宮崎あおい、桐谷健太らが1月28日(木)、東京・有楽町朝日ホールで行われた映画『ソラニン』完成披露試写会で舞台挨拶を行い、劇中で組んだバンドへの熱い思いを語り合った。バンドマンの恋人・種田が遺した歌を歌い継ぐことで新たな一歩を踏み出そうとする芽衣子(宮崎さん)と残ったバンドメンバーらの姿を綴る青春恋愛ストーリーで、原作は漫画家・浅野いにおの同名作品。歌とギターに初挑戦した宮崎さんは「歌はいままで苦手で人前で歌うなんてありえなかったんですが、逃げていられないと思い、飛び込んで参加しました。最初にみんなで合わせた日に『ああ、大丈夫』って思ったんです」とニッコリ。すかさず、今回ベーシスト・加藤役で俳優デビューを果たしたサンボマスターの近藤洋一が「『初めまして〜』って言ってから20分しないうちに音を合わせていましたね」。ドラムのビリー役、桐谷さんも「感じましたね、こりゃいったなって。バンドや音楽をやっている人は分かると思うんですけど気持ちいいんですよ。信じられました、この人たちとバンドをやっていくんだなって。そこから個人個人でも練習していって、映画の中には爆発したものが入っています」とそれぞれ興奮気味。PV、ライヴ映像などを数多く手がけ、今作で長編映画を初監督した三木孝浩監督は「最初にリハをやったときのグルーヴ感がすごかった。うまいバンドっていっぱいいるけど、グルーヴ感があるのはなかなか。近藤さんの『バンドだったね』という言葉が印象的でした」と太鼓判を押した。種田役の高良健吾もギターに初挑戦。「歌いながらギターを弾くのはすごく難しかった。宮崎さんと同じでクランクイン前と後の計2か月くらい練習しましたが、弾けなくて…。練習して練習して弾いて、よし!と思ってやると『ああ、できねぇ…』って」と悔しそうな表情で回顧。近藤さんは「そういうもんなんです、楽器って」と微笑みつつ共感を寄せた。盛り上がる4人に司会者からこのバンドを続けたい?との質問が。桐谷さんは「僕はそう思っていますよ、でもこの3人がどう思うかです」と宮崎さんらに問いかけ。高良さんは「絶対したい。いまでもギター触っているし音楽、好きなので」と即答。宮崎さんは「こんなに面白いものだと思わなかった。ライヴハウスに立ってお客さんの前で歌うシーンの撮影では『出しきった』という感じだったのでもう一度やりたいとは思わなかったけど、こうして久しぶりにみんなと会うとギターを触りたいなと思います」と心がうずく様子。近藤さんは「あの高まり、切なさは限りがあるから燃える、みたいな。高校3年生2学期の恋みたいな」と例え、共演陣をうなずかせた。一方で、高良さんは発言時、終始声が小さくマイクを通しても客席に届かない場面も。その都度、桐谷さんが「健吾、若干聞きづらい」と機転を利かせて注意したが、変わらない声の小ささに最後には「その声の小ささ、好きになってきたわ。いつもはちゃんと喋るんですけどねぇ」とフォローに転じ、会場の笑いを誘っていた。『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』宮崎あおい、クライマックス汗だく熱唱のライヴシーンの画像がついに解禁宮崎あおい&高良健吾そっくり!浅野いにお描き下ろし『ソラニン』鑑賞券発売中初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大
2010年01月28日先日より発売されている映画『ソラニン』の特典付特別鑑賞券が好評を博している。一般券(1,300円)とペア券(2,600円)が同時に発売されているが、一般券には主人公の芽衣子役の宮崎あおいとその彼氏・種田役の高良健吾が手をつないでいる姿が、そしてペア券には同じ構図で、原作者の浅野いにおの描き下ろしによる芽衣子と種田のイラストがプリントされている。こちらの鑑賞券を並べて見てみると(写真上)、宮崎さんと高良さんが、ビジュアルの点でもいかに原作の芽衣子と種田になりきっているかが分かるはず!さらに、今回の特別鑑賞券には数量限定で、原作および映画の中にも登場する、“2人の想いをつなぐ”ウサギ型マスコットチャームが一般券で1個、ペア券には2個ついてくる。原作漫画のファン、特に漫画の世界観が好き、というファンが非常に多く、製作が発表された当初から話題を集めてきた本作。ファンにとってはこのイラスト付きチケット&ウサギ型マスコットチャームはたまらない特典と言えそう。先日は、映画のメインテーマが「ASIAN KUNG-FU GENERATION」が書き下ろした楽曲であることが発表され、ついに予告編も解禁。公開までまだ4か月あまりあるが、少しずつ映画の世界観が明らかに――。果たしてどのような仕上がりとなっているのか?『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。『ソラニン』前売特典付鑑賞券一般券:1,300円/ペア券:2,600円特典:2人の想いをつなぐウサギ型マスコットチャーム※数量限定、無くなり次第終了となります。※一般券には1個、ペア券には2個ついてきます。全国の劇場にて販売中。■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開
2009年12月28日毎年2月に開催される世界三大映画祭の一つ、ベルリン国際映画祭。記念すべき60回目を迎える来年の同映画祭フォーラム部門に大森立嗣監督、松田翔太×高良健吾主演による『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が正式出品されることがこのほど決定した。今回出品されるフォーラム部門とは、若手監督の作品が多く上映されることで知られており、昨年は園子温監督の『愛のむきだし』がカリガリ賞と国際批評家連盟賞をダブル受賞したことで話題となった。大森監督は、4年前の長編デビュー作『ゲルマニウムの夜』がロカルノ国際映画祭やサンパウロ国際映画祭など多くの映画祭に正式出品されたが、2作目となる本作で三大映画祭デビュー。同映画祭での上映の際には、ティーチインに登壇する予定とのこと。今年11月にベルリンの壁崩壊から20年という節目を迎え、さらに注目が高まる同映画祭。本作で松田さんと高良さん扮する、工事現場で壁を壊す“はつり”の仕事をする二人の若者が、自分のいる世界を“ぶっ壊して抜け出す”姿が、国境を超えてどれだけの共鳴を呼ぶことができるのか、注目される。第60回ベルリン国際映画祭は、来年2月11日から21日(現地時間)まで開催。『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は来年6月12日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年6月12日より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会パレード 2010年2月、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会第60回ベルリン国際映画祭 [映画祭]■関連記事:林遣都がイカ天ソバをおごって藤原竜也を“イカ”呼ばわり?『パレード』Xmas試写松田翔太&高良健吾の真剣ムードに、安藤サクラ「お通夜みたい(笑)」松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定藤原竜也、大酒での歓迎に笑顔“抑制”効かせた『パレード』を釜山にて披露!松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2009年12月25日浅野いにおの人気漫画を原作に、音楽を通して紡がれる若者たちの等身大の青春と恋愛を描いた『ソラニン』。先日、メインテーマにASIAN KUNG-FU GENERATIONによる「ソラニン」が決定したことで、ますます注目を浴びる本作だが、遂にその予告編が解禁に!気になる「ソラニン」のメロディももちろん、劇中で歌う宮崎あおいと高良健吾の姿も披露された。漠然としたOL生活に空虚感を感じ会社を辞めた芽衣子(宮崎さん)と、その恋人でミュージシャンの夢を諦められずにいる種田(高良さん)。不確かな未来に揺らぎながらも、寄り添って生きるふたりの姿が等身大に描かれる前半部分から、ふたりに訪れる大きな変化、そして芽衣子がギターを持ちマイクの前に立つまでが、突き抜けるような疾走感たっぷりのサウンドに乗せて瑞々しい映像となって展開する。宮崎さんと高良さんの新鮮だが息の合ったやりとり、それから僅かに映し出されるふたりをつなぐ爽快なバンドシーンが観る者の高揚感を誘う。なお、こちらの予告編では、劇中では流れないアジカンが歌うバージョンの「ソラニン」を聴くことができるので、その点もチェック!『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。こちらの予告編はMOVIE GALLERY、また『ソラニン』作品情報ページにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY『ソラニン』作品情報ページ■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年12月10日宮崎あおい×高良健吾という若手実力派コンビを主演に迎え、音楽を通じて夢と現実に葛藤しながら生きる若者たちを描いた青春恋愛映画『ソラニン』。人気漫画の映画化とあって、製作決定当初から話題を集めてきた本作だが、今回新たに本作のメインテーマに人気ロックバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが書き下ろした「ソラニン」が決定した。浅井いにおによる同名原作漫画にインスパイアされて楽曲「ムスタング」(アルバム「未だ見ぬ明日に」収録)を制作、発表するなど、ASIAN KUNG-FU GENERATIONにとって「ソラニン」は思い入れの深い作品。今回発表となったメインテーマ「ソラニン」は、浅井さんの詞に曲をのせる形で新たに書き下ろされた楽曲で、劇中では宮崎さん扮する主人公・芽衣子と高良さん扮するその恋人・種田が「2人の想いをつなぐ歌」として熱唱している。また、「ムスタング」も本作エンディングテーマ「ムスタング(mix for 芽衣子)」として新たにミックスされ蘇った。先日発表された、ent(「ストレイテナー」のホリエアツシ)による劇中音楽と共に、「ソラニン」と「ムスタング(mix for 芽衣子)」の2曲が本作をより一層盛り上げていく。果たして宮崎さんがどのような歌声を響かせるのか、気になるところだが、本人は「初めてのレコーディングでとても緊張しましたが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONさんが作って下さった『ソラニン』を歌って演奏することができて、とてもよい経験になりました。種田が何を想っていたのかが、『ソラニン』を芽衣子が歌うことで、観て下さるみなさんに届くのではないかと思います。ASIAN KUNG-FU GENERATIONさん、ありがとうございました」と充実感の伝わるコメント。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのゴッチこと後藤正文(ボーカル・ギター)は、「『ソラニン』の登場人物たちには否応無しに感情移入してしまいます。彼らと同じような大学生活を送り、ぼんやりとした不安に包まれたまま社会に放り出されて、“ロストジェネレイション”なんて呼ばれている世代の我々。それがそのまま描かれているように思えて、何度読んでも私のセンチメンタルは加速します」と原作への熱い思いを語る。そして今回使用される2曲について、「『ムスタング』は原作を読んで、自分の内側から湧き出た叙情、同時進行の、私なりの想いを歌にしたもの。反対に『ソラニン』は、作品そのものの中に潜り込んだつもりで旋律を紡ぎました」とコメントを寄せている。力強く唯一無二の世界観で国内外の音楽ファンを魅了し、12月2日(水)には久々のシングル曲「新世紀のラブソング」を発表するなど、活躍めざましいASIAN KUNG-FU GENERATION。原作ファンの期待をのせて完成した楽曲は、『ソラニン』の世界でどのような音色を響かせるのか?また宮崎さん、高良さんの歌声とのハーモニーに想像力が掻き立てられる。『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開■関連記事:『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年12月04日『ゲルマニウムの夜』の大森立嗣監督がオリジナル脚本で完成させた青春映画『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が、11月24日(火)、都内にて開催中の第10回東京フィルメックスの特別招待作品として上映された。上映後には、大森監督を始め、主演を務めた松田翔太に高良健吾、安藤サクラという、いま旬の3人が登壇し、観客からの質問に答えた。施設で兄弟のように育った少年、ケンタ(松田)とジュン(高良)が過酷な現実にもがきながら旅に出る姿を描いた本作。すっかり打ち解けた様子の松田さんと高良さん。演技について聞かれると、「いろんな情報が頭に入ってたので、旅の理由とか考えるのをやめて何もやらないというのが大変でしたが、何もやらずに、健吾とのお芝居を楽しんでました」と松田さん。高良さんも「不安なところはたくさんありましたが、(松田さんと)寝食を共にしてましたし、翔太くんのことを本当の兄貴だと思って慕ってました。台詞というよりも、相手がしてきたことに素直に反応する、その場にちゃんと“いる”ことを意識しました」と互いへの信頼をアピール。自然な演技ができたことへの自負を感じさせた。また、演じた役柄への共感を尋ねると、答えを渋りながらも松田さんは「“抜け出したい”、でもそのやり方がわかんない。方法は違うけど、同じかもしれない」と思いを語った。一方、どこか控えめで真剣なムードの松田さんと高良さんに対して、「お通夜みたい」と笑い飛ばすカヨ役の安藤さん。撮影で大変だったことを聞かれると、「役作りで6、7キロ太って腰が痛かったのが大変でした。あと健吾くんのバイクの後ろに乗るのはとても怖かったし、ダンスの経験があるので『下手くそなダンスを踊る』というのが恥ずかしくて難しかったです」とはっきりした口調で端的に述べ、会場の笑いを誘った。紅一点ながら、男性陣2人を従えるような貫禄を見せ付けた。『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は2010年初夏、新宿ピカデリー、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2009年11月25日松田翔太の最新主演作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の特報映像が解禁となり、同時に今月21日(土)より開催される「第10回東京フィルメックス」に本作が特別招待作品として出品されることも明らかになった。松田翔太、高良健吾、安藤サクラという、次世代の日本映画界を担うフレッシュな俳優陣が顔を揃え、希望と自由を求めて疾走する若者たちの姿から現代を鮮やかに切り取った本作。孤児院で兄弟のように育ち、いまは解体現場で働くケンタ(松田さん)とジュン(高良さん)は、自分たちを取り巻く環境、どうにもならない人生への行き場のない苛立ちを抱え、その現状を突き破るべく2人で旅に出る。それは、戻る場所のない旅路。その途中で、彼らはカヨちゃん(安藤さん)と出会い、行動を共にすることに。今回、解禁となった特報は、彼らの現状そのままの悲しい独白から始まる。「世の中には二種類の人がいる。一つは人生を自分で選べる人、もう一つは選べない人――」。彼らは旅路の果てに、“答え”を探し当てることができるのか?また、東京フィルメックスへの出品にあわせて、11月24日(火)の本作上映後、大森立嗣監督、松田翔太、高良健吾、安藤サクラによるQ&Aが行われることも決定!本作は2010年初夏に公開されることが発表されているが、これだけ早い段階でこうしたプロモーションが実施されるのは、松田さんを始めとする出演陣の並々ならぬ意気込みの現われとも言える。ちなみに本作の予告編は、今週末の6日(土)より公開される、松田さんの父、故・松田優作のドキュメンタリー映画『SOUL RED 松田優作』の上映前でかけられ、観客の目に触れる最初の機会となる。まずはこちらの特報で、旬のキャスト陣の迫真の演技をチェック!『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は2010年初夏、全国にて公開。こちらの特報は、シネマカフェ内の『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』作品情報ページにてご覧いただけます。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2009年11月06日いま最も勢いに乗る、若手注目俳優、松田翔太と高良健吾が、血よりも濃い絆で繋がった“兄弟”役で競演!初監督作品『ゲルマニウムの夜』(’05)が第59回ロカルノ国際映画祭のコンペ部門に出品され、鮮烈なデビューを飾った大森立嗣の最新作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が2010年に公開される。現代日本社会を生きる等身大の若者役に挑戦するふたりのタッグに注目が集まる。松田さんが演じるのは、孤児院で育ち解体現場で働きながらも、安い賃金や過酷な労働に行き場のない苛立ちを抱えている青年、ケンタ。また、ケンタと兄弟のように育ったジュンを、『蛇にピアス』や『南極料理人』、『ソラニン』など出演作が相次ぐ注目俳優の高良さんが熱演。好転の兆しの見えない生活に耐えかねたケンタとジュンはある日、一つの決断をするに至る。かすかな希望を携えて、ふたりの旅が始まる――。松田さんは、「自分を意識せずに作品の中に生きられたことをスタッフに感謝してます。俳優になる前からずっと、このスタッフと仕事がしたかったので、夢が叶って嬉しいです。有言実行のスタッフだったので、僕も勝負が必要でした」とコメント。ほかにも、カヨちゃん役に、奥田瑛二の次女で資生堂「TSUBAKI」のCM出演や『愛のむきだし』など多くの個性的な作品に出演して注目を集める新人・安藤サクラが演じるほか、柄本明、小林薫などベテラン俳優陣が脇を固める。本作は、大森監督のオリジナル脚本によって誕生した、本格派青春映画。11月21日(土)より開催される第10回東京フィルメックスにて特別招待作品で上映されたのち、2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開される。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初春、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会
2009年09月14日物語に静かに溶け込みつつ、異彩を放つ――。矛盾しているようだが、そんな表現が当てはまる。『M』や『サッド ヴァケイション』における屈折した感情を抱えた少年に、『蛇にピアス』の激情と寂寥を感じさせる恋人、『フィッシュストーリー』では歌声に自らの思いを乗せるパンキッシュなボーカリストと、近年、話題作と言われる作品で独特の存在感を示す高良健吾。なぜか目を奪われてしまう“何か”を21歳にして備えている。80年前に発表されたプロレタリア文学の代表作を現代に蘇らせた『蟹工船』でも、過酷な環境下に置かれた労働者を、コミカルとシリアスの境界を往きつ戻りつ見事に演じた高良さん。その演技に込めた思いとは?「信用して任されるからこそ、俳優はしっかりしなくてはいけない」まず、この作品に出ることが決まったときの心境を尋ねると、SABU監督との奇縁について明かしてくれた。「実は、僕にとっての初めての映画の現場が、SABU監督の『疾走』という作品のエキストラだったんです。縁を感じましたし、SABU監督が誘ってくれるならぜひ出たい、という気持ちでした」。蟹工船という狭い空間の中で、演劇を思わせるような不思議な世界観を醸し出すSABU演出。実際に仕事をしてみて、どのように感じたのだろうか?「基本的にSABU監督は役者に任せてくれます。その上で『画はおれに任せろ!』という感じですね。役者を信用してくださるので、だからこそ、役者はしっかりしなければならないんです」。逆に高良さんから監督に意見を求めたことは?と尋ねると静かにかぶりをふった。「僕は基本的に、演じる前から監督に聞くのは好きじゃないんです。とりあえずやってみて、それでダメだったら何か言われるし、良ければ本番に行こうという話になる。聞いて得られるのは安心感だけで、その安心感は僕にとって必要のないものだと思っています」。さらに、実際の役作りについて尋ねると「自分のイメージを言葉にするのは難しいんですが…」と前置きした上で、こんな風に説明してくれた。「強く感じるのは、『結局は“僕”なんだ』ということですね。容姿も声も心も脳ミソも僕であり、これまで生きてきた21年間から出てくるものなんだ、と。それを踏まえた上で、脚本に乗っかることを考えます。それから、“分かり易いことはしない”、“余計なことはしない”ということ。特に今回は人数も多いですから、自分が『したい!したい!』という感じではなく、そこにいるという気持ちでやりました」。演じることで増していく“恐怖”言葉では言い表せない――。そんな心の叫びを演技という表現に託すかのように、次々と個性的なキャラクターを演じる高良さん。あえて、自らの言葉での説明を求めた。ここ数年、様々な作品に出演してきて、自身の中で感じる変化、成長は?「一生懸命にやること、自分に出せることを全て出そうという気持ちは変わってないです。でも僕自身、観客や監督、カメラに向かって、夢や何かを与えたいと思って演じたことはなくて、ただ、目の前にいる役者さんに対して『伝われ』という気持ちで演じています。演じるごとに怖さが増えていきますよ。何も知らなかった頃は得るものしかなかったので、それは武器でもあったし、知っていくことで分からなくなったりもしますし。『何であの頃みたいな素直なことができないんだ?』という思いもあります。役者というものが自分でもよくわかんないです」。最後に、今後目指す俳優像について尋ねると「当たり前のことを当たり前にできる俳優」という言葉が出てきた。「お茶を飲む、ご飯を食べる、会話をするといった、私生活で何気なくしていることが、演技の中でも当たり前にできるようになりたいですね」。爽やかな笑みを口元に浮かべつつ、求道者のような言葉を口にする21歳。まだまだこの先、私たちを楽しませてくれそうだ。(photo:Yoshio Kumagai)■関連作品:蟹工船 2009年7月4日よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009「蟹工船」製作委員会■関連記事:TKO、松田龍平から「苦労顔すぎる」とのお墨付きで後輩芸人に“反撃”!【どちらを観る?】男たちの不屈の魂、激突!『劔岳点の記』VS『蟹工船』SABU、大学生たちに『蟹工船』パワーを指南「借金踏み倒してでも生きろ!」TKO、松田龍平にあやかり俳優の座狙い?『蟹工船』全国キャンペーン中いざ、反撃!男たちの熱き闘いを見よ『蟹工船』試写会に10組20名様をご招待
2009年07月03日