俳優・タレントの村山輝星と俳優の片桐仁が、きょう18日に放送された日本テレビ系『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(毎週金曜後7:00)に出演し、番組史上28組目の全問正解をペアで達成。賞金300万円を獲得した。同番組は、小学生の教科書や参考書からクイズを出題する。挑戦者は、11問連続で正解すれば300万円の賞金が獲得できる、超プレッシャー・クイズショー。前回、全問正解にあと一歩の10問目で敗退し、悔しい思いをした村山は、全国の美術館を巡るアート番組を通じて仲良くなったという片桐とコンビで参戦した。高校時代の偏差値は72と知性あふれる片桐は自身の個展を開くほどの芸能界きってのアート通。将来の夢に絵本作家を挙げる村山は、片桐を“師匠”と仰ぎ、片桐は我が子のようにかわいがっている。2人は、助っ人小学生の救済を2つ使いながら、危なげなく9問を突破。続く10問目も残りの救済を上手く使って正解し、300万円がかかる最終問題に到達した。このまま100万円を持ってドロップアウトもできるが、村山は「やっぱり道があるなら!」、片桐は「トライします!」と迷いなく宣言した。最終問題は「次のうち、日本発祥のものを全て選びなさい。A:ビニール傘、B:点字ブロック、C:カーナビ、D:QRコード、E:ボールペン、F:ノートパソコン」。1つでも間違えると不正解になる。片桐は「カーナビは日本発祥とテレビで見た」、村山も「QRコードも日本です」、さらに片桐が「ビニール傘も確か日本発祥だと思うんだよな」と順調に3つ正解した。点字ブロックも、村山が「日本っぽいですよね。日本にしときましょう」と正解。片桐も自らの記憶を頼りにボールペンを「日本発祥ではない」として、正解を重ねる。「ノートパソコン」は、さまざまな角度から検討した後、覚悟を決めて「ノートパソコンは日本発祥」と解答し、全問正解を達成した。2人は歓喜のあまりガッツポーズで「やった、やった、やった!」と飛び跳ね、助っ人小学生の5人も立ち上がって「やったー!」と大喜び。MCの劇団ひとりから「すごいね!」と絶賛されると、村山は「もう汗びっしょりです。本当に夢みたい」とコメントした。片桐は「300万円でアート展をやって、子どもたちにも一緒に参加してもらうような展覧会にしたい」と語り、大きくうなずいた。【歴代全問正解者】河野玄斗(20年1月10日放送)、Snow Man・阿部亮平(20年1月24日)、ふなっしー(20年3月6日)、高橋真麻(20年4月3日)、Zeebra(20年8月21日)、ケロポンズ(20年9月25日)、ヒャダイン(20年9月25日※同放送日に2組獲得)、鈴木保奈美(20年10月30日)、松丸亮吾(21年1月15日)、完熟フレッシュ(21年2月12日)、トータルテンボス大村親子(21年5月14日)、小澤征悦&岩田絵里奈アナ(21年6月4日)、オードリー・春日俊彰(21年10月22日)、トラウデン直美&都仁姉弟(22年3月4日)、本仮屋ユイカ&リイナ姉妹(22年4月1日)、今村翔吾(22年4月22日)、U字工事(22年5月20日)、柴田理恵(22年5月27日)、宮脇花綸(22年10月21日)、ふくらP(22年12月16日)、こたけ正義感(23年6月16日)、野口健&絵子親子(23年8月4日)、日向坂46・松田好花(23年10月13日)、いとうあさこ(23年11月17日)、高橋成美(24年1月5日)、辻岡義堂(24年3月1日)、木村昴(24年3月15日)、村山輝星&片桐仁(24年4月19日)
2024年04月19日愛人の吉蔵を殺害し、局部を切り取った猟奇事件の犯人としてその名を刻む阿部定。村山由佳さんの『二人キリ』は、定の真情と悲哀を掬い取る評伝小説だ。しかし、阿部定を題材に決めた動機は「この女はわからないと思った」からだという。ひとりの男を愛しすぎた女、阿部定の実像に迫る圧巻の評伝小説。「テレビ番組で阿部定事件についてコメントすることになり、初めて供述調書を読んだんです。すると、あれほどの直情的な事件を起こした人とは思えないくらい、客観的に整理できていて、語りもわかりやすく驚いたんです。それだけに、この人のことはわかると共感して描き始めた『風よ あらしよ』の伊藤野枝とは違い、定は『私と全然違う』というのが出発点でした。野枝をはじめ、『青鞜』の女性たちは資料があり、研究されていますが、定のように教育も受けられず身を持ち崩した女性のことはほとんど記録も残っていない。定は事件のせいでめずらしく“声が残っている”女性なのです」本書は、脚本家の波多野吉弥が、台東区竜泉のおにぎり屋『若竹』を訪ね、定を直撃するところから幕を開ける。吉弥は〈『二人キリ』の世界で起こったほんとうのこと〉へたどり着きたいと考え、四半世紀も阿部定事件を独自に調べ、関係者への聞き取りをしていた。『若竹』は、定が実際に出所後に営んでいた店だ。村山さんは、現実と虚構とを縒り合わせ、小説に仕立て上げた。「定の供述調書があまりにも詳しかったので、定の言葉をなぞっていくだけでは小説にする意味がないなと思ったんですね。でも、阿部定事件そのものを知らない世代も増え、そういう読者への水先案内人のような役割が必要だなと思ったんです。それで、吉弥から定を見つめる入れ子構造にしました。ダメ男との悪縁ばかりあった定は、精神的にも肉体的にも無防備に自分をさらけ出せる初めての男性が吉蔵だったんですよね。そんな人に出会ったら、それはなくしたくないかもしれないね、と。ここだけはわかる気がしました」エンディングは悩んだという。「私がいちばん驚いたのが、定ってわりと長生きしていたのだなという事実。あるときふっと消息がわからなくなるのですが、意外性も含め、そこまでは彼女の“その後”を追いたいと思ったんですね」昭和の妖婦と記号化されてきた阿部定像が一変すること請け合い。村山由佳『二人キリ』タイトルは、定が吉蔵の傷口から流れる血でシーツにしたためた言葉〈定吉二人キリ〉から来ている。吉弥を焚きつける映画監督Rにも注目。集英社2310円むらやま・ゆか作家。1964年、東京都生まれ。2003年『星々の舟』で直木賞、’21年、伊藤野枝の生涯を描いた初の評伝小説『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞を受賞。その他著書、受賞歴多数。※『anan』2024年4月10日号より。写真・露木聡子(村山さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年04月10日タレント・女優の村山輝星が13日、静岡県静岡市のツインメッセ静岡 北館大展示場にて開催された「SDGs 推進 TGC しずおか 2024 by TOKYO GIRLS COLLECTION」に出演した。TGC初出演の村山は、シャンソン化粧品のステージに登場。元HKT48のメンバーでタレントの村重杏奈とともに“デイリー”ファッションでランウェイを歩き、先端では2人そろって投げキスを送った。その後のトークで、村山は「心臓バクバクで前のほうの皆さんには手が震えていたの見えちゃったかも」と緊張を明かすも、「めちゃくちゃ楽しかったです」と笑顔を見せていた。「SDGs推進 TGC しずおか」は2019年に初開催し、今年で4回目となる。今回は、“MY FAVORITE”をテーマにファッションショーやアーティストライブを展開。テーマには、「誰かのMy favorite、あるいはこれから誰かのMy favoriteになりうるヒト・モノ・コトを集結させ、来場者や視聴者、そして「TGCしずおか」に関わるすべての人たちに“MY FAVORITE”を見つけてもらえたら、という思いが込められている。撮影:蔦野裕
2024年01月13日映画『ロスト・フライト』の魅力を映画ライターの村山章が2分で解説する動画が公開された。本作は、極限状況からの脱出劇というシンプルなプロットに、航空パニックのスリルと脱出サバイバルの緊迫感を詰め込んだ、ハイブリッド・サバイバルアクション。主演のジェラルド・バトラーがパイロットのトランス機長として、旅客機の墜落と反政府組織のダブルパンチに立ち向かう。村山は本作について「一見すると荒唐無稽なプロットなんですが、本当にあったらこんな感じかな?って思うような、実録物みたいなリアリティーがある映画です」と、そのエンターテインメント性とともに、突き詰められたリアルさを称賛。不時着した場所が反政府武装組織が支配しているフィリピン沖の孤島だったシーンや、トランス機長が殺人犯のガスパールと手を組んで極限状態からの脱出を試みる場面などが見どころだと語る。また、「脱出劇と同時進行で航空会社が対策班として傭兵チームを派遣する。その傭兵たちを元ネイビーシールズの俳優たちが演じている。対する反政府組織は特殊部隊の工作員にリサーチをして、非常にリアリティーを持って描いている」と本作のリアリティーを裏付けるエピソードを解説。さらに「脚本家が元MI6のスパイだという小説家チャールズ・カミングなんです!世界の裏側っていうものに対して説得力のある描写ができている!」と太鼓判を押した。映画ライター村山章による『ロスト・フライト』解説動画<作品情報>『ロスト・フライト』11月23日(木・祝) 公開『ロスト・フライト』ポスタービジュアル公式サイト: Plane Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.
2023年11月03日エンダースキーマ(Hender Scheme)が東京・蔵前に展開するオルタナティブスペース「隙間」では、村山伸の個展「Poetry in Losing」を、2023年8月5日(土)から13日(日)まで開催する。過去と未来のはざまで村山伸は、服飾の背景のもと、身の回りにある材料を用いてマスクなどの「ソフトスカルプチャー」を手がけてきたアーティストだ。自身の作品制作と並行して、ケンドリック・ラマーや小沢健二といったアーティストへの作品提供、ファッションブランドとのコラボレーションなども行ってきた。1977年に生まれた村山は、15年間にわたってニューヨークで活動を続けたのち、2023年に日本に拠点を移している。村山自身が過去と未来のはざまに位置付けたという個展「Poetry in Losing」では、ニューヨークで制作された作品に加えて、エンダースキーマの「manual industrial products」のシューズを用いたマスクなど、本展のための新作を展示する。展覧会概要村山伸「Poetry in Losing」会期:2023年8月5日(土)〜13日(日)会場:隙間住所: 東京都台東区蔵前3-11-2 1F時間:12:00〜19:00
2023年07月30日こちらの【斉吉】は、大正10年に創業した老舗商店。「美味しい食卓豊かな暮らし」をコンセプトに掲げ、海の恵みを活かした商品づくりを行っています。気仙沼に実店舗を持ちつつ、通販にも注力しており、お取り寄せ商品の中で私が最も気になったのが、鮮度のよい魚介類を使った3種の海鮮丼セット。一人分が小分けされていて、お茶碗か小さめの丼ぶりに盛り付けるのに最適な量。冷凍パックのまま15分ほど水につけて解凍すればすぐに食べられるので、リモートワーカーの私にはぴったり!仕事や子育て、家事が忙しい方から人気な理由もわかります。『斉吉海鮮丼3種詰合せ』6,450円(税込/送料別)※賞味期限:冷凍保管にて製造日より90日今回お取り寄せした『斉吉海鮮丼3種詰合せ』は、定番の「斉吉海鮮丼」、甘えびが加わった「斉吉海鮮丼(甘えび)」、海老と数の子が加わった「斉吉海鮮丼(海老・数の子)」がそれぞれ2袋ずつ、計6袋入っており、いずれも素材の味を活かすため、薄味に仕上げられています。また、ほとんどの商品が100Kcal以下になっていて低カロリーなのも嬉しいポイント。白ご飯にのせるだけでなく、お店おすすめのアレンジ方法もあるので合わせて紹介します。つくり方、食べ方、購入したユーザーから届いたアレンジ方法が掲載された冊子「食べ方のお手紙。」も同封。“食べ手”とのつながりを大切にする斉吉ならでは。『斉吉海鮮丼』定番商品の『斉吉海鮮丼』には、お刺し身用のびんちょうまぐろ、斉吉特製醤油で漬けたいくら醤油漬け、北海道産の帆立、新鮮なタコ、三陸のめかぶが入っています。白醤油で薄味に仕上げられているため、魚介本来の味をしっかりと感じることができました。また、白醤油の味付けとめかぶのとろみや旨みが合わさり、絶品。帆立やまぐろも厚みがあり、食べ応えもしっかりありました。☑【斉吉】おすすめアレンジ「卵黄の醤油漬けをのせたり、レモンと黒胡椒でキリッとした味に仕上げても美味しいです」『斉吉海鮮丼(海老・数の子)』海老・数の子・帆立・サーモン・いくら・三陸産のめかぶが入った海鮮丼。サーモンが加わることで見た目がより一層鮮やかに。数の子のコリッとした食感もアクセント。こちらも白醤油で味つけてあるので、ほどよい旨みを感じられます。☑【斉吉】おすすめアレンジ「お醤油以外でも、柑橘を添えたり、黒胡椒やオリーブオイルを合わせて洋風にアレンジするのもおすすめです」『斉吉海鮮丼(甘えび)』それぞれの素材の味が活きるよう、全体を白だし醤油で薄く味つけられています。いくらも噛むとプチッとはじけるほど新鮮。甘えびの味はとっても濃厚で、えび好きにはたまらない一杯です。☑【斉吉】おすすめアレンジ「醤油漬けの卵黄を加えることで、卵の黄身の濃厚さと海鮮のさっぱりとした味わいがマッチします」【斉吉】の中でも、ロングセラー商品である海鮮丼シリーズ。忙しい日のランチに、急な来客のおもてなしに、夕食の〆に、ささっと手軽に食べられる『斉吉海鮮丼』。3種セットなので食べ比べも楽しめます。ぜひお取り寄せしてみてください。お取り寄せサイト「ヒトサラ CHEF’S MALL」世界で活躍する日本のトップシェフがつくるグルメやスイーツをはじめ、全国の知られざる逸品やその土地ならではの味などを「お取り寄せ」できるECサイト。「食」をより楽しくするバラエティ豊かな商品をご紹介しています。
2023年05月02日xEVモーターショー実行委員会は、4月15日(土)&16日(日)にイオンモールむさし村山(東京都)のセンターコート&ノースコートにて、「xEV モーターショー2023」を開催します。脱炭素社会の実現に向け、世界では電気自動車(EV)へのシフトが加速する中、EVと一言で言ってもその種類は様々です。バッテリー電気自動車(BEV)やハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、水素を用いた燃料電池車(FCEV)等の電動車の総称を「xEV」と表記します。「xEV モーターショー2023」では、国内で正規販売されるすべてのxEVを紹介するとともに、注目のxEV車両を実際に展示。多種多様なxEVへの正しい理解と興味関心を持っていただき、新しいクルマ社会を一緒に創造してゆくべく、誰でも参加できる展示イベントとしています。<xEV モーターショー2023 開催概要>イベント名称:xEV モーターショー2023主催 :xEVモーターショー実行委員会特別協力 :株式会社イード、株式会社カー・アンド・ドライバー協力 :イオンモール株式会社後援 :東京都、武蔵村山市運営 :xEVモーターショー実行委員会(株式会社広苑社 内)開催日時 :2023年4月15日(土)および16日(日) 10時~18時開催場所 :イオンモールむさし村山(東京都)<展示車両>【トヨタ自動車株式会社】トヨタ bZ4X【マツダ株式会社】マツダ CX-60 PHEV, マツダ CX-60 XD-HYBRID, マツダ MX-30 EV【三菱自動車工業株式会社】三菱 eKクロス EV, 三菱 アウトランダー PHEV, 三菱 エクリプス クロス PHEV出展車種 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月14日毎日新聞出版株式会社(代表取締役社長:小島明日奈)は、村山由佳さんの長編小説『Row&Row(ロウ・アンド・ロウ)』を、2023年3月20日(月)に発売いたします。『Row&Row(ロウ・アンド・ロウ)』書影漕げよ、漕げ(ロウ・アンド・ロウ)、あなたの舟を――夫婦の歪みと「再生」を高解像度で描く、デビュー30年にして到達した恋愛文学の極致。【内容紹介】東京の広告代理店に勤める43歳の涼子は、3歳年下で美容師の夫・孝之と結婚して13年。毎日の生活にうっすら不満を抱えつつ、表面的には凪いだ日々を送っていた。ところが、20代の美登利を美容院のアシスタントとして招き入れたことで少しずつゆらぎが生まれて……。気づかぬうちに深い川に隔てられた二人は再び漕ぎ寄ることができるのか?夫婦、そして、男と女の心理を細密に描き出した傑作長編。週刊誌「サンデー毎日」の人気連載がついに単行本化!【書誌情報】書名 :『Row&Row』著者 :村山由佳定価 :2,420円(税込)発行 :毎日新聞出版判型 :四六判上製、536頁ISBN :978-4-620-10863-6発売日:2023年3月20日(月) 【著者プロフィール】村山由佳(むらやま ゆか)1964年東京都生まれ。1993年、『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、島清恋愛文学賞を、2021年『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞を受賞。近著に『星屑』『ある愛の寓話』など。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月20日俳優の松田翔太、桐谷健太、濱田岳、女優の村山輝星が出演する、au・三太郎シリーズ「iPhone 14 Pro・ iPhone 14」の新CM「お供どうするか問題」編が、16日から放送される。新CMでは、桃姫(村山)が桃太郎(松田)にお供が欲しいとおねだりする。桃太郎のお供である動物たちの中からオススメを聞く浦島太郎(桐谷)と金太郎(濱田)に対し、桃太郎は「桃姫には最新のお供!」と言い、「愛」と書かれた箱を手渡す。箱を開けた桃姫はまぶしく光り輝く何かに、「この愛、すごいね……」と圧倒される。撮影には、桃太郎のお供としておなじみの動物が登場。撮影が始まる前には、三太郎の3人がおとなしく待機している犬に「えらいねー」「よしよしよし」と声を掛けるなど、終始癒やされている様子だった。■松田翔太・桐谷健太・濱田岳・村山輝星インタビュー――今回は猿、犬、キジといった動物と共演するCMでしたがいかがでしたか?桐谷:かわいかったね。わんちゃんね。松田:顔がきれいな犬だったね。村山:場の雰囲気がほんわかしましたよね。松田:いい子だったね。おとなしくてね。桐谷:ちゃんとずっと座って待って。松田:あれ? キジは?濱田:お猿もいたっけ?桐谷:キジちゃんはいなかったですね。――皆さんがこれまで飼っていたペットなど動物との印象的なエピソードがあれば教えてください。濱田:ペット飼ってました? 飼ってます?村山:カメとか、金魚を昔飼ってて。名前つけるのを結構こだわってて、カメは「亀仙人」って名付けて、金魚は、「おたふく」と「ひょっとこ」。松田:なんか古風だね。濱田:渋いね。見た目由来ですか? それは。村山:見た目由来。片方なんか白っぽくって、片方はなんか「んー」って(ひょっとこみたいな口)なってる感じ。濱田:僕、イングリッシュブルドッグ飼ってました。でかいやつ。かわいかったです。異常なかわいさがありましたね。松田:俺、今猫二匹飼ってます。大変。桐谷:今まで犬とか飼ったことなくて。夜店で、金魚すくいで捕まえた金魚はこれぐらい(20cm程を手で説明)になった。松田:それはうそでしょ。村山:いや、でもおかめもひょっとこもこれぐらい(15cm程を手で説明)になりました。桐谷:大きくなる子はめちゃくちゃ大きくなるんですよ。金魚だけどホンマにこれぐらい(20cm程を手で説明)。すごい何年も生きたよ。だからインパクトあるっていうか。――生活や趣味においてお供にしているもの、こだわりやお気に入りのポイントあれば教えてください。松田:本当の意味でお供って、趣味の時もプライベートも仕事もってなると「携帯」ですね。もう欠かせないですね。絶対に持ってるから、お供というのはあれだけど、もう必需品ですね。桐谷:もう携帯って名前が付いてしまってるからね。村山:まだ小学生なので、基本手ぶらです。だけど、学校の先生的にはメモをとる紙と、鉛筆は持っていきなさいって感じなんだと思います。どこ行ってもメモとれるように。松田:なんのメモをとるの? ちなみに。村山:わかんないけど、旅先とかで、そこの歴史とか看板にちょこっと書いてあったことを書きとるとかするといいよって言われたので、私もたまに持っていってます。松田:ちゃんと筆箱に入れてね。グシャってなっちゃうとあれなんでね。桐谷:ポケットに入れてるわけではないでしょ。それは。松田:そっか。じゃあ(桐谷さんは)どこに入れてるのかな。桐谷:かばんの中でしょ(笑)。すぐボケさそうとするのやめて(笑)。――今回のCMでは桃姫が「愛」を受け取るシーンがありましたが、最近の皆さんの「○○愛」を教えてください。濱田:僕今年の夏からサーフィン愛が再燃しました。ずーっと何年も離れてましたけど、ちょっとやってみようと思って新しいボードまで買っちゃいました。もう秋ですから、海パンでは入れなくなってくるので、こっからウェットもまた作ってやろうともっています。松田:寒くなってもやる? それは愛だね。ありますか? 愛は。村山:私、カブトムシ飼ってるんですよ。愛っていうほどじゃないけど、かわいいじゃなくておもしろいなって最近思うようになって。昆虫ゼリー食べるときに、このへん(口の回り)に生えてるオレンジ色のほうきみたいなやつを昆虫ゼリーに突っ込んでしょぼしょぼ食べてるんですよ。面白いなと思って。濱田:それは愛じゃない? うわ、気持ち悪いって思わないんでしょ?村山:ずっと一緒にいると思わなくなってきますね。濱田:愛だね、それは愛だ。松田:愛で言うと、哀川翔さんにカブトムシもらったことがあって、それが卵産んで、結局37匹生まれて。育てましたよ。ちょっと気持ち悪かったけどね。だからすごいねちゃんと育てていて。村山:幼虫ちょっとうじゃうじゃしているとき気持ち悪いですね。松田:俺はもうあれだね、やっぱ家族愛だね。友達愛とか。最近コロナかかっちゃう人もいたりすると、気になるしね。まあ連絡を取り合って意識してます。桐谷:今、もうディレクターさん拍手してたよ。その愛待っていましたって。一番オーソドックスなやつ求めてたんだって。濱田:お兄さんありますか?桐谷:なんぼでも寝れるんですよ。最近。寝るの大好きで。睡眠愛ですよ。もう、寝れますね……。(沈黙)家族愛かな! 友情愛。松田:いま寝てたの?桐谷:人とのつながりかな。繋がり愛! つながりを感じながら寝る。睡眠愛。松田:(村山さんに)どう思います? つながり愛と睡眠愛。村山:あまり関係ないかなって、思ったり?松田:浦ちゃんだからいいか(笑)。
2022年09月16日アイドルグループ・AKB48の岡田奈々と村山彩希が、22日に発売されるアイドルグラビア雑誌『アップトゥボーイ』vol.314(ワニブックス)の表紙を飾る。今号は5月18日に59thシングル「元カレです」をリリースするAKB48から岡田と村山の2人が表紙・巻頭に登場。“ゆうなぁ”の愛称で知られる2人がドレスを身にまとい、夕陽が沈む空を背に佇む姿や、大人っぽい水着姿を披露している。裏表紙を務めるのは、同じくAKB48の山内瑞葵。少女感を残しつつ、しっとりとした表情にも挑戦し、新しい一面を見せた。また、中面にはAKB48の下尾みう、巻末はNMB48の本郷柚巴が登場。そして今号は特別に本郷が表紙・裏表紙を務める限定版を、セブンネットショッピングで販売する。
2022年04月15日AKB48の村山彩希、篠崎彩奈が、25日にライブ配信アプリ「17LIVE(ワンセブンライブ)」にて実施されたライブ配信番組『AKB48広報 山根涼羽と○○な2人』の最終回にゲスト出演。「10年分のプレゼント事件」について議論を交わした。番組中盤、「◯◯な2人」の間に起こった“未解決事件”を解決するコーナー「徹底裁判! 悪いのはどっち?」を実施。今回白黒つけるのは「10年分のプレゼント事件」。山根が「毎年健気にプレゼントを贈り続けていた人の悲痛な叫びです」と切り出すと、篠崎が「コロナで会えない時期にも、(誕生日プレゼントを)郵送して贈って。送料もかかるのに」「毎年あげてるのに、一度ももらったことないんです……」などと訴える。それに対し、村山は「『一度もない』は絶対にウソだと思う」と反論。しかし、篠崎から「じゃあ、何あげた記憶ある?」「もらったら絶対に覚えてるから」と確認されると、「覚えてない……」と口をつぐんでしまう。一方の村山は「本当に一つ言わせてほしいんですけど、私は元々誕生日を覚えるのがすごく苦手なの」「家族の誕生日を覚えるのにも苦戦する」と弁解。さらに「生誕祭の日とか、後輩にプレゼントを買える時は買ってる」「でも、あやなん(篠崎)の場合、『ください、ください』言われるから、あげたくなくなってる」「あと、『何が欲しい?』って聞いた時の返事がリアル」と主張しながら、「プレゼントって気持ちだと思うから、『あげたのに』っていう姿勢は良くないと思っちゃうところがある」と自身の意見をまとめた。また、村山から「誕生日おめでとう」メッセージを毎年一番に送っていることも明らかになるなど、その後も意見をぶつけあったが、視聴者投票の結果、「村山が悪い」という“判決”で「10年分のプレゼント事件」は幕引き。村山は「分かりました。頑張って買います」と悔しそうに宣言していた。
2022年01月29日AKB48の村山彩希、篠崎彩奈が、25日にライブ配信アプリ「17LIVE(ワンセブンライブ)」にて実施されたライブ配信番組『AKB48広報 山根涼羽と○○な2人』の最終回にゲスト出演。それぞれのターニングポイントを明かした。「ターニングポイント」をテーマに自身が選んだ写真を公開するコーナーで、村山はAKB48「それでも彼女は」ミュージックビデオ撮影時のオフショットを公開。理由は同曲の歌詞にあると言い、「これが私の初めてのセンター曲だったんですけど」「私の活動の仕方を秋元(康)先生が知ってくれてたんだ、認めてくれたんだと思えた」としみじみ。「それから16期生のプロデュース公演とかもできるようになった」と説明した。一方の篠崎は愛犬“モナちゃん”を飼い始めた日に撮影した写真を公開。「いい話の後にすごくプライベートな写真なんだけど…」と申し訳なさそうにしながら、「ワンちゃんの存在が自分の中でめちゃくちゃ大きくて。ワンちゃんを飼い始めてから家族の喧嘩も少なくなった」「モナちゃんには感謝しかないです」と笑顔で語った。
2022年01月28日現在公開中の映画『HiGH&LOW THE WORST』に出演する俳優・山田裕貴が、本シリーズで自身が演じている番長・村山良樹が本作をもって鬼邪高校を卒業することを発表した。山田さんが演じている村山良樹は、これまで鬼邪高校のテッペンとして君臨してきた定時の番長。『HiGH&LOW』のTVドラマシリーズから4年に渡って同役を演じてきた山田さんは、先ほど自身のSNSで“ありがとね”と書かれた村山直筆の退学届と共に、「『HiGH&LOW THE WORST』定時制の村山、古屋、関は卒業最後に思いついた言葉は"ありがとね"でしたすべてのハイローファンの皆様そして鬼邪高校、クローズ、WORSTキャストのみな様、スタッフの皆様に向けて村山の言葉です」というメッセージを投稿した。「村山良樹は、山田裕貴そのものみたいなキャラクター」と山田さん自身が語っていた村山が初めて登場したのは、2015年放送の「HiGH&LOW~THE STORY OF S.W.O.R.D.~」SEASON1の第2話。全国から札付きのワルが集まる“漆黒の凶悪高校”こと鬼邪高校。「拳100発に耐え続ければ頭になる」という伝統を通った村山が定時制の番長に。そしてある日、<鬼邪高VS山王連合会>の火蓋が切って落とされるが、山王連合会総長・コブラの圧倒的な強さを前に、村山は倒されてしまう。そんな大いなる敗北から、現在の鬼邪高校の歴史は幕を開けるのだ。当初、山田さんは「SWORDの豪華キャストの中では、一番無名かもしれないけれど、全員喰ってやる」という気持ちで現場に臨んでいたそうで、まさに“拳ひとつで成り上がってやる”村山良樹のキャラクターと重なっていた。続くSEASON2では、鬼邪高校に転校してきた轟洋介(前田公輝)と村山との白熱のバトルシーンが展開。また、村山に一目惚れした苺美瑠狂の押上とのやり取りも注目を集めた。そして映画シリーズ、お決まりのセリフとなった「行くぞ、てめぇら!」が生まれた『THE MOVIE』では、襲撃を受け、傷だらけの仲間を見た村山は単身で挑むことを決意するも、古屋(鈴木貴之)、関(一ノ瀬ワタル)、そして轟をはじめとした鬼邪高校の面々が現れる…。さらに、『THE MOVIE 2/END OF SKY』ではSWORDの各メンバーがコブラに呼び出され、SWORD協定を提案されるも、賛同したのは村山ただ一人…コブラに信頼を寄せる村山らしいシーン。『THE MOVIE 3/FINALMISSION』では、SWORD地区の制圧を目論む九龍グループによる壊滅行動がスタート。鬼邪高校も襲撃され、村山は鬼邪高校を守るため、SWORD連合軍と共に九龍グループとの全面対決に出るのだった。村山のアクションや慕うコブラにバイクを買う相談をする、無邪気なシーンもあるなど、彼のキャラクターが存分に楽しめた。そして物語は現在公開中の『HiGH&LOW THE WORST』へ――。居心地の良い鬼邪高校の生活から、先にステップアップすることに決めた村山、古屋、関の3人。頼もしい後輩たちの見送りを受けて、新たな道を歩みだす。本作では、彼ら3人の最後(!?)の活躍が観られる。『HiGH&LOW THE WORST』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY 2017年8月19日より全国にて公開©; 「HiGH&LOW」製作委員会HiGH&LOW THE WORST 2019年10月4日より全国にて公開Ⓒ2019「HiGH&LOW」製作委員会
2019年10月25日中学時代の秘密を抱く4人の男女。愛と狂気が迸る村山由佳版ノワール。最新刊『嘘Love Lies』について話を伺いました。「週刊誌で連載するにあたって、これまでとは違うことをやってみたいなと思って。それで、『スタンド・バイ・ミー』のような少年時代の切なさを基調にしつつ、サスペンスタッチのものを書くということに挑戦してみました」と語るのは村山由佳さん。最新刊『嘘Love Lies』で描かれるのは思春期のきらめきと罪、大人の愛情と罰。中心人物の秀俊は中学生の頃、母の愛人から虐待されていた。彼の日常に光を与えたのは、美月、亮介、陽菜乃という仲間だ。「秀俊のような環境に育つ子も、きっとたくさんいる。本人はそれが当たり前と思って育つから、あまり声が届いてこない。それを小説に書くことで、読者に自分の体験かのように感じてもらえたら。それが報告書とは違う、フィクションの力だと思っています」友情を育む4人だが、ある悲劇をきっかけに彼らの人生は一変する。「それをきっかけに彼らは心ならずも闇の方へと突き進むことになるんですよね。あの場面を書くのは、書いていいのかという逡巡も含め、しんどかった。でも、それも世の中のどこかで実際に起きていることだからと、覚悟を持って書きました」一方、秀俊には親以外に面倒を見てくれた九十九(つくも)という男がいる。実は彼は極道。九十九に助けを求めたことから、秀俊はこの男の呪縛から逃れられなくなる。そして20年後。傷を抱えながらもそれぞれの人生を歩む彼らに、再び悲劇が。彼らはそれと、どう向き合っていくのか。「ご都合主義の救いも書きたくないし、大山鳴動して鼠一匹、ともしたくなくて。彼らのその後に寄り添って、きっちり最後まで書かなければ、という思いで書き進めました」意外な事実も判明、スリリングな展開の後半では、九十九の運転手だった近藤という男もキーパーソンに。「女性はだいたい秀俊派か近藤派に分かれますね(笑)。タイプは違うけれどそれぞれ男気があるんですよね。それは女性側からすると要らない強がりだったりする。それもむしろ愛しいなと思いながら書きました」村山さん自身は「実は私は山田・佐々木派(笑)」。この二人の人物が何者なのかは、読んでご確認くださいませ(きっと驚くはず!)。むらやま・ゆか作家。‘93年『天使の卵-エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。‘03年『星々の舟』で直木賞、‘09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞ほか受賞。村山由佳『嘘Love Lies』秀俊、亮介、美月、陽菜乃は仲の良い同級生。しかしある悲劇が彼らの運命を狂わせる。20年後、傷を抱えたまま懸命に生きる彼らを襲う、再びの悲劇とは…。新潮社1800円※『anan』2018年2月21日号より。写真・土佐麻理子(村山さん)水野昭子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年02月20日●村山聖が憧れた羽生善治と向き合う感覚29歳の若さでなくなった天才棋士・村山聖。少年時代から、難病と戦いながら将棋にすべてを賭けてきた彼の人生を描いたノンフィクション小説『聖の青春』が、発表から16年を経て映画化されることとなった。2008年に映画化の企画が生まれてからさらに、公開まで8年の月日をかけ、監督の中でも熟成された作品に挑むのは、松山ケンイチと東出昌大だ。"怪童"村山聖を松山、将棋界でも100年に1度の天才と呼ばれ現在も活躍する棋士・羽生善治を東出が演じた。先に行われた東京国際映画祭では、東出から「ヒロイン・羽生善治役」とジョークも飛んだが、ライバルであった2人の対局シーンには映画というフィクションを超えた迫力、そして将棋盤をはさんで育まれた絆が宿っていた。○戦っているのが見えた――おふたりは初共演とのことですが、お互いの印象はいかがでしたか?松山:東出くんが出ている作品も観ていましたし、(早乙女)太一くんと共演した時に東出くんの話を聞いたりしていたので、「どんな人なのかな」と楽しみにしていました。かといって、色々とプライベートな話をするような状況でもなかったような気がします。現場に入ったらもう東出くんじゃなかったですね。自分の中ですごく戦っているのが見えました。最初は本当に対局シーンだったんだよね、大阪で。東出:はい、そうでしたね。松山:一発で、「羽生さんだな」と思いました。村山さんが、尊敬や憧れを感じていただろう"羽生さん"が目の前に現れたんですよね。東出さんがすごくリサーチをかけて役を作ってきたのも見えましたし、何より羽生さんと将棋に対する愛情をすごく感じて、それがひとつのオーラになっていました。だから、羽生さんを演じる東出くんを素直に尊敬できたし、憧れることができて、「これからすごく面白いことになるな」と思いえました。自分自身も、もっともっと村山さんに向き合って演じていけば、それこそ作中で対峙した時のように、深い海に2人で潜っていけるな、という実感がありました。東出:僕は、クランクインする前から、プロデューサーさんや監督さんから「松山さんがすごく過酷な増量をしている」とか、「将棋連盟に通っている」とか、色々とお話を聞いていたんです。クランクインして2週間ほど経ってから現場に入ったんですが、それまでに「村山聖の組として現場を作っておくから、お前はそこにライバルとして入ってこい」と監督から言われていて。実際に現場に入ったらもう、ライバルとしての村山聖がいました。松山さんの気迫あふれる村山聖を前にして、やっぱり僕も嬉しかったです。元々松山さんの作品も見ていますし、尊敬する先輩としての印象は大きかったんですけど、現場に入ってからは村山さんとして向き合う感覚でした。鬼気迫るものがありましたね。●向かい合うシーンは、ある種の殺し合い○「この人大丈夫か」という感覚――対局シーンにしても、食堂でお酒を飲むシーンにしても、お二人が向かい合ってるシーンが多くて印象的だったのですが、どういう気持ちで対峙していたのでしょうか。松山:ずっと、東出くんが前にいるというよりも、羽生さんが前にいるという感じだったんですよね。東出くんがそこまで役を昇華させて自分のものにしているから、すんなり入ることができて、こちらとしてはありがたかったです。そこに支えられている部分もありました。東出:僕は松山さんから、鬼気迫るものを感じていました。先日、行われた羽生さんと(原作の)大崎善生さんのトークショーで、羽生さんは生前の村山さんに対して「この人大丈夫か」と思っていたと話されていたんです。それは村山さんの病のこともあるし、将棋の指し手に鬼気迫るものがあったからだそうで。まさしく、僕が松山さんに抱いていた気持ちそのまんまだなと思いました。羽生さんが病のことを気にされていたように、僕も増量による松山さんの体の負担のことも考えましたし。松山さんが村山聖として、対局中に肩をいからせて入ってくる姿は、威圧感がありながら繊細さもはらんでいて、ある種の”殺し合い”という感じはありました。――作中の対決だけでなく、演技の上でも対決、みたいな感覚は少しあったんでしょうか?東出:「現場であまり松山さんと話さないように」というお話は、監督からありました。もちろん、みんなで軽く待ち時間に「この掛け軸、いいね」みたいな話などはしたんですが。僕等に限らず、みなさんが役を引っ張って、ずっとギアを上げている状態だったと思います。全員で同じ方向を向いていたのがこの現場のすごさですし、俳優部だけでなく、全体的にずっと緊張感のある現場だったと思います。松山:スタッフの方々の、環境づくりみたいなところは凄まじかったですよね。東出:本当に。松山:やっぱりみんな、将棋が好きなんじゃないかなと思いました。中にはもちろん、将棋を知らない人もいたと思うんですけど、愛がありましたよね。○森監督にききたいこと――棋士の役作りということで、将棋連盟にも通われていたという話ですが、どのような雰囲気を意識されましたか?松山:撮影に入る前の準備段階で、実際に対局室にお邪魔した時に、普段自分が吸っている空気とは明らかに次元の違う空気感があったんです。それをどう演技で表現していくかはすごく大事なことだと思っていましたし、ある意味一番時間かかかっている部分かもしれません。やっぱり、棋士役の人たちはみんな、プロ棋士としての佇まいを身につけるのに苦労したんじゃないでしょうか。きっと裏では各々が一つのコマを持って、ずっと将棋をさしていたんだと思うんです。――ぜひ今回メガホンをとった森監督に言いたいこと、聞きたいことがあれば教えていただきたいです。松山:監督は8年間企画を進めようとしていて、僕は途中の段階から入ってきているんです。「ぜひ村山さんを演じたい」とアプローチをして、選んでいただきました。すごく嬉しかったし、選んでいただいたからこそ、限界以上のものを出さなきゃいけない、という覚悟もありました。だから、単純に、なぜ僕を選んでくれたのか聞いてみたいですね。東出:監督は村山聖のことが大好きですし、映画が大好きだと思うんですけど、この映画を撮っていて「楽しかったですか?」と聞きたいですね(笑)。撮影している時に、気迫がすごくて。この映画にかける思いを聞いてこなかったように思うんですよね。楽しかったとしたら、どのシーンを撮っていたときが楽しかったのか教えていただきたいです。※監督からの回答は次のページに掲載●俳優2人からの質問に、監督の回答は?2008年に 『ひゃくはち』で映画監督デビューし、2012年には『宇宙兄弟』が大ヒット。テレビ、映画、舞台と幅広く活躍しながら、この『聖の青春』を映画化するために8年もの間動き続けてきた森義隆監督は、俳優2人から預かってきた質問に快く答えてくれた。○監督の回答・松山ケンイチさんからの質問:なぜこの映画で僕を選んでくれたんですか?森:8年前から君の名前は挙がっていました(笑)。その上、こっちが「撮れるぞ」というタイミングで自ら手を挙げてくれたことに、運命を感じたんです。企画から8年もかかっていると、もう「この作品が動く時って運命しかないな」と思うんですよね。やっぱり実在した人物の物語を撮る時に、作り物じゃないものにしていこうと思うと、ある大きな流れの中でしか撮れないんじゃないかと思い始めて。30歳の松山くんが、29歳で死んだ男の話に手を挙げてくれたことにも、必然を感じました。・東出昌大さんからの質問:この映画を撮っていて楽しかったですか?森:めちゃめちゃ楽しかったし、鬼気迫ってないですよ!(笑) 僕が20年やっている中で、一番楽しかったし、一番笑顔が多かった現場です。もちろん集中はしていましたが、撮影できるまでに8年もかかってるし、気負わないことは逆にテーマにしていました。しびれたのは最終対局ですね。2人の対局シーンを3時間長回しなんて、試したこともなかったし、俳優を信じるしかなかった。クライマックスシーンだから失敗できなかったし、僕の経験値でも2人の経験値でも、やれるかやれないかわからなかったけど、2人とも「やりたい」と言ってくれたので、一緒に飛び込めました。想像を超えた感覚があって、楽しかったです。■聖の青春(11月19日公開)"西の怪童"と呼ばれる新世代のプロ棋士・村山聖(松山ケンイチ)。現在七段の聖は幼少時より「ネフローゼ」という腎臓の難病を患いながら、将棋界最高峰のタイトル「名人」を目指して快進撃を続けてきた。そんな聖の前に立ちはだかったのは、将棋界に旋風を巻き起こしていた同世代の天才棋士・羽生善治(東出昌大)。どうしても羽生の側で将棋を指したいと思った聖は上京を。そんな折、聖の身体に癌が見つかった。「このまま将棋を指し続けると死ぬ」と医者は忠告。しかし聖は聞き入れず、将棋を指し続けると決意。もう少しで名人への夢に手が届くところまで来ながら、彼の命の期限は刻一刻と迫っていた…。
2016年11月18日アインシュタインが100年前に予言した「重力波」が、ついに発見された。重力波とは何なのか、どのようにして見つかったのか、そして重力波で宇宙を見る「重力波天文学」の将来について、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の村山斉機構長にうかがった。第3回では「重力波で宇宙を見る『重力波天文学』への期待」についてお聞きする。○重力波天文学で期待されること---重力波が発見されたことで、重力波で宇宙を見る「重力波天文学」が幕を開けた、といわれていますが、重力波を使うことで何が見えるようになるのでしょうか。村山: まずひとつは、今回見つかったようなブラックホールや、また中性子星といった重い星が合体するときに出る重力波を見るというのがターゲットとなります。ただ、他にもいろんな計画があります。たとえば欧州では「LISA」[*4]という計画があります。LISAには光を出す人工衛星と、鏡で受け止める人工衛星があって、3機が編隊で飛行して空間の歪みを見ます。LISAでは、LIGOが見ることができるものとは周波数が異なる重力波、宇宙のずっと初期に起きたような現象から来た重力波が見えるのでは、と言われています。もっと周波数の低い重力波が見られると、宇宙が始まった直後の「インフレーション」が見られるようになります。バクテリアぐらいの大きさの宇宙が、一瞬にして銀河サイズにまで引き伸ばされるということが起きたというものです。もしそれが起きたとすると、ぐわんぐわんとなりますよね。その空間のゆがみが今も宇宙を伝わっていて、その重力波が捉えられれば、インフレーションが起きたという証拠になります。このために、我々がリーダー格を務めている計画で「LiteBIRD」[*5]というものがあります。2022年ぐらいに打ち上げたいと思っています。ちょうど光で言えば、可視光から赤外線、電波、X線といったように広がっていたように、重力波も、色々な装置で観測することで今まで思いもしなかったものが見える可能性があります。--具体的にはどのようなものが見つかると期待されているのでしょうか?村山:探していなかったもの、予期していないものが見つかることですね。もう少し具体的なことをいうと、元素のうち、鉄までは超新星の中でできたことはほぼ間違いないといわれています。でも、鉄よりも重い元素、たとえば鉛や金、銀、プラチナなどは、どこから来たのかまだわかっていないんです。候補として挙げられているのは、中性子星の合体で、そのときに新しい元素が作られて宇宙にちりばめられたのではないかと考えられています。でもまだ証拠はないんですね。中性子星同士の合体は重力波天文学で見えるはずですから、まずそれを捉える。そしてその場所を他の光学望遠鏡やX線望遠鏡で見ることで、そこでどういう物質がどういう反応を起こしているのかが見えてくる。そういうことから、確かにここで金が作られているぞ、といったことがわかるわけです。そういう風に発展していく可能性は十分にあると考えています。あと、ダークマターは小さなブラックホールなのではないか、という説があります。少し筋が悪い説で、そうではないと思われてもいるのですが、仮にそうだとして、一部でもブラックホールでできているとすると、その合体から発生する重力波もあるはずです。(この説が)どれくらいの可能性があるのか、あるいはないのかが調べられます。そういうことにも応用が広がると思います。こうした話をしていると、「見えないものの話をしているけれど、本当にそんなことわかるの?」と言われますが、原子だって19世紀に見た人は誰もいないわけです。でもメンデレーエフが周期表を作って、誰も見たことがないのに「水はH2Oだ」とわかったわけです。科学というのはそういうことができるんです。見えなくても、いろんな証拠から考えてこうに違いない、と割り出すことはずっとやってきたわけです。見えないからわからない、というのは思い込みで、見えなくてもいろんな手段がありますから、それらを組み合わせて、総合的に「こうに違いない」と判断してきた例はたくさんあります。極端なことを言えば、光だって見えてはいません。光というのは、人間の網膜を光が叩くと、網膜にある電子が動かされて、その電子が動いた電流を神経が拾うから我々は見た、と感じるわけですけれど、光そのものを見たわけではないんですね。「見る」ということは、実はすごく間接的な証拠を積み重ねた結果なんです。--よくご著書などで、「宇宙はどこまで広がっているのか、終わりはあるのか」、「宇宙の始まりはどんなものだったのか」、「宇宙は何でできているのか」といったことを追い続けていると書かれていらっしゃいます。重力波天文学で、そうした謎へ近づけるでしょうか?村山:たとえば、LiteBIRDでインフレーションの直接の証拠が見つかれば、「宇宙は確かにインフレーションで始まったんだ」ということがわかります。これはものすごいことです。現在の138億光年の宇宙の広がりが、宇宙が生まれたときには原子1個分よりもはるかに小さいところから始まったということになります。今のところはまだ夢ですけれど、何を見ればよいかわかっているわけですから、その答えに近付いている段階にあります。たとえば音楽でいうと、いろんな音程、つまり波長の音が混ざって音楽になっていますよね。それを詳しく調べると、それぞれの波長の割合や音の大きさの比率がわかるわけです。インフレーション起源の重力波も、ある波長はこれくらい、また別のある波長はこれくらいといった、形のようなものが予言されています。それに合うかどうかが重要なポイントになります。ですから、すごく大きな空間から重力波が来ているということが見つかるだけではだめで、それが本当にインフレーションの特徴的なパターンに合致しているかどうかまで見て、おそらくこれはインフレーション起源の重力波だろう、と結論付けることになると思います。もしかしたら2020年代に、それが見られるかもしれません。私の夢は今、実現に向かっているところにあります。【脚注】*4: 「LISA」(リサ)……欧州宇宙機関(ESA)が計画している宇宙に浮かぶ重力波望遠鏡。3機の衛星を100万kmずつ離して編隊飛行させ、その間にレーザー光を飛ばして、重力波による衛星間の距離の変化を調べる。2015年12月には、LISAの実現に必要となるさまざまな新技術の実証を行う「LISAパスファインダー」が打ち上げられ、現在も試験が続けられている。現在、LISAはまだ正式にプロジェクトとしてスタートはしていないが、2034年の打ち上げが計画されている。*5: 「LiteBIRD」(ライトバード)……「インフレーション」と呼ばれる、宇宙ができた直後の姿に関する仮説を検証することを目的とした衛星計画。初期の宇宙は超高温、超高密度の状態(ビッグバン)であったとされ、これは1965年に裏付けられているが、さらにそれよりも前には、宇宙は素粒子よりもはるかに小さなところから、ごく短時間に大きく膨張し、そしてビッグバンになったのではという仮説が、1981年に佐藤勝彦氏、Alan Guth氏らによって提唱された。このインフレーションによっても重力波が発生したと考えられており、それを捉えることができれば、インフレーションが確かにあったという証拠になる。【参考】・Arianespace - Press Release - VV06: with Arianespace, Vega successfully places ESA’s LISA Pathfinder technology demonstrator into orbit・Arianespace - Mission Update - The sixth Vega success supports European science with launch of the LISA Pathfinder space probe・LISA Pathfinder overview / Space Science / Our Activities / ESA・LiteBIRDLite(Light) Satellite for the Studies of B-mode Polarization and Inflation from Cosmic Background Radiation Detectionインフレーション宇宙を検証するLiteBIRD計画の現状片山伸彦(Kavli IPMU/総研大)
2016年03月18日アインシュタインが100年前に予言した「重力波」が、ついに発見された。重力波とは何なのか、どのようにして見つかったのか、そして重力波で宇宙を見る「重力波天文学」への期待について、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の村山斉機構長にうかがった。第2回では「重力波はどのようにして見つかったのか」についてお聞きする。(第1回はこちら)○重力波の発見は運が良かった?--そしてついに昨年9月、米国の重力波望遠鏡「Advanced LIGO」[*1]が、2つのブラックホールが合体した際に生じた重力波を捉えることに成功しました。LIGOが改良されて「Advanced LIGO」になったことで見つかったわけですが、やはり発見できた理由はこの改良をしたことが大きかったのでしょうか?村山: 本当のところはまだわからないのです。と言うのも、Advanced LIGOの設計をするときに、ブラックホールの合体というのはたぶん見えるだろう、とは思われていましたが、どれくらいの頻度で起こるかはよくわかっていなかったんです。設計時は、ブラックホールになり切れなかった別の重い星、「中性子星」をターゲットとしていました。この中性子星同士が合体する際に生まれた重力波は捉えられるのだと思われていました。また、宇宙に中性子星がどれくらいあるかというのはある程度わかっているので、年に数回は捉えられるだろうとも言われていました。でもブラックホールは見えないので、どれだけの数があるのかもわかりませんし、どれだけの数が連星になっているかもわかっていませんでした。今もわかっていません。ですから、ある意味で今度の発見はすごく運が良くて、スイッチを入れた瞬間に見つかったというもので、めったに起きないものがたまたま起きて、今回運良く検出できた可能性はあります。もちろん、がんばって性能を上げたというものありますが、それだけでなく、運が良かったのも間違いないでしょう。--LIGOの検出感度が上がったという話でしたが、具体的にどのようにして上げたのでしょうか?村山:LIGOなどの重力波望遠鏡は、レーザー干渉計というものを使って重力波を捉えます。これはレーザー光線を行ったり来たりさせると、その距離が重力波のせいで伸び縮みするので、それを検出するというものなのですが、まずそのレーザー光の強度を20倍ぐらいに強くしました。こうした装置にとって一番まずいのは、振動です。まわりで少しでも地面を揺らす出来事があると、装置に影響が出てしまいます。とくに、ルイジアナ州に置かれたレーザー干渉計で苦労したのは、数十km先で木を切っているとか、他にも車が通ったとか、誰かが歩いたとか、そうしたことがすべて雑音になってしまうということです。そのため、まわりが揺れていても、装置の中を行ったり来たりしているレーザー光線や、それを反射させる鏡には影響が出ないようにしました。この「振動から隔離する」というのが肝でした。それまでLIGOを運用した中で、どういうところがうまくいかないかということは学んでいますから、きちんと設計をやり直して、作り直したわけです。他にも、信号をどうやって読み出すかとか、細かい改良を積み重ねて、これで当初の計画通りLIGOの10倍まで感度が上げられるはずだという目処が立ち、現在はとりあえず3倍まで実現しました。LIGOはまず5年間運用されましたが、そこでの知見を踏まえて新しい装置をつくりましょうとなり、Advanced LIGOができました。そのAdvanced LIGOができてすぐに重力波が検出できたというのがびっくりでした。それだけ、初代LIGOの5年間で学んだことがあったのでしょうね。--検出したあと、今回の発表まで、検証作業はどういうことが行われたのでしょうか?村山:まず、今回の場合は装置を動かし始めてすぐに検出されましたから、そのときの装置が本当に正常だったかというのを調べます。そのあとも装置は動かしていますから、その状態と様子を比べて、違いがないかどうか、そうした安定性を調べなくてはなりません。また、LIGOは遠く離れて置いた2つの望遠鏡から構成されていて、今回はその両方で信号が検出されました。その2つでそれぞれ検出された信号のつじつまが合っているかどうかも調べます。距離が離れていますから、若干、重力波が届くのに時間差ができます。装置の向きもわざと45度変えてあるので信号に違いが生じるはずで、それが期待通りのものだったのかを調べました。その信号ずれを計算に入れて重ね合わせてみるとほぼ一致したわけです。逆に、完全に一致していたら科学者は信じません。雑音は必ずあるはずなので、もしぴったり合ってしまえば、それは人工的すぎる。もしかしたら誰かが偽の信号を入れたんじゃないかと疑うわけですね。むしろ、少々ずれているほうが自然ですから、そうしたところを定量化して、このくらい合っていて、このくらいずれている、ということを評価します。そうしたいろんなことを組み合わせて、どうやらこれは本当らしい、と納得がいくまでには時間がかかります。私は、今回の検出から発表までの5カ月というのは早いほうだと思います。--LIGOチームの発表が早かった理由には、他の重力波望遠鏡に先を越されたくないという焦りやプレッシャーがあったのでしょうか?村山:「重力波が見つかったようだ」という噂が流れてしまっていましたから、プレッシャーはあったでしょうね。でも、これは間違いなさそうだ、という確信は、おそらくかなり早い段階からあったと思います。それだけ波形がはっきりしていますしね。ただ、やはり先ほど述べたような手順を踏まないと、科学的に発表できるほどの内容になりませんので、チェックはやらなきゃいけないわけですね。今回、期待していたより大きな信号がたまたま来てくれたおかげで、これだけはっきり見えています。確信を持ちやすい、わかりやすい信号が来てくれたというのが、発表が早かった理由のひとつでもあると思います。--発見から5カ月が経っていますが、この間、2つ目、3つ目の重力波というのは発見されていないのでしょうか。村山: 発見されているんじゃないかという噂はあります。あくまで噂ですが、根拠のひとつは、LIGOチームが光学望遠鏡の使用を予約していることです。実は昨年9月に重力波が発見された際、彼らはチリにある欧州南天観測所の光学望遠鏡の使用権をすぐに予約して、重力波が来たと考えられる方向を観測しています。何か写るのではと思ったのでしょうね。そして、実は昨年12月にも2回予約しています。ですので、また何か信号を捉えて、検証作業をやっているのでは、と思われます。ただ、公式には何も発表されていません。検証の結果、重力波の信号ではなかったという可能性もありますので。--今回の発表に対しては、ライバルでもあるはずの日本の研究者の方も大変喜んでおられました。やはり人類共通の謎が発見されたということで、国などは関係なく、自分のことのように嬉しく思われるものなのでしょうか。村山: 研究者というのはそんなに人間ができているわけではないです。みんな自分が勝ちたいと思って、いつも競争しています。けれども、今回の重力波に関して言うと、重力波を「見る」ということよりも、「使う」ということのほうが意味が重いんです。みんな重力波があるのは間違いないと思っていて、あとはそれを見つけることが技術的に可能なのかという問題がずっとありました。それさえ克服すれば、そこから重力波を使った新しい観測ができるようになって、想像もしていなかったような発見があるに違いないと思っていたわけですね。技術的に難しいことはわかっていますから、本当に可能なのかと心配しながら見ていました。今回、とりあえず見つかったことで、ホッと胸をなでおろしたという気持ちが強いですね。観測できることはわかったので、これから日本のKAGRA[*2]や欧州のVIRGO[*3]も、がんばって装置を完成させれば、自分たちにも検出はできる。そして、できたあとで何を見つかるかが勝負だ、という気持ちが強いと思います。確かに、重力波を見つけるという点ではLIGOチームが先を越しましたが、これからLIGOに加えて、VIRGOやKAGRAが同時に観測を行う時期がやってきます。たとえば何か新しい信号が見つかるとき、そうした信号はノイズの中に埋もれているわけですから、見つけることができるかどうかは解析の技量によるわけです。だから、他のグループが同じ信号を見ていても拾い上げることができず、自分たちのグループが最初に発見するということは十分ありえるわけです。また、あるグループが「こういう信号があったぞ」と発表したときに、他のグループが自分たちのデータを見直して、「気がつかなかったけれど、確かに自分たちの望遠鏡も捉えていたよ」ということになるわけですね。そしてすべてのグループのデータを総合してみると、三角測量ができるので、どこの銀河から来た重力波かがわかるわけです。今回の「重力波の発見」そのものがノーベル賞を受賞するかはわかりませんが、これからこそ、ノーベル賞に値するような大発見がある可能性が十分にあります。【脚注】*1: 「LIGO」(ライゴ)……米国のカリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学が共同で設立した重力波望遠鏡。ルイジアナ州リヴィングストンと、ワシントン州ハンフォードに1台ずつの観測装置を設置し、観測を行っている。初代LIGOは2002年から2010年まで運用され、重力波は検出できなかったものの設備の運用に関する多くの知見を獲得。それを活かして改良が行われ、2015年9月に「Advanced LIGO」が完成。運用を開始した直後、まだ試験運転を行っている最中に、今回の大発見が行われた。*2: 「KAGRA」(かぐら)……岐阜県飛騨市神岡町にある神岡鉱山跡で建設が進められている日本の重力波望遠鏡。東京大学宇宙線研究所を中心としたチームによって運用される。2015年10月に第一期実験施設が完成し、2015年度中に重力波の試験観測を行うことが計画されている。また、第二期実験施設が完成する2017年度には、重力波の本格観測を開始することが計画されている。*3: 「VIRGO」(ヴィルゴ、ヴァーゴ)、イタリアのピサに建設された重力波望遠鏡。イタリア、フランス、オランダが共同で観測を実施する。LIGOと同様、また共同で、同時期に観測を行ったものの重力波の検出はできず、現在は検出感度を上げた「Advanced VIRGO」の建設が進んでいる。今回のAdvanced LIGOによる重力波の発見には、VIRGOの研究者チームも大きく貢献している。【参考】・重力波とは? « KAGRA 大型低温重力波望遠鏡・Physics - Focus: A Fleeting Detection of Gravitational Waves・LIGO Scientific Collaboration News・Advanced LIGO・Virgo – website次回は3月18日に掲載予定です)
2016年03月16日東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)はこのほど、米国の重力波観測所「LIGO」の観測チームが2月11日(現地時間)に重力波を発見したと発表したことに関し、同機構の村山斉 機構長と大栗博司 主任研究員のコメントを発表した。「重力波」は、重力により時間と空間が歪み、その歪みが周囲に伝わっていくという現象で、「時空のさざなみ」とも呼ばれる。アルベルト・アインシュタインが100年前にその存在を予測していたが、これまで観測されていなかった。Kavli IPMUの村山機構長、大栗主任研究員のコメントは以下の通り(Kavli IPMUのFacebook公式アカウントより)。・村山斉 Kavli IPMU機構長「Advanced LIGOがブラックホールの合体からくる重力波を検出したと聞いて大変興奮しています。アインシュタインの予言である、時空が震えることができることが確認されました。しかも鏡がわずか10-16cm(陽子の大きさの1000分の1)動くという小さな小さなさざ波を捉えたという、技術的にもとんでもない離れわざです。こうしてみることのできないブラックホールを重力波を使って『聞く』ことができるようになり、天文学の新時代が幕をあけました。これはまた、私たちの仲間が作っているKAGRAにとっても素晴らしいニュースです。KAGRA、 LIGO、 そしてヨーロッパのVIRGOの組み合わせでこうした現象の場所を特定できるので、すばる望遠鏡を使って光でも対象をフォローすることもできるようになります。これから驚くべき発見が次々とあることを期待します!」・大栗博司 Kavli IPMU主任研究員「アインシュタインが重力波を予言して100周年の記念の年に、LIGOによってブラックホール連星の合体による重力波の直接観測が達成され、宇宙を探求する新しい窓が開けたことは素晴らしい。強い重力場における一般相対性理論の検証としても重要だ。今後、日本のKAGRAなどとの連携により、重力波天文学は大きく発展するだろう。LIGOの皆さんに、心からお祝いの言葉を送ります。」(編注: KAGRAは東京大学宇宙線研究所が岐阜県飛騨市神岡町で建設中の大型低温重力波望遠鏡。)
2016年02月12日俳優の松山ケンイチが、29歳で夭折した実在の天才棋士・村山聖の生涯を描く映画『聖(さとし)の青春』(今秋公開)で主演を務めることが3日、発表された。原作は大崎善生氏による同名の処女小説。羽生善治と「東の羽生、西の村山」と並び称されながら、名人への夢半ばで倒れた"怪童"の一生を描いたことで、読者から「人生の一冊」「涙なしに読むことができない」などと高い評価を受けてきた作品だ。幼少期より腎臓の難病・腎ネフローゼを患い、入退院を繰り返した聖。入院中のある日、聖は父が何気なく勧めた将棋に心を奪われ、その日から将棋の最高峰・名人位を獲る夢を抱き、将棋の道に突き進む。本作では、自らの命を削りながら将棋を指し、死の床まで将棋のことを口にしていた聖が駆け抜けた壮絶な一生を描く。メガホンを取るのは、森義隆監督。人生を将棋に捧げた天才棋士役を演じるプレッシャーに対し、自ら東京将棋会館に通いつめ、これまでにない役作りで精神面、肉体面の両方から聖にアプローチした松山。「全身全霊をかけても足りない役だと思いました。そういう仕事は大好きです」と感慨深げで、原作を読んだ上で、聖を「命を燃やしている方」と感じたという。また、「病を背負われているので内面が一番難しいです」と役作りにも苦労があっただけに、「ヒロインが羽生善治さんという硬派な作品です。将棋が好きな方はもちろん、人生をつまらなく感じている方も、何かに夢中になっている方でも、こんな人間がいたんだと魅かれる作品」「"村山聖"は必ず見る人の心に何かを残します」とアピールにも熱がこもる。一方の森監督も「村山聖の生き様は『人生とは、何なのか』という普遍的な問いをわたしたちに突きつけてきます」とその重みを説明。2月中旬のクランクアップを前に、「30才の松山ケンイチが、映画の中で、29年という村山聖の短い人生を全力で生き抜いた先に、その答えの一端があるのだと信じて、日々、撮影に挑んでいます」と松山の"仕上がり"を報告した。「角川映画になるというのは宿命的なものを感じる」というのは、原作の大崎氏。滝田和人プロデューサーからオファーを受けた森監督は、ドキュメンタリー作品の経験もあったことから誰よりも実写化の難しさを感じ、何度も打ち合わせを重ねた。脚本が決定稿に至るまでには20稿、5年の歳月。提案の段階から数えると約10年が経過していることに触れ、大崎氏は「粘り強く交渉を重ねて、現実まで持っていってくださった制作スタッフの執念には頭が下がる」と称賛しつつ、演じる松山にも脱帽せずにはいられない。役のために聖を真似て右手の爪を伸ばし、体重も増やした松山。大崎氏は、その姿を目の当たりにした時の心境を「村山聖さんに似ているのに驚いた」と伝え、「意志の強そうな瞳。内面からにじみ出てくるような自然なユーモラス。そして人へ対する好奇心、優しさ。17年ぶりに村山くんがいた」と内からにじみ出る類似点を興奮気味に列挙。「村山聖が17年ぶりにこの世に戻ってくる。松山ケンイチに姿を借りて。限定的なカーニバルのようなものだ」と呼びかけている。(C)2016 「聖の青春」製作委員会
2016年02月03日岸本斉史氏原作のアニメ『NARUTO-ナルト-』の最新映画『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』(8月7日公開)の完成披露が28日に都内で行われ、岸本氏をはじめメインキャストらが登壇した。舞台あいさつでは、今まであまり語られることがなかった岸本氏の私生活が垣間見えるとともに、映画の"影の主役"が明かされた。本作は、世界累計発行部数が2億部を突破した大ヒットコミック『NARUTO-ナルト-』を原作に、岸本氏が原作・脚本・キャラクタービジュアルなどすべてを統括して制作した新作アニメーション映画。昨年12月に公開された前作『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』を皮切りにスタートした"NARUTO新時代開幕プロジェクト"の集大成として位置づけられている。この日登壇したのは原作者の岸本氏、主人公・うずまきボルト役の三瓶由布子、舞台あいさつは人生初と語るうちはサラダ役の菊池こころ、七代目火影となったシリーズの主人公・うずまきナルト役の竹内順子、ナルトのライバルにして友・うちはサスケ役の杉山紀彰、奈良シカダイ役の小野賢章、そして本作のキーパーソンとなる木ノ葉隠れの里を急襲した謎の男・モモシキ役の浪川大輔ら7名。司会には、自身も『NARUTO』の大ファンだというテレビ東京の相内優香アナウンサーが、自前の額当てを持参して駆けつけた。「今回、大変でした」と映画製作を振り返る岸本氏は「連載が終わってやっと休めるかと思ったら、全然休めなくて……。この映画は連載以上にがんばって、力を注ぎ込んできました」と並々ならぬ本作への思いを明かす。続けて「試写を見て、"完璧"だと思いました。きっとみなさんにも喜んでいただけるはず」と自信をのぞかせ、「15年間を詰め込んだつもりで書いたので、ナルトのお決まりの台詞をなるべく入れました。ファンの方にはツッコミを入れていただけるところもあるんじゃないかな」と見どころを伝えた。続いて、この日の舞台あいさつが岸本氏の子息の誕生日であることが相内アナから明かされると、キャスト陣からは「ここにいて大丈夫ですか?」と心配する声も。それに対して岸本氏は「いや、あのう……」と動揺しつつも、「映画を観ていただければわかると思うんですが、今まさにこの状況が……という場面があり、映画で自分自身の私生活をさらけ出しています」と告白していた。本作で主役のボルトを演じた三瓶は、「作品のファンとして、ボルトを主人公にした映画があるというニュースを見た時は『楽しみだな』と期待しました。でも自分が出演することになったら、その期待が自分に向けられるんですよね。そう思うと、緊張で数日眠れませんでした」と出演のプレッシャーを抱えていた模様。舞台あいさつ前にもサラダ役の菊池とメールで「緊張してます」「私もです」というやりとりがあったという。また、サスケ役の杉山は「(サスケの)ナルトとの関係性や距離感が変わってきていて、会話をしている時の表情とかニュアンスも変化しています。その辺も楽しんでいただきたい」とコメント。すると岸本氏が「今回はサスケが本当に一番いい感じになっています」と熱く語り、「ボルトっていうよりサスケの映画なんじゃないかなと思ったりもしました。なので杉山さんに『サスケ頼みます!』って映画を作る時にお願いしたんです」と、サスケの主役級の活躍を期待させるコメントを寄せた。終盤には、映画の主題歌を手がけた4人組ロックバンド・KANA-BOONのメンバーらが登場。同バンドについて岸本氏は、「TVアニメ版でKANA-BOONの『シルエット』という曲を聴いた時に、ASIAN KUNG-FU GENERATION以来の『きた!』って鳥肌が立ったんです。改めて曲をフルで聴いた時には涙が出ちゃって…。『これは俺のことを歌っている、なんで俺のことをこんなにわかってるんだろう』と思っちゃったんですね。それで、主題歌にするならKANA-BOONだって決めました」とラブコールを送っていたという。KANA-BOONは、ステージで本作の主題歌「ダイバー」を披露。バックには、世界各国から届いた"NARUTO&BORUTO愛"コメントとともに『NARUTO』の名場面を振り返る「BORUTOスペシャル映像『受け継がれる道』」が流され、会場は感動に包まれた。演奏後に感想を求められた岸本氏も、「かっこよかった。また泣きそうになっちゃった」と万感の思いを語っていた。キャスト陣から「続きが見たくなります。そういう映画です」と声が上がり、相内アナから「先生、どうでしょう?」と次回作への質問が投げられたが、岸本氏は「無理です。もう休ませてください……」と懇願。今回の映画への全力投球ぶりをうかがわせた。(C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ(C)劇場版BORUTO製作委員会 2015
2015年07月29日岸本斉史原作のアニメ『NARUTO-ナルト-』の最新作として8月7日に公開されるアニメーション映画『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』の主題歌が、4人組ロックバンド・KANA-BOONの歌う「ダイバー」に決定した。本作は、岸本が原作・脚本・キャラクタービジュアルなどすべて統括。「本当に僕が作りたかったNARUTO映画がここにあります」と語っており、昨年12月に公開された前作『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』を皮切りにスタートした"NARUTO新時代開幕プロジェクト"の集大成として位置づけられている。KANA-BOONは、昨年10月期に放送されたTVアニメ『NARUTO-ナルト-疾風伝』にて、5枚目のシングル「シルエット」をオープニングテーマとして提供。続く本作での起用を決めた岸本は、「アニメのオープニング曲『シルエット』を聴いて、ものすごい衝撃を受けました。今まで僕が『NARUTO-ナルト-』にぶつけてきた想いが、そのままひとつの曲として表現されていて、感動して涙が出ました。もう次の映画の主題歌はKANA-BOONさんにお願いするしかないと思い、今回『ダイバー』を書き下ろしていただきました」と、その理由を説明。さらに、完成した楽曲については、「『ダイバー』は多くの人が共感できるであろう、素晴らしい楽曲です。映画のエンディングでこの曲が流れてきたら、僕は絶対にまた泣いちゃいます!」と絶賛している。対するKANA-BOONは、「NARUTO愛ではほかのどのアーティストにも負けない自信があるほど『NARUTO-ナルト-』が大好きなので、オファーを頂いたときは純粋にうれしかったです」と振り返り、「アニメのオープニング曲として『シルエット』を歌わせていただいたときにも大きな達成感があったので、今回はそのハードルを越えるというひとつの大きな挑戦でした」と、今回の楽曲制作へ向けた並々ならぬ思いを吐露。そして、「『ダイバー』というタイトルには、飛び込む、新しいところへ一歩踏み出すという想いを込めています! 自分たちのことも重ね合わせながら、寂しさや悔しさを乗り越えて、前に一歩踏み出していくボルトの姿をひとつの曲として描いています! これ以上の曲はもう書けません!!」と語り、映画主題歌への自信をのぞかせた。同時に、本作のメインキャラクターたちが勢ぞろいした、岸本氏描き下ろしによるメインビジュアルも公開。うずまきナルトとボルト親子はもちろん、うちはサスケとサラダ親子、さらにシカダイ、いのじん、チョウチョウ、ミツキら新世代の仲間たちも登場。背後には、本作で彼らの前に立ちはだかるであろう、強大な敵を予感させるビジュアルになっている。本作の舞台は、七代目火影となったナルトが守る木ノ葉隠れの里。ナルトの息子・ボルトは、ナルトを「クソオヤジ」と忌み嫌い、ことあるごとに反抗してばかり。ナルトの友・サスケはそれを見かね、ボルトの師匠となることを志していく。キャストには、ボルト役の三瓶由布子、サラダ役の菊池こころ、ナルト役の竹内順子、サスケ役の杉山紀彰らが名を連ねている。(C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ(C)劇場版BORUTO製作委員会 2015
2015年06月15日昨年15年の長きに渡る連載が終了した後も、「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO-ナルト-展」が東京でスタート、「週刊少年ジャンプ」では「NARUTO-ナルト-外伝~七代目火影と緋色の花つ月~」の短期集中連載が始まり、まだまだ吹き荒れる“NARUTO旋風”。そしてこの夏、物語は父・ナルトから息子・ボルトへと引き継がれ、『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』が公開される。この度、本作の前売券特典が、原作者・岸本斉史描き下ろしの“彩色墨画扇子”であることが分かった。原作は世界累計発行部数2億部を突破した大ヒットコミック「NARUTO―ナルト―」。昨年12月6日に公開された『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』を皮切りにスタートした“NARUTO新時代開幕プロジェクト”の集大成として公開される本作では、メインキャラクター・ナルト&ヒナタの息子“うずまきボルト”役を三瓶由布子、サスケ&サクラの娘でボルトの同級生“うちはサラダ”役を菊池こころが担当。うずまきナルト役・竹内順子とうちはサスケ役・杉山紀彰の登場も明らかになっており、豪華共演が実現する。岸本氏が初の製作総指揮を務めることでも話題の本作だが、さらに注目を集める豪華な前売券特典として、岸本氏描き下ろしの“彩色墨画扇子”が、全国合計10万名様限定で6月27日(土)より全国の劇場にて発売開の劇場前売券に付くことが決定。デザインは、「NARUTO」シリーズにぴったりの墨画調で、ナルトとボルトが描かれた「うずまきver.」、サスケとサラダが描かれた「うちはver.」の全2種類。躍動感あふれる豪華親子共演姿はファン垂涎の仕上がりだ。BORUTO新時代が巻き起こす“熱い”夏にぴったりの扇子をゲットして、本作の公開に備えたい。『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』は8月7日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月18日長年にわたり「週刊少年ジャンプ」の2大人気作品として活躍した「NARUTO-ナルト-」原作者・岸本斉史と「ONE PIECE」原作者・尾田栄一郎の豪華対談が実現。4月25日(土)から森アーツセンターギャラリーにて開催される 「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO-ナルト-展」で販売される公式ガイドブック「道-MICHI-」の中に収録されることが分かった。昨年、大人気コミックが完結、公開された映画は歴代最高の興行収入19,8億円を突破する大ヒットを記録した「NARUTO-ナルト-」。今夏には、ナルトの息子、ボルトを主人公にした映画『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』が公開されることが決定。原作者・岸本先生自らが、初めて原作・脚本・キャラクターデザインなど全てを統括する製作総指揮を務めることでも注目を集め、今年もまだまだ“ナルト旋風”は止みそうにない。そんな中、4月25日から森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52F)にて「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO-ナルト-展」が開催。数々の名場面が描かれた150点以上の原画や、会場でしか見られないオリジナルのシアター、立体造形など様々な仕掛けが満載の内容となっており、開催前から大きな話題を呼んでいる。今回、発売される公式ガイドブック「道-MICHI-」は全112ページのボリューム!岸本氏と尾田氏の対談は、同い年の2人ならではの穏やかな雰囲気の中行われたそうで、互いをライバルとして意識しあったことや、出会った頃の思い出話などを4時間にわたり熱く語り合ったとか。白熱したトークの内容は全13ページに渡って収録され、「週刊少年ジャンプ」で長く活躍した2人の貴重な対談を収めた、ファン垂涎の一冊となっているようだ。また、公式ガイドブックには、そのほか、展覧会で展示された原画やカラーイラスト、会場写真なども収録され、「週刊少年ジャンプ」22、23合併号(4月27日発売)には抜粋が掲載される予定。発売は5上旬を予定しており、開幕から発売前日までは公式ショップにて予約販売も予定されている。「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO-ナルト-展」は4月25日(土)から森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52F)にて開催。(text:cinemacafe.net)
2015年04月13日昨年、コミックの完結、映画の公開など大きな話題となった岸本斉史が手がける「NARUTO-ナルト-」。父・ナルトから息子・ボルトへと物語は引き継がれ、“NARUTO新時代開幕プロジェクト”として新たな展開に注目が集まっているが、このほどボルトを主人公とした映画『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』の公開日&新ビジュアルが解禁となった。昨年12月に全国公開された映画『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』は歴代最高の興行収入19,8億円(※3月31日時点)を突破する大ヒットを記録。今年に入ってからは、国内公演のみならずワールドツアーも展開する舞台「ライブ・スペクタクル NARUTO-ナルト-」を始め、4月25日の東京を皮切りに開催される「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO-ナルト-展」と、ファン垂涎のプロジェクトが展開。そんなプロジェクトの集大成となるのが今回、8月7日(金)に公開されることが決定した映画『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』だ。本作は原作者・岸本先生自らが、初めて原作・脚本・キャラクターデザインなど全てを統括する製作総指揮を務めることとなる。さらに、岸本先生描き下ろしのティザービジュアルも公開。「ダッセェな、火影(クソオヤジ)」という意味深なコピーに加え、幼き日のナルトにそっくりな、息子・ボルトの反抗的な表情が印象的なビジュアルに仕上がっている。また、本作について岸本先生からはコメントが。<岸本斉史/コメント>「映画『BORUTO』、今回は全てが一から始まる、 初めてのキャラクターばかりになります。それはつまり、原作者である僕の頭の中でしか存在していないという事。『NARUTO』の映画11本目にして初めて脚本を原作者の僕自身が全て書き、キャラクターデザイン案を出し、自分が納得できるまで練り込んだ上にさらに完璧を求めスタッフと練りこんでいきました。連載が終わり、今まで漫画に費やしていた時間を全て映画に注ぎました。本当に僕が作りたかった『NARUTO』映画がここにあります。最後に一言…これ以上のものはもう僕には描けません…」。まさに、“渾身”の一作を作り上げるべく、奮闘中といった様子。今後は、「週刊少年ジャンプ」22・23合併号にて短期集中連載「NARUTO-ナルト-外伝 ~七代目火影と緋色の花つ月~」もスタートとなるが、これからボルトが切り開く“新時代”に一層注目が集まりそうだ。『BORUTO-NARUTO THE MOVIE-』は8月7日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月06日5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「将棋電王戦FINAL」の第4局・村山慈明七段 対 ponanzaの対局が4日、奈良県・薬師寺にて行われた。第4局は、4日20時48分、「第2回将棋電王トーナメント」第2位の将棋ソフト・ponanzaが村山七段を破り、コンピュータ側が2連勝。全5局のうちプロ棋士側が2勝、コンピュータ側が2勝と並び、両陣営勝ち越しをかけて第5局が行われることになる。将棋は、村山七段が相横歩取りと呼ばれる作戦で決戦を挑んだが、ponanzaはこれを拒否して穏やかな流れに持ち込んだ。ponanzaは序盤の駒組みで一歩リードすると、徐々に優位を拡大。劣勢の村山七段は勝負に出たが、ponanzaが冷静に対応して押し切った。手数は97手で、消費時間は村山七段が4時間56分(残り4分)、ponanzaが3時間57分(残り1時間3分)。なおponanzaは、団体戦の「第2回将棋電王戦」「第3回将棋電王戦」「将棋電王戦FINAL」と3大会連続で出場している唯一の将棋ソフトで、3戦全勝となる。終局後の会見で村山七段は「相横歩取りは、練習では激しい将棋になることが多かった。本譜は練習でほとんど指されず、研究していない形になってしまった。いい将棋が指せなくて残念です」と肩を落とし、ponanzaの開発者・山本一成氏は「力が出やすい展開になって、序盤の分かれは悪くないのではと思っていた。両者勝ち越しをかけて第5局を戦うのは初めて。つなげることができたと思う」と語っていた。4月11日まで開催される「将棋電王戦FINAL」は、「第2回将棋電王トーナメント」上位5つのソフトと現役のプロ棋士5人による団体戦で、これまで開催された前3回はすべて総合成績でコンピュータが勝利。今回は「FINAL」と銘打ったとおり、人間対コンピュータの最後の団体戦となり、プロ棋士側は若手中心の対コンピューター適性が高いと思われる棋士で構成されている。持ち時間は人間側、コンピュータ側ともに5時間。プロ棋士側には前回大会同様、対局するソフトが事前提供された。また、対局におけるソフト側の指し手は、デンソーの子会社であるデンソーウェーブの新たなロボットアーム「電王手さん」が導入されている。最終局となる第5局の阿久津主税八段 対 AWAKEの対局は、4月11日東京・将棋会館で行われる。
2015年04月04日4月25日より東京で開幕する「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO-ナルト-展」に先がけ、六本木ヒルズウェストウォーク2F(南側吹抜け)にて展示作品の一部が先行公開されることが明らかになった。3月2日~4日の3日間限定公開となる。「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO-ナルト-展」は、4月25日から東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにて、7月18日から大阪文化館・天保山にて開催される。昨年完結した『NARUTO-ナルト-』の数々の名場面が描かれた原画や、会場でしか見られないオリジナルのシアター映像、立体造形などさまざまな仕掛けを用意。また、東京会場となる六本木ヒルズでは、会期中にヒルズ内飲食店約30店舗が参加するコラボレーションメニューも企画されているという。今回行われる先行展示では、作者・岸本斉史氏直筆の連載時の資料数点が公開され、3月2日~4日の3日間限定公開。各日10:00~20:00で、六本木ヒルズウェストウォーク2Fに展示される。(C)岸本斉史 スコット/集英社
2015年02月23日“ノストラダムスの大予言”で知られる1999年の7月から2か月ほどが過ぎた9月、当時24歳の岸本斉史は「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて「NARUTO-ナルト-」の連載を開始した。参考までに、当時の内閣総理大臣はいまは亡き小渕恵三。甲子園をわかせた“怪物”松坂大輔がプロ野球で初登板を果たし、石原慎太郎が東京都知事に当選し、宇多田ヒカルが累計900万枚を超える大ヒットとなるファーストアルバム「First Love」を発表したのも同じ1999年である。それまで「ジャンプ」を支えてきた人気漫画「るろうに剣心」(和月伸宏)が最終回を迎えたのと同じ号で、のちに全世界で2億部超の大人気漫画となる「NARUTO-ナルト-」は産声を上げた。そこから15年におよんだ連載をふり返ると共に、まもなく公開となる劇場版「THE LAST -NARUTO THE MOVIE-」についても語るロングインタビュー<後編>!【原作の結末に関するネタバレの記載、発言もありますのでご注意ください】15年の歳月で一番つらかった時期は「連載開始当初」。7日間で1話を仕上げる週刊連載の“地獄の”サイクルに体が悲鳴を上げた。「連載が始まったのは嬉しかったけど、体力的にはすごく弱くて毎週、原稿を上げたら熱は出るわ、食べたものは吐くわ…『やっていけるのかな?』という感じ。どんどん体がつらくなって、変な熱が出て病院に行ったら、先生が何かの数値を見ながら『きみ、これ細胞が死んでるよ。とにかく休みなさい』って(苦笑)。『細胞が死んでる』なんて初めて言われて引いたけど、週刊連載なんだから休めるわけない。当時は連載を始めたばかりの新人が休むなんてありえなくて、あるとしたら連載打ち切りだった。でも、さすがに当時の担当が、このままじゃ死ぬと思って少しの間、休載にしてくれたんです。その時はみんな、口に出さないけど『こんな新人に休みやるってどういうことだ?』と思ってたんじゃないかと…。ただ、そこからみんな、ちょっとずつ休みをもらえるようになったので、そういう意味じゃ新たな流れを切り拓いたのかも(笑)。その頃はいまよりも15キロくらい痩せてましたね」。そこから徐々に、週刊連載のリズムを掴み始め、同時に読者の反響からも作品に対する手応えを感じ始める。「2回目に巻頭カラーをもらった時かな?担当が原稿をFAXしながら『嬉しいよ。(読者投票で)1位だから』と言ってたのを覚えてます。僕自身は、投票結果はあまり気にしないようにはしてたんですが、二人三脚で連載を一緒に始めた担当はここまで胃の痛い思いもしてきたんだろうし、彼の嬉しそうな顔を見るのは嬉しかったですね。僕自身もその後、結婚して生活が安定して、体調を崩すことも少なくなりましたね」。15年という歳月の中で社会情勢も大きな変化を遂げた。「NARUTO-ナルト-」の世界は現実の世界情勢を鏡のように映し出しているのでは?という声は以前よりファンの間でも多く聞かれた。五大国の存在や、各国が“尾獣(※巨大な力を持つ魔獣)”を兵器として持っていること。そのバランスを崩そうとする組織「暁」。暴力ではなく対話で解決を試み、相手を理解しようとするナルト。歴史的な因縁などを含め、なるほどと思わされる部分が多々あるが…。「やはり、それ(世界情勢を作品に重ねること)はありますが、重ねすぎるとおかしくなるので、あまり意識し過ぎずにと思ってました。僕はいま、日本に住んでいて、(それぞれの国々の)実際のところは分からないし、ナルトやサスケじゃないですが、相手を知り、互いを知らなければ判断できないところもあると思います。僕は岡山出身で、広島の原爆ドームなどにも足を運びましたし、やはりそれを見ていろいろ思うところはあります。例えばうちの祖父には祖父の言い分、思いがあったのを聞いてるし、でもそれは世代が変わることで変わっていく部分もある。その上でやはり、あまりリアルに重ねすぎずに描いてます」。社会情勢だけではない。時に岸本さん自身の変化もまた作品に反映されていった。岸本さんが原稿を描きながら、感情が高ぶり思わず涙がこぼれたというのが、ナルトが死んだ母と逢い、自身の出生の秘密について知らされるシーン。「ナルトが母親・クシナの愛を知り喜ぶときの顔は、自分で描いてるのに泣きました。そこまでナルトが(両親の愛を知らず、里のものからは厄介者として扱われ)あまりに可哀想だったので。社会情勢だけでなく、僕自身に新しい家族が出来て、子どもが生まれると、作品の中のナルトの気持ちがより一層分かるし、親の立場でナルトを見るようにもなる。最初は何も考えずにナルトを両親のいない設定にしたけど、自分が親になると、親がどれほど子どものことを思っているのか?それを子どもが知らないままでいるのがすごく悔しくて、伝えてやりたくて、そうせずに話を進めるわけにはいかなかった」。本作が「ジャンプ」のバトル漫画の系譜を受け継ぐ王道の作品であったことは間違いないが、その一方で、これまでの少年漫画とは異なる、ある意味で“少年漫画らしからぬ”道を切り拓いたのも事実。先にも少し触れたが、ナルトが中盤以降、単に戦いではなく“対話”と“許し”で平和をもたらそうとする姿もそう。読者からの支持が高い「ペイン編」で、ナルトが師の自来也を殺したペインと対話し、和解するという描き方は「ある意味でタブー(苦笑)。少年漫画では普通はやらないやり方だった」とふり返る。「まず、忍者というものの考え方に関わってくるんですが、『NARUTO-ナルト-』は正規の忍者漫画とは違うんです。オレンジの服着て『オレがナルトだ!』と名乗り上げるんですから(笑)。歌舞伎的な感覚ですね。だから、ここでいう“忍(しのび)”というのは『暗殺をしたり、君主のために命を捧げる』というものではない。僕の中では『全てのものにおいて我慢し、耐え忍ぶ者』として描いてて、それ自体が少年漫画らしくないかもしれないですね。だから、戦いの中で怨念やわだかまりがあっても、いつかは上手くいくと未来を“信じて耐え忍ぶ”忍者を描きたかった。『ペイン編』もやられてやり返すという描き方もできたけど、それじゃ憎しみの連鎖は続く。誰かがそれを断ち切らないといけない。なぜそうなったのかを考え、相手を理解する――そこまで描きたかった。それを少年誌でやるということは大変でしたし、本当に成り立つのか?とすごく悩みもしました」。その“哲学”は壮大な物語の結末にも当然、大きく関わってくることになる。「最後は、サスケとナルトが戦って終わることは決めていた」というが、そこで重要なのがサスケの立ち位置。里やかつての仲間を憎む“敵”としてではなく、ナルトの“親友”として拳を交え、最後には2人の拳が“和解の印”を結ぶ。「最後に2人は戦うけど、仲直りする。そう決めたからには、ナルトはそうやって相手を許せるキャラクターでなくてはいけない。前もって“許し”を経験させるという意味で生まれたのが『ペイン編』でした。そうすると、それ以降もただナルトが敵を倒せばいいというわけじゃなくなった。逆に言うと、バトル漫画なのに“生きている敵”をナルトがバンッと倒すというのが簡単には出来ない。そこで“穢土転生(※詳しくはインタビュー<前編>)”であったり、植物からできた敵が生まれるようになったんです」。結末と言えば、戦いだけでなく、ナルト、サクラ、サスケらの恋の行方も最終回で描かれ、驚きや納得など様々な声が挙がった。まもなく公開の劇場版『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』では、原作の「699話」(忍界大戦の終結、ナルトとサスケの和解)と最終「700話」(その十数年後)の間の空白の時間が描かれる。ストーリー監修を務める岸本さんは「恋愛の映画」と語るが、企画の段階から大切にしてきたというのが、ナルトとサクラのある会話のシーン。「この映画は、あの戦争から2年後の世界を描いてて、言ってしまえばナルトとヒナタがどうやってくっつくに至るかを描いてはいるんですが、別の言い方をすると、初期の頃からずっとサクラのことを『好き』と言い続けてきたナルトとサクラの“訣別の物語”でもある。最終回を読んだ読者の方が抱いた疑問やモヤモヤをここでキッチリと解消し、すっきりしてもらえると思います!」。ずいぶん長くなってしまったが、前後編2回にわたるロングインタビューもこれでおしまい。最後にひとつだけ。「NARUTO-ナルト-」の最終回が掲載された「週刊少年ジャンプ」で、「ONE PIECE」の表紙が、様々な仕掛けが施された“「NARUTO」仕様”とも言える粋な作りになっていることが大きな話題を呼んだ。共に看板漫画として2000年代の「ジャンプ」を引っ張ってきた“盟友”尾田栄一郎からの熱いメッセージを目にした時の感想は?「めっちゃ嬉しかったです。すぐにLINEで尾田さんに『ありがとう!』って伝えました。表紙もそうですが、裏の作者コメントの欄に『タメで友でライバル』とあって、僕自身もそう思いながら『NARUTO-ナルト-』を描き続けてきたので、本当に嬉しかった。『ONE PIECE』?そりゃ意識しますよ。だって『ONE PIECE』ですもん。それ以外、言いようがない(笑)。『ONE PIECE』がなかったら、尾田さんへのライバル意識がなかったら『NARUTO-ナルト-』はここまでにならなかったと思う。だから、僕にとっては『NARUTO-ナルト-』はもちろんですが、『ONE PIECE』も特別な作品なんです」。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:THE LAST NARUTO THE MOVIE 2014年12月6日より全国東宝系にて公開(C) 岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ (C) 劇場版NARUTO製作委員会2014
2014年12月05日スマートフォンやタブレット端末で、社会人向けの大学講座を無料で受講できる大規模公開オンライン講座「gacco(ガッコ)」をご存知だろうか? NTTドコモとNTTナレッジ・スクウェアが共同で提供するサービスで、豊富な講座、豪華な講師陣を用意するほか、修了時には「修了証」も提供される。本稿では、世界中に広がるMOOCプラットフォームの日本版である同サービスの内容を詳しく紹介していく。○山中教授のiPS細胞について講義が受講できる!?2014年の秋、複数の日本人研究者がノーベル賞を同時受賞するという喜ばしいニュースが列島を駆け巡った。2012年に京都大学の山中伸弥教授が「iPS細胞の開発」で"ノーベル生理学・医学賞"を受賞して以来の快挙である。ところで「ノーベル賞を受賞した研究」とは、一体どんな研究だったのだろうか? 興味を抱いた人も多いことだろう。今もし、山中伸弥教授がiPS細胞について講義してくれるとしたら? 学生時代、理科の成績があまり良くなかった筆者でさえ大いに好奇心をそそられる。実はオンライン講座gaccoでは、その山中教授が直々に監修した「よくわかる! iPS細胞」という講座が受講できるのだ。そもそもgaccoとは、どんなサービスなのだろうか?米国では、MOOC(Massive Open Online Coursesの略)と呼ばれる"ウェブ上で誰でも無料で参加可能な教育サービス"が人気を集めており、受講者数はすでに世界で1000万人を超えている。2013年からはスペイン・フランス・中国など各国版のMOOCプラットフォームが続々と立ち上がっている中、MOOCを日本にも普及・推進させるべく、一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)が設立された。NTTドコモ、NTTナレッジ・スクウェアが運営するgaccoは、そのJMOOC公認の教育サービスなのだ。gaccoでは本場米国のMOOCと同様に、オンライン講義を無料で提供し、修了者に対して修了証を発行する。ビジネス、化学、心理学、歴史、統計学、マンガ、服飾など、様々な分野の第一人者が講座を開講している。2014年12月には大阪大学の石黒浩教授による「人とロボットが共生する未来社会」が開講され、2015年1月には京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授の監修による「よくわかる! iPS細胞」が開講される予定だ。受講の流れは、以前マイナビニュースでも紹介している。○米国MOOCに日本の大学も積極参加!ここで米国におけるMOOCに日本の大学が参加している事例をいくつか紹介しておきたい。MOOCの流行が、より身近に感じられることだろう。まずは「(edX)エデックス」だ。こちらは、米ハーバード大学と同マサチューセッツ工科大学の出資により創立され、登録者数は200万人を超える。2013年5月には京都大学が日本の大学として初めて参加した。さらに、2014年2月には東京大学が配信協定を締結。東京大学は、近現代の日本に関する連携講座シリーズ「ビジュアライジング・ジャパン(Visualizing Japan)」を提供、2014年秋より順次提供を開始する予定だ。続いて「Coursera(コーセラ)」。同団体は、スタンフォード大学コンピュータサイエンス教授らによって創立され、登録者数は約270万人、200以上の講義が提供されている。2013年9月には、東京大学が日本で初めてMOOC配信の授業を導入。村山斉氏(カブリ数物連携宇宙研究機構 機構長・特任教授)による「ビッグバンからダークエネルギーまで(From the Big Bang to Dark Energy)」と藤原帰一氏(大学院法学政治学研究科 教授)による「戦争と平和の条件(Conditions of War and Peace)」の2講座を配信した。2014年度は、上記2講座に加えて経済学分野、情報学分野の新規2講座をコーセラで開講する予定としている。***学生時代は「良い成績を取らなくては」というプレッシャーから、勉強を苦痛に感じてしまう人も多い。しかし社会に出てから、趣味として勉強を始めると、これが非常に楽しいものなのだ。国内でも"生涯学習"の取り組みが盛んになってきている。これは「学習することの楽しさ」にあらためて気が付いた社会人が少なくないということの現れだろう。ここ最近のスマートフォン/ タブレット端末の進化、通信インフラの普及により、"オンライン学習"という選択肢が増えた。いつでも何処でも、気軽に勉強できる材料が整ったわけだ。gaccoの取り組みは、こうした時代の需要に呼応したものと言える。ウェブサイトに掲載されている、開講講座の一覧の中に興味の分野を見つけた方は、この機会に満足いくまで学んでみてはいかがだろうか。(執筆:大石はるか)
2014年10月30日