映画『オッペンハイマー』のその後、マンハッタン計画のもとで生まれた町の知られざる歴史と現在を描いたドキュメンタリー映画『リッチランド』の公開が決定。ポスターと場面写真が解禁となった。平和で美しいアメリカの典型的な郊外の町、ワシントン州南部にあるリッチランド。のどかに暮らす人々が応援する地元高校のフットボールチームのトレードマークは「キノコ雲」と「B29爆撃機」。リッチランドもまた、1942年からのマンハッタン計画における核燃料生産拠点で働く人々とその家族が生活するために作られた町だった。長崎に落とされた原子爆弾「ファットマン」のプルトニウムはハンフォード・サイトで精製されたものだ。終戦後は冷戦時に数多く作られた核兵器の原料生産も担い、稼働終了した現在は国立歴史公園に指定され、アメリカの栄光の歴史を垣間見ようと多くの観光客が訪れている。「原爆は戦争の早期終結を促した」と町の歴史を誇りを口にする者が数多くいる一方で、多くの人々を殺戮した“原爆”に関与したことに逡巡する者も。また、暮らしやすい町に満足している人々でも「川の魚は食べない」と語り、核廃棄物による放射能汚染への不安を現在も抱えながら暮らしている。『オッペンハイマー』のその後、アメリカは“原爆”とどう向き合ってきたのか。その罪と痛みを背負うのは誰なのか。近代アメリカの精神性、そして科学の進歩がもたらした人類の“業”が重層的に浮かび上がる叙事詩的ドキュメンタリーが、世界中の映画祭での上映を経てついに日本で公開。原爆を落としたアメリカと被爆国である日本、原爆史観を揺さぶるであろう作品となっている。『リッチランド』は7月6日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2024年04月25日発達障害のひとつ、ADHD (注意欠如・多動症)をテーマにした話題の映画『ノルマル17歳。― わたしたちはADHD ―』が先日公開し、東京・アップリンク吉祥寺にて上映中です。ADHDは「注意欠陥多動性障害」を意味する英語名・Attention-Deficit Hyperactivity Disordersの頭文字をとった略称。「ADHD」の主な特徴としては、「集中力がない」「忘れ物が多い」「じっとしていられない」といったものが挙げられますが、実際には個々で特性が異なり、子どもが成長するまで気づきにくい場合も。社会に出てから「もしかして自分は?」と考えて診断を受ける人もいますが、その特性は子どもの成長段階で起こり得るものも多くあり、「我が子がどうも育てにくい」と感じているママたちの中には、「もしかしてうちの子、発達障害?」と悩む人たちも少なくありません。近年「発達障害」への関心は高まり、言葉としての認知度は広まってきてはいるけれど、その特性を持った子どもたちの実態や感情、そしてその家族たちについては、あまりよくわからない…といった方も多いでしょう。そんな今、『ノルマル17歳。― わたしたちはADHD ―』は、発達障害の子どもを取り囲む家族や社会の問題から、“普通とは何か”を問いかける映画です。<ストーリー>物語の主人公は、ADHDという共通点を持つ2人の女子高生。進学校に通う絃(いと/西川茉莉)は物忘れがひどく、大事なテストの日に目覚まし時計をかけ忘れて寝坊してしまう。絃はそのまま登校せず、気づけば見知らぬ公園へ。そこで派手な格好をした女子高生・朱里(じゅり/鈴木心緒)に声をかけられる。朱里はいきなりADHDであることを絃に告白。驚く絃を強引に街へと遊びに誘う。初対面の絃(写真右)に「あたし発達障害あってさ。ADHDっての。知ってる?」と話しかける朱里(写真左)。朱里に連れて行かれた場所は、いつも家と学校の往復しかしない絃にとって新鮮な世界。やがて2人は友達になるものの、朱里の派手な身なりに不快感を持つ絃の母(眞鍋かをり)に交際を禁じられてしまう。絃の母は子どもたちに「普通」の価値観を押しつけようとする。一方で朱里は自身の物忘れが原因で姉(花岡昊芽)との喧嘩が絶えない上、父(福澤朗)や母(今西ひろこ)からも厳しくされ、家庭内で孤立。朱里は次第に部屋に引きこもるようなる。絃との距離も次第に離れていく朱里。見た目や行動は対照的だけれど、ADHDという同じ悩みを持つ2人の女子高生の葛藤、彼女たちを取り巻く両親や学校との軋轢が描かれており、どんな立場の方でも「普通とは何か?」を考えさせられるストーリーです。ADHDや発達障害という言葉だけが一人歩きしてしまい、「障害だってわかっているなら対策すればいいでしょ?」「自覚していて治せないなら甘えじゃないの?」といった誤解も生まれやすくなっています。しかし実際には発達障害の特性にはグラデーションがあり、ひとりひとり個性があるのです。当事者でなくても発達障害を取り巻く現状を知り、寄り添っていくことがとても大切です。まずはこんな映画をきっかけに、考えてみてはいかがでしょうか。映画『ノルマル17歳。-わたしたちはADHD-』出演:鈴木心緒、西川茉莉、眞鍋かをり、福澤 朗、村野武範 、小池首領、今西ひろこ、花岡昊芽 ほか監督:北 宗羽介 脚本:神田 凜、北 宗羽介音楽:西田衣見 撮影:ヤギシタヨシカツ(J.S.C.)エグゼクティブ・プロデューサー:下原寛史(トラストクリエイティブプロモーション)プロデューサー:北 宗羽介、近貞 博、斎藤直人製作:八艶、トラストフィールディング 配給:アルケミーブラザース、八艶後援:一般社団法人 日本発達障害ネットワーク(JDDnet)、NPO法人えじそんくらぶ ほか 文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業©2023 八艶・トラストフィールディング /80分/カラー/5.1ch公式サイト:
2024年04月12日発行部数 74 万部という人気を博した絵本『えんとつ町のプペル』。 映画、音楽朗読劇、演劇、ミュージカル、そして歌舞伎とさまざまなかたちで絵本が託したメッセージを届けてきた「プペル」をバレエ作品として2023年9月に初演。大熱狂のスタンディングオベーションで幕を閉じ、多くのファンを魅了しました。そして、2024年9月19日めぐろパーシモンホール大ホールにて、再演するバレエ『えんとつ町のプペル2024』。いよいよ本日4月6日(土)より一般発売が開始となります。今回も2023年の公演に続き、振付には気鋭の若手振付家・宝満直也、製作総指揮の関巴瑠花、また今回新たに原作・脚本の西野亮廣が取締役を務める株式会社CHIMNEY TOWNが運営協力として参加致します。そして、主演のプペル&ブルーノに風間自然、ルビッチに竹田仁美(元 NBA バレエ団プリンシパル)、スコップに八幡顕光(元新国立劇場バレエ団プリンシパル)、レベッカに白石あゆ美(元 K-BALLET COMPANY プリンシパル)、キャシーに勅使河原綾乃(NBAバレエ団プリンシパル)、ルイーズに土田明日香(バレエシャンブルウエスト)、街灯に岡博美(東京シティバレエ団)、盆子原美奈に加え、Braulio Alvarez、安村圭太(東京バレエ団)、そしてローラに水井博子の出演のほか、先日行われたオーディションにて選ばれた16名の子役を含む全キャストが決定いたしました。本作では、絵本から飛び出したような、カラフルなえんとつ町を表現した舞台セットや、アトリエヨシノ制作のえんとつ町の住人たちを表現した芸術的な衣装で絵本の世界を表現いたします。そして言葉のないバレエだからこそ、音符や言葉がみえるような宝満の振付とそれを踊るダンサーたちの表現力で、観客の心深くへ物語を届けます。クラシックバレエのパドドゥや美しいコールドバレエのシーンに加え、コンテンポラリーダンスによるダイナミックな表現や、スコップと子どもたちによるコミカルなダンスシーンで絵本の世界を描き、大人から子供まで楽しめる作品となっています。一般発売は4月6日(土)10時より開始。詳細は公式サイトにて( )。厚い煙に覆われ、空を見上げることを忘れた”えんとつ町”の住人は、青い空も煌めく星も知りません。そんな中、この街でただ一人、”星”を語っていたブルーノは星を見るために海に出て、帰らぬ人に。その息子・ルビッチは、父のことばを胸に“星を信じ続けていました。ハロウィンの夜、ゴミから生まれたゴミ人間・プペルが現れ、二人は”友達”に。しかし、ルビッチがプペルに”星”の話をしたことをきっかけに町のみんなに嘘つきと後ろ指をさされ、のけものにされ、塞ぎ込んでしまいます。あきらめずにチャレンジするすべての人に贈る、冒険物語。<公演概要>【公演日程】2024年9月19日(木)14:00/19:00会場:めぐろパーシモンホール大ホール(〒152-0023 東京都目黒区八雲1丁目1−1)原作・脚本:西野 亮廣製作総指揮・構成:関 巴瑠花演出・振付:宝満 直也音楽監督:冨田 実里【キャスト】プペル:風間自然ルビッチ:竹田仁美(元NBAバレエ団プリンシパル)スコップ:八幡顕光(元新国立劇場バレエ団プリンシパル)レベッカ:白石あゆ美(元K-BALLET COMPANYプリンシパル)キャシー:勅使河原綾乃(NBAバレエ団プリンシパル)ルイーズ:土田明日香(バレエシャンブルウエスト)街灯:岡博美(東京シティバレエ団ソリスト)盆子原美奈Braulio Alvarez(元東京バレエ団ソリスト)安村圭太(東京バレエ団ソリスト)ローラ:水井博子えんとつ掃除屋:牧村直紀(谷桃子バレエ団ファーストソリスト)岡田晃明(東京シティバレエ団ソリスト)関口智則(スターダンサーズバレエ団)他チケット料金(全席指定・税込):S席 前売 13,200円/当日 14,000円A席 前売 11,550円/当日 12,000円B席 前売 5,500円/当日 6,000円*3歳以上鑑賞可能。膝上鑑賞はできません。*録音音源での上演となります。一般発売:4月6日(土)10:00〜チケット取り扱い:TicketPay(チケットペイ) チケットぴあ 公式サイト: 主催:株式会社Leap運営協力:株式会社CHIMNEY TOWN宣伝:キョードーメディアス 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年04月06日協賛自治体として出展し、今年も「写真の町」らしい撮影企画も実施予定!北海道「写真の町」東川町は、6月8日(土)、9日(日)の2日間で開催される、「フリーで誰もが参加できる、ボーダーレスな音楽祭」をテーマにした日比谷音楽祭2024に協賛、出展いたします。写真文化首都「写真の町」東川町として、本イベントへの協賛・出展は2022年、2023年に続けて3年目となり、「写真×音楽」の文化での連携を進めて参ります。「音楽の新しい循環をつくる、フリーでボーダーレスな音楽祭」をコンセプトに、日本の野外コンサートの歴史をつくってきた音楽の聖地「野音」を擁する日比谷公園で、素晴らしい音楽を体験できる、誰もに開かれた音楽イベントです。東川町オフィシャルパートナーのパートナー企業、誠屋の代表でもある、日比谷音楽祭実行委員長の亀田誠治氏の、「世代やジャンルや好みを超えてさまざまな音楽に出会える、誰に対しても開かれた場を作りたい。一人でも多くの人が音楽が持つ広がりと深さ、そして音楽の楽しみを知るきっかけになりたい」という、文化に対しての想いに共感し、2022年から、写真文化首都「写真の町」東川町として出展をしています。具体的な出展ブースの内容につきましては、確定次第随時東川町のHP、SNSなどで告知・発信をいたします。日比谷音楽祭 開催概要《名称》日比谷音楽祭2024《日時》2024年 6月8日(土)/ 9日(日)10:30~20:30(予定)※雨天決行。荒天、災害時の場合は中止。但し、会場によっては、天候により一時中断、会場変更、もしくは中止になる場合もございます。《会場》・日比谷公園(〒100-0012東京都千代田区日比谷公園)大音楽堂(野音) /小音楽堂 /第一花壇 /健康広場 /草地広場 /日比谷図書文化館 大ホール・小ホール 他(予定)・サテライト会場:東京ミッドタウン日比谷(〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-1-2)日比谷ステップ広場・パークビューガーデン《参加費》無料※飲食出店等一部有料プログラムあり《主催》日比谷音楽祭実行委員会《企画制作》有限会社 誠屋(東川町オフィシャルパートナー)/ THE FOREST日比谷音楽祭 2024 | HIBIYA MUSIC FESTIVAL 2024 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年04月04日俳優で映画監督の齊藤工発案による劇場体験を届ける移動映画館cinéma birdを、能登半島地震で被災した石川県志賀町にて開催。『ワンダー 君は太陽』『映画の妖精 フィルとムー』の2本の上映イベントに避難者含む地元住民約300名を無料招待した。■齊藤工「心のストレッチを」5年ぶりに板谷由夏、8年ぶりに桜井ユキが登場cinéma birdは2014年に宮城県石巻市の初開催を皮切りに、福島や熊本、北海道などの被災地を中心に、お寺や体育館といった様々な場所を1日だけ映画館にし、体験型のエンターテインメントを届けてきた。第13弾となる今回のcinéma birdは、今年1月1日に発生した能登半島地震の被災地である石川県志賀町にて開催。志賀町は現在も、700名以上の方々が避難生活を余儀なくされている状況にあり、自治体においても、自身も被災者ながら1日でも早い復興に向けて日々尽力されている。今回の開催にあたり発起人である齊藤さんは「震災が起きてから僕たちにできることを模索してきた。このスピード感でcinéma birdを実施することは初めてですが、即席だからこそできるラインアップになっている。エンタメに触れて、心のストレッチをしていただきたいと思っています」とイベントへの想いを語った。そして今回は、3月29日に最終回を迎えるWOWOWで放送・配信中の映画情報番組「斎藤工×板谷由夏 映画工房」でタッグを組んで12年半となる板谷由夏が「cinéma bird in 北海道 2019」以来5年ぶりに、さらに「cinéma bird in大分2016」以来8年ぶりとなる桜井ユキが駆けつけた。さらに齊藤さんはファンクラブで販売したフォトセットの売上金を、全て義援金として石川県へ寄付した。■今回の“劇場体験”は、傑作『ワンダー 君は太陽』とクレイ・アニメーション『映画の妖精 フィルとムー』の2本今回上映した映画は、2018年に日本で公開された傑作『ワンダー 君は太陽』と齊藤さんが企画・脚本と声優を務め、世界の子どもたちのために作られたクレイアニメーション『映画の妖精 フィルとムー』の2本。『映画の妖精 フィルとムー』『ワンダー 君は太陽』はベストセラー小説を基にジェイコブ・トレンブレイとジュリア・ロバーツが親子の絆を熱演した作品で、他の人とは違う容姿で生まれた少年の成長を描くストーリー。上映時間は約2時間で、至る所から鼻をすする音が聞こえてくるなど、会場は笑いのあとに涙に包まれていた。『ワンダー 君は太陽』また、この日のお笑いライブには、cinéma bird初出演となる石川県出身のダンディ坂野や、ゆりやんレトリィバァが登場。アルバムジャケットを齊藤さんが撮影するなどで親交のある、昨年世界デビュー40周年を迎えたジャズピアニスト小曽根真による生演奏なども行われた。イベントの終盤には、再びキャストが登壇。板谷さんは「ご縁でここに来ることができて本当に嬉しい。音楽と笑いがこんなに力を与えるんだなということを、私自身が感じた。それをなんとか多くの人に運びたいと思っている齊藤工がいるからこそ成り立ったイベントだと思う。また会えますように」と今日をふり返ると、桜井さんは「楽しい時間を過ごせたことがとても嬉しい。この仕事をさせていただいていたからこそ来れた場所だと思うので、また来れるように私も頑張ります」と続けた。小曽根さんは「本日弾かせてもらったピアノが古いピアノらしいけどとてもいいピアノだった。昔のピアノって今にはない、いい材質を使っている。(このような活動も)続けていかないと意味がないので、またあの子(ピアノ)を弾きに来させてください」とコメント。そして最後に齊藤さんは「ボランティアの皆様にもたくさんご協力いただき、こちらが素敵な時間を“ゲッツ”させていただきました」と笑いを誘いながら、「今日があるのは、志賀町の皆様が受け入れてくださったからこそ。小曽根さんがいう通り、続けていかないと意味がない。点じゃなくて線になるよう、また未来で待ち合わせしましょう」と再来を約束し、イベントを締めくくっていた。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ワンダー 君は太陽 2018年6月15日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.
2024年03月25日映画のストーリー解説やキャストのコメントなどが収録北海道東川町では、1903年に生まれ19歳の若さで亡くなったアイヌ文化伝承者、知里幸恵(ちり・ゆきえ)さんの生涯をモデルにした映画『カムイのうた』を製作しました。本映画は、アイヌ文化と共に、大雪山国立公園を有する東川町が「大雪山文化」を次世代に伝えることを目的に、昨年から北海道での先行上映、1月26日より全国各地で上映を行っています。この度、映画の公式ガイドブックが東川ミーツせんとぴゅあ店で発売しましたのでお知らせいたします。ガイドブックには映画のストーリー解説や製作秘話、主要キャラクターを演じたキャストたちのコメントなどが全34ページにわたって掲載されています。価格は税込1200円で現在販売中です。映画『カムイのうた』公式ガイドブック販売価格、販売店映画『カムイのうた』公式ガイドブック1,200円(税込/全34ページ)販売店:東川ミーツせんとぴゅあ店〒071-1426 北海道上川郡東川町北町1丁目1−2映画「カムイのうた」特設ホームページ映画に関する最新情報を掲載していますので、ぜひご覧ください。カムイのうた : 映画「カムイのうた」上映劇場劇場リスト : 映画「カムイのうた」予告編映画「カムイのうた」の予告編として、以下の映像を公開しています。映画『カムイのうた』メイキング映像、主題歌ミュージックビデオ映画『カムイのうた』のメイキング映像、主題歌ミュージックビデオを公開しています。メイキング映像/吉田美月喜編メイキング映像/望月歩編メイキング映像/島田歌穂編メイキング映像/清水美砂編メイキング映像/加藤雅也編メイキング映像/藤村久和編(アイヌ語・文化監修)メイキング映像・撮影対談(上野彰吾×大塚友記憲)映画『カムイのうた』主題歌MV 島田歌穂■本件に関するお問合せ:写真文化首都「写真の町」北海道東川町 文化交流課(『カムイのうた』 担当)高石大地、榎本朱峰、鞠子拓弥TEL:0166-82-2111 E-mail: kouryu@town.higashikawa.lg.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月13日正直言って、超重量級。だけど、ご覧いただきたいの。なぜなら、おこもりコロナ禍を経て、リアルで人に会えるようになった今だからこそ、「人への優しさ」っていったいなんなのかを考えさせられるはずだから。それが『水平線』です。善意ってなんなんでしょうね…。舞台は福島。亡くなった人の遺骨を海に散骨する個人事業を営む井口(ピエール瀧)は、水産加工場で働く娘の奈生と2人暮らし。実は彼、東日本大震災で妻を失い、いまだ遺骨が見つからないでいるもんだから、散骨業自体も複雑な気持ちだし、なんなら娘はそんな父とは微妙に距離をとっているのね。そんな井口のところに、なにかワケアリの男性が、自分の兄の遺骨を持ち込みます。後日、彼を訪ねてきたニュース動画サイトの記者によって、ワケアリ男性が持ち込んだ遺骨は、数年前に大ニュースになった連続通り魔事件の犯人のものだったことが明らかに。一方、奈生はしょっちゅう欠勤や早退をする職場の同僚の女性にちょいとイライラ。シングルマザーで一人息子がいるからと、事情をくみとってつきあってるんだけど、同僚のお願いごとはエスカレート…。中盤までは井口と記者のエピソード、奈生と職場のエピソードが別々に進むんだけど、終盤でものの見事に収束していくという群像劇。もはや、誰も幸せじゃない、八方塞がり感半端ない人しか出てこない社会派です。超胸クソなことがたくさん起きるし、暗い~、ハッピーになれない~!だけど観てほしいのよ。なぜなら、この映画に出てくる人たちってみんな、特別なことは求めてないし、ささやかな幸せを願っている「フツーの人」ばかりだから。で、勘違いしてほしくないのが、登場人物には一人も悪人はいないってこと。井口と奈生はもちろん、奈生の同僚も、基本的には善人。物語をかき乱す役割で登場する記者ですら、多少の悪意はあるにせよ、言ってることはごもっとも(仕事の仕方に問題があるので、やってることは反省しろ、なんだけど)。ここ、すごい重要。じつは善意って人それぞれだし、他者からするとそれが善意じゃなくておせっかい、またはマジで害でしかないことになりかねないってことなのよ。特にこの作品に登場する人たちは、みんな抱えてることが非常にパーソナルなので、他の人とその痛みを共有することも、理解してもらうことも難しいの。そこで強烈な対立分子になるのが記者ってわけ。ほら、記者の人は仕事とはいえ、社会正義の名のもとにガンガン踏み込んでいっちゃうから。この空気の読めない感じが、んまぁ~イラッとすること!なにせすごいのは井口役のピエールさん。記者と対峙するのは彼だけなので、その緊迫感と説得力たるや。セリフは少ないけど、負ってる業の深さがビシビシ伝わる強烈な芝居なのですよ。そもそも家族の遺骨が見つかってないのに、埋葬場所や費用の工面がつかない人のために散骨業をしてるキャラクターだから、複雑な気持ちなのは当たり前。でも、ピエールさんが演じることで、ふしぶしで醸し出す空元気的な明るさが見事に空虚さのアクセントになるの。いやー、ぶったまげた。この衝撃、スクリーンで体感いただかないことには始まりません。ぜひとも劇場に駆けつけておくんなまし!『水平線』監督/小林且弥脚本/齋藤孝出演/ピエール瀧、栗林藍希、足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲ほか3月1日よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー。©2023 STUDIO NAYURA※『anan』2024年3月6日号より。文・よしひろまさみち(by anan編集部)
2024年03月05日発行部数 74 万部という人気を博した絵本『えんとつ町のプペル』。 映画、音楽朗読劇、演劇、ミュージカル、そして歌舞伎とさまざまなかたちで絵本が託したメッセージを届けてきた「プペル」をバレエ作品として2023年9月に初演。多くのファンを魅了しました。そして、早くも2024年9月19日めぐろパーシモンホール大ホールにて、バレエ『えんとつ町のプペル2024』として再演が決定いたしました。今回も2023年の公演に続き、振付には気鋭の若手振付家・宝満直也、製作総指揮の関巴瑠花、また今回新たに原作・脚本の西野亮廣(あきひろ)が取締役を務める株式会社CHIMNEY TOWNが運営協力として参加することが決定しました。そして、主演のプペル&ブルーノに風間自然、ルビッチに竹田仁美(元 NBA バレエ団プリンシパル)、スコップに八幡顕光(元新国立劇場バレエ団プリンシパル)、レベッカに白石あゆ美(元 K-BALLET COMPANY プリンシパル)ら人気ダンサーが再び出演いたします。【子役オーディション】開催2月には出演する子役ダンサーのオーディションも実施。熱い思いでこの作品を盛り上げてくれるダンサーを広く募集します。対象:中学生以下の男女(身長120~155cmくらい)募集する役:ハロウィンの町の子供(バレエシューズ)4名程 / ミニスコップ(バレエシューズ)5名程オーディション日時:2月10日(土)15:30~場所:東京都新宿区西新宿3-17-7 西新宿TOKビル3階(最寄り駅:初台)オーディション申込フォーム: 【クラウドファンディング】実施公演に向けてクラウドファンディングを「PICTURE BOOK」にて実施することが決定いたしました。リターンには、「一緒にプペルバレエを踊ってみよう!」イベント参加権や、公演のチケット、初演のBlu-rayなど様々なものを用意しています。お申込みURL: (1月20日10時より開始)公演情報など詳細は後日HPにて発表いたします。バレエ「えんとつ町のプペル2024」に、どうぞご期待ください。厚い煙に覆われ、空を見上げることを忘れた”えんとつ町”の住人は、青い空も煌めく星も知りません。そんな中、この街でただ一人、”星”を語っていたブルーノは星を見るために海に出て、帰らぬ人に。その息子・ルビッチは、父のことばを胸に“星を信じ続けていました。ハロウィンの夜、ゴミから生まれたゴミ人間・プペルが現れ、二人は”友達”に。しかし、ルビッチがプペルに”星”の話をしたことをきっかけに町のみんなに嘘つきと後ろ指をさされ、のけものにされ、塞ぎ込んでしまいます。あきらめずにチャレンジするすべての人に贈る、冒険物語。<公演概要>バレエ『えんとつ町のプペル2024』【公演日程】2024年9月19日(木)14:00/19:00会場:めぐろパーシモンホール大ホール(〒152-0023 東京都目黒区八雲1丁目1−1)原作・脚本:西野 亮廣製作総指揮:関 巴瑠花演出・振付:宝満 直也音楽監督:冨田 実里【キャスト】プペル:風間自然ルビッチ:竹田仁美(元NBAバレエ団プリンシパル)スコップ:八幡顕光(元新国立劇場バレエ団プリンシパル)レベッカ:白石あゆ美(元K-BALLET COMPANYプリンシパル)キャシー:勅使河原綾乃(NBAバレエ団プリンシパル)ルイーズ:土田明日香(バレエシャンブルウエスト)チケットなど詳細は後日発表いたします。公式サイト: 主催:株式会社Leap運営協力:株式会社CHIMNEY TOWN宣伝:キョードーメディアス 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年01月19日東川町に落語家が集結!新年の初笑いは東川町で!北海道「写真の町」東川町は、1月14日(日)に、複合交流施設せんとぴゅあⅠ講堂にて「錦笑亭満堂真打昇進興行東川町スペシャル落語会」を開催いたします。この落語会は、町のパートナー企業である株式会社ホリプロとのご縁から、実現したものです。ホリプロの子会社に所属されていた落語家の錦笑亭満堂さんは、当町のホリプロパートナー企業人との交流をきっかけに何度も東川町を訪れていただき、町のファンになっていただきました。満堂さんは、7月に真打に昇進された際、町内で小さな落語会を開催しましたが、より多くの町民の皆様に落語を楽しんでいただける機会をつくりたい、とこの度、東川スペシャル落語会を開催することになりました。ゲストには笑点のピンクの人で有名な三遊亭好楽さんをはじめ、お笑い芸人やタレントもいらっしゃる大変豪華な落語会です。新年の初笑いを東川町で、温かく楽しい時間を皆様と過ごしませんか?開催概要【開催日時】令和6年1月14日(日)開場11:30開演12:30【場所】東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠ上川郡東川町北町1丁目1番1号【入場料】前売券2,500円(税込)当日券3,000円(税込)前売券販売場所せんとぴゅあⅡ内東川町文化交流課東川ミーツせんとぴゅあ店道の駅ひがしかわ「道草館」フレンドシップながさわ主催東川町芸術文化事業招へい委員会共催写真文化首都「写真の町」東川町協力株式会社ホリプロ、株式会社プロダクション末高【問合先】東川町文化交流課☎0166-82-2111(内線733)駐車場が混みあいますので、近隣の駐車場をご利用ください。美しい大地に、美しく生きる。写真文化首都 「写真の町」 北海道上川郡東川町のオフィシャルサイトです。 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年01月10日フランス料理【nol】馬喰横山中華料理【中国菜ARATA】人形町天ぷら【天ぷら やぐち】人形町フランス料理【ars】人形町日本料理【旬華 なか村】馬喰横山日本料理【新富 きた福】新富町焼鳥【ヨシモリ】新富町中華料理【Furuta】新富町鮨【鮨忠】新富町フランス料理【nol】馬喰横山環境・人に寄り添いニューノーマル(新しい普通)を適えていく場所まるでキッチンの中にいるようなシェフズテーブルのカウンター2021年5月、馬喰町【DDD Hotel】の1階にオープンした【nol】。グレーのグラデーションのダイニングとシームレスにつながるキッチンという極めてシンプルなインテリアが印象的です。美しく整えられたキッチンの棚に並ぶのは、ハーブだけでなく野菜の皮やヒゲ、根っこを乾燥させたものも。食材を余すところなく使うというのもシェフ野田達也氏の信念です。『畑を食べる』シグニチャーメニュー幼少期の豊かな食体験を皿に映した丁寧で思いやりにあふれる料理と、サービスで新たな価値観を生み出している同店。例えば、シグネチャーメニュー『畑を食べる』は、祖母の畑で早朝に収穫した野菜が夕飯にはぬか漬けになって食卓に、という体験を表現しています。野菜の端材も大切に使い、サイフォンで煮出して野菜のコンソメスープに。塩のみの味付けでコースの最後に提供しています。nol【エリア】人形町/小伝馬町【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】15000円【アクセス】馬喰町駅 徒歩1分中華料理【中国菜ARATA】人形町素材にこだわった四川料理。昼夜異なる顔で楽しませてくれるコースを堪能オープンキッチンを囲むように設計されたカウンター席人形町の街角に佇む、洗練された門構えの【中国菜 ARATA】。一歩足を踏み入れると、オープンキッチンの前にコの字型のカウンターを構えた、上質な空間が広がります。シェフがつくるのは、毎朝豊洲で仕入れる厳選素材を使用した本格中華。四川料理の基本技術を大切にしながらも、新しいアイデアがちりばめられています。料理の一例多彩な料理で構成されるコースで楽しむのが【中国菜 ARATA】流。昼も夜もそれぞれ2種類用意されているので、シーンに合わせて選ぶのも楽しみの一つです。合わせるお酒は、秀逸なセレクトが光る国産ワインがオススメ。五感が満たされる幸せな食事を堪能できます。温かなもてなしが心地よく、大切な人と共に訪れたい一軒です。中国菜ARATA【エリア】人形町/小伝馬町【ジャンル】中華料理【ランチ平均予算】3500円【ディナー平均予算】15000円【アクセス】人形町駅 徒歩3分天ぷら【天ぷら やぐち】人形町名店【みかわ 是山居】の伝統を受け継ぎ、新しい食材に挑戦する江戸前天ぷら厨房を囲う、曲線が生かされたカウンター席江戸前天ぷらの名店【みかわ 是山居】から独立した店主・谷口さんによる天ぷら専門店。22年間の修業で得た「みかわの哲学」を継承し、東京近郊で獲れた魚介を最高級の天ぷらに仕上げます。閑静な立地にあるシンプルな店構えののれんをくぐると、曲線の効いたカウンター席がお目見え。大将が揚げている様子を間近で楽しめます。『穴子の天ぷら』食材の味を最大限に活かすことがお店のモットー。穴子やエビなど魚の個性を存分に引き出すために、食材ごとに衣の纏わせ方、油の温度、揚げ時間を変えるこだわりをみせています。また、これまで江戸前天ぷらで扱われてこなかった素材を揚げることにも意欲的。「みかわ」での教えを大事にした【天ぷら やぐち】ならではの味やおもてなしが体験できます。天ぷらやぐち【エリア】人形町/小伝馬町【ジャンル】天ぷら【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】15000円【アクセス】人形町駅 徒歩4分フランス料理【ars】人形町ビストロ? イノベーティブ? 一つのお店でTPOの使い分けが叶う店完全予約制のカウンター4席は臨場感も楽しめるシェフズテーブル人形町にある【ars】の店づくりのコンセプトは「心地の良いちぐはぐ」。レストランとビストロという2つのスタイルが混在しているほか、内装でも無機質な石材×温かみのある木板など、あえてテイストの違う素材を組み合わせています。相反するものでもバランス良くミックスすることで、居心地が良くなるのだそう。『オマール海老のパイ包み焼き ビスクソース』(コースの一例)料理はフォン(だし)を丁寧にとるなど伝統を大切にしつつ、独自に編み出した革新的な技法をプラスして食感や味わいで驚かせてくれます。テーブル席は前菜500円~、メイン2,000円前後のアラカルトでカジュアルに、そしてカウンター席は完全予約制で髙木シェフの才能を余すところなく味わえるコースで提供。フレンチに馴染みがない人も行き慣れている人も、楽しませてくれる懐の深いお店です。ars【エリア】人形町/小伝馬町【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】15000円【アクセス】人形町駅 徒歩3分日本料理【旬華 なか村】馬喰横山川辺の隠れ家。カウンターで旬の広東料理を落ち着いた時間を過ごせそうな店内隅田川の閑静な一角にある割烹スタイルの中国料理【旬華なか村】。ひっそりとした隠れ家のようなお店で、外観も店内もシンプルなつくりになっています。調理をするのは、国内の星付きレストランで厨房に立ち、修業先の香港では家庭料理も学んだシェフ。本格的かつ優しいひと皿を味わえます。『南島豚の広東叉焼』ランチはリーズナブルな価格の2種類のメニュー、そしてディナーは完全予約制のコースのみを提供しています。コースは海鮮、牛・豚・鶏の肉類、季節に合わせた食材を使用した割烹形式。その日に仕入れた旬の食材と岡山県の契約農家から送ってもらった野菜・果物を使用し、前菜からデザートまで全11~13品をご用意しています。旬華なか村【エリア】人形町/小伝馬町【ジャンル】広東・香港料理【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】15000円【アクセス】東日本橋駅 徒歩3分日本料理【新富 きた福】新富町蟹料理の名店【きた福】の新たな展開は 「蟹と鮨の饗宴」老舗の鮨店から引き継いだ檜のカウンターが品格を漂わせる鮨と活け蟹料理が楽しめるハイブリッドな和食店【新富 きた福】は、あの予約至難の活け蟹料理店【きた福】の3店舗目。立地は1865年創業の老舗【蛇の目鮨本店】の跡地という由緒ある場所です。老舗から引き継いだ檜のカウンターは、その名残を残すかのように表面だけ削ってそのまま使用。落ち着いた雰囲気の中にどこか品格が漂います。『手巻き鮨』人気の活け蟹料理はもちろん、ここでは江戸前鮨も楽しめます。店を任されたのはこの道32年の橋本料理長。毛蟹やタラバ蟹など旬の蟹を生きたまま目の前で捌き、刺身やしゃぶしゃぶ、焼き蟹とさまざまな料理法で楽しませる趣向に加え、鮪の握りや旬魚の押し鮨が所々で口直しとして登場します。軽快な会話とともに繰り広げられるカウンター越しのパフォーマンスをぜひ。新富きた福【エリア】八丁堀【ジャンル】海鮮料理【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】40000円【アクセス】新富町駅 徒歩4分焼鳥【ヨシモリ】新富町和の技と心意気を込めた焼鳥と相性抜群の自然派ワイン、ビール、純米酒を堪能清潔感にあふれた白木のカウンター席2017年4月に惜しまれながらも閉店した【たて森】のイズムを引き継いだ焼鳥と、季節の野菜を使った小鉢、お酒が進む一品料理が楽しめる【ヨシモリ】。東銀座裏路地の白い暖簾が目印のお店です。客席は白木のカウンター席のみ。身の引き締まるような佇まいですが、暖色の照明やアットホームなサービスが、店内を穏やかな雰囲気に変えています。料理の一例料理長は和食ひと筋20年の疋田豊樹氏。長年培った経験があるから成せる絶妙な火入れ加減のレバー、食べてびっくりのうずらのたまご、スープがおいしい蒸しつくねなど、他店では味わえないオリジナルのメニューも豊富です。また、お酒は焼鳥との相性を考えて、カリフォルニアのビール、自然派ワインや純米酒など凝ったラインナップを用意しています。ヨシモリ【エリア】銀座【ジャンル】和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】7000円【アクセス】新富町駅 徒歩4分中華料理【Furuta】新富町岐阜の中華の名店【開化亭】の店主が銀座に進出。至高の美味を振る舞うナチュラルな色合いで統一された店内全国の食通がその味を求め、岐阜へと足を向ける中華の名店【開化亭】。その主である古田等氏が長男に店をまかせ、第二の料理人生を銀座でスタートさせました。外観は、白壁の建物に小さな表札だけを掲げる、知らなければ見過ごしてしまいそうな佇まい。シンプルに【Furuta】と自らの姓を冠した店名に、この店に情熱を注ぐシェフの意気が感じられます。料理の一例味わえるのは贅沢な食材を使った、食の都に相応しき美味の数々。それは岐阜時代、シェフズテーブルと題し、ひと月にひと組限定で振る舞っていたスタイルをそのまま持ち込んだもの。徳島の漁師から届く魚や、地元岐阜から仕入れるジビエ、時には干しアワビや熊の手といった高級食材をシンプルに調理することで、旨みや香り、味わいといった素材の秘めたる魅力を引き出しています。Furuta【エリア】銀座【ジャンル】中華料理【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】40000円【アクセス】新富町駅 徒歩5分鮨【鮨忠】新富町鮨ひと筋の店主がこだわった、江戸前の真髄を体感できる上質で温かみのある空間に配した、全8席のカウンター築地・新富町の両駅からともに徒歩2分ほど、大通りから少し入った一角に構える【鮨忠】。店主の佐藤準一氏は数々の鮨店で腕を磨き、ミシュランの三つ星を獲得した【鮨よしたけ】プロデュースのお店で板長を務めた後に独立、同店をオープンさせました。店内は樹齢200年となる吉野檜を使ったカウンターや、さり気なくあしらわれた網代天井など、上質ながらも天然木材の温かみがあふれています。『小肌』手間を惜しまず、江戸前ならではの技を尽くすのが佐藤氏の信条。豊洲仕入れの厳選した素材に丁寧な仕事を施し、握りとつまみを織り交ぜたおまかせスタイルで提供しています。さらに日本酒にもこだわりが。山形県の渡會本店「和田来」「出羽ノ雪」をはじめ、宮城県の平孝酒造「日高見」、秋田県の新政酒造「新政」など、キリリと冷やでいただきたい名酒を取り揃えています。鮨忠【エリア】築地【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】30000円【アクセス】新富町駅 徒歩2分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2024年01月09日北海道東川町では、昨年、長編映画『莉の対』(れいのつい)の撮影に協力しました。その作品が、第53回ロッテルダム国際映画祭(オランダ) のメインコンペティション部門である、タイガーコンペティション部門に入選したことをお知らせいたします。舞台を中心に活動をしている俳優・田中 稔彦(たなか としひこ)が初監督・脚本を務めた作品になります。今作は映画制作経験が全くなかった、監督の田中と監督補の池田 彰夫(いけだ あきお)の2名が、豪雪の雪山で撮影をするところからスタート。その後、二人の声かけによって集った畑違いのアマチュアスタッフ達だけで全編を撮影。リアルな春夏秋冬をカメラに収めるため撮影期間は約1年にわたり、北海道 東川町(ひがしかわちょう)や占冠村(しむかっぷむら)をはじめとした数多くのロケ地の協力も得ながら、今年の1月に無事にクランクアップを迎えました。雪山でのホワイトアウトや、気象条件が非常に厳しいロケ地での撮影も多々クリアし、少人数で作ったとは思えないほど豊かな自然の表情が観られる作品に仕上がっています。日本国内での上映も来春に決定しており、2024年1月ロッテルダム国際映画祭でのワールドプレミア上映を皮切りに、国内はもちろん、世界各国での上映も目指している、海外からの注目度も高い作品となっています。来春以降東川町での地域上映も予定しておりますので、どうぞご期待ください。作品概要タイトル:『莉の対』(れいのつい) ※ 英語版タイトル『Rei』監督:田中 稔彦 (たなかとしひこ)上映時間:190分キャスト:鈴木タカラ、大山真絵子、森山祥伍、池田彰夫、勝又啓太、田野真悠、菅野はな、内田竜次、築山万有美/田中稔彦公式X:@reinotsui公式HP: あらすじ自分の存在の希薄さを感じながら生きている光莉。ある日、ふとしたきっかけで1枚の写真に心惹かれた光莉は、その写真を撮った人物に自分のポートレイト写真を撮ってくれないかとメールで依頼する。光莉の元に返ってきた返信は「人物の写真は撮った事がありません。あと。僕は、耳が聴こえません。なので、喋ることもできません。うまくコミュニケーションが取れないと思います。それでもよければ・・・」風景写真家である真斗からのメッセージ。真斗は失聴者だった。光莉と真斗、それぞれを取り巻く人間関係が少しずつ影響を与えあい、そして脆く崩れていく。自然の美しさと対比されるように描かれていく人間模様。『莉』は単独ではほとんど意味を持たない。他と結びつくことで初めて意味を持つ。監督プロフィール田中 稔彦(たなか としひこ)1983年生まれ。大学卒業後、某都市銀行に就職。その後退職し、俳優に転身。2022年に制作会社、株式会社NoSaint.& Bloomを設立。『莉の対』は自身初の長編映画になる。>予告編 YotubeURLRei Trailar (International Ver.) : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年12月22日取材・文:渡邊玲子撮影:大嶋千尋編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部数々の埼玉ディスを連発するもまさかの大ヒットを遂げた映画『翔んで埼玉』の続編『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』が2023年11月23日(木・祝)に公開されます。全てにおいてスケールもパワーも格段にアップし磨きのかかった“ディス”と“郷土愛”が楽しめるという同作。前回に引き続き埼玉解放戦線のリーダー・麻実 麗を演じるGACKTさんは、20代の頃に思いもよらない埼玉県人との関わりがたくさんあったのだとか。また、今回から新キャストに加わり、滋賀のオスカル・桔梗 魁を演じる杏さんは、ここ数年で故郷を離れて思うことがあると語ります。今回のインタビューでは、そんな二人に“埼玉のイメージ”やそれぞれの“郷土愛”をうかがいました。■思いもよらないところで埼玉県人と触れ合っていた――まずは続編の制作が決まった時のお気持ちからお願いします。GACKTさん(以下、GACKT):やめようよ。もういいでしょう……です。――いやいや、皆さん期待されていたと思います(笑)。GACKT:「ふみちゃん(二階堂ふみ)はなんて言ってるの?」「やめようよ……」って「やっぱり!」と。――主演のお二人が……。杏さん(以下、杏):特に乗り気ではなかったんですね(笑)。GACKT:リスクでしかないです……。――今回のディスり先の舞台が関西になると聞いた時はどう感じられましたか?GACKT:予想の範囲内です……。関西を敵に回すと大変なのになぁって。それが最初の感想です。――杏さんはいかがですか?杏:私は武内英樹監督と月9(ドラマ『デート~恋とはどんなものかしら~』)でご一緒させていただいていて。「いつかもう一度一緒にやりたいな」って思っていたところに、まさかこの作品だとは……とビックリしました。私のバックグラウンドは滋賀と関係ないので、「果たして“滋賀のオスカル”を私がやってしまって大丈夫だろうか……?」という懸念もありました。――とはいえ、杏さんが演じる滋賀のオスカルである桔梗は、滋賀を救うためパリに渡り、革命を学んで帰ってきた、という設定で、「なるほど」と腑に落ちるところもありましたが。杏:元々その設定があったわけではなくて(笑)。撮影が後ろ倒しになって、その途中で私がパリに行ったから、そうなったので。一年経って新しい台本を開いたら、「パリに渡り……」と書いてあったんです。――なるほど(笑)。お二人はもともと埼玉にはどのような印象をお持ちでしたか? GACKTさんは以前「埼玉のダサさの原因は“玉”だ」と語っていたようですが……。GACKT:なんで「たま」なんでしょうね?埼「ぎょく」とかでもいいのに。――読み方が違うだけでも印象がよくなったかもしれない、と。杏:でも県庁所在地は「さいたま市」って、ひらがなになっちゃったし……。GACKT:でもやっぱり「たま」がダメだったんだと。群馬も多分「うま」がダメだったんでしょう。――(笑)。前作では「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」といった埼玉への偏見(?)が描かれていますが、ご自身のなかには、埼玉に対する偏見は特になく?GACKT:何もないですよ。ボクは基本的に日本の中でダメだと思う場所は一つもないです。それぞれの県に好きなところがあります。例えば、今回の舞台の滋賀だって、ボクは釣りが好きなので、年に2回はブラックバスを釣りに琵琶湖に行きますし。埼玉も、もともとは池袋に住んでいたというのもあって……。――上京されてからしばらく。GACKT:そう。東京に出てきた当時。20歳から26歳までずっと池袋だったんですけど。遊ぶのはもっぱら西口公園で。――『池袋ウエストゲートパーク』!GACKT:まさにあの時代。「I.W.G.P.」ブームの真っ只中で。ボクは毎日ウエストゲートパークにいて。――じゃあ、GACKTさんも「I.W.G.P.」のキャラクターの1人だったかもしれない。GACKT:いやいや、ボクはもうナンパ専門だったんで。でもナンパしている相手は、実はほとんど埼玉県人だったっていう。当時は池袋に住んでいる人たちより埼玉の人たちの方が圧倒的に多かったので。埼玉県人と触れ合ってる時間は長かったはずなんですよ。「どこから来たの?」って聞くと、みんな埼玉とは言わずに、「大宮」とか「浦和」って言うんですよ。だからこっちも「大宮って、東京のどこ?」みたいな。知らないので。――『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』では、GACKTさん演じる麻実麗が「埼玉に海を作る!」と意気込み関西に乗り込みますが、そこでさまざまな困難にぶち当たるお話です。 GACKTさんも上京された当時、何かしらギャップに戸惑うことはありましたか?GACKT:戸惑いは全くなくて、上京した当時は「もう東京すごいな」って思いました。ボクにとっては池袋が東京の基準だったんですが、当時の池袋は相当治安が悪かったみたいで、港区あたりに遊びに行って、そこで仲良くなった子たちに「池袋に住んでる」って話すと「え!? 大丈夫?」って驚かれたりして。「ここはそんなに治安が悪い場所だったのか……!?」って、後から知る……みたいな感じでしたから。――杏さんは東京出身ですよね。埼玉にはあまりゆかりがないかと思いますが、埼玉にはどんなイメージがありますか?杏:祖父母がそれぞれ東京出身と青森出身ではあるんですけど、住んでいたのが埼玉で。埼玉といえば、おじいちゃんおばあちゃんみたいなイメージでしたね。■笑って「くだらない」って言ってもらえるのが一番の誉め言葉――本作は“ディスる”という形で、日本各地の色んな文化を紹介している作品でもありますよね。 お二人はこの作品に関わられたことで、何か新たに発見したことはありますか?GACKT:そもそもこの映画に出てくる“ディスる”という言葉と、一般的に使われる“ディスる”という言葉は根本的に違うというか。ディスるって聞くと、どうしてもみんなSNS上の誹謗中傷的なものをイメージすると思うんですよ。でもこの映画のディスりは愛ゆえに出てくる言葉で、どちらかというと「イジる」に近いというか。――「イジる」ですか。GACKT:愛が深すぎるがゆえに攻撃的になったり、自虐的になったりすることってあるじゃないですか。同じ埼玉の中でも、大宮と浦和が揉めていたりするのも、地元愛の強さゆえに起きている部分もあると思うので。それにこの映画って、ディスることを目的にしているわけではなくて、ちょっと俯瞰で見てみると、「それってすごくくだらないことなんだよね」って笑い飛ばせるというか。ボクは映画を観た人たちに、笑って「くだらない」って言ってもらえるのが一番の誉め言葉だと思うし。 いま世の中で起きている大半のことを、笑って「くだらない」と言える人たちであれば、これほど衝突が起きたり、傷つけ合ったりしないと思うんですよ。『翔んで埼玉』シリーズは、こんな時代だからこそ、必要な映画なんじゃないかと思います。――杏さんはいかがですか?杏:私は関東の出身なので、今回滋賀のオスカルを演じるにあたってセリフに初めて聞く言葉が多かったんですよ。「ゲジゲジナンバー」とか「滋賀作」とか、「湖西線が風に弱い」とか……。どれも一個一個ネットで調べたり、この言葉が生まれた背景にどんなことがあったんだろうって勉強したりしながら、滋賀のいろんなことが知れたというか。「(関西の方は)こんな風に普段思ってたんだ」っていうのは、全然気がつかないことだったので、それはすごく興味深くやらせていただけたかなって思います。――やはり杏さんには、歴女ゆえの、調べる面白さがあったんですね。実際に地元出身のキャストの方も多く出演されていますが、共演者同士で「地元あるある」ネタで盛り上がる場面を目にすることもありましたか?GACKT:関西の方たちとはそういう話にならないんですけど、なぜか埼玉の人たちは、撮影以外でも「大宮は~」とか「浦和は~」みたいに語り合っていて。熱量がすごかったですね。■ここ最近「東京に帰る」という感覚を味わえるように――作品テーマである「郷土愛」については、お二人はどのような思いをお持ちですか?GACKT:郷土愛って、すべてを肯定することが郷土愛ではなくて、良いところも悪いところも含めて、自分で理解し、その上で愛せるのが郷土愛なんじゃないのかなと。ボクも故郷の沖縄に対してすごく好きな部分もすごく嫌いなところもたくさんあって。「なんでこうなんだろうな」と思う部分もありますし。でもそれも含めての「愛」であって、必ずしも「全部好き」なのが「郷土愛」というわけでもないと。良いところも悪いところもすべて理解した上で、それでも愛しているのが「郷土愛」なんじゃないかと思います。―― 東京出身の方は“故郷”のイメージがないと言う方も多い印象があるのですが、杏さんはいかがですか?杏:例えば、「夏休みにどこどこのお家へ帰る」みたいな経験があまりなかったので、故郷に対する憧れのようなものは確かにありました。最近パリにも住んでみてやっと「東京に帰る」という感覚を味わえるようになって。改めて「久しぶりだな」って噛みしめたり、「やっぱり東京のご飯はおいしいな」と実感したりしています。――「外に出て初めて昔住んでいた場所の魅力に気づく」という側面もあると思うのですが、 実際にお二人が日本を離れてから新たに感じたことはありますか?マレーシアやパリから、日本についてどう感じていらっしゃいますか?杏:日本は便利ですよね。食材も親しみがあるし。何か物を頼んでも、絶対に指定した日に届くどころか、2時間単位で時間指定もできるし。 電車のダイヤもそうですけど、いろんなものが日本は正確なので。予定を立てやすいという利点はありますね。――GACKTさんは?GACKT:住みやすいか住みにくいかで言うと、もし本当に日本が一番住みやすかったら、ボクは海外には住んでいないと。ただ、日本に帰りたい季節もあるんですよ。ボクは一年で秋が一番好きで。仕事がなくても日本に帰ってきて、いろんなところに紅葉を見に行って「これは日本にしかない美しさだな」と実感します。もちろん海外にも紅葉はあるんですが、日本の紅葉の美しさは独特なんですよ。なぜか分からないけど寂しい気持ちになったり、切ない気持ちになったり。理由もなく胸がキュッと苦しくなったりするっていうのが、日本独特の秋の楽しみ方だなって。杏:私の場合は、『知らない世界に住んでみたいな』って、刺激を求めてパリに行った感じなんです。もっといろんなものの見方や考え方に子どもたちと一緒に触れてみたいな、という気持ちもあって。日本を便利だなと感じるのも、自分が生まれて育った国だからかもしれないし。日本にももっと柔軟な考え方があったらいいのにと思う部分もあります。子どもたちには、いずれまた日本に帰ることになってもいいから、ひとまず国籍も文化もみんなバラバラな子たちが大勢いる学校に通うことで、できるだけいろんな世界を見てほしい。まさに今、親子一緒に奮闘している最中なんです。映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』その昔、東京都民からひどい迫害を受けていた埼玉県人は自由を求め立ち上がった。麻実麗・壇ノ浦百美をはじめとする埼玉解放戦線の活躍により通行手形制度が撤廃され埼玉は平穏な日常を手に入れた。しかし、それは単なる序章に過ぎなかった…。さらなる自由と平和を求め、埼玉の心をふたたびひとつにするため、埼玉解放戦線は次なる野望へと突き進む。遥か西の地・関西へと飛び火したこの事態は東西の天下を分かち全国をも巻き込む東西対決へと発展していく。史上類を見ない壮絶なディスバトルの火蓋が今、切られようとしていた――。公開日:2023年11月23日キャスト:GACKT二階堂ふみ杏片岡愛之助ほか原作:『このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉』魔夜峰央(宝島社)監督:武内英樹(「のだめカンタービレ」シリーズ、「テルマエ・ロマエ」シリーズ、「ルパンの娘」シリーズほか)脚本:徳永友一(「探偵の探偵」「僕たちがやりました」『かぐや様は告らせたい』シリーズ、『ライアー×ライアー』ほか)©2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会<GACKT>ヘアメイク:タナベコウタスタイリスト:Rockey<杏>ヘアメイク:笹本恭平(ilumini)スタイリスト:中井綾子(crêpe)
2023年11月17日2023年10月23日から11月1日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催された、第36回東京国際映画祭。なかでも注目を集めたのが、世界的俳優トニー・レオン登壇によるイベント「トニー・レオン マスタークラス/2046」。これまでのキャリアについて語った貴重な模様をレポートします。素人の方々の演技に衝撃を受け、「自然に演じたい」と願い続けた。©2023 TIFFトニー・レオンが登壇したのは、10月26日に行われた映画『2046』上映後のトーク・イベント。映画界の至宝であり、日本にも熱心なファンの多いトニーが公の場に姿を現すまたとない機会とあって、チケッティングは熾烈を極め、発売からおよそ30分で完売。会場となったヒューリックホール東京は、幸運にもチケットを入手できた観客たちの熱気に包まれた。©2023 TIFFトニーはそんな客席からの盛大な拍手と歓声に迎えられてステージに登場し、はにかみながら「こんにちは。トニーです」と日本語で挨拶。公式の来日は『グランド・マスター』のジャパンプレミア以来、10年ぶりとのこと。聞き手は東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏、通訳は広東語の神業的通訳でおなじみのサミュエル周氏が務めるなか、自身の俳優人生を振り返った。まず話題が及んだのは、1989年に製作されたトニー・レオン主演の『非情城市』について。ヴェネツィア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞したこの作品は、台湾のホウ・シャオシェン監督による、台湾が舞台の芸術映画。一方、トニーは香港出身で、当時はおもに香港の娯楽映画に出ていた駆け出しの俳優。自身にとってチャレンジングな現場を経験したことで、様々な“恩恵”を得たという。「この映画の話を引き受けた時、私は台湾の歴史をあまりよく知りませんでした。しかし、作品の性質上、勉強する必要があり、監督は私にたくさんの本を与えてくださいました。私の役は、ろうあの青年。台湾の言葉をあまり話せない私のために、監督がそういう設定にしてくださったんです。準備段階で、私は言葉が話せない人の世界を理解するために、監督の友人で、事故で話せなくなったアーティストの方に会いに行ったり、ほとんどの時間をホテルにこもって孤独に過ごしたりしました。ホテルでは自分を追い込むためにたくさんの本を読みましたが、本からは繊細な情感の描写など、さまざまなことを発見しました。結果、監督のおかげで文学をとても好きになったんです」©2023 TIFFこの作品は、自身が目指す俳優像にも大きな影響を与えることに。「私は演技を学んでいた頃に、外国のアートムービーを見ていましたが、現場ではどう作られているのか、知りませんでした。それがこの映画の現場で、とてもよくわかったんです。また、この映画にはプロの役者だけでなく、素人のみなさんもたくさん出演していて、彼らのあまりにリアルな演技に驚きました。自分は彼らのように自然な演技をできるのかと考えさせられ、その後の演技にも影響を与えるほどに。それは、この映画に出演して得た最大の恩恵といえます」さらに話題は、1990年製作の『欲望の翼』に始まり、『恋する惑星』『ブエノスアエイレス』『花様年華』など数々の映画でタッグを組んだ、ウォン・カーウァイ監督との仕事へと移る。「ウォン・カーウァイ監督と出会ったのは、ちょうど私が演技の壁にぶつかっていた頃でした。『欲望の翼』では、共演のマギー・チャンは2、3テイクでOKが出るのに、私の番になるとなかなか出ない。多い時は20回ほど、リテイクされる。本当に困ったな、自分は演技ができないのでは…。そう思った時に、監督から『あなたの演技には技巧的なものが多すぎる』と言われたんです。それはいらないと。そして私の作った演技を、バラバラに壊してしまいました」ところが、完成された映画を観て、「監督はすごい。俳優のいいところを発掘し、引き出してくれる」と実感したという。以来、ウォン・カーウァイ監督と一緒に映画を撮りたいと決意し、数十年もの間、ともに仕事をしている。「監督と過ごした年月は、演技について2度目の訓練を受けていたような気がします。私は『非情城市』に出演した時に、素人のみなさんのように自然に演じたいと願いをかけましたが、その夢がウォン・カーウァイ監督との仕事で叶いました」ほかにもウォン・カーウァイ監督との数ある思い出から、こんな話を披露してくれた。「一緒に仕事をし始めた頃は、夜ごはんを食べたあとに、よく監督の事務所に寄って雑談をしていたんです。そして監督は私に、いろんな音楽や文学を紹介してくださいました。ある時、『ノルウェイの森』を紹介されたのですが、後日、監督が言ったんです。『直子がワタナベを見送る時に、直子はどんな表情をしていると思う?』と。小説の中で、直子の表情は描かれていません。そんな話をずっとしているうちに、私は音楽や文学の世界に入り込んでいくようになりました」また、「ウォン・カーウァイ監督の作品には、脚本がありますよ。ただ、我々には絶対に見せてくれないんです」と面白そうに話す場面も。カーウァイ監督の作品には脚本がなく、俳優はセリフが書かれた紙を撮影の朝に渡される、という有名な逸話を見込んでのこの発言に、会場からも笑いが起こる。「彼の作品に出る役者は、全体の物語や自分の役柄について知らされ、監督から役作りに関する指導も受けます。しかし、どんな映画になるのかは一切わかりません。これは独自のユニークな創作スタイルで、おそらく監督は、撮影現場により多くの余裕を残しておきたいのだと思います。もちろん脚本は持っていると思いますが、当日の役者のコンディションや機材の動きなどにより、変更する可能性もある。だから、役者が構えて準備をしてこないように、なるべく情報を与えずにいる。したがって、撮影の時は毎回アドベンチャーをしているような気分です」©2023 TIFF本映画祭ではウォン・カーウァイ監督の『2046』が上映されたが、これはトニーのリクエストによるもの。「私が演じたのは、『花様年華』で演じたチャウと同一人物。しかし監督は、全く違う演技を見せてほしいと言ったんです。過去を忘れて、新しい暮らしに向かう姿が見たいと。その意味で『2046』は、ウォン・カーウァイ監督と撮った映画の中でも、特別な作品です」再びチャウを演じるにあたって、トニーは監督に『花様年華』にはなかった“髭”をリクエストしたという。「監督の返事は『ダメ』でした。しかし、役者にとって小さなものでもいいので、役に入るためのきっかけは大切です。だから、『絶対に必要です』と押し切りました。完成後、この映画はカンヌ国際映画祭でプレミア上映されましたが、そのパーティで監督から『髭があって正解でしたね』と言われました」と笑顔で語った。©2023 TIFF最後に、次回作についても明かしてくれた。「今後はヨーロッパの映画にも出てみたいと思っていたところ、来年ドイツで撮影する映画に出演することが決まりました。今は8か月の準備期間を得て、役作りのためにたくさんの本や資料を読んでいます」日本の映画にも出てもらいたいという問いかけに、「間違いなくそういうチャンスはあると思います。異なる国、地域の映画製作チームと一緒に仕事をすることが、長年の私の夢ですから」トーク・イベント中のトニーは、自分の言葉が訳されている時には会場を見渡し、時折笑顔を見せるなど、久しぶりの日本のファンとの顔合わせを楽しんでいた様子。今年はアジア・フィルム・アワードで最優秀主演男優賞とアジア映画貢献賞を受賞。ヴェネツィア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞。中国映画金鶏賞で最優秀主演男優賞を受賞するなど、その功績を称えられることが多かった1年。2024年は、ワン・イーボーとのダブル主演映画『無名』の日本公開が決定。舞台挨拶などでまた来日してくれることを心から願いたい。©2023 TIFF文・保手濱 奈美
2023年11月15日北海道東川町では、1903年に生まれ19歳の若さで亡くなったアイヌ文化伝承者、知里幸恵(ちり・ゆきえ)さんをモデルにした映画「カムイのうた」を制作しました。本映画は、アイヌ文化と共に、大雪山国立公園を有する東川町が「大雪山文化」を次世代に伝えることを目的として、ALL北海道の連携で本作を作り上げ2023年9月に完成しました。この度、映画主題歌の「カムイのうた」のミュージックビデオが東川町公式YouTubeチャンネルにて公開されました。主題歌を歌い上げるのは、本作で主人公の伯母役イヌイェマツを演じた島田歌穂さんです。作詞は菅原浩志監督が手掛け、作曲・編曲を島田歌穂さんのご主人でもある、ピアニスト、音楽プロデューサーの島健さんが担当しました。ミュージックビデオでは夫婦共演を披露しているほか、北海道の雄大な自然風景や映画の重要なシーンも織り交ぜられています。映画「カムイのうた」は11月23日(木・祝)より北海道先行上映を開始。2024年1月26日(金)からは東京での上映を開始します。ぜひ劇場にてお楽しみください。映画『カムイのうた』主題歌MV 島田歌穂映画「カムイのうた」特設ホームページ映画に関する最新情報を掲載していますので、ぜひご覧ください。カムイのうた : 映画「カムイのうた」上映劇場劇場リスト : 映画「カムイのうた」予告編映画「カムイのうた」の予告編として、以下の映像を公開しています。■本件に関するお問合せ:写真文化首都「写真の町」北海道東川町 文化交流課(『カムイのうた』 担当)高石大地、榎本朱峰TEL:0166-82-2111 E-mail: kouryu@town.higashikawa.lg.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年11月15日全12席の映画館とレストランが融合した新しいエンタメを提案する「モンキーシネマレストラン」が、今年4月、大阪・大国町にオープンした。いつでもどこでも映画を観られる時代だからこそ、独自にセレクトしたここでしか出会えない映画をスクリーンで鑑賞してもらいたい、そして、厳選された松阪牛を中心にした無国籍料理やお酒を、映画の余韻に包まれながらゆっくり楽しんでもらいたい、というコンセプトでスタートしたお店だ。店内には海外の映画スターや映画監督の肖像画が飾られ、隠し扉を開けると映画館へとつながる通路が現れる仕掛けになっている。レストランのメニューは、タコスやフライドチキンライスをはじめ、この店の一番人気メニューであるA5松阪牛を使ったモンキーステーキなど、アメリカンダイナーを思わせるメニューが並ぶ。このお店のシェフが、『ニワトリ★スター』などを手掛けた映画監督でもある、かなた狼だ。ここ5年ぐらいの間の映画館を取り巻く状況の変化やミニシアターの苦境を間近に見たことで、映画作りの一環として、新しい映画の在り方を模索する中で、ここでしか観られない作品を上映するとともに、上映機会の少ないインディーズ作品のサポートなどをする、映画館を併設したレストランを思いついたそう。レストランには、映画を観ることは、その映画について語り合う時間も含まれているという、かなたの思いが込められ、「映画を観た後には、安くて美味しいものを食べて飲んで語り合ってほしい」と語った。それも、『ニワトリ☆フェニックス』を撮影した三重県での地元の方との交流が縁で、松阪牛を直接安く仕入れることができたと言うから驚きだ。かなたも元料理人という経歴から、レストランで腕を振るう機会もあり、その際には映画を観たお客さんと映画について話すことを楽しみにしているそう。また、レストランの上階が民泊になっていることから外国人のお客さんも多く、英語字幕版の上映が喜ばれているそうだ。今後は、『ニワトリ☆フェニックス』撮影時の裏側を映した新作ドキュメンタリー『GLIMPSE(グリンプス)』や日本で上映されていない短編作品などの上映も手掛けていきたいとのこと。現在、映画は週末に『神在月のこども』と『ニワトリ☆フェニックス(MCR Ver.)』を上映。平日も、要相談で上映可能とのこと。予約は公式サイトから。「モンキーシネマレストラン」大阪府大阪市浪速区大国3-1-15 Wolf Pack Apartment1階取材・文・撮影:華崎陽子
2023年11月12日「人生、詰んだ」。上手くいかないことが重なると、ふとそんなふうに思ってしまうことがあります。仕事、恋愛、人間関係、趣味。何かひとつだけが充実していれば良いというわけでもないから、人生は難しくて。ちゃんとしなくちゃ、と自己啓発本を読んでも、人生を変えるような行動ができるわけではない……まだ自分探し中で、たまにもやもやしちゃうあなたに、おすすめの映画があります。仕事無し、貯金無し、男無し。人生に詰みかけた元アイドルが、自分らしさを求め再生していくストーリー。人生の目標がまだ分からないのに、周囲の意見が気になってしまう真面目なアラサーにピッタリの映画の名前は……『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』。過去の栄光にすがっても、人生うまくいかない「元アイドル」が映画の中で教えてくれたのは、うまくいかないことがあっても、また前を向いて人生を歩き続けるためのコツでした。■「がんばってるのに空回り」人生がうまくいかない主人公の葛藤に、共感の嵐タイトルだけでもキャッチーなこの作品は、元SDN48メンバーの大木亜希子さんの実録私小説が原作となっています。「って言っても、元アイドルと私じゃあ、詰んでるレベルが全然違うでしょ……」と考える人もいるかもしれませんが、映画は文字通り、かなり“詰んだ”状態からスタートします。大手アイドルグループを卒業するも、芸能界には残らず、セカンドキャリアとして始めた仕事はうまくいかず、恋愛も本命昇格できずに撃沈。仕事がうまくいかなかったせいで貯金も無く、現役時代とは体型も変わり、当時着ていた衣装のチャックはもう閉まらない……。一般人の私たちと多少状況は違えど、悲壮感は十分すぎるほど伝わってきます。主人公の安希子は、29歳の誕生日を迎える直前のアラサー女子。もう少しで30歳なのに、仕事も恋も思うようにいかない。自分が何者なのかも、何を糧に生きていけばいいのかも分からない。安希子はアイドルを辞めた後は会社員として転職し、慣れない仕事もがんばった末、身体を壊してフリーターになってしまいます。がんばってもうまくいかない、だけどがんばり続けないと詰んでしまうから、もっとがんばる。彼女のもがきは、いわゆる“アラサー病”のひとつでもあるように思えます。流れ星のように過ぎ去ってしまった20代。楽しいこともいろいろと経験してきたものの、自分はまだまだ子どもっぽいようにも感じる。だけど、もう30歳。大人にならなければいけない、誰かに必要とされなければいけない。その責任感の裏には、心の奥底にある「本当は誰かに頼りたい」「一人で生きていきたくない」という安希子の寂しさも感じさせます。今の30歳って、まだまだ若くて、エネルギーにあふれています。だけどその反面で、結婚や出産、キャリアには“消費期限”があるようにも感じてしまうのも事実。今の自分がやりたいことと、なりたい自分が一致しないから、逆流の中も必死に泳ぎ続けなければいけない。作中の安希子の葛藤には、誰しもどこか共感してしまうはずです。■飾らず、等身大に生きるおっさんから学ぶ、人生のコツ誰だって、無理してまではがんばりたくはないですよね。けれど、世間体や親の期待、周囲の友人との比較……自分の価値観とは違う何かに背中を追いかけられて「もしかしてこのままじゃヤバいのかな」という不安から、がむしゃらに行動しはじめるもの。たいてい、自分ではがんばっていることにすら気づけないものですが、安希子の行動・言動を見ていると、自分は大丈夫だろうか、と一抹の不安を覚えるはず。だって映画の中の安希子は、誰がどう見てもがんばっています。仕事中に過呼吸になっても「大丈夫ですから」と笑い、病院の診察でも「私めっちゃ元気なんですよ」と、早口で医者に伝えます。“大丈夫”と口に出していても、見ている側はこんなにもハラハラするものなのだな、と思い知ります。仕事を辞め、貯金も無くなった安希子は、友人の紹介で“赤の他人のおっさん”と同居することになります。しかし、このおっさんとの出会いが、彼女の人生をほんの少し変えていきます。「てきとうでいいよ」が口癖の56歳のおっさんの名前は、ササポン。酸いも甘いも知った大人であるササポンは、いつも等身大。朝起きて仕事に行き、帰ってきたらテレビの前で缶ビールを開ける。休日は庭をいじって過ごし、同居人の安希子のことも、細かく詮索しません。生き急ぎすぎて溺れかけている安希子とは、対照的です。いつも周囲と自分を比べてしまい、限界を超えてがんばってしまいがちな安希子も、ササポンとの生活の中で心が温まっていきます。ササポンはおっさんですが、彼から学べたこともたくさんあります。肩の力が抜けているササポンは、安希子に何度か「まだ若いんだから」「そんなに無理しなくていいんじゃない」と諭します。ふと、自分も周囲の大人にそういった言葉をかけてもらったことがあるな、と思い出します。ササポンの過去や、ササポンと関わる安希子の変化を見れば、その言葉の真意が理解できるはず。30歳は、もう若くない。そう思っている人ほど、なるほどと思えることが多いはず。■見終わった時、きっと今ある幸せに目を向けたくなる作中、とても印象的だったシーンがあります。がんばりすぎて満身創痍の安希子は、ササポンにこう尋ねます。「友だちでも恋人でも家族でもないのに、なんで優しくしてくれるの?」このシーンを見た時、思わず涙がこぼれました。たしかに、と思ってしまったからです。アラサーは大人だから、周囲の人に迷惑をかけてはいけないと思っている、安希子の気持ちに気づいてしまったからです。ここまで読んで「なんて暗い映画なんだ」と思った人もいるでしょうか。しかしこの作品は、人生に詰んだ元アイドルが、転落していくだけの映画ではありません。体調が悪くても、仕事がうまくいかなくても、人生は続きます。安希子の人生は、本人の主観ではうまくいっていないのですが、周囲には彼女を心配してくれる友人がいて、大変な時に支えてくれるササポンのような他人もいます。人生に焦りを感じていた安希子は、自分が持っている幸せを大切にできず、卑屈になっていました。女友だちは、結婚すれば自分から離れていくかもしれない。他人に頼るのは、よくない。何かひとつうまくいかないと、他のものや、もともと持っている幸せに目が向かなくなってしまうものです。ササポンとの暮らしや、周囲の友人からの助言で、安希子は少しずつ前を向き始めます。日常の中にハッピーエンドを見つけるような形で、映画は幕を閉じます。映画の前半は、共感しすぎて「キツいな〜」と感じる人もいるかもしれません。この作品はそのくらい、今を生きる女性たちが抱える悩みの根本を捉えています。生きるのって、なんか大変。そう考えているのは自分だけではないんだ、と安心すると同時に、それでも前を向いて生きていく方法は、ササポンと、変化していく安希子が教えてくれます。詰んでる元アイドルは、どうやって人生をリスタートしたのでしょうか。その答えはぜひ、劇場で確かめてみてください。(ミクニシオリ)◇Information『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』【深川麻衣×井浦新】元アイドルアラサー×56 歳おっさんが共同生活!?元SDN48・大木亜希子のまさかの実話<ストーリー>元アイドルの安希子(深川麻衣)は、幸せで充実した人生を歩んでいると自分に言い聞かせながら、仕事もタフにこなしているつもりだったが、ある日の通勤途中、駅で足が突然動かなくなってしまう。メンタルが病んで会社を辞めた安希子は、家賃5万円の風呂なしアパートで、仕事ナシ、男ナシ、残高10万円の現実を前に、「人生詰んだ……」という思いに包まれていた。そんなとき、友人のヒカリ(松浦リョウ)から勧められたのが、都内の一軒家で一人暮らしをする56歳のサラリーマン、ササポン(井浦新)との同居生活。意外な提案に安希子は戸惑いながらも、ヒカリの「家賃は、風呂付きで3万円」との言葉に背中を押されて、まさかのおっさんとの奇妙な同居生活をスタートさせ……。原作:大木亜希子「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(祥伝社刊)主題歌:ねぐせ。「サンデイモーニング」音楽:Babi脚本:坪田文監督:穐山茉由製作幹事:KDDI制作プロダクション:ダブ配給:日活/KDDI
2023年11月03日「火の鳥」望郷編を映像化した『火の鳥 エデンの花』が11月3日(金・祝)より公開される。本作を完成させたのは『マインド・ゲーム』『海獣の子供』『映画 えんとつ町のプペル』などのヒット作を送り出してきたSTUDIO4°Cだ。手塚治虫の代表作にしてライフワークともなった不朽の名作「火の鳥」全12編のうち、地球と宇宙の未来を描いた「望郷編」。本作を製作期間7年をかけて作り上げた「STUDIO4°C」は、これまでにも多くのアートな映像作品を生み出し続けているアニメーション制作会社だ。1988年の設立以来、映画作品を中心にTV、MV、ゲーム、CMなど、様々な媒体で意欲的な企画に取り組んできたSTUDIO4°Cは、日本アニメ界随一の個性を誇り、そのハイクオリティな映像で国内外から高い評価を得ている。昨今も、『海獣の子供』『映画 えんとつ町のプペル』『漁港の肉子ちゃん』など、ジャンルにとらわれないバラエティ豊かなラインアップの作品を手掛けてきた。『海獣の子供』そんなSTUDIO4°Cの特徴として挙げられるのが、様々な監督を起用して劇場向けのアニメを制作し続けているという点である。多くのアニメスタジオがTVアニメも制作する中で、STUDIO4°Cはほとんど制作していない。STUDIO4°Cのように、映画をメインに制作しているスタジオとしては、宮崎駿監督のスタジオジブリ、新海誠監督のコミックスウェーブフィルム、細田守監督のスタジオ地図などが挙げられる。そして、さらなる特徴の一つが、代表取締役である田中栄子によるプロデュースで様々なクリエイターと映画を作っているため、過去作品にはあらゆる監督が名を連ねている。例えば、『犬王』『夜明け告げるルーのうた』などを手掛けた湯浅政明監督や『この世界の片隅に』でお馴染みの片渕須直監督など、日本アニメ界を代表する監督の初長編作品がSTUDIO4°C制作にて作られている点である。まさに唯一無二のアニメーションスタジオと言える。『マインド・ゲーム』そして、そのSTUDIO4°Cの魅力の一つとも言えるのが、映像表現の豊かさ。作品ごとに新しい表現手法の模索や技術開発にも貪欲にチャレンジし続けることで、国内外問わず多くのシーンで高い評価を得ている。例えば、伝説的人気を誇る松本大洋のコミックを映像化した映画『鉄コン筋クリート』。当時の最先端3DCG技術と昔ながらの手書きアニメーションを併用し、迫力・疾走感を感じさせる映像演出を成功させた作品で、第31回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞など数々の賞を受賞した。この作品でキャラクターデザイン・総作画監督・絵コンテ(共同)を務めていたのが、本作の監督であり絵コンテやキャラクター原案も手掛けた西見祥示郎。湯浅政明監督の初長編監督作『マインド・ゲーム』にてミュージカル・シーンの原画を手掛けて以降、STUDIO4°C作品に数多く参加している。西見氏の監督起用について、STUDIO4°Cの代表であり本作のプロデューサーを務める田中栄子は、「西見さんが持つアーティスティックな感性が、同じくアーティストである手塚治虫先生の感性と掛け算したら、すごく面白くなるんじゃないかと思いました。西見さんは独特のデザインセンスと演出力で、デフォルメされたキャラでも実に生々しくリアルに動かすという特別な才能を持った人ですから」と太鼓判を押す。また、企画立ち上げの経緯について田中氏は、「手塚治虫という世界的巨匠の作品を、STUDIO4°Cで映像化したい、自分の手で世に送り出したいと思ったのがスタートです。“なんで今、手塚治虫なの?”と周りから聞かれることも多かったけど、とにかく私が作りたかったから!としか言いようがないんですよね」と手塚作品への実直な想いを語る。さらに本作は、3人の監督を立てて、復活編・未来編・望郷編の3部作とする予定だったようだが、結果的に今回の望郷編だけが企画として残ることとなった。「望郷編だけは、テレビでも劇場でも、実写でもアニメでも一度も映像化されていないんです。望郷編は手塚さんの未来への警鐘も含め、いろんなメッセージが凝縮された作品だと思っていて、私自身いちばん好きなタイトルでもありました」とふり返る。8年にも及ぶ製作期間を経て完成した超大作のため、危機的局面も多く乗り越えてきたようだ。「STUDIO4°Cの自社企画として始めて、それを売り込むというかたちは、これまで長年続けてきたことですから。危ういといえば危ういし、毎回大変な思いはするんですけど、企画を立てたら必ず作品として完成するという確信があるんで。そこは常に疑ったことがない。だから今回も、時間はかかっても必ず完成する、絶対に自信作にすると思っていました」と、これまでの作品、そして本作へかける想いをにじませた。STUDIO4°Cの叡智が結集した、壮大な愛と冒険の物語である本作も、これまでの作品同様大きな注目を集めている。『火の鳥 エデンの花』は11月3日(金・祝)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:火の鳥 エデンの花 2023年11月3日より新宿バルト9ほか全国にて公開©Beyond C.
2023年10月22日互いの連絡先を交換せず、最初に出会った喫茶店で会うことを約束するふたり。ビートたけしの同名小説を映画化した『アナログ』が見つめさせてくれるのは、いつの世も変わらぬ愛の原点。タカハタ秀太が監督をつとめ、主人公・水島悟を二宮和也、ヒロインのみゆきを波瑠が演じ、切なくも温かな愛の物語を紡ぎ出す。本作が描く“4つの幸せ”と見どころをご紹介します。1、レトロで温かみのある、古き良きアナログな世界観。悟とみゆきが出会う喫茶店「ピアノ」。悟が“想いを込めた時間は相手に届く”という信念を持つデザイナーだけに、彼が手がけた「ピアノ」の店内には、ト音記号のデザインなど、温もりが溢れている。その温もりは、悟の日常生活にも。朝食を摂るキッチンの風景をはじめ、洗練されていながら暮らしの息遣いを感じさせる世界観にも注目。2、幼馴染み、家族…拠り所となる血の通った人間関係。悟の恋を冷やかしつつも応援する幼馴染みの高木(桐谷健太)と山下(浜野謙太)。さらには、悟の幸せを静かに願っている母・玲子(高橋惠子)など。彼を想う人々に囲まれている悟の人生の豊かさを演技派揃いのキャストが映し出す。カットがかかっても10分以上、二宮らがアドリブで演じ続けた居酒屋シーンの幼馴染み感がリアルすぎ。3、頼りないからこそ大事にしたい、運任せの待ち合わせ。木曜日に「ピアノ」で会う約束をする悟とみゆき。だが、これはあくまでも都合がつけばの話。どんなに悟がみゆきに会いたくても、仕事など、急な用事で店に顔を出せないこともある。そんなふたりの関係を象徴するのが、「会いたい気持ちがあれば会えますよ」というみゆきの言葉。運任せの待ち合わせが、恋のときめきをますます高める。4、“あの人に会いたい”という、人が抱く根源的な想い。みゆきの言葉どおり、悟を動かしたのは“会いたい気持ち”。だが、みゆきはある日を境に、ぷっつりと「ピアノ」に姿を見せなくなってしまう。『アナログ』が描く愛の物語の神髄は、実はここから先にある。内澤崇仁(androp)の音楽が悟の感情の機微と繊細に溶け合うなかで、いつの時代も変わらない愛の原点に涙が止まらない。ビートたけし原作の切ないラブストーリー。映画『アナログ』ビートたけしが70歳にして書きあげたラブストーリーを映画化。劇伴および幾田りらによるインスパイアソング「With」のプロデュースを内澤崇仁(androp)が担当し、感情の機微を繊細に表現。監督/タカハタ秀太脚本/港岳彦出演/二宮和也、波瑠、桐谷健太、浜野謙太、藤原丈一郎(なにわ男子)、坂井真紀、筒井真理子、宮川大輔、佐津川愛美、鈴木浩介、板谷由夏、高橋惠子、リリー・フランキーほか10月6日より全国公開。©2023「アナログ」製作委員会 ©T.N GON Co., Ltd.※『anan』2023年10月4日号より。文・杉谷伸子(by anan編集部)
2023年09月28日2023年9月23・24日にいよいよ幕を開けるバレエ「えんとつ町のプペル」。公演まで1カ月を切った8月末には通し稽古が行われ、W主演の竹田仁美(ルビッチ役)、風間自然(プペル&ブルーノ)らをはじめ総勢約70人のダンサーらが一丸となった、熱意とモチベーションの高さが伝わってきた。また、製作総指揮の関巴瑠花や振付の宝満直也をはじめ主要ダンサーらが公演への想いを語った。■オーディションの熱気を維持。「作品を完成させるのはお客さま」バレエ「えんとつ町のプペル」はコールドバレエなどのオーディションを行った後、4月から8月末に至る約5カ月間、綿密にリハーサルを重ねてきた。「みな非常にモチベーションが高く、オーディションの時から窓ガラスが曇るくらいの熱気があった。その時のエネルギーのまま、今日までリハーサルを続けてきている」と製作総指揮の関。作品に対する手応えについては「間違いなく、自信をもって『素晴らしい!』と全員で叫べる作品」。振付の宝満も「とにかく音楽がすてきで、ダンサーの皆さんには感謝しかない。(作品を)これから本番へ向けてまだまだ練りこんでいく」と意欲を語った。主演のプペル&ブルーノ役を務める風間は、この作品の魅力、役作りについて「本番まで柔軟に、自分の殻を破りながら挑戦を続けていきたい。(「プペル」という役に対して)なんなんでしょうね。言葉にしてしまった瞬間、そのイメージが確定してしまうので、それは見たお客様一人ひとりが感じて、完成させてほしい」と話す。ルビッチ役の竹田は「今回は10歳の少年の役。クラシックバレエの部分では、あまり女の子っぽくならないように気をつけている。本番まで、宝満さんにも相談しながら男の子としての感情の表現をさらに磨いていきたい」と語った。またこの作品は脇を占める重要なキャラクター、スコップ役に八幡顕光、レベッカ役に白石あゆみという、演技力・表現力ともに評価の高いベテランダンサーが配されている。スコップ役の八幡顕光は「僕の役は場を明るくすることと、ルビッチとプペルの導き役であること。宝満君の振付は計算され、音を表現すると同時に振付がちゃんと言葉になっている。そこを外さず、自分の役目を全うしたい」と話す。白石あゆみの役どころはいじめっ子役のレベッカで、役作りにあたり「いじめる理由」を考えたという。「レベッカは素直に夢を信じることができるルビッチがうらやましくて仕方がない。彼女自身、親への思いなどさまざまな葛藤を抱えており実は寂しいのだが表に出せず、それをいじめにぶつけてしまう。そういうところをお客さまがどう見てくれるのかが楽しみ」と語った。■ファンタジーのようでリアルな物語。「客席に座って、自由に感じて」作品の見どころについて問うと、みな口々に「どこも魅力的」「一つに絞れない」という答えが。いくつか挙げられたシーンのなかで特に人気が高かったのは1幕の「ハウスシーン」と呼ばれる、ルビッチと母親ローラのやり取りを、父親のブルーノ(風間の2役)が見ているという場面だ。「親子や人のあたたかさ、サポートしてくれる仲間の存在を感じられる」(関)また、このバレエの魅力について宝満は「一見ファンタジーのようだが、実はとてもリアリティにあふれている。この創作の現場のエネルギーにふれることを通して、夢を見ることってやっぱりいいな、と思わせてくれる。そうしたところも感じていただければ」と話す。関も「『夢見る子を馬鹿にする』という、物語の大筋に現実味がある。だからこそ、登場するキャラクターにもリアリティが感じられ、お客さまも誰かしらに共感できるものがあると思う。理解しよう、分かろうと思わず、ただ客席に座り自由に感じ、舞台とのキャッチボールを楽しんでほしい。できるだけ大勢の方々に見ていただきたい」と締めくくった。■雄弁な宝満の振付。演技達者なダンサーらにより雄弁な舞台に期待通し稽古ではプペル、ルビッチ、スコップとスコップが引き連れている子どもたちが衣装を着けて登場。小柄な竹田と大柄な風間の対比のバランスがとてもいい雰囲気を醸し、また音符に言葉が見えそうな宝満の振付に演技達者な2人のやり取りが重なり、言葉のないバレエが幾重にも雄弁に語りかけてくるのが印象的だ。八幡の踊りは非常に軽快。白石演じるレベッカの存在感は、宝満に「女帝」と言わしめるほどの圧倒的なオーラを放っており、ルビッチVSレベッカのやり取りは、見どころのひとつとなると思わせられる。煙に見立てた布がプペルを巻き込むシーンはトリッキーな味わいも感じさせるダイナミックさがあり、風間の「凄さ」が発揮されるプペルのソロは圧巻。非常に濃厚な、数々の見どころにあふれた舞台に仕上がることは間違いない。★TOKYO MX 土曜はカラフル!!!に製作総指揮・演出関 巴瑠花が出演!製作総指揮・演出関 巴瑠花がTOKYO MX 土曜はカラフル!!!に出演いたします。番組タイトル:TOKYO MX 土曜はカラフル!!!(毎週土曜日12:00~12:55)放送日:2023年9月9日(土)12:00〜★劇場ロビーにフォトスポットを設置!公演ビジュアルを使用したバックパネルと日比谷花壇のデザインフラワーを使用したフォトスポットが登場いたします。使用するデザインフラワーは現在実施中のクラウドファンディングの支援を活用し設置致します。<公演概要>バレエ「えんとつ町のプペル」【公演日程】2023年9月23日(土)14:009月23日(土)18:009月24日(日)14:00会場:新宿文化センター大ホール(〒160-0022 東京都新宿区新宿6丁目14−1)原作・脚本:西野 亮廣制作総指揮・演出:関 巴瑠花振付:宝満 直也音楽監督・指揮:冨田 実里管弦楽団:ロイヤルチェンバーオーケストラ【キャスト】プペル:風間自然ルビッチ:竹田仁美スコップ:八幡顕光レベッカ:白石あゆ美キャシー:勅使河原綾乃(NBAバレエ団)ルイーズ:土田明日香(バレエシャンブルウエスト)街灯:岡博美(東京シティバレエ団)・盆子原美奈他えんとつ掃除屋:牧村直樹(谷桃子バレエ団)・岡田晃明(東京シティバレエ団)他ほか多くのダンサーの皆さま【チケット】チケット代金:えんとつシート18,000円S席11,550円/A席8,800円/B席5,500円(3歳以上)≪24日(日)開演14時のみ≫ファミリー席9,900円※0歳以上のお子様と保護者の方(1階席後方)ファミリー応援席8,800円 ※後方のファミリー席には小さいお子様連れのご家族の方がお座りになります。【各種プレイガイドURL】●チケットぴあ(Pコード:518-250) ●ローソンチケット(Lコード:34615) ●イープラス 主催:バレエ「えんとつ町のプペル」製作委員会公式HP: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月08日連日続く暑さによって心身ともに疲れがたまってくる時期ですが、そんなときにオススメの1本は、親子の愛に心が温まると話題の映画『高野豆腐店の春』です。今回は、現在公開中の注目作についてこちらの方々にお話をうかがってきました。藤竜也さん & 麻生久美子さん【映画、ときどき私】 vol. 595豆腐屋を舞台に描かれている本作で、職人気質の頑固な父・高野辰雄を演じる藤さんと、明るくて気立てのいい娘・春を演じている麻生さん。日本映画界に欠かせないおふたりが共演するのは、実に26年ぶりとなります。そこで、お互いに現場で感じていたことや役作りのこだわり、そして長年のキャリアにおけるそれぞれの転機などについて語っていただきました。―今回、藤さんは三原光尋監督からシナリオが送られてきた際、その2日後には監督のもとに届くように速達でお戻しされたほど出演を即決されたそうですね。藤さん三原監督とは三度目になりますが、20年ほどかけて3本も主演作を作ってくれるなんてありがたいことですし、お礼は早いほうがいいですから(笑)。最初はいつ撮れるかわからないということでしたが、それでも「待ちます」と伝えました。―麻生さんにとって、出演の決め手となったものは何ですか?麻生さんそれは、藤さんです。もちろん脚本もすごくおもしろかったですが、私はいつも誰とお仕事ができるかで選ばせていただいているので、今回は藤さんとご一緒できるからお受けしました。藤さんいやー、うれしいですね!麻生さんとは一緒にいるだけで呼応し合えた―藤さんも「麻生さんの演じる春だから心が動いた」とおっしゃっていますが、現場で麻生さんとのやりとりで忘れられない瞬間といえば?藤さんたくさんありますよ。やっぱり人には合う合わないがありますが、麻生さんとは一緒にいるだけで呼応し合うことができました。「娘がいたらこんな感じなんだろうな」と思ったくらいです。―26年ぶりの共演で、麻生さんは藤さんの背中から学ぶこともあったのではないでしょうか。麻生さん今回は、改めて「初めまして」の気持ちでご一緒させていただきましたが、藤さんがとにかくかっこよくて…。ご本人の前で言うのは恥ずかしいですが、それでいてとてもチャーミングな方でもあるんですよね。本当にすごい役者さんだと思いましたし、いろんな藤さんを見せていただきました。―本物の親子のような息の合ったやりとりが印象的でしたが、アドリブなどもありましたか?麻生さん基本は台本通りですが、ときには藤さんがご自身のアイディアやアドリブを入れていることもありました。藤さんたとえば、商店街を2人で歩いているシーンでは鼻歌を用意していきましたが、はじめは「どんぐりころころ」だったのを「ずいずいずっころばし」に変えてみたことも。自分でもなんでそうなったのかはわからないけど、何となくそれがいいかなと思ったんです。演じるなかで、辰雄が春といる時間をどれだけ大切にしているのかをひしひしと感じていました。麻生さん私は、そういうところもすごく好きでしたね。想像とは違った藤さんのお芝居が見られて楽しかった―親子の関係性を象徴する素敵なシーンですよね。藤さんは職人の役を演じるのがお好きということで、これまでにさまざまな職人を演じられてきましたが、本作の豆腐屋に関してはどのような準備をされましたか?藤さん今回はあまり時間がなかったので、ある豆腐屋のお店を借りてそこのお父さんに2日間ほど教えてもらいました。麻生さんそれだけで長年やっているような空気感を出せるのが、本当にすごいですよね。私もお豆腐屋さんで作業を見せていただきましたが、大きな鍋のかき混ぜ方やにがりを入れるタイミングなど、思っていた以上に大変だということがよくわかりました。―藤さんはいつも脚本にはないキャラクターの背景もご自身でかなり細かく考えられるそうですが、辰雄はどんな人物として分析されましたか?藤さん今回も、これまでと同じように役のプロファイリングを自分なりにしました。脚本には豆腐屋さんになる前に造船所で働いていたと書かれていましたが、そのほかに思い浮かんだのは、「この人はきっと橋の工事などをしていて、高いところで働いていたんだろうな」とか「小学校はここに通っていたかな」とか。若いときに奥さんとどんな話をしていたかまで想像してドキドキしていましたが、そんなふうに物語と関係ないことで遊ぶなかでいろいろと思いついてしまうんですよね。麻生さん本当にすごいことです。そういうお話を聞くと、私は何もしていないんじゃないかと思ってしまいますが、私が一番大事にしているのは脚本から何を感じ取るか。そのうえで、現場に行ったときに自分がどう感じるかを大切にしたいなといつも考えています。―そういう意味では、藤さんとご一緒されることで予想しない感情が出てくることもあったのでは?麻生さんはい、いっぱいありました。というのも、藤さんは私が想像していたお父ちゃんとは違うお芝居をされることが多かったので。でも、それがすごく魅力的だと感じました。思っていたよりも可愛かったり、怖かったりするので、楽しかったです。「春が来た!」と感じる瞬間とは?―本作のタイトルにある「春」は、親子2人に恋が訪れる意味の春であり、監督にとってはまた映画を撮るチャンスを得られたという意味の春でもあるそうですが、最近おふたりにとって「春が来た!」と感じるほどうれしかった出来事はありましたか?麻生さん6歳になった下の子が剣道をしていますが、3歳で始めた頃は体育館で寝転がっているだけでほとんど何もしていなかったのに、最近すっかり形になってきたので、いまはそれがとにかくうれしいです。「春が来た」と言えるほど大きなことではないかもしれないですが、もうすぐ試合もあるので感慨深いなと思って見ています。藤さん私は、毎朝起きるたびに春ですよ!ちゃんと目覚められるだけでありがたいです(笑)。―以前、ananwebでお話をおうかがいした際に、奥さまと寝る前に握手するのが習慣だとおっしゃっていましたが、それも続けていらっしゃいますか?藤さんコロナ禍前は握手でしたが、最近はグータッチになりました。麻生さんいいですね!―もともとは奥さまに触れたいというお気持ちから始められたそうですが、いまでは毎日しないと寝つきが悪くなってしまうほどだとか。藤さん年齢的に、翌日どちらかが目覚めない可能性もありますからね(笑)。なので、「おやすみ」と言ってグータッチをしています。―本当に奥さまを大切にしていらっしゃるのが伝わってきます。藤さん年を取ると自然とそうなりますよ。若いときはよそ見もしますが、そういう時間はもう終わりました(笑)。いまは、妻一筋です。麻生さんあはは!素敵すぎます。役者をやめたいと思ったことはない―今年は藤さんにとってデビューから60周年となりますが、これまでを振り返ってみて、苦しかった時期などもありましたか?藤さんやめたいと思ったことは、ありません。というのも、飽きちゃいけないと思って、あえてそんなにたくさん仕事してこなかったんですよ。―若いときから作品の数をご自身でコントロールするというのは、なかなかできないことだと思いますが…。藤さんあんまりやりすぎると、当たり前になってありがたみを感じられなくなってしまいますから。それに、そのほうがつねに新鮮なんですよ。待ちに待ってから脚本をもらうと、読むだけで「ありがたい!」と興奮してきます。麻生さんいま、すごくいいヒントをいただいた気がします!藤さんいやいや、そんなに仕事がこなかっただけですよ。それに、若いときは遊びやよそ見で忙しかったので…。麻生さん(笑)。『時効警察』で新しい世界があると知った―麻生さんもデビューから30周年が近づいてきましたが、これまでご自身が大切にしてきたことは?麻生さんもうそんなになるんですね。何十周年とか考えたことないですし、いままで自分が何本の作品に出たかもわかっていないくらいなんです。なので、気がついたらここまで来た感じではありますが、これからも1本1本大切にやっていきたいなとは思っています。―ここまで続けてこれた原動力になっていたものといえば?麻生さん実は、私は20代半ばにやめたいと思っていた時期がありました。それを乗り越えてのいまですが、そんなときにドラマ『時効警察』に出会って、「こんな新しい世界がまだあったのか!」と知ることができたのが大きかったなと。そこでお芝居の奥深さや難しさ、そしてワクワクする気持ちを改めて感じられたので、「自分の限界を勝手に決めてはいけない」と反省して、そこから改めてスタートした感じです。藤さん僕も同じく20代半ばくらいの頃、行き詰っていて何をやっていいのかわからなかったことがありますよ。―そこで突破口になった出来事などがあったのでしょうか。藤さん「このままじゃダメだな」と思っていたときに、周りで評価されていた監督に「僕を使ってください」とお願いしたんです。そしたら「君には使いたいと思わせるものがないんだよな」と。でも、自分でもわかっていたので、そこから「“ない”ってなんだろう」「“ある”ってなんだろう」と役者っぽく悩み始めたのがきっかけです。生きていく楽しさを感じてもらえるはず―本作では「甘くてちょっと苦みがある豆腐は人生に似ている」としていますが、もしご自身の人生を何かに例えるとしたら?藤さん自分でもはっきりとわかっているのは、僕はサラブレッドではないということ。どちらかというと駄馬やロバみたいに輝かしくはないけれど、のんびりゆっくりと前に進んで行く感じですね。麻生さんうーん、なかなか難しいですね…。じゃあ、私も映画と同じお豆腐でお願いします(笑)。―最後に、仕事や恋愛に悩むananwebの女性読者に向けてメッセージをお願いします。藤さん『高野豆腐店の春』を観ていただければ、きっとわかっていただけるのではないかなと思っています。ぜひ、ご覧ください。麻生さん年齢層高めの方々がターゲットの作品に見えるかもしれませんが、30代の女性たちにとっても親の問題や人間関係などこれから先の人生で起こるであろうことが描かれています。そして、「生きていくっていいな」とも感じられるはずです。それから私がよくしているのは、ネガティブをポジティブに変換すること。実は、私はみなさんが思うよりもダメダメで、いろんなことを心配しすぎてしまうほうなんです。でも、それが取り越し苦労に終わると、逆に「いまの自分って何て幸せなんだろう」と気づかされるんですよね。みなさんもネガティブになってしまうときは、そんなふうに考えてもらうといいかなと思っています。インタビューを終えてみて…。劇中同様に、本当の親子のような空気感を醸し出していた藤さんと麻生さん。相手に対する信頼感の高さはもちろんですが、お互いのことが大好きな気持ちがひしひしと伝わってきました。いつまでも見ていたいと思わせるチャーミングなおふたりのやりとりは、ぜひスクリーンでも堪能してください。誰の人生にも、春は必ずやってくる!純白の愛情を持つ父と柔らかくて優しい娘が繰り広げる甘くて少し苦い人生を描いた本作は、シンプルでありながら奥が深い豆腐のような味わいのある1本。お互いを大切に思うからこそ、ときにはぶつかってしまうこともある親子の姿に、共感するとともに心がじんわりと温かくなるのを感じるはずです。写真・園山友基(藤竜也、麻生久美子)取材、文・志村昌美麻生久美子 ヘアメイク・ナライユミスタイリスト・井阪恵(dynamic)ドレス¥59,400(ルーム エイト ブラック/オットデザイン TEL:03-6824-4059)他アクセ(スタイリスト私物)ストーリー尾道の風情ある下町の一角に店を構えている高野豆腐店。そこで働く父の辰雄と娘の春は、陽が昇る前から工場に入り、二人三脚で毎日おいしい豆腐を作っていた。ところがある日、辰雄はもともと患っている心臓の具合が良くないことを医師から告げられてしまう。そこで、出戻りの一人娘である春のことを心配した辰雄は、昔ながらの仲間たちに協力を依頼。春の再婚相手を探すため、本人には内緒でお見合い作戦を企てることに。そんななか、辰雄は偶然が重なって知り合ったスーパーの清掃員として働くふみえと言葉を交わすようになるのだった…。優しさに包まれている予告編はこちら!作品情報『高野豆腐店の春』シネ・リーブル池袋、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開中配給:東京テアトル(C)2023「高野豆腐店の春」製作委員会写真・園山友基(藤竜也、麻生久美子)
2023年08月23日フジテレビジョンは8月15日、動画配信サービスのFODにて映画『恋は光』の独占見放題配信がスタートします。同作は、秋★枝さんの漫画『恋は光』を原作に、“恋をしている女性が光を放ってキラキラして視える”という特異な体質を持つ主人公の男子大学生の初恋を描いたストーリーです。主要人物は、特異な体質ゆえに恋を遠ざける主人公の西条(さいじょう)、西条に想いを寄せながらも打ち明けられず、幼馴染ポジションから抜け出せない北代(きたしろ)、文学や古典作品を読み漁りながら、純粋に恋を探究する東雲(しののめ)、人の彼氏を奪いたくなってしまう悪癖を持つ宿木(やどりぎ)といった恋についての考え方も経験も異なる個性的な4人。恋愛感情に振り回されながらも“恋って何だろう?”と「恋」の定義を考察する主人公たちに、共感の声が多く寄せられ話題となった作品です。主人公の西条役は神尾楓珠さん、北代役は西野七瀬さん、東雲役は平祐奈さん、宿木役は馬場ふみかさんがつとめています。風光明媚な、情緒にあふれたロケーションで、原作の空気感をそのまま味わえる作品となっています。ぜひチェックしてみてくださいね!■あらすじ“恋する女性が光って視える”特異な体質を持つ大学生・西条。恋愛とは無縁の学生生活を送っていたある日、「恋というものを知りたい」と言う文学少女・東雲と出会い一目惚れ、“恋の定義”を語り合う交換日記を始めることに。そんな2人の様子は、西条にずっと片想いをしている幼なじみの北代の心をざわつかせる。さらに、他人の恋人を略奪してばかりの宿木は、西条を北代の彼氏と勘違いし、猛アプローチを開始。いつの間にか4人で“恋とはなんぞや?”を考えはじめ、やがて不思議な四角関係に……。数千年もの間、人類誰しもが悩んできた「恋」を、果たして彼らは解くことができるのか?そして、それぞれの恋の行方は?(フォルサ)
2023年08月11日作曲家・編曲家・ピアニストでもある、鬼武みゆき氏によるテーマミュージックも披露北海道「写真の町」東川町では、町と交流のある世界の国・地域から選抜された高校生と、地元である北海道東川高等学校を含む国内の高校生が、写真を通じた国際交流を行うことを目的とする「第8回高校生国際交流写真フェスティバル」を8月22日~8月26日まで開催いたします。「高校生国際交流写真フェスティバル」は、2015年に始まり、「写真の町」東川町と交流のある国・地域から選ばれた選抜校を招聘し、地元東川高校の学生も参加して国際交流を図るイベントとして開催されてきました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、オンライン上での開催が続いていましたが、4年ぶりに予選審査を通過した18の国・地域より72名(4人1チーム、顧問1名 生徒3名)、18校の高校生を東川町に招聘します。さらに国内からも2校の高校生を加え、合計20校がイベントに参加いたします。東川町の写真文化を活用し、町の11か国の国際交流員(CIR)が中心となって活躍する、国際交流が盛んな東川町ならではのイベントです。開会式では、作曲家・編曲家・ピアニストの鬼武みゆきさんによる高校生国際交流写真フェスティバルのテーマミュージックを含めたミニコンサートも行われます。世界の交流都市から集う高校生たちにご声援をいただきますよう開会式、表彰式、閉会式のご参加をぜひお待ちしております。開催概要【開会式】とき令和5年8月22日(火)13時30分~ところ北海道上川郡東川町北町1丁目1番1号東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠ講堂【表彰式/閉会式】とき令和5年8月26日(土)12時00分~ところ北海道上川郡東川町北町1丁目1番1号東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠ講堂*主会場となります東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠ講堂では、参加校の応募作品やフェスティバル期間中に撮影された作品を随時展示しておりますので、ぜひご覧ください。また、会場にご来場いただけない場合でも、インターネットにて作品を公開しております。インターネット投票により一般審査に参加することもできますので、詳しくはホームページをご覧ください。参加国・地域国内:北海道東川高等学校、東京都立久留米西高等学校海外:韓国、台湾、タイ、ベトナム、ウズベキスタン、インドネシア、オーストラリア、カナダ、ラトビア、アメリカ、ミャンマー、シンガポール、フィンランド、モンゴル、フランス、ラオス、ルクセンブルク、コロンビア※各校、3人の選手(=生徒)と1人の引率、4人一組で参加。過去開催時の様子高校生国際交流写真フェスティバル選抜校 : 【お問い合わせ先】高校生国際交流写真フェスティバル実行委員会事務局(東川町文化交流課内)担当:高石・越高・谷地〒071-1426北海道上川郡東川町北町1丁目1番1号℡:0166-82-2111(内線731)FAX:0166-82-5111 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年08月01日恋人と2人で、映画を観に来た。恋人同士の日常をSNSに投稿した、@bi_lllllさん。しかし、写真を見た多くの人たちが涙しました…。恋人と映画デート写真に涙…写真に写っていたのは、2人分の飲み物と、映画のチケット持つ2人分の手。しかし、よく見ると、違和感を覚えるはずです…。映画のチケットの文字が、反転していることに気付いたでしょうか。そう、これは鏡越しに撮影し、あたかも2人いるかのように見せている1枚なのです…。投稿者さんがいう恋人の存在は、おそらくいません。しかし、投稿には多くの人があたかも恋人がいるかのようなコメントを寄せています。・席順が13番と31番って、結構離れちゃいましたね。次は隣の席で見れることを祈ります!・恋人さん左右対称で、かわいいですね!・手が似ているなって思ってよく見たら…。悲しすぎるって。4万件以上の『いいね』が寄せられた、こちらの投稿。中には、投稿者さんの心境を想像し「泣いてええんやで」といったコメントもありました。一方の投稿者さんは、映画を満喫した様子です。恋人と映画デートは、定番だからこそ、憧れの気持ちを抱く人は多いはず。また休日、カップルや家族連れが多い場合、肩身の狭い思いをしている1人客も少なくないかもしれません…。しかし、そんな時は、せめてネット上の中でも、恋人と来た気分を味わうのも1つの手。鏡を使えば、恋人連れに見えますよ…![文・構成/grape編集部]
2023年07月29日今夏以降、劇場で公開される世界のホラー映画から、話題の7本をピックアップ。世界的な監督の新作や、いま人気のモキュメンタリー。バイオレンスなアルプスの少女ハイジが暴れる衝撃のB級作品に、日韓がタッグを組んで作り上げたものまで、バリエーション豊かな恐怖が味わえる見逃せない作品がずらり。気になるものをぜひ、劇場で堪能して!新作ホラーの注目作をチェック!『オクス駅お化け』(10/6公開)韓国と日本のホラー映画が融合!原作は大人気ウェブトゥーン。ウェブニュース記者のナヨンは、アクセス数を稼ごうと地下鉄オクス駅での人身事故を取材する。「線路に子どもがいた」という目撃情報を耳にし、さらに周囲でおぞましい変死事件が起こり始める。『リング』の高橋洋が脚本、『貞子vs伽椰子』の白石晃士が脚本協力に携わったことでも話題の日韓合作ホラー。10/6~全国ロードショー。©2023, MYSTERY PICTURES & ZOA FILMS, ALL RIGHTS RESERVED『キングダム エクソダス〈脱出〉』(7/28公開)ラース・フォン・トリアー監督のドラマシリーズ最終章が劇場公開。夢遊病者のカレンは助けを呼ぶ謎の声に導かれ巨大病院へ。事件の解決に奮闘するが悪魔に反撃されてしまう。一方、病院へ赴任してきた医師のヘルマーは、亡き父の秘密を探り始める。’90年代に熱狂的なファンを生んだドラマ『キングダム』の続編。7/28~ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国ロードショー。©2022 VIAPLAY GROUP, DR & ZENTROPA ENTERTAINMENTS2 APS『ブギーマン』(8/18公開)心がバラバラになった家族に正体不明の何かが襲いかかる!母の死に打ちひしがれる姉妹と、同じく立ち直れずにいる父親のウィル。妹のソーヤーは部屋の隅に存在しない何かを目撃。ウィルは謎の男から「闇にまぎれてヤツは来る」と聞かされ、異変に気付き始める。スティーヴン・キングの原作を、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の製作陣が新たに映像化。8/18~全国ロードショー。©2023 20th Century Studios.『ヴァチカンのエクソシスト』(公開中)実在するエクソシストである神父の回顧録を映画化。1987年、ローマ教皇から悪魔祓いを頼まれたアモルト神父は悪魔の仕業だと確信。相棒であるトマース神父と一緒に調査をするうち、中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判記録と、修道院の地下に存在する邪悪な魂を知る。ラッセル・クロウのホラー映画初主演作。『イビルアイ』(7/28公開)人間ではない“何か”である祖母と村の秘密を少女が解き明かす。13歳の少女ナラは奇病にかかった妹の療養のため、祖母が一人で暮らすラスアニマスという村へやって来る。生活を共にするうち、祖母の奇妙な行動に気付いて人間ではないと疑い始める。さらに妹の病状は悪化、家政婦の死など不穏な出来事が続き…。7/28~、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。©FILM TANK, CINEPOLIS, CINEMA MAQUINA All Rights Reserved『DASHCAM ダッシュカム』(公開中)迷惑系動画配信者の底知れぬ恐怖を画面越しの視聴者目線で描く。女性ラッパーであり迷惑系ライブ配信者のアニーは、自分を追い返した昔の音楽仲間への腹いせに、スマホと車を盗んで彼のフードデリバリーの仕事を勝手にやり始め、その様子を動画配信する。そして、とあるレストランから大金と引き換えに“女性を運ぶ”という奇妙な依頼を受けるが、想像を絶する恐怖が待ち受けていた…!©2022 TOWNVIEW PRODUCTIONS. LLC. ALL RIGHT RISERVED『マッド・ハイジ』(公開中)あの『アルプスの少女ハイジ』をB級バイオレンスにアレンジ。チーズ製造会社のワンマン社長でありスイス大統領のマイリは自社製品以外のチーズの販売を禁じる法律を制定する。アルプスに暮らすハイジは、チーズを闇で売りさばいて見せしめに処刑されてしまったペーター、爆死させられたおじいさんのために血塗られた戦士へと変貌。復讐と祖国の解放を目指す。©SWISSPLOITATION FILMS/MADHEIDI.COM※『anan』2023年7月26日号より。取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2023年07月23日石神井公園駅【ピッツェリアジターリアダフィリッポ】イタリアン練馬駅【レストランエヌルトゥール】フレンチ練馬駅【シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima】シュラスコ練馬駅【あわび亭】和食練馬駅【練馬よつぼし】居酒屋地下鉄赤塚駅【ステーキハウス鉄板焼巴】鉄板焼池袋駅【酒蔵鞍】居酒屋池袋駅【グリルダイニングランドーズ】居酒屋池袋駅【残心】居酒屋池袋駅【サクラカフェ&レストラン池袋】カフェ石神井公園駅【ピッツェリアジターリアダフィリッポ】イタリアン地元の食材をふんだんに使ったナポリピッツァは、絶品の味わい手前のホールと奥のホール、シーンにあわせて使い分けが可能2022年SRA三つ星を受賞の、ナポリピッツァをはじめとする南イタリアの郷土料理を味わえる、東京・練馬の人気店。店内はエントランス入ってすぐの手前のホールと、奥まったホールに分かれています。手前のホールはピッツェリアの趣きで、気さくな雰囲気。一方奥のホールはトラットリア。ともにゆったりと食事を堪能できます。シンプルだからこそこだわりが際立つ。お店イチオシの『マルゲリータ練馬S.T.G』練馬は東京23区内で、農地面積が最も広い土地。そんな地の利を活かして、地元産の上質野菜をふんだんに使った料理を提供しています。ピッツァ主体のお店ということもあり、一番に食べてほしいメニューは『マルゲリータ練馬S.T.G』。ほかにも、地元の農家の方と連携をしつつつくりあげた『練馬野菜サラダ』などにも四季折々の野菜をふんだんに使っています。ピッツェリアジターリアダフィリッポ【エリア】練馬【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】石神井公園駅 徒歩3分練馬駅【レストランエヌルトゥール】フレンチ【WINDS】などで腕を振るったシェフがつくる「カリフォルニアキュイジーヌ」を堪能シャンパングラス同士をチェーンで結び、ハートのマークを作る記念日のゲスト向けの演出落ち着いた雰囲気の店内練馬駅から徒歩7分、練馬の閑静な住宅街にたたずむ隠れ家の【レストランエヌルトゥール】では、彩り鮮やかな料理が堪能できます。レセプションを抜けると、和紙を通した優しい灯りが注ぐ広々とした空間がお目見え。青いクロスがアクセントの店内は落ち着きがあり、ゆったりとくつろぎながら楽しい語らいができそうです。『鮮魚のポワレ完熟トマト入りレッドドレッシングソース』1900円フレンチを基本に、ジャンルにとらわれず自由な発想から食材を取り入れる「カリフォルニアキュイジーヌ」。その先駆者であるオーナーシェフが腕を振るう料理が楽しめます。四季折々の旬の野菜を盛り込んだコース料理は、独創性あふれる華やかな内容。アラカルトでは、「日本酒に合う一品を」などの注文にも応える懐の深さがあります。レストランエヌルトゥール【エリア】練馬【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】1700円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】練馬駅 徒歩7分練馬駅【シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima】シュラスコ希少部位イチボやリブロース、全20種類のシュラスコ食べ放題壁に描かれたおしゃれなイラストが気分を上げてくれる練馬駅からすぐの場所にあるブラジルの肉料理『シュラスコ』を食べ放題で満喫できる【シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima】。アットホームな店内は、ストリートアートのようなイラストが目を引きます。20種類の『シュラスコ』は都内でもトップクラスの豊富さ。シンプルな岩塩風味をはじめ、自家製スパイスなどで部位ごとに最適な味付けを楽しめます。旨みが凝縮された赤身肉の『ピッカーニャ』赤身の旨みを堪能できる希少なイチボ肉は一番の人気メニュー。お肉はブラジル直輸入のシュラスコ専用マシーンで焼き上げてくれ、溢れ出すジューシーな肉汁もたまりません。ほかにも香ばしいパイナップルが絶品な『アバカシ』などがある食べ放題に加え、種類豊富な飲み放題プランや、旬の食材を使ったコース料理など、楽しみ方もいろいろ。シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima【エリア】練馬【ジャンル】ビュッフェ・バイキング【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】練馬駅 徒歩1分練馬駅【あわび亭】和食独創的なアワビメニューが豊富に揃う、全国でも珍しいアワビ料理専門店練馬の住宅街に位置する、こぢんまりとした店構え練馬駅から徒歩4分、閑静な住宅街の一角にある【あわび亭】は、20種を超えるアワビ料理がお得に食べられると評判のお店。店内にはカウンターと8人掛けの大テーブルのほか、4人掛けのテーブルが5卓あり、友人や家族など、気の置けない仲間たちとくつろぎの時が過ごせます。肉厚なアワビを陶板で焼き上げる『あわびのステーキ(大)』3300円国産アワビにこだわり、夏は千葉・南房総のアワビを、秋は三陸ものなどその時季に最もおいしいアワビを入荷しています。メニューは焼き、蒸し、生と多岐にわたり、なかでも人気なのが『あわびのステーキ』。バター醤油で焼かれた身は、加熱されたことで柔らかい歯ごたえへと変化。噛みしめるたびにアワビの旨みが溢れ出します。『あわびのなめろう』など珍しい一品も。あわび亭【エリア】練馬【ジャンル】和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】6000円【アクセス】練馬駅 徒歩4分練馬駅【練馬よつぼし】居酒屋牡蠣、串焼き、鍋、酒の、4つの“旨い”が集まった大衆居酒屋気心の知れた仲間とゆったりくつろぐのに最適練馬駅から徒歩4分、2021年にグランドオープンした【練馬よつぼし】は、確かな目利きの旬鮮食材をリーズナブルに堪能できる町の大衆居酒屋です。明るく賑やかな外観から暖簾をくぐると、どこか懐かしさを感じる雰囲気の店内。おひとり様、女子会、ご家族連れなどさまざまなシーンで利用できそうです。『特製牡蠣串』(塩レモン・新潟醤油)各473円店名にある「よつぼし」とは、「牡蠣」「串焼き」「鍋」「地酒」の4つの旨い星を意味しています。奥渋谷・神泉の人気オイスターバー【Spiral】が手掛けていることもあり、牡蠣の鮮度はバツグン。串焼きは新鮮な肉をつかった『やきとん』と『やきとり』、牡蠣などを使ったこだわりの創作串まで、炭を知り尽くした熟練の職人が一本一本丁寧に焼き上げます。練馬よつぼし【エリア】練馬【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3000円【アクセス】練馬駅 徒歩3分地下鉄赤塚駅【ステーキハウス鉄板焼巴】鉄板焼き最高のステーキが目の前で調理される圧倒的なライブ感カウンター席はアットホームな雰囲気地下鉄赤塚駅より徒歩3分、都心の喧騒から離れた静かな住宅街にある【ステーキハウス鉄板焼巴】。「お客さまにはリラックスしてお食事を楽しんでいただきたい」との店主の思いから、店内はアットホームな雰囲気に。デートにも最適で、目の前で繰り広げられる料理人のパフォーマンスも2人の夜に華を添えてくれます。カウンター席で仲良く肩を並べて、極上の鉄板焼きを楽しんでみてはいかが?『お肉コース(100g)』の一例。8000円食材は上質な「黒毛和牛」はもちろん、「車海老」など海鮮にもこだわりが。「車海老」は生きたままを鉄板で調理し、その臨場感あふれるパフォーマンスはゲストを飽きさせません。焼き加減も好みに合わせて提供してくれます。ステーキをはじめ、さまざまな食材を楽しめるコースをぜひご賞味あれ。ステーキハウス鉄板焼巴【エリア】成増【ジャンル】鉄板焼き【ランチ平均予算】8000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】地下鉄赤塚駅 徒歩3分池袋駅【酒蔵鞍】居酒屋池袋駅のそばにたたずむ、大人が集う酒蔵・美味の宝庫地下2階はリラックスできるほりごたつ式座席池袋駅西口から徒歩1分という便利な場所にある、和食ダイニング【酒蔵鞍】。地下1階と地下2階の2フロアからなるお店で、地下1階はテーブル席、地下2階は全席ほりごたつ式座席になっています。個室もあり20名~30名までの団体も利用可能(要予約)。さまざまなシーンでつかえる、使い勝手のいいお店です。鮮度抜群の鮮魚のおすすすめ『刺身盛り込み(竹)』1650円おすすめはオーナーが毎日仕入れる鮮度抜群の鮮魚を、日替わりで最もおいしい食べ合わせを考え盛り込んだ『刺身盛り込み』。それを盛り付ける器もオーナー自ら手掛けるなど、ゲストへのもてなしは細部にまで行き届いています。店名に「酒蔵」とある通り、地酒は全国各地のものを用意。焼酎、日本酒好きも喜ぶ酒処としても通いたくなります。酒蔵鞍【エリア】池袋西口【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3000円【アクセス】池袋駅 徒歩1分池袋駅【グリルダイニングランドーズ】居酒屋細い階段の先にある隠れ家的なお店。落ち着きと温もりあふれる和みの空間池袋にあるということを忘れそうなほどのカントリーな雰囲気池袋駅前の喧騒から離れ、お寺や住宅なども立ち並ぶ路地裏にある【グリルダイニングランドーズ】。目を見張るのは、その風格ある内装です。長い年月をかけて自然に磨き抜かれた艶、立派な大木の梁、一本一本に至るまで年輪を刻んだものばかりを使用した柱。それらを映し出す照明の陰影は、古き良き時代を彷彿とさせてくれます。山芋のふかふか感と粘り気がたまらない『山芋のふかふか焼き』料理は手づくりにこだわりながらも、リーズナブル。『鉄板焼』『タンシチュー』『サーモンドームカルパッチョ』など、バラエティにも富んでいます。落ち着きと温もりあふれる和みの空間で、仲間とわいわいするのに最適。飲み放題付きのコースメニューも多数用意しているので、あとはもう集合するだけです。グリルダイニングランドーズ【エリア】池袋東口/東池袋【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】3000円【アクセス】池袋駅 徒歩3分池袋駅【残心】居酒屋「剣道」をテーマにしたオリジナル料理が楽しめる和風スポーツバー剣道の防具がお店のアイコンに池袋駅から徒歩3分、「剣道」をテーマにしたユニークなお店が【残心】。店内には兜や竹刀が飾られており、日本古来の文化に触れることができるので、外国から来たゲストも喜んでくれそうです。壁にはTVモニターが設置され、スポーツの中継を眺めながら食事を楽しめます。またお祝いの際は升での乾杯ができるのもこのお店ならでは。【残心】特製の餡かけが相性抜群『餡かけ揚げ蕎麦』1180円名物の『残心兜焼き』は、北海道・標茶町の上質なブランド牛「星空の黒牛」をつかった一品。ジューシーで歯ごたえのある赤身と、豊かなコクと旨み溢れる脂身の絶妙なバランスを味わえます。ほかにも馬刺し、米沢豚ロースに加えて新鮮な魚介類まで幅広いラインナップがテーブルを彩ります。お酒は【残心】オリジナルラベルの地酒をはじめとした、日本酒各種と焼酎類を用意。残心【エリア】池袋東口/東池袋【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4000円【アクセス】池袋駅 徒歩3分池袋駅【サクラカフェ&レストラン池袋】カフェヨーロッパ情緒漂うおしゃれなカフェテラスで、世界の郷土料理とビールを堪能ヨーロッパのカフェテラスをイメージしてつくられたテラス席「テーブルの上で世界旅行を」をコンセプトに、世界中のローカルフードを楽しめる【サクラカフェ&レストラン池袋】。併設されているホテルに滞在した海外のお客様から直伝の「本場のレシピ」でつくる世界各国の料理がバリエーション豊富に揃っています。樽でつくられたテーブルが並ぶおしゃれなエリアでは、立ち飲みもOK。気軽に立ち寄れそうです。メニューの一例提供されるのはワクワクするような料理ばかり。例えばペルー料理『ロモ・サルタード』は、牛肉と玉ねぎとトマトを煮込み、クミンで味付けしたスパイシーな煮込み。お餅のように“びよ~ん”と伸びるマッシュポテト『アリゴ』は、たっぷりのチーズを混ぜ合わせてつくられ、具材を絡めていただくフランス料理。常時約60種類用意されている世界各国のビールとぜひ。サクラカフェ&レストラン池袋【エリア】池袋西口【ジャンル】ビストロ【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】3000円【アクセス】池袋駅 徒歩5分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年07月22日取材・文:渡邊玲子撮影:大嶋千尋編集:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部ヘアメイク:小林麗子スタイリスト:大石裕介衣装:ジャケット、シャツ、パンツ、ミュール(全てNEEDLE)岡田将生さんと清原果耶さんがダブル主演を務める映画『1秒先の彼』が7月7日に公開されました。本作は、『天然コケッコー』などで知られる山下敦弘監督が、脚本家の宮藤官九郎さんと初タッグを組み、台湾映画『1秒先の彼女』をリメイクしたラブストーリー。男女のキャラクター設定を反転 & 舞台を京都に移し、何をするにも1秒早いハジメと、1秒遅いレイカによる“消えた1日”を巡る物語を、ファンタジックに描き出しています。今回、何をするにも1秒早いハジメを演じた岡田さんは、実はせっかちで主人公に共感するところもあったそう。そんな岡田さんは、他者とコミュニケーションを図る上でどんなことを心掛けているのでしょうか。ハジメとの共通点や、人付き合いにおける心境の変化についてお話を伺いました。■生粋の京都人「ハジメ」を演じる苦労――本作は台湾映画『1秒先の彼女』の日本版リメイクですが、お声がかかった時はどう思いましたか?最初は“日本版では男女を反転させる”と知らずに台湾版を観たので、てっきり自分は男性側を演じるものだと思っていたんです。後から聞いてビックリしました(笑)。台湾版では時差(タイムラグ)のある男女のファンタジックなラブストーリーという、ちょっと奇抜な設定のお話ではあるんですが、美しい台湾の景色がたくさん登場するとても素敵な映画で、「ロケ地巡りのツアーがあったら参加したいな」と思ったくらいです。個人的には、これまで恋愛映画をあまり観てこなかったので、なおさらグッときた部分もあるのかもしれないですが、最後の方で思わずホロリときてしまって……。30代になって観たからこそ、より心に沁みるものがあった気もします。――日本版の舞台は「京都」ということで、映画のなかではとても流暢な京都弁を話されていますよね。演じる上で苦労した点や意識した点はありますか?前半パートを僕が演じるハジメくんが担っていて、後半パートは清原(果耶)さん演じるレイカちゃんが中心になる構造なので、スムーズにバトンタッチをすることが今回の僕の使命だと思って演じていたんです。そのためには、関西出身の方が聞いても違和感を覚えないような自然な京都弁を話せるようにならないと……という大きな壁があって(苦笑)。とにかくそこだけは精一杯頑張りました。このキャラを標準語で演じるとさすがにちょっと浮いてしまう気がするんですが、京都弁を話すことでハジメくんが「ちょっと憎たらしいけど愛せるキャラクター」になるんじゃないかなと思ったんですよね。レイカちゃんとの掛け合いのシーンでは、会話のズレをあえて楽しむことを意識しながら演じていました。■人より1秒早い「ハジメ」との共通点――今回、何をするにも人より1秒早い「ハジメ」を演じていますが、岡田さんが考える「ハジメ」とはどんな男性でしょうか?特殊な人のように映るかもしれませんが、人よりタイミングがちょっと早いだけで、それほど普通の人と変わらない男性という印象でした。――岡田さん自身は、ハジメと共通する部分はありますか?こう見えて僕は、プライベートではどちらかと言えばせっかちで、割とスケジュール通り進めたいタイプ。友達と待ち合わせるときも相手より先に着いて、「早く来い、早く来い」と思っている方なんです(笑)。だから、どこか共感できるところもありました。――映画のなかでは、ハジメ視点で観ているときには気づかないことも、人より1秒遅いレイカ視点で観ると、もどかしく感じるシーンもありました。岡田さんご自身は、タイミングが合わずに言いたいことを心に秘めてしまった経験はありますか?ありますね(苦笑)。せっかちではあるんですが、僕はハジメくんとは違ってもともとそんなに口数が多いわけではないので、黙っていると「いまこう思ってるんでしょ?」って勝手に想像されて、誤解を受けることが結構あって。友人とご飯を食べているときに、「あ、いまちょっと気を遣われているんだろうな」と感じて、そこから関係性が変わってしまう瞬間もありましたし……って、今もまたどんどん暗いトーンになってきちゃいましたけど(笑)。僕はただのほほんと暮らしていたいだけなんですけどね。――「せっかちだけど、のほほんと生きたい」という、どこか矛盾しているところが人間らしいです(笑)。そうですね(笑)。僕は「いつも笑顔でいられる元気な人」というイメージを持たれることが多いのですが、実際は元気なキャラではなくて(笑)。仕事場ではよくしゃべって明るく振る舞っている分、その反動もあるのかもしれないですね。■無理をしないことで生きやすくなった今――現実でも、人それぞれの生活テンポがあると思います。自身とテンポが違う人と出会った時、岡田さんならどのように接しますか?お芝居をしていても、相手の俳優さんによっては「あ、この人とは気持ちよくお芝居ができるな」とか「ちゃんと会話ができるな」と感じることがあったりするのですが、それができた時って、やっぱり完成した作品を観てもシーンの強度が増している気がするんです。それに気づいてからは、作品をよりよくするためにも、なるべく自分の方から相手に想いを傾けるようにしているので、そもそもあまりズレを感じることがないんですよね。――なるほど。では、お仕事では人に合わせるのは苦ではないということですね。そうですね。基本的には僕から相手に合わせることの方が多い気がしますが、なかには、向こうから合わせてくださる方もいらっしゃるんです。そういう時はもう、全力で甘えます(笑)。――プライベートではどうですか?プライベートでは「自分とは生き方のリズムやテンポが合わないな」と感じる人とは、無理してまで会わなくなってきているところもあって(笑)。そういうスタンスの方が、僕は生きやすい気がします。気疲れしてまで誰かと一緒にいる必要はもうないんじゃないかなって。そう思うようになってから、少しずつ生き方を変えようとしています。――具体的にどんなタイプの人だと自然体でいられますか?俳優で言うと、松坂桃李さんとは本当に仲が良くて。二人でご飯を食べに行くこともあるんですが、会話が弾まなくても空間が満たされるというか、馬が合うんですよね。むしろ僕が一方的にしゃべっている時は、桃李さんが「うんうん」って黙って聞いてくれて、逆に桃李さんがしゃべっている時は、僕が黙って聞いているような感じが多いというか。何も意識しないで一緒にいられる関係性が、僕にとって理想的なんです。――なるほど!自然とテンポが合うんですね。テンポの合わない二人を描いたこの映画の趣旨とはちょっと違ってきてしまうような気がしなくもないですが……(笑)、あくまでも僕個人の感想としては、プライベートではタイミングが合う人と一緒にいられる方が、なんだかんだやっぱり居心地がいいですね。――最後に、映画『1秒先の彼』の見どころを教えてください。僕的には5分に1回ぐらいクスクス笑えるポイントがあって、「やっぱり宮藤さんの脚本には独特の笑いがあって面白いな」と改めて感じる作品です。止まった京都の街並みも本当に美しくて、「場から生まれる空気感はカメラに映るものなんだな」としみじみ感じました。オリジナル版を観た僕が「台湾に行ってみたい」と思ったように、映画『1秒先の彼』も「京都に行ってみたい」と感じていただける映画になったのではないかなと思います。『1秒先の彼』何をするにも人より1秒早いハジメ(岡田将生)と1秒遅いレイカ(清原果耶)の“消えた1日”を巡る物語。郵便局の窓口で働くハジメは、街中で路上ミュージシャン・桜子の歌声に惹かれて恋に落ち、花火大会デートの約束をするも、目覚めるとなぜか翌日に。その秘密を握るのは、毎日郵便局にやってくる、何でも 1 秒遅いレイカのようで……。©2023『1秒先の彼』製作委員会
2023年07月07日北海道東川町で制作を進めており、2023年9月に完成予定のアイヌ文化伝承者、知里幸恵(ちり・ゆきえ)さんをモデルにした映画『カムイのうた』と、2021年にアイヌ文化振興映像として撮影された『ヌプリコロカムイノミ』が、GLOBAL STAGE HOLLYWOOD FILM FESTIVAL 2023、2024に正式招待されることが決定しました。GLOBAL STAGE HOLLYWOODは、南加日米協会の前会長ダグラス・モントゴメリー氏が主催しており、世界中の映画人のためのプラットフォームを創出するために設立された国際映画祭です。多様性をキーワードに、ハリウッドにある世界的に有名なチャイニーズシアターでの上映会や自治体の特産品の展示会、伝統芸能の演奏会、さらにビジネスセッションも開催しています。今年は10月6日から8日までの3日間開催を予定しており、2024年に招待されている『カムイのうた』の前段として2023年は『ヌプリコロカムイノミ』の上映が決定しています。会場では東川町の特産品である東川米や大雪旭岳源水の提供なども行い、東川町の魅力を世界へ発信する予定です。GLOBAL STAGE HOLLYWOOD公式ホームページGlobal Stage Hollywood : 昨年度の様子昨年度の様子【映画『カムイのうた』制作概要】北海道東川町が企画協力し制作する、アイヌ文化と共に「大雪山文化」を伝える映画です。■製作陣・監督/脚本:菅原浩志氏・主演:吉田美月喜氏・制作: シネボイス・制作協力: 写真文化首都「写真の町」北海道東川町川村久恵氏/旭川アイヌ協議会・アイヌ語・アイヌ文化監修:藤村久和氏■キャスト・吉田美月喜(よしだ・みづき):テル役・望月歩(もちづき・あゆむ):一三四(ひさし)役・島田歌穂(しまだ・かほ):イヌイェマツ役・清水美砂(しみず・みさ):兼田静役・加藤雅也(かとう・まさや):兼田教授役カムイのうた : 映画「カムイのうた」の第1弾として、以下の映像を公開しております。ヌプリコロカムイノミ東川町無形文化財にも指定されている「ヌプリコロカムイノミ(山の祭り)」を映像と写真に残し、雄大壮美な大雪山とアイヌ文化の素晴らしさを未来永劫伝えて行こうと、PR動画と写真集の制作に取り組んでいます。■本件に関するお問合せ:写真文化首都「写真の町」北海道東川町文化交流課(『カムイのうた』 担当)高石大地、榎本朱峰TEL:0166-82-2111E-mail: kouryu@town.higashikawa.lg.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年07月03日東映は6月28日、「翔んで埼玉」の続編において「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」の正式タイトルとともに公開日を11月23日に決定した事を発表しました。同時に、特報映像やティザービジュアルも解禁されました。■見どころたっぷりの特報映像も「翔んで埼玉」は、魔夜峰央氏による原作「このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉」の実写版で、2019年に公開。壇ノ浦百美役は二階堂ふみさん、麻実麗役はGACKTさんが務めています。前作は第43回日本アカデミー賞において最優秀監督賞を含む12部門を受賞しているほか、埼玉県を徹底的に“ディスる”という内容である一方で、埼玉県民の心に深く郷土愛を刻んだ作品としても話題となっています。今回公開となる「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」は、“~日本埼玉化計画・第Ⅱ章東西対決~”がテーマ。11月23日より全国公開を予定しています。特報映像は、壮大な航海シーンからスタートし、「今ここで戦わなければ日本全土が大阪になってしまう」「琵琶湖の水を止める」という麗の台詞や、大量のたこ焼きを食べながら「なんでっしゃろ?」と関西弁を話す百美の姿などが見どころとのこと。ティザービジュアルでは、漫才師のような出で立ちの麗と百美が「関西の皆様 飛び火してすんまへん。」とおなじみの謝罪ポーズを関西弁とともに披露しています。期待が高まる本作。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会(フォルサ)
2023年06月29日北海道 東川町は6月27日(火)、山形県西川町とパートナーシップを構築し新たな社会価値を共創する事業を推進するために、協定締結の調印式を行いました。東川町としては初となる、東北地方との自治体協定締結となりました。菊地伸東川町長(写真左)、菅野大志西川町長(写真右)東川町オフィシャルパートナー協定の概要山形県西川町(以下「甲」という。)と北海道東川町(以下「乙」という。)は、パートナーシップを構築し、新たな社会価値を共創する事業(以下「共創事業」という。)を推進するために、次の通り協定を締結する。(目的)共創事業は、それぞれの特性を生かし、甲と乙の連携による取組みを推進し、相互が発展することにより、広く社会の活性化に寄与することを目的とする。(連携事項)第2条前条の目的を達成するため、甲及び乙は次の事項について連携する。当該各号の具体的事項等については、甲及び乙協議の上、決定するものとする。(1)甲及び乙の人材育成への取組に関すること。(2)甲及び乙の課題解決及び価値創造への取組に関すること。(3)甲及び乙のネットワークを活用した新たな取組に関すること。(4)甲及び乙に災害等が発生した際の応援に関すること。(5)甲及び乙のその他、本協定の目的を達成するために必要な事項及び情報交換に関すること。菊地伸 東川町長コメント西川町の町民の方々や議員の方々、職員のみなさまにお集まりをいただき、大変歓迎をいただき誠にありがとうございます。菅野町長とは、町長に就任される前の内閣府の時代からのご縁で、気が付けばお互いに町長になって、今日協定締結させていただくこと改めて嬉しく思っています。東川町は東の川、西川町は西の川、東西連携ということですが、東川と西川は、農村景観や豊かな自然環境の中で暮らしを営んでおり、人口規模や面積も大きくは変わらないことや、奨学金制度などの人づくりにも取り組んでいるなど、共通点も多いと感じています。西川町は、菅野町長を中心にみなさまと共に、色々なアイデアや様々なネットワークで頑張っていらっしゃる、東川町も色々と勉強させていただき、双方にメリットがある連携を進めていければと考えています。菅野 大志(かんの・だいし)西川町長コメント東川町におかれましては、前回行政視察で大変お世話になり、今回は西川町にお越しをいただき誠にありがとうございます。私自身も地方創生の取り組みに携わってきましたが、東川町は地方創生関連では有名すぎる町でした。西川町はこれからまだまだ頑張ろうと思っていますが、今回そんな東川町と連携できることで、東西でプロモーションにもなりますし、西川町が元気になってきたということを様々な方に評価をいただけるきっかけになれば思っています。東川町は、「写真の町宣言」から、関係人口や地方創生に力をいれ、共感を集めて、財源や新しい人の流れをつくっていらっしゃる。西川町もデジタルやAI分野について強みをもっていると思っていますので、職員交流など様々な連携事業を通じて、お互いに足りない部分を補完しあいながら、お互いの町、ひいては日本をよりよくしていきたいと考えています。20221007東川パートナーシップハンドブック(公共連携版).pdf : ひがしかわ株主制度 | 東川町のまちづくりに参加しませんか : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年06月29日1912年に沈没した、イギリスの豪華客船タイタニック号。1997年には、船上で出会った青年と上流階級の娘の身分違いな恋とともに、その悲劇が映画化されてアカデミー賞11部門を受賞しました。フジテレビは土曜プレミアム枠として、2023年6月24日と7月1日に前後編を分け、映画『タイタニック』の放送を予定しています。そんな中、海外で不測の事態が起き、放送を不安視する声が上がりました。タイタニック号見学ツアーの潜水艇が損壊カナダ南東部沖の海底にある、タイタニック号の残骸を観光するツアーで事故が発生。アメリカの潜水艇であるタイタンが行方不明となった後、2023年6月22日に海底で破片が発見されたことが、沿岸警備隊によって発表されたのです。潜水艇に乗っていた5人の生存は絶望的と見られ、無事を祈っていた世界中の人々の間に悲しみが広がりました。それと同時に、映画『タイタニック』の放送について、フジテレビがどう対応するのかが注目を集めることに。決断を迫られたフジテレビは、放送内容は変更せず、ウェブサイト上に次のように追悼文を掲載しました。タイタニック号見学ツアー中の潜水艇で乗客乗員が死亡する事故が発生しました。犠牲となられた方々に心より哀悼の意を表します。フジテレビーより引用フジテレビの対応について、ネット上には、犠牲者の遺族側に寄り添い「不謹慎に思う人もいるのでは」と危ぶむ意見がある一方、擁護するコメントも多数ありました。・悲劇を笑いものにする内容ではないので、放送は問題ないと思う。・2週連続なこともあって、すぐに差し替えはできないよね。・むしろ、このタイミングの放送になってしまったことに同情します…。・亡くなった人のことを考えてしまうから、私は観られない。でも、考えさせられる不朽の名作なので、大丈夫な人は観てほしいかな。・供養の形はいろいろ。映画を観て、1912年当時と今回亡くなられた方々に思いをはせ、魂を弔いたいと思います。事故が発生した直後、遺族の心はおおいに傷付いています。そのため、場合によっては企業や自治体がイベントを自粛するなどの配慮をすることも。しかし、社会の配慮が行きすぎれば、自粛ばかりで文化的な活動は窮地に追い込まれるかもしれません。世界各地で日々悲しい事故が起きている現状を踏まえると、どこまで自粛をするべきかは一考する必要があるでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年06月24日