今秋に来日公演を開催する“オペラの殿堂”ウィーン国立歌劇場が、小学生のためのオペラ「魔笛」を上演することが決定した。ウィーン国立歌劇場 小学生のためのオペラ「魔笛」の公演情報ウィーン国立歌劇場の子どものためのオペラ「魔笛」は、2003年に前総裁イオアン・ホーレンダーと前音楽監督の小澤征爾によって始められた企画。毎年2月に同劇場で行われる世界的に有名な大舞踏会のために客席を取りはらった平土間が活用され、子どもたちにオペラを体験してもらうというもの。モーツァルト作曲のオペラ「魔笛」の物語を約1時間とコンパクトにまとめ、主要アリアを網羅しつつ、パパゲーノ役の歌手がナビゲーターとなって、オペラの物語や楽器を紹介。演奏はウィーン・フィルが担当する。現地ウィーンでは非常に人気のある公演で、1回の公演で約3500人の子どもたちが観劇に訪れる。ちなみに小澤征爾は音楽監督在任中、本公演の指揮を毎回ノーギャラで引き受けていたという。今回の日本公演では、ウィーン国立歌劇場でも活躍中の甲斐栄次郎がパパゲーノ役を演じ、子どもたちへのナビゲートは日本語で行われる。もちろん子ども向けの企画といっても、超一流の歌手陣、ウィーン・フィルの演奏で上演される舞台は、間違いなく世界最高級のクオリティ。これまで海外の歌劇場が、日本で子ども向けの作品を上演することはほとんどなかっただけに、今回の“世界最高峰のオペラハウス”ウィーン国立歌劇場による舞台は、舞台芸術を通じた情操教育の一環としても非常に貴重な機会となるだろう。ウィーン国立歌劇場 小学生のためのオペラ「魔笛」は、10月26日(金)にKAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて開催。親子券[小学生+大人]のチケットは、8月30日(木)10時より一般発売開始。また一般発売に先駆け、公演主催者によるFAX・メール先行抽選予約を7月20日(金)18時まで受付。※先行抽選予約の詳細は、公演公式サイトを参照。
2012年07月10日ヴァイオリニストの前橋汀子の演奏活動50周年を記念したコンサートが、5月20日(日)・6月3日(日)に横浜で開催される。「前橋汀子」の公演情報21世紀を代表する大ヴァイオリニストのふたり、ヨゼフ・シゲティ、ダヴィド・オイストラフの演奏を聴いたのがきっかけで、ヴァイオリニスの道を目指したという前橋汀子。1961年、旧ソ連のレニングラード音楽院(現サンクトペテルブルク音楽院)に日本人として初めて留学。当時隆盛を極めていたソ連の音楽芸術の発信地ともいえる同楽院で薫陶を受けた後に、本格的に演奏活動を開始。ベルリン・フィル、ロイヤル・フィル、フランス国立管、クリーブランド管、イスラエル・フィル、メータ、ロストロポーヴィチ、サヴァリッシュ、マズア、小澤征爾など世界第一線で活躍するオーケストラや指揮者との共演を重ねてきた。ロシア留学へと旅立った思い出の地、横浜で開催される記念コンサートは、オーケストラとのコンチェルトとリサイタルの2公演。プログラムは「ぜひ横浜で演奏し、聴いていただきたい」というロシアを代表する作曲家チャイコフスキーのコンチェルトをはじめ、彼女の幅広いレパートリーの中から様々な時代、国の作曲家の作品から厳選された構成となっている。“日本ヴァイオリン界のパイオニア”として今なお第一線で精力的な活動を続ける前橋汀子の、演奏芸術が堪能できる機会だ。前橋汀子 演奏活動50周年コンサートは、5月20日(日)に横浜みなとみらいホール(コンチェルト公演)で、6月3日(日)に神奈川県立音楽堂(リサイタル公演)で開催。チケットは発売中。また、6月9日(土)の大阪、6月17日(日)の東京、7月14日(土)の愛知公演ほか、各地でも開催予定。
2012年05月16日新日本フィルハーモニー交響楽団が、創立40周年を記念した特別演奏会を5月5日(土・祝)・7日(月)に開催する。「新日本フィルハーモニー交響楽団 創立40周年記念 特別演奏会」の公演情報1972年、指揮者・小澤征爾のもと、楽団員による自主運営オーケストラとして創立した新日本フィル。これまでにロストロポーヴィチやゴールドベルク、朝比奈隆、ブリュッヘンなど、国内外の優れた音楽家と共演を重ねてきた。近年では、すみだトリフォニーホールを本拠地とし、音楽監督クリスティアン・アルミンクのもと、シーズン毎の独創的な企画やプログラム、コンサート・オペラの上演などで非常に高い評価を得ている。今回の特別演奏会を指揮するのは、2010年9月よりMusic Partner of NJPを務めるダニエル・ハーディング。ソリストには、世界の一流歌劇場で活躍を続け、「ここはわが家のよう」と新日本フィルに全幅の信頼を寄せるメゾ・ソプラノ藤村実穂子が出演。プログラムは、藤村の十八番『ヴェーゼンドンク歌曲集』(ワーグナー作曲)と、ハーディングの代名詞ともいえるマーラー作品の中から交響曲第1番『巨人』を披露する。「新日本フィルハーモニー交響楽団 創立40周年記念 特別演奏会」は、5月5日(土・祝)にサントリーホール、5月7日(月)にすみだトリフォニーホールで開催。チケットは発売中。■新日本フィルハーモニー交響楽団 創立40周年記念特別演奏会[日程・会場]5月5日(土・祝) 18:00開演サントリーホール5月7日(月) 19:15開演すみだトリフォニーホール[出演]指揮:ダニエル・ハーディング(Music Partner of NJP)メゾ・ソプラノ:藤村実穂子[曲目]R.シュトラウス:組曲「町人貴族」op.60ワーグナー(モットル編):女声のための5つの詩「ヴェーゼンドンク歌曲集」op.91マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
2012年04月27日昨年のブザンソン国際指揮者コンクールで優勝の栄冠に輝いた垣内悠希が、在京オーケストラと待望の初共演。4月15日(日)・20日(金)に開催される東京フィルハーモニー交響楽団創立101年目最初の定期演奏会を指揮する。垣内悠希指揮 東京フィルハーモニー交響楽団定期演奏会の公演情報1978年東京生まれの指揮者・垣内悠希は、東京芸術大学楽理科を卒業後、2001年、ウィーンに渡り、ウィーン国立音楽大学の指揮科を経て同大学院を卒業。2011年9月に、小澤征爾や佐渡裕らが歴代優勝者に名を連ねる若手指揮者の登竜門「ブザンソン国際指揮者コンクール」で優勝を果たし、国際的に注目を集めたばかり。日本での本格的な指揮活動は、大阪交響楽団(旧・大阪シンフォニカー交響楽団)との共演のみで、在京オーケストラとの共演は今回の東京フィルが初。創立101年目を迎えた国内一の老舗オケながら、これまでも川瀬賢太郎、三ツ橋敬子など有望な若手指揮者を起用してきた東京フィルによる抜擢だ。プログラムは、2006年のヨーロッパ・デビュー演目であるチャイコフスキーの交響曲第5番(ルーマニア・ブラショフ響を指揮)、ブザンソン・コンクールで指揮したブラームスの交響曲第2番、小澤征爾のレッスンを受けたシューマンのピアノ協奏曲、ウィーンでの研鑽の成果が発揮できるというベートーヴェンの「エグモント」序曲など。垣内にとって縁が深く、かつ自信の演目が並ぶ。垣内悠希が指揮する東京フィルハーモニー交響楽団 定期演奏会は、4月15日(日)にオーチャードホール、20日(金)にサントリーホールで開催。チケットは発売中。■東京フィルハーモニー交響楽団 2012-13定期演奏会[指揮]垣内悠希[ピアノ]ソフィー・パチーニ4月15日(日)15:00開演オーチャードホール・ベートーヴェン:「エグモント」序曲・シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54・チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 作品644月20日(金)19:00開演サントリーホール 大ホール・ベートーヴェン:「エグモント」序曲・シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54・ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73
2012年04月10日東京クァルテット創設メンバーとして長年世界の舞台で活躍してきたチェリスト・原田禎夫が「東京・春・音楽祭」で3年にわたるシリーズ企画をスタートさせる。「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-」の公演情報NHK交響楽団・チェロ奏者だった父の薫陶のもと、幼少より才能を開花させた原田禎夫は、東京交響楽団の最年少首席チェリストを務める。渡米後は、本格的に室内楽の活動に取り組み、1969年に「東京クァルテット」を結成。ニューヨークを拠点に、その後30年にわたって活躍を続け、世界的な弦楽四重奏団としての地位を確固たるものにした。1999年に同クァルテットを離れて以降は、同門の小澤征爾が音楽監督を務めるサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団のほか、ソロ、室内楽での演奏活動に加え、後進の指導でも活躍中だ。そんな世界の舞台で活躍する日本人チェリストのパイオニア・原田禎夫が、今春より3年にわたるシリーズ企画をスタート。2004年に自ら結成したアミーチ弦楽四重奏団のコンサート、ソロ・リサイタル、そして長年の音楽仲間たちと奏でる室内楽などで、半世紀にわたる音楽家人生の集大成を披露する。東京・春・音楽祭「原田禎夫チェロ・シリーズ」は、vol.1(アミーチ弦楽四重奏団)が3月19日(月)、vol.2(原田禎夫 チェロ・リサイタル)が3月29日(木)。共に東京文化会館 小ホールにて開催。チケットは発売中。また「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-」は、3月16日(金)から4月8日(日)まで開催。東京文化会館ほか上野の各文化施設などで約80公演(無料イベント含む)が行われる。●東京・春・音楽祭原田禎夫チェロ・シリーズ・vol.1 アミーチ弦楽四重奏団~オール・ベートーヴェン・プログラム~3月19日(月)19:00開演東京文化会館 小ホール・vol.2 原田禎夫 チェロ・リサイタル3月29日(木)19:00開演東京文化会館 小ホール今後の予定《2013年》・vol.3 室内楽 with ズッカーマン・チェンバー・プレイヤーズ・vol.4 チェロ・アンサンブル《2014年》・vol.5 ゴルトベルク変奏曲 (vn:パメラ・フランク/va:今井信子)・vol.6 リサイタル(ベートーヴェン:チェロ・ソナタ)
2012年03月15日2009年のブザンソン国際指揮者コンクール優勝以来、世界から注目を集めている指揮者・山田和樹が、日本フィルハーモニー交響楽団の正指揮者に就任することが決定した。任期は2012年9月から2015年8月までの3年間の予定。「日本フィルハーモニー交響楽団」のチケット情報1979年神奈川県生まれの山田和樹は、2009年に小澤征爾や佐渡裕が歴代優勝者に名を連ねる「ブザンソン国際指揮者コンクール」で優勝。2010年に小澤征爾が総監督を務める音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」に初出演。現在は、NHK交響楽団の副指揮者を務めるなど、活躍の場を広げている。日本フィル正指揮者就任と同じ今年9月にはスイス・ロマンド管弦楽団の首席客演指揮者にも就任、2013年12月にはウィーン・デビュー(ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団)を予定するなど、世界のオーケストラからも熱い視線を注がれる、まさに日本指揮界のホープだ。日本フィルハーモニー交響楽団とは、2010年11月の横浜定期演奏会で共演。その後、2011年4月と12月の東京定期演奏会にも客演し、オーケストラから理想的な響きを導き出すその人間性と、緻密に構築された音楽作りには、すでに楽団内から賞賛の声が上がっている。山田和樹の日本フィル・正指揮者就任披露演奏会は、2012年11月9日(金)・10日(土)にサントリーホールにて開催。チケットの一般発売は6月6日(月)より。◆日本フィルハーモニー交響楽団 山田和樹 正指揮者就任披露演奏会第645回東京定期演奏会【日時】11月9日(金) 19時開演11月10日(土) 14時開演【会場】サントリーホール指揮:山田和樹ピアノ:パスカル・ロジェ<プログラム>野平一郎:グリーティング・プレリュードガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヴァレーズ:チューニング・アップムソルグスキー(ストコフスキー編曲):組曲《展覧会の絵》
2012年01月20日仙台の秋の風物詩『仙台クラシックフェスティバル』。今年は東日本大震災の影響で開催の見送りも検討されていたが、音楽の力で復興を願う人々の熱意で開催が決定。仙台市出身のピアニスト・小山実稚恵、ヴァイオリニストで元仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター・西江辰郎、仙台市長・奥山恵美子が登壇し、7月28日東京都内で記者発表が行われた。『仙台クラシックフェスティバル』は、クラシック音楽をもっと気軽に子どもも大人も初心者も家族そろって楽しめるものにという趣旨で仙台市が2006年に創設。1公演45分~60分、無料公演も多数開催され、仙台市民からは『せんくら』の愛称で親しまれている秋の風物詩で、例年3万人を越える来場者が訪れる。東日本大震災で『せんくら』の会場となるホールも被害を受け開催が危ぶまれていたが、小澤征爾、徳永二男、小山実稚恵、菅英三子を中心にした『せんくら発起人会』と、これまで『せんくら』の趣旨に賛同し出演を重ねた音楽家らから仙台に音楽を届けたいという熱い思いが寄せられ、50組366名の出演が決定(7月28日現在)。アーティスト、市民ボランティア、音楽愛好家などの音楽の力を信じる思いを集結し、『音楽とともに、前へ』をテーマに復興に向けて希望と勇気を感じられる音楽祭として開催される。仙台市出身で世界的に活躍するピアニスト・小山実稚恵は、今年が『せんくら』初出演。東北の被害に口では言い表せられない衝撃を受け、普段の生活ができると言うことの大切さを嫌と言うほど感じたと明かし、「市民が楽しみにしていて、普段の生活プラスアルファの部分で行われていた『せんくら』が今年もできて本当によかった。『せんくら』に駆けつける人たちが、自分のリズムを取り戻せるきっかけになれば」と語った。また、仙台フィルとの共演でラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を披露すると発表。「(この曲は)ラフマニノフの復活の気持ちがこもった、(ラフマニノフが)ラフマニノフらしい歩み方を始める事ができた作品なので、復興のこの時にピッタリだと感じた」と演奏にかける思いを語った。新日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターであり、2005年3月まで約4年間・仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターを務めた経験を持つ西江辰郎は、被災地はまだまだ大変な状況だと訴え、「元気な僕らが現地に行って希望を持てる演奏をする事で被災者の心が強く保たれるのであれば、参加させていただきたいと強く感じた」と時折、涙に言葉を詰まらせながら語った。西江辰郎は、仙台フィルのメンバーと結成したセレーノ弦楽四重奏団で演奏を披露する。『仙台クラシックフェスティバル2011』は、9月30日(金)から10月2日(日)の3日間、仙台市青年文化センター、エル・パーク仙台での有料公演に加え、地下鉄駅構内や市街地のオープンスペースなどでの無料公演が実施される。チケットは8月18日(木)10:00より、チケットぴあにて発売。
2011年07月29日映画『相棒−劇場版II−』(仮題)の製作報告会見が8月9日(月)、東京・東映大泉撮影所で行われ、小西真奈美、小澤征悦らゲストキャストが初お披露目された。2000年6月に初放送された人気刑事ドラマシリーズの10周年を飾る劇場版第2弾で、警視庁幹部12人を人質にとられた警視庁籠城事件に、特命係係長の杉下右京(水谷豊)と相棒の刑事・神戸尊(及川光博)が挑む物語。レギュラーメンバーに加え、警視庁の元組織犯罪対策部の刑事という経歴を持つ犯人・八重樫哲也を小澤さん、八重樫の警察学校時代の同期で総務部装備課・朝比奈圭子を小西真奈美、ほかに宇津井健、國村隼らが出演する。6月25日(金)にクランクインし、国内での撮影を終え、明日10日(火)から13日(金)までのフィリピンロケをこなしてクランクアップ予定。TVシリーズと劇場版第1作に続き和泉聖治監督がメガホンを取っている。“相棒”コンビとの初共演の感想を司会者から求められた小西さんは「3人のシーンを控えてメイク室で一緒になったんですが、先に水谷さんが出ていくときに『ご縁があったらまた後ほど』っておっしゃった。何て返していいか…と思っていたら、及川さんが『そうですね、ご縁があったら』と返したので、ああ、この2人は本当に相棒なんだと思った」とエピソードを吐露。すかさず及川さんが「先輩(水谷さん)は、ちょいちょいユーモアを挟むんです」と突っ込むと、水谷さんは「だって人生、何があるか分かりませんから。メイク室を出た後に…」と冷静に切り返す“右京節”全開だった。今度は及川さんが小西さんとの共演の感想を求められると「楽しかったですよ、明るくて…いい匂いがしました」。同じ問いに小澤さんも「初めてだったんですけど、すごくいい匂いがしました」と揃って萌え気味。小西さんと会場の笑いを誘った。一方、自身にとっての相棒を尋ねる質問に、小澤さんは「家族」。食道がんとの闘病から生還し今月1日(日)に復帰会見した父で世界的指揮者・小澤征爾さんへの思いを垣間見せた。この最新劇場版に先駆け、10月からドラマシリーズ「相棒season9」が放映予定。『相棒−劇場版II−』(仮題)は12月23日(木・祝)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:相棒−劇場版II−(仮題) 2010年12月23日より全国にて公開
2010年08月09日