『戦国BASARA』シリーズ10周年を記念したイベント「戦国BASARA10周年祭~十年十色の宴~」が5・6日の2日間、東京国際フォーラムにて開催。豪華声優陣&アーティストによるスペシャル企画が行われたほか、シリーズ最新情報も公開された。イベント開始前のアナウンスは、片倉小十郎(CV:森川智之)、島左近(CV:中村悠一)、柴田勝家(CV:岡本信彦)が担当。マジメに注意事項をアナウンスする一方、左近と勝家が魔王・織田信長役の「若本(若本規夫)ボイス」をまねしてみせ、ファンを盛り上げた。イベント初日に登場した声優陣は、保志総一朗(真田幸村役)、森田成一(前田慶次役)、大川透(徳川家康役)、中村悠一(島左近役)、岡本信彦(柴田勝家役)、森川智之(片倉小十郎役)、三木眞一郎(後藤又兵衛役)、玄田哲章(武田信玄役)、石野竜三(長曾我部元親役)、中原茂(毛利元就役)、速水奨(天海/明智光秀役)の11名。また、T.M.Revolution、石川智晶、m.c.AT、宮崎歩、YOFFY(サイキックラバー)、SOLIDEMOといった戦国BASARAにゆかりのある豪華アーティストも集結し、ステージを盛り上げた。『戦国BASARA』で恒例となった生アテレココーナー「戦国ドラマ絵巻」では、「長曾我部元親 vs 毛利元就」「柴田勝家 vs 島左近」といった熱い対決をはじめ、「片倉小十郎 vs 後藤又兵衛」「前田慶次 vs 毛利元就」「後藤又兵衛 vs 明智光秀」などの異色の対決も飛び出した。特に“殴り愛”を披露した「真田幸村 vs 武田信玄」には、ひと際大きな拍手が送られた。そのほか、シリーズ10周年を振り返るトークコーナーでは、前半・後半に分かれて声優陣が登場し、収録時の裏話や10年で変化した自身の環境を語った。『戦国BASARA 真田幸村伝』コーナーでは、シリーズプロデューサー・小林裕幸氏が登壇し、2016年夏に発売予定のPS3・PS4専用ソフト『戦国BASARA 真田幸村伝』の最新情報が公開された。残念ながら多くの情報は得られなかったが、本作の初プレイ映像が流れ、一から作り直したという幸村と政宗の新アクションを確認できた。また、映像には、幸村と共に戦う父や兄に対してのセリフも登場し、父の昌幸のことを「親父様」、兄の信之のことを「兄上」と呼ぶことが明らかに。新キャラクター・昌幸と信之のお披露目は、4月に発表されるとのことなので、今後に注目していただきたい。そのほか、新たに『戦国BASARA 真田幸村伝』の主題歌は、T.M.Revolutionが担当することが発表された。曲名は「Committed RED」で、発売日は4月6日。昨年12月に発売されたPS Vita用ソフト「機動戦士ガンダム EXTREME VS-FORCE」の主題歌「Inherit the Force -インヘリット・ザ・フォース-」を収録した両A面のタイトルとなっている。最後に小林氏は、開発スタッフや関係者に感謝を述べた後、「あっという間の10年でした。ファンの皆さまあっての『戦国BASARA』。本当にありがとうございます」とあいさつし、イベントは幕を閉じた。(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
2016年03月07日●東京オリンピックを視野に入れた技術が中心NTTは東京都三鷹市にあるNTT武蔵野研究開発センターにおいて、2月18日・19日で「NTT R&Dフォーラム」を開催する。今回、一足先にプレス向けの内覧会が実施されたので、その一部を紹介しよう。○2020年を目指した最新技術を展示NTT R&Dフォーラムは、同社グループで広く研究開発が進められている技術を一堂に会して紹介する年1回のイベントだ。基本的にはグループおよび取引企業向けで、事前の参加登録が必要だが、NTTグループの社員に紹介してもらえれば、一般ユーザーでも参加できる。NTTドコモも単独で秋に、横須賀にある同社のR&Dセンターで技術内覧会を開催するが、それをグループ全体の規模で行うものと思えばいい。今回の展示では2020年、東京オリンピックを視野に入れた技術開発が中心。イベント専用にスマートフォンアプリ(iOS、Android用)が用意されており、「アングルフリー物体検索技術」を使い、展示物をスマートフォンで撮影することで情報にリンクさせる「かざして案内」、スマートフォンの現在位置をBluetoothビーコンで把握して混雑具合をリアルタイムに表示する「混雑マップ」、同様にWi-Fi電波強度を可視化する「Wi-Fi強度マップ」などが利用できる。このほか、会場中央ではプロジェクションマッピングを利用したサイネージによる情報提示や、前述した混雑マップ、Wi-Fi強度マップなどの利用状況を確認出来る「Showcaseコックピット」が展示されている。このほかにもIoTをターゲットにしたり、AIを使った技術の展示が多く行われていた。その中からスマートフォンと関連の深いものに加え、筆者の印象に残ったものをいくつか紹介していこう。○臨場感あふれる映像配信の追求NTTグループでは2020年の東京五輪をめどに、4Kや8Kといった映像配信を、競技場にいるかのような臨場感が味わえる技術紹介も行われていた。プロトコル面から音、映像の撮影法にいたるまでさまざまな技術が展示されている。そしてこれらを「イマーシブテレプレゼンテーション技術 Kirari!」と総称し、「競技空間を丸ごと遠隔地に伝送し、再現する」体感を目指しているという。今でもスポーツ競技やコンサートなどのパブリックビューイングは行われているが、これをより高精度に、臨場感あふれるものとするのが目的。東京オリンピックでは、日本各地でこうした技術を使った観戦ができるのを期待したい。○スマートフォンで手軽な3Dホログラフィック前述した映像配信「Kirari!」のモバイル版として展示されていたのが、スマートフォン向けのホログラフィック表示システム。入り口で配布されていた紙製のキットを組み立て、上にスマートフォンを置くと、箱の中に3DCGのコンテンツが浮き上がる仕組み。構造的にはハーフミラーを使った単純なものだが、コンテンツの表示部を調整することで浮き上がる位置(距離)を制御できる点がポイント。表示する「箱」もかなり安価に作れるため、イベントなどで配布する際のコストも低くおさえられる。技術的にも複雑なことは少ないため、はやく市場に出回ってほしい技術だ。●今後に期待した技術が満載○見たものの名前を教えてくれるポータブル端末パナソニックとの共同開発として展示されていたのが「透明型ディスプレイを搭載したシンプルなポータブル端末によるおもてなしサービス」。展示では透過型の有機ELパネルと、カメラを内蔵した端末から構成されており、透過パネル内に対象を収めると、画像認識でその対象物の名前が表示されるデモを行っていた。これだけならただの「ちょっと変わった端末+画像認識技術」だが、認識技術はNTTが独自に開発したもので、対象物がどんな角度でも表示できる柔軟性がポイント。わずか6箇所の特徴を記録しているだけなので、データ容量が小さく済み、低解像度(展示ではVGA)のカメラでも正確に認識できるという。また端末側もかなりローコストに作成でき、ローエンドスマートフォンよりも安く作れる可能性があるとのことで、観光地でのガイダンス用に加え、博物館などの展示説明用にも役立つだろう。ソフトウェア的にはスマートフォンやポータブルゲーム機のアプリとしても実装できそうで、端末を問わずあちこちで使えるようになれば便利そうだ。○ロボットやIoTをつなぐ「R-env」市場にはさまざまなロボットやIoT機器が増えてきたが、外部から制御できるものでも、制御コマンドの違いやプログラミングの手間などが障害となって、カスタマイズするのは難しかった。こうした機器同士を組み合わせ、ユーザーの行動に対して処理を返すようにすれば単独で使うときよりも複雑な処理を可能にするためのソリューションが「R-env」(レンブ)だ。R-envはウェブブラウザベースで動作する一種のプログラミング環境で、制御のインタフェースを統一し、ほとんどマウス操作だけで条件分けされた反応を返したり、複数の機器が連動する動きを設定できる。R-envとロボットをつなぐAPIはオープンな規格として展開し、多くのメーカーの参加を期待したいとのこと。操作も簡単そうで、さまざまな利用法が考えられる。●ニコ生でも放送中○ドコモの11adの使い方の方向性が固まる今年、ハイエンドスマートフォンに搭載されると見込まれる60GHzのミリ波を使った無線LAN規格「IEEE802.11ad」については、通信速度こそ高速だが、距離が短く障害物などですぐ通信が切れてしまうこともあり、公衆無線LAN的な使い方には向いていない。NTTドコモとしては、電車や飛行機内での販売や、人が集まる区域などでタッチ式のデジタルコンテンツ販売端末に利用する考えだ。NFCやFeliCaと組み合わせることで決済も同時に行える。ダウンロードは350MB程度のムービーが4~5秒と、かなり高速。現時点では9GHz・4ch使える帯域のうち1ch分(2.16GHz)しか使っておらず、2Gbps程度ということだったが、むしろメモリなどがボトルネックになってこれ以上速度を上げるのは難しいだろう。○目の動きで好みがわかる?基礎技術の展示にあったのが、眼球の動きを検出することで「2つ並んだもののうちどちらが好みか」を当てる技術。確率は90%程度ということだったが、試してみたところ見事に言い当てられた。現在は正確性を増すために顔の位置も固定しているが、スマートフォンのカメラでも虹彩のパターンで個人認証ができる時代だ。デバイス側がもう少し進化すれば、スマートフォンでも同様の調査ができるのではないだろうか。やや未来よりの技術だが、大変興味深かった。この他にも多数の展示があってとても紹介しきれないのだが、運良くチケットが手に入り、会場に足を運べる方はぜひ見に行ってみていただきたい。NTTという巨大なグループの持つ底力がうかがえる展示会だ。また、今回発表された内容の一部は、ニコニコ生放送「NTT R&Dフォーラム2016 『想像していた未来』が目の前に!」として18日20時から配信される。会場に行けない方は、こちらで未来の技術を一足早く体験してみてはいかがだろうか。
2016年02月18日My Little Loverが2月14日(日)に大阪・なんばHatch、2月25日(木)東京・COTTON CLUB、4月15日(金)東京・国際フォーラムCでライブ「MY LITTLE LOVER 20th ANNIVERSARY LIVE~acoakko & evergreen~」を開催する。【チケット情報はこちら】同公演はMy Little Loverのデビュー20周年を記念して開催。2月に行われる東京・大阪の公演は、My Little Lover のakkoセルフプロデュースによるアコースティックライブ“acoakko”形式で行われる。また、4月の公演は、1995年発表の1stアルバム『evergreen』と、最新アルバム『re:evergreen』の収録曲が、小林武史が率いるフルバンドによって完全再現される。アコースティックライブについてakkoは「acoakkoライブがスタートしたのは2007年。私の声の質、倍音の響きなどをより効果的に使うために、ギターとキーボード、そして私だけの3人という編成にこだわり続けました。本当に素晴らしいミュージシャンに恵まれて、さまざまな実験をしつつ、ずっと進化し続けてこれたこと、今まで観に来て下さったみなさま、そして関わって下さったミュージシャン、スタッフのみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。私にとってものすごく大切にしてきたacoakkoライブ、来年はacoakko10周年となります。マイラバ20周年も嬉しいけど、acoakkoの10周年は違う意味で本当に嬉しいです。でも、まだまだ実験したいことがたくさんあります!今回は新曲がたくさんあります!素敵な生ピアノも弾いちゃいます!(私じゃないけど!笑)ずっと観に来て下さっているみなさま、時々来て下さっているみなさま、そして新たに興味を持ってくれているみなさま、今年はacoakkoにとってのpre-anniversaryのお祝いをしつつ、いつも通り私らしく、気持ちのいい時間を一緒に作っていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します!」とコメントを寄せている。2月14日(日)大阪公演のチケットは発売中。また、4月15日(金)東京・東京国際フォーラムホールC公演のチケット一般発売に先駆けて、先行抽選プレリザーブを実施。受付は2月4日(木)午前11時から11日(木・祝)午後11時59分まで。■「MY LITTLE LOVER 20th ANNIVERSARY LIVE~acoakko & evergreen~」【acoakko LIVE】2月14日(日)なんばHatch(大阪府)2月25日(木)COTTON CLUB(東京都)【evergreen LIVE】4月15日(金)東京国際フォーラムホールC(東京都)
2016年02月04日早稲田大学は1月26日、産学主体の「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス・フォーラム(ERABF)」を設置し、第1回会合を開催した。「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス」とは、地理的に分散して存在する再生可能エネルギー、蓄電池、需要家などのエネルギー・リソースを、通信技術により集約、ひとつのエネルギー・リソースとして機能させ、電力系統への貢献など新たな価値を創出することで展開するビジネスのことを指す。同フォーラムは、同ビジネスを推進していく合意形成の場として、電力会社、ガス会社、電機メーカー、自動車メーカー、アグリゲーター、住宅・デベロッパー、通信会社など、各業界を代表する44の企業が参加。また、オブザーバとして経済産業省 省エネルギー・新エネルギー部長らも参加する予定となっている。同フォーラムの座長は、早稲田大学 スマート社会技術融合研究機構(ACROSS)の機構長林泰弘 理工学術院教授が務める。林教授は会合の冒頭で「我が国においては、電力・ガスといったエネルギーシステムについての制度改革が進行している一方で、太陽光発電、蓄電池、電気自動車、燃料電池といった分散型のエネルギーリソースが導入されてきている。こういった需要家側のエネルギーリソースを、IoT等の利活用によってビジネスとして社会に循環させていく必要がある」と同フォーラム設立の背景を述べたうえで、「ビジネスの創出には共通領域と競争領域がある。そういったなかで、大学として中立的な立ち位置で共通領域を含めたビジョンを産学で共有していきたい」と、同フォーラムの意義について語った。今後は、経済産業省に設置される「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス検討会」と連携しつつ、改革2020プロジェクトとして東京オリンピックの際にショーケース化することを目指し、会合を年1~2回程度開催していく予定となっている。
2016年01月26日「第28回東京国際映画祭」でワールドプレミア上映され、大きな話題を呼んだ『下衆の愛』。この度、今月27日(水)より開催される「第45回ロッテルダム国際映画祭」に本作の正式出品が決定し、映画監督の園子温からのコメントが到着した。映画監督のテツオは40歳を目前にしながらも夢を諦めきれないパラサイトニート。映画祭での受賞経歴が唯一の自慢。監督とは名ばかりで、女優を自宅に連れ込む自堕落な毎日を送っていた。しかしある日、才能あふれる新人女優・ミナミとの出会いにより新たな希望が生まれ、新作映画の実現に奔走する。「裸と動物」にこだわる団塊世代のプロデューサー貴田や、枕営業に全てをかける売れない女優・響子、自らのハメ撮りで生計を立てる助監督のマモルなど、映画界の底辺に巣くう仲間たちと最後の賭けに出ようとする――。どん底のインディーズ映画業界を舞台にした本作。40歳を目前に夢を追い続けるパラサイトニートのゲス監督役を『ゴールデンスランバー』の渋川清彦が演じ、ヒロインの才能溢れる新人女優役に『図書館戦争THE LAST MISSION』に出演し注目を集めた岡野真也、ゲスプロデューサー役を園子温作品でもおなじみのでんでんが演じている。また、『きみはいい子』『恋人たち』の内田慈をはじめ、木下ほうか、津田寛治、忍成修吾ら個性豊かな俳優陣が脇を固め、監督を『グレイトフルデッド』『家族ごっこ』の内田英治が務めている。今回正式出品されることとなった「ロッテルダム国際映画祭」は、オランダ・ロッテルダムにて毎年1月下旬から開催され、「カンヌ国際映画祭」や「ベルリン国際映画祭」と並んで重要視されている国際映画祭。今年も現地時間1月27日(水)~2月7日(日)にかけて開催され、内田監督とプロデューサーのアダムがレッドカーペットに登場し、上映後ゲストとして壇上する予定だ。また今回の正式出品について内田監督は「下衆、屑、滓どもの愛と夢のお話。こんなゲス映画がなぜか伝統あるロッテルダム国際映画祭に選出された。びっくり」と驚きを語った。そして今回レッドカーペットに登場する2人と親交の深い園子温監督も「映画は地獄だ!ビターで切なく哀しくて。でもあっけらかんと明るい映画!必見だ!」と個性あふれるコメントを寄せている。昨年は三池崇史監督の『神さまの言うとおり』や、三澤拓哉監督の『3泊4日、5時の鐘』、塚本晋也監督の『野火』などが正式出品された本映画祭。世界が本作へどんな反応を示すのか、大きな注目を集めそう。『下衆の愛』は4月2日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2016年01月26日日本とトルコの友好125周年を記念し、両国が合作した歴史スペクタクル『海難1890』のワールドプレミアが12月1日に、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、内野聖陽、ケナン・エジェ、忽那汐里、アリジャン・ユジェソイ、田中光敏監督が会見に臨んだ。その他の画像1890年9月に和歌山県沖で発生し、その後の両国の友好関係の礎となったエルトゥールル号遭難事件を題材にした本作。内野は乗組員の治療に奮闘する医師を演じており、「日本とトルコの人々の思いが凝縮された作品」と強い手応えを示し、「当時は、救援のための物資も技術もない時代。それでも異国の人々を助けたのは、『物はなくても、心はある』という気持ちがあったからこそ。そこに一番、胸を打たれましたね」と感慨しきりだ。映画は1890年の海難事故に加えて、イラン・イラク戦争下の1985年で起こったテヘラン在留邦人の救出劇を描き、忽那がヒロインとしてふたつの時代に生きる女性を1人2役で演じた。「日本とトルコの友好は、一世紀を超える歴史的な背景がなければ、続かなかったはず」としみじみ語り、「この映画を通して、日本の皆さんにトルコに興味を持ってもらえれば」と期待を寄せた。11月13日(現地時間)には、トルコ・イスタンブールのユルドゥズ宮殿で特別上映され、日本の安倍晋三首相とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が一緒に鑑賞。上映会にはエジェと田中監督が同席し、「両国の歴史にとって、とても重要な日になり、大変光栄。映画を通して、文化や宗教、言語の違いを超えて、誰もがひとりの人間なのだと気づくはず」(エジェ)、「国のトップに映画を見てもらえるのは光栄なこと。平和のメッセージが世界に伝われば」(田中監督)と語った。また、ユジェソイにとっては、今回が初来日だといい「日の昇る日本、月の昇るトルコ…。互いの距離は遠いですが、心は近く、強いつながりと友情がある」とこちらも感無量の面持ちだった。『海難1890』12月5日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年12月01日NECは11月12、13日の両日、東京・有楽町の東京国際フォーラムにおいて、プライベトーイベント「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO2015」を開催。展示ブースでは、同社の顔認証技術を活かした最新ソリューションを展示した。○「群衆行動解析技術」同社では、11月2日にキヤノンマーケティングジャパンと共同で提供する「大規模集客施設運用支援ソリューション」を発表したが、このソリューションはカメラで撮影した映像を、NECの顔認証技術を用いて人を確認。群衆映像から混雑状況や異変を検知する「群衆行動解析技術」などを組み合わせて混雑状況を可視化する。イベント会場では、この「群衆行動解析技術」をデモ。この技術を使えば、事件や事故の早期発見や対処が可能になるという。予測は30分先まで10万人の人の流れを予測。人の移動能力に応じた目的地までの最適な経路を1分以内に算出することが可能だという。防犯目的以外にも、施設全体の来場者の混雑状況や流れを分析することにも利用できるという。「群衆行動解析技術」の例として会場で展示されていたのが「まちなか電子案内板」だ。平常時は観光案内や広告宣伝に利用し、災害時には群集を安全に誘導に利用することを想定。冠水センサ、道路の冠水の監視、無人用電子スタンプ、湿度、温度、気圧などの気象関係センサ、無線Wi-Fiスポットなどの機能も搭載する。○「時空間データ横断プロファイリング」NECでは、11月11日に複数の場所で撮影された長時間の映像データから、特定のパターン(時間・場所・動作)で出現する人物を高速に分類・検索する技術「時空間データ横断プロファイリング」を開発したと発表したが、展示会場ではこの機能のデモも行っていた。この技術は、顔が類似しており同一人物と見なせる出現パターンを分類し、出現時間・場所・回数等での検索を行う。例えば、カメラ映像中の「同じ場所で頻繁に出現する人物」や「複数の場所に現れた人物」を発見し、防犯や犯罪捜査など、従来人手ではできなかった新たな知見や気づきを見出すことが可能だという。検索対象を類似したグループ内に限定することで、カメラ映像中ののべ100万件の顔データを解析し、同じ場所に長時間・頻繁に現れる人物の検索・抽出を10秒と短時間で実現したという。基本的に犯罪予防用途で、街、駅、施設などの安心・安全を実現したい自治体などがターゲットだという。○予測型意思決定最適化技術顔認証には関係ないが、同社が11月2日に発表した「予測型意思決定最適化技術」も展示。この技術は、同社が開発したビッグデータに混在する多数の規則性を発見する「異種混合学習技術」などを用いた予測結果に基づき、従来は人間が行っていた戦略や計画の立案といったより高度な判断をソフトウェアで実現するもの。「予測の外れ方」(予測誤差)のパターンを独自のアルゴリズムで分析し、リスクが低く、安定して高い効果が出る計画を算出することを目的にする。使用例としては、売上予測に基づく価格戦略(競争力のある店舗を実現)、部品需要予測に基づく在庫・物流計画(無駄のない物流)などがあるという。
2015年11月13日5年に1度の「Canon EXPO」が11月4日、東京国際フォーラムで開幕した。4回目となる「Canon EXPO 2015 Tokyo」では、"2020年の東京"をテーマに、映像文化の発展、ビジネス革新の支援など、キヤノンが描く"未来像"が展開された。「2020年の東京は、『人の想いを実現するビジネス』で溢れる街」と題し、オフィスや医療現場、観光地などさまざまな場面で活用されるキヤノンのソリューションが紹介された。○ネットワークカメラで観光支援キヤノンは5月に、ネットワークカメラの世界シェアトップであるアクシスを子会社化するなど、現在ネットワークカメラに注力している。これまでネットワークカメラというと、防犯・監視目的で利用される印象が強いが、同社が描く2020年の東京ではそれ以外の目的でのさまざまな使われ方が考えられている。例えば、同社のネットワークカメラ技術と、富士通のクラウド・Webアプリケーション技術による「観光支援ソリューション」がそうだ。観光地にネットワークカメラを設置することによって、観光客は観光ルートのプランニングやシミュレーション、観光地の混雑状況の把握などができるようになる。このアプリケーションは観光客向けのソリューションとなっているが、観光施設側に対しては、施設内の混雑状況を可視化し、リアルタイムに状況把握することができるソリューションが用意されている。○2020年のオフィス「臨場感あるコラボレーション可能な次世代オフィス」として、海外など離れた場所にいる人と、その場にいるような感覚で状況共有・意思確認が行えるソリューションも展開されていた。このコラボレーションシステムでは、ドキュメントを共有したり、書き込みを行うことも可能となっている。会場では、デザイン企画の打ち合わせをシチュエーションにデモが行われた。キヤノンは、従来の会議システムなどと比べて、よりクリエーティビティの高い課題解決を行っていくことができるものとしている。○カメラ・プロジェクタ・センサーを一体化した「Versatile」カメラ・プロジェクタ・センサーが一体化された「Versatile(仮)」というプロダクトが、さまざまな使用用途で紹介されていた。デスクの上に同プロダクトを設置し、デスク上に投影される画面の該当箇所に診察券やSuicaなどのICカードを置くことで、情報が読み取られるような仕組みとなっている。さらに投影される表示に従って指で選択していくことによって、診察時の問診票の記載や会社の交通費申請時の手入力を省くことが可能となる。カメラも内蔵されているため、例えば病院の受付時などに、服用している薬を置くだけで、撮影してデータ化することが可能となる。領収書の情報を読み取ることも可能なため、オフィスにおける交通費や経費精算の場面でも活用することができる。2020年まであと5年。東京はどのような街になっているのだろうか。
2015年11月05日「第28回東京国際映画祭」が10月31日(土)に閉幕を迎え、クロージング作品『起終点駅 ターミナル』の佐藤浩市、本田翼、尾野真千子、篠原哲雄監督がクロージングセレモニーの最後に舞台挨拶に臨んだ。直木賞作家・桜木紫乃の小説の映画化で、法では償えない“罪”を背負い、自らに罰を課した男と、そんな彼に人生を変えられた2人の女のドラマが、雪深い北の街で紡ぎ出される。グランプリの結果発表を含む授賞式直後の登壇となったが、佐藤さんは「おめでとうございます」と受賞者たちを祝福。自身、東京国際映画祭への参加は6回目となり、特に第18回東京国際映画祭に『雪に願うこと』で参加した際は、作品は最高賞のグランプリを含む4冠に輝き、自らも最優秀主演男優賞を受賞した。佐藤さんは改めて映画祭への参加について「参加するたびに映画祭が華やかになっていくのを感じます。映画が話題の中心にあり、その輪が大きくなっていくことほど嬉しいことはありません。今回、日本映画らしい映画を持ってこれて、光栄に思います」と語った。佐藤さん演じる完治によって、人生を大きく左右される女性を演じた本田さんと尾野さん。佐藤さんとの共演について本田さんは「ほとんど2人での芝居で毎日緊張しましたが、浩市さんの仕事への姿勢を目の前で見られて充実の日々でした」と述懐。尾野さんは「映画と同じように、人生を変えていただいたのではないかと思います(笑)」と意味深に(?)語っていた。また、完治という男性についての個人的な見解を尋ねると本田さんは「静かに物事を捉え、ただひとつ、料理に熱中してますが、ひとつのことに集中する姿はステキです」と語る。尾野さんは「ひとりの人を長く想う、そういう男性が世の中には多いのではないでしょうか?私の周りには多いです」とニッコリ。演じた佐藤さん自身は会場を見渡し「ここにいる男性の全員が、男の愚かさ、優しさのはき違えがどういうところにあるか、(本作を見て)分かってもらえると思います」と“男”の目線で語っていた。篠原監督は海外のメディア、映画人を含め、これから映画を見る観客へのメッセージを求められ「人はもう一度、生き直すことができるということをしみじみと描いたつもりです」と呼びかけた。『起終点駅 ターミナル』は年11月7日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月01日第28回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが31日、東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、今年新設された"ARIGATO(ありがとう)賞"を受賞した女優の樹木希林、広瀬すず、俳優のリリー・フランキー、アニメーション映画監督の細田守監督、レベルファイブの日野晃博社長が表彰された。"ARIGATO(ありがとう)賞"は、映画界に貢献している人たちに「ありがとう」の意を伝える賞。トロフィーを受け取った広瀬は「日本でこのような賞をもらうのは初めてなので、少し気恥ずかしい」と照れつつ、「この恩を…支えてくださったたくさんの方に感謝の気持ちを込めて、一生懸命頑張りたい」と飛躍を誓った。樹木は「昨日、高齢者のための免許証取得の事前の講習会に、3時間行って参りました。年をとるということは大変なことだと思います」と笑わせ、「にも関わらず、人さまから『ありがとう』などと言ってもらえる…いえいえ、こちらこそありがとうございます!」と感謝。リリー・フランキーは「映画の世界から『ありがとう』と言われるほど、樹木さんのように長く貢献したわけでもなく、なぜ僕がいただけたのかわからない」と謙遜し、「どっちかというと、広瀬すず枠としてさわやかな風を吹かせたと思っています」と笑いを誘った。また、細田監督は「いつもスタッフやキャストに『この作品に参加してくれてありがとう』、『いい絵を描いてくれてありがとう』などと言っていますが、本日は『ありがとう』と逆に声をかけられた感じがします」と喜び、日野社長は「映画業界でいただけるような賞をいただくというのは光栄なこと。これからも家族みんなで楽しめるものを作り続けるということを心がけてやっていきたい。映画も作り、いろんなコンテンツをやっていきたい」と語った。なお、樹木は長年にわたり数々の映画に出演してきた功績をたたえられ、広瀬は今後の映画界になくてはならない存在になるという期待を込めて選出、リリー・フランキーはさまざまなジャンルでの活躍や話題作に多数出演していることから選ばれた。そして、細田守監督は『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』などの大ヒットアニメ映画を生み出した功績を評価され、レベルファイブの日野社長は『妖怪ウォッチ』シリーズの劇場版で映画界に一大旋風を巻き起こしたとして選出された。
2015年10月31日「第28回東京国際映画祭」が10月31日(土)に閉幕し、最高賞「東京グランプリ」は実在の女医を題材にしたブラジル映画『ニーゼ』が受賞し、同作主演のグロリア・ピレスは最優秀女優賞にも輝いた。日本から出品された3作品は、いずれも受賞はならなかった。『ニーゼ』はブラジルで、精神病院に着任し、ショック療法が正しいとされていた時代にユングの理論を実践し、芸術療法を含む画期的な治療を導入しようと男社会の熱い壁に立ち向かっていった実在の女医ニーゼの姿を描いている。先にグロリア・ピレスの最優秀女優賞受賞が発表されたが、審査員を務めたスザンヌ・ビアによると「評議はわずか5分だった」とのこと。グロリア本人は欠席のため、ホベルト・ベリネール監督が代理でトロフィーを受け取り「彼女は女優としてはもちろん、ひとりの人間として素晴らしい」と称賛を送った。審査委員長のブライアン・シンガーによって発表される最高賞「東京グランプリ」の発表でも『ニーゼ』の名が読み上げられ、見事に2冠を達成。ブライアン・シンガーは「ファンタジーであれ実話であれ、観客にとって『これは本当だ』と思わせられることが映画にとっては大事なことです。この映画はその要素を満たしており、寂しさがあり、ユーモアがあり、そして勝利が描かれていました」と語り、最終的に満場一致での受賞であったと明かした。再び壇上に上がったベリネール監督は「この映画が完成するまでには長いプロセスと苦労がありました。私の人生の13年を費やしました。主人公のニーゼは非常に重要な人物であり、偉大な革命家でありますが、彼女を知っている人は多くはなく、その存在を世に紹介するのが、この映画を監督する私の責任でもありました。5~6か月を実際に精神を患った患者たちと過ごし、彼らはこの映画のスタッフとなりキャストとなってくれました。そして彼らの存在は我々の人生をも変えました」とここまでの道のりを振り返ると共に感謝の言葉を口にした。コンペティション部門のこの他の賞では、最優秀男優賞を戦後にデンマークに残った地雷除去を敗残のドイツの少年兵が行った実話を元にした『地雷と少年兵』のローラン・モラーとルイス・ホフマンの2人が揃って受賞(※受賞者は欠席)。芸術貢献賞は、ひと足先に両親がバカンスに行き、留守番を任された姉弟の身に起こる思わぬ事態を描いた『家族の映画』に輝いた。最優秀監督賞は、厳しい自然の中で生きる家族のドラマを描いた『カランダールの雪』のムスタファ・カラ監督が受賞。なお、この『カランダールの雪』は、映画祭のスポンサーでもあるWOWOWの視聴者が選ぶ「WOWOW賞」にも選出された。また、フランスのコメディアンであるケイロンが監督、脚本、主演を務め、アラブ世界からのフランスへと渡ったッ自らの父親の姿を題材に紡いだ『スリー・オブ・アス』が審査員特別賞を受賞。会期中に劇場に足を運び、コンペティション部門作品を見た観客の投票で決定する「観客賞」は、イタリアのヒューマン・コメディ『神の思し召し』に授けられた。コンペティション部門外の作品では、インディペンデント系の日本映画を上映する「日本映画スプラッシュ」部門では、小路紘史監督の長編初監督作品『ケンとカズ』が作品賞を受賞した。日本からコンペティション部門に出品された『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』『FOUJITA』『さようなら』の3作品は残念ながら受賞はならなかった。【受賞一覧】<コンペティション部門>東京グランプリ:『ニーゼ』(ホベルト・ベリネール監督)審査員特別賞:『スリー・オブ・アス』(ケイロン監督)最優秀監督賞:ムスタファ・カラ監督(『カランダールの雪』)最優秀女優賞:グロリア・ピレス(『ニーゼ』)最優秀男優賞:ローラン・モラー&ルイス・ホフマン(『地雷と少年兵』)最優秀芸術貢献賞:『家族の映画』(オルモ・オメルズ監督)観客賞:『神様の思し召し』(エドアルド・ファルコーネ監督)WOWOW賞:『カランダールの雪』<日本映画スプラッシュ部門>作品賞:『ケンとカズ』小路紘史監督<アジアの未来部門>作品賞:『孤島の葬列』(タイ/ピムパカー・トーウィラ監督)国際交流基金アジアセンター特別賞:『告別』(中国/デグナー監督)(text:cinemacafe.net)
2015年10月31日第28回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが31日、東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、最高賞である東京グランプリにブラジル映画の『ニーゼ』が輝いた。東京グランプリの発表は、審査委員長を務めたブライアン・シンガー監督が担当。「作品がファンタジーであろうと実話に基づくものであろうと、見た観客が本当だと思うことがとても大事。今回のこの作品はその要素が全部含まれた」と説明した後、『ニーゼ』と発表した。『ニーゼ』は、リオデジャネイロ郊外の精神病院に着任した女医ニーゼ・ダ・シルヴェイラの苦闘を描いた実話。ステージに登壇し、トロフィーや表彰状、麒麟像を受け取ったホベルト・ベリネール監督は「13年間をこの映画にささげてきました。脚本を書き直し書き直し作りました」と明かし、「ニーゼ・ダ・シルヴェイラは非常に重要な人物で偉大な革命家ですが、彼女を知っている人は少ない。彼女を世界に紹介したいという気持ちが強かったので、これだけ長い時間がかかってしまいました」と語った。また、「病院の精神科の患者たちと5、6カ月一緒に過ごし、彼らは撮影にも参加し、スタッフにもなりキャストの一員にもなった。その体験が私たちの人生を変えました」と話し「それは映画の中に全部出ています。見ていただけたら、いろいろ感じとっていただけると思います」と自信。再び「サンキュー!」とトロフィーを掲げて喜ぶ監督に、大きな拍手が送られた。なお、最優秀女優賞も『ニーゼ』のグロリア・ピレスが受賞し、二冠を達成した。すべての賞の発表後、ブライアン・シンガー監督は「グランプリに『ニーゼ』が満場一致で決まったことは個人的にうれしかった。実は身体障害者の子供、精神にも異常のある子供たちのバスドライバーをした経験があり、そういう意味でも心を打つ作品になった」と感慨深げにコメント。「最終的に和やかに最終決断を下すまでは、かなりいろんな意見がありました」と選考過程を振り返り、「みんなと一緒に映画を見て、ランチを共にし、この舞台でこの友人たちとすばらしい仕事ができた」と達成感に満ちた表情を見せた。今年のコンペティション部門には、86の国と地域の応募の中から選ばれた16作品が参加。日本からは、竹内結子主演『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』、オダギリジョー主演『FOUJITA』、ブライアリー・ロング主演『さようなら』の3作品がノミネートされていたが、受賞はならなかった。第28回東京国際映画祭 受賞作品・受賞者【コンペティション部門】東京グランプリ:『ニーゼ』審査員特別賞:『スリー・オブ・アス』最優秀監督賞:ムスタファ・カラ(『カランダールの雪』)最優秀女優賞:グロリア・ピレス(『ニーゼ』)最優秀男優賞:ローラン・モラー/ルイス・ホフマン(『地雷と少年兵』)最優秀芸術貢献賞:『家族の映画』観客賞:『神様の思し召し』WOWOW賞:『カランダールの雪』【アジアの未来】作品賞:『孤島の葬列』国際交流基金アジアセンター 特別賞:『告別』【日本映画スプラッシュ】作品賞:『ケンとカズ』【ARIGATO(ありがとう)賞】樹木希林、広瀬すず、リリー・フランキー、細田守、日野晃博【SAMURAI(サムライ)賞】山田洋次監督、ジョン・ウー監督
2015年10月31日第28回東京国際映画祭の最終日となった31日、コンペティション観客賞が発表され、イタリアのコメディ映画『神様の思し召し』が受賞。東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて授賞式が行われ、エドアルド・ファルコーネ監督が登壇した。コンペティション出品作品の中から、観客の投票によって決定する観客賞。このたび、クロージングセレモニーに先駆けて同賞の授賞式が行われ、エドアルド・ファルコーネが監督を務めたイタリアのコメディ映画『神様の思し召し』が選ばれた。トロフィーや花束、賞金、そしてハッピを贈られたエドアルド・ファルコーネ監督は「とてもうれしい。この映画を気に入ってもらえてうれしい」と感激。「人生の中でとてもうれしい時を過ごしています」と喜んだ。『神様の思し召し』は、腕はピカイチだが、自信過剰で傲慢な外科医の物語。ある日、医大に通う息子に意外な告白をされたことで、彼の人生観に狂いが生じてくるというストーリーで、巧みな展開に笑わされ、また、人間の心の奥深さに感動する大人のコメディドラマだ。なお、今年のコンペティション部門ノミネート作品は、86の国と地域の応募の中から選ばれた16作品で、日本からは竹内結子主演『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』、オダギリジョー主演『FOUJITA』、ブライアリー・ロング主演『さようなら』の3作品が参加。いよいよ本日、グランプリが決定する。
2015年10月31日東京都・六本木の森美術館は、六本木ヒルズ展望台スカイギャラリー(六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内)にて、国際的な建築設計組織フォスター+パートナーズが手がけたプロジェクトを紹介する「フォスター+パートナーズ展 : 都市と建築のイノベーション」を開催する。会期は2016年1月1日~2月14日。開館時間は10:00~22:00。入館料は一般1,800円、高校・大学生1,200円、4歳~中学生600円、65歳以上1,500円。同展は、建築家ノーマン・フォスターによって1967年に設立された、フォスター+(アンド)パートナーズを代表するおよそ50のプロジェクトを模型、映像、CG、家具、プロダクト、図面、スケッチなどの資料を通して、その半世紀に及ぶ設計活動を総合的に紹介するもの。フォスター+パートナーズは、世界45カ国で300のプロジェクトを遂行、日本の国宝建築に相当する英国保護登録建築物最上級グレード1の指定等の実績を誇る国際的な建築設計組織。フォスター+パートナーズは、ガーキン(ピクルスにするキュウリ)の愛称でロンドン市民に親しまれている《スイス・リ本社ビル》、東西ドイツ統合の象徴としてベルリン観光のメッカとなった《ドイツ連邦議会新議事堂、ライヒスターク》など、それぞれの都市を訪れたことがある人なら一度は目にしたことがある現代建築史上の名作を生み出しており、同展では最先端技術を駆使しながら、伝統的建造物の歴史的な背景や地域の環境に配慮し、再生する独自のアプローチとメソッドが紹介される。さらに、サスティナブル建築としてのアップル新社屋《アップル・キャンパス2》、月面の砂を素材に3Dプリンターで制作する月面住宅など、近未来の都市と建築を予感させるプロジェクトも紹介される。そのほか、1930年代から地球規模の環境問題の提起と提案を行い、今なお建築家やアーティストに多大な影響を与えている工学者で思想家のリチャード・バックミンスター・フラーとフォスター+パートナーズが、1971年からフラーが亡くなる1983年までの12年間協働したプロジェクトなどがフォスター建築の原点として紹介されるということだ。また、関連プログラムとして、トークセッション「都市と建築のイノベーション」が開催される。セインズベリーセンター、香港上海銀行などフォスター+パートナーズの初期の代表作を担当し、現在、デザイン部門の指揮を執るデヴィッド・ネルソン、および80年代から「テクノロジーを駆使したサスティナブル建築」という視点で、フォスター建築を読み解いてきた難波和彦により、都市と建築の未来が語られる内容となっている。開催日時は2016年1月17日14:00~16:00。料金は1,000円、要予約。申込は森美術館Webサイトより。また、専門家がそれぞれの視点でフォスター展を紹介するギャラリートークが開催される。開催は全3回。トニー・三木(フォスター+パートナーズ パートナー)による「初期から最新プロジェクトまで(2016年1月16日14:00~15:00)」、今村創平(建築家、千葉工業大学建築都市環境学科准教授)による「フォスターとイギリス現代建築の系譜(2016年1月28日19:00~20:00)」、小見山陽介(建築家)による「フォスター建築にみるバックミンスター・フラーの影響(2016年2月4日19:00~20:00)」。申込不要で参加無料だが、展覧会チケットが必要となる。そのほか、デザイナーユニット・ひかりうんそうによる構造体をテーマにした子供向けのワークショップ「こどもけんちくワークショップ」が開催される。日用品のストローとゼムクリップをつかって、基本となる正三角すいをつくり、工夫しながら重ねて高い建物を作る内容となっている。開催日時は2016年1月24日10:00~12:30。参加対象者は小学3年生~小学6年生。参加費500円、参加に際しては森美術館Webサイトより予約が必要となる。
2015年10月30日第28回東京国際映画祭の特別招待作品『エベレスト3D』と、岡田准一が主演する来年公開の『エヴェレスト 神々の山嶺』の2作品が10月25日(日)、都内で合同記者会見を行い、各スタッフと関係者が一堂に会した。ヒマラヤ山脈に位置する世界最高峰・エベレストで繰り広げられた実話を基に映画化した『エベレスト3D』からは、バルダザール・コルマウクル監督と、唯一の日本人キャストとして実在の女性登山家を演じた女優・森尚子が出席した。ネパールで過酷な高地ロケが敢行され、「クルーが高山病の症状や体調不良を訴えるなか、出演者自らが重い荷物を背負って現場に向かった。限界に挑む毎日でしたが、こうして皆が無事に戻ってこられたのが何よりうれしい」(コルマウクル監督)、「まつ毛も髪の毛も凍りましたね。監督は人間と自然の戦いにこだわっていて、私たちにも常にacting(演技)ではなく、reaction(反応)しろと言っていました」(森さん)とふり返った。片や、岡田准一、阿部寛、尾野真千子という豪華キャストが出演する『エヴェレスト 神々の山嶺』からは、製作代表を手がける角川歴彦氏、平山秀幸監督、原作者の夢枕獏氏が出席し、同作を国際舞台でアピールした。今年3月にネパールでのロケを行った直後、同地で震災が起こり、「映画化にはエベレストに匹敵する壁があったが、現地の皆さんに支えられた。来年3月の日本公開を前に、ネパールの皆さんにご覧いただく機会を作れれば」(角川氏)、「震災が起こったのがちょうど半年前。現地スタッフやコーディネーターの方々に支えられたおかげで、僕らも仕事できた」(平山監督)と感謝とエールを送り、マダン クマール バッタライ特命全権大使(在日本ネパール国大使)に義援金を手渡した。また、夢枕氏は「何度も映像化のオファーがあったが、やはり現地ロケ抜きには成立せず、何度も頓挫した」と明かし、「今回は、皆さんの本気度が映画化を実現させた」と感慨しきり。「いまは感謝でいっぱいで、原作を書いて良かったという思い。一観客として完成が楽しみ」と期待を示した。第28回東京国際映画祭は10月31日(土)まで、メイン会場となる六本木ヒルズをはじめ、TOHOシネマズ新宿などで開催。『エベレスト3D』は11月6日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。『エヴェレスト 神々の山嶺』は2016年3月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エベレスト 3D 2015年11月6日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開(C) Universal Pictures
2015年10月25日第28回東京国際映画祭(TIFF)が22日に開幕し、東京・六本木ヒルズアリーナで行われたレッドカーペットに『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』(2016年1月30日公開)で主演を務めた女優の竹内結子と橋本愛、中村義洋監督が登場した。本作は、TIFFに3作品ノミネートされている"コンペティション"部門の1作品。第20回TIFFのオープニング作品『ミッドナイトイーグル』(2007年)以来、8年ぶりの参加となる竹内は、ランバンのダークネイビー地ワンショルダーロングドレスを身にまとい、昨年の『寄生獣』に引き続きの参加となった橋本もヴィクター&ロルフの黒いドレスを着て出席し、マスコミからの質問や観客からのサインリクエストに、にこやかに応じた。中村監督は黒のスーツに赤い蝶ネクタイで2人をエスコートし、両手に花状態。熱烈な歓迎を楽しんでいる様子だった。竹内は、「台本を手にした時点で怖かったです(笑)」「読むまでにすごく時間がかかりました」と吐露。続けて、「試写を見て、目をそらしたシーンがいっぱいあった」とも打ち明けつつ「そこ(自身が目をそらした場面)が皆さんの目にどう映るのか楽しみです」と微笑んだ。竹内と初共演を果たした橋本は「怖いのですが、ミステリー要素も強く、竹内さんと一緒に不可解な事象をひもといていくという構成がとても面白い」とアピール。「撮影1日ごとに、近くの住人やお坊さん役の方など、色んな人に会いました。そういった出会いも面白かったです」と今までの仕事ではあまりなかった体験に刺激を受けたようだ。中村監督は「原作がなかなかない形なので、映画もなかなかない形になるだろうと。相当怖くなるな、大丈夫かなと思いながら慎重に作りました」と人気ホラー小説の実写映画化にあたっての思いを告白。「普通に撮るとコメディになってしまうんですよ(笑)。なので、ギアを変えて撮りました」と舞台裏を語った。映画は、「一生で一度しか使えないアイデア」を用いた、作家・小野不由美氏の本格ホラー小説『残穢』が原作。こちらは、読者から「あまりにも怖くて最後まで読めない」との声が上がるなど話題になり、第26回山本周五郎賞を受けた。「住んでいる部屋で奇妙な音がする」という女子大生・久保(橋本愛)からの手紙をきっかけに、調査をはじめたミステリー作家の「私」(竹内)。調べを進めると、過去の住人たちが自殺や心中、殺人など、数々の事件を引き起こしていたことがわかり、「私」たちは驚愕の真実を知ることになる。なお本作は25日、記者会見や映画祭内での正式上映が決定している。(C)「残穢-住んではいけない部屋-」製作委員会
2015年10月23日10月22日より都内で開催されている「第28回東京国際映画祭」のレッドカーペットに、映画『媚空-ビクウ-』(11月14日)に主演する女優の秋元才加らが登場した。映画祭には秋元のほか、本作より媚空に憧れる魔戒法師・代知役の須賀健太、媚空の師匠・白海に仕える魔戒法師・紗夜役の朝倉えりか、鍵をにぎる人物・絶心役の佐野史郎、大橋明監督、そして雨宮慶太総監督と主要スタッフが参加。秋元は黒のパンツスーツ、朝倉は白のドレス、男性陣はタキシードという装いで、ファンからの声援と拍手に応えていた。同映画祭のレッドカーペットを初めて歩いた秋元は、「もっとレッドカーペットって粛々と行われるものかと思っていたのですが、お祭りみたいで本当に楽しかったです。これをきっかけに『媚空-ビクウ-』が世界中に広がってくれるといいなと思っています」とコメント。須賀も「東京国際映画祭でレッドカーペットを歩くのは初めてなので、すごい所にきたなあと思いました」と感激している様子だった。映画『媚空-ビクウ-』は、同映画祭の「パノラマ部門」に出品されており、秋元らはレッドカーペット前に行われた上映の舞台あいさつにも登壇。これが世界で初めての上映ということもあり、秋元は「入ってくるまでドキドキしていました」と緊張を浮かべていたが、「みなさんいかがでしたか?」という観客への問いかけに、熱い拍手が返ってきたことにホッと胸をなでおろしていた。TVシリーズ『牙狼<GARO>-魔戒ノ花-」で登場した媚空を、今回あえて主人公に据えたことについては雨宮総監督は「以前から秋元さんとお仕事をしたいと思っていたのですが、TVシリーズで実現し、その時のエピソードが素晴らしかったので、ぜひ単体の物語を見てみたいと思いました」と説明。その企画を聞いた秋元は、最初「次につながった! チャンスをいただいたという気持ちが大きかった」という思いと同時に「従来の『牙狼<GARO>』のファンの方、そして『媚空-ビクウ-』を通して『牙狼<GARO>』に触れる方にも楽しんでもらえる作品にしたいと思いました」と当時の心情を振り返った。続けて、「アジアのみならず、世界に広げていきたい気持ちが強くなりました!」と力強く結んだ。本作でメガホンをとった大橋監督が「雨宮監督に言われたのは『いままでのシリーズにこだわらずに、新しい媚空の世界を作ってくれ』ということだけ。いままでのアクションとは違うアプローチを心がけました」と明かすと、秋元は「自分的にはまだいけたという思いがあります。次、もし機会があったらロッキーみたいな体にしたい!」とアクションへの熱意を語り、会場を沸かせていた。『牙狼<GARO>』シリーズ初参加となる佐野は、「10周年ということで記念碑的な作品に参加できて光栄です」と感謝を述べ、「朝倉さんにはやられました! 女性は怖いですねぇ」としみじみと語ると、会場は再び笑いに包まれた。秋元は本作で主題歌「繊月~光と闇の傍で~」も担当しており、同楽曲について「媚空の内面を代弁しており、歌詞に耳を傾けて聴いていただくと、アンサーソングになっています!」と映画と合わせて楽しめる内容になっていることをアピールした。本作は、2014年4月~9月まで放送された特撮TVドラマ『牙狼<GARO>-魔戒ノ花-』のスピンオフ作品。秋元が演じていたキャラクター・媚空を主人公に、秋元の肉体美と身体能力を存分に生かしたアクションシーンを盛り込み、推理や謎解きを絡めたミステリアスな物語が展開される。兼ねてから秋元の演技にほれ込んでいた雨宮総監督は、昨年11月の時点で媚空を主人公にしたスピンオフ作品の制作をアナウンスしていた。(C)2015「媚空」雨宮慶太/東北新社
2015年10月23日第28回東京国際映画祭(TIFF)が22日、開幕した。東京・六本木ヒルズアリーナで行われたレッドカーペットには、上映作品の監督・出演者をはじめとする約440人のゲストが登場し、華やかな幕開けとなった。先陣を切ったのは、フェスティバルナビゲーターを務めるモデルの季葉とラジオDJ・翻訳家の野村雅夫。ステージに登壇し、ロボットのPepperと共に「第28回東京国際映画祭レッドカーペット、スタート!」と開幕を宣言した。その後、続々と豪華ゲストが登場し、『シーズンズ2万年の地球旅行』からは、日本版ナレーターを務める木村文乃、笑福亭鶴瓶、ジャック・クルーゾ監督が参加し、『劇場版 媚空ーびくうー』からは、秋元才加、須賀健太らが参加。『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』のPefumeが現れると、ひと際大きな歓声が沸き起こり、『劇場霊』で主演を務めたAKB48の島崎遥香にも、「ぱるる~!」という熱い声援が送られた。コンペティション部門に出品される日本映画3作品の監督・出演者も集結。『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』の竹内結子、橋本愛、中村義洋監督、『FOUJITA』のオダギリジョー、中谷美紀、小栗康平監督ら、『さようなら』の深田晃司監督、ブライアリー・ロング、新井浩文らが参加した。また、『の・ようなもの のようなもの』からは、松山ケンイチ、北川景子らが登場。北川は、背中がセクシーな黒いドレス姿を披露し、「景子ちゃん!」「北川さん!」と熱烈な声援を送るファンに近づき、気軽にサインをして喜ばせた。終盤では、クロージング作品の『起終点駅 ターミナル』から、佐藤浩市、本田翼、篠原哲雄監督が登場。本田はあでやかな着物姿を披露し、タキシード姿の佐藤浩市にエスコートされて歩いた。『映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』からは、声優陣やキュアフローラ、キュアマーメイド、キュアトゥインクル、キュアスカーレットとともに、主題歌を歌うEvery Little Thingが登場。特集上映「ガンダムとその世界」からは、富野由悠季総監督をはじめ、古谷徹、池田秀一、潘めぐみ、主題歌を担当するGACKTらがそろった。海外からも多数のゲストが参加し、オスカー女優のヒラリー・スワンクとヘレン・ミレンが圧倒的な存在感を披露。『サヨナラの代わりに』に出演するヒラリー・スワンクは白いロングドレス、『黄金のアデーレ 名画の帰還』のヘレン・ミレンは華やかなピンクのドレスでカーペットを歩き、日本のファンの声援に笑顔を振りまいた。第28回東京国際映画祭は、10月22日~31日の10日間にわたって開催。従来の六本木を中心に、今年は新宿にもエリアを広げて展開する。上映本数は205本(昨年:200本)で、オープニング作品は『ザ・ウォーク』、クロージング作品は『起終点駅 ターミナル』。出演者による舞台あいさつなどイベントも連日行われる。撮影:蔦野裕
2015年10月23日第28回東京国際映画祭が10月22日(木)、東京・六本木ヒルズで開幕。TOHOシネマズ六本木ヒルズではコンペティション部門の審査員をはじめ、オープニング作品『ザ・ウォーク』を手がけたロバート・ゼメキス監督らが出席するオープニングセレモニーが行われた。“2015年10月21日”に都内で行われた来日記者会見で、代表作のひとつである『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』の主人公であるマーティ&ドクに対し、「時空をいじるな」と忠告し、話題をさらったゼメキス監督。最新作である『ザ・ウォーク』は1974年のニューヨークを舞台に、フランス人のアーティスト、フィリップ・プティが、当時世界一の高さを誇ったニューヨークのワールドトレードセンターのツインタワー間で、命綱なしの“綱渡り”に挑んだ実話を圧巻の3D映像で描いている。「映像でなければ表現できないスペクタクル。プティの偉業を知った瞬間、すばらしい作品になると確信した」とゼメキス監督。何よりプティの人間性に惹かれたといい、「どんな障壁もものともしない、芸術家としての情熱をもった人物。優れた語り手でもある彼の経験を、観客にも味わってほしかった」と熱弁。最大の見どころは「やっぱり、プティが411メートル上空に張られたワイヤーに、芸術的な一歩を踏み出す瞬間だね」とアピールしていた。オープニングセレモニーには、コンペティション部門の審査委員長を務めるブライアン・シンガー監督(『X-MEN:フューチャー&パスト』『ワルキューレ』)をはじめ、審査員のトラン・アン・ユン監督、ベント・ハーメル監督、ナンサン・シー(映画プロデューサー)、スサンネ・ビア監督、大森一樹監督が顔をそろえた。かつて、初期の傑作『ユージュアル・サスペクツ』が東京国際映画祭で高く評価された経歴をもつシンガー監督は、「こうした形で東京国際映画祭に戻ってくることができて、とても光栄」と話し、「映画業界で多くの経験を重ねた審査員の皆さんと一緒に、多彩な16本のコンペ作品を審査するのが楽しみ。もちろん、大変な仕事になりそうだけど」と武者震いしていた。第28回東京国際映画祭は10月31日(土)まで、メイン会場となる六本木ヒルズをはじめ、TOHOシネマズ新宿などで開催。『ザ・ウォーク』は2016年1月23日(土)より公開される。(text:cinemacafe.net)
2015年10月22日第28回東京国際映画祭が10月22日、東京・六本木ヒルズで開幕。オープニング作品『ザ・ウォーク』を手がけたロバート・ゼメキス監督、クロージング作品『起終点駅ターミナル』に出演する佐藤浩市と本田翼、篠原哲雄監督らがレッドカーペットに登場した。その他の画像第28回東京国際映画祭は、メイン会場となる六本木ヒルズのほか、今年オープンしたTOHOシネマズ新宿などで10月31日まで開催。コンペティション、特別招待作品、アジアの未来、ワールド・フォーカス、日本映画スプラッシュ、昨年新設されたCROSSCUT ASIAなど各部門の上映に加えて、追悼特集「高倉健と生きた時代」、「ガンダムとその世界」など、提携企画を合わせた国内外の約400作品が上映され、出演者やスタッフらによる舞台あいさつやティーチインイベントが連日行われる。コンペティション部門の審査委員長を『X-MEN:フューチャー&パスト』『ワルキューレ』などで知られるブライアン・シンガー監督、トラン・アン・ユン監督、ベント・ハーメル監督、ナンサン・シー(映画プロデューサー)、スサンネ・ビア監督、大森一樹監督という国際色豊かな映画人が審査委員を務める。今年は、オダギリジョー主演の『FOUJITA』、竹内結子と橋本愛が共演する『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』、アンドロイドと人間が共演を果たした『さようなら』と3本の日本映画がコンペティション部門に選出されている。<レッドカーペットに登場した主なゲスト>ヒラリー・スワンク(特別招待作品『サヨナラの代わりに』)紀里谷和明、伊原剛志(パノラマ部門『ラスト ナイツ』)ジャック・クルーゾ監督、笑福亭鶴瓶、木村文乃(特別招待作品『シーズンズ 2万年の地球旅行』)パディントン(パノラマ部門『パディントン』)Perfume(パノラマ部門『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』)島崎遥香、中田秀夫監督(日本のいちばん怖い夜 Jホラー降臨『劇場霊』)原田眞人監督、役所広司(Japan Now監督特集<原田眞人の世界>)松山ケンイチ(パノラマ部門『の・ようなもの のようなもの』)ヘレン・ミレン、サイモン・カーティス監督(特別招待作品『黄金のアデーレ 名画の帰還』)『第28回東京国際映画祭』10月31日(土)までTOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて開催中取材・文・写真:内田 涼
2015年10月22日第28回東京国際映画祭(TIFF)が22日に開幕し、東京・六本木ヒルズアリーナで15時よりレッドカーペットがスタートした。はじめに、高性能ロボットのPepperが登場し、「東京国際映画祭のレッドカーペットへようこそ! 日本が世界に誇る高性能ロボットペッパーと申します」とあいさつ。フェスティバルナビゲーターを務めるモデルの季葉と、ラジオDJ・翻訳家の野村雅夫を迎え入れ、3人で協力して「第28回東京国際映画祭レッドカーペット、スタート!」と開幕を宣言した。第28回東京国際映画祭は、10月22日~31日の10日間にわたって開催。従来の六本木を中心に、今年は新宿にもエリアを広げて展開する。上映本数は205本(昨年:200本)、オープニング作品は『ザ・ウォーク』、クロージング作品は『起終点駅 ターミナル』。出演者による舞台あいさつのほか、今年で2回目の開催となる「歌舞伎座スペシャルナイト」や、日本を代表するシェフたちによる特別メニューが味わえる食の祭典「東京映画食堂」、映画を愛するミュージシャンが集結する音楽イベント「CINEMA MUSIC JAM」など、連日イベントも行われる。レッドカーペットには、上映作品の監督・出演者が続々と登場。映画祭の顔となるコンペティション部門に出品される『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』の竹内結子、橋本愛、『FOUJITA』のオダギリジョー、中谷美紀、『さようなら』の深田晃司監督、ブライアリー・ロング、また、『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』のPerfume、『劇場霊』の島崎遥香、『起終点駅 ターミナル』の佐藤浩市、本田翼らが登場する。
2015年10月22日10月29日(木)に東京・飯田橋で映画監督や撮影監督を目指す人に向けた“第28回東京国際映画祭PFF映画製作特別セミナー”が開催される。その他の情報イベントは、CINEMA EOS SYSTEMのサポートを受け、飯田橋の神楽座で開催。二部構成で、第一部では映画『過ぐる日のやまねこ』が公開中の鶴岡慧子監督、撮影を担当した小川努撮影監督、日本映画界を代表する撮影監督のひとり、柳島克己撮影監督が登壇し、ディスカッション形式でセミナーを行う。第二部には映画監督の犬童一心が加わり、質疑応答をメインとした実践的な映画製作セミナーを行う。イベントは入場無料だが、完全招待制でPFFの公式サイトで参加希望を受け付けている。第28回東京国際映画祭PFF映画製作特別セミナー10月29日(木) 18時開始会場:飯田橋・神楽座入場無料・完全招待制
2015年10月13日劇場3部作となるアニメ映画『亜人』シリーズの第1弾『亜人 -衝動-』(11月27日より2週間限定公開)が、第28回東京国際映画祭に出品され、22日のオープニング式典で主演を務めた声優・宮野真守、瀬下寛之総監督、安藤裕章監督がレッドカーペットを歩くことが決定した。本作の原作は、桜井画門氏が漫画誌『good!アフタヌーン』(講談社)にて2012年7月より連載している同名漫画。決して死なない新種の人類"亜人"と、それを追う日本政府の戦いを描いた物語で、事故死から謎の蘇生を遂げた高校生・永井圭ら亜人の緻密な心理描写も話題となり、コミックの累計発行部数は320万部を突破している。第28回東京国際映画祭は22日から31日までの10日間開催。その初日、主人公・圭役を担当した宮野と瀬下総監督、安藤監督が六本木ヒルズのTOHOシネマズにてレッドカーペットを歩く。時間は未定。また28日、同じTOHOシネマズ内の20時10分上映回でワールドプレミアを開催。こちらには、レッドカーペット出席の3人のほか、メインキャストとなった声優の細谷佳正、櫻井孝宏、平川大輔、小松未可子、洲崎綾が加わり、計8人が登壇する予定となっている。(C)桜井画門・講談社/亜人管理委員会
2015年10月10日2015年8月23日に東京国際フォーラムにて開催された『モンスターハンター オーケストラコンサート 狩猟音楽祭 2015』(指揮:栗田博文 / 演奏:東京フィルハーモニー交響楽団)の模様が、CD2枚組となって、2015年10月21日にリリースされる。価格は3,636円(税別)。「モンスターハンター」シリーズを初代から、今秋発売予定の最新作『モンスターハンタークロス』まで、モンスターハンターの世界を彩る名曲の数々が大迫力のフルオーケストラサウンドで再現された『モンスターハンター オーケストラコンサート 狩猟音楽祭 2015』。ゲームの興奮を呼び覚ます、コンサートの感動を本アルバムでも堪能してみたい。(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.※画像は制作中のイメージ
2015年10月05日11月23日(月・祝)に東京・東京国際フォーラムホールA、26日(木)に大阪・オリックス劇場で行われる「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』inコンサート」。同公演の東京会場に劇中で登場する車型タイムマシン「デロリアン」が展示される事が決定した。【チケット情報はこちら】1985年に第1作が公開された映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。同作で大きなインパクトを残すタイムマシン「デロリアン」は1975年にゼネラル・モーターズの副社長が理想の車をつくりあげるために立ち上げた会社で製造された車がベース。ステンレスの外観と翼のような開閉式のガルウィングドアという未来的なデザインで、当初は予約が殺到したが、徐々に販売台数が悪化し、最終的な製造数は8000台から9000台程度。しかし、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のヒットによりコレクターズアイテムとなり、今でも多くの愛好家が所有している。映画の第一作公開から30周年を記念して全世界で行われている同公演では、会場で各地の「デロリアン」が展示されている。東京公演で展示される「デロリアン」は、リサイクル会社「日本環境設計(株)」所有の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」仕様車。「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』in コンサート2015」は、巨大なスクリーンに映し出される映画の第1作全編と、80名のフルオーケストラによる演奏がシンクロ。作品の世界観を臨場感たっぷりで楽しめる。チケットの一般発売は10月17日(土)午前10時より。なお、一般発売に先がけてチケットぴあでは11月23日(月・祝)東京会場昼公演の先行先着「プリセール」を実施中。受付は10月16日(金)昼12時まで。■『「バック・トゥ・ザ・フューチャー」inコンサート2015』11月23日(月・祝)東京国際フォーラムホールA(東京都)【1】開場12:00 / 開演13:00※追加公演【2】開場16:30 / 開演17:30※売切11月26日(木) オリックス劇場(大阪府)開場18:00 / 開演19:00※スケジュールの都合上、大阪公演でのデロリアン展示の予定はございません。
2015年10月01日開催まで残すところ1か月余りとなった第28回東京国際映画祭。このほど、今年の特別招待作品のラインナップが発表され、19日(土)より劇場で上映される本映画祭の予告編が解禁となった。10月22日(木)~10月31日(土)に開催される第28回東京国際映画祭。今回、9月29日(火)のラインナップ発表会に先立って発表された特別招待作品は、オープニングおよびクロージング作品を中心に、日本公開を控える話題作が勢ぞろいしている。先日すでに発表となっていたオープニングには、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズや『フライト』のロバート・ゼメキス監督最新作『ザ・ウォーク』を上映。NYツインタワーをワイヤーロープでつなぎ、命綱なしで渡ったフィリップ・プティの実話を、ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演で描く。他には、過酷なエベレスト登頂を描くジェイク・ギレンホール主演の『エベレスト3D』、グスタフ・クリムトの絵画をめぐる実話をヘレン・ミレン主演で映画化した『黄金のアデーレ名画の帰還』、デイン・デハーンがジェームズ・ディーンに扮する『ディーン、君がいた瞬間』、『オーシャンズ』のジャック・ぺラン&ジャック・クルーゾのドキュメンタリー『シーズンズ2万年の地球旅行』、難病ALSの女性を『ミリオンダラー・ベイビー』のヒラリー・スワンクが演じる『サヨナラの代わりに』、西島秀俊主演の人気ドラマの映画化『劇場版MOZU』、そしてすでに発表となっていたクロージング作品として、佐藤浩市&本田翼主演の直木賞作家による原作小説の映画化『起終点駅 ターミナル』が上映される。さらに、オフィシャルサイトにて、19日(土)より劇場で上映される本映画祭の予告編が公開。発表となった特別招待作品の本編映像に加え、先日邦画3作品の出品が発表され話題をよんだコンペティション部門や歌舞伎座スペシャルナイトのほか、アニメやJホラー、クラシックなどの特集上映、東京映画食堂によるフード出展や音楽ライブなど、東京国際映画祭の魅力を十分に伝える映像に仕上がっている。今後来日ゲスト情報などが順次解禁となり、今年も大きな盛り上がりを見せるであろう東京国際映画祭。続報を楽しみに待ちたい。第28回東京国際映画祭は10月22日(木)~10月31日(土)開催。(text:cinemacafe.net)
2015年09月20日今年10週年を迎える「戦国BASARA」の豪華声優陣とアーティストによるイベント「戦国BASARSA10周年祭~十年十色の宴~」が、2016年3月5日(土)、6日(日)の2日間、東京国際フォーラムにて開催されることが決定した。10周年を記念したこの2日間のイベントは、トークや生アフレコ、歌ありの豪華な宴として、東京国際フォーラムを彩る。イベントの出演者は下記の通り。○「戦国BASARSA10周年祭~十年十色の宴~」出演者【3月5日(土)】・声優 : 保志総一朗、森田成一、大川透、玄田哲章、石野竜三、中原茂、速水奨 ほか・アーティスト : 後日発表・プロデューサー : 小林裕幸 (「戦国BASARA」シリーズプロデューサー)【3月6日(日)】・声優 : 中井和哉、保志総一朗、森田成一、大川透、石野竜三、中原茂、速水奨 ほか・アーティスト : 後日発表・プロデューサー : 小林裕幸 (「戦国BASARA」シリーズプロデューサー)■「戦国BASARSA10周年祭~十年十色の宴~」開催概要【日時】2016年3月5日(土) 19:00開演2016年3月6日(日) 17:00開演※開場は開演の1時間前【会場】東京国際フォーラム ホールA【入場料金】全席指定 前売 7,800円(税込)※3歳以上膝上鑑賞無料。チケットが必要な場合有料【チケット販売】先行予約 : 2015年10月15日(木)より順次発売戦国BASARA公式ファンクラブ「BASARA CLUB」先行、各種プレイガイド先行 など一般発売 : 2015年12月6日(日) 10:00~そのほか詳細は、「戦国BASARA10周年祭~十年十色の宴~」公式サイトをチェックしてほしい。(C) CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
2015年09月19日10月22日(木)~10月31日(土)に開催される第28回東京国際映画祭「コンペティション部門」にて、『FOUJITA』『さようなら』『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』の3作品が選出されたことがこのほど決定した。今年は新たに「パノラマ」「Japan Now」「日本映画クラシックス」の3部門が新設される第28回東京国際映画祭。映画祭の顔とも言える「コンペティション部門」に日本映画が3作品も選出されたのは、2004年の第17回開催以来11年ぶりとなる。プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦氏は、選定理由について「巨匠、ヒットメーカー、若手のホープ。3名の異なるタイプの監督をお迎えすることで、日本映画の実力と多様性を世界に発信したいと思いました。充実していると感じており、世界にひけを取りません。この勢いが今年の映画祭で反映される形となりました」とコメントし、それぞれの作品への賛辞を送っている。このほど選出が決定した作品のうち1作品目は、日本人画家・藤田嗣治の半生を『泥の河』『死の棘』『眠る男』の小栗康平監督が日仏合作で描く『FOUJITA』。主演の藤田嗣治役をオダギリジョーが務め、妻の君代役には中谷美紀が配役。今回の選出は、昨年フェスティバル・ミューズを務めた中谷さんが語った「いつか女優としてコンペティション部門で映画祭に戻って来たい」という願いが一年で叶ったかたちとなる。2作品目には、「ももいろクローバーZ」が主演し話題を呼んだ『幕が上がる』の原作者として知られる平田オリザのアンドロイド演劇を映画化した『さようなら』が選出。二階堂ふみ主演の『ほとりの朔子』で2013年にも東京国際映画祭コンペティション部門出品された深田晃司監督の最新作である本作に、矢田部氏は「いままで見たことのない日本映画を完成させ、次代のトップランナーに躍り出ると確信しています」と絶賛を寄せている。さらに3品目として、竹内結子と橋本愛が共演を果たす『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』が選出。本作と阿部サダヲ、瑛太妻夫木聡が共演を果たす『殿、利息でござる!』の公開が来年既に決定している中村義洋が監督を務め、小野不由美の映画化挑む。矢田部氏は本作を「恐怖演出の歴史に新たな金字塔を打ち立て、日本の伝統的な怪談映画を深化させました」と評している。なお、ほかのコンペティション部門選出作品は、9月29日(火)に開催される「ラインナップ発表会」にて公表される予定。日本代表する3作品が、アジア最大級の映画祭である東京国際映画祭でどのように評価されるのか、大きな注目が集まりそうだ。第28回東京国際映画祭は10月22日(木)~10月31日(土)開催。(text:cinemacafe.net)
2015年09月16日写真の国際的な賞である「Prix Pictet」の東京巡回展が、10月3日から18日まで東京・渋谷のBATSU ART GALLERYで開催される。08年に創始された「Prix Pictet」賞では、毎年設定されるテーマのもと、写真のプロフェッショナル275名の推薦により約700名の写真家がノミネートされ、最終審査員の審査を経て各賞が発表されている。これまで、昨今の緊迫した社会問題や環境問題に貢献した優れた写真家とその作品を紹介してきた。日本で初開催となる今回の巡回展では、“Consumption(消費)”をテーマに行われた第5回「Prix Pictet」で選出された11名の写真家の作品が紹介される。最優秀賞受賞者であるドイツのMichael Schmidtを始め、アメリカのAdam Barto、Allan Sekula、Laurie Simmons、日本のMotoyuki Daifu、オランダのRineke Dijkstr、中国のHong Hao、イギリスのMishka Henner、コロンビアのJuan Fernando Herran、ウクライナのBoris Mikhailov、ナイジェリアのAbraham Oghobaseの計11人が選ばれた。なお、“Disorder(無秩序)”がテーマの第6回のファイナリストたちの作品は、11月にパリ市立近代美術館にて展示される予定だ。また、日本が世界で活躍する優れた写真家を多く輩出していることから、新たに日本の写真家に対する賞「Prix Pictet Japan Prize- Jaoanese Photographer of the Year-」が創設されることが決定。第1回では、08年から今年までに「Prix Pictet」にノミネートされた日本人作家の中から40歳以下の若手写真家にフォーカス。“優れた考察がなされ、独自性に富み、現代社会が抱える様々な事象や問題に関して写真表現を通じて挑戦的に取り組んできた作家”に賞が贈られる。【イベント情報】国際写真賞「Prix Pictet」東京巡回展会場:BATSU ART GALLERY住所:東京都渋谷区神宮前5-11-5 1階会期:10月3日~18日時間:10:00~20:00休館日:10月14日~16日入場無料
2015年08月20日10月22日~31日に開催される第28回東京国際映画祭の記者会見が28日、都内で行われ、開催概要やオープニング作品&クロージング作品、各特集などが発表された。今年は開催期間が10日間と1日長くなり、会場も拡大。従来の六本木ヒルズに加え、新たに新宿の映画館を利用し、上映本数を増やす。また、部門の再編成を行い、「コンペティション部門」、「特別招待作品部門」といった従来の部門に加え、日本公開前の個性的な最新作をプレミア上映する「パノラマ部門」、過去1年の日本映画を振り返って現在の日本を代表する作品をセレクションする「Japan Now部門」、デジタル・リストアされた日本映画を上映する「日本映画クラシックス部門」の3部門を新設。より日本映画に重点を置いた9部門構成となる。ディレクター・ジェネラルの椎名保氏は「広く一般の方にも楽しんでいただけるよう映画祭を目指して企画をしています。楽しみにしていただきたいし、期待していただきたい」とアピールし、日本映画の強化について「世界の中における映画祭として考えると、日本を含むアジアにフォーカスした映画祭にしていきたい」と発言。事務局長の都島信成氏も今年のラインナップに関して、「より幅の広い作品をやっていきたい。映画祭としての幅を出していきたい」と語った。オープニング作品は、1974年にニューヨークのワールド・トレード・センターの間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしで高さ411メートルの空中闊歩に挑んだ実話を描いたロバート・ゼメキス監督作『ザ・ウォーク』。クロージング作品は、直木賞作家・桜木紫乃原作、佐藤浩市と本田翼初共演の『起終点駅 ターミナル』に決定した。そして、国際交流基金アジアセンターとの共催で、日本を含むアジアの気鋭監督3人がオムニバス映画を共同製作するプロジェクト「アジア三面鏡」についても発表。日本からは『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督、そして、『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞したフィリピンのブリランテ・メンドーサ監督、初監督作『遺されたフィルム』で第27回東京国際映画祭「アジアの未来部門」国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞したカンボジアのソト・クォーリーカー監督の3人が参加し、来年の東京国際映画祭での上映を目指す。記者会見には3人の監督も登場。それぞれ自分の国ではないアジアの異国で作品作りを行う予定とのことで、行定監督は「すごく刺激的なこと」と語り、「異国の監督が、自分の情緒を大切にしながら作品に取り組めば、新しい角度で事実が見えてくるんじゃないか」と期待感を表した。メンドーサ監督も「興奮しています」と言い、「3人の作品がリンクし、1本の映画としてつながる。全体として1本に見てほしい」とコメント。クォーリーカー監督は「日本とカンボジアはルーツに共通点が多い。文化的なルーツをつなげるような作品を作りたい」と伝えた。また、特集上映としては、昨年11月に逝去した高倉健さんの出演作を上映する追悼特集「高倉健と生きた時代」や、アニメーション特集『機動戦士ガンダム』、1985年の第1回東京国際映画祭でオープニングを飾った黒澤明監督の『乱』の4Kデジタル復元版のジャパンプレミアなどが行われる。
2015年07月28日