今年もあとわずか。この時期になると、つい1年を振り返りたくなるのが人情というもの。このコラムでも、いろいろとファッションのお話をしてきましたから、ファッションを通して今年の映画界を振り返ってみることにしました。あの女優も来日したし、あの俳優、あの監督も登場したし…。でも、私が2009年、最も話題となり注目を集めたおしゃれセレブを選ぶなら、断然マイケル・ジャクソン。その偉大なる存在、その思い出にベストドレッサー賞を捧げたい。そんな気持ちです。実は某媒体で、年末になるとその年のベスト3を挙げる企画があるのですが、今年も悩みました。観たい作品を全てチェックできたわけでも、観るべき作品を全て観たわけでもありませんが、鑑賞できた作品の中には、規模の大小に関係なく、心に響くものが個運にも多くありました。ベスト3と言わず、ベスト10くらいは挙げたかったのですが、文字数にも限りあり。そこで、何とか5本ほどに絞ったのですが、それ以降の最大の悩みは、『マイケル・ジャクソンTHIS IS IT』を入れるかどうか。ご存知の通り、マイケルの素顔、人となりを知ることができ、才能を再認識でき、ひとつのステージが出来上がっていく過程がつぶさに観察できるという、素晴らしい作品です。マイケル・ジャクソンという不世出のエンターテイナーの魅力を十二分に伝えたという意味では、記録映画の傑作。でも、あれを“映画”としてほかの作品と並べてしまっては、他作品の監督が浮かばれないような気がしたのです。つまり、マイケルが相手じゃな、相手が悪いよ…という感じ。そこで、かなり悩んだ末、残念ながらベスト3から外しました。あの作品は、マイケルそのもの。作品を評価するかどうかでは語りきれないと思ったのです。そんなわけで、あの映画について語りたい欲求は満たされないまま。ならば、ここで語りましょうというわけです。マイケルといえば、個性的でキレのあるダンスと抜群の歌唱力で知られた人ですが、ファッションも唯一無二のセンスを持ち、数多くのトレンド作りにも貢献しました。帽子や、手袋、キラキラの靴下など、彼らしいアイテムもいっぱい。当時、マイケルファッションを真似する人もいましたが、『THIS IS IT』を観て驚いたのは、マイケルは30代でも40代でも、そして50代でも、マイケルそのものだったということ。晩年は、さまざまなトラブルに見舞われ、記者会見に不思議なスーツで現われたり、車から奇妙なマスクをして登場したりと、一時期のカリスマ性は消えていたように感じていました。数年前、大騒ぎになった事件の性質も考えると、一流のスターだった彼もいまは単なる奇人変人という印象すら多くに人に与えていたはず。ところが、映画で観た50歳のマイケルは、細い身体にゆとりあるシャツ、ジャケット、そして超極細パンツという、輝いていた頃のマイケルファッションのまま。単品でみれば、あまり魅力を感じないだろうなと思うアイテムも、自分の感覚で組み合わせて、スタイルとして確立してしまう。流行など関係なし。マイケルでなければ似合わない。そんなザ・マイケルスタイルで歌い踊っていたのです。それにしても、かつての記憶を裏切らないファッションで見せる彼の才能は、若いダンサーたちと比べても、やはり別格でした。そう、彼はひとつのスタイルを、しっかりと築き上げた人。それは、エンターテイメントしかり、ファッションしかり、生き方しかり。その全てがあいまって、伝説となった人。自分が好むと好まざるとに関わらず、伝説になるべくして生まれてきた彼は、いろいろと辛いことも多かったことでしょう。直接会ったことも、話をしたこともありませんから想像の粋を出ませんが、彼の晩年の奇行からは内側に何らかのアンバランスがあったことをうかがわせます。でも、映画を観れば何だかそんな奇妙な言動をすっかり忘れ去ってしまえるほど、圧倒的な純粋さに心惹かれてしまうのです。この映像がなければ、多くの人の中にあのままの単なる変人として記憶されたまま、余生を送っていたかもしれません。もしも、コンサートが行われていて、限られた人だけがあの素晴らしいステージを見ていたとしたら、そのほかの人、つまり私のようにすでに彼に偏見を抱いてしまっていた人は、やはり彼に対するイメージを変えることなどなかったでしょう。個人的には、あのコンサートを観たかったという気持ちと、もしかすると、この方がマイケルの凄さはより多くの人に伝わったのではという気持ちとがないまぜになっているのです。偶然の産物であるこの映画、この幕切れこそが、やはり彼がなるべくして伝説となった存在だという証なのかも。50歳で、身体もボロボロだったと囁かれていた彼が、誰よりも切れのよいダンスを見せ、しかも踊りながら歌っているのに全く息も切らさず音程も外さない。それを見せつけられ、こちらは呆然。改めて彼の才能の偉大さを認識したときには、マイケルはいない。不幸な死だったと耳にしますが、惜しまれながら去っていくというのは、やはり人生を全うしたということなのでしょう。彼が確立したスタイルは、ファッションのみならず、全てが一流。彼が亡くなった2009年6月25日以降は、彼の名曲の数々がミュージックビデオとともに繰り返し流されましたが、やっぱりあなたは抜群にかっこよく、抜群にお洒落で、抜群に偉大だった。マイケル・ジャクソンというエンターテイナーに敬意を表して。(text:June Makiguchi)※2006年7月よりお届けしてきました、連載コラム「ファッション小噺」は今回をもって終了いたします。2010年からは装いを新たにお届けしていきますので、どうぞお楽しみに!DVDでもマイケル・ファッションをチェック!「マイケル・ジャクソン THIS IS IT コレクターズ・エディション」(DVD・1枚組)価格:2,980円(税込)※約80分の豪華映像特典を収録。「マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション」(DVD・2枚組)価格:3,990円(税込)※約130分の豪華映像特典を収録。「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」(Blu-ray)価格:4,980円(税込)※約170分の豪華映像特典を収録。「マイケル・ジャクソン IN ソウル・トレイン」(DVD)価格:3,990円(税込)※ジャクソンファミリーの映像集など貴重映像を収録。発売日:2010年1月27日(水)発売/販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:助演男優賞の瑛太に阿部サダヲ「いいな」、鶴瓶「この辱めを…」報知映画賞授賞式【ハリウッドより愛をこめて】グラミー賞候補発表!マイケルのために何をする?1万個限定『マイケル・ジャクソン…』DVDボックスが1日で完売予告編も到着!報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!
2009年12月24日第34回報知映画賞の授賞式が12月22日(火)、東京・港区のザ・プリンス・パークタワー東京で行われ、3冠に輝いた『ディア・ドクター』の瑛太、笑福亭鶴瓶、西川美和監督ら、2冠の『沈まぬ太陽』の渡辺謙らが出席した。『ディア・ドクター』など4作品での演技を評価され助演男優賞に輝いた瑛太さんは「やっぱり俳優になって本当によかった。今後も胸を張って俳優であると自覚し、責任を持って、たくさんの方々と作品作りをしていきたい」と神妙な面持ち。『なくもんか』で共演した阿部サダヲが花束プレゼンターで登場すると、「『なくもんか』の撮影の最初の日、阿部さんに心の底にある思いや日常で考えていることを吐き出したら、『それでいいんだよ』と言われ、ちゃんと生きていこうと思いました」とますます感慨深げ。阿部さんは「昨日も飲みながら(瑛太さんと)一緒にいたので今日来ることになりましたが、こういう会だと思わなくて。飲み会に誘われた感じだったんですが。でもいいですね。いいな〜。僕は『なくもんか』で主演したんですけど…」と羨み、会場の笑いを誘った。監督賞を受賞した西川監督の表彰時には当初予定されていたオダギリジョーが交通渋滞に巻き込まれて遅れたため、ピンチヒッターで『ディア・ドクター』に主演した鶴瓶さんが登場。「助演男優賞、助演女優賞(八千草薫)、監督賞をいただいて主演男優賞はナシ。この壇上での辱めはどういうことや」とボケて関係者を爆笑させた。主演男優賞を獲得した渡辺さんは登壇するなり、特製トロフィーを高々と突き上げて喜びを爆発。「山崎豊子先生の執念、勇気、胆力に僕らは引きずられて作らせてもらった。作っていく途中での高いハードル、世の中へ送り出す際の壁も先生の胆力がぶち壊してくれた」と感謝の弁。妻で女優の南果歩を同伴し、ツーショットで取材陣のフラッシュ放射を浴びる一幕もあった。ほかに新人賞を受賞した岡田将生は「初めて聞いたときは嘘だろうと思ったけど、この場に立ち受賞を実感しています」と喜びをかみしめ、今後の目標を聞かれると「変わらず生きていきたい」と気負いのない言葉。特別賞を受賞したマイケル・ジャクソンの追悼ドキュメンタリー映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』のメガホンを取り、幻となったロンドン公演のクリエイティブ・パートナーでもあったケニー・オルテガ監督からは、「監督をした本当の理由は、ロンドンコンサートのチケットを持っているファンの方々から、どんなコンサートになるはずだったのか知りたいという声が寄せられたから、です」とメッセージが寄せられた。第34回報知映画賞 受賞一覧作品賞 邦画部門:『沈まぬ太陽』監督賞:西川美和主演男優賞:渡辺謙主演女優賞:松たか子助演男優賞:瑛太助演女優賞:八千草薫新人賞:岡田将生/満島ひかり作品賞 海外部門:『グラン・トリノ』特別賞:『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:沈まぬ太陽 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009 「沈まぬ太陽」製作委員会ディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会なくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】グラミー賞候補発表!マイケルのために何をする?阿部サダヲインタビューその“笑い”を支えるものは…「“勘違い”することが大事」クリスマス目前!「聖夜を一緒に過ごしたい俳優」1位を岡田将生&玉木宏が二分!1万個限定『マイケル・ジャクソン…』DVDボックスが1日で完売予告編も到着!報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞
2009年12月22日みなさん、こんにちは!ここ数週間、私はとっても素敵な時間を過ごしていました…というのも、12月2日に本年度のグラミー賞のノミネートが発表されたのですが、嬉しいことに今年のお気に入りのアルバムがノミネートされました!まずはマックスウェルの復活アルバム「BLACKsummer’snight」は今年発売されたR&Bのアルバムの中でも傑作の一つですが、彼が8年ぶりに戻ってきて嬉しい!カニエ・ウェストとブラック・アイド・ピーズと並んで6部門にノミネートされました。また、ポップ/カントリー音楽の若き王子、テイラー・スウィフトは8部門にノミネート、そして不動のディーバ、ビヨンセが今年最多の10部門へのノミネートを果たしました!どのアーティストにとっても今年は素晴らしい飛躍の年となりましたが、彼らの作品が評価されていることは嬉しいことです。ほかには、“生ける伝説”AC/DCや人気バンドのコールドプレイ、インディーズ・ラッパーのコモン、レディー・ガガ(2008/2009で最もブレイクした歌手です!)など、たくさんの素晴らしいアーティストの名前が並びました。おもしろいのは、大御所・ベテラン歌手と若い新人歌手(テイラー・スウィフトのような)が混在している点ですね。ノミネート発表当日は、グラミー・ノミネーション・コンサートがハリウッドで開催され、ブラック・アイド・ピーズや最優秀新人賞候補のケリー・ヒルソンに先述のマックスウェルらも出席していました。その夜、マックスウェルは故マイケル・ジャクソンへの追悼の意を表し、マイケルの代表曲のひとつ「Lady in my LIfe」を美しい歌声でカバーしました。そこで思うのは、来年1月に行われるグラミー賞授賞式では、この最も偉大なアーティストに向けてどのような形で称賛が捧げられるのかということ。これまで行われてきた大きな授賞式イベント全てにおいて、マイケル・ジャクソンへの追悼が何かしらの形で行われてきましたが、最も大きな音楽祭であるグラミー賞でもリスペクトを形に出すことでしょう。今回のコンサートでホストを務めたLLクールJは報道陣に向けて、豪華アーティストたちを集めてマイケルのヒット曲メドレーを一緒にステージで歌う姿を見たいと話していました。それはすごいですね!個人的にはオールスターのトリビュートによる「We Are the World」を見てみたいです。あらためて、マイケル・ジャクソンは音楽界、さらにエンターテイメント界で数多くの人々に多大な影響をもたらしたことが実感させられますね。実は最近、マイケルの最後のコンサート「This is It」のバックダンサーに話を聞く機会があったのですが、彼らもグラミー賞授賞式でマイケルのトリビュートをやる予定で、最も偉大なエンターテイナーに値することを再確認させるため、いま必死に準備を進めているとのことです。それから『マイケル・ジャクソンTHIS IS IT』のDVDが1月末にリリースされますが、そこにはファン垂涎の未公開のフッテージもたくさん含まれているそうですよ。これは待ちきれません!ちなみに、このレッドカーペット・イベントで、私は偶然にも最優秀新人賞候補のザ・ティン・ティンズに遭遇しました。彼らはとても素敵で、日本にも夏にサマーソニックで訪れたりと日本が大好きだと話していました。また、もう一組、ベスト・ダンス・アルバムに候補入りしたLMFAOにも会うことができました。彼らはまだ日本には行ったことがないようですが、来年には日本に行く予定を立てていると話していました。日本のファッションにはかなり影響を受けているという彼ら、日本のファンに早く会いたがっていましたよ。(text:Lisle Wilkerson)※第52回グラミー授賞式の模様は2010年2月1日(月)AM9:30よりWOWOWにて生放送 REUTERS/AFLO■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:1万個限定『マイケル・ジャクソン…』DVDボックスが1日で完売予告編も到着!報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!【ハリウッドより愛をこめて】ジャクソン家には映画収益入らず?その真相は…『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』4日間で6億超の大ヒットで上映延長
2009年12月16日『舞妓Haaaan!!!』以来2年ぶり、“家族”の物語『なくもんか』で監督・水田伸生、脚本・宮藤官九郎と再びトリオを組み、2作目の映画主演を飾った阿部サダヲ。前作では稲妻のようなハイテンションな笑いを届けてくれた彼が、今回スクリーンで存分に見せるのは、“笑い”とその裏にある“泣き”。好評中の劇場公開を経て、あらためて阿部さんにとっての“笑い”、そして今年一年をふり返ってもらった。阿部さんが『なくもんか』で演じるのは、お惣菜屋の店主・下井草祐太(山ちゃん)という、どこまでもお人好しな男。前作とは打って変わって、主役でありながら一歩“引いた”役というのは新境地となったという。「今回の役のタイプとかポジションって、鬼塚公彦(『舞妓Haaaan!!!』)が押していくタイプだとしたら、山ちゃんは引いていく、受け入れるタイプだから、全然違うんですよね。鬼塚という人は誰の意見も聞かないですから(笑)。そういうお芝居はこれまで宮藤さんの脚本ではあまりなくて、『木更津キャッツアイ』とか『タイガー&ドラゴン』とか突飛なことをばーっとやる役が多かったんですけど、今回はとにかく人が言うことを全部飲み込んで生きてきた役。そこをどうやって演じるかは悩んだところでもあるし、面白かったところでもありますね。とは言っても、『舞妓Haaaan!!!』みたいにテンション高いものが好きな方もいるし、僕もそういう所をしまい込むのは好きじゃないので、出せるところは出しました」。家族ならではの喜びや悲しみが物語の軸となる本作。悲しい過去を隠すように常に笑顔を振りまいて生きる、祐太の二面性を演じる上でどのようなアプローチをしていったのだろうか?「(弟役の)瑛太くんの台詞で『あいつは笑顔だけど、1ミリも笑ってないんだよ』というのがあるけど、本当の笑顔も本当の泣きも、素を見せてない人ということでずっとやっていかなきゃいけないんですよね、この役って。監督にも、最後のエンドロールでの笑顔が本当の笑顔になればいいって言われていたので、見せ泣きみたいなところから始めていって、最後に本当の涙が出てくればいいんじゃないかと。でもやっている最中は、時間も限られていたので難しかったですね」。「大人計画」を始めとする舞台に映画、TVドラマで、唯一無二の存在感を発揮し、俳優としての才覚を示してきた阿部さん。その“笑い”のセンスはどこから生まれてきたのだろうか?「物心ついて一番よく見てたのは『ひょうきん族』ですね。小学生のとき、ちょうど漫才ブームがあってよく見てました。元々、亀有の方で生まれたので、(ビート)たけしさんとか、下町出身で身近な感じがして、それまでは漫才師というとちょっと遠い存在だったのが、地元のネタとかが出てきて嬉しかったというか。毒舌な笑いというのも新鮮でしたね。僕、ほとんど漫画を読まないので、テレビからなんです。とんねるずとかダウンタウン、ウッチャンナンチャンとかのコントが好きでした。あと、小さい頃に映画館でアニメの『スヌーピー』とか観て笑ってましたね。何で笑ってたか覚えてないんですけど、チャーリー・ブラウンがいつもダメだなーって(笑)」。では、いまの阿部サダヲの“笑い”を支えているものは何なのだろうか?「“勘違い”をするというのが、僕の中で一番大事にしていること」と、阿部さんは話す。「勘違いをすることが面白かったり、役者としても勘違いしてないと演じるのが無理なときもあるんですよね。だからイイ男風の役のときは、自分を180cm位の男だと勘違いしないと出来なかったりするときもありますよ(笑)。今回もハムカツ作るのにいろんな店を見に行ったりしたけど、『いらっしゃいませー』っていう言い方一つ変えるだけでちょっとカッコイイみたいな。そういうのが積み重なってる気がするんですよね。成り切ってる店員さんのはやっぱカッコイイじゃないですか。そういうのが僕は好きなんです」。時に脚本家と俳優として、時にミュージシャン同士として、宮藤さんと絶妙なコンビネーションで新鮮な芝居と音楽、そして笑いを届けてきた阿部さん。映像作品では久しぶりのタッグとなった本作然り、二人ならではというものに対する期待は確実に高まってきている。そこで改めて聞きたい。阿部さんにとって宮藤作品とは、どんな存在なのだろうか?「元々、僕が俳優として知られるようになったのは宮藤さんの作品のおかげもあるし、原作にないような役を描いてくれたりして、僕のプロデュースのようなことをしてくれた気がするんです、すごく。だから僕は宮藤さんが書く台本を、その台本がおもしろいっていう芝居で、いままで知らなかった方にも伝えていきたいというのが大きいです。絶対におもしろいですよ、という芝居が出来る自信があるんです。だっておもしろいですもん。やってそうでやってない題材とか、いらなそうでいる台詞とか。それが後で繋がってもいくんだけど、無駄なことがないと面白くないじゃないですか。最近は主演もやらせていただいてますが、筋にいらない役とかも結構あるんですよ。でもその人がいないといけない、というのが宮藤さんの愛情なんでしょうね」。2009年だけでも、本作以外に映画では『ヤッターマン』や『ぼくとママの黄色い自転車』で父親役という新たな役に挑戦、さらに宮藤作・演出の「メカロックオペラ R2C2」ではロック+演劇という表現の場を広げた阿部さん。最後に、今年一年をふり返ってみての心境を聞いてみた。「『R2C2』は、昔からグループ魂でコントやってた頃からロックオペラというのをやりたくて、やっと形に出来たので嬉しかったですね。昔は宮藤さんのギター1本で、アンプもこれくらい小さかったのが、あんな大きい規模で出来たのだから、すごいなと。映画も3本も出れるなんて、昔はそんなこと思ったこともなかったから幸せですよね。いまふり返ってというのはないのですが、この状態が続けばいいなと…、で、ちょっと劇団公演が増えればいいな(笑)」。■関連作品:なくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会■関連記事:クリスマス目前!「聖夜を一緒に過ごしたい俳優」1位を岡田将生&玉木宏が二分!報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞阿部サダヲ、テンション“アゲアゲ”でグッズ販売員に「24時間テレビみたい」“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!ストレス解消法、阿部サダヲは「波乗り」瑛太「水換え」に、竹内結子は「叫ぶ!」
2009年12月16日いまをときめく人気若手俳優、岡田将生と蒼井優が日本版「ロミオとジュリエット」で時代劇に初挑戦!多くの女性読者の支持を集め、発行部数10万部を超える、宇江佐真理による恋愛時代小説「雷桜」がこの2人を主演に迎え、このたび映画化されることが決定した。話題作への出演がひっきりなしに続く岡田さんと蒼井さんだが、今回が初共演で、時代劇へも共に初挑戦となる。岡田さんが演じるのは、将軍の血を引くがゆえに枷にはめられた世界で生きていた青年・斉道(なりみち)。かたや、蒼井さんは幼い頃に何者かにさらわれ、人里離れた山奥で自由に生きてきた野性的な女性・遊(ゆう)。決して交わるはずのない境遇の2人が、“雷桜(らいおう)”と呼ばれる奇妙な木の前で出会い、恋に落ちていくさまが描かれる。遊の一途な想いを受けた斉道の心の成長、そして2人の魅力的な登場人物が紡ぐ普遍的なラブストーリーが、2000年の発売以来、時代劇というジャンルを超えて女性読者の共感を呼んできた本作。今年『余命1ヶ月の花嫁』を大ヒットに導いた廣木隆一監督とTBS平野隆プロデューサーのコンビが映像化に挑む。来年3月から始まる撮影を控え、岡田さんは「初の時代劇で緊張してますが、やってみたいと思っていたのですごく嬉しいですし、楽しみです。乗馬や殺陣など、真剣に取り組みます」と意気込みを明かす。初共演の蒼井さんについては「透明感があり、佇まいが素晴らしいですね。共演できることを光栄に思います」と喜びの声を寄せている。一方、10代の頃から原作を愛読しているという蒼井さんは、「とにかくきれいで、小説なのに映像を見たような感覚になりました。普段から小説を読むと映像を見たいな〜と思うのですが、この作品に関しては特に『映像で見たい!』と思っていました。それからだいぶ時間が経って、年齢も重ねてしまい、もう無理かなーと思っていました。でも10代の役でも、昔の人って現代人より大人っぽくはあると思うので大丈夫かなと」との感想。撮影に備えていま、乗馬とジムでトレーニング中だそうだが、初の時代劇に向けて「今までないですね。楽しみ…(共演の)岡田さんも初めてなんですよね。私は殺陣もやったことないし、乗馬もお試しで一回行ったことがある位でしかないので、初めてのことだらけですが、岡田くんと一緒に乗り越えられたらな〜と思います。いいものを作りたいという一心ですね」とワクワクしている様子が伝わってくるコメント。そして、原作の宇江佐真理さんは「小説、とりわけ時代小説を映画化するのはとても難しいと聞いております。その中で『雷桜』にお声を掛けていただき、感激しております。この先は映画のご成功を心よりお祈りしております」と期待を寄せる。果たしてこの純愛、どのようにスクリーンに映し出されるのか?映画『雷桜』の撮影は来年の3月から4月にかけて、九州地方をメインにロケを行われる予定、公開は来年秋、全国東宝系にて。■関連作品:雷桜 2010年秋、全国東宝系にて公開
2009年12月15日現代社会が抱える“働く”問題を反映させ、若い世代を中心に多くの共感を集めている『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』。12月8日(火)、渋谷シネクイントにて「ビールで乾杯!」と題したトークイベントが行われ、佐藤祐市監督と出演の池田鉄洋が登壇した。この日、映画鑑賞後の観客全員(20歳以上の方)には缶ビールが配られ、「明日からも頑張ろう!乾杯!」という異色の挨拶でトークショーがスタート。実は前週もひとりで舞台挨拶に回ったという佐藤監督だが、そこでは就職相談を受けたのだそう。「悩みが切実すぎて…、『35歳でリストラされたのですが、どうしたらいいんでしょうか?』とか」と参ってると、すかさず池田さんが「それにも答えられないような監督が作った作品ですよ(笑)」とツッコミを入れ、会場を和ませた。そんな池田さんも現在39歳、長い下積み生活で相当な苦労を重ねてきたひとり。「3年前まで家賃3万円の4畳半のアパートに住んでいたんですけど、それでも家賃を一年間滞納していて、それを(TVドラマ)『医龍』でいっぺんに返したんですよ」と明かすと、会場から激励(?)の歓声が浴びせられた。おまけに、「30歳までにバイトを辞めて何とかしようと思っていたんですけど、全然食べれなかった。雨が降ったら“ボディシャンプー”と“シャンプー”を持って外に出るんですよ。貧乏なときはリンスを使いませんから」と究極の貧乏生活を披露した。これには、監督も「俺もリンスは使ってないなぁ」と共感、観客からのうすら笑いに「俺は(髪が)薄いよっ!!」と自虐的に笑いを誘った。さらに、トークはキャスティングの話へ。上昇志向丸出しの木村君を演じた田中圭については、「“やらしさ”や“やさしさ”“かわいさ”“ずるさ”など複雑なものを内包しているのが魅力」と監督が絶賛すれば、共演した池田さんは「もちろん顔も大好きなんですけど」と際どい発言。監督のツッコミに「僕は男女問わず愛情にあふれているんです!」と自らをフォローした。また、「僕の仕事は、独りよがりの芝居にならないように、周りがやっている芝居を聞かせてあげること」と真面目に語る監督は、「(小池)徹平に関しては不思議なくらい、そういうの一切無いんだよね」と主演の小池さんをベタ褒め。すると、池田さんも「徹平くんくらい、主役もいっぱいやって人気のある方が、あれだけ周りのことを考え、ストイックすぎるくらい真摯に取り組んでいるってことは、これはひとえに“お母さんの教育”ですね」と勝手に結論づけ、再び会場を沸かせた。最後には会場からは「映画を観て元気をもらいました!」との喜ばしい声も寄せられ、監督は「一人一人にあるエネルギーを感じてもらえて、そう言っていただけると本当に嬉しい」と感謝。和やかな雰囲気のままイベントは終了した。『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』はシネクイントほか全国にて公開中。■関連作品:ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない 2009年11月21日よりシネクイントほか全国にて公開© 2009 ブラック会社限界対策委員会■関連記事:クリスマス目前!「聖夜を一緒に過ごしたい俳優」1位を岡田将生&玉木宏が二分!小池徹平、森本レオが監督にダメ出し「テンション高すぎ」「チビT着たボンレスハム」小池徹平インタビュー「あらためて俳優の仕事をやってて良かったなと感じた」会社員のホンネをチェック!『ブラック会社』レビュー・コンクール大賞決定小池徹平&マイコ、田辺誠一らが語る、“限界”&“仕事”とは?撮影現場映像が到着
2009年12月11日早いものでもう年の瀬、年に一度の重大イベント、クリスマスまであと2週間あまり、今年は誰と、どんな過ごし方をしてみたい?「MTV」による映画情報番組「MTV SCREEN」とシネマカフェのコラボレーションで贈る「cinema FAN-KING」では、旬の俳優を勝手にピックアップし、毎月異なるテーマに投票してもらい、ランキングで映画ファンの“リアル”をお届け!第5回目となる11月の投票のテーマは、ずばり「聖なる夜を一緒に過ごしたい俳優は?」。今の日本映画・テレビ界を牽引する若手人気俳優が並ぶ中、2位との圧倒的大差で同率1位に輝いたのは、『ホノカアボーイ』、『重力ピエロ』など今年だけでも4本の出演作が劇場公開された、いま最も旬な俳優の一人、岡田将生と年々大人の男の魅力に磨きがかかる玉木宏(『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』)。岡田さんは、クールで二枚目な顔立ちながら、まだあどけなさの残る表情が母性本能をくすぐるのか、10代〜50代まで幅広い世代の女性の支持を受けた様子。井上真央との純愛を演じた『僕の初恋をキミに捧ぐ』は抜群の効果で、「美しい」「癒されたい」「自然」との声が集まる中、「真央ちゃんが凄く羨ましかった」(20歳女性)、「草食に見せかけた肉食男子なところがステキ」(28歳女性)などのコメントも。一方、30代〜40代の熱い支持を集めた玉木さんに寄せられる声で多かったのが、「エスコートされたい」「気品がある」、そして歌手としての実力をも実証した、その甘い声に対する支持度が大!「あの素敵な声でクリスマスソングを歌ってほしい」(22歳女性)、また「クラシックのコンサートに一緒に行って千秋ばりの解説をしてほしい」(32歳女性)との願望も寄せられた。続いて3位にランクインしたのは公私共に注目を集める、瑛太(『なくもんか』)。同世代の20代〜30代女性の票が多く、「ほのぼの」「フラットな雰囲気」など、ドラマなどでの役柄によるイメージが大きいのか、身近な存在としての好感度の高さがうかがえる。玉木さんとのクリスマス・デートが少しドレスアップしたディナーなら、瑛太さんとはお家でまったり、といったところ?僅差で4位に入ったのは、「かわいい!」との声が圧倒的多数の小池徹平(『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』)。いつ見ても爽やかな“天使のような笑顔”が人気の秘訣のようで、年上女性からも「一緒にケーキ食べたい」(34歳女性)とのコメントが。5位には「癒されたい」という票を集めた山本裕典(『大洗にも星はふるなり』)。つい先日、主演の舞台版「パッチギ!」の公演がスタート、今後、上位陣を脅かす人気を獲得する可能性あり!そのほかにも、小出恵介や小栗旬、山田孝之を支持する声も多く、白熱のイケメンバトルに。ゴージャスに?アットホームに?どんなクリスマスデートを過ごしたいかによっておのずと票が分かれた様子。あなたが一緒に過ごすなら誰とどんなデートがしたい?さて現在、投票受付中の「cinemaFAN-KING」12月の投票テーマは、「お似合いの映画カップルは?」。投票された方にはプレゼントが当たるチャンスも!今月の投票の結果は12月26日(土)17:30からの「MTV SCREEN」初回放送にて発表される。聖なる夜を一緒に過ごしたい俳優は?1位:岡田将生2位:玉木宏3位:瑛太4位:小池徹平5位:山本裕典「cinemaFAN-KING」とはシネマカフェとMTVのコラボレーションによる読者投票企画。シネマカフェのページ上で、月ごとにテーマを提示し、あらかじめ挙げられている候補者から一人を選ぶか、もしくはフリーアンサー枠に記入する形式で投票を実施している。■関連作品:僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会のだめカンタービレ 最終楽章 前編 2009年12月19日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビ・講談社・アミューズ・東宝・FNS27社ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない 2009年11月21日よりシネクイントほか全国にて公開© 2009 ブラック会社限界対策委員会なくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会大洗にも星はふるなり 2009年11月7日よりシネセゾン渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© 2009「大洗にも星はふるなり」製作委員会■関連記事:お似合いの映画カップルは?「MTV」オリジナルステッカー&「ウサビッチ」グッズを10名様プレゼント報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞阿部サダヲ、テンション“アゲアゲ”でグッズ販売員に「24時間テレビみたい」小池徹平、森本レオが監督にダメ出し「テンション高すぎ」「チビT着たボンレスハム」小池徹平インタビュー「あらためて俳優の仕事をやってて良かったなと感じた」
2009年12月07日今年6月、50歳という若さでこの世を去ったスーパースター、マイケル・ジャクソンの幻と化した最後のステージ舞台裏に密着したドキュメンタリー『マイケル・ジャクソンTHIS IS IT』。4週間という短い上映期間で記録的ヒットとなった本作が早くもブルーレイとDVDとなって2010年1月27日(水)に発売される。このDVDと約130分の映像特典に日本未発売の特製Tシャツとブックレットがセットになった1万セット限定生産のメモリアルDVDボックス「マイケル・ジャクソンTHIS IS IT DVD BOX」が何と、11月30日(月)の告知解禁後1日で予約完売となった。11月27日(金)までの全国320館での公開では、わずか4週間という期間で累計興行収入44億円を突破、数ある話題作を押しのけて、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』、『レッドクリフ PartII ―未来への最終決戦―』に続き、本年度日本国内興行成績(海外作品)で堂々の3位(11月26日時点)を獲得した本作。コンサート・フィルム/ドキュメンタリーというジャンルで洋画年間TOP3入りを果たすのは、日本の映画史上初となった。世界的に見ても、日米を含む世界25か国で初登場No.1を獲得、北米ではマドンナ、ローリング・ストーンズ、プリンスなどのコンサート・フィルムの成績を抜いて、コンサート・フィルムとして歴代1位(11月24日時点)を獲得し、改めて失った存在の大きさを世界中に知らしめる結果となった。ファン垂涎のDVD映像特典には、マイケルの「カムバックに賭ける想い」(2種)や「スタッフが語るマイケル・ジャクソン」など、劇場では観られなかった映像が満載。これに加え、ブルーレイには代表作「スリラー」や「スムーズ・クリミナル」のショートフィルムも付いてくる。今回の完売記録は、洋画はもちろん、ドキュメンタリー映画史上でも快挙であり、Amazon.co.jpDVDストア、楽天ブックスのランキングでは、第1位に「マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション(DVD・2枚組)」がランクインしたほか、2位、4位にも同時発売されるブルーレイとDVD(コレクターズ・エディション)が並んだ。このたびシネマカフェに、こちらのDVD発売の予告編映像も到着。まだ劇場で観ていないという人もまずはこちらをチェック!※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY「マイケル・ジャクソン THIS IS IT コレクターズ・エディション」(DVD・1枚組)価格:2,980円(税込)「マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション」(DVD・2枚組)価格:3,990円(税込)「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」(Blu- ray)価格:4,980円(税込)「マイケル・ジャクソン THIS IS IT メモリアル DVD BOX」(完全限定10,000 セット)価格:9,975円(税込)※11月30日(月)完売「マイケル・ジャクソン IN ソウル・トレイン」(DVD)価格:3,990円(税込)発売日:2010年1月27日(水)発売/販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!【ハリウッドより愛をこめて】ジャクソン家には映画収益入らず?その真相は…『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』4日間で6億超の大ヒットで上映延長ライオネル・リッチーが甦ったマイケル(?)にサイン!マイケル映画全世界公開
2009年12月02日年の瀬も迫り、いよいよ、本年度の日本映画界の賞レースがスタート!先陣を切って第34回報知映画賞の全9部門が発表され、山崎豊子の長編小説を映画化した『沈まぬ太陽』が作品賞を受賞し、本作の主演を務めた渡辺謙が主演男優賞に輝いた。渡辺さんの受賞は2006年の『明日の記憶』以来3年ぶり2度目。また、主演女優賞には『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』、『K-20 怪人二十面相・伝』の松たか子。松さんは1997年に『東京日和』で新人賞、2004年『隠し剣 鬼の爪』で主演女優賞を受賞したのに続いての栄誉となった。このほかの部門で目を引くのが、海外の映画祭でも大きな話題を呼んだ『ディア・ドクター』。西川美和監督が女性としては初の監督賞に輝いたのを始め、瑛太が助演男優賞(※本作以外に『余命1ヶ月の花嫁』、『ガマの油』、『なくもんか』)、八千草薫が助演女優賞(※本作以外に『ガマの油』、『引き出しの中のラブレター』)と最多の3部門での受賞を果たした。新人賞には、『ハルフウェイ』、『ホノカアボーイ』、『重力ピエロ』、『僕の初恋をキミに捧ぐ』と立て続けに出演作が公開され、めざましい活躍を見せる岡田将生。また、『プライド』、『愛のむきだし』、『クヒオ大佐』で印象的な役柄を演じた満島ひかりにも同じく新人賞が贈られた。新人賞に2人の俳優が選ばれるのは10年ぶりのこと。海外部門で作品賞に輝いたのはクリント・イーストウッド監督・主演の『グラン・トリノ』。そして6月に急逝した“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソンが予定していたロンドン公演のリハーサルの様子を綴り、短い期間での公開ながら爆発的なヒットを遂げた『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』に特別賞が贈られた。昨年は『おくりびと』の独走状態だった日本国内の賞レース。だが、今年に関してはかなりの混戦が予想される。もちろん今回受賞した『沈まぬ太陽』、『ディア・ドクター』などが今後の賞レースを引っ張っていくことになるだろうが、選から漏れたノミネート作品を見ても『風が強く吹いている』、『空気人形』、『サマーウォーズ』、『誰も守ってくれない』など公開時から評価が高く、受賞作と遜色のない質の高い作品が並ぶ。主演男優賞でも浅野忠信(『劔岳 点の記』、『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』)、大森南朋『ハゲタカ』、『笑う警官』)、佐藤浩市(『誰も守ってくれない』)、堺雅人(『南極料理人』、『クヒオ大佐』)など実力派俳優がズラリ。この混戦の賞レースを制するのはどの作品か?今後の展開が楽しみだ。第34回報知映画賞 受賞一覧作品賞 邦画部門:『沈まぬ太陽』監督賞:西川美和主演男優賞:渡辺謙主演女優賞:松たか子助演男優賞:瑛太助演女優賞:八千草薫新人賞:岡田将生/満島ひかり作品賞 海外部門:『グラン・トリノ』特別賞:『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』■関連作品:沈まぬ太陽 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009 「沈まぬ太陽」製作委員会ディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビジョンパパドゥ新潮社日本衛星放送K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 2008年12月20日より全国東宝系にて公開© 2008「K-20」製作委員会余命1ヶ月の花嫁 2009年5月9日より全国東宝系にて公開©“April Bride”Projectなくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会ガマの油 2009年6月6日より全国にて公開© 2008「ガマの油」製作委員会引き出しの中のラブレター 2009年10月10日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開©2009『引き出しの中のラブレター』製作委員ホノカアボーイ 2009年3月14日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビジョン/電通/ROBOTハルフウェイ 2009年2月21日よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネカノン有楽町2丁目ほか全国にて公開© 2009「ハルフウェイ」製作委員会重力ピエロ 2009年4月25日より宮城にて先行公開、5月23日よりシネカノン有楽町1丁目、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2009『重力ピエロ』製作委員会僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会プライド 2009年1月17日より丸の内TOEI2ほか全国にて公開© 2008プライド製作委員会愛のむきだし 2009年1月31日より渋谷ユーロスペースほかにて公開© 愛のむきだしフィルムパートナーズクヒオ大佐 2009年10月10日より渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2009『クヒオ大佐』製作委員会グラン・トリノ 2009年4月25日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:阿部サダヲ、テンション“アゲアゲ”でグッズ販売員に「24時間テレビみたい」明日開幕東京フィルメックス「ツイてる」西川美和監督トークイベント満員“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!【ハリウッドより愛をこめて】ジャクソン家には映画収益入らず?その真相は…クリント・イーストウッド、フランスの勲章を2度目の受勲
2009年11月27日大ヒットコメディ『舞妓Haaaan!!!』(’07)のタッグが再び実現したアットホーム・コメディ『なくもんか』。11月14日(土)から公開13日目で観客動員数60万人を突破という大ヒットを記念して、26日(木)、主演の阿部サダヲが、ハムカツが名物のデリカ店主の主人公“山ちゃん”の姿で都内劇場にサプライズで登場!“揚げる”ならぬ、映画の売上を“上げる”べく、自ら観客をお出迎え、グッズ販売をするというパフォーマンスを見せた。この日も女性客を中心に大勢の観客が劇場に詰めかけたが、突如、店頭でグッズ販売をする阿部さんの姿に場内は熱狂!店の前にはすぐさま長蛇の列ができてしまった。威勢よく「いらっしゃいませ〜!」との掛け声で暖簾を開けた阿部さんは、ファンからの握手の求めに応じては、お気に入りのグッズを薦めていたが、徐々に疲れが出てきたのか、テンションも声のトーンも徐々に控えめに…。続く舞台挨拶で感想を聞くと、「台詞がないから何喋っていいか分からなくて緊張しました。握手しながら売ることもそうないので、『24時間テレビ』みたいな感じでした(笑)」となぜか終始、照れくさそう。舞台挨拶では水田伸生監督も一緒に登場し、阿部さんと揃って2人で満員の客席に大ヒットの感謝。この日来場した観客の中には既に複数回本作を観たというリピーターも多く見られたが、監督は「『舞妓Haaaan!!!』、『なくもんか』に続く3作目のためには、もっともっと観ていただかなくては。ね、阿部さん」と、さらなるお願いを観客に向けた。また明日から水田監督は撮影地としても劇中に登場する沖縄に飛び、舞台挨拶を行うとのことだが、沖縄ならでは本作の見どころを尋ねると劇中のヘアスタイルについて語り出した阿部さん。「映画ではウェーブがかった髪型なんですけど、沖縄のシーンから本格的なパーマになってます。小手で作った擬似パーマから本パーマに(笑)」と念押しし会場を沸かせた。最後に観客への感謝の気持ちを込めて、阿部さんからビッグプレゼントが。抽選で選ばれたラッキーな1名様には、阿部さんのサイン入りエコバッグが直々に手渡され、さらに阿部さんが直筆で1枚ずつサインを入れたポストカードを、会場全員分、なんと400人へ贈られるという太っ腹ぶり。「(ポストカードが)床に落ちているとあれなんで、気がついたら拾ってください(笑)」と最後まで謙虚にアピールし、笑いに満ちた舞台挨拶は終了した。『なくもんか』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:なくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会■関連記事:報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!ストレス解消法、阿部サダヲは「波乗り」瑛太「水換え」に、竹内結子は「叫ぶ!」聖なる夜を一緒に過ごしたい俳優は?「MTV」Ituneカードを10組20名様にプレゼント笑って泣けるホームコメディ『なくもんか』試写会に25組50名様をご招待
2009年11月27日公開14日間で92万人以上を動員するヒット作となった『僕の初恋をキミに捧ぐ』の“大ヒット御礼”舞台挨拶が11月7日(土)に行われ、主演の井上真央と岡田将生、新城毅彦監督が登場!さらに、井上さんと岡田さんにもサプライズで、主題歌を歌う平井堅も駆けつけ、ダブルのサプライズに劇場は大興奮に包まれた。映画上映後に館内に流れた「キャストによる舞台挨拶を行います」というアナウンスに客席はザワザワ。そして、井上さんと岡田さん、監督が登場すると悲鳴のような歓声がわき起こった。井上さんは「さっきまで3人で『誰もいなかったらどうしよう?』とか『(場内に)入って行ってシーンとなったら…?』とか言ってたんですが、こんなに多くの人に来ていただけて嬉しいです。公開から2週間が経って、こうしてもう一度舞台挨拶をしてみなさんに『ありがとう』を直接言うことができて幸せ」と満面の笑みで語った。大歓声を受けて岡田さんも「こんなに“ホーム”な雰囲気だと話しやすいです。(歓声に)圧倒されています!さっきまで、待っているときは、結構テンション低めだったんですが(笑)、こうして入って来て『これは頑張らなきゃ!』という気持ちになりました。いまはテンションMAXです」と語った。そしてさらなるサプライズ!観客はもちろん、井上さんと岡田さんにも事前に知らせることなく、もう一人スペシャルゲストが…。映画の主題歌「僕は君に恋をする」を歌う平井堅さんが花束を手に登場。これには井上さんも岡田さんも驚愕、「信じられない!」という表情を見せた。平井さんは「舞台挨拶というのは初めてで緊張してます。おとといぐらいに言われたんですが、飲んでいまして…(笑)。何の準備もなく来てしまいました」と笑顔で語った。井上さんは元々、平井さんの大ファンということもあって緊張した様子で「舞台挨拶が始まる前、監督と岡田くんと3人ですごく狭い部屋に閉じ込められてまして…。『何でだろう?』って思ってたんですが理由が分かりました!」と言うと、平井さんも「僕も別の狭い部屋に閉じ込められていました」とニッコリ。平井さんは主題歌について「脚本を読ませていただいたら(物語に)没頭してしまいました。自分なりに画をイメージしながら『どんな曲がいいかな?』と思って読んでいたんですが、読み終えたときには自然と詞とメロディが浮かんできました。切ないラブストーリーですが、人を愛する尊さを感じて、『さよなら』という言葉でサビが始まるけど、『君に恋をして良かった』という思いを込めました」と熱く語った。監督は「映画の本編の終わり方に応えるような形で、逞(タクマ=岡田さん)の気持ちを伝えていただきました。平井さんの曲が終わって、映画の本編が丸く収まるという感じです」と称賛を贈った。岡田さんも突然の平井さんの登場に「汗が止まらない…」と緊張した面持ちでつぶやいていたが、平井さんも興奮気味に「うわ、“生”岡田将生だよ!横目でチラチラと見てます(笑)」と嬉しそう。そんな彼らのやり取りに会場からは温かい笑いと拍手がわき起こった。『僕の初恋をキミに捧ぐ』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会■関連記事:聖なる夜を一緒に過ごしたい俳優は?「MTV」Ituneカードを10組20名様にプレゼントファッション小噺vol.116カーペットの上の人間模様〜東京国際映画祭〜井上真央はやっぱり“何考えてるか分からない”岡田将生が好み?細田よしひこ無念生きることで、得られる愛――岡田将生×井上真央『僕の初恋をキミに捧ぐ』【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!
2009年11月07日映画ファンのみなさんならご存知の通り、10月17日(土)から25日(日)まで、第22回東京国際映画祭が開催されました。国際、という割には海外ゲストが少なくなってはいるのですが、日本を代表する監督、主役級の役者たちほか、エンタメ界以外からも話題の大物たちが一堂に会するこれほど華やかな場はほかにはないでしょう。オープニングでは、環境保護を訴えるグリーンカーペットの上を、様々な人々が行き交いました。そこでシネマカフェでは、気になる方たちのファッションをふり返ってみたいと思います。最初は、美女二人を従えた怪しげな人物…ではなく、森田芳光監督。従えている美女は、『わたし出すわ』で主演した小雪と黒谷友香。肌の色とマッチしたヌードカラーのドレスを纏った小雪は、大ぶりのイヤリングと、おそろいのネックレスでややジミ目の色味に煌きをプラス。自らの存在感と大胆な“肌見せ”で、華やかさをプラスしたしっとりとした着こなしが見事です。一方、それに対抗するように黒谷は、鮮やかなブルーを使ったホルターネックのインパクト強い着こなし。「小雪がそうくるなら、私は…」的な主張がさすがは女優。このショットで、同じ体格の二人の女性が、同じ髪型、さらにドレスも同系色で揃えてきたら、森田監督が引き連れてきたどこかのキレイなお姉さんになりかねません。ふたりの女優がそれぞれの個性を意識した着こなしをしたことで、二人ともが引き立ったというわけです。一方、登場した3人の女優が同じ赤で揃えてきたのが、『ゼロの焦点』の中谷美紀×広末涼子×木村多江の3人組。グリーンカーペットの上で極めて強い印象を残す赤という色を3人揃って着るという大胆さで、上記の二人組とはまた違った鮮烈さを残してくれます。しかも、それぞれの美しさを引き立ててドレスのデザインをがらりと変えているので、色が同じでもかえって個性的が引き立つ結果に。中央に立つ広末涼子が、すこしトーンを抑えたワインレッドに近いものをチョイスしているあたりも、「3人で一緒に並ぶ」というところまで意識した様子が垣間見られます。そんな計算も、大事ですね。映画祭のオープニングを飾った『オーシャンズ』組は、ジャック・ペラン監督を囲むように、宮沢りえと平原綾香。登壇者のみんなが、どこかにグリーンを身につけての登場だけに、宮沢だけはそれをあえて拒否したのかとちょっと疑問になるショット。ドレスのデザインも色もとってもお似合いだけれど、パーティやイベントというお祭り感覚のある場では、ぜひ周囲と歩調を合わせたいもの。それでないと、ノリの悪い人だと思われてしまうので。イヤリングやチョーカーでエメラルドをつけるという選択肢もあったのかもしれませんね。さて、ここまでに登場した迫力の女優陣とは打って変わって、初々しい装いを見せているのが、『僕の初恋をキミに捧ぐ』の井上真央。岡田将生の冬物っぽいジャケットの生地感と合わせたのか、タイツで登場。パーティではなるべく肌を見せるのが華やかさへの近道ですが、この黒タイツがかえって恥じらいを感じて若々しかったりして。でも、今流行中のトレンカタイプのレギンスだったりするともっとお洒落感がUPしたのかも。それにしてもこの二人、なんだか俳優のツーショットというよりも、思い切り本気でデート中という感じがしませんか。なんでこんなにリアルなのでしょう。次は、佐々木希×谷原章介の2ショット。『天使の恋』で歳の差カップルを演じた二人です。谷原のリーゼント風ヘアも気になるところですが、やはりお人形のような佐々木の姿に目が行きます。年上の男性にエスコートされることを意識してベアトップ&フルレングスを選んでいますが、胸元にはたっぷりのフリル。これがハートシェイプのようになっていて、乙女らしさが垣間見えます。谷原も、パパに見えてしまわないかが気になって、髪型をロックテイストにしてみたのでしょうか…。ちょっとちぐはぐな感じが、かえって映画の世界そのものという感じです。最後は、美女と野獣という感じの、山田孝之×戸田恵梨香の二人。『大洗にも星はふるなり』で共演している彼らですが、戸田は眩しくなるような白を選んで正解。ライトのように顔写りをよくしてくれているのは、上半身に集まったたっぷりのフリル。スポットライト&マドンナライト効果を発揮するこのドレスでなければ、山田に全部持っていかれていたことでしょう。お気づきの通り、これまで男性ファッションにはほとんど触れていない私ですが、彼だけは注目せずにはいられません。フォーマルとなると、特筆すべきことがなくなる男性陣の中で、これだけの度胸と個性を発揮できる人はそうそういません。正当派な着こなしで柔らかく微笑む戸田の横で、全くジャンルの違うオーラを発している彼。日本映画界で引っ張りだこなので、舞台挨拶などの映像をご覧になったこともあるでしょうが、いつも主張のある着こなしを見せています。男性ながら、ド○小西のファッションチェックでも取り上げられるほどのインパクトの持ち主なので、これはこれで貫いていって欲しいものです。ほんの短い時間でも、いろいろなことが見えてくるカーペット・ウォーク。やはり、どんなに海外ゲストが少ないと言われても、期待せずにはいられません。来年、この時期に東京近郊にいる方は、一度覗きにいらしてはいかがですか?(text:June Makiguchi)■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催わたし出すわ 2009年10月31日より恵比寿ガーデンシネマ、新宿バルト9、銀座テアトルシネマほか全国にて公開© 2009アスミック・エースエンタテインメントゼロの焦点 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009「ゼロの焦点」製作委員会オーシャンズ 2010年1月22日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Galatee Films - Pathe - France 2 Cinema - France 3 Cinema - Notro Films - JMH-TSR 僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会天使の恋 2009年11月7日より全国にて公開© 「天使の恋」製作委員会大洗にも星はふるなり 2009年11月7日よりシネセゾン渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© 2009「大洗にも星はふるなり」製作委員会■関連記事:佐々木希の制服姿に早稲田騒然!恋と友情の二択迫られキュートに「どっちもほしい!」【TIFFレポート】杏がミニスカで美脚披露!木村佳乃は…写真でふり返る閉幕式【TIFFレポート】『イースタン・プレイ』グランプリ含む3冠!亡き男優にも男優賞【TIFFレポート】台湾の名匠お墨付きの新鋭監督は、草食系&星座占い好き?井上真央はやっぱり“何考えてるか分からない”岡田将生が好み?細田よしひこ無念
2009年10月30日井上真央と岡田将生という、若い世代を中心に絶大な人気を誇る2人を主演に迎えた『僕の初恋をキミに捧ぐ』が24日(土)、公開を迎えた。初日の舞台挨拶に井上さんと岡田さんに加え、森口瑤子、細田よしひこ、原田夏希、寺田有希、新城毅彦監督が登壇。本作のこれまでのプロモーションでは、あまり人前で話をするのが得意ではない岡田さんを、年上の井上さんが優しくフォロー&リードする姿が見られたが、さてこの日は…?井上さんがマイクを持つと、客席から「真央ちゃーん!」、「姫!」といった歓声が飛ぶ。いや、客席からだけでなく舞台上からも…。なぜか細田さんが観客に負けじと(?)、「姫!」と絶叫。井上さんは「黙っててもらっていいですか?」と笑顔でピシャリ。気を取り直して「映画はいかがだったでしょうか?」と問いかけると、客席からは温かい拍手がわき起こった。これに井上さんは満面の笑みで「ひとりひとりに『どこがよかった?』と聞きたいくらいです」。この日まで、プロモーションのために監督や岡田さんと共に各地を回ってきたが「岡田くんがすごい人気だったので、これはイケるかも、と思ってました」と手応えを明かした。冒頭のやり取りでもお分かりのように、この日、やたらと井上さんに絡んできたのが細田さん。「私事で恐縮ですが」と前置きして、細田さんは最近ショックを受けたという出来事を告白。曰く「井上さんがTVで、好きな男性のタイプとして『無口で何考えているか分からない人』と言っていて、嫌いな男性は『ベラベラ自分の過去を話す男』って。僕は井上さんに過去の恋愛とか、洗いざらい全部話してますが…嫌いだった?」とすがるような目で井上さんを見つめた。井上さんは慌てて「そんなことない、大丈夫!つい…うん、何とか大丈夫」とフォローになってないようなフォローをするも、細田さんは「おれ、あの日は寝れなかった」としょんぼり。井上さんは「(細田さんは)こう見えて(笑)、気を遣うタイプだし、繊細で。岡田くんをいつもフォローしてくれていました」と必死で持ち上げる。会場はこのやり取りに大きな笑いに包まれた。それにしても、井上さんの好みだという“無口で何考えているか分からない人”に岡田さんも当てはまりそうな気も…。声の大きな(うるさい?)細田さんに、原田さんと寺田さんの2人はちょっぴり押され気味?「当たり前のように明日が来るということが、実は奇跡なんだと思いました」(原田さん)、「劇中の2人(岡田さんと井上さん)のような恋がうらやましい!ああいう恋愛できたら幸せですね」(寺田さん)とうっとりとした表情で語った。そして、問題(?)の岡田さん。初日ということでかなり緊張しているようで「はい、垣野内逞を演じました岡田将生です。今日は初日を迎えられてすごく嬉しいです…。今日は来てくれてありがたいと思ってます。お願いします!」と顔を赤くして挨拶。続いてマイクを握った、逞の母親役の森口さんは「息子が失礼をいたしまして申し訳ございませんでした(笑)」と母としてフォロー。さらに「自分が出た作品を観て号泣したのは初めてです。主演の2人にピュアな部分に泣かされました」と“わが子”の演技を絶賛した。岡田さんは、少女マンガを原作とした本作の男性から見ての魅力を尋ねられ「男女の区別なく楽しめると思いますし、男性も観て泣いちゃうと思います」と精一杯アピール!会場は再び、大きな拍手と歓声に包まれた。『僕の初恋をキミに捧ぐ』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会■関連記事:生きることで、得られる愛――岡田将生×井上真央『僕の初恋をキミに捧ぐ』【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】写真でチェック!グリーンカーペットのファッションを一挙公開岡田将生、井上真央にイジられてハニカミ連発共演映画完成報告会見
2009年10月24日東京国際映画祭(TIFF)のコンペティション部門に6年ぶりの監督作『ACACIA』を出品している辻仁成が、自身がボーカルを務めるバンド“ZAMZA(ザムザ)”を率いてTIFFの舞台に登場!『ACACIA』の主題歌を含む5曲を熱唱した。ZAMZAは辻さんと元JUDY AND MARYの恩田快人(ベース)、五十嵐公太(ドラム)、かつて辻さんが率いたECHOESのメンバーでもあった伊藤浩樹(ギター)によるラウドロック系のバンド。辻さんは自身の名前を映画監督のときは仁成(じんせい)、作家のときは仁成(ひとなり)と称しているが、ZAMZAの活動の際にはさらに別のZinc(ジンク)という名を名乗っている。この日は、会場の関係で得意のハードスタイルの楽曲を演奏することができず、辻さん(=Zinc)は「いつもと勝手が違います」と苦笑しつつ、冒頭でいきなり、ECOESの名曲「ZOO」を披露し、会場を沸かせた。同日に行われた『ACACIA』公式会見では終始、クールな受け答えを見せた辻さんだったが、ステージに立つと気分はハイ!「映画監督なのか?作家なのか?ミュージシャンなのか?全部混ざってます!三位一体です」、「5日前に転んで、5針縫ってます。病院でいろんなおクスリをもらってまして…」と時節柄、ドッキリな発言も…。映画の主題歌「ACACIA」は辻さんが作詞作曲を手がけ、持田香織が歌っているが、この日は“ZAMZAバージョン”として、持田さんの歌うものとはまたひと味違ったテイストで歌い上げた。続けて辻さんの著書で、妻の中山美穂さんの主演で映画化される「サヨナライツカ」にインスパイアされる形で作り上げたという「ITSUKA」など合計5曲を熱唱。体をくねらせる独特のスタイルとハイテンションなトークを交えたパフォーマンスに集まったファンから歓声があがった。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催ACACIA© 2008 "ACACIA" Film Partners■関連記事:【TIFFレポート】辻仁成、不在のアントニオ猪木と支えになった家族への感謝を吐露【TIFFレポート】中谷美紀、貧血で挨拶を降板広末は「任せきり」と中谷を絶賛【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?
2009年10月23日監督・辻仁成×主演・アントニオ猪木という異色の組み合わせで製作され、今年の東京国際映画祭で邦画唯一のコンペティション部門出品を果たした『ACACIA』。本作の公式会見が10月22日(木) に開催され、辻監督が出席した。先日、猪木さんが手術を受けたという事実が明かされたが、当初は出席予定だった猪木さんは術後間もないため、大事をとって欠席となった。冒頭、猪木さんからの「元気ですか?元気があれば何でもできる。元気があれば映画祭にも出品できる。スタッフ、キャストが作り上げたこの作品がこうして上映されることに感謝申し上げます」というメッセージが読み上げられた。辻監督は「僕も少し前に倒れてしまいまして、チーム“ACACIA”は元気がないんですが、猪木さんの精神で頑張ります」とコメント。元々、辻監督は猪木さんの大ファンだったということで、その思い入れは相当のもの。「今日、ここにいないことは誰より本人が残念に思ってるはずです。撮影のときから相当腰が悪かったらしく、でも絶対に他人に弱味を見せないんです」と語った。また、猪木さんを主役に抜擢したことについても「いまは、(猪木さんのモノマネ芸人の)アントキの猪木とかがいますが、子供の頃に勇気をもらった猪木さんが、いまは笑いものかよ?と悔しい思いがあった。だからこの映画はアントキの猪木へのアンチテーゼでもあるんです。アントニオ猪木さんの本質が出ていれば嬉しいです」と熱く語った。辻さんは、この映画が離れて暮らす最初の妻との間に生まれた息子さんへの思いから生まれたものだと公言している。最初の家族についてのコメントは「相手の家族のこともあるので」と口をつぐんだが、報道陣からの「いまのご家族はこの映画について何かおっしゃっていますか?」という質問には「書き上げた第一稿を嫁さん(=中山美穂さん)に見せたら、次の朝、赤ペン(で指摘)を入れたものが机の上に置いてありました。『こういう言葉は相手は聞きたくないと思う』といった指摘をしてくれまして、その後もずっと赤ペンが入り続けました。『(この映画を)撮っていいよ』とかそういう言葉はなかったんですが、この赤ペンが許可のようなものだったのかな。家族のバックアップがあったからこそ、完成することが出来ました」とこの場で感謝の言葉を口にした。『ACACIA』はこの東京国際映画祭への出品を通じて劇場公開が正式に決定した模様。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催ACACIA© 2008 "ACACIA" Film Partners■関連記事:【TIFFレポート】辻仁成が率いるバンドZAMZA登場!往年の名曲「ZOO」熱唱【TIFFレポート】中谷美紀、貧血で挨拶を降板広末は「任せきり」と中谷を絶賛【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?
2009年10月23日映画『ゼロの焦点』の完成会見が22日(木)、東京・六本木ヒルズアリーナで行われ、主演の広末涼子、共演の中谷美紀が本格初共演の感想を語り合った。2人は2002年放送のTBSドラマ「おとうさん」で4姉妹役を演じて以来、2度目の共演。今年迎えた松本清張の生誕100年を記念した本作では、お見合い結婚の7日後に失踪した夫・鵜原を追って金沢を訪れた禎子を広末さん、その地で出会う会社の社長夫人・佐知子を中谷さんが演じ、演技合戦を繰り広げている。共演した印象を聞かれた広末さんは「サスペンス、ミステリーは人の死や事件が関わり重くのしかかるものがあるので苦手で、好んでは観ない方。今回の台本を最初に読んだときも疲労感ですごくグッタリして、この役を演じきれるかしら?と迷いました。でも中谷さんのキャスティングが決まっていたことが大きく背中を押した。以前、一度ご一緒させていただきましたが、あまり共演シーンがなかったので、今回、中谷さんとお芝居したくてチャレンジしようと思いました。そこに立つだけで現場にいい緊張感が漂う、体温の伝わる女優さんです。中谷さんの前に立つだけで感情が持っていけるので、委ねて任せきりでした」と大絶賛。隣で聞いていた中谷さんは「その言葉をそのままお返ししたい。涼子ちゃんは天才肌で集中力がすごく、羨ましい。私は素人っぽくて本番前に感情を整えたりする作業をしますが、涼子ちゃんは一瞬で変わる。目を見ていれば感情を引き出される。『どこまでも付いていきます』という感じです」と“ラブコール”を返した。一方、物語に因み、何かちょっとした秘密を告白してください、と司会者から注文が。広末さんは「高校生の頃、立ち食いソバ屋に入ったこと、ワイルドブルー横浜で泳いだことがなぜかバレて、事務所の社長からすごく怒られた。『君はいるようで、そこに存在しちゃいけないんだ』と。以来立ち食いソバ屋には入っていません。でも、もういいですかね?」と照れ笑い。犬童一心監督から「立ち食いだからかな?広末涼子が立ち食いなんてってこと?中谷さんは吉野家入ったことある?」と尋ねられ、中谷さんは「私、肉を食べなくなって4年くらい経ちますが、以前は入っていましたよ」と気さくな調子で答えてみせた。男性キャストを代表して出席した野間口徹は、秘密について「10年くらい前、トイレでボールペンを流したら、数日後アパート全体のトイレが詰まり、その後大家さんが取り壊すから出て行ってくれ、と。ボールペン1本で8人が追い出されました。告白というより懺悔です」と苦笑い。同じ共演の黒田福美は「小学校2年生のとき、苦手だった社会のテストで20点をとり、親に見せられなくて原っぱの隅っこに埋めました。この話、まだ母親には言っていません」とうつむき、揃って観客、共演陣を爆笑させていた。本作はこの日、現在開催中の東京国際映画祭で招待上映され、初めて一般客に披露された。上映前には広末さんらが舞台挨拶を行い、美の競演でもファンを沸かせた一方で、中谷さんが舞台挨拶中に体調を崩し、自ら降板するという一幕も。貧血だったようで、舞台袖で休息しその後、自分の足で会場を後にしたということで、大事には至らなかった模様。『ゼロの焦点』は11月14日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催ゼロの焦点 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009「ゼロの焦点」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】辻仁成が率いるバンドZAMZA登場!往年の名曲「ZOO」熱唱【TIFFレポート】辻仁成、不在のアントニオ猪木と支えになった家族への感謝を吐露【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?
2009年10月23日コミック全12巻の累計が600万部を超える同名ベストセラーを、『Life 天国で君に逢えたら』の新城毅彦監督が実写映画化。20歳までは生きられないと宣告された少年と、幼い日に彼と出会って以来、ひたすら彼を愛し抜いてきた少女の純愛が展開する。全12巻におよぶ原作コミックで強調されていたのは、自らの余命を知る少年・逞が献身的な愛を捧げてくる少女・繭を愛おしく思いながらも、自分から遠ざけようとする複雑な心情。もちろん、このくだりは映画にも重要な要素として登場するが、2時間の物語を終始支配するほどの少女漫画的紆余曲折感はなく、むしろ互いの運命を受け入れるふたりが共に手を取り合うことで生まれる痛み、さらには運命を変えられないもどかしさに焦点が当てられているように思う。それは、ふたりに関わってくるキャラクターたちの描写を最小限に抑え、逞と繭にのみ真摯に寄り添った結果なのかもしれない。純愛世界の住人にふさわしい容貌と雰囲気を持つ岡田将生と、真っ直ぐな瞳で一途なヒロイン像に説得力を持たせる井上真央が、1本の映画らしくシンプルに変化した物語で熱演を見せている。嫌でも泣ける、という表現が失礼なのは承知だが、この作品を観ていると嫌でも泣ける。それは人間の悲しい死を描いているからではなく、生きることで得られる愛が物語の中に気恥ずかしいほど充満しているから。エンドロールに流れる平井堅の主題歌は、そんな直球の愛の体現者、繭へのアンサーソングとして作られたものだそうで、井上真央が曲を聴いてウルッときたという裏話にも納得。映画と主題歌の幸せな関係が築かれている。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】写真でチェック!グリーンカーペットのファッションを一挙公開岡田将生、井上真央にイジられてハニカミ連発共演映画完成報告会見
2009年10月23日まもなく劇場公開を迎える『僕の初恋をキミに捧ぐ』が21日(水)、開催中の東京国際映画祭で上映され、あわせて主演の岡田将生と井上真央、新城毅彦監督による舞台挨拶が行われた。映画は、青木琴美による漫画を原作に、限られた時間の中で愛に生きる若いカップルの姿を描いた純愛ストーリー。岡田さんが登場すると、会場は黄色い声援でいっぱいに。「まーくん!」という声援に岡田さんは「はい、岡田将生です(笑)」と返し「季節の変わり目に、この日を迎え…えーと…来ていただいてありがとうございます!楽しんでいってください」と少し緊張気味に挨拶。井上さんも「真央ちゃん!」という声に「はい、真央です」と笑顔で応じ「この作品を通じて、いろいろ考えさせられました。(劇中の)2人のようにタイムリミットがなくても、一生懸命に生きることや人を愛することの大切さをご覧になっていただくみなさんに感じてもらえたら嬉しいです」と語った。続いて、話題は土曜日に行われたグリーンカーペットに。監督は「すごく緊張しました。それと、岡田くんと井上さんの人気がすごくて、2人のすごさを初めて実感しました」と感想を語った。井上さんは、監督の言葉に笑顔を浮かべ「車で待機しているときから、2人(岡田さんと監督)がすごく緊張してて、それがこっちにも伝染してきました(苦笑)。ドキドキしましたが、(岡田さんが)素敵にエスコートしてくれました」と岡田さんに“合格点”を与えた。岡田さんは「すごい緊張しましたが(苦笑)、自分らしさが出せたかな、ちゃんと井上さんを引っ張れたかな、と思います」と言いつつも、そのときの様子を思い出したのか、かなり照れくさそう。最後に一言ずつコメントを求められると、井上さんは「胸を痛めるシーンもありますが、ひとつの希望を見出せる作品になってます。それぞれの純愛を感じてくれたら」とアピール。岡田さんは「(舞台挨拶の)締めという大役を任されまして…まあ締めというのがどういうものかイマイチ分かってないんですが(苦笑)。素直に観て、心の中に何かが残ってくれたら嬉しいです」と呼びかけた。『僕の初恋をキミに捧ぐ』は10月24日(土)より全国東宝系にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?【TIFFレポート】友情がテーマの映画で爆笑・太田、田中を離婚ネタでイジり通す【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】“有罪”山田孝之、「イラっと」ローテンションの26歳誕生日!
2009年10月22日YAZAWAがグリーンカーペット&舞台挨拶に参上!ミュージシャンの矢沢永吉の歩んできた軌跡を追ったドキュメンタリー『E.YAZAWA ROCK』が10月21日(水)に東京国際映画祭で上映された。上映前には、矢沢さんのためだけに劇場前にグリーンカーペットが敷きつめられ、多くのファンの声援に受けながら矢沢さんは堂々とカーペットを闊歩。続いての舞台挨拶では、初めての経験に少し戸惑いを見せながらも、熱烈な観客たちの声援に応えた。舞台上で矢沢さんは、苦笑いを浮かべながら「(初の舞台挨拶は)落ち着かなくて、手を前で組んだり、“いい人”になってしまうんですね」とコメント。30年前のインタビューの映像の中の自分について「『何て生意気なヤツ!』って思いましたね。青くて、生意気で言いたいことスパンって言ってる。いま思うと恥ずかしいくらいです。あぁ、これがあのときの自分か…という気持ちでした」と少し照れくさそうにふり返った。増田久雄監督は、この映画を作ることになったきっかけについて「18年ぶりに永ちゃんと一緒に『RUN & RUN』(※1980年に製作された、増田監督のプロデュースによる矢沢さんのドキュメンタリー作品)を観たんです。隣りにいまの永ちゃんがいて、スクリーンに30歳の頃の永ちゃんがいて、ブレてないんですよ。でも変わった部分もあって…理屈じゃなく、1年追いかけたくなったんです。そのつもりが2年追いかけてしまいました」と語り、「野球のクライマックス・シリーズの巨人vs中日が気になってる人もいると思いますけど、この映画を観たら、永ちゃんについて語りたくなって、野球のことなんて忘れると思います」と自信満々。さらに「(映画を観て矢沢さんの良さが)分かんなかった人は、僕のとこ来てください!勝負するので」とも。監督の発言に隣りの矢沢さんも驚いたような表情を浮かべつつ、笑っていた。「(劇場で)フィルムで観て楽しんでください!」と呼びかけ舞台を去っていく矢沢さんに、客席のあちこちからは熱烈な「永ちゃん」コールが響き渡った。『E.YAZAWA ROCK』は11月21日(土)より全国にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催E.YAZAWA ROCK 2009年11月21日より全国東映系にて公開©2009 映画「ROCK」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?【TIFFレポート】友情がテーマの映画で爆笑・太田、田中を離婚ネタでイジり通す【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】“有罪”山田孝之、「イラっと」ローテンションの26歳誕生日!
2009年10月22日今年で22回目を迎える東京国際映画祭が10月17日(土)、東京・六本木ヒルズで華やかに開幕した。約270本もの作品が上映される、アジア最大級の映画の祭典。そのオープニングにふさわしく、各上映作品のキャストや監督等、総勢300人以上のゲストが映画ファンの大歓声を浴びる中グリーンカーペットを歩き、開幕に華を添えた。ゲストの先頭をきったのは、特別招待作品『アバター』のキャスト&スタッフ。ジェームズ・キャメロンが手がける3D超大作として大注目の本作、映画祭では完成前のスペシャル・プレゼンテーションという貴重なイベントのために、『ターミネーター4』で人気急上昇のサム・ワーシントン、ヒロイン役のゾーイ・サルダナ、そして『エイリアン4』以来11年ぶりの来日となる名女優シガニー・ウィーバーらが来日してくれた。サムは沿道からのサインに応えるファンサービスも見せるなど、ハリウッド俳優陣の登場に会場は一気に盛り上がった。もちろん、日本人俳優も多数集結。『天使の恋』で共演する佐々木希と谷原章介、『僕の初恋をキミに捧ぐ』で切ない恋を演じる井上真央と、ドラマにCMにひっぱりだこの岡田将生、『大洗にも星はふるなり』の山田孝之、戸田恵梨香ら人気の若手俳優たちが登場するたびに大歓声があがった。特に、広末涼子、中谷美紀、木村多江の3人の美人女優を揃えた『ゼロの焦点』チームは全員グリーンのカーペットに映える真っ赤なドレスに身を包み、視線を集めた。対照的に男ばかりのキャスト10名が並んだ『風が強く吹いている』チームは、小出恵介、林遣都はじめ陸上部10人全員が劇中同様のジャージ姿で登場し、この日一番の黄色い声援を浴びていた。トリを飾ったのは、映画祭のオープニング作品、『オーシャンズ』の面々。ジャック・ペラン&ジャック・クルーゾー監督に加えて、本作のナレーションで出産後の初の本格映画復帰を果たした宮沢りえ、そしてテーマソングを歌う平原綾香と藤澤ノリマサが登場し、宮沢さんは「未知なる世界は本当に素晴らしい」と本作の魅力を語った。さらに、鳩山由紀夫内閣総理大臣と幸夫人も応援に駆けつけ、先日の米国訪問各地では何度も『おくりびと』が話題になったことにも触れながら、「映画は政治以上に人々意識を変える力を持っている」と会場に呼びかけた。第22回東京国際映画祭は10月25日(日)まで、六本木ヒルズにて開催される。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:辻仁成が自らの思いを映した父の愛にホロリTIFFコンペ注目作!『ACACIA』平原綾香が初のデュエットで『オーシャンズ』テーマソングを公開収録!矢沢永吉が東京国際映画祭で舞台挨拶に登壇!世界のYAZAWA何語る?開催までカウントダウン!東京国際映画祭オリジナル「マイ箸」5名様にプレゼント東京国際映画祭、今年の見どころは?コンペ出品作15本を選んだ男に直撃インタビュー
2009年10月17日井上真央と岡田将生が28日(月)、東京・六本木ヒルズの高層展望台で『僕の初恋をキミに捧ぐ』の完成報告会見を行った。病気のため20歳まで生きられないと宣告された少年・逞(タクマ=岡田さん)と、逞に恋をした主人公の少女・繭(まゆ=井上さん)の純愛ラブストーリー。劇中では初恋を成就させようとする切ない恋愛模様を展開するが、この日は現在22歳の井上さんがお姉さんキャラを発揮し、20歳の岡田さんをイジる場面がたっぷり。初対面の印象について、井上さんが「見るからにナイーブでシャイで、“あまり僕に話しかけないでください”オーラが伝わってきたので、どうしようと思いました」とストレートに切り込むと、岡田さんは「そんなことないですよ、しゃべりたくてしゃべりたくて仕方なかったんです…ウソつきました」と、はにかみつつ何とか応戦。会見前には、一昨年にNPO法人「恋人の聖地プロジェクト」から「恋人の聖地」として認定された、同所内の地上238メートルというオープンエアのスカイデッキで取材陣向けのフォトセッション。だが岡田さんはまぶしい日差しに目を開けていられず閉じがちで、複数のカメラマンから「目を閉じちゃダメ!頑張れ!」と何度も叱咤激励の声。井上さんに「さっきカメラマンさんに怒られてへこんでいました」と暴露されて、岡田さんは恥ずかしそうに頭を垂れた。同所での映画イベントは初の試み。岡田さんが「素敵な場所でいい思い出になりました」と話すと、またまた井上さんから「心こもってないね〜」と突っ込み。イジられてなぜか嬉しそうな様子の岡田さんは「すっごくいい思い出になりました」と声を張って言い直した。さらに井上さんは、本作の見どころを「何より岡田くんがピュアでかっこよく映っています。女の子は岡田くん目当てで来ていい!というくらいです」とアピール。岡田さんはますますうつむいていた。一方、本作が大学卒業後の初作品ながら女子高生の設定で制服姿を披露した井上さんは「制服は今回で最後とさせていただこうと思っています」と制服卒業宣言も。司会者から本作のテーマ、初恋について聞く質問には、井上さんが「小学校1年生のときに同じクラスで席が近い男の子を好きになりました。すごく素敵で女の子にいつも追いかけられていて、それを見ていました」。岡田さんも「小学校低学年の頃で、好きな子の家に行って、みんなで集まって宿題をやったんですが、その子のことを見ていました。話せなかったです。井上さんと同じ」とそろって奥手な一面を披露。新城毅彦監督は「僕(の話)?いいですよ」と言いつつも「僕は成就しましたね」と明かし、井上さんらから羨望の眼差しを向けられていた。『僕の初恋をキミに捧ぐ』は10月24日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会
2009年09月28日