●「サムスンの動向は気にしていない」ソニーグループの役員である高木一郎氏は、米ラスベガスで開催された「CES 2016」においてインタビューに答え、「テレビ事業は黒字を維持できる体質が整った。今後も感動を直接届けられる音と映像にフォーカスしていく」などと語った。高木氏は、ソニービジュアルプロダクツ社長およびソニービデオ&サウンドプロダクツ社長も兼務する。○テレビ事業の黒字化達成と今後の方針ソニーはテレビ事業について、黒字化を最優先してきた。高木氏は、「2014年度にテレビ事業は黒字化した。この体質であれば、為替が劇的に変化するといった極端なケースがない限り、黒字を継続できると考えている。テレビ事業の黒字化はコミットしたものであり、この約束は必ず守る。そして、この方針は3年間は変えない」と語った。だが、「2015年は計画を超えた実績であり、その点では100点満点といえるが、目線はもっと高くしていきたい。8000億円規模で黒字が出ているという状況では、目線が低い。そして、1年黒字化しただけである。さらに上を目指していく必要があるが、具体的な経営指標を打ち出すには時期尚早」とし、手綱を締めた。また、「感動をお届けする」というスローガンを掲げ、画質や音質において究極のリアリズムを追求するなど、商品強化にも取り組んできた。高木氏は、「トップシェアの韓国サムスンの動向は気にしていない。出荷台数でソニーは、サムスンの5分の1の規模に留まっており、コンペティションにはならない。我々が重視するのはソニーのポジション。数を追わずに、価値を提供するのがソニーの手法。最もきれいなテレビはブラビアであるといわれる商品づくりをしていきたい」と述べた。ソニーが展開するプレミアム領域においては、米国や中国は75型以上が主力となり、欧州では55~65型、日本は49~55型が中心になる。「日本は大画面化よりも、4K化に関心が集まっている。一方で、インドはプレミアム領域の需要が少ない。地域にあった製品を投入していく」との方針を示した。○有機ELは? 4K HDRは? Android TVは?有機ELテレビについては、「生産設備を持たないという方針を前提とし、ディスプレイデバイスの選択肢のひとつとして考えている。ただし、高画質化や大画面化を進められるメリットがなければ、有機ELは採用しない。今回、Backlight Master Driveという技術を展示したが、これに比べてメリットがあるのか。コストがうまくはまれば、有機ELという可能性もあるだろう」とした。今回のCES 2016では、UHD Allianceによる「UHD Premium」が注目を集めたが、ソニーは同アライアンスに参加していながらも、UHD Premiumのロゴは使用せずに、独自の「4K HDR」ロゴを使用する姿勢をみせている。そして、このロゴは、他社に供給するものではなく、ソニーだけが使用する。この点について高木氏は、「UHD Premiumロゴは、標準化団体によって決定したものであり、リスペクトしている」と前置きしながらも、「ソニーは、顧客に対して、4Kというわかりやすさを訴求してきた。4K HDRロゴは、4KとHDRに対応していることを、ダイレクトに訴求できるものであり、ソニー全体の戦略にあっている。テレビだけをやっているメーカーとは違う」とした。2015年から投入したAndroid TVについては、あくまでも選択肢のひとつとであるとのスタンスを明確にした。「Androidは選択肢のひとつ。Googleと、強力なパートナーシップを組んだというつもりはなく、それは彼らも同じだろう。我々は、Android OSを使い切ることができるかが課題である。テレビ向けに最適化した機能がなければ、我々はAndroidをやらないということも、Googleには言っている」と述べた。●米国ではウォークマンは伸びない○欧米でハイレゾを広げるためには今後、ソニーにとっての大きなテーマがハイレゾオーディオ。日本ではもちろん、海外での普及戦略は大きな課題だ。高木氏は、「ハイレゾオーディオは、3年前に事業をスタートした時点で、欧米市場では、日本以上に時間がかかると考えてきた。昨年8月から、Best Buyの70店舗において、ハイレゾ対応のウォークマンとヘッドホンの店頭展示を強化した。Best Buyも戦略的にハイレゾを取り扱いはじめている」という。また、「日本では、2015年におけるソニーのオーディオ機器の出荷金額の40%がハイレゾ。今年中に50%を超える。米国では10%以下だ。日本において、ハイレゾ比率が高いことは、欧米市場に対して刺激になりはじめている。欧米市場におけるハイレゾ普及には、まだ、2、3年はかかるだろう。だが、あきらめることなく、力を注ぎたい」とした。ハイレゾの広がりにおいて、米国市場で重視するのは、ウォークマンよりもスマホやヘッドホンになるそうだ。「米国では今後も、ウォークマンの販売数が増えることは想定していない。一方で、スマホはハイレゾ対応モデルが普及しはじめている。そうしたなかで、ヘッドホンが重要な鍵になる」と高木氏は考えている。今年春から米国で「h.ear」シリーズの販売を開始するのも、「米国ではワイヤレスヘッドフォンが主流であるため、今回のワイヤレス対応製品の登場を待って、米国市場に初めて投入した」とタイミングを見計らってのことである。一方で、PlayStation VRが注目を集めているなか、今回のCES 2016では、一切展示をしなかった。ソニーの平井一夫社長は、ゲーム関連製品はゲーム関連イベント(E3など)で展開することを示している。高木氏は、「プレイステーションVRは、エンターテインメント分野において、独自の世界を確立する製品になるだろう。没入できる、新たなエンターテイメント空間として広がっていくだろう」と期待を寄せた。
2016年01月14日CA Technologiesの日本法人である日本CAは1月6日、2016年4月1日付けで反町浩一郎氏が同社代表取締役社長に就任することを発表した。現社長のポール・フォルケンシュタイン氏は会長に就任する。なお、反町氏は2016年1月1日付けで、COO(チーフ・オペレーティング・オフィサー)に就任する。反町氏の前職は、SAPジャパンのゼネラルビジネス事業部門のバイスプレジデント(VP)で、それ以前も日本マイクロソフトの大手・中堅企業部門の業務執行役員や公共事業部門、経営企画部門における要職を歴任した経歴を有している。なお、新会長に就任するポール・フォルケンシュタイン氏は、反町氏の社長就任に対し、「強力なリーダーシップを備えた同氏の新社長就任は、当社の日本市場に対する強いコミットメントの表れだ」とコメントしている。
2016年01月07日満を持してのハリウッド進出作『ラスト・ナイツ』が公開中の紀里谷和明監督が、女性をメインターゲットにして、映像クリエイターを育成する「ラブストーリー・クリエイター・スクール」第1回の講義に講師として教壇に立った。紀里谷監督は、受講者たちに「極めて狭き門です。中途半端だと食っていけない」、そして「待っていたって絶対にチャンスなど来ません。自分から取りに行くしかない」など、シビアな言葉を投げかけた。最初は紀里谷監督からの問いに、返事すらしてなかった受講者たちも、彼らと真剣に向き合おうとする監督の姿勢に応えるように、次から次へと手を挙げて発言するようになっていく。紀里谷監督の「芸術家の定義は、自由の提示です」という力強い言葉が印象的だった。講義の後、紀里谷監督に単独インタビューをし、『ラスト・ナイツ』で得たことから、今後の新たな展望について話を聞いた。○くじけずに最後までいける人がどれだけいますか?受講者たちは、紀里谷監督がいかにしてハリウッド進出を果たせたのか、また、どうしたら映画監督として成功できるのかといったノウハウを聞き出そうとした。紀里谷監督は「多くの人は往々にして、すべてのことに正解があると思っている。『どうやったらみなさんが喜ぶようなものを作れますか?』と質問されても、それを知っていたら、みんながそれをやりますよね。もっとシンプルなことです。まずは、自分が描く絵を好きだと思えないといけない。たとえば、子どもが絵を描く時、お母さんが喜んでくれる絵は何だろうと思って描かないと思います。きっと、学校の先生なら『自分の好きな絵を描けばいいんじゃないの』と言いますよね」紀里谷監督は、毎回、監督の道は、そんなに甘いものではないと繰り返す。「くじけそうになった時、手を差し伸べて、そのままくじけずに最後までいける人がどれだけいますか? そんな簡単な話じゃない。成功、失敗という言葉自体、あまり好きじゃないのですが、手を差し伸べることは、本当にいいことなのかどうか、僕はわからないです。肝心なのは、その人がどれだけそれを欲しがっているかということで。本当にやりたいと思っている人は、手を差し伸べられなくてもやりますから」紀里谷監督は、『CASSHERN』(2004年)、『GOEMON』(2009年)、『ラスト・ナイツ』の3本を撮ってきた道のりは、本当にイバラの道だったと明かす。「本当に必死でした。それが人様にはなかなか伝わってないとは思うけど。きっと順風満帆で、やることがトントン拍子で運んでいったと思われていたんだと思う。でも、やっぱり死ぬほど努力しないと、先には行けない。僕はそれを才能とは言わない。能力だと思います。努力をする能力だったり、食い下がっていく能力、ダメと言われてもやるという能力です。それがない人は、人と似たようなものしか作っていない。誰だって頑張っているだろうけど、トップの人はもっと頑張っている。でも、世の中は、そういう正論を嫌うから、どうしようもない。『君たちは大丈夫。夢は信じていれば叶いますよ』と言うしかないんです」○劇場で苦戦しているのはなぜなのかクライヴ・オーウェン、モーガン・フリーマン、アン・ソンギ、伊原剛志と、国際的な大スターたちを迎えた『ラスト・ナイツ』は、「忠臣蔵」をモチーフにした力強い人間ドラマとなった。本作のプロモーションで、紀里谷監督は全国110カ所を行脚して、名刺を4万枚配り、335媒体の取材を受けた。でも、封切られてみると、映画は興行ランキングで初登場12位という苦戦を強いられた。紀里谷監督は、その理由について考え続けたと告白。「観てくださった方々の評価も高かったし、取材もとことん受けました。でも、これだけ劇場で苦戦しているのはなぜなのかということを、ずっと公開後に考え続けてきました。それで行き着いた結論は、圧倒的じゃないからかなと。もちろん、映画には、宣伝方法や、企画、キャスト、原作など、いろんな力学が作用するけど、僕はそこの話にはしたくない。そこの領域にはいたくないんです。とにかく、人様に観ていただくには、もっと圧倒的じゃなければいけないと思う。それが映画を作るということの本文分、ものを作る人間の本文だと思います」宣伝活動で、実際に紀里谷監督のサポーターたちはどんどん増えていったが、興行にはつながらなかった。「僕の本分は、作品を宣伝する人間ではないけど、今回はとことんやってみました。でも、公開後の結果を見て、悩み苦しんだ挙句に出した答えが、そこでした。やはり、評価の高さが圧倒的じゃなかったんです。だから、僕は作り手として、さらにもっと努力をしなきゃいけない。今回、死ぬかと思うくらいやったけど、それでも足りなかった。本当に厳しい世界です」○プロモーションをしなくてもいい映画を作っていきたいしかし、紀里谷監督は今後もひるまず、前を見続けていく。「キャパが足りなかったということです。でも、1つずつやることにより、キャパは拡張していくはずだし、拡張した分だけの努力ができるようになっていくはず。今回やれるだけのことはやったから、それが僕のキャパだったということで。それしか答えが見つからないです。もちろん、今回やったことで、以前よりは、また拡張できたと思っています」渾身の3作を描き終えた今、紀里谷監督は、作品を描くための絵筆や絵の具が、以前より揃ってきたという手応えは感じている。いわば監督としてのシーズン1が終わり、次なるシーズン2へとステージを上げていく。「たぶん、もうあまりインタビューは受けないと思います。これは、インタビューが好きとか嫌いとかいう話ではなくて、プロモーションをしなくてもいい映画を作っていきたいということです。もちろん告知は必要ですが、もっと圧倒的なものを作っていきたいんです。いろんな意味で、もっと自分が高みに向かっていくしかない。熱量がまだ足りないということを、今回突きつけられたので。だからこれからなんです!」そう語ってくれた紀里谷監督の表情は、戦い抜いて、ひと息ついた侍のよう。"圧倒的"というのは、紀里谷監督が今後手掛ける作品のキーワードとなりそうだ。この人が、この先、どこまで登りつめていくのか、今後も追っていきたい。
2015年12月04日紀里谷和明監督の最新作『ラスト・ナイツ』が11月14日(土)に公開を迎え、東京・TOHO シネマズ日本橋で、日本人俳優として参加した伊原剛志と共に初日舞台挨拶を行った。ついに公開を迎え、「命がけで作った映画です。皆さんに見ていただいて、これからもっと大きな映画に育っていくことを心から願います」と、紀里谷監督は深々とお辞儀した。『ラスト・ナイツ』はモーガン・フリーマン、クライヴ・オーウェンという豪華キャストを主演に迎え、5年の歳月をかけて完成させ紀里谷監督の記念すべきハリウッドデビュー作。忠誠を誓った主君の仇を打ち、復讐を誓う戦士の一団を描いた壮大なアクションに仕上がった。映像では俳優の吐く息が白く、聞けばCGではなく極寒のチェコで撮影したという。紀里谷監督は「本当に寒くて、僕は南極使用のスーツでやっていました。寒すぎて役者の口が回らなくて」と言うと、伊原さんは、「あまりに寒かったので、ちょっと時間があるときにバナナを置いてみました。数時間置いていたら本当にカチカチで(笑)」と、極限の寒さを表すエピソードを披露した。本作では世界各国の俳優陣が名を連ねているが、日本勢からは伊原さんただ一人の出演となった。伊原さんの起用に関して紀里谷監督は「僭越ながら」と前置きしながら、「僕は、役者というものは現場以外でどう生きているかが重要だと思います。その人の生きざまが芝居の上で見えてくると信じています。伊原さんとは10年来付き合っていますが、話していても考え方も含めて男なんです。武士道的な考えをもっているので、伊原さんだと思いました」と、べた褒め。伊原さんは「ありがとうございます」と照れくさそうに一礼し、名優らと渡り合ったことに対して、「とにかく参加するときにモーガン・フリーマンやクライヴ・オーウェンと映ったときに、自分の存在が負けないようにしたいと思っていました。モニターを見たとき、『俺も大丈夫じゃないかな』と思いました」と冗談を交えながら、撮影現場での経験を誇っていた。公開に伴い、紀里谷監督は全国津々浦々でプロモーションを展開。本日までおよそ110カ所で約4万枚にのぼる数のビラ代わりの名刺を配った。「本当にそれだけの媒体の人々にインタビューしてもらえること自体、ありがたいことです。よく『すごいですね』と言われますが、映画は自分の子どものように思っていますので、何でもします。全く苦にならないんです」と、深い愛情を見せた。『ラスト・ナイツ』は本日より、TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて公開。(cinamacafe.net)■関連作品:ラスト・ナイツ 2015年11月14日より全国にて公開(C) 2015 Luka Productions
2015年11月14日『CASSHERN』『GOEMON』で強烈なインパクトを与えた紀里谷和明監督が、5年の歳月をかけて完成させたハリウッド進出作『ラスト・ナイツ』が11月14日に公開を迎える。本作は、クライヴ・オーウェンとモーガン・フリーマンをキャストに迎え、不当な死をとげた主君の仇をとるために戦う騎士たちの"サムライ魂"を描いた作品。日本の『忠臣蔵』をベースに、国境を越えて人々の胸に響く物語が誕生した。10月下旬に東京国際映画祭でお披露目された時に「命をかけてこの映画を作ったつもりです」と、並々ならぬ思いを語っていた紀里谷監督。「あらゆる国籍の方と仕事をしたいと思った」「日本映画と世界映画が一つになっていけたら」などと、国籍の壁のない世界への思いも語っていたが、そもそも監督にはその概念がないという。本作では、多国籍なキャスト・スタッフが集結したが、それも監督にとってはごく当たり前のこと。今回のインタビューにおいても、国籍などにとらわれすぎている現代社会に対するメッセージが伝わってきた。――公開が近づいてきましたが、今どんなお気持ちですか?月並みですが、みなさんに見ていただきたい。事前情報や僕の作品への固定概念を横に置いて、見に来ていただきたいですね。――『CASSHERN』『GOEMON』では映像に驚かされましたが、本作では丁寧に描かれている感情の部分に心が動かされました。監督が本作で新たな挑戦として力を入れていたことを教えてください。"コントロールしない"ということでしょうか。監督というのは、何もかもコントロールできる"神"なんです。雪を降らせようと思ったらCGで降らせることができるし、宇宙にも行けるし、過去にも未来にも行ける。作品に参加している人たちに関してもコントロールできる立場であり、信じていないとコントロールしすぎてしまい、信じていればコントロールはそこまでしない。過去の作品ではコントロールしてしまっていたと思いますが、今回はコントロールしないように意識しました。それは、周りの人を信頼できるようになったということであり、また、自分のことも信じられるようになったのだと思います。――チェコの重厚な城や雪景色などの風景、そして俳優たちの表情に惹き込まれました。描くにあたって監督が特にこだわったことは?今回は美術や撮影、照明などは多分にスタッフにゆだね、演出に集中しました。そして、演出において何に注力したかというと"感情"。感情がモニター越しに伝わるのか、見てくださる方々にお届けできるのかということだけですね。――感情を引き出すにあたって、キャストの方たちにどのような働きかけをされていたのでしょうか。これだけのキャストなので、モーガン・フリーマンから何か引き出すこともないですし、みなさんそれをわかって現場にいらっしゃっているので、ほとんど何も言うことはないという感じでした。――なるほど。あまり口頭での指示というのはなかったんですね。アン・ソンギさんが後にインタビューで「お互いの目を見て成立していた。目を見れば監督が何を言おうとしているのかわかる領域での仕事だった」とおっしゃってくださっていて、すごくうれしかったです。モーガンもクライヴも、何をしようとしているのかみなさんわかっていました。僕としては、若い俳優さんに、自分が知らないことはやらないでくれと言いました。どういうことかと言うと、「自分はヨーロッパ人をやらなければいけないのか」と聞かれたことがあり、「そうじゃない。あなたの国にもこういう人はいるはずだ」と。武士道がいい例で、ヨーロッパだと騎士道になるし、アメリカだと自己犠牲の精神であり、しかもそれらは形があるわけではない。「自分の中にあるものにアクセスしてください」と強く言いました。――今回はキャストもスタッフもさまざまな国籍の方が参加されていますが、多国籍にした理由はそういった思いからでしょうか。そもそも自分自身に国籍という概念がないので、そういう思いはないです。悲しいかな現代社会、歴史上ずっと、常に線引きがされていて、それが当たり前だという社会になっています。そうではないことを言いたいというより、そもそもそうではないと。子供は国も人種もわからないし、上下関係や肩書もわからないけど、それがあるべき姿と思うんです。それが大人になるにつれて、洗脳されてそういうものだと思ってしまっているだけ。例えば、カブトムシの種類をいろいろ言われても、カブトムシはカブトムシですよね。それと同じだと思うんです。――監督が国籍を意識しないようになったのはなぜでしょうか。15歳からアメリカに行き、世界中旅をしているので、そもそもそういうものに希薄だったと思います。おそらく大人になっていないんですね。子供の時の感覚を引きずったままで。どうしてそういうものを強要されるのかと、学校に行っていた頃に思いましたし、そこから逃れるためにアメリカに行ったんです。アメリカでは緩かったですがやはり縛りはあるわけで、常に違和感を持って社会と対峙してきた感じはあります。――本作がハリウッド進出作となりましたが、映画作りに関して日本との違いはありましたか?特にないです。以前から海外でCMやPVを撮っているので、スタッフに関してもそんなに違いはないですし。ハリウッドにあこがれて行ったのではなく、単純に自分がやりたいことがあって、それを可能にしてくれるのがたまたま今は海外だったというだけで、それが中国であれば中国に行きますし、アフリカだったらアフリカに行きますし、日本でそれが可能であれば日本で撮ります。――現場で言葉の壁はなかったですか?ないですね。今回、CGチームとアクションチームが韓国のチームで、アクション監督は英語が片言でしたが、何も問題なかったです。CGチームにも英語が話せない人がいましたが問題ありませんでした。言葉が通じなくてもサッカーや野球ができるのと同じで、見ていればわかるんです。どこで撮影しても、映画の行程は同じですから。それに、同じ言語でしゃべっている日本人同士でも、伝わらないものは伝わらないです。何事も言葉ではないと思います。――確かにそうですね。最後に、映画を楽しみにしている人たちにメッセージをお願いします。デートで見てください。デートで見に行ったら女性は男の人のことを好きになると思うし、男性は女性のためにもっと強くなろうと思うと思います。好きな人と一緒に見てほしいです。■プロフィール紀里谷和明監督1968年、熊本県生まれ。15歳で単身渡米し、マサチューセッツ州にある全米有数のアートスクールでデザイン、音楽、絵画、写真などを学び、パーソンズ美術大学で建築を勉強。ニューヨーク在住時の1990年代半ばに写真家として活動を開始し、その後、映像クリエイターとして数多くのミュージックビデオなども制作。最近では、三代目 J Soul BrothersのPVが話題に。2004年に『CASSHERN』で映画監督デビューし、2009年には『GOEMON』を発表。監督第3作『ラスト・ナイツ』でハリウッドデビューを果たした。撮影:蔦野裕
2015年11月14日11月14日公開の最新作『ラスト・ナイツ』でハリウッド進出を果たした紀里谷和明監督。テレビ番組で映画批評家に対して痛烈な批判をしていた紀里谷監督に、批評家に対する本音を聞いた。15歳で単身渡米、デザインや音楽、絵画、写真、建築などを学び、ニューヨーク在住時の1990年代半ばに写真家として活動を開始し、その後、映像クリエイターとして数多くのミュージックビデオなどを手がけてきた紀里谷監督。2004年に『CASSHERN』で映画監督デビューし、2009年には『GOEMON』を発表、そして、5年の歳月をかけた渾身の第3作『ラスト・ナイツ』が完成した。過去2作品を振り返り、批評家に対して辛口な意見を発していた監督だが、その根底には、批評家が必要だからこそ役割をしっかり果たしてほしいとの思いがあるという。――テレビ番組で、映画批評家を批判されていましたが、本作においても批評家のコメントは意識しますか?まずはじめに、僕は批評家がいての業界だと思っています。そもそも、批評家がなぜ存在するかというと、「みなさん知らないと思いますが、こんなにすてきな作品がありますよ」と伝える機能を担っているんです。若手監督の作品でだれにも見てもらうチャンスがないものを、力のある批評家が推薦すると見てみようと思うかもしれない。その逆もあって、みんながすごいと言っているものを、そうではないと言うこともある。機能としては絶対に必要だと思います。ですから、批評家の存在自体を否定しているわけではなく、批評家自体が凝り固まってこうあるべきと言うのは、芸術という自由なものの可能性を狭めてしまうと心配しているんです。僕たちの仕事は、「こういう世界もあるのではないか」「こういう人間がいてもいいのではないか」「こういう考えがあってもいいのではないか」という自由の提案だと思います。なぜならば、現実社会は非常に不自由な社会であって、その中で苦しんでいる人に対して自由の提案をしているつもりなんです。例えば、自分はこういう人間でありたいという願いがあるのに、社会というものがそれを失速させていく。そこで、一人のキャラクターを使って「こういうことでしょ」と提案するわけです。そして、見た人が「そういうことなんだよ」って思ってくださるから、そこに感情移入していただいて、喜んでもらえる。そこには、圧倒的な自由がない限り、表現ができなくなってしまい、表現することはできてもお客さんに届けられないということになってしまう。批評家が「これはこういうものですよ」「こうでなければいけない」と言い始めたら、それはシステム的な人間です。そうなると、批評家の存在が逆に危ぶまれると思うんです。こちら側も批評家の存在が必要だからこそ、意見を述べたんです。これが何かのスタンダードに合致していないから違うと言われてしまうのは、どうなんだろうかと。自由を窒息させてほしくないですね。もちろん、今回の作品に関してもいろんな意見が出てくると思いますけど、届く人に届くといいなと思っています。撮影:蔦野裕
2015年11月13日紀里谷和明監督の最新作『ラスト・ナイツ』の女性限定試写会が11月5日(木)、都内で行われ、紀里谷監督をはじめ、大和悠河とホラン千秋が出席。女性陣の絶賛コメントに、紀里谷監督は「本当にうれしい。映画は自分の子どものようなもの」と喜びをかみしめた。紀里谷監督が初のハリウッド進出作として、「忠臣蔵」を題材に5年の歳月をかけて完成させた本作。架空の封建国家で、反逆罪に問われた師匠を自らの手で斬首した主人公が、忠誠を誓った主君の仇を討ち、堕落した権力者に反旗を翻す騎士道ファンタジー。クライヴ・オーウェン、モーガン・フリーマンら豪華なキャストが、日本人の心に宿る忠誠心、名誉、正義、尊厳といったテーマを体現する。「自分では意識していなかったが、試写を始めると女性から褒めていただくことが多い」と少し意外そうに語る紀里谷監督。一方、大和さんは「映画の至るところに、サムライ精神があふれている。外見はもちろん、ここまで内面がカッコいい男性はなかなかいない」、ホランさんは「心が癒され、目の保養にもなる。女性がこれほどドキドキできる映画はそうないはず」と女性目線で絶賛していた。大和さんといえば、王子役や騎士(ナイト)役として、多くの男役を演じてきた元宝塚歌劇団宙組トップスター。「以前は男性の演出家さんが『これが男の友情なんだ』と言っていても、よく理解できなかったけど、この映画を見ると、男性同士の熱い魂のつながりを知ることができる」と独自の視点で、魅力を語った。これにはホランさんも、「こんなにも相手を裏切らず、見返りも求めず、忠誠心を守る男性がいるなんてステキ」と乙女のまなざし。「さまざまな文化や人種が入りまじっているのに、違和感なくスッと世界観に入り込めるのは、すばらしい脚本と監督の演出があるからこそ」とうっとりしていた。そんな女性陣の発言に、「今日は(女性から支持される)ナゾが解けました」と納得顔の紀里谷監督。「大切なのはモノじゃなく、形にできないもの。言ってしまえば、愛を描いた映画。これからも人種や国籍、洋画や邦画といった、いろいろな“くくり”を取り払い、いい作品を世界中に送り届けていきたい」と国際的に活躍する映像クリエーターとしての決意を新たにしていた。『ラスト・ナイツ』は11月14日(土)、TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ラスト・ナイツ 2015年11月14日より全国にて公開(C) 2015 Luka Productions
2015年11月06日東京国際映画祭パノラマ部門作品『ラスト・ナイツ』(11月14日公開)の舞台挨拶が28日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、紀里谷和明監督と俳優の伊原剛志が出席した。『CASSHERN』『GOEMON』で知られる紀里谷監督のハリウッド進出作となる本作は、モーガン・フリーマンとクライヴ・オーウェンを主演に迎え、不当な死をとげた主君の仇をとるために戦う騎士たちの"サムライ魂"を描いた作品。舞台挨拶で監督は「脚本をいただいたのは6年前。実際に制作にとりかかり完成まで5年かかった」と語り、客席を見渡しながら「この光景を思い浮かべながら、そして、全世界30カ国で公開、日本で11月14日公開というこの日を夢見て頑張って来たと言っても過言ではありません」とあいさつすると、客席から拍手が起こった。また、本作について「ベースは日本の『忠臣蔵』。それをどのようにしてインターナショナルなマーケットで展開するのか考え、黒澤明監督の『乱』がシェイクスピアの『リア王』を戦国時代に置き換えてやってらっしゃったことを思い出し、その逆ができるのではないかと思った」と説明。「もう1つステップを進めようと、ありとあらゆる国籍の方と仕事をしたいと思った」と続け、その理由について「映画の作り方の可能性が広がるのではないかと思った」と語った。そして、映画は「自分の子供」であり、「子供を多くの優秀な方々と作って育てていく作業」と表現し、「今回、3人目の子供。マイナス20度、30度の中で1日12時間、雪の中で一生懸命戦って作り上げた子供です。この子を好きになってもらえればそれに越したことはありません」と切望。さらに、「命をかけてこの映画を作ったつもりです」と並々ならぬ思いを伝え、最後に「日本映画、世界映画が一つになっていけたら」と今後の日本映画の発展を願った。日本人で唯一出演した伊原は、紀里谷監督のことを「現場で戦っている戦士に見えた」と言い、「現場で役者たちとディスカッションもしていましたし、ほかのキャストも監督をリスペクトしていた」と説明。「日本人の監督で世界に出ていろんな役者を使ってできる監督はなかなかいない。紀里谷さんはきっと今後も、いろんな世界で活躍する監督。ぜひついていきたい」と絶賛すると、監督は「ありがたいお言葉」と感激し、「単純にものすごい優秀な方々に囲まれた。自分の力はささいなもので、どれだけ優秀な方に囲まれるかだと思う」と語った。
2015年10月28日『CASSHERN』『GOEMON』の紀里谷和明監督最新作にしてハリウッド進出作『ラスト・ナイツ』のポスターが完成。さらに、第28回東京国際映画祭パノラマ部門への正式出品がこのほど決定した。戦士の時代は終わりを迎え、よこしまな政治が栄誉に取って変わろうとしていた封建的な帝国。権力欲に取り憑かれた非道な大臣への不正な賄賂を堂々と断り、刀を向けたバルトーク卿(モーガン・フリーマン)は反逆罪に問われ、最も残忍な処刑による死罪を勧告される。それは、愛弟子であり、自身の後継者として信頼するライデン(クライヴ・オーウェン)による斬首。絶対に出来ないと断るライデンに対しバルトーク卿は、騎士の掟を全うし、自身亡き後の一族を守れと諭す。ライデンは震える手で主君の首を落とした。一年後。気高い騎士達は、その日が来るまで刀を捨て、身分を隠していた。隊長であるライデンは酒浸りの日々を過ごし、宿敵の目を欺く。すべては、忠誠を誓った主君バルトーク卿の仇を討ち、堕落し、不正がはびこる権力への報復のために…。『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞を受賞した名優モーガン・フリーマンと、英国アカデミー賞受賞とアカデミー賞ノミネートの経歴を持つ『クローサー』『シン・シティ』のクライヴ・オーウェンを主演に迎え、紀里谷監督が5年の歳月をかけて完成させた『ラスト・ナイツ』。このほど本作の正式出品が決定した東京国際映画祭パノラマ部門は、先日「Perfume」のドキュメンタリー映画の正式招待が報じられ話題にもなった、今年初めて新設される部門。人間ドラマから、ホラー、アニメーションなど、映画の多様性が体感できる刺激的かつ個性的な様々な作品が出品され、日本公開前の最新作がプレミア上映される。そして完成した最新ポスターには、江口洋介やGACKT、岩井俊二、MIYAVIなど、アスリートから役者、アーティストに至るまで、多くの各界著名人からの絶賛コメントが掲載させている。<『ラスト・ナイツ』ポスター掲載コメント>■第69代横綱白鵬 翔この台詞が気に入りました。名誉は持って生まれるもの、誰もそれを奪えず、与えもできない!失ってもならぬ、 敵は騎士の掟が絶対であることを思い知る!民と国の魂を再生させるのだ!人生は、我慢した者が勝つのだと教えてくれた気がします!■江口洋介(俳優)誇り高き伝統と忠誠心を奪われた瞬間の、男達の逆転劇を見逃すな。紀里谷監督が打ち出すサムライスピリットが、ハリウッドのスケールの中で爆発する。■GACKT(アーティスト)この作品を見よ。そしてこの日本の美しい魂を、見事に紀里谷監督がどうやって世界に届けているかを感じてみよ。そして何よりこの作品を通して、日本人として忘れてはならない魂を自らの心に呼び戻せ。■岩井俊二(映画監督)正義とは何か?それは人間の生きる美学だ。欲望のままに増殖し収奪し続ける悪しき強者に対するプロテスタント。弱きを助け強きを挫く。強くなければ生きられないが、優しくなければ生きる資格もないのだ。■SUGIZO(LUNA SEA、X JAPAN)信頼、忠誠、良心。漢として永遠に守るべき最重要な精神性が全編で光を放っている。世界に果敢に挑みをかける紀里谷監督のアティテュードを心から讃えたい。■武論尊(漫画「北斗の拳」原作者)映像の奇才に魂が舞い降りた。この作品は日本人の魂の源流が描かれている!■奥田瑛二(俳優・映画監督)日本人が失いかけている美しき心がここにある。壮大で優美な映像とドラマが騎士道と武士道の融合によって見事に蘇った。KIRIYA KAZUAKI ハリウッド監督誕生だ!さらに、現在、紀里谷監督を見つけたらチケットが抽選で当たるという大サービスも。明日19日(土)15:00ごろ、品川プリンスシネマ劇場ロビーにて紀里谷監督が訪問するとのことだ。『ラスト・ナイツ』は11月14日(土)、TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月18日デジタルハリウッドは、 映画監督の紀里谷和明氏を招き、 同氏初のハリウッド進出作となる映画『ラスト・ナイツ』先行試写会と、紀里谷氏によるQ&Aセッションを開催する。開催日時は10月8日 19:30~22:30。会場は東京都・御茶ノ水のデジタルハリウッド 駿河台ホール。映画『ラスト・ナイツ』は、 『CASSHERN』『GOEMON』を手がけた紀里谷氏による、同氏初となるハリウッド進出作品。クライブ・オーウェンとモーガン・フリーマンが主演を務め、「忠臣蔵」をベースによこしまな政治が幅を利かせる封建的な帝国での騎士たちの物語が描かれている。このたびのイベントはデジタルハリウッドの在校生や関係者を対象に開催するものだが、一般を対象とした枠も設けており、先着30名を招待。また、映画監督や映画製作の仕事に就くことを目指している同学の学生からの質問に、紀里谷氏本人が答えるQ&Aセッションも予定されている。なお、参加時には名刺の提出(一般/同学関係者とも)あるいは同学の学生証(同学関係者のみ)が必要。申し込みはWebページより行える(同学関係者用フォーム、一般参加者用フォーム )。なお、イベントが深夜まで開催されるため、18歳未満の人は申し込むことができないため注意してほしい。
2015年09月17日『CASSHERN』『GOEMON』の紀里谷和明監督が名優モーガン・フリーマンとクライヴ・オーウェンを主演に迎え、5年の歳月をかけて完成させた、映画『ラスト・ナイツ』。この度、紀里谷監督自ら制作した最新予告編が公開された。戦士の時代は終わりを迎え、よこしまな政治が栄誉に取って変わろうとしていた封建的な帝国。権力欲に取り憑かれた非道な大臣への不正な賄賂を堂々と断り、刀を向けたバートック卿(モーガン・フリーマン)は反逆罪に問われ、最も残忍な処刑による死罪を勧告される。それは、愛弟子であり、自身の後継者として信頼するライデン(クライヴ・オーウェン)による斬首。絶対に出来ないと断るライデンに対しバルトーク卿は、騎士の掟を全うし、自身亡き後の一族を守れと諭す。ライデンは震える手で主君の首を落とした。一年後。気高い騎士達は、その日が来るまで刀を捨て、身分を隠していた。隊長であるライデンは酒浸りの日々を過ごし、宿敵の目を欺く。すべては、忠誠を誓った主君バルトーク卿の仇を討ち、堕落し、不正がはびこる権力への報復のために。死を覚悟し挑む、気高い騎士達の戦いがはじまる――。今回公開された予告編は、全編に渡りベートーヴェンの名曲「ピアノソナタ第14番『月光』」が使用され、その儚くも美しい旋律が本作のドラマとエモーショナル、そして壮厳かつ重厚な映像世界に寄り添いながら、展開される。アメリカをはじめ世界30か国以上での公開が決定している本作。紀里谷監督にとって初のハリウッド進出作ともあり、今回の予告編も紀里谷監督自ら制作したという。「零下20度に及ぶ極寒の地での非常に困難な撮影を経て『ラスト・ナイツ』は生まれました。この作品を信じ続けてくれたキャストやスタッフの弛まぬ努力に、そして、彼等の想いを代表して、この予告編を皆様に届けさせていただける光栄に心から感謝いたします」。本作には『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞を受賞した名優モーガンと、英国アカデミー賞受賞とアカデミー賞ノミネートの経歴を持つ『クローサー』『シン・シティ』のクライヴのほかにペイマン・モアディ、アン・ソンギ、アクセル・ヘニー、伊原剛志が出演している。こちらの映像から紀里谷監督がハリウッドで描いた“サムライの魂”をご覧あれ。『ラスト・ナイツ』は11月14日(土)、TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月01日俳優のモーガン・フリーマンとクライヴ・オーウェンが主演を務める紀里谷和明監督のハリウッド初進出作『ラスト・ナイツ』(11月14日公開)で、監督自身が制作した日本版予告編が1日、公開された。『CASSHERN』『GOEMON』で知られる紀里谷監督が5年の歳月をかけて完成させた本作は、不当な死をとげた主君の仇をとるために、気高い騎士たちが命をかけて戦う物語。主君のバルトーク卿は、権力欲にとりつかれた非道な大臣への賄賂を断り刀を向けたため、後継者として信頼する愛弟子ライデンによる斬首という残酷な死刑を勧告される。ライデンは拒むも、「騎士の掟を全うし、自身亡き後の一族を守れ」と主君に諭され、泣く泣く主君の首を落とす。処刑から一年後、騎士たちは刀を捨て身分を隠し、ライデンは酒浸りの日々を過ごして宿敵の目を欺く。そして、主君の仇を討ち、不正がはびこる権力への報復のための戦いに挑む。このたび公開された予告編は、バックミュージックにベートーヴェンの名曲「ピアノソナタ第14番『月光』」が流れ、残酷な処刑の場面や、城が焼き払われ人々が故郷から追い出される場面、最後の騎士"ラスト・ナイツ"たちが難攻不落の要塞へと攻め入り決戦に挑むクライマックスの場面などが、次々と映し出されていく。そして、高潔な心を持つバルトーク卿(モーガン・フリーマン)、彼に忠誠を誓う騎士団の隊長ライデン(クライヴ・オーウェン)、荒廃した世界を見つめる皇帝(ペイマン・モアディ)、皇帝を見守る重臣オーガスト(アン・ソンギ)、不敵な笑みを浮かべる悪徳大臣ギザモット(アクセル・ヘニー)、その護衛官イトー(伊原剛志)ら物語の鍵を握る登場人物たちが、さまざまな表情を見せていく。紀里谷監督は、この日本版予告編の公開にあたり、「零下20度に及ぶ極寒の地での非常に困難な撮影を経て『ラスト・ナイツ』は生まれました。この作品を信じ続けてくれたキャストやスタッフのたゆまぬ努力に、そして、彼らの思いを代表して、この予告編を皆さまに届けさせていただける光栄に心から感謝いたします」とメッセージを寄せている。(C)Luka Productions
2015年09月01日映画監督・紀里谷和明がハリウッドに進出し、5年の歳月をかけて完成させた最新作『ラスト・ナイツ』。本作で主演を務めたクライヴ・オーウェンのインタビューと貴重なメイキング映像を交えた特別映像が、いち早くシネマカフェにて解禁となった。先日、バラエティ番組で自ら明かしたように、紆余曲折を乗り越えた紀里谷監督にとって、初のハリウッド進出作であり、日本人監督としては類のない規模で世界展開される本作。架空の封建国家を舞台に、日本人の心に宿る忠誠心、名誉、正義、尊厳といったテーマを、民族や宗教などの枠にとらわれない設定のもとで追求し、世界中の観客に投げかけるという壮大な試みに挑んでいる。題材となったのは、あの「忠臣蔵」。2人のカナダ人が手がけ、心震える騎士たち(Knights=ナイツ)のドラマが描かれた脚本から製作が始まった。徹底的な時代考証の調査が施され、オリジナルの魂を忠実に受け継いでいたその脚本を読んだ紀里谷監督は、「民族や宗教、国籍や出自に関わらず、誰もが知っているものだと確信しました」と語り、その脚本を世界に向けて映画化することを決意。グローバルなコンセプトに基づいてキャスティングを進め、日本からは伊原剛志が参加するなど、監督の描く独創的なヴィジョンと脚本に魅了された名優たちが集結した。『シン・シティ』『トゥモロー・ワールド』といった話題作の主演を務め、ハードボイルドな男の魅力を匂い立たせてきた英国の名優クライヴ・オーウェンも、監督と同様に、脚本に深く魅了された者の一人。本作で演じるのは、腐敗がはびこる国の未来を憂う、高潔な心を持つ領主バルトーク卿(モーガン・フリーマン)の忠実な部下、騎士団の隊長ライデン。届いた映像の中で、クライヴは「カズ(紀里谷監督)は約束を守ったよ、初めて会ったときに言われたんだ。“国籍を気にせず世界の優れた役者を雇いたい”。“舞台はアジアでも欧米でもない自分の世界を創る”と」。そう監督との最初の出会いをふり返り、国籍や言語や肌の色にとらわれないキャスティングを行うことを考えていた紀里谷監督が描く映画の世界を「独創的な世界」と謳い、「楽しい“人種のるつぼ”だ」と表現する。『CASSHERN』『GOEMON』でも幻想的な架空の世界の全体像をデザインした紀里谷監督は、今回の企画について「過去の作品との違いは、現実に深く根ざしている点です。確かにこれは架空の世界の架空の王国の話であり、皆が異なる言語を話し、異なる肌の色をしています。でも、そこにある感情はリアルなんです。その点は企画が始まった当初から非常に重要でした。それこそがこの映画をつなぎとめる碇となるものでした」と語っている。初のハリウッド作品を手がけることになった紀里谷監督について、クライヴは「彼は求めていることをはっきり伝えてくれる。精神的にとても落ち着いているからいい監督だと思うよ。各シーンに何を求めているかはっきりと言ってくれる。撮影は非常に楽しかったよ」と称賛を贈る。忠誠を誓った主君の不当な死に報いるために、気高い騎士たちが立ち上がるーー。この秋、ついに世界に放たれる本作の神髄をクライヴが語る映像から目撃してみて。『ラスト・ナイツ』は11月14日(土)、TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月24日『CASSHERN』『GOEMON』を手がけた紀里谷和明監督が、モーガン・フリーマンとクライヴ・オーウェンを主演に迎え、5年の歳月をかけてハリウッドで完成させた映画『ラスト・ナイツ』。なんと、本日8月3日(月)、テレビ朝日系「しくじり先生 俺みたいになるな!! 2時間SP」にその紀里谷監督が登場。“思ったことを言いすぎて日本映画界から嫌われちゃった先生”として教壇に立ち、映画コメンテーター・有村昆氏と過去の評論をめぐって再び激突(!?)していることが分かった。『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー「助演男優賞」賞を受賞した名優、モーガン・フリーマンと、『クローサー』で英国アカデミー賞に輝いた英国俳優クライヴ・オーウェンを迎えた『ラスト・ナイツ』(11月日本公開)で、念願のハリウッド進出を果たした紀里谷監督。紀里谷監督といえば、1968年熊本県出身、現在47歳。写真家として有名アーティストのCDジャケットを数多く手がけ、32歳からはプロモーションビデオに進出。元妻・宇多田ヒカルの「traveling」「SAKURAドロップス」などで注目を浴び、2004年には処女作である伊勢谷友介主演『CASSHERN』を発表。続く2009年の江口洋介主演『GOEMON』では、自ら明智光秀役を演じたイケメン監督として知られている。「そんなにスゴイ人なのに何をしくじったの?」と、担任・若林正恭(オードリー)や生徒・吉村崇(平成ノブシコブシ)らから疑問の声が上がると、紀里谷“先生”は、「日本映画界を超バカにして、映画界から超嫌われちゃった」という、しくじりを告白!実は、映画監督になる以前から、日本映画界を否定する発言を思ったまま口にしてしまい、相当な反感を買っていたというのだ。いったい、どんな発言をしてしまったのか!?生徒たちからも「そりゃあ嫌われるわ!」と総スカンを食らうほどの、怖いもの知らずの発言とは!?さらに、『CASSHERN』の現場でも、映画界のしきたりをガン無視していたという紀里谷先生。映画は興行的にはまずまずだったものの、批評家からは酷評の嵐。今回、教室には、その『CASSHERN』を当時「映画として2時間もたない」とバッサリ斬った映画コメンテーター・有村昆の姿も。紀里谷先生は、生徒役の有村氏を指名し「ボクの映画、どうでしたか?」と自虐的に尋ねるが、直撃された有村氏の答えとは!?もしや、教室でかつてのバトルが再燃か…!?そして、その後の紀里谷先生を待ち受けていたのは、厳しい現実の数々。「日本映画をバカにした発言がきっかけとなり、結局10年間も撮りたい映画を撮ることができず、無駄な時間を過ごすことになってしまった」と、自身のしくじりを明らかにする。だが、そんな紀里谷先生を救ってくれたのは、ほかならぬ最新作『ラスト・ナイツ』に出演したモーガン・フリーマン。数々の名作、話題作で活躍を続ける大先輩の言葉は、有村氏を始め、生徒たちを唸らせる。紀里谷先生は、その名言の意味をひも解きながら、夢に向かって挑戦する人に向けたアドバイスを語りかけるが、よせばいいのに、時折ダジャレを挟み込み、ボケまくり!?紆余曲折をへて世界に進出した映画監督なのに、ゴールデンタイムのバラエティーに出演し、しかもボケ満載でしくじりを告白しちゃう紀里谷先生。貴重な授業を、見逃さないで。「しくじり先生 俺みたいになるな!! 2時間SP」は8月3日(月)19:00よりテレビ朝日系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年08月03日俳優のモーガン・フリーマンとクライヴ・オーウェンが主演を務める紀里谷和明監督のハリウッド初進出作『ラスト・ナイツ』(原題:LAST KNIGHTS)が、11月に日本公開されることが決定し、ティザーポスターと特報映像が16日、公開された。『CASSHERN』『GOEMON』で知られる紀里谷監督が5年の歳月をかけて完成させた本作は、2人のカナダ人によって『忠臣蔵』を題材に描かれた脚本をもとにした騎士たちのドラマ。忠誠を誓った主君の不当な死に報いるために、気高い騎士たちは立ち上がる。紀里谷監督は、活動の場を移したハリウッドでこの脚本に出会い、徹底的な時代考証の調査が施され、オリジナルの魂を忠実に受け継いでいたその脚本に感動。「内なる声がシンプルに呼びかける。『これは正しいのか、それとも間違っているのか?』と。その答えは、民族や宗教、国籍や出自に関わらず、誰もが知っているものだ」と感じ、世界に向けて映画化することを決意した。紀里谷監督と同様に、主演俳優の2人も脚本に魅了され、『クローサー』でアカデミー賞にノミネートされたクライヴ・オーウェンは「とてもエレガントで優れた脚本だった」と称賛。『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞を受賞したモーガン・フリーマンは「非常に高潔な人物たちを描く、他に類を見ないストーリー。誰もが必ずや共感を得るはずだ」と語る。本作では、総勢17カ国におよぶキャストとスタッフが集結。『硫黄島からの手紙』をはじめ、数々の海外作品にも出演している伊原剛志が、ただ一人日本人俳優として世界の名優たちと肩を並べる。(C)2015 Luka Productions.
2015年07月16日『ダークナイト』シリーズのモーガン・フリーマン、『シンシティ』のクライヴ・オーウェンらが出演する、紀里谷和明監督初のハリウッド進出作『ラスト・ナイツ』の日本公開がこのほど決定。特報とティザービジュアルが公開となった。戦士の時代は終わりを迎え、よこしまな政治が栄誉に取って変わろうとしていた封建的な帝国。権力欲に取り憑かれた非道な大臣への不正な賄賂を堂々と断り、刀を向けたバルトーク卿(モーガン・フリーマン)は反逆罪に問われ、最も残忍な処刑による死罪を勧告される。それは、愛弟子であり、自身の後継者として信頼するライデン(クライヴ・オーウェン)による斬首。絶対に出来ないと断るライデンに対しバルトーク卿は、騎士の掟を全うし、自身亡き後の一族を守れと諭す。ライデンは震える手で主君の首を落とした。一年後。気高い騎士達は、その日が来るまで刀を捨て、身分を隠していた。隊長であるライデンは酒浸りの日々を過ごし、宿敵の目を欺く。すべては、忠誠を誓った主君バルトーク卿の仇を討ち、堕落し、不正がはびこる権力への報復のために…。『CASSHERN』『GOEMON』と、その独自の映像世界を展開する紀里谷和明監督が、5年の歳月をかけて完成させた本作。出演に、『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞を受賞した名優モーガン・フリーマンや、『クローサー』でアカデミー賞にノミネートされたクライヴ・オーウェンなど豪華キャストが名を連ね、紀里谷監督初のハリウッド進出作として大きな注目を集めている。今回公開となった特報では、これまでのCGが前面に押し出されていた紀里谷監督作品とは一変、名優たちの凜とした表情と、騎士たちの手に握られた剣が存在感を放つ、力強い映像が展開されている。同じく公開されたティザービジュアルでは、騎士の姿に身を包んだクライヴ・オーウェンと、「紀里谷和明監督最新作」という力強い文字が存在感を発揮している。『ラスト・ナイツ』は、「忠臣蔵」を題材に、二人のカナダ人によって描かれた騎士達のドラマ。徹底した時代考証と、オリジナルの魂を忠実に受け継いだその脚本を読んだ紀里谷監督は、世界に向けて本作の映画化を決意。「内なる声がシンプルに呼びかける。『これは正しいのか、それとも間違っているのか?』と。その答えは、民族や宗教、国籍や出自に関わらず、誰もが知っているものだ」とコメントしている。さらに、主演のクライヴ・オーウェンは「とてもエレガントで優れた脚本だった」とコメントし、モーガン・フリーマンは「非常に高潔な人物たちを描く、ほかに類を見ないストーリー。誰もが必ずや共感を得るはずだ」と語り、脚本への惜しみない賛辞を送っている。総勢17か国に及ぶ一流のキャストとスタッフが結集した本作だが、ただ一人日本人俳優として『硫黄島からの手紙』を始め、数々の海外作品にも出演している伊原剛志が、世界の名優たちと肩を並べている。クライヴ・オーウェン演じる主人公の最大のライバルにして一流の剣士イトーを演じる伊原さんは、「武士道を騎士道に変え、日本の役者として唯一この映画に参加しました。世界の役者達との共演で自分の可能性を確信した作品です」と、本作への手ごたえを語っている。本作は世界30か国以上での上映が決定し、日本人監督としては類をみないワールドワイドに展開をみせる。独自の地平を行く紀里谷監督の新たな一歩を、まずはこの映像から体感してみて。『ラスト・ナイツ』は11月、TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月16日『GOEMON』『CASSHERN』で映画監督を務め、数々のミュージックビデオの制作や、写真 、CM 、広告・雑誌のアートディレクションなどを手がける紀里谷和明が主導する社会派映像制作プロジェクトの第2弾が始動、クラウドファンディングにて支援者を集っている。紀里谷監督の熱い思いのもとに、数々のクリエーターが集結してスタートされた本プロジェクト。世界中の様々な社会問題に光を当て、人々の価値観を揺さぶる映像制作を行っていく。第一弾では「毛皮」をテーマに、毛皮製品生産の実態を映像化。衝撃的な内容が話題を呼び、クラウドファンディングにて目標資金調達額をはるかに超える1,825,020円を集めた。第二弾となる今回は、「子供」をテーマに、いじめ・虐待などの問題に向き合う作品を制作する。クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」にて、「社会問題に鋭く切り込む映像プロジェクト第ニ弾!子供を取り巻く闇をあなたは知っていますか?」と題されたプロジェクトがスタート、支援者を募集している。昨年のこどもの自殺数は538人、うち学校問題と原因を明らかにしているものが167人、家庭問題としているものが82人だという。「数字だけでみても、こどもたちの悲鳴が聞こえる気がします。大人が回す社会から、閉ざされている子どもの孤独に、耳を傾けるところから、はじめませんか。」という問いかけともにスタートした本プロジェクト。紀里谷監督がどのような視点で映像を届けてくれるのかに注目したい。(text:cinemacafe.net)
2015年04月24日国民的TVアニメ『サザエさん』の磯野波平役などで親しまれた声優の永井一郎さんが27日に亡くなったことを受け、生前に永井さんと親交のあった声優、俳優から続々と死を悼む声が寄せられている。声優、俳優の三ツ矢雄二は、28日付のブログで「永井一郎さんが亡くなられました。僕を声優界に導いてくれた大恩人です。業界の父の様な存在でした」と、永井さんに勧められたことをきっかけに、以降声優としてのキャリアを積んでいったエピソード(『超電磁ロボ コン・バトラーV』のオーディションを勧められ、主人公・葵豹馬役に抜てきされる)を綴り、「とても残念で悲しいです。ご冥福をお祈りします」と哀悼の意を表した。『宇宙戦艦ヤマト』や『YAWARA』、『ゲッターロボ號』をはじめ、さまざまな作品で永井さんと共演してきた声優の神谷明も28日にブログを更新し「ボクの心には、大きな穴が空いてしまいました。今は、どんな言葉を尽くしても、気持ちを表現することが出来ません。謹んでご冥福をお祈りするとともに、これまでのご厚情に感謝いたします」と惜しみながら、「見ていてわかるのですが、台詞(言葉)、そして、演技を大事にしていらっしゃる方でした。ですから、永井さんの口からは綺麗な日本語が、美しいメロディーとともに溢れてきていました」と、共演時に立ち返るようにその想いを綴った。『機動戦士ガンダム』や『ゲゲゲの鬼太郎』などで共演した女優の戸田恵子は、28日付のブログで「もちろん、言わずと知れた波平さん。私が声優としてド新人だった頃にご一緒した『機動戦士ガンダム』でのナレーション。私の代の『ゲゲゲの鬼太郎』での子泣き爺。思い出に残る素敵なお仕事をご一緒させて頂きました」と当時を懐かしみ、「永井さんは我が父と同じ年なんです。いつもそんな話題をしてました。いつだったか、数年前、街でバッタリお会いしたんです。『活躍してるねー!』って言ってくださった。『身体に気をつけてね』って言ってくださった。心よりご冥福をお祈り致します。このフレーズ、もう言いたくないよね…」と死を悼んだ。なお、Twitterでも哀悼メッセージが続々と寄せられており、永井さんの所属事務所・青二プロダクションの後輩にあたる古川登志夫は「謹んで哀悼の意を表します、幾重にも……幾重にもショックです。新年会でお話したばかりなのに…そんな…」と哀悼の意を表し、同じく同事務所の後輩・森田成一は「あまりの驚きに唖然として、わけがわからない」とショックを隠せない様子だった。また、アニメーション監督・演出家の難波日登志は「永井一郎さん ご冥福をお祈りいたします。富山敬さん 納谷悟朗さんと 酒盛りしてるかな。・・・合掌。」のツイートと共に、「お疲れさま 佐渡先生」「やっと艦長や古代と一緒に飲めますなぁ~」と『宇宙戦艦ヤマト』の古代進、沖田十三艦長、佐渡酒造のイラストを掲載。そのほかにも、多く関係者や親交のあった声優、俳優から、追悼メッセージが寄せられている。
2014年01月28日国民的TVアニメ『サザエさん』の磯野波平役で親しまれた声優の永井一郎さんが27日、広島市内の病院で死去した。82歳だった。所属事務所・青二プロダクションの公式サイト上で発表されている。青二プロダクションによれば、永井さんは26日午後に広島市の放送局にて仕事をし、市内のホテルに宿泊。本日午前中にホテルの部屋の浴槽で倒れているのを従業員に発見され、病院に搬送後死亡が確認されたという。通夜および告別式は、後日執り行われる。永井さんは、1969年より『サザエさん』において波平の声を担当し、「バカモ~ン!」と叱る声は多くの人に親しまれた。そのほか『ゲゲゲの鬼太郎』の子泣き爺、『宇宙戦艦ヤマト』の佐渡酒造と徳川彦左衛門、『じゃりン子チエ』の小鉄、『未来少年コナン』のダイスなどの声を演じ、人気を博した。また『機動戦士ガンダム』では、冒頭の有名なナレーションをはじめ、デギン・ソド・ザビ、マッシュ、ティアンム、デミトリー、ドレン、エルラン、赤鼻、ゴップ、コンスコンといった数十人におよぶ役柄を担当。特撮作品においては、『秘密戦隊ゴレンジャー』の野球仮面、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』のマスター・シャーフー、『美少女仮面ポワトリン』のおまじない博士などの声を演じ、アニメ、特撮、吹き替えなど幅広いジャンルで活躍していた。2009年には、「第3回声優アワード」功労賞を受賞している。
2014年01月27日クライヴ・オーウェンが、宇多田ヒカルの元夫である紀里谷和明監督の最新作『The Last Knights』(原題)でモーガン・フリーマンと共演することが決まった。『キング・アーサー』、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』などでも騎士役を演じてきたクライヴだが、マイケル・コニーヴェスが脚本を執筆する本作でもナイトの役柄を演じることになるという。『GOEMON』などの日本映画界で映像美を追求してきた紀里谷監督がメガホンを取る本作は、腐敗した皇帝とその一味を捕らえて殺された師の敵討ちをする騎士団の物語で、製作が難航しているキアヌ・リーブス主演のハリウッド版忠臣蔵『47RONIN』と同様のストーリーラインになると見られている。ルカ・プロダクション・インターナショナル社が製作を担当する同作は、今月からチェコ共和国でクランクイン予定。クライヴは今後も『Blood Ties』(原題)などの新作が控えており、一方のモーガンは現在、マイケル・ダグラス、ケビン・クライン、ロバート・デ・ニーロらと共演するコメディー作品『Last Vegas』(原題)を撮影中だ。■関連作品:GOEMON 2009年5月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009「GOEMON」パートナーズ
2012年11月05日動画を中心に配信するWEBメディア「LUXURY TV」(ラグジュアリー・ティー・ヴィー)を運営するプロッツはこのほど、岸田一郎氏プロデュースの製品を紹介・販売するオンラインショップ「LUXURY TV Shop」を、中国・銀聯(ぎんれん)カードのECサイト「銀聯在線商城」日本館にオープンした。「LUXURY TV」は2009年にスタート、編集長を務めるのは、雑誌「LEON」「Begin」など、創刊編集長として数々の男性誌を立ち上げ、成功に導いてきたメディアプロデューサー岸田一郎氏だ。ラグジュアリーブランドの最新作をはじめ、ニューオープンのレストランやバーなど、動画でわかりやすく紹介している。その「LUXURY TV Shop」が出店するのは、中国国内では初めて高収入層をターゲットとしたB to CのECサイト「銀聯在線商城(ギンレンザイセンショウジョウ)」だ。高品質、国際化、総合性を特色とし、日本館、アメリカ館、台湾館に続き、ヨーロッパ館をはじめとした世界20カ国以上の専門館がオープン予定だ。初回の販売は、人気の高い「モテリング」「シルバーバックル&リバーシブルレザーベルト」「ナンバープレート紐ブレス」「ラフダイヤモンド2連ブレスレット」など計8商品を予定している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月11日よっぽどオレ(中川淳一郎)はパソコンのモニターばかり見ていると思われているのだろうか。メガネブランドのJINSの広報担当者から「よっよっ、アンタ、普通のメガネだったら目が疲れるだろうから、ウチのPC作業用メガネつけてみんしゃい」となぜか語尾だけ九州弁で言われたので「JINS PC」というメガネの使用感を報告するぞ。冒頭の「よっぽどオレはパソコンのモニターばかり……」のくだりだが、朝7時から18時まで月火木土日はPCの前にいることが多く、水曜日は7時から20時、金曜日は7時から22時までPCの前でニュースの編集をしたり原稿を書いたりしているからけっこう多い方かもしれない。あと、移動する時は大抵ニンテンドーDSで「DS三国志III」をやっているからこれまたモニターはよく見ている。今、「劉禅」でプレイしているが、少ない人材をなんとかやりくりして魏と呉の巨大勢力に立ち向かうというのは、ドM感100%で楽しいものだ。そんなことはどうでもいいのだが、PCのモニターから出てくるブルーライトとやらから目を守るというこのメガネ(JINS PC)だが、まずはJINSの店で視力の測定をすると、以下のような診断結果となった。SPHCYLAXISP.D.V右-2.75-0.7517531.51.0-1.2左-2.75-1.0018031.5どうやらSPHとかいうのが視力と関係しているようだ。19年前に作ったメガネのSPHは右が「-3.5」で左が「-3.0」だ。数値が低いほど視力は悪いそうだが、今の方が低い。おやおや。店長に「今の方が昔より視力悪いってことですか?」と聞いたら「今の目の状態でベストなのはこれという意味で、PCを使う前提に立った場合のベストな値がこれなんです」との回答。明るい部屋でPCのモニターを見る時はこの値が良いようだが、外に出る時や夜などは普段使っているメガネの方がしっくりくるとのことだ。そんなわけで、実際にJINS PCを使ってみた第一印象は「ちょっと薄暗いな……」ということである。薄いブラウンのレンズなだけにそれは当たり前なのだが、一瞬「お前、スカしてサングラスかけてるんじゃねぇよ」とオレの隣で仕事をしているアルバイトの男性から言われないかと心配になるくらい色が付いている。ただ、作業を進めていくとその薄暗さに少しずつ慣れていき、使い始めてから1週間も経つと、違和感は完全に消えた。目が疲れないかと言われたら「なんとなくラクな気はする」という感想。あとは昔から目が疲れた時に冷たい缶ビールなどを目に押しつけ冷やすというプレイをオレはよくするのだが、ここ1週間ほどはそれを特にしていない。つまり、「多分いいんだろうな」と。そして、そこからさらにもう一週間使ったのだが、不思議なことに、「PCに向かう場合は必ずPC用のメガネを使う」という癖がついたのである。「自分のライフスタイルは変えないぞ、この野郎」という思いは常にあったものの、なんと「メガネを仕事とそれ以外で分ける」というライフスタイルになったのだった。また、「メガネを普段の時とモニターを見る時と使い分ける」ということは今回生まれて初めての経験だったが、これの利点にはすぐに気付いた。それは「キレイなレンズでモニターを見ることができる」というもの。いかんせん普段からかけているメガネは、レンズに傷がつきまくるのである。外に出れば突風が吹いた時に砂利などがレンズに当たることもあれば、雨の中でレンズがビショ濡れになることもある。相当過酷な条件に我がメガネ君はいたわけだが、モニターを見る時専用メガネはいわば「温室育ち」のおぼっちゃんでレンズに傷なんてついていない。この差はでかい!オレの普段のメガネのレンズはもはや傷だらけ、コーティングも剥げているし、まぁ、見づらいのだ。新しいこともあるが、とにかく「JINS PC」越しのモニターは見やすい。PCこそ我が生活を支えてくれる大切な仕事道具である。せめて、PCのモニターに向かい合う時くらいは、傷がついていない「おぼっちゃんメガネ」によって、バシバシお金を稼いでもらおうと考えた次第である。「メガネの2個持ち」――オンオフの切り替えがけっこうできていい。別に言われて言っているわけじゃないが、オレはそう思ったぞ。追伸:この原稿を書いている最中に、クリアタイプのレンズも出たとのニュースが!こっちなら“グラサン”っぽくもなく、まったく普通のメガネと同じである。いやしかし、オレはもうこっち(ブラウン)ですっかり慣れてしまったので、いいのだが。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月26日