「第28回東京国際映画祭」が10月31日(土)に閉幕を迎え、クロージング作品『起終点駅 ターミナル』の佐藤浩市、本田翼、尾野真千子、篠原哲雄監督がクロージングセレモニーの最後に舞台挨拶に臨んだ。直木賞作家・桜木紫乃の小説の映画化で、法では償えない“罪”を背負い、自らに罰を課した男と、そんな彼に人生を変えられた2人の女のドラマが、雪深い北の街で紡ぎ出される。グランプリの結果発表を含む授賞式直後の登壇となったが、佐藤さんは「おめでとうございます」と受賞者たちを祝福。自身、東京国際映画祭への参加は6回目となり、特に第18回東京国際映画祭に『雪に願うこと』で参加した際は、作品は最高賞のグランプリを含む4冠に輝き、自らも最優秀主演男優賞を受賞した。佐藤さんは改めて映画祭への参加について「参加するたびに映画祭が華やかになっていくのを感じます。映画が話題の中心にあり、その輪が大きくなっていくことほど嬉しいことはありません。今回、日本映画らしい映画を持ってこれて、光栄に思います」と語った。佐藤さん演じる完治によって、人生を大きく左右される女性を演じた本田さんと尾野さん。佐藤さんとの共演について本田さんは「ほとんど2人での芝居で毎日緊張しましたが、浩市さんの仕事への姿勢を目の前で見られて充実の日々でした」と述懐。尾野さんは「映画と同じように、人生を変えていただいたのではないかと思います(笑)」と意味深に(?)語っていた。また、完治という男性についての個人的な見解を尋ねると本田さんは「静かに物事を捉え、ただひとつ、料理に熱中してますが、ひとつのことに集中する姿はステキです」と語る。尾野さんは「ひとりの人を長く想う、そういう男性が世の中には多いのではないでしょうか?私の周りには多いです」とニッコリ。演じた佐藤さん自身は会場を見渡し「ここにいる男性の全員が、男の愚かさ、優しさのはき違えがどういうところにあるか、(本作を見て)分かってもらえると思います」と“男”の目線で語っていた。篠原監督は海外のメディア、映画人を含め、これから映画を見る観客へのメッセージを求められ「人はもう一度、生き直すことができるということをしみじみと描いたつもりです」と呼びかけた。『起終点駅 ターミナル』は年11月7日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月01日第28回東京国際映画祭は10月31日に、メイン会場であるTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われたクロージングセレモニーで各賞を発表し、閉幕した。コンペティション部門ではブラジル映画『ニーゼ』(ホベルト・ベリネール監督)が最高賞にあたる東京グランプリを受賞。出演者のグロリア・ピレスが最優秀女優賞を獲得し、2冠を達成した。今年は『残穢〈ざんえ〉-住んではいけない部屋-』『FOUJITA』『さようなら』の日本映画3本がコンペティション部門に出品されたが、いずれも受賞は逃した。受賞式の模様/受賞作品『ニーゼ』は非人道的なショック療法が横行する精神病院に着任した女医のニーゼが、男社会の厚い壁を前に、ユング理論を実践した芸術療法で改革を進めようとする姿を描いた、実在のヒューマンドラマ。ドキュメンタリー作家として知られ、本作が2本目の劇映画となったベリネール監督は、「脚本の執筆を含めると、完成までに13年もの歳月がかかりました。主人公のニーゼという偉大な革命家は、あまり知られておらず、それだけに彼女の存在を世に知らしめることが私の責務でした」とトロフィーを手に、感無量の面持ちだった。コンペティション部門の審査委員長を務めたブライアン・シンガー監督は、「実話であれ、フィクションであれ、観客が『これは本物だ』と思えることが大切。『ニーゼ』もそんな作品であり、生きる上での寂しさやユーモア、そして勝利を描いている。満場一致で決まった」と選出理由を説明。また、ニーゼ役で最優秀女優賞に輝いたクロリア・ペレスについては、「審議を始めて、5分で決まった」と明かした。ペレスは子役から40年以上のキャリアを誇る、ブラジルを代表する女優のひとり。クロージングセレモニーでは各賞の発表に加えて、今年新設された『ARIGATO(ありがとう)賞』授賞式が行われ、映画界への目覚ましい貢献者として樹木希林、日野晃博、広瀬すず、細田守、リリー・フランキーが同賞を受賞。クロージング作品として、佐藤浩市と本田翼が共演する『起終点駅 ターミナル』(篠原哲雄監督)が公式上映された。第28回東京国際映画祭の主な受賞結東京グランプリ:『ニーゼ』(ホベルト・ベリネール監督)最優秀監督賞:ムスタファ・カラ監督(『カランダールの雪』)審査員特別賞:『スリー・オブ・アス』(ケイロン監督)最優秀女優賞:グロリア・ピレス(『ニーゼ』)最優秀男優賞:ローラン・モラー&ルイス・ホフマン(『地雷と少年兵』)最優秀芸術貢献賞:『家族の映画』(オルモ・オメルズ監督)観客賞:『神様の思し召し』(エドアルド・ファルコーネ監督)WOWOW賞:『カランダールの雪』(ムスタファ・カラ監督)アジアの未来作品賞:『孤島の葬列』(監督:ピムパカー・トーウィラ監督)日本映画スプラッシュ作品賞:『ケンとカズ』(小路紘史監督)取材・文・写真:内田 涼
2015年10月31日第28回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが31日、東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、今年新設された"ARIGATO(ありがとう)賞"を受賞した女優の樹木希林、広瀬すず、俳優のリリー・フランキー、アニメーション映画監督の細田守監督、レベルファイブの日野晃博社長が表彰された。"ARIGATO(ありがとう)賞"は、映画界に貢献している人たちに「ありがとう」の意を伝える賞。トロフィーを受け取った広瀬は「日本でこのような賞をもらうのは初めてなので、少し気恥ずかしい」と照れつつ、「この恩を…支えてくださったたくさんの方に感謝の気持ちを込めて、一生懸命頑張りたい」と飛躍を誓った。樹木は「昨日、高齢者のための免許証取得の事前の講習会に、3時間行って参りました。年をとるということは大変なことだと思います」と笑わせ、「にも関わらず、人さまから『ありがとう』などと言ってもらえる…いえいえ、こちらこそありがとうございます!」と感謝。リリー・フランキーは「映画の世界から『ありがとう』と言われるほど、樹木さんのように長く貢献したわけでもなく、なぜ僕がいただけたのかわからない」と謙遜し、「どっちかというと、広瀬すず枠としてさわやかな風を吹かせたと思っています」と笑いを誘った。また、細田監督は「いつもスタッフやキャストに『この作品に参加してくれてありがとう』、『いい絵を描いてくれてありがとう』などと言っていますが、本日は『ありがとう』と逆に声をかけられた感じがします」と喜び、日野社長は「映画業界でいただけるような賞をいただくというのは光栄なこと。これからも家族みんなで楽しめるものを作り続けるということを心がけてやっていきたい。映画も作り、いろんなコンテンツをやっていきたい」と語った。なお、樹木は長年にわたり数々の映画に出演してきた功績をたたえられ、広瀬は今後の映画界になくてはならない存在になるという期待を込めて選出、リリー・フランキーはさまざまなジャンルでの活躍や話題作に多数出演していることから選ばれた。そして、細田守監督は『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』などの大ヒットアニメ映画を生み出した功績を評価され、レベルファイブの日野社長は『妖怪ウォッチ』シリーズの劇場版で映画界に一大旋風を巻き起こしたとして選出された。
2015年10月31日「第28回東京国際映画祭」が10月31日(土)に閉幕し、最高賞「東京グランプリ」は実在の女医を題材にしたブラジル映画『ニーゼ』が受賞し、同作主演のグロリア・ピレスは最優秀女優賞にも輝いた。日本から出品された3作品は、いずれも受賞はならなかった。『ニーゼ』はブラジルで、精神病院に着任し、ショック療法が正しいとされていた時代にユングの理論を実践し、芸術療法を含む画期的な治療を導入しようと男社会の熱い壁に立ち向かっていった実在の女医ニーゼの姿を描いている。先にグロリア・ピレスの最優秀女優賞受賞が発表されたが、審査員を務めたスザンヌ・ビアによると「評議はわずか5分だった」とのこと。グロリア本人は欠席のため、ホベルト・ベリネール監督が代理でトロフィーを受け取り「彼女は女優としてはもちろん、ひとりの人間として素晴らしい」と称賛を送った。審査委員長のブライアン・シンガーによって発表される最高賞「東京グランプリ」の発表でも『ニーゼ』の名が読み上げられ、見事に2冠を達成。ブライアン・シンガーは「ファンタジーであれ実話であれ、観客にとって『これは本当だ』と思わせられることが映画にとっては大事なことです。この映画はその要素を満たしており、寂しさがあり、ユーモアがあり、そして勝利が描かれていました」と語り、最終的に満場一致での受賞であったと明かした。再び壇上に上がったベリネール監督は「この映画が完成するまでには長いプロセスと苦労がありました。私の人生の13年を費やしました。主人公のニーゼは非常に重要な人物であり、偉大な革命家でありますが、彼女を知っている人は多くはなく、その存在を世に紹介するのが、この映画を監督する私の責任でもありました。5~6か月を実際に精神を患った患者たちと過ごし、彼らはこの映画のスタッフとなりキャストとなってくれました。そして彼らの存在は我々の人生をも変えました」とここまでの道のりを振り返ると共に感謝の言葉を口にした。コンペティション部門のこの他の賞では、最優秀男優賞を戦後にデンマークに残った地雷除去を敗残のドイツの少年兵が行った実話を元にした『地雷と少年兵』のローラン・モラーとルイス・ホフマンの2人が揃って受賞(※受賞者は欠席)。芸術貢献賞は、ひと足先に両親がバカンスに行き、留守番を任された姉弟の身に起こる思わぬ事態を描いた『家族の映画』に輝いた。最優秀監督賞は、厳しい自然の中で生きる家族のドラマを描いた『カランダールの雪』のムスタファ・カラ監督が受賞。なお、この『カランダールの雪』は、映画祭のスポンサーでもあるWOWOWの視聴者が選ぶ「WOWOW賞」にも選出された。また、フランスのコメディアンであるケイロンが監督、脚本、主演を務め、アラブ世界からのフランスへと渡ったッ自らの父親の姿を題材に紡いだ『スリー・オブ・アス』が審査員特別賞を受賞。会期中に劇場に足を運び、コンペティション部門作品を見た観客の投票で決定する「観客賞」は、イタリアのヒューマン・コメディ『神の思し召し』に授けられた。コンペティション部門外の作品では、インディペンデント系の日本映画を上映する「日本映画スプラッシュ」部門では、小路紘史監督の長編初監督作品『ケンとカズ』が作品賞を受賞した。日本からコンペティション部門に出品された『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』『FOUJITA』『さようなら』の3作品は残念ながら受賞はならなかった。【受賞一覧】<コンペティション部門>東京グランプリ:『ニーゼ』(ホベルト・ベリネール監督)審査員特別賞:『スリー・オブ・アス』(ケイロン監督)最優秀監督賞:ムスタファ・カラ監督(『カランダールの雪』)最優秀女優賞:グロリア・ピレス(『ニーゼ』)最優秀男優賞:ローラン・モラー&ルイス・ホフマン(『地雷と少年兵』)最優秀芸術貢献賞:『家族の映画』(オルモ・オメルズ監督)観客賞:『神様の思し召し』(エドアルド・ファルコーネ監督)WOWOW賞:『カランダールの雪』<日本映画スプラッシュ部門>作品賞:『ケンとカズ』小路紘史監督<アジアの未来部門>作品賞:『孤島の葬列』(タイ/ピムパカー・トーウィラ監督)国際交流基金アジアセンター特別賞:『告別』(中国/デグナー監督)(text:cinemacafe.net)
2015年10月31日第28回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが31日、東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、最高賞である東京グランプリにブラジル映画の『ニーゼ』が輝いた。東京グランプリの発表は、審査委員長を務めたブライアン・シンガー監督が担当。「作品がファンタジーであろうと実話に基づくものであろうと、見た観客が本当だと思うことがとても大事。今回のこの作品はその要素が全部含まれた」と説明した後、『ニーゼ』と発表した。『ニーゼ』は、リオデジャネイロ郊外の精神病院に着任した女医ニーゼ・ダ・シルヴェイラの苦闘を描いた実話。ステージに登壇し、トロフィーや表彰状、麒麟像を受け取ったホベルト・ベリネール監督は「13年間をこの映画にささげてきました。脚本を書き直し書き直し作りました」と明かし、「ニーゼ・ダ・シルヴェイラは非常に重要な人物で偉大な革命家ですが、彼女を知っている人は少ない。彼女を世界に紹介したいという気持ちが強かったので、これだけ長い時間がかかってしまいました」と語った。また、「病院の精神科の患者たちと5、6カ月一緒に過ごし、彼らは撮影にも参加し、スタッフにもなりキャストの一員にもなった。その体験が私たちの人生を変えました」と話し「それは映画の中に全部出ています。見ていただけたら、いろいろ感じとっていただけると思います」と自信。再び「サンキュー!」とトロフィーを掲げて喜ぶ監督に、大きな拍手が送られた。なお、最優秀女優賞も『ニーゼ』のグロリア・ピレスが受賞し、二冠を達成した。すべての賞の発表後、ブライアン・シンガー監督は「グランプリに『ニーゼ』が満場一致で決まったことは個人的にうれしかった。実は身体障害者の子供、精神にも異常のある子供たちのバスドライバーをした経験があり、そういう意味でも心を打つ作品になった」と感慨深げにコメント。「最終的に和やかに最終決断を下すまでは、かなりいろんな意見がありました」と選考過程を振り返り、「みんなと一緒に映画を見て、ランチを共にし、この舞台でこの友人たちとすばらしい仕事ができた」と達成感に満ちた表情を見せた。今年のコンペティション部門には、86の国と地域の応募の中から選ばれた16作品が参加。日本からは、竹内結子主演『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』、オダギリジョー主演『FOUJITA』、ブライアリー・ロング主演『さようなら』の3作品がノミネートされていたが、受賞はならなかった。第28回東京国際映画祭 受賞作品・受賞者【コンペティション部門】東京グランプリ:『ニーゼ』審査員特別賞:『スリー・オブ・アス』最優秀監督賞:ムスタファ・カラ(『カランダールの雪』)最優秀女優賞:グロリア・ピレス(『ニーゼ』)最優秀男優賞:ローラン・モラー/ルイス・ホフマン(『地雷と少年兵』)最優秀芸術貢献賞:『家族の映画』観客賞:『神様の思し召し』WOWOW賞:『カランダールの雪』【アジアの未来】作品賞:『孤島の葬列』国際交流基金アジアセンター 特別賞:『告別』【日本映画スプラッシュ】作品賞:『ケンとカズ』【ARIGATO(ありがとう)賞】樹木希林、広瀬すず、リリー・フランキー、細田守、日野晃博【SAMURAI(サムライ)賞】山田洋次監督、ジョン・ウー監督
2015年10月31日第28回東京国際映画祭の最終日となった31日、コンペティション観客賞が発表され、イタリアのコメディ映画『神様の思し召し』が受賞。東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて授賞式が行われ、エドアルド・ファルコーネ監督が登壇した。コンペティション出品作品の中から、観客の投票によって決定する観客賞。このたび、クロージングセレモニーに先駆けて同賞の授賞式が行われ、エドアルド・ファルコーネが監督を務めたイタリアのコメディ映画『神様の思し召し』が選ばれた。トロフィーや花束、賞金、そしてハッピを贈られたエドアルド・ファルコーネ監督は「とてもうれしい。この映画を気に入ってもらえてうれしい」と感激。「人生の中でとてもうれしい時を過ごしています」と喜んだ。『神様の思し召し』は、腕はピカイチだが、自信過剰で傲慢な外科医の物語。ある日、医大に通う息子に意外な告白をされたことで、彼の人生観に狂いが生じてくるというストーリーで、巧みな展開に笑わされ、また、人間の心の奥深さに感動する大人のコメディドラマだ。なお、今年のコンペティション部門ノミネート作品は、86の国と地域の応募の中から選ばれた16作品で、日本からは竹内結子主演『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』、オダギリジョー主演『FOUJITA』、ブライアリー・ロング主演『さようなら』の3作品が参加。いよいよ本日、グランプリが決定する。
2015年10月31日女優の藤原紀香が29日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた第28回東京国際映画祭パノラマ部門作品『イザベラ・ロッセリーニのグリーン・ポルノ』の舞台挨拶後に、囲み取材に応じた。本作は、世界各国のメディアやクリエイターと共同で番組を企画制作するWOWOWの国際共同制作プロジェクトの新作。イザベラ・ロッセリーニがさまざまな動物になりきって生殖行為を演じるドキュメンタリーで、藤原がイザベラの日本語吹き替えを担当する。舞台挨拶で「命の神秘に感動した」などと本作を絶賛した藤原は、その後、観客と共に完成した作品を鑑賞してから囲み取材に対応。「やっぱりいい番組」と太鼓判を押し、「作り手イザベラさんの情熱が詰まった番組。若い世代にも授業などで見ていただきたい、教材にもなりうる教育的娯楽番組」とアピールした。いろんな動物や虫の声も演じたという藤原は「アブラムシからカモから貝から、いろんなものをやりました」と笑い、「気付いたら11時間くらい、夢中でやっていました」とコメント。また、「何より驚いたのはその生殖行為」と言い、「雌同士で子供が産めたり、雄が雌になったり雌が雄になったり、関節を切るだけで子供が生まれたり…驚くほどに多種多様な世界。おもしろくて、もっと知りたいもっと知りたいって欲につながる番組」と熱弁した。そして、同作のポスターに書かかれている「SEXは命がけ」というキャッチコピーについて、「例えば蜂は、雄が死んでしまう。クモは命がけで雌に近寄って隙を見て生殖行為を行ってすぐ逃げるとか、本当におもしろい。初めて知ることばっかりで勉強になった」と説明。「人間は男性と女性って別れていますが、動物や昆虫たちには、どっちともわからないものがたくさん存在する。そういった意味でも今の時代に合っている」と語った。最後に報道陣から、イザベラが動物になりきっていることに関し、「体で表現するって、歌舞伎に似ていません?」と交際中の歌舞伎俳優・片岡愛之助を意識した質問が飛び出すと思わず失笑。「番組のことをお願いします」と返し、「さようなら」と笑顔で立ち去った。『イザベラ・ロッセリーニのグリーン・ポルノ』は、11月7日13:00よりWOWOWプライムにて放送。
2015年10月29日WOWOWで放送のドキュメンタリー「イザベラ・ロッセリーニのグリーン・ポルノ」が10月29日(木)、東京国際映画祭で上映され、日本語吹き替えを担当した藤原紀香が舞台挨拶に登壇。片岡愛之助との交際に絡めた質問も飛んだが、答えることなく笑顔で会場を後にした。イタリアの巨匠ロベルト・ロッセリーニを父に、名女優イングリッド・バーグマンを母に持ち、女優、モデルとして活躍してきたイザベラが、熱意を持って取り組んできたショートフィルムシリーズで生物界の生殖をテーマにした本作。イザベラ自身が様々な動物になりきり、彼らの生殖行為の様子を再現し、生命の神秘を強烈な表現で描き出す。紀香さんは「監督、イザベラの思いが日本のみなさんに伝わるように懸命に声を入れさせていただきました」と語り、作品について「命の神秘への感動がものすごい。人間世界に生きていると、人間が一番進化していると思いがちですが、動物の世界、生殖機能にも驚くほど素晴らしいものがある。この作品に携われたことは喜びです」と語る。アフレコでは「気が付いたら11時間が経っていた」と語るほどの夢中の熱演で、イザベラのナレーションの吹き替えに加え、動物たちの“声”も吹き替えを行なっている。紀香さん曰く「動物の気持ちになって演じるしかなかった(笑)」とのこと。紀香さんは、自らの声が入った完成作は見ておらず、この上映前の舞台挨拶後に、スクリーンで初めて鑑賞した。上映後に、改めて報道陣の前に登場した紀香さんは「やっぱりいい番組だと思います!」と満面の笑み。「人間の命ひとりひとりにも命があり、その独自の個性が進化だというイザベラの思いが伝わってきた」と改めて感動を口にした。同じ東京国際映画祭では先日、交際中の片岡愛之助が、歌舞伎座で舞踊を披露し喝采を浴び、その際、交際に関する質問には答えずも、笑顔で頭を下げた。この日も、紀香さんのコメントを取ろうと多くの報道陣が待ち構えたが、質問事項は作品のことのみに限定され、それ以外の質問が出た場合には即終了という事前の通知も…。それでも終了間際、作品の中の動物の動きが「歌舞伎と似ているのでは?」という、歌舞伎と作品を強引に絡めた質問が飛んだが、これには紀香さんも困惑気味の苦笑い。「さようなら」と笑みを浮かべて会場を後にした。「イザベラ・ロッセリーニのグリーンポルノ」はWOWOWにて11月7日(土)13時より放送。(text:cinemacafe.net)
2015年10月29日女優の藤原紀香が29日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた第28回東京国際映画祭パノラマ部門作品『イザベラ・ロッセリーニのグリーン・ポルノ』の舞台挨拶に登壇した。本作は、世界各国のメディアやクリエイターと共同で番組を企画制作するWOWOWの国際共同制作プロジェクトの新作。イザベラ・ロッセリーニがさまざまな動物になりきって生殖行為を演じるドキュメンタリーで、藤原がイザベラの日本語吹き替えを担当する。ミニスカートから伸びる美脚がセクシーな白ドレスで登場した藤原は、「命の神秘にものすごく感動し、人間世界で生きていると人間が一番進化しているかのように思うのですが、動物の世界、動物の生殖機能、驚くほどすばらしいものがあった」と本作を絶賛。「この作品に携われたこと、喜びに思っています」と語った。そして、イザベラのセリフ尽くしの本作のアフレコを振り返り、「気付いたら11時間ぶっ通しで立っていて、終わったら抜け殻のようだった」と笑いながら告白。動物のシーンは「アブラムシやカモ、ヘビなど、動物たちの気持ちになって演じた」と明かした。また、「命の神秘、命の深さを伝えられる作品なので、日本のみなさんにたくさん見ていただけるよう頑張って宣伝していきたい」と意気込んだ。『イザベラ・ロッセリーニのグリーン・ポルノ』は、11月7日13:00よりWOWOWプライムにて放送。
2015年10月29日第28回東京国際映画祭“パノラマ部門”に出品されている『の・ようなもの のようなもの』が10月29日に、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで公式上映され、松山ケンイチ、北川景子、伊藤克信、杉山泰一監督が舞台あいさつに立った。その他の画像2011年に急逝した森田芳光監督のデビュー作である『の・ようなもの』の35年後を描いた“続編”的な完全オリジナルストーリー。30歳で脱サラし、落語家になった主人公・出船亭志ん田(松山)と、彼を取り巻く個性豊かな面々の人間模様を軽妙に描く。『の・ようなもの』をはじめ、数々の“森田組”で助監督を務めてきた杉山監督は、「お世話になって森田監督への恩返しのつもり」と本作への思いを明かし、「最初は尻込みしたが、『やっちゃえ』って森田監督の声が聞こえた気がして。なんせ、自分でも黒澤明監督の作品(『椿三十郎』)をリメイクしちゃう人でしたから。森田組の遺産であるスタッフ、出演者をふんだんに使った作品にしようと思った」と語った。杉山監督の言葉通り、登壇した松山、北川、伊藤は森田作品への出演経験がある。主人公・志ん田は、森田監督の遺作となった『僕達急行 A列車で行こう』で松山が演じた“こまち”役を踏襲しており、「森田監督へのオマージュであり、ラブレターのような感覚で、自分でも感動した」。一方、北川は10年前に出演した『間宮兄弟』と同じ“夕美 ”というヒロインを演じ、「今回、成長した夕美をお見せできれば。現場にも森田組に参加した方々がたくさんいて、すごくアットホーム。私もすっと役に入り込めた」と振り返った。伊藤は『の・ようなもの』で主人公・志ん魚(しんとと)を演じており、「まさか35年後に、同じ役を演じるとは。まるで同窓会のような雰囲気で、楽しい現場だった」と感無量の面持ち。「悪い人がひとりも出てこない映画。見れば、元気に生きてみようと思える」とアピールした。『の・ようなもの のようなもの』2016年1月16日(土)より、新宿ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:内田 涼
2015年10月29日「AKB48」の島崎遥香の初主演映画でJホラーの旗手・中田秀夫監督がメガホンを握った『劇場霊』のジャパンプレミアが開催中の「第28回東京国際映画祭」にて開催。中田監督、島崎さんに共演の足立梨花、町田啓太も来場し舞台挨拶が行われた。この日は『劇場霊』と「東京国際映画祭」のコラボレーションにより、会場となった新宿ピカデリーがお化け屋敷に大変身!数々の恐怖のお化け屋敷を作り上げ来た「お化け屋敷プロデューサー」の五味弘文の監修で、普段は立ち入ることができないスクリーンの裏側の通路が1日限りのお化け屋敷になっており、観客も入場できるようになっているが、上映に先駆け、島崎さんらも体験した。この日は、身を清めるために「塩の入浴剤でお風呂に入ってきた」と自らに“塩対応”を施してきた島崎さんだが、お化け屋敷は「メチャクチャ怖かった!」とのこと。町田さんがボディガード(?)として、島崎さんとペアで回ったが、先に監督とのペアで回っていた足立さん曰く「野太い声が壁を通じて聞こえてきたけど、あれは、ぱるるじゃない。町田さんしかいない(笑)!」とのことで、あまり頼りにならなかったよう…?町田さんは「元々、苦手でそれを知ってか島崎さんは『私が先を歩くしかないな』と言ってくださって…」と苦笑交じりにチキンぶりを告白した。一方、監督と一緒に回った足立さんは、入る前は監督が「おれが君を守るから」と言っていたと明かすが「入った瞬間、一歩目から『うわー!』って(笑)。その後も、逆走して私ひとりだけ残して行っちゃった」と監督の臆病な一面を暴露!中田監督は「怖かったです。ホラー監督20年やってますが、怖いには苦手なんです」と告白し会場は笑いに包まれた。また、カップルで一緒にホラー映画を見ている時、彼女が怖がっていたらどうするか?と問われた監督と町田さん。実際、島崎さんと足立さんを相手役に観客の前でシミュレーションしたが、島崎さんが「秀夫、メッチャ怖いね」と怖がると、監督は「大丈夫。僕の顔を見てごらん。僕の方が怖いだろう?」と自らをネタにし会場は大爆笑。一方、町田さんは「怖いね」と繰り返す足立さんを相手に「怖いね」とうなづくだけ!?これには島崎さんも「つまらない人だなと思います」とバッサリ!会場は再び笑いに包まれた。また、島崎さんは「AKB」のメンバーとして劇場で公演を行ってきたが「私自身はないんですが、見えるメンバーには見えるみたいで『ステージのこっちにいる』という話を定期的に聞きます」とリアル劇場霊の存在にも言及!だが、そんな島崎さんがホラー映画の幽霊以上に怖いものは?という質問には「女子ですね。いろんな意味でメチャクチャ怖いですよ」としみじみと語っていた。『劇場霊』は11月21日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:劇場霊 2015年11月21日より全国にて公開(C) 2015『劇場霊』製作委員会
2015年10月29日紀里谷和明監督がハリウッドで製作した最新作『ラスト・ナイツ』が10月28日(水)、「第28回東京国際映画祭」にて上映され、紀里谷監督と、日本から本作に出演している伊原剛志が舞台挨拶に臨んだ。クライヴ・オーウェン、モーガン・フリーマンらハリウッドスターが参加した本作は日本の「忠臣蔵」をベースに製作。理不尽に主君を殺された騎士たちが誇りを取り戻すべく戦いに身を投じるさまをスタイリッシュな映像で描き出す。紀里谷監督と伊原さんは劇場の客席通路を歩き、観客に名刺(ビジネスカード)を配布しながら壇上へ。多くの観客で埋まった客席を見渡し、紀里谷監督は「脚本をいただいたのが6年前で、5年をかけて映画を作りましたが、その間、いまのこの光景を思い浮かべてここまで頑張ってきました」と感慨深げ。「忠臣蔵」をベースにしている点について、当初は日本人キャストで作る予定だったと明かし「黒澤明監督の映画で『リア王』をベースにした『乱』という作品がありますが、その逆ができるのではないかと思った」と説明。「架空の国、架空の時代の(設定の)中で、ありとあらゆる国籍、人種の人と仕事をしたかった。これからの映画の可能性が広がると思った」と映画作りの未来をも見据えた決断について語った。完成した映画は自身にとっての「子ども」であると語り「自分ではひいき目に見てしまいますが(笑)、みなさんの目で確かめてほしいと思います。命懸けで作りました!」とこれから初めて映画を鑑賞する観客にゆだねた。伊原さんは11月から1月のチェコでの撮影について「だんだん寒くなっていって大変でした」と述懐。「映画の中の雪も本当の雪です。過酷な状況で、日本人は僕と監督だけで、そんな中でいつも僕に声を掛けてくださる姿は、この映画の中で戦っている戦士たちに見えました。紀里谷さんはいつもキャストやスタッフとディスカッションをしていて、キャスト陣はみんな、監督をリスペクトしていました」と現場の様子を明かし「今後も世界で活躍する監督だと思っていますし、ぜひ付いて行きたい!」と最大限の賛辞と敬意を口にした。また、モーガン・フリーマンやクライヴ・オーウェンといったスターたちとの共演について、伊原さんは「一緒の画面にいて、存在で負けないようにと心がけましたが、(完成したシーンを)見て、大丈夫だな、おれもイケてるんだと(笑)、自画自賛ですが思いました」と自信のコメント。「機会があればもっと海外の作品に出たいと思いました」とさらなる海外挑戦に意欲を燃やしていた。『ラスト・ナイツ』は11月14日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年10月28日第28回東京国際映画祭が開催中の東京・六本木ヒルズで10月27日に、『劇場版 MOZU』がワールドプレミア上映され、主演の西島秀俊、香川照之、真木よう子、伊勢谷友介、松坂桃李、池松壮亮、杉咲花、ビートたけし、羽住英一郎監督が駆けつけた。『劇場版 MOZU』ワールドプレミア/その他の写真逢坂剛氏のハードボイルド小説をTBSとWOWOWが共同製作した連続ドラマ『MOZU』の劇場版。高層ビルの占拠・爆破、ペナム共和国の大使館襲撃という2つの大規模テロ事件が同時発生。かつて警察内部の闇を明らかにした公安警察官の倉木(西島)は、日本の犯罪史に名を残す“ダルマ”と呼ばれる首謀者と最後の対決に挑む。西島は、ダルマを演じるビートたけしに対し「僕を見出してくださった恩人であり、心の師匠」と最大限のリスペクトを示し、「この作品で俳優として対峙できたことは、一生の宝になった」と感無量の面持ち。一方、ビートたけしは「西島くんが私の『Dolls〈ドールズ〉』に出てくれたのは10数年前。それから着実に人気と実力を積み上げて、今や日本を代表する俳優に。でも、私には一銭もお礼をくれない。恩知らずな男なんです」と“たけし節”で、西島の成長をたたえた。本作で壮大なシリーズが完結するとあって、西島は「これで決着をつけるつもりで、一丸となって命がけの撮影に臨んだ作品。僕もろっ骨にヒビが入りましたが(苦笑)、見応えあるアクション超大作に仕上がった。複雑で混沌とした、ナゾに満ちたドラマを辛抱強く応援してくださった皆さんのおかげで、ついに完結します」と熱のこもったアピール。映画で『MOZU』初参戦となったビートたけしは、「深読みすれば、ダルマは本当の悪なのか。勧善懲悪ではなく、謎解きゲームとアクションの要素を欲張りに盛り込んだ作品」と太鼓判を押した。『劇場版 MOZU』11月7日(土)より全国東宝系にてロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年10月27日歌舞伎役者の片岡愛之助が10月26日(月)、開催中の「第28回東京国際映画祭」の中の注目プログラム「歌舞伎座スペシャルナイト」に登場!歌舞伎座で舞踊「雨の五郎」 を披露し喝采を浴びた。外国人の記者やミス・インターナショナルの各国代表も見守る中で愛之助さんは華やかさと力強さにあふれた舞踊「雨の五郎」 を披露し、豪快な立ち回りなどで観客を魅了した。上演後に行われた報道陣向けの取材では、今回の国際映画祭の場での舞踊披露という大役について「役者冥利に尽きます」と喜びを口にした。今回「雨の五郎」という演目を選んだ理由については「外国人の方が多いので、これぞ歌舞伎という演目で、見てわかりやすいものにしました」と説明。これから歌舞伎に初めて触れる人々に対しては「歌舞伎って難しいものと思われがちですが、そんなことはないんです。外国人の方には言葉の壁がありますが、ここ(歌舞伎座)にはイヤホンガイド(英語での解説)があります。1回見て、今度はイヤホンガイドなしで踊りをじっくりと見てほしいですし、1階席だけが歌舞伎ではなく、上から見た方が美しく見える場合もあります。僕は(屋号は)松嶋屋で銀杏の定紋ですが、上から見て人が銀杏の形を作っていたりもするので、次に見る時は違う階からも見てほしい」と歌舞伎の楽しみ方を熱く語った。そして「片岡愛之助、歌舞伎役者ですが、歌舞伎をはじめ、ドラマや映画にも精進していきます」と今後も他分野を含め、幅広く活動していくことを宣言した。去り際に、結婚間近と報じられている女優の藤原紀香と行ったとされる旅行についての質問が報道陣から飛び、紀香さんのブログのタイトルに絡めて「ノリノリノリカですか?」と問いかけられると、コメントは発しなかったものの、報道陣の方を笑顔で振り向き、頭をペコリと下げた。(text:cinemacafe.net)
2015年10月27日東京・銀座の歌舞伎座で26日、「第28回東京国際映画祭プレゼンツ 歌舞伎座スペシャルナイト」が開催され、山田洋次監督とジョン・ウー監督のSAMURAI賞の授賞式に、吉永小百合と大友啓史監督がサプライズゲストとして駆けつけた。昨年創設されたSAMURAI(サムライ)賞は、時代を切り開く革新的な映画を世界に発信し続けてきた映画人の功績をたたえる賞。第1回は、北野武監督とティム・バートン監督が受賞したが、今年は『男はつらいよ』などで知られる山田洋次監督と、『ミッション:インポッシブル 2』や『レッドクリフ』のジョン・ウー監督が受賞した。『幸福の黄色いハンカチ』で第1回から同映画祭に参加している山田監督は「28年の歳月を経て、SAMURAI賞という素晴らしい賞をいただけたことを大変光栄に思っています」と感謝。続けて、自身の作品は「SAMURAIのような勇ましいものではない」と言い、「この賞がふさわしいのはジョン・ウーさん」と隣を見ながら祝福した。ジョン・ウー監督も「最も尊敬する映画の師匠である山田監督と共に受賞することができてとても名誉に思います」と喜び、「山田監督の映画は愛と人間性にあふれている」と称賛。「日本の映画にたくさんインスパイされ、いまもなおインスパイされ続けています」と明かした。そして、山田洋次監督作品に多数出演する吉永と、ジョン・ウー監督を敬愛している大友監督が祝福に駆けつけ、それぞれ花束を贈呈。吉永は山田監督のことを「山田学校の校長先生であり、人生の師でもあります」と表現し、「撮影の合間に楽しい話を聞かせてくださるんですけど、その一つ一つがいつまでも心に残るんです。監督の価値観がとてもすてき。いつまでも山田学校の生徒でありたい」と思いを伝えた。吉永の話を聞いた山田監督は「吉永小百合さんという人は、一緒にいると大事なことをちゃんと言わなきゃいけない、この人にはうそをつけない、真実を語らなければならない…そういう気持ちにさせてくれるから、ついついいいことを言っちゃうんです」と笑わせ、「僕にとっても大変励みになる」と語った。また、大友監督は「ジョン・ウー監督の作品を夜通し5作品見た」と明かし、「ものすごいパワーに驚きました」と興奮気味にコメント。本人を目の前に「ちょっとでも監督に追いつけるよう、またジョン・ウーさんに見てもらえるような映画をつくりたいと思います」と誓った。
2015年10月26日東京国際映画祭において、昨年より新設された「SAMURAI賞」の授賞式が10月26日(月)に歌舞伎座で行われ、山田洋次監督とジョン・ウー監督が受賞。ゲストとして吉永小百合と大友啓史監督も来場した。時代を切り開く革新的な映画を世界へ発信し続けた映画人の功績を称えるために新設され、昨年は北野武監督とティム・バートン監督が受賞した同賞。今年は『男はつらいよ』シリーズや『幸福の黄色いハンカチ』、近年でも『母べえ』『おとうと』『小さいおうち』など精力的に映画を撮り続けてきた山田監督、激しいアクションシーンで香港映画を世界に知らしめ、アジアから先駆者としてハリウッドに進出したジョン・ウー監督が受賞した。両監督は花道を歩いて壇上へ。山田監督は「光栄です」と受賞を喜びつつ「自分の作品は“SAMURAI賞”にふさわしいほど勇ましくないですが…」と笑みを浮かべて語り「ふさわしいのは隣にいるジョン・ウー監督だと思います。心より彼にお祝い申し上げたいです」とウー監督を祝福した。一方、ウー監督は「最も尊敬する映画の師匠と言える山田監督と共に受賞できることを名誉に思います。監督の映画は愛と人間性に満ち溢れており、それは映画が持つ普遍的な価値観であると言えます。60年代に映画を勉強し始めた時は世界各国の映画を見ましたが、日本映画は特に数多く見てインスパイアされましたし、いまなおインスパイアされ続けています」と山田監督の功績をたたえ、会場は温かい拍手に包まれた。ゲストとして来場した大友監督は、ウー監督の大ファンで、かつてロサンゼルスに留学していた際に「チャイナマーケットで買い物している監督にお声を掛けさせていただきました」と明かす。ウー監督はその時の様子について「監督になるなら、まずは頑張っていい脚本を書きなさいと伝えました」と述懐し、その後、大友監督が日本映画界きってのアクション作品を手掛ける監督になったことを喜び「これからもひたすら映画を撮り続けてください」とエールを送った。一方、『男はつらいよ』での2度のマドンナ役を含め、最新作『母と暮せば』まで計5回、山田作品に出演してきた吉永さんは、山田監督の存在について「ジョン・ウー監督は“師”と仰ってましたが、私にとっては山田学校の校長先生であり、同時に人生の師でもあります」と語った。「撮影の合間にいろんな面白い話をしてくださり、渥美(清)さんの思い出などを話してくださるとき、映画の世界で仕事をしていてよかったと思います」とも。さらに、仕事以外の部分でも「監督の持っている価値観――戦後70年を迎え、監督に付いて行こうという思いが強くなっています。いつまでも山田学校の生徒でいたいと思っています」と最大限の賛辞と敬意を口にし、会場は再び大きな拍手に包まれた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:母と暮せば 2015年12月12日より全国にて公開(C) 2015「母と暮せば」製作委員会
2015年10月26日女優の中谷美紀が26日、東京・六本木ヒルズで行われた第28回東京国際映画祭コンペティション部門出品作品『FOUJITA』(11月14日公開)の記者会見に、オダギリジョー、小栗康平監督、クローディー・オサールプロデューサーと共に出席した。本作は、フランスを中心に活躍した日本人画家・藤田嗣治藤田嗣治の半生を、『泥の河』『死の棘』『眠る男』の小栗康平監督が描いた作品。フジタの5人目の妻・君代を演じる中谷は「映画史上に忘れがたき功績を残された監督が久々に映画を撮られるということで、喜んで参加させていただきました」と小栗監督の10年ぶりの新作となる本作に出演する喜びを語った。そして、フジタを演じたオダギリを「まるでフジタそのもののような、生き写しのようなたたずまいで映画の主軸としていてくださった」と絶賛し、「私は5番目の妻で最後の妻。ただただ映画にいさせていただけるだけで幸せでした」と振り返った。中谷はフランスでの撮影はなかったものの、その撮影現場を訪れたそうで、「スタッフのみなさんが『小栗! 小栗!』と小栗教の信者のように監督を慕ってましたし、ジョーのフランス語がすばらしいと口々にほめてらっしゃって、同じ日本人として誇りに思いました」と報告。フランスにあるフジタのアトリエや彼が手掛けた教会の絵も見て、「日本にこれだけすばらしい画家がいたことを誇りに思いました」と続けた。また、役作りについて「君代さんの資料はそんなになかったので、小栗監督が書かれた脚本の行間を吸い取るように、あとは、稀代の天才であるフジタのそばにいて、自分は何も持っていないけど、せめてこの画家の美意識にそぐう人間でありたいと務めている姿…そう思いながらもフジタの自由さに踏み込めない壁のようなものを感じながら演じました」と明かした。
2015年10月26日オダギリジョーを主演に迎え、日本からフランスに渡った画家・藤田嗣治の姿を描いた『FOUJITA』が10月26日(月)開催中の「第28回東京国際映画祭」にてワールドプレミアとして上映され、オダギリさんに加え、共演の中谷美紀、小栗康平監督らが舞台挨拶に登壇した。1920年代、“エコール・ド・パリ”の寵児となり、パリで時代を彩る画家たちと共に狂乱の時代を生きたフジタ。1940年代の日本で戦争協力画を手掛け、疎開先の村で敗戦を迎えたフジタ。二つの時代を生きた天才画家の姿を描き出す。ワールド・プレミアを日本で迎え、オダギリさんは「初めて見ていただく機会ですが、大きなスクリーンのいい環境で見ていただくのに適した、美しい作品になっています」と胸を張る。藤田の妻を演じた中谷さんは昨年、映画祭のミューズを務め、その際にコンペティション部門に出品される作品に出演し、再び映画祭に戻ってくることを夢だと語っていたが、本作のコンペティション部門ノミネートで「早々にその夢が叶って嬉しいです」と満面の笑み。さらに「美しい絵画の連続のような映画ができました。オダギリさんも美しい佇まいで藤田そのものですし、流暢なフランス語を話されています。セクシーな一面をご覧いただけると思います」と語った。10年ぶりの新作となった小栗監督は「この企画がスタートして約3年になります。藤田は歴史的な人物ですが、映画の中でも彼が遺した優れた絵画を使用しています。いわゆる伝記映画ではなく。1920年代のエコール・ド・パリと呼ばれた時代のパリ、1940年代の日本という全く違う時代、文化をまたぐ藤田の姿を描いています」と語った。また、4日後の10月29日は小栗監督の70回目の誕生日ということで花束がオダギリさんと中谷さんから贈られた。中谷さんは小栗監督の頬にキスもプレゼント!コメントを求められたオダギリさんは「中谷さんが『チューしてあげてください』って言うんですけど、無理でしょ(苦笑)!オッサンがオッサンにチューって…」と困惑しつつ「おめでとうございます」と祝福。中谷さんは「70年という記念の年にこうしてお目にかかれたことを幸せに思っております」と語った。小栗監督は「戦後70年という意識はあるんですが、自分が70歳という意識が全然なくて…」と苦笑を浮かべるも「思わぬプレゼントをいただきました。ありがとうございます」と相好を崩していた。『FOUJITA』は11月14日(土)より角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:FOUJITA 2015年11月14日より角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開(C) 2015「FOUJITA」製作委員会/ユーロワイド
2015年10月26日俳優のオダギリジョーが26日、東京・六本木ヒルズで行われた第28回東京国際映画祭コンペティション部門出品作品『FOUJITA』(11月14日公開)の記者会見に、中谷美紀、小栗康平監督、クローディー・オサールプロデューサーと共に出席した。本作は、フランス・パリで活躍した日本人画家・藤田嗣治の半生を描いた作品。『泥の河』『死の棘』『眠る男』の小栗康平監督が10年ぶりにメガホンをとった。フジタを演じるオダギリは、小栗監督に声をかけてもらったことを「本当に光栄」と感激し、「フジタはあまり知らなかったですし、いまだにそんなに興味があるわけではないんですけど、小栗監督の作品に関わりたいなっていう気持ちだけで参加したのが正直なところ」と本音を暴露。小栗監督は小突きながらも「うれしいです」と喜んだ。そしてオダギリは「久しぶりにいい映画を見た」と完成した映画の感想をコメント。「今まで見た自分の映画の中のオダギリジョーという役者の幅をいくつもいくつも超えてそこに存在していて、監督のおかげでいい俳優になれたなみたいな…言い方難しいですけど」と監督に感謝し、「うれしく思っています」と続けた。また、フランス語は「セリフを丸覚えした」と言い、フランス語の先生による棒読みのCDを聞いて丸暗記した後、フランス人俳優に芝居してもらったものを録音して聞き、「感情を持ったフランス語に仕上げていった」と過程を説明。「文法も、下手したら単語の意味すらわかっていないところもあって、響きから身に入れていったという感じ」と明かした。さらに、前半と後半で大きなギャップがあるフジタの役作りについて「監督に丸投げしました」と明かすオダギリ。「自分の我を出して見せていくよりも、監督の手のひらの中に転がっていく方が、僕にとっても作品にとってもいいと思ったので、8割9割監督の言うことを素直に聞いていた」と語った。オダギリの発言について、小栗監督は「『丸暗記』『丸投げ』というのはマイナスではない」と補足。「俳優さんが何かを預けるということはとても勇気がいること。感覚的にゆだねることができる役者はとても少ない」と言い、「オダギリ君が自分の身体の全体から芝居をつかむ、最も難しいことをやっている一人の俳優」と評価した。
2015年10月26日第28回東京国際映画祭が開催中の東京・六本木ヒルズで10月25日に、特別招待作品『エベレスト3D』の公式会見が行われ、バルダザール・コルマウクル監督、唯一の日本人キャストとして七大陸最高峰を制覇した登山家・難波康子さんを演じる森尚子が出席した。その他の写真世界最高峰の山・エベレストに挑む登山家たちの壮絶な冒険と山にかける想い、そして登山の過程で目にした雄大な風景を3D映像で描くアドベンチャー超大作。ネパールでの現地ロケでは、ジョシュ・ブローリン、ジェイク・ギレンホールら著名なハリウッドスターが5000メートル級の高地を訪れ、「彼らには自分の荷物を背負ってもらい、かなりの距離を歩いてもらった。気温はマイナス30度にもなるので、キャストには嫌われました」(コルマウクル監督)。過酷な撮影について、森は「まつ毛も髪の毛も凍るような現場。監督は『自然vs.人間』のドラマにこだわっていたので、私たち役者にもacting(演技)ではなく、reacting(反応)してほしいと演出があった」とコメント。高山病の症状を訴えるクルーもいたが、「苦労が多い現場だったからこそ、チーム一丸で撮影に取り組み、最後は皆が家族のような絆で結ばれた」と振り返った。この日の会見は『EVEREST フレンドシップ会見』と銘打ち、来年3月12日に公開される日本映画『エヴェレスト 神々の山嶺』の角川歴彦製作代表、平山秀幸監督、原作者の夢枕獏氏が駆けつけた。角川代表は「とてもすばらしい作品でした。両方の作品を見れば、エベレストという山が、人間を拒絶する森厳な場所だとお分かりいただけるはず」と『エベレスト3D』を絶賛。コルマウクル監督も「完成したらぜひ拝見したい」と『エヴェレスト 神々の山嶺』に強い関心を示した。会見では角川代表が、今年4月に大地震が起こったネパールにエールをおくるため、駐日ネパール大使のマダン クマール バッタライ大使に義援金を手渡す場面もあった。『エベレスト 3D』11月6日(金) TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開『エヴェレスト 神々の山嶺』2016年3月12日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年10月26日第28回東京国際映画祭が開催中の東京・六本木ヒルズで10月25日(日)、コンペティション部門に選出されている日本映画『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』の公式会見が行われ、主演を務める竹内結子と橋本愛、メガホンをとる中村義洋監督が出席した。第26回山本周五郎賞」を受賞した小野不由美のホラー小説「残穢」を映画化。小説家である「私」(竹内さん)と、女子大生の「久保さん」(橋本さん)が、久保さんの暮らす部屋で聞こえる奇妙な“音”の真相を探り、恐るべき事件に巻き込まれる。大の怖がりだと言う竹内さんは、「大好きな中村監督のお仕事で、断る理由がなかったが、あとから怖い話だと聞いて…」と複雑な表情。撮影中は「別の思考回路を開いて、『怖くない、何も信じない』と唱えながら演じた」と気丈に振る舞ったのだとか。海外プレスを前に「家に帰ると、電気を消しては眠れず…。きっと(映画を)見た人は後悔する…」と主演女優としてあるまじき(?)珍アピールを披露した。一方、「逆にホラーはまったく平気。夜も真っ暗にしないと眠れない」という橋本さん。以前から中村監督のファンだったそうで、「いつかご一緒したいと思っていたし、そのチャンスが監督には珍しいホラーとあって、とてもうれしい」と初タッグの喜びを語った。海外進出については、「常に新しいことに挑戦したいので、興味はあります。そのためには、苦手な英語を頑張らないと」(竹内さん)、「直感でやってみたいと思えれば。ぜひ英語がヘタな日本人役でお願いします」(橋本さん)と抱負のコメント。そんなふたりに、中村監督は「ずっとキレイだな、たまらないなと思いながらカメラをのぞいていた」と明かし、海外プレスの笑いを誘っていた。過去に、東京国際映画祭で日本映画がコンペ部門のグランプリに輝いたのは、『台風クラブ』(相米慎二監督/第1回)と『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督/第18回)の2回のみ。今年は本作に加えて、『FOUJITA』、『さようなら』と3本の日本映画がノミネートされている。第28回東京国際映画祭は10月31日(土)まで、メイン会場となる六本木ヒルズをはじめ、TOHOシネマズ新宿などで開催。『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』は、2016年1月30日(土)より全国にて公開される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋― 2016年1月30日より全国にて公開(C) 2016「残穢-住んではいけない部屋-」製作委員会
2015年10月25日第28回東京国際映画祭の特別招待作品『エベレスト3D』と、岡田准一が主演する来年公開の『エヴェレスト 神々の山嶺』の2作品が10月25日(日)、都内で合同記者会見を行い、各スタッフと関係者が一堂に会した。ヒマラヤ山脈に位置する世界最高峰・エベレストで繰り広げられた実話を基に映画化した『エベレスト3D』からは、バルダザール・コルマウクル監督と、唯一の日本人キャストとして実在の女性登山家を演じた女優・森尚子が出席した。ネパールで過酷な高地ロケが敢行され、「クルーが高山病の症状や体調不良を訴えるなか、出演者自らが重い荷物を背負って現場に向かった。限界に挑む毎日でしたが、こうして皆が無事に戻ってこられたのが何よりうれしい」(コルマウクル監督)、「まつ毛も髪の毛も凍りましたね。監督は人間と自然の戦いにこだわっていて、私たちにも常にacting(演技)ではなく、reaction(反応)しろと言っていました」(森さん)とふり返った。片や、岡田准一、阿部寛、尾野真千子という豪華キャストが出演する『エヴェレスト 神々の山嶺』からは、製作代表を手がける角川歴彦氏、平山秀幸監督、原作者の夢枕獏氏が出席し、同作を国際舞台でアピールした。今年3月にネパールでのロケを行った直後、同地で震災が起こり、「映画化にはエベレストに匹敵する壁があったが、現地の皆さんに支えられた。来年3月の日本公開を前に、ネパールの皆さんにご覧いただく機会を作れれば」(角川氏)、「震災が起こったのがちょうど半年前。現地スタッフやコーディネーターの方々に支えられたおかげで、僕らも仕事できた」(平山監督)と感謝とエールを送り、マダン クマール バッタライ特命全権大使(在日本ネパール国大使)に義援金を手渡した。また、夢枕氏は「何度も映像化のオファーがあったが、やはり現地ロケ抜きには成立せず、何度も頓挫した」と明かし、「今回は、皆さんの本気度が映画化を実現させた」と感慨しきり。「いまは感謝でいっぱいで、原作を書いて良かったという思い。一観客として完成が楽しみ」と期待を示した。第28回東京国際映画祭は10月31日(土)まで、メイン会場となる六本木ヒルズをはじめ、TOHOシネマズ新宿などで開催。『エベレスト3D』は11月6日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。『エヴェレスト 神々の山嶺』は2016年3月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エベレスト 3D 2015年11月6日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開(C) Universal Pictures
2015年10月25日開催中の第28回東京国際映画祭で24日、インターネット映像配信ネットワーク・Netflix初のオリジナル映画『ビースト・オブ・ノー・ネーション』の舞台挨拶が東京・TOHOシネマズ 新宿にて行われ、キャリー・ジョージ・フクナガ監督が登壇した。同映画祭のパノラマ部門に選出された本作は、アフリカで平和に暮らす少年が、内戦で家族を奪われ、ゲリラ兵に変貌していくさまを少年目線で描き、ベネチア国際映画祭で絶賛された作品。ナイジェリア在住の作家ウゾディンマ・イワエラによるデビュー作『Beasts of No Nation』を、エミー賞受賞経験を持つ38歳の日系監督キャリー・ジョージ・フクナガが、企画から7年もの歳月をかけ映画化した。主演は、ゴールデングローブ賞受賞のイドリス・エルバが務める。舞台挨拶に登場したフクナガ監督は「こういう話を新聞やニュースなどで聞くと遠いところで起きていることだと思うけど、映画だと身近なものとして感じられる」と言い、「子供兵という題材でつらい部分もあるが、彼の気持ちに共感して何か感じとってもらえたらうれしい」と呼びかけた。そして、「シリアスな題材だけど、笑える所もあるので、笑うのも大丈夫」と加えた。そして、「Netflixを通して公開されるのはうれしい。特に、世界同時で公開されることがすばらしい」と喜び、ほとんどの映画作品は、世界のほかの国よりも日本は1年遅れて公開されることが多いが、今回は時差の関係で日本は数時間ほかの地域より早く見られたと思う」とコメント。「大勢の視聴者にこの作品を届けられる」と喜んだ。また、「撮影はガーナで行った」と明かし、「撮影スタッフは、アメリカ人、南アフリカ人、地元のスタッフ…異文化交流ということで大変なこともあったが、それをみんなで乗り越え、一生忘れることのできない体験になった」としみじみ。「僕は現地でマラリアにかかり、毒蛇を踏みそうにもなり、命がけで撮影した。イドリス・エルバは崖から落ちそうにもなった」と過酷な撮影の様子も明かした。
2015年10月24日アカデミー賞女優のヘレン・ミレンが10月24日(土)、第28回東京国際映画祭が開催中のTOHOシネマズ六本木ヒルズで、主演する特別招待作品『黄金のアデーレ名画の帰還』の舞台挨拶に登壇。プロモーション来日は『REDリターンズ』以来、約2年ぶり2度目となる。クリムトの名画をめぐる感動の実話を描いた本作。アメリカに暮らす82歳のマリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)が、“オーストリアのモナリザ”と称えられるクリムトの名画<黄金のアデーレ>を、「正当な持ち主である私に返してください」とオーストリア政府を訴えた。第二次世界大戦中、ナチスに略奪された名画のモデルは、マリアの伯母であるアデーレ、その人だった…。「私のもとにはたくさんオファーが来るけど(笑)、自分でいいと思える作品や役柄はなかなかないもの。でも、この作品は私の女優魂が『絶対にやるべき』と応えてくれたの」と強い思い入れを示すミレン。実在する人物を演じるにあたり、「髪の毛や瞳の色を変えたし、動きやしぐさも研究した。でも、いちばん大切なのはマリア自身の視線で、世界を見渡すことだったわ」と役作りをふり返った。同席したサイモン・カーティス監督は、「この作品をつくる上で、最優先事項はヘレンに主演してもらうこと。それが実現してとてもうれしい。実際、マリアの親族から『ヘレンは本当にそっくりで、すばらしい演技だった』と言われて、改めて誇らしい気持ちになった」と最大限のリスペクトを表した。イギリスのミラー紙で“最も影響力のある女性NO.1”に選ばれたミレンが、輝き続ける秘けつは?「まず、とても楽観的な性格であること。つらく悲しい出来事もたくさんあるけど、それでも地球は美しい場所だし、生まれてきたことに感謝している。それにできる限り、長生きをして、テクノロジーがどれだけ進歩するか見届けたいの。好奇心の強さも、若々しくいられる秘訣かもしれないわね」。初来日のカーティス監督に対し、「私が彼をパチンコに連れて行くわ」とお茶目に提案する場面もあり、なるほど好奇心の強さは本物のようだ。舞台挨拶には、美術に造詣が深い俳優の石坂浩二が駆けつけ、「40年以上前、NHKでエリザベス女王とお会いしたことがあったが、そのときとまったく同じ気持ち」とエリザベス女王を演じ、アカデミー賞に輝いたミレンの存在感に圧倒されていた。第28回東京国際映画祭は10月31日(土)まで、メイン会場となる六本木ヒルズをはじめ、TOHOシネマズ新宿などで開催。『黄金のアデーレ名画の帰還』は11月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開される。(text:cinemacafe.net)
2015年10月24日第28回東京国際映画祭が開催中のTOHOシネマズ六本木ヒルズで10月24日に、世界的な人気を誇るPerfume初のドキュメンタリー映画『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』が公式上映され、メンバーのあ~ちゃん、かしゆか、のっち、佐渡岳利監督が舞台あいさつに立った。舞台あいさつ/その他の写真結成15周年、メジャーデビュー10周年を迎えた彼女たちの3度目となるワールドツアーに密着し、圧巻のライブ映像のほか、貴重なオフショットも満載の本作。タイトルの名付け親である佐渡監督は「撮影中のアメリカ公演で、メンバーが“We Are Perfume”と自己紹介している姿が印象に残った。スタッフを含めたチームとして、私たちこそがPerfumeだと自負していて、映画のタイトルにふさわしかった」とタイトルに込めた思いを語った。メンバーにとって、出演映画の舞台あいさつは初めての経験だといい、「女優さんじゃないのに、こんな場所に立っていいんじゃろか?」(あ~ちゃん)、「ふわふわした夢見心地」(かしゆか)、「早く皆さんの感想が聞きたい」(のっち)と声を弾ませた。3度目のワールドツアーで初上陸したアメリカは、メンバー念願の地であり「自分たちでも『よう行ったな』と思う。でも、どんなハコ(会場)でも日本と同じことをやるのが願いだったし、それが実現できたのは誇らしい」(あ~ちゃん)、「アメリカ公演で夢がかなったのはもちろん、次の夢を見つけられた意味あるツアーになった。ここまで続けられたのは、ここにいる二人のおかげ」(かしゆか)、「石橋を叩いて、3度目のワールドツアーで初のアメリカ。堂々として見えるのは、きっとそのせい」(のっち)としみじみ振り返った。『第28回東京国際映画祭』10月31日(土)までTOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて開催中『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』10月31日(土)からTOHOシネマズ新宿ほか全国公開取材・文・写真:内田 涼
2015年10月24日ネット映像配信サービス「Netflix」初のオリジナル映画『ビースト・オブ・ノーネーション』が10月24日(土)、東京国際映画祭にて上映されるのに先駆け、キャリー・ジョージ・フクナガ監督と「Netflix」グレッグ・ピーターズ社長が会見に臨んだ。今年のヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品された本作は西アフリカの内戦下で兵士として育てられ、過酷な運命を生きていくことになる少年の姿を描いている。10月16日より全米で劇場公開が始まると共に世界各国の「NetFlix」で会員向けに独占配信がスタートした。ナイジェリア人作家のウゾディンマ・イワエラの小説を元にした本作だが、フクナガ監督はこの内戦下で少年が兵士にさせられるというテーマを以前から映画として描きたいと考えていたという。「大学で政治学と歴史を学び、この題材で映画を作りたいと15年ほど前から考えていました。自分でもリサーチを重ねていましたが、その中でこの原作と出会い、そこから10年を費やして映画を作り上げました」と明かす。日本の映画ファンに対しては「なじみのないテーマかもしれませんが、深く味わっていただければと思います。見た人がいろんなことを感じ取り、考える作品になっていると思います。新聞などでこうしたニュースに触れるのとは違い、観終わってこの主人公の少年の気持ちを感じ、個人的に心に訴えかけられるような身近な存在として感じていただければ幸いです」と呼びかけた。主人公のアグーを演じたアブラハム・アッターは演技未経験のまま本作に参加し、ヴェネチア国際映画祭でマルチェッロ・マストロヤンニ賞を受賞するなど若手俳優として称賛を集めた。彼との出会いについて監督は「ガーナで撮影すると決めた段階で、現地の子どもたちを起用できればと考えていました。キャスティング・ディレクターを送り込んだのですが、アブラハムが放課後にサッカーをしているところ、声を掛けました。彼はサッカーチームにスカウトされたと思ったようですが(笑)、利発な子で懸命に努力をしてくれました。一人の少年が変わってゆくさまを描いていますが、初めての演技とは思えないほどうまく演じてくれたと思います」と称賛を送った。日系アメリカ人の父親を持つフクナガ監督だが、好きな日本映画について質問されると、影響を受けた存在として今村昌平の名を挙げ「特にカメラワークの技術はスコセッシがやったことを10年以上も早くからやっていた」と語る。また「是枝裕和監督の自然体でリアリティのある作品も素晴らしい」と語り、改めて自らのルーツでもある日本を訪れることの喜びを口にしていた。「Netflix」のピーターズ社長は、全米での劇場公開と合わせて本作をネット配信することについて「できるだけ多くの人に作品を見る機会を提供したいし、劇場で見ることができない人に多くの選択肢を提示できれば」と意義を口にする。本作は映画が製作されたのちにNetflixでの配信が決まったが「今回は、完成した映画を見て、その素晴らしさに触れて、こうして配信することが決まりましたが、今後、製作前のもっと早い段階で関わっていく可能性もあります。よりよい方法を模索し、追及していきたいと思います」と今後の展望についても語った。『ビースト・オブ・ノーネーション』はNetflixにて配信中。(text:cinemacafe.net)
2015年10月24日テクノポップユニット・Perfumeが24日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた第28回東京国際映画祭パノラマ部門作品『WE ARE Perfume-WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』(10月31日公開)の舞台挨拶に、佐渡岳利監督と共に登場した。映画を見たばかりのファンの前で、"あ~ちゃん"こと西脇綾香は「あ~うれしい! ようやく見てもらえて」と感激。「どうだったんじゃろうか…?」とファンに問いかけ、大きな拍手が返ってくると、「よかったぁ? 本当!?」と喜んだ。22日のオープニングイベントで初めてレッドカーペットを歩いた3人。西脇は「女優さんでも何でもないのに歩いていいんじゃろうか…」などとドキドキしながら歩いたと言い、「人生で一番緊張したんじゃないかっていうくらい緊張しました」と振り返った。"かしゆか"こと樫野有香も「映画にしたいって言ってくれただけでうれしかったのに、映画祭にも出していただけて…自分の話じゃないかのようなふわふわした夢見心地でした」と話し、"のっち"こと大本彩乃も「すごくうれしかった」と語った。西脇は、映画で密着した「Perfume WORLD TOUR 3rd」について、「どれほど腹くくって行っとるかっていうことを海外の方にはわかってほしい。日本の人にも、日本で活躍しているアーティストも海外で通用するパフォーマンスをやっているということを誇りに思ってほしい」と言い、「『よう行ったな』っていうのが一番の感想」とコメント。樫野は「夢がかなったと同時に、次の夢を見つけられた。私たちにとって意味のあるツアーになった」と振り返り、大本は「客観的に見て、すごい堂々としているなと思いました。うふふふ」と笑った。今後の目標を聞かれると、西脇は「映画を作っていただいて、女優さんが立つようなところに立たせてもらって、信じられないことを今年たくさん経験させてもらった」と感謝し、「これからもみなさんに楽しいと思ってもらえることを、自分たちも楽しんで提供していけるよう、Perfumeという活動を楽しんでいきたい」とコメント。樫野は「ここまで続けてこられたのは、この2人と一緒にいたから。ずっとこれからも3人で一緒にPerfumeとして楽しんでいけたら」と話し、大本は「Perfumeとしての活動が年を重ねるたびにどんどん楽しくなっている。劇中で大きな夢を口にしましたが、その夢へ向かう道中も楽しくいられるような3人でいたい」と決意を語った。客席をバックにした記念撮影では、「WE ARE Perfume!」というかけ声と共にカメラに向かってポーズ。西脇が「割れんばかりの声で!」「一回練習しますか!」「もうちょい出るね!」「男子~! 女子~!」とライブの時のようにファンに呼びかけると、会場は大盛り上がり。全員で「WE ARE Perfume!」と叫び会場が一体感に包まれると、西脇は「バッチグ~だよ! すばらしい!」と喜び、ファンからも大きな拍手が沸き起こった。『WE ARE Perfume-WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』は、ユニット結成15周年、メジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤーとなる昨年から今年にかけての「Perfume WORLD TOUR 3rd」、アメリカ・テキサスのショーケースライブイベント「SXSW 2015」での活動に密着したPerfume初の映画。ライブパフォーマンスやこれまであまり見せることのなかった舞台裏に完全密着し、ひたむきな姿から喜びや苦悩、葛藤を伝える。
2015年10月24日斎藤工と板谷由夏が10月23日(金)、第28回東京国際映画祭が開催中のTOHOシネマズ六本木ヒルズで、WOWOWの映画情報番組「斎藤工×板谷由夏 映画工房」放送200回を記念したトークイベントを行った。この日はトークイベントに加えて、番組でこれまで紹介してきたおよそ500本の映画から、斎藤さんが選んだニコラス・ウィンディング・レフン監督の『ドライヴ』、板谷さんが選んだジョン・カサヴェテス監督作『こわれゆく女』、そして、視聴者投票により選出された感動作『チョコレートドーナツ』の3本をオールナイト上映された。斎藤さんは『ドライヴ』に主演したライアン・ゴズリングを「女性のハートをつかんだ二枚目スターが、新たな表情を見せている」と絶賛。現在、同じ34歳で「僕なんて年収は2億分の一くらい。彼に比べたら、タクミの色気なんて安いもの。100均で売っている」と自虐的なコメントも飛び出した。また、飛び入り参加した『チョコレートドーナツ』のトラヴィス・ファイン監督が、来年夏にも東京・中野を舞台にした新作を撮影すると聞くと、斎藤さんは「スケジュール、空けておきます。現場の手伝いでも何でもします」と猛アピール。ファイン監督も「OK!」と前向きな姿勢を見せた。現在、中野でロケハンを行っているそうで、「もうすぐ脚本ができあがる頃。祖母、母、8歳の娘という三世代のアメリカ人親子が日本に引越し、人生が変わる物語です。その3人以外は、キャストもスタッフもほとんどが日本人になる予定」(ファイン監督)と説明していた。トークイベントの模様は、11月6日(金)に『ドライヴ』『こわれゆく女』『チョコレートドーナツ』と併せてWOWOWシネマで放送される。(text:cinemacafe.net)
2015年10月24日第28回東京国際映画祭(TIFF)が22日に開幕し、東京・六本木ヒルズアリーナで行われたレッドカーペットに『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』(2016年1月30日公開)で主演を務めた女優の竹内結子と橋本愛、中村義洋監督が登場した。本作は、TIFFに3作品ノミネートされている"コンペティション"部門の1作品。第20回TIFFのオープニング作品『ミッドナイトイーグル』(2007年)以来、8年ぶりの参加となる竹内は、ランバンのダークネイビー地ワンショルダーロングドレスを身にまとい、昨年の『寄生獣』に引き続きの参加となった橋本もヴィクター&ロルフの黒いドレスを着て出席し、マスコミからの質問や観客からのサインリクエストに、にこやかに応じた。中村監督は黒のスーツに赤い蝶ネクタイで2人をエスコートし、両手に花状態。熱烈な歓迎を楽しんでいる様子だった。竹内は、「台本を手にした時点で怖かったです(笑)」「読むまでにすごく時間がかかりました」と吐露。続けて、「試写を見て、目をそらしたシーンがいっぱいあった」とも打ち明けつつ「そこ(自身が目をそらした場面)が皆さんの目にどう映るのか楽しみです」と微笑んだ。竹内と初共演を果たした橋本は「怖いのですが、ミステリー要素も強く、竹内さんと一緒に不可解な事象をひもといていくという構成がとても面白い」とアピール。「撮影1日ごとに、近くの住人やお坊さん役の方など、色んな人に会いました。そういった出会いも面白かったです」と今までの仕事ではあまりなかった体験に刺激を受けたようだ。中村監督は「原作がなかなかない形なので、映画もなかなかない形になるだろうと。相当怖くなるな、大丈夫かなと思いながら慎重に作りました」と人気ホラー小説の実写映画化にあたっての思いを告白。「普通に撮るとコメディになってしまうんですよ(笑)。なので、ギアを変えて撮りました」と舞台裏を語った。映画は、「一生で一度しか使えないアイデア」を用いた、作家・小野不由美氏の本格ホラー小説『残穢』が原作。こちらは、読者から「あまりにも怖くて最後まで読めない」との声が上がるなど話題になり、第26回山本周五郎賞を受けた。「住んでいる部屋で奇妙な音がする」という女子大生・久保(橋本愛)からの手紙をきっかけに、調査をはじめたミステリー作家の「私」(竹内)。調べを進めると、過去の住人たちが自殺や心中、殺人など、数々の事件を引き起こしていたことがわかり、「私」たちは驚愕の真実を知ることになる。なお本作は25日、記者会見や映画祭内での正式上映が決定している。(C)「残穢-住んではいけない部屋-」製作委員会
2015年10月23日10月22日より都内で開催されている「第28回東京国際映画祭」のレッドカーペットに、映画『媚空-ビクウ-』(11月14日)に主演する女優の秋元才加らが登場した。映画祭には秋元のほか、本作より媚空に憧れる魔戒法師・代知役の須賀健太、媚空の師匠・白海に仕える魔戒法師・紗夜役の朝倉えりか、鍵をにぎる人物・絶心役の佐野史郎、大橋明監督、そして雨宮慶太総監督と主要スタッフが参加。秋元は黒のパンツスーツ、朝倉は白のドレス、男性陣はタキシードという装いで、ファンからの声援と拍手に応えていた。同映画祭のレッドカーペットを初めて歩いた秋元は、「もっとレッドカーペットって粛々と行われるものかと思っていたのですが、お祭りみたいで本当に楽しかったです。これをきっかけに『媚空-ビクウ-』が世界中に広がってくれるといいなと思っています」とコメント。須賀も「東京国際映画祭でレッドカーペットを歩くのは初めてなので、すごい所にきたなあと思いました」と感激している様子だった。映画『媚空-ビクウ-』は、同映画祭の「パノラマ部門」に出品されており、秋元らはレッドカーペット前に行われた上映の舞台あいさつにも登壇。これが世界で初めての上映ということもあり、秋元は「入ってくるまでドキドキしていました」と緊張を浮かべていたが、「みなさんいかがでしたか?」という観客への問いかけに、熱い拍手が返ってきたことにホッと胸をなでおろしていた。TVシリーズ『牙狼<GARO>-魔戒ノ花-」で登場した媚空を、今回あえて主人公に据えたことについては雨宮総監督は「以前から秋元さんとお仕事をしたいと思っていたのですが、TVシリーズで実現し、その時のエピソードが素晴らしかったので、ぜひ単体の物語を見てみたいと思いました」と説明。その企画を聞いた秋元は、最初「次につながった! チャンスをいただいたという気持ちが大きかった」という思いと同時に「従来の『牙狼<GARO>』のファンの方、そして『媚空-ビクウ-』を通して『牙狼<GARO>』に触れる方にも楽しんでもらえる作品にしたいと思いました」と当時の心情を振り返った。続けて、「アジアのみならず、世界に広げていきたい気持ちが強くなりました!」と力強く結んだ。本作でメガホンをとった大橋監督が「雨宮監督に言われたのは『いままでのシリーズにこだわらずに、新しい媚空の世界を作ってくれ』ということだけ。いままでのアクションとは違うアプローチを心がけました」と明かすと、秋元は「自分的にはまだいけたという思いがあります。次、もし機会があったらロッキーみたいな体にしたい!」とアクションへの熱意を語り、会場を沸かせていた。『牙狼<GARO>』シリーズ初参加となる佐野は、「10周年ということで記念碑的な作品に参加できて光栄です」と感謝を述べ、「朝倉さんにはやられました! 女性は怖いですねぇ」としみじみと語ると、会場は再び笑いに包まれた。秋元は本作で主題歌「繊月~光と闇の傍で~」も担当しており、同楽曲について「媚空の内面を代弁しており、歌詞に耳を傾けて聴いていただくと、アンサーソングになっています!」と映画と合わせて楽しめる内容になっていることをアピールした。本作は、2014年4月~9月まで放送された特撮TVドラマ『牙狼<GARO>-魔戒ノ花-』のスピンオフ作品。秋元が演じていたキャラクター・媚空を主人公に、秋元の肉体美と身体能力を存分に生かしたアクションシーンを盛り込み、推理や謎解きを絡めたミステリアスな物語が展開される。兼ねてから秋元の演技にほれ込んでいた雨宮総監督は、昨年11月の時点で媚空を主人公にしたスピンオフ作品の制作をアナウンスしていた。(C)2015「媚空」雨宮慶太/東北新社
2015年10月23日