映画『ディア・ファミリー』(6月14日公開)の家族決起会見が24日に都内で行われ、大泉洋、菅野美穂、福本莉子、川栄李奈、新井美羽、月川翔監督が登場した。同作は実話をもとにした実写映画。小さな町工場を経営する宣政(大泉洋)は、生まれつき心臓病疾患を持つ幼い娘・佳美が「余命10年」という宣告を受け、人工心臓を作ろうと立ち上がる。その後、世界で17万人もの命を救うことになるIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを誕生させた秘話を月川翔監督が映画化する。○■映画『ディア・ファミリー』で夫婦役の大泉洋&菅野美穂が互いの印象を語る夫婦役となりがっつり共演するのは初だという大泉について、菅野は「いろんな顔をお持ちで、番組も持ってらっしゃいますし、舞台もされますし、歌い手としても紅白に出場されたり。それぞれの道で『そこまで行けたら』というのを、全部『そこまで行ってる』人じゃないですか。親しみのある明るい印象だけど神経質な面があるんじゃないかなと思ってたんです。でもお会いしてみたら割と思った通りで」と明かし、大泉も「見たまんまなんです」と頷く。さらに菅野は「抜けの感じ、あの飄々とした佇まいって、演じられない。大泉さんにしか出せないニュアンスだし、宣政さんを演じられたから親しみがわくというか、お客さんによりご自分に近いお話として届けられるのが持ち味なのかなと思ったりしました」と称えた。逆に大泉は菅野に対し「明るい方だろうなとは思っていたんですけど、私の予想を突き抜けて明るかったですね。菅野さんが現場に入られると控室の笑い声でわかる。『やってきたな』とわかったのは、柳沢慎吾さん以来ですかね」と説明し、キャストも爆笑。大泉は「『来た来た、来たぞ!』というのがわかる。柳沢さんもわかるんですよね。ずっと喋りながらやってくるから。『近づいたぞ!』と。山賊たちの晩餐みたいな笑い声が聞こえてくるんです。『親方、うまくいきましたね今日も! ヒャッハッハ!』みたいな」と表し、川栄も「朝、メイク室ですぐわかる」と同意。大泉は「パワースポットみたいな人でした」とまとめていた。
2024年04月24日山﨑賢人主演の映画『陰陽師0』の日本外国特派員協会記者会見が今月10日に行われ、染谷将太と佐藤嗣麻子監督が登壇した。本作は、完全オリジナルストーリーで、実在した“最強の呪術師”安倍晴明が陰陽師になる前の学生時代を描いた作品。山﨑賢人演じる安倍晴明の相棒・源博雅(みなもとのひろまさ)を演じた染谷は、役作りでの課題について問われ「セリフは現代、世界観は平安。そのバランスを意識しました。平安の世界観を保ちつつ、現代の人に説得力を持たせるのが大変だった」と回答。最も印象に残っているシーンについては「晴明と博雅が初めて出会うシーン。何日もリハーサルを重ね、何度も試行錯誤したシーンで山﨑さんと役を入れ替えることも行った。ふたりの友情が始まるところなので印象に残っています」と振り返った。記者から「(監督の夫である)山崎貴監督から本作について何か感想などあったのか?」と質問された佐藤監督は「家庭内で仲良くするために、普段は互いの作品の感想を伝えることはしないようにしている」と語るも「ただ今回は観たい!ということで観てもらいました。その後どうしても何か言いたそうにしていたので聞いてみると、『面白かった!スゴイよかった。ずるい!』と言ってもらえて安心した」と明かし、山崎作品への出演も多い染谷は記者から「裏切ってしまったというような気持ちはあったか?」と問われるも「いつかご一緒したいと思っていたので、むしろ逆で夫婦の作品に出られて嬉しかったです。夫婦作品を制覇した気持ちです(笑)」と語り、会場の笑いを誘った。最後に「日本の歴史的な古典でもある陰陽師という題材がこれから世界に届いていくことになるが、世界の観客にどんなメッセージを伝えたいか」という問いに染谷は「目に見えない。耳でも聞けない、においをかげない。そんな情報に溢れていると思います。それはある種みんな“呪”にかかっている状態だと思っています。『主観と客観というのはどうでもよくて、ただふたりで酒を飲んでいる。それが全てなんだ』という本作で好きなセリフがありまして、そこにすごく幸せを感じることができます。実際に身の回りで起きていることを“心”から見ることができるようになってくれれば嬉しいです」とコメント。佐藤監督が「作品を作っているときから、フェイクニュースというのが流行っていた。何が事実なのかというのが分からなくなっていて、私もこれは“呪”にかかっていると思っています。この映画では“事実を見る“という話をしています。これが“呪”を解く唯一の方法であることが伝わると嬉しいです」と締めくくり、会見は終了した。『陰陽師0』()4月19日(金) 公開(C)2024映画「陰陽師0」製作委員会
2024年04月11日映画『陰陽師0』(5月19日公開)の日本外国特派員協会 記者会見が10日に東京・日本外国特派員協会で行われ、染谷将太、佐藤嗣麻子監督が登場した。同作は、夢枕獏氏の小説『陰陽師』主役・安倍晴明(山崎賢人)の知られざる学生時代を描いた完全オリジナルストーリーの映画。原作・夢枕氏の全面協力のもと、『K-20 怪人二十面相・伝』『アンフェア』シリーズの佐藤嗣麻子が監督を務め、呪術監修に『呪術廻戦』に登場する数々のキャラクターや呪術を、実在した呪術の歴史から独自考察した『呪術の日本史』監修の加門七海を迎えている。○■映画『陰陽師0』日本外国特派員協会記者会見実施佐藤監督は、先日『ゴジラ-1.0』で第96回アカデミー賞 視覚効果賞を受賞した山崎貴監督と結婚しているが、何か同作への感想があったのかという質問に「家庭内で仲良く暮らすために、私たちは仕事の話を一切しない、お互いの映画も基本的には観ない、観ても感想を言わないという約束があります」と明かし、会場を驚かせる。しかし「(山崎監督が)『今回は観たい』ということだったので、試写を観せて、帰り道ずっと黙って歩いてたんですけど、何か言いたそうにしてて」と続けた佐藤監督。「ずっと『言わせて、言わせて』と言うから、『ええ〜』『なんかイヤなこと言わないでね』と言ったら、『面白かった』『すごいよかった、ずるい』と言ってくれました」と好反応だったという。今回、源博雅を演じた染谷も、主演を務めた『寄生獣』シリーズなどの山崎監督作品に出演している。「佐藤監督の作品に出たことで、山崎監督を裏切ったのではないか」と冗談混じりに質問されると、「逆ですかね。ずっと嗣麻子さんともいつかやれたら嬉しいなと思っていたので、夫婦を制覇して嬉しいです。自分も、山崎さんからも『面白かった』とメッセージをもらえて嬉しかったですね」と喜び。佐藤監督は「私も、実は染谷さんの奥さん(菊地凛子)を制覇しようと思ってます」と応じ、会場には笑いが起こっていた。また、最後に「『陰陽師0』というタイトルで、旦那さんが『ゴジラ-1.0』というタイトルで、何かちなんだところはありますか?」と聞かれると、佐藤監督は「『-1.0』より勝つために『0』にしました」とサービストークで盛り上げた。
2024年04月10日柚木麻子さんの新作『あいにくあんたのためじゃない』は、読めば元気が出る短編集。困った状況からの起死回生。絶対へこたれない全6編。「その時どきで一編ずつ書いていったので、全体を通してのコンセプトは特に決めていなかったんです。本にまとめる時に編集者に“タイトルはどうしますか”と聞かれて。ちょうどその頃、モーニング娘。’23の『Wake‐up Call』があまりにいい曲で歌いまくっていたんですが、歌詞にある“生憎あんたのためじゃない”がこの本の内容にぴったりだなと思って。ハロプロにも許可をいただいてタイトルにしました」他人に惑わされることなく、自分のために生きていこう。そんな気持ちになれる全6編。意外なことに、ほとんどがご自身や周囲の実体験に基づいているのだとか。たとえば、中庭で子供が騒いでもOKというルールのあるマンションが舞台の「パティオ8」。緊急事態宣言のさなか、リモートワークの男性から苦情がきて中庭が使用できなくなる。「これは知人の実話がもとになっています。子供を外に出せなくなったことが原因で引っ越していった家庭もあったそうです。その話を聞いて、なんとかハッピーエンドにできないかな、と思って、住民たちが一計を案じる話を作ってみました」一方「トリアージ2020」は、「私の友達が主人公と同じように、コロナ禍に妊娠中のシングルマザーだったんです。彼女の家の近所に私の母が住んでいたので、母に食べ物を届けさせようかと思ったことから思いついた話です」また、「めんや評論家おことわり」は、仕事を干された傲慢なラーメン評論家が、入店を断られ続けてきた人気店にようやく足を踏み入れることができて…という話。「前に、雑誌の特集で、ホモソーシャルな世界として、厳しいルールがあったり、女性や子連れが入りにくいラーメン店について書くことになったんです。まず自分で作ってみようと思って専門書を読み漁り、映画『タンポポ』を繰り返し観て調理の極意をメモして、自分でラーメンを作ってママ友たちに振る舞ったら、かつてない熱狂で受け入れられました。ちやほやされて調子に乗ってラーメン作りを追究しているうちに、腕組みして友人がスープを味わっている顔をじっと観察するという、漫画に出てくるラーメン店店主みたいになってしまって。気づけば自分自身がホモソーシャルな世界に染まっていたんです。自分が敵認定しがちな人のことを、好きにはなれないけれど、ちょっと分かったことはよかったです」そんな経験からできたこの短編、意外な結末が待っている。他に、地方都市に転勤した女性が年下の女の子の夢を叶えようと先走る「BAKESHOP MIREY’S」、起死回生をはかる元アイドルの男が動画がバズり中の女性を探す「スター誕生」など、どれも軽快でアイロニカルな短編ばかり。スカッとした気持ちになりたい時に、ぜひ。『あいにくあんたのためじゃない』過去の記事が炎上、謝罪文を出したラーメン評論家の佐橋に、出禁だった人気店から声がかかり――「めんや評論家おことわり」ほか5編。新潮社1760円ゆずき・あさこ2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞、同作を含む『終点のあの子』で単行本デビュー。’15年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞。※『anan』2024年4月3日号より。写真・土佐麻理子(柚木さん)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2024年04月03日漫画化やドラマ化、映画化、舞台化などあらゆるメディアミックスも多彩で人気を博す夢枕獏氏の小説『陰陽師』。この度、新たに俳優の山崎賢人(※崎はたつさき)が若き日の安倍晴明を演じる映画『陰陽師0』が4月19日に公開される。○原作・夢枕獏氏からの「やってよ」から生まれた映画『陰陽師0』今作は、『K-20 怪人二十面相・伝』『アンフェア』シリーズなどを手がけた佐藤嗣麻子監督が脚本・監督を務めたが、実は原作者の夢枕氏とは旧知の仲だという。「獏さんがまだ『陰陽師』を書く前から知り合いで。40年ほど前に『ファンです』と講演会に行きました。その頃は獏さんがまだ32〜3歳で、私は19歳の大学生。北海道で行われていた『日本SF大会 EZOCON』の運営委員だったので、SF畑の方たちとは仲良しでした。獏さんのサークルに呼んでいただき、入り浸るようになり、仲良しになって。私も監督になり『陰陽師やってよ』と言われたので、『やるやるやる』みたいな昔の口約束だったんです」と佐藤監督。また佐藤監督が「博雅の設定が間違っているのを発見した」という驚きの発言も。「獏さんは当初博雅を武士として書いていたけど、調べたら貴族だったので、獏さんと(コミカライズ担当の)岡野玲子さんにガンガン資料を送ったんです。最近になって獏さんが『すみません』と謝ってました。だから今回、博雅は貴族になっています」と、旧知の仲だからこその指摘による設定で同作を撮っているという。「見どころはズバリ呪術。監修の加門七海さんが『こんな本格的なの?』と驚かれていた」という監督。『アンフェア』シリーズが映画として完結した直後から今作に関わっていたといい、「初稿を書いたのは2016年11月で、この頃はまだ日本で『呪術』という単語がポピュラーじゃなかったんです。ただ、2018年から『呪術廻戦』が始まって、いまやみんなが知ってる言葉になっていて、ありがたいです!」と巡り合わせに喜びも。作中では東洋ならではの表現として「龍をエレメントの状態として描きたい」という思いを実行。西洋の竜のような生物ではなく「風、火、水、土、木といったエネルギーとして現れる」ものとして描いているのも見どころのひとつだという。さらに「物語的には、晴明と博雅(染谷将太)の友情。原作にあるので、きちんと描かなきゃいけない。原作では40歳ぐらいの人たちなので、若い頃の出会いを描いてます」「あとは実在する三十六歌仙の1人である徽子(よしこ)女王(奈緒)と博雅の恋で、この行方と徽子女王の結末を読み取ってほしい。陰陽寮でのベテラン勢の権力争いも面白いので、仕事のことで悩んでる方は見てほしい」と物語のポイントを挙げた。○“呪術”という言葉も流行り…「呪術オタクが観ると興奮するはず」35年前からの構想が、2020年ごろから形になり、さらには2024年に公開されることに。「呪術」という単語が一般的となり、大河ドラマ『光る君へ』放映で平安時代に注目が集まっているだけでなく、辰年に龍を描く……とさまざまな要素が集まったが、佐藤監督は「すべて必然です」ときっぱり。「晴明のセリフですけど、起きることは起きるし、起きないことは起きません。本当に呪術です。私、元々呪術オタクなので。『エコエコアザラク』にも通じますし、『あの呪術を使ってる』とか解説もしたいくらい」と笑顔を見せる。実際に「カルロス・カスタネダという南米の呪術師の“夢見の技法”というのがあって、私は高校生の時に練習してたんです。明晰夢が見れて」と意外な告白も。同作でも「いつも同じところに戻って来れるように夢の中の風景を覚えておかなければいけなくて、晴明がいつも同じ風景を夢で見ているのは、夢の中のポータルポイントとなっているからなんです。また、夢の中では手を見なきゃいけない。やってみるとすごく大変なんだけど、夢は潜在意識と繋がっているのでいろんな情報を得られるし、夢を通してテレポーテーションもできるらしいんですよ。この作品を呪術オタクが観ると興奮するはず」と、“呪術”の描き方にも自信を見せた。■佐藤嗣麻子監督1964年生まれ。岩手県出身。ロンドン・インターナショナル・フィルム・スクールにて映画制作を学ぶ。監督作品に、『ヴァージニア』(93)、『エコエコアザラク WIZARD OF DARKNESS』(95)、『K-20 怪人二十面相・伝』(08)、『アンフェア the answer』(11)、『アンフェア the end』(15)など。『恋におちたら〜僕の成功の秘密〜』(05)、『アンフェア』(06)、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10)、『独身貴族』(13)、『ハイエナ』(23)などの脚本も執筆。(C)2024映画「陰陽師0」製作委員会
2024年02月14日菅野美穂が主演を務める「ゆりあ先生の赤い糸」の最終話が、12月14日(木)の21時からテレビ朝日系列で放送される。「ゆりあ先生の赤い糸」は、主人公と夫を取り巻く人々の奇妙な共同生活をテーマにしたドラマ。病気が発覚したゆりあを菅野美穂、ゆりあの夫で昏睡状態から順調に回復中の伊沢吾良を田中哲司、吾良の彼女・みちるを松岡茉優、みちるの子ども・まにを白山乃愛、みのんを田村海夏、吾良の彼氏・箭内稟久を鈴鹿央士、ゆりあの禁断の恋の相手・伴優弥を木戸大聖が演じている。原作は、2023年「手塚治虫文化賞」大賞を受賞した入江喜和の同名漫画。主題歌は矢井田瞳の「アイノロイ」で、ドラマに寄り添った歌詞とメロディが最終回も盛り上げる。最終話あらすじ昏睡状態から目覚めた夫・伊沢吾良(田中哲司)は、みるみる快方に向かっていく。しかし、今度はゆりあ(菅野美穂)が乳がんを患っていることが発覚。彼女は病気のことを隠し、プロポーズしてくれた“禁断の恋”の相手・伴優弥(木戸大聖)に別れを切り出す。愛する優弥の幸せのために苦渋の決断を下したゆりあは、悲しみに必死に抗いながらも彼の連絡先を削除。一時は心の底から“運命”だと感じた恋に、きっぱりと区切りをつけようとする。また、優弥も納得できない気持ちを抱えながら、ゆりあの幸せを一番に願い、彼女のもとから去っていった。一方、同居生活を送ってきた吾良と姑の伊沢節子(三田佳子)、吾良の彼女・小山田みちる(松岡茉優)とその娘たちは、病気になったゆりあを全面サポートし、これまでの恩返しをしようと結束する。また、辛口ながらもゆりあのことを大切に思う実姉・泉川蘭(吉瀬美智子)や、トラブルメーカーの吾良の妹・伊沢志生里(宮澤エマ)もそれぞれのやり方で、ゆりあに手を差し伸べようとする。しかし、そんな矢先。みちるの次女・小山田みのん(田村海夏)を自分の子だと吾良が認めたことにショックを受け、家を出ていた吾良の彼氏・箭内稟久(鈴鹿央士)が寝静まった伊沢家に忍び込む。吾良の告白が“愛する稟久を自由にするための嘘”だったとは知らず、愛憎の狭間で感情をこじらせる稟久。なんと彼は吾良とゆりあに対し、常軌を逸した行動に出て――。「ゆりあ先生の赤い糸」は毎週木曜日21時~テレビ朝日系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年12月14日菅野美穂が主演を務める「ゆりあ先生の赤い糸」の第3話が、11月2日(木)の21時からテレビ朝日系列で放送される。「ゆりあ先生の赤い糸」は、主人公と夫を取り巻く人々の奇妙な共同生活をテーマにしたドラマ。家で夫の介護をすることになったゆりあを菅野美穂、ゆりあの夫で売れない小説家の伊沢吾良を田中哲司、吾良の彼氏・箭内稟久を鈴鹿央士、吾良の彼女・みちるを松岡茉優、みちるの夫・小山田源を前原滉、便利屋の伴優弥を木戸大聖が演じている。原作は入江喜和の同名漫画で、「HERO」の金井紘、「イチケイのカラス」の星野和成、「となりのチカラ」の竹園元が演出を担当。原作の世界観をどのように映像化していくのか、期待が高まる。第3話あらすじ未だに昏睡状態が続き、回復の目途が立たない夫・伊沢吾良(田中哲司)の“彼氏”・稟久(鈴鹿央士)と“彼女”のみちる(松岡茉優)に向かって、3年を一区切りに同居しながら自宅介護を手伝ってほしいと切り出したゆりあ(菅野美穂)。しかし稟久はみちるへの敵対心をあらわにし、この提案を断固拒否。伊沢家への出入りも断念する。しかしその直後、稟久から別れのキスを受けた吾良が突然目を開け涙を流す。心が揺らいだ稟久は、同居については一旦保留にするも、引き続き介護のため伊沢家へ通うことに。一方、経済的に困窮していたみちるは吾良の“隠し子(?)”のまに(白山乃愛)とみのん(田村海夏)と共に、伊沢家で本格的な同居を開始する。ところが、みちる親子との同居に義母・伊沢節子(三田佳子)も義妹・伊沢志生里(宮澤エマ)も懐疑的。さらに稟久とみちるの仲も相変わらず険悪で、一向に歩み寄る気配がない。そんなうまく回らない日々の中、ゆりあ自身の生活にも新たな変化が。自宅介護用の改装でお世話になった便利屋の伴優弥(木戸大聖)に刺繍を教えることになる。ゆりあと同じ名前の幼き息子・伴優里亜(佐藤大空)をワンオペで育てる彼は、子煩悩な父親。優里亜とも対面しゆりあの心はほぐれるが、優弥がふと発した“ある言葉”に、ゆりあの心は人知れずモヤモヤし――。「ゆりあ先生の赤い糸」は毎週木曜日21時~テレビ朝日系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年11月02日【音楽通信】第148回目に登場するのは、菅野美穂さんの主演ドラマに新曲を書き下ろして話題を呼んでいる、シンガーソングライターの矢井田 瞳さん!19歳でのアコースティックギターとの出会いが転機【音楽通信】vol.148大学生のときにメジャーデビューを果たし、2ndシングル「My Sweet Darlin’」が大ヒット。サビで「Darlin’,Darlin’」と歌うフレーズから“ダリダリ旋風”を巻き起こし、1stアルバム『daiya-monde』はアルバムランキング初登場1位を獲得、ミリオンセラーとなった矢井田 瞳さん。以降もコンスタントに楽曲リリースや国内外でのツアーを行い、現在デビュー24年目を迎えた矢井田さんが、2023年10月19日、ニューシングル「アイノロイ」を配信リリースされたということで、音楽的なルーツなどを含めて、お話をうかがいました。――幼少期は、どんなふうに音楽とふれあっていましたか。幼い頃、私自身は主に水泳を習っていて、スポーツばっかりしていました。そんななかでも父が音楽好きだったので、家ではリビングにいると常に音楽が流れていましたね。父がスナックで歌う曲の練習をするために音楽をかけていた、という環境で育ちました。音楽自体は、大学に入ったときに、アコースティックギターに出会ったことが大きな出来事で、その後の人生の道が決まったところがあります。それまではスポーツや勉強ばかりの日々だったのですが、大学に入って解放感を得て、これまでと全然違うことをやりたくなったときに、音楽そして楽器をやってみたいと思ったんですよね。友人が休憩時間にエレキギターを弾いている姿を見ると、いつもよりカッコよく見えて、「これはギターのマジックだ」と(笑)。いろんな魅力がある楽器なんだろうなと感じたんです。さっそくアコースティックギターを買ってきて、コードブックを見て、ゆっくりと簡単なコードを初めて弾いたときに「ビビビッ!」と衝撃がきたんです。「私、これを一生できるかも」と直感で思ったんですよ、まだ何も弾けないのに(笑)。でも、本当にそう思ったことがきっかけで、それまでは歌うことや音楽を聴くことが好きなだけでしたが、本格的に曲を作ってみたい、楽器を弾いてみたいとのめり込んでいきました。――ギターで曲作りもされるようになって、そのまま音楽活動もスタートされて?はい。アコースティックギターを練習しはじめて、ギターコードを3、4個ぐらい弾けるようになったときに、覚えたてのストロークとスリーコードでずっと弾いていたら、聴いたことのないメロディを歌っていることに気づいて。それがとっても楽しくて、どんどん曲作りにハマっていきました。私は学生時代、表向きには「明るくて元気な子」と友達には思われていたようなのですが、実は本当はそうじゃないと思う自分もいて。思春期だったからかもしれないですが、まわりが思う自分像と一致しないことにモヤモヤしていました。そんなとき、ギターを持ち、吐き出せていない感情を新しいメロディにのせて歌うとすごくすっきりして。醜い感情や汚い感情も作品にしてしまえば、落としどころとして気分がよかったところもあったのだと思います。――2000年にインディーズデビュー後、メジャーデビューもされました。10月には2ndシングル「My Sweet Darlin’」が大ヒット。19歳でギターを手にされてから3年後にはデビューして大ブレイクと、順調なスタートを切られましたね。いまから思うと、相当なスーパーラッキーガールでした。デビューしたときは大学4年生で、「My Sweet Darlin’」のサビを覚えてくださった方が私を見かけると、「ダリダリの人だ」と言ってくださってうれしかったです。ただ、ちょうど卒論の時期で毎日図書館に行って引きこもっていたので、あまり外の世界のことがわからないまま、ときどき東京に行ってお仕事をしていた状況だったので、デビューの実感はそんなにありませんでした。矛盾も前向きなパワーに変えられるような新曲――2023年10月19日に、ニューシングル「アイノロイ」を配信リリースされました。同日からスタートした、菅野美穂さん主演ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系 毎週木曜午後9時)の主題歌として書き下ろされたそうですね。ドラマ主題歌が決まるかもしれないという時期と、新しいサウンドでこれからまたチャレンジしていきたいと私たち音楽チームで話していた時期が、偶然一致したんです。オファーをいただき、まずは原作の漫画「ゆりあ先生の赤い糸」(入江喜和)を読むところから入りました。――歌詞の世界にイメージを凝縮していくのは難しそうですが、どんなふうに作っていかれたのでしょうか。主人公となる、ゆりあ先生の繊細さと大胆さ、優しさと強さが共存している感じや、憎しみさえも前向きなパワーに変えるという、いろいろなことの表裏が合体している強さを楽曲で表現できたらいいなと考えて。前向きに生きるという一面だけではなく、後ろ向きな日々もあるなか、その矛盾や心の憂鬱さえも、前向きなパワーに変えられるような曲にしたいと作っていきました。――タイトルからして、相反するような「アイ」と「ノロイ」がくっつくという……。そうなんです。愛情の愛も、呪いも、ぽつんと単体では存在しえないといいますか、つながっているもの。だからそういう意味では、「アイ」と「ノロイ」は背中合わせの言葉なのではないかなと思ったんです。たとえば、すごく愛する人からかけられた呪いだったら、とても苦しくても、ちょっとうれしいかもしれないですし(笑)。背中合わせのこのタイトルにしました。――サウンドプロデューサーにYaffle(ヤッフル)さんを迎えられましたね。Yaffleさんは、爽やかなんだけど芯が太いような、ふたつのことが共存しているサウンドを作る人だなと、ずっと注目していたんです。いつかご一緒できたらと思っていたので、今回、ご一緒できてうれしいです。――「アイノロイ」が主題歌となるドラマにおいて、主演の菅野美穂さんは、「矢井田さんの歌声と、素晴らしい楽曲に胸が震えました」と絶賛のコメントを寄せていますが、以前トーク番組でご一緒されたことがあるそうですね?もう2006年のことで、17年経っていますが、昔『グータンヌーボ』(フジテレビ系)という女性出演者が集まってトークをする番組で、菅野さんとご一緒したことがありました。集合場所のお店に行ったら、本当にマネージャーもスタッフも誰もいなくて。あまりバラエティ番組に出たことがなかったので、どうしようと不安になっていたら、菅野さんはいろいろな現場でご活躍されて慣れていらっしゃったのでリードしてくださって。そのときは、菅野さんと優香さんと私の3人でトークをさせていただきました。――懐かしいですね。ところで、新曲はドラマ主題歌としてお茶の間でも流れていますが、聴き手の方の心にどう響いてほしいでしょうか。たくましく人生を生き抜いてほしいという思いがあったので、くよくよしているというよりかは、「よし、やるぞ!」と決めた人たちを思い浮かべながら書きました。なので、そういう人たちの背中をちょっとでも押せるような曲になってくれたら、うれしいですね。――今回はドラマ主題歌ということでの書き下ろし楽曲ですが、そもそもどのように曲作りをされているのですか。基本的には今回同様、ギターの弾き語りから曲を作っていくことが一番多いです。ギターで曲を何曲か作っている時期が2、3か月続くと、似たような発想が増えてくるので、それを切り替えるためにも、あまり弾けないピアノを触ってみたり、リズムから曲を書いてみたりしています。――あとからメロディの世界観に合わせて歌詞をつけていくのですか?最初に曲だけ作って、あとから歌詞をはめていく作業が苦しすぎるので、なるべくメロディだけ先行にならないように、「この曲で伝えたいテーマは何か」「このメロディが呼んでいる言葉は何か」を同時に考えながら、歌詞も作り上げています。――11月には東京と神戸でプラネタリウムツアー「LIVE in the DARK tour w/矢井田 瞳」を開催されるそうですね。プラネタリウムと合わせたライブはどのようなステージになるのでしょうか。私自身、初めてのライブ体験なんですが、すごいことになりそうです(笑)。プラネタリウムで星空が映る球体に、たとえば曲に合わせた映像を一緒に作り上げて、映し出してくださるようです。普段のライブ会場は少し暗いとはいえ、ステージからは見えてはいるんですが、このプラネタリウムツアーでは、暗闇と音楽というものが大事。暗闇では耳の神経も研ぎ澄まされるので、その感覚も楽しんでいただくようなライブになりそうです。――スペシャルな空間になりそうですね。私もこれまで意識していなかった歌詞の聴こえ方ができそうです。でも、歌詞を間違えないように気をつけようと(笑)。普段と環境が違うので、一番を歌いながら星空を見上げて「うわぁ」と圧倒されて、二番を歌うはずがもう一回一番を歌ってしまったり(笑)。そういうことも含めて、新しいライブ体験になるので、楽しみにしています。これからの音楽人生も少しずつ歩んでいきたい――お話は変わりますが、おやすみの日はどんなふうにお過ごしですか。お仕事をしているとき以外は、ほとんど家族と一緒に過ごしていますね。唯一、平日のお昼だけ自由に動ける時間があるので、お気に入りのお店にひとりでランチを食べに行くこともあります。とはいえ、毎日外でランチなんて贅沢もできないので、週に1回は「あそこのランチを食べに行こう」と、息抜きしていますね。――ご家族ということで、お子様もいらっしゃいますが、普段はお仕事と育児や家事をどのように両立されていますか。母親になってからは、自分の時間はこういうふうに使おうと思った通りに、24時間1秒もいかない(苦笑)。なので、仕事と家庭と趣味をこういうバランスで両立させようみたいなことを決めるのもやめましたし、全部が一緒で、時にぐちゃぐちゃです(笑)。あとは予定をたくさん入れないで、常に6、7割ぐらいにしていて、何かあったときに親としてすぐ動けるように、スケジュールを少しあけておくようになりました。――わかります(笑)。子どもがいると、こちらがいくら予定を立てても、全部ひっくり返ることなんてざらですよね(笑)。どっちでもいいよ、というふうにしておくと安心。なので、「私は今から曲を書くので集中したいです」と、部屋に入って楽曲制作をするということもなく。娘がリビングで遊んでいて、私は横でギターを弾きながら曲を書いていて、すごく集中力が高まってきたときに、「晩ごはん何?」と言ってきたり(笑)。急に友達を連れてきて家がカオスになったり(笑)。とはいえ、気にせず曲を書き続けて、家族の歌もあったりします。――お子さんもアーティストになりたい、というようなことは?いまのところその感じはないですね。でも、私がゼロからものを作っている姿を幼い頃から見ているので、娘も何かを作るということはすごく好きです。工作なり、フィギュアなり、売っているものを買うんじゃなくて、「あ、これ作りたい」と粘土など買ってきて、一から作っていますね。――素敵ですね。では、矢井田さんご自身が美容面で気をつけていることはりますか。気をつけなきゃと思いながらもなかなかできないんですが、一番自分に合っているのは、化粧水を洗面所だけじゃなく、もう1箇所ぐらいに置いておいて、気がついたときにちょっとスキンケアをすることぐらいですね。――いろいろなお話をありがとうございました。では最後に、今後の抱負を教えてください。「アイノロイ」で、これまでにはない、新しい矢井田 瞳の一面をYaffleさんやみなさんに引き出していただけた感じがあります。そんなふうにこれからの音楽人生でも、また新たな側面をお見せできるように、少しずつ歩んでいけたらいいですね。取材後記デビュー24年目を迎えたシンガーソングライターの矢井田 瞳さん。晴れた日の昼下がり、ananwebの取材をさせていただき、心地よいお天気に負けない明るいエネルギーで撮影もインタビューも応えてくださいました。ママになっても変わらずご活躍の矢井田さんのニューシングルをみなさんも、ぜひチェックしてみてくださいね。写真・園山友基取材、文・かわむらあみりヘアメイク・太田瑛絵矢井田 瞳PROFILE1978年、大阪生まれ。シンガー・ソングライター。通称“ヤイコ”。19歳でギターと出会い曲作りを始める。2000年5月、関西限定シングル「Howling」でインディーズデビュー。7月、1stシングル「B’coz I Love You」でメジャーデビュー。2ndシングル「My Sweet Darlin’」が大ヒット。10月にリリースした1stアルバム『daiya-monde』は初登場1位を獲得、ミリオンセラーとなる。その後も数々のヒット曲を世に送りだし、全国ツアーの開催やイベント出演等、精力的なライブ活動を行う。また国内の活動に並行して、UKレーベルからもリリース、UKツアーを成功に収めた。2023年7月から全国8ヶ所でアコースティックツアー『ギターとハーモニカと』を開催、「8月15日=ヤイコの日」に千秋楽を迎える。10月19日、ニューシングル「アイノロイ」を配信リリース。InformationNew Release「アイノロイ」2023年10月19日配信リリース写真・園山友基 取材、文・かわむらあみり ヘアメイク・太田瑛絵
2023年10月26日長男に怒っていたときに、娘がとった行動とは(※画像はイメージです)菅野美穂さんは2013年に俳優の堺雅人さんと結婚。2015年8月に第一子となる長男、2018年12月に第二子となる長女を出産しました。現在、長男は小学2年生、長女は年長さんに。仕事と子育てを並行する日々について、「毎日朝からバタバタと、怒鳴り声をあげて、髪の毛を振り乱しながらやっております」と話します。「朝5時に起きてお弁当を作って。最近は、卵焼きは前の日の夜に作って冷ましておくと次の日は詰めるだけで楽だなぁと。子どもがかわいい形のかまぼこが好きで、(スーパーに)あるときには買ったりしています」と、生活の様子を明かしました。お子さんたちはどんどん成長し、「この歳でも子どもに教えられることがあるんだなと思って驚くことが出てきた」という菅野さん。あるとき長男から「タコの心臓っていくつあるか知ってる?」と聞かれたときのこと。「心臓は1つでしょ」と答えると、「違うよ、3つなんだよ」と教えられたのだそうです。「帰って調べてみたら本当にタコは心臓が3つあって、脳は9つあるそうで。そんなことも息子に教えてもらうようになったりしました」と、感心します。独身のときは仕事が一区切りついたらどこかに旅するのが楽しみだった菅野さんは、子どもが生まれてからもそうしたいと思っていたそうですが、「実際そうなってみて我が子を抱っこしてみたら夢のまた夢だなということに気づいた」。一方、子どもたちが成長するにつれ、オムツがとれたときには「荷物の違いに驚いた」など少し楽になった部分も。また、菅野さんが長男に怒っていたとき、長女が「お母さん落ち着いて、リラックス。スー、ハー、スー、ハー」と言ってくれたこともあるのだといいます。娘に気を遣わせてしまったと申し訳なく思う気持ちとともに、怒りが和らいで思わず笑ってしまったのだそう。「気持ちを汲んでくれてるんだなと思うだけでも、助けられます」と顔をほころばせました。そんな菅野さんは40歳から茶道を始めたそう。「40歳から何か新しいことを始めようと思いまして、60歳くらいに形になればと思って」「とにかく合理的に、とにかく子どもを早く寝かしつけることを考えてる自分としては真逆といいますか、お茶を点ててるその時間は静かでほっとできます」と明かし、癒しの時間になっているようです。お茶の先生からはお子さんと一緒に味噌づくりも教えてもらっており、「(味噌づくりをした)最初の年は息子がぐずったな。2年目は娘がお茶をひっくり返して大変だったな。今年はちょっとましになったかな……」といったように、我が子の成長を重ね合わせながら趣味の時間を楽しんでいることを明かしていました。
2023年10月20日菅野美穂が演じる現代の新しいヒロインを中心に織りなす、新時代のホームドラマ「ゆりあ先生の赤い糸」から新たな出演者が発表。宮澤エマが“夫の妹”、志田未来が“夫の主治医”、吉瀬美智子が“ヒロインの実姉”、三田佳子が“姑”に扮し、菅野さん演じるヒロイン・ゆりあを翻弄する。タフで明るい主婦・ゆりあ(菅野さん)が、突然目の前に現れた夫(田中哲司)の“彼氏”(鈴鹿央士)、“彼女”(松岡茉優)、“隠し子”と奇妙な同居生活を開始。ときにぶつかり合い、ときに手を取り合い…みんなで意識不明状態となった夫の介護に勤しみながら、これまで想像もしなかった数奇な人生と血の繋がりを越えた“家族”の絆を編み上げていく――。三田佳子、原作マンガへのリスペクトを基軸に、“シャイでかわいらしい姑”を徹底追求!三田佳子が演じるのは、ゆりあの夫・伊沢吾良の母親・伊沢節子。ゆりあ夫妻と同居している彼女は、一発当てた後は鳴かず飛ばずの小説家である息子を支え続けてきた嫁・ゆりあに、すがるように絶大な信頼を寄せる。ところが、ときにその強い愛と甘えが意図せずして、ゆりあを困らせることもあり…!?また、シャイで心配性であるがゆえ、“他人”に対しては壁を作りがちな節子。しかし、“血の繋がりを超えた同居生活”が始まるや、その心境にも徐々に変化が。新たな“家族”と生活するうち、もともと旺盛だった好奇心もくすぐられていく…。原作マンガを「あとがきまで夢中になって読みました」という三田さんは、そこに描かれていた“小柄でかわいらしいおばあちゃん像”を徹底追求。襦袢を着込んで身体に丸みを加えると同時に、膝や腰を曲げて表現しつつ、セリフ回しにも細やかな工夫を凝らしながら姑・節子を体現する。「菅野さんとは初共演なのですが、お会いする前に感じていた通り、とっても自然体で飾らない方」と語り、撮影を楽しみにしているという。タイプの違う自由人! ゆりあの“義理の妹”&“実姉”には宮澤エマと吉瀬美智子いつだって自分の感情と都合が優先、耳障りのいい発言で体裁を取り繕いながらも、最終的には兄の介護もゆりあに押しつけてしまう義理の妹、つまり夫・吾良の実妹である伊沢志生里を演じるのは宮澤エマ。宮澤エマ大河ドラマ「鎌倉殿の13人」や現在放送中の朝ドラ「らんまん」などで強烈なインパクトを残す役を演じてきた宮澤さんが、「ダントツでNo.1の強烈キャラクター! 志生里さんを嫌いになっても、私のことは嫌いにならないでいただければ…と願っています(笑)」というほどのキャラに挑む。「家族や夫婦、恋愛、アイデンティティー、ジェンダーって何だろう…と、さまざまな既成概念について問いかけている方々が多い今だからこそ、すごく響くホームドラマになっていくんじゃないかな」と期待を寄せている。一方、ゆりあの実姉で、家庭がありながら18歳年下と不倫中。超現実的で、ズバズバものを言う泉川蘭を演じるのは吉瀬美智子。菅野さんとは「ギルティ 悪魔と契約した女」(2010年)以来、13年ぶりの共演となるという。吉瀬美智子「蘭はわりと自由奔放に生きている女性。私自身ともまったく違うタイプの女性なので、その違いを楽しんで演じられたらいいなと思います」と新たな役どころに意気込む吉瀬さんは、妹・ゆりあに容赦なく辛辣な意見をぶつける姉に扮する。志田未来が自身初の医師役で、新たな地平を切り開く!さらに、突然ホテルで昏倒し、意識不明の要介護状態となった吾良のオペを担当する主治医・前田有香を演じるのは志田未来。オペの後も自宅で介護されることになった吾良を診察するため、定期的にゆりあの家を訪問し、慣れない介護で日々奮闘するゆりあと、その“家族”たちに寄り添いながら、同居生活の目撃者となっていく医師を演じる。志田未来志田さんが医師を演じるのは今回が初めて。「自分の中では挑戦でもあります。ドラマを見てくださる方々もちょっとホッとできるような存在を演じられたらいいなと思っています」と新境地に意欲を見せ、「ゆりあさんは本当に一生懸命で前向きな強い女性で、台本を読んでいるだけでもすごく応援したくなる存在です。そのような女性を菅野美穂さんが演じられることによって、どんなドラマが生まれるんだろう、とワクワクしました」と明かしている。「ゆりあ先生の赤い糸」は10月19日より毎週木曜21時~テレビ朝日系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年09月11日出産すればそれまでの自分に戻れると思ってたけど…2013年に俳優の堺雅人さんと結婚し、2015年に第一子となる男児、2018年に第二子となる女児を出産した菅野美穂さん。今まで海外45か国ほどを訪れた経験のある、無類の旅好きでもあります。番組では、どうしても訪れたかったというポルトガル・サンミゲル島へ旅する様子が紹介されました。現地ならではの料理や、絶景の中を走行する四輪ツアー、温泉などを満喫し、その表情からは本当に旅を愛する気持ちがあふれていた菅野さん。独身の頃は、ドラマや映画の撮影が終わってひと区切りついたら旅行するのが楽しみでもあり、励みにしていたそうです。とくに30代は多くの国を訪れ、行ったことのないところ、見たことのないもの、食べたことのないものに貪欲だったそうですが、30代後半で結婚・出産すると、取り巻く環境が大きく変わりました。菅野さんは「子育てが始まり、旅がストップした」と言い、「出産するまでは、(産んだら)それまでの自分と同じように戻れると思っていたけど、実際になってみたら夢物語。とてもじゃないけど、子ども育てながら、それは甘かった」と心境を明かします。「今まではエネルギーを使うのが仕事だったのが、完全にエネルギーを使って帰った後に子どもが熱出たりすると、それでも立ち上がらないといけないから。そう思うと、丁寧に仕事して、家のことも全うできるよう、その2本柱というか……」と、仕事で完全燃焼して帰っても家庭にもうひとつの仕事がある現在。今年で結婚から10年経ちますが、「仕事と育児のバランスは1年や2年では作れない。10年ぐらいかけて何となく見えてくるといいな」と思いながら頑張って続けてきた結果、今では「育児は終わっていっても、その後の自分の人生は続いていく」ということに思い至ったといいます。「細くても大切に長くやっていけたらいいと思うし、子どもにも仕事って楽しいよ、大事だよっていうのを、働いている姿で見せられたら」と語ります。また、菅野さんは自分が母親になったら「明るくて、ちょっとのことでも『大丈夫、大丈夫』っていうような人」になると思っていたそうですが、実際なってみるとそんなことはなく……。「まったく逆で。鬼母(笑)」と豪快に笑い飛ばします。「人生って楽しいよ、いいものだよって教えてあげられる、明るい母親になりたかったんだな」と振り返り、この先もまずは自分が楽しいことをして、子どもに楽しんでいる姿を見せたいのだと話します。菅野さんにとって、それは「旅」。番組ロケを通してあらためて、自分の人生や未来を考えるきっかけになったようです。
2023年07月27日舞台『Why dont’ you SWING BY ?』が、7月21日(金) から31日(月) に恵比寿ザ・ガーデンホールで開催される。このたび演出・脚本を手がける菅野こうめいのコメントが到着した。シソンヌとみうらひろきが企画する本公演は、コント師と舞台俳優がショートストーリーで繰り広げる、新たなエンターテインメント。出演者にはシソンヌ、三浦宏規、原田優一、鈴木拡樹が名を連ねており、さらにバンドの生演奏も加わる予定だ。チケットは先行受付を6月1日(木) まで実施中。一般発売は6月10日(土) 10時よりスタートする。■菅野こうめい(演出・脚本) コメント憧れの「ウェルメイド」最近、年齢のせいか、この仕事を目指した頃の事をよく考えます。僕の演劇青春時代はまさに小劇場が運動だったブームのまっただ中でした。勿論、僕も夢中になって観劇したものです。その一方で、まだ進駐軍のレガシーの香りが充満する横浜の街で、FEN(極東放送)のラジオを中学生の頃から聞きまくっていた僕は、「おしゃれなもの」が好きで追い求めてもいました。そんな僕が二十歳を過ぎて舞台スタッフとして働き始めた頃、世間には「都会派コメディー」なんて言葉があって、僕好みのおしゃれなお芝居が上演され始めていました。「都会派?」ほとんどブロードウエイやウエストエンドの翻訳物でしたが、どこのどの言葉を訳すと「都会派」になるのかと不思議に思ってもいました。それが後々「ウェルメイドプレイ」などと呼ばれることを知り、「そうか僕の憧れていたのはウェルメイドなお芝居だったんだ」と目を輝かせたりしたものです。そして今、人生を一周した頃に、三浦宏規さんやシソンヌさんと出逢い、若い情熱を持った俳優やクリエイターと話す内に僕は僕の若い時の姿を重ねて、こんな事を思い出したのかもしれません。そのことにはものすごく感謝しています。とにかく今回は、今をときめく、三浦さんやシソンヌのお二人、鈴木拡樹さん、原田優一さんと言う生きのいい男達と、粋な舞台を創り上げたいと思います。つまりそれが、僕が憧れ続けて来た「ウェルメイド」な、「都会派」の(笑)、楽しい舞台なのです。お芝居があり、歌があり、バンドの生演奏もあり、もちろんコントもあり、のやりたい放題の「ウェルメイド」をお楽しみに!<公演情報>『Why dont’ you SWING BY ?』7月21日(金)~31日(月) 恵比寿ザ・ガーデンホール出演:シソンヌ、三浦宏規、原田優一、鈴木拡樹企画:シソンヌ&みうらひろき演出・脚本:菅野こうめい共同脚本:シソンヌ じろうチケット料金:全席指定11,000円(税込)※未就学児入場不可先行受付:6月1日(木) 23:59まで一般発売:6月10日(土) 10:00~公式サイト:
2023年05月30日「クィア・シネマ・スタディーズ」などの編著や共著、雑誌などで、クィア・シネマの可能性を日本に紹介してきた気鋭の映画研究者・菅野優香による単著デビュー作「クィア・シネマ世界と時間に別の仕方で存在するために」が発売された。本著では、ジェンダーやセクシュアリティ、人種に対する規範や制度を問い直し、家族主義や都会主義に抗い、直線的な時間に逆らって歴史を書き直す。アルフレッド・ヒッチコック、オードリー・ヘプバーン、ジュディ・ガーランド、グザヴィエ・ドラン、セリーヌ・シアマ、田中絹代、三池崇史、美輪明宏、原節子、高倉健まで、作家、スター、作品のみならず観客やコミュニティを縦横に論じる映画論。ジェンダーやセクシュアリティ、人種、コミュニティの規範や理想を強化しつつ、教育的な役割も担ってきたシネマ(映画)。そこで生まれた「常識」や「当然」を疑うことによって、慣れ親しんできたアイデンティティやカテゴリーを問い直し、「異なる」欲望や「非規範」的な関係の可能性へと導くものこそがクィア・シネマ。4部構成による本書は、常識や当然に抗うクィア・シネマの「雑種」で「不純」なあり方を体現する。第1部「映画文化とクィア・スタディーズ」では、クィア・シネマの歴史や横断性、クィアの理論と歴史を俯瞰する。ジュディ・ガーランドといった黄金期ハリウッドのスターから、グザヴィエ・ドランやセリーヌ・シアマといった近年の注目監督まで、アメリカおよびフランスのスターや映画作家、映画作品のわたしたちが知っているあり方とは「別」のあり方を提示する第2部「クィア・シネマの再発見」。第3部「クィア・シネマとスターたち」は美輪明宏や原節子、高倉健といった映画スターたちと、そのファンやファンたちのコミュニティを取り上げ、雑種性が強く表れた日本映画を扱う。そして、1970年代のフェミニスト映画運動や日本で開催されるクィア・LGBT映画祭を深く掘り下げ、映画とコミュニティの関係を地域性を絡めつつ論じる第4部「クィア・シネマと上映空間」が最後を飾る。作家論やスター論、作品論のみならず、観客論やコミュニティ論も入り混じり、クィア・シネマの射影の広さが感じられる構成になっている。第1部のうちの2章と、黒人レズビアンをテーマにした初めての長編劇映画とされる『ウォーターメロン・ウーマン』を論じた章の計3本の書き下ろし論考を収録。また英語で発表した美輪明宏論と原節子論の邦訳も収められている。「クィア・シネマ世界と時間に別の仕方で存在するために」は発売中。本体:2,800円+税刊:フィルムアート社(text:cinemacafe.net)
2023年04月29日女優の菅野美穂が出演する、ロッテ・キシリトール オーラテクトガムの新CM「歯垢」編が、11日より放送される。新CMには、2021年に引き続き、菅野が出演。「その歯と100年。キシリトール。」をテーマに、「さあ、はじめませんか?」と同商品を訴求する。■菅野美穂インタビュー――今回の撮影を終えて、感想をお聞かせください。いろいろな世代の方が一緒にガムを噛むカットがありましたが、そのカットには小さいお子さんも出演されていました。その子たちは、私の子どもの年齢に近かったので、和気あいあいと撮影ができました。撮影自体はスムーズでしたが、子どもにとっては、大人とは違って撮影時間も長く感じただろうし、ライトも暑く、そして知らない人たちに囲まれているという緊張感もあったなか、すごくがんばってくれました。撮影を重ねるごとに表情もどんどん良くなっていきましたね。女の子を肩車で乗せていたお父さん役の方も肩が大変だったと思うんですけど、本番はにこやかに演じてくださいました。――普段生活の中で保つことを意識しているものはありますか? また、そのために取り組んでいることを教えてください。まだ定期的に運動する時間が十分に取れていないなかで、姿勢を良い状態で保つことは意識しています。ジムのトレーナーさんに、「姿勢は一生作り続けなきゃいけないんです」って教えていただいて。自分でトレーニングして筋肉つけたら、あとは自然に姿勢が良くなるのかなということを期待したんですけど、姿勢に関しては「良い姿勢をしよう」と常に頭の中のどこかに置いておくことが大事なようです。思うように運動ができないしジムに通えないぶん、姿勢を気をつけよう、良い姿勢を保とうと思っています。――「歯ぐきを健康に保つキシリトール オーラテクトガム」を、身の周りでお勧めしたい方はいますか?口の中の健康は、身体全体の健康に関わるということは少しずつ認知されてきていますよね。ぜひ私の母に勧めたいと思います。――4月になり、新生活で何か変化はありますか?昨年は、時間の使い方が変わり、新生活に慣れることに精一杯の1年でしたが、今はようやく自分の時間が作れて、ドラマを見たりしたいなと思うようになりました。昨年は朝5時くらいに起きていたんですけれど、今はすっかり4時起きになりました(笑)。朝活が活発になってきていますね。いつまで続くかなという感じなんですけど、自分の時間を持てるということがすごく良くて、新鮮な気持ちです。――普段行っている口腔ケアでは、特にどのようなことを意識していらっしゃいますか?やっぱり歯ブラシは磨く角度が大事で、あまり強くしない方が良いと思っています。また歯間ブラシは、急いでいる時とか簡単に済ませてしまいますが、できるだけ時間を取りたいと思っています。あと今は、むし歯になってから歯医者さんに行く時代ではなくなりましたよね。一生、口の中を健康に保ちたいですし、食べない日は基本的にないと思うので、口の中の掃除は大切だと思います。
2023年04月06日女優の菅野美穂が出演する、ロッテ「レディーボーデン」の新CM「わたしとレディーボーデン」編が15日より公開、22日より全国で放送される。新CMでは、菅野が“ふわ濃い”「レディーボーデン」を食べながら、ふわ〜っと気持ちまでやわらかくなっていく様子を表現。また、撮影では、「おいしい! 本当においしい!」と目を輝かせ、「若かったら(休憩中の今でも)食べちゃっていたかも。節度を保てる年齢で良かった」と茶目っ気たっぷりに話していた。○■菅野美穂 インタビュー――撮影の感想を教えてください。すごく落ち着いた雰囲気のセットだったので、とてもリラックスして撮影ができました。今回のCMのテーマが「再会」ということで、自分が「レディーボーデン」に出会ったときのことを思い出しながら撮影していました。(ふわっと)浮き上がった時(の表情)が、「レディーボーデン」を食べた時のほどけるようなリラックスした気持ちを表現する演出で、仕上がりが楽しみだなと思っています。――「そうそう、このやわらかさ」とどこか懐かしそうに、かつ新しい魅力に気づいたように、菅野さんが「レディーボー デン」を味わっていたのが印象的でした。初めて「レディーボーデン」を食べたときの感想やエピソードを教えてください。こんなにおいしいものがあるんだ! と子どもながらに思っていました。「レディーボーデン」は、頻繁には食べられない特別なものだったので、食べるたびに幸せだなと感じていたことが思い出に残っています。撮影中、「レディーボーデン」のやわらかい口当たりと濃厚な味わいに(再会して)、こんなにおいしかったんだと改めて感じました。今は自分の子どもと親子三代で「おいしい」を共有できるのは幸せだなあと感じています。――「レディーボーデン」は“ふわ濃い”というのがキーワードですが、実際に食べられて感じたことはありますか。やさしい濃厚さとふんわりとした口当たりで、口の中でとろけていく感覚が格別でしたね。まさに“ふわ濃い”だなという感じがして。「レディーボーデン」をすくうシーンでは、スプーンの入りがスムーズで「こんなにふわっとしてたんだ」と驚きもあり、ちょっと嬉しくなりました。――「レディーボーデン」は、昨年で日本上陸50年を迎えましたが、菅野さん自身が持っている、ずっと変わらない考え方や思いなどはありますか。このお仕事をさせていただくようになって私も30年くらいになりましたが、50年、60年を目指していくのは本当にすごいことだと思います。20代の時、ドラマでお世話になった監督から「役者は年齢で演じられる役が変わるが、何が一番(大事)かというと、長く続けることだ」とおっしゃっていただいて。今は家事や育児で、以前のようなペースで仕事はできませんが、コツコツと長く続けていくのがかけがえのないことですし、今後の目標だと思っています。――「ただいま」というフレーズにはどこかホッとしているような安心感を感じます。菅野さんにとって、何かあったら立ちかえりたい場所またはご自身の原点ともなるような場所はどこですか。「地元」です。幼い頃を過ごした親元、今の自分を作ってくれた元となる経験をしたのは地元かなと思います。新しい関係は随時出来ていくものですが、昔からの友達は地元にこそいます。東京で仕事をしながら得た経験も大切なことがいっぱいありましたが、何より自分の原点となる考え方は、幼少期を過ごした親元がある地元です。――今回のCMのテーマは「再会」。ちょうど今年で芸能生活30周年を迎える菅野さんが、もしデビューしたての自分に「再会」できるとしたらどんな声をかけますか。デビュー当時は15歳だったのですが、デビュー前は大人の方々と対等に話させていただける機会はなかったので、すごく刺激を受けました。この仕事でなければなかった出会いや経験、学びもありました。でもやはり何より「30年頑張ったら、子どもの頃の思い出を振り返ることができるCMに出させてもらえるよ」と言っていいかもしれませんね。――今回のCMでは、「レディーボーデン」を食べて気持ちがふわっとやわらかくほどけていく様子を描きました。毎日お忙しい菅野さんの気持ちがやわらかくなる瞬間はいつですか。娘が葉っぱをお皿にして、お花を摘んできてくれて、はいどうぞ、とご飯のように作って渡してくれたことがありました。「こういう気持ちが(この子にも)あるんだ」と、すごく温かい気持ちになりました。大きくなったなあとも思いましたし、やはり子どもの成長を感じられた時は、気持ちがふわっとなりますね。――「レディーボーデン」との思い出を語ってもらうキャンペーンが実施されます。菅野さんはいつ頃、どのようなシチュエーションで「レディーボーデン」を楽しんでいた思い出がありますか。小学校低学年くらいの頃だったと思いますが、母に買ってもらった「レディーボーデン」を兄弟で分け合っていました。どちらが量が多い!など言い合いながら、おかわりをおねだりしたり、家族で食べていたことが思い出ですね。ご褒美アイスというイメージです。今では、アイスを食べるというご褒美を、子どもと一緒に過ごせることが幸せだなと思いますし、これからも世代を繋いで「レディーボーデン」を通して思い出を共有できることがすごくいいなと思います。アイスは幸せの味ですよね。落ち込んだ時にも「いいじゃない、一緒にアイス食べようよ!」みたいに、心を優しく甘くしてくれるものだなと思っています。――CMをご覧になる皆さんへメッセージをお願いします。「レディーボーデン」の新CMキャラクターを務めさせていただくことになりました、菅野美穂です。今回のCMでは「再会」というテーマが設けられています。私自身はレディーボーデンを象徴する高級、品質感のある世界観にふさわしい装いやヘアメイクで、「レディーボーデン」の懐かしさや安心感を表現させていただきました。ぜひご覧ください。
2022年11月15日女性たちの本音を代弁、考察し、鼓舞する小説を書き続ける柚木麻子さん。『きょうの料理ビギナーズ』などでの連載をまとめた、単著での初エッセイ集『とりあえずお湯わかせ』も、必ずや共感を呼ぶだろう一冊だ。タイトルの由来は、お母さまの口癖。重い腰を上げるとっかかりとして、家訓のように柚木さんにも引き継がれているという。人気作家の初めてのエッセイ集は、元気を取り戻すためのカンフル剤。「連載の最初にそう書いたのですが、すぐに、実は母が桐島洋子さんのベストセラー『聡明な女は料理がうまい』から、ある部分のエッセンスをとったものだとわかって。小耳に挟んだところでは、料理家の故・小林カツ代さんも『お湯わかせ』と言っていたらしいです。’80年代から女性たちをエンパワーメントしてきた彼女たちの核にもなった名言であり、コンビニもSNSも時短アイデアも便利家電もいまほどないとき、まずはお湯というのは、家事を担っていた人にとってのライフハックでもあったのだなと。それを聞いて読んで育った私も、見習っています」エッセイのテーマは広く、料理やワンオペ育児のこと、小さなイベント、コロナ禍、思い出、フェミニズム…。どれも、むちうちが心配になるほど首肯してしまう。「私の理想のエッセイとは何かと考えてみたら、妄想が暴走するものなんです。私自身が、うっかり『良さそうなこと』に飛びついて、実行してしまうタイプですし」連載中に、女子教育に貢献した河井道の半生を軸にした長編小説『らんたん』を執筆。資料として、戦時中の婦人雑誌などを読み込んだ。「戦争の苦しい状況を楽しくする工夫とかが面白くて。それによかれと飛びついて、後悔することになってもいい。大切なのは声を上げること、連帯することだと言いたいですね」読むと、この4年ほどに日本で何が起きたかが、ありありとわかる。「子どもに野菜を食べさせなきゃとか、ものすごい工夫していましたね、私。子どもは『野菜は大人になったら食べる。いまはまだそのときじゃない』と理屈で抵抗できるくらいに成長していますが(笑)。ただ、私だけでなく社会もメディアも変わった。私への仕事のオーダーも、ジェンダーに関するものが増えました」現在もエッセイは連載中。柚木さんの書く“いま”には、読者の“いま”を見つめるヒントもてんこ盛り。『とりあえずお湯わかせ』連載エッセイ(2018年~’22年3月)、他誌に書いたもの、書き下ろし(章ごとに「後日談」、各編にセルフコメント)を合わせた59編。NHK出版1650円ゆずき・あさこ1981年、東京都生まれ。2010年にデビュー短編集『終点のあの子』を刊行。’15年、『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。『BUTTER』など著書多数。※『anan』2022年11月16日号より。写真・土佐麻理子(柚木さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2022年11月14日Deep Sea Diving Clubが、新曲「Left Alone feat.土岐麻子」を9月28日に配信リリースすることが決定した。「Left Alone feat.土岐麻子」は、数々のタイアップソングの歌唱、ジャンルを問わず多方面での活躍を魅せ、自身の作品でもロングセラーを果たしているシティポップ界の象徴的な存在である土岐麻子とタッグを組んだ楽曲。配信に先駆けて、Apple MusicではPre-Add、SpotifyではPre-Saveがスタートしている。2019年に福岡で結成されたDeep Sea Diving Clubは、谷颯太(Gt./Vo.)、出原昌平(Ds./Cho.)、鳥飼悟志(Ba./Cho.)、大井隆寛(Gt./Cho.)からなる4人組バンド。メンバー全員が曲作りを担当し、ロック、R&B、ジャズなどジャンルレスな音楽性、メロウでフリーキーな作風が特色となっている。■谷颯太(Deep Sea Diving Club) コメント死滅回遊魚をご存知でしょうか?彼らは暖かい潮流に誘われてやってくる魚のことで、たどり着いた地で冬を越せずにその生命を終えますタイドプールという潮の満ち引きで生まれる限定的な海岸を彷徨う様に泳ぐ彼らはまるで行き場を失った恋人達みたいだな、と思い筆を取りましたそして鮮やかな夏から物悲しい秋へと移ろうこの季節も心が離れていく恋人そのものにみえますこの独特の淋しさを土岐麻子さんの優しい歌声と共にとびきりのダンスビートに乗せました浸るもよし、踊るもよしです■土岐麻子 コメント彼らのドラマチックでワクワクする音楽は「TENJIN」を飛び越え、あらゆる街で愛されることになるだろうと信じています。今回私は作詞と作曲から参加することが出来ました。まるでこの素晴らしいバンドの一員になったような気持ちで、とても嬉しいです。<リリース情報>Deep Sea Diving Club デジタルシングル「Left Alone feat.土岐麻子」9月28日(水) 配信リリースDeep Sea Diving Club「Left Alone feat.土岐麻子」ジャケットPre-Add / Pre-Saveリンク:<ライブ情報>【from now on】~club vijon 20th anniversary~10月7日(金) 大阪・北堀江club vijon出演:ENFANTS / Deep Sea Diving Club / maruship / 不眠旅行(O.A.)MINAMI WHEEL 2022大阪・心斎橋エリア※Deep Sea Diving Clubは10月8日(土) に出演CRAFTROCK CIRCUIT ’22東京・吉祥寺エリア※Deep Sea Diving Clubは11月13日(日) に出演関連リンクYouTube::::
2022年09月23日青森の文化を目一杯満喫できる温泉宿「星野リゾート青森屋」は、女性初のねぶた師 北村麻子(きたむらあさこ)氏とともに、今年3年ぶりに開催する青森ねぶた祭に向けてオリジナルねぶたを制作します。昨年より取り組んでいる青森ねぶた祭の運行団体「あおもり市民ねぶた実行委員会」(以下、あおもり市民ねぶた)への協賛の一環として、今年は北村麻子氏とともに、ねぶたと温泉を掛け合わせたオリジナルねぶたを制作し、7月下旬に完成する予定です。青森屋は「のれそれ(*1青森の方言で目一杯の意味)青森 ~ひとものがたり~」のコンセプトのもと、青森の文化を象徴する祭りとねぶたの魅力を感じていただけるように、青森の文化を伝えるねぶた尽くしの客室や、演出の一部としてねぶたが登場するショー会場など、さまざまな取り組みを行っています。ねぶた師の方々との交流の中で、祭りにかける熱い思いや後継者育成の大変さを知り、長い年月を経て培ってきた祭りの伝統とねぶた制作の技術継承が今後も長く続くように、青森屋は昨年より、未来を担う若手ねぶた師として活躍する北村氏への応援を始めています。その一環として、今夏の青森ねぶた祭の開催に向けて、初となる星野リゾートのオリジナルねぶたを制作していただき、3年ぶりの祭りを地域とともに盛り上げたいと考えています。オリジナルねぶたを制作今回制作するのは、青森ねぶた祭に登場する大型ねぶたを先導する小型のねぶたです。制作を前に、青森屋のスタッフと北村麻子氏が幾度と打ち合わせを重ね、構想からともに進めてきました。滞在を通して青森の文化を発信する青森屋だからこそのねぶたを目指し、議論を重ねて決めたテーマは「旅」です。青森屋での滞在をねぶたで表現し、ねぶたと温泉を掛け合わせたオリジナルねぶたを制作します。6月から準備作業が進み、7月中旬から順次に制作を進め、7月下旬に完成する予定です。<制作スケジュール(予定)>7月中旬から順次紙貼り、書き割り(墨書き)、ロウ書き、色付け7月下旬台上げ、飾り、完成8月2日~7日青森ねぶた祭に出陣*作業状況により、前後する可能性があります。北村麻子氏プロフィール1982年生まれ、青森県出身。父であり、数々の功績を残す六代目ねぶた名人の北村隆氏に師事。2012年にあおもり市民ねぶたから依頼され、ねぶた師史上初の女性ねぶた師としてデビュー。デビュー作「琢(たく)鹿(ろく)の戦い」が優秀制作者賞を受賞し、注目を集める。2017年には「紅葉狩」でねぶた師に贈られる最高賞、最優秀制作者賞を受賞。■北村麻子氏公式ホームぺージ:[ ]{ }青森の人々が情熱を注ぐ夏祭り「青森ねぶた祭」毎年8月2日から7日まで青森市で行われ、約280万人もの人々が訪れる祭りです。期間中は、約20台の大型ねぶたが練り歩き、頭に花笠をかぶり、白い浴衣に赤やピンクのたすきを身に着けて跳ねる「跳人(はねと)」が祭りを盛り上げます。「ラッセラー」という掛け声と祭りばやしが響き渡り、青森の短い夏を存分に楽しむように、街全体が盛り上がります。2020年から2年連続中止となりましたが、今年は3年ぶりに開催される予定です。<関連情報>■青森屋とねぶたのつながり・2006年ショーレストラン「みちのく祭りや」オープン2006年にオープンした「みちのく祭りや」は、毎晩、祭りばやしのショーを楽しめるレストランです。ステージには、青森ねぶたを含む3つの山車(だし)が展示されています。また、青森屋のスタッフがショーで演奏するため、地域の祭り団体の方々に祭りばやしの演奏を指導していただきました。・2012年絶景雪見露天「ねぶり流し灯篭」開始ねぶり流しとは、睡魔(すいま)を払い、穢れを川や海に流す行事である灯篭流しのことで、青森ねぶた祭の起源となったといわれています(*2)。青森屋では、露天風呂「浮湯(うきゆ)」の周りの池にねぶたの山車を浮かべ、この行事を再現しています。今では雪見露天風呂とねぶたを同時に楽しめる冬の風物詩です。*2参考:青森ねぶた祭公式ホームページ[ ]{ }・2019年ねぶたの迫力で寝かせない客室「青森ねぶたの間」完成客室で過ごす時間も忘れられないものとなるように、青森の祭りを代表する青森ねぶたをテーマにした客室を用意しました。構想の段階からねぶた師の竹浪比呂央(たけなみひろお)氏にご協力いただいたことで、ねぶたの迫力と鮮やかな色づかいを間近で楽しめる客室になりました。・2020年3人のねぶた師と立ち上げた「ねぶた共同制作プロジェクト」2020年4月、コロナの影響で青森ねぶた祭が中止になりました。これにより、運行するはずの山車の制作が中止となり、制作途中のものは解体または保管を余儀なくされました。毎年祭りに情熱を注いできたねぶた師の方々が作品制作の場を求めているという思いを聞き、青森屋は3人のねぶた師に呼びかけ、プロジェクトを立ち上げました。そして、日本で初めて流派を越えた合作ねぶたが完成しました。・2022年ショー会場「みちのく祭りや」リニューアルオープンショーレストランとして約15年間の歴史に幕を閉じ、より演出に集中できるように、2022年4月にショー会場に生まれ変わりました。長い冬を耐え、春の訪れを喜び、夏の祭りに情熱を一気に爆発させる、そんな青森の人々の祭りへの想いを表現するショーを毎晩上演します。青森屋のスタッフが演奏するにぎやかな囃子と迫力ある山車の運行が見所です。青森を代表する4つの祭りを一度に楽しめるほか、それぞれの特徴を際立たせる演出で、青森人のねぶた魂と祭りの熱気を体感できます。みちのく祭りや紹介動画:[ ]{ }星野リゾート青森屋「のれそれ(*青森の方言で目一杯の意味)青森 ~ひとものがたり~」をコンセプトに、青森の祭りや方言などの文化を満喫できる温泉宿。約22万坪の敷地内には、池や古民家が点在する公園もあり、食事や多彩なアクティビティを楽しむことができます。青森県三沢市字古間木山56/客室数236室[ ]{ } 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年07月28日女優の菅野美穂が出演する、朝日生命保険・あんしん介護の新CM「ロゴハーモニー」編が、18日より放送される。新CMでは、白いワンピース姿の菅野が登場。家族の映像を見つめながら、軽やかなステップで飛び石を渡り「介護って老後の話?」「ううん、未来の話!」と話す。CM楽曲には、11年ぶりのオリジナルアルバム『SOFTLY』を発売する山下達郎の「YOU (ユー)」を採用。新CMとリンクしている歌詞に注目だ。撮影後のインタビューで現場の印象を聞かれた菅野は、「演出の監督さんもカメラマンさんも私も含め女性で、柔らかさみたいなものがCMの世界観に反映されたらと思いました。これまでの朝日生命らしさと新しい部分が映像に反映されていると思います」とコメント。CM楽曲に関しても「山下達郎さんらしい音楽と『君となら分かち合える生きることの喜びを』という歌詞を含めて、家族だったり、友人だったり、身近な人の大切さを感じることができましたし、今回のCMにピッタリの素晴らしい楽曲だなと感じました」と魅力を伝えた。また、同CM出演25周年を迎えたことについては、「最初にお話しいただいたときは19歳で、(その後)結婚して子供も生まれ、25年もお世話になれるとは思っていなかったので、本当にありがたいです」と振り返りながら、「自分も一生懸命仕事をする時期と、結婚して子育てが始まり仕事との両立を模索している今と、ライフステージが変わっていく中で人生を考える商品のお手伝いをさせていただけるということが、その時々で感じることも違うので、ありがたいなと思っています」と語った。
2022年06月15日「はじめての独立短編集が出せて本当に嬉しいです」と、柚木麻子さん。新作『ついでにジェントルメン』は一編一編独立した話を収録した作品集だ。刊行を喜ぶわけは巻頭の「Come Come Kan!!」を読めば分かる。新人作家・覚子(さめこ)が、単発作品として書いた短編を元に連作集を書けと言われてスランプに陥る話なのだ。編集者からのダメ出しと説教に疲弊する彼女に、ある日突然話しかけたのは文藝春秋の創業者、菊池寛の幽霊。気ままな寛に振り回されながら、覚子は少しずつ解放されていく。女性も男性も解放してくれる、豪快で痛快な初の独立短編集。「私もデビュー当時、書くつもりのない連作集の依頼が続いて、断れずに悩んでいたんです。この短編を書いたことで勇気が芽生えて、これを収録する本は連作にしたくない、と伝えることができました」収録されるのは一話完結だからこそのユニークな設定&展開の作品ばかり。どれも女性陣は逞しく生きていて痛快。一方男性陣は、ホテルで子ども連れの客に翻弄される老作家や、独善的な考えで女性専用車両に乗り込む迷惑男もいれば、女性に協力的な人物も。たとえば「あしみじおじさん」では、秘密裡に貧困女性をサポートしようとする男性が登場。「『あしながおじさん』など小さい頃に好きだった欧米の少女小説の現代日本版をやってみました。大人になって気づいたのですが、ああいう児童小説って、富める者が貧しい者を支えるという、シェアの精神が描かれていたんですよね。明るくて物事をはっきり言う少女が周囲に気に入られるパターンも多かったんですが、あれは持たざる者だって自己主張していいというメッセージだったんだなって思って」印象に残るのはやはり菊池寛。最終話は昭和初期に実在した女性限定のアパートの話で、この建物の喫茶店に出資したのが菊池寛だという。「彼は当時にしては女性に理解があったようです。才能があれば男女関係なく起用したし、出資しても必要以上に口出ししなかった。彼のように、無理に女性を守るヒーローやナイトになろうとせず、“ついでに”存在するくらいのつもりでいたほうが、みんな楽になるんじゃないかな、と思いました」コミカルな展開でさんざん笑わせながらも、古くさい男女観を気持ちよく粉砕してくれる7編だ。柚木麻子『ついでにジェントルメン』編集者の堅苦しい説教に落ち込む新人作家・覚子が出会ったのは、自由すぎる作家・菊池寛の幽霊で――。愉快痛快な7つの独立短編を収録。文藝春秋1540円ゆずき・あさこ2008年に文藝春秋主催のオール讀物新人賞を受賞、’10年に受賞作を含めた作品集『終点のあの子』でデビュー。’15年に『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞。近著に『らんたん』。©文藝春秋※『anan』2022年6月1日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2022年05月29日女優の菅野美穂が出演する、キッコーマン食品「キッコーマン うちのごはん」シリーズの新CM「うちのごはん キャベツのガリバタ」編が18日より放送される。新CMのテーマは「できるな、わたし!」。 菅野の「できるな、わたし!」というセリフと、キャベツのジューシーな見た目、家族のおいしそうな表情が見どころだ。今回のCM撮影中、モリモリ食べる子役の姿を、笑顔で見守った菅野。最初は緊張していた家族役のキャストも、菅野のアドリブ混じりのチャーミングな演技ですっかり打ち解けていた。○■菅野美穂コメント「キャベツのガリバタ醤油炒め」は、にんにくとバターとしょうゆベースのソースとキャベツのシャキシャキ感があいまって、とてもおいしかったです。「香味ねぎだれふっくらチキン」も、鶏肉がすごくふっくらしていて、とてもおいしかったです。商品の中に具材が入っていて、見た目からもおいしさが伝わってきます。鶏肉をパウチの中に入れて、レンチンするだけで、こんなにジューシーに仕上がるのだというのが驚きでした。どの商品も、いつもの手料理をちゃんとおいしくしてくれて、「できるな、わたし」と思っちゃいました。みなさまもぜひご賞味ください。
2022年04月15日女優の菅野美穂と俳優の坂口健太郎が出演する、キリンビール・キリン グリーンズフリーの新CM「登場」編が、15日より放送される。新CMでは、エメラルドグリーンの世界観の中に菅野と坂口がぞれぞれ登場。「大人に新提案!」と投げかけられた菅野は、「なんの話でしょう」と興味深々の様子で同商品を一口飲む。そして「あー……」と驚きの表情を浮かべる。一方の坂口は「大人に新提案!」という声に、嬉しそうな表情で「なんでしょう」と反応。同商品を勢いよく飲み、至福のひと時を噛み締める。■菅野美穂インタビュー――新しくなった「キリン グリーンズフリー」を飲んだ感想を教えてください。前の「キリン グリーンズフリー」もおいしかったですが、さらにおいしくなった! という感動がありました。CMで「大人だから気持ちよく」というセリフもありますが、本当に気持ちもリフレッシュできるんです! 軽やかな味わいなので毎日でも飲みたいと思えるノンアルコールビールだと思います。パッケージも(エメラルド)グリーンの爽やかな色合いが素敵ですよね!――新しくなった「キリン グリーンズフリー」はどんなシーンで飲むのがおすすめですか。日常の中でひと段落ついてリフレッシュしたいという時に飲みたいなと思いました。外出する機会も減っているので、普段の生活で、何か飲んで息抜きしたいなという時に飲んで欲しいと思います。私自身は、家族がいるので、たまに訪れる一人になる時間の時に飲みたいと思いますね。ちょっとピリ辛なエスニック料理とかと一緒に楽しみたいなと思います。――CM内で「大人に新提案」というセリフもありましたが、菅野さんが理想とする大人像を教えてください。軽やかに人生を楽しんでいる方や、逆に、マイペースに演技に向き合っている女優さんは素敵だなと思います。あとは、四季折々の行事を楽しんだり、旬のお花を飾ったりと丁寧な暮らしをされている大人に憧れますね。今は憧れからはちょっと遠いんですけど(笑)。――パッケージも味も大刷新し、挑戦した「キリン グリーンズフリー」ですが、新しく挑戦したいことはありますか?最近子どもがノコギリや焚き火ができるようになったんですよ。だから、キャンプに行って気持ちをリフレッシュしたいな、と思います。■坂口健太郎インタビュー――新しくなった「キリン グリーンズフリー」を飲んだ感想を教えてください。おいしかったです。すごくビールに近いな、という感覚でしたね。とてもさっぱりしているので、ごくごく飲めるし、まるでお酒を飲んでいるような気持ちになりました。パッケージも、 色がとても素敵だなと思いました。ノンアルコール飲料はあまり濃い色のパッケージの印象がないので、この(エメラルド)グリーンはとてもいい色だなあ、いいデザインだなあと思いました。――新しくなった「キリン グリーンズフリー」を飲んで、ノンアルコール・ビールテイスト飲料への印象は変わりましたか。印象が変わりました。これまでノンアルコール・ビールテイスト飲料はお酒が飲めないシーンで飲む、というイメージがありましたが、「キリン グリーンズフリー」は、昼とかにあえて飲むという選択もありだなと思いました。僕は家で台本を覚えるなど仕事の準備をする時間が多いのですが、その合間にリフレッシュで「キリン グリーンズフリー」を飲みたいなと思いました。――CM内で「我慢する日のノンアルはもう終わりです」という言葉にかけて、坂口さんが「ちょっと我慢しているけど解放したいこと」を教えてください。1クールドラマを作るために、3~4カ月くらい撮影に没頭するので、終わったタイミングで自分へのご褒美を買うようにしたいと思っています。といいつつ、最近は買ってないですけど(笑)。ちゃんとした靴を買いたいなと思います。最近、役の衣装などを着る機会が多いので私服を着る機会が全然ないんですよね。そうなると、実は素足で過ごすことが多くて。もう30歳にもなるので、一足良い靴を買いたいと思っています!――CM内で「日常をちょっと特別にするおいしさ」という言葉にかけて、坂口さんが体験した「最近あったちょっと特別なこと」を教えてください。普段自分で出た作品を見返しても、自分が演技しているし内容も把握しているので、これまでは、あまり感情があふれることがなかったんですよね。でも、最近自分が出た、ある映画を見直したとき、すごい入り込めたんです。その映画は、不思議と見ていて思わず感極まった瞬間があって……ここまで感情があふれた体験は、自分自身にとって特別なことでしたね。
2022年04月14日『あのこは貴族』『ここは退屈迎えに来て』の原作者である作家・山内マリコと「伊藤くん A to E」や「ナイルパーチの女子会」などで知られる作家・柚木麻子が発起人となり、「原作者として、映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます。」と題した声明を、4月12日に発表。山内さんは「一連の性加害報道を受けて、さすがにここでアクションを起こさないのはどうなんだ」として「映画化経験のある知人作家まで、という小さな括りで賛同者を集めました」とコメントした。声明は、原作者である作家と映画業界は「特殊な関係にあります」との書き出しで、「私たちは、映像化のお話をいただき、許諾することはできても、制作に関わることはほぼありません。演者の方々が登場人物に息を吹き込み、想像でしかなかった物語がスクリーンに映し出される感動は、作者として何にも代えがたい幸せです。けれどそれが、どのような環境で作られるか、私たちは知り得ないのです」と制作現場までは踏み込めない事実を語る。しかし、「原作者の名前は、映画の冒頭にクレジットされ、その作品がいかなるものであっても、自分の生み出した物語である責務を負います」と作品に対する責任があることを示し、「映画制作の現場での性暴力・性加害が明るみに出たことは、原作者という立場で映画に関わる私たちにとっても、無関係ではありません。不均等なパワーバランスによる常態的なハラスメント、身体的な暴力、恫喝などの心理的な暴力等が、業界の体質であるように言われるなかで、今回、女性たちが多大なリスクを背負って性被害を告白したことは、業界の内外を問わず、重く受け止めるべきと考えます。声をあげてくださった方々の勇気に応えたく、私たちは、連帯の意志を表明します」と断言した。「映画業界の内部にいる人たちが、今回の件について意思を表示しづらい状況にあることを、関係者を通じ、目の当たりにしました。外部にいて、なおかつ特殊な関係性を持つ原作者である私たちならば、連帯し、声をあげられるのではないか」とステートメントを発表したきっかけを明かすとともに、「この声明が、閉じた世界で起こる性加害の抑止力になることを願います。同時に、出版界でのセクシュアルハラスメントを根絶するために、これまで我々が立ち上がってこなかったことへの自戒と反省でもあり、今後は変えていきたいという意志表明でもあります。そしてまた我々自身も、ハラスメントの加害者になりうるという意識を持たなくてはなりません。映画界が抱える問題は、出版界とも地続きです」と出版界についても言及。「環境そのものを大きく変えてゆく必要がある」とし、「二度とこのような事態が起きないよう、私たちも、契約の段階から、適切な主張をしていきたいと思います。今後、万が一被害があった場合は、原作者としてしかるべき措置を求めていけるよう、行動します。また、このことについての理解と協力を、出版業界にも求めます」とした。「物語を安心して委ねられる映画業界を望みます」との言葉で締めくくられた声明には、山内さん、柚木さんほか、賛同者として芦沢央、彩瀬まる、井上荒野、小川糸、窪美澄、津村記久子、西加奈子、蛭田亜紗子、ふくだももこ、三浦しをん、湊かなえ、宮木あや子、村山由佳、山崎ナオコーラ、唯川恵、吉川トリコ(五十音順)といった、数多くの映画・ドラマの原作者として知られる錚々たる女性作家たちが名を連ねている。(text:Reiko Uehara)
2022年04月13日読めば先人の女性たちから元気をもらえる。そんな小説が柚木麻子さんの『らんたん』だ。主人公は柚木さんの母校である、恵泉女学園の創設者、河井道だ。「文芸部のコーチとして母校に出入りしていた頃、道先生が広岡浅子や村岡花子といった、朝ドラのヒロインのモデルになった人たちと写った写真を見つけて、なんだろうこの人脈、と思って。学校には白洲次郎の義父の樺山伯爵から贈られたのではないか?と噂されるワニの剥製や、篤姫の家紋の入った葛籠(つづら)があったりして、それも前から謎でした」執筆のもうひとつのきっかけは、老婦人が起死回生のために自宅をお化け屋敷に改造する『マジカルグランマ』を構想した時のこと。「学校のそばに道先生の右腕だった一色ゆりさんのご家族のお宅があって、そこが増改築を繰り返した面白い建物で。参考にと屋敷の図面を借りた時、それがゆりさんが道先生のために建てた建物だと知ったんです」河井道に興味を持ち調べてみると、知れば知るほど面白い人物だったことが判明。小説化する際には「堅苦しくないエンタメにしよう」と決めた。「男性の偉人伝に比べて、女性の偉人伝ってエンタメが少ないことがずっと気になっていたんです」1877年生まれの道。少女時代、メンター的存在となる新渡戸稲造との出会い、米国留学、帰国後の教師職(その時の教え子がゆりである)、学校設立の夢…。生涯が語られるなか、有島武郎や津田梅子、野口英世に徳冨蘆花ら、当時の有名人が続々登場して驚く。「たとえば有島武郎とは面白い関係で、有島は道先生に認めてもらいたがっているのに道先生は邪険に扱っている。そうした部分がおかしくて、膨らませていきました」また、社会変革に尽力した女性たちの姿がとても眩しい。「恋愛ばかり注目される柳原白蓮は後に平和活動をしていたし、大杉栄とのスキャンダルで有名な神近市子は実は頑張り屋だし、山川菊栄がキレッキレだったり。当時、彼女たちは衝突し合いながらも、女性の教育や参政権に向かって行動していった。全員が完璧というわけではなかったけれど、だからこそ誰一人欠けても駄目だったと思います。そういう彼女たちのことも知ってもらえたら」道もそんな一人。教育熱心だが堅苦しくはなく、楽しいことを次々に提案する人だったようだ。「さまざまな文化を吸収してみんなに教えるYouTuberみたいな人。恵泉って修養会だの合唱コンクールだの行事がやたら多かったり、ディスカッションの授業があったり、制服がなかったり、生徒が話し合って校則を決めたりしていて。道先生について調べるうちに、そうした学校の方針が全部腑に落ちました」52歳でようやく学校を設立した道だが、やがて日本は戦争に突入。その時の揺れる思いも描かれる。「道先生も時勢に逆らえなかったことをちゃんと書きたくて。田辺聖子さんの“今の判断で歴史上の人を裁くな”という趣旨の文章が支えになりました。村岡恵理さんが義理の祖母、村岡花子について書いた『アンのゆりかご』と、田辺聖子さんの評伝小説『ゆめはるか吉屋信子』のフェアな描き方も参考になりました」スピーディで賑やかな物語に夢中になりながらも、道が繰り返し唱えるシェアの精神や、暗い道を照らす光を継承していこうとする思いがしっかりと伝わってくる。この先、読み継がれていくであろう名作だ。『らんたん』女子学校教育の黎明期に、自身の理想を追求した河井道。彼女を支えるゆりとのシスターフッドや、著名人たちとの交流、時代の変化を盛り込みながら、波乱に満ちた生涯を描くエンパワーメント大河小説。小学館1980円ゆずき・あさこ2008年にオール讀物新人賞を受賞、’10年に『終点のあの子』でデビュー。’15年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞。近著に『BUTTER』など。撮影・齊藤晴香※『anan』2021年11月17日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2021年11月14日土岐麻子が、11月24日にリリースするオリジナルアルバムのタイトルが『Twilight』(読み:トワイライト)に決定した。前作『PASSION BLUE』からおよそ2年ぶりのアルバムとなる今作には、黄昏時(トワイライトタイム)を贅沢に過ごして欲しいという土岐の想いから“トワイライトシリーズ”と銘打ち、7月に配信されたトオミヨウプロデュースによる「ソルレム」、8月に配信されたShin Sakiuraプロデュースによる「NEON FISH」を含むチルアウトな全10曲が収録される。また、『Twilight』のジャケット写真と土岐の新たなアーティスト写真も公開された。ジャケットは、CD+DVDおよびCD+Blu-rayのパッケージではニューヨークの夕景が、CDのみのパッケージでは東京の夕景とそれを眺める土岐の姿が切り取られており、世界中の人々の行動が制限される時代に同じ場所にいられなくてもそれぞれの町、それぞれの空の下で同じ気持ちで黄昏を眺められるという想いが込められたアートワークとなっている。さらに、中秋の名月にあたる9月21日にザ・プリンス パークタワー東京で撮影された映像作品『TOKI ASAKO Harvest Moon LIVE 2021 “Round Twilight”』がアルバムのDVDおよびBlu-rayに収録されることが発表された。『TOKI ASAKO Harvest Moon LIVE 2021 “Round Twilight”』は今作のために撮り下ろされたセッション映像で、土岐はキーボードにトオミヨウ、ギターに山本タカシを迎え、トワイライトタイムの移ろい行く優雅な景色とともにスペシャルライブを披露している。<リリース情報>土岐麻子 オリジナルアルバム『Twilight』2021年11月24日(水) リリース●CD+DVD:4,500円(税抜)●CD+Blu-ray:5,500円(税抜)土岐麻子『Twilight』CD+DVD / CD+Blu-rayジャケット●CD Only:3,000円(税抜)土岐麻子『Twilight』CD Onlyジャケット【CD収録内容】「ソルレム」「NEON FISH」を含む全10曲収録予定。【DVD / Blu-ray収録内容】TOKI ASAKO Harvest Moon LIVE 2021 “Round Twilight”@THE PRINCE PARK TOWER TOKYO「ソルレム」配信リンク:「NEON FISH」配信リンク:『Twilight』予約リンク:<ライブ情報>『Reflection of the City』12月11日(土) 恵比寿The Garden Hall(東京)開場 16:00 / 開演 17:00出演:堀込泰行 / 土岐麻子※オープニングアクトあり【チケット料金】指定席:6,800円(ドリンク代別)プレミアムシート:12,000円(1ドリンク&1タパス付)一般発売日:11月6日(土)問い合わせ:ホットスタッフ・プロモーション03-5720-9999(平日12:00~15:00)イベントHP:関連リンク土岐麻子 オフィシャルHP:www.tokiasako.com土岐麻子 スタッフツイッター:土岐麻子 インスタグラム:
2021年10月11日ドラマをこよなく愛する作家・柚木麻子さん。毎クール、注目ドラマをピックアップし、鋭い考察を加えて魅力を深読みします。オードリー・ヘップバーンから小芝風花まで。残念な女子の描き方にも時代の変化が…?“ダサい”設定のヒロインを小芝風花が丁寧に好演。『彼女はキレイだった』(以下かのキレ)は昔はみんなの憧れのまとだったが、今ではすっかり冴えなくなったヒロインを小芝風花が好演した。本家の韓国ドラマに忠実にふわふわヘアーにしてはいるが、髪型ふくめ冴えない要素はとくに見当たらない。しかし、小芝は実写版『魔女の宅急便』を受けて立った演技力で「この人は冴えないってことになってんだなあ」と視聴者に呑み込ませることに成功している。常にテンパっていて、人から舐められそうな律儀さを醸し出しているのだ。五話では髪はストレートに、メイクやファッションも「大変身」を遂げた。単に「CANMAKE」の小芝風花に戻っただけであるが、成長していく描写を丁寧に積み重ねていたので、視聴者も素直に拍手を送るだろう。あと、特筆すべきは「ダサい」とからかわれるものの、容姿そのものに関する言及は巧妙に避けられている。残念なのはあくまでも「センスがない」という理由付けがされているところに時代性を感じる。この潮流は『プラダを着た悪魔』(‘06年公開)からか。香里奈が変身を遂げる日本版『プラダ』こと『リアル・クローズ』(‘09)でも、上司の黒木瞳が批判したのは彼女の容姿ではなくセンスである。『かのキレ』の舞台もまた、センスが重要視されるファッション誌だ。今回は「冴えないということになっている」設定の歴史を振り返ってみたいと思うが、オードリー・ヘップバーンぬきに語れないだろう。シンデレラストーリーを得意とするオードリーは最初「冴えない」女子として登場することが多い。もちろん地味といわれる服装さえスタイリッシュに着こなしているのだが、観客はスクリーンの世界を楽しみたいあまり「このオードリーは冴えないということになっているんだなあ」と呑み込んできた。しかし、映画が唯一の娯楽ではなくなるにつれ、製作陣のリアリティへの甘えがちょっとでも見えるなり、観客はそっぽを向くようになった。近年のハリウッドでは様々な人種、容姿、体型、年齢の俳優を積極的に主役にし、社会問題にも向き合いながら、ラブコメルールを日々アップデートし続けている。しかし、見る目が養われつつあるのは、日本ドラマの視聴者だって同じなのだ。なにしろ、『ひと夏のプロポーズ』(‘96)の頃は、あの坂井真紀が「ブ」と罵倒されていたのだから。記号的な「冴えないとされるアイテム」(‘90年代は国内外問わずメガネが主流)を身につけているわけでさえなかった。確か、視聴者からも「坂井真紀を冴えないとするには無理がある」という声が多かったと記憶している。そんな無茶を成立させるために、本ドラマが使用したのは、突然の夏の土砂降りである。坂井真紀がずぶ濡れでしょんぼり歩いている場面は印象的だった。いつからか、残念キャラには転倒とずぶ濡れがセットになった。「ブ」という罵倒がドラマで多用される時代はその後、長いこと続く。なにしろあの『ブスの瞳に恋してる』が流行ったのは‘00年代である。森三中の大島美幸との出会いや結婚生活を夫・鈴木おさむが描いたこのエッセイは大人気で、同じく森三中の村上知子、稲垣吾郎というキャストでドラマ化されたほどだ。村上知子演じる「美幸」は努力家で魅力もあるが、ルッキズムにとらわれた人々から貶められる。そんな彼女に手を差し伸べる稲垣吾郎演じる「おさむ」をまるで王子様のように描くのに、激しい違和感があった。あれは鈴木おさむの中での自分像なのか?妻へのひどい扱いを「世間はそういうもの」としていったん消化してエンタメ化し、自分に一番良いポジションを与えたあたり、森三中ファンとしては怒りを覚える。にもかかわらず、最後まで観てしまったのは美幸の背中を押す室井滋など女性たちとの関係がすばらしいのと、倖田來未「恋のつぼみ」がめちゃくちゃ好きやったからである。悔しいことに、リメイク版『ブスの瞳に恋してる2019』まで放送されている。こっちはミソジニーまでひどい。怒りながらまたもや最後まで観てしまったのは富田望生の名演技と、Dream Amiがカバーした「恋のつぼみ」もめちゃくちゃ名曲やったからである。鈴木おさむ、どこまでも女性に救われているな。このように「冴えないということになっている」設定はルッキズムと直結することが多い。しかし、ベッキー主演金曜ナイトドラマ『アンナさんのおまめ』だけは一風変わったやり方でこれを切り抜けている。奇しくも『ブス恋』無印と同じ2006年放送だ。美人のアンナさんへの誘いや羨望をすべて自分に向けられたものとする親友・リリの勘違いを描いた、鈴木由美子の漫画原作コメディである。リリに浴びせられる「勘違いス」にひっかかりは感じるものの、そこは鈴木由美子の世界観で、リリは漫画にしかできない方法でキュートでファニーな小動物のように表現されているし、アンナとリリの男たちからの分断をはね返すシスターフッドは痛快だった。だから、リリ役があのベッキーと聞いた時、不安しかなかった。ベッキーといえば太陽のような魅力の持ち主で、当時は演技畑ではなかった。リリの役はただでさえ難しい。「冴えないということになっている」容姿ではあるが、彼女自身は自分を「冴えないとは思っていない」。リリはいつも自信満々で完璧なおしゃれをしている。一体どんなふうにして映像化するのか、固唾を飲んで見守ったのだが、ベッキーはやってくれた!漫画チックなくねくねした動きとオーバーな顔芸で周りをドン引かせ、アンナ役の杏さゆりが男に口説かれるたびに、ものすごい早さで割って入って「アンタは私のタイプじゃないからァ!」と肩をそびやかしてつっぱねる。異性全員が自分に好意があると勝手に悩み、一人でブツブツつぶやき、激しくもだえる。「冴えないということになっている」人間が自信満々だからイタくて面白い、というより、単に「ぶっ飛びすぎていて常人には理解できない」愉快な女性像を生み出した。原作の根幹を変えることなく、親友との信頼関係、勘違いからくる笑いまですべて成功に導いた。しかし、このドラマの視聴率は深夜帯ということもあってか振るわなかった。私は今こそベッキーの振り切れた演技を地上波でもっと観たい。ラブコメにつきものの「冴えないということになっている」設定、振り返れば少しずつ進化してきたことはわかるが、容姿差別が論外なのはもちろんのこと、センスが悪かろうが、そもそも冴えなかろうが、周囲に不当に貶められない世界が描かれればそれが最高だ。自信を身につけた瞬間、ヒロインはパワーを持つ。私たちが見たいのは結局のところ、その輝きだけなのだから。『彼女はキレイだった』は、フジテレビ系にて今年7月~9月、毎週火曜21時~放送された。原作:チョ・ソンヒ脚本:清水友佳子、三浦希紗出演:中島健人、小芝風花、赤楚衛二、佐久間由衣ほか『ひと夏のプロポーズ』(‘96年・TBS系)誰もが羨む“3高”男性との結婚が破談となり、ショックのあまり会社も辞めてしまった恵(坂井真紀)。再就職もうまくいかず、踏んだり蹴ったりの恵は夕立に降られる。雨宿りする彼女の前に、ある男(保阪尚輝)が現れ、新しい生活と恋のバトルが始まる。インターネットを通じて視聴者参加型の形をとるなど、新しい試みに挑戦したドラマ。脚本:鈴木貴子出演:坂井真紀、保阪尚輝、稲森いずみ、仲村トオル、高岡早紀、野際陽子ほか『ブスの瞳に恋してる』(‘06年・フジテレビ系)バラエティ番組などを手掛ける売れっ子放送作家の主人公・山口おさむ(稲垣吾郎)。担当する番組は次々と高視聴率を叩き出し、超美人モデルの蛯原友美(蛯原友里)と付き合うなど、絶好調の日々を送る。そんなある日、おさむは群馬県から上京してきた女優の卵・太田美幸(村上知子)に一目惚れしてしまい…。原作:鈴木おさむ脚本:マギー出演:稲垣吾郎、村上知子、蛯原友里、大森南朋、MEGUMIほか『アンナさんのおまめ』(‘06年・テレビ朝日系)自分のことを美人でモテモテと信じ切るポジティブ人間、桃山リリ(ベッキー)。親友であり、皆が認める美人の西園寺アンナ(杏さゆり)の彼氏、坂上恭太郎(柏原収史)の行動がすべて自分への恋のアタックだと勘違いし、その陽気でぶっ飛んだ性格と言動で、周囲に大騒動を巻き起こす。原作:鈴木由美子脚本:高山直也、深沢正樹、福島治子出演:ベッキー、杏さゆり、柏原収史、徳井義実、滝沢沙織、高橋ひとみ、草刈正雄ほかゆずき・あさこ1981年、東京都生まれ。2008年、「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞受賞。小学館webきららにて「らんたん」連載中。※『anan』2021年9月29日号より。イラスト・サイトウユウスケ(by anan編集部)
2021年09月28日女優の菅野美穂が主演を務める映画『明日の食卓』が、TELASA・auスマートパスプレミアムできょう11日に配信開始された。5月28日に公開され、今回が最速配信となる『明日の食卓』は、椰月美智子氏による同名小説(角川文庫刊)を実写化した瀬々敬久監督の最新作。菅野は『ジーン・ワルツ』(11年)以来10年ぶりの映画主演を務める。元フリーライターでやんちゃ盛りの息子2人を育てながら仕事復帰を目指す留美子(菅野)、大阪でシングルマザーとして非正規の仕事を掛け持ち、時間に追われながらも息子のために健気に生きる加奈(高畑充希)、年下の夫と優等生の息子に囲まれ一見何不自由なく幸せを手に入れているあすみ(尾野真千子)、同じ「石橋ユウ」という名をもつ息子の3人の母親たち。些細なことからそれぞれの忙しく幸せな日々が崩れ、思いもよらない方向へと向かっていく。どこで歯車が狂ってしまったのか。「ユウ」の命を奪った母親は誰なのか。そして3つの石橋家がたどり着く運命とは。(C)2021『明日の食卓』製作委員会
2021年06月11日《「優しそうな菅野美穂でも子供怒るんだ……よかった、私だけじゃない」と思えました》《リアルに子供と向き合って奮闘してる女優さんには好感湧く。嘘くさくなくて本当にいい》ネット上で、菅野美穂(43)の子育てに共感が相次いだのは5月下旬のこと。『めざましテレビ』(フジテレビ系)にVTRで出演した菅野は、子供を育てる母親としての葛藤を赤裸々に明かしたのだ。番組内で彼女は、おおらかな対応を目指しているのにもかかわらず、真逆になっている現状を、「こんなに子供とずっと一緒にいられるのって人生の中でほんのわずかな時間のはずなのに、本当にずっと怒っちゃうんですよ」そう語っていた。’13年に堺雅人(47)と結婚し、彼との間に5歳と2歳の子をもうけた菅野。’21年1月クールに4年ぶりの連ドラ主演を果たし、現在公開中の『明日の食卓』でも10年ぶりに映画主演を務めている。ドラマや映画に大忙しの彼女だが、こんな姿も目撃されている。「ロケ地への移動時間中に台詞を確認したり、仮眠を取ったりして、なんとか時間をやりくりしている様子でした。疲れからか、撮影の待ち時間に、ついうたた寝する菅野さんを見かけたこともあります」(ドラマ関係者)さらに彼女は多忙を極める生活を周囲に漏らしていたと、このドラマ関係者は続ける。■「ボディソープで全身を洗ってた」「『仕事をしているときしか自分の時間が取れない』と話していました。毎日6時に起きて子供の朝食を準備してから撮影に向かい、23時ごろに帰宅。そこから台詞覚えをして、寝るのが深夜2~3時になることもあったそうです」彼女が女性たちから支持を受けるのは女優として、母として頑張っているからだけではなく、リアルな自分を隠さないからだろう。菅野は5月21日に生出演した『あさイチ』(NHK)でも飾らない子育てエピソードを披露。「とにかく自分のことよりも、子供を洗って湯冷めしないうちに自分も出ないといけないので、ボディソープで(頭髪も含めて)全身を洗ってた。リンスもなしで(頭髪は)バッサバサ」と自分のケアは二の次だと打ち明けていた。そんな菅野の“女優らしからぬ告白”に、《飾り立てたお料理とか、オシャレな子供さんとのエピソードよりも、とても現実感と共感を感じます》と子育てママたちはネット上で大共鳴していたのだ。「AERA.dot」で6月3日に配信された鼎談では、《SNSとかで「ステキな子育て」を目にしたりするけど、いや日常にはできないから!》とも語っていた菅野。彼女の飾らない言葉は育児に疲れたママたちをほっこりさせ続けていくだろう。
2021年06月11日菅野美穂、高畑充希、尾野真千子の豪華競演で贈る『明日の食卓』。この度、本作より3人の母親たちに注目した3種類のスポット映像、場面写真が解禁された。菅野さん演じる留美子は息子を育てながら仕事復帰を目指そうとするが、今度は夫が仕事を失ってしまい、息子にも「俺たちが嫌いなら、捨てちゃえばいいだろう!」と言われてしまう。徐々に息子に冷たい視線をぶつけてしまう留美子が絶叫する姿で映像は幕を閉じる。金銭的に苦しくも、仲睦まじい家庭を築く高畑さん演じる加奈。しかし、リストラで家計が苦しくなり、その焦りから加奈も「なんで分かってくれへんの」と息子を激しく追い詰めてしまう――。一方、一見何も問題ないように見える、尾野さん演じる“あすみ”の石橋家。だが、徐々に柴崎風雅演じる息子・優への不信感がつのり、優が「つまんねえ!」と吐き捨てる姿にあすみは驚愕する。最後は「誰か助けてー!」という優の叫び声とともに映像は終わる。それぞれ、息子を愛していたはずなのに、歯車が狂ってしまう様子が収められており、「他人事に思えない」それぞれの母親の奮闘が描かれている。また、併せて解禁された場面写真では、初日舞台挨拶で話題となった、部屋に置かれたビニールプールを前に留美子が呆然と立ち尽くす様子のほか、菅野さんが絶賛する、高畑さん演じる加奈が手際良くクリーニング店で働く姿が。息子・優を押さえつける夫の太一を止めようとする様子が写し出された、尾野さん演じるあすみは、さらにママ友の山口紗弥加演じる若杉に言い寄られる姿も。この3人の母親と、息子ユウに何が起きてしまうのか、ますます気になる場面写真となっている。『明日の食卓』は全国にて公開中。WOWOWオンデマンド、auスマートパスプレミアム、TELASAにて6月11日(金)より配信開始。(text:cinemacafe.net)■関連作品:明日の食卓 2021年5月28日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開(C)2021「明日の食卓」製作委員会
2021年06月04日菅野美穂が10年ぶりに映画主演を果たした『明日の食卓』が5月28日(金)に公開を迎え、神奈川県横浜市の「イオンシネマみなとみらい」にて舞台挨拶が開催。菅野さんと、高畑充希、尾野真千子、和田聰宏、大東駿介、藤原季節、瀬々敬久監督の総勢7名による舞台挨拶が行われた。この日は横浜での舞台挨拶となったが、まず瀬々監督は「ここへ来られたこと、この出会いが嬉しいです。こんな時期でも、物語という宝物をプレゼントすることができます」と映画公開の喜びを口にした。主演を務めた菅野さんも、「映画館でこうしてみなさんとお会いすることができて嬉しいです。コロナ禍で、物語の持つ力を改めて感じています。誰かの元気の素になるといいなぁと思いながら、今日という日を待っておりました」と初日を迎えての思いを語った。菅野美穂「やりがいのあるシーンができてるな、と思いながら」この日は、映画の中で夫婦を演じた菅野さんと和田さん、尾野さんと大東さん、そして姉弟を演じた高畑さんと藤原さんという3組のペアが登壇、それぞれの共演について振り返った。仕事をしながらワンオペ育児に奮闘する菅野さんは、和田さんが演じた劇中での夫について「うちのダンナはビールばっかり飲んで、子どもとは遊んでくれるけど、私がやってほしいことはやってくれない(笑)」と話して笑いを誘いつつ、そんな夫を演じた和田さんは「菅野さんは、テストと本番で(演技が)がらりと変わるんです」とコメント。菅野さんは「毎回、全力でただ投げ込むだけでした(笑)。暴投になっていたかも…」と照れくさそうに語る。そんな2人の激しいケンカのシーンについて、和田さんは「(菅野さんが放り込まれることになる)プールの水が汚かったんです」と明かし、「菅野さんは『全力で入れてください!』と言うので、それに応えて思い切りやりました」と明かした。菅野さんも2人の激しいやり取りを振り返り「夫婦のことって2人にしかわからないこともあるので、私もよくないところが絶対にあったはずなんです。育児って毎日ギリギリで、綱渡りですけど、ちょいちょい綱から落ちるもの。そういう怒りはわかりますので、ケンカのシーンは確かに凄かったですね…。極限状態ですけど、和田さんがしっかり受け止めてくださって、監督もグッと熱量が上がる瞬間があり、やりがいのあるシーンができてるな、と思いながらやっていました」と充実した表情を見せた。高畑充希の弟役・藤原季節「お風呂に数日入らなかった」わけとは!?続いて、高畑さんは藤原さんが演じた弟について「どうしようもない弟でしたけど、季節さんだったからなのか? どうにも嫌いになれなくて…」と困ったような表情で語る。一方、藤原さんは、高畑さんとの近距離での芝居について「体臭とか大丈夫かな? と心配してました。瀬々監督の映画に出るってことで、“匂い立つ”感じが出ればと、お風呂に数日入らなかったんです」と驚きの告白。藤原さんは熱いさなかの撮影で「胸ぐらをつかまれるシーンもあって『入ればよかったな』と思ってました…」と若干申し訳なさそう。高畑さんは「知らなくてよかったです」と驚きつつ、笑みを浮かべていた。また、尾野さんと大東さんも、劇中でかなり激しいやり取りを見せているが、尾野さんは「私たち、関西人でして、気を抜くとすぐに関西弁になる危機感を持ちながらやっていました(笑)」と述懐。大東さん曰く、2人とも関西弁の中でも「かなりコテコテのほう」とのこと。そんな2人は壇上で、現場でのやり取りを完全再現。尾野さんがコテコテの関西弁で「標準語でいきたいねん、今日は」と言えば、大東さんが「そやな。シュッとしよ、今日は」と返し、笑いを誘う。さらに尾野さんが、大東さんが演じた“とんでもない夫”について「イヤですね。でも、全部が全部、イヤじゃなかったような気もしました」と言うと、大東さんは「それは…? 大東くんが…? 演じているから…? って、全部俺が言うてまったやん! 言ってくれや(笑)!」と返すなど、見事な夫婦漫才を繰り広げ、これには共演陣も大笑いだった。女性が日々抱えているモヤモヤ、孤独感は「自分だけのものじゃない」最後に菅野さんは「女性が日々抱えているモヤモヤ、孤独感は『自分だけのものじゃないんだ!』と思ってもらえる何かがある映画だと思います」とアピール。「大きな声で『劇場にお越しください』と言いづらい世の中で、今日は横浜に参りましたが、物語の持つ力を私は今、改めて感じているし、今日、こうしてみなさんが劇場に来てくださったことに励まされました!この映画との出会いに感謝しています。“明日の食卓”が豊かなものになりますように」と感謝の思いを口にした。そして瀬々監督は、「いま、すごくつらい状況だと思います。この映画もつらい状況を扱っていますが、そんな状況でも、出会いがあったり、別れがあったり、気持ちが昂って、感動的な瞬間が訪れたりするんだということを描こうと思い、作った映画です。こういう状況の中でも、みなさんの中にそんな出会いや『いいなぁ、今日は』という瞬間が訪れることを願っていますし、そういう映画になっていれば幸いです。みなさん、Twitterとかでこの映画について『苦しい』とか『つらい』と書くと思いますが『でも、よかった』と最後に足してください。お願いします!」と呼びかけていた。『明日の食卓』は角川シネマ有楽町ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:明日の食卓 2021年5月28日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開(C)2021「明日の食卓」製作委員会
2021年05月29日