親に言われたり、されたりして傷ついたエピソードを、20~30代女性の集まるアンアン総研メンバー200人にリサーチしました。親の立場になってみれば、わからなくもないセリフもありますが、多くは「酷い」のひと言につきます。これから親になるみなさん、既に親となっている方も、ぜひとも反面教師にしてくださいね!文・田中亜子【アンアン総研リサーチ】いまも忘れない! 親の非情な言葉「いろいろありましたが、一番呪いになっているのは『こんなに美人な私から(母はかつてモデル)、こんなデブでブスな子どもが生まれるとは思わなかった』です」(30歳・公務員)「兄と弟がいるのですが、お手伝いは私にしか頼まず、私がなんで私にばかり頼むのと聞いたら、『女の子でしょ!』と言われたこと。何かにつけて女の子なんだからと兄弟と扱いが違っていた」(32歳・主婦)「親の立場に立てば理解できる話ですが、中学生の時に将来なりたい夢を話したら『あんたには才能がないからムリだよ。普通の会社に働いて暮らしなさい』みたいに言われたこと。自分にもし子どもができたら、もう少しうまく伝えてあげたいなと思います」(31歳・自営業)「勉強して現役で国立大学に合格することができたのですが、それを親に報告したら『今からでもいいから医学部医学科を受け直さないか?』と言われ、大人になってからも『医者になっていたらよかったのに』と言われます。確かに医者になっていたら給与は格段に上だったんでしょうけど、言われるたびにもやもやします」(32歳・専門職)「『バカばっかり産んで』っと泣きながら自分のお腹を叩く母親。子ども達はすごい学歴でもないので本気の発言だったのだろうが、忘れられない」(34歳・会社員)どれも怒りが湧いてしまうきっかけがあって出た言葉だと仮定して、親もひとりの人間。頭に血がのぼり、理性を失ってしまうこともあるのかも。それでも、子どもの前では、いつも笑顔であり続けたいものです。信じられない! 親の最低な行動「門限を破ってしまい、母親からかかと落としされた」(32歳・会社員)「揉めるとすぐ暴力に結びつける父。でも、初めて私が父を倒してからは、父の暴力はなくなった」(34歳・公務員)「夏休み、友達に会えないように、服を全部捨てられたり、携帯を取り上げられたり、電話線を切られた」(31歳・自由業)「父親と大喧嘩した後日、家の鍵が知らない間に変わってて家に入れなかった」(27歳・会社員)「何かで怒らせたらしく。自分の誕生日会前日の夜に買いに行ったジュースを、帰り道の途中でその場に全部捨てられた。いまだに忘れられません」(30歳・会社員)「子どものころ、肺炎で入院しているとき、お見舞いに来てくれた両親が「車を見てくる」という嘘をついて帰ったこと。話の途中で、そういったので私は病院のベットでずっと待っていた。看護婦さんに帰ったことを知らされて嘘をつかれたことを知った。素直に言えばいいのに、なんで嘘をつくのか疑問で悲しかった」(30歳・自営業)思春期になり、反抗的な態度をとる子どもに、親はつい手を出してしまうかもしれませんが、いかなる理由があっても、暴力はいけません。別の方法を模索して親子関係を少しでも良好に保ちたいですね。最後に、自分の親ではない大人から傷つけられたエピソードもご紹介します。「両親は共働きだったので、私はかぎっ子でした。けっこう頻繁に周りの親たちから、『さみしい思いしてない? かわいそうに』などと言われていて、それが普通と思っていた自分は、その生活を楽しんでいたのですが、あまりにも周りが言うものだから、“私ってさみしい子なの?”“私ってかわいそうなの?”と思うようになりました。例えかわいそうと思っても、それがしあわせな子もいるのだから、周りはとやかく言うことはないと思いました。私は、働く母を尊敬してるし、それが誇り。私が親になって、鍵っ子ちゃんがいても“お母さんかっこいいね!”って言いたいです」(33歳・専門職)これは独身の方や子どものいない人にも刺さるお話ではないでしょうか。何気ない言葉が子どもを傷つけることもあります。言葉の持つ影響力を考え、相手の立場になる想像力を働かせて、軽はずみな言葉かけは慎みたいものですね。©Esther Moreno Martinez / EyeEm/Gettyimages©ljubaphoto/Gettyimages
2019年08月18日前回に引き続き、実母との関係を振り返りながら、現在の子育てについて思うところをホリカンさんがつづります。幼稚園、小学生、中学生など、それぞれの年代で悩みが出てくるじゃないですか。その悩みを親に聞いてもらいたい…と思って母に話すのですが、途中から母の話にすり替わるのです。で気がついたらいつもの愚痴…。(あれ…? 今、私の話をしてたんじゃなかったっけ…??)私の記憶にないだけで、全く聞いてもらえなかった…ということはないと思うのですが、私が悩みの相談をしたとしても毎回この流れになるので、『あ、私は完全な聞き役なのだな』と毎回思い知らされていました。(このことがあったからか、大人になった今でも人と話をするのが(自分が喋るのが)苦手です)結婚前、子どもが好きで児童絵画の講師をしていたんですが、その時間は『子どもに絵を楽しく描いてもらう』という、具体的な内容が決まっていたので悩むことはありませんでした。が、『子育て』となると別だったようで、ふとした時に、《どう接してあげたら喜ぶのか》ということが分からなくなる瞬間がありました。子どもが出来たときに、《実母のようにはならない》という思いが強すぎたためか、肩に力が入りすぎ…子どもを喜ばせたい!!楽しく子育てしたい!!でも、具体的にどうしてあげたら子どもって喜ぶの…??ということが急に分からなくなり、よく夫に相談していました。子どもの頃の嬉しかった事と言ったら、公園に連れて行ってもらったとか、玩具を買ってもらったなどの記憶はあるのですが、『接し方で嬉しかった事』というのがどうしても思い出せず。夫に『自分がされて嬉しかった事をしてあげたらいい』と言われても、嬉しいと感じる《接し方》をされた記憶がない私は…え…? じゃあ、何か買ってあげるとかそういうこと…?? と、全然ピンとこず…。私が子どもの頃に、母親にして欲しかった事ってなんだろう…愚痴を聞かせないで欲しい…私の意見を無視して自分の意見を押しつけないで欲しい…やめて欲しかった事はいっぱい出てくるのに、して欲しかった事って出てこない…。そこで行き着いた方法が…!夫に他の子ども達を任せて、『一対一でデートに行く』という方法。普段、子どもが多いこともあってゆっくりと話を聞く機会が少ないので、意識的に一対一の時間を作って、ゆっくりと子どもの話を聞くようにしています。《ゆっくりと話を聞く》私が子どもの頃にして欲しかった事ってこういう事だったんだなと思いました。子ども達には私と同じ辛い思いをしないで育って欲しいと思います。今でも過去を思い出して色々と悩む事もありますが、夫に相談にのってもらったり、色んな人に協力してもらいながらこれからも頑張って行きたいと思います。
2019年08月14日ウーマンエキサイトで人気連載中のモチコさんの記事 「『あの子、嫌い』という子どもの発言…親はどこまで口出していいの?」 には、ある日突然、娘ちゃんが幼稚園のお友だちのことを「嫌い」と言い出してしまったエピソードについて書かれていました。保育園や幼稚園は集団生活の始まりの場所です。小さな子ども同士だから、けんかやトラブルが起きることは当然だと思います。だけど、いきなり「嫌い」という強い言葉が出てくると大人はびっくりしてしまいますよね。そこで今回のアンケートでは、子どもの発言に悩んだことがあるかどうか。また、子どもの発言に関するエピソードについて聞いてみました。■子どもの発言に悩んだことあるが、約8割!子どもの発言に悩んだことがあるかアンケートを実施したところ、一番多い回答が「とてもある」48%、そして「たまにある」33%と続きました。上位の回答を合わせると、約8割の人が悩みを抱えているという結果に。「少しだけある」も合わせると、今回のアンケートでは87%もの人が、子どもの発言を気にしていることがわかります。Q1.子どもの発言にどう答えるか悩んだことはありますか?とてもある 48%たまにある 33%少しだけある 6%ほとんどない 7%その他 6%集団生活はお友だちと遊んだり、家庭ではできないことを経験できたりなど、たくさんのメリットがあります。しかし、家庭という小さな集団で生活してきた子どもにとっては、個人差はあるといえストレスを感じることもあるでしょう。お友だちとのけんかだったり、自分の思うようにできないことへの憤りだったり…。それらが子どものなかで積もることによって、大人がドキッとするような発言につながっていることもあるかもしれません。では、保護者の方は、子どものどんな発言に悩んでいるのでしょうか? 具体的なエピソードを見てみましょう。■「あの子、嫌い!」友だちへの拒絶に悩む親たち集団生活が始まると子どもにも人間関係ができ、そうなると「合う」「合わない」といった相性の問題からも避けては通れないのだと思います。大人であれば、「必要以上に関わらないようにする」などといった対策を自分で取ることができます。また、「嫌い」などの強い言葉を本人に言うこともないでしょう。でも、子どもはまだ発達の途中ということもあり、お友だちとの距離感を見誤ってしまうこともしばしばあるようで…。「3歳の息子の話です。遊ぶ女の子とはケンカが絶えず、会うと必ず揉めます。家でたまに『●●ちゃん嫌い!』とか『●●ちゃんにはコレ貸さないよ〜』と言うので、何とも言えずどうしたものかと思います。女の子に拒否されてしまう息子を見ると親としても悲しくなるので、息子がそう言うのもわからんでもない。ただ、仲良く遊べるときもあるのですが…」「年少のときから仲の良い双子の友だちがいるのですが、その子たちが、娘とケンカすると『キライ!』『もう遊ばない!』『嫌な子!』と言われることが。うちの娘は悲しそうな顔で何も言わず、泣くことを我慢していました。ケンカの原因はうちの娘にも悪い部分もあるので、『次から気をつけようね』という言葉がけしかできませんでした」「このあいだまで、『○○ちゃん大好き!』って言っていたのに、最近は『○○ちゃんはもう飽きた!』って言うんです。嫌い怖いもそうですが『飽きた!』はさすがに良くないし、お友だちに直接言わないように言いましたが、伝わってない様子…」仲良く遊んでいたのにちょっとしたことでタイミングが合わなくなったり、相手の拒否が強すぎてもめたり…。そんなとき、まだそんなに語彙の多くない子どもは「嫌い」という言葉で自分の感情をなんとか表そうとしているのかもしれません。「うちは小学4年生になりますが、同じように、『●●ちゃん嫌い!』と言ったり、芸能人も『この人嫌い』」とハッキリ言っちゃうので、わざわざ嫌いな人言わんでエエよと伝えてます。あまり聞きたくないですよねぇ。でも翌日に遊んで、『やっぱそんな嫌いじゃないわ』なんてケロッと言ってて、同じだなぁと思いました!」汚い言葉や気持ちよくない言葉を子どもが使ったときに、その言葉が相手を傷つけることは伝えていきたいところです。でもモチコさんのエピソードと同じように「嫌い」と言っていても、すぐまた一緒に遊んでいたというコメントも寄せられました。あまり深刻にならなくてもいいのかもしれませんが、でも、もしかしたら、なにか困りごとのサインという場合もあるかもしれない…。考え出すと止まりません!そして、本当にお友だち同士で問題が起こっている場合であっても、どこまで親が口を出していいのかも悩ましいところです。■子どもがだれかと比較するのは親が原因!?大人が不安に感じる子どもの発言は「嫌い」という言葉以外にもあります。たとえば、できる子とできない子を比べたり、友だちを「悪い子」だと断定したり…。小学生くらいのお子さんになってくると、あえて相手を傷つけるような言葉を使うこともあるようで、みなさん悩まれている様子…。どのように子どもの発言と向き合っていくのがいいのでしょうか。「幼稚園のとき『●●ちゃんはあれができなかった』『●●くんが怒られた』というマイナスな発言を聞くようになりました。きっとそこまでには何か理由があると思うけど、何だかモヤモヤ。でも考えたら親である私が『このあいだはこれできたのに、何でできなかったの?』など、他人や過去のことと比べる言葉をたくさん使っていたからだと気付きました。それからはなるべく褒めることを優先するようにしています。『いろんな子に優しくできると、すてきだよね!』など、なるべく具体的に」「わが家の息子は甘えん坊。できることも『ママ~お願い』とかわいく頼んで来ることもしばしば…。そこでまわりの大人が『4歳でしょ? できないの?』など言ってたら、ある日『●●くん、5歳なのにおしゃべりできないんだよ?』と…。成長のスピードはそれぞれだと言うことをわかりやすく伝えましたが、ドキッとさせられた発言でした」ご紹介したエピソードは、子どもの発言から、叱り方など親の側の普段の発言について考えさせられたというパターンです。子どもを注意するとき、ついつい「あの子はこんなこともうできているよ」とできる子を引き合いに出してしまったり、「昨日はちゃんとできたでしょ!」と過去と比較してしまったり…。子どもは良いことも悪いことも、どんどん吸収していきます。それこそ、小さい子どもは善悪の判断もあいまいで、覚えた言葉をただ使いたいだけという側面すらあるかもしれません。だから大人のほうこそ、普段の言い方を気をつけなければ…とあらためて感じました。「ある日、息子が『●●君な、悪い子やねん』と、その子のことを家で話し始めました。『だってな、みんなが座ってるときに立ってるし、並ばなアカンときに並んでないねん』と。少し返答に迷いましたが『じゃあ、息子はなにもかも全部カンペキにできる? 先生に注意されたりしない?』と聞くと、『あ、ホンマや、僕と一緒や!』と妙に納得した顔をしていました。このときは『みんな同じなんだよ』と教えてみました」「できることとできないことがあるのはみんな同じ」であり、「得意不得意は人それぞれ」…。大人になった今だからそう思えますが、成長途中の子どもにとっては、いろいろ経験して学ぶことのひとつなのだと思います。■子どもにとっての味方でいるために。親ができることは?ただ、家庭内で思ったことをなんでも言えるのは、子どもにとって悪いことではないような気がします。小学生、中学生と成長をしていって、もっと困ったことに直面したとき、相談をしてもらえないほうが親はつらいのではないでしょうか。ただ、「嫌い」という言葉はあまり聞いていて気持ちがよくない言葉。だから「どうにかしたい」と思うのもわかります。親はそのとき、どんな対応ができるのでしょうか?▼子どもなりの思いを聞く。嫌いは苦手野菜と一緒?「子どもには子どもなりの思いがあっての発言だと思うので、母親としては一旦は受け止めたいとおもいます。家の中でだけは、本音で話させてあげたいので」「うちも『嫌い』って言うときありました! とりあえず子どもの気持ちを肯定してあげます。そのあと話の前後の繋がりで相手目線からのお話をし、その子のいいところを聞いてます。嫌いじゃなくて苦手って言えるように誘導したり…小さいころは、苦手野菜と同じような感覚かなと」「まずは親の主観を挟まず、しっかり聞いてあげるように心がけてます。同じトラブルが数回あったとき、はじめて、対処方法を一緒に考えたり、先生に相談したりするようにしてます。子どもは、幼いうちは気まぐれで大人が思うほど、深刻な問題は少ないように思います。8年育児をしてきて、いまだからこそ、そう思います。幼少期は、小さなことで、いちいち振り回されてました」苦手野菜と同じような感覚の「嫌い」。これは、少し気がラクになりますね! まずは、子どもの主張に耳をかたむけることが、基本であって一番大切なことなのかも。▼子どもの言葉に親ができる具体策はある?子どもの発言に対しての具体的な対応案もいろいろと寄せられました。「いろんなところから仕入れてくる言葉のなかでも、相手に対して攻撃的な言葉は、やはりドキッとします。年長になった娘に、きちんと意味が説明できるように、私が昔に使っていた分厚い辞書を手元に置くようにしました。本が好きな娘には良かったようです。なぜなぜにも答えられ、親も助かっています。きちんと意味をわかって言葉を使える、相手にどんな風に届くのかを想像できるような大人に育って欲しいです」「習いごと先に苦手な子がいたようです。行きたがらないので『●●くんが苦手なの?』って聞いたら、『うん』と言ったので、曜日を変更しました。苦手な子がいるからといって、習い事まで嫌になるのは私もどうなのかなぁと思ったので」子どもの性格や普段の親子関係から、家庭にあった対応ができるのは理想的だなと思いました。習いごとなど、時間や曜日を変更することが可能な場合は、一度離れてみるという手もありますよね。子どもはたくさんの言葉をテレビやお友だちからインプットして、使ってみようとしますよね。だから、家庭ではできるだけ気持ちいいポジティブな言葉を使ってみると、子どももどんどん使ってみるような気がします。逆に、自身が子どものころ頭ごなしに「そういうことは言っちゃダメ」と注意され、傷ついたというエピソードもありました。「私が幼稚園のころ、母に『(私が)イヤって言ってることやるから、●●ちゃん嫌い』と話をしました。しかし母は私に『そういうこと言っちゃダメ!』とひと言。私は『そうなの? そうしたら先生にお話してみたらどうかな? でもお友だちに嫌いなんて言ったら悲しむよ』などの言葉が返ってくると思っていたのですが、まさかの返し。母は私の味方ではないのかとトラウマになってしまいました。自分の子どもには、同じ思いをさせないようにしたいと心から思いました」自分が子どものころに親から受けた対応って、けっこう覚えているものなんですよね…。それに納得がいっていなければなおさらです。家族に弱いところを見せられたり、愚痴が言えたりするのは、きっと家庭が安全地帯になっている証拠の気がします。まずは自分の気持ちを吐露できる場を作れていたことで親としての第一関門は突破できたと思えると、少し気持ちも落ち着きそう。子どもの意見にはしっかり耳を傾けつつ、必要なときにはアドバイスをし、基本的には見守ってあげられる…。こんな親を目指したいところだけれど、でもこれらは、大人同士のつきあいだって簡単なことじゃないですよね。「あの子、嫌い」は、子どもが家庭から外に踏み出していくなかで出会うチャレンジの1つかもしれません。人付き合いは一生続いていく課題でもあり、力にもなる。だから親子で一緒に、成長していかれるといいですね。Q1. 子どもの発言にどう答えるか悩んだことはありますか?回答数:206Q2. 子どもの発言についてエピソードやご意見を教えてください回答数:46アンケート集計期間:2019/3/21~4/18
2019年06月03日自分が親になって、実母との関係はどう変わった?あんふぁんWebの「どっちだポン!」コーナーで「親になってから、実母との関係は変わった?」と聞いたところ、多くの人が、子育ての大変さを共有できるようになったという変化を挙げる中、23.1%は「仲が悪くなった」と回答。それぞれのリアルな声を紹介します。どうしてそこまで踏み込んでくるの!【仲が悪くなった】■ 実母だからか、遠慮なく、子育てについて押し付けるような発言したり、無神経に責めるような発言したり、 悪気はないのかもしれないがイライラしてしまう。 共感したり労わってくれたりはないので、よっぽど義母のほうが接していてラクです。(るっちゃんさん/40歳)■ 不安定な時期に口を出されたことで、苦手になっていきました。孫見たさに突撃訪問してくるので本当に困ります(めろんまろんさん/31歳)■ 自分の都合よく解釈し、人のせいにする、イヤみっぽい母。とにかくきらいです。 旦那の親を見て、私の親がおかしいと気づきました。母は旦那のことが嫌いなので、当然孫もかわいくない。娘の私のがかわいいと言ってくる。そして孫に意地悪。 ケンカしながら付き合ってましたが、色々限界がきて。 二人目産んだ後、距離をとりました。同市にすんでますが今のところ、顔も見たくないので年始の挨拶のみ!(ひなゆいままさん/33歳)■ 育児はすべて実母が基準なのでずれている。私たちにした一方的な子育てを孫にも求めて、グチを言いにくる。あの子はやらない子だから言っても無理とか。そして親(私)の育て方が悪いと批判する。褒められたことがない。(ポンコツ太郎さん/46歳)■ 用事があるから子どもを預かって欲しいと実母に電話をすると、だいたい即答で「ダメ!今 ○○ちゃん(同居している弟夫婦の子ども)を見ていないといけないから」など、内孫を優先され、だいたい断られるので、どうせ当てにならないので距離を置くようになった。 何かあっても私も手を貸さないと誓った。(ママの手さん/46歳)■ 母は仲がよいと思っていると思いますが、私はそう思ってないし、静かにフェードアウトし距離をとっている。(名無しさん/46歳)■ 子どもが生まれてから、母に全部とられ、泣いたら全部母親が抱っこするので、子どもが親を間違えるんじゃないかという不安におちいりました。(くまこ5.25さん/35歳)■ 昔から長女の私に対して褒めることが少なくキツかったが、子どもが生まれてから尚更。孫のことは甘やかして優しく、娘の私には非難が多くなった。 母自身が機嫌悪くなった時、私には一言も話しかけない、私が話しかけても無視する…。しかし孫には笑顔で話しかける。親になってみると、自分の親はかなりの毒親なのでは?と思うようになった。(hjさん/39歳)元々が仲良しだからそのまま、そしてその逆も【変わらない】いい意味で変わらない■ 元々仲がよかったのであまり変わりません。 感謝の気持ちは増えました。(ミニママさん/34歳)■ ベッタリな関係ではないが、元々母との仲は良く、子どもが生まれてからも特に変わらない。(鶏もも肉さん/35歳)■ 母親の苦労も子育ての楽しさも共感できるが、実母との関係性は変わらなかったです。(korokumaさん/43歳)■ 仲の良さは変わらず友人のようでありがたい存在です。子どもの頃にひどく叱責されたことはつらかったけれど、4人もの子どもを父の協力ほとんどなしにしてくれたことは自分が子どもを授かってから当然のことだったのかな、と思えるようになりました。つらいことが多かっただろうな、と親の大変さを実感しています。 (inachanさん/39歳)変われればよかったのだけれど…■ もともと仲良しではなかったので、 関係は変わりません(笑)。 相談できる母がいたら、子育てしていても心強いだろうなぁと思います。(よっしーさん/44歳)■ 元から最悪なので、変わらず毒親とは距離を取っている。けど、孫にはいい顔見せようと寄ってくるので困っている。子育ての反面教師。(ゲストさん)■ 元々母娘関係が悪かったのですが、娘の出産を機に少し母に頼り教わろうとしたところ、出産後里帰りした時に母がかなり迷惑そうにしていると感じ、夫に相談し2週間で自宅に帰りました。(fummyさん/46歳)■ 初孫ができてだいぶ丸くなった母。しかし、まだ48歳なのでやっと私と弟の子育てが終わって自由な時間を楽しみたい時期らしい。適度な距離を保たないと関係が悪化していきそうだ。(ほのるるさん/24歳)誰よりも一番身近な理解者!心から感謝【仲が良くなった】■ 出産前からもともと仲はとても良かったです。 子どもができてからはいろいろ相談したりで、とても頼りになる先輩です。 子どもたちが大きくなったら母とゆっくり旅行にでも行きたいなぁ♪(むつさん/36歳)■ 子育てという共通点ができたおかげで、前よりお互いを理解できるようになった気がします。「怒りたくなるのわかるよ〜、私もそうだった」と、落ち込む私を肯定し励ましてくれて、母親ってありがたいな、と。私も子どもに対してそうありたいなと思います。(はやままさん/41歳)■ 子どもが体調を崩したときに、私の母もこうして心配したり、看病してくれたんだなあと感謝する気持ちが強くなりました。(ほしままさん/41歳)■ 本当に大変な中、育ててくれたんだなぁと実感します。 孫のこともかわいがってくれますが、子育ての大変さを知っている母は私のこともとても気にかけてくれるのでうれしいです。 子育てが落ち着いたら2人で旅行しようと計画しています。(まあさん/35歳)■ それまで年に1回会うか会わないかだった母と年に3、4回会うようになり、連絡も頻繁に取り合うようになりました。 子育てで悩んでカウンセリングへ行き、母との関係が原因でいわゆるアダルトチルドレンという状態だったことがわかり、少しずつ過去の自分を解いていっています。(ここあむさん/39歳)■ 元々2人でプチ旅行に行ったりと仲良しでしたが、私のスピード婚、妊娠は母が思っていたよりもスピーディーだったようで、なんとなく連絡を取り合わなくなってしまった時期がありました。しかし、子どもが生まれたらもうかわいくてかわいくて仕方ないようす!以前よりもよく連絡を取り合い、よく会うようになりました! 子育ての悩みも1番に相談できる頼れる母です。(はるるんさん/30歳)■ 子育ての大変さがわかった。孫は相当かわいいらしく、娘を置いて一人で実家帰ったらあからさまにがっかりされるようになった。 困ったとき、いつも助けてくれて本当に助かった。母が亡くなったけど、母のような母親ななりたいと心から思う。(ゆずゆずさん/34歳)■ 子どもが生まれてから頻繁に行き来するようになりました。働いているので、仕事が大変な時に晩ごはんを作ってくれたり、子どもが病気で登園出来ない時に預かってくれたりして、本当に助かっています。(大咲さん/37歳)■ 母との関係は前から良かったです。しかし、もともと病弱だった母は、長男の1歳の誕生日1カ月後に亡くなりました。長生きしてくれたら、もっといろいろなことを教えてもらったのにと思います。娘も生まれ、生きていたらきっと喜んでいただろうと思うと残念です。 自分は長生きしたいと思いますが、万が一のために母子手帳にできごとなどをいっぱい記入しています。(カシューナッツさん/39歳)投票期間/2019年2月6日〜27日<あんふぁんWeb編集部>
2019年05月31日数年前から「毒親」という言葉を目にする機会が多くなりましたよね。「毒親」とは文字通り、子どもにとって毒になる親のこと。いわゆる、虐待する親などを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、子ども対して精神的にプレッシャーをかけたり、暴言を吐いたり、気分で振り回したりするのも「毒親」のようです。■あなたの家は大丈夫?家族の問題は、他の家と比べるのが難しいので、傍から見れば「毒親」でも、当の子どもは「これが普通」と思い、気づかないまま大人になるケースも多いもの。また、大人になってからも「毒親」に支配され続けるパターンもあり、そういう女性は恋愛や結婚をするうえで支障が出るという話も……。そんな「毒親」にまつわる本をご紹介しますね。あなたの両親は、毒親ではないでしょうか?■毒親の娘は自己肯定感が低くなる?『母がしんどい』(KADOKAWA)まず「毒親」の本と言えば、漫画家の田房永子さん。「毒親」関連の著書が多く、自身が親になってからも、子どもに対する自分の行動に苦しみます。そんな田房さんの代表作は『母がしんどい』(KADOKAWA)です。かわいい絵柄のコミックエッセイで読みやすいのですが、内容は壮絶。幼少期から社会になるまでの、母親の数々のエピソードが書かれています。個人的に強烈だったのは「ブラジャーを買ってくれない」(要は娘が年頃になることを認めない)というお話。「アルバイトや学校行事を邪魔され、参加できない」「娘の友達と仲良くなろうとする」などもびっくり。でも田房さんは、母親を嫌うなんて自分がいけないんだ、と罪悪感を持ってしまい親から離れられないのです。「バカ」「ブタ」といった暴言を吐かれても自分を責め、自己肯定感が低くなった彼女……。自己肯定感が低い人は「自分には人から愛される価値などない」と思い込む傾向があって、相手の好意を信じられなかったり、素直に愛情表現できなかったりしがち。だから恋愛下手な人が多いと言われています。また、親から認められる異性と結婚しなければ、という強烈なプレッシャーにさらされるようです。自分の親ももしかして?と思っている人にとってこの本は、何らかの気づきを与えてくれるかもしれません。■母娘は女同士だからこそ難しい『「毒親」の正体精神科医の診察室から』(新潮新書)2冊目は、精神科医・水島広子さんの著書『「毒親」の正体精神科医の診察室から』(新潮新書)。全8章で構成され、毒親の実態を論理的に説いている本です。症例も豊富で、「毒親」の被害にあっている当事者のケアだけでなく、親サイドの原因も分析。そして「毒親」に育てられた子どもの心のケア方法、問題の手放し方などにも言及しています。第6章の「こじれる母娘問題の『女』について」では、母と娘がまさに「女VS.女」の構図になっていることを解説。ここを読んで、娘の結婚には、少なからず母親が影響を与えていることがわかりました。「毒親」の存在に心を痛めている人は必読。「毒親」とは何かを学ぶのにもおすすめです。■恋愛下手な理由がわかるかも両親が「毒親」とまではいかないまでも、自分の恋愛観や結婚観に親が影響を及ぼしている、と感じる人はぜひ一読を!あなたの恋愛や婚活がスムーズに進まない理由が見つかるかもしれません。
2018年12月11日最近「毒親」本は相次いでベストセラーになり注目を集める「毒親」ですが、毒親はアダルトチルドレンの原因になったり、毒親の子が毒親になったりと長期に渡って影響を与える深刻なものです。毒親になっていないかのチェック方法から、毒親の与える深刻な影響、毒親の子が毒親にならないための方法専門家の意見を伺ったママテナの記事からまとめました。●「毒親」とは?「毒親」という言葉を知ってますか?毒親とは、子どもを自分の思い通りにしようとし、暴力や虐待、過度の干渉などによって支配下に置こうとする親のことです。子どもにとって「毒」になる親ををこう呼ぶそうです。どんなママが毒親になってしまうのか?子供が成長してアダルトチルドレンになってしまう原因も毒親にあるといいます。しかし、毒親は実は子供の時の親の影響を受けた場合が多く、被害者が加害者になるという状況もあります…。▼続きはこちら▼●あなたは毒親になってませんか?良かれと思ってしている子どもへの激励や応援は実は自分自身の思いを押し付け、子どもを追い詰めて負担になっています。あなたの毒親度チェック、6つの質問に答える事で簡単に確認できます。▼続きはこちら▼●毒親が与える深刻な影響とは?毒親に育てられた子供が親になると、自分自身が否定されて育ったため、しあわせでないと感じ同じことをしてしまう、と専門家は指摘します。毒親チェックであてはまる項目が多かった場合、自分の子供を毒親にしないためにも、この毒親連鎖を断ち切る必要があります。その方法とは?▼続きはこちら▼●しつけのポイントは?毒親にならないようにしながらも、子供のしつけはしなくてはいけないママ。具体的なしつけの方法や、両親を見て学んだことなど、しつけにかんする記事です。▼続きはこちら▼
2018年05月27日子どもとの関係、夫婦の関係、ママ友との関係など、様々な“つながり”がありますが、自分の親との関係もあります。なかでも、同性である「母との関係」は、とても重要ですよね。しかし、自分の気持ちをわかってくれるよき理解者になってくれることがあれば、反対に“敵”になってしまうことも…。そんな母との関係を見つめなおすのにピッタリの記事をピックアップしました。その1●母との関係が夫婦関係の危機に!?娘と母親が異様な依存関係にある「実家べったり妻」。実家依存の度が過ぎると夫の信頼を失い、夫婦関係の危機を招くともいわれているけれど、どういう傾向があると、それに当てはまるの?気になる方は、「実家べったり度チェック」を試してみてください。▼続きはコチラ▼その2●実家に頼りすぎる自分を変えるには?家庭をおろそかにして実家に入り浸り、離婚の危機さえ招いてしまう「実家依存症妻」。実家と上手に距離を取るには、まず「自覚すること」が大切。そのほかにも方法はあるので、心当たりがある方は、見ておいたほうがいいかも…?▼続きはコチラ▼その3●「マザコン」と「母親思い」の境界線「夫がマザコンで困る」という妻は多いようです。しかし、見方を変えれば「お母さん想いのやさしい夫」でもあります。夫の「マザコン」と「母親思い」は、どう違うのでしょうか?夫がグレーゾーンだと感じたら、覗いてみてください。▼続きはコチラ▼その4●夫がマザコンかどうかを見抜く方法夫のマザコンが離婚の危機を招くこともあるといいます。では、夫がマザコンなのかを見抜く方法はある?夫のマザコン度チェックリストで試してみませんか?▼続きはコチラ▼その5●「実母が嫌い!」上手に付き合うコツ母と娘の絆は強いと言われているものの、なかには実母に対する嫌悪感が拭い去れないという人もいるでしょう。では、嫌いな実母とうまく付き合うには、どうしたらいいのでしょう?切っても切れない母との関係改善法は、意外と簡単なことでした。▼続きはコチラ▼その6●犬猿の仲!?義母との上手な付き合い方「母との関係」は実母だけではありません。盆と暮れ…1年のうちたった2回の辛抱だ!そう思いながらも、つい憂鬱になりがちなのが、夫の実家への帰省。姑の前で猫を被れば被るほど、後々自分を追いつめることになりかねない…。実体験や座談会など、リアルな「嫁トーク」を展開しています。▼続きはコチラ▼その7●実母への嫌悪感の正体は?虐待やネグレクトなどの被害にあったわけでもなく、ごく普通に育ててもらったはずなのに、なぜか母親に嫌悪感を抱いてしまう。他の人間関係にくらべて、濃い絆で結ばれている実母だからこそ、関係性に苦しむこともあります。実母との関係に悩んでいるなら、一度見てみてください。▼続きはコチラ▼その8●義母よりも実母…ストレスが大きいのはどっち?子どもが生まれた途端、義母ではなく実母との同居を望む妻が急増!しかし、血のつながりがあるからこそ、お互いがいいたいことをすべて吐き出してしまい、親子関係にヒビが入ることも…。座談会形式でリアルな声が聞けます。▼続きはコチラ▼
2018年04月13日先日最終回を迎えた2017年10月期のドラマ『明日の約束』(関西テレビ)では、過干渉などにより子どもを支配する「毒親」が登場して話題になりました。「毒親」に悩む人は実の母からの卒業が難しく、離れがたいという現実があるように思います。今回は、「毒親」ついて考えてみたいと思います。「毒親」ドラマが続々と登場した2017年「毒親」という言葉は、医療機関のコンサルタントのスーザン・フォワードが書いた『毒になる親 一生苦しむ子供』からついたもので、子どもを支配する、子どもに罰を与えるなどして、悪影響を与える親を意味しています。2012年に親との確執を記録したコミックエッセイ『母がしんどい』が多くの共感を集め、「毒親」の問題が多くの人に知られることとなりました。最近では書籍だけでなく、映画や漫画、そしてドラマにも多く登場しています。今年のドラマでは、『お母さん、娘をやめていいですか?』(NHK総合)や『過保護のカホコ』(日本テレビ)に登場する母親が「毒親」として話題になりました。どちらの母親も、娘が可愛いがゆえに自分と同じ苦労をさせたくないというような思いから過干渉になり、「毒親」になってしまっているというものでした。どちらのドラマでも母と子の折り合いがつかない現実が描かれ、母からの卒業を遂げるという結末になっています。子どもにとっては重すぎる毒親、その内容とはドラマ『明日の約束』は、井上真央さん演じるスクールカウンセラーの藍沢日向が、教え子の不可解な死を紐解いていくというストーリー。メインストーリーとして、教え子の男子生徒がなぜ死んでしまったのか、学校や部活でのイジメの疑惑や、不穏な交友関係、そして仲間由紀恵さん演じる母親の過保護すぎる行き過ぎた愛情などが描かれました。注目を集めたのは、物語の中に登場する手塚理美さん演じる主人公・日向の母親の毒親っぷり。その一部をご紹介します。母親が日向の小さい頃に強制していた交換日記のタイトルが「明日の約束」。これが子どもにとってはかなり重い内容です。今日も日向はママの言うことを聞けない悪い子でしたね。明日はちゃんといい子になりましょう。明日の約束。その1、ママがいいと言ったお友達以外とは遊ばない。その2、ママに口ごたえしない。その3、ママをイライラさせない。必ず守るように。ママは日向が大好きです。「日向はこれから、ママの言う通りに生きなさい。日向の読む本も、遊ぶ玩具も、お友達も、全部ママが選んであげる。日向にとって、それが一番正しいんだから。明日の約束。ママの言うことを疑わない。必ず守るように。ママは日向が大好きです」。「日向も今日から12歳。小学校も今年で最後ですね。でも、大きくなってもあなたはママの娘です。これからもずっとママの日向でいてね。明日の約束。日向はママを一生、愛し続ける。必ず守るように。ママは日向が大好きです」。出典: ドラマ『明日の約束』 ドラマでは、漫画やおもちゃを捨てさせたり、自分の気に入らない友達が来たら帰ってもらったりする母親の様子が描かれ、その様子には胸が痛くなるほどでした。日向は母親からの重圧に耐えきれず、12歳になった日を最後に、母親への返事を書くことをやめてしまいます。その後、自分を守るために腕を負傷し障がいが残ってしまった母親への罪悪感から、一緒に暮らすことをやめられなかった日向。社会人になっても毒親からの支配は続きます。「あ~いやらしい。ママに隠れてこそこそ恋人作って」。日向に恋人がいることを知らされていなかったと気づいたとき、大きな声で言い捨てた言葉です。母親は娘とは良好な親子関係を築けていると信じており、日向の心の傷については理解がありません。感情の起伏が激しく、気に入らないことがあると、とげのある口調で日向を攻め立てるのです。やっとできた毒親からの卒業は29歳エンディングで日向は、母親の呪縛から卒業を遂げます。12歳でやめた交換日記の返事を29歳になった主人公がようやくできるのですが、その言葉が印象的です。「私は大きくなってもお母さんの娘です。でも、ずっとお母さんのためだけに生きることはできません。……明日の約束 私は、私のために生きていきます」。出典: ドラマ『明日の約束』 ずっと「ママの日向」でいることはできないと、母親に「NO」をつきつけた形になります。このメッセージを告げて、日向は家を出て一人暮らしを始めることになり、物語は終わります。ありあまる愛情が引き金に…。毒親ドラマはまさに反面教師ドラマの主人公・日向は29歳でようやく母親と決別することができますが、おそらく何歳になっても母親との問題に悩む人はいるのではないかと思います。ありあまる愛情ゆえに、子どもたちの人生を知らない間に支配してしまう母親たち。このドラマはそんな母親に悩む人たちに勇気を与えてくれます。母親に支配されて生きるというのは、別の言い方をすると母親に守られて生きるということ。それはとても苦しい反面、安定もしているため、逃げ出しにくいといえるでしょう。卒業するタイミングがなかなか見いだせず、何歳になっても母親に依存してしまう人は少なくありません。母親との関係性は非常に複雑なものです。日向の母親は、自らが子どもにとって「毒親」にならないための反面教師でもあるように思います。筆者も2児の母ですが、愛情を掛けることは、子どもを支配して全部道を作って決めてあげることではないのだなと改めて気づかされました。「私のために生きる」と宣言した主人公のように、子どもが子ども自身のために進んでいける道を応援する母親でありたいものです。【参考リンク】・『明日の約束』公式サイト ※FOD、カンテレドーガで有料配信中
2017年12月28日こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているメンタルケア心理士の桜井涼です。子どもが「習い事をやめたい」と言い出して、親が困る・怒るということって結構あると思います。子ども自身が習い事に興味を失ってしまう前に、心に働きかける声かけをすることで、 気持ちが習い事に向くことがあります。特に有効的だと考えている声かけのコツを紹介します。目次動機づけ要因を満たしてやる気アップ上達だけにこだわらない子どもの声を聞くおわりに●動機づけ要因を満たしてやる気アップモチベーションには、2種類あります。・衛生要因……人間関係や習い事の環境、通いの不便さなど、不満のタネとなる・動機づけ要因……おもしろさ・やりがい・評価・成果など、やる気のタネとなるこの2つのうち、『動機づけ要因』の方を満たしてあげることができると、やる気がアップして「習い事をやめたい」ということにはなりません。この部分を満たすために、ちょっとした成果でもほめてあげる ことが大変有効です。ポイントは、“具体的にほめる”です。それがうれしさのツボを突いて「もっと頑張ってみよう!」という気持ちになりやすくなります。●上達だけにこだわらない親は、月謝を払っているため、どうしても上達することに目がいってしまいます。これは仕方のないことです。しかし、子どもにしてみれば、習い事の上達ばかりに目を向けられてしまうと「うまくできればほめられるけど、できないとなじられる」という状態になってしまいます。これでは、やる気や習い事の楽しさを阻害 してしまい、本末転倒です。親が、“上達”という部分にではなく、練習などのプロセスにも目を向けましょう。頑張りをほめてあげたり、励ましてあげたりすることが大切なポイントとなってきます。●子どもの声を聞く子どもが「やりたくない」と言ってきたとき、「は?なんで?」と少し怒り口調で聞いてしまいがちになってはいないでしょうか。なぜかというと、親の心の中にこんな気持ちが少なからずあるからです。・「高い月謝を払っているのに」・「やらせてあげているのに」・「自分ができなかったから、できるようになってもらいたいのに」これらの気持ちに共通するのは、親が主体となっていることです。習い事をするのは子どもであって、親ではありません。ですから、まずは子どもを主体とするために、「どうしたの?」と理由を聞いてあげましょう。解決できることなら親が手を貸すことができますし、相談することでやめないで頑張れる方向に向かわせることだってできます。だから、まずは怒らずに話を聞く ことを大切にしてあげてください。●おわりに習い事をやめたいと言ってきたときに、親ができることを書かせていただきました。モチベーションをアップさせることも大切ですが、不満に思っていることがありましたら、少しでも解消してあげるといいですね。また、親はどうしても習い事に力が入ってしまい、記録を出すことや発表会などを重視してしまいがち です。子どもも最初のうちは楽しいと感じますが、次第に子ども主体から親主体に変わってきたことを察知して、習い事がイヤになったり、苦手意識を持ったりすることもあります。子ども主体で子どもが好きなことや楽しいと思えることを頑張らせるようにすることを中心にするようにしてみてください。たとえやめることになったとしても、少しの期間でも習ったことは経験という財産になります。そこを大切に思ってあげると親の考え方も見え方も変わってきますよ。【参考文献】・『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わるほめ方・叱り方〈3〉小学生編』明橋大二・著●モデル/KUMI●ライター/桜井涼
2017年09月27日自分の子供の行動や思考など、すべてを支配・コントロールしたがり、子供に依存してしまう親のことを毒親(毒になる親)と呼ぶのをご存知ですか?毒親に育てられた子供は、精神的にも悪い影響を受けてしまい、将来的に幸せな恋愛ができなくなる傾向があるようです。「私はただ一生懸命なだけなのに、なぜか幸せで安定した恋愛ができない」と悩んでいるあなた。もしかするとそれは「毒親」のせいかもしれませんよ。今回は、毒親育ちの恋愛事情についてご紹介しましょう。子供の自己肯定感を奪い、人生を支配する毒親とは、肉体的な暴力やひどい暴言や否定の言葉をくり返すことで、子供の心を傷つけながら、子供の心も人生も支配しようとする親だそうです。しかし、トラウマになるような大きな虐待などがなかったとしても、親が子供を否定し続けたり、子供の意見を認めてあげなかったりすると、その心の傷が子供の将来に深く大きな影響を与えてしまうことがあります。例えば「あなたはブスね」「あなたって友達に嫌われるタイプね」「あなたはどんくさいから、周りの人に迷惑がられるでしょうね」などと親からネガティブなことばかり言われると、子供は「私はブスで嫌われもので迷惑な存在なのだ」と無意識のうちに思い込むようになり、自分のことを肯定できない大人に成長してしまいます。つまり親の心無い言動によって、子供の自己肯定感は大きく壊れてしまうのです。また毒親は子供を支配したがるため、友達付き合いや趣味、着る服や就職先にまで口を出し、自分の思い通りにしたがるようです。もちろん、娘の恋愛にも口を出します。「医者でないと認めない」「○○大学以下は認めない」「同居してくれる次男でないと許さない」などと条件をつけることもあり「子供の自主性に任せて、見守る」ということはできないのが毒親です。なぜ毒親育ちの女性の恋愛は上手くいかないのか恋愛においても、幼い頃に毒親によって「自己肯定感」をめちゃくちゃに破壊されてしまった女性は、男性に対しても「自分は愛される価値がない」と思い込んでしまいます。ですから常に相手の気持ちが信頼できず、今相手が何をしているのか、本当に自分のことが好きなのかを常に確かめたがるなどの束縛をしてしまい、男性から重たがられて捨てられたりします。また、彼が本当に自分をどこまで愛してくれているのかを確かめるために、彼にモラハラ発言や暴力をして振り回してしまう女性もいるようです。親から無償の愛を貰えずに育った毒親育ちの女性たちは、男性からの「無償の愛」も信じることができず、いつも裏を探ってしまう傾向にもあります。そのままの自分に自信が持てないので、相手に少しでも好かれるよう、見捨てられないようにと、過剰に尽くしてしまったり、相手好みの顔に整形したりするなど、極端な行動に走ってしまうこともあるようです。このように、毒親育ちで、無償の愛や親に認められ、尊重されるという経験がない女性たちは、穏やかで安定した恋愛がしにくくなってしまうというわけです。娘を束縛して、幸せを邪魔することも!毒親は、子供を束縛し、支配していると同時に、子供に依存しています。つまり子離れできていないのです。娘が交際相手と順調に行っていると「私の面倒は見てくれるの」「あなたが出ていったら、誰が家事を手伝うの」「ここまで育ててやった親を置いて、遠くに嫁ぐことはないでしょうね」などと精神的なプレッシャーをかけ、娘に「幸せになることへの罪悪感」を持たせることもあります。毒親は口では「子供の幸せのため」と言っていても、結局は自分の思い通りにしたい、自分を尊重してほしいというエゴのかたまりなのです。自分を大切にすることが幸せな恋愛への第一歩幼い頃から1番身近にいた親が毒親だった場合、子供の未来にどれだけ多くの悪い影響を及ぼすかお分かりいただけましたでしょうか。しかし、いまさら親に「あなたのせいで私はこうなったのよ!」「もっと私を認めてほしかった!」などとクレームを入れても仕方がないかもしれません。そんなあなたの気持ちすら、毒親は否定するかもしれませんから。あなたの過去のトラウマを癒すのは、あなた自身です。親から言われたことは「親が思っていたこと」であって、真実ではありません。あなた自身には、かけがえのない価値があります。自分をもっと大切にしましょう。「こうしたら他人(親)はどう思うだろうか」と考えるのではなく、あなた自身がどうしたいのか、自分の心に聞いて、従ってあげましょう。これをくり返すことで、少しずつ、あなたは自己肯定感を取り戻すことができるのではないでしょうか。自分を大切にできるようになって初めて、他人を大切にでき、幸せな恋愛を出来るようになることを忘れないでくださいね。
2017年05月17日子どもがどんな友だちと付き合っているのか気になる人も多いと思います。いじめにあっていないか、トラブルに巻き込まれたりしていないか、親なら誰でも心配になるもの。実際、子どもの交友関係に干渉ってしていますか? パパとママに緊急調査をしてみました。Q.お子さまの交友関係、干渉したことある?1.ある 56.2%2.ない 29.1%3.わからない・どちらとも言えない 14.7%約半数の親たちが子どもの交友関係に何らかの形で干渉したことがあるという結果になりました。では、一体どんなときに干渉したのかを聞いてみましょう。■金銭トラブルなどがある場合は注意を子ども同士のケンカ程度なら親が口出しすることもないのですが、物が紛失したり、お金が絡んでいたりすると黙って見て見ぬ振りはできないようです。伝えるときには一方的にではなく、親の意見として伝えるという人が多かったです。「お祭りや映画などに一緒に行くと、必ず金銭トラブルを起こす子がいるので、その子が参加する場合はなるべく行かないように注意しました。『今日は財布を忘れてきた。明日返すからお金を貸して』が毎回で、借りたお金も返してくれないので、関わらないのが一番だと思い注意しました」(兵庫県 40代女性)「強要はしませんが『母から見た○○さんは距離を置いたほうが良いと思う』と一応伝えます」(鹿児島県 40代女性)「我が家に遊びに来て、ご飯も食べ泊まっても何も言ってこない親がいて、そういう子には注意したほうがいいと言いました。低学年のころ、遊びに来ていた子にゲームのカセットを盗まれたこともあります。子どもには良し悪しと、巻き込まれないために注意しています。明日は我が身とも思いますので」(神奈川県 40代女性)■子どもの友だちは子どもが決めるもの一方で、子どもの交友関係には干渉しないという親たちの意見も聞いてみましょう。親が子どものためと思っても、結局子どもが大人になったら、自分で解決しなければならないのが人間関係。だったら、今からその経験をしておくことも大事なのかもしれません。「子どもなんて意地悪して、されての繰り返し。相手だって同じことを感じてますよ。集団生活にはいろんな人がいます。自分なりに上手く付き合うのも社会に出て行くための勉強です」(神奈川県 40代女性)「干渉しすぎる親は子どものことを考えているつもりで、結局は自分の意思を押し付けてるだけで、親が子どもなんだと思う」(埼玉県 30代女性)「干渉・・・嫌な言い方ですね。最終的に友だちを決めるのは親ではなく子ども自身だと思います。心配なのはどの親も同じこと。相手の性格や個性を知って学んで成長し、友だちを作っていくものではないでしょうか」(千葉県 40代女性)■自分がされて嫌だった経験あり「あの友だちとは付き合うな」と親に言われて、嫌な気持ちになった経験がある人も多いようです。自分がされて嫌だったことは子どもにはなるべくしたくない。そう思いつつ、今となってわかるのはその親心だったりします。「昔親に言われてすごく嫌だった。親になった現在、親が言ってきた思いがすごくわかる。でもあまり口を出さないように、子どもからのヘルプがない限り見守ってる。正直、付き合わなきゃいいのにと何度思ったことか」(三重県 30代女性)Q.お子さまの交友関係、干渉したことある?アンケート回答数:3730件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年01月02日真剣に付き合っている彼なら、早く親に紹介して、家族公認の仲になりたいですよね。では、彼を紹介するならいつを狙うのが良いのでしょうか。今回は「親に彼を紹介スべきベストなタイミング」をご紹介します。■1.結婚を意識し始めたとき結婚をお互いに意識し始めたら、彼を両親に紹介すべきタイミングです。結婚は家族関係を持つということですから、ふたりだけの問題ではありません。親に彼を気に入ってもらえず、いろいろと関係がギクシャクしてしまった・・・なんてケースに陥らないように、できれば結婚を決めてしまう前に、きちんと両親に紹介しましょう。両親が彼を気に入ってくれていれば、いざ結婚を決断したときにも、スムーズに話を進めることができますよ。■2.付き合い始めてすぐ付き合っていきなりとなると彼からの反応は悪そうですが、なるべく早く紹介することで、お互いに真剣に付き合っているということを証明できるので、親には好印象を与えます。会ったこともないような男性に娘を任せるのは、どんな親だって心配でしょう。また、親を不安なままにさせておくと、デートの度に口出しをしたり、彼との関係にとやかく言ってくる可能性もあります。後々の面倒を増やさないためにも、なるべく早く紹介するのが賢いかもしれません。■3.彼と泊まりで旅行をする前に外泊となると、一夜をともに過ごすことが想像できますよね。当然、娘の身に何かあったら・・・と心配する親は多いでしょう。そんなときに、きちんと彼が親に挨拶をしてくれていれば、安心して旅行に行かせてくれるはずです。そして、「わざわざ旅行の前に挨拶に来るなんて、律儀な人だなあ」と信頼感を得ることもできるでしょう。また、帰りにはふたりでお土産を買って、彼からあなたの親に手渡してもらうとなお印象がアップするかもしれませんね。■4.同棲を始める前に生活をともに過ごすとなると、何か心配事が起こったときに頼る相手も彼になるでしょう。親も常に娘を見れなくなりますから、不安に思うことがたくさんあるはず。せめて娘が付き合う相手のことくらいは知っておきたい!と感じて紹介を求めるでしょう。もし、紹介もせずに同棲を始めてしまうと、親に不満を与えたまま家を去ってしまうことになるので、彼の悪い印象が記憶に残ってしまいます。今後気まずい雰囲気にならないように、同棲のうちから親にその事実は伝えておくべきでしょう。■両親への紹介は好印象を与える彼を紹介することは、親にとってもふたりにとっても大切なことです。紹介すべきベストタイミングで紹介できれば、両親に好印象を持ってもらえるので、ふたりで話し合って慎重に決めましょう。(yukki/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年12月04日学校とのトラブル、たくさんの家庭からの相談から見えてきた法則は?出典 : こんにちは、國學院大學教授の池田行伸です。私はこれまで、高等学校のスクールカウンセラーとして、定期的に学校の教育相談室に勤務し、カウンセリングにあたってきました。また、小児科外来の心理担当としても、医師が診る範囲外であると判断があった場合、患者さん・親御さんの相談にあたるという職務も経験してきました。心理担当に回ってくるのは、不登校など学校と家庭と子どもとの関係が入り組んでいるケースなどで、場合によっては学校に直接出向いて糸口を探ることもあります。担当中、受診していた子どもが学校に行けるようになり、それと同時に健康を取り戻すという嬉しい出来事もありました。解決したケースを振り返ると、筋道をたてて根拠に基づいてタイミングを図りながら間を取り持ち、コミュニケーションが成立した場合がほとんどです。これまで経験したエピソードをお伝えするとともに、問題に直面した場合、どんな解決策が考えられるのか一緒に探っていきましょう。「私たちは学校にいじめられてきた」 − 高校でのカウンセリングで出会った事件出典 : 週に1日の出校日、教育相談室に着くなり、教育相談担当教員から「今日、生徒と親を呼んでいます。もうすぐ来られると思いますので対応お願いします。」と告げられました。教育相談担当教員から手短にその生徒の状況を聞き出しますと、その生徒に忘れ物が多く生徒指導の教員から苦情が来ているというのです。その生徒は入学したての1年生の女子で、制服に付けなければならない蝶ネクタイを頻繁に忘れ、生徒指導部に借りに来ていたとのこと。きつく叱って指導し、家を出るときにも確認するよう何度も注意したが改善しない、と怒り気味に訴えてきました。このような話が聞き終わるか終らないかののち、生徒とその両親がやってきました。出典 : <span><a class="linkclass" href="">善良そうな会社員風の父親と少しうつむき加減の母親、そしてその女子生徒です。椅子に座らせ、こちらが名乗ってあいさつした次の瞬間、やさしそうな父親が口を開きました。「この子が小学校に入ってからずっと私たち親子は学校にいじめられてきました。私たちがいったい何をしたというのでしょうか」。決して悪意を持って攻撃するような言い方ではなく、むしろやさしく問いかけるような語り口でした。娘さんは高校に入り電車通学時にたびたび乗り間違えをし、遅刻したり帰りが遅くなったりすることがあったようです。「お聞きしたことを学校教育での指導に活かさせていただきます」と伝え、まずはその日の相談が終わりました教育相談担当教員に、この生徒には注意障害があるかもしれないこと、それゆえ忘れ物をきつく叱ると心が傷つき逆効果になることなどの一般的なことがらを話し、注意障害の対応に従って指導するほうが良いと告げました。その後、生徒はきつく叱られることなく普通に過ごしていると報告を受けました。その生徒に注意障害の可能性があるかもしれないことが生徒指導教員に伝えられ、蝶ネクタイの忘れ物があってもきつく叱らずただ貸し出せばよいことが伝えられたのです。このことが学校で共有され、職務上厳しく生徒指導をしなければならないと思っていた教員の意識が変わったのでした。ただあの時の父親の「私たち親子はずっと学校にいじめられてきた」という言葉が今も脳裏に焼き付いています。学校にその子の特性を理解してもらえず、子どもの奇妙な行動を指摘され続け、親のしつけの甘さなどを暗に批判され、長年親子で悩み苦しんできたであろうことを思うと、申し訳ない気持ちになりました。母親と学校の間に募る不信感 − 小児科外来の心理相談にて出典 : 附属病院の小児科外来で心理相談をしているときにも、子どもの盾となって学校と対峙する親に出会いました。母親に連れられて、男子中学生が私の部屋に訪れました。母親は、現在子どもが中学校に行けなくなり家にいること、そうなった原因は中学教師が自分の子だけ理不尽に叱ったからであり、その後の学校の対応に誠意がないと訴えました。小児科を不登校で受診したのですが、医師として行うような治療はないので、心理で話を聞いて欲しいと、私のところへ相談が回ってきたのでした。このような場合、安易に「それは学校にも問題がありますね。」と言うと、親は「やっぱりそうだ、学校が悪い」と、学校批判を強めて火に油を注ぐ結果になりかねません。小児科医局の研修会では「それは学校が悪い」の一言は問題をさらに複雑にするので、苦しまぎれにそのような言葉を吐かないようにとスタッフに注意してきました。母親から話を聞いた後、私が学校に行って直接話を聞いてきても良いかと親子に尋ねました。二人ともけげんな顔をしていましたが、「お母さんが学校に伝えたいと思っていることを伝えてきます。担任に会ってどうしたら学校に行きやすくなるか話してきます。」と言うと「お願いします」と言って承知してくれました。この問題は、小児科外来で定期的に話しても解決するようなものではないと思ったので、そのような提案をしたのです。出典 : <span><a class="linkclass" href="">親と学校が険悪な状態に陥っているこのような場合、子どもにとって学校に行くことは一人で敵地に乗り込むことにほかなりません。登校したくなってもできないでしょう。この時私は地方の大学の教育学部の教員でしたので学校に行くことにさほど抵抗がありませんでした。先方の中学校に電話すると話し合いの場を設定してくれ、教頭、担任、学年主任など数人の先生方と話しをすることができました。学校側のその母親に対する認識はやはり「モンスターペアレント」でした。母親が学校に抗議に来るので母親からの電話には、教職員がいつもピリピリしているとのことでした。小児科での見立てを説明し、母親も一生懸命なのだが言葉が足りないのかもしれないとも話し、なんとか母親と学校の溝を埋めようとしました。学校も何とかしなくてはいけないと考えていたところだと言いました。その子の特性として級友と共同歩調をとりにくい面があるかもしれないと言い、このことは母親にも伝えてあるが、そこだけに着目した指導はしないほうがいいのではないかと意見も述べました。教員は、「分かってはいるが、ついつい目が行き、叱りつけていた。今後はあらためて指導方法を練り直したい」と言ってくれました。また、「母親の子どもを思う気持ちは分かったので何とかして生徒と接触できるようにしたい」とも言ってくれました。その後母親から、自分が働きに出ているときに、担任が何度か家庭訪問してくれた、誘われて子どもが数回登校したと、小児科外来受診時に報告を受けました。私との面談の時、母親は思いのたけをぶつけてきましたが、回を重ねるごとに学校に対する攻撃が鳴りを潜めました。同時に子どもの表情にも明るさが出てきました。このような経過を経て生徒は登校するようになりました。ずいぶん後になって子どもが専門学校に進学でき元気に通っていると母親から連絡をいただきました。非難、批判合戦から科学的教育へ出典 : 親が子どものことで一生懸命になり過ぎるあまり担任とぶつかり、間に入った学年主任や教頭とも険悪になり、家庭対学校の対立の図式が出来上がることがしばしばあります。上記の例以外にもたくさん経験しました。特に発達障害などの疑いのある子どもの場合、容易には対立が解消されない傾向にあるように思います。学校でいじめられた、教師にひどいことを言われたなどと子どもから聞いた親は、学校はなんてひどいところだと怒りの感情が先に出てしまうでしょう。一方教師は、一人だけ別なことをする子に手を焼いていて授業ができない、他の生徒の被教育権が奪われる、などとといきり立つことでしょう。そんな両者が穏やかに話し合うことは理想ではあっても困難なことだと思います。平静さを保っているように見えても、心の底ではお互い分かり合えない複雑な感情を抱いている。そんな状態では、学校は家庭がもっとしっかりやるべきだと考えるし、家庭は学校が悪いから自分の子がおかしくなったと考えるわけで、お互いの不信感がつのるばかりです。さらに母親は、「子どもがおかしくなったのはお前の育て方が悪かったからだ」と夫や義理の両親からなじられている場合もあります。子どもの回りにはこのような批判や非難が渦巻いているのです。このような状況をどのように解決すれば良いのでしょうか。今のところの解決法は、親が発達支援センターや小児科等の専門医を訪れて子どもの状態を客観的に観察してもらい、それらの情報をスクールカウンセラー等を経由して学校に伝えてもらい、その子の特性に応じた指導をするようお願いすることだと思います。学校は、必要に応じて専門家の派遣を教育委員会等の管轄組織にお願いし、そこからアドバイスを受けることもできます。ただし現在のところ第三者的存在が十分機能しているとは言えません。上記のような枠組みの中で何度も挑戦しながら経験を積み、新たな教育体制を作り出さない限り家庭と学校の非難合戦は無くならないと思います。自分の子どもが学校で正しく教育を受けていないと感じる親は、学校に対する不満や怒りをぶつけるだけでなく、客観的データ、科学的根拠に基づいた教育を行うよう学校に申し出るべきだと思います。その時には、ぜひスクールカウンセラーを有効活用してください。
2016年10月22日「親ラブ族」という言葉をご存知でしょうか。子どもは思春期を迎えると親を鬱陶しいと思い、距離を置くもの。しかし最近の親子関係はガラっと変わってきているらしい。株式会社オーネットが行った調査によると、20歳男女の約8割が「親を尊敬している」と回答。「母親を友達のように慕い、好んでショッピングや旅行に行く」という母親大好きな女性が増加していることからも分かるように、若い女性たちにとって「親が大好き!」という感情は当たり前になりつつあるようです。■「パパと一緒にお風呂に入る」恐るべし“親ラブ族”先日、知人のAさん(24歳)と食事をしているとき、信じられない言葉を耳にしました。「私、小さい頃からお父さんと仲がいいの。今でも一緒にお風呂に入るぐらい!」……えっ?!一瞬言葉を失いました。彼女は都内在住の実家暮らし。地方に単身赴任中の父親が帰ってきて入浴をしていると、「私も入っていい?」とお風呂場に押しかけ、父親の背中を洗ってあげるとのこと。「たまにしか会えないから、会話もしたいし。別に家族だから、裸をみられても恥ずかしくないよ」(Aさん)このAさんに関しては、少し特殊な事例かもしれませんが、これも親と仲良しな若者が増えているということの象徴なのかもしれません。しかし、上の世代と比べて「親が好き」というレベルがかなり高いので、自分たち世代の感覚で他世代に話をすると驚かれてしまうかもしれませんね。同調査によると、「親を尊敬している」と答えたゆとり世代は、75.4%。同様に「親は自分のことを理解している」70.8%、「親はあたたかいと感じる」80.2%となっています。最近の20代男女にとって、親はあたたかくて信頼できる存在であることが分かります。■親と仲良しはいいけれど……一方で「親がいないと生活できない」79.9%、「親からお小遣いをもらっている」59.0%、「就職しても親には甘えていたい」47.3%などと答える若者も。これは経済的・精神的両方の面から見ても、親から自立できていない若者が増えていると言っても過言ではない結果となりました。社会人3年目のOさん(25歳)は、「大学を卒業し、就職をしたら自立をするため一人暮らしをしようと考えていましたが、母親が『寂しい』というので、まだ一度も実家を出たことがありません。仕事が終わって疲れて帰っても、実家暮らしなら家事の負担がない分、ついつい甘えてしまいます」と話しています。離れたいけど、離れられない。そして離れて欲しくない。そんな共依存ともいえる関係の親子が増えているようにも思えます。そんな心地の良い関係から抜け出せずに、気が付けば四十路で未婚……なんてことにならなければいいのですが。■「親みたいになりたい!」は少数派?一方で、「両親のような夫婦になりたい」「両親をみて結婚はいいなと思う」と答えた20代は約4割。「親が好き」と答える若者が多いにもかかわらず、夫婦としての親には厳しい評価をしていることも読み取れます。しかし、これは「生涯ラブラブな夫婦」を思い描いている若者が多いという結果の裏返しなのかもしれません。また、「親の人生は生きがいのあるようにみえる」62.1%、「親のような大人になりたい」55.1%など、人生の先輩としての親に対してはいずれも低い数値に。この結果からは、「親と仲良くしておけばお金ももらえてラッキー!一人暮らしもしなくていいし“おいしいこと”がたくさんある(ラクができる)」そんな若者のずる賢い一面が垣間見えます。これも世代性なのかもしれませんね。
2016年09月07日■子どもをきちんと叱れない親が増えている最近、子どもをきちんと叱れない親が増えています。たとえば、危ない場所で、危ない遊びをして、ケガをしそうなとき。たとえば、ほかのお友だちをケガさせてしまいそうなとき。あるいは、幼稚園や保育園、小学校の職員室に、誰もいないときに、子どもがこっそり入ったとき…。このようなどう見ても「ダメ」なことを子どもがしているときでも、子どもに「ダメ!」と禁止することができない親が増えているのです。なぜ、このようなことが起きているのでしょうか。それは「子どもとの関係をこじらせたくない」と考える親が増えているからです。「ダメ!」「それをしてはいけません!」と厳しく禁止すると、子どもによっては、「どうして? いいじゃないか!」「だって、したいんだもん」などと反発して、親の言うことを聞きません。すると、親としては、ますます厳しく叱らざるを得なくなります。それに対して子どもは反発する…。こうやって、子どもの扱いがますます難しくなってしまうのをおそれます。そして、「友だち親子」のような仲良し関係でいられるために、子どもの行動を厳しく禁止することのできない親が増えているのです。■禁止すべきは子どもの「行動」また、子どもを厳しく叱ることの弊害を論じるメディアも増えています。たしかに、子どもに対して「おまえは、だめな子だね」「まったく、何度言ってもわからないんだから」「バカなんじゃないの」などと親から否定的な発言をされ続けると、「そうか、ぼくはダメな子なんだ」と、自己否定感を募らせていく子どももいます。そして「どうせぼくは、何をやっても、無駄なんだ…」と、意欲を失ってしまう子どももいます。電車などで、子どもをヒステリックなまでに、大声できびしく叱り飛ばす親の姿を見ることもあります。「ほんと、あんたはどうしてまたそんなことするの!バッカじゃないのぉ!」と、大声で怒鳴るのです。これは叱っているというよりも、「プチ虐待」と言ってもいいと思います。子どもの心に傷がつき、前向きに生きる意欲を失います。その結果、大事なときにも頑張ることのできない子どもになってしまうのです。では、子どもに「ダメ!」と言ってはダメなのでしょうか。私の答えは、ノーです。つまり、子どもが禁止すべき行動をとったときに、親は「ダメ!」と言って、行動を押さえるべきなのです。これをしないと、自分をコントロールできない子どもになってしまいます。重要なのは、「行動の禁止」と「人格の禁止」を区別することです。「人格の禁止」は×です。「あなたは、まったくダメな子ね!もう!」などと厳しく叱り続けると、子どもの中に「ぼくはどうせダメな子なんだ」と、自己否定感を募らせ、生きる意欲を奪ってしまいます。一方、「行動の禁止」は〇です。してはいけない行動を抑制するしつけは重要です。このとき、大切なポイントは、「人格を否定された」と子どもが感じないように、穏やかに、説明的に「なぜ、〇〇をしてはだめなのか」を理性的に子どもに、それがダメな理由が理解できるように、説明しながら、語りかけることです。「だめでしょ、それは! あんたはまったくもう!」などと、大声で怒鳴りながら叱っていると、親の側は「行動の禁止」をしているつもりでも、子どもの側からすると「人格を否定された」と感じて、生きる意欲を奪うことになってしまうのです。■いい子育て=手間ひまかけた子育てここまで、読まれて「なんだか。たいへんだな」「説明するって大変なんだよな。面倒くさい」と思った方もいることと思います。そうです。いい子育てには「手間ひまかける」ことがいちばん大切なのです。子どもと「友だち親子」になって、ダメなことも「ダメ」と言わない子育ては省エネ子育て。逆に、いつも「あんたはダメな子ね!」と感情的に怒鳴り続けるのも、省エネ子育て。一見、真逆でも、どちらも「手抜きの子育て」なのです。子どもに、なぜそれがダメなのかをわかるように、ていねいに説明するのは、かなり骨の折れる作業です。時間もエネルギーもかかります。しかも、「人格の否定」と伝わらないように、穏やかに、かつ、真剣に、話してわかってもらう必要があります。もう一度言います。よい子育ては「手間ひまかけた子育て」です。
2016年04月06日