4月4日、報道バラエティー番組「中居正広のニュースな会」(テレビ朝日系)に社会学者の古市憲寿氏(35)が出演。新型コロナウイルス感染時の対応について持論を展開し、話題を呼んでいる。阪神タイガースの藤浪晋太郎選手(25)や脚本家の宮藤官九郎氏(49)など、新型コロナウイルス感染を公表する著名人が続出している。公表の際に謝罪する著名人が多いことに対し、古市氏は「謝る必要はないと思っていて。病気ってその人も誰かからうつされたわけで、その人のせいではないわけですよね。病気ってお互い様だから、仮に僕はかかっても絶対に謝らないですよ」と述べた。これに対し、Twitter上では《謝る必要ないですね。行動さえ明らかにしてもらえれば》《それでいいんじゃないかと。日本は、もういつ何時何処で誰が感染してもおかしくないんだもの》《古市さんもたまにはいいこと言う》と、称賛の声が上がっている。いっぽう《かかったものは仕方ない ただ予防もマスクも手洗いうがいもしないでかかったのなら絶対に謝るべきだぜ?》《確かにそうなんだけど「3密空間」に行ったり、ましてやそこで濃厚接触なんてしてたら、話は別…あくまで謝らくていいのは、感染防止策&免疫力アップをしてたのにも関わらず、感染した場合…》と、自粛・予防せずに感染した者に対する厳しい意見も見られた。体調不良で新型コロナウイルス感染を疑い自宅待機していた元大阪府知事の橋下徹氏は2日、Twitterで「体調不良を名乗り出た者を、悪人扱いする風潮では、誰も名乗り出ない」と警鐘を鳴らしている。
2020年04月05日類まれなるセンスと、積み重ねた経験と努力により培われたテクニックで、観客はおろかピッチ上の相手選手をも魅了する川崎フロンターレ・中村憲剛選手の独占インタビューです。ピッチ外では子煩悩パパとしても知られることから、今回は中村選手の家族観に注目。全女性が思わず涙ぐむ!? 名言だらけのコメントを前編、後編にわけてご紹介します!写真・黒川ひろみ 文・伊藤順子思い通りになかなかいかない。だから、サッカーはおもしろい前日の大雨が嘘のように晴れた昼下がり、Tシャツ、デニムにサンダルというラフなスタイルでふらりと現れた中村憲剛選手。時間の都合上ご挨拶もそそくさに、いきなり撮影というこちらの無茶なお願いを快諾し、テンポよく決めポーズを披露してくれました。この時のカメラマンと中村選手のやり取りが、まさにボケとツッコミで抱腹絶倒レベル! 初対面とは思えないほどの即興かけあい漫才で、一気に現場の空気が和みました。中村選手 いや、カメラマンさんの連発するボケが、いちいちツッコまずにはいられなくて(笑)。それに僕は、何ごともやるからには楽しくやりたい人間なんですよね。性格は、楽天的でカラッっとしているけれど、直情型でもあります。サッカーを知っている人は、僕のことをよく「冷静」や「落ち着いている」と表現しますけれど、とはいえ勝負に全力をかけるサッカー選手ですから、全く違う側面も持ち合わせていますよ。熱くたぎることも往々にしてあります。ひと言でいえば、「人間臭い」と自分では思っています。ーー確かに、2位で終わることの多かった川崎フロンターレが2017年に初優勝を遂げたときに、中村選手が見せた涙は熱い魂を感じさせるものがありました。同クラブひと筋で16年、サッカー歴は30年以上にもなるそうですが、中村選手をそこまで惚れさせるサッカーの魅力って何なのでしょうか?中村選手 サッカーをする側の観点でいえば、自分の思い描いたプレーでゴールが決まったり、観客のみなさんが湧いてくれることがすごく魅力的だと思います。観ている人たちからしたら、ここにボールが出たらおもしろい、すごい、と思うことを選手がやってくれることで、一種の達成感を味わえると思うし、ゴールシーンは単純に盛り上がると思いますね。ーー思い描いた通りの展開になるのが魅力、というのは中村選手のような一流の選手だからこその楽しみ方ですよね。普通の人だったら、その通りにいかないことだらけのような気がします。中村選手 いやいや、僕だって全然イメージ通りにならないですよ。なかなかうまくいかないから、成功したときに強烈なおもしろさを感じられるんです。全てのことが思い通りにいったら、人生つまらないじゃないですか。ボールは丸いし、足でコントロールしなきゃいけないから、当然ミスは起きる。それを極力減らして、どれだけ自分の思い通りにできるかを僕はずっと追求し続けているんです。いまだすべてがうまくいった試合は訪れないし、天井はないと思っているので、だから38歳になるいまでもサッカーを続けているんですよ。これからも、もちろん頑張りたいですね。妻に育児を任せるなんて、誰と誰で作った子だ、という話ですーーこの取材でもそうですが、他メディアでのインタビューなどを拝見しても、中村選手はこちらの意図を瞬時に汲み取り、的確な言葉で返してくれる印象があります。クラブを問わず多くの選手やサポーターからリスペクトされる理由は、プレーの素晴らしさに加え、そのお人柄にあるのでしょう。ピッチの外では、ご家族思いの良きパパであることも広く知られていますね。中村選手 はい、子煩悩を公言していますね(笑)。小5、小3、年少と3人の子どもがいます。上ふたりは、2学年離れていますが、実際には1歳7か月しか差がないので、双子のよう。よくセットで行動していますね。練習が終わったら、少しでも家族と一緒にいたいので、どこにも寄らずに帰宅しています。家族といることが一番好きなんですよね。ーー素敵です! ではすみません、ここから、サッカー専門媒体ではない、ananwebならではの本題に入りますが、令和時代になってもまだ、家事育児は母親任せという男性が驚くほど多い現実を、中村選手はどうご覧になっていますか?中村選手 僕は育児はふたりでするものだと思っています。それに、ありがたいことにサッカー選手って、実は時間があるんですよ。お勤めしている方々に比べて子どもと接する時間が長いと思います。会社員の方だと、子どもが起きる前に出勤して帰宅も遅かったりしますよね。となると、子どものことは、妻から聞くことになるから、直接関わることが難しいんじゃないでしょうか。僕はその場にいることが多いから、子どもがいま何が好きなのか、何を考えているのか、ダイレクトに実態がわかるんですよ。だから自らの意思もあるけれど、必然的に面倒を見る。その差は大きいと思いますね。それでも、仕事が忙しいから妻に任せきりにするというのは少し違うかな、とは思います。僕の父親も朝早く仕事に出ていましたが、土日はサッカーの練習や試合を欠かさず見に来てくれました。自分に関心をもってくれるのって嬉しいですよね。無関心が一番辛いと思うので、子どもにはそんな思いをさせないようにしています。ーー働き方改革で帰宅がはやくなっても、「ママ―、泣いてるよ~、なんとかして」と他人ごとのように育児を傍観する父親もいるんですよ。中村選手 僕もそういうことはたまにはあります(笑)。でも、じゃあ、誰と誰でその子どもを作ったの? という話になりますよね。仕事をしているからいいってワケではないと思います。つくづく思うのですが、朝昼晩の食事作りに掃除、洗濯、家族ひとりひとりのスケジューリングと、お母さんたちの仕事というのは、本来もっと評価されていいと思っています。お金に換算したら、めちゃくちゃ稼げると思っているんですよ。だって、本当にマルチタスクじゃないですか。もちろん会社で働いていることも大変だとは思いますが、それが家事、育児をしない理由にはならないですよね。働いて稼いだお金で家族に不自由ない暮らしをさせることは父親の大きな役目のひとつだと思いますが、それ以外の分野に父親が参加することで、もっと家族が豊かになれる可能性がいくらでもあると思います。ほんの少し意識を変えるだけでいいから、もう少し興味を持っていただければと思いますね。僕は、引退したらいまよりも子どもと過ごせなくなると思うんです。だから、いまある時間を一緒に大切に過ごしたい。子どもが子どもでいる時期だって限られていますから、大人になるまでの貴重な時間こそ、そばにいたいと思います。本来、父親ってそうじゃなければいけないと思うんですよね。父親力とは、子どもと過ごす時間を確保する力ーークラブのHPのプロフィールに、「父親力を高めたい」とあります。この意味は?中村選手 (しばし悩みながら)子どもにもっと関心を持つことだったり、一緒に解決する力を高めたいということですかね。これまで言ってきたことを踏まえると、「子どもと過ごす時間を確保する力」とも言えるかもしれないですね。僕は、子どもたちの人生に興味があります。彼らはそれぞれの人生のレールを歩きだしていて、彼らがつまずいたときにサポートできる、フォローできる父親になろうと思っています。ーー中村選手のような人と結婚したい! したかった! という世の女性の声が聞こえてくるようです。もう少し、育児に対するお考えをお聞かせください。中村選手 特にしつけの面では、自分が親にされて良かったと思うことをしていますね。テーブルマナーや挨拶、目を見て話すことなど。これらは、両親が口を酸っぱくして僕に言ってきたことです。最初の段階で物事の良し悪しを教えるのは親でしかなく、それで人格というのは形成されていくと思っています。よく、学校の先生にそれを求める人がいるけれど、それでは先生の負担が重すぎると思いますね。そこは親が担うべき部分なのではないでしょうか。上のふたりは小学校といういわば社会に既に出ているわけで、そこでひとさまに迷惑をかけない。言われたことだけをやるのではなく、自分から考えて動く。自己主張ができて、人の話も聞けるようになってほしい。そういったことを伝えています。これらは、子どもたちが生まれた時から考えていました。妻とも、彼らの状況を見ながらその都度話し合っていて、子どもたちの大事な芯の部分は、そうやって妻とふたりで固めていきたいなと思っています。ーー夫、父親の鑑といえるような素晴らしい価値観をお持ちですが、そのような「家族を愛する男・中村憲剛」はどのような過程を経て形成されたのでしょう。中村選手の歴史を紐解いていくと、女性がキーワードとして浮かび上がってきました。はたして、中村選手と女性はどう結びつくのか。後編では、「僕を支えてくれた女性たち」と題し、中村選手に大きな影響を与えた女性のみなさんをご紹介します。日本代表や森保監督へのコメントもお伝えしますので、ぜひお楽しみに!
2019年06月28日元日本代表で川崎フロンターレの顔・中村憲剛選手の素顔を2回に渡ってお届けします。共感しまくりの育児論をお話してくれた前編に続き、後編は中村選手を取り巻く女性たちにフォーカス。ほかにライバルや日本代表への思いもご紹介! 多くの人々に愛される中村選手の秘密を公開します!写真・黒川ひろみ 文・伊藤順子僕には母親が3人いたようなもの川崎フロンターレ入団16年目を迎え、いまもなお高みを目指し続ける大ベテラン、MFの中村憲剛選手。プライベートでは3人のお子さんがいる、自他ともに認める「家族思いで子煩悩」パパでもあります。ananwebでは、その素顔を大解剖! 2回に渡りお送りする後編のスタートです!ーー前編では、「育児は夫婦ふたりでするもの」「夫は仕事を言い訳にしない」など、育児奮闘中の全女性をあと押ししてくれる、素晴らしい父親力を語っていただきました。そのような考え方はいつからお持ちになったのでしょうか。中村選手 子どもが生まれる前は、そんなこと全然考えられなかったですね。生まれて、徐々に実感が湧きはじめてから……でしょうか。ーーそのベースには、中村選手が育ってきた環境が深く関わっていそうです。お母さまにお姉さまふたりと、女性のほうが多いご家族ですよね。中村選手 それもひとつにありますね。前編の子どもへのしつけのことでも話していますが、親にされてよかったことを自分でもしています。母は、どんなときも僕が選んだ道をサポートしてくれ、常に味方でいてくれていました。それは親だから当たり前ともいえるし、当時もごく普通のことと捉えていましたが、親もとを離れて寮生活を始めてから、世の中そうじゃない親もいるということに気づきましたね。だから、いまはすごく感謝しているし、自分の子どもに対しても、やりたいことは応援するスタンスであり続けるつもりです。ーーふたりのお姉さまとのご関係は?中村選手 僕、女性のなかにいるほうが気が楽なんですよ。よく、女性と距離を作ってしまったり、女性は怖いと言う男性がいますけれど、僕は真逆ですね。それは、ふたりの姉のおかげだと思っています。年がそれぞれ10と12も離れているので、僕が物心をついたときには、すでにふたりとも大きくて、よく世話をしてくれたんです。優しかったですね。だから、僕にとっては、母親が3人いたようなもの。そんな環境だったから、女性は一緒にいて居心地のいいありがたい存在なんです。妻がいなければ、いまの僕はいませんーー女性に対していいイメージを抱いたまま、奥さまと出会われたわけですね。中村選手 はい。妻も優しくて芯があり強い人です。彼女と付き合いだして、大学で優勝できたり、プロになれたりと、人生が好転したと言っても過言ではありません。助言や叱咤激励など、彼女でしかできないような声のかけ方をしてくれるんですよ。例えば、他の人だったら優しく慰めてくれるところを、彼女は突き放したりする。「そんなのお前しかできねぇよ」といつも感心させられます(笑)。彼女がいなきゃいまの自分はないですよ。ーー奥さま、偉大な方ですね。(笑)中村選手 いつ何時も偉大と思っていて、本当に全幅の信頼を寄せていますね。これでも、表向き僕が主導権を握っているように見せているのですが、実際は妻がしっかり握っていて、僕は手のひらで踊らされているんですよ。家のことは、彼女がやりやすいようにすればうまく回ると思っているので、それがいいと思っています。でも、僕の意見も尊重してくれて、大事なことは一緒に決めてくれますね。ーー多くの夫婦が理想とする、互いを尊重しあう関係なんですね。奥さま、これを読んだら喜んでくれるでしょうね!中村選手 あまのじゃくで照れ屋なところもあるから、どうかな。ほくそ笑んでいるんじゃないでしょうか。(笑)ーーお母さま、ふたりのお姉さま、そして奥さま。中村選手に多大なる影響を与えた方々を通して、改めて中村選手にとっての女性とは?中村選手 これ考えたら深いですよ。世の中男と女しかいないし、男だけでも女だけでも社会は成り立たない。絶妙なバランスで世界は成り立っているのだと思います。だから、ベタですけど、なくてはならない存在ですよね。もっと詳しく言えば、母も姉も妻も、自分を形成するうえで欠かせない人たちだから「自分を豊かにしてくれる存在」という意味で、なくてはならない人々、いや方々ですね。スキマスイッチ・常田真太郎には負けたくない!ーー「方々」と言い直すところにも、中村選手のお人柄が表れていますね。中村選手と女性の密接な関係(!?)がわかったところで、そんな人格者・中村選手はどんな方をライバルとしているのでしょうか?中村選手 スキマスイッチのシンタさん(常田真太郎)です(とキッパリ)。ーー同じサッカー選手を挙げられるのかと思いました!中村選手 デビュー年がほぼ一緒でして、LINEをしあうくらい仲がいい同志でもあります。「全力少年」や「奏」で既に有名になっていた頃に知り合いました。そこから、自分がステップアップしていくごとに、スキマスイッチも活躍されていて、切磋琢磨しあう関係です。よくライブに呼んでもらうのですが、行くたびに「すっげぇ良いライブをやってくれるじゃねーか!」と悔しくなるんですよ。向こうも然りで、僕が優勝やMVPを取ったりすると、喜んでくれるのと同時に「悔しい」と言ってきます。僕が曲の感想を言えば、サッカー好きでも知られるシンタさんは、サッカー選手とは違った視点で意見を言ってくれる。お互い正直に気持ちを言い、高めあえる間柄ですね。ーー某webでは、おふたりでサッカー談義をされる企画もおやりになっていましたね。ではその延長で(笑)、評論家・中村憲剛として、いまの日本代表と森保一監督について、ひと言お願いします。中村選手 言える立場じゃないですが(笑)、日本代表というのは、日本サッカー界におけるピラミッドの頂点なので、子どもたちが憧れるような夢のある試合をしてもらいたいです。僕も代表だったときは、そう思っていたし、ヒーローであり続けなければいけない、と責任を感じていました。また、A代表と東京五輪を兼任している森保監督にかかるプレッシャーは、相当すごいと思います。僕の想像をはるかに超える激務だと思うので、頑張っていただきたいですが、体だけは気をつけてほしい。そんなところでしょうか。(笑)ーー続けて、Jリーグの現状はいかがですか?中村選手 幅広い年代の方に観ていただきたいですね。ピッチでのパフォーマンスも努力すべきですが、ピッチ外でもどれだけ露出できるかが広く知ってもらえるポイントになると思うので、僕としてはこういったインタビューはありがたいです。少しでもいいので興味が出た方は、スタジアムに足を運んでほしいですね。ーーこの記事を読んで中村選手を応援したくなる女性はいっぱいいると思います。これまであまり知らなかった方々のためにも、今一度中村選手のプレーのウリを教えてください。中村選手 パスとしておきましょうか。特にスルーパスです。相手のディフェンスの裏(背中側)にボールを出して、それを受け取る味方のフォワードが相手のゴールキーパーと1対1になるようなパスが得意です。ぜひ注目してください。ーー最後に、来る7月19日には、「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2019」があり、日本の王者として、名門チェルシーとの対戦がありますね。中村選手 チェルシーはヨーロッパリーグで5月に優勝した、イングランド・プレミアリーグ1部の伝統的なチームです。そういうビッグクラブに対して、2018年のJ1リーグチャンピオンとして迎え撃つのですが、こんな機会はそう多くないので、超一流のスピード感や雰囲気を楽しんでいただけたらと思います。僕もスルーパスを存分に見せますので、期待していてください!ーー短い時間ではありましたが、ひとつの質問に対して、あれもこれもとさまざまな情報を加えてお話していただけたこともあり、中村選手の人となりに取材陣(オール女性)はみな魅せられてしまいました。川崎フロンターレの選手の方々がみな穏やかで優しく紳士的なのも、クラブの長ともいえる中村選手のその精神が、一端を担っているのではないかと思ったほどです。天井はないと言い切る38歳の中村選手を見習って、私たちも私たちなりの目標に果敢に挑戦していきたいですね。輝く姿をいつまでも応援し続けます!
2019年06月28日平成カルチャーにどっぷり浸かった古市憲寿さんと乃木坂46の高山一実さん。青春期に夢中になったものを振り返りながら、去りゆく平成を、愛をもって語ります。平成って、昭和のツケをずっと払い続けてきた時代なんですよ。社会学者でテレビのコメンテーターとしても活躍中の古市憲寿さんと、国民的アイドルグループ・乃木坂46の人気メンバー、高山一実さん。平成最後の冬、ふたりが小説家デビューを果たした。“死と恋愛”をテーマにした古市さんの『平成くん、さようなら』はなんと、デビュー作にして芥川賞にノミネート(発表は1月16日)。“アイドル”を題材にした高山さんの『トラペジウム』は初版即完売、発売から1週間で8万部超まで増刷が大決定!文芸シーンでもまたたく間に注目の的となったふたりが、「平成カルチャー」を振り返り、未来について語り合った。古市:僕は昭和60年生まれで、物心ついた頃がちょうど平成元年。高山さんは平成6年生まれだから…平成8年の「たまごっちブーム」は経験していないですよね。とにかく本物が入手困難で、偽物ばかりを集めてしまった記憶があるけど(笑)。高山:私が子供の頃も、手に入れづらかった記憶があります。ショッピングモールで、整理券をもらって並んで買っていた友達がいたような。古市:今、グーグルで調べてみたら、「たまごっちブーム」って平成で3回起きていた。第2期のブームが平成16年みたいです。確かに、ブームってリバイバルしますよね。平成8年は安室奈美恵ちゃんがきっかけで「厚底ブーム」もあったけど、最近はメンズファッションで「ダッドスニーカー」が流行っている。高山:なんですかそれ!?古市:BALENCIAGAとかGUCCIがここ最近出しているスニーカーって、全体的にゴツくてでかいし、厚底なんだよね。おしゃれで履いていることになってるけど、背が高く見えて、脚が長く見える。高山:そのやり方、賢い!(笑)古市:僕は‘90年代から‘00年代にかけての、平成前半のJポップが大好きなんです。安室ちゃん、あゆ(浜崎あゆみ)、TRF、globeあたりは聴いていました?高山:聴いていたのはあゆと、くぅちゃん(倖田來未)ですね。詳しい子が、おすすめの曲をガラケーの「着うた」に設定してくれたんです。古市:めっちゃ懐かしい。「着うた」だと30秒しか聴けないんですよね。その後、1曲200円で全編ダウンロードできる「着うたフル」ってサービスが出てきた。高山:音楽でいうと、私が最初にハマったのはモーニング娘。さんです。『LOVEマシーン』(平成11年)はリアルタイムで聴いていたかも。父親が好きだったんですよ。たくさんいる中から自分の推しを見つける、みたいなことは物心がついた頃からやっていました。古市:誰推しだったんですか?高山:加護(亜依)ちゃんと辻(希美)ちゃんが大好きでした。古市:ふたりの今を思うと、時の流れを感じますよね。高山:映画だと、『ハリー・ポッター』シリーズ(平成13~23年)が大好きです!1作目の『賢者の石』が公開されたのは、私が小学校1年生の時で。映画の台詞を暗記するっていうのがクラスで流行って、今でも覚えているくらいです。古市:ジェネレーションギャップだ。『賢者の石』の頃は高校生だったから、そんなに思い入れがない。じゃあ、テレビゲームはしましたか?僕はプレイステーション(平成6年)から始まって、家庭用ゲーム機は結構通ってきています。『ドラクエ』とか『FF』(『ファイナルファンタジー』)とか。高山:私は「NINTENDO64」(平成8年)にハマりました。対戦型のゲームをやることが多かったんですよ。『マリオパーティ』と『スマブラ』(『大乱闘スマッシュブラザーズ』)と。小学校の登校班が同級生4人組だったので、4つのコントローラーを使って遊んでいました。古市:仲良し4人組がいたんですね。高山:今でも仲良しです。古市:僕は大学以前に友達だった人と、ひとりも連絡を取ってない。高山:えっ!?古市:携帯電話を最初に持ったのって、何歳の時ですか?高山:中学1年生です。親が渡してくれたんですけど、端末を1円で買えることが信じられなくて、親に怒った記憶があります。「なんでそんな嘘つくの?1円で買えるものなんて世の中にないよ!」って(笑)。古市:家の電話かポケベルしかなかった時代から、ガラケーをみんなが持つようになって、今はスマートフォンの保有率が6割近く。平成の大きな変化の一つは、みんなが当たり前のようにインターネットを使えるようになったこと。高山:ネットで買い物も簡単にできるようになりました。昔はアイドルのグッズが欲しくなったら、地元の千葉から電車で東京へ出て、専門店に買いに行ってたんです。「109‐2」(現「109MEN’S」)の下が、ハロプロショップだったんですよ。古市:そんな高山さんが、乃木坂46の1期生になったのは……。高山:平成23年です。古市:なでしこジャパン、パンケーキブーム、『人生がときめく片づけの魔法』。一気に“現在”って感じがする。だってパンケーキってまだブームじゃないの?高山:そうですよね(笑)。私自身は、7年前のことはあんまり記憶がないんです。オーディションに受かってから1年ぐらいはバタバタでしたし、東京での生活に慣れることにも必死で。お金もなかったので、欲しいものがあっても買えなかったし、カルチャーを楽しむ余裕もなかった。古市:何が欲しかったんですか。高山:洋服と、あとはいい化粧水も欲しかったです。上京して、肌が一気に荒れちゃったんですよ。古市:千葉の水と東京の水って、そんなに違うの!?高山:違うんですよ!実家にいた頃は湧水を汲んで使っていたので。古市:湧水?世代の違いももちろんだけど、地域の違いによっても、生きてきた現実がぜんぜん違うんだね。そこを無視して一括りにしようとする議論がありますよね。平成の若者といえば「ゆとり世代」だ、とか。上の世代からのそういうラベリングって、ピンときてました?高山:悪く思われているなぁという意識はありました。でも、私は高校生の時に『高校生クイズ』にハマって、今も毎年録画して見ているんです。頭が良くて、頑張っている同世代の子たちの活躍を見ると、「この人たちになら日本を任せられる!」って希望が持てるんです。その人たちのことを知っているからか、同世代の悪いところに目を向けようという気にならないんです。古市:よく「ゆとり世代」は協調性がないとか言われるんですけど、見方を変えたら、自分で物事を判断して自分で動ける子たちが多いってことなんですよね。アイドルに関して言えば、平成は昭和に負けてないって思います。古市:高山さんの小説『トラペジウム』、面白かった。すごく好きな台詞があるんです。主人公が言う、「私たちってさ、未来のことばっかり話してるよね」。青春の本質だと思うんですよ。若いってことは未来の話ができるということ。今日は、平成の昔話ばかりさせちゃってごめんね(笑)。高山:私も、古市さんの小説『平成くん、さようなら』の主人公が大好きでした。常に社会を分析しているというか、俯瞰で見ているじゃないですか。「平成くん」に気になることをちょっと質問したら、ばばーっといっぱい返事をもらえる生活って楽しそうだな、と(笑)。古市:すぐに飽きるかもしれないけどね。「昔は良かった」って、下の世代に古い価値観を押し付けてくる大人ってどう思いますか?高山:あんまり共感できないです。私は、昭和のアイドルも好きなんですね。レジェンド感があるし、平成のアイドルは負けている気がしていたんです。でも、自分がアイドルになって、平成のアイドル事情を詳しく知っていくうちに、魅力に気づけたんですよね。今はもう、平成は昭和に負けてないなって思っています。古市:平成って、昭和のツケをずっと払い続けてきた時代なんですよね。5月に新しい元号に変わったら、今度は平成のツケを払わなきゃいけない。そう考えると、平成っていい意味でも悪い意味でも、ずっと終わらないのかなって思います。高山:どうせならいいイメージを持ちたいなって気がします。もっと平成のことを知っていいところを見つけて、「平成っていい時代だった」という気持ちで新しい元号を迎えたほうが、ハッピーじゃないですか。古市:すごい前向き(笑)。ふるいち・のりとし社会学者、作家。小誌連載「紙のラジオ」でおなじみ。平成の記号をちりばめた小説『平成くん、さようなら』が話題沸騰。たかやま・かずみ乃木坂46メンバー。雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載した初めての小説『トラペジウム』(KADOKAWA)が大反響。※『anan』2019年1月16日号より。文・真島絵麻里(by anan編集部)
2019年01月17日俳優の石黒英雄(29)が1日、自身のブログを更新し、4月30日をもって所属事務所・プロダクション尾木を退所したことを発表した。石黒英雄石黒は「2018年4月30日をもちまして、プロダクション尾木を退所することになりました」と報告し、「これからの自分のやりたいことや方向性などを考えていこうと事務所と相談させて頂いてご理解頂き円満に退所するはこびとなりました」と説明。「尾木社長をはじめ、事務所の皆様、関係者の皆様には約14年間お世話になり、沢山の方と出会い、色んな経験をさせて頂きとても感謝しております」と感謝の思いをつづった。今後については「移籍先に関して、未だ決まっておりませんが、皆様に良いご報告が出来るよう頑張りたいと思います。SNSや芸名も変わらず継続させて頂くことになりました」とのこと。「これからも今と変わらずやっていきますし、新たな挑戦もしていきたいと思っております」と決意を新たにし、「今後ともどうぞ宜しくお願い致します」と呼びかけた。
2018年05月01日俳優・石黒英雄(29)が10日、オフィシャルブログを更新し、俳優・木村拓哉(45)を絶賛した。石黒英雄石黒は木村主演のテレビ朝日系ドラマ『BG ~身辺警護人~』(1月18日スタート毎週木曜21:00~)の第2話(1月25日放送)に出演することを報告。「現場ではクタクタでヘトヘトでした笑」と撮影を振り返った。現場では、「連日連夜の撮影にも関わらず、一切疲れた素ぶりもなく木村さんは常に、僕だけじゃなくキャスト、スタッフの皆様に対しての紳士的な気遣い」「現場での立ち振る舞い、主役としての姿勢に感銘を受けました。とても勉強になります」と木村の立ち振る舞いが印象深かった様子。「全力で楽しんでます!残り僅かの撮影も頑張ります」と意気込みを伝えた。また、ツイッターでもドラマ出演を告知し、「木村拓哉さんとの共演は、とても刺激的でした」「お互い全力で向き合うあの空間が堪らなかったです。そして、現場への姿勢に感銘を受けました。木村さんありがとうございます!!」と感謝の言葉をつづっている。
2018年01月13日俳優の石黒英雄(28)が8日、自身のブログを更新。歌舞伎俳優の中村勘九郎(36)と『ウルトラマンオーブ』の"オーブポーズ"をした写真を公開し、話題を呼んでいる。「ごめんなさい。。」と題して更新されたブログで、「吉例顔見世興行 勘九郎さんが舞台上で、僕の為にオーブポーズして下さったのに、気付かなかった、自分。本当にごめんなさい、勘九郎さん」と京都の歳末の風物詩『吉例顔見世興行』を見に行った時の裏話を披露し、楽屋でのオフショットを公開。さらに、2人で石黒が主演を務める『ウルトラマンオーブ』の"オーブポーズ"ショットも披露。「勘九郎さんいつもありがとうございます」とつづった。ファンから「勘九郎さん、イイ人そう」「お二方、楽しそうでいいな」「スッゴい楽しそう」「私も、ポーズやってみます」「仲良しさんッ可愛いッ!」「勘九郎さん…お茶目な方ですね」「今度写真撮るときオーブポーズやってみます笑」「優しくてユーモアある方ですね英雄くん私服かっこいい」などとコメントが寄せられている。
2017年12月08日東京国際フォーラムで3月17日から19日まで開催されるアートフェア東京2017のエキシビション・スペースAPJブース内にて、宇野亞喜良と石黒亜矢子の2人展「変奏曲」が開催される。同展では、物憂げな中にユーモアを秘める画風の巨匠・宇野が“文字”をテーマに謎かけのような作品「姉妹」を、空想の生き物や猫も絵で人気の若手実力派作家の石黒は“幻獣”をテーマに気迫あふれる作品「森獣」をそれぞれ発表する。巨匠と若手作家、共鳴し合う二人の妄想世界が堪能出来る展覧会となっている。また、17日と19日の各日午後には宇野が、19日午後には石黒が来場する予定だ。【イベント情報】「宇野亞喜良×石黒亜矢子展 変奏曲」会期:3月17日は13:00~20:00、18日は11:00~20:00、19日は10:30~17:00会場:東京国際フォーラム ホールE アートフェア東京2017エキジビション・スペースAPJ ブースN90住所:東京都千代田区丸の内3-5-1入場料:1DAYパスポート前売り券は税込2,300円、当日券は税込2,800円
2017年03月17日俳優の石黒賢が、織田裕二主演で10月16日よりスタートするTBS系ドラマ『IQ246~華麗なる事件簿~』(毎週日曜21:00~)の第1話メインゲストとして出演することが20日、わかった。同ドラマは、貴族の末裔で、常に暇を持て余して自らが解くに値する謎を求める主人公・沙羅駆(織田)が、世にはびこる難事件をIQ246という驚異的な頭脳で解決へと導いていく姿を1話完結で描く物語。このたび、10月16日に20分拡大版で放送する第1話のメインゲストとして、石黒賢の出演が決定した。石黒が演じるのは、沙羅駆が偶然知り合ったやり手CMクリエイティブディレクターの早乙女伸。共通の知人宅で優雅な食事を楽しんでいる折に、早乙女の会社に強盗が入り部下が命を落としたとの連絡が入る。しかし沙羅駆の脳にはかすかな疑問が浮かび、その疑問を解いていくうちに次々と新たな謎が出てくる。織田と石黒は、1993年放送の『振り返れば奴がいる』(フジテレビ系)での初共演で、ライバル役として対峙する対照的な医師役を演じ話題となった。2002年にTBSの連続ドラマ『真夜中の雨』、2014年にWOWOWの連続ドラマ『株価暴落』でも共演し、今作でドラマでの共演は4度目となる。主演の織田は、「『振り返れば奴がいる』の時は、彼(石黒)がとても良い人の役柄で、僕がどちらかというと悪い人の役柄でしたが、今回はお互いあの時とはまた全然違う役柄で、闘いあう設定が楽しみです」と期待。「撮影に入って、彼の演じるクレバーな早乙女伸に沙羅駆はいじめられてます(笑)。相手に不足なしです。芝居には緊張感が必要だと思いますが、2人とも大人になりましたから、緊張感だけじゃない、ゆとりみたいなものがちょうどいい具合に出たらいいなと思っています」と話している。一方、石黒は「織田さんはすごく芝居に対して真面目な人なので、一緒に芝居をするのが楽しいです。すでに撮影に入っている他の出演者の方はもうお分かりだと思いますけど、彼は真面目がゆえに昔から現場でいきなりセリフ合わせをし始めるんです。いきなり自分のセリフを言い出すので、じゃあ一緒にやらないと申し訳ないなぁと、僕はそんな彼に慣れているので合わせてます(笑)」とコメント。「視聴者には彼の演じる沙羅駆の切れ者ぶりを堪能してほしいです」と呼びかけている。(C)TBS
2016年09月21日「石黒亜矢子展 -変変化劇場-」が、銀座三越で開催される。会期は2016年8月17日(水)から8月22日(月)まで。石黒亜矢子は、小説家・京極夏彦の書籍装丁画などでも知られるアーティスト。石黒が描くのは、作品展の副題にもなっている変化(へんげ)した妖怪の猫“化け猫”や、空想上の怪物“幻獣”だ。初めての個展として開催される「石黒亜矢子展 -変変化劇場-」では、文豪や名作映画のオマージュ作品、約50点を一堂に展示。今回のために描き下ろした最新作の原画や、人気の高い猫の絵柄の新作版画などが披露される。シリアスとユーモアが交差する世界観をぜひ楽しんで。【概要】石黒亜矢子展 -変変化劇場-会期:2016年8月17日(水)〜22日(月)会場:銀座三越 7階 ギャラリー住所:東京都中央区銀座4-6-16作家在廊日:17日(水)、20日(土)、21日(日)【問い合わせ先】銀座三越7階ギャラリーTEL:03-3562-1111(大代表)
2016年08月08日元モーニング娘。でタレントの石黒彩(38)が30日、自身のブログを更新し、モー娘。時代は低収入だったというテレビ番組での発言を訂正し、謝罪した。石黒は、19日に放送されたテレビ東京系『ヨソで言わんとい亭~ココだけの話が聞ける(秘)料亭~』で、モー娘。時代の給料は「20万円くらい」で卒業まで手取りが12~13万円くらいだったと発言。夫であるLUNA SEAの真矢とのなれそめも赤裸々に語っていた。ブログでは、「19日の番組放送後、ネットなどでの反響に自分の発言に自信がなくなり、事実を再度確認しました。当時の所属事務所にも調べていただき、私の記憶は間違いで、低収入ではありませんでした」と訂正。「家賃、光熱費、交通費等、生活にかかるお金は全て事務所が負担してくれていて、多額のボーナスも頂いていました」と説明した。また、「私のグループ卒業に関しては彼氏をつくり、軽率な行動によってご迷惑をおかけした上、自分の我を通したものです。それに対しても、最後まで花道を作って送り出してくださいました」と自身の卒業を振り返り、「番組内で金銭で引き止められたというような発言をしたことに関しても事実ではございません。関係者の皆様に不快な思いをさせてしまい、重ねてお詫びいたします」と謝罪した。さらに、「テレビという公共の電波で間違った発言をしてしまったことへの謝罪と共に何もわからない子供だった私を一から育ててくださった当時の事務所へもご迷惑をおかけし、また現メンバー、OGのみなさんを困惑させてしまったと今更ながら、気づきました。本当に申し訳ありません。全て私の責任です」と猛省。「これからアイドルを目指す皆さんにも誤解を与えてしまいましたが、夢を持って望んでいただきたいと心から願っています!」と未来のアイドルたちにエールも送った。最後に「今回、私の自分勝手で間違った発言に対し、様々な憶測をよんでしまっていることに私自身が訂正しなくてはいけないと思い、このブログを書かせていただきました」と伝えた。
2016年05月30日HKT48の指原莉乃(23)が、1日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)で、社会学者・古市憲寿氏(31)との"トークバトル"で感情をあらわにする場面があった。この回は先月14日に収録され、同月17日に放送予定だったが地震の報道特番に差し替えられたことで延期に。安倍晋三首相がゲスト出演することでも話題になり、松本人志(52)、東野幸治(48)といったレギュラー陣のほか、指原、古市氏、南海キャンディーズ・山里亮太(39)といったゲストも討論に加わった。今年、芸能人ら1万6,000人が招かれた安倍首相主催の「桜を見る会」。冒頭でこのことが話題になり、指原が2年前に出席した当時を思い返すと、一方の古市氏は今年招待されていながら「朝が早くて……」という理由で欠席したことを報告した。「朝が早い。9時とか9時半とか」と不満気な古市氏を、指原は驚きの表情で「マジでやべえヤツですよそれ」とバッサリ切り捨て、スタジオは爆笑。山里もあきれはて、すかさず「バイトのシフトじゃないんだから!」とツッコミを入れた。その後、待機児童の話題で、安倍首相は山崎夕貴アナと指原を見ながら「お二人のように(女性が)輝く社会を作りたいと思っています」とコメント。これに古市氏は「指原さんが輝いているか分からないですけど」と前置きをして意見を述べようとするも、指原は「いいじゃないですか別に」と割って入り、古市氏を指差して「マジでやばいっすよ。やばいよー! ヤダー! 超やべえじゃん」と"やばい""やべえ"を連呼した。そんな2人に挟まれていた山里は「やめなさいよ。総理の前でケンカはやめて」と仲裁に入って笑いを誘い、指原の左に座っていた安倍首相は苦笑いを見せながらも温かく見守っていた。
2016年05月01日かしこまったイメージがあり、若いときにはなかなか縁がない高級フランス料理。しかし社会人ともなれば、接待や結婚式などで利用することが増え、避けては通れない存在でもある。また、男性なら「記念日デートで彼女をエスコートしてみたい」とも考える人もいるだろう。そんな時に慌てずスマートに対応できるよう、フランス料理のマナーを学んでおこう。○教えていただく方ウェスティンホテル東京 料飲部長 石黒 憲さん都内ホテルで経験を積み、ウェスティンホテル東京に2014年入社。料飲部長としてホテル内の全レストランとバンケットを統括・指導している。「一緒に食事をしている人に不快感を与えず、かつ楽しく食べることが一番大事なマナー。『絶対にこう! 」というものはなく、ただ「上手に食べるにはこういう方法がありますよ」というのがマナーだと思います」とのこと。今回、講師役をお願いしたのは、東京・恵比寿「ウェスティンホテル東京」の料飲部長・石黒憲さん。同ホテル内の全レストランやバンケットを統括・指導している偉い方なのだが、サービス大好きで、いまでも積極的に現場に出ているそう。それでは、同ホテル内のフレンチレストラン「ビクターズ」で実際に提供されているコースを頂きながら、気になるマナーのポイントを紹介していこう。○ディナーコース「ビクダーズ」1万2,000円(税・サービス料込)※写真は9月末まで提供の夏バージョンの料理内容○ワイン選びもテイスティングも潔くソムリエに頼ろうレストランに入り、案内され着席。この直後に、最大の難関とも言えるワイン選びが待ち構えている。ワインに詳しい人なら楽しい時間だろうが、そうでなければ憂鬱になる人もいることだろう。すると石黒さんから、「分からない時はどんどん聞いてください。そのためにソムリエがいるんですから」と心強いコメントが。「ワインリストを見てもよくわからない、でも予算は1万円まで! 」といった場合は、素直にソムリエに予算を伝えたほうがいいとのことだ。しかしデートならその方法はちょっぴり微妙。もちろん接待の場ではNGだ。その場合は、「ワインリストをうまく活用してください」とのこと。例えば1万円程度の赤ワインがほしいと思った場合、ワインリストでその前後の料金のワインを指さしながら、「赤でこれぐらいのものを」と伝えればOK。接待ほどかしこまった場ではない場合、「『お料理と同じくらいでお願いします』というのも手ですね」。もし予算を伝えずに「赤でフルボディのタイプを」を伝えてしまった場合。会計まで「一体いくらのワインなんだ……」と震えながら待つことになるのだろうか。石黒さん曰く、「そのような場合は、高価すぎるものではなく、ミドルレンジのものをおすすめします」。店にもよるだろうが、「ビクターズ」の場合は会計時に青ざめてしまうような料金のワインを抜栓されることはないのでご安心を。そしてワインが決まると、テイスティング。テーブル上にセットされたグラスに少量のワインを注がれ、テイスティングを促される。これもワイン通でなければ緊張の瞬間だ。「テイスティングでは、味、香り、異物が入っていないかを確かめます。でも飲みなれていない人は実際分からないと思います。自信がない場合は、『あまりワイン詳しくないので、お願いしてもいいですか』とソムリエに任せてしまったほうがスマートですね。ソムリエはプロですので」。また、人によってはワイン以外のアルコールが飲みたいこともあるだろう。例えばビールやハイボールの注文は可能なのだろうか。「ビールはメニューに載っています。ハイボールは載っていませんが、ホテル内にはバーがありますので、メニューにないものでもそこからお持ちすることができます。メニューになくてもまずは聞いてみてください」とのこと。ホテル内のフレンチレストランということで一層緊張度が増す人もいるだろうが、実は思っていた以上に自由度が高く、使い勝手がよさそうだ。ちなみにアルコールが苦手な場合、「お水にしてください」とお願いしてしまってもよいのでしょうか。「もちろんOKです」とにこやかに石黒さんは答えてくれた。また、その際の水は頼んでもいないのに有料の水になることはあるのだろうか。「黙って有料のお水を持ってくることはありません。『ミネラルウォーターのご用意もありますがどういたしますか』という風にお聞きするのが通常かと思います」。普通の店であれば、間違っても「無料の水でいいですか」とこちらが恥ずかしくなるような聞かれ方はしないのでご安心を。続く後編では、いよいよコース料理がスタート。フォークで刺しにくい葉もの野菜が入ったサラダや骨のある魚料理など、「???」がいっぱい頭に浮かんでしまいそうな料理の食べ方を石黒さんが優しく、詳しく解説。お楽しみに!!○ウェスティンホテル東京 フレンチレストラン「ビクターズ」落ち着いた上質な雰囲気の中で楽しめる、厳選した食材の個性をいかした創造性豊かな料理が特徴的。今年春からは野菜を中心としたこだわりのフレンチ"野菜フレンチ"をスタート。シンプルな調理法で野菜のおいしさを最大限に引き出したコースが評判に。窓の外には東京タワーからお台場レインボーブリッジまで見渡せるという抜群のロケーション。撮影: キミヒロ
2015年09月24日ワイドショー番組での歯に衣着せぬ物言いでたびたび「炎上」を引き起こしてきた古市憲寿さん。だが、実はまっとうで、仲間思いの人なのだ。私室にお邪魔し、人気社会学者の素顔に触れた。* **――7月に刊行したばかりの『保育園義務教育化』は、日本の乳幼児教育、少子化対策の不備をまっすぐに指摘する本です。僕の周りが出産ラッシュだったのと、あとは『ワイドナショー』(ダウンタウンの松本人志さんがメインコメンテーターを務める情報番組。古市さんは準レギュラー)に出たことも大きかったですね。電車でベビーカーが邪魔って話題とか、保育園が騒音公害で迷惑って言われてる問題とか、僕が出演した回はたまたま、子供と社会の軋轢についての話が多かったんです。コメントを求められるうちに、モヤモヤしてきたんですよ。なんでこの社会は「お母さん」や「子供」に対してこんなに冷たいんだろうって。あまりにもおかしいんじゃないかと思って調べ始めたら、実は乳幼児教育がすごく大事だってことがわかったんです。――ノーベル経済学賞受賞のアメリカ人教授が、「5歳までのしつけや環境が、人生を決める」と学問的に証明していた話は衝撃でした。大人の自分はもう、どうしようもないってことですよね……。ありのままを受け入れるしかないんじゃないですかね。有名な言葉があるじゃないですか。「変えることのできるものを変える勇気と、変えることのできないものを受け入れる冷静さを私に下さい」。ホントにそうだと思うんですよ。変えられないものを変えようとするんじゃなくて、変えられる範囲で自分とか周りをより良く変えようとする、それが一番合理的だし現実的だと思うんです。――ちなみに本の中で「今のところ結婚する予定も、子供を持つ予定もない」と書いてましたが。結婚はしたいんですよ。でも、付き合っても長く続かないんですよね。最長でも4か月ぐらい。――短いですね!どうしてなんですかね?付き合ってる最中も、ひとりだけに時間を割くっていうことがあんまりできなくて。前に、仲良くしてた女の子を食事に誘ったとき、向こうは少人数だと思ってたらしいけど、実は50人ぐらい集まるパーティだった、ってことがあって。びっくりされたというか、怒られたんです。付き合ってても意味ない、楽しくないって思われるみたいです。恋愛結婚って、本当はものすごく難しいじゃないですか。最近、自分にはお見合いがいいんじゃないかと思い始めてます。◇ふるいち・のりとし1985年1月14日生まれ。東京都出身。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。株式会社ぽえち代表取締役。『ワイドナショー』『とくダネ!』でコメンテーターを務める一方、内閣官房「クールジャパン推進会議」委員などの顔も持つ。◇『国家がよみがえるとき持たざる国であるフィンランドが何度も再生できた理由』(マガジンハウス1500円)はフィンランド人社会学者との共著で、現地学者の論文も多数収録、『保育園義務教育化』(小学館1000円)は、古市流のツッコミ芸が冴え渡る全7章。共に好評発売中。※『anan』2015年8月5日号より。写真・森滝 進(まきうらオフィス)インタビュー、文・吉田大助
2015年08月05日ケンプランニングとぴあは7月7日、イースリーとともに制作した中村憲剛選手のサッカーDVD教材「KENGO Academy ~サッカーがうまくなる45のアイデア~」を発売する。同商品は、日本代表にも選出され、05年から14年まで10年連続Jリーグ優秀選手賞を受賞した川崎フロンターレ所属の中村憲剛選手が解説するサッカーDVD教材。現在、日本を代表するサッカー選手となった中村選手だが、中学入学時の身長は136cmと小さく、高校・大学でも入学当初はベンチ入りもままならなかったという。一度はサッカーを辞めたという経験を持つ中村選手が、逆境を乗り越えるために積み重ねてきたさまざまなアイデアを、ジュニア年代のサッカープレーヤーに向け公開する。中村選手は「サッカーは『技術』と『駆け引き』で打開できるスポーツです」と語っている。DVDは中村選手のその考え方に沿って解説が進む。point1では、中村選手がサッカーをしていくうえでの生命線だと語る、ボールを止める・蹴るなど技術の「正確性」について解説している。point2では、「周りを見るスキル」について解説。めまぐるしく状況が変わるピッチ上において、どのように周りを見ればよいのかを、「GoPro」を使った中村選手の視点映像やプレー映像を使って説明する。point3は、「駆け引き」について説明。「駆け引き」ができるようになれば、体格差やフィジカル差のある選手を相手にしても、相手の視野から外れたり、動きの逆を突くなどしたりして、勝つことがきるようになるという。DVDでは、実際のゲームで想定される30パターンのシーンを、中村選手本人が再現・解説している。point4では「意識するポイントが分かれば、いつもの練習が最高の練習に変わる」について説明。練習や試合で「意識すべきポイント」を、中村選手の経験をもとに解説する。中村選手は「特別な練習メニューは含まれていませんが、日々の練習の意識を変えるヒントとアイデアが、たくさん詰め込まれています。この教材を見て、実践してもらい、サッカー人生を変えるきっかけにしてもらえると、うれしいです」とコメントを寄せている。同商品は、DISC1「ベーシックスキル編」、DISC2「ゲームメイク編」の2枚組。解説テキスト付きで、価格は2万1,600円(税込)。先行予約受付は7月6日まで、セレクトショップ「イースリーショップ」で受け付けている。予約購入者の中から抽選で、DVDの撮影で使用したオリジナル商品に中村選手のサインを入れてプレゼントする。
2015年06月10日2006年4月9日に金本知憲氏が連続フルイニング出場世界記録(904試合連続出場)を達成したことにちなみ、本年4月9日(木)対DeNA戦において、鉄人・金本氏の偉業を称える「金本知憲デー」が開催される。(於 阪神甲子園球場)阪神タイガースのチケット情報セレモニー当日、試合に先立ち金本氏ご本人が登壇し、金本氏の記録・功績を称える映像の放映や投球イベントを実施。また称号「鉄人」をあしらった特製クリアファイルを来場者全員にプレゼント。さらに当日の来場者の中から抽選で20名に直筆サイン入りのグッズもプレゼントされる。記念すべき日に、再び甲子園の地に立つ「鉄人」をその目で見届けよう。【「金本知憲デー」詳細】〈阪神対DeNA戦〉4月9日(木) 18:00試合開始阪神甲子園球場※セレモニーは試合に先立ち、17:30頃より開催する予定。※来場者全員プレゼントは試合開始1時間後までにご入場の入場券をお持ちの方が対象。
2015年03月25日ここ数年、映画やドラマで確実に存在感を増している石黒英雄。昨年はTV放映ののちに映画化された『激情版 エリートヤンキー三郎』への主演に、彼の名を全国区に押し上げた「ごくせん」の劇場版『ごくせん THE MOVIE』への出演、さらに若いキャスト陣と組んでの『携帯彼氏』とそれぞれ異なるカラーの出演作品が公開された。そして2010年、いきなり1月の第1週目から公開となる主演作が、人気漫画を原作にした日本発、サバイバル・アクションエンターテイメント『彼岸島』である。激しいアクションと人間の内面を残酷なまでにえぐり出すドラマの果てに、石黒さんが掴んだものは――?石黒さんが演じたのは、行方不明だった兄の消息を聞きつけ、仲間と共に吸血鬼たちが支配する島へと向かう明(あきら)。この明という役柄に「惹きつけられた」と石黒さんは明かす。「僕自身と変わらないなと思いました。兄に対するコンプレックスであったり、友人を失うという、心が痛くなるような体験――明になりきって脚本を読んでましたね」。その言葉通り、生命の危機が迫る各局面で、感情を絞り出すように明を人間くさく演じている石黒さん。「吸血鬼という空想上の存在を自分の演技でどれだけリアルに見せられるか、人間と吸血鬼をどれだけ近づけることができるか、考え抜きました」と語る彼が、一番大切なシーンとして挙げてくれたのは、友人のポン(森脇史登)の死に立ち会う場面。「かなり感情の上がり下がりがあったんですが、(相手の攻撃を)よけながら悲しんだりしなくちゃいけない。殺陣を演じながら感情を持っていくというのがこんなに大変なのか、と初めて感じました。僕の役はどちらかというと『みんなでチームワークで仲良くやっていこう』という役。ほかのメンバーたちが人間の一番腹黒い部分を演じてくれて…。森脇さん自身は、最期に『明…』と言うシーンの前は、感情を持っていくためにあえて、その日は朝から飲まず食わずのまま演じているんです。あの『明…』の瞬間は僕もゾクッと来ましたね。あのひと言でスイッチが入りました」。加えて、見逃せないのが凄まじいアクション。石黒さん自身、以前から本格的なアクションをやってみたかったという。マネージャーからは「骨折だけはしないで」と言われたとか…。「じゃあ、骨折以下ならいいんだ?って(笑)。そのつもりで暴れさせてもらいました。ただ、実際に準備期間はそんなになくて、3日間ほど。絵コンテもなくて、監督がやりたいことを現場でアクション指導の方が型をつける、という感じでした。よし覚えた、じゃあ本番といった具合で、僕はいっぱいいっぱいでしたけど(苦笑)」。メガホンを握ったのは、『火山高』などを手掛けた韓国人監督キム・テギュン。監督についての印象は?「すごく熱い方でした。妥協せずに納得いくまでやるという気持ちがストレートに伝わってきました。言葉が分からない分、僕も気軽に『やあ!』とか言ってましたが、実は相当怖い監督なんじゃないかと思います(笑)。『死ぬほどやってくれ』と言われましたし(苦笑)、実際、僕が相手を殴るシーンで遠慮していたら、『何で手を抜くんだ?お前のせいでもう一回撮らなくちゃいけなくなったんだ』と激しく叱られたこともありました」。そんな監督やスタッフ、共演者を巻き込んで、撮影中にはこんなことも。「撮影中、加藤役の半田(晶也)さんが誕生日で、ドッキリをやることになって。公園で撮影してたんですけど、僕がストレスもあってブチキレるというシナリオで…。加藤(半田さん)に『加藤さぁ、さっきの芝居どうなの?』って(笑)。20歳の僕がですよ!途中で僕が『うっせーんだよ!』ってキレて、マネージャーが『ヒデ、現場だからやめよう』とか、スタッフが『石黒くん、落ち着こうよ』とかマジっぽく止めに入って、それで加藤は信じたみたいです。深夜の公園で『ふざけんじゃねえ!』とか言って、徐々に近所の電気が点き始めて…『はい、ハッピーバースデイ!』(笑)。現場が一丸となった瞬間でした!」最後に、“俳優”石黒英雄がこの映画を通じて得たものとは?さらに今後について、そしてこの作品の続編の話も。「まず、この作品に出演させていただき、純粋に感動しました。芝居について、作品のスケール、スタッフの数全てが新鮮でした。アクションについてはさらに練習を積みたいと思いました。完成した作品を観て『もっと、もっと』という気持ちや反省もありました。芝居に関してもいろんな現場で経験積んで、その上で続編が出来たら、新しい明をお見せできたらと思います」。■関連作品:彼岸島 2010年1月9日より新宿バルト9ほか全国にて公開©2010松本光司/講談社・「彼岸島」フィルムパートナーズ激情版エリートヤンキー三郎 2009年2月28日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2009「激情版 エリートヤンキー三郎」製作委員会携帯彼氏 2009年10月24日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009「携帯彼氏」フィルム・パートナーズごくせん THE MOVIE 2009年7月11日より全国東宝系にて公開© 2009「ごくせん THE MOVIE」製作委員会■関連記事:全裸でポーズ?渡辺大、『彼岸島』撮影中の“裸の付き合い”を明かす石黒英雄、胸に秘めたコンプレックスを吐露?『彼岸島』トークイベント三浦春馬&佐藤健がN.Y.の中心で鍋をつつく?5日間の旅を収めたDVD発売!ファン待望!実写化不可能と言われた『彼岸島』試写会に5組10名様ご招待川島海荷インタビュー衣裳のスカートが短すぎてドッキリ!?切ない恋にキュン!
2010年01月07日爽やかな二枚目役から熱血漢、そして陰のある男まで多彩な役柄をこなす坂口憲ニ。彼にとって俳優と並ぶもう一つの“職業”であり、自らの人生の一部として愛してやまないのがサーフィンである。10代の終わりに初めて波に向き合って以来、いろいろな国を旅してきた彼だが、あるとき、胸をよぎったこんな思い。「もっと日本を知りたい」――。その思いを実現すべく、サーフボードを片手に日本中を巡る彼の姿を追ったドキュメンタリーDVD、それが「海から見た、ニッポン」である。第3弾にして、最終章となった今回、坂口さんが訪れたのは小笠原諸島に四国、そして九州。そこで彼が見たものは――。インタビュー冒頭、こちらがサーフィンについて、全くの素人であることを明かすと「そういう人に、ぜひ楽しんでもらいたいです」と優しい笑みを浮かべて語った。この企画が始動したのは、数年前。海外のサーファーたちとの出会いを通じて坂口さんの中から浮かび上がってきたある気持ちからだった。「あるTV番組を通じて、海外を自分の目で見て回って、向こうで同世代のサーファーたちの話を聞くと、みんな自分の国にプライドを持ってるんですね。それがすごくかっこよかったんですが、じゃあ、自分はどうかって考えたとき、『俺は日本のこと詳しくない。日本の海といっても湘南か千葉か伊豆くらいしか行ったことない』って思い当たったんです。もう一度、自分が生まれたこの国を見たい、自分の好きなサーフィンを通してならまた違った見え方があるんじゃないか、と思ったんです」。坂口さんのこの言葉通り、そしてタイトルの通り、この作品では彼がサーフィンをする姿だけではなく、実際に現地に行くまでの様子や、地元の人々との交流が綿密に描かれている。「サーフィンというのは波に乗るだけじゃないんです。気の合う仲間同士での旅、その過程での様々な出会いや時にトラブルもある。いい波に出会えるときもあればひたすら待ち続けることもある。そういう側面的な部分にも面白さがあるからこそ、これだけの人気スポーツなんだと思う。世の中にはプロのサーファーがいて、そういう人たちが大きな波に乗る姿を撮ったDVDもあるけど、逆に旅や地元の人々との出会い、景色を映し出した作品というのはこれまであまりなかった。それこそ、普段は忙しくてなかなかサーフィンに行けない人が『久々に行ってみるか』って思うきっかけになるような作品になればいいな、という思いはありました」。劇中、ある人物の言葉として“サーフィンは進行形だ”という深い意味を持つ印象的な言葉が紹介される。実際、サーフィンのために赴いた現地で、お寺に行って座禅を組む坂口さんの姿を見ると、サーフィンというものの奥深さ、精神的な意味で与えてくれるものの大きさを感じさせる。「サーファーが対峙するのは、人間ではなく海。どうあっても人間の敵う相手じゃないんです。実は、常に死と隣り合わせの世界なんですよ。そういう自然を相手にするとき、人間はうそをついちゃいけない、全て見透かされてしまうんですね。逆に普段、陸で人間を相手に生活するとき、実はうそがつけたり、ごまかしが通ってしまったりする。こうした対極の世界が共に存在するのは、当然のことなんですが、自然の脅威や素晴らしさを肌で知っていれば、逆の世界にいるとき、人間に対して優しくなれると思うんです」。特に、誰かを“演じる”ことを仕事とする俳優であるからこそ、海と陸とのバランスが重要な意味を持つ、と坂口さんはうなずく。「いまは、いいバランスでいられているな、と思います。陸にいても、海から自然のエネルギーをもらえてるな、と。それは目に見えるものでもお金で買えるものでもないんだけど。だからこそ、この自然がくれる大きなものに対して、自分は何を返すことができるのだろう?って考えなくちゃいけないんだな、と強く感じます」。力強い言葉を通して、“俳優”坂口憲ニの力の源が垣間見えた。「海から見た、ニッポン 坂口憲二の日本列島サーフィン紀行 最終章」発売元:電通販売元:ポニーキャニオン価格:7,140円(税込)/2枚組発売中
2009年07月27日