子どもがある程度の年齢になると、言葉でのコミュニケーションがとれるようになり、ママとしても少しだけ育児が楽になるかもしれません。しかし実際には、知的好奇心が高まった子どもから「なんで?」、「どうして?」と質問攻撃をされ、ママは疲弊してしまうなんてこともありますよね。あの質問攻撃、どう対処すればいいのでしょうか?質問攻撃をされても怒るのはNG成長によっても異なるので一概にはいえませんが、子どもが3歳くらいになると、興味を持ったものに対して「なんで?」と質問する機会が増えますよね。たとえば、「イチゴが赤いのはなんで?」、「(ナメクジを見ながら)どうしてクルクル(カタツムリの殻)がないの?」といったような正直、大人でも答えづらいというか、正解を知らないような質問ばかりで、ときにはイライラしてしまうもの。でも、そこで子どもに対して、怒ったり、適当に受け流したり、無視してしまうのはNG行動。しっかりと対応するようにしましょう。わからない質問には「わからない」もアリ子どもの難解な質問攻撃に対して、ママが疲れてしまう理由のひとつには、「正しい答えを教えてあげなくちゃ」という親心があるから。でも、そんなにがんばる必要はなさそう。ネット上のママたちの声を見ると、子どもの質問攻撃に対しては、「なんでだと思う?」と質問で返して、子どもに考えさせたりしているという意見が多くありました。他には、正解がわからない質問に対しては、素直に「わからない」と伝えるママもいるのだとか。ただし、「わからない」といってコミュニケーションを終わらせるのではなく、「わからないから、ママと一緒に調べてみようか?」などのように、子どもに調べさせるコツを学ばせる機会にするといいそうですよ。子どもから難しい質問をされるたびに、スマホで検索して答えを探す…。それも間違った方法ではないかもしれませんが、せっかくなら調べるときも子どもと楽しむようにしてみてはいかがでしょうか。(文・山手チカコ/考務店)
2018年05月27日全国12万人以上の子どもたちが投票した『小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙』の結果発表が行われ、『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』が第1位を獲得しました。本作は“生き物の残念な部分”に光を当てた初めての本。第4位にランクインした続編と合わせて、160万部突破の大ブームとなっています。「ウーマンエキサイト」では、同シリーズの監修を手掛けた動物学者・今泉忠明さんにインタビュー。本制作の裏側とともに、子どもの「なぜ?」、「どうして?」を伸ばす方法を教えてもらいました。■『ざんねんないきもの事典』大ヒットの理由とは?――『ざんねんないきもの事典』はベストセラーとなりました。初めからこの盛り上がりを予想されていましたか?いえいえ、まったく考えていませんでした。でも、これが売れたと聞いて「子どもたちのことは侮れないな」と思いました。テレビゲームだけじゃなく、本を読む力もすごくあるんだっていうことが証明された感じがします。だから留守番をさせるときなどにも、「ゲームでもやってなさい」と言わないで欲しいですね。ぜひそこは「本でも読んでなさい」にしていただきたいなと(笑)。――肝に銘じます(笑)。今泉先生は、なぜこの本がこれほどまでに支持されたと思われますか?おそらく「残念でもがんばって生きている生き物がいるんだ」というところかな。この本は“残念”であることをテーマにはしていますが、進化の話をしているんです。優れた進化をしなくても、生き延びている動物がたくさんいるっていうところを感じてくれたのかなとも思いますね。「優れていること」ばかりが注目を集めますけど、優れていなくても生きる価値は十分ある。そんなことが伝わればいいなと思います。――『こどもの本総選挙』表彰式で、子どもには“うんち”や“おしり”がウケるという話もありましたね。そうですね。やっぱり幼稚園から小学校の低学年のうちに、そこを越えていかないと大人になれないんですよ。だから大人は「汚い」などと止めては絶対にダメ。いずれ必ず卒業しますから、心配しなくても大丈夫(笑)。みんなが通るべき通過点なのだと思いますよ。――そんな子どもの興味を引く内容が盛り込まれていることも、人気の秘密かもしれませんね。「子どもたちに読んでもらうには、どうすればいいのか」というのは常に考えていますね。だから、100コ以上ネタがあれば、どこか引っかかるのではないかなって。「すべて興味がある」ではなくても、「ひとつ気になること」が入っていれば、それでいいと思うんです。そうすれば「ほかもちょっと読んでみようかな」と広がって、おもしろさを発見することにつながるんだと思います。■大人の感覚で“子どもの好奇心”を止めちゃダメ!――今泉先生ご自身は、小さな頃から「なぜ」と疑問を抱くお子さんでしたか?その気持ちは、子どものみなさんは全員持っていると思うんです。でも、僕はその疑問の持ち方が少ししつこかったのかもしれませんね(笑)。(疑問に思ったら)自分で「バラしてみよう」と考えるような子でした。――「なんでだろう?」で終わらないということですね。そうそう。当時は、まだそれほど“動物愛護”という流れもなく自由自在でした。だから、たとえばトンボを捕まえたら、おなかを抜いて代わりにわらを入れてしまう。そうなってもバランスよく飛べるのかというのを観察していました。トンボがどういう風にバランスを取って飛んでいるのかということが知りたかったんですよね。ですから、子どもが興味を持ったら、親としては止めないでやらせることが大事です。“残酷な子”になるんじゃないかと親は心配するけれど、そんなことはありません。僕は小さな頃、「アリの巣穴に水を入れ続ける」ということもしました。そういった子どもの好奇心を大人の感覚で「やめなさい」と言うのは、よくないんじゃないかと思います。――親としては、どうしても「かわいそうだからやめなさい」と声をかけたくなってしまいます…。そうかもしれないですね。でもそこを通過することで、足が折れちゃったアリを見て、いつしかかわいそうだと思えるようになるんです。子どもは、大人と違って“残酷”という概念がありません。それを理解した上で、一生懸命育ててあげた方がいいと思います。そうすれば、きっと曲がることなく大きくなってくれるはずですよ。■子どもに「なぜ?」と聞かれたら…?――子どもから「なぜ?」、「どうして?」と聞かれたとき、親としてどう返すべきかというのも難しいところです。そういうときには「一緒に調べよう」というのがいいと思います。教えようとせずに、レベルを子どもに合わせればいいんです。子どもにとって大事なのは、調べる方法。だから、「私なら図書館で本を調べるわ」とか調べ方の手順を教えてあげて、一緒に調べることが大切ですね。――いまはスマートフォンなどですぐに検索できてしまう時代です。それでもやはり図書館に行くことが大事ですか?指は脳とつながっているので、紙の感触やめくるっていう作業が重要なんです。スマートフォンは画面をなぞるだけですから、進歩はしないですね。“皮膚感覚から書物を知る”ということが大事だと思います。――たしかに、同じ知識でもスマホで観ると「そうなんだ」とその場で終わってしまうような気がしますね。そうですね。もちろん、大人になってから仕事で調べ物をするときにはいいと思うんです。ただ子ども時代には、やっぱり本がいいですね。■「生き抜く知恵」を付けるために親ができること――今泉先生も、小さな頃から本を読まれていましたか?『シートン動物記』や『ファーブル昆虫記』を読んでいました。家にそれしか本がなかったというのもあるんですけどね(笑)。気づいた時には、パラパラとよく本をめくる子どもだったと思います。ただ、僕は「鉄砲玉」とも呼ばれていたんですよ。一回家を出たら、暗くなるまで帰って来ない(笑)。毎日、秘密の小屋を作ったり、田んぼや原っぱで遊んだりしていたので、いざというときに「生き抜く知恵」が付いたと思います(笑)。遊びをとおして「これは危ないぞ」と予測がつくようにもなるんです。だから本だけでなく、外遊びも大事でしょうね。――親は先回りして注意してしまいがちですが、子どもの好奇心や行動力を大人が抑えつけてはいけないということですね。そうです、そうです。子どもの頃のケガは当たり前で、ケガをして痛さを知るんです。そうすることで、思いやりもわく…全部がつながっているんですよ。それなのに、思いやりだけを育てようとするから無理がある。痛みがなければ、思いやりの心は生まれませんからね。――それでは最後に、読者へのメッセージをお願いします。いまのお母さんは時間がなくて大変だと思うけれど、できるだけアナログで子育てすることが大切だと思います。すべては本人のヤル気が問題なので、どうすれば子どものヤル気が出るかを親は考えなくてはいけません。たとえば子どもに本を読んでほしければ、自分が本を読んで笑ってみたり、おもしろさを伝える演技をしてみる。そうすれば、陰で見ていた子どもがその本を手に取るかもしれません。子育てには、子どもと接する時間、そして、子どもをだます演技力も必要だと思いますよ!■お話を伺った今泉忠明さん監修書籍『おもしろい! 進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』(左)、『おもしろい! 進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典』(右)● 『おもしろい! 進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』 今泉忠明/監修 高橋書店生き物の“ざんねんな進化”にスポットを当てた事典。「どうしてそうなった!?」と思わずつっこみたくなる、愛おしき「ざんねんないきもの」122種を紹介する。『こどもの本総選挙』第1位。● 『おもしろい! 進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典』 『ざんねんないきもの事典』第2弾。オールカラーで、恐竜などの絶滅種についても紹介する。笑えて、ちょっとためになる“ざんねん"な生き物の真実がたっぷりつまった1冊。『こどもの本総選挙』第4位。今泉忠明さん1944年東京都生まれ・動物学者。東京水産大学(現東京海洋大学)卒業。国立科学博物館でほ乳類の分類学・生態学を学ぶ。文部省(現文部科学省)の国際生物学事業計画(IBP)調査、環境庁(現環境省)のイリオモテヤマネコの生態調査などに参加。上野動物園の動物解説員を経て、「ねこの博物館」(静岡県伊東市)館長。
2018年05月24日子どもの笑顔のためなら何でもしてあげたくなるのが親心ですが、正直どこまで要求に応えるべきか悩みどころ。とくにわが家は息子が1歳を迎え、自己主張が強くなってきたので、少しは我慢を覚えさせるべき? “泣いたらすぐ抱っこ”もわがままを助長するのではと不安になります。そんな疑問を解決してくれたのが、50年にも渡り子どもの精神医療に尽力し、2017年6月に永眠された児童精神科医・佐々木正美先生の言葉。お母さん、お父さん。どうぞ子どもを甘やかすことを決して恐れず厭わず、一生懸命にかわいがって育ててあげてください。出典:『子どもの心の育てかた』P5(河出書房新書)よりこの言葉で「いまは思う存分甘やかしていい時期なんだ」と心が軽くなりました。先生の著書『子どもへのまなざし』(福音館書店)は育児書のバイブルとしてあまりに有名ですが、ページ数も多いので忙しいママや育児書初心者の方には『子どもの心の育て方』(河出書房新書)がおすすめ。亡くなる1年前に書かれたラストメッセージともいえる本で、子育ての軸としたい普遍的な教えがギュッと凝縮されています。今回はそのなかから「自己肯定感」を持った子どもに育てるために親がすべきことをご紹介します。■なぜ自己肯定感が必要?先生が本のなかで繰り返しうたっているのが、“乳幼児期に子どもが望む事をできる限り叶えてやり、親や周囲に依存する経験をさせる”ということ。自分をありのままに受け入れてもらった子どもは“自分は価値のある人間なのだ”と認識し、それが「自己肯定感」を生むというのです。自己肯定感とは、“自分はかけがえのない人間なのだ”と存在意義を肯定できる感情のこと。幸福度にも影響するといわれており、高ければ物事を意欲的に捉えられるといいます。そしてこの自己肯定感が自律心、ひいては自発性、主体性、創造性につながるというのです。子どもの求めになんでも応じる、つまり「泣いたら飛んでいって抱く」といったことをできる限り繰り返すことで子どもは自他に対して「絶対的な信頼感」を知ります。それがなければ「自律心」は育ちません。そして「自律」がなければ自発性、主体性も生まれないのです。出典:『子どもの心の育てかた』P23(河出書房新書)より自主性、主体性、自信、豊かな感性、感謝する心、共感できる力、尊敬する気持ち、創造性。育ててあげたいものが、あまりにもたくさんあるように思うかもしれませんが、それらはすべてつながったものです。英才教育だけで美術やスポーツの能力を育てることはけっしてできませんし、「尊敬心」だけを教えることもできない。すべてを健全に育てるためには、小さなときにじゅうぶんに親に依存する経験を与えてやることが前提なのです。出典:『子どもの心の育てかた』P120(河出書房新書)より■子どもにどこまで依存させるべき?でも、子どもの望みをすべて叶えることは自立とはほど遠いことのように思えます。子どもののぞみ通りにしてあげること、してあげすぎること、というのは「悪い」とされることがあります。なんでも子どものいうことをきいてやったら、子どもは依存心ばかりが強くなり、自立できなくなる、という意見です。 けれど、私はそんな事例を、本当に見た事がないのです。一見、そういうふうに見えるケースというのは、過保護の結果ではなくて、過干渉です。子どもに対して過剰に干渉し、そのあとから保護的な態度をとる、というケースがほとんどなのです。出典:『子どもの心の育てかた』P37-38(河出書房新書)よりそう、気をつけなければならないのは、“過保護”と“過干渉”の違いをきちんと認識して接すること。子どもがのぞむ通りになんでもしてあげすぎることが「過保護」で、いっぽう子どもはのぞんでいないけれど、親が一方的に「こうしたほうがいい」とおもうことをいったり、したりすることが過干渉です。これは決定的に違うものです。出典:『子どもの心の育てかた』P37(河出書房新書)より■叶えていい要求とダメな要求でも、子どもの要求とひと言でいってもその内容は千差万別。無理難題も多いもの。そんなときはどうしたらよいのでしょう。子どもがのぞむことは、親から見たら、全部危険で役に立たないことで体に悪いこと、かもしれません。けれどそれを全部禁止したら、子どもの世界は本当につまらないものになります。好奇心のかたまりのような子どもにとって、欲求不満だけがたまる世界です。 もちろん、本当に危険なことや他人に大きな迷惑をかけること、悪いことはやってはいけないよ、と教えなくてはいけません。けれど、そうでないのなら、なんでもいうことを聞いてあげたらいいのです。(中略) 我が家では、食事は子どもの好きなものを好きなだけ食べさせました。嫌いなものを食べさせようとしたことはありません。全部はムリでも、できる範囲のものはすべて叶えてあげたらいいのです。(中略) 金銭でほしがるものを買い与えることは節度が大切です。物で心を満たそうとする育児は、かえって欲求不満の感情をエスカレートさせることがあるのです。 これさえ心得ていれば、子どもの求めに応じて肥料を水や太陽をいくら与えても、それで子どもに悪い影響がでてくることは絶対にありません。それが基本原則なのです。出典:『子どもの心の育てかた』P42-43(河出書房新書)より■子育てはいつからでもやり直しができる乳幼児期は子どもの欲求に耳を傾け、できる限りのことをして自己肯定感を高める。そんなシンプルな指針ができただけで子育てにちょっと自信が持てるような気がしてきます。「でもうちは乳幼児期をすでに過ぎてしまったんだけど…」という方、ご安心ください。最後に先生はこんなことをおっしゃっています。乳幼児期にやり忘れたから「手遅れ」などということはありません。何歳からでもやり直すことはできますし、また、そうしなければなりません。出典:『子どもの心の育てかた』P136(河出書房新書)より実際に、小学四年生で言語の能力はあるのに言葉がでない「かん黙」という症状がでていた子がカウンセリングをうけ、その後日本一偏差値が高い国立大学に入学したという例もあるそう。子育てに自信をなくしたとき、そっとページを開きたくなる一冊です。・ 子どもの心の育てかた(河出書房新書)
2018年05月19日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもに苦労させてばかりで、母親失格です」という、かおぽんさん(43歳・派遣社員)に、心屋塾上級認定講師の小野美世さんからアドバイスをいただきました。■かおぽんさんのお悩み10年前に離婚をし、二人の子どもを育ててきました。長女は温和で優しくてしっかり者です。高校卒業後、1年間働いたお金をためて現在は短大へ進学し、実習でも褒められているようです。 私は彼女に今まで何ひとつ「親らしいこと」をしてあげられませんでした。お金にも苦労し、かわいそうな思いばかりさせてきました。成人式も彼女が自分ですべて支度し、私を食事へ招きました。私は親として恥ずかしく、一緒に写真を撮ることも、食事も断ってしまいました。娘は「一生の思い出だから来て!」と泣いていました。 この先、車の免許も取らせてあげたいし、就職祝いもしてあげたいし、結婚祝いも……。苦労をさせた分、幸せになってもらいたい気持ちはあるのに、今も金銭的には自分と長男が生きていく分でやっとです。やがては長男にも同じ思いをさせてしまうであろう恐怖に、最近は「いなくなりたい」と思う日も。自分の価値をちっぽけに感じ、何をしても楽しくなくなりました。どのように気持ちを切り替えて頑張ればよいかがわかりません。子どもを愛しているのに。母親失格です。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の小野美世さんよりかおぽんさん、初めまして。心屋塾認定講師の小野美世です。ご相談ありがとうございます。離婚されて10年、二人のお子様を育ててこられたのですね。読ませていただいて、娘さんは、かおぽんさんのことをとても好きなのだなと思いました。温和でやさしく、しっかり者に成長され、自分で希望して選んだ道を、自分にできる資金の計画をして楽しく進んでいる。そして、これまでずっとお世話になったお母さんへの感謝を伝える場を自分で計画され、かおぽんさんを招待された…。かおぽんさんが「お母さん」としてお子さんたちの心にいつもいたから、娘さんはこのようにすてきに成長されたんだなあと感じました。「今まで何ひとつ親らしいことをしてあげられなかった」と書いてくださっています。かおぽんさんが家計を担われていたとすれば、仕事でお子さんたちの側にいてあげられる時間は短かったのかもしれません。「普通の家庭なら、もっとこういうふうにしてあげられるはずなのに、私にはそれができない」というつらさも常に感じておられたのかもしれません。 「親らしいこと」って、なんでしょうか。広い家に住まわせることでしょうか。毎日立派な食事を作ることでしょうか。子どもが欲しがるものを、不自由なく買い与えることでしょうか。周りの子と同じような習い事をさせることでしょうか。確かにそういうことも必要なのかもしれません。かおぽんさんは「自分は、娘さんの愛情を受け取るに値しない」と思っておられるのかもしれません。でも、食事会への招待をお母さんに断られた娘さんは、「お母さんは、私のことが好きじゃないんだな」「お母さんは、私と一緒に楽しい時間を過ごしたくないんだな」と、思ってしまうかもしれませんね。私も母親にプレゼントを快く受け取ってもらえなかったときに、そう感じた経験があります。「何もできなかった」と思っている自分のまま、娘さんからの感謝を受け取ってみてはいかがでしょうか。「何もできなかった」と思っているのは、かおぽんさんだけ。子どもにとっては、親は「そこにいてくれるだけでいい」ものです。お母さんが家にいてくれるだけでいいのです。その存在だけでいいのです。「いいえ、私は仕事で子どもたちのそばにいられなかった」とおっしゃるかもしれません。でも、かおぽんさんが仕事で家にいない間も、子どもたちの心のなかにはいつもお母さんの存在があっただろうと思います。それで十分なのです。それが十分、親らしいことなのです。そして、「私はこんなにできなかった」とご自身を責めたり、愛してるのに素直にその気持ちを表せなかったり。そういったことも「親らしいこと」ですよね。かおぽんさんは、十分、母親らしい素敵なお母さんです。かおぽんさんにプレゼントしたい言葉は次の通りです。「私十分、いい母親だったらしい」「私がいるだけで、子どもたちは幸せ」「今度は自分が受け取ってもいい」「なーんにもしていないけど、受け取ってもいい」娘さんにとっては、車の免許や就職祝いなどの「この先の経済的な支援」よりも、「今ここにお母さんが自分と一緒にいてくれること」のほうがうれしいはず。ご自分を少し、許してみてください。そうすれば、息子さんのときにもまた同じようになるのではないか…という恐怖も和らぐはずです。これからは、お子さんたちに助けてもらってくださいね。応援しています。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月17日遊ぶことは、子どもにとって本当に大事。遊びを通して成長するのが子どもなんですね。小さい頃の遊びが、人間としての基礎をつくると言ってもいいかもしれません。よく芸術家の人たちが、「子どもの感性には、とてもかなわない」なんて言うでしょ? きっと大人が考えつかない自由な発想をする子どもたちが、うらやましいのね。「こうあるべき」という常識をもっていないぶん、突拍子もないことを考えつくのが子ども…。「ごっこ遊び」に夢中になるのも当然なんですね。お母さんたちにお願いしたいのは、空想の中で遊んでいる子どもを温かく見守ってあげてほしいということなのよ。せっかく子どもが自由な発想で、自分なりの楽しみを見つけているんですからね。たとえば、チャンバラごっこ…。いまの若いお母さんたちは知らないかしら? 昔の子は、みんなやっていたのよ。チャンバラごっこをするときは、敵、味方の分け方から戦いの方法まで、自分たちでいろいろ工夫しました。刀は新聞紙を丸めてつくったりしてね。大勢の子どもで遊ぶから、人間関係の勉強にもなった…。自分で判断して行動することを知らず知らずのうちに身につけられたのね。もちろん、いまの子は昔と違って大勢で外遊びをすることもなければ、遊び道具を手づくりすることもないかもしれません。でも、遊びの経験から判断力や行動力を学ぶのはいまも昔も同じ。いまの子はいまの子なりの遊びを通して、たくさん学んでいるはずです。 自由な発想をすることや、自分なりに工夫しながら遊ぶこと、ボ~ッと空想したり、いろんなものにさわってみることすべてが子どもの心の基礎になります。もちろん、その中でイヤなことも経験するでしょう。でも失敗も含めた経験が、その子をたくましくするの。親の過剰な介入や過保護は子どもをどんどん弱くします。自由な心が育たないため、判断力や行動力も身につきません。心が折れやすく、思春期に踏ん張れないことも多いのね。特にいまは忙しい子が増えていて、スケジュールがびっしりの小学生も珍しくありません。友だちと遊ぶ機会はもちろん、ボ~ッと空想する時間すらない子もいるんじゃないかしら。もちろん、決められたことを一切しないで遊んでばかりいるのも問題よ。でも、子どもには伸び伸びと遊ぶ自由な時間が必要なことだけは確かです。そこから人間の基礎みたいなものが、つくられるんですからね。小さい頃遊んだ経験が大人になってから活きてくる。このことだけは、忘れないでね。 まだまだやり直せます! 恋も仕事も【後悔不要】◆しあわせ開運占い
2018年05月11日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「主人や子どもの悪口を言ってしまう自分が嫌です」という、みーさん(37歳・主婦)に、心屋塾上級認定講師のはしぐちのりこさんからアドバイスをいただきました。■みーさんのお悩み友人の前で、主人や子どもの悪口を言ってしまうことに悩んでいます。主人や子どもたちは私にとっては味方なのに、言ってしまう自分が嫌で嫌で、自分を責めてしまいます。友人に会う前は「絶対に悪口は言ってはいけない」と思って行くのですが、会うとついつい言ってしまう自分が嫌です。どうしたら家族の悪口を言わなくなりますか?※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師のはしぐちのりこさんよりみーさん、ご相談ありがとうございます。はしぐちのりこと申します。言いたくないのに、ついつい口に出てしまう家族の悪口。無意識に言ってしまい、あとで後悔の気持ちが出てしまうようですね。「主人や子どもたちは私にとっては味方なのに」という文章からも、みーさんがご家族を大切に思っておられる様子が伝わってきました。悪口を言うことは一見「いけないこと」のように思えるかもしれません。しかし人間は、必要のない行動はしないもの。悪口を言うことで、みーさんの心の中のバランスを図っているのです。みーさんは一体、何とのバランスを取ろうとしているのか。どんな点に気づけば、悪口を言わなくて済むようになるのか。その答えは、みーさんご自身の状況によって少し変わってくるかと思います。一緒にひも解いていきましょうね。まず最初に、2点確認していただきたいことがあります。・ご友人と一緒にいるとき、どんなシチュエーションで悪口を言ってしまうのでしょうか・みーさんは、ご家族やお子さんに対して不満をお持ちでしょうか例えば、友人たちが自身の家族の悪口や不満を言い始め、なんとなく盛り上がってしまうとき。仲の良い友人間だと、そういうシチュエーションもありますよね。それほど家族に大きな不満をもっているわけではないけれど、ついつい同調するように「わかるよー、私もね…」と悪口を言い出してしまうのであれば、それは一種の「共感」に近い形です。相手の気持ちに寄り添うための、自身の経験を例としておっしゃっているだけなので、さほど問題ではありません。それほど不満があるわけではないのに「私もこの話に乗らないとダメかな…」といたたまれない気持ちから悪口を言ってしまうのだとしたら、みーさんの中に「皆と同じでなければ嫌われる」という怖れがあったり、「不満のない幸せな家族であること」への罪悪感をもっていたりするのかもしれません。これは自分の不幸さを持ち出すことで、人とつながろうとする行為です。安心感を得たくてついやってしまうことが多いので、まずはご自分の中にある「寂しさ」に気づいていただきたいなと思います。そうではなく、自分から口火を切るように家族の悪口を言ってしまう場合。「悪口を言ってはいけない」と思う前に、家族に対して言わずにはいられないほどの不満を感じていることを、まずは素直に認めてみましょう。一緒に生活していれば、多少の不満や気持ちのずれが出てくるのは当たり前。「家族に不満をもっている自分はいけない」と思う必要はまったくないのです。むしろその不満は、みーさんの中にある”不要な思い込み”に気づくためのお知らせです。これについては後でご説明しますね。「主人や子どもたちは私にとっては味方なのに」という記述を見る限り、みーさんご自身はご家族に受け入れられているのに、自分だけがご家族に不満を持っているように感じているのかもしれません。そうだとすれば、自分だけが家族にネガティブな感情を持っている=「自分だけが家族の味方になれていないこと」が、情けないような申し訳ないような、自分を責める気持ちにもつながり、余計にみーさんを苦しくさせていると思います。ここで気づいていただきたいのは、みーさんは家族の味方になる前に、ご自身の味方にもなっていない、という点。つい家族の悪口を言ってしまう、不満を持ってしまう自分を「ダメだ」と罰していますよね。どんな気持ちが湧いてきたとしても、ご自分の素直な気持ちを受け入れ、自分の味方になってあげてください。「家族の悪口を言ってもいい」「家族に不満をもってもいい」「こんな私がいてもいい」声に出して、こんなふうにつぶやいてみましょう。ざわざわするかもしれませんが、今の自分をまずは十分に許可してあげてください。人の味方になれるのは、たとえ家族であっても、その後の話です。次に、その悪口や不満から、みーさんの中にどんな思い込みがあるのかを見てあげてほしいのです。みーさんの口から実際に出た悪口を、紙に書き出してみてください。「あいつのこういうところが気に入らない」「◯◯しないのはおかしい」「もっと◯◯すべき」こんな形で書いてみましょう。書き出せたら、それらを最初から読んでみましょう。これらは実は、今まで自分に投げかけてきた言葉ではありませんか? みーさんはこれまで、ご自身に「◯◯してはいけない」「◯◯なところがあってはいけない」と、厳しく接してきてはいませんか?人に言いたいことは、実は自分に言いたいことです。自分に課してきた「こうするべき、ああするべき」というルールを目の前の人が破っていると、人はイライラし、不満を抱いてしまいやすいです。もし心当たりがあるならば、そのルールが今のみーさんにとっても必要なのか、見直してみましょう。昔は必要だったルールも、大人になった今は案外、必要なくなっていることもあります。必要のないものはどんどん手放し、自分への縛りをゆるめていくことで、自分も人も許せるようになっていきますし、目の前の不満も減っていきます。今のご自分を否定するのではなく、ぜひご自身の中にあるルールと向き合ってみてください。これを繰り返しながら、みーさんが悪口を持ち出さなくても済むような、心穏やかな日常を過ごせるようになることを願っています。ご精読、ありがとうございました。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月10日そろそろ新入学や学年が変わる時期。模様替えを考えるママもいるのでは?ところで最近、埼玉県飯能市が子どもの能力開発として、「部屋のレイアウトによって子どもの自立心を育てることができる」とするプロジェクトを実施していることが話題になっているよう。子どもの成長とお部屋のレイアウトって、そもそもどう関係しているの?植草学園大学発達教育学部の小川晶准教授に聞いた。●子どもは「遊び=学び」を心に留めて!「『子どもは遊んで育つ』とよく言うように、子どもにとっては『遊び=学び』です。ところが、大人が子どもに対して自ら学んでほしいと思うことは、身辺のことや学習など、大人目線で『やらなければいけないと思うこと』。そのため、大人の望む学びと、本来の子どもの学びとはズレが出てしまうのです」(小川先生以下同)また、「自立」というと、なんでも自分でやることと思う人がいるが、大人でも他者の力を上手に借りながら立っているもの。そのため、「正しい他者」の力を借りることが大切なのだとか。では、大人が「正しい他者」として子どもに接していくには、どうしたら良いのか。「もともと子どもたちは、何かしたいという欲求をもっていますので、子どもの『~したい』という遊びの欲求が実現しやすい環境を設定してあげましょう」では、子どもの「〜したい」を伸ばすにはどういったおもちゃを用意すればいいのだろう?「例えば、空き箱などを渡して『どういうふうに使っても良いよ』と言ってあげるのがおすすめです。逆に、ボタンを押せば音が鳴るとか、遊び方をオモチャが命令してしまうモノは、子どもの想像力を育てるうえで望ましくありません」●子どもの自立心を養うおもちゃには何がある?子どもの自立心やクリエイティブな力を養うために、小川先生がオススメする上位5個のカテゴリは以下の通り。1)構成遊びができるもの……積み木など2)ごっこ遊びができるもの……キッチン台や赤ちゃんの人形、ご飯に見立てられるものなど3)絵本4)季節・時事問題に関連したもの……生き物を観察するスペースやパズル、ぬりえ、オセロ、将棋など5)戸外遊び「保育園はたいてい以上の5個のカテゴリでお部屋をレイアウトしています。全部が難しい場合は、できるものだけチョイスするのも良いでしょう。また、発達段階に応じて内容も変えていきましょう」●子どもが部屋を散らかすことにも意味があった!?ちなみに、子どもが部屋をおもちゃだらけにしても、「こんなに散らかして!」「早く片付けなさい!」などの言葉を言わないことが大切だとか。「大人にとっては単にモノを散らかしているように見えても、子どもにとっては身近にあるモノを触ったり、引っ張りだしたり、広げたりしながら『これはどうなっているのだろう』と考えていたり、自分なりに何かを作ろうとしていたりします。『観察』『研究』『実験』はどれも大切なこと。『こんなに散らかして!』と言われても意味がわかりません。まずは十分遊んで満足させてあげること。そのうえで、『たくさん遊んだね!』とほめてあげ、一緒に片づけを手伝ってもらうようにすると良いですよ」子どもの自立心を養う部屋は、大人目線で「キレイに整った部屋」でも「おもちゃがたっぷりある部屋」でもなく、子どもの「~したい」欲求を実現しやすい部屋ということ。模様替えの際には、ぜひ一度子どもの部屋を見直してみては?(取材・文:田幸和歌子編集:南澤悠佳/ノオト)
2018年04月07日「せっかく○○しようと思ったのに…」というときや、うまくいかないことが続いたときなど、“心が折れてしまう瞬間”は、誰にでもあるもの。もちろん、ママも同じ。とある育児掲示板に投稿されたのは、「小学校高学年の娘とのケンカ」で心が折れたというもの。小学校高学年ともなれば、いわゆる反抗期の入り口。親子のケンカも増え、年頃であることも理解できてはいるのですが、わかっていても心が折れてしまう。そんなとき、世のママたちはどうやって対処しているのでしょう?心が折れるとネガティブになるママは多いネット上には、「子どもとのケンカが原因で心が折れた」というママの悲痛な叫びが散見されますが、多くのママは「子どもが悪い」「子どもがムカつく」ではなく、「自分はダメな母親」「子育てしていく自信がない」と感じているよう。心が折れてネガティブになってしまうママは多いのかもしれません。話を聞いてくれる存在が必要そんな、心が折れてネガティブになっているママたちの悩みには、様々なコメントが寄せられています。特に目立っていたのは、「話を聞いてくれる人の存在」について。「自分だけで抱えているから余計につらく感じるけれど、誰かに話すだけで幾分楽になる」との理由から、夫や実母、ママ友、子育て支援センターのスタッフなど、“悩みを共有できる存在”に頼っているママは多い様子。気晴らしにお出かけなかには、ケンカしたままではお互いがしんどいので、タイミングを見て2人で気晴らしに出かけるというママも。ケンカにはストレス発散的な側面がありますが、カラオケでさらにストレス発散したり、ドライブに連れ出して冷静になる時間を設けたり。もちろん、気まずいまま出かけて、気まずいまま帰ってくることもあるようですが、普段話してくれない子どもの本音を引き出すことができることもあるそうです。悩んだら寝るのが一番!?子どもとのケンカで心が折れたとき、先述のようにネガティブになるママは多く、親子関係以外に「妻としての自分」「娘としての自分」の存在についてもどんどん悪いほうにしか考えられなくなり、“負のスパイラル”にはまってしまうことも…。そんなとき、「起きているとそういうことを考えてしまう」とのことで、たとえ家事が途中でも寝るとスッキリするという意見も。たしかに、よっぽどのことがない限り、朝起きたら忘れているなんてことはよくあります。単純ですが、すぐにできる対処法としては有効かもしれません。ここまでママたちの折れた心の治し方を見てきましたが、これらはあくまでも一例。「ゆっくりお風呂に浸かる」「ひとりで散歩する」「ビールを1本飲む」など、ほかにも気の紛らわし方はありそう。自分に合った解消法を見つけて、毎日明るく過ごせたらいいですね。(文・三軒茶屋すみ子/考務店)
2018年03月01日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもに友達を作ってあげられない」という、ななこはるさん(40歳・専業主婦)に、心屋塾認定講師の福田とも花さんからアドバイスをいただきました。■ななこはるさんのお悩み子どもにお友達を作れない母親は、子どもにどうしてあげたらいいでしょうか。「自分が母親じゃなければ」とか、「自分自身いなければ良かったのに」と、プライベートで遊ぶ人たちを見ると、死にたいくらい辛いです。助けてほしい。誰か助けてほしい。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の福田とも花さんよりななこはるさん、ご相談ありがとうございます。子どものお友達が、親子で幼稚園以外の時間も約束をして一緒に遊んでいる様子を見ると、「私がお友達を作ってあげられないせいで、ごめんね」と罪悪感を感じてしまうお気持ち、とても良く分かります…。私も少し前までは、子どもの夏休み前などに、ほかのママ達が約束をしている会話を聞き耳を立てては、心が凍りつき、落ち込むことの繰り返しでした。けれど、ななこはるさんも、そんな辛さから必ず抜け出すことが出来ますよ!それでは早速ですが、ななこはるさんが幼稚園生ぐらいの子どもに戻ったつもりで、口に出して次の言葉を言ってみて下さいね。「お母さん、私お友達がいなくて寂しいよー」「お母さん、私が寂しい気持ちに気付いてー」「お母さん、お友達ができないようなダメな子でごめんね」「お母さん、寂しい顔を見せて、心配させてごめんね」「お母さん、こんな私でガッカリさせてごめんね」言ってみて、どんな気持ちが湧いてきましたか?子どもの頃のななこはるさんは、お友達を自分からたくさん作ることができていましたか? もしかしたら、人見知りだったり、数少ない決まったお友達とだけ遊んでいたのではないでしょうか?自分からお友達に声をかけるのが恥ずかしかったり、怖かったりした時、本当はお母さんにどうして欲しかったですか? 何て言って欲しかったですか?こちらのご相談にも『死にたいくらい辛いです。助けてほしい。誰か助けてほしい。』と書かれているように、ななこはるさんは、死にたいくらい辛くならないと、人に助けを求めてこなかったのではないでしょうか。小さい頃に、お母さんにちょっとした事ですぐに助けを求めてしまうと、どんな顔をされそうで怖いですか? 何て言われそうですか?・迷惑をかけてしまいそう?・心配をかけてしまいそう?・嫌がられてしまいそう?・甘えるなって怒られそう?子どものななこはるさんは、自分だって寂しかったのに、そんな自分の気持ちより、お母さんに迷惑をかけたくないとか、心配をかけたくないという、お母さんの気持ちの方を優先させてきたのかもしれませんね。いつもいつも、自分は後回し。そして「友達を作れない自分がいけないのだから、寂しいだなんて助けを求める価値なんてない!」と、寂しがる自分さえも責めていたのではないでしょうか。そんな寂しさや自分を責めて苦しかった小さな自分と、目の前のわが子が重なって見えるから、「あの時の自分と同じ思いを味わわせたくない!」「助けてあげたい!」「助けなければ!」と、死にたくなるぐらい必死に自分を追いつめているのかもしれませんね…。『子供にお友達を作れない母親は、子どもにどうしてあげたらいいのでしょう』と書かれていましたが、助けてあげるべきは、目の前の子どもではなく、ななこはるさん自身なのかもしれませんね…。それではひとつ、ワークをしてみたいと思います。お友達をうまく作れなかった、子どもの頃の自分を、お水を救うようにして手の平に乗せてみて。そして、大人のあなたから手の平の子どもの自分に、こう話しかけてみて下さいね。「お友達が作れなくて、寂しかったね。」「お友達の輪に入って行くのは、怖かったね」「そんな寂しさや怖さに、気付いてあげられなくてごめんね」「こんなに寂しいのに、お母さんに心配かけさせないようにと、助けてと言わせてあげなくてごめんね」「あなたに我慢させ続けて、ごめんね」「助けて欲しかったら、助けてと言ってもいいよ」「もう一人きりで頑張らなくていいよ」「あなたの気持ちを、教えてくれてありがとう」手の平の子どもの自分は、どんな表情になりましたか?お友達が欲しいのは、もしかしたら目の前の子どもというよりは、ななこはるさんの方なのかもしれませんね。ななこはるさんが、ひとりきりで頑張らなくてもいいのだとしたら、どうしたいですか? もし、助けを求めてもいいのだとしたら、もし寂しいと言っていいのだとしたら、誰に何て言いたいですか?今、頭に思い浮かんだその人に、とっても勇気が要るし、とっても怖いと思いますが、小さい頃の自分が言えなかった言葉を、大人になった自分が今、自分のために言ってみてあげませんか?お子さんは自分のために、ママがママ自身を責めて苦しむことを、望んでいないのではないでしょうか。まずは、ななこはるさんが「寂しい」と言ってみましょう! 「助けて」と言ってみましょう!ママが一人きりになることを終わらせると、子どももママの背中を見て学び、子ども自ら助けを求め、声を上げられる子どもになります。ママが子どものためにできることは、自分で自分を幸せにする姿を見せてあげることです。幸せなママの背中を見せてあげることです。ななこはるさんが、周りの人から愛され助けられながら、親子で幸せに過ごされることを、心から応援しています。 ・このカウンセラーのサイトを見る
2018年02月01日子育てしていると「こんなこと、いつ知ったのだろう?」と子どもの知識に驚かされることはありませんか? 特に「好きなこと」への子どもの知識欲は、目を見張るものがありますよね。そんな子どもの知的好奇心を存分に高めるアイテムとしておすすめなのが「図鑑」です。今回は一風変わったユニークな図鑑をまとめてみましたので、ご紹介していきましょう!■せつない動物図鑑著:ブルック・バーカー/訳:服部 京子/出版社:ダイヤモンド社 「せつない動物図鑑 」 「つねにおしりを見ています」という帯に目がとまってしまう、動物たちの知られざる真実をまとめたこちらの図鑑。「カメはおしりの穴から息をする」「ゴリラは人間からかぜをうつされる」など、登場する112の動物たちからあふれだす切なくも愛おしい側面に「ほんと~?」と親子で顔を見合わせながら、クスッとさせられてしまいます。プレゼントにも最適で、贈り先全員から「これはおもしろい!」と絶賛されたママもいるようです。ゆるくてほっこりするイラストも、図鑑の魅力を倍増させていますね。■ざんねんな偉人伝 それでも愛すべき人々著:青山 知幸/出版社:学研 「ざんねんな偉人伝 それでも愛すべき人々」 エジソンや野口英世、アインシュタインら偉人たち。天才肌のイメージがある彼らの素顔をとりあげているのがこちら。「すごい人」で知られている彼らですが、超ワガママで周りに迷惑をかけてばかりだったり、得意なこと以外は何もできなかったりと、意外にもダメダメなところがあることが分かります。人間らしい一面に触れれば「自分と同じじゃないか」と親近感を覚え、できないことにも挑戦する前向きな気持ちが生まれるかもしれません。すでに偉人の知識がある年齢で読むと、おもしろさがアップするかもしれませんね!■小学館の図鑑 NEO 危険生物 DVDつき指導・執筆:塩見 一雄、山内 健生、森 哲、成島 悦雄、小野 展嗣/出版社:小学館 「小学館の図鑑 NEO 危険生物 DVDつき」 口を開けて迫りくるサメの写真が印象的なこちらの図鑑は750種類の危険生物を「正しく怖がる」というのがコンセプト。人間にとって「何が危険なのか」にスポットをあてているので、「怖い」という感情に「大けがをする」「毒で刺す」「吸血する」「食中毒を引き起こすなど」など、恐怖の根拠となる知識を上乗せすることができます。内容が少し難しいというお子さんも、付属のDVD(60分)で分かりやすく説明されているので安心。「怖い!」といいながら次々とページをめくり、ハマってしまうお子さんも多いよう。怖がり屋さんでも何度も見るうちに恐怖より好奇心が勝っていくかもしれませんね。■くふうの図鑑 (小学館の子ども図鑑 プレNEO) 監:鎌田和宏/出版社:小学館 「くふうの図鑑 (小学館の子ども図鑑 プレNEO)」 ものがなくても工夫しだいでいろんなことができる…。この図鑑では暮らしのなかや、いざいというときに役立つ工夫が、これでもかとつまっています。たとえばハサミがなくても紙を切ることができる、物差しがなくても長さをはかることができるといったものから、忘れ物をしない工夫、早く数を数える工夫など学校で役立つ工夫も満載。被災地を取材して集められたという「いざというとき」の工夫も子どもが理解しやすいよう、分かりやすい図で説明されています。応用する力が養われ、突き詰めれば「生き抜く力」を身に付けることにもつながるかもしれませんね。■小学館の図鑑 NEO+プラス [新版]くらべる図鑑監修・指導:加藤 由子、林 一彦、冨田 幸光、渡部 潤一、室木 忠雄/出版社:小学館 「小学館の図鑑 NEO+プラス [新版]くらべる図鑑」 シリーズ累計120万部を超え、「革命的」と絶賛された『くらべる図鑑』が「新版」として生まれ変わりました。世界最大、最小、最速といった最新情報、話題の生き物など新しい項目に加え、さらに分かりやすく進化した「比べる」視点が知識に実感を与えてくれます。「ジャンルを超えていろんなものを比べることで、頭のなかで整理されて分かってくるものがある」とママやパパからも高評価。ひとつのものや事象は、単体で見ると分かりづらいときがありますよね。比較という方法をとることで興奮や感動がわきあがり、より深く理解できるようになる。そのことを教えてくれる、良作学習図鑑といえそうです。いかがでしたか? 驚きと発見に満ちた風変わりな図鑑シリーズをご紹介しました。読めばきっと「これ、知ってる?」と誰かに教えてあげたくなってくるかもしれませんね。
2018年01月25日さまざまな統計調査で、親が子どもに期待することの上位には「優しい子に育ってほしい」「好奇心旺盛な子に育ってほしい」という心の成長に関するものが多くあげられています。しかし、このようなママの願いはどうやって叶えたらいいか・・・非常に難しく感じるかもしれません。私がオススメしている方法は“植物を育てる”ということです。簡単に思われるかもしれませんが、ちょっとしたコツがポイントになりますので、今回は、親子で植物を育てることのコツと効果についてご紹介します。●植物とゆっくり向き合える植物は動物と違って、目の前で動いたり反応したりすることはありません。ゆっくりと話をしながら、子どもが自主的に向き合う(観察する)状況を作るには、植物が一番ぴったりです。まずは、お子さんと一緒にお水をあげたり、絵を描いたりしながら、じっくり観察することからはじめましょう。「こっちの葉っぱは細長いけど、こっちの葉っぱはハート型だ」「上の方の葉っぱの色と下の方の葉っぱの色が違う」など、じっくり眺めることでさまざまな発見ができます。この「それぞれちょっとだけ違う」という観察や感じ方が、心の成長の土台 となります。●植物の成長条件を体験的に学べる親子で一緒に植物を育てていると、“植物が成長するには何が必要なのか”を体験的に学ぶことができます。毎日の水やりから、植物には適度な水分が必要であることを感覚的に理解できます。また、植物によっては、大量の水をあげてはいけない季節もあり調節が必要なことも学べます。さらに、普段から葉っぱの部分に光が当たるように意識をさせたり、日陰に置いたりすることで、理科の必須知識になる“光合成”のことも自然に学ぶことができます。また、日本には四季がありますので、植物ごとにも季節があり、元気な時と休んでいる時があることを知ることもできます。●植物の生息地域を知るわが家ではいくつかの植物を子どもと育てているのですが、寒さに弱い植物がほとんどです。冬になると、葉っぱが落ちたり、変色したりします。次男が育てている“パキラ”も最近葉っぱが落ちてしまい、子どもはとても心配していました。このような時こそ、子どもに植物の仕組みを説明し、子どもの心を成長させるチャンス です。わが子には、「パキラは元々あたたかい国の植物だから、寒さに強くないんだね。」「春になってあたたかくなれば、また葉っぱが生えてくるようだね」と一緒に図鑑などで調べながら、春までどうやって育てるかを話し合いました。英国に住んでいた夫の話だと、ガーデニングは季節が終わると花を引っこ抜いて入れ替えるらしいのですが、1つの植物を長く育てる風習は日本人っぽい心の現れなのかもしれません。少し話は脱線しましたが、子どもは枯れてしまった原因がわかったことで安心し、また、育ちやすい環境や時期があることも体験的に学ぶことができました。このような体験的な学びは、子どもが楽しく学ぶためにとても大切なことです。●植物を育てることによる心の成長“相手のことを思いやる”というのは、昨今のニュースなどを見ていると、大人でもなかなか難しいことかもしれません。つまり、成長すれば自然に身につくものではないということです。植物を育てていると「大きくなったかな」「元気がないな」など自分以外の対象に目を向けますし、植物の気持ちになって推測することを始めます。心理学では視点取得(してんしゅとく)といって、人の気持ちをわかろうとする基本的な人間の機能 です。この機能と感情をうまく連動させることが、思いやりや優しさにつながります。つまり、自分の視点だけで考えないことが重要なのです。「お水が足りなさそうだからあげよう」「元気に育ってほしいから、もっと明るい場所に置こう」など、毎日の観察をもとに、自分のことだけでなく植物のことも考えられるようになったら素敵ですね。----------最後に少し、わが家の取り組みをご紹介します!昨年の夏、アサガオの種を上級生からプレゼントされたため、育ててみることにしました。1つの鉢で育ててもよかったのですが、子どもにとっては“自分”の花というのは特別な存在になるので、パパ、長男、次男と3つの鉢に分けて育てました。アサガオの本で成長の様子を学びながら、今か今かと発芽を待ち望みました。しばらくすると、ポツポツと芽が出てきたのですか、なぜか長男の鉢の芽だけが出ず・・・。男の子は1番にこだわりやすいといわれますが、わが子も例外ではなく・・・誰よりも早い発芽を望んでいたため、肩を落としていました。そんな長男に対しては、「みんな同じスピードで大きくなるわけじゃないんだよ」「後からぐんぐん大きくなると思うよ」といったように声をかけるようにしました。ようやく芽が出てきた時は、とても嬉しそうに目を輝かせていました!そして、数センチ芽が伸びてきた頃、顕微鏡を使って葉っぱを観察しました。肉眼では見えないものが見えることに子どもたちは大興奮でした。葉っぱ以外にも、皮膚をみたりホクロをみたり途中脱線をしつつ、最後は顕微鏡で見たものを絵に描くことができました。顕微鏡を用いることや絵を描くことを通じて、じっくり観察することや細かい部分にも意識を向けることを学べたように思います。アサガオの種を今年はたくさん収穫できたので、来年育てることを楽しみにしています。いかがでしたか。今回は、親子で植物を育てることのコツと効果についてご紹介しました。アサガオは育てやすい植物ですので、今年の夏は皆さんもチャレンジしてみませんか?●ライター/今井千鶴子●モデル/神山みき
2018年01月22日2016年出版の『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文嚮社)が10万部を超えるベストセラーになった脳医学者・瀧靖之先生は、5歳の息子を子育て中のお父さん。16万人の脳の画像データ診断をした経験から、賢い子どもを育てる秘訣は「好奇心」にあると考え、自ら「好奇心を育てる子育て」を実践中です。瀧先生によると、好奇心は脳の最高の栄養素。そして子ども時代だけではなく、生涯を通して健康な脳を維持して幸せに生きるための秘密兵器と言えるそうです。どのような子育てをすれば子どもの脳が育つのか、仙台の東北大学加齢医学研究所にお邪魔して、瀧先生にお話をうかがいました。■好き嫌いが生まれる前に、いろいろなことに触れて「脳の道路工事」を─ 著書で人間の脳を道路工事に例えられていましたが、イメージがわきやすかったです。脳はまず工事をしてどんどん道路(ネットワーク)を拡張した後に、今度は使わない部分をどんどん壊していき、脳の効率を上げるんですね。赤ちゃんの頃はあらゆる物に興味を持ちます。石や草など何を見ても反応している時期がありますよね? 脳内では道路工事(ネットワークづくり)をさかんに行って道路を拡張していきます。しかし、次第に興味を持つ対象が限定されていき、「使わない部分」が出てくるとそれを壊して、脳を効率的に使うようになります。─ まだ個人的な好き嫌いが出ていない時期、つまり使わない道路が増えないうちに、いろいろなことに触れておくことが大切なのですね?一度どこかで触れておくと、中学や高校で同じ経験をしたとき、それがすっと入ってくるんですよ。これはまさに親密度というか。物事って最初になんでも見たり聞いたりする時は障壁がありますが、小さい頃に一度触れておけば、成長してからもずっと楽に理解できます。─ なるほど! 一度触れておけば、忘れているように見えてもどこかに残っているんですね。そうです。だから子どもの頃にたくさんのことに触れておくことが大切です。■好奇心を育てるには「図鑑」が一番という理由─ 好奇心が賢い子どもを育てると考え、好奇心を育てるのに瀧先生は図鑑を特にすすめていらっしゃいますね。図鑑のいいところは、いつ見ても新発見の宝庫であるところです。何歳になっても図鑑は好奇心を刺激してくれます。─ 先生は赤ちゃんへのプレゼントにも図鑑をおすすめしています。図鑑は動物や虫、鳥、星など身近な自然科学のテーマが多く、自然はどこまでも奥深いからです。例えば、恐竜だって単に名前を覚えるだけではなく、ジュラ紀や白亜紀といった時代、その中で肉食恐竜がどうだったか、アジアからアフリカにわたったらしいとか…好きになるともう知りたいことはいくらでも出てくるんですよ。どうやって恐竜に羽毛が出てきて、そこから鳥類に進化したとか、もう無限です。ゲームやスマホは面白いので一度はどの子どももハマりますが、自然は人間の作ったものより深いことにいずれ気づきます。ゲームにハマる前に自然科学に触れさせておけば、自然の面白さに必ず戻ってきます。■子どもの脳を育てるのは、バーチャルとリアルが結びついた時のワクワク─ 図鑑で見た電車を実際に見に行くなど、本の知識を実際に確かめる体験をすすめていらっしゃいますね。大切なのは、バーチャル(本などで得た知識)をリアル(現実の体験)と結びつけること。電車図鑑を買って読んだ後は実際に電車を見に行く、深海魚図鑑を見たら博物館に行くなどです。「これが本で見たあれなんだ!」とバーチャルだった知識がリアルな体験に結びつくと、子どものワクワクは大きくなり、「知ること」が楽しくなって、どんどん知りたくなります。─ そして、バーチャルとリアルを結びつけるには、時には道具を使うのがいいんですね。どのような道具がいいのでしょう?虫が好きな子どもには虫取り網、星が好きな子どもには天体望遠鏡などです。必ずしも必要なわけではありませんが、道具があることで子どもがより熱中することもあります。子どもが図鑑で夢中になっているものをもっと楽しく体験させてあげたい。そのために何か道具が必要かな。そうやって親が一緒に考えてあげるのは、とてもいいことだと思います。 ■まずは身近なテーマから、初めての図鑑選び─ ちなみに、本屋さんに行くと図鑑がたくさん並んでいます。どうやって選べばいいでしょうか?親でも子どもでも興味を持つものがあれば、どんな図鑑でもいいと思いますが、子どもって身近にあるものに興味を持ちますよね? 虫、動物、魚、植物など身近にあるものから始めるのがいいのではないでしょうか。─ 子どもが生活の中でも出会いやすいものからですね?そうですね。ただ子どもって不思議なものが大好きなので、恐竜とか深海魚とか、そういうものでも子どもが興味を持ったらいいと思います。ただ身近なものの方が親も関わりやすいし、バーチャルとリアルを結びつけやすいですよね? ─ ウェブでもいろいろな情報が見られますが、やはり紙の図鑑がいいのでしょうか?ウェブはまだ年月が経っていないので難しいところですが…。パっと見ていろいろ調べられるところはウェブのいいところです。逆にいろいろなところにリンクで飛べるので、注意散漫になり、集中して見るのが難しい、というような意見もありますね。─ ウェブは、子どもの好きなものへの気持ち、好奇心が育ちにくい面があるのですか?まだはっきりとはわかってはいません。ただ一長一短なのは確かです。紙の図鑑は重すぎて出かける時に持って行けないから、そういう場面ではウェブの図鑑を利用すればいいと思います。だけど、目が疲れず、必要のないページに飛ぶ心配がない、注意散漫にならない、というのが紙の図鑑のいいところですね。─ やっぱり好きなだけ集中する、というのがものすごく大事なんですね?熱中体験は重要です。僕自身、家の隣の空き地で蝶取りをしていたのが、全ての原点になっていますから。■子どもの好奇心を広げて伸ばすのが親の役目─ 親は図鑑を子どもに与えて好奇心が芽生えるきっかけを作り、その後はどうすればいいのでしょうか?例えば、恐竜が好きな子どもには恐竜だけで終わらせるのではなく、そこから爬虫類や鳥類に興味を向けさせたりしましょう。恐竜は鳥類が進化したもので、そこから脊椎動物や哺乳類へ…といったように、親が子どもの興味や知識を広げてあげるといいですね。子どもは物事をふかんして見られないので、そこは親が背中を少し押してあげましょう。─ 先生のご両親も図鑑で好奇心を育てる子育てを実践されていましたか?うちの親のいいところは図鑑を惜しまず買ってくれたことですね。「図鑑を買ってほしい」と言うと、それだけは買ってくれました。読み終わって次のが欲しいと言ったら、また本屋で買ってくれて。それでどんどん知識が広がり、親の書斎にあった百科事典も見るようになり、もうボロボロになるまで読みあさりましたね。─ 同じことを今、5歳の息子さんもなさっているんですか?うちの息子も漢字をルビなしで読みます。それは、漢字の勉強をしたわけでもなんでもなくて、単に図鑑を読んでいると漢字が目に入ってくるから、嫌でも覚えちゃうんですよ。それこそ究極の勉強。私から見てもびっくりするような文章をルビなしで読みます。やっぱり好きだから覚るんですね。─ 最初の頃は先生が読み聞かせをしていたんですか?いやいや。ルビがある普通の図鑑を読んでいるうちに、大人が読む百科事典のような図鑑を一人で読み始めて。それこそ僕が父の書斎でやったみたいに、うちの息子も僕の書斎に入ってきて、本当はあまり折り目をつけて欲しくないような大切な本も勝手に持ち出して見ています(笑)。─ そういう意味では「子どもには子ども用とは思わないで、興味を持ったらどこまでも」ですね。子どもの興味、好奇心をどこまでも突き抜けさせるべきです。子ども用でごまかしてしまったら、「世の中こんなものか」と子どもも感じて面白くなくなってしまいます。ルビがあろうがなかろうが関係ないんです。うちの子もなんだか難しい本を買っていますよ。─ 先生ご自身も子どもの時に読んだ図鑑が後の勉強に役立ったとか?僕も幼稚園の時に図鑑を読みあさっていたので、中学生で惑星などの勉強になった時、「幼稚園の時に覚えたことを、なんでこんなに大きくなって、もう1回やるんだろう」って不思議なくらいでした。受験勉強も、すでに小さい頃に覚えたこと、理解したことにいろいろ肉付けしていくだけですみます。数学はちょっと異なりますが、自然科学、歴史、地理などは子どものうちに頭へ入れておくと、その教科で出てくる言葉への親密性が高くなります。─ うちの子はもう小学生ですが、今すぐ図鑑を買いたくなりました。早ければ早い方がいいですが、何歳からでも大丈夫。遅すぎることはありませんよ。新しい情報に触れれば、脳は何歳からでも刺激を受けて成長します。 第一線で脳科学の研究をしながら、自ら「好奇心を育てる子育て」を実践されている瀧先生。脳はそれぞれのエリアの働きに適正な時期があり、好き嫌いが出る前にいろいろなことに触れておく大切さを実感しました。今赤ちゃんを育てている方はぜひ、この「図鑑で好奇心を育てる子育て」を試していただきたいと思いました。2000円~3000円する図鑑は決して安くはありませんが、いろいろなことに好奇心を持てる子どもが育つのなら費用対効果は十分に感じます。すでに子ども2人が小学生の筆者は、「もっと早く知っていれば」と後悔する反面、「何歳からでも遅くない」という先生の言葉を励みに、今日からできることを実践していこうと早速図鑑を購入してみました。瀧靖之 プロフィール1970年生まれ。医師。医学博士。 一児の父。東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター 副センター長・加齢医学研究所 教授。東北大学加齢医学研究所及び東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。読影や解析をした脳MRIはこれまでに16万人にのぼる。「脳の発達と加齢に関する脳画像研究」「睡眠と海馬の関係に関する研究」「肥満と脳萎縮の関係に関する研究」など多くの論文を発表。学術誌はじめ新聞・テレビなど、マスコミでも数多く取り上げられ注目を集めている。『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)は10万部を超えるベストセラーに。編集協力: 「#のびるこラボ」 株式会社ベネッセコーポレションが運営している、誰でも参加できるFacebookの公開グループ。「伸びる子」のヒミツを学者・保育士・専門家と一般の方々とで徹底解明していきます。幼児期に伸ばしたい一生役に立つチカラと自信を育むために親として何ができるか、考えるきっかけ作りをしていきます。取材・文/まちとこ出版社 石塚由香子
2017年12月28日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「我が子と他の子どもを比べてしまう」という、ちむさん(37歳・派遣社員)に、心屋塾認定講師の小野美世さんからアドバイスをいただきました。■ちむさんのお悩み初めまして。 私には7歳の息子と3歳の娘がいます。 特に上の子に対してなのですが、勉強や運動が他の子より少しでもできないと感じると、とてもイライラしてしまいます。 「子どもを通して優越感に浸りたいだけだ、うちの子は良いところもいっぱいある!」と頭では分かっているのですが、どうしてもモヤモヤしてしまいます。 どうしたら他の子と比べることなく、我が子をありのまま認める事ができるでしょうか? 子どもをちゃんと受け入れる事ができず、とても苦しいです。■心屋塾認定講師の小野美世さんよりちむさん、こんにちは。心屋塾認定講師の小野美世です。私にも7歳ともうすぐ3歳になる子どもがいるので、すごくお気持ちがわかるなと思いました。7歳なら小学校に入って、勉強や運動を「評価される」こともはじまる時期。親の立場としても、他の子と比べてしまいますよね。さて、ちむさんがイライラされているのは、「自分の子どもが、勉強や運動が他の子より少しでもできないと感じるとき」とのことですが、ちむさんご自身に、子育てや家事の能力、お仕事に関して、こんな思いはないでしょうか。・他の人よりできてて、当たり前・できない自分なんてありえない・できない人ってかわいそうねさらに、ちむさんご自身が、小学生くらいだったとき、こんな風に感じていませんでしたか?・1番とらないと意味がない・100点とれなかったら、お母さんががっかりする・できるようにがんばらなきゃ無意識にでも、「あぁ、他の子よりできていたら、お母さんお父さんが褒めてくれるんだ」と思ったり、親の期待を感じて、「できるようにがんばろう」と努力する子どもではありませんでしたか?もしも、この思いに心あたりがあるのなら、ちむさんがイライラしているのは、目の前にいるお子さんのように見えて、実は「他の人よりできない自分」なのかもしれないと、考えてみてください。ちむさんが、ありのままを受け入れられないのは、目の前のお子さんではなくて、実は自分であるということです。私も子育ての中でよく経験しますが、特に上の子は、自分自身が小さかったときの記憶を全部呼び起こしてくれます。・できなかったら、お母さんに怒られたなぁ・できていたら、お母さんは嬉しそうにしていた・そうか、ちゃんとしてたらお母さんは安心してくれるのか・じゃあ、できるように頑張ろう「お母さん」には、お父さんや、先生、が入るかもしれません。勉強、運動、家でのしつけ、などひとつひとつが積み重なっていくのです。「他の子よりできない我が子」を見るときに、私たちが思い出しているのは、できるように頑張ろうとしていた自分自身、できないことを排除しようとしていた自分自身である場合があります。そこで、「あーー、そんな自分じゃダメ!」となり、イライラが起こります。そのイライラを、「目の前の子どもに感じてしまう」ように感じる、のです。ちむさんにプレゼントしたい魔法の言葉は、次の通りです。・私、他の人よりできなくてもいいや~・優越感は、他の人にあげてもいいや~・完璧じゃない私も、好きだよ・できない私も、好きだよ・お母さん、できない私でも好きって言って・お母さん、あの子よりダメな私でも好きって言ってお子さんを通して、自分との仲直りをする機会が、今、ちむさんの目の前にあるのだと思います。お子さんと一緒に、自分のことも抱きしめてあげてくださいね。応援しています。 ・このカウンセラーのブログを見る
2017年11月23日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもに恵まれなかったことを、気にして生きるのがつらい」という、カレンさん(49歳・会社員)に、心屋塾上級認定講師の志緒村亜希子さんからアドバイスをいただきました。■カレンさんのお悩み結婚しましたが子供に恵まれませんでした。その事についてずっと気にして過ごしてきました。夫婦関係は円満で、主人はとても優しいです。人と接する仕事を長年続けていますが、家庭の話題、特にお子さんの話題になることが多く、「さみしいでしょ」「旦那はいなくても子供はいてよかったよ」といった他者からの言葉に傷ついてしまいいます。父親にしてあげられなかった主人にも心配をかけたくなく、自分がつらい場面にいるとき「あぁ、主人もこんな思いしているのかな」と思うと、つらいです。長年「気にしていない自分」で過ごしてきて、いつも主人にどこか悪かったな~と思ってしまい、この事について誰にも言えずにきました。仕事や健康面に影響しているわけではありませんが、どうすれば心が少しでも楽になりますでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の志緒村亜希子さんよりこんにちは。ずっと口にすることができなかった、大切な大切な本音を言葉にしてくださり、ありがとうございます。お互いを思い、支え合う、とても素敵なご夫婦の姿が浮かびました。ご主人の優しさゆえ、子供を授かることのなかった責任や悲しみを、カレンさんはひとりで背負おうとされてきたのですね。その背負った荷物が重たく感じられるときがあっても、彼の心を守るために、無防備にはその胸に飛び込めずにきた――。だからこそ、無意識に我慢が積もってきてしまい、苦しかったですね。「本音が言えない」ということは、お互いがお互いの気持ちを「想像」するしかない状況の中で生活している、ということ。相手の気持ちをおもんばかるのは、愛があるからこそ。一方で、想像が想像を呼び(妄想とも言います)、思わぬ方向に膨れ上がった状態で、「相手はこう思っているはずだ」と決めつけてしまう場合もあります。あなたがひとり悶々としている間、彼は彼でどんなことを感じていたでしょうか。それは聞いてみないと分かりません。子どもを授かることのなかった人生を彼なりに受け止めていることもあれば、その寂しさ以上に、あなたとの人生を前向きに進んでいこうと思っているかもしれません。カレンさんは、彼との今後の人生をどんなふうに歩んでいきたいと思っていますか? 「子どもがいてもいなくても、彼と幸せになりたい」という思いは、あなたの中には、変わらずあるのではないでしょうか。ここにご相談くださったことをきっかけに、勇気を出して、ご夫婦で心の内を打ち明けあってみませんか。あなたの本音とは、ここに書いてくださったような「やわらかい心の内」のことです。彼に対して「叶えてあげられなかった」とあなたが感じていること。申し訳なさや、罪悪感で自分を責めてしまうこと。心ない言葉を言ってくる他人への腹立たしさ。そのあとに襲ってくる無念さ。そして、あなた自身の純粋な気持ち。会いたかった。愛したかった。お母さんになりたかった。彼をお父さんにしてあげたかった。悲しい。寂しい…。そして改めて、今カレンさんにご提案させていただけますか? それは、心に嘘をついてまで明るく振舞うのをやめること。「本当は寂しかったり、こわかったり、悲しかったりするのに、元気なふり」を、少しずつやめていくチャレンジです。いきなりご主人に対してが難しい場合は、外での人間関係からで構いません。今までの「ひとりで抱える」「私が守る」という頑張りを、これからは「彼の器の大きさを信じてみる」「守られる」という方向に使うことで、やっとご主人には、あなたのヒーローになれるチャンスが与えられるように思います。このことをきっかけに、お二人がますます絆を深めていかれますよう、心から応援しています。末永くお幸せに。 ・このカウンセラーのブログを読む
2017年10月31日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は「休日に子どもをほったらかしして寝てばかりな自分が嫌です」という、かなさん(39歳・パート)に、心屋塾上級認定講師の志緒村亜希子さんからアドバイスをいただきました。■かなさんのお悩みバツ2で、3人の男の子の母です。平日は子どもたちは学校、私も仕事があるので頑張って起きていますが、帰宅後は疲れきって何とかご飯を作っています。土日になるとグッタリで、何もしたくありません。子どもたちは外へ遊びに行ったり、ビデオを見たりしており、朝・昼はパンやお菓子を食べさせて、私はずっと寝ています。夕飯は簡単なものを作って、あとはお風呂に入って寝ます。昼間ずっと寝ているのに、夜はしっかり寝られます。以前は、休日に布団を干したり洗濯をしたり、部屋を綺麗にしていた時期もありましたが、ここ2〜3ヶ月、起きられなくなりました。「色々やらなければいけないのに」「子どもを公園にも連れて行きたいのに」なとと思いながらも起きられません。そんな自分が嫌ですし、生活していくことに疲れました。子どもたちにも強く当たってしまい、毎日とても疲れます。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の志緒村亜希子さんよりかなさん、毎日よく頑張って来られましたね。本当にお疲れ様です。何もする気になれない状況のなかで、ここにご相談くださったこと、ありがとうございます。今回のように弱みをさらけ出したり、心の内を開いたりという行為が、かなさんを支えていってくれるのではと感じました。それができたならば、きっともう大丈夫ですよ。起き上がれなくなるくらいに限界いっぱいまで頑張ってこられたと言うことは、身体はもちろん、心もとても疲れていることでしょう。もともと頑張り屋なのに、今の状況になって「さらに頑張らなければ」とご自身を奮いたたせてこられたのだろうと思います。休日に寝ているとき、頭の中にはどんな言葉が浮かんでいますか? 自分にどんな言葉をかけていますか? 「私がもっと○○すれば」「私が△△だからいけないんだ」など、ご自身を責める言葉がぐるぐると回っていないでしょうか。もしそうだとすれば、いつ頃からそんな言葉を自分にかけるようになりましたか? もしかしたら、過去に誰かに何かを言われたことで、「自分は△△な人間なのだ」と信じ、それはダメなことだと思うようになっていませんか?頑張り屋気質の人は、心の奥には頼ったり甘えたりしたい気持ちがあるのに、「自分の中の厳しい条件をクリアしてからではないと、他人に頼ってはいけない」と決めている人が多いようです。ところが、ひとりで頑張れば頑張るほど、その条件のハードルは高くなり、他人に頼るきっかけを見失ったまま「私がもっと頑張りさえすれば」と、ますます自分を孤独に追い込んでしまう傾向があります。そうしていると、今度は他人にも「もっと頑張れるはず」と求めてしまうようになります。本人は苦しいながらも「頑張れる人」として生きていると、他人の弱さを見せられることに、強い拒否反応が出てきてしまうのですね。もし、かなさんに心当たりがあるならば、いつ頃から頑張り屋さんになったと思いますか? 何があってそう生きようと決めましたか? 子どもの頃に頑張っていると褒められた経験からかもしれませんし、甘えたくてもそうできなかった経験からかもしれません。仮にそのとき、かなさんが「もう頑張れない」「助けて」「分かってほしい」と言っていたら、周りの大人たちはどんな顔でどんなことを言ったと思いますか? 大人たちの顔色を想像して「私は頼ってはいけない、自分が頑張ればいいんだ」と決めたのではないかとも推測します。でも、それはかなさんの勘違いという可能性もあります。頼らせてもらえず悲しかった思い出があったとしても、「かなさんが誰にも助けてもらえない人」というわけではありません。人はひとりでは生きていけません。必ず誰かに支えられて生きています。息子さん3人も、かなさんがいないと生きてはいけないのと同時に、かなさん自身も、息子さんたちがいるから今日までやって来られたのではないでしょうか。「子どもたちに負担をかけているのでは」と申し訳なく思っているかもしれませんが、もしかしたら彼らは「もっともっと頼ってほしい」と思っているかもしれません。「まさか彼らに頼るなんて」と抵抗を感じるならば、なおさら「弱い自分を見せる」という挑戦をしてみていただけませんか? そのように抵抗感がある行為こそ、自分を救う「答え」である可能性が高いからです。「ママ、もう頑張れなくて、そんな自分が悲しいの」「疲れちゃってて、君たちにごめんねって思っちゃうんだ」「我慢させちゃうね。少しだけ待っててね」などなど、彼らに不満をぶつけるのではなくて、「こう思ってるんだよ」と心の内を見せるイメージです。もしも泣きたくなったらそのまま泣いてください。加えて、「君たちがいてくれるだけで、支えになってるよ」「元気になったら、また一緒に公園に行きたいな」といった嬉しい言葉も、もし思っているようであればぜひ伝えてあげてください。できそうだったらで構いません。男の子は、大好きな人を支えるヒーローでありたいと言われています。伝えるのが恥ずかしいと思っても、彼らはその言葉を聞いて「ママを支えるチャンス到来!」と元気を出すかもしれません。一番身近な子どもたちに頼ることができたら、周りの人たちにも少しずつ頼っていけるようになるはず。かなさんがそうすることで周りも勇気をもらえるし、その力がまた、かなさんの力になっていくことでしょう。あなたは何もできなくても、頑張れなくても、愛される人です。「結婚がうまくいかなかった」と思っておられるのかもしれませんが、自分はもっともっと幸せになっていいんだと信じてみてください。「ひとりで何とかしなきゃ」という頑張り屋さんを手放して、ありのままの自分と仲直りしてあげてくださいね。 ・このカウンセラーのブログを読む
2017年09月19日子どもが小さいときは『いないいないばあっ!』や『えいごであそぼ』などでお世話になっていたNHK Eテレ。子どもの成長にともなって視聴の機会も減るかと思いきや、実は子どもが小学生になった今でも、楽しみに見ている番組がいくつかあります。独創的でユーモアがあって、つい目が離せなくなる。今回はそんな遊び心あふれる番組を3つご紹介しましょう。親子で楽しめるものばかりなので、おすすめです!CGは使いません! やってみることに価値がある『大科学実験』科学の楽しさと奥深さを届けるために、けたはずれの実験検証をする『大科学実験』。この番組の特徴は、実験映像にコンピューターグラフィックスを一切使わないところです。あくまでも「実際にやってみる」ことにこだわりをもち「え、そこまでやる…?」とこちらが戸惑うほどの大がかりな実験を目にすることができます。「一体、最後はどうなるの?」「もう科学とかどうでもいいから、とりあえず成功しますように…」とハラハラしたり、息をのんだりして見守らざるをえない、そんな番組です。「自分が見たいがために子どもを誘っている」なんていうパパさんもいるよう。実験監修をしているガリレオ工房は、過去に福山雅治さん主演で放送された超常現象解決ドラマ『ガリレオ』や、映画『容疑者Xの献身』などの実験監修も行ったNPO法人。わかりやすくエンターテイメント性の高い実験が得意なガリレオ工房あっての『大科学実験』なのかもしれません。アンティークな世界観がツボな『ムジカ・ピッコリーノ』子ども向け音楽エデュテイメント番組『ムジカ・ピッコリーノ』の魅力は、なんといってもアンティークっぽい映像と音楽がおりなす世界観です。人々から忘れられてしまった「ムジカ」という音楽や楽器が怪獣「モンストロ」となってさまよう…という説明文だけではまったく想像のつかないストーリーですが、キャストが着ているクラシックでレトロ感あふれる衣装や、クオリティの高いライブシーンなど見どころが多い番組です。その独特な世界は、小さなお子さんでは好き嫌いがわかれるところですが、音楽への興味を探る意味でも親子で見てほしい番組です。登場人物の一人、高い歌唱力とギター演奏をみせるヒロイン役の斎藤アリーナちゃんは、連続テレビ小説『あまちゃん』でベロニカとしても出演。シーズン3、4ではメトロン号の乗組員ゴンドリーとしても出演していたゴンドウトモヒコさんが、音楽制作を担当。コンピューターと管楽器による独特なスタイルで、Yellow Magic Orchastraをはじめ、Love Psychedelico、The Beatniksなど多くのミュージシャンの音楽活動に参加している異色の経歴の持ち主です。 耳から離れないメロディと奥深い歌詞に注目『びじゅチューン!』「モナ・リザ」や「ヴィーナスの誕生」、「サグラダ・ファミリア」など世界中の美術作品や建造物をオリジナルソングとアニメにのせてお届けするのが美術エンターテイメント番組『びじゅチューン!』です。作詞・作曲・アニメ・歌すべてを手がけるのは、映像作家の井上涼さん。彼の“目のつけどころ”に子どもも大人も心をわしづかみにされ、テーマとなった作品を「見てみたい!」と思わせる力はすごいの一言。目に入ったその瞬間から「なに、これ」と釘づけになる脱力系ゆるっとアニメと、耳から離れない歌の中毒性はかなり高め。「子どもがどハマりして、いつのまにかわたしも家事の最中に口ずさんでいる」というママもおり、親子そろって虜になる人が続出しているようです。わたしのおすすめは、パーティードレスを美しく着こなすためにトレーニングにはげむ「鳥獣戯画ジム」という作品。何回見てもにやけてしまうし、ノリノリに歌えて楽しいです。ほかにも「見返りすぎてほぼドリル」「プロポーズはラスコーの洞窟で」など、ストーリー性を感じる歌のタイトルから、すでに心ひかれてしまう作品が満載です。教育番組でありつつ、挑戦的なバラエティ要素も感じるEテレの番組ラインアップ。これからも期待が高まります。ぜひ皆さんのお気に入りをみつけてくださいね。<参考>・ 『大科学実験』 ・ 『ムジカ・ピッコリーノ』 ・ 『びじゅチューン!』 ・ ゴンドウトモヒコ『愚音堂』 ・ 『井上涼オフィシャルサイト』
2017年09月05日子どもが生まれてから部屋が散らかって、片づけられない。がんばって片付けてもすぐ元に戻ってしまう、という人は多いようです。部屋は心を映す鏡。部屋を通して、あなたの心のバランスに注目してみましょう。こんにちは。心屋塾認定講師のおむらちもです。私は、心理カウンセラーになる前、大手ハウスメーカーでインテリアコーディネーターをしていました。昔から片づけが大の苦手で、インテリアコーディネータだった時も、自分の部屋をキレイに保つことができませんでした。そんな私ですが「心」にアプローチして、思い込みのブロックを外すことで、小さい子どもがいても楽に片付けができるようになりました。そして今では、数々のインテリア雑誌にも掲載されるようになりました。今回は、子どもがいてもキレイな部屋をキープできる、「心の持ち方」をお伝えしていきます。■いまの生活、「子ども中心」になりすぎていませんか?子どもが生まれると、どうしても子ども中心の生活になりがちです。家の中の「物」も、子どもの物が多くを占めるようになります。かわいくて、つい色々とおもちゃを買ってあげたくなりますよね。ママになれば、そのような気持ちを持つのは自然なことです。でも、人によって、その気持ちのバランスは異なります。子どもが生まれてから部屋が片付けられなくなった人の多くは、そのバランスが「子ども中心」に傾きすぎています。リビングも子どもの物で埋め尽くされ、あなたの時間も手間もお金も、すべてが「子ども中心」。そうなってしまうと、あなた自身が、知らないうちに見えないストレスを抱えてしまいます。そして、それが片づけのやる気を阻んでいる場合があります。「子どもを優先してあげたい」という優しいママさんだからこそ、自分にも、もう少し優しくして欲しいなと思います。例えば「子どもの物を少し減らして、自分の好きな物を部屋に置く」など、自分の心が喜ぶことにも注目してみてくださいね。■子育ての「べき」を見直してみる「子どもをちゃんと育てたい」と思うのは当然のことですよね。でも、子育てにはマニュアルがありません。自分の経験や今まで信じて生きてきたことを、自分の子育ての「方針」として取り入れる人は多いと思います。しかしその中で、さまざまな「べき」を作ってしまうことがあります。・子育てはこうするべき・子どもをこんな人に育てるべき・親は子どもの見本になるべきこの「べき」は、部屋にも反映されます。例えば「子どもの意見を尊重するべき」と強く思っている人の中には、おもちゃを欲しいと言われたら「買ってあげなきゃ!」 と、どんどん家の中に子どもの物を取り込んでしまう人がいます。「子どものおもちゃが多すぎて嫌!」と言いながらも、自分の中にある子育ての「べき」のために、その行動をやめられないのです。また、子どもに「ちゃんとするべき」と一生懸命教えている人は、片づけができない子どもに対してイライラして、常に「部屋」と「子ども」を見張ってしまっているかもしれません。でも、子どもが片付けないことは実はすごく自然なこと。おもちゃを出す時には楽しい動機があるけれど、キレイな部屋になってほしいというのは、親の動機で、子どもにとっては関係ありません。なので「ちゃんとするべき」より「キレイになったら気持ちいいね」と子どもに声をかけながら、気楽にやっていきましょう。また「親は子どもの見本になるべき」という思いが強い人は、いつも部屋をきれいに保たないといけないと考えているかもしれません。でも、部屋は自分だけでなく、子どもや家族が毎日生活している場所。生活しているということは、時には物がたくさん出ていることも「自然」で「当たり前」なのです。いつも片づいている状態が「正しい」のではなく、時には散らかっている状態も「正しい」のだと認めることも大切です。自分では当たり前だと思っている「べき」は、実は自分の思い込みから生まれた「べき」なのです。このことを少し意識して緩めることで、部屋だけじゃなく子育てもスムーズにまわりはじめますよ。■「いいお母さん」を目指すより、大切なこと多くの女性が、子どもを産んだら「いいお母さん」になりたいと考えています。しかし、それを意識するあまり、現実と理想のギャップが大きくなり、悩み事になってしまう人が多くいます。例えば、子どもがいても素敵な部屋を保つお母さんに憧れて…、でも、実際はうまくできない。自分ってダメだなぁっと思ってしまう。私のところに相談に来られる人の多くは、こういう一生懸命で、向上心がある人です。ですが、常に高い理想を持ち、自分に喝を入れてがんばることは、時には大きなストレスになり、行動する元気さえなくしてしまいます。実は、私も昔はそうでした。しかし今は「いいお母さん」「素敵なママ」という理想を意識することは、ほとんどありません。部屋に対しても、理想ではなく、自分の「快適」や「ワクワク」を追求していくことを大切にしています。「いいお母さん」は幻想かもしれません。そこを目指すのではなく、自分が「快適」に「楽しく」なるために行動し、それができたらしっかり自分を褒めてあげてくださいね。この3つのことを意識して、片付けが苦手な自分を応援しながら、少しずつ行動してみてください。自分が味方になったら人は強いです。今まで苦手だったことや、辛かったことが軽くできるようになることもあります。だから、苦手なこと、うまくいかないことこそ、自分に優しい声をかけてあげてくださいね。 ・このカウンセラーのブログを読む
2017年08月17日子どもが思いっきり遊べる場所として、最近話題の「プレーパーク」。モットーは「自分の責任で自由に遊ぶこと」。大人から制限されないので好奇心が刺激され、いつもとは違う遊びが楽しめます。そこで、外遊びが大好きな3人の子どもたちを連れて、世田谷区にある「羽根木プレーパーク」に行ってきました!ターザンロープに泥遊び、都内とは思えない光景に驚き!小田急線梅ヶ丘駅から歩いて5分程度。広大な羽根木公園の一角にある「羽根木プレーパーク」には、子どもたちの元気な声が響き渡っています。木の枝にくくられたターザンロープにぶら下がったり、大きなショベルで穴を掘って水路作りに熱中したりと、思い思いに遊ぶ子どもたち。服や靴が泥だらけになっても、少しくらい擦り傷ができても、ここでは誰も気にしません。「泥んこになって遊ぶ子どもたちは、既成のおもちゃで遊ぶときとは違う、生き生きとした表情を見せてくれます」と話すのは、プレーワーカー(プレーパークのスタッフ。現在はパーク内そらまめハウス担当)の森川和加子さん。子どもたちは考えながら遊ぶことで、自分がどこまでできるのか、どこまでやると危険なのかを学んでいきます。理想は「はだし感覚」。子どもの足に合った靴選びのポイントとは?外遊びをすることは、子ども足の成長のためにとても大切です。「赤ちゃんの足はやわらかい軟骨ですが、3歳~7歳頃に硬い骨へと成長し、土踏まずがつくられます。力強い土踏まずを形成するには、足の指を踏ん張る動きが重要なんです」と話すのは、アシックスジャパンのキッズシューズ「スクスク」担当の江島れい子さん。遊具や木に登ったり、思いっきり走ったりといった遊びを通して、自然と土踏まずの発達が促されるそうです。また、足が成長していく時期で、気をつけたいのは靴選び。「よく転んで靴が脱げてしまう」「すぐ抱っこと言って歩きたがらない」といった悩みの原因は、間違った靴選びにある場合も多いそうです。「理想は、土の上をはだしで歩くのと同じ感覚で履ける靴。かかとから中央部分までが固く、つま先は屈曲性にすぐれた靴を選ぶといいでしょう」と江島さん。足に合った靴を選ぶことで歩きやすくなり、運動量も増えていきます。そこで、大事なのはサイズ選び。そこで江島さんに、お店で簡単にできるチェック方法を教えてもらいました。「靴の中敷きを取り出して床に置き、かかとを合わせます。この時、つま先に5mm程度余裕があるのがちょうどいいサイズ。購入する際は、成長を考えて、つま先に1cm程度余裕があるものを選ぶのがベストです。余裕が2~3mm程度になったら、買い替えのサインといえます」足に合った靴が見つかったら、次に知っておきたいのが正しい履き方。「まず、かかとをトントンと地面に打って合わせてから、ベルトをしっかりと締めましょう。ベルトが2本ある場合は、最初に上のベルトを締めてかかとを固定してから、下のベルトで横ズレを抑えます」と江島さん。つま先の部分に空間を持たせることで、飛んだり跳ねたりといった動きがスムーズになるのだそうです。土踏まずが発達する3~7歳の外遊びにおすすめの靴子どもの足の成長に合わせて開発されている、アシックスの「スクスク」。3歳~7歳向けの「プレスクールシューズ」はかかとに安定感があり、靴の中で指をしっかりと踏ん張れる構造です。なかでも外遊びにおすすめなのが「ゴアテックス®ファブリクス」シリーズ。水の浸入を抑えるので、水遊びなどのアウトドアや雨の日にもおすすめ。微細な孔が汗の水蒸気を放出するので、快適な履き心地です。泥などの汚れも、表面を軽く水洗いするだけで簡単にお手入れができるのもうれしいですね。1日遊んで泥だらけの靴も…その場でさっと水に流しただけで、キレイになりました。今回の撮影で使用したのはこちら子どもたちの運動量が自然に増えるような動きやすさを重視して作られた「スクスクプレスクールシューズ」の中でも、水の浸入を防ぐ「防水性」に優れ、靴の中のムレや汗は外に逃がしてくれる、外遊びやアウトドアにおすすめのシリーズです。横方向に溝が入った分割ソールで屈曲性もアップ。TR.RUNNERMINI G-TXのつま先部分には耐摩耗性にすぐれた人工皮革を使用しているため、破れにくいのも特徴です。 ■「ゴアテックス®ファブリクス」シリーズ製品情報はこちら>> 足裏全体で歩くベビーのために開発されたスクスクベビーも人気!歩き始めから3カ月が経過したペタペタ歩きの子どもには、「スクスクベビーシューズ」がおすすめ。履かせやすさと歩きやすさを考えた安定性に優れたシューズ設計。独自に開発された立体的な中敷きが、小さくて丸いベビーのかかとをしっかりと包み込みます。クッション性も高く、メッシュ素材でムレを防いでくれるので、運動量が増えるこの時期におすすめです。 ■スクスクベビーシューズ製品情報はこちら>>
2017年06月26日賛否両論! 子ども用ハーネスを使ってみました1歳を過ぎた頃から徐々に立ちはじめ、今では歩くことが大好きな娘。それに加えてわき出す好奇心。おとなしくベビーカーにのってくれない、抱っこもイヤ!という日々がやってきました。歩くときは、手を繋ごうねと教えていても、いきなり手を離すことも…。素早い対応が取れずヒヤヒヤする瞬間が増えてきたので、ついに子供用のハーネスリュックを使ってみることにしました。ハーネスリュック、使ってよかったのはこんなとき!①二人きりの帰省娘と二人で新幹線に乗って帰省することに。ベビーカーにたくさんの荷物を積んで、いざ電車に乗ると「(ベビーカーから)おりたい〜」と大泣き。仕方なくベビーカーからおろすことに…。ベビーカーを気にしながら、子どもの手も繋いでいましたが、動く電車内では不安定だし、手が離れることもしばしば。また、電車では人の乗り降りや開閉するドアなど、危険がいっぱい。片手にベビーカー、片手はしっかりハーネスを持って手を握っていたので、いざというときでも安心でした。やっとのことで駅につくと、今度は人ごみ…。荷物とベビーカー、そして子どもを連れて、切符を買うという試練が。財布を出し入れするときなど手を繋ぎ続けられないほんの数秒、気がつけば離れて歩き出そうとする娘。ほんの一瞬、手を離さなければならないシチュエーションはあるはず。でもその一瞬に何があるかわかりません。子どもと二人きりの遠出のおでかけは、荷物も多くて不安要素がいっぱい。ハーネスがあって、本当によかったと思いました。②お出かけの時のトイレ車でのおでかけの際、パーキングエリアで休憩がてらトイレでおむつを替えることに。替え終わったあと、ベビーカーも抱っこ紐も付けるほどではないなぁと思ってどちらも持たずにきてしまったのを後悔。手を離すと、あっという間にずんずん歩いていってしまう娘。これじゃ、ゆっくり手を洗いたいのに手を洗えない…のです。そんなシチュエーションで、娘がハーネスリュックを背負っていてよかった!普段はリュックとして使っていてずっとハーネスをひいているわけではないですが、いざというときにさっと掴めるので安心だなぁと実感するシーンがとても多いです。③かたくなに手を繋いでくれないとき普段は「て!」といって手を自ら繋いでくれる娘ですが、たまに手を繋ぐのを拒否する時があるんです。そんな時は意気揚々、一人でずんずんすすんでいってしまいます。私も安全な道なら後ろからちゃんと見守ってついていくのですが、車道が近かったりする危ない道では、ハーネスがあると安心。また、小さい子の手を無理矢理繋いでいると肩や肘をいためてしまうことがあるそう。ハーネスがあれば、比較的安全な道は無理に手を繋がずに、安心して見守ることができます。お母さんもずーっと腰をかがめるのは大変。お互いに気持ちよく散歩が出来ますね♪ハーネスリュックを使う時に注意したいことハーネスを付けているからといって、手を離していいわけではありません。人ごみや危険な場所では、もちろん手を繋ぐことがベスト。ハーネスを付けた上で手を繋ぐ(ハーネスはループをしっかりと手首に通した上で握るとより安全です)、万が一子どもと手が離れても命を守れることが大事です。また、ハーネスを長く持って自由に歩かせることは禁物。危なくなったときに紐を引っ張らなくては行けなくなりますが、紐を引っ張ると後ろに倒れて危険。あくまでも自分で対応できる長さで持つようにしましょう。手を離したい時は、短めに持って。子どもとの距離の取り方は、お家で先に試してみるといいと思います。カワイイリュックにワクワク♩ネットニュースや、某お昼の情報番組でも議題になっていた子どものハーネス。日本では「犬の散歩じゃないんだから!」などと、まだまだ賛否両論。しかし、海外では一般的な子ども用アイテムです。私が実際に使ってみて思ったのは、不思議な顔をする人はたま〜にいても、面と向かって批判をしてくる人は皆無。でも周囲にどう見られるかよりも、子どもの安全が第一ですよね。ハーネス付きリュックは、必要なければ簡単にハーネスを取り外せるタイプのものがおすすめ。ぬいぐるみになっていたり、かわいいデザインのものも多く出ています。娘は、羊のぬいぐるみタイプを使用。街を歩いていても、ハーネスの批判云々よりもリュックを背負うかわいい姿に「かわいいね〜♡いいリュックだね〜」と声がかかります。だから“ハネース付きリュック”を背負っているというよりは、“普段使いのリュックにハーネスがついている”といった捉え方の方がいいかも。ハーネスに頼り切らず、あくまでも手を繋いだ上での命綱のような気持ちで使うのが良さそう。でも本当に、ハーネスがあるのと無いのとでは、心のゆとりが違います!子どもとのお出かけは、本当に大変。安全を確保しながら、子どもとのお散歩やお出かけを楽しみたいですね♡
2017年05月14日子どもの暮らしを彩るモノ・コトづくりに愛をもって携わる達人に、その舞台裏を余すところなく語っていただく本連載。3回目は、いま話題沸騰中の小学生向け雑誌『小学8年生』の編集長に、子どもの好奇心を刺激する紙面づくりのあれこれを教えていただきました。<お話をうかがった達人さん>齋藤 慎さん 株式会社 小学館 児童学習局 学習雑誌編集室『小学8年生』編集長。46才の2児のパパ。<学年別学習誌(『小学〇年生』シリーズ)の歩み>1922年の小学館創設と同時に『小学五年生』『小学六年生』創刊。その後も学年ごとに『小学〇年生』を発刊し、1925年に全学年が出そろう。その後は長い間、多くの子どもたちに支持されるも近年の少子化などの影響により、現在は『小学一年生』以外が休刊に。これを受け、2~6年生を主な対象とした『小学8年生』を創刊。大好評を博している。『小学8年生』 ■小学「8」年生…? インパクトあるタイトルに込められた想いとは?小学館とともに90年以上の歴史を歩んできた学年別学習誌ですが、近年の少子化などの影響を受け、残念ながら『小学一年生』を残すのみとなってしまいました。小学館の原点でもあり社業の柱でもあった学年別学習誌を、ここで絶やしてはいけないという使命感と、今まで読んでくれていた子どもたちに何らかの形で発信し続けたいとの想いが『小学8年生』創刊につながりました。休刊になった2~6年生の子の受け皿になる雑誌であるには、学年の枠をとっぱらう必要がありました。じゃあ、タイトルはどうする? と考えたときに、誰ともなく出てきたのが「∞(無限大)」だったんです。子どもの可能性を示唆する意味でも「∞(無限大)」はしっくりきたんですが、読ませ方が難しい。そこで、「∞」マークを縦にして、デジタル数字にしました。さらに、デジタル数字は白抜きにして、子どもが自分の学年の数字に塗りつぶせるようにしています。デジタル数字の8はどんな数字にもなるから小学生全学年に対応していますよ、という意味で『小学8(はち)年生」と読ませますが、じつはその裏には「∞(無限大)」の意味も含まれているんです。■パラパラ読みが学習につながる? 『小学8年生』の目指す「潜在学習」とは学年別学習誌は、各学年の学習をよりわかりやすく伝え、サポートするコンテンツが主でしたが、学年の枠をとっぱらった『小学8年生』ではいわゆる学年別の勉強の域にとらわれない、授業でいえば総合学習に近い内容を中心にしています。第1号は「学校」をテーマに、校長先生のお仕事やかけっこで早く走れるヒント、学校にある備品の値段、黒板アートまで学校にまつわることをメインに構成しました。子どもたちが一日の大半を過ごす学校ですが、身近なだけに案外知らないことも多かったようで好評をいただきました。なかでも「校長先生への道」は子どもたちに人気でしたね。付録も学校にちなんで「手作りチョーク」と「黒板ノート」。私たちは「チャレンジ付録」と呼んでいて、完成品ではなく、必ず子どもたちが手を加えるものであることを念頭に企画しています。子どもが手先を動かす作業、完成したときの達成感、そのなかで生まれる家族との会話。そういう、ちょっとしたことが広い意味での子どもの学習や成長につながってくれたらいいなと思っているんです。あとは、第1号でいえばアメリカのトランプ大統領の漫画や北方領土問題といった時事的なトピックスも組み込んでいますが、それは受験対策を明らかに意識した内容というわけではなく、あくまでパラパラっと読むことで、ニュースを見たときに「あ、これ読んだことある」と子どもに思ってもらえることを狙っています。というのも、私たちの紙面づくりでは「潜在学習」に重きを置いているからです。潜在学習とは、平たくいうと、明確な目的意識のある行動ではなく、なんとなく行動していたことであっても経験値は積んでいて、その人の学習や成長につながる、という考え方です。付録をつくる過程で経験したり感じたりすることも、紙面をパラパラっとめくってなんとなく見知ったことも、無意識下でストックされていきます。そして、どこかのタイミングでそのストックが花開く時がやってくるんです。だから、「勉強になるから読まなきゃ」とか、「よりよい教育のために」読ませたいというモチベーションはまったく必要ないし、むしろ邪魔です(笑)。楽しく読んでもらえれば、それでいいのです。いずれ、子どもたちに「あ、これ『小学8年生』にも書いてあった!」と思い出してもらえるような、無意識下のストックを増やすことが、『小学8年生』が目指すところです。そうすれば「花開く時」の数が増えますからね。そのためには子どもたちに「面白そう!」と思ってもらえることが前提ですから、いろんなコンテンツを、いろんな切り口で提案していきたいと考えています。■子どもが相手だからこそ「うそはつかない」紙面づくりを生まれたときからインターネットやスマホ、SNSが当たり前のようにある現代の子は、ソフト面だけ見ると私たちが子どもの頃とは違う時代を生きているように思えますが、日常生活で意識せずとも経験を積んでストックを増やしていって、興味があることには夢中になれる。 そんな、子どもならではの本質的な部分は、じつは変わっていないんじゃないかなと、20年近く児童向け学習誌に携わってきたなかで感じています。そして、好きなこと、興味があることを広げるヒントを出してあげるのは大人の役割であるのも、昔から変わらないことです。『小学8年生』が、子どもの好きや興味を引き出すきっかけになったり、楽しく読んでいるうちに意識せずともストックが増えたり。そんなツールのひとつになったらつくり手冥利に尽きます。また、子どもが読むものだからこそ、うそや間違いがあってはいけないと思っています。編集の基本ではありますが、事実ベースで、きちんと裏付けのあるコンテンツづくりが大前提で、そのうえで子どもへの伝わりやすさも常に意識しています。それは『小学一年生』をはじめとする学年別学習誌を作る上で、90年以上受け継いできたDNAでもあります。というと、何だか堅苦しく聞こえそうですが、つくり手である私たちも楽しみながら紙面をつくっているんですよ。そりゃ、雑誌をつくる過程では大変なことが山ほどありますが(笑)、どうしたら子どもに楽しんでもらえるかな、とあれこれアイディアを出し合っている時間は、大人である私たちにとっても有意義で、楽しいんです。ちなみに第2号の付録は「消しゴムはんこ入門キット」なんですが、予告ページに載っている消しゴムはんこの見本作品、じつは私がつくっています(笑)。実際に自分でやってみると、面白くって。こういうつくり手の想いは、きっと紙面を通して子どもたちにも伝わると思うんです。だから私たちもめいっぱい楽しみます。子どもにうそはつけないですからね(笑)。<齋藤編集長が教える、次号の見どころ!>4月27日頃発売予定の『小学8年生』第2号は、「はんこ」をテーマに様々な記事を展開します。付録の「消しゴムはんこ入門キット」には、一般のものより掘りやすい消しゴムと、プラスチック製のオリジナルヘラ「楽ちんほりほりツール」をご用意しました。私も実際につくってみましたが、細部まで掘りやすいし、刃物ではないので安心して楽しめました。また、「びっくりかけ算ポスター」も一押しです。ゴールデンウィーク中の、おじいちゃん、おばあちゃんとのコミュニケーションにも、ぜひご活用ください!『小学8年生』第2号の詳細はこちらから。 文:コミヤカホル
2017年03月23日春は引っ越しシーズン。「パパの転勤で」「入園、入学を機に」など、この春引っ越しをする家庭もあるかもしれません。引っ越しによる環境の変化は、ママやパパはもちろん大変ですが、子どもにとっても大きなストレスになってしまいます。新しい環境で安心して生活をスタートさせるために、子どもの心もしっかりフォローしてあげたいですね。■「引っ越しの理由」子どもにどう話す?小さな子どもは、引っ越しをしなければいけない理由がまだきちんと理解できません。中には、知らない家に遊びに来ているだけだと考え、引っ越しから数日経ったころ「(前の)おうちに帰ろう」と言い出す、なんてことも。だからといって子どもにきちんと話をしないまま引っ越しをすると、急な環境の変化がストレスを与えてしまいがちです。「パパのお仕事の場所が変わるから、みんなで新しいおうちに行くんだよ」「このおうちとはさよならしなくてはいけないんだよ」など、子どもに分かる言葉できちんと説明しましょう。園や近所にお友達がいる場合は、「おうちが変わってもずっと友達でいられるよ」「また会えるよ」と、不安を取り除いてあげてくださいね。■引っ越し後の「ポジティブなイメージ」を伝えよう引っ越しはママにとっても大変な作業です。荷造りや手続き、新しい土地での生活のことなど、不安なことも多いですよね。でも、その不安が子どもに伝わると、大きなストレスになってしまうことが。ママの不安を解消するためにも、引っ越し先の場所のことを事前に調べておきましょう。「広い公園がある」「美味しそうなレストランがある」など、子どもが喜びそうな情報は親子でシェア。もし遠方でなければ、子どもと一緒に引っ越し先の土地に一度足を運んでみると、新しい生活をイメージしやすくなりますよ。■子どもと一緒に荷造りを引っ越しで大変なのが荷造りです。「できれば子どもが寝た後や園に行っている間に、パパッと済ませてしまいたい」と考えるママも多いかもしれません。でも、子どもにとっては、知らないうちに自分のおもちゃなどが段ボールに詰められて、部屋がガランとなっているのはとても寂しいもの。少し時間がかかるかもしれませんが、できれば荷造りは子どもと一緒に行うようにしましょう。「新しいおうちではこれをどこに置こう」などと話ながら荷造りをすれば、引っ越しに対する子どもの不安も軽くなるはずです。■引っ越し後は親子で挨拶回り引っ越し後に行うご近所への挨拶回りは、できるだけ家族みんなで行いましょう。周りにどんな方が住んでいるのかが分かれば子どもも安心しますし、近所に同じ年頃の子どもがいれば知り合うきっかけにもなります。買い物や散歩などにも親子で出かけ、新しい土地のことを知っておきたいですね。大きな道路や交差点など、危険な場所のチェックも忘れずに。引っ越し後は荷ほどきや片付けなど、ママはやることがたくさん。でも、新しい場所ではできるだけ親子でゆっくり過ごし、子どもに変わった様子がないか気を配ってあげましょう。子どもを不安にさせないために、積極的にスキンシップをとるようにしてくださいね。■転園を伴う引っ越しの場合は?転園をする場合は、可能であれば新しい園を事前に見学させてもらいましょう。これから通う園の様子を知ることができれば、子どもも新しい生活をスムーズにスタートしやすくなります。新しい園に通い始めたら、新入園のつもりで気長に慣れるのを待ちましょう。前の園でできていたことができなくなることもありますが、叱ったり責めたりするのはNG。とくに転園してすぐは、先生達も子どもの様子に注意を払っているはずです。しっかり園とコミュニケーションをとり、心配な点があれば積極的に尋ねるようにしてください。一般的に、子どもは年齢が低いほど環境の変化への適応力も高いものです。引っ越しによる子どものストレスを和らげるために、しっかりとフォローをしてあげたいですね。
2017年03月08日おとなしいことは本当に大事なことですか?子どもの発達に必要な探索行動を制限してしまうと、好奇心や創造力が育ちにくくなるようです。Q.元気過ぎて周りの子を泣かせてしまう1歳の娘何をしてもキーッとなりやすい1歳の娘。どこに行っても人一倍大きな声で、わざとお友達を泣かしに行ってしまうくらいパワフルです。元気なのはいいことだと思うのですが、注意しても周りの子を泣かせてばかりなので、先行きが不安になってしまいます。[埼玉県・とど]illustrationATFT GRAPHICS.A.1歳の子どもが、わざと泣かせることはありません1歳児がわざと泣かせに行くというのはまず考えられません。基本的に乳児は自分が気持ち良くなることをしているだけなので、そこに傷つけたとか傷つけられたというような、加害と被害の関係性は考えなくて大丈夫です。まだ判断する力が付いていない1歳の子どもに、判断できなかったことを叱ってもあまり意味がないと思いますよ。子どもが泣いたり泣かされたりするのはお互い様のこと。お子さんが元気過ぎて肩身の狭い思いをされているのは分かりますが、この子は全く悪くありません。むしろ何か嫌なことがあったり、急に何かが視界に入ってきて驚き、大きな声を出した可能性もあります。そういう意味では、その場の状況を自分で切り開いて、必死にサバイブしていくたくましさやしなやかさがある子とも言えます。この先言葉が出てくれば落ち着いてくると思いますが、休日に友達と過ごすときは、お母さんが子どもたちの輪に入って一緒に遊ぶのがおすすめです。1歳児はまだ友達同士で遊ぶ年齢ではありませんが、大人が間に入れば楽しく遊べます。一緒に遊んでいれば泣かせる手前でお母さんが止められますね。友達との関わり方で悩んでいるのなら、試してみてください。
2017年02月09日もうすぐクリスマス。クリスマスといえばやはりサンタクロースを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。子どもにとってサンタさんは憧れの存在。子どもとサンタさんについて、考えてみました。いつまでサンタを信じていた?子どもは何歳までサンタさんを信じているのでしょうか?あるアンケートでは、4~6歳まで、という意見が最も多く、小学校の学年があがるにつれて信じている割合は減っていきます。園児までは信じているというのが平均でしょうか。中には、毎年パパがサンタのふりをしてプレゼントを渡していたら、小学校にあがったタイミングで「サンタはパパでしょ?」と言われ、実は3歳の頃から顔や隠していたサンタの衣装を見つけたことで気づいていたという告白をされたという方もいました。数年はパパだと分かっていながら信じるフリをしていたとは、驚きですね。サンタさんの存在を疑いだしたらどうする?成長と共に子どもがサンタの存在を疑いだす時期があると思います。「ばれてしまった」と慌てる前に、どんな対応をするとよいのでしょうか?子どもがサンタさんについて聞いてくるということは、どこかでまだ信じたい気持ちがあるということ。聞いてきたら逆に聞き返してみましょう。「サンタさんっていないの?」と聞かれたら、「なんでいないと思ったの?」と聞いて話を広げていきましょう。「だって一人であんなにプレゼントを配れるわけないよ」と言われたら「え、サンタさんは一人だと思っているの?」と大げさに驚いてみましょう。「プレゼントは本当はパパやママがくれるんでしょ」と言われたら「え?ママが小さい頃は違ったよ。本当にサンタさんが来てくれたんだよ!」など。オーバーに驚いたり真剣に話す大人の姿を見て、子どもはサンタさんは本当にいるんだと感じることができます。信じているうちは子どもの夢を壊さないでいてあげたいものですね。サンタクロースは親の愛情の象徴子どもが寝た後に親がこっそりプレゼントを枕元に置いたり、サンタのフリをして手紙を書いたりという行為は、子どもの喜ぶ顔を想像して行うことです。子どもを心から喜ばせてあげたいという気持ちがサンタさんという形になっているのではないかと思います。プレゼントをもらう子どもはもちろん、贈る側の大人もワクワクするというのはステキなことではないでしょうか。高価なプレゼントをすることが大事なのではなく、親子で一緒に想像を巡らせたり、話したりするコミュニケーションが大切だと思います。親が子どもを喜ばせたいという気持ちが強いほど、サンタさんは子どもの中で強く長く存在し続けることができるのではないでしょうか。いつかサンタさんがいないという事実を子どもが知っても、ささやかな贈り物をしたり、カードを贈ったりという習慣を続けるようなステキな親子関係が続くといいですね。
2016年12月08日子どものやることに、ついつい手を出していませんか?先回りばかりしていると、子どもが本来持っている「自分でやりたい!」という気持ちが奪われ、自立心が育たなくなってしまいます。“見守る保育”を園の方針に掲げる、新宿せいが保育園園長の藤森平司さんに「先回り育児」をしないための心得を聞きました。お話を聞いたのは:藤森平司さん新宿せいが保育園(東京都新宿区)園長。自由遊びの内容や、給食を誰と食べるかを選択制にするなど、1日の活動の多くを園児たち自らに決定させる「見守る保育」を園の方針に掲げ、全国の幼稚園・保育園長らが見学に訪れる。著書に「やってあげる育児から見守る育児へ」(学習研究社)。Q、子どもができること・できそうなことを代わりにやってしまうことはありますか?Q、やってしまうのはなぜですか?※2016年7月6日~8月9日、WEBアンケート、有効回答数1081人4位以下は「自分がやる方がきれいにできるから」「結局やり直すことになるから」「汚す・けがをするなど失敗するから」「どうせできないと思うから」などの理由が上がりました。また「特に理由はないけれど、つい手を出してしまう」という声も。子どもは生まれながらに「自分でやりたい!」気持ちを持っている子どもはもともと、「自分でいろいろなことができるようになりたい」という意欲を持って生まれてきます。その成長意欲がもっとも強いのは赤ちゃんのとき。生まれたばかりの赤ちゃんは、自分の力だけではどこへも行けませんが、やがてハイハイができるようになり、歩けるようになり、自分の行きたい所に行けるようになります。もし、ママやパパがいちいち抱っこで、赤ちゃんの行きたい場所へ運んであげていたら、どうなるでしょうか。自分で歩く必要はないと思って、歩かなくなってしまうかもしれません。このように、「何かをやってあげる」というのは、「自分でやる!」という気持ちや、その能力自体を本人から奪ってしまうということなのです。子どもの自立を、「自分の手から離れるようでさびしい」と思うかたもいるかもしれませんね。ですが、そんな気持ちは敏感に子どもに伝わります。「僕が〝自分でやる〞と言うと、ママが悲しむから」と思い、いつまでたってもやってもらうケースが少なくないようです。「自分でやりたい!」気持ちは成長の証し。わが子の自立を喜べる親であってほしいと思います。あるある!? あなたはいくつ当てはまる!ありがちケース5■ありがちケース1時間がないとき親が代わりに着替えさせる■ありがちケース2「まだ無理」と思うことはやってしまう■ありがちケース3周りを汚しそうなことは親がやってしまう■ありがちケース4子どもが悩んでいるのを待てずに親が決めてしまう■ありがちケース5うまくできていないときいいやり方を教えてしまう先回りしないための4つの心得先回りがいけないと言われても、実際の場面ではつい手が出てしまうもの。そんなときには、この心得を思い出すことで、ちょっと意識が変わるかも?ママ&パパに覚えておいてもらいたい、4つの心得を藤森さんに聞きました。親の心得その1親が手を出すのは「やって」と言われたときだけ自分ができないことを人に頼めるのも、自立のひとつ。「ママがやって」と言うのは、何となく自分には無理そうだと感じているからで、自分の力量が分かってきた証しなのです。子どもが「やって」と言ったときに手を貸すのは、先回りではありません。「その度に手を貸していたら、いつまでたっても自分でできるようにならないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、それは逆。子どもは、自分が求めたときには必ず応えてもらえることで心が満たされ、「今度は自分でやってみようかな?」と思えるようになるのです。理想を言うなら、親がやってあげるのは完成の一歩手前までがベストです。たとえば着替えなら、ポロシャツでも上着でも、最後の方のボタン留めだけを子どもにやらせましょう。普通、最初だけやらせて続きを親がやってしまうのですが、「これくらいならできるかな」と思えるところまで親がやり、完成したときの喜びを子どもに味わわせるのがコツです。そうすると、「自分でもっとやりたい!」気持ちが育っていきますよ。親の心得その2忙しいときは事情を説明して親がやってOK「先回りはいけない」けれど、忙しいときまで子どもに全部やらせていたのでは、ママたちのストレスはたまる一方。そんな無理をする必要はありません。その時の状況によって、手を出すことがあっても構わないと思います。「ごめんね。本当はあなたができることは分かってるんだけど、今日は忙しいからママがやるね」と事情を説明すれば、子どもも納得します。大事なのは子どもの「やりたい」という気持ちに向き合うこと。黙って取り上げたり、頭ごなしに「だめ!」と言うのはやめましょう。親の心得その3子どもが“自分で選ぶ”チャンスを増やす「自分で選ぶ」というのは、子どもの自立にとってすごく大切なことです。その理由の1つめは、決定を受け入れてもらうことで、「自分はできる!」という気持ち(自己有能感)が生まれるから。2つめは、責任を取ることを覚えていくからです。たとえばうちの園では、給食をどれだけよそうか子どもたちが自分で決めるのですが、この方法を取ってから残飯がすごく少なくなりました。先生が何も言わなくても、「自分で決めたんだから食べなきゃ」という意識が自然と芽生えるんですね。家庭でも、食べたい物や着たい物など、日常の小さなことで「これは子どもに決めさせても問題ないな」ということがあったら、できるだけ子どもが自分で選ぶ機会を多くつくってほしいと思います。そして、親がいいと思う物を子どもが選ばなくても、「そんなのだめ。こっちにしなさい」と否定しないこと。子どもの意思を大切にしてください。親の心得その4どれだけできたかという結果より失敗する過程が大事ママたちがつい先回りをしてしまう理由の多くは、「まだ無理」「周りを汚しそう」など、今の子どもの力では上手にできないことがあるから。また、うまくいく方法を教えたいがために、善かれと思って手を出してしまう場合もあると思います。けれど、これからいろいろな能力を身に付ける子どもにとっては、何度も失敗しながら、自分でいいやり方を見つけ出す経験こそが大切です。大人はついつい結果を重視してしまうので、上手にできるようにと手を出したくなってしまいますが、大事なのは試行錯誤を繰り返す過程。そう思えば、自然と先回りをしなくなるのではないでしょうか。ただし、いくら失敗が大事だとは言っても、危険過ぎることはいけません。安全な範囲で失敗を経験させることが親の役目です。藤森さんから終わりに「待てる親」が「自分で考える子」を育てる「将来、自分で考えられる子になってほしい」というのは、ママやパパに共通の願いでしょう。そのために親ができるのは、子どもの選択や、やろうとしていることを「待つ」ことだと私は思います。たくさん自分の頭で悩んで、考える機会を与えられることで、子どもは親の言うなりではなく、自分で考えられるようになります。ただし、子どもの力だけでは解決が難しいことももちろんあるでしょう。そんなときこそ、大人の出番です。「どこまでやってあげれば、子どもの考える力を邪魔しないか」を見極めることこそが、私たち大人の役割なのです。監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年11月02日子どもは、親が思っている以上に賢い存在。簡単には言うことを聞いてくれないし、かと思えば、期待以上の行動をすることも! そんな我が子に認められるには、ガミガミ怒ってもダメ、やさしすぎてもダメ…。子どもの心に響く、親の振る舞いについて考えてみましょう。■こんなママにはがっかり!? リアルエピソード誰よりも大好きで大切なママは、子どもにとっては絶対的な存在。ママ自身、我が子から愛されている自負はあるはず。とはいえ、子どもの目は節穴にあらず。ママだって、理不尽なことをすればおかしいと疑うし、ウソがあれば子どもはそっぽを向いてしまうことも。ママたちが子どもからの信頼を失ったと感じたエピソードを紹介します。「散歩の約束をしていたけれど、何だか面倒くさくなって昼寝をしていました。しかも、そのことを子どもに責められ、『行くなんて言ってない!』と逆ギレ。シラをきりとおす私に、子どもは呆れ顔でした…」(30代後半)「子どもの要求に対し、『あとで』『明日』『来週やろう』などと曖昧な返事を繰りかえしていた私。あるとき動物園に行こうと誘ったら、『どうせ行く気ないんでしょ』と言われてしまいました」(40代前半)幼いからといって、わからないと思ったら大まちがい。まっすぐな眼差しで相手のことをしっかりとらえています。また、子どもにたしなめられるケースもあるようです。「いつのまにか自分の名前を書けるようになっていた娘。その字があまりに不格好だったので、『もっと上手に書けるよう練習しようね』と言ったら、『どうしてまず、すごいねって言ってくれないの?』と言われ、反省しました」(30代前半)「生理でイライラ。どうでもいいことでギャーと怒ってしまい、ハッと我に返って子どもを見ると、納得のいっていない、冷めた目をしていました」(20代後半)失った信頼を取りもどすのは大変なこと。子どもに対しては誠心誠意、真剣に向きあうといいでしょう。 ■できることからはじめる! 目指せ理想のオトナ像利害や損得など一切関係ナシ。好きか嫌いか、快か不快か…。子どもの判断は、じつにシンプルです。本能で生きる子どもにとって、信頼できるオトナは、必要なものは欠かさず与えてくれて、望みや欲求を叶えてくれる人物かもしれません。とはいえ、欲しい物をなんでも買ってくれたり、何をされても叱ったりしない、単なる都合のいい人ではありません。自分のことを全力で守ってくれて、よろこびと安心感を授けてくれる人こそが理想なのです。そんなオトナになるために、日々気をつけたいことをまとめました。・発言に一貫性を持ち、ブレない・しかることはあっても、感情に任せて怒らない・ダメなことはダメと、はっきり教える・いいことはしっかりほめる・遊ぶときは一生懸命、真剣に付きあう・できない約束はしない・いつでもどこでも温かく見守るすべて完ぺきしようとすると、ママの負担になってしまいます。上記を心に留めておいて、イライラしたときなどに、思い返すといいでしょう。■いつでも子どもに寄りそって子どもが求めているもの、子どもにとって必要なものを与えてあげることが、信頼の基盤。でも、余計な押しつけは親のエゴにもなりかねないので、気をつけましょう。毎日子どもを観察していれば、何をしようとしているのか、何を欲しているのかはっきりと見えてくるもの。何はなくともそばにいて、子どもに目をかけること。それができれば子どもは、ママを心から頼り、伸び伸び安心して暮らすことができるでしょう。
2016年09月17日博物館は独特な雰囲気があってワクワクしますよね。好奇心旺盛な子どもなら、博物館と聞いただけでよろこぶことでしょう。博物館は子どもが自発的に学べる最高の学び場です。博物館大好きな私が親子一緒に博物館で楽しく学ぶポイントを解説します。■ジャンルやプログラムなど、場所によってさまざま博物館には、恐竜博物館や歴史博物館、電力博物館、携帯博物館など数多くあります。私は子どものころ、歴史博物館が好きでした。両国の江戸東京博物館では、鹿鳴館の模型の屋根が時間ごとに開いて、なかの舞踏会の様子を見ることができました。展示室では模型のなかの人たちが和服を着ていて、とても驚いた記憶があります。男の子にいちばん人気があるのは恐竜博物館でしょうか。よく展示されているのが実物大で復元した骨格。迫力満点でインパクトがあります。博物館は展示品を見るだけでなく、自分でつくって楽しむワークショップや専門家が説明してくれる講座など、多彩なプログラムが用意されているところもあります。予約が必要な場合もあるので、事前に調べておくといいでしょう。■子ども自身が感じて学べるような雰囲気づくりを博物館の魅力は体験できること。恐竜なら図鑑で見るよりも実物大の複製を見たほうが「もっと詳しく知りたい!」と思うはず。「勉強しなさい」と言うよりも、「こんなにおもしろいものがあるよ」と導いてあげたほうがスムーズに受けいれてくれることでしょう。子どもが興味をしめしたら、積極的に学ぶチャンスです。ほかの来場者に迷惑をかけず、館内ルールを守っているかぎり、自由に学ばせてあげましょう。親があれこれ解説するよりも、子ども自身に読ませ、聞かせ、さわらせる。子どもが自発的に学ぶ力をはぐくむことができるような雰囲気づくりをしましょう。■質問されたら一緒に調べて考えよう子どもと博物館へ行くと、好奇心が旺盛なことに驚くでしょう。私も展示物について片っぱしから父に聞いていました。父は教えるのが好きで博識だったので、くだらない質問にも、いつもていねいに答えてくれました。展示物を見ているときに、子どもから質問されることもあるでしょう。知りたい気持ちが高まっている証拠なので、質問されたらできる範囲で答えてあげてください。問題を追及する力が養われます。答えられない質問をされた場合は、一緒に考えてみることをおすすめします。「なぜブラックホールはものを吸いこむの?」なんて聞かれても即答できませんよね。そういうときは、「調べてみよう」と親子で答えを探してみましょう。大きな博物館では学芸員が常駐しているところもあります。子どもと一緒に質問をしてみるのもいいですね。お台場の日本科学未来館では、親子で科学に触れることができる、”おや?”っこひろばや、科学技術の簡単な質問に答え、自分の意見を発信できるオピニオン・バンクなどのアクティビティが用意されています。博物館ならではのプログラムをどんどん活用しましょう。子ども時代に好きだったものは将来にも影響を与えます。いろいろな博物館を訪れて、好奇心が刺激される経験ができるといいですね。最高の学び場で、お子さんと一緒にたくさんの知識を蓄えましょう!(雨宮紫苑<フォークラス>)
2016年08月13日小中学生の子どもにとって、夏休みは楽しいだけではなく宿題に頭を悩ませることもあるかもしれません。中でも自由研究は、毎年何にしようか考えるだけでも大変ですよね。私たちが子どもだった頃とでは、自由研究の内容もだいぶ変わっています。どんな自由研究があるのでしょうか。取りかかる期間は短期〜長期までさまざま夏休みの自由研究といっても、長期間にわたり観察が必要なものから、1日で終わってしまうものまで期間は様々です。低学年でもできてすぐに終わるものとしては、普段作れないものを作ってみるというのがいいでしょう。例えばスライムやスノードーム、スーパーボールなどは、家にある身近なもので作ることができます。作る過程を記録すれば立派な自由研究になりますし、作った後もオモチャとして遊ぶことができるという経験は心に残りますね。時間をかけてじっくり行うものとしては、生き物の観察や自分の住んでいる街の歴史を調べるなどがあります。紙芝居や、歴史の人物のカルタを作ってみるなど、興味のあるものを題材にして身近にあるもので自分で作ってみるというのもよいですね。多彩な自由研究キットも参考に今は自由研究が役立つ一式が揃ったキットも数多く販売されていて、ユニークなものも多いです。お店で眺めるだけでもヒントになるかもしれないですし、困ったらそのまま購入して使用するのもいいですね。・飼育キット生き物の観察というとアリの観察というイメージがある方も多いかと思います。アリの飼育ができるキットも販売されていますが、飼育できる生き物は他にもさまざまです。ダンゴムシを飼う迷路状の家や、カブトエビやシーモンキーなどを孵化させるところからできるキットもあります。「自分で育てると途中で死なせてしまうのではないか・・」という心配のある方は、こういったキットを利用するといいでしょう。飼育を成功させるための付属品や説明書がついているので、自信をもって取り組むことができますよ。変わったものでは、バクテリア培養プレートなどもあります。・工作キットペットボトルを利用してロケットなどを作るキットが人気です。実際に遠くまで飛ばすことのできるタイプもあるので、作った後も楽しめます。お掃除ロボットを作るキットもあります。掃除効果はほとんど期待できませんが、自分で作ったものが面白い動きをするのを楽しむ子が多いようです。木材がセットになっていて、棚やラックなどを作成するキットもあります。自分で切る必要がないため失敗せずに作ることができます。マイクとイヤホンがついている本格的な集音器もあり、本格的に作りたいという子どもにはオススメです。・その他の面白キットその他、面白いキットはたくさんあります。例えば化石を発掘するというもの。レプリカの化石とはなりますが、ノミを使って化石を傷つけないように採取するのは本格的で大人もはまりそうです!コップについた指紋を採取するというものもあります。刑事ドラマなどでよく見るシーンを自分でやってみるというのは、記憶に残る体験になりそうですね。3Dのものも多くあります。実際に3Dの写真を撮るものや、撮った写真を専用の眼鏡で見ると立体的に見えるものなどさまざまです。物が立体に見える仕組みも合わせて学べるものがあるので、興味を持って取り組むことができるでしょう。自由研究を何にするか考えるのが憂鬱になることもあるかもしれません。しかし何かに取り組んでみると、思わぬ興味が沸いてきて色々調べたくなるということもあるかもしれないですね。せっかく取り組むのであれば楽しめるものを選びたいですね。是非親も一緒に楽しんで取り組み、夏休みの思い出の1つとして自由研究を行ってみてくださいね。
2016年08月05日まるで天使のごとく、無垢で無邪気な子どもたち。しかしその正直な心が、時に鋭い刃となって、オトナの胸をグサリと突き刺します。ここでは、ママたちが浴びせられた「悪魔のセリフ」を一挙公開。あなたもいつか、その洗礼を受けるかもしれません!■「お母さん? それともおばあちゃん?」(30代後半)子どもの同級生に言われた言葉。その日はメイクもバッチリ、自分なりにおしゃれをしていたつもりだったのに…。くっきり刻まれたほうれい線が、幼い目には「おばあちゃん」と映ったのでしょう。ちなみにその子のママは20代前半。なんか悔しい…。■「ママなのに…男の人かと思ったよ!」(30代前半)ヒゲが生えていました…。どんなに忙しくても、ムダ毛の処理を怠ってはいけません。ワキも…注意されました!■「ねえ、おっぱいはどこにあるの?」(40代前半)下の子が、腹部をまさぐりながらひと言。2人の子を母乳で育て、その結果、自慢だった美乳はあとかたもなし。たるんだ皮膚の先端に乳首がついているだけという状態に…。そのかわり、腹部はタプタプ。こんなカラダで、ごめんなさいね。 ■「ママ、ブスになったね…」(20代後半)2人目を出産し、あまりの忙しさにキーキー言っていたときに、娘がぼそり。鏡を見たらたしかに、鬼の形相…。笑顔って大事です。■「いつも悪いのはママのほうなんだけど…」(30代後半)ことあるごとに夫に八つ当たりしていたら、息子が真顔でピシャリ。まだ3歳なのに、よくわかってらっしゃる…。夫がニヤニヤしていたのが気に食わなかったけど、とりあえず「ごめんなさい」しました。■「昨日と言っていることが違う!」(30代前半)その日の気分でモノを言ってはいけませんね…反省。■「パパが…いいかな」(30代後半)離婚だなんだと夫と大ゲンカ。「パパとママ、どっちと一緒にいたい?」などと勢いあまって子どもに問うたとき、返ってきたのがこの答え。もう二度と聞きません…。オトナ社会では、うまく言い換えたりオブラートに包んだり、見てみぬフリをしたり…。ストレートな物言いを避け、あらゆるテクニックを駆使して無難におさめるのが当然のマナー。しかし子どもは、いつだって見たまま聞いたまま思ったまま。偽ることがありません。したがって、これらのセリフはまぎれもない真実。耳をふさいだところで、悲しいかな、その現実は変わりません。しかし裏を返せば、ここまではっきり言ってくれるありがたい存在は、ほかにはいないということ。子どもたちの言葉を真摯に受け止め、現実から目を背けることなく生きていく…。ママたちはこれからも、精進あるのみです!
2016年07月30日■子どもの可能性がぐんぐん伸びる! 夏のイベント&スポット4つ子どもたちが待ちに待った夏休みがスタートします。おでかけの予定をこれから立てる方は、せっかくのお休みを利用して、各地でおこなわれる子どもの発想力を刺激するイベントやスポットに足を運んでみてはいかがでしょう。楽しめて、知的好奇心を伸ばせて、そのまま自由研究のテーマにもできる、一石三鳥な夏休みのイベント、スポットをピックアップします。■サイエンススクエア(東京都)国立科学博物館が毎年開催している、科学とふれあう体験型のイベントです。電気のひみつ、光や音のつたわりかた、摩擦×謎解きといったやさしく身近な科学から、けん玉やはんこ、万華鏡、ロボットまで実際につくってみる工作系など、子どもの好奇心を刺激するワークショップがもりだくさん。また、そのほとんどが材料費ゼロで参加できるのも魅力のひとつです。ここで学んだり、つくったりしたものを、そのまま自由研究の課題として提出することもできそうです。毎年大人気のイベントのため、参加にはウェブでの申し込みが必要で、その後抽選がおこなわれます。8月3週目の申し込みは2016年7月19日(火)17:00まで。気になる方はお早めにウェブサイトをチェックしてみてください。・ サイエンススクエア ■Tech Kids CAMP(全国主要都市)ゲームやスマホアプリに夢中になっているわが子の姿を見て、「その集中力を勉強に向けてくれたらいいのに…」と思うことはありませんか? それなら、いまはプレイする側を楽しんでいる子どもたちに、「つくる側」の視点を提案してみてはいかがでしょう。「Tech Kids CAMP」は小学生向けのプログラミング入門ワークショップで、毎年夏には3日間、5日間、7日間から選べる短期集中プログラムが組まれます。全国の主要都市で行われ、アプリ開発、2D、3Dゲーム開発、今子どもたちに大人気のマインクラフトのプログラミングまで、コースもさまざまです。普段からパソコンやゲームに慣れ親しんでいる子はもちろん、あまりいじったことがない子でも大丈夫とのこと。楽しい学びを通して、子どもたちの意外な才能が開花するかもしれません。・ Tech Kids CAMP ■こども国際フェスタ(東京都)グローバル化が叫ばれる昨今、せっかくなら子どもたちにも世界のさまざまな人々と交流するチャンスを広げておきたいものです。外務省後援で催される「こども国際フェスタ」は、そんな親の願いが実現するイベントです。夏休み中には、大使館をめぐり各国の文化や食にふれる「大使館訪問」や、各国からの留学生とふれあいながら、楽しく英語を学べる交流会、さらには5日間の国内留学などの多彩なプログラムが用意されています。夏休み中のプログラムはいずれも事前予約が必要で、参加費用は5,000円から(プログラムによって異なります)。休み明けではありますが、2016年9月3日(土)に東京・恵比寿でおこなわれるフェスタ当日は入場無料で、ワークショップも用意されます。貴重な国際交流体験は、自由研究のテーマとしてもぴったりです。・ こども国際フェスタ ■北野工房のまち(兵庫県)兵庫県・神戸市にある「北野工房のまち」は、使われなくなった小学校を「ものづくり」体験ができる施設へとうまれかわらせた、いま注目の廃校利用のスポットです。工房の名のとおり、施設内には手芸系のクラフトから、食品サンプルづくり、和ろうそくづくりなど、ここでしか体験できない手作り体験メニューがたくさん。ビーズブレスレットやぬいぐるみのアクセづくり、スノードームづくりなど、小学校低学年くらいの子でも取り組めるメニューはもちろん、話題のフルーツカービング、本格的なシルバーアクセサリーづくりなどのおとなが夢中になってしまいそうなメニューも数多く、親子そろって楽しむことができそうです。夏休み中には、「夏休み体験広場」第2弾も予定しているそう。事前にチェックしてみてはいかがでしょう。・ 北野工房のまち 長いようで短い夏休み。せっかくなら、さまざまな体験をさせてあげてあげながら、悩ましい自由研究の課題もスムーズにすすめられるよう、工夫できるとよいですね。
2016年07月16日震災などで、これまでにない環境に身を置かなくてはならないとき。だれにでも、大きなストレスがかかります。とくに、自分の身だけではなく、子どもの安全や健康、そして心のケアなどあらゆる方面で心配ごとが尽きないママの心的負担は、計り知れません。いま、ご自身も不安な中で、子どものメンタルのサポートをしていきたいと考えている方に、子どもも、ママの気持ちも穏やかになれる「ふれあい」の大切さを、書籍『手の治癒力』を参考にお伝えしていきます。■心が不安定な子どもたちに大切なケアとは不安なときに、誰かに手を握ってもらったり、背中をさすってもらったりすると、それだけで心がほんのり軽くなった経験はありませんか?これには、理由があります。私たちが肌から感じる「快い刺激」は、肌の神経を通してストレスや免疫をコントロールする部分に伝わり、その機能を高めると言われています。実際に、マッサージなどのふれあいやスキンシップを一定時間すると、信頼や愛情をつかさどる「絆ホルモン(オキシトシン)」の分泌が促され、「ストレスホルモン(コルチゾール)」は減少するとの研究結果もあります。身体心理学者、山口創先生の著書『手の治癒力』には、以下の記述がありました。災害などで被災してPTSDになった子どもは、その親もまたPTSDであることが多いため、子どもにあまり触れようとしない傾向がある。そのためそのような子どもたちは身体接触を欲しており、ずっと親にくっついていることが多いという。先のティファニー・フィールズらのグループは、ハリケーンに被災した子どもたちを対象に、マッサージの効果を検討した。1ヵ月の間に8回のマッサージを施したところ、受けなかったグループよりも、不安や抑うつが低くなり、PTSDの症状は改善し、幸福感を感じ、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルも低くなった。出典:『 手の治癒力 』(山口創・著/草思社)P.101より※PTSD:心的外傷後ストレス障害ただぎゅっと抱きしめたり、いつも以上にぴったりよりそったりする「ふれあい」が、子どもの不安やストレスをやわらげるのに有効だということです。そして、ママも子どもとのふれあいで、子どものやわらかい肌の感触が「快い刺激」として脳に伝わり、ママの気持ちも落ち着く相乗効果が得られます。 ■ママの心のケアに、セルフタッチの不思議なちから子どもや家族のために「自分がしっかりしなきゃ」と気を張っているママも、きっと少なくないと思います。子どものメンタルをサポートしながら、自分自身も疲れを感じ始めたら、セルフタッチでリラックスしてみてください。脳内のストレスコントロール部分に反応しやすい体の部位が「ひじの下(前腕)」と「顔」です。できれば5分程度を目安に、ひじから下を、ゆっくり、やさしく手でさするようにタッチします。もし、ベビーや子ども用のワセリンや保湿クリームなどを持ち合わせていれば、少量手につけてセルフタッチすると、よりリラックス効果が得られます。このようなセルフタッチで手を温めることも、じつは心を穏やかにするポイントでもあります。それは、脳内で、手などからだの一部が温かくなるときに反応する部分と、心が温かくなるときに反応する部分がイコールだからです。もちろん、夫婦でマッサージをしあうのも、お互いの心のケアに有効です。ふれあいは、ときに言葉以上に、愛情や想いを伝える手段になります。ママや家族に愛され、保護されている感覚を、肌を通して子どもに伝えながら、ママ自身の心穏やかな時間が少しでも増えるように祈っています。
2016年04月23日