出演となる大竹さんは、「去年の大みそか、潤君が『紅白歌合戦』に出演する直前に、私のラジオ番組(R1「大竹しのぶのスピーカーズコーナー」)に出てくれたんです。その時、皆さんより一足先にドラマのDVDをもらって第1回を見たのですが、彼がこの大河ドラマの主役を演じるにあたって、相当な覚悟を持ってチャレンジしているっていうのがわかったので、ぜひ応援したいな、私にできることはあるかな、と考えていたんです。ですから、こうしてお声がけいただいて、潤君が一生懸命取り組んでいる作品に出られることを、友人としてとてもうれしく思いました」とコメント。また出演が決定し、松本さんからは「セリフがある役でもないですし、1シーンだけの役なんですけれども、『自由にやっちゃってください』みたいなことは言われましたね(笑)」とやり取りを明かす。今回は、目線と表情だけのお芝居ということで「セリフがないからこそ、あまりやりすぎず、臭くならないようやりたいなというのもありますし、私が出ている前のシーンからの流れと、その次のシーンへの流れも考えて、お芝居を作れればいいなと。監督から、それほど細かいリクエストはなかったのですが、『最後のほう、ガッカリ……みたいな表情を出してください』と言われたので、そこは意識しました」と撮影をふり返った。大河ドラマ「どうする家康」は毎週日曜日20時~NHK総合/毎週日曜日18時~BS・BSP4Kにて放送中。※BSP4Kでは日曜午後0時15分から先行放送(シネマカフェ編集部)
2023年12月10日俳優の阿部寛が出演する、味の素「Cook Do」の新CM「Cook Do 極麻辣麻婆豆腐 本気に痺れろ」編が15日より、放送される。○■阿部寛の「本気に痺れる」表情も新CMで、目の前のことに常に全力で挑み続ける男性役を演じる阿部 。真剣な眼差しでランウェイを歩き、「みんなに愛されたい、とか。売れるとか、売れないとか。全部捨てて向き合ったのは、うまいか、うまくないか。ただ、それだけ」 と語る。これらのセリフは、「Cook Do」がリミッターを解除して、「麻婆豆腐好きにとって、ひたすらにおいしい麻婆豆腐」を追求した姿勢を表している。また、麻婆豆腐を食べた阿部の「本気に痺れる」表情も必見だ。○■阿部寛 インタビュー――撮影お疲れ様でした。CM撮影を終えての感想をお願いいたします。斬新で、今までない感じの撮影で面白かったですね。実際に商品を食べているときが今回のCMの最大のハイライトかなと思いましたね。――撮影では新商品の麻辣麻婆豆腐を食べるシーンもありましたが、感想を教えてください。目が覚めるような感じでした。びっくりしましたね。実際に口に入ったときにリアルな表情が出たというか。二口か三口食べたんですけど、ものすごいからい、衝撃的なからさなんですけども、その後にうま味というものが出てきて、僕は本当はからいものはそんなに得意じゃないんですけど、この商品は本当に衝撃でした。おいしかった!――今回の新商品のパッケージの感想をお願いします。(パッケージを見ながら)まさにこういう感じでしたよ。高級感のある、深みのある、味に深みがある、そういう感じでした。大人のからさっていうんですかね、玄人好みするのかもしれないんですけども、からいものが得意じゃない僕でもしっかりそのおいしさが分かったから、得意な人、得意じゃない人も両方いける味だと思いましたね。――最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。今回この商品のCMに出演させていただきましたけれども、本当に今この年齢でこれをやれる喜びを感じてます。なぜかというと、今回の新商品は本物な感じがするんですね。これだけ骨太な商品というか、そういうものをこうやって自分でCMさせていただいたこと、今日は非常にうれしかったです。よろしくお願いします。
2023年09月13日離婚して30年以上経っても……大竹さんは1982年に17歳年上のテレビディレクター・服部晴治さんと結婚、1985年に第一子となる長男の二千翔(にちか)さんを出産しますが、2年後に服部さんが病死。1988年にお笑い芸人の明石家さんまさんと結婚し、1989年に第二子で長女のIMALUさんが誕生しています。さんまさんとは離婚後も子どもの父母として連絡をとりあう関係が続いており、大竹さんもさんまさんも同じ7月生まれであることから、7月にはお子さんや大竹さんの姉や妹も交えて合同誕生会を開くのが恒例だそう。今年の誕生会ではテラスでバーベキューをし、二千翔さんとさんまさんはずっと肉を焼いてくれていたのに、大竹さんとIMALUさんは涼しい部屋でお刺身を食べており、「自由だなぁ」とさんまさんに呆れられたのだとか。離婚して30年以上が経っても仲良さそうに見える元夫婦のお二人。大竹さんは「娘の父親でもあるし、お互い仕事の面では尊敬し合ってる部分はあるし、あと楽しい人ですね、しゃべってると」と説明し、さんまさんがいると誕生会などでも笑いが絶えないのだといいます。ただし、「一緒に暮らすのは無理。考え方が違う」とも。離れて暮らす距離感がお互いにとってちょうど良いものだったのかもしれません。長男の誕生日会にさんまさんが連れてきたのは…現在は二千翔さんと母子2人暮らしの大竹さん。少し前、38歳になる長男・二千翔さんの誕生会に、さんまさんが「女の子を連れてってもいいか?二千翔にとっても合う女の子がいるから紹介したい」と申し出たといいます。その女の子に気を遣わせてしまうのではと大竹さん・IMALUさんは心配しましたが、意外にも二千翔さんは「いいよ」と快諾し、誕生日会当日を迎えました。誕生会にやってきたのは、元モーニング娘。の飯窪春菜さん。大竹さんは「すごくいい子で、趣味も合う」と好感を持ち、カラオケにも一緒に行って「息子がこんな楽しそうな顔をするんだ」と驚いたほど、息子さんが楽しそうに見えたそうです。ただ、その後の進展はなく、大竹さんとしては息子さんに「早く結婚してほしい」と願っているのだそう。「結婚が人生のすべてではないけど、守る人、自分が愛する人を作ってほしいなって思う。家族の楽しさ、難しさも含めて……」と母としての心境も明かしました。一方、長女のIMALUさんは現在、奄美大島と東京の二拠点生活を満喫。IMALUさんについて、「すごくゆったりした気持ちになったし、顔も変わった」と大竹さんは話し、連れて行った愛犬も若返ったように感じるほど、のびのび過ごしているようです。子どもの頃のIMALUさんは大竹さんの半径50cmを死守するほどの人見知りだったそうですが、「成長して、彼女のほうが先に独り立ちしていった」と、しみじみ。離婚したさんまさんも含め、それぞれが自分のスタイルで生きながらも、家族を大事だと思う気持ちは変わらない。そんな家族の在り方も素敵ですね。大竹さんは自身のInstagramで、誕生日パーティーで肉を焼くさんまさんと二千翔さんの写真を公開しています。二千翔さんは継父であるさんまさんのことを「ボス」と呼び、「あとボスと会えるのは30回くらいかなあ」と言っていたのだそう。多忙な家族みんなのスケジュールを合わせるのは容易ではなく、会えるのは一年に数回。「だから一回一回、楽しく過ごした方がいいよね」という二千翔さんの言葉に、深く頷いたといいます。
2023年09月11日舞台『ふるあめりかに袖はぬらさじ』の囲み取材・公開稽古が1日に東京・新橋演舞場で行われ、大竹しのぶ、薮宏太(Hey! Say! JUMP)、美村里江、山口馬木也、前川泰之、徳井優、風間杜夫が登壇。共演者から、役者として大竹に“怖い”と感じるポイントが語られた。(記事内には公演本編の写真が含まれます)○■大竹しのぶ主演舞台『ふるあめりかに袖はぬらさじ』1972年に有吉佐和子氏によって書かれた戯曲で、杉村春子さんが主演・お園役で初演を果たして以降、新劇や歌舞伎、新派、音楽劇などさまざまな形で上演され、愛され続けてきた同作。舞台は幕末、尊皇攘夷派と開国派がしのぎを削っていた。時代の大きな転換期には様々な思惑と共に“噂”が真実をもかき消してしまうほどのスピードで広がり、その様子はSNS時代とも言われる現代を思わせる。そんな時代の大波を受けながらもたくましく、時に狡猾に生きる人々の姿が“生きる”という本質を問いかけてくる作品だ。大竹が三味線で美しい音色を奏でるシーンも見どころとなっている。○■大竹しのぶの役者としての“怖さ”が話題に大竹との共演が3回目となる山口は「非常に優しいんですけど、やっぱり怖いですね」と話し、笑いを誘う。「普段の生活より板の上に上がっているときのほうが自由で……その姿を見るとやっぱり怖くなります。僕もそっち側に行かなきゃいけないけど、あんなふうにできるんだろうかとか色々考えると怖いです」と役者としての畏怖を感じていることを語った。一方薮は「大竹さんは怖くないです」とフォローしつつも、稽古自体に怖さを覚えていたことを明かす。「叱られるとかの怖さじゃなくて、毎日ドキドキする怖さがありました。僕は本格的な時代劇の舞台が初めてですし、毎日何かを吸収して帰って、自分で消化して、また次の日にぶつけていかなきゃいけないっていうプレッシャーがあったりして」とストイックな一面を覗かせたあと、「でも大竹さんは怖くないです」と念を押すと、大竹からも「えらい!」と合いの手が入った。そして大竹との稽古を振り返り、「僕にもすごくアドバイスをくれました。セリフのイントネーションもそうですし、強さもそうですし、劇場は広いので『少し目線を変えるだけで伝わり方が違うよ』とか。それを無理強いするわけではなく、『こういうやり方もあるよ、薮くんの中で消化してやってみたらいいんじゃない』っていうふうにいつも教えてくださるんで、本当にもう頭が上がりません。ありがとうございます」と改めて感謝した。風間も大竹の“怖さ”について「今も登壇する直前まで袖で『眠い』って言ってたんですよね。稽古場でもダラダラしてるんですけど、ステージに立つとギアが入るところが怖いです」と続くと、大竹は「全部の記事が“怖い”で終わっちゃう」と心配。薮も「見出しは『怖さの秘密とは?』になりそうですね」とつぶやいた。そして美村は大竹へ「私は先輩方の中で経験値が足りない中、緊張と頑張るぞという気持ちがあったんですけど、終わった後に稽古に付き合ってもらったりとか、不安な部分をもう一度一緒にやっていただいたりとか……私は練習が大好きなので、すごく幸せでした。でもそれで喜んでいてはいけないので、教えていただいた蓄積をちゃんと舞台の上に乗せられるように頑張りたいなと思っております」と稽古を振り返り感謝。大竹はそんな美村に「すごく真面目」と太鼓判を押し、「自分も上手になりたいので、一緒に登っていきたいです」と語った。最後に大竹は今作について「とにかくセリフも面白いし、ストーリーも面白いし、笑って泣けて考えさせられるという、芝居の本来の力を持ってる作品。たくさんの人に見ていただいて、この作品を続いていけたらいいなって心から思っています」とアピールした。上演は新橋演舞場にて9月2日~26日。
2023年09月02日舞台『ふるあめりかに袖はぬらさじ』が9月2日から、東京・新橋演舞場で開幕。初日を前に、お園役で主演を務める大竹しのぶをはじめ、共演する薮宏太(Hey! Say! JUMP)、美村里江、前川泰之、徳井優、山口馬木也、風間杜夫が取材に応じ、意気込みを語った。1972年に有吉佐和子によって書かれた戯曲で、杉村春子が主演・お園役で初演。松竹では1988年より坂東玉三郎にお園役が引き継がれ、2007年には初めて歌舞伎として上演を果たした。以降は、新劇や歌舞伎、新派、音楽劇など、さまざまな形で上演され、愛され続けてきた名作だ。大竹は2020年初演、2022年再演で主演した『女の一生』に引き続き、杉村春子の当たり役に挑戦。三味線演奏を初披露する。「お稽古をすればするほど、この作品に巡り合えたことの喜びを感じています。笑って泣けて考えさせられる。芝居本来の力を持った作品」と魅力を語り、「日本人の文化や生活、そういったものを大事にしてきた作品を、これからも続けていけたらいいなと思っています。そのためにいい芝居をしないといけない」と時代を超えた名作“継承”へ静かな闘志を燃やしていた。通訳として働く実直な青年・藤吉を演じる薮は、「精一杯生きることの大切さをヒシヒシと感じましたし、ご覧になる皆さんにも、ぜひ感じ取ってもらえるように、お芝居を頑張りたい」と気合のコメント。本格的な時代劇の舞台に初めて立ち「毎日何かを吸収し、それを消化し、次にぶつけていくことがモチベーションになっている」と稽古中の思いを語り、「台詞の強さやイントネーション、それに少し目線を変えるだけで伝わり方が違うとアドバイスをくださった」と大竹に感謝を示した。美村は、藤吉と恋仲で噂の中心人物となる遊女・亀遊役を務め、「大竹さんは、私の居残り稽古に付き合ってくださったり、私が足りないと思うことがあれば、いくらでも教えてくださる。きっと出来るという目線で見て下さる」とやはり大竹に感謝の意。亀遊が働く岩亀楼主人を演じる風間は「脚本がすばらしいのはもちろん、齋藤さん(齋藤雅文)の演出が丁寧でデリケート。美術、音響、照明もすばらしく、大きな新橋演舞場にふさわしい」と声を弾ませた。山口が思誠塾の門人・岡田、前川が亀遊を身請けしようとする外国人・イルウス、徳井がイルウスと共に岩亀楼にやってくる薬種問屋・大種屋を演じている。取材・文・撮影:内田涼<公演情報>『ふるあめりかに袖はぬらさじ』作:有吉佐和子演出:齋藤雅文出演:大竹しのぶ / 薮宏太(Hey! Say! JUMP)/美村里江/山口馬木也/前川泰之/徳井優/風間杜夫 ほか2023年9月2日(土)~2023年9月26日(火)会場:東京・新橋演舞場チケット情報公式サイト
2023年09月02日舞台『ふるあめりかに袖はぬらさじ』製作発表記者会見が7日に都内で行われ、大竹しのぶ、薮宏太(Hey! Say! JUMP)、美村里江、風間杜夫、齋藤雅文(演出)が登場した。1972年に有吉佐和子氏によって書かれた戯曲で、杉村春子さんが主演・お園役で初演を果たして以降、新劇や歌舞伎、新派、音楽劇などさまざまな形で上演され、愛され続けてきた同作。舞台は幕末、尊皇攘夷派と開国派がしのぎを削っていた。時代の大きな転換期には様々な思惑と共に“噂”が真実をもかき消してしまうほどのスピードで広がり、その様子はSNS時代とも言われる現代を思わせる。そんな時代の大波を受けながらもたくましく、時に狡猾に生きる人々の姿が“生きる”という本質を問いかけてくる作品だ。風間が「しのぶちゃんも、普段はだらだらしてるんですけど、いざ稽古に入るとびっくりしたんですよ。セリフが全部入ってるんですよ。どうやって覚えるんですかね?」と不思議がると、大竹は「風間さんはもっとだらだらしています」と対抗。役との切り替えについて聞かれた大竹は「違う人になるというだけです。お園もおしゃべりで口が達者な芸者なので、自分とは全然違う役でやってて楽しくて。“べららら”ってしゃべって、『おしゃべりな人って喋ってたら幸せなんだ』と思って、自分の心地よいテンポですごい楽しいです」と表した。美村が「セリフを言うことにも関わると思うんですけど、記憶力がすごくいいんだと思うんですね。だって、お仕事で関わっている人の人数は本当に数えきれないぐらいいらっしゃるはずなのに、私がちょっと映像で、数時間ご一緒だった撮影の時にお話したことを覚えてくださってたりとか、特殊能力だと思います」と説明。「本当に色んな人に対して同じ質量でちゃんと頭の中に入っている。役者だけじゃなくて、スタッフの方にもそうなので、それはそんな風に言われたら嬉しいですよねというところでも、求心力がさすがだなと感じます」と驚いていた。セリフ覚えについて聞かれると、大竹は「いい戯曲だったらすぐ入ります。いい戯曲の方が入りやすいです」と苦笑。今回は「普通とちょっと違って時々『ござんすよ』とか江戸弁があるので、そこら辺はちょっと難しいので記憶ということになりますけど、コツはわかんないです」と語った。また、同作について演出の齋藤は「まっすぐな出会いというのが物語の軸になるわけですけれども、主人公にラブロマンスがなくて、大劇場で成立している作品っていうのは、多分、僕が知ってる限りこのぐらいではないかというぐらい珍しいんだけど、難しくない。面白いし泣けるし切ない」と表す。「ちょっと誤解があるかもしれないんですけれども、『ムーラン・ルージュ』みたいな。色と芸で女たちが男達を喜ばせる、遊郭という大きな建物の中に閉じ込められた女たちが精一杯生き延びるために、自分たちなりの努力をして一生懸命悪あがきをするんですね。それは善とか悪とか倫理とかっていうことではなくて、生きていくためなんです。その一生懸命さ、ひたむきさが、とても心を打つ作品」と紐解く。さらに「追い詰めているのは、実は男社会なんですけれども、それは幕末でも現在でもほとんど変わっていないぐらい通用する物語になっていますね。そういう意味で鏡のように映る作品になっているので、現代劇としてとらえていただいてみていただけるとすごく嬉しいなと思います」と期待した。上演は新橋演舞場にて9月2日~26日。
2023年08月08日俳優の大竹しのぶさんが、自身の誕生日である2023年7月17日にInstagramを更新。元夫である、お笑いタレントの明石家さんまさんとのツーショット写真を公開しました。大竹しのぶ家族と幸せなひとときを明石家さんの誕生日は、大竹さんと同じ月である7月1日。大竹さんは、明石家さんと自身の合同誕生日会を開き、家族みんなで集まったといいます。娘でありタレントのIMALUさんや息子の二千翔(にちか)さん、大竹さんの姉妹や友人夫婦などと撮った、仲むつまじい写真を公開しました。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 大竹しのぶ(@shinobu717_official)がシェアした投稿 家族からもらったプレゼントを持って、カメラに写る大竹さん。それぞれのプレゼントについて、こうつづっています。息子からのプレゼントは、腹筋が鍛えられる椅子。なかなかの優れものです。妹がそれに乗って私も欲しいと騒いでいました。娘からはおしゃれなケトルを。そしてさんまさんからはおしゃれなサンダルを。shinobu717_officialーより引用中には、大竹さんと明石家さんが、笑顔で横に並ぶ写真も。もらったサンダルを履いて、カメラへ向けて足を上げる大竹さんの姿に、思わずほほ笑んでしまいますね。元夫婦でありながら、今もなお良好な関係を築けているのは、2人の人柄のよさはもちろん、家族としての強い絆があるからこそなのでしょう。誕生日会を楽しんだ様子の大竹さんは、写真とともに「ほんとに幸せなひとときでした」とコメントを添えていました。【ネットの声】・写真から、こんなにも幸せが伝わってくるなんて素敵です。・「人のつながりってやっぱりすごいな、いいな」って思える投稿でした。・幸せを分けてもらったような気分になりました!・いつも元家族とは思えないくらい、みんな自然体で楽しそう!投稿には、祝福をするコメントが数多く寄せられていました。家族や友人から祝われたこの日は、大竹さんにとって、かけがえのない1日となったことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年07月21日俳優の大竹しのぶの一人芝居『ヴィクトリア』が24日に東京・ スパイラルホールで初日を迎えた。同作はイングマール・ベルイマンによる戯曲で、藤田俊太郎が演出を務める。ある朝、目覚めたヴィクトリアは「ベッドから出たくない……」つぶやき、彼女の口からは、とめどなく言葉があふれ出る。心に不思議な世界を秘めたヴィクトリアの独白から物語が展開していく一人芝居となる。大竹は2002年上演の『売り言葉』(野田秀樹作・演出)以来、21年ぶり2度目の一人芝居に挑む。数多くの名作映画で印象的なヒロイン像を生み出した映画界最大の巨匠イングマール・ベルイマンが、当初、映画脚本として執筆し、その後敢えてラジオドラマとして発表したという異色の一人芝居となっている。主人公ヴィクトリアが、自分自身の魂と向き合うかのように語る独白を過去と現在、幻想と現実が融合したかのようなタッチで描いたベルイマン独自の世界を見せていく。東京公演はスパイラルホールにて6月24日~30日、西宮公演は兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて7月5日~6日、京都公演は京都芸術劇場 春秋座にて7月8日~9日、豊橋公演は穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて7月11日。○大竹しのぶ コメント最初に台本を読んだ時、ベルイマンが描いた緻密で繊細な世界がとても魅力的で、「これは面白そう! やりたい!」と思ったんです。が、すぐ「あ、これを全部一人でやるんだ…一人芝居なんだ‥」という現実に改めて気づき、どうしよう…と(笑)。この作品は、ヴィクトリアという孤独な女性の脳内をグルグル旅しているかのような劇構造で、孤独な少女時代、夫の裏切り、夢の中、パーティー、一瞬にして変わる場面、場面を衣装も装置も変わらず私の声、表情だけで表すのはとても難しいことですが、だからこそやり甲斐があります。言葉で観客にイメージを渡す。それこそが、演劇の魅力です。しかも、ベルイマンの世界!深くて、謎があって、哀しくて、とても美しいのです。 それが伝えられるよう、頑張ります。撮影:宮川舞子
2023年06月24日世界的な映画監督イングマール・ベルイマンが遺した独白劇に、大竹しのぶが挑む話題作『ヴィクトリア』。ひとりの女性の悲劇的な半生が、彼女のひとり語りによって綴られていく。大竹がひとり芝居の舞台に立つのは、『売り言葉』以来21年ぶり。そして演出を手がけるのは、蜷川幸雄の演出助手時代からの仲だという藤田俊太郎。このふたりのタッグが、いかなる劇世界を生み出すことになるのか。稽古開始が直前に迫る大竹に、現在の想いを訊いた。自分とはかけ離れた、悲劇的な女性を演じる面白さ――21年ぶりのひとり芝居です。オファーがあった時の心境は?ひとり芝居というよりも、まずは戯曲に興味を持ちました。あとからこれをひとりでやるんだってことに気がついて、ちょっとびっくりしちゃったくらい。でも興味は持っちゃったし、どうしよう……みたいな(笑)。そうか、ひとりなんだってことを、今ひしひしと感じているところです。――ひとり芝居自体はお好きですか?はい。だからまたこうしてトライ出来ることがすごく嬉しいです。21年前に『売り言葉』(作演出・野田秀樹)をやった時も、すごく楽しくて。自分でイメージを作れるので、ある意味とても楽というか。相手役との呼吸ではなく、自分ひとりで呼吸を作れますからね。それはひとり芝居ならではの面白さだと思います。ただやっていくうちに、さすがに自分の声に飽きました(笑)。お客さんも誰か違う人の声を聴きたくならないかな? と不安になったくらいです。――ひとり芝居以上に興味を惹かれたのが、ベルイマンの戯曲だったとのこと。どんなところに魅力を感じられたのでしょうか?やっぱりヴィクトリアという、ひとりの女性の人生を描いているところだと思います。本当にちょっとのことで人生が狂っていくさまというのは、とても悲しいなぁと。愛されていないこととか、自分に自信が持てないこととか。ちょっと(『欲望という名の電車』の主人公の)ブランチじゃないですが、プライドが高くて、でも弱くて、きちんと愛されていなくて、どこか違う世界に行ってしまう。「現実の世界なんて存在しない」と言って逃避して、それで楽になろうとする。そういったところは、どこかブランチに似ているなと思いました。――ヴィクトリアやブランチなど、悲劇的な女性を演じる面白さはどんなところにあると思われますか?精神が崩壊していくって、実際に起きたらすごく怖いですけど、お芝居の中だと面白いんですよね。自分とはかけ離れているから。それがお芝居の面白さというか、演劇の面白さでもあって。本当に繊細な、1ミリぐらいの隙間を見つけながらお芝居していく。そのジリジリ、チリチリとした感じを劇場で味わうのが好きなんです。――観客の中にも、そういった感覚を味わうのが好きな方は多いと思います。あっ、本当ですか?良かった!実はこんな悲しいお話、誰が観たいんだろう? とも思っていて(笑)。でもそれなら大丈夫かな。もちろんこの前の『GYPSY』(編注:2023年4~5月上演。大竹さんはステージママ役で出演)のような、パーンと前向きな女性を演じるのも好きですが、ヴィクトリアやブランチのような役どころも大好き。ただ観終わったあと、お客さんは疲れそうですけどね(笑)。“ものを作る”者同士として、しっかりバトルし合いたい――演出を手がけられるのは、若手注目株の藤田俊太郎さんです。ちゃんとご一緒するのは今回が初めてですけど、蜷川(幸雄)さんの演出助手をやっていた時から藤田さんのことはずっと知っていました。いつもは俊太郎と呼んでいますが、それが今や売れっ子の、「よっ、人気演出家!」みたいな感じです。今ごろ蜷川さんも喜んでいると思いますよ。藤田さんのこと、すごく可愛がっていましたから。――これまでの演出作品をご覧になられて、藤田さん作品ならではの面白さをどんなところに感じられましたか?えー、どこだろう(笑)。でも本当に彼は真面目に、いつも作品に取り組んでいるなと思います。お稽古はこれからですが、今のところ困った顔しか浮かんでこなくて(笑)。すごく難しい戯曲ですからね。俊太郎とふたりで、必死になって困って、なんとか道を見つけていけたらと思います。――同じひとり芝居でも、『売り言葉』とはまったく違ったものになりそうですね。あれは野田さんの作演出だったので、野田さんの言葉の世界で遊ぶ作品でしたから。でも今回は、例えば「コーヒーを飲む」というシーンがあった時に、コーヒーカップをどこに置くかとか、どこに戸棚があって、どっちにバスルームがあるのか。そういう細かいことをしっかり決めておかないと、絶対にその場に生きている人にはなれないなと思っています。あとポーン、ポーンとシーンが変わっていくので、それをどう表すのか……藤田俊太郎にかかっていると思います(笑)。――稽古場で一番頼りになるのは、お互いの存在になるわけですよね。藤田さんとはぜひバトルし合いたいですね。それが“ものを作る”ということですから。私は藤田さんの演出の助けを借りて、藤田さんは私のお芝居で、本当にふたりで作り上げていかないと、この文学的でもある言葉をきちんと伝えられないだろうなと。そして演劇としてしっかりと提示出来るものにしていきたいと思っています。――本作を通し、お客様にお届けしたいこととは?「演劇ってこんなに面白いものなんだ!」と思ってもらえたらなと。劇場って、過去も現在も未來も見ることが出来る場所ですから。あとなにかひとつでも心に残る言葉があれば、劇場で生の人間が放つ言葉を受け止めてもらえたら、すごく嬉しいです。それこそ演劇でしか体験出来ないことではないかと思います。取材・文:野上瑠美子撮影:源賀津巳ヘアメイク:新井克英(e.a.t…)スタイリスト:申谷弘美(Bipost)衣裳:スカート¥39,600(DOUBLE STANDARD CLOTHING(TEL 03-5413-4141)・リング¥181,500/PRMAL(TEL 050-5361-3059)<公演情報>『ヴィクトリア』【東京公演】2023年6月24日(土)~6月30日(金)会場:スパイラルホール【西宮公演】2023年7月5日(水)~7月6日(木)会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール【京都公演】2023年7月8日(土)~7月9日(日)会場:京都芸術劇場 春秋座【豊橋公演】2023年7月11日(火)会場:穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホールアフタートークあり:東京公演6月28日(水)、西宮公演7月5日(水)、京都公演7月8日(土)、豊橋公演7月11日(火)それぞれ14時公演の終演後★2023年5月21日(日) 10:00より、チケット一般発売!
2023年05月19日2023年5月2日に放送された情報番組『ラヴィット!』(TBS系)でのワンシーンに、ネットで批判の声が上がっています。問題視されているのは、韓国でのロケ企画。お笑いタレントらが、韓国のソウルにある望遠(マンウォン)市場で食べ歩きをする姿が放送されました。そんな中、お笑いコンビ『相席スタート』の山添寛さんは屋台で販売されている食品に、使用済みの爪楊枝を刺そうとする行動に出たのです。共演者は「ダメダメダメ!絶対にダメ!」「それはマナーが悪い」と指摘。屋台の従業員は、両手でバツマークを作るなどして、山添さんの行動をいさめていました。番組での『炎上行為』に、川島明がMCとして謝罪同年1月、寿司チェーン店『スシロー』で撮影された、未使用のコップを舐めて元の場所に戻したり、口に含んだ指でレーンを回る寿司に触れたりする動画がネット上で拡散され、問題になりました。客側の『ちょっとしたおふざけ』で店側に迷惑をかけるような不衛生的な行為に対し、多くの人が不快感を覚え、大きな問題に発展したのです。今回の山添さんの行動は、笑いを狙ってのものなのでしょう。しかし、『スシロー』での迷惑動画を見た時と同様の感情を覚えた人が多い模様。ネットからは「共演者のいう通り、本当にマナーが悪い」「これは、ギャグでもやってはいけない」といった批判の声が上がっています。川島明「また心からみなさんに笑ってもらえる番組作りを」同月5日に、番組のMCである田村真子アナウンサーは今回の騒動について謝罪。そして同月8日には、同じくMCを務めるお笑いコンビ『麒麟』の川島明さんが、番組で二度目となる謝罪を行いました。改めまして、先週火曜日のロケ内容でご迷惑をおかけした方々、そして不快に思われた視聴者のみな様、本当に申し訳ありませんでした。『ラヴィット!』はこれから、また心からみなさんに笑ってもらえる番組作りを目指しますので、これからもよろしくお願いします。ラヴィット!ーより引用ロケ地が海外だったこともあり、多くの人が今回の騒動を問題視しているようです。川島さんの謝罪後も、さまざまな意見が上がりました。・川島さんは悪くない。でも、番組のMCとして謝罪は仕方ないんだろうね。・こういう事態を防ぐために、タレントだけでなく制作側もしっかりとするべきだと思う。・過去の迷惑行為の炎上と一体何が違うのか。ロケ先での配慮は徹底すべき。影響力が強いからこそ、テレビ番組に正しさや常識を求める人が多いのでしょう。川島さんのいう通り、視聴者に笑顔を届けるためにも、楽しい番組作りを意識してほしいですね。[文・構成/grape編集部]
2023年05月08日俳優の阿部寛が出演する、第一三共ヘルスケア・ロキソニンEX外用薬シリーズの新CM「新たなる世界」編、「背中まで」編が、22日より放送される。新CMでは、暗闇に光が射しこみ、阿部が浮かび上がるように登場。「おぉ~」「ふぅ~」と深く響く吐息のみで商品の使い心地を表現する。■阿部寛インタビュー――CM撮影の感想をお聞かせください。今作は前作を超えたいという思いもありましたし、比較的心の声が多いですから、表情としてロキソニンEX外用薬という製品の良さをどうやって伝えられるかなと。やっぱり自分が実際に製品を使って、だいぶ助けられているんですよ。そういう思いが出ればいいなと思って、丁寧にやらせていただきました。――最近「『ロキソニンEX外用薬シリーズ』を使いたい!」と思ってしまうようなシチュエーションはありましたか?最近は、(ドラマで)特殊メイクもそうですし、衣装もすごく重いものを着ていたんですね。まさに日々僕にとってコリや痛みとの戦いだったんで、実際に使わせていただいていました。やっぱり良い演技、最高のパフォーマンスをするためには、疲れは取らなければいけないですよね。普段からジムで鍛えたりもしていますから、いろいろ痛めるところも多いんですけれども、そういうときは以前からパートナーとしてこのロキソニン外用薬を使わせてもらっていたんで、引き続きこうやってCMでアンバサダーを務めることができるのを本当に感謝しています。――CMキャラクターに就任されて1年が経ちましたが、この1年で、日々の生活の中での変化はありましたでしょうか。CMが流れるたびに、存在感というか、自分でもつい見てしまうんですよね。ですから今回も、そういった(存在感のある)CMになったので、また僕もテレビで自分の映る姿を楽しみにしています。製品を皆さんに宣伝できているかどうかもこだわってやってきているので。注視して、今回のCMも見ていきたいなと思っています。――「最高に濃かったなあ」と感じたエピソードがあれば教えてください。1つずつの作品をやるのもそうですが、やっぱりだいぶ人生も濃くなってきたんで、まさに今じゃないかなと思うんですよね。これからの仕事もそうですが、1つずつこだわってやっていきたいなって思っていますし、ここから、自分の人生もさらにグレードアップしていきたいなと思っていますから、今が一番濃いですね。――今後「ここまで到達したい」といった目標や抱負はありますか?時代も変わって、いろんな表現の仕方も出てきていますし、かなり多様な時代になってきたと思うんですよね。そういう中でやっぱり今までの自分よりも、アップグレードしていかなきゃいけないと思っていますし、これからますます、時代の動きが速くなっていって新しい世界もどんどん広がっていくので、いろんなものに対応していかないと、と思っています。――痛みに悩む方々に向けて、一言いただけますか?生活様式にまた一つ変化が、今の時代起きていますから、いろいろ出てくると思うんですよね。今までは自宅で仕事をしていた人も電車に乗ったり、動きが出てきますから、さらにコリや痛みとの戦いになってくるかと。ですから、僕自身もそうですけど、こういうロキソニン外用薬シリーズをパートナーにして、人生を最高にエンジョイしてほしいなと思います。
2023年04月21日劇団EXILEの佐藤寛太が主演を務める短編映画『Blind Mind』のメイキング映像が公開された。本作は、恋に無欲な盲目の青年とルッキズムに苦しむインフルエンサーの少女が、互いに見えない鎖をほどき合う小さな出逢いの物語。盲目の主人公・満井祐を佐藤、外見至上主義に囚われるヒロイン・仲道フミカを平祐奈が演じるほか、モクタール、芦沢ムネト、アベラヒデノブ、椿原愛、原あや香、平井珠生、副島和樹といったキャストが名を連ねている。このたび公開となったのは、撮影風景が映し出された約1分のメイキング映像。またロングバージョンとなる約12分間におよぶメイキング作品が、本編と併映されることが発表された。さらに、俳優・映画監督の奥田瑛二ら8名による応援コメントが到着した。なお『Blind Mind』は、2023年1月6日(金) よりシネマート新宿ほかにて公開される。『Blind Mind』メイキング映像■奥田瑛二(俳優・映画監督) コメント何気ない日常の中、一人の盲目の青年の爽やかな眼差しがいい……それは、汚れのない心を内包しているからである。青年はふとしたことで若い服飾デザイナーの女性と出会う。人は足りないものに蓋をして気づかないフリをして暮らしている。彼女もそんな一人である。現実と将来を正当化することで、「道理」「美しさ」が徐々にデフォルメされていく。彼女はそんな自分に気付きはじめている。彼女は、彼との日々の出逢いによって少しずつ心の目が開いていく。押し付けることのないラブロマンスが静かに始まっていくのである。■上條葉月(字幕翻訳者) コメントメインビジュアルに崩れた目玉焼きが使われていることに、ん?と違和感を感じてしまった時点で、私たちは無意識に社会一般の視覚的な美の基準に囚われているのだろう。本作は見られることと見ることにおいて際立った二人を通じて、そのことを教えてくれる。■川上なな実(俳優)コメント鏡で何度もチェックしたり本音を隠したりエゴ中心で生きることとっても疲れる作業だけどやり甲斐があったりもして、でもいつしか違和感になる。小さな出逢いが大きな自信に繋がり、お互いの壁を気遣い壊し続ければ、自分らしくまわりを愛せるようになるのかなって。作品のようなHappy endに■畑中翔太(企画プロデューサー・脚本家) コメント周りの世界が見えない祐と、周りの世界が見えすぎてしまうフミカ。そんな歪な二人が偶然にも出会い、近づき合うことで、本当に“見えている方”はどちらなのか?に徐々に気づかされていく物語。「目に見えるもの」が多すぎる時代に、祐がその心で見つめているものこそが、今私たちにとって“大切な何か”なのかもしれない。■東紗友美(映画ソムリエ) コメントほんっとに、純度高い。いやぁ、イイです。ふたりが、心の瞳でお互いをみてるんです。それって一番素敵なことじゃないですか?フミカの視点は、私の目線になっていく。私も、祐に恋をした。他人と比べる時間が無駄だと思える、自分だけの幸福を見つめ直す、探し物が見つかるような37分。■みっつばー(イラストレーター) コメント常にもやがかかった心と映像の中にたびたび見切れるネオンや日の光。すぐそばに感じられるからこそ届きそうで届かない、行けそうで行けない歯がゆさは誰しも経験した事があるかと思います。でも曇りの日も雨の日も等しく風情を楽しめるように、今いる場所や自分こそが光の中であると感じることができる……身につまされるリアルの後にやってくる、カラフルで心が洗われる感覚。ほんとうにほんとうに美しい映画でした!■山口乃々華(女優)コメントいろんな人がいて、いろんな考えで世界を生きているけれど、あなたを知りたい、と一歩歩み寄ることで、遠くにいると感じていた人と手を取り合える。そんなことを思いました。色鮮やかで、光もとても綺麗な映像のなか、美しいおふたりに魅了されました。この作品がたくさんの人に広まりますよう、応援しています!!!■Yuki Saito(映画監督)コメント見えないからこそ感じるものがある。盲目の青年が見ていたものは、外見ではなく、内面にある心の美しさであった。佐藤寛太の眼差しの奥にあるものを映画館で探して欲しい。<作品情報>『Blind Mind』2023年1月6日(金) 公開『Blind Mind』ビジュアル (C)2021Yurie Yano/Atsuki Tomori監督・編集:矢野友里恵脚本・プロデュース:灯敦生出演:佐藤寛太平祐奈/モクタール芦沢ムネトアベラヒデノブ椿原愛原あや香平井珠生副島和樹 ほか関連リンク公式サイト::
2022年12月24日主演に大竹しのぶ、共演に生田絵梨花、熊谷彩春、佐々木大光(7MEN侍/ジャニーズJr.)らを迎えたMusical「GYPSY」(ジプシー)。この度、艶やかなショービジネスの世界にいざなう、華やかなビジュアルが完成、演出クリストファー・ラスコムのコメントが到着した。実在した“バーレスクの女王”、ジプシー・ローズ・リーの回顧録を基に、“究極のショー・ビジネス・マザー“の代名詞となった彼女の母ローズに焦点を当て、舞台で活躍する2人の娘を育てた彼女の夢と努力を追うとともに、ショービジネスの苦難を愛情たっぷりに描いたミュージカル。初演では、ブロードウェイの女王エセル・マーマンが主役のローズを演じ、その後も時代を彩る名優が演じ続け、1990年トニー賞・ベストリバイバル、2016年ローレンス・オリヴィエ賞・ベストリバイバルを受賞するなど、初演から半世紀たったいまでも世界中で愛されている。娘をスターにすることを夢見る母親・ローズ役を大竹しのぶがコミカルに演じ、ローズの上の娘であり、後に“バーレスクの女王”と称されるようになるルイーズ役には生田絵梨花、パフォーマンス力の高いルイーズの妹・ジューン役には熊谷彩春、ジューンと駆け落ちするダンサー・タルサ役には佐々木大光、ローズと組んで娘たちを売り込み、次第にローズにひかれていくハービー役には今井清隆と豪華なメンバーが集結した。演出家は、2016年「Nell Gwynn」でローレンス・オリヴィエ賞新作コメディ賞を受賞したクリストファー・ラスコムが務める。「この作品の芯にあるのは母と娘の壮大な物語であり、それがこの作品に普遍的な魅力を与えているのだと思います。私がブロードウェイで初めて観たのもこの作品。以来、その素晴らしい楽曲にも親しみを感じ、愛してきました」と語るラスコム。本作について「皆さまにとって、アメリカン・ミュージカルの真の傑作とのスリリングな出逢いとなることを願っています」と来年の公演に向けて意気込みを語っている。Musical「GYPSY」は2023年4月9日(日)~30日(日)東京芸術劇場プレイハウスにて上演。・大阪公演:5月4日(木・祝)~7日(日)森ノ宮ピロティホール・愛知公演:5月12日(金)~14日(日)刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール・福岡公演:5月19日(金)~21日(日)キャナルシティ劇場(text:cinemacafe.net)
2022年12月19日吉沢亮「PICU 小児集中治療室」第9話が12月5日放送。大竹しのぶ演じる南の言葉に「すごい、すごすぎる」「本当に志子田先生のお母さんだと思えた」「大竹しのぶの演技がうますぎ」などの反応続出。視聴者から感動の声が殺到している。高度かつ集中した治療が必要とされる、およそ15歳以下の子どもを対象にした“子どものためのICU”であるPICU(=Pediatric Intensive Care Unit)を北海道に設立、広大な土地で患者を搬送するための医療用ジェット機の運用のために奔走する医師たちの姿を描く本作。キャストは母の南にガン治療を受けさせようとする小児科医・志子田武四郎を吉沢さんが演じるほか、自分が立ち上げたPICUを奪われようとしている植野元に安田顕。最初は武四郎を認めてなかった綿貫りさに木村文乃。植野に誘われ北海道に来た看護師の羽生仁子に高梨臨。武四郎の幼なじみで小児外科医の河本舞に菅野莉央。網走の病院から丘珠病院に移った武四郎の幼なじみ・矢野悠太に高杉真宙。武四郎の母・南と同僚のバスガイド、涌井桃子に生田絵梨花。PICUに力を貸す救命救急医の東上宗介に中尾明慶。同じくPICUに協力する麻酔科医・今成良平に甲本雅裕。PICUを北海道に設立した知事の鮫島立希に菊地凛子。すい臓ガンを患っている武四郎の母・志子田南に大竹しのぶといった顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。武四郎はすい臓ガンの治療を拒否している母・南に頭を下げ、東京の病院で検査を受けてもらうことに。羽田空港に降り立った武四郎と南は、植野から紹介してもらった東京中央記念病院の腫瘍内科医・原口裕二(平原テツ)のもとに向かう。検査のあと南の代わりに結果を聞かされた武四郎は、寛解は難しいと告げられ、今後の治療について南と相談するよう促される。宿泊先で武四郎は南に対し、「もっと幸せにしてやるよ」と、まだ生きていて欲しいという想いを伝える…。その言葉に南は自分の夫で武四郎の父親が若くしてガンを患い、抗がん剤治療の苦しさで人が変わったようになり、亡くなっていったことを話し、自分がガンの治療を拒む理由を明かす…。「ここか、、10分近くのノーカットすごい、すごすぎる」「大竹しのぶさんの演技に感動した回だった 本当に志子田先生のお母さんだと思えた」など南役の大竹さんの演技を絶賛する声が上がる。その後ほどなくして南は亡くなり、さらに小松圭吾(柊木陽太)くんがもう助からないと悟った藤原優里(稲垣来泉)ちゃんから「嘘つき」と厳しい言葉を浴びせられた武四郎は退職届を出し、行方をくらます…。このラストに「優しくて真っ直ぐで嘘をつけない武四郎とPICUは無理矢理にでも距離を置かせるべきだった」「しこちゃんが辛い時支えてくれていたお母さんがもういない(T_T)心が折れたしこちゃん見てて辛い」などの声とともに、「植野先生の沈痛な表情がもう…責任というかなんというか、もうすごいたくさん孕んでて凄かった」と、退職届を見つけた際の植野の表情に触れたコメントも寄せられている。【10話あらすじ】武四郎は植野のデスクに退職願を置いて丘珠病院を後にする。それを知った悠太、桃子、舞の3人は武四郎のことを心配して彼の家を訪ねる。だが武四郎は「ひとりにしてくれ」と言って悠太たちを追い返す。そんな折、武四郎のもとへ1本の電話が入る…。「PICU 小児集中治療室」は毎週月曜21時~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年12月06日脚本家の三谷幸喜氏が第70回菊池寛賞を受賞し、2日、都内のホテルで行われた贈呈式に、“菊池寛”の扮装で登壇した。文藝春秋の創業者・菊池寛が日本文化の各方面に遺した功績を記念するための賞として1952年に創設した同賞。三谷氏は「よく人から『君は菊池寛に似てるよね』と言われます。思い返せば中学生のときに、友人から『お前にそっくりな文豪がいるよ』と言われて、文豪というと悩めるカッコいい作家のイメージがあったので、ちょっとうれしかったんですけど、それで菊池寛先生の写真を見たのですが、ちょっと衝撃を受けました。こんな感じの文豪もいらっしゃるんだなと」と回想した上で、「今、菊池先生の人となりや作品に触れることによって、本当に僕は菊池寛賞を頂けて、光栄だなと思っております」と強調した。この贈呈式のために、髪型を変え、メガネを買い、眉毛も整えたという三谷氏は「ここまで菊池寛になりきろうとした受賞者が、今までいたでしょうか」とアピールし、会場からは笑いと拍手が。続けて、「菊池地先生がおっしゃっていたのは、『つまらない現実よりも面白いウソ』。これは、僕が大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を書くにおいて、一番のモットーでした。もちろん歴史モノなので。実際あったことを覆すことはできないんですけど、歴史の教科書や参考書にはしたくなかった。やっぱりドラマとして面白いものにしたかった。そのためには、多少のフィクションが必要だと思って、僕は1年間この脚本を書き続けました。きっと皆さんにも喜んでいただけたんじゃないかなと思っております」と胸を張った。さらに、「菊池先生は、大衆が何を考えているのか、ずっと考えていらっしゃったと思います。それは僕のテーマでもあります。僕もそんなクリエイターでいたいなと思っております。今は見た目しか真似できませんけれども、ゆくゆくは“第二の菊地寛”と呼ばれるようになるまで、頑張っていきたいなと思っております」と真剣に述べたかと思いきや、「今回ちょっと見た目でふざけてしまったので、真面目な感じでまとめてみました。どうもありがとうございました」と、やはり“三谷節”で締めくくった。
2022年12月02日現代日本を代表するアーティストとして国内外で活躍している大竹伸朗さん。彼の作品およそ500点を集めた大規模な回顧展が、現在、東京国立近代美術館で開かれています。プレス内覧会に登壇した大竹さんのコメントとともに、展覧会の様子をレポートします!美術館が宇和島駅に…?!【女子的アートナビ】vol. 269『大竹伸朗展』では、1980年代初めにデビューして以来、絵画や彫刻、映像、インスタレーション、巨大な建造物など幅広いジャンルで多くの作品を手がけてきたアーティスト、大竹伸朗さんの作品約500点を展示。16年ぶりの大回顧展となります。大竹さんは、1955年東京生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、1982年に初個展を開催。その後、ドイツ・カッセルで開かれている世界最大級の国際美術展・ドクメンタ(2012年)や、120年以上の歴史を持つヴェネチア・ビエンナーレ(2013年)など、さまざまな国際展に参加。アートの島として有名な直島に多くの作品が展示されているほか、「東京2020 公式アートポスター展」にも参加するなど、半世紀近くもの長い間、多方面で活躍されています。プレス内覧会に登壇した大竹さんは、次のように述べました。大竹さん本展は挑戦要素が多い展覧会で、今までにないものになっていると思います。世界は破壊が続いていますけど、モノをつくる力、つくりだすパワーを少しでも感じていただければとてもうれしく思います。5回ぐらい来て、見てください(笑)。大竹伸朗展2022年11月1日(火)~2023年2月5日(日)東京国立近代美術館展示風景より《宇和島駅》(1997年)また、大竹さんは、美術館のテラスに設置された作品《宇和島駅》についてもコメントしました。大竹さん宇和島は、僕が制作拠点にしている場所です。宇和島駅が新しくなるとき、駅名の文字を廃棄するというので、納得がいかなくて入手しました。駅舎に乗って、ひとつずつ焼き切ったのです。東京国立近代美術館と宇和島駅が交差するのは、ある種のコラージュ。赤い色は僕が創造したもので、夜はライトアップされて見え方が変わります。圧が強すぎ…!7つのテーマで体感大竹伸朗展2022年11月1日(火)~2023年2月5日(日)東京国立近代美術館展示風景より手前:《男》(1974-75年)富山県美術館では、展示の様子をご紹介。会場では、テーマに合わせて7つのセクションに分けられています。ただ、テーマに沿って作品をつくっているのではなく、また、制作時代順にも並んでいないので、自分の好きなところから自由に見ていけばいいようです。最初の展示室から、けっこう圧が強め。ちょっと怖い感じの人形のような作品が立っていたり、天井からぶら下がっていたりして、もし照明が暗いとお化け屋敷と思ってしまいそうな雰囲気です。大竹伸朗展2022年11月1日(火)~2023年2月5日(日)東京国立近代美術館展示風景より手前:《スクラップブック #71/宇和島》(2018-2021年)本展を担当された東京国立近代美術館の主任研究員、成相肇さんによると、大竹作品の特徴は「貼り付けること。貼ってからはがして、重ねて量を増やして密度を増していき、ほとんどの作品がコラージュ作品になっている」とのこと。その密度の濃さを体験してほしいそうです。もっとも密度を感じられるのは、スクラップブックと題された作品たち。もはやスクラップブックの面影もないような、大きな塊です。展示室に巨大な小屋が…!大竹伸朗展2022年11月1日(火)~2023年2月5日(日)東京国立近代美術館展示風景より《モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像》(2012年)本展でもっとも目を引く作品は、ドイツの国際展にも展示された《モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像》。ネオンサインやトレーラー、ギター、巨大なスクラップブックなどが凝縮されたパワフルなインスタレーションです。展示室の空間に巨大な小屋が置かれ、かなり迫力があります。小屋の中をのぞくと、いろいろなものが詰まっていて、こちらも圧が強め。音も鳴る作品で、大竹さんの集大成のひとつといわれています。人気のニューシャネルも…!また、本展はグッズも充実。大竹さんは、文字の作品も多く手がけていて、本展の「大竹伸朗展」という文字も今回の新作です。そんな「大竹文字」のひとつが《ニューシャネル》(1998年)。スナックの看板をモチーフにしてつくられたもので、Tシャツなどのグッズが大人気です。今回のためにつくられた新作グッズもあるので、ぜひ特設ショップものぞいてみてください。本展は2023年2月5日(日)まで開催。その後、愛媛県美術館と富山県美術館に巡回予定です。Information会期:~2023年2月5日(日)休館日:月曜日(ただし1月2日、9日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)、1月10日(火)会場:東京国立近代美術館開館時間:10:00-17:00(金曜・土曜は10:00-20:00)(入館は各閉館時間の30分前まで)※最新情報などの詳細は展覧会公式HPをご覧ください観覧料:一般 ¥1,500、大学生¥1,000、高校生以下および18歳未満は無料お問合せ: 050-5541-8600(ハローダイヤル 9:00~20:00)
2022年11月19日大竹しのぶはこうでなくちゃ。主人公・布引けいを再演で演じた『女の一生』。一人の女性が明治、大正、昭和という激動の三時代を、なぜ、頑なに生きたのか。それを鮮やかに浮かび出した彼女は、やはり演出の段田安則が言い当てたように“希代の名優”に違いない。戦後の昭和20年10月。第一幕一場で焼け跡に立つけい、50歳。全てを失った人生の冬である。「あなた、栄二さん」。初恋相手との再開で大竹は高い口調の声で口を大きく開き、万感の思いを放った。一庶民の女が乗り越えてきた道を回想させる芝居だ。一転して二場は明治38年正月。けい、16歳。見せ場である。幸せ一杯の堤家の庭先に入り込んだ時、一場とは別人の初々しさ。何て杉村春子に似ているのだ、と目を擦った。そして女主人しずの励ましを聞く間の苦しく、悲しさが入り混じった心境を一瞬にして演じた。庭に下りての号泣。声に悲しみに色が加わり、胸を打つ。見せ場は続く。第二幕は堤家の人となり長男・伸太郎(段田安則)の嫁にと、しず(銀粉蝶)から迫られる。この場面、女主人の銀粉蝶がいい。女の一生の分岐点だ。その意外さに驚き、戸惑う。栄二(高橋克実)との別れでもある。自分と結び付けた思い出の櫛を折り、涙と共に庭に投げ捨てる芝居は初演より心情が濃くなった。泣く場面の名女優は誰もが巧いものだ。大正4年の第三幕。けいは堤家の大黒柱になっている。長女・総子(西尾まり)のお見合いの日だ。夫(林翔太)に不満を抱く次女・ふみ(大和田美帆)に聞こえがしに、言う。「誰が選んでくれたものでもない。自分で選んで歩き出した道ですもの」。最初のこの名台詞はサラリと。叔父・章介から、自分の心に嘘を付いているのでは―と言われた、二度目の台詞。ここは、やや右上に顔と目を向けながら、一気に強く言い放った。前回よりもグッと深みを増していた。日露戦争後の行方などを叔父、伸太郎と言い争う場面での傲慢な態度や厭味な性分。けいの「負」の一面をたっぷりと見せたが、何とも巧いのが、久しぶりに戻った夫との第四幕。寒々とした心境が座敷の空気にまで伝わっていた。森本薫・作『女の一生』は、大竹しのぶの継承によって日本演劇史の金字塔として長く残ると、信じたのである。(10/20所見)<公演情報>『女の一生』2022年10月18日(火)~10月23日(日)会場:東京・新橋演舞場2022年10月27日(木)~11月8日(火)会場:京都・南座2022年11月18日(金)~11月30日(水)会場:福岡・博多座プロフィール大島幸久(おおしま・ゆきひさ)東京都生まれ。団塊の世代。演劇ジャーナリスト。スポーツ報知で演劇を長く取材。現代演劇、新劇、宝塚歌劇、ミュージカル、歌舞伎、日本舞踊。何でも見ます。著書には『名優の食卓』(演劇出版社)、『歌舞伎役者 市川雷蔵 のらりくらりと生きて』(中央公論新社)など。鶴屋南北戯曲賞、芸術祭などの選考委員を歴任。「毎日が劇場通い」という。
2022年11月05日大竹しのぶ主演で2020年に上演され、絶賛された舞台「女の一生」の再演公演が10月18日より新橋演舞場にて開幕する。これに先立ち10月17日に記者会見が行われ、大竹をはじめ、初演に続いての出演となり、演出も務める段田安則、同じく初演に続いて出演する高橋克実、風間杜夫が出席した。明治、大正、昭和の激動の時代を生き抜いた女性の姿を描き、杉村春子が生涯947回にわたり主人公・布引けいを演じたことでも知られる本作。2020年に大竹主演で上演されるも、新型コロナウイルスの影響で東京・新橋演舞場での上演は行われたが、その後、予定されていた京都・南座での公演は中止になった。今回の再演では東京、京都に加え、福岡・博多座でも上演される。2年前の初演からの変化を問われた大竹は、コロナ禍における様々な厳しい制限下だった前回との稽古場の雰囲気の変化を指摘。「(制限があるのは)今も変わらないけど、少しだけ自分たちの気持ちも慣れてきて、コミュニケーションをとる時間が前よりも持てました。人と話したりする無駄な時間、何でもない時間がどれほど大切か今回の稽古で分かりました」としみじみと語る。大竹しのぶちなみに、大竹によると、高橋は前回の初演で段田の厳しい演出を受けて「7キロ痩せた」とのこと。大竹から「今回は痩せてない?」と問われた高橋は「痩せてないですね」と答えたが、大竹から即座に「じゃあ、今回はダメですね(笑)」とダメ出しが。さらに風間からは「(高橋は)2年前はTVで忙しかったから。TVに魂を売った(笑)」とイジられる。演出の段田は、このやりとりを受けつつ、初演との違いについて「高橋克実が腕を上げて、素晴らしい俳優になっております!」と強調。高橋は「(この日のゲネプロで)初めてマスクを取るので期待してください!」と意気込んだが、風間から「かつら飛ばさないようにね(笑)」と茶々が入るなど、ベテラン俳優陣4人が壇上で軽妙なやりとりを見せた。高橋克実風間杜夫劇中、大竹は10代のけいも演じる。大竹は還暦を迎えた2017年に、20代前半で参加したミュージカル『にんじん』で演じた14歳の少年・にんじん役を1979年以来、約38年ぶりに演じて話題を呼んだが、この時の経験にも触れつつ「いまはどう見ても“少女”じゃないので、『心で見てくれ』と。心でやればなんとかなるのかなと思います。参考という意味では、若い時にお手伝いの役や、けなげな女の子の役が多かったので、その時の自分の声を思い出したりしています。でも、あまり作ったりしないで、心で見てもらおうと思っています」と語った。大竹の言葉に段田は「映像では無理ですが、舞台では十分に堪えてます」と擁護(?)。大竹は、段田らが学生服姿を舞台で見せることを明かし、段田は「私と高橋克実の学生服姿は怖いですよ(笑)。それだけでも見る価値があります!」と語ったが、大竹は「価値はないと思う(笑)」とバッサリ斬り捨て笑いを誘っていた。段田安則杉村春子が生涯947回にわたり、けいを演じたが、今後の目標回数などを尋ねられた大竹は「ないです」と即答。「杉村さんのように900回……となると100歳くらいになっちゃう(笑)。とにかくこの公演を最後までやれれば」と語る。そして、布引けいの「私の一生はこれからだと思う。新しい歴史の中に私も入っていくんだ」というセリフを引用しつつ「前向きなけいは素敵だなと思うし、ふり返ることなく、前を向きながら進むのが人生だと思うので、ふり返るヒマもないって感じで生きています」と語っていた。「女の一生」は10月23日より新橋演舞場にて開幕。10月27日より京都・南座、11月18日より博多座にて上演。取材・文・撮影:黒豆直樹
2022年10月18日2022年10・11月に上演される『女の一生』の取材会が行われ、主人公・布引けい役を務める大竹しのぶ、演出を担いながらけいの夫・伸太郎を演じる段田安則が登壇した。森本薫が文学座に書き下ろした『女の一生』は、名優・杉村春子の代表作(初演:1945年)。2020年に誕生した段田の演出版では、天涯孤独の少女けいが、拾われた家の長男に嫁いで家業を守る40年間が描かれる。なお本作は2020年に東京・京都で上演予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で京都・南座公演のみ中止になった経緯がある。人生経験を重ねる実感が、ヒロインの一生を通じて目の当たりにできる──段田さんの演出版が再演されることになりました。いまのお気持ちは?段田2020年は新橋演舞場のみ、上演が叶ったんですよね。前回公演中止になってしまった京都の南座だけでなく、今回は博多座にもお持ちして九州の皆さんにもお目にかけたいと思います。大竹演舞場も、客席を「半分」まで減らしてね。お客さまがその半分に満たない日もありました。はじめはショックでしたが、いつも満席の劇場は当たり前ではなかったんですよね。すぐ「この状況でもご来場のお客さまがこんなにいらっしゃるんだ」「ひとりでも劇場にいらしてくださるなら、私たちは演劇を続けよう」と思い直しました。段田そんな状況になって、もう2年以上が経つんですよね。大竹コロナ禍で踏んだ舞台ということもあって、『女の一生』は初心に帰らせてくれたお芝居という想いがあります。客席の皆さんが喜んだり集中したりする姿を拝見していると、何より私たちが励まされる。再演の機会をいただいたからには、お客さまの反応をもっと引き出せるようにパワーアップしたいですね。段田「文学座の宝」というべき不朽の名作ですが、2年前に立ち上げてみて改めて素晴らしい作品だということがわかりました。主人公の布引けいも、現在の日本では大竹しのぶしか演じられる方がいないのでは、と思います。大竹戯曲が素晴らしいんですよ。杉村春子さんが947回も「演じ続けたい」と感じた理由が、戯曲と向き合ってよく理解できました。段ちゃんも、いつも稽古場で「これは本当にいい本で、やればやるほど深さがよくわかる」「書かれてあることをそのままやればいい作品になる」とおっしゃっていたほど。──おふたりは戯曲のどんな点を気に入っていらっしゃるのですか?段田セリフがいいんですよね。これ、森本薫さんが34歳でお亡くなりになる直前に書かれた戯曲なんですが「その年齢でよくこれだけ人間の心情が描けたな」と感心するくらい。僕の演出版だと1905(明治38)年〜1945(昭和20)年を時代背景に、思春期から晩年の夫婦の会話まで16歳〜56歳の布引けいを取り巻く心情が描き分けられています。大竹それほど好きじゃないのに、なんなら高橋克実さん演じる次男に惹かれているのに、段田さん演じる堤家の長男と結婚させられてね(笑)。そういう夫婦間の冷え冷えしたところ、段ちゃんがとてもうまく演じられるんですよ(苦笑)。そこから時間が経って許し合う夫婦、老いていく夫婦の寂しさ、愛とは違う形で結びつく情みたいなものが、すべて描かれている。「人生経験を重ねるって、そういうことなんだな」という実感が、布引けいの一生を通じて目の当たりにできるんですよね。段田森本さんは杉村春子さんに当て書きされたそうですが、ヒロイン布引けいの多面的な描き方も気に入っています。戦災孤児だったけいが才覚を買われて堤家を盛り立てる成功譚に終わらせず、いや〜な影の一面もきちんと書くんですよね。大竹そうそう。明治・大正・昭和を生き抜いたヒロインは、明るくたくましく健気にがんばるだけじゃない。「人生そんなに甘いもんじゃない」って面も描かれます。そんな彼女だからこそ、有名な「誰が選んでくれたのでもない、自分で選んで歩き出した道ですもの」というセリフが響くんじゃないかな。布引けいのたくましい生き方は、現代の観客にとってエネルギーになる──大竹さんが演じる布引けいの魅力を、段田さんはどのように受け止めていらっしゃいますか?段田ヒロインが年を重ねることで生じる「内面の変化」を目の当たりにできるのが、大竹さんが持つ最大の魅力ですね。布引けいの人生を思春期から老年にさしかかるあたりまで演じ分けてもらう中で、扮装や声のトーンなど創意工夫のしどころはたくさんあると思いますが……大竹さんの場合は必ず「内面」がともなう。これが切り替わるだけで、10代にも50代にもなれるんですよ。その様子をそばで拝見しているのが、本当に楽しかったです。大竹芝居の「嘘」を楽しんで、笑ってもらうしかないですよね。だって段ちゃんは学生服を着ているし、高橋さんはカツラかぶっているんだから(笑)。2017年のミュージカル『にんじん』で、22歳のときにやった少年役に再び挑戦したことを思い出しました。若かった当時より、還暦を迎えた60歳で“にんじん”を演じた方がお芝居をしないで済んだ……といいますか、開き直れて楽しかったんですよね。見た目は仕方ないけれど、登場人物の気持ちを理解することはできる。今回なら、布引けいという少女の心になれるのが楽しいんです。──主人公の運命が変わっていく10代のヒロイン登場シーンに際して、段田さんはどんな演出をつけたのでしょうか?段田それが、特に大きな注文はつけなかったんですよ。大竹さん演じる布引けいが、僕にはちゃんと「16歳」に見えた。それでオッケーかなって。晩年の杉村春子さんは実年齢80代で、10代のヒロインを演じたんですよね。これから年を重ねた大竹さんも、どんな風に若き日のけいを演じるのでしょうね。そんな経年変化を楽しめる作品でもあると思います。──段田演出の魅力、どんなところに感じますか?大竹段ちゃんとは30年近く一緒に芝居をしていて、何でも相談しあえる役者仲間です。俳優同士で演技の話をするのは意外と難しいんですよ。現場において、それは演出家や監督の領域なので。でも段ちゃんは、そういうことが言い合える唯一の役者仲間。稽古中はもちろん、幕が上がってからも「あのセリフってさ」「アンタしつこいね!」とやり合いながら、一緒に追求しています。今回もこの難しい台本をよく演出なさったと思いますね。コロナ禍で出番でない人は早く帰らなければならず、稽古時間が限られる中でもしつこく粘り強く演出をつけてくれました。やっぱり私たちの仕事って、しつこく粘ってどこまでも追求するもの。それをまっとうできる仲間であり、演出家だと思いますね。──劇中には第一次・第二次世界大戦が人々の生活に影響を与え、日本が苦難の道を歩む様子も描かれます。ロシアによるウクライナ侵攻やいまだ収まらないコロナ禍など世界を取り巻く現状と通じる部分があると思いますが、その中で『女の一生』を上演する意義はどこにあると思いますか?段田布引けいのたくましい生き方は、現代の観客にとってエネルギーになる気がしますね。彼女の人生には、悲喜こもごもいろんなことが起こります。のほほんとしていたら、足元すくわれるわけです。周りをよく見て、現実としっかり渡り合ってさえいれば「人生に何があっても生きていける」という前向きなメッセージが得られると思います。大竹激動の時代を生き抜くため、自分の生き方を受け入れながらも強く前を向く布引けいの姿に、お客さんたちは励まされると思いますね。加えて私は、『女の一生』の初演が戦時中の1945(昭和20)年4月だったことにも胸に迫る想いがあります。憲兵に見張られ禁止されたら、空襲警報が鳴ったら幕が下りるかもしれない中でも「芝居を届けたい」という切実さが、ちょうど私たちが『女の一生』をコロナ禍で上演しようと思った気持ちに通じるんです。劇場に吹く風はまだまだ厳しいですが、それでも来てくださるお客さまの心に訴えるよい芝居を届けたいと思っています。取材・文:岡山朋代撮影:荒川潤ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★【よくばり❣ぴあニスト限定】招待券プレゼント受付中! ※10/12(水)迄【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!『女の一生』チケット情報はこちら:
2022年09月30日この秋スタートの新月9ドラマは、吉沢亮が駆け出しの小児科医を演じるメディカルヒューマンドラマ「PICU 小児集中治療室」を放送。この度、大竹しのぶが吉沢亮演じる主人公の母親役で出演することが分かった。大竹さんが演じる南は、北海道出身で女手一つで武四郎(吉沢さん)を育ててきた母。武四郎が落ち込んでいるときは、武四郎の大好きなおかずを作って励まし、厳しくも愛情深い言葉で鼓舞する存在。また、涌井桃子(生田絵梨花)の実家が営む観光バス会社のバスガイドだったが、定年後のいまも時折、バスガイドのヘルプに出ており、桃子とも仲良しでいつも茶飲み話で盛り上がっている。武四郎はそんな母のことが世界で一番大好きだが、不器用な性格も相まって、素直に愛情表現できず、生意気なことばっかり言ってしまう。今作で初共演となる吉沢さんについて大竹さんは「初めての一緒のシーンから不思議なぐらい会話が自然で、本当に一緒に芝居が出来て“喜び”を感じています」と印象を明かし、視聴者へ向けて「愛があふれるドラマです。ぜひ、ぜひ、ぜひ!」とメッセージを寄せている。「PICU 小児集中治療室」は10月10日より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送。※初回30分拡大(cinemacafe.net)
2022年09月30日レスリー・マンヴィル主演『ミセス・ハリス、パリへ行く』より、ポスターと予告編が解禁。予告編のナレーションは大竹しのぶがつとめている。『ポセイドン・アドベンチャー』ほか数々の名作を生みだした小説家ポール・ギャリコの「ハリスおばさんパリへ行く」を原作とする本作。クリスチャン ディオールのドレスに魅せられた家政婦がドレスを買うためにパリへと向かい、そこで巻き起こる騒動と人々との出会いを描く。解禁されたメインビジュアルには、意気揚々とグリーンのドレスを抱きしめるハリスの姿が写し出されている。チャーミングな笑顔とともに彼女のドレスへの憧れの強さが伝わってくるようなポスターだ。またロンドンのハリスの友人であるヴァイや、パリで出会うイザベル・ユペール演じるディオールの敏腕支配人、マダム・コルベールなどのキャラクターの姿も。しっかりドレスを抱きしめているハリスだが、お気に入りの一着を手に入れることはできるのか…?夢見るハリスが人々を巻き込んで起こす、とびきり素敵な奇跡を予感させる1枚となっている。さらに解禁された予告編では、家政婦の仕事中に運命のドレスに出会う、夢のはじまりのシーンから、パリへ渡ったあともドレスのために奔走するハリスのまっすぐな姿が描かれている。マダム・コルベールと対立しながらも、夢を諦めない彼女に人々の心も動かされていく…。物語の重要なカギとなるディオールのドレスにも注目だ。この予告編では、いくつになっても夢を追う気持ちを忘れない、という本作のコンセプトに合わせて、女優としていつまでも輝き続ける大竹しのぶにナレーションを依頼。大竹さんのチャーミングな声は本作の世界観にもぴったりだ。実は以前に原作を読んでいたという大竹さんは、「とてもかわいらしいお話でページをめくるたびにワクワクしていましたが、スクリーンに広がる物語に同じような感情になり、少女のころに戻ったかのように楽しみました」とコメント。原作ファンにも、当時の気持ちまで楽しめる作品となっているようだ。▼大竹しのぶ コメント20代のころ、山田洋次監督に薦められて原作本の「ハリスおばさんパリへ行く」を読みました。とてもかわいらしいお話でページをめくるたびにワクワクしていましたが、スクリーンに広がる物語に同じような感情になり、少女のころに戻ったかのように楽しみました。慎ましく、ささやかな喜びで生きていた女性がクリスチャン ディオールのドレスに出会ったことで、外の世界に飛び出してゆく姿が大胆でもありチャーミングで。そして周りの人達も優しいんです。本当に胸がキュンとします。正直に、一生懸命に生きていれば神様は見ていてくださるんだ、という優しく爽やかな気持ちになる映画です。『ミセス・ハリス、パリへ行く』は11月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ミセス・ハリス パリへ行く 2022年11月18日よりTOHOシネマズシャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開© 2022 Universal Studios
2022年09月15日阿部寛主演、消えた恋人“F”をめぐるミステリアスでビタースイートなラブストーリー「すべて忘れてしまうから」。この度、本作に大島優子が出演していることが明らかになった。大島さんが演じるのは、物語の重要なカギを握る登場人物、ミステリー作家“M”(阿部さん)の消えた恋人“F”と何やら関係のあるらしい“謎の美女”。“F”の失踪後、秘密を抱え“M”の元を訪ねてくる。恋人のことを何も知らなかったことに気がついた“M”は、彼女からの話で“F”の新たな一面を知ることに。併せて公開された場面写真には、封筒らしきものを持ち、思いつめたような表情が写し出されている。大島さんは阿部さんについて「これまでにも何回か共演させていただきましたが、今回のように一対一でお芝居する時間が長かったのは初めてで、より感情の波を感じることができました。繊細に表現する時と、大胆にやる時と、緩急があるので隣にいて本当に楽しかったです」と撮影をふり返る。本作の印象的なシーンについては「その都度その都度シーンごとに色々なことが起こります。その時の主人公“M”の反応がピュアで、且つ豊かなリアクションで毎回ワクワクしました」と“M”が見せる独特なリアクションのシーンを挙げ、中でも「一番最初に出会うシーンは、二人の空間に何が起きるのかわからない感じがすごく好きです」と明かす。また、役柄については「最後まで何が目的でMに近づいたのかがわからないといいなと考えながら、岨手監督、大江監督と細かく話し合いながらキャラクターを作っていきました」とコメント。そして、「何が起きているのか、これから起こるのか。人の日常というのは実ははたから見たら予測不能でおかしなことばかりだと思います。おかしいけど愛おしい物語としてこの作品をご覧くださると嬉しいです」と呼びかけている。「すべて忘れてしまうから」は9月14日(水)ディズニープラス「スター」にて独占配信。(cinemacafe.net)
2022年08月22日阿部寛主演、消えた彼女をめぐるミステリアスでビタースイートなラブストーリー「すべて忘れてしまうから」。この度、初映像となるティザー予告とティザービジュアルが公開された。ハロウィンの夜、「Bar灯台」に姿を見せたミステリー作家“M”(阿部さん)の恋人“F”は、そのまま姿をくらましてしまい、所在を探し始める“M”だったが、“F”の交友関係や仕事の悩みなど何一つ知らなかった――。公開された映像では、“M”が、一番近くにいたはずの恋人のことを“何も知らなかった”ことに気づきながら、“F”と関係のある人物にコンタクトを取り、消えた謎を追っていく姿が描かれていく。5年も付き合った彼女も含め、他人に関心を持ってこなかった“M”は、探偵に依頼し、“F”の職場の同僚に話を聞いていくが、彼女が全く知らない顔を持っていたことに気づいていく。映像の最後には、「Bar灯台」の常連から“F”の好きな食べ物を聞かれた“M”が曖昧な回答をする一幕も。何気ない会話だが、大切な人のことを何も知らない、他人に無関心な“M”のキャラクターが表現されている。またティザービジュアルは、“F”の行方を案じながら物思いに耽る“M”と、後ろ姿の“F”が描かれ、2人のすれ違いを体現しているかのようなポスターとなっている。さらに追加キャストとして、“M”の担当編者・澤田を渡辺大知、ある目的を抱えながらBar灯台に通う青年・泉を青木柚、「Bar灯台」でアルバイトとして働くミトを鳴海唯、“M”が通う喫茶マーメイドの店主・マンバを見栄晴、“M”の元同僚であり制作会社の社長を渡辺いっけいが演じていることも分かった。「すべて忘れてしまうから」は9月14日(水)ディズニープラス「スター」にて独占配信。(cinemacafe.net)
2022年08月03日2022年7月28日、俳優の阿部寛さんが、主演を務めた映画『異動辞令は音楽隊!』の舞台挨拶に登場。明かした撮影中の裏話に、ファンが和んでいます。阿部さんが演じた成瀬司は、犯罪撲滅を一心にキャリアを積んできた刑事。しかし、違法すれすれの捜査などが上司からの評価に響き、警察音楽隊に異動になったという物語です。舞台挨拶に同じく登場していた、成瀬の部下である坂本翔太を演じた、俳優の磯村勇斗さんは撮影現場で、カブトムシを見つけてポケットに入れた阿部さんの目撃談を聞いたといいます。磯村さんが、阿部さんに詳細を聞いてみると…。確かに。夏場の撮影で肩にクワガタが飛んできました。小さかったので、これはポケットに入れておこうと。それを見ていた照明のスタッフさんが「もっと飛んできていますよ」といって、カブトムシを3匹くれたんです。阿部さんのエピソードに、磯村さんは笑みがこぼれたようです。撮影現場の裏話が多くのファンの耳に届くと、「ほほ笑ましい」といったコメントが上がりました。・阿部さん、かわいすぎだろ…。キュンとしちゃったわ。・心が穏やかになる、こういうニュースだけを知りたい!・また一段と、好感度が上がりました!子供の頃、夏にクワガタやカブトムシを見つけては、嬉しさのあまり虫かごに入れていた人もいるでしょう。阿部さんは、子供の頃に抱いていた純粋な心を、大人になった今でも持ち続けているといえますね![文・構成/grape編集部]
2022年07月29日俳優の大竹しのぶさんが、2022年5月25日にInstagramを更新。ありし日のような写真を投稿して話題になっています。注目を集めた姿が、こちら! この投稿をInstagramで見る 大竹しのぶ(@shinobu717_official)がシェアした投稿 あどけなさが残る顔に、「あれ、若返った!?」とビックリしますね!大竹さんによると、子供の顔になれるスマホアプリを使用して、写真を加工したのだとか。かわいさに、多くの人が反応しています。・大竹さんの子供の頃のお顔は、こんな感じだったのでしょうね。かわいい!・時々、テレビ番組などで紹介されている、大竹さんの10代の姿とそっくり。・加工とはいえ、ナチュラルにかわいい。どこのアイドルかと思った。・俳優の高畑充希さんとか、芦田愛菜ちゃんに似てる!スマホアプリを使いこなし、楽しんでいる大竹さん。SNSを通して、おちゃめな一面を私たちに見せてくれました![文・構成/grape編集部]
2022年05月28日俳優の阿部寛が出演する、象印マホービン・炎舞炊きの新CM「3Dの乱舞」編が、21日より放送される。新CMでは、同商品を前に阿部が登場。自信に満ちた語り口で、そのオリジナリティを「火力が違う。炊き方が違う。だからお米の舞い方が違う」と語る。そして炊き上がったごはんを手に「だから、うまい!」と力強く言い切り、豪快にごはんを頬張る。静まりかえったスタジオで、カメラに向かって熱く語る阿部。カットがかかると必ずモニターをチェックしながら納得いくまで何度もテイクを重ね、監督のOKが出た後も「もう一度いいですか?」と撮り直しを希望する場面も見られた。
2022年05月17日俳優の阿部寛が出演する、第一三共ヘルスケア「ロキソニンEX外用薬シリーズ」の新CM「ロキソニンEXテープ『試してない』」編が27日より放送されている。新CMで、何か言葉を発するのではなく、自信に満ちた表情と、力強い眼力、心の声で堂々と語りかける阿部。真っ直ぐカメラを見つめたままなのに、直接口にするよりも強いメッセージが伝わる、彼ならではの“心の声で力強く語りかける”姿に注目だ。○■阿部寛インタビュー――CM撮影の感想をお聞かせください。非常にシンプルな内容のCMで、僕の表情とかが繊細に出てしまうので、新商品の登場感や清涼感を表現するためにどうすればいいのか、撮影中もディレクター(監督)といろいろ相談しました。四苦八苦しながら良いものができたと思っています。――最近「『ロキソニンEX外用薬シリーズ』を使いたい!」と思ってしまうようなシチュエーションはありましたか?ちょうど今(※CM撮影は2月某日)、体を酷使する撮影をやっているんですよ。冬の海に潜るとか、毎日朝から晩まで本当に大変な環境の中で撮影しているので、こういうものがないと逆に、もう普通に戻れない状態というか。非常に助かっています。――日頃、体のケアは、どのようなことをしていますか?スポーツクラブで鍛えたり、あとはお風呂が好きなので、毎日湯船に浸かったりして、体をほぐしています。――「ロキソニンEXテープ」は濃度が濃いことが特徴の一つですが、 最近「濃かったな〜」と思ったエピソードはありますか?毎回毎回、仕事を濃くやっていますが、それが年々、回を重ねる毎に、さらにいいものにしようと思うので、 どんどん何か自分の中で仕事に対する濃度とか、生きることそのものについても日々濃くなっているなと実感しています。だから、今が最高に濃いんじゃないでしょうか(笑)。――「シリーズ史上 最高濃度配合」という新製品の特徴にちなんで、「阿部寛史上 最高○○」といったエピソードがありましたらお聞かせください。阿部寛史上最高ですか? うーん、まぁ今が最高だと思いたいですけど、やっぱりそう思いながら、これからもいろんなことに挑戦していきたいなとは思っています。――「ロキソニンEX外用薬シリーズ」は「テープ」「テープ L」「ゲル」「ローション」の4タイプありますが、おすすめしたいのはどれですか?僕は大判サイズの「テープL」ですかね。それを筋肉痛の時とか、腰にもよく貼ってます。だいたい寝る前に貼ることが多いんですけど、まあすごいなと思って。一体何が入っているんだろうなと思いながら、いつも使っています。――痛みに悩む方々に向けて、ひと言メッセージをお願いします。今、生活様式が変わって体の痛み、悩みも増えてきていると思います。この「ロキソニンEX外用薬シリーズ」を使って、その痛みを少しでも和らげてください。
2022年04月27日