近年、海外では次世代の子どもたちに安全でおいしい食物を届けるため、子どもたちに実際に野菜を育てさせるプロジェクトが、学校や地域のコミュニティなどで盛んに行われているようです。子どもたちは、野菜を育てることで一体どんなことが学べるのでしょうか? 今回は、野菜作りで得られる代表的なメリットを5つ紹介します。子どもが野菜作りで得られること(1)観察力がつく晴れの日、曇りの日、雨の日、そして雪の日。天気はどのように植物の成長に影響を与えているのでしょうか? また、実際に毎日自分が世話をしている植物は、種をまいてからどれぐらいの日数で発芽が出るのでしょう? 毎日どれぐらい水を与えなければいけないのでしょう? そうしたことを考えながら農作物の世話をすることによって、幼児でも観察力が自然に身につくようになります。子どもが野菜作りで得られること(2)自然の生態系を学べる植物である農作物は、大地で育ちます。大地にはさまざまな昆虫や目に見えない微生物、野草などの生態が循環し、それらが土にたっぷりの栄養を与えてくれます。子どもたちは実際に土に触れて作業をすることにより、そこに存在している自然の生態サークルを学ぶことができるのです。子どもが野菜作りで得られること(3)責任感が身につく実際に農業プロジェクトに参加したことがある子どもたちは、丹念に農作物を育てる任務を完了することによって、思いやりと責任感が身についたと話します。ちなみに、そう感じるのは大人も同じようです。親子で野菜作りをすることで、何か新しいことに気づくきっかけになるかもしれませんね。子どもが野菜作りで得られること(4)自然や季節を体感できるモンテッソーリー、シュタイナーといったオルタナティブ教育でも、自然とのふれあいや植物、生物を実際に触って感じることを特に大切にしています。野菜作りで植物に触れたり、植物の成長から季節を感じたりすることによって、忙しい日常生活で私たちが忘れていた自然、そして、季節をもっと身近に感じられることでしょう。子どもが野菜作りで得られること(5)食への関心が高まる最近では、単に食べることの重要性を説く食育だけでなく、そこから発展して、食の源でもある農業に関する知識や経験を伝え、食べ物の安全性の大切さを教える「食農教育」が海外、そして国内でも盛んになってきています。安全な食べ物を自分たちの手で確保するということは、これからの未来を背負っていく子どもたちにとって、とても大切なこと。実際に農作物を作る過程を経験することで「食」に対する正しい知識、そして関心が身につきます。自分が丹精こめて育てた野菜を食べることによって、食事が楽しくなるだけでなく、毎日たくさんのことが学べる農業。本格的な畑でなくても、プランター栽培やベランダ菜園を利用して、プチトマトやジャガイモなどの野菜をお子さんと一緒に育てみるのもよいのでは? 何を作りたいかお子さんと話し合って、今から準備を始めてみてはいかがでしょう。(徳武加奈子)
2016年01月08日子どもの学力と豊かな心を育むために、絵本を読むことがいいと言われています。どんな絵本を選んで、どんな風に読んであげるのがいいのでしょうか。年齢に応じた絵本の選び方と読み聞かせ方について、発達心理学が専門の内田伸子先生に伺いました。年齢にあった絵本の選び方と読み聞かせ方「赤ちゃんには、イラストや写真が大きくハッキリしていて、色も単純なものがいいでしょう。食べ物や動物、乗り物など、身近なもので子どもの興味を引くものが描かれている絵本がおすすめです。最初のうちは絵本をめくって絵を見せるだけもよく、絵本を通した『遊び』だという感覚を大切にすることがポイントです」「かわいいニャンニャン」「ピカピカ、キレイだね」などと、解説を加えたり、擬音を楽しんだりするのもいいそうです。「3歳までは、絵本の挿絵について話すなどしてもいいでしょう。4歳になったら、絵本の言葉は吟味されていますから、それを大事に、絵本に書かれているまま読み聞かせてあげてください。5歳ぐらいになると、『大きなカブ』のような、くり返しの文章を好むようになります」年齢によって楽しみ方が少しずつ変わってくるのですね。どの年齢にも共通して大切なポイントは、お子さんのリズムに合うように、語りかけるようにして読み聞かせることだそうです。1冊の絵本をじっくり読み込むのと、たくさんの絵本を読んで多くの語彙に触れるのとどっちがいい?「語彙を得るために本を読むのではありません。本というのは、親子で手を取り合って入っていく世界なのです。親も楽しみながら、真心をこめて読んであげてください」内田先生は、絵本の持つ力について次のお話をしてくださいました。「ベッテルハイムという児童精神科医の病院に、注意欠陥・多動性障害の子どもが入院していました。遊戯療法や箱庭療法など、さまざまな治療を施しましたが、症状は軽くなりませんでした。あるとき、ベッテルハイムが絵本を持って病室に入ると、その子はパッと絵本を見ました。ベッテルハイムが『読んであげようか』と言うと、ふだんは少しもじっとしていられない子が、動かずにじっと絵を見つめお話を聞いていたのです。次の日、ベッテルハイムが来る時間が近づくと、その子は入り口を見ていました。ベッテルハイムが来ることが楽しみだったのでしょう。ベッテルハイムが来て『絵本を読んであげようか』と言うと、その子は数冊ある絵本の中からまた同じ絵本を選びました。30回くり返したそうです。30回読んであげたら、やっと次の本に興味を持った。つまり、30回かけてその本の栄養を吸収しつくしたということです。絵本には栄養があります。十分に味わわせてあげてください。子どもは何度でも『読んで』とせがみます。『昨日、読んだわよ。違うのにしましょう』ではいけないのです」子どもが求めている限り、その本を読み続けてあげるのがいいのですね。親子で絵本を楽しみながら、大切な「見えない力」と豊かな心を育んであげましょう。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2016年01月02日テレビと現実の違いを判断できる子に必要なこと の続きです。本連載もいよいよ最終回。今回は、「どうしたらメディアの情報に振り回されない子どもに育てられるか」についてお話ししましょう。テレビからの情報を鵜呑みにさせないために今まで見てきたように、テレビはウソではないけれど、情報をうまく利用しているという側面を持っています。そうした面に関して、最近は批判も出てきています。たとえば、子役のタレントや俳優を利用して、テレビを見ている子どもたちに、むやみにあこがれを抱かせるのはどうなのかという意見があります。芸能人として小さな頃からスポットライトを浴びることがすべて悪いとは言いませんが、中学生や高校生ぐらいの大事な時期に、テレビなどにずっと出演しているのを見ると、中には「学校や勉強は大丈夫なんだろうか」と心配になってくる人もいるでしょう。勉強ができることや高い学歴があることが人生を決定づける世の中でもなくなってきていますし、そもそもよその家庭のことなので、そこをとやかく言うのは余計なお世話かもしれませんが、テレビを通じてそうした子役タレントを見ていると、数年後にどうなっているのかが心配になってくるという意見は少なくないようです。また、そうしてスポットライトの中心に立てていらればまだしも、その後ろには数多くのそうでない子どもたちがいます。幼いうちからアイドルになるためにオーディションを何度も何度も受けている子どもの話や、アイドルのやることなすことを次から次へと盲目的にまねすることに熱中しているような子どもの話を聞くと、そうした子どもは将来どうなってしまうのかと、やはり心配になります。なぜなら、自分で情報を選択するすべを知らないように思えるからです。親自身が情報を鵜呑みにしていないか、問いかけ直してみよう現代は高度に情報化が進展している社会です。必要な情報を早く的確に得て、それを利用することが必要不可欠な世の中になっています。そういう社会であるからこそ、情報の洪水の中から必要な情報をより分け、正しい形で選び取ることが大事になってきますし、得た情報を鵜呑みにするのではなく、自分なりに分析検討できる能力が重要になってきています。情報に接した時に、それに対して批判や検討を加えることもなく、ただ鵜呑みにするような癖が付いてしまうと、何かあった時に自分で判断を下す能力が育たなくなってしまうおそれもあるでしょう。最終的には情報に押し流され、流行にのせられてうまく操られてしまったり、本来の自分というものを見失ったりすることにもつながりかねません。当然ながら子どもたちには、こうした情報の取捨選択について経験が不足しています。このため、情報をどのように取り入れ、それに批判を加えて自分なりの見方を確立するかということを親は子どもに教える必要があります。そのためには親が情報の取捨選択をできなければなりません。まずは親自身が情報媒体の言うことを鵜呑みしていないかどうか自身に問いかけ直してみることが必要になってくるでしょう。(子育ての達人)
2015年12月31日みなさんは、お子さんがお友達をつくる力について気になったことはありませんか?「うちの子は、内弁慶。家では、言いたいこと言っているけど、幼稚園や保育園・学校では、ほとんど友だちがいないし、自分からも話しかけていない」「なんだか、友だちから言われっぱなしで、自分の思っていることは、言葉にできていない気がする」そんなふうに、お子さんの友人づくりの力について心配しているお母さんは少なくありません。子どもたちの約8割は、小3になり自然と「ふつうに友だちをつくることができる子」になっていくのですが、2割くらいは、小学校や中学校で不登校になってしまうのです。では、どうすればいいか。答えは一つ。できるだけ、早いうちから、同世代や少し上の子どもたちとの遊ぶ関係を体験する機会をつくっていくことです。私たちカウンセラーのもとに、不登校になってやってくる子どもは、「大人とは仲良くなれるけど、同じくらいの子ども同士の関係は苦手」という子が圧倒的に多いからです。しかし、「同じ年や少し上の子どもと遊ぶ体験」をつくる機会をつくりたくても、なかなかつくれない、と多くのお母さんは、悩みます。そして、そんな「同じ年や少し上の子どもと遊ぶ体験」を与える貴重なチャンスが、お正月にやってくるのです。兄妹の少ない今、いとこと関わることは人間関係を育てるのに最適な環境です。私の娘もそうでした。2歳のころ、福岡の実家に帰省した際、少し上のお姉さん、お兄さんと遊んでもらっているうちに、わずか2、3日のあいだに、娘のボキャブラリーが驚くほど、増えたのです。それまで、単語をいくつか並べることが多かったのが、「~はね、~なのよ」と主語と述語を明確にして話すことが途端に増えたのです。こんな短期間のうちに、これほど、手に取るように、子どもの発達の様子がわかることはめったにないので、さすがに驚きました。いとこのお姉ちゃんとの会話の中で、お姉ちゃんたちがよく使っていた表現を模倣して身につけたのでしょう。おそらく、同じように保育園で少し上の子どもたちとのかかわることで、娘はいろいろなことを学んでいることでしょう。子どもの数の都合で、娘はある年、「数カ月から1才年上の子ども」たちといっしょのクラスになって、毎日を過ごしています。この「少しだけ上の子どもと遊ぶ体験というのが、子どもの知的発達にとって大きな効果があることが発達心理学の成果として言われています。知的発達ばかりではありません。社会性の面「少しだけ上の段階」にある子どもとのやりとりが刺激となって、発達がワンステップ上昇していくのだと、発達心理学では、考えています。「少しだけ年上の子どもたちといっしょに生活体験を重ねる」ことが、子どもにとって最大の成長の機会になります。年齢の近い兄弟姉妹がいる時、弟や妹のほうが、言葉の習得も社会性の獲得も早いとよく言われることがありますが、あれも、理に適ったことです。オリンピックでメダルをとる選手にも、第一子よりも第二子や第三子が多いのです。それも、お兄ちゃん、お姉ちゃんを見ているからかもしれません。忙しい毎日。正月に、地方の実家に帰省するのも面倒くさいという方もいるかもしれません。しかし、私たち自身の子ども時代を振り返ってみると、どうでしょう。盆や正月を父や母の実家で過ごし、全国から集まってくるいとこたちと遊んだのが、何か、とても大切で、懐かしい思い出になっている方も少なくないのではないでしょうか。さらに、いとこたちとの遊びを絶えずあたたかく見守ってくれる祖父母や叔父、叔母など、大勢の大人たちに支えられ、見守られている感覚を持つことができたことも、私の子どもの折の成長にとって大きな意味を持っていたように思います。正月だけに限らず、「少しうえのいとこと遊ぶ体験」は、大きな成長のチャンスになります。その体験が、将来不登校になるのを防ぎ、友人作りや恋愛、結婚、職場での人間関係作りなどに、たいへん役に立つのです!(諸富祥彦)
2015年12月29日「子ども心がイマイチ理解できない……」と感じたことはありませんか? 特に育児中のお母さんやお父さんは、赤ちゃんや子どもの心をもっと知りたいと思っていることでしょう。今回の精神科医のゆうきゆう先生の著書『子育てがもっと楽しくなる子どもゴコロの心理学』(KKベストセラーズ)では、心理学を使って子どもの内面を分かりやすく説明しています。その一部をご紹介しましょう。■子どもを叱る5倍ほめることが大事心理学的には、叱るよりもほめる方が学習効果を期待できるようです。叱ることは、子どもの精神衛生や発達にはあまりよい影響を与えません。子どもに物事を教える場合は、叱るのではなく、ほめながら学ばせるのがよいでしょう。1つ叱ったら5つほめるくらいがちょうどいいあんばいのようです。意識的にほめる回数を増やしていけば、子どもの心も安定してきて、叱られたときの態度も少しずつ変化してくるのかもしれませんね。■まわりの子と比較して叱るのはNG一番いけないのは「まわりと比較して子どもを叱る」ことです。誰かと比較するのは、大人でも気持ちいいものではありません。子どもの場合も同様で、くらべられて叱られると心を深く傷つけてしまいます。その後の人生にも影響してしまうような、大きな劣等感を植えつけてしまう恐れもあるようです。もちろん、ほめる場合もまわりとくらべた表現はよくありません。他の子とは比較せず、その子自身のよいところをそのままほめてあげるのがよさそうです。■ダメな理由を子どもにも理解させよう「ダメ!」「なんでそんなことするの!」などと頭ごなしに叱っても、子どもは「なぜダメなのか」を理解できません。また、怒りをぶちまけるような感情的な叱り方も子どもにとってよくないようです。叱るときは落ち着いて「なぜダメなのか」理由を必ず伝えることが大切。また、人格を叱るのではなく、その子の行動に焦点を当てて叱るということも重要なポイント。叱った後に子どもがよい行動をしたら、笑顔でたくさんほめてあげましょう。子どもは自分がした行動がほめられると、うれしくなってまたその行動を繰り返すようになるようです。子どもがよくない、危険なことをしたら、叱ることはあるでしょう。しかし、頭ごなしで叱るのではなく、正しい叱り方のポイントを押さえれば、子どもだってよいことと悪いことの区別がついてくるはず。*その他、この本では大人が疑問に思う、赤ちゃんから小学生までの子ども心や気持ちを代弁してくれています。子育てに悩むお母さんお父さんは、読むだけで気持ちがラクになることでしょう。心理学的な子育てアドバイスが欲しい人は、ぜひ手にとってみてほしいと思います。(文/齊藤カオリ)【参考】※ゆうきゆう(2015)『子育てがもっと楽しくなる子どもゴコロの心理学』(KKベストセラーズ)
2015年12月03日早期英語教育はデメリットが多いというお話を、 前回 ご紹介しました。それでも、「子どもにキレイな発音を身につけさせたい。そのためにはやっぱり幼いうちから英語教育を始めるのがいいのでは?」と考えるママもいるようです。本当にそうでしょうか。子どもの言語習得や発達心理について研究を行っている内田伸子先生にお話を伺いました。赤ちゃんは、発音の違いを聞き分けられる日本人は「R」と「L」の発音が苦手で、聞き分けることもできない人が多いといいます。ところが、赤ちゃんは「R」と「L」の違いを聞き分けることができています。「赤ちゃんは『バ』と『パ』を聞き分けているか、という実験をしました。赤ちゃんに『バーバーバーバー』という音を聞かせたあと、『パーパーパーパー』という音を聞かせると、おしゃぶりを吸う速度が変わりました。音が変わったと気づいたのです。同じように、『R』と『L』は違う音だとわかっています」赤ちゃんの耳はすごいのですね。「ただし、『R』と『L』の違いを聞き分けられるのは、生後12ヵ月までです。日本語に毎日触れている赤ちゃんは、1歳を過ぎると『R』と『L』は同じ音だと思うようになります」1歳ごろになると赤ちゃんの言語聴覚が固まり、日本語だけを聞き分けるように特化していくのだそうです。CDやDVDでは英語力は身に付かない「じゃあ、0歳のうちから英語のCDやDVDの音声を聞かせればいいんじゃない?」と思うママもいるでしょう。ところが、それではダメなのです。生活にかかわりなくメディアから一方的に流れる音声は、赤ちゃんにとって雑音でしかありませんから、発音の聞き分けや英語を身に付けることには役立ちません。それどころか、長時間DVDを鑑賞させると脳が萎縮し、知能が低下するという怖いデータもあります。「心配しなくても、発音は後から覚えることができます」と内田先生は言います。外国語を聞いたり話したりするときは、母国語と別の言語聴覚を使っているふつう、言葉をコントロールしているのは左脳です。ところがバイリンガルの人は、音楽を聞くときに使う右脳の音楽聴覚で、外国語を聞いて話しているのだそうです。「絶対音感は4~7歳、相対音感は11~12歳ころまで成長していきます。つまり中学1年生になる頃までなら、音楽用の耳を使って、ネイティブに近い発音を身につけることができるということです。大人になってからでも、訓練次第でネイティブ並みの発音に近づくことができますよ」本当に使える英語を身に付けるには、どうすればいいのか「最近、しきりに言われているのが、二言語相互依存説です。ひとつの言語の土台をしっかり築き、考える力を養っておけば、二言語目は文法や発音や表記体系が違ってもすぐに習得できるというものです」言い換えると、母国語である日本語が確立していなければ、英語を覚えることは難しいということのようです。「そもそも大切なのは発音ではなく、話す中身です。伊藤ゆかりさんという通訳者の方が、朝日新聞の『論壇』(2000年8月8日)で次のようなご意見を述べられていました。『マンデラ首相の演説に私たちが感動するのは、これは英語の発音ではなくて、その中身であり、マンデラ首相の業績であり、考え方なんだ』」たしかにその通りですね。これまでは小学校5年生から必修だった英語が、3年生からに早まることが決定しました。2020年からは、いやおうなしに8歳から英語の勉強を始めることになります。それまでに、まずは子どもの日本語の力を鍛え、考える力を養っておきましょう。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年12月01日自分の子どもが大人になったとき、「勉強はできるけれど、就職できない」「就職したけれど、仕事がつらくて病気になりそう」「収入は高いけれど、友だちがいなくて孤独」などという状態にはなってほしくありませんよね。子どもが将来、幸せになるためには、どんな能力が必要なのでしょうか。子どもの言語習得や発達心理について研究を行っている、内田伸子先生にお話を伺いました。子どもが幸せに生きるために必要な創造力は、生後10ヵ月から育っている「生きていくうえで大切なのは、創造的想像力です」と内田先生は言います。創造的想像力とは、知識や体験から何かをイメージし、そこからまた新しい何かを生み出す力のことです。「子どもの想像力が働き始めるのは、生後10ヵ月ごろからです。この頃にはイメージが誕生し、『見立て遊び』や『延滞模倣』が見られるようになります。見立て遊びとは、見ているものとは別のものをイメージして遊ぶことです。たとえば、つみきを車に見立てて動かしますよね。延滞模倣とは、見たり聞いたりしたことをイメージとして頭の中に入れ、時間が経ってから思い出してマネをすることです。たとえば、お母さんがブラシで髪をとかしているのを見て、あとから自分の髪にブラシを当てたりします」1歳に満たない早い時期から、子どもは遊びの中で想像力を発揮しているようです。「想像力」は「生きる力」になる「想像力が豊かな人は、生きる力が大きいと思っています」と内田先生は言います。そう思うきっかけになったのは、ユダヤ人医師ヴィクトール・フランクルの著作『夜と霧—ドイツ強制収容所の体験記録』(みすず書房、1961年)を読んだことだったそうです。「フランクルは第二次大戦のときにドイツ・ナチスに捕えられ、強制収容所でつらい体験をしました。囚人たちは水のようなスープとパンのかけら一個で強制労働させられ、体が弱ってくると毒ガス室に連れて行かれる。そんな過酷な状況の中で生き残ることができたのは、想像力の豊かな人たちだけでした」体力のある人ではなく、場合によっては繊細とも思える想像力の豊かな人たちが生き残ることができたのはなぜでしょうか。精神的な自由が人生を豊かにする「創造力の豊かな人は、過酷な現実の中で精神的に破壊されずにすみました。想像力を働かせることで、精神の自由を守り、目の前の悲惨な状況から内的な豊かさへ逃れることができたのです。人間には想像力がある、自由意志がある、それが生きる力になるのです」強制収容所でなくとも、社会には厳しい現実がたくさん待ち受けています。つらいことに直面したとき、想像力によって乗り越えられるということなのですね。同時に、想像力は自由で豊かな心を育み、相手の気持ちを思いやったり、新しいものを創造したりする力にもなります。たしかに、生きていく上でもっとも大切な力かもしれません。子どもの想像力を育むためには、どうすればいい?「想像力を育てるには、遊びが一番です。子どもが泥だんごを『ハイ』と差し出したら、『いただきます』と受け取りましょう。『このお団子にはあんこが入っているのかな』などと言ってみてください。『こっちはクリームが入っているの』『こっちはチョコレート』と想像の世界が広がっていくことでしょう」おままごとや泥んこ遊び、お絵かきなど、子どもがやりたがる遊びを自由にやらせてあげることが、想像力を育むことにつながるようです。ときには、パパやママも一緒に子どもの想像の世界を楽しみ、子どもの想像力をどんどん膨らませてあげてくださいね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学—ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年11月27日子どもの反抗心には、2つの種類がある反抗期などに子どもが親に示す反抗的言動には、実は2つの種類があります。ひとつは「自立したい」という心からくるもの。もうひとつは、自立したい云々とはまったく関係なく、単純にわがままな思いから出てきているものです。自立心とは関係のない反抗=わがままを子どもが示したときには、まずもって親が子どもに本気になって相対するということが、大切です。わがままによる反抗は許さない、パパもママも本気だぞ、ということを、子どもにはっきりとわからせる必要があります。こうした点について、幼い頃に子どもに対してきちんと相対しておかないと、子どもは何歳になっても自立できなくなってしまいます。そもそも、こういった自立心とは関係のない反抗というのは、それまで子どもがわがままを言っても、親が見逃してきたからこそ発生するものなのです。思い当たる節がある方は、今まで子どもを甘やかし放題で育ててきていなかったかを振り返ってみてください。たとえば、子どもがおもちゃをしつこくねだってきた場合、「買わないとしつこいから」という安易な理由で、「値段も安いし、まぁ、いいか」と買ってあげてはいなかったでしょうか。そんなふうにして、子どもが欲しいといったものを言いなりになって与えていると、その子どもは何かを「我慢する」という考え方ができない子どもになってしまいがちです。何かをしたいと思った時、本来ならばそれを我慢して、やるべきことをやらねばならないような場面であっても自分のしたいと思う気持ちを制御することができなくなってしまうのです。何かをしたい、何かが欲しいという衝動を我慢するというのは、幼い頃から、日々の生活の中で実際に我慢をした経験がないと身につきません。しつけというのは、子どもを罰するということではなく、このような「我慢の経験を通して、感情のままに行動したり、衝動的に行動したりしないように教えていく」ということなのです。「体罰はしつけではない」と言われる理由とはいえ、厳しく子どもをしつける必要があるからといって体罰を使うのは良くないことです。しつけと称した体罰を日常的に受けて大きくなると、その子どもは「自分の意志を相手に通すには、暴力を使うと効果的」という間違ったメッセージを受け取ってしまいます。このため、しつけをしていて叱りつけた時に、子どもが言うことを聞きそうにない場合であっても、決して手を上げずに、落ち着いて言って聞かせるようにするべきです。そのようにするには親の側の根気や我慢も必要になりますが、本当の意味で自立した人間に育てたければ、避けては通れない対応だと言えます。子どもの自立心を育てるためには、体罰のほかにもしないほうがいいことがあります。たとえば、子どもに対して何かをさせようとする時に、命令形の言い方(「○○しなさい」「○○しちゃだめ」)を頻繁にするのはよくありません。こうした強い言い方でばかり行動を指示されていると、子どもは自分で何かを考えたり判断したりすることができなくなってしまう傾向があります。当然ながら、最初のうちはある程度は仕方ない部分もあります。子どもの判断力では、一から十まで任せきりにするのが心配なのは当然です。それでも命令のような言い方ではなく、子どもと話しながら、共同でどうしたら良いかを考えていくのが理想的なあり方です。また、子どものものの考え方は系統立っていなかったり、自己中心的であったり、幼稚で荒唐無稽だったりするかもしれません。だからといって、子どもが考えたことを完全に否定するような言動をしたり、馬鹿にしたりしてはいけません。子どもの考えた結果に問題があるのであれば、どうしてそんなふうに考えが進んでしまったのかということを、子どもと一緒になって話し合い、また、そうした考え方の何が問題なのかということをじっくりと話してあげることが大事なのです。(子育ての達人)次回は最終回、子どもをわがままに育てないための押さえるべきポイントを紹介します。
2015年11月20日日本人は周りと同じであることに安心感を抱く傾向があります。しかし、人と同じであるということは、個性が良くも悪くも没している状態だと言えるでしょう。好きな人の心をつかみたいのなら、自分の個性を魅力的に表現していく必要があるかも!?そこで、周りとは一線を画する魅力的なあなたになる方法について、男性からのアプローチが絶えない素敵な女性たちに聞いてみました。■1.嫌われることを恐れないで「人と同じである必要なんてないと思う。それって男性ウケも悪いよ。だって、周りと同じだったら、その人の魅力がまったく伝わってこないじゃない?私は周りから嫌われることを恐れずに、自分の意見はしっかり主張するようにしてる。その方が自分に合う男性からアプローチされるようになるよ」(26歳/美容師)周りの目を気にしてばかりいると、自分らしさが消えてしまい、男性からも注目されなくなってしまうかもしれませんね。それよりも、嫌われることを恐れずに、自分の意見を主張していくといいでしょう。そうすれば、あなたの個性が魅力として男性に伝わりやくなるはずです。■2.着たい服を着る「服装やメイクはその人の自己表現のひとつだと思うんだ。私は自分の好きな服を着て、その日の気分に合わせたメイクをするようにしている。そうすると、気分が全然違う!女性に生まれた特権だと思うんだけど、気分がパッと明るくなるの。その効果なのか、男性から“いつもキラキラしているね”と言われることが多い」(29歳/デザイナー)服装やメイクによって、その日の気分はだいぶ変わりますよね。明るい気分になれば、おのずと、その人の個性が輝き始めるものです。今日からあなたも服装とメイクを自由に楽しんでみませんか?その日その日を気分良く過ごせば、意中のあの人も振り向いてくれるかも?■3.無理をしない「仕事でもプライベートでも無理をしている人って、それが表情や雰囲気に出てくる。そうなると、疲れている人に見えちゃうから、男性からも敬遠される。私は人生を楽しむことをモットーとして生きているから、決して無理はしない。疲れたら休むし、1日寝ていたい休日はとことん寝ている。それが男性からすると“猫みたいでかわいい”みたい」(25歳/歯科助手)頑張ることが美徳だと幼い頃から教え込まれた人も多いでしょう。でも、無理はよくありません。その人の魅力を消してしまうことすらありますから・・・。それよりも、自然体で無理なく自由に生きていた方が、男性から余裕がある女性だと思われて、アプローチされる可能性も高まりますよ。■4.欲求に正直になる「男性の前だと少食になる女性っているけど、あれは明らかに逆効果だと思う。私は自分の欲求を隠すのは損だと思っていて、たとえ好きな人と食事に行ったとしても、食べたいものを心ゆくまで食べる。欲求に関しては相手に遠慮しないの。そのかいあってか、食事に行った後、好きな人が振り向く確率が高い」(28歳/営業)欲求に素直に従う女性ってどことなく野性的で男性も魅力を感じるのかもしれませんね。また、自分の欲求に素直だと、裏表のない性格だと思われ、信頼されるというメリットもあるでしょう。周りと同じように自分の欲求を抑えるのではなく、思い切って開放するのもひとつの手だと言えます。■さいごに周りと一線を画する女性になるためには、開放してあなたらしくどこまで振る舞えるかがポイントとなります。とはいえ、最初は周りの目が気になってしまう人もいると思うので、まずはちょっとした自己表現から始めてみるといいでしょう。(羽音/ライター)(ハウコレ編集部)(黒田真友香/モデル)(柳内良仁/カメラマン)
2015年11月14日おちゃめで心優しいおばあちゃんが家族の前から突然姿を消し、仲良しだった孫が彼女を探す旅に出る映画『愛しき人生のつくりかた』が、2016年1月より公開される。フランスでは半年以上のロングランヒットを記録し、100万人を動員した本作から、予告編映像が到着した。パリの小さなアパルトマンに暮らすマドレーヌは、クリスマスを控えたある日、最愛の夫に先立たれた。3人の息子を育て上げ、ささやかだけど充実した人生を過ごしてきたマドレーヌは、ひとりになって初めて、ゆっくりと自分の人生を振り返り始める。一方、中年の危機を迎えた息子ミシェル、小説家志望の夢見がちな孫ロマンは、平凡な毎日を生きていた。そんなある日、マドレーヌが突然パリから姿を消した――。自らの人生を振り返るため、家族の前から姿を消したおばあちゃんと、その息子と孫を軸に、それぞれの人生がもう一度輝きだすまでをユーモラスに、そして感動的に描いた本作。原作はフランスで35万部のヒットとなった人気作家ダヴィッド・フェンキノスの同名小説。主人公の “夢を追う”おちゃめなマドレーヌ役には、現在86歳のフランスの国民的歌手アニー・コルディ、不器用で頼りない息子を『仕立て屋の恋』(’89)の名優ミシェル・ブランが演じている。解禁となった予告編は、優しい音楽に乗せて、人生の転機を迎えた祖母と孫、そして息子に降りかかる突然の出来事を切り取り、出会いと別れを通して新たな一歩を踏み出す3人の物語を凝縮。パリとノルマンディーという対照的な美しさを放つ風景が心に残る映像となっている。パリの3世代の家族の人生を、いくつかの愛おしいエピソードで紡いだ本作は、シャルル・トレネの名曲「残されし恋には」にのせ、巨匠トリュフォー監督にささげたオマージュにもなっている。それぞれが抱える将来への不安と家族の問題を、時にリアルに時にコミカルに描き、観た後に家族の声が聞きたくなる温かさを放つ感動作を、まずはこちらからご覧あれ。『愛しき人生のつくりかた』は2016年1月よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月06日キャラクターケーキ専門店「あにしゅが」(運営:つかさ製菓)では、11月7日にTVアニメ『冴えない彼女の育てかた』の2015年限定クリスマスケーキを発売する。ケーキに使われているイラストはサンタ衣装に身を包んだ人気キャラクター、加藤恵と霞ヶ丘詩羽が描かれており、2種類から選ぶことができる。また特典として直径約19cmのクリスマスプレート(陶器製)が付属。さらにオリジナルデコ箱も用意される。価格は各4,980円(税込)。予約受付は11月7日(土)20時より、通販サイト キャラクターケーキ専門店「あにしゅが」にてスタート。商品の配送は12月19日(土)~12月25日(金)の期間となる。(C)2015 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA 富士見書房/冴えない製作委員会
2015年11月06日子供が留守番ができないのには理由がある の続きです。子どもが自らやろうとしたらやらせ、褒め、励ます日本の大人に「いい子とはどんな子どもか」というアンケートを取ると、昔も今も変わらず「素直な子」「親の言いつけに従う子」といった答えが上位に上がってきます。しかし、他の人から言われるまま、唯々諾々(いいだくだく)と従うというのは、果たしていいことなのでしょうか。いい大人になっても、「あれをしろ」「これをしなさい」と、誰かに指示命令をされないと何もできないという人が増えてきています。要するに自立心、自主性というものが育っていないわけですが、これは幼い頃から親にあれこれと世話を焼かれ、学校生活では校則や教師の指導にがんじがらめにされた結果ではないのでしょうか。そんな状態では自立しようとする気持ちも自主性も育たなくても当然です。こうした傾向は、現在子育て中の親世代にも見られます。中には、子育ての電話相談などに何度も何度も電話をかけてくるような親もいます。「育児書にはこれこれこういうふうに書いてあるけど、うちの子はその通りにしない。うちの子は大丈夫だろうか?」といったような内容の相談が多く寄せられています。子どもは1人ひとり違っており、育児書に書いてあるのはあくまで平均的な事柄であるという判断ができず、不安に駆られて相談をしてくるのではないかと思われます。核家族化が進み、身近に子育てについてアドバイスをもらうこともできずに不安の中で子育てをしているという事情はあるかと思いますが、そこを考慮に入れても自分で物事を判断したり決めたりする経験が圧倒的に足りないのだろうと思わざるを得ません。概して、親が子どもに求めることといえば、「ちゃんと」「すぐに」「他の人と同じように」ものごとができるようにということでしょう。子どもにそんな行動を求めるため、何度も教えたり一定の枠の中にはめこんだりしてうまくできるように工夫するわけです。そうはいっても子どもはまだまだ考え方も幼く、身体も器用には動かせませんのでうまくいかないことも多いでしょう。子どもが何かをうまくやれないというのは、そうした活動をした経験が乏しいからです。このため、子どもにはとにかく経験をたくさん積ませるということが大切になってきます。経験を積めば、最初はうまくできなかったことでもどんどんとうまくできるようになっていきます。従って、子どもが自ら考えて自分から何かをしようとしたような時には、親はなるべくそれを邪魔しないでやらせてみるようにしましょう。そして、失敗したことを責めたりしないことが大事です。子どもは失敗を重ねることによって成長していくのですから、失敗しても別に構わないのだ、というとらえ方をし、自発的に何かをしようとした点をクローズアップして褒めてあげるようにしましょう。そして次はこうすればうまくいくよと助言をし、次はうまくできるといいねと励ましてあげてください。子育てをする時には親の忍耐力も試されるのです。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・ その2 ・ その3 ・ その4 ・ その5 ・その6(最終回)
2015年10月07日過度な親の干渉が、忘れ物の多い子供を作る の続きです。お留守番小学生になってもまだ1人でお留守番するのを嫌がる子どももいます。それをわがままと断じてしまえばそれまでですが、子どもなりに1人でお留守番するのが嫌な理由があるはずです。そうした理由に目を向けずに、子どもに無理矢理お留守番させたりしても問題の解決にはなりません。まずは、その子どもがなぜ1人でお留守番ができないのかをつかむことから始めましょう。もしかすると、1人でお留守番をしているときに泥棒が来るかもしれなくて怖い、と考えているのかもしれませんし、1人の時に誰かが来たらどうすればいいんだろう、と不安なのかもしれません。そういった子どもの不安に対して、「鍵がかかってるから泥棒は入って来れないし大丈夫よ」であるとか、「誰か来ても出なくていいわよ」などと言ったところであまり意味はありません。そういう子どもは感性が鋭かったり想像力が豊かなことが多く、「そうは言っても相手が窓やドアを壊して入ってくるかもしれない」などとどんどん怖くなってしまいがちだからです。いくら口で「怖くない」と言いきかせてもあまり効果はありません。どうしたって怖いものは怖いからです。こうやって怖がっている子どもを逆に励まして留守番させようとする親もいますが、これも逆効果です。親が期待や信頼をかけてくれているのに、怖くてどうしようもないということで、さらに自信を失ってしまい、自分はダメな子なんだと感じてしまいかねません。では、一体どうすればよいのでしょう。こういったケースの場合、叱ったり励ましたりしないで、まずは子どもが感じている怖さに親が共感してあげることが大切になります。子どもが感じているのは「不安や怖さ」ですから、親がそれに寄り添ってあげるのが一番なのです。「自分の思いを分かってもらえた」と感じることで、安心感を得ることができるからです。子どもの不安や怖さに共感を示したなら、次は「どうやればお留守番ができるのか」ということを、子どもと一緒になって考えるようにします。子どもと一緒に家中を回り、入り口や窓など鍵がかかっているかを全部チェックして回ってもいいかもしれません。その上で、「テレビやラジオを大きめの音でつけておいて、中に大人がいるんだぞということが分かるようにしたら、泥棒もはいってこないんじゃない?」といったふうに、子どもの不安を軽くできるような方法を示してみます。子どもがある程度、怖さを克服してきたら、まずはほんの数分のお留守番からチャレンジしてもらうようにするといいでしょう。たとえば親がゴミ捨てをしに行く数分間だけお留守番をすることから始めて、それができるようになったら今度は近くのお店に買い物に行っているだけお留守番をさせ、というかたちでだんだんと慣らしていくのです。もちろん、帰宅した後は子どもの不安を解消するために抱きしめてあげて、頑張りを褒めて感謝を示してあげるようにすることも必要です。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・ その2 ・ その3 ・ その4 ・その5・ その6(最終回)
2015年10月06日片付けを身につけさせたい時の手助けのポイント の続きです。忘れ物幼稚園に通い出したり、小学校に上がるようになると増えてくるのが忘れ物です。自分の子どもが、提出すべきプリントを忘れていたり、宿題をやるのを忘れたりすることが頻繁に起きるような場合には、子どもを叱りつける前に今までの子育てを振り返ってみてください。忘れ物が多い子どもがどんな子育てをされてきたかを調べてみると、親に過保護に育てられていたり、親が子どものことに干渉しすぎるきらいがあったりすることが分かってきています。親が子どもの世話をまめに見れば見るほど、子ども本人が自分で何かすることを考えたり、判断したりすることができなくなっていきます。親の言うことに従っていれば、自分が何もしなくても物事が片付き、子ども本人は何の判断もせずやり方に悩んだりすることもないからです。あるいは、子どもが何かをしようとする時に、親がきまって脇から口出ししたり、指図したりしては来なかったでしょうか。朝から晩まで「早く~しなさい」「~しちゃいけません」などと言われつけていれば、いくら子どもであっても嫌な気分になります。細かく言われることをいちいち真剣に考えていたら身が持たないので、適当なところで聞き流すという悪い癖を身につけるようになります。そのようなかたちで他人の話を話半分にしか聞かないような習慣が身についてしまうと、学校に上がってからも教師の話を身を入れて聞けなくなってしまい、成績が伸び悩むことにつながってしまいます。また、忘れ物をしやすくなるような悪い癖や習慣が出来上がっていないかチェックする必要もあります。たとえば、子どもがよく忘れ物をする場合、その日に学校に持っていったものをその日中に整理整頓し、次の日に必要なものをあらかじめ準備するということができているかどうかをチェックしてみましょう。帰宅後に、ランドセルをその辺に投げ出したまま遊びに行ってしまうような癖が付いていると、翌日の準備を忘れることも多くなりがちですし、子どもの代わりに親が時間割を揃えてあげていたら、その子どもはいくつになっても忘れ物をする子どもになってしまうでしょう。自分で揃えてランドセルに入れるのでなければ、どこに物が入っているのかも覚えることができません。他にも、机や本棚、部屋の内部がゴチャゴチャになってはいないでしょうか。必要な物がしまわれているはずのところが整頓されていなければ、次の日必要な物を探すのにも時間がかかりますし、見落としや忘れ物も起こりやすくなってしまいます。子どもが小学校に行くようになったら、自分に関することかたちで構いません。最初のうちはできなくてもあまり叱ったりせず、とにかく自分でやるという習慣をつけさせることが大切です。最初から上手にできなくとも、親が手を貸してくれないということさえ理解できれば、子どもは自分で何とかしなければならないということを理解し始めます。少々時間がかかっても焦らずに、少し離れたところから見守ってあげましょう。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・ その2 ・ その3 ・その4・ その5 ・ その6(最終回)
2015年10月05日自立させたければ、まずは目標を立てよう の続きです。早寝早起き近頃は、1歳ぐらいの幼児であっても遅くまで起きたままでいることが増えてきています。場合によっては、深夜と言えるような時間まで起きている子どももいるというから驚きです。子どもの成長という観点から見ればこれは由々しき事態と言えます。というのも、たとえ10時間の睡眠時間を確保できたとしても、「深夜0時に就寝し、明朝10時に起きるという10時間」と、「夜8時に床に就き、明朝6時に目覚める10時間」とでは、子どもの身体に与える影響、成長に及ぼす影響が大きく違ってくるからです。そして、子どもの身体のためには早寝早起きのほうがよいため、そうした良い生活習慣を身につけられるようにしてあげたいものです。朝、起床してから人間の頭脳がきちんと働き始めるまでには、およそ2~3時間必要であるとされています。つまり、ぎりぎりまで寝ていて、目覚めてすぐに登校したとしても、はじめの1時間目、2時間目ぐらいまでは脳がきちんと働いていない状態で授業を受けることになるのです。それに加えて、朝起きるのが遅いせいで朝食も抜いているようだと、さらに脳が栄養不足の状態でその時間帯を過ごすことになります。これでは集中力も出ませんし、学習効果も上がりません。このような状態にならないように、子どもが小学校に上がるぐらいになったら、自分1人で朝起きられるように頑張らせてみましょう。とはいえ、今朝まで親が起こしてあげていたのに明日からいきなり1人で起きるように、と言ってもうまくいくはずがありません。まずは子どもとの間で「朝1人で起きられるようになる」という目標を立てましょう。その上で、子どもと一緒にどうやったらそれができるようになるかを考えます。この時、子どもが主体となって努力することが大事になってきます。たとえば、まずは目覚まし時計を自分でセットするところからやらせてみてはどうでしょうか。小学校低学年ぐらいの子どもの場合、どうやってセットするのか親がやって見せて教えなければならないかもしれません。目覚まし時計はアラーム音が大きく、1回止めても数分後にまた鳴り出すようなタイプのものを選ぶとよいでしょう。そうやって工夫した上で、実際に1人で起きることができた時には、子どもが成し遂げたことを絶賛してあげてください。一旦早起きができるようになれば、早く眠るほうは割合すんなり身につきます。というのも、朝早く起きれば夜は早く眠くなるようになるからです。ここで注意したいのはお昼寝の習慣がある場合です。まだお昼寝をする必要がある小さい子どもの場合、お昼寝の取り方に一工夫しないといけません。子どもを夜早く寝かせたい場合、お昼寝は午後の早い時間にし、しかも長時間とらせないようにすることが大切です。どれだけ早起きしたとしても、日没近い時間帯に昼寝を取ってしまったら、夜は目がさえてしまいます。また、1日4~5時間も昼寝した場合も同様です。さらには、夜よく眠ることができるように、昼間に身体を動かすことも重要です。毎日1~2時間程度は外で遊ばせるようにしたり、散歩する時間を設けましょう。一昔前よりはましになってきましたが、日本企業の残業偏重の就労慣行が、父親が早く帰宅することを妨げています。このため、サラリーマンの父親が家に帰るのは毎日遅くなりがちで、子どもと父親が遊ぼうとすれば夜しかない、という家庭も多いことかと思います。最近は父親が育児に参加することをよしとする風潮があり、このこと自体はよいことなのですが、だからといって毎日夜遅くなって帰宅してから子どもとの時間を作ることまではしなくても大丈夫です。たまたま早く帰宅できた日であったり、休みの日に子どもとの時間を取れば済むことです。最後に、夜眠る前に子どもを興奮させるようなことをするのも控えましょう。何か良くないことをしでかしたからといって、ひどく叱るのもよくありません。また、子どもが早く寝ようとしないことに親が苛立ち、それを態度に出してしまうのも避けたほうがよいでしょう。子どもが眠る時間になったら、リラックスして床に就くことができるようにしてあげたいものです。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・その2・ その3 ・ その4 ・ その5 ・ その6(最終回)
2015年10月03日子どものために手間暇をかけていろいろと世話を焼くことこそが親の役割で、子どもに愛情を示す方法だ、というような考え方をしている親は結構たくさんいます。しかし、これはある意味では間違った考え方で、そのようにしていると子どもの自立心の芽を摘んでしまうことになりかねません。子どもの自立心を育んでいくためにはどうすればいいのかについて見ていきましょう。自立させたければまずは目標を立てることから大人である親から見ると、子どもは危なっかしい存在に見えるものです。特に小学生以下の子どもの場合、まだ幼いためにいろいろと心配になってしまうものかと思います。そうすると、いきおい「こうしなさい」「そういうことをしてはだめ」といったように、命令口調になってしまうことが多いものです。しかし、親が何かにとなく手を出し口を出して育ててしまうと、何かをする時には誰かに指図されないと動けない子どもであったり、誰かにいろいろと手伝ってもらわないと自分1人では何もできない子どもになってしまいかねません。たとえば、小学校に入り、次の日の時間割に合わせて教科書やノートを準備するのは子どもの毎日の日課ですが、常に親が手伝ってしまったりすると、何かを忘れていった時に子どもがそれを自分のミスだと考えなくなってしまいます。それが「自分のしなければならないことだ」という考え方が育たないため、忘れ物をしても親のせいにしてしまい、次は気をつけて準備するようにしよう、といった考え方に至らないのです。子どもが死ぬまで親が面倒を見られるのであれば良いのかもしれませんが、普通、子どもより長生きできる親はいません。ですから、自分の子どもが親の手を離れて自立することができるようにしつけをすることが必要なのです。一方で、現代は昔のように子どもの数が多かった時代とは違い、ずっと少なくなった子ども1人ひとりを大事に育てるという子育てに変わってきています。家にいる子どもの数が少ない分、親の目が1人ひとりの子どもに行き届きすぎてしまうのです。そうなると、大人よりも何事もうまくできない子どものやることを見ていると、思わず手助けしたくなってしまうというわけです。小学校などでは、教師が次にすべきことを指示してくれるだけでなく、毎日忙しいカリキュラムをこなさねばなりません。このため子どもたちは次に何をするか、何をしたいかという考えを抱くことなく毎日の学校生活を送ることになります。従って、自分で考えられる子どもに育てたいのであれば、家の中でそうした環境を与えてやる必要があるのです。自分の子どもに自立心を持たせたいのであれば、まずは何か目標を立てるように導きましょう。「あることを、この日までに、1人でできるようになる」というような目標にするとよいでしょう。目標を立てさせたら、最初から「1人でできる」わけもないので、まずは子どもと親が一緒になってプランを立てます。どのようにすればその目標を成し遂げられるかを考えるのです。この時、親が主導するのではなくて、子ども自身に考えさせるようにします。親は「どうやったらできるようになるかな?」という具合に子どもの考えを手助けし、横からヒントを出したりして子どもの自主的な思考を促すようにします。その上で、計画がスタートして子どもがだんだん上手になりはじめたなら、それに反比例して親が手を出す部分を減らすように工夫します。「今できないことをできるようにしよう」というわけですから、最初のうちはできないのが当然です。あまり焦らず、目標の期日までにできればいいのだとゆったり構えて見守るようにしましょう。子育てについてはなんでもそうですが、親に必要なのは我慢することです。親は子どもの傍らに控えて、子どもの成長を信じてじっと我慢して見守るということが必要なのです。どんな事柄について目標を立てたら良いのか、それぞれに親ができる手助けにはどんなものがあるのか、次の回からいくつか例示してみたいと思います。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・その1・ その2 ・ その3 ・ その4 ・ その5 ・ その6(最終回)
2015年10月02日女子飲みトークで格好の酒の肴になるのが「彼氏or夫のグチ」なのは、ここイタリアでも同じ。ある時、ルパン三世(コレクション多数)が大好きなご主人を持つ知人が、「いま夫とモメてるのよね…」とグチっていました。やっと買ったふたりの家に「ルパン部屋を絶対作る!」と言い出したそう。もちろん彼女は猛反対ですが、すでに計画は着々と進行していると嘆いていました。男性が見せる子供っぽさは、イタリアのほうがうわてを行く場合もあります。その究極が「マンモーネ(超マザコン男)」と言われる、何一つ自分でやらない・わがまま放題なタイプ。そこまで行かずとも、パートナーが見せる少年のような一面に、振り回されてしまう女性も少なくありません。今回、イタリア女性の「お子様彼氏のさばき方」についてご紹介します。 1.「かまって」攻撃を回避高校生のときからつきあい始め、かれこれ20年近く一緒にいるカップルがいます。数年前から同棲を始めたのはいいのですが、問題がひとつ。それは「四六時中ベタベタしたがる彼」だったそう。銀行マンでクール、趣味はウィンドサーフィンと「上から下まで都会的なタイプ」だと思っていただけに、「拾って来たばかりの猫みたいに離れたがらないのには驚いた」と語る彼女。怒りが頂点に達したのは「寝るときもしがみつかれた。身体を合わせて眠るのはいいんだけど、窒息しかけた」とき。謝る彼を尻目にバスタブに布団をしいて寝たこともある、と苦笑していました。そんな彼を落ち着かせたコツが「家にいるときに、『お互いひとりで過ごすタイム』を設定した」ことだそう。夕食のあとかたづけが終わったあと、1時間だけ「同じ部屋で過ごすけれど、お互い別々なことをやる」ことに。彼女は次の日のスケジュール管理と日記をつけていました。資格の勉強を始めた彼は、それがきっかけで新しい仕事を開拓することに成功。今でも「ひとりタイム」は実行中で、彼のほうが真剣に何かやっていることが多いとか。 2.コレクションを有効利用レゴブロックマニアの彼を持つ知人女性は、「最初のうちは自分もけっこうはまってた」と語っていました。つき合い始めた4年ほどは、レゴのサークルイベントやおもちゃ屋のはしごなどで週末が埋まっていたそうです。そんな彼から「将来のために、一緒に住みたい」と同棲を提案され、うれしくて舞い上がった彼女でした。しかし「家を探し始めるにつれ、彼のマニア魂にだんだん違和感を感じてきた」と内心悩むことが多くなりました。そんな中、新居に引っ越したはいいものの、家具は全部レゴで作ると言い出した彼。「耐久性や安全性は本当に大丈夫なの? 地震が来た時ケガしたらどうするのよ!?」と彼女がキレて、大ゲンカに。「とは言え、30年以上もレゴのマニアな人にいきなり『マニアをやめろ』と言っても無理な話」と考え直した彼女。折衷案として「将来の子供部屋だけを、しばらくレゴ部屋にする。部屋に収まらないコレクションは処分するか、彼の実家へあずける」を提示し、なんとか彼を納得させました。3か月かけて彼が完成させたレゴ部屋は、隅々までレゴで埋めつくされ「彼のマニア仲間にも絶賛されたほどの出来」だったそう。部屋に入りきらなかったものはオークションにかけたところ、意外な高値で売れるものがあり、そのお金で足りない家具の費用を埋めあわせたとか。「不要になったコレクションを売れば、新しいコレクションの資金にできる」と気づいた彼。現在は、自分からコレクションの管理に励むようになっています。 行動に「少年っぽさ」が見えても許されるのは、せいぜい30代前半まで。歳を重ねるごとに大人としての振る舞いが求められるだけに、「許す・許さない」の見極めはきっちりとしておいたほうがよさそうです。「こんなはずでは」と現実に泣かされることのないよう、早いうちにこっそりチェックしてみては?
2015年09月28日先日お会いした女性の話です。とにかく雰囲気があたたかで話しかたも穏やか。後光すら射しているように感じる、「幸せオーラ」が漂ってくるご婦人でした。ところがお話を伺うと、過去にご本人の病気やご主人との死別を経験なさるなど、決して幸せ一辺倒ではない、波乱万丈な人生を生きてこられたかたでした。そんな大変なことを経験なさって、“なぜ自分ばかりがこんな目に”と思ったり、誰かを恨んだりしたことはなかったのですかとお聞きしました。すると、「悲しみはしましたが、そのつど“このことで神様は何を教えてくださるのだろう”と考えていました(※特定の宗教を信じているというわけではないとのこと)」「それと、私の母が昔から“つらい時こそおしゃれして、無理してでも笑顔でいなさい”と言っていたので、できるだけそうしていました。夫が亡くなったときだけはさすがに笑えませんでしたが、キレイにしていたほうが亡夫も天国で喜ぶと思い、おしゃれだけはなんとか心がけていました。そうしたら、確かに少しずつ状況が良くなってきまして色々なことが起こり、今はとても幸せです(※現在は再婚なさっています)」と教えてくださいました。帰り道、ほのぼのとした気持ちになりながらふと、かなり前にお会いした二人の女性のことを思い出しました。■同じ境遇でも、考えかた次第で全く違う状況にお二人(AさんとBさんとします)は同い年のお子様がいらっしゃり、お二人とも私立小学校を受験したのですがご縁がありませんでした。中学校受験で再チャレンジということで、同じ公立の小学校に通っていたのですが、AさんとBさんそれぞれから聞く話が全然違うのです。Aさんは小学校受験についても「お教室の模試ではいつもトップクラスだったのに、試験当日乱暴な子供がいて、自分の子供が試験に集中できなかった」「今の小学校にも授業妨害する子供が多くて勉強に支障が出る」「高学年になっても夏休みの宿題が多く、受験勉強の妨げになる」など、過去から未来のことに至るまで不平不満ばかり。一方Bさんは「ご縁がなかったと分かった時はすごく落ち込んだけれど、中学校受験まではまだ6年間あるから、その間に本当に子供に合った学校を見極めたほうがいいのかなと思う」「全く問題が起こらない学校はないだろうから、授業を妨害する子がいたとしても、どのように勉強に取り組めばいいかを子供には教えている」と、今いる場を否定せず、できることからやっていこうと考えていらっしゃいました。今思えば、このBさんもいつもニコニコしていて幸せそうなかたでした。このBさんとご婦人に共通しているところは、・自分にとってつらい出来事からも、何かを学ぼうとする視点がある・いつも笑顔でいるという2つの点。アメリカの心理セラピスト、アルバート・エリスは「実際に起きたことそのものにいいも悪いもなく、それを個人がどう捉えるかによりその出来事がよくも悪くもなる」と説いています。起こってしまったことは覆すことができません。しかしそこから反省し、学ぼうとする思いがあれば、つらい過去にとらわれず未来に気持ちを向けていけるようになります。ユダヤ人で第二次世界大戦時、過酷な収容所生活を生き抜いた精神医学者 ヴィクトール・フランクルも「人生にはどんな状況でも意味がある」として、運命を引き受けそれをバネにすることで成長していくのだと説いています。また、仕事で多くのかたの人生を聞かせていただくと感じるのは、「笑う門には福来る」は本当だなということ。笑顔でいることは、一番簡単に他人を幸せな気持ちにさせることができます。だから笑顔の人の周りには人が集まり、つらい事態を好転させてくれるような交流が生まれ、結果幸せがもたらされるのではないでしょうか。突き詰めると「幸せオーラ」のある人とは、「つらいことが起こっても、幸せな状態に自分を立て直すパワーがある人」なのではないかと思います。自分を立て直すごとにそのパワーが強くなり、いつも幸せそうに見える「幸せオーラ」が出てくるのでしょう。最近イヤなことが続いて落ち込んでいるあなた! 「この出来事は自分に何を教えてくれるんだろう」と自分に問いかける時間を持ってみてください。そしてつらくても、笑顔だけは忘れてはいけません。最近笑っていないな~と思ったら、鏡の自分に笑いかけてみましょう。そして外に出て、会う人にも笑顔を向けてみてください。少しずつ、自分を立て直すパワーが戻ってくると思いますよ。
2015年09月20日毎日育児に心血を注いでいるママたちは、自分の子どもに落ち着きがない、コミュニケーションが苦手、こだわりが強い、発達が気になるなど、個性的な特徴が見られるとしたら、どのように接してあげたら良いのか戸惑いますよね。そんなママたちへのヒントが「 育てにくい子どもを伸ばす魔法の言葉かけ 」(片野晶子・著 さとうゆり・イラスト/アスコム)」に載っていました。本の中では、脳科学者としてのべ700人の個性豊かな子どもたちと関わってきた著者自身が、「育てにくい子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」を通して、個性的な子どもを育てる母親一人一人に具体的な声かけの仕方を紹介し、励ましています。「靴ひもを結ぶのがゆっくりなら お母さんがタイマーで時間を計りゲームにしてみましょう できたら思いっきりほめてください …もしできなくても同じようにほめましょう 『ここまでよくがんばれたね えらいね』 できるできないよりも自己肯定感が大切です」出典: 「育てにくい子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」66ページ 行動が遅い子は自分に自信が持てないことがよくありますが少しずつ目標を設定してクリアしていくことで達成感が得られると著者は語ります。タイマーを用いることによってゲーム化することで、取り組みやすくする狙いもあるそうです。ひとりごとが多い子に対しては次の言葉が紹介されています。「ひとりでまたおしゃべりしてるのね ひとりでおしゃべりすると落ち着くし安心するよね でもお母さんのいないところではひとりのおしゃべりはやめようね あなたのお話はお母さんがいつでも聞いてあげるからね」出典: 「育てにくい子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」68ページ 大切なのは、その都度子どもを叱るのではなく、声かけをしてあげて、気づけるようにということ。この話し方なら、子どもも「自分が受け入れられている、愛されている」と感じてくれることでしょう。のんびり着替えをする子については次のように言うのが良いそうです。「ていねいにやっててえらいね でもそろそろ幼稚園が始まっちゃうからママも手伝ってあげようか?」出典: 「育てにくい子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」71ページ マイナスの言葉をかけて本人のやる気をくじいてしまうのではなく、肯定的な言葉かけをして母親が手伝うことでルールを守ることを教えていくのだそう。個性的な特徴を持つ子どもたちは、そうではない子どもたちと全く同じように、母親の愛と思いやりのこもった言葉を必要としています。子どもたちは、ほめられることによって自己肯定感が満たされ、心から喜んで、自信もつくことでしょう。そして同時に、言葉かけによって、生きるために必要なことも身に着けていけたら、幸せなのではないでしょうか。最初から最後まで、子ども本人と子どもを愛する母親の気持ちに寄り添った、穏やかで優しい言葉で綴られた一冊となっています。育児をより良いものにしていくために、あなたも読んでみては?
2015年08月29日みなさまはじめまして、香坂コーリー知永子です。私はアメリカ人の夫との間に現在2歳9カ月のハーフの男の子を持つ国際結婚ママです。みなさんはわが子に英語が喋れるようになってほしいと思いますか? 私自身、40歳で今の夫に出会うまで英語を話す機会がありませんでした。息子は現在、日本の区立保育園に入れ、息子は日本語メインの生活をしています。しかし、英語は塾に行かずに修得することができるんです。今回は、私がバイリンガルや帰国子女、国際結婚先輩カップル数十人にインタビューをして分かった「家にいながらにして子どもをバイリンガルに育てる方法」をお教えします。そうは言っても、最近は幼いころから高いお金を出して英語塾に行かせているご家庭もたくさん。極端な例をあげると、まだ5歳なのに片親とともにインドネシアやシンガポールに留学させ、家族全員揃うのは夏休みや冬休みだけという方々も私の周りにいてビックリしました。そもそも教育って 何なのでしょうか? 「良い学校に入れる」「英語での教育を受けさせ国際的な競争力のある子どもに育てたい」など、さまざまな思いがあると思います。私は 真の教育とは 「ひとりの人間としての人格を養うこと」であって、学校や塾がやってくれる事ではないと思います。いい学校に入れたからいい教育が受けられるというのは、果たして本当なのだろうかと疑問に思いました。それでは、どうやって家族全員日本にいながらにして英語を家でどう教えたら良いのでしょうか。多くの人に話を聞いて思ったことは、やはり家庭での環境が大事だということ。しかも全員が口を揃えて言う「英語を習得するよりも、日本語を習得する方がはるかに難しい」という事実!ハーフだからと言って、英語も日本語もペラペラになるのかと思いきや、全員が全員そうではありません。やはりちゃんと勉強して、その語学に慣れ親しまないと駄目なのです。そのために、我が家が実践していて、誰でも簡単に真似出来る方法をお教えしましょう。(1) 1本のアニメ映画を、1回目は日本語、2回目は英語というように交互に繰り返し見せる。はじめは特典映像などの短いストーリーからはじめるのがおすすめ。(2) 日本語と英語が出る音の絵本で、繰り返し読み聞かせる(3) ピアノや鼓 、ヴァイオリンなどの楽器のおけいこをさせ、脳を刺激することで、聞いた音楽を記憶したり、再現する事が耳と脳を養う。私自身、40歳を過ぎるまで英語が全く話せませんでしたが、小さいころにピアノを習っていたおかげで、英語を「音」として捉え、英語の発音やリズムをつかむのがとても容易でした。テレビ番組もNHKのニュースなどは副音声の英語を聞き、毎日少しでも英語のシャワーを浴びさせるようにしています。英語を勉強と構えず、まずは「音に慣れ親しむ」ことが大事。読み聞かせや語り聞かせが語学習得の土台だとも言われているため、わが家は日本語の絵本と英語の絵本を交互に読み聞かせています。英語習得にはさまざまな方法がありますが、今回ご紹介した方法もみなさんの参考にしてみてくださいね。
2015年08月14日「赤ちゃんは健康で生まれてくれれば、性別はどちらでもよい!」とも思っている反面、「できれば男の子が欲しいな」「女の子が欲しいな」と望む気持ちは人それぞれあるのではないでしょうか。「性別の違いは、育て方の違いにも現れる」という声を先輩ママから聞くことがあります。「女の子のほうが、自立が早くて育てやすい」「男の子は女の子の3倍手がかかるし、何度言っても同じことを繰り返す」といった意見を耳にしたことのある人も多いはずです。子育ては性別ではなく、子ども自身の個性に応じて育てることが大切なことはもちろんですが、性別による差も少なからずあるでしょう。そこで今回は、男の子・女の子それぞれの代表的な特徴と、育て方で意識するポイントについてご紹介します。男の子に多くみられる特徴男の子は総じて好奇心旺盛。そのせいか、落ち着きなく見られがちなようです。男の子によくある特徴は、以下の通りです。あまり周囲を気にしない落ち着きがなく見えることが多い1つ1つの動きのスピードが速い集中力がある複数のことを同時にやるのが苦手突発的な行動を起こしやすい大人からすると無駄に思える動きが多い言葉でうまく表現できず、手が出てしまいがち 女の子に多くみられる特徴一方、女の子は社交性が高く、男の子よりも承認欲求が強い傾向にあるようです。女の子のおもな特徴は以下の通りです。おしゃべり好きな子が多い面倒見がよい正義感が強い周りと一緒を好む「答え」や「成果」を欲しがる自分を見て欲しい共感して欲しい2つ以上のことを同時にできるこの男女の気質上の違いは、脳のつくりに違いがあることが関係しているという説があります。男性の脳は一極集中型で、女性の脳は同時進行型。そのため、男性は女性のように「洗濯機を回しながら、朝ごはんの準備をして、子どもの支度をする」という、複数のことを同時進行させることが苦手。また、右脳と左脳の連携にも違いがある、といった特徴があるといわれています。このように、そもそも男の子と女の子とでは脳のつくりが違うわけですから、親としての向き合い方も違って当然といえるでしょう。では、性別と育て方の違いについて、親はどのような意識をしていけばよいのでしょうか。男の子を育てる時に意識すること1.むやみにせかさない、ガミガミ言わない男性脳は集中型=いろんなことを一度に処理できないといわれています。ですから、たとえば注意する時、頭ごなしにアレコレ言っても、その大半は伝わっていないことが多いのです。また、ガミガミ怒られることは、「僕はだめだ…」という自己否定の気持ちを持たせることにもつながってしまいます。加えて男の子は、女の子に比べてうまく言葉で説明できず、手が出るといった暴力的な行為におよびやすい場合も多くあります。そんな時は、「どうして今、○○しちゃったのかな?」と質問をしてあげましょう。言葉でどんどん気持ちや思いを表現することで自制心を養っていくことができます。こうした質問は、言葉で気持ちを言う訓練になるはずです。2.時には心を鬼にして、甘やかさない男の子のママの多くは、先ほど挙げたような男子の特徴を理解しており、つい「男の子だから仕方ないな」と思ってしまうこともあるでしょう。そのほか、困らないように先回りして準備したり、肩代わりしてあげたりすることもあるのでは?実はこれらの行為は、子どもの自立心を大きく削ぐことにつながってしまいがち。さらに、子どもを「自分のことは自分でやりなさい!」と叱りつけながらも、一方では手助けしてしまうと、子どもはどうしたらよいのかがわからなくなってしまいます。時には失敗を経験させ、自分で解決策を得るようにすることも大切です。女の子を育てる時に意識すること1.気持ちを代弁しない、一方的に注意をしない女の子は協調性が非常に高いため、相手にも共感を求めてきます。一番身近な存在である親でも、一方的に言われると、拒否反応を示します。そのため親は、その時の子どもの心理状況や心情を受け止めた上で、応援してあげましょう。特に母親の場合、同性だからと「こういうことが言いたいんでしょう?」と先回りして代弁してしまうことがあるかもしれませんが、これはNGです。女の子は、しっかりと自分の話を聞いて欲しい、そして共感して欲しいという思いがとても強いもの。子どもの話を聞いて、「こんなことを思っていたんだね」とオウム返しをすればOKです。 2.結果だけでなく過程をきちんと見てあげることわが家の娘が、こんなことを言ったことがあります。それは、娘が宿題をしていた時、「このページが終わったら教えて」とキッチンで食事の支度をしようとすると「ママ、そばにいて。ちゃんと見ていて」と言われました。なるほど、女の子は結果だけでなく、過程もきちんと見ていて欲しいようです。ですから、過程の頑張りも褒めた上で、結果についても「頑張ったね」とダブルで褒めることで、とても女の子の気持ちは満足するといえるでしょう。性別が違うということは脳のつくりも違う…このことを頭に入れた上で、それぞれの育児を楽しむことが大切なのかもしれませんね。(ライター:遠藤光恵)
2015年08月14日脳を育てることと、心を育てることは、なんとなく別のことに思えるかもしれませんが、「心=脳」ということが最近の研究の結果、明らかになっています。以前は、児童虐待の残す傷あとは、「心の問題」であると考えられていましたが、最近の脳科学の研究では子どものときに虐待を受けると、脳の一部に発達障害を起こす出典:日経サイエンス2006年12月号臨時増刊「インタビュー 熊本大学大学院医学薬学研究部小児発達社会学助教授 友田明美 子どもは親を選べない 脳科学は子どもの心を救えるか」ということがわかっているのです。近年話題になっている、突然感情を爆発させて暴力的になる「キレる子ども」になるかどうかも、脳の発達に関係があるそうです。脳の発達の基礎は、幼児期の親子関係の中で作られていきます。そこで今回は、脳科学で明らかにされてきた子どもの脳について紹介します。「キレない」ために大切なのは、脳の前頭前野言葉を覚え、計算し、人の気持ちを感じ取るときに重要な働きをしたり、「キレる」ことのブレーキ役となったりするのは、大脳の前頭前野です。前頭前野は脳の部位の中でも、もっともゆっくりと成長していきます。脳のおおよそは8~10歳くらいでほぼ完成を迎えますが、前頭前野だけは24~25歳くらいまで成長を続けるそうです。つまり、脳の構成がかたまる8~10歳までに脳の基礎を育てておく必要はありますが、大脳の発達は絶えず続き、足りないものがあれば補おうと変容したり、新たな刺激や発想があればいくらでも変わることができたりする柔軟性を持っています。つまり、8~10歳の時期を逃したら手遅れ、ということではありません。このことはしっかり覚えておいてください。「遊ぶことは学ぶこと」なのは、前頭前野の連携を鍛えるため前頭前野は知性を司る領域体を司る領域情動(感情)を司る領域の3つの領域に分かれています。そのうち、知性を司る領域は、体や情動を司る領域とうまく連携できて初めて、十分な発達をとげるのだそうです。脳科学者の篠原菊紀教授によると、ひと昔前は、子ども同士の遊びの中でこの結びつきが鍛えられていた出典:AERA with kids 2006年12月15日 「脳科学 発達行動学から見た早咲き脳 後のび脳」ということです。さらに、「今、ADHD(注意欠陥・多動性症候群)傾向や自閉傾向、LD(学習障害)といった子どもの増加が問題になっていますが、以前は子ども同士の遊びが、そうした障害の出現を抑制していたのではないか」と指摘しています。「子どもにとって、遊ぶことは学ぶこと」と、よく言われますが、先の指摘によるとこの言葉は理にかなっており、外で大騒ぎしながら遊ぶことは、子どもの脳が健やかに発達するために大切なことといえるでしょう。キレにくい子に育てるには、扁桃体の暴走をコントロールさせること前頭前野のある大脳の活動を支えるのは、脳全体の中心辺りに位置する大脳辺縁系です。記憶を司る海馬のほか、扁桃体(へんとうたい)があります。扁桃体は、生き物として「近づくべきか」「これは食べられるか」といった、危険性の判断や恐怖にかかわる部分です。幼児期に虐待されたり、愛情を与えられなかったりすると、この部分が育ち損なう可能性があるといわれています。扁桃体では、「好き」「嫌い」という感情も決めています。ここで判断された「嫌い」という感情が攻撃欲と結びつくと、扁桃体が暴走し、いじめや衝動的な攻撃が生じるのです。扁桃体を暴走させないためには、そのボリュームを増やしてしっかり攻撃欲をコントロールさせることが必要です。そして結果としてこれが、キレない脳、社会性を育てることにつながります。扁桃体は、幼児期に身近な人の笑顔、愛情表現を与えることで成長が促されることもわかっています。自分を育ててくれる親を見て「好き」になり、その好きな親が笑顔で自分を見ている、という経験は、お互いに「好き」という気持ちを共感することです。この体験が他人との信頼関係を築いていく原点となるのです。幼児期のやりたい気持ちを尊重することが脳の健やかな発達につながる子どものうちは、前頭前野が大人のようには完成していないので、大人よりも一時的な「好き嫌い」で物事を判断します。物事の重要性や優先順位を判断したり、本能的な欲望に理性的にブレーキをかけたりするのは前頭前野の活動です。子どもが「やってみたい」と思うことには、危なかったり汚かったり、眉をひそめたくなることもあるかもしれません。ですが、「やってみたい」気持ちをくじけさせてしまうと、せっかく芽生えた意欲をつぶしてしまいます。ルールに従い、我慢する、他人の意図や感情を理解するのは、ゆっくり時間がかかるもの。幼児期に大切なのは、しつけの前に、「やってみたい」意欲を出来る限り尊重し、挑戦させてあげることではないでしょうか。
2015年07月28日「ちゃんとおもちゃを片づけなさい!」「洋服は脱ぎっぱなしにしないの!」と毎日のように怒ってはイライラしているママたち。片づけが自分でできる子に育ってほしいという思いとは裏腹に、家の中は散らかっていくばかり…。そんなママたちの悩みを解決してくれるヒントが、幸せ住空間セラピストとして知られる古堅純子さんの書籍「 片づけられる子どもの育て方 」に載っていました。まずはママの意識を変えることからそもそも片づけとはどんな目的のために行うものなのか考えてほしいと話す古堅さん。「細々したものはとりあえず引き出しに入れる」「もう使い終わったけど、あとでかたずけよう」。ついついやってしまいがちなこの習慣を見直し、まずはママが子どもの前でしっかり片付ける姿を見せてあげることが大切。「食べ終わったお皿はテーブルの上に置きっぱなし」「洗濯のあと、洗濯物は取り込みっぱなし」…。ママがこれでは、子どもは「どうして自分だけ片づけなくてはいけないの?」と不思議に思うのも当然です。「片付けなさい!」と怒る前に、ちゃんと見本を見せてあげることが“片付けられる子どもを育てる”第一歩です。子ども部屋が片付かない理由はここにあった!?溜まりにたまったおもちゃにはじまり、学校の教科書にプリント…。大きくなればなるほど子どもの荷物はたくさん。兄妹がいればその悩みは倍増します。子ども部屋を片づける上でポイントとなるのは「部屋の使用目的を明確にすること」。自分の部屋に兄妹のおもちゃや荷物が散乱としているのにも関わらず、「勉強しやすいように部屋を片付けなさい」と言っても片付くはずがありません。まずは、家の中全体を見回して、この部屋は勉強部屋、この部屋は遊ぶ部屋、といったように、目的を決めてあげることが大切です。そして、一番気を付けなければいけないのは、子どもは「片づけ方を知らないのに片づけられるはずがない」ということ。使用頻度や目的に合わせて、しまう場所を教えてあげなければいけません。「夏休みになったら子ども部屋は物でいっぱい…!」なんてことになる前に、親子で一緒に片付けをしてみては?参考書籍: 片づけられる子どもの育て方(小学館) 書籍プレゼントはこちらから
2015年07月19日プロの料理レシピサイト「E・レシピ」がご紹介する『今日の献立』は、旬の食材を使ったバランスのよい献立メニュー。今夜の夕食にオススメの献立を毎日ご紹介!今日の献立は「具だくさんかた焼きそば」を含めた全4品。食べごたえ満点なかた焼きそばに、薬味と一緒にいただく、サッパリカツオサラダを添えて。 具だくさんかた焼きそば 最後の仕上げは食べる直前に! パリパリッとした食感が楽しめますよ! カツオと野菜のサラダ 大葉やミョウガも加えたヘルシーサラダ。 板麩のスープ 火が通りやすい材料を使った、パパッとできるスープです。 デザートビワ 旬のフルーツを食後にどうぞ! ⇒今日の献立一覧はこちら
2015年06月17日昨年10月にNHKの番組で放映された「子どもの味覚 正しく認識せず」というニュース。このニュースでは、東京医科歯科大学の植野正之准教授が、さいたま市の小1~中3まで350人を対象に行った味覚調査の結果を取り上げ、実に全体の31%の子どもが正しく味覚を認識できないということを浮き彫りにしていました。調査方法は、一定の濃度の味をつけた液を口に含ませ、5種類の味覚を当てるというものでしたが、特に酸味と苦味の違いがわからなかった子どもが多かったようです。■子どもの味覚は3歳までに決まる!? 「三つ子の魂百まで」と昔からいわれていますが、子どもの味覚もほぼ3歳までに決まるようです。米国ペンシルベニア大学のモネル化学感覚研究所という調査機関によると、「2歳の時に好きだったものはおとなになっても好き」という結果も発表されているほどです。子どもの味覚センサーはおとなより3倍敏感ともいわれ、濃い味を経験すると味覚基準が濃いほうを求めやすくなるのだとか。「市販の離乳食ばかりあげていたら、ママが作ったものを食べなくなった」という話をよく聞きますが、それはこのことが原因なのかもしれません。■子どもの頃は、なるべく素材の味を覚えさせましょう冒頭の調査の結果の原因として「濃い甘味、塩味、旨味に慣れさせてしまうと正常な味覚形成がしにくい」ということが指摘されています。それはつまり、子どもが小さいうちはできるだけ薄味にして、素材そのものの味を覚えさせることが大切だということ。濃い味付けにせず、旨味の強すぎる食品添加物を極力避けることがよいようです。■子どもの味覚のために、今日から実践できることそもそも食品添加物とは、「その食品を美味しそうに見せたり、保存期間を長くしたりするために添加されているもの」です。たとえば、ピンク色のハムと茶色いハムであれば、ピンク色のほうをおいしそうに感じますよね? そこで、ピンク色に見せる食品添加物が使用されているというわけです。日本で認められている食品添加物の数は446品目(平成27年2月20日現在)、そのほかに天然添加物なども合わせると1,500種類以上になり、他国に比べて数が多いといわれています。これだけの数の食品添加物が認められ、市場に出回っていれば、当然多くの食品に何かしらの食品添加物が入っているのが現状です。コンビニエンスストアのおにぎりにも乳幼児向けのお菓子にも、それらは含まれています。これを完全に避けるには、かなり神経質にならなければいけないですし、ママにとってはとても大変! ですから、買い物の時、余裕があればやっていただきたいことがあります。それは、商品を手に取ってくるっ! とひっくり返し、裏側のラベルを見ることです。そして、なるべく、よくわからないカタカナの物質の記載が少ない商品を選びましょう。これだけで、かなりの食品添加物の数を減らせるはずです。小さい子を連れての買い物は大変なので、できる時だけで構いません。もし、そうした余裕を作るのが難しければ、生協などの宅配を利用するのもよいでしょう。食品添加物は、調味料や市販のドレッシングにも多く含まれています。まずはそれらを見直してみるだけでも違ってきます。いずれ成長すれば、ファストフードが食べたくなったり、スナック菓子を食べたりする機会も増えるかもしれません。しかし、3歳までにしっかりとした味覚を育てていれば、自分で自然にセーブできるようになるようです。薄味、そして、食品添加物をなるべく減らす。この2点を今日からしっかり心がけていきましょう。
2015年05月10日メディアで話題の心理カウンセラー・心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもができなくて悩んでいます」という、ななさん(29歳・営業)へ、心屋塾上級認定講師のこうさかあきこさんからアドバイスです。 ■ななさんのお悩み結婚2年目、子どもができなくて悩んでいます。1日も早く子供がほしいと思い、結婚半年から不妊治療を行っております。特に悪いところは見つからずタイミング指導を受けています。仕事もあり、体力的に疲れていていいタイミングでできなかったり生理が来てしまったりしたときの落ち込みやイライラが募る一方で、最近は小さい子供を見るのも嫌になってきてしまった自分がいます。子供は好きなはずなのに、友達の妊娠報告やSNSなどでの子供の誕生日やイベントの投稿を見る度に悲しい気持ちになってしまいます。このイライラが体によくないんだと分かりつつも、このまま子供ができずに旦那や親をガッカリさせてしまうのではないかと不安です。ちょっと風邪をひいたり花粉が辛くても、妊娠してるかもしれないと期待して薬を我慢しなくてはいけないときは、こんなにまでしてなんで子供がほしいのか分からなくなるときもあります。周りから祝福されたり友達と子供の話で盛り上がったり、それがしたいためだけに子供がほしいと思っているのか、自問自答の日々です。どうしたら気持ち穏やかに過ごせるのでしょうか。このままでは、いつもは穏やかで優しい旦那との仲も悪くなってしまうのではないかと不安です。よろしくお願いします。■心屋塾上級認定講師のこうさかあきこさんよりもしかしたらななさんは、心のどこかで、子供を持てない自分は『不完全』だ。と思っていませんか? 中学を卒業したら、高校へ行って。高校を卒業したら、大学へ行って。大学を卒業したら、ちゃんと稼げるように働きなさいね。ほどよい時に、贅沢は言わないから、普通の人と結婚してね。しばらくしたら、孫の顔が見られるのよね。「おばあちゃん」なんて嫌だけど、孫の顔は見たいわ。ななにはそういう「普通の幸せ」を歩んでもらいたいの。そんな「幻聴」が聞こえていませんか? 「だんなの期待を裏切ってもいい」「親の期待を裏切ってもいい」「子供が産めなくてもいい。それでも私は愛されている」そう呟いてみてください。どんな気分になりますか? 「このまま子供ができずに旦那や親をガッカリさせてしまうのではないかと不安です」と書かれていますね。ガッカリさせてしまいそうで不安なんですよね。そうですね。ガッカリされるでしょう。子供がいたらよかったなぁと思われるでしょう。でもそれは、ななさんが楽しんで生きていて、ななさんが笑っていて、ななさんが自分のことを大事にしているのが大前提だと思います。その上でさらにななさんの子供もいたら最高にいいなぁ、という願望なんです。こうするのが良い、と思われがちな“普通”や“一般的”にとらわれていると、ライフイベントの適齢期が来るたびに悩みに落ちます。学生を卒業して、一般企業で働き続けられない自分をダメだと思ってみたり。結婚適齢期を過ぎても結婚できない自分をダメだと思ってみたり。出産適齢期を過ぎても出産できない自分をダメだと思ってみたり。子供が教科書通りに成長しないのをダメだと思ってみたり。…キリがありません。たとえば私の場合で言うと、結婚適齢期を過ぎても結婚できていない女にあたるのかなと思います。やっぱり“人並みに”結婚したいと思う時もありますよ。“親の期待”に応えたくて結婚したいという思いを持っていた時もあります。一般的に結婚していた方が“良さそう”だから結婚したい、という思いが強かった時期もあります。いまはわりと落ち着いていて、「結婚してもしなくても、どっちもアリかな」という感じです。やっぱり友達と会えば、「結婚考えてる人とかいないの?」という話題になったりする時もあります。こういう話題も挨拶のようなものです。たんに「結婚していない」という状況なだけなのに、そこに×をつけていると、こんな話題にも過敏に反応したりします。「うん、私はいま結婚していないね。いつかするのもいいね。しないならしないで楽しくやっていけそうだよね」って思っていたら、素直に「いい人いたら紹介して」って言えたりするものです(笑)。ななさんもね。「子供がいてもいなくてもいい」「旦那や親をがっかりさせてもいい」と、呟きながら、子供のいない人生に思いを馳せてみてください。「がっかりさせてもいい!」と腹をくくれたらそれはそれでアリだな。とふっと肩の力がゆるんだりします。「でもやっぱり欲しいな」と思っても、もちろんよいです。そんなふうに揺れてもいいんですよ。気持ちは揺れて当然ですよ。欲しいものは欲しいんですもの。でも、なくてもアリなのかもしれない。そんなふうにあっちいってこっちいってとゆらゆらしていると、肩の力がふわっと抜けます。そんな時にきっといい知らせが届くものなんじゃないかなと思いますよ。【特集】 凍えたココロがほっこり温まる、心屋仁之助 塾 【質問募集】 心屋仁之助 塾 一門にお悩みを相談したい方はこちら
2015年05月05日「子どもの頃にお話を聴く」という経験には実は、その後の人生を大きく方向づけるほどの影響力を持ち、人生を生きていく手がかりになるのだとか。子どもにお話をしてあげていますか?■昔話には、子どもたちの生や死への関心に応える作用がある私が子どもの頃、帰省するとよく祖母が仏壇の前でお話をしてくれました。物語というより、「人は死んだらどうなるのか」とか「どう生きるべきか」といった話でしたが、全身の神経を集中して聴き入っていた記憶があります。お話の具体的な内容はおぼろげにしか覚えていませんが、方言によるやさしい祖母の言葉に、心に浸み込んでいくような心地よさがあったことは、今でも印象に残っています。祖母のお話には、目に見えないものを信じたり、生や死に強い関心を寄せたりする、子どもならでは好奇心を刺激してくれるような、そんな感覚もありました。大人になって振り返ると、祖母のお話で聞いたことが、今でも心の核になっているように感じられることもあります。自分の子どもにもそんな経験をさせてあげたいと思っていた時、大人向けのお話講座を見つけたので、通ってみることにしました。■昔話の魅力は、言葉のリズムと隠れた悲哀講座では、昔話の魅力やお話を語る上で大切なことなどが解説されました。それによると、お話を語ったり歌ったりする際にもっとも大切なことは、「言葉のリズムと響き」なのだそうです。言葉を覚えたての小さな子どもは、言葉を意味ではなく「リズムと響き」で受け止めます。講座で教えてもらった創作話の1つに「ごきぶり五郎兵衛」(注)という、みんなから疎まれる「ごきぶり」という存在の哀しさを描いた、うた仕立てのお話があるのですが、このお話の中に登場する「ごきぶり五郎兵衛ゴロゴロベエ」という唱え言葉は、小さな子どもにとても人気です。(注)「 とらおおかみ 子どもらの心が生んだ物語 」川手鷹彦 地湧社より「ごきぶり五郎兵衛ゴロゴロベエ」と言葉に発するだけで、楽しい気持ちになるので、ごきぶりの存在をまだ知らない小さな子どもでも、唱え言葉のリズムと響きだけでお話を楽しむことができるのです。「ごきぶり五郎兵衛」では、みんなに疎まれたごきぶりは最後、「追われる者」として月に還ります。生きとし生けるものへの慈しみと哀しさや滑稽さ。一見楽しいお話に見えるものの、描かれているテーマは深い、それこそが昔から繰り返されてきた物語の智慧なのではないでしょうか。言葉のリズムや響きを楽しむとともに、「人はどう生きるべきか」「死んだらどうなるのか」といった根源的なテーマへの問いの答えを、子どもたちが楽しい歌や物語の中からおぼろげに感じ取ることができること、それが昔話の魅力なのだということを、参加した講座で学ぶことができました。■夜寝る前に、子どもたちにお話を子どもを夜寝かしつける時に、1つでいいので、お話を聞かせてあげてください。ママやパパがおもしろいと思ったお話で構いません。そして、できれば本を読むのではなく、ご自身の言葉で語ってあげてください。本に書いてある内容と全然違ってしまっても構いません。よくある昔話ではなく、自分で思いついたお話でも構いません。子どもたちはお母さんやお父さんが、お語をしてくれているというだけで幸せになれるのです。たとえば、「昔むかし、あるところに小さな女の子がいました。女の子は大きなお家に1人で住んでいましたが、ある時、お友達を探しに旅に出ました、続く~」といったように、こんなに短くても大丈夫です。続きは次の日に、また思いついたことを話しましょう。難しく考えずに、想像の翼を広げてみると、これまで忘れていた豊かな「お話の世界」に辿り着けるかもしれません。そうして語られたお話は、子どもたちの心に深く浸み込み、豊かな想像力によって、人生を歩む手がかりとなるに違いありません。
2015年04月09日丸戸史明氏によるライトノベルで、2015年1月よりTVアニメも放送中の『冴えない彼女の育てかた』に登場する「霞ヶ丘詩羽」が、1/7スケールでフィギュア化され、2015年10月に発売されることが決定した。現在「GOOD SMILE ONLINESHOP」にて予約受注で、価格は9,074円(税込)。霞ヶ丘詩羽は、学年1位の優等生にして新進ライトノベル作家で、長く艶やかな黒髪を持つ美女。一度話し出すと問題発言を多く口にするため、同級生や教師などから恐れられている。今回のフィギュアでは、深崎暮人氏が着替えをテーマにし、フィギュアのために描き下ろしたイラストをもとに立体化される。また、『モチーフイラスト ポストカード(イラスト:深崎暮人)』が封入特典として用意されている。実際のフィギュアは、1/7スケールでありながらも前屈みな姿勢のためコンパクトな仕上がりとなっており、全高は約235mm。リボンの留め具や後襟に続く特徴的な襟元、大胆にはだけたブラウスなど、着替えシーンを繊細に再現しつつ、独特の塗りのイラストイメージを大切に、詩羽の艶かしさを表現しているという。さらにストッキングの透け感も再現され、衣服の細やかな情報量がふんだんに盛り込まれたフィギュアに仕上がっている。商品価格は9,074円(税込)で、「GOOD SMILE ONLINESHOP」の受注締切は、2015年4月15日21:00。商品の発売および発送は、2015年10月を予定している。
2015年03月19日もうすぐクリスマス、そしてお正月がやってきます。プレゼントを買ってもらったり、お年玉をもらったり、物をもらう機会が増える時期ですね。子どもにプレゼントをあげるタイミングというのは、子どもの気持ちを育てる上で、とても重要です。こういう時だからこそ、家庭における子どもへのプレゼントのあり方を見直してみませんか?■プレゼントをあげる時は、子どもが本当に欲しいものを見極めるチャンス!子どもが小さいうちは、欲しい物がころころ変わります。おもちゃ売り場に行って、直感で「欲しい!」と思ったものを、とりあえず口に出すので、そこでホイホイ買ってあげてしまうと、すぐに飽きて見向きもしないおもちゃが…ということになりかねません。そのまま成長してしまうと、高価なものをホイホイねだる子になってしまうことも。やはり、子どもに高価なプレゼントをあげるは、誕生日とクリスマスの年2回くらいがちょうどよいでしょう。子どもも3歳を過ぎると、がまんを覚えるようになり、「いずれ買ってもらえる」という目標日を設定することで、本当に欲しいものを自分で判断できるようになります。この感覚はのちのち、自分にとって「必要」「不必要」の見極めがきちんとできる判断力にも繋がるでしょう。■「欲しい」気持ちを温める期間を持ちましょう誕生日やクリスマスなど、高価なものをプレゼントする時期は年に2回くらいがちょうどよい、という点には、もう1つ理由があります。「●●が欲しい!」と思ったら、ある程度その気持ちを温める期間を持つことが大切だからです。ずっと「欲しい」と思っていたものを得た時の達成感と喜びは、大人も子どもも同じです。すぐに買ってもらうよりも、気持ちを温めてから買ってもらったほうが、喜びが何倍にもなり、買ってもらえた感謝の気持ちが募ります。この気持ちを経験することで、普段からむやみに何かをねだるということが減っていくことでしょう。そして、ほかのことに対しても自分で目標を設定し、挑戦・達成していく感覚を育てるきっかけにもなるでしょう。■めったに買ってあげない分、子どもにプレゼントするときは全力で演出!プレゼントをする時は、ママやパパも思いきり、子どもの嬉しい気持ちを盛り上げましょう! たとえば、クリスマス。サンタさんからのプレゼントという設定なら…。・クリスマスの朝は、玄関や寝室のドア・窓をあけておく(サンタさんが来たように見せるため)・かき氷で作った氷(雪)を窓のサンに積もらせて、英語の手紙とプレゼントを置いておく(さらに演出にこだわる場合はフィンランド語の手紙でもよいでしょう)・サンタさん宛てに用意したお菓子や飲み物を、いかにもサンタさんが食べたり、飲んだりした形跡にして、プレゼントを置いておく・玄関にプレゼントをあらかじめ置いておき、トントンとパパがドアをたたく音を鳴らすこうした演出は、大人になるまでずっと、嬉しい思い出として残るでしょう。このほか、誕生日の演出も、最近では凝ったものがたくさん紹介されています。<参考> (Happy Birthday Projectより)バースデープランナーという方がいて、おすすめの演出方法やアイテムを書籍や講座で紹介してもいますので、ぜひチェックしてみてくださいね。プレゼントをあげるタイミングを考えるとともに、メリハリをつけたプレゼントの仕方をすることで、子どもにとってより楽しい記念日の時間を過ごすことができるでしょう。
2014年12月07日仕事にかこつけて来たハワイで、個性的な人々と出会い大切なものに気づいていくヒロインみのりを榮倉奈々が好演する『わたしのハワイの歩きかた』のDVDとブルーレイが本日より発売。メガホンを執った前田弘二監督(『婚前特急』)に、映画化へのいきさつや監督としてのポリシーを聞いた。その他の画像「ハワイで1本、映画を撮りませんかという何とも大胆なお話しをいただいたんです。それでとにかく元気の出る、ハワイで思いっきり遊び倒す映画を作ろうと思いました」と入り口を振り返った監督。「観光地としてのハワイだけじゃなくて、いろんな面を巡って見せたいなと。それを成り立たせるにはどうしたらと考えたとき、そうだ、観光ガイドの出版社の編集者をヒロインにしてしまえ!と(笑)」と榮倉扮するみのりが生まれた背景を述懐した。女性をメインに描くイメージがある前田監督。さらに結婚式の登場も。「ラブコメに強くこだわっているワケじゃないんですが、男女がぶつかり合って感情があらわになったり、言動の矛盾が生まれたり、駆け引きしたり、嘘と本音、ラブコメというジャンルには人間の可笑しみも含め、様々な機微を描けるから好きです」。そして持論を展開。「映画にはフィクションだからこそ得られる快感がありますよね。たとえば、今回の会社の金を使って遊び倒すなんて普通じゃやっちゃいけないことですよ(笑)。日常には面倒くさいことが多いぶん、せめて映画の中では登場人物は常識に縛られず思いっきり自由でいてほしいなと。映画における登場人物は善良でなければならないという規則はありませんし。人を描くうえで感情のリアリティはとても大事ですが、楽しいウソもつきたいです。感情のリアリティとフィクション、せめぎ合いながらもうまく付き合って、映画としての大きな快感を得たいといつも思っています」。そして次のように結んだ。「本作はおとぎ話的でもあると思うんです。ヒロインは目的なくやけっぱちでハワイへ飛び出すわけですが、そこで様々な人と出会って渡り歩くことで、少しずつ変わっていく。ハワイの空気とともに、その変化を感じ取って日常から抜け出してスカッとしてもらえたら嬉しいです」。『わたしのハワイの歩きかた』Blu-ray&DVD発売中ブルーレイ(1枚組):4800円+税DVD(1枚組)3800円+税発売元・販売元:ポニーキャニオン取材・文・写真:望月ふみ
2014年12月05日