安藤裕子が6月16日(火)に東京・LIQUIDROOMでライブツアー「安藤裕子 LIVE 2015 『あなたが寝てる間に』」の追加公演を開催する事が決定した。【チケット情報はこちら】3月から4月にかけて4公演行われたツアー「安藤裕子 LIVE 2015 『あなたが寝てる間に』」。同ツアーでは今年の1月にリリースされた最新アルバム『あなたが寝てる間に』の楽曲を中心に披露。今回の追加公演では、同アルバムの楽曲に加え、7月29日(水)リリースのシングルが披露される予定。同曲はスキマスイッチが書き下ろし曲を提供することで話題となっている。チケット一般発売は5月31日(日)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、オフィシャル先行を実施。受付は5月15日(金)午後6時から24日(日)午後11時59分まで。■安藤裕子 LIVE 2015 「あなたが寝てる間に」追加公演6月16日(火)LIQUIDROOM(東京都)開場 18:45 / 開演 19:30料金: スタンディング 5800円 ※ドリンク代別途必要
2015年05月14日映画監督の北野武が、13日に放送されたフジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』(毎週月曜22:00~、13日は22:15~)で、「監督は役者に関わってはいけない」との持論を展開した。今回、「BISTROSMAP」のコーナーに、映画『龍三と七人の子分たち』(4月25日公開)の北野武監督と、出演者の藤竜也、中尾彬、安田顕、萬田久子が登場。北野監督の現場での様子について中尾と藤が「不愛想」「日本一不愛想」と明かし、監督自身も「一言も口きいてないのよ」と語った。中居正広が「何でコミュニケーションとらないんですか?」と聞くと、「それが一番ダメなんだよ。監督と役者のコミュニケーションなんてやるから、間抜けな映画撮っちゃう」と北野監督。「擁するに、役者に関わっちゃいけないの。常に客観的に」と続け、「食事したり酒飲んだりすると、情が出るでしょ。そうしたら冷静にその役者を見れなくなるから」と説明した。萬田も「本当に目を合わせてくださらない」「武さんのお声を聞いたことがなかった」と現場の様子を告白。北野監督は、テントの中にこもってモニターをチェックし、何かあったら助監督を通して指示をしていたという。それでも、「不愛想なんですけど救いもあるんですよ」と藤。「時々、よっぽど気に入った時に、"天の岩戸"から出てきて、おもしろかったよって。そのインパクト!」と語った。北野監督はまた、「お笑い出身だから、一発OKにしたいのよ。2回目、3回目と重ねるたびに新鮮さがなくなって」との考えも明かした。
2015年04月14日2013年から2014年にかけてテレビ朝日系で放送された特撮TVドラマ『仮面ライダー鎧武/ガイム』が、2015年春にVシネマ『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』として復活を果たす。アーマードライダーと呼ばれる若き仮面の戦士たちが多数登場し、それぞれの信念をぶつけあい、互いに争いながら高みを目指していく青春群像劇である『鎧武』の中でも、強烈な存在感を発揮していた「仮面ライダー斬月=呉島貴虎」と「仮面ライダーバロン=駆紋戒斗」をそれぞれの主役に置き、2つのサイドストーリーが展開する。4月22日のBlu-ray&DVD発売に先がけ、2月7日、東京・港区のニッショーホールにて上映イベントが行われた。いち早く『鎧武外伝』の物語を目にしたファンたちの熱気がさめやらぬタイミングで、上映直後に舞台あいさつが行われた。ステージには金田治監督と、久保田悠来、小林豊をはじめ、主要なキャスト総勢7名が登壇した。『鎧武』チームの中でも特に役柄と素のギャップが大きく、舞台あいさつやファンイベントではとんでもないサービス精神を発揮する小林と、豊富なボキャブラリーによる奇抜かつ味わい深い発言でファンを魅了する久保田が、またもや会場内を爆笑の渦に叩き込んだ。『斬月編』の主役・仮面ライダー斬月/呉島貴虎を演じる久保田悠来は、「主任!!」というファンからの声援を受けつつ、あえてクールに「おは……」とあいさつし、いきなりのつかみに客席は大爆笑。Vシネマでの復活、そして主役ということについて「僕からの始まりのあいさつというのは新鮮でいいなと思います」と異なる景色を噛み締めながら、「(企画が決まった時)喜びのあまり飛び跳ねて、天井に頭をぶつけました。今でもコブが残っています」と、"久保田劇場"はこの日も健在。「女性と絡めるということで喜びを感じました」と劇中のラブシーンに言及し、「このために役者を志しましたから!」と本音とも冗談ともつかない発言で会場を沸かせていた。続いて『斬月編』に朱月藤果という新キャラクターで登場する岩田さゆりは「こんなに盛り上がっている舞台あいさつは初めて」と最初こそ緊張した面持ちだったが、「皆さんが気さくでとても楽しい現場でした」と鎧武チームの温かさを実感。濃厚なイケメンである久保田との淡いラブシーンについては「今、この距離でも"濃い"のに、すぐ近くにこの顔があるんですよ! 撮影中では笑いが止まりませんでした」と、ムードあるシーンとは裏腹に、撮影中は"笑い"があったことを明かした。貴虎の弟で、仮面ライダー龍玄/呉島光実役の高杉真宙はステージ上での久保田、小林のハイテンションぶりに終始大ウケで「僕もあっち(客席)に座って観ていたい!」と思わず吐露し、撮影現場も同様のテンションだった模様。また、「(テレビ本編では)僕と兄さんしかいなかった呉島家に、別な人がいるというのがうれしかった」とVシネマならではの展開を喜んでいた。ゲストの岩田については「人見知り全開でした。あまりお会いする機会もなく、そんなに話せなくてごめんなさい……」と後悔している様子。『バロン編』で主演を務める仮面ライダーバロン/駆紋戒斗役の小林豊は、今回の作品では某国の御曹司・シャプールとの2役に挑戦。言うまでもなく終始ハイテンション状態だった。性格の異なる2役だったが「舞台袖で上映を観ていたら、ギャグのシーンでお客さんが笑ってくれていて、うれしかったです!」と茶目っ気たっぷりに語る。小林は『バロン編』の主題歌も担当しており「戒斗の生き様を歌ったような、かっこいい歌です。歌でも『鎧武』の世界観を表せたかなと思います」とアピールしていた。仮面ライダーナックル/ザック役の松田岳は「僕たちが(戒斗とは正反対に陽気な)シャプールを見て驚く、というシーンがあるんですが、シャプールとは初対面でも、普段よく見ている小林豊そのもの(笑)。あまりにもいつも通りなので、驚くリアクションに苦労しました」とタジタジだったようで、小林のあまりの爆発っぷりに観客も手を叩いて納得。続くペコ役の百瀬朔は、ファンからの熱い「ペコ~!」コールに、はにかみながらも笑顔。「テレビ本編ではよく傷だらけになり、観ている人から"出るたびに傷だらけ"と心配されました。終盤では骨折とかしまくりで(笑)。今回のVシネマでも傷だらけになっています」と話し、客席の大爆笑を誘っていた。『斬月編』『バロン編』の両作品に出演した仮面ライダーマリカ/湊耀子役の佃井皆美は、得意のアクションを今回も披露。「テーブルにゴロンと転がったりして、体当たりのアクションをやらせていただきました。あのシーンは5回も撮り直して大変だったのですが、スタッフさんたちが凝ってくださいました」と撮影時の苦労を振り返った。そして、金田治監督は「久保田くんの濃い顔が間近にあって、さゆりちゃんが笑ってしまいそうになって大変だった。だから笑う前にシーンを切ってしまえと思い、あのような演出になりました」と『斬月編』のラブシーンの裏側を明かす。TVシリーズでも演出を担当していた金田監督は、『鎧武』という作品について「中身の濃い作品。登場人物一人一人に違った生き方があり、それぞれが独自の生活感、目的を果たしていく人間群像になっている」と、『鎧武』ワールドの多様性、人物の魅力を熱弁。撮影では小林の芝居に手を焼いたと笑う金田監督だが、そう言いつつも「シャプールを演じたときは一発オッケーだったよ! びっくりした。アクションもよかったし、いい役者になったなあ」と小林を絶賛した。挨拶終了後、本日登壇が叶わなかった仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰役の佐野岳と、仮面ライダーデューク/戦極凌馬役・青木玄徳からのビデオメッセージも上映。2人の姿が映し出されると、客席からいっそう大きな歓声が沸き、うれしいサプライズが舞台あいさつに花を添えた。最後のあいさつで金田監督は「ファンの皆さんあっての作品。次の『鎧武外伝』は皆さんの力があればできると思います!」と、続編に期待を寄せる発言も。久保田は「みんなで1年間がんばってきたのが、こうやってまた形になってうれしいです。そしていつか、フルーツある限り、このハンカチーフが緑のうちは、まだまだ(新作が)観れるのではないかと思います」と、こちらも続編を熱望。小林は「皆さん『鎧武』を好きになってくれて本当にありがとうございます! そしてこれからもよろしくお願いします! ここからも、俺たちのステージだー!」と、紘汰の決め台詞を借りて、大盛況の舞台あいさつを締めくくった。『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』2015年4月22日にBlu-ray&DVDが発売される。(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映(C)2015石森プロ・テレビ朝日・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映
2015年02月09日北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』の公開を記念して、劇中で大暴れする主人公ら“ジジイたち”のイラストをプリントした“痛快!モバイルクリーナーステッカー”付特別鑑賞券・ムビチケカードが、1月31日(土)より全国の上映劇場で発売されることが決定した。その他の写真本作は、引退した元ヤクザの親分が昔の仲間たちと団結して、世直しのため、詐欺集団のガキどもに立ち向かう姿を描いたジジイ大暴れエンタテインメント。主演の藤竜也が龍三を演じ、その子分である7人のジジイを近藤正臣、中尾彬、小野寺昭、品川徹、樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健が演じる。モバイルクリーナーステッカーは、ステッカーとしてモバイル機器の裏に貼り付けることができ、剥がせばクリーナとしても使えるグッズ。イラストは全10種類あり、龍三親分とジジイ7人のほか、安田顕演じる若造詐欺師集団のボス・西と、ビートたけし演じる刑事・村上の2種類がレアキャラとして用意されている。イラストの横には龍三親分の「義理も人情もありゃしねぇ」など、それぞれの決めゼリフもプリントされている。今回の特典は、本編完成後に実施した試写アンケートで「ジジイたちのキャラが濃い!」や「ジジイたちがかわいい!」と支持されたことを受けて、藤、近藤、中尾ら超ベテラン俳優たちが演じる“ジジイたち”をかわいいイラストにすることが決まったという。『龍三と七人の子分たち』4月25日(土)全国ロードショー
2015年01月30日お笑いコンビ・ナインティナインの矢部浩之の妻で元TBSアナウンサーの青木裕子が12月21日(日)、東京都内書店で著書「母、妻、ときどき青木裕子」の出版記念イベントを行った。今年3月に産まれた長男・稜君の育児に奮闘中の青木さんは「産まれてすぐは矢部さんに似ていると言われたけれど、段々と私に似てきた」と最近の愛息子の様子を紹介しながら、「女の人が凄く好き。そんなところがパパ似かな?男の人が遊びに来ると泣いちゃうけれど、女の人が遊びに来るとニコニコしちゃっている」と性格面は矢部さんの血を引いていることを明かしていた。その矢部さんとは、妊娠中にとある事でかなりの夫婦喧嘩が勃発したそう。「主人も息子が産まれる前はチャラチャラしていて、その一環です」とふり返った青木さんは、「女性問題が発覚して、私は家出をしました」と衝撃告白。矢部さんからは謝罪があったそうで「今も喧嘩はあるけれど、家出はないですね」と夫婦円満をアピールしていた。反省した矢部さんは女好きから一転、子煩悩に。「私が仕事の時は息子と2人で過ごしてくれるようになった。前は気が気じゃなかったけれど、今は安心感がある。ボールで遊んでくれたりしている」とニッコリ。この日も青木さんの替わりに子守を担当しているそうで「『いってらっしゃい、頑張ってきてね』と言ってくれて、息子も泣いてなくて不思議そうな顔をしていました」とそのパパぶりを紹介。2人目の予定について聞かれると「子どもが1歳になった時に、2人目がほしいと思っています。矢部さんも今度は女の子がほしいみたい」と具体的で、終始幸せオーラを漂わせていた。同書は、青木さんが妊娠に気付いてから書き綴っていた日記と共に、ロングインタビューやプライベート写真、撮りおろし写真などをまとめたもので、夫・矢部さんへの想いや母になった喜びや子育ての戸惑いなどが収められている。(text:cinemacafe.net)
2014年12月22日●鎧武の変身ポーズはドライブ寄りにアレンジ!?公開初日を迎えた特撮映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』の初日舞台あいさつが13日、東京・丸の内東映にて行われた。舞台には、『仮面ライダードライブ』と『仮面ライダー鎧武/ガイム』の主要キャストに、映画ゲストの仮面ライダールパンを演じる綾部祐二(ピース)を加えた15名が登壇。会場に集まった大勢のファンから、大きな拍手で迎えられた。本作は、別々の作品で活躍する2人の『仮面ライダー』が夢の共演を果たす「MOVIE大戦」シリーズの6作目。2014年9月に最終回を迎えた『仮面ライダー鎧武/ガイム』のその後を描く「鎧武パート」と、強敵・仮面ライダールパンとの戦いに挑む仮面ライダードライブの活躍を描く「ドライブパート」に加え、クライマックスには鎧武とドライブが力を合わせて共通の敵を迎え打つ。映画に足を運んだ人だけが観ることのできる入場者プレゼント第1弾として、『仮面ライダードライブ/第0話』のDVDが全国先着100万名に配られる(12月22日まで)のも、ファンの間で話題となっている。まずは『仮面ライダー鎧武/ガイム』チームから。仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰役の佐野岳は「ここからは、……トップギアだぜ!」と、鎧武とドライブをミックスした決め台詞を発した後、映画について「その後の『鎧武』の世界観であったり、どうやって紘汰が地球に帰ってくるかだったり、たくさん見どころがありますので、ぜひ観てください」とテレビの最終回を踏まえたストーリー面の見どころを強調。そして「鎧武の変身ポーズを、ちょっとドライブ寄りにアレンジしてみました。そんなスペシャル感のある変身シーンも楽しみにしてほしいです」と、映画ならではの必見シーンをアピールした。仮面ライダーバロン/駆紋戒斗を演じる小林豊は、過去の舞台あいさつやインタビューなどで見せる"素"の猛烈なハイテンションさがすでにファンに知られているが、今回の初日舞台あいさつでも期待に違わぬ大活躍。登場していきなり「おい貴様ら……」と戒斗っぽい台詞であいさつするかと思わせて「確保です!」と、『ドライブ』の霧子のようなセリフを追加し、大いに笑いを誘った。さらに、地球を離れた紘汰と舞がどうやって帰ってくるのかについて「ちょっとだけ教えるよ。ズドーンときて、スーッと来て、どうにかなるよ!!」と、擬音だらけで何がなんだかわからない説明を展開。ちょっとした間も逃さない、徹底的なサービス精神を見せた。ヒロイン・高司舞役の志田友美は「今日はいい天気ですね! 初日を迎えられてとっても幸せです。今日はいい思い出を作っていきましょう」と元気にあいさつ。映画の見どころを話すべきところで「1年間、長かったですね~」とこれまでのTVシリーズの撮影の思い出を語りはじめたので、小林が「あのね、テレビの撮影じゃなくて、映画についての話をしてよ」と絶妙のツッコミ。それを受けた志田は「水の中にズドーン! と落ちるんですよ。そこは絶対観てください~!」と、小林の影響を受けて擬音を加えながら見どころを説明した。仮面ライダー龍玄/呉島光実を演じた高杉真宙は「ミッチー!」という声援にはにかみながら「久しぶりなので緊張しているのですが、みなさんとまたこの舞台に立ててすごくうれしいです」と、さわやかにあいさつ。自身にとって最後の『鎧武』エピソードということについて「さみしい感じもしますが、紘汰さんもズドーン! と帰ってきますから(映画を)楽しみたい」と、しっかり擬音をかぶせて話し、受けを取っていた。仮面ライダーデューク/戦極凌馬役の青木玄徳は、劇中とは髪型を変えての登場。「こんにちは~!」と明るくあいさつした直後「……キルプロセス」と、テレビ終盤で印象的だった「恐怖の一言」を放ち、ファンは歓喜。続けて「皆さん、ドラゴンフルーツエナジーロックシードをよろしくお願いします」と、映画のみに登場する変身アイテムを静かに、そして熱くアピールした。仮面ライダー斬月/呉島貴虎を演じた久保田悠来は、ファンからの「主任!」コールにうれしさを見せつつ、クールなそぶりで「こうして初日を迎えるまで33年かかりました」と、謎めいたジョークをぶちかました。そして映画については「いろんなフルーツがいっぱいでていましたので、映画を観終わった感想としては……フルーツポンチだな、と……」などと、謎すぎる感想を述べていた。続いては『仮面ライダードライブ』のキャスト陣。劇中の衣装に身を包んだ仮面ライダードライブ/泊進ノ介役・竹内涼真は「本日は初舞台あいさつということで、こんなに大勢の方に来ていただいて、本当にうれしいです!」と素直な喜びを表し、ドライブの決め台詞「ひとっ走り、つきあえよ!」を披露。そして「鎧武チームが『ズドーン!』なら、こっちはシュッ! といって、ガッ! といって、バコーン! といきますから期待していてください!」と、『鎧武』チームのテンションの高さに対抗して、こちらも擬音で映画の迫力を強調。さらに「神様の紘汰と、刑事の進ノ介が出会うとどういう風になるのか、というのが一番の見どころですね」と、2人のライダーが共演する「MOVIE大戦」ならではの見どころに触れた。ヒロインを務める詩島霧子役の内田理央は「みなさん、ギア入ってますか~!!」と『ドライブ』劇中のフレーズで呼びかけ、「初めての舞台あいさつでとても緊張していますが、みなさんがあたたかくて、うれしいです!」と、大勢のファンからの応援をひしひしと感じていたようだった。●小林豊「スピンオフといえば……『斬月/バロン』が決まりました!」12月28日放送回からTVシリーズに登場し、これに先がけて映画で初お目見えする仮面ライダーマッハ/詩島剛を演じる稲葉友は「映画では、マッハがピュッ! と入ってきますので、そこを観てほしい」と、他のキャストに負けじと擬音を盛り込んだあいさつ。映画については「ふつうにお客として観て面白かったです!映画を観たあとは、ぜひテレビでもマッハを応援してください」とその完成度に満足そうな顔を見せていた。ドライブのメカニック担当・沢神りんな役の吉井怜は「『鎧武』の集大成、『ドライブ』の初の劇場版ということで、楽しんでいただけたらうれしいです」と明るくあいさつした後、「二階席のみんなもよろしく~~!!」と、一階だけでなく二階席で応援するファンにも呼びかけ、まぶしい笑顔をふりまいた。警視庁特状課のネットワーク研究員・西城究役の浜野謙太は「究ちゃーん!」というファンの声援に応え「究ちゃんでーす! ドライブと鎧武の雰囲気の違いが面白いので、ぜひ観てください!」と映画の見どころを控えめにアピールした。捜査一課の警部補・追田現八郎を演じる井俣太良もまた、ファンからの「現さん!」コールに照れつつも「すばらしい作品になっています! 内容は"どんより"することなく、トップギアで進んでまいります。みなさん、まばたきすることなく観てください!」と、テレビ劇中での「重加速現象=どんより」というフレーズを入れ込みながらあいさつ。続けて「僕が一瞬、カッコいいところがあるんです。そこはぜひ注目してください」と、自身の注目ポイントを強調した。ドライブに敵対する人造人間・ロイミュードの1人で「死神」の異名を持つ魔進チェイサー/チェイス役・上遠野太洸は、「チェイス!!」という女性ファンからの声援を受けて「……それを待ってた……」とチェイス風のクールなリアクションを放ち、さらなる歓声を集めた。続けて「ドライブと鎧武のコラボ、そしてロイミュードとドライブのコラボを楽しんでいただけたらと、今日ここにはいませんけれどブレンちゃんも言ってました」と、ロイミュードの仲間であるブレン役・松島庄汰からの言葉を伝えた後、「ロイミュードが、ドライブ、鎧武の戦いにどうやって絡んでいくか、そこに注目してほしい。カッコよくシュッ! と入っていくと思います」と、やはり"擬音"を入れ込みながら見どころを説明した。ロイミュードの実力者・ハートを演じる蕨野友也もまたファンからの大きな声援を受けて「はい、みんな"友達"~!!」と、TVシリーズでのハートの口癖を披露。「スタッフ、キャストともに一丸となって、素敵な作品ができたと思います」と映画の出来を称えると共に「日曜の朝8時から『ドライブ』の放送がありますので、そちらもお楽しみに!」と、ますます盛り上がっていくテレビ放送の告知も忘れなかった。映画ゲスト・仮面ライダールパン/ゾルーク東条を演じる綾部祐二(ピース)は「綾部~!!」「熟女キラー!!」という声援を聞き「なんでオレだけ役名じゃなくて苗字だったり、熟女キラーって呼ばれるの?」とツッコミを入れつつ「仮面ライダーに出してもらえるだけで光栄なのに、自分が変身して仮面ライダーになれるなんてありがたい」と感謝。「端のほうで変身ポーズの練習をしていたら、スタッフさんに『すいません、ちょっとそこ、どいてください』って言われた」とゲストらしくない扱いに戸惑ったこともあったそうで「でもがんばって変身しましたよ。カッコよく撮ってくださってね。そのところも観ていただければ」とルパンを猛烈にアピールした。終了間際、本日12月13日が綾部の誕生日でもあったことから、竹内と佐野が「ここからは、綾部のバースデーだ~~!!」と宣言し、バースデーケーキとバースデーソングで、綾部の37歳の誕生日をサプライズで祝福。『鎧武』にちなんでたくさんのフルーツが盛られた大きなケーキは、内田、吉井、志田の女性キャスト3人がスプーンで食べさせようとするが、結局綾部の口には入らないというオチ。しかし「みんな何やってんの~! ここは一番カワイイ俺が行くしかないか!」といきなり小林がスプーンを手にとり、綾部に「アーン」と食べさせる衝撃的な一幕も。綾部は喜びを表しながら「こんな盛大にみなさんが祝ってくださって、ありがとうございます。最高の誕生日になりました。そして映画がこうして初日を迎えたことがなによりめでたいと思っていますので、ぜひ映画のほう、よろしくお願いいたします」と改めてあいさつ。続けて「東映のみなさま、『仮面ライダールパン』のスピンオフをよろしくお願いします!」と、自身の主演によるスピンオフ映画が作られることまでも願った。最後に綾部の「スピンオフ」という言葉にするどく反応した小林は「スピンオフといえば……『斬月/バロン』が決まりました!」と、Vシネマ『鎧武外伝仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』が2015年4月22日に東映ビデオからリリースされることにも触れ、ファンの盛り上がりに強い期待を見せた。映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』は、丸の内東映をはじめとする全国映画館で上映中。
2014年12月14日2013年10月から今年9月までテレビ朝日系で放送された特撮TVドラマ『仮面ライダー鎧武/ガイム』が、Vシネマとして復活を果たすことが明らかになった。『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/バロン』のBlu-ray&DVDは、2015年4月22日に東映ビデオより発売される。テレビ本編終了後も根強い人気を集めており、12月13日には『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』も公開された『仮面ライダー鎧武/ガイム』だが、今回の主役は、久保田悠来が演じる仮面ライダー斬月/呉島貴虎と、小林豊が演じる仮面ライダーバロン/駆紋戒斗。本編でも特に人気が高い両者の、TVシリーズ20話後相当を舞台として、今まで描かれることのなかった真実が明らかになるという。また、佐野岳が演じる本編の主人公・仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰をはじめ、仮面ライダー龍玄/呉島光実(高杉真宙)、仮面ライダーデューク/戦極竜馬(青木玄徳)、仮面ライダーマリカ/湊耀子(佃井皆美)、仮面ライダーシグルド/シド(波岡一喜)、仮面ライダーブラーボ/凰蓮・ピエール・アルフォンゾ(吉田メタル)、仮面ライダーグリドン/城乃内秀保(松田岳)、高司舞(志田友美)など、TVシリーズ本編の主要キャストも集結。さらには、新フォーム&新ライダーも登場し、劇場版に匹敵する豪華な内容となっている。脚本は仮面ライダー斬月編をニトロプラスの鋼屋ジン氏、仮面ライダーバロン編を毛利旦宏氏が手がけ、監督はともに金田治氏が担当する。なお、Blu-ray&DVDの初回生産限定の『ロックシード版』には、Vシネマオリジナルの「DX 禁断のリンゴロックシード」とスペシャルライナーカードを同梱。通常版との共通特典としてメイキング、イベント、PR集、データファイル、オーディオコメンタリー(小林豊、久保田悠来、金田監督)の収録も予定されている。現在、東映の公式Youtubeでは特報も公開され、主演の久保田と小林が意気込みを語っている。(C)2015石森プロ・テレビ朝日・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2014年12月13日12月13日に公開される特撮映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』より、劇中に登場する変身&武器アイテム『怪盗短剣 DXルパンガンナー&ルパンブレードバイラルコア』とアクションフィギュア『TKPB01 仮面ライダープロトドライブ』の予約受付が、バンダイの公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」でスタートした。『怪盗短剣 DXルパンガンナー&ルパンブレードバイラルコア』は、お笑いコンビ・ピースの綾部祐二が演じることでも話題を呼んでいる仮面ライダールパンが、劇中で使用する変身&武器アイテム。台詞はすべて新規収録で、ルパンガンナー専用の変身音や必殺技音も搭載し、仮面ライダールパンの優雅な変身音が発動するという。また、付属のルパンブレードバイラルコアを、ルパンガンナー本体に差し込むことでブレード攻撃も再現可能で、専用の音声も用意。ルパンガンナーの特徴である細かく美麗なディテールはもちろん、ゴールド彩色が高級感を演出しており、より臨場感のあるなりきり遊びが楽しめる。そして『TKPB01 仮面ライダープロトドライブ』は、映画の入場者に先着でプレゼントされるDVDで、TV放送の前日譚が描かれている『typeZERO 第0話 カウントダウン to グローバルフリーズ』に登場する「仮面ライダープロトドライブ」をアクションフィギュア化したもの。現在発売中の『TK01 仮面ライダードライブ タイプスピード』をベースに、頭・胸のパーツは新規造型で、胸パーツは劇中同様回転しないこだわりの仕様で再現されている。付属する「ディメンションキャブタイヤ」には磁石を内蔵。タイヤの半分を上胴と一緒に取り外して金属製の表面に付けることができ、劇中の分身・転送遊びも楽しめる。もちろんフィギュアは全身可動で、躍動感溢れるポージングを再現可能。付属のディメンションキャブタイヤだけでなく、別売りのTK(タイヤ交換)シリーズのタイヤパーツを装着することもできる。商品価格は、『怪盗短剣 DXルパンガンナー&ルパンブレードバイラルコア』が4,860円(税込)で、『TKPB01 仮面ライダープロトドライブ』が3,780円(税込)。予約締切は、ともに2015年2月27日23:00。商品の発送は、2015年5月を予定している。(C)2014 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2014年12月12日アーティストの金谷裕子は初の作品集『**YXICOOO**(イキシクー)』(3,300円)を11月21日に発売。それを記念した展覧会を11月14日から30日まで開催する。金谷裕子はペインティングやコラージュ、アニメーション、インスタレーション、刺繍、コラージュなど、様々な手法で色彩豊かな作品を発表しているアーティスト。14年には「ナイキ(NIKE)」の新プロジェクト“タイツ・オブ・ザ・モーメント”を手掛けた他、「エトロ(ETRO)」など、様々なブランドとコラボレーション、木村カエラ、PUFFYなどのミュージシャンのジャケットも手がけている。個展「YXICOOO(イキシクー)」には、金谷が過去10年に渡って製作してきた作品が結集している。さらに、ラフなスタイルでスケッチされた原画や、作品の一部を具体化させた立体作品も展示される予定。まるで教会か古城に迷い込んだかのような、繊細な装飾美が織りなす非日常的な体験が楽しめそうだ。なお、16日には14時からワークショップ「色のパワーと繋がるワークショップ~塗り絵編」が開催される。これは、金谷デザインの模様がプリントされた画用紙を、参加者が持ち込んだ色鉛筆で彩色するというもの。自分の持つ色彩感覚を再認識するとともに、その色が持つパワーを取りこもうという試みだ。さらに、30日にはゲストに伊藤桂司と筒井奈々を招き、15時からトークイベントが開催される。参加費はワークショップが2,000円、トークイベントが1,000円。【イベント情報】金谷裕子「YXICOOO(イキシクー)」会場:AL住所:東京都渋谷区恵比寿南3-7-17会期:11月14日から11月30日時間:12:00から19:00(30日は17:00まで)料金:無料
2014年11月10日●余裕がなかった久しぶりの現場「湿疹が出たことも」歌手の安藤裕子が、映画『ぶどうのなみだ』(10月4日北海道先行公開/10月11日全国公開)で約14年ぶりに女優復帰する。2003年の歌手デビュー後としては初の本格的な演技。小規模公開ながら興行収入3.8億円のヒットを記録した『しあわせのパン』(2012年)のスタッフが再集結し、再び大泉洋を主演に据えて本作が完成した。舞台は北海道・空知地方のワイナリー。兄・アオ(大泉洋)はワイン造りに励み、弟・ロク(染谷将太)は父が遺した小麦畑を受け継いで静かな生活を送っていた。かつて家族の反対を押し切って東京に出たアオ。夢破れて5年前から故郷に戻り、亡き父が植えた1本の葡萄の木のそばに畑を作って、"黒いダイヤ"と呼ばれる葡萄「ピノ・ノワール」の醸造を繰り返していたが、理想の味に巡り合えないでいた。そんなある日、突然現れた女性・エリカ(安藤裕子)が新しい風を吹き込んでいく。ぶどうのなみだ――それは厳しい冬を乗り越えて春を迎えた葡萄の木が、雪解け水を吸い上げ、小さな枝から落とすひとしずく。この映画は、人生で時に出会う悲しい涙も「それはきっと、あなたがいつか幸せになるためのひとしずく」と優しく語りかけてくれる。今から14年前、『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系)というドラマが放送された。TOKIOの長瀬智也が主演を務め、渡辺謙など豪華俳優陣がずらり。その中に、安藤裕子もいた。彼女が演じたのは、ボウリング場の店員・カオル役。出番は少なかったが、劇中で池袋西口公園を「IWGP」と名付け、後に山下智久演じるシュンと恋仲になるなど、重要な役を務めた。しかし、安藤はそこから14年もの間、演技の仕事から遠ざかってしまう。その間には何があったのか。なぜ今、そして、なぜこの作品で女優復帰を決心したのか。彼女の真意を探った。――今まで観た映画で最も「乾杯!」をする作品でした。食事のシーンは、すべて北海道産の材料が使われているそうですね。エリカは食事を作って振る舞う役柄だったので、お料理が目の前にたくさんありました。合間や撮影シーンも含めて、私がいちばん多くつまんでるんじゃないかと(笑)。基本的には何でもおいしい。余ったスープもランチとかで振る舞ってくださったりすると「うわぁ、体休まるわ~」って思いますし。私がいちばん「わー!」って驚いたのは、ベーコンの塊。それをざく切りにして、フォークで刺して食べたんですが。あの自然のもとで食べるからおいしいのか、ただそれ自体がおいしいからなのか。分からないまま食べていました(笑)。――リラックスして撮影に臨む雰囲気が伝わります。いえ! 余裕はなかったです(笑)。だけど、おいしい物はおいしいですから、瞬間的に。周囲のスタッフもどうにか撮り終えようとして、走り回っていますし。ただ、わりと私は食いしん坊なので、カットがかかっても食べちゃうようなところがあります。大泉(洋)さんはみんなで集まって食事をするシーンに入ってこないんですが、染谷(将太)くん、田口(トモロヲ)さん、前野(朋哉)くん、りりィさんとかは、わりと一緒にいて。一番最初の食事のシーンが田口さんと一緒だったので話す機会もけっこうありました。――エリカは本作のヒロイン。登場シーンも多かったですね。特に印象に残ったのは、染谷さんにパンケーキ作りをお願いするシーン。はにかみながらの言い回しは、演技とは思えないほどリアルで。とても魅力的でした。本当ですか(笑)!? あれは…撮影がはじまったばかりの頃で、あれが染谷くんとの最初のシーンだったと思います。だから、結構自分の中でまだ「恥ずかしい」と思いながらやっちゃったところはありました。私、素で笑っちゃってたんじゃないかな(笑)。ただ、エリカはけっこうな男前で「私が何でもやったるわい!」みたいな感じで生きている人だから、お願いごと自体がちょっと気恥ずかしいみたいな部分もやっぱりあるのかなと思います。ちょっと、かわいらしいセリフですしね。染谷くんが耳に差した麦の穂を指さす仕草も照れ隠し。私自身もちょっと恥ずかしい気持ちもあって、ちょっとオーバーリアクションになっています。――やはりそうでしたか(笑)。14年ぶりの本格演技と聞きました。映画の現場はエキストラ的な役で覗き見する程度のことで、こんな役をいただいてちゃんと演技をするのは初めてのことでした。――今回の作品では、とてもそういうふうには見えませんでした。いろいろとご苦労はされていたわけですね。めちゃくちゃご苦労していましたよ(笑)。湿疹が出たこともありましたし。エリカの登場シーンが多かったので、ちゃんとできるか不安もあって。ただ、監督が撮影に入る前に演技指導を数日してくださって、そこでエリカという人間の基本的な部分や気持ちの動きを大まかに入れていただきました。撮影に入って現場の動きになじむまで怖かったですけど、想像したよりはつらくない作業だったと思います。――もっと他の作品でも安藤さんを見てみたいと思いました。撮影を終えて、演技に対して今はどのような印象を抱いていますか。もともと映画のお仕事をやりたいと思っていた時期だったので、お話を頂いた時はビンゴ。すぐに「やる! やる!」という感じでした。映画を作りたいという思いもあるんですけど、出てみたい作品は「戦争」や「時代劇」。そういう作品に登場する過去の人間にすごく憧れがあるんです。今回、演じるというのは「その人の人生を頂くこと」でもある気がしました。エリカは私にとって結構遠い部分もありましたけど、自分の奥に眠っていた感覚とか、していない体験をプレゼントしてもらったような。そんな感じがしました。――過去の人間…例えば、歴史上の人物だったら誰を演じてみたいですか。そうか! 歴史上の人物にもなれるってことか(笑)。でも、難しいですよね。歴史上の人物はみんなが持つ印象が強いじゃないですか。それは難しそうな気がしますね。漫画のキャラクターも原作を超えるのがすごく大変そうなんですが、超えられるものならやってみると面白いかもしれません。●「息苦しい世界としか思ってなかった」――先ほど「もともと映画の仕事をやりたい時期だった」と。何かきっかけがあったのでしょうか。私が小学校5年生の時から親らしく育ててくれたのは、おばあちゃんだったんですけど、東日本大震災の後から急に弱って血を吐いて入院して。地震が起こる度に血を吐いて、1カ月あまりで亡くなってしまいました。その時、私にはちょうど子どもができていたんですが…素直に喜べなかったんです。私が子どもを授かった代わりに、おばあちゃんが死んでしまったの? みたいな。そして、テレビの画面越しには多くの方が亡くなっている…。そこから"精神"について1年ぐらい…もっとかな、自分自身で考える時間だったんですよ。震災から1年後ぐらいに「グッド・バイ」という曲を書いたんですが…感覚的に「いずれみんな死ぬんだ」という結論に至りました。自分の中でややこしく考えていても、「人は生まれて死ぬ」ただそれだけなんだと、考えが1周してしまって。死ぬまでに何ができるんだろう。後悔はしたくないと。――もともと、この世界に入るのも映画業界に興味を持ったのがきっかけだそうですね。最初は映画の専門学校に入ろうと思っていたんですが、願書を出す時期に怖くなってしまったんです。1つの専門分野に足を踏み入れて、興味が湧かなかった時に「どうしよう! 帰れない!」ってなっちゃいそうで。それで普通の大学に入ってみたんですけど…入ってみたら想像と全然違っていて。女子大だったので何もかも世界が違いました。しゃべってる言葉もフランス語か! と思うくらい意味がわからないこともありましたし(笑)。私、小学校4年生くらいまでいじめられっ子みたいな感じだったんですけど、大学に入ったら私の魂がそのレベルくらいまで戻ってしまっていました。お昼もベーグルを買って、一人で本を読みながら黙々と食べて(笑)。ここにいても、文章を学べる授業以外に得られるものはないなと思って、大学入ってすぐに「映画の仕事に就かねば!」と思うようになりました。――それは撮る側として? それとも役者?撮る側になりたかったです。恥ずかしくて人には見せられなかったんですけど、高校の時に小説を書いていました。絵も昔から描いていたので、書く文章も先に映像が頭の中に浮かんで、それを形にしたいという思いがありました。高校生の夏休みにホームビデオ風の映像をみんなと撮ったことがあって、そこで初めて物づくりの楽しみを人と共有できたんです。それまでの物づくりは、私の個人的な作業。人とそうやって、ワクワク、キャーキャーしながら何かを作れる、そういう楽しさがありました。それを仕事にしたいとは思うようになったんですが、何をしたいのか分からなかったんですよね。脚本家? 演出? でも、専門学校の願書には「脚本家コース」「演出家コース」とか決まってしまっているので、どこに送っていいのか分かりませんでした。――そこから2000年に放送されたドラマ『池袋ウエストゲートパーク』にはどういうきっかけで出演することになるのでしょうか。大学在学中に父の知り合いで制作会社で働いている人がいたんですが、映画会社に入る方法を聞いたら「そんなに甘いものじゃない」と諭されて。まだ大学生だったこともあって、「まずは出演する方で現場をのぞいてみたら」と勧められて、いろいろなオーディションを受けるようになりました。あの現場は本当にラッキーで入れたんですよ。何本かオーディションを受けている中で、あるスタッフさんが落とされた私のことを気に入ってくださっていて。ドラマの立ち上げの時に「面白い子がいるから」と呼んでいただいたんです。――出演後の反響もすごかったのでは。そうですね。そんなに登場シーンが多いわけじゃなかったんですが、物語の世界観が特殊だったので反響もすごかったですね。池袋の本物のギャングたちが、私たちを仲間だと思うみたいで、撮影で池袋に行くとめっちゃ話しかけられるんですよ(笑)。すごい友達みたいな感覚で。普段怖くて近づけないお兄さんたちが、すごく優しく話しかけてくれるから、とても愛されている作品なんだなと思いました。――そこから14年の空白期間があります。もっと別の作品に出たいとは思わなかったのでしょうか。その理由をお聞かせください。しばらくは思わなかったですね。大学の時にそういう仕事をしたのは興味本位みたいなところもありましたし、制作の現場をのぞいてみたいという思いもありましたし。あとは自分には向いてないんだと確認するような時間だったと思います。当時の私はまだ二十歳ぐらいの女の子。宣材写真を撮る時に似合わない服を着せられて、「笑って」って言われて…私、めちゃくちゃ根暗だったので、笑えないなぁとか思っていると周囲から「なんだ、あの子」と思われているような気がして。息苦しい世界としか思っているにすぎなかったので…私にとっては「音楽が出口」になっていった時期。私は自分が作り出すものを形にして、ただ誰かに認めてほしかった。それを映画という世界に望んだけど……制作の現場を見たら自分の根性ではできなさそうだなと思いましたし、演技をすることもできないから怖くて仕方なかったし……でも歌を歌っている時だけがみんな笑顔で「いいね! いいね!」って言ってくれて。ライブをやらせてくれたり、スタジオを貸してくれたり、だんだん大人の仲間も増えて、いつしか仕事にもなって。そこからの歌手としての10年は「安藤裕子」という音楽を作るのに精いっぱいの時間でした。映画のお誘いも時々あって、うれしかったですけど自分の中で出る意味が見いだせなくて。だから、結局はタイミングなんだと思います。私は今、なんでも「やりたい♪ やりたい♪」というモード。今回こういうお話をいただいて本当にうれしかったです。(C)2014「ぶどうのなみだ」製作委員会■プロフィール安藤裕子1977年生まれ。神奈川県出身。2003年にシンガーソングライターとしてメジャーデビュー。2005年、月桂冠のCMソングに採用された「のうぜんかつら(リプライズ)」で多くの人に知られる存在となり、2010年リリースの5thアルバム『JAPANESE POP』が、ミュージックマガジン年間ベストアルバムJ-POP部門1位を受賞。CDジャケットやコンサートグッズのデザイン、Music Videoの監督も手がけ、自身の作品のアートワークをすべてこなしている。歌手としてデビュー後は、本作が本格的な演技初挑戦となる。
2014年09月29日『劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』が7月19日に公開され、丸の内TOEIにて主演の佐野岳をはじめとするレギュラー陣に、劇場版ゲストの元サッカー日本代表・中山雅史、歌舞伎役者の片岡愛之助、金田治監督が舞台あいさつを行なった。舞台挨拶その他の写真本作は、『烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS』との同時上映となるが、この日は『仮面ライダー鎧武』組が勢揃い。佐野、中山、愛之助、金田監督に加え、小林豊、高杉真宙、志田友美、松田岳、白又敦、松田凌、久保田悠来、佃井皆美、吉田メタルらおなじみの面々が一堂に会した。キャスト陣はそれぞれライダーベルトを腰に巻いて登壇。ひとりひとりに客席からは役名で歓声が飛ぶ。佐野は「ここからは鎧武の舞台挨拶だ!」とノリノリで絶叫し、ひときわ強い声援を浴びる。この『鎧武』独特の一体感のある盛り上がりに中山は「ビビってます!」と気圧されつつも「仮面ライダーGONをやってます(笑)」とユーモアたっぷりに語り笑いを誘う。「『仮面ライダー』に憧れがあったので、出られるなら『何でもやります!』と言いました。ライダーをやるのかと思ったら本人役でした…」と笑う。一方、愛之助は念願かなって仮面ライダーマルス役で変身も体験。「仮面ライダーとウルトラマンなら仮面ライダー派でした」と語り観客の喝采を浴び「変身できるということで『ハイ、喜んで!』という感じでした」と嬉しそうに語った。佐野は愛之助との共演について「メチャクチャ嬉しかったです! 裏のモニターにへばりついて勉強させていただきました」と語る。中山とはサッカーのシーンで共演を果たし、一緒にプレイする機会を得たが、佐野自身かつてはサッカー少年で「プロを目指した時期もあったので嬉しかったです」と興奮気味に語っていた。完成した映画についても佐野は「自信を持ってみなさんにお届けできる作品になっています」と胸を張り、この夏の映画の天下獲りに自信をのぞかせた。『劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』『烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS』公開中
2014年07月19日東日本大震災後の福島に暮らす家族の喪失と再生を映し出した、松山ケンイチの主演最新作『家路』の予告編が解禁。松山さんと共に、内野聖陽、田中裕子、安藤サクラといった実力派が結集した90秒の映像が公開された。震災の影響によって、 “帰れない場所”になってしまった故郷・福島。先祖代々受け継いできた土地を失い、鬱々と過ごす兄(内野さん)、胸の奥に諦めと深い悲しみを抱えた母(田中さん)。生きてきた土地を離れ、先の見えない日々を過ごす彼らの元へ、20年近く前に故郷を出たまま、音信不通だった弟(松山さん)が突然帰郷した。そんな弟に戸惑う兄。弟は警戒区域に指定されている生家に住み、たった一人で苗を育て、無人となった田んぼに苗を植えていた…。過去の出来事に葛藤を抱えながらも、故郷で生きることを決めた弟が、バラバラになった家族の心を再び結びつけていく様を、豪華実力派キャストで描く本作。監督はドキュメンタリー監督として「ギャラクシー大賞」を始め、数々の受賞歴を持つ久保田直。脚本は、田中さん主演の『いつか読書する日』で脚本を務めた青木研次によるオリジナル。“故郷を失う”という不条理で絶望的な状況を体験し、喪失感と葛藤を乗り越えて希望に向かって歩き始める家族の物語。震災から3年目を迎える3月を前に、日本の原風景がいまだに残る福島で撮影された本作を、まずは予告編から確かめてみて。『家路』は2014年3月1日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(上原礼子(cinema名義))■関連作品:家路 2014年春、全国にて公開
2013年12月24日公開中の北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』が大ヒットを記録している。監督のキャリアで初の興行ランキング首位スタートを飾った本作はどのようにして生まれたのだろうか? 北野監督が作品についてじっくりと語った特別動画がこのほど公開された。北野武監督インタビュー動画本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。インタビュー動画では、本作を「あまり続編だと思っていない」という北野監督が最新作でどのように前作『アウトレイジ』の登場人物を動かし、前作にないテイストをドラマを描こうとしたのかが、監督の口から語られる。また、『…ビヨンド』から出演した西田敏行、塩見三省、桐谷健太、新井浩文らのエピソードも披露されている。ちなみに本作は、公開2週目も動員好調で先週末の動員ランキングでは3位を記録。平日の動員も好調で、レディースデイには女性客が多く劇場に足を運んでいるという。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年10月16日北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』が6日(土)から公開される。本作は、『アウトレイジ』の続編でありながら、これまでにない新しい娯楽映画に仕上がった。そこで、製作の過程や作劇について北野監督に話を聞いた。その他の写真本作は、前作で死んだはずの大友が東西の暴力団組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへヤクザ壊滅を企む警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇が描かれる。北野監督は「前作の評判は良かったんだけど暴力描写のことばっかりが話題にされたんで、もうちょっと裏切りがあったり予想外のことが起こったり、ストーリーでエンターテインメントを表現しようと。前作を撮ってるときに『続編があったとしたらどうなるだろう』ってスタッフと盛り上がってね。だから前作を撮りながら、続編の話は少し意識していたかもしれないね」と振り返る。しかし北野監督は単なる続編を作る気はなかったようだ。「タイトルに“アウトレイジ”ってついてんだけど、独立した映画として観られるようにした。そして前作を観ておくとさらにわかりやすい。刑務所で刺された大友が生きてたってことなんだけど、単なる復讐戦にはしたくないから、警察やヤクザが大友を巻き込んで話がじゃんじゃん動いて行くという。登場人物が多いんだけど相関図をつくってかなり繊密にストーリーを作った」。さらに監督は当初から「セリフを増やそう」と決めていたそうだ。「初期の監督作品は台詞が少ない。漫才でたくさん喋ってるから(映画では)喋るのは嫌だってのが多かった。でもこの間テレビ見たら、言ってること全部、吹き出しテロップで書いてあってさ。テレビがそこまで丁寧にしてるのに、俺の映画は“映像でわかってくれ”って思ってもエンターテインメントとしては無理か、って。また違うジャンルの映画だといいんだろうけどね」。その結果、本作は前作のファンの期待に応えながら、初見の観客にも楽しめる間口の広い作品に仕上がった。しかし本作はあくまで北野監督の作品。物語も登場人物もすんなりと頭に入ってはくるが、色彩を抑えた映像と独特なフレーミング、そして監督自身が編集した語りのリズムが映画に圧倒的な緊張感をもたらしている。「おもしろいのが役者さんってみんな“自分の間”があるんで、なかなか怒鳴り合いにならない。罵り合いの時だってお互い間をもつから編集を何回もやって。そこでその間を全部編集でつめちゃった。そのシーンは面白かったけど苦労したね」。本作を「高倉健さんの任侠もの、深作(欣二)さんの『仁義なき戦い』の流れの“次”に来る映画だと思う」と分析する北野監督。これまでのヤクザ、ノワール映画の流れを汲みながら、しかしまだ誰も観たことのない新しいエンターテインメント誕生の瞬間をスクリーンで目撃してほしい。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年10月05日女優の相武紗季が米アクション映画『リンカーン/秘密の書』の日本語吹替え版で声優を務めることになり、27日、都内のスタジオでアフレコ収録に臨んだ。相武が声を担当するのは、昼は大統領、夜はヴァンパイアハンターという2つの顔を持つ主人公を支える大統領夫人・メアリー役。相武は、「半生を演じたので、年齢を重ねるごとに声を演じ分けるのが大変でした。でもとても楽しめました」と満足そうに語っていた。その他の写真本作は、『ダーク・シャドウ』の大ヒットも記憶に新しいティム・バートンがプロデュースを手掛け、アンジェリーナ・ジョリー主演の『ウォンテッド』で知られるロシアの鬼才ティムール・ベクマンベトフ氏が監督を務めるアクション大作だ。奴隷解放を訴え、南北戦争を戦ったアメリカ第16代大統領リンカーンに知られざる“別の顔”があったという大胆な設定を用いて、恐るべきヴァンパイアとの戦いを壮大なスケールで描き出す。相武は「迫力ある作品だから、ぜひ劇場で観てほしいですね。演じる私もワクワクでした」と作品に太鼓判を押し、「秘密を抱えながら、信念を貫く姿は格好いい」と映画で描かれるリンカーン像にホレボレした様子。自身が演じたメアリーについても「芯があって、強い女性。きっと女性なら彼女の生き方に共感できるはず」とニッコリ。「ご自分が“夫人”になるのはいつ頃?」という意地悪な質問には、「あこがれはありますが、私自身、メアリーのような精神的に強い女性にはまだまだ及ばないので…」と笑顔で対応していた。『リンカーン/秘密の書』11月1日(木) 全国ロードショー※3D/2D同時公開取材・文・写真:内田 涼
2012年09月27日現在開幕中の第69回ベネチア国際映画祭で日本から唯一のコンペティション部門正式出品を果たした『アウトレイジ ビヨンド』を引っさげ、北野武監督が単身現地入り!9月3日(現地時間)の記者会見、さらに夕方に行われたレッドカーペット・イベントに出席し、海外ファンたちからの歓声に応えた。前作『アウトレイジ』で描かれた、関東最大の暴力団組織・山王会の抗争から5年後。一度は決着がついたはずだったが、ヤクザ壊滅を図る警察が動き始め、“死んだはずの男”大友(ビートたけし)は利用される羽目に。騙し合いと裏切りの火種がまたもやくすぶり始め、関東勢VS関西勢(花菱会)の巨大な抗争へと発展していく――。世界各国の報道陣が集まった記者会見では、やはり震災後に撮られた作品とあってその影響についての質問が飛び交ったが、「震災でたしかに映画の撮影は一年延びた。震災後の一年間は、逆に自分は怒りを感じている部分があった。世の中、絆とか愛とか表面的なものばかりでイライラした。こういうときこそヤクザ映画を撮ってやろうとやる気が起きた」と相変わらずの毒の効いたコメントで返した北野監督。さらに、本作は“観客”のために作ったものだとも明かし、「暴力描写を褒めてくれるマニアックな人々がいるのは嬉しいことだけれども、今回の映画はエンターテインメントだと割りきって自分なりのエンターテインメント性を追求した。そうすると、自分にとっては、家庭、女、女房、子供とかは排除する結果になり、馬鹿な男の話になった。その方が楽しんでもらえるかなと思った。けれども、いつでもお客さんの入らない映画を作る準備もしているよ(笑)」と冗談を交えるなど、衰えぬ“世界のキタノ”のインパクトを与える会見となった。さらに、夕方から行われたレッドカーペットでは、会場に「北野武映画の神様」と漢字で書いた横断幕をもつ熱狂的なファンの姿(写真上)も見られ、会見とは打って変わって北野監督は和やかな様子でファンから求められる握手やサインに応じていた。また、その後には本作の上映も行われ、「ブラボー!」という称賛の声と共に満席の会場では総立ちの観客から拍手喝采が贈られた。『アウトレイジビヨンド』は10月6日(土)より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開。第69回ヴェネチア国際映画祭は9月8日(現地時間)までイタリア・ベネチアにて開催。授賞式は同日最終日に行われる。(photo:KAZUKO WAKAYAMA)■関連作品:アウトレイジビヨンド 2012年10月6日より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会
2012年09月04日北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』が、現地時間3日に行なわれた第69回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で上映され、来場した北野監督へ、観客が総立ちで拍手喝采した。その他の写真会見で北野監督は「日本のヤクザとの違いは看板がかけられているかどうかで、イタリアも日本もほとんど同じだと思う。警察とヤクザの関係は世界共通ではないか」と切り出し、「暴力描写を褒めてくれるマニアックな人々がいるのはうれしいことだけれども、今回の映画はエンターテインメントだと割りきって自分なりのエンターテインメント性を追求した」とコメント。さらに「『アウトレイジ』『アウトレイジ ビヨンド』」に関しては、自分が撮りたい映画というよりも、観客のことを考えて作った。けれども、お客さんの入らない映画を作る準備もしているよ」と話し、笑いを誘った。また記者から「震災で1年撮影が延期されましたが…」と質問されると、北野監督は「震災で確かに映画の撮影は1年のびた。震災後の1年間は、自分は怒りを感じている部分があった。世の中、絆、愛、支えとか、表面的なものばっかりでイライラした。こういうときこそヤクザ映画を撮ってやろうとやる気が起きた」と語った。同映画祭において、1997年に『HANA-BI』で最高賞の金獅子賞を、2003年に『座頭市』で監督賞にあたる銀獅子賞を受賞している北野監督とあって、レッドカーペットではあちらこちらで「TAKESHI!」と声があがり、北野監督は笑顔でサインや撮影に応えた。『アウトレイジ ビヨンド』は、前作『アウトレイジ』から5年後を舞台に、暴力団組織の抗争に警察が介入し巻き起こる死闘を描いた、究極のバイオレンス・エンターテインメント。ビートたけし、三浦友和、加瀬亮、中野英雄、小日向文世に加え、本作には西田敏行、塩見三省、高橋克典のほか、桐谷健太、新井浩文ら豪華キャストが集結する。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年09月04日10月に公開される北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』に出演した名高達男、光石研、田中哲司のインタビュー動画がこのほど公開された。インタビュー動画本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。北野監督が“本当に悪い”男たちばかりを登場させ、痛快なエンターテインメントを目指した本作。名高が演じるのは、関東を牛耳る暴力団・山王会で古参幹部ながら、新参者の石原(加瀬亮)に組織内で先を越され、不満を抱いている白山だ。そして、その白山の兄弟分、五味を演じるのが光石、山王会に所属しながら何を考えているのかわからない不気味な印象を持たれている男、舟木を演じるが田中だ。3人とも、演技派俳優として数々の映画、ドラマ、舞台で活躍し、繊細な会話劇から豪快な活劇までを縦横無尽にカバーしてきた名優だ。インタビュー動画では3人が自身の演じた役や、撮影秘話について語っている。本作は、暴力団に所属する悪い男たちを主役にしているが、その内容はエンターテインメントに徹しており、過剰なまでに悪い男たちを対決させることで出現するスゴみや、過剰であるがゆえに生じるギャップやユーモアを描いている。インタビューで名高が「奥行きが深い大人っぽい映画」と語る通り、本作は、アクションや怒号が飛び交う場面が多くありながら、それだけではない“深み”のある作品に仕上がっているようだ。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年08月24日6月挙式の姿をついにお披露目元モーニング娘。のメンバーで、歌手であり、タレントである中澤裕子が11日、自身のオフィシャルブログで、6月にとりおこなったハワイでの挙式の際のウェディングドレス姿を公開した。純白のティアードも美しいウェディングドレスに身を包み、ブーケを抱えた姿は、スイートでやはりいつもとは違う特別な美しさ。教会前で撮影した屋外写真でも、幸せいっぱいの雰囲気が伝わってくる。反響も続々自分だけのためにつくってもらったオリジナルのこのウェディングドレスは宝物、と本人も大満足の様子。先日出演したテレビのバラエティトーク番組「踊るさんま御殿」では、全身アニマル、ヒョウ柄の浴衣で出演したことにも触れ、ひさびさに「戦闘モード」をみせてみたと語っているが、プライベートでは、そんな「戦闘モード」はゼロで幸せいっぱいな日々だとか。世間的なイメージの、強い“姉御”キャラとは異なる、彼女の一面もうかがえる。ブログ記事には、「(公開を)心待ちにしていました。素敵です」「裕ちゃん綺麗です」「末永くお幸せに」「ウェディング姿載せてくれてありがとうございます」など、幸せオーラいっぱいの姿に祝福と絶賛のコメントが多数寄せられている。元の記事を読む
2012年07月14日ハワイで挙式・披露宴を元モーニング娘。のメンバーで、女優として、タレントとして活躍する中澤裕子。4月にIT関連企業の社長と結婚したことが報じられたが、正式な挙式や披露宴についてはこれまで未定だった。しかし、11日明らかになったところによると。6月にも米ハワイにて挙式と披露宴を行う予定だという。出席者は親族と親しい友人のみに限り、アットホームな雰囲気で催されるとみられる。舞台も絶好調中澤は現在、東京・天王洲の銀河劇場におけるミュージカル「ボクは、十二単に恋をする」に出演しており、10日はこの舞台の初日でもあった。現代版の源氏物語を舞台化した作品で、パートナーとなった夫にもぜひ見に来てほしいと思っているとか。さっそく幸せいっぱいの感をのぞかせ、のろける場面もあったようだ。“ねえさん”として慕われた中澤のウェディング姿にも注目が集まりそう。より美しくなって、今後も彼女らしく活躍してくれることを願いたい。元の記事を読む
2012年05月13日トヨタ自動車はこのほど、2012年度の新WEBプロモーションとして「PES : Peace Eco Smile」シリーズを展開すると発表した。22日からPESスペシャルサイトをオープンし、1話3~4分のアニメーションを順次配信していく。アニメーション作品の第1弾は「人を愛すること」。トヨタのめざすクルマづくりが人への優しさや暖かさを持った技術でありたいとの願いが込められているという。モビリティが人やものを運ぶ道具から一段飛び越えた価値へと変革するとの認識のもと、伝え方も進化が必要との観点からSTUDIO 4℃とのコラボレーションが実現したとしている。STUDIO 4℃は映画『MEMORIES』『マインド・ゲーム』『鉄コン筋クリート』などで世界的に評価の高い日本のアニメーションスタジオ。つねに挑戦的な企画に取り組み、エッジの効いた映像作品を生み出すクール・ジャパンの騎手として知られる。作品は宇宙人PESと地球人クルミのコミカル純愛ストーリーに。監督の林祐一郎氏はこの作品に独特の緩さを醸し出し、3匹の奇妙な生物NaSuBiを創出。このキャラクターの声優はアニメ『クレヨンしんちゃん』でおなじみ矢島晶子さんが担当する。音楽はハートフルで個性豊かな「HALFBY」「宮内優里」「世武裕子」「山本精一」「toe」ら全7ユニットが各話の作風ごとに担当する。作品中に登場するクルマはトヨタのリアルな3Dモデルを使用しながら、なじみやすい独創的な表現を採用している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月22日中澤裕子、IT関連企業社長とスピード婚!元モーニング娘の中澤裕子(38)が、今年8月から交際していた同年齢のIT関連企業社長と、交際4カ月の早さで来春の結婚を決めた事が明らかになった。中澤のお相手は、なかなかのイケメンで福岡県在住のIT関連企業社長。主にケーブルテレビ関連のコンピューターソフトを手がけ、月の半分は全国を駆けめぐるという。上京した際には中澤のマンションに泊まり愛を深めてきた。やっと、行き遅れキャラを返上同じ初代メンバーの石黒や飯田圭織(30)は早々と嫁ぎ、辻希美(24)は既に2人のママになり、藤本美貴(26)は現在妊娠6カ月、最もかわいがっていた矢口真里(28)も今年5月に結婚。そんな中、姉ご肌で最年長の中澤は、自虐的な行き遅れキャラが板についていたが、ついに返上するときが来た。2人は今夏、共通の友人の紹介で知り合い、10月に写真誌「FRIDAY」の報道で熱愛が発覚。そして交際4カ月のスピード婚約となった。待望の挙式は来春に中澤のドリームモーニング娘の活動が来年3月10日の東京・日本武道館公演で一段落するので、年明けにも互いの親に紹介し、早ければ来春に挙式し、披露宴は開かず、夫が住む福岡で新婚生活をスタートさせる予定だ。初代モーニング娘の代表として末永く幸せな家庭を築いて欲しい。元の記事を読む
2011年12月07日金城武が10月9日(日)、釜山国際映画祭(BIFF)に初めて出席し、大きな喝采を浴びた。『ラスト、コーション』のタン・ウェイと共演したピーター・チャン監督作『武侠』(原題)の公式会見では、「いろんな方から釜山映画祭の素晴らしさを聞くたびに『何でいままで出席しなかったのか』と後悔していたので、今回招待され、このチャンスを逃す手はないと思ってやってきました。着いたばかりでまだ何もしていないのですが、ワクワクしています」と挨拶。記者からの「なぜそんなに美男子なのか?」という剛速球の質問には、さすがに苦笑い。「父がハンサムで、母もとてもきれいです。両親に感謝しなくてはいけないですね。どちらかというと僕は母親似です」と答えつつ、かなり照れていた。アジア全域で長い人気を維持し続ける秘訣を聞かれると、「僕は俳優として演技だけでなく、ロケ先の場所やいろんな人に会うことなど、何でも楽しんでいます。俳優業を楽しんでいたら、20年経ってしまったという感じです」と答えた。釜山のみならず韓国を訪問するのも公式には初めての金城さんに対し、タン・ウェイは昨年に続いての出席。実は、この日が誕生日だったタン・ウェイ。「去年に続いて今年も釜山で誕生日を迎えられて嬉しいです。こちらのケーキは美味しいですから(笑)。釜山では毎回来るたびに歓迎されて、本当に感謝しています」と満面の笑みを見せた。会見の後は、海雲台ビーチのBIFFステージにも登場。2,000人以上集まった観衆から、黄色い歓声が飛んでいた。今年から釜山の英語表記を、「PUSAN」から「BUSAN」に変更したため、略称もPIFFから、BIFFに変更となった釜山国際映画祭。総工費80億円とも言われる映画祭専用劇場、釜山シネマセンター「映画の殿堂」もオープンした。しかし名前やメイン会場は変われど、観客の熱狂ぶりだけは変わることはなさそうだ。第16回釜山国際映画祭は14日(金)まで開催中。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:第16回釜山国際映画祭 [映画祭]■関連記事:チャン・グンソク、釜山映画祭に登場ギター弾き語りで思わぬ収入も?オダギリジョー、チャン・ドンゴンとの格闘ふり返り「韓国に入国できなくなるかも」釜山映画祭開幕!オダギリジョーにチャン・ドンゴン、ファン・ビンビンは衣装替えも
2011年10月11日11月に東京・渋谷の8つのライブハウスで開催されるライブイベント「KAIKOO POPWAVE FESTIVAL 2011」の出演アーティスト第4弾が発表された。「KAIKOO POPWAVE FESTIVAL 2011」のチケット情報今回新たに出演が決まったのは、COMEBACK MY DAUGHTERS、Oi-SKALL MATES、younGSounds、Qomolangma Tomato、LAGITAGIDA、SKUNK HEADS、DAMAGE、skillkills、nego、Indus&Rocks、OWL BEATS (B.T.O.production)、世武裕子、伊集院幸希の13組。「KAIKOO POPWAVE FESTIVAL 2011」は、11月19日(土)に、Shibuya O-EAST、O-WEST、O-Crest、O-Nest、duo Music Exchange、club asia、THE RUBY ROOM、魚THEユニバースにて開催。チケットの一般発売は8月27日(土)10:00より開始となる。また一般発売に先駆け、チケットぴあでは先行抽選プレリザーブを8月12日(金)11:00より受付。
2011年08月11日カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門で、香港のピーター・チャン監督によるアクション映画『武侠』〈原題)が上映され、金城武、ドニー・イェン、タン・ウェイらが公式会見を行った。『グリーン・デスティニー』に代表される、中国伝統の“武侠”ものと呼ばれる時代劇ジャンルそのものを題名にしたこの作品は、アクションに現代的なミステリーテイストを盛り込み高い評価を受けている。映画の中で金城武は丸めがねをかけた20世紀初頭の死体検視官を演じている。「監督がなぜ僕にこの役をやらせたいのか、最初はまったく分からなかった」という金城さんに対し、監督は「今回、タケシには、金城武ではなく、北野武になったつもりで演じてくれ、といったんだ。そのままのタケシだと、格好よすぎるからね」と答え、場内の笑いを誘った。ピーター・チャン監督と金城武のコラボレーションは、『ウィンター・ソング』、『ウォーロード/男たちの誓い』に続いて3度目。チャン監督は金城さんを「タケシとの仕事は僕にとってチャレンジなんです。いつも『どうして?なぜ?』といろいろ質問をされる。だからこそやり甲斐があるんです」と絶賛。金城さんも、「監督は僕との仕事をチャレンジだと言いましたが、僕にとってこそチャレンジなんです。監督はいつも僕に、『なぜこの人を愛しているのか』、『なぜこういうことをするのか』などと考えさせてくれる。おかげで完全に創作のプロセスへと没頭できるし、それが喜びでもあるるんです」と、チャン監督と組むことの面白さを語った。(photo:text/Ayako Ishizu)■関連作品:第64回カンヌ国際映画祭 [映画祭]■関連記事:【カンヌレポート4】オダジョー、芝居を通しチャン・ドンゴンと言葉の壁を乗り越える【カンヌレポート3】アンジー、カンヌで家族への愛を熱弁!「家族こそ愛がある場所」レオナルド・ディカプリオ、映画祭開催中のカンヌにジェイミー・フォックスと傷心旅行【カンヌレポート2】J・デップ、カンヌ来場に熱狂!役作りにあのアニメキャラが影響?【カンヌレポート1】ウディ作品で開幕!ビーチではガガ様からサプライズライヴも
2011年05月17日カンヌ映画祭のコンペティション部門でバイオレンス映画『アウトレイジ』が上映される“快挙”を成した北野武監督が、このほどシネマカフェほかの合同インタビューに応じ、本作に込めた思いから人間行動論までを語った。今回の暴力映画は「たまに食べたくなったカツ丼」新作は、ここ最近の3作『TAKESHIS’』、『監督・ばんざい!』、『アキレスと亀』と打って変わり、バイオレンスへの原点回帰とも言われる9年ぶりの力作。常に意表をついて周囲を驚かせる北野監督らしく、秀でたエンターテイメント作品として仕上がった。「前3作から“ゴダール病”とでも呼べるような自省的な内容の作品にはまっちゃって、先進的なアートとかワケ分かんないこと考えてやったら完全に失敗して、ダメだこりゃ、と。次、何やろう?と思ったら、暴力映画を全然撮っていないなって思って。食べ物と同じで、たまにはカツ丼食いたいな、と。ただ『ソナチネ』とかと比較されて、『何も進歩していない』とか言われるのは嫌だから、もうエンターテイメントだ!観客全員が喜べるようなものを撮ろうってなった。次に思いついた暴力シーンを書き出して、そっからストーリーを逆算したの。コイツはこう来てこう死ぬ、とか、こんな死に方はしないだろって。で、またひっくり返していって、こうなると思ったら大間違いだとか、ここで(観る側を)騙すとか、いろいろ考えて。そしたら完全にエンターテイメントだなって言える作品ができた」。5月のカンヌ国際映画祭ではコンペ上映され、激しい賛否両論で話題を振りまいた。ホラー、ファンタジーを好むティム・バートン監督が審査委員長を務めた賞レースでは賞を逃したものの、芸術性を好む同映画祭のメーン部門でヤクザもののバイオレンス・エンターテイメントが上映されただけで“珍事”だった。「海外のアート的なフェスティバルとかとは関係ねぇなと思ったら、急にカンヌとか呼ばれてしまって、これは結構大騒ぎになるぞ、って思ってたら、案の定、賛否両論になっちゃって。だから『ざまあみやがれ、こんな映画をコンペに選んだのはそっちなんだから、俺は知らないよ』って言ったんだけど。悪口言う人と褒める人と正反対で、まあまあっていう人がいなくて、いいか悪いかはっきりしていたね。でもまあ狙い通りだった。ショックな映画だろうな、とは思っていたから」。“全員悪人”をテーマに暴力団組織内部の抗争を描く同作では、自身、新たな試みとして主演と言えるキャラクターを7〜8人描く群像劇に挑戦。さらに北野組常連の俳優陣をキャスティングせず椎名桔平、三浦友和、國村隼、小日向文世、北村総一朗ら初タッグの俳優を揃えたのも新趣向。中でもインテリヤクザに扮した加瀬亮の怪演が、前評判を呼んでいる。「英語を使うシーンが途中からいっぱいあるインテリヤクザ役があって、英語も話せる役者を探していたら加瀬くんが来た。けど、普段の雰囲気からはどう見てもヤクザに見えないじゃない。どうしよう、と思ってメイクさんと相談して、オールバックにして、眉毛を剃ってみたり、結構苦労した。最終的に四角くて細いサングラスをかけさせたり。それでも『コノ野郎、バカ野郎』って怒鳴り合っている場面で、加瀬くんも入ってきて同じ台詞言っても全然怖くない。だから、この人は無口にしよう、でも、ひとつキレたら殴り出すという風に、徹底的に暴力に寄せた。キレたら怖い奴に設定に変えて台本を書き直して、かなり悪い奴に仕上がった。やっぱりパッと印象に残るようになったと思うし、うまいこといったかなって思うよね」。とはいえ、抗争の中心人物として動くのは、ビートたけし演じる、大友組の組長・大友。『戦場のメリークリスマス』を機に、俳優としても国内外で高い評価を得ているが、自身では顔をクシャクシャにして照れ笑いしながら厳しく自己評価する。「俺は基本的には演技、上手くないからねぇ。へたくそだから、しゃべんない方がいいもん。しゃべるとね、怪しいんだ俺は。『バカ野郎』なんて言ったら、単なる松村(邦洋)のモノマネになっちゃう。『ダンカン、バカ野郎』(松村さんによる、たけしさんのモノマネ)と変わってないって。『てめえ、何言ってんだ、バカ野郎』(本作の台詞)と同じだったっていう。だからできるだけ、怒鳴らないようにしようと思ったけど、みんなが怒鳴っているから、しょうがなくて怒鳴っていると、ふと我に返って、コレ、松村がモノマネするときと俺と、変わってないじゃないか、って(笑)」。大きな見どころのひとつが、バイオレンス描写の過激さ故に北野映画特有のバイオレンスと笑いが繋がって楽しめる感覚だ。「今回、あんまりにも描写が痛くてなぜか笑ってしまう。っていうか、これだけ追い込まれると人間笑うんだなって。編集していても順撮りじゃないから始めは気がつかなくて、ある程度繋がってくるとバカ笑いしちゃうシーンが出てきた。アレ?これ、お笑い映画撮っちゃった、参ったなーと思ったら、編集マンの人が『これだけ痛ければ笑いますよ、喜劇じゃないけど笑わずにはいられない状態になりますもの、これ』って。大丈夫かなって思っていたら、その感覚は世界共通で、カンヌでも観客がバカ笑いしてた。バカ笑いしている割にはみんな暴力映画って言っているわけ」。登場人物たちは、裏切り、騙し合いを続ける。北野監督の考える、人間の悪は?「悪っていうのは人間社会が進化する過程において、人間本来の欲望を規制するために、社会が悪と決め付けたこととも考えられる。例えば、人間が成長してある程度、性的能力とか体に備わって意識するようになったときには、ほかの奴を殴ってでも女を取るのが、生物として本能的だと思うよ。でもそれ、社会として成り立つために、悪=犯罪という括りを付けないと、人間社会自体が成り立たないというだけ。オットセイが周りの奴をかみ殺して十何匹もメスのオットセイをはべらせてハーレム作っているのを『恥ずかしくないのか、お前は。もっと女を分け与えろ、それじゃオットセイの社会は成り立たない』って言ったって、しょうがないじゃない。それは考えてないだけだもん。人間だったら少し頭が発達してきたから、弱者を救うことによって、全体的に盛り上げようとすることで、性とか食べ物の欲望とかそういうものを、独りよがりに行使することを悪としただけ。それがなきゃ、美味いものを食っている奴を後ろからぶん殴って、気絶している間に食って帰っちゃえばいいんだから。それは誰でもしたいと思うよ」。人間は欲望に抑制の効かない未完成な存在そういった悪とキッチリ一線ひけない人間の未熟さも明確に指摘する。「人間ってのは未完成な動物で、こういう暴力映画っていうと暴力は社会に対して悪影響があるんじゃないでしょうか?って言う。だけど拍手して観ている奴がいる。悪いことなら止めるんだけど止めないんだよ。食べ物でも何で腹いっぱい食っているんだ?肝臓壊したり糖尿になったり、体に悪いのになぜ食うかと言うと、頭と体のバランスが人間って全然取れていない。教えてくれないんだよ、体から信号出ていないんだもん。『それ以上食うと体に悪いです』なんて絶対言わないでしょ?だから食っちゃうの。それだけ人間ってね、欲望に対しては規制が効いていない、だからすごい未完成な動物なんだよ」。劇中、数人、生き残るワルがいる。現実社会で生き残るために必要なことは?「多分、グループがあってそこで生き残ろうとする。だから葛藤があるんじゃない?このグループじゃないところにポンと出ちゃえばいい。そうすればこのグループからしたらその人、関係ないだから、客観的に見たらその人、生き残っているってことじゃん、もしかしたらね。漫才ブームのときに一番最初に漫才辞めたの俺なんだもん、もう終わりだと思って。B&Bとかみんなそこにいたけど、俺、ポンと外に出ちゃった。で、結果的にブームはなくなって、たけしと紳助が漫才ブームを生き抜いたって言われるんだけど。俺、TVの次に、今度ラジオに行っちゃった。TV界からラジオに行っただけなんだけど、たけしはお笑いから生き抜いたってことになる。で、次に映画に行っちゃった。TVのタレントから俺だけ映画に行ったら、また生き抜いた、みたいなことを言われる。要するにグループの中に属さないってことじゃないかな。そうすりゃ生き抜いたことになる。怪しいんだけど、俺」。騙す、騙される、どっちが好き?の問いに、「あーあ」と嘆くような口調と優しい笑顔で答えた。「俺ら、騙す商売だからなぁ。騙す商売だけど、騙されることによってプラスマイナスゼロにしているところ、あるよね。よく騙されるの、騙してもらったお金、騙されてぼられているだけだよ」。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:アウトレイジ 2010年6月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2010『アウトレイジ』製作委員会■関連記事:モナもシビれた!北野監督作『アウトレイジ』女性座談会ランキング企画!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5社長になってほしい俳優といえば?【カンヌレポート 最終回】バルデム受賞にペネロペ涙!最高賞はタイ作品山本モナと“男たち”を語ろう!『アウトレイジ』女性限定試写会&座談会に10組20名様ご招待【カンヌレポート 04】たけし、批評家の採点は辛口も観客からは5分の拍手の嵐
2010年06月10日