西加奈子のベストセラーを原作に、北村匠海、小松菜奈、吉沢亮が共演する映画『さくら』。この度、3人の両親を演じた“母”・寺島しのぶ、“父”・永瀬正敏の夫婦ゲンカシーンの本編映像が到着。愛犬“サクラ”も名演技を見せている。長谷川家の父・昭夫(永瀬さん)宛に“溝口サキコ”から届いた1通の手紙。聞き覚えのない女性の名前を不審に思い、父の帰宅前に家族はその手紙を開けてしまう。親密そうなその内容に妻・つぼみ(寺島さん)は激怒、帰宅した昭夫を問い詰める。相手はただの同級生だと言う昭夫の前に卒業アルバムが差し出され、その指が指し示す”サキコ”へ注目が集まるーー。映像の序盤では、夫婦喧嘩を目の前にして、机の下でじっとおすわりをする愛犬サクラ。しかし、アルバムのページがめくられ始めると徐々に身体を前へと乗り出し、昭夫が指さす先をサクラも「私にも見せて」と言わんばかりに覗き込むという驚きの名演技を見せている。この見事な演技にはキャスト・スタッフも驚愕。矢崎仁司監督の「カット」の声がかかるとサクラは全員から拍手を浴びることとなった。 撮影現場ではみんなのアイドルだったサクラ。本作のもう一人の主人公ともいえる彼女の演技にも注目だ。『さくら』は11月13日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:さくら 2020年11月13日より全国にて公開©西加奈子/小学館 ©2020 「さくら」製作委員会
2020年11月07日永瀬正敏と「私立探偵 濱マイク」シリーズなどで長らくタッグを組んできた林海象監督の7年ぶりの新作映画『BOLT』が、12月11日(金)より公開決定。第22回上海国際映画祭パノラマ部門正式招待、京都国際映画祭2019に特別招待され、劇場公開が待ち望まれていた本作から、予告編とともに林監督のコメントが到着した。本作は、2015年から2017年にかけて製作された『BOLT』『LIFE』『GOOD YEAR』の3つのエピソードで構成された人間ドラマ。ある日、日本のある場所で大地震が発生。その振動で原子力発電所のボルトがゆるみ、圧力制御タンクの配管から冷却水が漏れ始めた。高放射能冷却水を止めるため、男は仲間とともにボルトを締めに向かう。この未曾有の大惨事を引き金に、男の人生は大きく翻弄されていく――。監督は、『夢みるように眠りたい』『我が人生最悪の時』『彌勒 MIROKU』などを手掛けてきたほか、プロデューサーとしても活躍する林海象。主演は、「私立探偵 濱マイク」をはじめ林監督と何度もタッグを組んできた盟友、永瀬正敏。そのほか、佐野史郎、金山一彦、後藤ひろひと、大西信満、堀内正美、月船さららが脇を固め、佐藤浩市が声の出演を果たした。予告編では、永瀬さんをはじめとする男たちが防護服に身を包み、高放射能冷却水をくい止めるために奮闘する様子が描かれている。現代美術家・ヤノベケンジが香川・高松市美術館に創り上げた巨大セットや防護服などの近未来的なデザインにも注目だ。監督&脚本:林海象からコメント到着撮影から完成まで七年もかかってしまった。二年に一本くらいのペースでそれぞれの章を撮影していたので、久しぶりの新作という感じは自分ではしないが、前作『彌勒MIROKU』から確かに七年経っている。東日本大震災の翌年に、京都である写真展があった。福島第一原発の作業員の方が、内部の現状を写真にとり写真を公開しているものだった。その時、その方から「大地震で原発内部のボルトの多くが緩み、それを閉めに行った。高濃度の汚染があるため、ボルトを締める回数は必ず一回と決められ、一つボルトを締めるのにのべ数百人の人間が必要だった」という話をきいた。いつかその話を映画にしてみたいと思った。それがこの『BOLT』を作るきっかけであるが、原発内の描写や防護服など低予算自主映画には高いハードルがあった。それを救ってくれたのが現代美術作家のヤノベケンジ氏だ。高松市美術館の中に『BOLT』のセットを組んでくれるというのだ。美術館で撮影風景を観客に公開しながら映画を撮っていく、という前代未聞の撮影方式が行われた。そしてこの三本が完成できたのは、主演 永瀬正敏さんのおかげである。お二人と、長年携わってくれたスタッフ、キャスト、そして何より学生たちに大いなる感謝を述べたい。やっと公開できる。『BOLT』は12月11日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年09月23日永瀬正敏と原田知世が、大森立嗣監督作『星の子』に出演することが決定。主演・芦田愛菜の両親役を演じる永瀬さん、原田さんの2人も登場する特報映像と場面写真も到着した。永瀬さんと原田さんは、同じ1983年にスクリーンデビュー。夫婦役では『紙屋悦子の青春』以来、実に14年ぶり、2度目の共演。本作では、芦田さん演じる中学3年生の少女ちひろの成長を愛情たっぷりに見守る一方、かつて病弱だったちひろを救った“水”と、その水を販売する“あやしい宗教”を深く信じてしまう両親役を演じる。そのせいで家が日に日に貧乏になり、またフリーマーケットで買ったお揃いの緑ジャージしか着なくなる…。永瀬さんは「信じる事の“純粋さ”と、ある意味“狂気”を家族と言うかけがえのないものの中でどう表現していくのか?大森立嗣監督の真っ向からのチャレンジを芦田愛菜さん、原田知世さん方と共に、旅出来た事はとても光栄でした」と今作への参加をふり返り、原田さんとの共演については「“信じるものがばっちり一致している夫婦”の役でしたが、知世さんの演技を見て、感情がパッと浮かび上がるような感覚があり、だいぶリードしてもらった気がします」と抜群のコンビネーションを発揮した様子。原田さんは「今まで演じたことのない新しい役でした。ほかの人から見るとちょっと奇妙に見えたりする部分もあるのですが、子供を深く愛していて、夫婦が同じ方向を見て共に手を取って歩んでいる」と自身の役柄について語り、「成長していく娘との一つ一つのシーンを演じていく中で、愛おしさが溢れ、同じ思いで娘を見つめる父、永瀬正敏さんの穏やかな温もりに支えられながら、ラストシーンを迎えることが出来ました。この作品に参加できたことをとてもしあわせに思います」とコメントしている。一方、芦田さんは「お二人とも本当の両親みたいにあたたかく接してくださり、待ち時間にもたくさんお話ができてとても嬉しかったです」と2人との共演について語っている。到着した映像では、思春期を思い悩み、ひとり遠くを見つめたり、何かから逃げるように街を駆け抜けたりするちひろの様子や、ジャージを着て頭にタオルを乗せ、水を掛け合う両親の姿が切り取られている。さらに、「私、この水飲むと風邪引かないんです」と先生に語るちひろのセリフからは、あやしい宗教を深く信じている両親に対する複雑な感情が垣間見える。『星の子』は10月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:星の子 2020年10月、全国にて公開予定©2020「星の子」製作委員会
2020年07月21日永瀬正敏、窪田正孝、小西桜子らが出演する、山本直樹の異色の短編漫画の実写化『ファンシー』。この度、本作の撮影現場の様子を写し出したメイキング写真が到着した。今作が長編デビューとなる廣田正興監督が、約20年間の構想期間を経て、原作にオリジナル要素を大幅に付け加え実写化する本作。永瀬さん演じる元彫師の郵便配達員と、詩人のペンギン(窪田さん)、少女のように夢見がちな月夜の星(小西さん)、現実とファンタジーの狭間を揺らめく3人の関係性をスリリングに描く。本作の撮影は長野県千曲市と東京近郊、半々で行われ、クランクインは小雨も散らつく千曲市の鷹巣(永瀬さん)が住む家屋兼彫鷹(=彫り師の仕事場)の前のシーンからスタートしたそう。そして、監督がこだわった温泉街である千曲市の上山田温泉街を中心に、普携寺やカラコロの湯、戸倉駅、上山田庁舎、上山田ホテルなど、様々な場所で撮影された。そんな撮影現場の様子を写した今回の写真では、キャストたちと監督の真剣な表情や笑顔も少し垣間見える。『ファンシー』は2月7日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ファンシー 2020年2月7日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開Ⓒ2019「ファンシー」製作委員会
2020年02月05日「くるくる塗り」は効果減?10月23日、ちまたにあふれるスキンケアに関する情報の間違いを紹介し、美しい肌と健康を手に入れようという新刊『細胞科学が教える効果アップの肌ケア法 皮膚科専門医が見た! ざんねんなスキンケア47』が発売された。著者は札幌市中央区にある医療法人社団廣仁会札幌皮膚科クリニック院長の安部正敏氏で、学研プラスが発行。四六判で176ページ、価格は1,300円(税別)である。科学的根拠に基づいたスキンケアをテレビや雑誌などであふれかえっているスキンケアの情報。近年はインターネットやSNSの普及により、情報が拡散されるスピードも速くなっている。しかし、それらの情報には誤っているものも少なくなく、安部氏のもとにもとんでもない情報を信じている患者が訪れているという。安部氏は日本臨床皮膚科医会理事であり、院長を務めている札幌皮膚科クリニックでは、一般皮膚科のほかに美容皮膚科も設けられている。新刊には皮膚科専門医として、科学的根拠に基づいたスキンケアを行ってほしいとの願いが込められており、皮膚科学の常識から噂のトピックスまで、肌とその美しさ、健康に役立つ情報を掲載。一般にも理解しやすいよう専門用語を極力排したものとなっている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※『細胞科学が教える効果アップの肌ケア法 皮膚科専門医が見た! ざんねんなスキンケア47』 - 学研出版サイト
2019年11月01日EXILE/三代目 J SOUL BROTHERSの岩田剛典、俳優の永瀬正敏が4日、都内で行われた写真集『Spin』(発売中 3,000円税抜 講談社刊)の発売記念イベントに登場した。同写真集は、EXILEと三代目J SOUL BROTHERSに所属し、役者としても活躍している岩田剛典の30歳アニバーサリー写真集。約3年ぶりとなる3rd写真集は、カメラマンに俳優の永瀬正敏が担当し、岩田の魅力を切り取った1冊となっている。岩田は「永瀬さんとは、一度映画で共演させていただいて、親交を深めさせていただきました。30歳になったタイミングもあって、食事をしながらですが、永瀬さんの方から2人で何か世に作品を残せないかというお話をいただきました。構想から約1年かけたプロジェクトで、永瀬さんとこういう作品を出せて光栄なことだと思っています」と笑顔。その岩田に提案したという永瀬は「未来に紡いでいくものを作れたらなと思いました。岩田くんとは1回写真を撮らせてもらいましたが、もう少し腰を据えて撮りたいと思ったので、写真集を作りませんかと。完成して本当にグッと来ましたね」と満足げだった。ファイダー越しに見えた岩田の魅力を永瀬は「今回は色んなシチュエーションで撮らせてもらいましたが、ちょっとキーワードを言うと、目の奥が変わっていくんです。とにかく目の表情が、言葉よりも目で表現する人なんだなと改めて思いましたね」と語り、素顔の魅力について問われると「もう完璧にできた子。本当に礼儀正しいし、信頼関係ができたらさらけ出すこともできる。変にオブラートに包まないところがみんなに愛されるポイントですね。色んな人のハートを掴むことを自然にできる。見習いたいです」と称賛した。永瀬の言葉に「恐れ多いですね(笑)」と照れ笑いを浮かべた岩田は「これだけキャリアがあって実績もあり、男が憧れる男性像だと思うんです。共演させていただいてからお話する機会があって、永瀬さんの人柄に触れるととても優しい方で、周りに対しての気配りもすごい人。僕も見習わなければと思いますね」とこちらも称賛の嵐で、「願わくばバディーというか、これだけの関係性を築かせていただいたご縁なので、そういう作品に出会えたらと思います」と熱望していた。
2019年08月04日マラケシュ映画祭のコンペティション部門に正式招待された『赤い雪 Red Snow』の公開記念舞台あいさつが2月2日、東京・テアトル新宿で行われ、ダブル主演の永瀬正敏と菜葉菜、井浦新、夏川結衣、佐藤浩市、本作で長編デビューを飾った甲斐さやか監督が登壇した。甲斐監督が、実話を基にオリジナル脚本を執筆したミステリーサスペンス。白川一希(永瀬)の弟の失踪から30年後、事件の真相を追う記者・木立(井浦)が、少年誘拐の容疑者と疑われた女のひとり娘・江藤小百合(菜葉菜)を見つけたことをきっかけに、それぞれの運命の歯車が動き出していく。脚本に惚れ込んだという永瀬は、「日本映画の新たな才能が誕生した瞬間に立ち会えて幸せ」と主演作の公開にあふれる思い。甲斐監督について「脚本と違って、温和な方ですが、でも全然引かない(笑)。ビジョンがしっかりあって、決してブレることがない」と“新たな才能”の手腕を改めてたたえていた。当の甲斐監督は「豪華ですよね。恐れ多いし、感無量です」と豪華キャストの集結にしみじみ。「脚本を書いている間、ほぼ妄想に近い形で考えていた皆さんに出演いただき、光栄に思います」と感謝を示した。「憧れであり、尊敬する先輩に囲まれて、プレッシャーも大きかった」と胸中を明かす菜葉菜は、「それでも、皆さんや甲斐監督が見守り、支えてくださったので、最後まで駆け抜けることができた」と安どの表情。「まだまだ未熟」と語る菜葉菜に対し、永瀬が「260%の頑張りを見せてくれた」と労をねぎらう場面もあった。「大先輩の胸を借りて、夢中で演じさせてもらい、幸せしかない。学び、挑戦、実験が多い現場だった」(井浦)、「一気に読める、最近ではめずらしい脚本。女性監督の初長編というのも興味がわき、現場に身を置きたいと思った」(夏川)と共演陣も出演への喜びをコメント。周囲の人々を翻ろうする役どころの佐藤は「悪い役は久しぶり、楽しいですよ」と不敵な笑みを浮かべ、「薄汚れて見せたくて、歯をドライヤーで乾かし、黄色くした。まるで疑似“三國連太郎だ!”って(笑)」とこん身の役作りを、亡き父と重ね合わせた。『赤い雪 Red Snow』公開中取材・文・写真:内田 涼
2019年02月02日2017年、第33回サンダンス映画祭(ショートフィルム部門)にて、日本映画初のグランプリを獲得した監督・長久允。この度、佐々木蔵之介、永瀬正敏、菊地凛子、池松壮亮、村上淳など日本を代表する豪華俳優陣に、『そして父になる』の二宮慶多、モデルで女優の中島セナらを迎えた同監督の長編映画デビュー作『ウィーアーリトルゾンビーズ』(英表記『WE ARE LITTLE ZOMBIES』)の公開が2019年6月に決定した。埼玉県・狭山市で実際にあった事件を題材としたサンダンス映画祭グランプリ受賞作『そうして私たちはプールに金魚を、』ではサンダンス映画祭審査委員から「これまで誰も見たことがない!何にも似ていない!」とその圧倒的なオリジナリティと表現力が絶賛され、“ネオジャパニーズ”と称された長久允監督。本作は、過去にジム・ジャームッシュ(『ミステリー・トレイン』)やクエンティン・タランティーノ(『キル・ビル』)、デイミアン・チャゼル(『セッション』『ラ・ラ・ランド』)といったフィルムメーカーを生んだサンダンスの地で、新時代を代表するかのように圧倒的な存在感を放ち喝采を浴びた長久監督の期待の長編デビュー作となる。■“音楽を通じて成長する子どもたち”に新しい才能が集結キャストには、『そして父になる』にて福山雅治の“息子”役を演じたほか『旅猫リポート』にも出演した二宮慶多。モデル活動のほか、テレビCMや『クソ野郎と美しき世界』での好演も記憶に新しい中島セナ。ドラマ「嘘の戦争」や映画『泣き虫しょったんの奇跡』など多くの作品に出演する水野哲志。天才似顔絵師“モンドくん”として話題、今作が映画初出演の奥村門土という4人の新しい才能が揃い、瑞々しくもかつてない少年少女像を描き出す。また、彼らを取り巻く大人たちに佐々木蔵之介、工藤夕貴、池松壮亮、初音映莉子、村上淳、西田尚美、佐野史郎、菊地凛子、永瀬正敏など日本を代表する豪華名優たちも、監督の才能に共感して大集結。“音楽を通じて成長する子どもたち”といった普遍的な物語を、まるで冒険RPGゲームを想起させるかのようなギミック満載の映像表現や、天性のリズム感で放たれる台詞回しなど、その独創的スタイルが観るものの想像力を映像を紡ぐ。■ドット画のポスター&特報映像が目を引く!さらに特報映像とポスター画像が解禁。意味深なキーワードがおり込まれた映像に、キャストたちがドット画で表現された色彩溢れるポスターからは、まさに比類なき日本映画の誕生を予感させる。本作は、来年1月末に開催される第35回サンダンス映画祭「World Cinema Dramatic Competition部門」への正式招待が決定。サンダンス映画祭へ向けたスクリーニング後、異例の早さで招待が決定したという。映画祭からの期待が高い表れであり、映画祭での上映がワールドプレミアの場となり、公式上映・授賞式には長久監督も現地入り、短編部門に続いてのグランプリ受賞への期待も高まっている。数々の新時代の才能を発掘してきた映画祭だけに、サンダンス映画祭での上映後、長久監督が初長編映画にして世界から注目を集めることも期待される。■監督&キャストからコメント到着!池松壮亮「出会えて良かった」長久允監督僕の大好きな役者さんやミュージシャン、アーティストの方々で作り上げた「フェスみたいな映画」です。騒がしくもありますが、暗い部屋にうずくまってる誰かひとりの心に届いてほしいです。実際、試写で僕は何回も泣いてしまいました。はやく皆様に観ていただきたいです。そしてなんと、サンダンス映画祭長編コンペ部門正式招待(涙)!映画を志していたものの道を逸れてしまい、この十数年、広告業界での仕事に追われて、少し遠回りしてしまいましたが…来年、憧れのサンダンスという地で、念願の長編作品を上映できること、コンペで勝負できること、大変嬉しく思います。二宮慶多(劇中バンド「LITTLE ZOMBIES」ボーカル・ヒカリ役)最初から最後まで、興奮しました。テンポよくどんどん場面が変わって、息つくひまもなく、一つ一つの映像にメッセージを感じました。こんな、楽しい映画に出演させていただき、ありがとうございました。水野哲志(劇中バンド「LITTLE ZOMBIES」ドラム・イシ役)すごい!何これ!こんな風になったの?とびっくり!!スクリーンに僕だけが写っていることに驚いて感動しました!奥村門土(劇中バンド「LITTLE ZOMBIES」ベース・竹村役)初めて演技をしている自分の姿や声をスクリーンで観るのはとても不思議な気持ちでした。でも撮影のいろんな思い出が蘇ってきて楽しくあっという間に感じました。特にライブのシーンはすごく迫力があって好きです。中島セナ(劇中バンド「LITTLE ZOMBIES」キーボード・イクコ役)この時ああだったなぁ。と思い出が蘇ったり、カメラアングルや編集の仕方など、撮った時には想像できなかったけれど、ゲームのように編集されていて面白かったです!工藤夕貴(ヒカリの伯母・リエ役)ちょっと変わった子どもたちの目線で切り取られた世界。長久監督ならではの映像と音楽は、映画の新しい形と言えるかもしれません。世界に向けて発信されるこの作品を、みなさん楽しみにしていてください。池松壮亮(劇中バンド「LITTLE ZOMBIES」マネージャー・望月役諦めと無関心を気取りつつも生きている、生きようしている。言葉、間合い、リズム、浮かび上がるモーション、とても好みの脚本でした。暴れまくっていました。長久監督は、前作から感じた通り抜群のセンスを持った方で、日本映画に現れてくれた事を感謝したいくらいです。出会えて良かったと思います。そしてサンダンスがこの映画にどう反応してくれるか、とても楽しみにしています。zombiesの始まったばかりの人生が、世界の誰かの人生に寄り添うことが出来るとマネージャーとして確信しています。そうでなくとも僕だけは信じています。菊地凜子(イクコの母・ユウコ役)とてもロックでポップな音楽映画だけど、凄くチクチクヒリヒリする、とてもリッチな脚本に浸らせてもらいました。長久監督は映画少年のようなダイヤの瞳と強い熱意を持っていて、そのパワーに皆がいつの間にか引き込まれていく、とても素敵な監督でした。まずはサンダンスのコンペおめでとうございます!サンダンスのカラーとこの作品のカラーが重なった時に、絶対に世界の映画ファンへと響くこと間違いなしです。本当に心から楽しみにしています。そして公開されこのムーブメントが皆様に届く日を楽しみにしております。『ウィーアーリトルゾンビーズ』(WE ARE LITTLE ZOMBIES)は2019年6月より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年11月29日永瀬正敏(52)が9月27日、最愛の母・美津子さんが亡くなったと自身のInstagramで報告した。投稿には在りし日の美津子さんの写真もアップされている。「余りにも急な事で、まだ冷静ではいられません。多分ずっと冷静になんかいられないのかもしれません」とその心痛をつづった永瀬。続けてこう明かしている。「結局何もしてあげられなかった、、、。最後もみとってあげられなかった、、、。最近ずっと電話で『会いたい』と言ってくれていたのに、、、ごめんなさい。最後まで心配かけて、無理させて、不義理で親不孝な息子でした」さらに「おふくろ、ごめんね、、、ありがとう」と感謝の気持ちを述べている。「永瀬さんは16歳の時に役者を志し、ご両親の反対を押し切って上京しました。上京しても仕事はなく、美津子さんもかなり心配していたようです」(芸能関係者)だが90年にはジム・ジャームッシュ監督の「ミステリー・トレイン」、91年には山田洋次監督の「息子」に出演。そこでの演技が認められ、今や日本を代表する俳優の1人に。その世界を股に掛ける活躍ぶりから、今年3月には「芸術選奨文部科学大臣賞」映画部門で大臣賞を受賞した。「永瀬さんが受賞の連絡をしたところ、美津子さんは『良かったね……』と泣きじゃくっていたそうです。永瀬さんはその涙に『やっと親孝行ができた』と喜びでいっぱいだったといいます。そのときは照れてしまいすぐに電話を切ってしまったそうですが、美津子さんは感無量だったでしょうね」(前出・芸能関係者)ネットでは永瀬へのエールとともに、《みとる事ができなくても早くに自立して世界中で活躍する俳優になったのだから十分に親孝行だったはず》《俳優として売れて、作品にたくさん出演出来てそういう意味では誇らしい息子で 親孝行出来たと思うけどなぁ、、》《こんな風に息子に思ってもらえたら、、、母親冥利につきますね》など心境を慮る声も上がっている。悲しみを乗り越えさらに活躍することを、天国の母も望んでいるはずだ。
2018年09月28日永瀬正敏と菜 葉 菜を主演に迎え、実話を基にしたオリジナルサスペンス映画『赤い雪 Red Snow』の公開が2月に決定。佐藤浩市、井浦新ら豪華俳優陣も出演する。■ストーリー雪が降り続く小さな村で1人の少年が忽然と姿を消した。失踪した少年と一緒にいた兄、白川一希(永瀬正敏)の曖昧な記憶に警察の捜査は混乱。そんな中、誘拐監禁殺人の容疑者として捜査線上に江藤早奈江(夏川結衣)が浮かび上がる。ほかに何件もの殺人容疑がかかる中、早奈江は完全黙秘で無罪となる。30年の年月が経過し、少年失踪事件の容疑者だった早奈江の一人娘、早百合(菜 葉 菜)を見つけ出した事件記者の木立省吾(井浦新)が一希を訪ねてくる。毎夜、雪で弟を見失う悪夢に苛まれ、自分を責め続ける一希。少年が消えた事件の日から被害者の兄と容疑者の娘という、心に傷を持つ男と女が交錯する。「完全黙秘」と「曖昧な記憶」の先には予想できない結末が待ち受けていた…。■永瀬正敏&菜 葉 菜が実話を基にしたミステリーに挑む!本作の主演を務めるのは1983年、相米慎二監督作品「ションベンライダー」でスクリーンデビュー以降、『あん』『光』『Vision』の河瀬直美監督や、『ELECTRIC DRAGON 80000V』『パンク侍、斬られて候』の石井岳龍監督など、作家性の強い作品にも引っ張りだこの永瀬さん。近年ではジム・ジャームッシュ監督作『パターソン』でも高い演技力が評価される中、本作では物語の発端となる、雪の日に失踪した少年の兄、白川一希を演じる。永瀬さん自身、面白い作品であれば大小問わず出演するスタンスもあるが「初めて脚本を読ませて頂いた時、読み進めながらドンドン作品の世界観に引き込まれていきました」と興奮を隠せない様子。「そして最終ページを読み終わった直後、この物語の中に自分の身を置いてみたいと願いました。『赤い雪』この深いタイトルに込められた世界を楽しんで頂ければと思います」と語った。もう1人の主演には、2005年『YUMENO』で初主演後、『64-ロクヨン-』の瀬々敬久監督が手掛けた『ヘヴンズストーリー』での演技が評価され、『ナミヤ雑貨店の奇跡』『追憶』と、近年目覚ましい活躍を見せる菜 葉 菜さん。本作では少年失踪事件の容疑者の娘、江藤小百合を演じる。菜 葉 菜さんは『YUMENO』でも、マイナス30度にもなった極寒の北海道での撮影を経験したこともあり、雪とは切っても切れない縁を持つ。「監督とは何度もデスカッションし思いを共有しあえたつもりでしたが、撮影に入ると全てぶっ飛んでしまうほどとてつもない戦いが待っていました。私が思う早百合とそうではない早百合が脳裏を行き交いもがき苦しみもしました」と本作での苦労を語る。「それでもこの映画に賭ける強い思いが心の中で散らす火花を打ち消し愛すべき早百合と1つになって飛び立てたと思います。全編が絵画のように美しく重い作品に仕上がっています」と自信を持ってアピールした。■豪華出演者のキャスティングを実現させた監督とは?そして、失踪事件から30年後に事件を調べ、江藤小百合を見つけ出し、失踪した少年の兄である白川一希に知らせる事件記者の木立省吾役に『ニワトリ★スター』『菊とギロチン』の井浦新。少年失踪事件の容疑者であり、「完全黙秘」で事件を闇に隠しこんだ江藤早奈江役に『家族はつらいよ』シリーズの夏川結衣。そして早奈江の内縁の夫であり、30年後も早奈江の娘・小百合と同居する宅間隆役に『友罪』『64-ロクヨン-』の佐藤浩市と、豪華俳優陣が出演する。そんなキャスティングを実現させたのは、本作が初の長編作品となる甲斐さやか監督。国内外の映画祭で映像美の高さで高評価を受けている新進気鋭の女性監督だ。甲斐監督は「一級のスタッフが一丸となり『赤い雪』の世界観を追求し、一級のキャストが立ち現れる……とんでもない映画が完成したと思います」と完成に対し、感無量の様子。実話を基にして作られた本作については「人の記憶について突き詰めて考える時、足元の砂が少しずつ吹かれて崩れるような、根源的な怖さを覚えることがあります。曖昧な記憶の上に成り立つ人という存在もまた、非常に曖昧なもの……消しきれない記憶、未解決事件、海原の向こうの叫び、沈黙の人々、降りつづく雪。確かな実感の持ちにくい時代にこそ『赤い雪』の世界に浸って頂き、想いを共有頂けますことを祈っています」と作品に対する強い思いも語ってくれた。重厚で濃密なミステリーサスペンス映画に期待が高まる。『赤い雪 Red Snow』は2019年2月より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年08月30日綾野剛が主演を務める映画『パンク侍、斬られて候』(6月30日公開)で、俳優・永瀬正敏が演じる猿・大臼延珍の誕生秘話が、このほど明らかになった。同作は、町田康の小説を原作に、宮藤官九郎の脚本で石井岳龍監督が映画化。超人的剣客にしてプータローの掛十之進(綾野)を主人公に、次々とクセモノたちが現れる中、ある隠密ミッションの発令によって前代未聞のハッタリ合戦が繰り広げられる。大臼は人間の言葉を理解し、話すことのできる不思議な能力を持った猿。永瀬は『DEAD END RUN』(03)以来4度目の石井組となり、「監督が『パンク侍』をお撮りになると知り、『おおっ!』と思いましたね。凄い期待感でした。そして台本を読ませて頂いたのですが、メチャクチャ面白かったんです。しかも登場キャラクターが全員個性的なんですが、その中でも面白い大臼という役を頂いて、本当に嬉しかったです」と出演決定時を喜々として振り返る。一方の石井監督も、「どうしても永瀬さん演じて欲しくてオファーしたんです」と出演を熱望し、「そうしたらやるからには完全に猿になるって永瀬さんからおっしゃってくれたんですよ」と永瀬も気合い十分だった様子。とはいえ、「毎日メイクにも時間がかかるし、毛皮つけてそこに鎧をつけて、大変な状態なんです。真夏の京都ですから。顔もびっしりと固めてしまうから、汗の吹き出しようもないくらいなんです」と相当ハードな撮影だったようだが、「でもほんとにビシッと難役を見事にこなしてくれました」と絶賛する。また、黒和藩の藩主・黒和直仁を演じた東出昌大は、撮影現場で大臼に遭遇した時のことを、「初めてお会いした時、口がきけないと聞いていたので、なんてご挨拶していいのかと思いました。この中に永瀬さんがいるんだろうなと想像していましたね」と明かし、「でも数日後に支度場で永瀬さん本人とお会いした時、『あっ!ほんとに中身は永瀬さんだったんだ!』と改めてビックリしてしまいました」と特殊メイクの完成度の高さに舌を巻く。大臼が身に付けている赤い甲冑は、黒澤明作品をヒントに、『るろうに剣心』シリーズなどで知られる衣装デザイナー・澤田石和寛氏が担当。「大臼の甲冑は黒澤映画『影武者』の赤い甲冑にオマージュを込めています。とても印象的な赤でしたので。彼は侍に憧れたニホンザルで、ヒーローの様な家紋をデザインしています。一番武将らしい家紋ですね」と秘話を明かしている。
2018年06月22日映画『Vision』の完成披露試写会が18日、都内で行われ、永瀬正敏、夏木マリ、岩田剛典、美波、森山未來、河瀬直美監督が出席した。同作は、世界中で高い評価を受ける河瀨監督が、生まれ故郷の奈良県を舞台に、世界三大映画祭すべてで女優賞を獲得したフランスの名女優ジュリエット・ビノシュと、俳優・永瀬正敏をW主演に制作する。フランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ピノシュ)が訪れた奈良・吉野を訪れ、山守の男・智(永瀬)は、ジャンヌと次第に心を通わせていく。完成した同作について、河瀬監督は「神話、ファンタジーとかのようなことだよね、と言うこともいる」と説明し、「主演の永瀬君でさえ、『えっ』と言ってたから、何が届くのかわからない作品でもあります」と明かした。「森に入っていくということは、旅の途中で何かがあって何を得るのかはわからないけど、帰ってきたときには違う自分がいるのではないかと思う。みなさんの変化を楽しんでほしいです」と観客に語りかけた。初めて見たときは興奮して眠れなかった、という永瀬は「また興奮して寝れないかもしれないですね。みなさんそうだと思うんですけど、驚いたんですよね。監督は多分異次元からいらしてる」と紹介。また、1000年生きているという女性・アキを演じた夏木は「もう山と一体化。もう、山です」と自分の役について表し、観客を笑わせる。フランスと日本を行き来している美波は、フランスでの河瀬作品人気について「侘び寂びが伝わってるんだなという実感は、目の当たりにして感じました」と明かした。撮影で特殊伐採に挑んだ岩田は「特殊伐採という……特殊な伐採なんですけど」と天然発言で会場の笑いを誘う。「意外と上達が早くて、1日2日くらいで馴染んでくる。意外とと向いてるのかな。もし転職するなら次は山守になりたいなという新しい発見がありました」と語った。主演のジュリエット・ビノシュは今回来日していないが、河瀬は男性陣に「ジュリエットは"ジャンヌ"として生きてたんです。ジャンヌに、惹かれた理由を役柄として答えて」と急な無茶振り。最初に指名された森山は動揺しながらも、「獣同士ってイメージがありました」と答え、河瀬から「匂い?」とさらに確認される。岩田は「シーンの中で目が会うと、不思議と、僕もビノシュさんも初めて会った気がしない感覚があった」と振り返り、「ビノシュさんからもそういう連絡をもらったり、そう思って生きていたので。目に惹かれましたね」と語る。永瀬は「ハートの先を見られてる。いろいろなものを抱えている智なので、それを最初から見てくれた、寄り添ってくれた」と、智がジャンヌに惹かれた理由を分析した。河瀬監督は「これらはきっとこの男性陣の惹かれる女性像かもしれません」とニヤリ。さらに「まぐわいがないと命をつないでいけないんだけど、"まぐわい"って、目が会うというのが語源。目が合えば、まぐわうんです」とたたみ掛ける。その言葉に永瀬が「岩田くんが正解だな」と言うと、岩田は右手を掲げてガッツポーズ。河瀬監督は改めて「映画の中でのそれぞれの役割として、目、心、匂い、そういうもので表現しました。彼らは存分にまぐわっていた」と出演者陣を称えた。
2018年05月17日町田康の傑作小説が主演・綾野剛、脚本・宮藤官九郎、監督・石井岳龍という最強の布陣で実写映画化される『パンク侍、斬られて候』。その追加キャストに永瀬正敏が出演していることが分かった。併せて、主題歌には邦画では初となる「セックス・ピストルズ」の楽曲起用が決定した。■あの猿将軍役の正体は永瀬正敏!このたび、本作の新たなる特報映像が公開。これまでの超豪華なキャスト発表でも謎のベールに包まれていた、物語のカギを握る将軍の格好をした猿・“大臼延珍(デウス ノブウズ)”役を永瀬正敏が務めることが明らかにされた。永瀬さんといえば、デビュー以来、国内外問わず100本近くの映画に出演し、カンヌ国際映画祭をはじめ世界各国の映画賞を受賞する作品への出演経験がある、日本を代表する俳優界のトップランナー。近年では、河瀬直美監督の『あん』に『光』、ジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』と、出演作が3年連続でカンヌ・コンペ部門に出品された日本初の俳優となるなど、その実力はまさに折り紙つき。本作への出演に関して、「僕は石井監督の作品4回目なんですけど、呼んでいただけるたびにとても嬉しいです。今回は町田康さんの原作ですし、世の中驚いちゃうんじゃないですかね。カテゴライズできない映画。ニューシネマができるんだと思います」とコメントを寄せている。■イギリスの伝説的パンク・ロックバンド「セックス・ピストルズ」の楽曲が主題歌!さらに、映画の主題歌にはイギリスを代表する伝説的パンク・ロックバンド「セックス・ピストルズ」による「アナーキー・イン・ザ・U.K.」が決定。「セックス・ピストルズ」の様々な伝記映画など、彼らの音楽が使用された映像作品は多いが、日本映画の主題歌に楽曲が公式に使用されるのは今回が初めてのこととなる。1970年半ばに発表された同楽曲をはじめ、「セックス・ピストルズ」に影響を受けたバンドやミュージシャンは後を絶たず、いまもなお、伝説以上に音楽界の血肉となっていることは言うまでもない。石井監督は、音楽の常識を塗り替えた歴史的楽曲を主題歌に起用したことについて「今回はこれしかない。あなーきー・いんざ・行けー!!」と楽曲になぞらえコメント。石井監督のパンクな作風に、文字通りの“型破り”な主題歌が付くことで、どんな化学反応を見せるのか、期待が高まる。『パンク侍、斬られて候』は6月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パンク侍、斬られて候 2018年6月30日より全国にて公開ⓒ エイベックス通信放送
2018年05月09日『あん』『光』の河瀬直美監督が、生まれ故郷である奈良県を舞台に描く『Vision』。フランスの名女優ジュリエット・ビノシュと永瀬正敏をW主演に迎えた本作から、この度特報映像が初解禁された。全編奈良で撮影を敢行する本作は、世界中を旅して紀行文エッセイを執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌと、自然豊かな神秘の地・吉野の山々を守る山守の男・智が出会い、言葉や文化の壁を超え、心を通わせていく物語。到着した特報では、木立の狭間から差し込む光と水のせせらぎ、美しい自然が映し出されたかと思えば、突如銃声が響き渡る。そしてスリリングな旋律と共に、エッセイスト・ジャンヌ役のジュリエット、山守の男・智役の永瀬さんをはじめ、同じく山守の鈴役の岩田剛典、ジャンヌのアシスタント役の美波、猟師役の森山未來と田中泯、老女役の夏木マリと、各キャストの劇中での姿が確認出来る。『Vision』は6月8日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月21日今年5月、世界で初めて3年連続カンヌ国際映画祭に出演作が出品された俳優・永瀬正敏。7月2日(日)今夜放送の「情熱大陸」では近年写真家としても作品を発表、その表現活動の幅を広げ続ける永瀬さんの“今”に密着する。1966年宮崎県に生まれた永瀬さんは、1983年に相米慎二監督作品『ションベン・ライダー』で映画主役デビュー。その後はTVドラマなどで活躍し、1989年にジム・ジャームッシュ監督の『MISTERY TRAIN』に出演。同作で国際的な評価を得海外で活躍する若手俳優として日本でも注目を浴びた。1991年には山田洋次監督の『息子』で日本アカデミー賞助演男優賞ほか各賞を受賞するとフレデリック・フリドリクソン監督『Cold Fever』など海外作品にも積極的に出演し国内外を問わず活動するように。「20代、30代はまず俺が走ろう。攻めて攻めてと思っていた」という永瀬さんは、企画を気に入れば規模や国に関わらずどんな作品にも挑戦。その姿勢は浅野忠信ら、海外で活動する若手日本人俳優の先駆けとなった。河瀬直美監督と2度目のタッグを組んだ映画『光』で、視力を失っていく天才カメラマンを演じた永瀬さん。同作について「僕のすべてを置いてきた」と振り返る永瀬さんは、カンヌ国際映画祭上映後、鳴り止まぬスタンディングオベーションを受けて人前では決して見せることのなかった涙を見せる。その涙に込められた意味とは!?また、最近は写真家としても作品を発表。2012年からは独自の視点と感性で日本の47都道府県を47冊の写真集に写し出すビックプロジェクト「Jの記憶」をライフワークとして行っている永瀬さん。「写真と俳優には共通点がある」と語り、被写体の意外な一面を引き出すことにかけて定評がある永瀬さんがいま最も撮りたい「ある人物」とは?番組では永瀬さんの“今”に迫るべく、これまで20回以上の写真展を開き6冊の写真集を世に送り出した「写真家」としての彼にフォーカスを当て、来年の大規模な個展に向けて活動を始めた永瀬さんの緊張感みなぎるポートレート撮影現場にも密着。永瀬さんが生み出す“写真家のまなざし”を追う。永瀬さんに密着した「情熱大陸」は7月2日(日)23時~TBS系にて放送。(笠緒)
2017年07月02日永瀬正敏の大きな、日に焼けた手が、水崎綾女の頬を、鼻を、唇をなでる。ゆっくりと、何かを確かめるように。すがるように――。ただ、それだけの動作が、2人が実際に唇を交わすシーンよりもずっと官能的に映る。河瀬直美監督はこう語る。「まるでセックスをしているかのような、深いところで互いを感じ合っているように撮れたらと思いました。その後のキスシーンはどちらかというと勢いでそうなっています。本来、それは逆なのかもしれないけど、唇を重ねるよりも官能的なものが、あの顔に触れる行為の中にあるんじゃないか?心の奥底で触れ合うような…。2人とも、キスをしているときよりも、顔に触れているときの方がずっと胸が高鳴っていると思うんです」。映画『光』は、視覚障碍者のために、映画の登場人物の動きや情景を言葉で伝える音声ガイドに従事する女性・美佐子(水崎綾女)と徐々に視力を失っていく天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)の2人を中心に展開する。河瀬監督は、前作『あん』制作時に、この映画の音声ガイドの存在を初めて知り、映画として描くことを決めたという。「彼ら(=音声ガイドの制作に従事する人々)の映画への愛――目が見えない人にまで見せる、見られない人がいるのは嫌だという思い。それはこれまで、映画を作ってきた私たちになかった感覚でした。そうした感覚を持っている人たち、しかも映画に携わっている人たちということで、興味を惹かれました。この人たちの姿を映画化することができたなら、私の映画論、私が映画において何を良しとしているのかを伝えることができるだろうと思ったんです」。いかにして映像を見ることができない人間に、映画を伝えるか?悪戦苦闘する美佐子に、容赦なく厳しい言葉を投げかける雅哉。たまらず美佐子も「あなたの想像力が足りないんじゃないか?」と言い返す。そんなやりとりに、思わずドキリとさせられる。口に出すかどうかは別として、自分の思いをわかってもらえないとき、つい相手の想像力の欠如を責めたくなることは日常の中で誰しもあるだろう。映画を観ていると「想像力ってなんなのか?」と考えさせられる。「私たち晴眼者(=視覚障碍者の対義語で、視覚に障害のない者のこと)は、見えることでイマジネーションを働かせてないことがあるんじゃないか?でも、視覚障碍者は見えないからこそ、ものすごく想像力を働かせている。で、あるなら、彼らの方が、深く映画に入り込んでると言えるんじゃないか?とこの映画を作っている最中に思いました」。従来より、河瀬監督の作品は“余白”といわれる部分が多く、見る者の想像力に委ねることが多い作品だと言われるが…。「そうかもしれません。ただ、これまでの作品でいうと、ポンッと観客の想像力に委ねていましたが、今回の映画では登場人物たちが互いにそれを委ね、キャッチしています。観客にとっては、そこが明快だと思います」。キャスティングも興味深い。ヒロインの美佐子に、河瀬作品初参加の水崎さん。永瀬さんは『あん』に続く出演で、光を失いつつあり葛藤するカメラマンの雅哉を演じる。ほかに、美佐子を導く上司・智子を神野三鈴、その夫で視覚障碍者の男性に小市慢太郎、美佐子が携わる映画の監督をする北林を藤竜也、そして終盤のある重要なポイントで、河瀬作品の常連となった樹木希林が参加している。映画を観ると、“声”に非常に強い個性を持つ俳優陣がキャスティングされているように思えるが、この点は監督自身、最初の段階で意識していたのだろうか?「いえ、いま言われて初めて気づきましたね(笑)。ただ、希林さんに関しては、ありました。声だけの出演になるので、独特だけど、ずっしりとくるあの声がいい。永瀬くんにあの声を聴かせてあげたいって思いました」。その永瀬さんに関しては、河瀬監督は2015年に『あん』でカンヌ国際映画祭に赴いた際に『次、また一緒にやりたいね』と声を掛けていたという。本作の脚本執筆の段階で、最初から雅哉役は永瀬さんをイメージして書き進めていった。「今回、永瀬くんの中にある資質を思う存分に活用したいと思ってて、そう考えたとき、雅哉はカメラマンであるべきだと思いました。目が見えなくなることで奪われてしまうものがすごく大きい。でも、そこからどう這い上がっていくのか?光を見つけるのか?それだけで物語ができる。いや、永瀬くんが持っているものがすでにストーリーになっていて、それを映画の中に入れさせてもらうような感覚でした」。なぜ、そこまで永瀬正敏という俳優に惹かれたのか?そもそも、前作『あん』におけるどら焼き屋の雇われ店長の千太郎役に永瀬さんをキャスティングしたこと自体、新鮮な驚きがあったが…。「『あん』に関していうと、最初に原作を読んだとき、これは(原作者の)ドリアン助川さんご本人だって思ったんです。だけど、ハマり過ぎてて(笑)。千太郎は店長になる前にいろいろあって、社会から排除される立場にある人間で、そういう人はもう少しワイルドでぶっきらぼうな感じかな…?と。そうすると、ドリアンさんだとちょっと包容力があり過ぎて(笑)。じゃあ、その境地に行き着くまでの千太郎は誰か?日本映画界を見渡して、永瀬くんだって思ったんです。それまで、全然知らなくて、Facebookで『出ていただけませんか?』ってメッセージを送ったんです(笑)」。優しく、真面目で、それゆえに葛藤を抱える男――そんな雅哉のイメージが永瀬さんにぴったりと重なったという。「雅哉のようなタイプの人は本来、優しく真面目なんですけど、だからこそ、視力を失っていく段階で執着してしまうんですよね。過去であったり、もしも見えていたならば伸ばせていたであろうキャリアに…。そして、自暴自棄になってしまう。これは、私自身、取材を進めていく上で知ったんですが、男性で特に、見えなくなっていく過程で周囲に攻撃的になってしまったり、自分はダメだとあきらめてしまう人が多いということなんです。なんで初対面の美佐子にあんなに厳しい言葉を投げかけるのか?そこには見えなくなっていくことへの焦りがあるんだと思います」。永瀬くんは、すごく真面目できちんとしてるんです。『あん』のどら焼き屋さんの片付けを、いつもものすごくしっかりしてたんです。ご自分の事務所もすごくキレイで、いろんなものがきちんと整理して配置されてるんです。これは、部屋をきちんと整頓して、モニター会にもスーツを着ていく雅哉のキャラクターそのものだなって思いました」。いろんな部分で、前作『あん』があってこそ今回の『光』が生まれたと言える。河瀬監督自身、映画の作り方、臨み方において、『あん』という従来の作品とはやや異なる作風で、最大のヒットとなった作品を経たことで、生まれた変化、感じる違いなどはあるのだろうか?「『あん』が大きなポイントとなった部分ももちろんあると思いますが、やはり1作1作に大きな意味があり、その後の作品に影響を及ぼしているんだと思います。『2つ目の窓』と『あん』、今回の『光』は、ほぼ立て続けに撮っているんです。その中で『あん』のようなわかりやすさを詰め込んだ部分もあるし、でも作品そのものの“希望”は、ずっと前から自分の作品の中にあったものだとも思います。今回は、構造として“映画”を描くという難しい題材で、映画監督という存在が物語の中に出てくるのも、自分にとっては大きなチャレンジでしたが、それをやり遂げたという感覚も持っています」。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:光 2017年5月27日より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国にて公開(C) 2017“RADIANCE”FILMPARTNERS/KINOSHITA、COMMEDESCINEMAS、KUMIE
2017年05月26日第70回カンヌ国際映画祭「コンペティション部門」に正式出品されることが決定した『光』の完成披露試写会が4月27日(木)、都内で行われ、主演の永瀬正敏をはじめ、水崎綾女、神野三鈴、藤竜也、河瀬直美監督が出席した。河瀬監督にとって、カンヌ映画祭への選出は永瀬さんと初タッグを組んだ一昨年の『あん』に続く8度目。また、永瀬さんは日本人俳優として、初めて出演作が3年連続で招待を受けることになり、客席は祝福ムード。この日、登壇した5名全員が、現地入りすることも明らかになり、「いってらっしゃい」の声もあがった。河瀬監督は「明け方、フランスから電話で一報を聞いたら、自宅のリビングから太陽がのぼるのが見えて、“光”がさしました。光は世界をめぐるんだと思うと、その瞬間号泣してしまった」としみじみ回想。本作は「特に難産だった」といい、「河瀬といえばカンヌというイメージもあるかもしれませんが、そんな簡単な場所じゃない。しかも栄えある第70回のレッドカーペットを歩くと想像したら、涙が止まりませんでした」と感無量の面持ちだった。そんな河瀬監督から電話で吉報を受け取ったという永瀬さん。「朝方にお電話をいただいて、もう『ありがとうございます』と『おめでとうございます』ばかり繰り返していた」そうで、「受話器越しに監督の思いが伝わって、僕も朝から号泣しました」とふり返った。ちなみに、河瀬監督によると「電話したのが朝6時だったのに、ワンコールで出てくれた」のだとか。水崎さんも「河瀬監督が愛を注いだ作品を、世界の皆さんに見てもらうと思うと…」と言葉に詰まるほど感激した様子。共演陣も「私自身が『光』の細胞の1つになれて、現場にいても、映画を観ても救われた。監督が“出産”なさった『光』が世界に届けばと祈っている」(神野さん)、「もう(カンヌには)3度行かせてもらって、もう行くことはないと思っていた。カンヌは、こつ然と映画の王国が現れて、やがて消えるファンタジックな香りがある場所。本当に幸せだし、長生きするもんですね」(藤さん)とカンヌ入りに期待を寄せていた。“映画”の音声ガイドの制作にたずさわる美佐子(水崎さん)はある日、視覚障碍者向け映画のモニター会で弱視のカメラマン、雅哉(永瀬さん)と出逢う。映画の光に導かれるように、2人は音声ガイドの製作過程で衝突を繰り返しながらも、互いの心をゆっくりと通わせていくが――。今年のカンヌ国際映画祭は5月17日(現地時間)より幕開け、「コンペティション部門」受賞結果は、映画祭最終日の5月28日に発表される。『光』は5月27日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:光 2017年5月27日より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国にて公開(C) 2017“RADIANCE”FILMPARTNERS/KINOSHITA、COMMEDESCINEMAS、KUMIE
2017年04月27日永瀬正敏が主演を務める河瀬直美監督の最新作『光』が、第70回カンヌ国際映画祭「コンペティション部門」に正式出品されることが決定。河瀬監督は、永瀬さんと初タッグを組んだ一昨年の『あん』に続く7度目、また永瀬さんは、日本人俳優として初めて出演作が3年連続で招待を受けることになった。“映画”の音声ガイドの制作にたずさわる美佐子。あるとき、視覚障碍者向け映画のモニター会で弱視のカメラマン、雅哉と出逢う。映画の光に導かれるように、2人は音声ガイドの製作過程で衝突を繰り返しながらも、互いの心をゆっくりと通わせていくが――。昨日4月13日(木)、フランス時間の11時~(日本時間18時~)より発表された、第70回カンヌ国際映画祭ラインナップで「コンペティション部門」への出品が決定した本作。河瀬監督にとっては「監督週間」カメラドール(新人監督賞)受賞の『萌の朱雀』(’97)をはじめ、グランプリ受賞の『殯の森』(’07)、『2つ目の窓』(’14)、『あん』(’15)に続く、日本人監督としては最多となる7度目。また、主人公・雅哉を演じた永瀬さんは、河瀬監督の『あん』と、ジム・ジャームッシュ監督&アダム・ドライバー主演の『PATERSON』(原題)に続き、出演作が3年連続で同映画祭の招待を受けることとなり、日本人俳優として初の快挙となった。5月17日(現地時間)より開催されるカンヌ国際映画祭には、永瀬さん、美佐子役の水崎綾女、そして河瀬監督がチーム『光』として参戦する予定。なお、「コンペティション部門」受賞結果は、映画祭最終日の5月28日に発表される。このたび第一報を受けた永瀬さん、水崎さん、さらに劇中映画の主演・監督役の藤竜也、そして河瀬監督から喜びのコメントが到着している。■永瀬正敏撮影でお世話になった視覚障碍者の皆さんに心から感謝しています。また世界中で作られている数々の作品の中から『光』を選んでいただけたこと、本当に感謝しています。河瀬直美監督の思い、沢山の方々の思いが詰まったこの作品を、世界の皆さんに観ていただけることが何より嬉しいです。■水崎綾女カンヌ国際映画祭なんて、自分とは別の世界だと思っていたので今回のノミネートに驚愕しております。映画祭自体も初めてなのですが、世界各国から来られるたくさんの方にこの作品を観ていただける事がとてもうれしく思います。■藤竜也直美さん、貴女の『光』に僕の魂がゆすられました。ゆすられた僕の魂が、喜びの涙を流しました。彼方にある『光』が私たちに希望を与えてくれるという意識を共有出来ました。■河瀬直美監督映画は、「光」です。映画は、「魂」です。映画に魂を捧げたものとして、この映画『光』をこの世界に誕生させた、スタッフ、俳優のみんな、みんな、みんな、と、カンヌでの瞬間を分かち合えること、いま、とてもうれしい。50回目のカンヌで初めて訪れた場所…あれから20年の節目にまたあそこに立てる歓びをかみしめています。ありがとう。『光』は5月27日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:光 2017年5月27日より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国にて公開(C) 2017“RADIANCE”FILMPARTNERS/KINOSHITA、COMMEDESCINEMAS、KUMIE
2017年04月14日監督・河瀬直美、主演・永瀬正敏の『あん』のコンビで描くラブストーリー『光』。その待望の予告編映像が、4月15日(土)からの劇場上映に先立ち解禁となった。人生に迷いながら、単調な日々を送っていた美佐子(水崎綾女)は、とある仕事をきっかけに、弱視のカメラマン・雅哉(永瀬正敏)と出逢う。美佐子は雅哉の無愛想な態度に苛立ちながらも、彼が撮影した夕日の写真に心を突き動かされ、いつか、その写真の場所に連れて行ってほしいと願うようになる。だが、命よりも大事なカメラを前にしながら、次第に視力を奪われてゆく雅哉。彼と過ごすうちに、美佐子の中の何かが変わり始める――。本作は、日々迷いながら生きていた女性が、視力を失いゆく天才カメラマンに出逢い、彼の内面に惹かれてゆくラブストーリー。雅哉がやがて見えなくなることを知りながらも、互いを見つめようとする切ない2人の姿には、“失うことで、思わぬ明日を見つけることができる”というメッセージが込められている。また、「映画の音声ガイド」という仕事にもスポットが当てられており、注目を集めている。このたび解禁となった予告編では、映画の音声ガイドの制作に携わる美佐子と、視力を失いゆくカメラマンの雅哉との出会いから、2人が少しずつ心を通わせていく姿を映し出す。「心臓なんだよ動かせなくなっても、俺の心臓なんだ」と、雅哉がカメラを抱きしめながら放つ、もがき苦しみ葛藤する魂の叫びに、水崎さん演じる美佐子や周りの人々が心揺さぶられる様子が、時に優しく、時に強烈に包み込む光とともに描かれていく。永瀬さんは、「誤解されたくはないんだけど、ある意味、観終わった瞬間、自分で“遺作” を観たような感覚になったんです。ネガティブな意味には捉えてほしくないんだけど。それだけ、とてつもなく強い思いがあった」と語るほど、本作に対する思い入れは強く、そんな永瀬さんの魂が刻みこまれた予告編となっている。また、雅哉に強く影響を受けた美佐子が、彼を想いながら書き上げた音声ガイドを読み上げるのは、『あん』で共演していた樹木希林。これは永瀬さん自身も、演じるそのときまで知らされていなかったそうで、『光』の製作チームが用意した“人生に迷う全ての大人たちへのプレゼント”ともいうべき演出からも、本作の温かさが伝わってきそうだ。『光』は5月27日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:光 2017年5月27日より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国にて公開(C) 2017“RADIANCE”FILMPARTNERS/KINOSHITA、COMMEDESCINEMAS、KUMIE
2017年04月13日3人の30代の演出家が昭和30年代に書かれた戯曲に取り組む「かさなる視点―日本戯曲の力―」の第2弾として、上村聡史が安部公房の「城塞」に挑む。開幕まで1か月を切った3月中旬、稽古場に足を運んだ。【チケット情報はこちら】軍需産業で成り上がった“男”(山西惇)には、“拒絶症”を患う父(辻萬長)がいる。拒絶症とは、ある時から自分の中の時間を止めてしまう病。発作時だけかつてのように正気を取り戻す父に、男は妻(椿真由美)や従僕(たかお鷹)を巻き込み、終戦直後のある一日を再現してみせる。幾度も繰り返されるそんな芝居にうんざりした妻は、父を精神病院に送る計画を立てる。男は妻に代わりストリッパーの女(松岡依都美)を雇い、最後の芝居を打つが……。上村は「“戦後”と対峙したいという思いでいくつかの戯曲を読んだ中で、この作品から“いま”を感じた」と語る。「登場人物たちが、戦争の被害者意識と加害者意識を巧みに、無自覚に使い分けているさまが、すごく利己的であり、どこかで現代と繋がっている気がしました。“忘却”は日本人の特性かもしれないけど、終戦から時間を経て、僕らはどんどん忘れていく。そこでいま一度、この作品を通じて日本を批評したい」とこの戯曲を選んだ意図を明かす。稽古を見ると、上村はとにかく頻繁に芝居を止め、演出席から舞台へと足を運び、立ち位置、動き、セリフのニュアンスまで幾通りも試していく。「俳優たちと一緒に批評性を持って作っている」「稽古中はとにかくみんなうるさい(笑)」という上村の言葉通り、俳優陣からも次々と質問や提案が飛ぶ。特に、精神を患い幼児のようになった父を演じる辻、そんな彼を世話する従僕を演じるたかおのベテランコンビは、毎回のようにセリフに込める感情から動きまで変化させ、“怪演”と言うにふさわしい変幻自在の芝居を見せる。まさに病める父親に振り回される邸内の者たちといったところだが、山西、椿、松岡もさすがの反射神経でベテランふたりの好きにさせまいと応酬する。山西演じる“男”は、父親を病院に入れなければ禁治産処分(※財産を自由に処分する権利を失う措置)にすると妻から脅され、なんとかそれを回避しようと奔走するのだが、忌まわしい過去の“記憶”に囚われ、本当に病んでいるのは父ではなく自分なのではないかと苦悩する。男のモノローグは、辻とはまた違った鬼気迫るような圧巻の存在感を放つ。そこから、物語はクライマックスへ――。病んだ父を外へと引きずり出し、また再び時計の針を“あの時”へと戻し、父と息子の対峙へと向かうのだが、このふたりのやり取りはどこへ向かい、たどり着くのか……。それぞれに言い訳、自己弁護、理由を抱えた者たちが“芝居”の力を借りて、自らを正当化しようと戦う――日本人…いや、人間の本能のぶつかり合いが心に突き刺さる。「城塞」は4月13日(木)より東京・新国立劇場小劇場で上演。取材・文・撮影:黒豆直樹
2017年03月24日河瀬直美監督が『あん』で主演を務めた永瀬正敏と再び組んで贈るラブストーリー『光』。本作から、初映像となる特報が解禁となった。本作は、日々迷いながら生きていた女性・美佐子が、弱視のカメラマン・雅哉に出逢い、彼の内面に惹かれてゆく、という河瀬監督オリジナル脚本によるラブストーリー。雅哉がやがて見えなくなることを知りながらも、互いの心を見つめようとする、切なくも希望を感じさせてくれる物語となっている。また、映画の音声ガイドという仕事にも焦点を当て、世界中の映画ファンに歓喜と感動をもたらすラストが待っているという。主人公の弱視のカメラマン・雅哉役には、日本中を感動に包んだ『あん』で河瀬監督とタッグを組んだ実力派俳優、永瀬さん。また、音声ガイドの制作に携わるヒロイン・美佐子役には、『マイ・バック・ページ』『つやのよる』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』など話題作に出演し、本作で新境地に挑む水崎綾女。そのほか、神野三鈴、白川和子、劇中に登場する映画の主演と監督役に藤竜也と、実力派が脇を固める。今回、3月11日(土)からの劇場での特報上映に先立ち、その映像が解禁。カメラマンの雅哉(永瀬さん)にとって最も大切な“光”が徐々に失われていく葛藤とともに、そんな雅哉に強烈に惹かれていく美佐子(水崎さん)の心の変化を、河瀬監督がさまざまな“光”の中に映し出す、美しくも切ない特報映像となっている。なかでも見どころは、一瞬のキスシーン。美佐子が雅哉の顔を引き寄せ、突然のキス。そんな美沙子を真正面から受け止める雅哉。光を全身に浴びた2人の刹那の姿は、河瀬監督が描くラブストーリーの佇まいをも感じさせている。そのキスシーンについて、美佐子を演じた水崎さんは、「夕日のキスシーンは、タイミングを狙ってしたというより、咄嗟に、衝動的にしてしまったというほうが正しいですね。演じているときは、私を見て欲しい、雅哉さんの心が知りたい、安心させたい、そんな思いでした」と、美佐子としての心情を明かす。「大切な物を失ってしまうカメラマンの雅哉さんに、かける言葉がなくて、ああするしかなかったですね。本能のままのキスはお互いを求め合う気がして好きです。心と心でぶつかっている感じがするので。言葉をかわすよりも、もっと伝わった気がしました」。『光』は5月27日(土)より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年03月09日監督・河瀬直美×主演・永瀬正敏の『あん』コンビで贈る最新作『光』。この度、本作の公開日が5月27日(土)に決定し、併せて主演の永瀬さんとヒロインの水崎綾女が写るビジュアルが解禁された。“映画”というもうひとつの人生を観客と共有するべく音声ガイドの制作にたずさわる美佐子。視覚障碍者向け映画のモニター会で弱視のカメラマン、雅哉と出逢う。映画の光に導かれるように2人は、音声ガイドの製作過程で衝突を繰り返しながらも互いの心をゆっくりと通わせていく――。本作は、日々迷いながら生きていた女が、弱視の天才カメラマン・雅哉に出逢い、彼の内面に惹かれてゆくラブストーリー。雅哉がやがて見えなくなることを知りながらも、互いの心を見つめようとする、切なくも希望を感じさせてくれる物語。主演の弱視のカメラマン雅哉役を永瀬さん、音声ガイドの制作に携わるヒロイン・美佐子役に水崎さん。さらに舞台からドラマまで幅広く活躍中の神野三鈴、白川和子、劇中映画の主演と監督役に藤竜也が出演する。このほど到着したビジュアルでは、美佐子が雅哉の頬を強く引き寄せ、“あなたに見つめられていたい”と願う、切ない想いが込められた一枚。また、ベルリン国際映画祭でも、類似のビジュアルがお披露目されるという。さらに今回、主演の永瀬さんからコメントも到着。自身のドラマ初出演時と映画デビュー作、それぞれで白川さんと藤さんと共演しているという永瀬さんは、「この映画で、自分の原点に立ち返った気がする。俳優になりたての自分に、演技のいろはを教えてくれた、光(道標)のような存在」とコメントを寄せており、この2人との再共演に喜びを感じているようだ。『光』は5月27日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年02月10日永瀬正敏が『あん』の河瀬直美監督と再びタッグを組む映画『光』。制作発表後、早くも注目を集める本作がこのほどクランクアップとなり、永瀬さん、そしてヒロインを務めた水崎綾女が魂を込めた作品に熱い涙を見せていたことが分かった。“映画”というもうひとつの人生を観客と共有するべく、音声ガイドの制作にたずさわる美佐子(水崎さん)。あるとき、視覚障碍者向け映画のモニター会で弱視のカメラマン、雅哉(永瀬さん)と出逢う。映画の光に導かれるように、2人は音声ガイドの製作過程で衝突を繰り返しながらも、互いの心をゆっくりと通わせていく――。世界最高峰のカンヌ国際映画祭にて、新人監督賞カメラドールを受賞した1997 年の『萌の朱雀』、その10年後の2007年に審査員特別大賞グランプリを受賞した『殯の森』に続き、10年周期のジンクスとなる来年2017年に、河瀬監督のオリジナル脚本の最新作として送り出される本作。撮影は、「日本の四季の中で光が一番美しく降り注ぐ、この季節に撮影をしたい」という監督の思いのもと、今年10月16日から自身の創作拠点である奈良でスタート。約1か月の撮影を経て、11月14日19時半ごろに京都文化博物館にて無事クランクアップを迎えた。河瀬監督は「明日起きたら、明後日起きたら、奈良にもう雅哉も美佐子もいないのだと思うと、なんだか身を裂かれるような想いがするのです。それほど登場人物たちと一緒に生きていたな、という気がします」と、撮影を終えたばかりの心境をコメント。「クランクインが満月で、とても重要な雅哉と美佐子のシーンを撮った日が新月で、そして今日、クランクアップの日がまた満月。光もすべて味方につけた、俳優たちこそが、スペシャルだと思っています!」と、永瀬さんらキャストたちをねぎらった。河瀬監督と『あん』以来2度目のタッグとなる永瀬さんは、“弱視のカメラマン・中森雅哉”に完全になりきった状態で、目の焦点を合わせずに演技をしていたため、共演者である水崎さんの顔をきちんと見ることがないほどに役にのめり込んだという。「終わったな…終わっちゃったなって感じです。なかなか言葉にするのが難しいのですが、魂よりももっと大きなものをフィルムに焼き付けられたらと思いながら日々過ごしていました」と、永瀬さん。「弱視から目が見えなくなっていく過程の苦しみや、実際に目の不自由な方々の苦しみを、極力うそがないようにしたくても、実際の僕は目が見えています。でも少しでも近づきたいと出来る範囲の最大限の事をやり、自分自身に足枷をはめ、視力を失ってからはほとんど食事を取らず雅哉として生きてきました。実際に目の不自由な方々の気持ちを考えたら、僕らの小さな悩みや絶望というのは、大したものではない…そんな風に世の中の観方がこの作品で変わるきっかけにもなったらと思っています」と、その役ヘの没頭ぶりと、真摯な思いを口にする。そして、「1人でも多くの方にこの河瀬監督が伝えようとしている『光』が届くことを願っています」と語り、「やっぱり僕にとって河瀬組はスペシャルでした」と撮影をふり返った。また、“バリアフリー映画を手掛ける尾崎美佐子”として、撮影前から奈良に住み始め、約1か月もの間、24時間、役になりきって生活し、作品づくりに没頭する日々を過ごした、監督に見出された新たなヒロイン・水崎さん。「1か月以上、“美佐子”として暮らしていたので、先ほど監督に『水崎綾女!』と名前を呼ばれ、急に現実に戻された感じです。私だけ、最初の1週間は台本がないまま演じていて、やがて1日分の台本をいただくようになり、10日前にようやく台本を1冊貰って読ませていただきました。もう、8割、9割のところまで進んでいて、『あと数ページしかない!』という状況でしたが、そこから作品のヤマが続き、ようやく2日前頃(ゴールという)“光”が見えてきた感じがしました」と、撮影の過程を明かす。さらに、「役になりきるために、もの凄く苦しくて大変だったのですが、撮影が終わってしまうのが本当に寂しい…。まだ河瀬組に身を置いていたいし、美佐子でありたいという気持ちがいまは強いです」と熱い言葉を寄せた。魂を込めて演じ続けた日々を思い、クランクアップを迎えた永瀬さんと水崎さんの瞳からは熱い涙がこぼれていたという本作。この2人、そして河瀬監督自身の“離れがたさ”が、この作品が放つ“光”の強さを物語っているようだ。『光』は2017年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月16日世界的評価を受ける河瀬直美監督の最新作『光』が、来年公開されることが決定。主演に俳優・永瀬正敏を迎えることも分かった。“映画”というもうひとつの人生を観客と共有するべく音声ガイドの制作にたずさわる美佐子。視覚障碍者向け映画のモニター会で弱視のカメラマン、雅哉と出逢う。映画の光に導かれるように2人は、音声ガイドの製作過程で衝突を繰り返しながらも互いの心をゆっくりと通わせていく――。本作の監督・脚本を務めるのは、世界最高峰のカンヌ映画祭では『萌の朱雀』で新人監督賞カメラドールを、『殯の森』で審査員特別大賞グランプリを受賞した河瀬監督。主演には、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門のオープニングとして正式出品された『あん』に続いてのタッグとなる、国内外で活躍する俳優・永瀬さんが務め、ヒロインには新進女優として注目を集める水崎綾女が抜擢された。『あん』では、樹木希林演じる徳江の生き様に影響を受けながら、人生を切り開いていく千太郎を演じ、その演技に世界中の人々が心を震わせたが、本作では、弱視の主人公・雅哉という葛藤の中で希望の光を求めさまよう男を演じる永瀬さん。役作りにおいては、撮影の20日前には奈良に入り、実際の雅哉のマンションで暮らし始め、雅哉の部屋を作っていったそう。「部屋の写真は全て自分が撮りだめてきた未発表のものを使用しました」と細部にまでこだわっていると話し、「視覚障害を持つ4~5人の方とお会いし、その生活を拝見させていただいたり、自分自身で出来ることとしては、決められたコースを目をつぶって歩くことを繰り返したりしながら、準備しました」とコメントしている。また、ヒロインとして河瀬監督に見出されたのは、タナダユキ監督の『俺たちに明日はないッス』で銀幕デビューを果たし、『マイ・バック・ページ』『つやのよる』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』など様々なジャンルの作品に出演してきた水崎さん。本作では、バリアフリー映画の音声ガイドとして、その光の中に生きる意味を見出していく女性・美佐子役で、これまでの役柄とは異なる、新たな一面を見せていく。水崎さんは「撮影が始まっても、私だけ脚本をもらえていないのですが、24時間美佐子として生活することで、不思議とすんなり台詞が出てくるのです」と話し、「ストーリーの先が分からない分、予想がつかないけれど、順撮りをしているので、美佐子の気持ちがどんどん積み重なっていくという初めての経験をしています」と撮影中の様子を明かした。「『あん』で初めて音声ガイドをつくったときに原稿確認をしたのですが、音声ガイドそのものが、表現として素晴らしいものだと思いました」と本作の着想を得たきっかけを話す監督。永瀬さんとは、また一緒に映画を作りたいと話していたそうで、「実際に、永瀬さんのカメラマンとして活躍ぶりを見てきたので、今回の役柄は彼しかいないと思っていました」と絶大な信頼を寄せている。なお、美佐子と同じ職場の上司・智子役と劇中映画『その砂の行方』の女優役を、舞台から映画・ドラマへ活躍の場を広げる神野三鈴、『その砂の行方』の主演と監督役を藤竜也が演じる。『光』は2017年、公開予定。(cinemacafe.net)
2016年10月31日浅野忠信が6月15日(月)、映画『あん』のヒット御礼イベントに出席。サプライズで本作の出演者である永瀬正敏が駆けつけると「先日メールをくれたばかりなのに…」と恐縮しきり。一方、永瀬さんは浅野さんの丸刈り頭をナデナデし、してやったりの笑顔を見せた。樹木希林演じるハンセン病に人生を翻弄された老女・徳江の魂の旅路を描く本作。犯罪歴をもつ千太郎(永瀬さん)が雇われ店長を務めるどら焼き店は、徳江がつくる粒あんのおいしさが評判になるが、かつて徳江がハンセン病を患ったという噂が客足を遠のかせ、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる…。「(本作に)出ていないのに、ずうずうしく来てしまって…」と照れ笑いを浮かべる浅野さん。10代の頃、永瀬さん主演の『ミステリー・トレイン』(ジム・ジャームッシュ監督)を見て「強烈にあこがれていた。日本の俳優でも、こんなカッコイイ海外作品に出れるんだと思った」と言い、“海外進出の先輩”に対する変わらぬ敬意を示した。また、永瀬さんが相米慎二監督の『ションベン・ライダー』(1983)で映画デビューを飾り、浅野さんは同監督の遺作となった『風花』(2001)に出演した“縁”があり、「とんでもないオヤジだったけど、今も悩んだときは相米監督の作品を見る」(永瀬さん)、「強烈な何かを植え付けられた」(浅野さん)と思いをはせた。東京・シネスイッチ銀座で行われたイベントには、メガホンをとる河瀬直美監督も出席。本作がオープニングを飾った第68回カンヌ映画祭ある視点部門で、浅野さんが出演した『岸辺の旅』(黒沢清監督)が監督賞を受賞しており、河瀬監督は「おめでとうございます。自分のことのように嬉しかった」と祝福していた。また、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(2001公開)以来となる永瀬さん&浅野さんの“再共演”に期待が寄せられると、「浅野くんがよければ」(河瀬監督)、「今日はそのために来たんですよ!」(浅野さん)と意欲満々。永瀬さんも「浅野、今日は来てくれてありがとう」と感謝を表した。『あん』は現在公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年06月16日台湾映画『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』の初日舞台挨拶が1月24日(土)に行われ、主演の永瀬正敏と共演する坂井真紀が出席。台湾からマー・ジーシアン監督とチェン・ビンホンが急遽駆けつけると、永瀬さんは「暖かいですね」と感無量。坂井さんは感涙していた。日本統治下の1931年、台湾代表として夏の甲子園に出場し、準優勝した嘉義農林学校(通称:嘉農=かのう)野球部の実話を描く台湾映画。この日、永瀬さんと坂井さんには、ジーシアン監督らの来場は一切秘密だったといい、舞台挨拶の冒頭で永瀬さんは「本当は台湾のスタッフと一緒に舞台に立ちたかったが、叶わなかった。きっと僕らの思いは(台湾に)届いていると思う」と監督の不在を残念がる場面も。それだけに「永瀬さ~ん」とジーシアン監督が姿を現すと、永瀬さんはまず驚きの表情。劇中では「泣くな!」が口ぐせの日本人監督・近藤兵太郎さんを演じており、「いや、泣いてないっすよ」と感動的なサプライズに照れ笑いも浮かべていた。一方、近藤の妻を演じる坂井さんは涙をこぼしながら、「永瀬さんや監督をはじめ、常に現場が作品に対する情熱にあふれていた。私もその情熱に触れて、エネルギーをもらったし、幸せだった」と感慨深げだった。また、ジーシアン監督は「人間は未来を見つめる生き物ですが、そこで過去を忘れてはいけないと思います。この映画を観て日本と台湾の過去から学んで、パワーを受け取ってもらえれば」と日本での“凱旋公開”に感激していた。東京・新宿バルト9で行われた初日舞台挨拶には永瀬さんと坂井さん、ジーシアン監督らに加えて。大倉裕真、飯田のえる、山室光太朗、青木健、主題歌を歌うRakeと中孝介が登壇した。台湾では昨年2月に封切られ、公開60日間で興行収入3億台湾ドル(約10億円)を超える大ヒットを記録。いったん劇場公開を終えたが、9月から台湾映画史上初となるアンコール公開が行われ、“台湾版アカデミー賞”といわれる第51回金馬奨で「観客賞」「国際映画批評家連盟賞」を受賞した。『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:KANO~1931 海の向こうの甲子園~ 2015年1月24日より新宿バルト9ほか全国にて公開(C) 果子電影
2015年01月25日映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』の初日舞台あいさつが、1月24日に新宿バルト9で開催。永瀬正敏、坂井真紀、大倉裕真、飯田のえる、山室光太朗、青木健、主題歌「風になって~勇者的浪漫~ 」を歌ったRakeと中孝介が登壇した。サプライズでマー・ジーシアン監督と、台湾人キャストのチェン・ビンホンも登場し、永瀬と熱いハグをし合った。『KANO 1931海の向こうの甲子園』は、台湾の弱小チームが、台湾代表として甲子園を目指すという、実話を描く感動作。2014 年に台湾で公開され、空前の大ヒットを記録。台湾映画史上初のアンコール上映が開催されるなど、社会現象を起こした話題作だ。永瀬は監督たちの登場に「驚きました。本当に全く知らなかったので」と興奮しながら、監督と熱いハグ。また「泣いてないです」と、必死に涙をこらえている様子だった。「ちょうど今年、全国の高校野球が100年を迎えます。84年前、実際に台湾やいろんな民族を超えたチームで頑張ったこの映画を、今年公開できて感慨深いものがあります。 台湾のみなさんにも感謝しています」と、永瀬は語った。坂井は「永瀬さんをはじめ、スタッフキャストの皆さんの揺るぎない情熱があったので、現場にいるだけで幸せでした。永瀬さんの隣にいさせていただくだけで妻になれました」と、夫役の永瀬に感謝。また、 監督たちのサプライズ登場では、大粒の涙を流した坂井。最後は笑顔で「この映画は本当に魅力的な映画だと強く思います。見るとたくさんのエネルギーをもらえる映画だと思います」と、しっかり映画をアピールした。来日したマー・ジーシアン監督は、本作に込めたメッセージを「いつも思いますが、我々人間は常に未来を見ようとするけど、実は過去から力をもらえるし、学ぶことができる。これは台湾の歴史の一部でもあり、日本の歴史の一部でもあります。ぜひ過去から学び、力をもらってくださいと」力強く訴えかけていた。
2015年01月25日俳優の永瀬正敏が1月15日(木)、都内で行われた主演作『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』のジャパンプレミアに出席。生徒役で共演した台湾人キャストが感謝の手紙を読み上げると思わず感涙していた。1931年、日本統治下にあった台湾を舞台に、台湾代表として夏の全国高校野球選手権に出場し、準優勝した実在の嘉義農林学校(通称:嘉農=かのう)野球部を描いた台湾映画。永瀬さんは日本人の監督・近藤兵太郎さんを演じ、「映画のなかでは生徒たちに『泣くな』と言い続けていたので、今日ここで泣くわけには…」と強がりを見せていた。実在の人物を演じるにあたり、「近藤監督の教え子さんやお弟子さんから、人となりと練習法をうかがった」と役作りを語る永瀬さん。キャスト陣との絆も深まったそうで「映画が公開されてしまうと、こうやってみんなに会える機会が減るので寂しい。とにかく台湾のスタッフ、キャストに感謝です」と感無量の面持ちだった。ジャパンプレミアには永瀬さんをはじめ、妻役で共演する坂井真紀、ピッチャー役で現役野球選手のツァオ・ヨウニン、強打者役を演じるチェン・ジンホン、『セデック・バレ』の出演者で今回監督デビューを飾ったマー・ジーシアン、プロデューサーのウェイ・ダーション(『海角七号君想う、国境の南』)、主題歌を歌うRakeと中孝介が出席した。坂井さんは「みんなが同じ方向を向いた、勢いがある現場。まるで映画のストーリーそのままだった」と現場をふり返り、「公開は泣きたいくらい嬉しいです」と永瀬さん同様、感激しきりの様子。ジーシアン監督は「テーマが野球である以上、試合や練習シーンをしっかり描写しなければ『野球をやっている』と信じてもらえない。それだけキャスティングにこだわった」と、現役プレイヤーを起用した理由を説明し、「永瀬さんも少年野球をやっていたとうかがった」と明かすと、当の永瀬さんは照れ笑いを浮かべていた。映画は“台湾版アカデミー賞”といわれる第51回金馬奨で「観客賞」「国際映画批評家連盟賞」を受賞。俳優の大沢たかおが、台湾の農業発展に大きな貢献をした水利技術者・八田與一役で出演している。『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』は1月24日(土)から新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月15日映画『彌勒MIROKU』の舞台あいさつが22日、東京・池袋鬼子母神の唐組紅テントで行なわれ、キャストの永瀬正敏、佐野史郎、林海象監督らが出席した。同作は、稲垣足穂の自伝的小説『弥勒』を、京都造形芸術大学映画学科長の林監督が学生たちと映画化した哲学的作品。『第一部 真鍮の砲弾』では小説家になることを夢見る主人公・江美留の少年時代を、『第二部 墓畔の館』ではどん底の生活にいる江美留の青年時代を描いている。また、同作は通常の映画版と生演奏版の2種類があり、生演奏版では作曲家の渡邊崇が率いるオーケストラが音楽を担当している。唐組紅テントで行われた上映会では、オーケストラの生演奏が響き渡る中、夢見る少年たちを演じた土村芳ら同学科の女優たちが演技を披露するシーンもあり、集まった約250人の観客は拍手喝采。上映後の舞台あいさつで、林監督は「生演奏版を上映したことは一生忘れない。スペシャルなオープニングになった」と感激し、「この映画は私たちと学生で作った小さな映画。学生がとても良くやっているので、少しでも多くの人に知って欲しい」とアピールした。また、林監督とは『私立探偵 濱マイク』シリーズ以来、約17年ぶりのタッグとなった主演の永瀬は「僕みたいな俳優がここに立つなんてと恐縮していますが、とても光栄です。特別な公演になったので、唐十郎さんや唐組に感謝したい」と紅テントでの上映に大感激。一方、約30年前に唐十郎主宰の状況劇場で活動していた佐野も「この紅テントから逃げ出したのに戻って来た。何とも複雑だけどうれしいです」としみじみ語っていた。同舞台あいさつには、永瀬、佐野、土村、林監督のほか、キャストの近衛はな、水上竜士、同学科でキャストを務めた中里宏美、大西礼芳、水本佳奈子、土居志央梨が出席。映画は、26日から神奈川・横浜ジャック&ベティで、来年2月からは東京・渋谷オーディトリウムほか全国順次公開予定。
2013年10月23日小学館は、TOKYO FMのラジオドラマ「NISSAN あ、安部礼司BEYONDTHEAVERAGE」のスピンオフ絵本『えいたとハラマキ』を発売した。同書は、TOKYO FMで放送7年目を迎え、リスナー74万人を誇るラジオドラマからの初のスピンオフ絵本。今回は、ラジオドラマの主人公、安部礼司のひとり息子4歳の「永太(えいた)」を主人公に、誕生日のプレゼントにもらったママの手編みのハラマキを巻いて奮闘する姿を描いた。ストーリーは、誕生日プレゼントでもらったハラマキを巻いて、えいたが街に飛び出すと、郵便ポストやモミの木、こぐま、白鳥のこどものトラブルに遭遇。持ち前の機転と大事なハラマキで、次々と彼らを助けていくという内容。白鳥のお母さんと世界を救うために、寒い国の魔王と対峙(たいじ)するなど、優しさと勇気にあふれた内容となっている。今回は、絵本化にあたり、ストーリーは番組の脚本家が特別に書き下ろしを行った。絵は新進気鋭の絵本作家が担当している。ハラマキを巡って展開するファンタジーで、ラジオドラマとの斬新なコラボレーションは、子どもはもちろん大人も楽しめる内容とのこと。『えいたとハラマキ』は、小学館が発行。作は北阪昌人、絵はおくやまゆか。全40ページで、価格は1,470円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月28日