舘鼻則孝による文楽公演「TATEHANA BUNRAKU : The Love Suicides on the Bridge / Nomadic Nights」が、3月23日、24日にフランスにあるカルティエ現代美術財団で開催される。300年以上の歴史を誇る日本の伝統芸能である文楽は、三業(太夫、三味線、人形遣い)で成り立つ三位一体の人形劇。ユネスコ無形文化遺産にも登録された日本の重要無形文化財となっている。今回開催される公演では、遊女の履く下駄から着想を得た「ヒールレスシューズ」の作り手として世界的に知られる、日本人現代美術家の舘鼻則孝が舞台監督を担当。文楽人形遣いの名手である三世桐竹勘十郎をはじめとした同公演のためだけに結成された特別な一座で、3人の遊女が織りなす短編3幕を上演する。なお、舘鼻は舞台美術や衣装も担当しており、日本の伝統工芸士とともに緻密に作り上げられた舞台や衣装、小道具なども注目の舞台となっている。【イベント情報】「TATEHANA BUNRAKU : The Love Suicides on the Bridge / Nomadic Nights」会場:カルティエ現代美術財団住所:261 Boulevard Raspail, 75014 Paris, France会期:3月23日、24日時間:19:45~20:30
2016年03月11日深田恭子の初舞台としても注目を集めているミュージカル『100万回生きたねこ』。7月末、深田やW主役を務める成河らが汗を流す稽古場を取材した。チケット情報はこちら稽古場に入ると、まず目をひくのは、主人公のとらねこを演じる成河がつけている“ねこのしっぽ”と、白いねこに扮する深田の“ねこみみ帽子”。稽古着にねこアイテムを装着しているふたりの姿がすでに可愛らしく、自然と笑顔になってしまう。物語は、100万回生まれ変わり様々な飼い主に飼われながらも自分のことしか好きにならなかったとらねこが、ある時彼に見向きもしない1匹の白いねこに出会い、初めて愛情を知る…というもの。佐野洋子による原作絵本は累計刊行部数210万部を超える人気作。このミュージカルは、そんな原作の“絵本”の手触りが残る、素朴で優しく温かな世界が印象的。さらに演出を手がけるイスラエルの奇才、インバル・ピント&アブシャロム・ポラックの手腕でアーティスティックさも加わり、唯一無二の瑞々しい世界が広がる。この日の稽古場では、まず振付のインバルが深田を中心としたダンスシーンをあたっていた。ひざをつきゆったり動き回る深田はすでに優雅なねこだ。だがそのあと、ねずみと追いかけっこをするダンスシーンはなかなか苦戦している模様。ただ初舞台の深田はしかし、物怖じせずどんどんインバルに疑問をぶつけている。インバルも、何度も同じシーンを繰り返させ、時には自分で演じてみせる。さらには、出来上がった振付を渡すだけでなく、その場で追加も入るようで「そこでこういう動きを入れられる?」等々、どんどん動きが変化していく。そこには“初舞台だから”といった妥協は一切見えない。「手の動きに集中しちゃうと足が…」と口にする深田に、「習得したら自然になってきますよ。今そこに集中しているのは、いいことです」と前向きな肯定の言葉をかけるインバル。その後、とらねこと白ねこのデュエットダンスへ。3拍子のファンタジックなナンバーで、成河と深田がしりとりになっている散文的な会話を交わしながらステップを踏む。コンテンポラリー・ダンスの旗手、インバルの振付は身体いっぱいを使うような独特なものながら親しみやすく楽しく、見ていて飽きない。成河のキレのいい動きや、深田の愛らしさに、本番舞台への期待感が増す。何より、向き合ってダンスをするふたりのいたずらっ子のような表情が魅力的だ。途中、短いながら深田の歌うナンバーの稽古シーンも見れた。俳優たちが様々な稽古をしているざわめきの中、深田の透明感ある歌声は耳にまっすぐ届く。ほか近藤芳正、田口浩正、石井正則、銀粉蝶、藤木孝らクセのあるベテラン勢が可愛らしいナンバーを歌っている姿なども意外性があり微笑ましかった。彼らが生み出す舞台はいったいどんなものになるのだろう。ワクワクが止まらない稽古場だった。公演は8月15日(土)から30日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて。その後石川・大阪公演あり。チケットは発売中。
2015年08月04日今年、役者デビュー20周年、7月15日(水)にミニアルバム「1989」をリリースし、ドラマ「37.5度の涙」(TBS)に出演するなど活躍を続ける俳優の藤木直人が、思い出の地イギリス・ロンドンで行った舞台「海辺のカフカ」海外公演の裏側に迫る「アナザースカイ」が、本日7月17日(金)に日本テレビにて放送される。映画『花より男子』(’95)でデビュー後、「ナースのお仕事」シリーズ(フジテレビ)や「ホタルノヒカリ」シリーズ(日本テレビ)などから、「おしゃれイズム」のパーソナリティまで、多岐にわたって活躍を続ける藤木さん。今回、藤木さんが訪れたのは、20年前にも訪れた思い出の地、ロンドン。原作・村上春樹、演出・蜷川幸雄、共演に宮沢りえら実力派を据えた舞台「海辺のカフカ」で初の海外公演を経験した。高校2年から“ギター小僧”と呼ばれるほど、音楽にも造詣が深く、その熱い想いを番組MCの今田耕司、瀧本美織に語る藤木さん。ギターの名器と出会い大興奮する姿はもちろん、早稲田大学理工学部を卒業した秀才だけあり得意のルービックキューブで世界チャンピオンと対決したり、自分へのご褒美に○○も購入したりと、俳優・藤木直人とはひと味違う、“無邪気”な表情を見せている。そんな彼の海外初公演の裏側を大公開。そして、まさかのサプライズも登場し…。大好きなお酒を手に、霧の都・ロンドンで明かされる意外なプライベートと、ほろ酔いで語られる、“これまで”と“これから”。芸能生活20年の節目だからこそ明かされた藤木さんの本音に、ぜひ注目してみて。「アナザースカイ」は7月17日(金)23:00より日本テレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月17日東京都・渋谷の8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryでは、レディー・ガガの専属シューメイカーとして知られる舘鼻則孝の個展を開催する。開催期間は12月17日~2015年1月12日まで、開場時間は11:00~20:00。入場無料。同展は、舘鼻則孝のアーティストとしてのさまざまな側面をみせるべく、いくつかの美術館に収蔵され、彼のアイコンとも言えるヒールレスシューズのほか、かんざしをモチーフとしたオブジェなど、十数点を展示する。今回の個展に際して舘鼻は、「『ヒールレスシューズ』と称される私の大学卒業制作は、海外のファッション業界で注目されたところから始まりました。しかし、それは花魁の履く高下駄から着想を得たものなんです。日本の伝統的な染色技法である友禅染を学んだ大学時代には、古典に倣って着物や下駄の制作をしました。日本的な様式化された平面的な芸術と、西洋的な身体研究に基づく空間的な芸術は、相対する価値観のように感じられますが、それらが共存しているのが現代の日本でもあります。戦後の日本、西洋文化が流入してきた現代だからこそ共有できる価値観が、日本の文化価値を再構築する可能性を秘めているのではないでしょうか」と語っている。なお、舘鼻則孝は1985年生まれのアーティスト。2006年に東京藝術大学美術学部工芸科に入学、染織を専攻。2010年、大学卒業時に制作した底の厚い靴(ヒールレスシューズ)がレディー・ガガのスタイリストの目に留まり、専属シューメイカーとなったことで脚光を浴びる。近年は、「Future Beauty」(2012年、東京都現代美術館ほか)、「イメージメーカー展」(2014年、21_21 DESIGN SIGHT)などの展覧会に参加するなど、積極的にアートの領域に踏み込みながら、作品の発表を行なっている。
2014年12月01日渋谷ヒカリエ8階のアートギャラリーで、アーティスト舘鼻則孝の個展が開催される。期間は12月17日から1月12日まで。舘鼻則孝は東京藝術大学を卒業するとともに、レディー・ガガの専属シューメイカーとなったことで一躍注目を集めたデザイナー。花魁の高下駄にインスピレーションを得たという厚底靴は、後に“ヒールレスシューズ”と呼ばれ、ブランド「NORITAKA TATEHANA」を代表する作品となった。最近ではアーティスティックな作品を数多く発表しており、14年には世界で活躍するクリエイターによる幻想的で斬新な作品を集めた展覧会「イメージメーカー展」にも参加している。今回の展覧会にはヴァレリー・スティールが館長を務めるニューヨーク州立ファッション工科大学美術館、メトロポリタン美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館、京都服飾文化研究財団といった各地の美術館に収蔵された舘鼻則孝の作品が集結。ヒールレスシューズをはじめ、かんざしをモチーフとするオブジェなど、舘鼻の作品が十数点展示される。【イベント情報】舘鼻則孝 展会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1会期:12月17日から1月12日時間:11:00から20:00料金:無料
2014年11月26日世界のセレブに愛されるシューズデザイナー・舘鼻則孝(NORITAKA TATEHANA)が、シューズディレクター・北舘洋一郎と共に、新たにスニーカーブランド「ザ・ドウターズ(THE DAUGHTERS)」を7月31日にローンチする。デビュー時に展開されるのは、メンズ「アクター(ACTOR)」(4万1,790円)とウィメンズ「スターリング(STARRING)」(4万9,140円)の2型。日本の伝統技法であるオーガニック藍染めを施したインディゴレザーと、野球の公式球に使用されているベースボールレザーなどを使用。表面はレーザーを使用してデニムのようなデザインが施されている。新ブランドは、現在伊勢丹新宿店2階で開催されているポップアップショップで同日より発売される。また、8月3日と10日の14時から17時には、 舘鼻本人が来店しオーダーを受ける。北舘は、エア・ジョーダン、ポンプ・フューリーなどのプロジェクトに携わり、「世界のスニーカーカルチャーに影響を及ぼした50人」に選出されたシューズディレクター。大学時代より『ナンバー(Number)』『チェックメイト(Checkmate)』などでファッションとスポーツの執筆に携わり、その後、マイケル・ジョーダンを取材するためにシカゴへ移住。スポーツジャーナリストとして活動をスタートさせる。帰国後、1997年に「ザ・シックスマン(The 6th Man)」を創業し、数々のセレクトショップやブランドを開業。2000年にはナイキ(NIKE)とコラボレーションし「エア・ジョーダン1 Millennium model」をデザイン。2001年にはリーボック(Reebok)とのコラボレーションブランド「ジーアールユーヴィ(gruv)」を開始。その他に、ニューバランス(New Balance)や、漫画家・井上雄彦作『リアル(Real)』とのコラボシューズを発表している。
2013年07月31日三谷幸喜らしさがこれほど際立つ舞台は珍しい。国も違う100年も後輩の演劇人によって、自らの戯曲にチューンナップが施され、作品本来の喜劇性を取り戻したと知ったら、チェーホフはどう思うか。それが、三谷版『桜の園』の稽古場取材で得た感想だった。三谷版『桜の園』公演情報初めて他人の戯曲を演出することになった三谷にとって、まず最初に頼りにしたのが、キャスティングだろう。破産寸前なのに優雅な暮らしをあきらめきれない“桜の園”の女地主・ラネーフスカヤに、浅丘ルリ子。自前の豪華なドレスで稽古に取り組む姿勢からはスターの風格が漂い、世俗に染まらないピュアな印象が役によく合う。何より、嘆きのセリフが暗くなりすぎないのがいい。透明感のある声はどこか凛々しく、特権階級としての矜持をにじませる。一方、彼女の対極に位置するのが、成り上がりの実業家・ロパーヒン役の市川しんぺーだ。猫のホテルのメンバーとして小劇場で足腰を鍛えたタフな存在感が、浅丘と絶妙なコントラストをなす。作者チェーホフが“喜劇”と称していながら、笑いの部分をきちんと汲み取った上演は、これまで多くなかった。だからこそ笑える舞台にしようと立ち上がった三谷だけに、やはりそこへのこだわりは並大抵ではない。笑いの達人である藤井隆、青木さやかのほかにも、大和田美帆、瀬戸カトリーヌ、阿南健治、藤木孝ら、陽性なキャストが揃っている。普通、出番でない俳優は自分の世界に没頭していてもおかしくないが、この現場では、笑い声をあげながら、他人の稽古を楽しそうに見ている俳優が多いのが印象的だった。また、お互いの役名を早く覚えようと、役名入りゼッケンを胸につけて稽古するというもの、悲劇の稽古場なら考えられない。ましてや、演出家までもが自らの胸に“アントン”(チェーホフのファーストネーム)と書いてみせるなんて。チェーホフ戯曲のどこに面白さを感じるか。そして、自分が感じたその印象に観客をどう巻き込むか。他の演出家なら素通りしてしまいそうな何気ない場面が、テンポや間のとり方、セリフのトーンを変えただけで、爆笑シーンとして生まれ変わる不思議。すべては演出家のセンス次第だ。つまり今回の三谷の挑戦は、自らのクリエイターとしての資質にあらためて向き合う作業に他ならない。チェーホフでありながら、三谷流。三谷ワールド全開なのに、あくまでもチェーホフ。最良の着地点を目指して、稽古は開幕まで続く。6月9日(土)から7月8日(日)まで東京・PARCO劇場、7月12日(木)から22日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、7月25日(水)から29日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて上演。チケット発売中。
2012年05月28日ロンドンでの初演から38年たった今も熱狂的ファンを持ち、世界中のどこかで舞台か映画が上演され続けているカルト・ミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』。日本では11年ぶりとなる公演が、12月9日(金)神奈川芸術劇場(KAAT)を皮切りに、福岡、大阪、東京の4都市で上演される。初日前日の8日には、古田新太、岡本健一、笹本玲奈、中村倫也、ROLLY、藤木孝ら出演者が心境を語った。「ロッキー・ホラー・ショー」チケット情報嵐の夜に、車のパンクで立ち往生してしまった若いカップルが助けを求めた古城がこの物語の舞台。不気味な雰囲気がただよう執事や使用人たちが繰り広げるご機嫌なパーティの中、黒いガーター&ストッキング姿で現れるのが古田演じる城主フランク・フルター。中村が「出てきた瞬間、悪魔」とこぼした衣裳にたがわず、フランクは両性具有人でありマッドサイエンティスト! その夜、ついにフランクは自分好みのマッチョ&美形の人造人間を完成させ、共に寝室に消えていくが、愛と欲望は静かに夜を終わらせない。城中を巻き込んだ大混戦へ発展する中、そこへさらに訪問者が……。『ロッキー・ホラー・ショー』が歌あり、ダンスありの普通のミュージカルと違うのは、客席も一緒に楽しめる点だ。「普通の舞台は騒いではダメと言われますが、ガンガン騒いでくれてOK」と古田が語るように、たとえば劇中歌「タイムワープ」では観客も一緒に踊れる演出があるなど、劇場内はアトラクションに乗っているかのよう。岡崎司率いるロックバンドの生演奏や、岡本が「鏡にうつる自分の姿を見て、気持ち悪いと思わずつぶやいてしまう」ほどの個性的な衣裳にも注目だ。カルトなファンを持つ同作品だが、古田自身も中学生からのファンであり「本当に楽しいミュージカル。こんな下品なことをやっていいんだ! と思ってもらえるように、ぜひとも中高生に見てもらいたい」と思いを語った。昔の作品ではあるが「あんまり古い感じはしない」と笹本が話した通り、以前の公演を知らない若い世代も楽しめそうだ。過去の公演で主役を務めた藤木孝とROLLYのふたりも、以前とはちがった役どころで出演しており、3代のフランクが顔を揃えるのも見どころ。ROLLYは「とにかくバカバカしいところが魅力です。僕の人生で最も愛すべき究極の変態ロックミュージカル」と語り、担当した訳詞については「力をいれすぎてリハビリ施設に3か月通った」と冗談を飛ばした。「頭で考えないで、体で感じるミュージカル」と藤木が語ったように、観客席も一緒に盛り上がることで完成するノリノリのロックミュージカルになりそうだ。公演は12月25日(日)まで同所にて上演。その後12月31日(土)から1月4日(水)まで福岡・キャナルシティ劇場、1月13日(金)から1月22日(日)まで大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!と回り、1月27日(金)から2月12日(日)まで東京リターン公演をサンシャイン劇場にて行う。チケットは一部を除き発売中。文・大林計隆
2011年12月09日いのうえひでのり演出、古田新太主演で今再び甦る、伝説的ミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』。その熱狂的なファンでもある彼らが、いかに作品と対峙しているのか。11月某日、都内にある稽古場を訪れた。「ロッキー・ホラー・ショー」チケット情報「デタラメはデタラメなんですけど、やっぱり楽曲が素晴らしいなっていうのは改めて思いましたね。後半のバラードとか、コーラスが恐ろしくきれい。感動する要素は何もないんですけど(笑)、音楽の力のみで無理矢理感動させる。でも『ロッキー~』と言えばやっぱり、前半の『タイム・ワープ』と『スイート・トランスヴェスタイト』。盛り上がり的にはここが一番」そう古田が語る『タイム・ワープ』の導入部分から、この日の稽古はスタートした。笹本玲奈演じるジャネットと、中村倫也演じるブラッドが、古田演じるフランク・フルターの城へと足を踏み入れてしまうシーンである。商業ミュージカル界のヒロインと、ストレートプレイ界のホープ。この2人がアングラ臭漂う本作にどう挑むのか、正直不安もあった。しかし逆に若く、すれていない2人の存在が、この作品世界ではいい意味で異彩を放つ。そしていのうえの演出は徹底して細やか。「ここ2歩で振り返って」といった動きの指示から、「倫也は素直過ぎる。もっとカッコつけてるぜ!ってトーンで」などの感情表現まで、ひとつひとつの画を吟味するかのように芝居を形作っていく。そして「タイム・ワープ」は本作一番のダンスナンバー。リフラフ役の岡本健一やファントム役のアンサンブルキャストが入り混じり、まさにこれこそ『ロッキー~』と言うべき世界観を見せつける。チャーミングなナレーター役の藤木孝に思わずニヤリとさせられ、さらにファントムの中にはROLLYの姿も!古田いわく、「今回ROLLYは陰コーラスで頑張ってくれています。プロのミュージシャンなのに……(笑)。またそこかしこにファントムとしても出て来ますので、それもお楽しみに」「タイム・ワープ」から、ついにフルターの登場ナンバー「スイート・トランスヴェスタイト」へ。10センチ近いヒールを履き、パワフルに歌い上げる古田の存在感は、圧巻の一言。怖いもの見たさに近い魅力のような……。本人にその原点を訊くと。「やっぱりティム・カリー(ピクチャー・ショー版の主演俳優)ですよね。すごくブサイクだし、気持ち悪いし(笑)、でもチャーミングっていう。その感じをうまく出せたらなと思います」大の大人たちが、真剣に、そして壮大に作り上げる『ロッキー・ホラー・ショー』。観客も祭り気分で、大いに盛り上がりたい。公演は12月9日(金)のKAAT神奈川芸術劇場ホールを皮切りに、福岡・大阪を回り、2月に東京にて上演。チケットは一部を除き発売中。なお、神奈川公演では限定日のみ終演後にトークショーを行う。また『ロッキー・ホラー・ショー』日本語版の初CD化が決定し、劇場にて先行発売する。取材・文:野上瑠美子
2011年11月28日綾瀬はるかと藤木直人が出演する人気ドラマを映画化した『ホタルノヒカリ』の撮影が現在、イタリア・ローマ市内で行われており、現場から綾瀬と藤木のウェディングドレス姿を捉えた写真が届いた。本作は2007年に第1弾、2010年に第2弾を放送し、高視聴率を獲得し続けた人気ドラマで、恋愛よりも家でゴロゴロしている方が好きな“干物女”の蛍(綾瀬)が、上司の高野(藤木)と恋に落ち、結婚するまでが描かれた。劇場版では、結婚してから2年後のふたりが、新婚旅行先のローマで珍道中を繰り広げる。ローマでのロケは今月17日より行われ、気温35度のなかふたりは、映画『ローマの休日』に登場するバイク“1952年製ベスパ”にまたがり、コロッセオの周りを巡るシーンを撮影。意外にも映画での海外ロケが初めての綾瀬は、日本とは違った撮影に驚きや新鮮さを感じて終始、にこやかだったという。ほかもトレビの泉やサンピエトロ大聖堂、真実の口などでロケを行い、スペイン階段ではドラマでお馴染みの“家の縁側をゴロゴロするシーン”を再現。集まった日本人観光客から大きな歓声を浴びながら撮影が行われたようだ。映画『ホタルノヒカリ』は東宝の配給で、来年初夏に全国公開される。『ホタルノヒカリ』2012年 初夏全国ロードショー
2011年09月30日綾瀬はるか主演で2007年に放送され人気を博したTVドラマ「ホタルノヒカリ」が映画化されることが決定!“ぶちょお”役でおなじみの藤木直人や、会社の先輩である板谷由夏、安田顕の続投も明らかとなった。恋愛するより家で寝てたい――職場ではきっちりOLなのに、プライベートはダラダラ生活。男っ気は全くなく、休日はほとんど寝て過ごし、高校時代のジャージを着て寝転がり缶ビールを飲むという、ぐうたら生活を満喫する“干物女”こと雨宮蛍(綾瀬はるか)。そんな彼女が、ひょんなことから同じ職場の“ぶちょお”こと高野部長(藤木直人)と一軒家で同居することに。ドラマ版の第一弾ではこれをきっかけに発展していく2人の恋愛模様を軸に、ヒロイン・蛍をめぐる仕事、人間関係など様々な角度から描かいた。原作は少女コミック「Kiss」(講談社刊)で連載されていた、ひうらさとるの人気漫画。ドラマ版は2007年7月に日本テレビで放送され、平均視聴率13.7%、最高視聴率17.3%と高視聴率を獲得。ホタルの性格や生活スタイルに共感する女性から多くの支持を集め、2010年7月に続編にあたる「ホタルノヒカリ2」が同局にて放送。平均視聴率15.5%、最高視聴率17.4%とパート1をさらに上回り、今回満を持して映画化されることとなった。ドラマでは結婚というハッピーエンドを迎えたホタルと高木だが、映画版では2人は東京から飛び出し、イタリア・ローマへ!「愛する人とローマの休日を過ごす」という部長の夢を山田姐さん(板谷さん)と二ツ木(安田さん)から聞いたホタルは、新婚旅行をローマにすることを決意。果たしてホタルと部長の新婚旅行はどんな珍道中になるのか…!?今回の映画化について綾瀬さんは「最初聞いたときはびっくりしました」と驚きの様子。今回の新婚旅行はホタル自身、プライベート初の海外旅行となるが「イタリアでの“ぶちょお”とのやりとりを楽しみにしています。パート1・2と作品を支えてくださったみなさんにまた、たくさん笑ってもらえるようないい作品になるよう頑張りたいです」と期待を膨らませる。一方、藤木さんも映画化については「疑いました(笑)」とコメント。「“縁側でほのぼの”というドラマが映画になるなんて、いまでも信じられないです」とストレートに語りつつも、「この『ホタルノヒカリ』は愛着のある作品で、パート2ができたときも幸せだったし、またもう一度この“ぶちょお”を演じることが楽しみです。『ホタルノヒカリ』ファンの方たちの期待に応えられるよう、劇場で観て『よかった』と言ってもらえるような作品にしたいです」と意気込みを語る。果たして新婚旅行はうまくいくのか?映画でも「アホミヤ〜!!」、「ぶちょおおおお!!」と掛け合いを見せてくれるのか?今後、発表される共演者に注目が集まる。映画版『ホタルノホカリ』は2012年、全国にて公開予定。■関連作品:ホタルノヒカリ 2012年、全国にて公開予定
2011年08月05日人気の演劇の公演をスクリーンでよみがえらせる“ゲキ×シネ”の最新作で、「劇団☆新感線」の昨年の公演である『薔薇とサムライ』の完成披露試写会が6月6日(月)、都内劇場で開催。上映前の舞台挨拶に古田新太、天海祐希、神田沙也加、森奈みはる、藤木孝が登壇した。ダイナミックな映像と音響でもって、演劇を映画館で楽しめると注目を集める「ゲキ×シネ」。劇団☆新感線の公演の中でも、古田さんの当たり役として人気の「五右衛門」シリーズで、五右衛門が海を越え、ヨーロッパのイベリア半島で女海賊・アンヌ(天海さん)と共に悪を斬りとって快刀乱麻の活躍を見せるのがこの『薔薇とサムライ』だ。主演作のゲキ×シネ版完成ということで古田さんも気合十分!…と思いきや「いらっしゃいませ。(作品は)まあまあいいんじゃないでしょうか」、「ざっと観ていただければ…」とゆる〜い挨拶を連発し、会場を和ませる。天海さんは「新感線」の公演への出演は7年ぶり。「ずっと出してほしいって言ってたのに、7年経ってしまいました」と笑う。かっこいい女海賊のアンヌ役について「コスプレ系で最初は『えーっ』って思いましたが(笑)、でもちょっと楽しそうで、ワクワクしながらやりました」とふり返る。一方、新感線の大ファンだったという神田さんは初参加に大感激。実物の五右衛門(古田さん)との共演に「本当に漫画のようなキャラクターで大感動でした」とうっとり。古田さんは「ほとんどドラえもん扱いです」と笑みを浮かべていた。劇中、古田さんと天海さんの顔がほとんどくっつきそうになるシーンも!古田さんは「当てても良かったですね」と言うも、天海さんは「そう言っててジェントルマンだからやらないんですよ」とさらりとフォロー。すると古田さんは、先日、自身が路上でキスする様子が報じられたのを引き合いに「路上ではするんですが(笑)」と答え、これには天海さんも「路上ではしますね」とニッコリ。会場は再び笑いに包まれた。森奈さんは、やや緊張気味で、照れくさそうに隣の神田さんの陰に隠れようとするが、宝塚時代の先輩である天海さんの「前へ!前へ!」という“命令”で一歩前進!「ゆりちゃん(※天海さんの愛称)はどの角度から見てもキレイで、宝塚時代からのファンが見たら失神するんじゃないかと思います」と海賊から王族まで華麗な衣裳を着こなす天海さんの美しさをアピールした。藤木さんもゲキ×シネならではの魅力として「アップになった2人の顔の(天海さん&古田さん)の汗が浮かび上がって美しい!」と主演の2人を大絶賛!これには古田さん、天海さん共に恐縮していた。それでも、“古田節”は最後まで健在。天海さんが古田さんの性格について「五右衛門そのもので、シャイなんです。やることはやるんですが、すごく繊細で周りのことをすごく気にしてくださるのに、そういうところを出さない」と語ると、「出せと言われたら、すぐに○○○出しますけど!」と禁止用語で照れ隠し。会場を幾度となく爆笑の渦に巻き込んだ。『薔薇とサムライ』は6月25日(土)より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:薔薇とサムライ 2011年6月25日より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2011, VILLAGE INC.■関連記事:頼りになる“アネゴ女優”ランキングアンジーをおさえての1位は“BOSS”天海祐希!古田新太らキャスト登壇予定『薔薇とサムライ』完成披露試写会に10組20名様ご招待シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第14回)頼りになる“アネゴ”女優は?
2011年06月06日