男性がセックスをしたくなる瞬間って、エッチな気分になっている時だけとは限りません。もちろんセクシーな女性を見たり、女性にボディータッチされたことがきっかけでスイッチが入り、ムラムラしちゃうことは基本的にあります。では、そういった性的興奮以外にどんな時にセックスしたくなるのでしょう。思い通りにならなくてイライラしている時男性は、物事が思い通りにならずイライラしている時にも女性とセックスしたくなるようです。かといって、衝動的に女性を襲うなんてことをするのは極一部の理性を抑えられない人だけで、普通はムラムラしてもグッと堪えて一人で処理したり、彼女に会ったり、風俗に行くなどの手段をとるのが一般的。男性は射精をすると大脳が停止状態になるので、物事を深く考えられなくなります。その事を身をもって男性は知っているので、イライラしたときに射精したい!セックスしたい!と思ってしまうのだとか。お酒を飲んで記憶をなくし、嫌な事を忘れたい心理にとてもよく似ています。風邪を引いて熱がある時風邪を引いた彼氏の看病に行ったら、風邪を引いているのに下半身は元気で、セックスをせがまれたという経験がある人も多いと思います。男性は、風邪をひいて熱がある時にもムラムラしてしまうと言われていますが、それにはちゃんと医学的根拠があったんです。風邪を引いた時に、射精するためにセックスしたり、マスターベーションすると血流がよくなり、同時に白血球の増加が確認されたというのです。白血球は細菌などをやっつけてくれるもの。男性は、本能のなかに自然治癒の行動が染み付いているのかもしれませんね。悲しいことがあった時男性は、悲しいことがあった時も、性欲が爆発するように出来ているようです。最初の項目でもお話しましたが、男性は射精をすると大脳が一旦停止状態になります。すると次第に耐えられないような眠気が襲ってくると言われています。「賢者タイム」といって男性が射精後に急に女性に冷たくなるのも、この大脳の停止からくる自然な行動なのです。射精をして体が疲れると副交感神経が優位に立ち、眠気を誘うのも1つの要因です。悲しい気持ちは、イライラした気持ちよりも心に負担をかけるもので、十分な睡眠が必要になります。悲しい気分の時は、眠るために射精をしたい、セックスをしたいと本能的に男性は感じるのでしょう。上の項目を見ておわかりいただけるように、男性は本能の塊のような生き物です。自分の体を治す力や、疲れを取る方法をしっかりと身に付け大人になるワケです。それに気が付いている人もいれば、無意識にセックスしたくなるけどなぜ?と思っている男性もいます。女性が男性のこのような行動に気が付いてあげられれば、二人の関係をもっと深く良くする事に繋げることができるのではないでしょうか。
2017年08月25日虐待とは出典 : 児童虐待防止法の表現を借りると、虐待とは「特定の相手に対して、その人の人権を著しく侵害し、心身の成長及び人格形成に多大な影響を与えること」です。その対象になりやすいのは児童、高齢者、障害者などの社会的な立場が弱いとされる人たちです。平成27年度に厚生労働省が発表した統計によると、虐待の疑いが専門機関に連絡された件数(通告件数)は高齢者が28,328件、障害者7,768件、児童103,260件であり、児童に対する虐待の通告件数が一番多い結果になっています。また、平成29年8月17日に発表された平成28年度の児童虐待相談対応件数は122,578件で、その数も年々増加している傾向がわかります。この記事では最も通告件数が多い児童虐待について説明していきます。児童虐待の通告件数が増加している背景には2つの要因が挙げられます。1つ目はメディアの報道により関心度が高まったこと、2つ目には法律の改正により通報が義務付けられたことです。通告件数の多さからわかる通り、いまや児童虐待は稀な出来事ではありません。子育ての孤立や貧困など、現代の子育て環境は過酷で、かつて考えられていたような「一部のひどい親」だけが行うというものではなくなってきています。つまり誰にでも、虐待という不適切な親子関係に陥る可能性があるのです。いつ自分の身の回りに起きても大丈夫なように、正しい知識を持っておきましょう。虐待につながりそうな親子の存在にいち早く気づき、適切な支援につなげることで、救われる親子がいるかもしれません。参考:平成27年度高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果|厚生労働省参考:平成27年度 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」に 基づく対応状況等に関する調査結果報告書|厚生労働省参考:平成27年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数<速報値>|厚生労働省参考:平成28年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数<速報値> |厚生労働省虐待の種類出典 : 虐待はその手段によって、いくつかの種類に分類されています。ここでは厚生労働省が「児童虐待の定義と現状」で使っている分類を紹介します。1.身体的な虐待殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などで縛るなど2.心理的な虐待言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるうこと(ドメスティック・バイオレンス/DV)など3.性的な虐待子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にするなど4.ネグレクト家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなど参考:厚生労働省「児童虐待の定義と現状」これら4種類の虐待は単独で起こるだけでなく、複合的に起こることもあります。また、法律の条文に載っていなくても、子どもの健康的な心身の発達を阻害する可能性がある言動は虐待に値します。次の章で紹介する基準をもとに、柔軟に判断することが子どもたちを救うのです。どこからが虐待なの?出典 : 専門機関が虐待かどうかを判断する指標として、児童虐待防止法の定義が使われます。一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。つまり、前の章で挙げた身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクトの項目に当てはまるような言動が見られる場合に、虐待と判断されるのです。けれども、法律上の定義だけでははっきりと判別できない事例も多いことが事実です。虐待としつけの間には線引きが難しいグレーゾーンが存在し、第三者からは見分けがつきにくいこともあるでしょう。虐待の判断で重要なポイントは、子どもの視点に立って考えることです。親はしつけや教育のためと思っていても、子どもが耐えがたい苦しみを感じ、心身の成長に悪い影響を与えそうなときは虐待として考えるべきという専門家も増えています。また、もし、虐待かどうか判断しかねるときは、児童相談所にまずは相談しましょう。虐待かどうかの判断をするのは児童相談所です。虐待でなかったとしても、故意によるものでなければ通告をした人自身の責任は問われません。なので、通告の段階では主観的な判断であってもよいのです。むしろ、虐待かどうか判断しかねるような段階で早めに専門機関につながることで、支援の手により虐待が未然に防げることもあります。虐待の影響出典 : 虐待は子どもの心身に非常に大きな影響を与えます。この章では、虐待の影響を分類ごとに説明します。身体的影響は、さらに2つに大きく分けられます。一つは、外的な傷害です。外的な傷には打撲、切り傷、やけどなど目に見える傷と、骨折や頭蓋骨内出血などの見えない傷があります。また、目に見える傷であっても衣服に隠れる場所にあるため発見が遅れてしまう場合があります。外傷が重い場合には、重い障害が残ったり死に至る可能性があるため、いち早く気付けるように注意する必要があります。二つ目は発育の遅れです。十分な食事を与えられなかったり、愛情を注がれなかったために栄養障害や発育の遅れが生じることを言います。逆にストレスで過食になったり、感覚が鈍くなり、外傷を負っても気付かないこともあります。虐待を受けた子どもの中には、家庭内が安心できる環境ではないこと、十分に学校に通うことができないこと、また、保護者から知的発達に必要な関わりをしてもらえないために、知的な発達面に異常が生じることがあります。知的な発達の異常は、認知機能(知覚、記憶、思考、判断)の低下、衝動性や多動性により発達障害だと誤解される可能性もあります。本来、最も愛情を注いでくれるはずの保護者から傷つけられることで心理的な問題が生じることも多々あります。親子間の愛着関係を築くことができなかったため、対人関係の構築に問題が生じます。「人を信用できない」「仲良くなってもすぐに関係を壊してしまう」「否定されることが怖くて自分の意見が言えない」などの困りごとが生じます。これらは子どもが大きくなって社会生活を送る上で大きな障害となるでしょう。つまり、虐待の影響はその場限りではなく、子どもが成長してもずっと続くことがあるのです。他にも、自己評価の低下や行動コントロールの困難さが原因となり、暴力的・衝動的な行動や非行に走ることがあります。偽成熟性も特徴的な症状です。精神的に不安定な大人と関わることで自分が大人の役割を果たさなければいけないように思い、大人びた行動にでることを言います。一見成熟しているように見えても思春期頃に問題行動が出てくることもあります。また、強い心理的ストレスによる記憶喪失や解離性障害、不眠など、日常生活に支障をきたしてしまう精神疾患に至るケースもあります。このように、虐待は子どもの心身に多大な影響を残し、その回復のためには長期間の治療やケアが必要になるのです。手遅れにならないように、周囲がよく気を配ることが必要です。なぜ虐待が起こるのか出典 : 虐待が起こりやすくなるリスク要因として、「子どもによるもの」「保護者によるもの」「社会/環境によるもの」という3つの要素が挙げられます。1つ目は、子どもによる要因です。発達障害、身体的な障害、精神疾患など、その子が持つ特性によって、保護者がその子のことを育てにくく感じることもあります。もちろん、これらの要因は子どものせいではありませんが、特別なケアが必要だったり、愛着形成やコミュニケーションをとりにくかったりといった育児の難しさが、過剰なしつけや保護者自身のストレスにつながりやすく、虐待のリスクが高まることがあります。2つ目は、保護者による要因です。様々な要因により、保護者が子どもを受け入れられないことがあります。具体例としては、望まない妊娠、子育てに関する知識不足、保護者自身の発達障害、虐待を受けて育った経験、などです。子育ての途中につらい記憶がよみがえってきたり、子どもに注意を払いたくても気付けないことが多かったり、教育のしかたがわからなくて暴力的な言動やネグレクトを引き起こしてしまうことがあります。3つ目は、社会/環境による要因です。貧困家庭やひとり親家庭などの場合には、保護者が環境に関心を向ける余裕がなく、社会的に孤立してしまう場合があります。このような家庭は保護者が生活を維持することに精いっぱいなため、子どもへの関心が向きづらく無自覚のうちにネグレクトにつながってしまうことがあります。孤立している家庭は周囲とのコミュニケーション、サポーティブな関係、頼れるサービスが身近にあることで家庭内トラブルのリスクが大きく減ると言われます。本人や周囲の人々がリスクを認識しつつ、支え合える関係を築いておくことが重要です。虐待のサイン出典 : 家庭内に虐待が起こっている場合、子どもや保護者の様子に異変が生じるはずです。周囲がその変化にいち早く気づくことで深刻な虐待に至る前に早期発見し、食い止めることができるでしょう。1.身体的な変化□不自然な傷や同じような傷が多い□原因がはっきりしないケガをしている□治療していない傷がある□極端な栄養障害や発達の遅れが見られる2.表情□表情や反応が乏しく活気がない□ボーっとしている□おびえた泣き方をする□養育者と離れると安心した表情になる3.行動□食事に異常な執着を示す□衣服を脱ぐとき異常な不安を見せる□ひどく落ち着きがなく乱暴、情緒不安定である4.他者との関わり□他者とうまく関われない□繰り返し嘘をつく□態度がおどおどしている□親や大人の顔色をうかがう□誰かれなく大人に対して警戒心がうすい(なれなれしい、ベタベタする)□保護者が迎えにきても帰りたがらない□他者との身体接触を異常に怖がる5.生活の様子□衣服や身体がいつも不潔である□基本的な生活習慣が身についていない□予防接種や健康診査を受けていない□年齢不相応の性的な言葉や性的な行動が見られる□夜遅くまで遊んだり徘徊したりしている□家に帰りたがらない1.子どもへの関わり方□子どもへの態度や言葉が拒否的、無関心的である□子どもの扱いが乱暴である□子どもに理想を押し付けたり、年齢不相応な要求をする□体罰の正当化や偏った養育方針(しつけかた)をもっている□きょうだいに対して差別的である2.他者への関わり方□他者に対して対立的、否定的な態度をとる□特に、理由も無く関わりを避けたり、連絡が取りづらい□説明の内容が曖昧でコロコロ変わる□子どもに関する他者の意見に被害的・攻撃的になる3.生活の様子□近隣との交流を拒否し孤立している□不衛生な生活環境である□小さい子どもを家に置いたままよく外出している□夫婦関係や経済状態が悪い□夫婦間の暴力が認められている4.保護者自身のこと□ひどく疲れている□精神状態が不安定である□性格的な問題として、被害観が強い、偏った思い込み、衝動的、未成熟など□いつもお金に困っている様子がある□家族関係のトラブルを抱えている参考:虐待のサインを見つけるには|神奈川県参考:横浜市子ども虐待防止ハンドブック|横浜市参考:教職員・保育従事者のための児童虐待対応マニュアル|埼玉県もちろん、この基準に当てはまるからといって、虐待が起こっているとは限りません。その子どもの特性を踏まえて変化に注目してみましょう。たとえば「今まで活発だった子が急にふさぎこんでしまった」「お友達と遊ぶことが好きだったのに、最近は一人でボーっとしている時間が多い」などです。親子の様子に著しい変化や違和感がないか、確認しましょう。変化に気付くためには、周囲の注意深い観察が必要です。ぜひ、上の項目を意識しながら子どもたちを見守ってみてください。虐待の可能性があるときは?出典 : 虐待から子どもを守るためには、虐待のリスクに周囲が気づき、早期に関係機関に通告することが最も大切です。速やかな通告がされないと、行政機関も虐待の防止に向けた活動を行うことができず、虐待を受ける子どもの生命や心身に大きなダメージを与える危険性が高くなります。そのため、虐待の通告はとても重要な役割を担っており、児童虐待防止法では通告を国民の義務と定めています。児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。「もし違ったらどうしよう」とためらってしまうかもしれません。しかし虐待かどうかの判断は児童相談所が行うので、通告者が虐待であるかどうかを判断する必要はありません。少しでも虐待の可能性がある場合、そのリスクを見落とさないためにも、より多くの情報が必要です。そのため「一般の人の目から見て主観的に子どもの安全・安心が疑われる場合」であればためらわず通告してください。もし仮に通告の後で虐待の事実がないと判明したとしても、虐待の事実がないことを知りながらあえて通告したという場合などを除けば、法的責任を問われることはありません。まずは「189」に電話相談!「189」は、児童相談所や市区町村が「いちはやく」児童虐待に対応できるよう、厚生労働省により設けられた全国の児童相談所の共通ダイヤルです。「189」に電話をかけると最寄りの児童相談所につながります。児童相談所に電話をすると、専門家が子どもの状況や、「いつ、どこで、どのような異変を確認したのか」などの聞き取りを行います。出典 : 「189」への相談は24時間365日いつでもすることができます。電話の通話料金は相談者の負担となりますが、相談料などはいっさいかかりません。また、相談者の氏名や相談内容に関する秘密に関しては口外されないよう定められているため、相談者にとって安心して相談しやすい環境が整えられています。児童相談所に担当者に対して氏名を明かしたくない場合は、匿名での相談もおこなうことができます。虐待の通告への対応を含め、その後の親子への支援は児童相談所が担当します。虐待の疑いがある子どもを見つけても、「自分の子どもなんだから、これ以上のことはしないだろう」「通告したら、親子の関係をより悪化させてしまうのではないか」「親から告げ口をしたと恨まれないか」と不安に感じ、通告に踏み切れないこともあると思います。そう感じるときに思い出してほしいのは「虐待の通告は子どもだけではなく、親も救う」ということです。通告は罰することではなく、必要なサポートや支援につなげるための手段です。前述の通り、虐待が起きている家庭は孤立状態にある場合が多く、困りごとを共有できずにいます。通告によって行政が虐待の存在に気付ければ、保護者が子どもへの向き合い方を見直し、自らの困難さへの対処をすることにつながるのです。通告後はどんなサポートがあるの?出典 : 虐待が発見されたら、近くの児童相談所か行政の相談窓口に通告されます。通告が受理された後、保護者や児童本人にヒアリングして重症度・緊急度の審査が行われます。審査の結果を踏まえて、児童の一時保護を含めた措置を検討します。在宅支援とは、子どもの生活拠点は家庭のままにして、家族への支援を行うことです。在宅支援が行われる場合は、虐待のリスクはあるが「止めたい」という保護者の意思が確認できるときや、保護者を支援することで問題の改善が期待できるときなどです。児童相談所や自治体、民間団体など様々な機関から広い支援を受けることができます。1.ペアレントトレーニングペアレントトレーニングとは、行動療法的な考え方を使って保護者自身が子どもとの関わり方を学んでいく方法です。子どもを自分の思い通りに操作するために暴力や暴言に頼る方法ではなく、より良い関係の中で親子関係を築く方法を学びます。2.ピアカウンセリングピアカウンセリングとは、子育てに困りごとを抱えている保護者同士が話し合うことで困りごとを共有し、支え合う関係性を築くことです。境遇が似ている人と気持ちを共有することで、自分自身の行動を受け止め、許容することができるようになります。3.支援団体と保護者の面談主に児童相談所と行政の担当課による家庭訪問や面談です。話を聞いたり、困りごとの相談に応じることで、保護者が孤立してしまうことを防ぎつつ、子どもに対する行動を客観的にとらえられるように促します。4.幼稚園、学校内での見守り主に教職員によるモニタリングを行います。「ちゃんとご飯食べてる?」などの質問を通して子どもが健やかに育っているか、虐待の再発は無さそうかの変化を観察します。児童相談所から指示があれば、追加の支援も行われます。5.地域での見守り児童委員の人が家庭訪問等を通して、家庭内の状況を見守ります。親子を分離する必要があると判断された場合は、児童福祉施設や里親に預けられます。子どもの保護を保護者が拒否するときは、児童相談所が裁判所に申し立てをし、裁判所の命令によって児童を保護することになります。今までは児童福祉施設に預けられることが多かったものの、2017年8月に厚生労働省が被虐待児の施設受け入れよりも、里親の受け入れを増やす方針を発表しました。この方針は、家庭に近い環境での発育が必要な子どもの選択肢を広げることが狙いです。こういった世相の変化によって、子どもの特徴に合った、支援の幅が広がっていくことになるでしょう。子どもが保護されている間には、保護者に向けた関係機関からの支援が受けられます。支援によって親子関係の再構築が望める場合、家族が再び一緒に暮らすこともあります。子どもに虐待しそうになったときは出典 : 「自分が虐待をしてしまうのではないか」「自分が虐待をしているのではないか」、また「どうしても自分をコントロールできない」などと悩む保護者の方も少なくないようです。そういった悩みを抱える保護者向けのサポートがあります。子育ての悩み相談や地域で受けられるサポートを知りたい場合は、児童相談所のほか各市区町村の役場(役所)にある「児童福祉課」「子育て相談課」で対応してもらえます。情報収集や気軽に話せる相手がほしい場合はサポートをしている団体に連絡してみるとよいでしょう。社会福祉法人子どもの虐待防止センター(CCAP)が、研修を受けた相談員による電話相談を行っているほか、ケースによっては虐待などの悩みをもつ保護者同士が自分の体験を語ることによる治療的グループケアなども行っています。また、社団法人子どもの虐待防止センターでは、電話での相談を受け付けているとともに、育児スキルトレーニングの教室の実施なども行っています。このように信頼できる専門機関とつながることで、育児のストレスを減らすことが期待されます。子どもの虐待防止センター相談電話|社会福祉法人子どもの虐待防止センター (CCAP)参考:「虐待をやめたい」と悩み苦しむ親への支援|社会福祉法人子どもの虐待防止センター自分の感情をコントロールできない人には、アンガーマネジメントを学んでみることもおすすめです。アンガーマネジメントとは、イライラや怒りの感情と上手に付き合うための心理教育です。自分のイライラや怒りの原因を理解し、ポジティブな方向に持っていくための訓練をします。自分や子どもにあるリスク要因を認識し、感情が高ぶったときの対処法をあらかじめ考えておくと自分の感情をコントロールしやすくなります。アンガーマネジメントは日本アンガーマネジメント協会が行っている研修や、関連図書で学ぶことができます。困っているときにどのように対処するか、どこに相談するのかを知っておくことで、解決の糸口が見つかるかもしれません。参考:愛の鞭ゼロ作戦|厚生労働省参考:アンガーマネジメントとは|日本アンガーマネジメント協会参考図書:監修/日本アンガーマネジメント協会,著者/長縄 史子, 篠 真希 , 小尻 美奈『ママのアンガーマネジメント: 子育てのイライラスッキリ 8つのマジック 』(合同出版・2017年)まとめ出典 : 虐待は、保護者が故意に子どもに危害を加えるというイメージがあります。しかし、実際には虐待をしたくてしている保護者は少ないのではないでしょうか。もちろん子どもを傷つける行為自体は決して許されるものではありません。しかし、その背景に目を配ると、実は子育てに悩んでいて、どうすればいいのか分からずに虐待をしてしまっている人も多いのです。子育ての悩みと言っても子どもの問題や保護者自身の問題、社会や環境にある問題など、様々な要素が複雑に絡み合っているために本人では解決が難しい場合がほとんどでしょう。そのような困りごとを抱えている家族を救うためには、周囲の人の通告が一番重要な役割を担っています。通告と言うと、その過程に与える影響が気になりためらってしまう人もいるのではないでしょうか。けれども、通告は”悪い親“を罰するためではなく、困っている家庭を救うための手段です。親子の支援と早期発見が子どもの健やかな成長には必要です。虐待について知り、勇気を持って行動に移せる人が増えてほしいと思います。
2017年08月18日女優の篠原涼子がこのほど、主演を務める読売テレビ・日本テレビ系スペシャルドラマ『愛を乞うひと』(1月11日21:00~)の取材に応じ、虐待シーンの裏話などを語った。このドラマは、下田治美の同名小説が原作。幼少時代に母・豊子から凄惨な虐待を受け、愛に飢えていた女性・照恵が、本当の自分を取り戻していくストーリーだ。現代の照恵を軸に、幼少時代の回想シーンも並行して描いていくが、篠原は、現代の照恵と、幼少時代の照恵の母・豊子の2役に挑戦。照恵が控えめな女性である一方、豊子は気性の激しい役柄という両極端な性格で、篠原は「先に豊子を撮ってガンガンやりたい放題大きい声で怒鳴ったりとか、身振り手振りで暴行もやっていたので、引っ込み思案な照恵は、物足りないな、みたいな気持ちになりました(笑)」と、冗談めかして語る。照恵の幼少時代を演じるのは、子役の鈴木梨央。篠原は彼女への虐待を演じたが、最初のリハーサルの時に「本当にごめんね、そんな人間じゃないんだよ」と伝えていたという。しかし、虐待シーンの気持ちの入り方を考え、本番の撮影の際は、言葉でのコミュニケーションを意識的に抑えたそうだ。それができたのは、鈴木があまりにも大人びていたからだそうで、「子供の着ぐるみに入って、実は大人なんじゃないかと思うくらい」と表現。そんな中、ケータリングが焼き肉だったときに「わーお肉だ!」と無邪気に喜んでいる様子を見て、「良かった、子供だ。うちの息子とも遊べそうだ」と、安心したことを振り返った。そして、広瀬アリスが演じる、大人になった現代の照恵の娘・深草に対しては「照恵にとって救いの立ち位置で、それを本当に見事に、ボーイッシュに演じてくださったので、自然な親子という感じに見えてるんじゃないかな」と手応え。普段の広瀬については「私と同じサバサバしているタイプだったので、すごく話が合ってて楽しかったですね」と印象を語った。同作は、1998年に原田美枝子主演で映画化されているが、「虐待をここまで見せてしまうんだということに衝撃があって、それを原田さんが抜群の演技で見せている姿に、同じ女優として挑戦してみたいという気持ちがありました」と感化されたことを紹介。当時助監督だった谷口正晃監督が、今回メガホンを取っているが、さなざまな演出プランを提案されて、「いろいろ引き出しを開けられちゃったなという感じです」と見どころを話している。重いテーマの作品だが「あんまり構えないで見てほしいですね。そして、これを見て自分のことだなと思ったときに、1人でも思い直してくれる人がいたらいいなと思います」と要望。ほかにも、ムロツヨシ、平山浩行、杉本哲太、寺島進、豊原功補、木村多江、上川隆也らが共演し、主題歌は、詞を書き下ろした中島美嘉の「Alone」となっている。
2016年12月12日ブラット・ピットにかけられていた児童虐待容疑が晴れたようだ。ブラッドは今年9月、プライベート機の中でアルコールの影響下、息子マドックス(15)に対して暴行を加えた疑いをもたれていたが、数週間に渡るマドックスからの聞き取り調査と証拠を照らし合わせた結果、DCFS(児童家庭支援組織「デパートメント・オブ・チルドレン・アンド・ファミリー・サービス」)はこの件に関する調査を9日に終了することを決めたという。警察関係者らはTMZに対し、プライベート機の中で起きたとされる口論において、ブラッドがマドックスに対して身体的および精神的な危害を加えたという事実はなかったと判断されたとコメントしている。調査も終了し、疑惑が晴れたブラッドは、破局した妻アンジェリーナ・ジョリーとの親権争いにも明るい希望が見えてきたと言えるだろう。その一方で、アンジェリーナは家族を守るためにブラッドに対して行動を起こす必要があったとしているといい、結果が出た今、ようやく子供たちは両親の離婚から回復していくことができるようになると考えているようだ。アンジェリーナの代理人はTMZに対し「最初からアンジェリーナは、家族の健康のために行動を起こす必要があったと言っています。8週間の調査の結果に安心しており、DCFSが満足いく保護措置を取ったことで子供たちはこれから回復していくことができるでしょう」とコメントしている。さらに同代理人は、アンジェリーナが子供たちの第一親権を保持し、ブラッドは監視下で子供たちと面会をしていくという条件に2人が合意したことも発表した。しかしこれは、DCFSの調査が行われていた際に合意した条件であるため、ブラッドは現在も共同親権を望んでいるようだ。だが、関係者らによるとアンジェリーナはブラッドが親権を持つことに不安を抱えているようで、離婚裁判ではブラッドが子供たちの対して行った虐待の証拠を提出すると言われている。(C)BANG Media International
2016年11月11日ブラッド・ピットの長男に対する虐待容疑が晴れたのを受けて、アンジェリーナ・ジョリーの代理人がコメントした。ブラッドは9月にプライベートジェット機内で、15歳の長男マドックスと口論になった際に暴力をふるったとされ、ロサンゼルス郡児童家庭サービス局(DCFS)の調査を受けていたが、ブラッドとアンジェリーナ、6人の子どもたちと機内の目撃者たちから事情聴取を行った結果、「虐待のパターンは見つからなかった」として、調査の打ち切りを決定した。アンジェリーナの代理人は「TMZ.com」に「アンジェリーナは最初から、家族の健康のために行動を起こさなければならないと考えていました。そして8週間取り組んだ結果、保護体制が整い、子どもたちの苦痛も癒されるとDCFSが認めたことに安堵しています」とコメントした。アンジェリーナは、ブラッドがマドックスを殴ったことをきっかけに、離婚を申請、単独親権を要求している。関係者によると、彼女はブラッドが共同親権を持つと、子どもたちに危険が及ぶのではないかと考えていて、ブラッドが親権の要求を取り下げない場合、離婚裁判の法廷にブラッドが虐待をしていた証拠を提出するつもりでいたという。代理人は、アンジェリーナが身上監護権を、ブラッドはセラピストの監視下で子どもたちと面会する権利を持つことで双方が合意しているとも語った。だが、これはDCFSの調査期間中の一時的なものであり、ブラッドの容疑が晴れたことで親権争いは新たな局面を迎えるという見方も出てきている。(text:Yuki Tominaga)
2016年11月11日【ママからのご相談】年長さんの男の子ともうすぐ3歳の女の子のママをしています。近頃、毎日のように児童虐待のニュースが流れていますよね。自分にも同じような年齢の子どもがいるので本当に痛ましくて悲しいです。そんなニュースを聞くと、「とんでもない親だ!」と憤る気持ちが起きるより先に、「自分がもしわが子に同じようなことをしてしまったら?」という不安が頭をよぎるのです。私よりも大変な思いをしながら子育てをしている方はもっと大勢いるし、甘えているのかもしれませんが、今とても子育てが苦しいです。●A. 子育てに悩んだら「どちらでもいい」と考えてみてくださいご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。児童虐待のニュース、私も最近本当に多いなと思います。毎日のように流れる痛ましい事件を、つらい気持ちで受け止めていらっしゃるご相談者さまのお悩みを少しでも軽くすることができないものかという思いで、このコラムを書いています。まず、ご相談者様のように子育て中の母親の中には、「自分がわが子を虐待してしまうかもしれない 」と考え、悩む人も多くいらっしゃるという事実があります。平成25年に東京都福祉保健局が行った、児童虐待防止のためのアンケート調査においても、次のような結果が出ています。子育ての経験がある方で、子育てについて悩みがある(あった)と答えた人のうち、「子どもを虐待しそうになったことがある」と答えた割合は、27.9%であったそうです。また、「児童虐待が起こる原因と思われるものは?」という質問に対しては、「親のストレス」が63.0%と一番多い回答でした。家庭内で主に昼間の育児を担っているのは、お母さんたちです。そのお母さんたちが育児関連で多くのストレスを感じてしまうのは、児童虐待防止の観点からも非常に危険なのだということがいえますよね。●母親のストレスにはどんなものがあるか・他者との比較によるストレスお子さんが小さいうちは、「いつ寝返りをしたか」や「言葉を話すのが早い、遅い」などで悩むことが多いです。大きくなると「小学校受験」「習い事」「親のステイタス」などで比較します。・義理家族との付き合い方孫誕生によって、自然と夫の家族との付き合いがより濃密なものとなります。そのことで生じる家族の価値観の相違はママたちにとっては非常につらいものがあります。夫はやはり違う家庭環境で育ってきた他人なのだな と痛感することも多く、そのことで夫婦の溝が生じる場合もあります。・子どものしつけ子育ては育児書のようにいかないことが多く、不安になればすぐにスマホで検索してしまう。たとえば「離乳食が進まない」「トイトレがうまくいかない」「食事のマナーが守れない」「公園でお友だちに順番を譲れない」などなど、全てにおいて母親である自分の不甲斐なさのせい と考え、落ち込んでしまいます。・経済的な問題・家庭内の不和(夫婦)●「どちらでもいい」という魔法のような言葉ヤングキャリアコンサルタントとして活躍中の田口久人さんがInstagramに投稿して話題となっている『どちらでもいい』という詩があります。田口さんの著書『20代からの自分を強くする「あかさたなはまやらわ」の法則』に載っていますので、引用してご紹介したいと思います。これを読んで、心を動かされた人がたくさんおり、話題沸騰中とのことです。**********『どちらでもいい』友達は多くても少なくてもいい本音を話せる人がいるなら年収は高くても低くてもいい幸せにすごせるなら家は広くても狭くてもいい自分に合っているならモノを増やしても減らしてもいい大切なものがわかっているなら頭が良くても悪くてもいいまわりを喜ばせられるなら性格は明るくても暗くてもいい個性の1つだから化粧は厚くても薄くてもいい自分の魅力が伝わるなら子供は褒めても叱ってもいい愛情が伝わっているなら夢は小さくても大きくてもいい叶えられるなら人生は短くても長くてもいい本当に後悔をしないのなら**********私自身、子育てしていて「もっとこうだったらいいのに」というわが子への期待 がでてきてしまうことが多いです。そしてそれに程遠い現実とのギャップを感じているときが最もつらいのだ、と気がつきました。そんなとき、この詩を目にする機会があり、「肩の力がふっと抜けた」と感じたのです。子育てに悩むママたちも、「どちらでもいい」と自分にもわが子にも思えたらいいのではないでしょうか。そうすると、わが子の天真爛漫な笑顔が自分や周りの人を明るくさせていることに気が付いて、そこを素晴らしい長所だと思って伸ばしてあげたいと思うでしょう。今までは、「うるさくて落ち着きがなく、躾の悪い子」に感じていたのに。わたしはそうでしたよ。叩いてまで言うことを聞かせようとしていた自分にも、もうさよならしなくてはいけないと思ったきっかけがこの詩でした。----------いかがでしたか?「どちらでもいい」これは魔法の言葉でしょうか?ちょっと立ち止まって、自分の心に問いかけてみてくださいね。いまこだわっていること、「どちらでもいい 」ことではないですか?【参考文献】・『20代からの自分を強くする「あかさたなはまやらわ」の法則』田口久人・著【参考リンク】・児童虐待についてアンケートを実施 | 東京都福祉保健局()●ライター/あしださき(元モデル)●モデル/神山みき(れんくん)
2016年10月31日昨今、児童虐待事件が多く報じられています。厚生労働省の発表によると、平成26年度、全国の児童相談所での児童虐待相談対応件数は8万8,931件。児童虐待防止法施行前の平成11年度に比べると、7.6倍にも増えています。そこで児童相談所の現状について、東京都福祉保健局・児童相談センターの栗原さんにお話を伺ってみました。全国的に相談対応件数が増加傾向にあるなか、東京都では人員が足りているのでしょうか?■平成28年度に児童福祉司を18人増員この2ヶ月でも虐待相談件数は昨年度同期にくらべて増えており、人員については厳しい状況だとか。しかし今年度に入って児童福祉司を18人増員しており、他に警察官OBや保健師などの非常勤スタッフとも連携をとりながら対応しているそうです。また、この人員増はスタートしたばかりの段階のようです。今年4月、厚生労働省が虐待への対応を強化する「児童相談所強化プラン」を発表。児童福祉司や児童心理司、保健師などの専門職を今後4年間で合計1,120 人程度増員する目標を掲げています。■児童相談所は子どもの安全を最優先する今年3月には、相模原市の男子中学生が児童相談所に保護を訴えたものの認められず、自殺したニュースがありました。子ども自らが助けを求めた場合には、どのように保護の決定がなされるのでしょうか。「子どもから保護を求められた場合には、児童相談所で調査、話し合いをして、保護の要否を決めています。警察や小中学校等からの通告も、基本的に同じように対応します」とのこと。ただ児童相談所は、子どもの安全を最優先するため、子どもを親から引き離し、一時的に保護してから調査をすることもあるようです。また虐待通告があった場合は、原則48時間以内に子どもを直接目視することがルールとなっています。調査の際は2~3人で行動し、家庭を訪問する際にも複数の職員で聞き取りに行くそうです。■子どもの虐待を見てしまったときの対応私たち大人ができることは、虐待を発見したら通告すること。しかし外出先で子どもが虐待されているところを目撃した場合でも、「その親子のことがわからない」「証拠もない」「一瞬の出来事だったから」などの理由で、児童相談所への通告を迷う人も少なくないはず。このようなケースでも、通告をすれば対応してもらえるのでしょうか。「虐待かなと思ったら、児童相談所に連絡してください」と栗原さん。子どもに危険が差し迫っている状況などを目撃した場合には、警察に通報しましょう。また近くの児童相談所がわからなくても、児童相談所全国共通ダイヤル「189」があります。「189」にかけると、近くの児童相談所につながります。たとえば駅で虐待を受けたと思われる子どもを見て、通告をしたとします。こうした場合は児童相談所職員がその駅に行き、できる範囲で特定のための調査を行うそうです。特定が難しい場合でも、「わからないから」と調査されないことはないのです。たとえ情報が少なくても、虐待かなと思ったら通告することが大切。■通告しても「通告者の秘密は守られる」通告は匿名でも行うことが可能です。ただし児童相談所の担当者が、再度詳しく話を聞くことができるように、できれば連絡先を伝えましょう。児童相談所は決して通告者の情報を外に漏らすようなことはないため、安心して教えてほしいといいます。また虐待であるか、そうでないかを判断できずに通告を悩むことがあるかもしれません。わかりやすい例が、同じマンションに住む赤ちゃんが普段とは違い、とても激しく泣き続けているとき。保護者の怒鳴り声がしたとしても、それが虐待からなのかはっきりしないこともあるでしょう。しかし小さい子どもは、自分から助けを求めることができません。誰かが通告をすれば、48時間以内に専門家によって子どもの安全確認が行わるのです。「他の誰かがしてくれるかも」と見てみぬふりをせず、虐待のサインを見つけたら専門機関に連絡をするようにしましょう。*親からの虐待により、子どもが命を落とす事件もあとを絶ちません。大切なのは、地域社会全体で子どもたちを見守ること。「虐待かな」と思ったら通告するだけでなく、外で出会う親子に温かい目を向ける、困っている親子がいたら声を掛けるなど、自分ができることをしていきましょう。それが子どもを救うことにつながるのですから。(文/椎名恵麻) 【取材協力】※東京都児童相談センター・児童相談所-東京都福祉保健局 【参考】※児童虐待の定義と現状-厚生労働省※児童相談所強化プラン-厚生労働省
2016年06月02日児童虐待のニュースは一向に減りません。これだけ多くのメディアに取り上げられているにも関わらず、2015年の児童虐待事件の検挙数は785件、被害児童は807人とどちらも過去最悪の数字を記録しています。しかし、これは氷山の一角に過ぎないでしょう。虐待されているのにもかかわらず、発見されず苦しんでいる児童は確実に存在します。もしかしたらみなさんの近くでも、虐待が行われているかもしれません。周囲で起こっている虐待に気づくためには、それ相応の知識が必要なのではないでしょうか?大事なのは知ること。そこで今回は、児童虐待について考えさせられる7種の漫画をご紹介します。■1:『ちいさいひと 青葉児童相談所物語』(夾竹桃ジン)虐待や暴力から生き延びてきた過去を持つ主人公。大人になった彼は、児童福祉司として1人でも多くの子どもを救うために奮闘します。育児放棄に焦点を当てた物語。リアルな描写は目を反らしたくなりますが、とても考えさせられます。■2:『母になるのがおそろしい』(ヤマダカナン)男性依存症の母をもち、義父からのわいせつ行為、ネグレクトを受けて育った作者が描くノンフィクションコミックエッセイ。30代になった著者は家庭を持ちますが、出産する決心がつきません。それは無意識下で、自分も母のような母親になるのではないかという恐怖があるから。母親と自分は違う人格であることを確かめるために、これまでの半生を振り返るためのコミックエッセイ。機能不全家族で育った著者の実体験は、いまリアルに苦しんでいる誰かの救いになるかもしれません。■3:『サボテンの花』(小金井すず)社団法人チャイルド・セーフティネット協会の協力のもと、実際に起きた児童虐待事件を基にした無料アプリコミック。児童虐待に至ってしまう経緯や、周囲で児童虐待が起こってしまったときの行動などを漫画でわかりやすく表現しています。専門用語の解説もあり、里親や施設についても書かれている本作は、児童虐待について学ぶのに最適です。少しでも子度もの虐待について理解を深めたいという方は、ぜひ読んでみてきださい。■4:『period』(吉野朔実)父親のDVが原因で母親が出て行ってしまい、残された幼い兄弟の物語。毎日父親の暴力に耐えていた二人でしたが、父親は“ある事故”が原因で、別人のように穏やかになり入退院を繰り返すようになります。そんな父親はやがて2人を育てることを諦め、家を売ってお金をつくり、2人に託します。父の影に支配されながらも2人で生きる兄弟は安住の地を求め流転を続けるのです。果たして兄弟の人生に平穏というピリオドが打たれる日は来るのでしょうか?人々の心に迫った作品です。■5:『毒親育ち』(松本耳子)親との関係に苦しみ、生きづらさを抱えるすべての人に送る、どこまでも残念な“毒親”との半生を綴った衝撃のコミックエッセイ。「できない」を許してくれない母と、反社会的で家庭を顧みない父。親による精神的な呪縛によって地獄のような青春時代を送った著者が、毒親から解放される「心のデトックス方」に辿り着くまでを描いた作品です。身体的な暴力がなくても、心への暴力が子どもに悪影響をおよぼすということが改めてわかる作品です。■6:『凍りついた瞳(め)―子ども虐待ドキュメンタリー』(ささやななえ)「子ども虐待」の現実を描いたドキュメンタリーコミック。暴力、放置、性的虐待など、さまざまな虐待の事例を具体的に漫画化しています。1994年9月~1995年7月にコミック誌に掲載された作品が収録されていますが、10年以上たったいまでも児童虐待の現状や悲惨さは変わっていないと思い知らされる作品です。何年経っても風化しない、読むべき作品だと思います。■7:『ゆがみちゃん 毒家族からの脱出コミックエッセイ』(原わた)家族に苦しんでいた著者が送るコミックエッセイ。元はWEBで連載されていた人気コミックを書籍化したものです。かわいい絵とは裏腹に、内容はショッキング。兄妹を差別し、妹を否定する母親。暴力によって子どもを支配しようとする父。新興宗教に入るよう家族に強要する祖母。大人に見つからないよう妹をいじめる兄。逃げ場のない家から逃げ出すことではじまる、自分を取り戻すための「解毒」の闘いを描きます。同じような境遇を持った人から支持された本作。家族にトラウマを持つ人は解毒のために、これから親になる人には毒親にならないために、ぜひ読んでほしい作品です。*自治体や民間団体に頼ってばかりでは、児童虐待を減らすことはできません。いちばん必要なのは地域の目ではないでしょうか?今回紹介した作品を通じて、もう一度児童虐待について考えてみてください。(文/堀江くらは)
2016年05月07日蝶の羽ばたきのような些細なことが大きな出来事を引き起こすことをバタフライ効果という。平山瑞穂さんの新作『バタフライ』のタイトルの意味は、そこにある。「自分のなんでもない行動が誰かの人生に影響を与えているのに、本人はまったく自覚していない。自分たちの日常にもそういうことが起こっているのではないか、という発想がはじまりでした」本作はたった1日の間に、いろんな人の行動が重なって思わぬ出来事が起きる過程を描いた群像劇。登場するのは継父を憎む女子中学生、不登校の少年、正義感の強い元教師の老人、上司に不満を持つOL、小さな工務店の2代目社長、ネットカフェで暮らす青年…。「事実上の主人公は中学生の2人。この年頃は自意識が芽生えているのに自分の力では何もできず、虐げられやすい立場にいる。そこで苦しんでいる子たちは結構いるのではないかと思い、彼らが救われるように描きたかったんです」他の登場人物は、最終的に起きる事件から逆算して生み出したという。彼らの一本の電話が、路上での会話が、公園でのやりとりが、ある出来事を引き起こす。といってもみな駒のように配置されているのではなく、一人一人の事情が奥行きとリアリティを持って描かれているのが魅力。「結局いちばん書きたいのは個々の人間とその人生模様。そこは手抜きをしなかったつもりです。頑張っているのに納得のいく人生を送れていない人ばかりになったのは、意図したことではありません。自分が潜在的に、そういう人たちを書きたかったんだと思います」また、バタフライ効果という仕掛けについては、あるルールを設けた。「一人の人物が何度も少年たちの人生に関わるのは話ができすぎていますよね。ですから一人が2回以上、事件に結びつく役割を果たすことはしない、と決めました」すべてを知るのは作者と読者のみ。全員が幸せになるわけではないが、「いつもその人物の人生の一部を切り取っているにすぎない、と意識して書いています。そのなかで、いい方に向かっていくことが描けたら」あなたも日常のなかで、誰かの人生を変えているかもしれない。そう実感できる一冊だ。◇中学生の七海は、母親の再婚相手から性的虐待を受け苦しんでいた。彼女が心許せるのは、オンラインゲームのチャット相手で…。幻冬舎1500円◇ひらやま・みずほ作家。1968年生まれ。’04年『ラス・マンチャス通信』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー。著作に『あの日の僕らにさよなら』『忘れないと誓ったぼくがいた』など。※『anan』2016年3月2日号より。写真・岡本あゆみ(平山さん)森山祐子(本)インタビュー、文・瀧井朝世
2016年02月29日マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムスら、人気・実力ともにハリウッドを代表するキャストが集い、カトリック教会が長年黙殺してきた性的虐待を暴いた『スポットライト 世紀のスクープ』。先日、アカデミー賞を占う重要な前哨戦の1つといわれる放送映画批評家協会賞(BFCA)で『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『レヴェナント:蘇えりし者』などを抑えて「作品賞」を獲得し、がぜん注目度を増してきた本作の日本公開日が4月15日(金)に決定した。2002年1月、米国の新聞「ボストン・グローブ」が、カトリック教会の信じがたい実態を報じた。それは、数十人もの神父による性的虐待を、教会が組織ぐるみで隠蔽してきたという衝撃のスキャンダル。その許されざる罪は、なぜ長年黙殺されたのか。“スポットライト”という名の特集記事を担当する記者たちは、驚愕の事実を次々と明らかにし、被害者たちの声なき声を世に知らしめるため奔走する――。カトリック教会の一大スキャンダルというタブーに切り込み、混迷深まる現代ジャーナリズムに真実と正義の光を照らし出した本作。ピューリッツァー賞に輝いた調査報道チームの軌跡を映画化した。第88回アカデミー賞では「作品賞」「監督賞」(トム・マッカーシー)ほか「助演男優賞」(マーク・ラファロ)、「助演女優賞」(レイチェル・マクアダムス)など主要6部門にノミネートされており、すでに映画賞レースで205もの受賞&ノミネート数を記録(1月25日現在)。CNNの看板キャスターにしてジャーナリストのアンダーソン・クーパー(@andersoncooper)も、Twitter上で「Wow, just watched #SpotlightMovie. Best movie I’ve seen in a long, long time. So powerful!(ワオ!『スポットライト世紀のスクープ』を観たよ。人生最高の1本。パワフルだ!)と絶賛の声をアップするなど、高い評価を受けている。『スポットライト 世紀のスクープ』は4月15日(金)よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月29日全国207箇所ある児童相談所が平成26年に対応した児童虐待件数は、前年度から20.5%増加して8万8,931件。過去最多の件数です。児童虐待は、調査を始めた1990年から24年連続で増加しています。原因は貧困にも関係しています。離婚や不景気などで労働時間が増えて時間がなく、ストレスから子どもにあたってしまう事件などが急増中。胸が痛くなるような出来事ですが、海外ではどのように虐待対策を練っているのでしょうか?■北欧では小さなエリアで展開スウェーデンでは、人口12万人に対して児童相談所のスタッフ45名。デンマークでは人口8万人に対して90名のスタッフがついています。日本の東京は215万人に62名なので、圧倒的に北欧はスタッフの割合が多いのです。フィンランドでは、妊婦から就学までの切れ目ないワンストップサービスが支援されています。しかも、サービスは100%無料で利用できます。また、妊娠期から相談できるため、母親は不安を解消することが可能。大きくなるまでのワンストップサービスを重視しており、妊娠期から虐待の予防支援を実現しています。またエリアを小さく区切ることで、把握しやすい、手が届きやすい支援を行うことができます。■オープン保育でいつでも相談さらにスウェーデンでは月曜から金曜日の8:30~15:30の間、オープン保育が重んじられています。保育士2名が常駐し、子どもは遊び、親は相談もできる場所です。1日20名~25名が利用していて、5~6時間自由に過ごせます。もちろん無料。家庭での育児が煮詰まったら、いつでも相談したり、気分転換に遊びに行ったりできるのです。毎日利用してもお金もかかりませんし、歓迎されるので気軽に利用できます。しかも、0歳~12歳までの子どもとその家族で、任意の相談に応じてくれます。そのため日本の多くの母親のように、ひとりで育児の悩みを抱えなくて済むのです。ソーシャルワーカーは3名やってきてくれて、家庭訪問する職員も1名。なんでも相談に乗ってくれて、孤独な子育ての話し相手にもなってくれます。家庭訪問にも対応しており、プライバシーに配慮した状態で細かな相談ができるので、母親は虐待したくなるほど追いつめられる前に対処できるわけです。■児童虐待の通報より相談重視日本では、児童相談所への通報も大きな割合を占めていますが、スウェーデンでは、通報よりも相談を重視しています。相談しやすいような体制を、政府や自治体がつくっているのです。母親や父親が気軽に相談して、虐待にいく一歩手前で相談に乗れるよう、通報よりも相談を重視しているということ。*どうやら日本の児童虐待への対応は、「事後対応」になってしまっているようです。しかし、北欧はあくまで予防。虐待が発生する前に防止しているため、傷つく人が少なくてすむのです。そういうことが、気軽に子どもを産める環境へとつながっています。こういったところは、日本も見習わなくてはならないですね。(文/渡邉ハム太郎)【参考】※平成17年版少子化社会白書(本編<HTML形式>)-内閣府
2015年12月24日子どもがいる家庭で家庭内暴力を行うことを指す「面前DV」。「家庭内DVは児童虐待につながる--子どもが受ける『面前DV』の深刻な被害とは」と題した前編では、対策に力を入れている大阪府茨木市を例にして、家庭内のDVが子どもに及ぼす影響や、被害者の支援策についてご紹介した。後編となる今回は、被害の早期発見のため必要なこと、加害者にならないための予防策について引き続き茨木市に聞いた。○"問題児"の背景に面前DVがあるかもしれない「面前DV」に関して、DV担当と児童虐待担当が連携して支援に取り組んでいる茨木市。問題解決のために大切なのは、できる限り早期に被害を把握し、適切な対応を行うことだという。担当者は「DV・児童虐待の双方の視点を常に意識した感度の高い相談を実施できるよう、支援者のスキルアップと支援者同士の連携を図っていく必要がある」と語った。また、民生委員などさまざまな機関に寄せられたSOSを見逃さず、支援に取り組みたいとしている。さらに求められているのが「子どもたちの観察」だ。DV家庭で育った子どもたちは「自分は愛されている」という経験が極めて少ないので、自尊心が低くなる傾向がある。その結果、暴力的になったり、落ち着きがなくなったり、過覚醒、解離、引きこもり、不登校など、一見非行や問題行動と見られてしまうような形で変化が表れてくることが多いとのこと。「『問題児』として捉えられていることも少なくなく、その背景にDVや児童虐待があるかもしれないということを、子どもに関わる人たちがアンテナを高く見ていけるかが重要になってくる」と話してくれた。○加害者にならないための教育を"幼児"から加えて茨木市では、"幼児"の段階から、DVや虐待の加害者にならないための取り組みを進めている。そのひとつとして導入しているのが、アメリカで開発された「セカンドステップ」と呼ばれる教育プログラムの実施だ。ぬいぐるみやカードを使って、ある状況に置かれた登場人物の気持ちを想像し、子どもたちに自由に発言・話し合いをしてもらうというもの。「怒りの感情を自覚し、自分でコントロールする力」「自分の気持ちを表現し、相手の気持ちに共感してお互いに理解し合い、思いやりのある関係を作る方法」などを学ぶことができる内容となっている。「小学校でキレやすい」「相手の表情を見て怒っているのかわからない」などの子どもについての相談が親から寄せられたことをきっかけに導入を決定。市内の公立保育所・幼稚園の5歳児を対象に週1回、計28回のコースを実施している。市では、「日々の保育の中で訓練を繰り返すことで、子どもたちがよりよい人間関係を作れるようになり、ひいては虐待やDVの加害者になることを防げるのではないか」と期待を寄せている。加えて注力しているのが、若年層に向けた「デートDV」の啓発だ。「デートDV予防啓発冊子」の配布や、「デートDV予防啓発ワークショップ」を開催し、中学生や高校生、大学生などを対象に、お互いを尊重し対等な関係を築くことについて考えてもらう機会にしているという。「恋人から暴力を受けることが"当たり前"だと思ってほしくない。自分を大事にして、もし被害にあったらSOSを出すことが大事だと伝えたい」と語った。暴力の連鎖につながりやすいという「面前DV」。将来にわたって被害が続いていくのを防ぐためにも、被害の早期発見と「加害者にならないための教育」という予防策が必要となるだろう。※写真と本文は関係ありません
2015年12月22日厚生労働省はこのほど、全国の児童相談所における児童虐待の相談対応件数(平成26年度)を発表。その数は過去最多の8万8,931件にのぼった。今回、件数が増えたことの背景として国があげたのが「児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力」いわゆる「面前DV」の通告数の増加だ。「面前DV」は子どもにどのような影響を及ぼすのか。そして家庭にはどのような支援が必要になってくるのか。対策に力を入れている大阪府茨木市の担当者に聞いた。○愛し方がわからなくなる子どもがいる家庭で家庭内暴力を行うことを指す「面前DV」は、児童虐待防止法に定められた心理的虐待とされている。しかしその影響は心理的虐待にとどまらない。担当者は「DVのある家庭の児童の多くは、同じ種類の虐待にあっているといわれている」と指摘。また、DV被害者は身体的にも精神的にも疲弊しているため、子どもの養育にまで気が回らず、ネグレクトになることが多いという。さらに深刻なのは、家庭内のDVが子どもの育ちに与える影響だ。DVによって家庭は安心できる場所でなくなるうえ、子どもの適切な養育が家族の重要事項でなくなる。つまり、子どもに関心が向かない、かまってもらえないという状況が生まれる。「子どもの居場所がなくなる。そして、自分は愛されている、大事にされているという体験が極めて少ないので、自尊心が非常に低い子どもが多い」と話してくれた。結果として「愛し方がわからない」であるとか、「対等な人間関係が形成できない」など、のちのちの人格形成、対人能力形成に支障をきたしてしまう。「問題解決に暴力を用いるといった行動につながることもある。DV被害者やDV加害者の成育歴を聞いていくと、DV家庭で育っていたり、被虐待児童であったりしたという方も少なくない」という。○DV担当・児童虐待担当が同席して対応「面前DV」の対応について、茨木市ではDV担当と児童虐待担当が連携して支援にあたっている。DVを担当する「配偶者暴力相談支援センター」に寄せられた相談の中で、児童虐待が見られる場合や、被害者の養育能力の低下が心配な場合などは、児童虐待を担当する「こども相談室」に報告。児童の見守りをお願いしたりしているそうだ。さらに必要があれば、DV担当・児童虐待担当が同席して同時に相談を受けることもあるとのこと。相談者の負担軽減になるうえ、支援者側にとっても同時に話を聞くので、聞いた話にズレが出ず、本人の意向に沿った支援策を検討することができるからだ。担当者は「多くの支援策があるということは、支援に幅ができ、選択肢が増えるということ。ひいてはDV被害者やその児童にとってよりよい支援策を組み合わせたり、選択できたりすることになる」と語った。「面前DV」の解決には、被害を早期に発見すること、そして各機関の連携が求められている。それでは、どうしたら被害を発見することができるのか。また、加害者を生まないためには何が必要なのか。後編でご紹介する。※写真と本文は関係ありません
2015年12月21日L.A.映画批評家協会賞が発表された。作品賞は『スポットライト』。教会で長年密かに行われていた子供への性的虐待を暴いたボストン・グローブ紙のジャーナリストたちを描くドラマだ。監督はトム・マッカーシー。その他の情報次点は『マッドマックス怒りのデス・ロード』。監督賞、撮影賞、美術賞も『マッドマックス』が受賞した。同作は、ナショナル・ボード・オブ・レビューから最優秀作品に選ばれており、急速に勢いを増している形だ。主演男優賞は『スティーブ・ジョブズ』のマイケル・ファスベンダー、主演女優賞は『45 Years』のシャーロット・ランプリング。助演男優賞は『99 Homes』のマイケル・シャノン、助演女優賞は『リリーのすべて』のアリシア・ヴィキャンデルが受賞した。ニュー・ジェネレーション賞は『クリードチャンプを継ぐ男』のライアン・クーグラーが受賞している。文:猿渡由紀
2015年12月07日IPAは、コンピュータウイルスや不正プログラムの状況分析から、「今月の呼びかけ」を発表している。今月は、性的脅迫被害に関する事例を取り上げている。○セクストーションとはまずは、図1の広島県警察のWebページを見ていただきたい。ここにもあるが、セクストーションは「sex(性的な)」と「extortion(脅迫)」を組み合わせた造語である。IPAに寄せられた相談からの手口であるが、以下のようになる。SNSを通じて知り合った異性から、プライベートな動画を見せ合おうと誘われるそして、異性からビデオチャット機能を有する不正アプリをインストールするように誘われる(アプリのインストールを行わせてから、プライベートな動画のやりとりを求める場合もある)アプリをインストール後、ビデオチャット中に服を脱いだり、卑猥な姿を相手に送ってしまう(この時点で、電話帳の情報などが窃取されている)後日『あなたの電話帳の情報と動画を入手している。この動画をばらまかれたくなければ、指定の金額を払うように』といった脅迫電話がかかってくるIPAによれば、このビデオチャットアプリであるが、チャット機能以外にも電話帳情報を窃取する機能を持っていたとのことである。この情報を悪用し、脅迫を行っているのである。ワンクリック詐欺などの不正請求もそうであるが、内容自体が知られることがあまり好ましくないといった理由から、周りに相談できず脅迫に応じてしまうことも少なくない。広島県警察では、2014年6月の時点で注意喚起を行っているが、IPAでは同種の相談が2014年9月くらいから寄せられるようになったとのことである。上述のように、相談するのをためらうことで、報告や被害届が出されていないことも予想される。実際には、もっと多くの脅迫が行われている可能性もある。脅迫者の意図としては、インターネットなどで不特定に閲覧されるよりも、普段、連絡を取り合っている身近な人間に閲覧されるほうが、より脅威意識が高まると見ている。そのために、電話帳情報も同時に窃取していると考えらえる。また、これまでも電話帳情報を盗み出す不正アプリは存在していた。しかし、盗み出した電話帳情報を悪用する事例はほとんどみられなかった。それがここにきて、具体的な手口として悪用されるようになった点も注目したい。いよいよ、スマートフォンで明確な金銭奪取を目的とした攻撃が行われ始めたとみてもよいだろう。○セクストーションへの対策方法はIPAでは、セクストーションへの対策として、次の2点をあげている。アプリは信頼できるマーケットからプライベートな写真や動画は第三者に渡さない最初に紹介した事例であるが、SNSで知り合った異性からアプリのインストールを勧められている。その際に、メールに添付されていたり、リンク先からのダウンロードを求められることが少なくない。こういった経路でインストールするアプリは、不正アプリの危険性が高い。やはり、アプリは安心できる公式マーケットから入手すべきである。そして、2点目であるが、スマートフォンやセキュリティの問題ではない。仮に友人であったとしても、見られて困るような写真や動画、撮影させない、送付しないといった態度で臨むべきであろう。仮に深い交際関係にあったとしても、そのような写真や動画には注意が必要である。関係が解消された後に、相手を陥れるために悪用されることも少なくない(リベンジポルノといわれるものだ)。やはり、自衛も重要な対策の1つとなるだろう。セクストーションと思われる脅迫行為を受けた場合、脅迫相手と連絡を取ることを避け、まずは警察へ相談することを検討すべきとしている。残念ながら、一度、脅迫相手の手に渡ってしまった情報は削除することも、取り返すこともできない。また、警察へ相談しても、仮に脅迫金を支払ったとしても、プライベートな情報の公開を防ぐことにはならない。この点も決して忘れてはならない。最後にIPAでは、特定の相手に写真や動画を渡すことは、インターネットに公開することと等しいという認識を持つことが重要としている。それだけでなく、データを所有しているだけでもウイルス感染が原因で外部に流出する可能性もある。インターネットに公開されて困るような写真や動画は、撮影自体を行わないようにと注意喚起をしている。
2014年12月02日IPAは12月1日、情報セキュリティに関する「今月の呼びかけ」として、スマートフォンの不正アプリによる性的脅迫被害(セクストーション)に注意するよう、その手口と被害を回避するための対策を公開した。今年9月以降、IPAの安心相談窓口に不正アプリによって窃取された電話帳情報とプライベートな動画を脅迫のネタにされたという相談が寄せられるようになったという。例えば、今年9月、IPAの相談窓口に寄せられた相談では、被害者が加害者よりインストールを促されたビデオチャットアプリは電話帳情報を窃取する機能も有しており、ビデオチャットの最中の動画を保存されてしまった被害者はアプリから窃取された電話帳の登録者に動画をばらまくと脅され、金銭を要求されてしまったとのことだ。性的脅威はセクストーション(「sex(性的な)」と「extortion(脅迫)」を組み合わせた造語)と呼ばれており、被害者のプライベートな写真や動画を入手して、それをばらまくなどと脅迫する行為を指す言葉だ。海外ではセクストーションの存在は広く認識・問題視されており、ここ数年では、インターネットやネットワークサービスを悪用した事例が多く報じられている。国内の手口としては、以下のような手口によるなSNSと不正アプリを用いた手口によるセクストーション被害が多発していると見られる。SNSを通じてコンタクトを取ってくる。ビデオチャットでプライベートな動画のやりとりをしたいと、ビデオチャット用のアプリ(実際は電話帳を窃取する機能がある不正アプリ)をインストールするように持ちかけてくる(アプリをインストールさせてから、プライベートな動画のやりとりを持ちかけてくる場合もある)。不正アプリを通じて電話帳の情報を窃取され、プライベートな動画のやりとりを行ったときの動画データを保存される。窃取した電話帳の登録者にプライベートな動画をばらまくと脅され、金銭を要求される。IPAはセクストーションへの対策として、「アプリは信頼できるマーケットから入手すること」「プライベートな写真や動画は第三者に渡さないこと」を挙げている。
2014年12月02日最近、親が子どもに対して虐待をする痛ましい事件がニュースで取り上げられます。その一歩手前、すなわち子どもに体罰(暴力)を与えている疑いをもたれている家庭に然るべき機関の専門員が訪ねると、ご両親の多くは「しつけです!」と答える場合が多いそうです。しつけと体罰(暴力)の線引きは非常に曖昧な点が多いのも事実です。では、その違いについて考えてみましょう。■「しつけ」の目的とは?簡単に言うと、しつけとは、「集団社会のルールにあった行動ができるように、トレーニングすること、そのサポート」です。サポートの結果、子どもが自分で自分をコントロールすることができるようになったり、自分で考える力を育めたりするように、大人が導くことを目的とします。決して、子どもを抑制したり、威圧をしたりすることではありません。縫い物をする際の「しつけ糸」には、同じ「しつけ」という言葉が使われています。しつけ糸の役目は、本縫いの縫い目が曲がらないように、事前におおまかな形を定めておくことです。それと同じように、大人が子どもへおおまかなガイドをしてあげることによって、自分で自分を律することができるようになってきます。しつけにとって重要なのは、自律心を育てていくことです。怒鳴ったり、叩いたりすることは決して有効な方法ではなく、反対にしつけの目的を削ぐことに繋がってしまうのでNGです。■「体罰」の目的とは?体罰とは、恐怖や痛みで子どもの言動をコントロールして従わせることです。体罰の多くは、単なる大人の感情のはけ口となっている場合があります。大人の感情を“暴力”という形で爆発させながら、「この子のしつけのためだ!」と思い込む、それは大きな間違いなのです。子どもが体罰から学ぶことは、「腹が立ったら暴力をしてもいい」ということ、それだけです。反省や謝罪の思いよりも、恐怖や不安な感情のほうが大きくなってしまいます。体罰には即効性はありますが、恐怖で子どもの行動をコントロールしようとしているだけにほかなりません。子どもにとっては「なぜいけないのか?」を学ぶことができず、痛いからこの行為を止めるという意識になってしまいます。そして、大人のいない所で同じ行為を繰り返すことにもなるのです。体罰では、しつけの目的、すなわち自律心を養うことを果たせないのです。■怒鳴ったり、叩いたりしないしつけ方を子どもにとっても本来、安心を与えてくれるはずのパパやママが、怒鳴ったり、叩いたりして自分へ恐怖を与えることで、心に混乱が生じ、アタッチメント(愛着)の形成が阻害されてしまいます。怒鳴ったり、叩いたりする前にまず、お子さんがどんな大人に育って欲しいのかを、よく考えてみてください。人にやさしくできる人、親切で人の手助けができる人、思慮深くて礼儀正しい人、賢い意思決定ができる人、正直で信頼される人、暴力を振るわない人、愛情深い人… などなど、いろいろと思い浮かぶでしょう。そうすればおのずと、どういう声かけや注意の仕方をしたらいいのかが見えてくるはずです。子育ては即効性がある方法は少なく、少しずつ一歩一歩積み重ねて成長していくものがほとんどです。場合によっては、同じ言葉を何度も繰り返し伝えることも必要です。いまの子どもの姿だけを見て、その場の解決策を考えるのではなく、大人になった姿を見据えて、しつけをしていきたいものですね。
2014年08月16日セクシーな細マッチョがお好き? ちょっと太ってきたおなかもかわいい?? 世の妻たちは夫に性的な魅力は感じているのだろうか。マイナビニュース既婚女性会員200名に、夫の性的な魅力について尋ねた。「夫に性的な魅力を今も感じますか」という問いに対して、「はい」は56.0%、「いいえ」が44.0%と、「はい」がやや上回る結果となった。「はい」の人には、夫のどういったところに性的魅力を感じるか、また「いいえ」の人にはなぜ性的魅力を感じなくなったのか、答えてもらった。>>男性編も見る■いろいろなフェチがあります・「旦那のニオイをかぐのが好きで、そこに魅力を感じる」(37歳女性/その他/その他)・「手が大きいところ」(27歳女性/その他/販売職・サービス系)・「ひげが伸びてたりするとドキッとする」(26歳女性/小売店/販売職・サービス系)・「お風呂あがりなどの背中を見たとき」(22歳女性/その他/その他)・「彼の耳やうなじ、わき腹が大好きです」(24歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/秘書・アシスタント職)・「腕の血管が浮き出てるだけで満足」(27歳女性/建設・土木/技術職)■男の仕事姿はやっぱりそそられる!・「スーツをビシッと着こなしたときはたまに感じます」(31歳女性/食品・飲料/その他)・「仕事モードでキリッとしているとき」(28歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「何かに集中しているときの横顔、車の運転中とか」(28歳女性/小売店/販売職・サービス系)■性格面での魅力も性的魅力につながる・「疲れているときにやさしくしてくれるから」(25歳女性/その他/その他)・「男らしいしいざとなったら頼りになる」(33歳女性/食品・飲料/事務系専門職)・「いつも真剣」(25歳女性/金融・証券/専門職)■夫に性的魅力を感じなくなった人の意見・「私のいる前で、平気でおならやゲップをしたりするので、魅力がなくなってきた」(31歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)・「だらしない格好でダラダラしてるから」(28歳女性/食品・飲料/営業職)・「甘えてくるから大きな子供に見えてきた」(28歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)■「ダーリン」から「お父さん」へ・「もう、家族となってしまうと男に見えない」(27歳女性/その他/販売職・サービス系)・「子供が生まれてそれどころではなくなった」(32歳女性/建設・土木/事務系専門職)・「何か夫に対して性的な思いを抱くこと自体が気恥ずかしい」(38歳女性/不動産/事務系専門職)■こんな元も子もないご意見も……・「性的な魅力だけならば、他に魅力的な男性がたくさんいる」(31歳女性/通信/技術職)■総評夫に性的魅力を感じる、と答えた女性は、素直に「かっこいい」「好きだから」とノロけている人が多数。特に、手や腕、たくましい筋肉などにキュンときている人が多く、女性は男性らしさを連想させる部位を色っぽいと感じているようだ。ただ「プニプニのおなか」という回答もあったり、ニオイ・体臭好きも意外に多く、女性は十人十色の好みがあることをうかがわせた。身体面だけでなく、「やさしさ」や「頼りがい」「包容力」など、メンタルな面でも男性らしさを発揮すると、妻はドキッとして愛情を再確認するようだ。対して、夫に性的魅力を感じなくなったという人は、子育て・妊娠を機に何となく、という声が多かった。子育てに必死で、夫にまでとても気が回らない!! という状況は容易に想像できる。また、「マンネリ」「新鮮でなくなった」など、愛情が減ってしまったのかな、と思われるような回答も少なくなかった。確かに、自由回答にあったように性的魅力だけなら若い俳優やアスリート、ハリウッドスターなどのほうが格段に上とはいえる。でもまずは一番近くにいる男性に興味をもって、仲良くしていきたいもの。結果的にそれがお互いの幸せにもつながるのだから……。(文・アリウープ 中嶋絵里) 調査時期: 2012年11月6日~2012年11月10日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 女性200名調査方法: インターネットログイン式アンケート【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月12日いつまでもきれいで若々しい妻と、そんな妻に魅力を感じている夫。どちらにとっても理想的な夫婦だろう。しかし実際のところ、男性は自分の妻をどこまで性的対象として見ているのだろうか。マイナビニュースの既婚男性会員200名に、今でも妻に性的な魅力を感じるかどうか聞いてみた。「妻に性的な魅力を今も感じますか」という質問に対して、「はい」は54.5%、「いいえ」は45.5%と、ほぼ半数に分かれる結果となった。「はい」と答えた人には「どういったところに魅力を感じるか」、「いいえ」の人には「なぜ感じなくなったのか」を教えてもらった。■妻に魅力を感じている人の意見・「綺麗さを保って、いまだに恥ずかしさを持っている」(33歳男性/機械・精密機器/技術職)・「今なお大好きで、ずっとそばにいてくれる女性なので」(39歳男性/団体・公益法人・官公庁/営業職)・「昔とは違う、年齢に応じた魅力を感じます」(44歳男性/情報・IT/事務系専門職)■ポイントは「新鮮さ」!?・「けんか後の仲直りした時にいとおしく感じる」(28歳男性/建設・土木/技術職)・「ごくたまにですけど、街中で一緒に歩いていたときなんかに」(42歳男性/その他/秘書・アシスタント職)・「若いころと体型があまり変わらないところ」(53歳男性/ソフトウェア/技術職)■夫はこんなシーンでムラムラきている!・「風呂上がりの姿を見たとき」(37歳男性/自動車関連/事務系専門職)・「後姿を見ていると」(36歳男性/通信/技術職)・「朝出勤するとき」(32歳男性/マスコミ・広告/技術職)■妻に魅力を感じなくなった方の意見・「太って、魅力がなくなった」(52歳男性/電機/技術職)・「腹の出っ張りが……」(43歳男性/自動車関連/技術職)・「ふけた」(43歳男性/食品・飲料/技術職)・「若い娘の方が好き」(48歳男性/情報・IT/技術職)・「”きれいでいる”ことに気を使わなくなった」(46歳男性/自動車関連/販売職・サービス系)・「エロくない」(34歳男性/ソフトウェア/技術職)・「パンストを洗濯せずに2回履くから」(45歳男性/生保・損保/専門職)■男性の見る目はこんなにも変わる・「結婚すると、そういう対象じゃなくなる気がするし、性欲対象は『獲物』、家族は『守るべきもの』なのかと……」(30歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「もともと性的な魅力のない子でしたが、結婚してからさらに色気はなくなりました」(39歳男性/自動車関連/技術職)・「妻が母親になって以来、そういう目で見られなくなった」(40歳男性/自動車関連/技術職)■総評ほぼ半々に分かれた今回のアンケート結果。「今も性的な魅力を感じる」と答えた男性たちの妻は、「プロポーションが変わらない」「ずっときれい」など、いつまでも美しい妻であるために努力しているのかな、という印象。プロポーションを保つためにたゆまぬ努力を続けることも、夫にはプラスに受け取ってもらえるようだ。また、魅力を感じる部位としては「おしり」「ヒップライン」などと答える男性が妙に目立った。女性の皆さん、まずはヒップアップのエクササイズからがんばりましょう!一方で「妻に性的魅力を感じない」と答えた男性たちは、やはり体型や年齢の変化で、残念ながらそういう対象でなくなってしまった方が多いよう。ただ、「だらしなくなった」「図々しい」「小言が多い」など態度で萎えてしまっている人もチラホラ。もう一度夫にトキメいてもらいたい女性は、まずは言動を改めてみるのが有効かもしれない。面倒だからって、パンストを洗濯しないではくのも御法度!!注目は、子どもが産まれたと同時に妻を性的対象として見られなくなった、という意見。これが即浮気につながるわけではないだろうが、妻としては気がかりなところ。妊娠・出産・子育てと子ども中心になりがちだが、その間にいかにうまく夫婦関係を保てるかで、その後が変わってきそうだ。子どもの手が離れたら、夫の気持ちまで離れていた……では寂しすぎる。(文・アリウープ 中嶋絵里) 調査時期: 2012年11月6日~2012年11月12日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性200名調査方法: インターネットログイン式アンケート【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月12日エス・エム・エスはこのほど、同社が運営する介護に関するQ&Aサイト『安心介護』にて、介護現場における虐待の実態調査を実施し、その結果を発表した。同調査は、2011年9月29日~11月14日の期間にインターネット上で行われ、『安心介護』会員207名から有効回答を得た。それによると、日常的に家族の介護を行っている人の26%が虐待経験「あり」と回答。反対に、「なし」と答えた人は74%だった。虐待経験がある人に虐待の種類を尋ねたところ、最も多かったのは暴言やいやがらせなどの「心理的虐待」で84.9%に上った。次いで、被介護者に”暴力的な行為”をふるうなどの「身体的虐待」が41.5%、「介護放棄・放任」が17.0%、「経済的虐待」が3.8%となった。虐待をしてしまった主な理由としては、「1日に何度も何度も同じ話を繰り返すので、無視したり、暴言を吐いた。(心理的虐待)」、「認知症とわかっていても、暴言、強い反抗、親戚への虚偽の話につい手がでてしまった。(身体的虐待)」、「精神的疲労や介護に対する親族の理解・協力が得られなかったため介護放棄した。(介護放棄・放任)」といった意見が寄せられている。虐待経験「なし」と答えた人(74%)に、虐待をしそうになったことはあるかと聞いたところ、41%が「虐待をしそうになったことがある」と回答。これを計算すると、全体の30%が「虐待をしそうになったことがある」ことが明らかになった。「虐待をしそうになったことがある」頻度を見ると、トップは「数カ月に1回程度」で32.8%だったが、「週に1回程度」は26.2%、「1カ月に1回程度」は19.7%、「2週に1回程度」は9.8%、「毎日」は3.3%となっており、これらを合わせると「1カ月に1回以上」は59%と約6割に上ることが判明。また、「週に1回以上」と回答した割合で見ても29.5%と高い傾向にあることが分かった。虐待をしそうになってしまった主な理由を聞くと、「寝ずに、何回も大声で叫び、暴れられたとき」、「文句を言われたり、激しく罵られたとき」、「スムーズに介護ができなかったり、介護サービスを受けたがらなかったりするとき」などの意見が多くみられた。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月05日フランスの名優ジェラール・ドパルデューが、昨年5月に性的暴行容疑でニューヨークで逮捕されたフランスの政治家、ドミニク・ストロス=カーンを題材にした新作映画に主演することが明らかになった。『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(’94)のアベル・フェラーラ監督がメガホンをとり、夫人でジャーナリストのアンヌ・サンクレールにあたる妻役をイザベル・アジャーニが演じる。フランスでは昨年12月に映画化のうわさが流れたが、その際に製作会社のワイルド・バンチは「そのような企画は全く予定していない」と否定していた。フェラーラ監督は今月、仏紙「Le Monde」紙上で「製作者が新企画の詳細について語りたがらないのは当然だ」とコメントしつつ、「だが、私は監督だ。私が自分の映画について語るのを誰も止めることはできない」と企画が進行中であることを認めた。国際通貨基金(IMF)専務理事在任中の昨年5月、ニューヨークのホテルで女性従業員への性的暴行容疑で逮捕・訴追されたストロス=カーンは、今年行われるフランス大統領選の有力候補とみなされていた。その後、被害女性の証言の信ぴょう性に疑問が生じて昨年8月に起訴は取り下げられたものの、この一件が影響し、大統領選挙への出馬は難しい状況だ。事実をそのまま映画化するのではなく、人名は変更されるようだ。「政治とセックスについての映画をドパルデューとアジャーニで撮る。富と権力を持つ人間を描く映画だ」と語るフェラーラ監督は、ドパルデューについて「彼は考える人であり、物事を感じ取ることもできる。監督が求めるすべてを持っている俳優だ」と大絶賛。現在ほかにも数本の企画を抱えているが、6月からパリ、ワシントン、ニューヨークでの撮影を目指しているという。(text:Yuki Tominaga)© ロイター/AFLO
2012年02月07日レズビアン、ゲイ、バイセクシャルにトランスジェンダーといった性的マイノリティ(=クィア)を扱ったアジアの映画のみを上映する映画祭として注目を集める「アジアンクィア映画祭」。3回目となる今年も、東京・六本木のシネマート六本木にて、5月20日(金)から29日(日)までの間に計6日間の日程で開催される。レズビアンおよびゲイをテーマにした作品を扱った映画祭としては「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」が今年で第20回を迎えるが、アジアのクィア映画に焦点を当てたこちらの映画祭は2007年に創設。隔年で開催され、徐々に話題を呼び、今年で第3回目を迎えることに。過去には、2007年の記念すべき第1回目には、韓国で初めて同性愛者であることをカミングアウトした監督、イソン・ヒイルの作品で、後に日本でも劇場公開されて話題となった『後悔なんてしない』(※映画祭での上映時は『悔いなき恋 −NO REGRET−』)の本邦初上映が行われたほか、第2回では、『台北に舞う雪』にも出演した台湾の人気俳優、モー・ズーイーがゲイの青年を演じた『蓬(よもぎ)の花』が上映された。今年もアジア各国から、話題の長編、短編が集結する中、最大の目玉と言われているのが、アジアの西端、ヨーロッパとの境に位置するイスラエルとフランスによる合作『秘密の祈り』。女子神学校に学ぶ、信心深い2人の若い女性の間に芽生えた愛と友情の錯綜を描いた作品で、イスラエルアカデミー賞8部門にノミネートされた。主人公が惹かれる謎めいた美女を演じるのは、ヌーヴェルヴァーグの旗手フランソワ・トリュフォーのプライベートでのパートナーであり、90年代以降『星降る夜のリストランテ』、『8人の女たち』、そして近年では『パリ、ジュテーム』にも出演したフランスの名女優、ファニー・アルダン。また、短編作品では2008年に日本でも公開されたシンガポール映画『881歌え!パパイヤ』の監督で、「Time」誌の“アジアのヒーロー20人”に選ばれるなど、世界での活躍が期待される若手映像作家、ロイストン・タンがゲイを真っ向から扱った『アニバーサリー』が上映される。短編作品に関しては、長編以上に今後の上映のチャンスが限られるため、この機会に観ておいて間違いはなさそう。長編、短編、中編合わせて30作品。監督や出演者に加え、作品の内容に合わせたゲストを招いてのトークプログラムも開催されるので、こちらも要チェック!第3回アジアンクィア映画祭はシネマート六本木にて5月20日(金)〜22日(日)、および27日(金)〜29日(日)の計6日間開催。公式サイト:■関連作品:881歌え!パパイヤ 2008年8月9日よりユーロスペースほか全国にて順次公開© Courtesy of Zhao Wei Filmsパリ、ジュテーム 2007年3月3日よりシャンテシネ、恵比寿ガーデンシネマ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開©Mathilde BONNEFOY / Victoires International 2006 ©Frederique BARRAJA / Victoires International 2006 ©Patrick KLEIN / Victoires International 2006台北に舞う雪 2010年2月20日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開■関連記事:ガールズの熱き戦い!『歌え!パパイヤ』試写会に5組10名様ご招待『台北に舞う雪』チェン・ボーリン インタビュー「“過去”の自分を発見した映画」優しく切ない、珠玉のラブストーリー『台北に舞う雪』の試写会に5組10名様をご招待【TIFFレポート】チェン・ボーリン、名匠フォ・ジェンチイを「一番優しい監督」あの福山雅治が両手に美女で浮かれ気味!?バラ持参で「実に美しい!」
2011年03月09日