日立公共システムは、自治体における人事評価業務の効率化を支援する「ADWORLD 人事評価システム」を開発し、12月10日から販売開始することを発表した。提供開始は2016年6月の予定。同システムは、自治体特有の運用ルールに対応できる機能を豊富に備え、人事担当者の作業負荷軽減だけでなく、評価の有効活用から施策の策定までをトータルで支援するものとされている。各職員が自身のパソコンから目標や評価結果を入力できるため、評価票の配布・回収は不要となる。入力したデータはシステムに集約されるので、集計作業をスムーズに行うことが可能となっている。また、評価結果の集計および履歴管理機能の活用により、適切な人材配置や昇給・昇格への反映、能力に応じた研修計画の策定など、職員のモチベーションアップにつながる人事施策の策定も可能としている。そのほか、複数の職種・役職に応じた評価票、評価項目メンテナンス機能、現業職向けのExcel台帳一括取込機能など、自治体独自の運用ルールに対応した機能が実装されているという。なお、同システムは日立グループ各社の自治体向け製品およびサービス群を統合・体系化して提供するソリューションである「日立 自治体ソリューション ADWORLD」のラインアップとして販売される。
2015年12月09日Vol.9 、 vol.10 と債券についてお話ししました。株式などに比べると、債券の収益性は高くないので、お金を増やしていくためには、債券だけ持っていたのでは、十分な成果があげられないかもしれません。資産を増やしていくためには、株式など収益性の高い資産に投資をすることが必要です。でも、株式だけに投資をすると値動きが大きくなってしまうので、安定した資産運用をするのは難しくなります。なるべく安定した資産運用していくためには、株式や債券に「分散投資」をする必要があります。卵は1つのカゴに盛るな基本的に、株式と債券の値動きはこのようになります。投資には、「卵は1つのカゴに盛るな(※)」という有名なことわざがありますが、値動きが反対のものを組み合わせると、リスク(振れ幅)を小さくすることができるのです。(※)卵を1つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした時、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのリスクが防げるということから転じて、投資の際も複数の商品に投資を行い、リスクを分散させたほうがよいということ。分散投資先にはどんなものがある?分散して投資をする先の資産クラスは、伝統的に、(1)国内株式 (2)外国株式 (3)国内債券 (4)外国債券 に分けられます。各資産クラスのリスクとリターンの関係は、次のようなイメージになります。債券のブレ幅(リスク) < 株式のブレ幅(リスク)国内資産のブレ幅(リスク) < 海外資産のブレ幅(リスク)資産クラスの組み合わせは?では、安定資産である債券とリスク性資産である株式などをどのように組み合わせればよいのでしょうか。たとえば、20~30代の若い人は、もし、リーマンショックのような損失が生じることがあったとしても、その損失をリカバリーできる時間がこの先、まだ十分あります。ですから、リスク性資産の比率をより高くして運用してもよいと考えられます。もちろん、年齢だけではなく、家族構成、働き方、ほかの資産をどのくらい持っているか、また、自分がどのくらいの損失にたえられるかなど、合わせて考える必要がありますが。そして、一般的には、年齢が上がるにつれ、安定資産の比率を高めていくべきと考えます。運用できる時間が限られているためです。さて、資産運用をしようと思った時、まずは銀行や証券会社に相談に行こうと思う人がいます。でも、それは正しい行動ではありません。商品を選ぶよりも先に、資産配分を決めることです。国内の株式、外国の株式、国内外の債券など、資産ごとにどう資金を配分するか、何をどのくらいずつ保有するかを決めます。これをアセット・アロケーションといいます。これまでの研究結果では、この配分こそが長期的にはパフォーマンスにもっとも影響するといわれています。自分は、株式をどのくらい、債券をどのくらいもつか、その比率を決めることが大切なのです。次回は、分散についてさらにお話しします。(岩城みずほ)
2015年12月07日NECは12月3日、東海大学向けに、職員が利用する事務用端末のデスクトップ環境を仮想化するシステム基盤をハウジング型(プライベートDaaS)で構築し、運用を開始したことを発表した。同大学はこれまで職員の利用する事務端末のデスクトップ環境を敷地内に構築したサーバで運用してきたが、法人経営の中枢を担う基幹システムとして、事業継続性・システムの拡張性の向上が必要となったため、今回、システムを刷新したという。同システムは、NECの神奈川データセンターに設置したサーバに端末のデスクトップ環境を集約し端末から利用するもので、OSやアプリケーションソフトなどはすべてサーバ上で動作する。事務用端末のデスクトップ環境を仮想化してサーバ上に集約することにより、東海大学の職員は、別のフロアや研修センターなどの遠隔地からでも自身のデスクトップ環境を利用して業務が継続できる。また、すべて端末はサーバからの集中管理が可能となるため、東海大学はIT管理部門の負荷を軽減できるほか、端末に情報を残さないため、情報漏えいリスクの低減も実可能となっている。神奈川データセンターは学術ネットワーク(SINET4)を引き込んでいるため、東海大学は同ネットワークとの接続も可能となっている。
2015年12月04日『銀行員が顧客には勧めないけど家族に勧める資産運用術』(高橋忠寛著、日本実業出版社)の著者は、金融教育ビジネスや資産コンサルティング事業を展開しているというファイナンシャル・プランナー。大学卒業後は東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)で法人営業や富裕層向け相談ビジネスを経験し、シティバンク銀行転職後は個人顧客に対する資産運用アドバイス業務に従事してきたという経歴の持ち主です。つまり本書ではそんなバックグラウンドを軸として、銀行員にしかわからない資産運用の方法や、お金についてのさまざまなエピソードが明かされているのです。きょうはそのなかから、資産運用に関する誤解と改善策に焦点を当ててみましょう。■1:「投資はギャンブルと同じ」という誤解「投資」という言葉に対し、「ギャンブルみたい」「槽場を当てにくいもの」などネガティブなイメージを持っている人は少なくないでしょう。しかし、そうしたイメージに支配されると、投資することのハードルは一段と高くなり、本来の投資とはかけ離れたことをやってしまいがちだと著者は指摘しています。ギャンブルは、短期で結果が必要。なぜならその方が、スリルと快感を次々と味わうことができるから。そして短期の売買は「相場を当てにくいもの」になり、そのリターンは他の投資家の損失を源泉とするものになります。つまり、儲かったお金の元手は誰かが損したお金だということ。しかし本来の投資のリターンは、そのようにして得るものではないと著者。たとえば企業の利益成長は、研究開発によって生み出された新技術や新製品、新サービスが、世間に受け入れられることで実現するもの。そのような「世の中に役立つ活動」を続けることによって企業価値を高め、その結果として株価が上昇し、投資家はそこからリターンを得ることができるわけです。当然ながら、企業の利益成長が株価に反映されるまでには長い時間が必要。いわば資産運用における投資とは、長期的な経済成長の流れにゆったり乗っていくことだというわけです。だからこそ、短期の値動きに惑わされることなく経済の成長を見守ることが大切だといいます。■2:「おいしい投資話がある」という誤解「お客様だけ特別ですよ」「いまだけですよ」そんな甘い言葉を使って、いかにも特別に儲かる話であるようなセールストークを持ちかけてくる人がいるもの。これは自尊心をくすぐるための常套手段で、意外なほど多くの人が引っかかってしまうのだそうです。しかし重要なのは、「おそらく、まともな金融機関の営業担当者で、このようなセールストークを使う人はほとんどいないでしょう」という著者の指摘です。預金の場合、ごく一部の大口預金者に対して優遇金利をつけるケースはあるものの、投資信託の場合であれば、「お客様だけ特別ですよ」などということはできないこと。つまり、絶対に成り立たないセールストークだということです。ところが残念なことに、世の中にはそういうことをぬけぬけと口にし、お金をなんとか引っぱり出そうとする輩がいます。詐欺的な金融商品を、なんとかして売りつけようとする人たちです。しかし冷静に考えれば、彼らのいうことはおかしな話だということがわかるはずだといいます。理由はいたってシンプルです。本当に「非常に有利な話」なら、人に紹介する前に、借金してでも自分で投資しようと考えるはずだから。結果こそ人によってさまざまだとはいえ、そもそもマーケットとは、機会が平等に与えられているもの。誰でも参加でき、かつ同じ条件の下で競争するものなのです。ということは、マーケットで運用する限り、「あなただけに特別、有利な条件を提供します」などという投資商品は成り立つわけがないということ。もし間違ってこのような詐欺的な金融商品に投資してしまったら、その元金が返済される可能性は絶望的に低くなると著者はいいます。その証拠に、これまでの歴史のなかでも、さまざまな詐欺商品が登場しては摘発を受けてきたのだそうです。仮に事件化してから詐欺会社の資産を差し押さえ、被害者に分配したとしても、おそらく1割も戻ってこないだろうとのこと。少なくとも過去に事件化したものでは、被害者への分配率は数パーセントしかなかったそうです。数年前、米国の診療報酬債権に投資するとうたって、円建ての元本商品であるにもかかわらず高利回りを約束する投資詐欺があり、摘発されたのだそうです。著者が外資系の銀行で仕事をしているとき、この投資話を信じ込んで投資してしまった人が何人もいたのだといいます。明らかにおかしな話だったため、著者は「確証はないが詐欺の可能性もあるのでやめるべきです」と伝えたといいますが、彼らは一様に、「とれは特別な仕組みで新しい投資商品だから」といいはり、騙されているとは認めなかったのだそうです。しかしその結果、騙されてしまったということ。一見すると人のよさそうな営業担当者の甘言に騙され、退職金の半分をこのような詐欺商品につぎ込んでしまったら、悲惨な老後を送らなくてはならないことになります。資産運用や投資以前の問題として、「世の中においしい投資話はない」と心得ておかなければならないと著者は主張しています。*このように、銀行員だからわかる話が本書にはぎっしり詰まっています。お金の知識を身につけたい人にとっては、きっと役立つ一冊です。(文/書評家・印南敦史)【参考】※高橋忠寛(2015)『銀行員が顧客には勧めないけど家族に勧める資産運用術』日本実業出版社
2015年11月29日マインドフリーは11月20日、ソーシャルメディア・マーケティング事業の新サービスとして、同社のFacebook広告運用ツールである「adHub」を使用する「Facebookデータドリブンアドプログラム」を提供開始した。新サービスは、Facebook広告を経由したユーザーに対して、企業サイトでの商品・サービスの購入や資料請求・問い合わせなどの購買行動促進を最適化するという広告プログラム。一般的にWeb広告は配信後に効果を計測する傾向にあるが、同サービスでは一定期間の広告配信を3段階に分け、購買しやすいユーザー・クラスタを発見することで効果を最大化するとしている。まず、1段階目のテスト配信において、クリックや商品購入などのアクションを起こしやすいユーザー・クラスタを認識する。その後、2段階目としてアクションしやすい層に注力的に広告を配信。企業サイト上で購買しやすいユーザーを獲得した上で、3段階目として属性・行動傾向が似た新たなユーザーを抽出することで、精度が高くかつ広範囲な広告配信で顧客獲得を拡大できるという。同サービスでは複数ターゲティング・複数クリエイティブでの広告配信を一括管理・自動配信可能なため、煩雑なデータ整理を必要とせず、企業が今まで知り得なかった新しい潜在顧客層の発見に繋がるとのことだ。
2015年11月24日エクシードは11月19日、トレンドマイクロの総合サーバセキュリティ対策製品「Trend Micro Deep Security」を活用したセキュリティ運用設計および監視・運用サービスを提供開始すると発表した。同サービスでは、システム環境とセキュリティ要件を踏まえ、PCI DSS準拠運用サービスのノウハウを反映することで、「Deep Security」を活用した高品質なセキュリティ運用仕様を設計・導入するとともに、24時間365日リモートで「Deep Security」を通じてサーバのセキュリティシステムを監視・運用する。同サービスを利用することで、最新の防御・検知機能を活用し、未知の脆弱性を突く攻撃や攻撃手法の変化に対応可能なセキュリティレベルの高いシステムを活用可能になるという。同サービスはマルチクラウド環境およびハイブリッドクラウド環境にも対応しており、さまざまなシステム環境に適応する。各サービスのサーバ1台当たりの価格は、セキュリティ要件やシステム環境に対応したDeep Securityの導入・運用仕様書を作成を行う「設計」が3万円から、Deep Securityの導入を行う「導入」が1万円から、アラート監視、アラート別対応、設定変更、ログ分析報告、対策強化等のアドバイスを行う「運用」が月額6万5500円から(いずれも税別)。Deep Securityのバージョンアップと緊急を要する対応へのアドバイスは都度見積りとなっている。
2015年11月20日ブレインパッドは11月19日、運用型広告最適化ツールである「L2Mixer(エルツーミキサー)」の最新版として、最適化入札機能を追加したVer.4.1を提供開始した。新機能により、広告出稿時の運用者の負担を軽減しながらさらに高い効果を得られるという。同製品の前バージョンであるVer.4.0で対応したGoogle AdWordsの「商品リスト広告(Product Listing Ads: PLA)」のルール入札機能に加えて、今回のバージョンアップからは商品グループに対して最適化入札が実施可能になり、広告運用者の入札作業工数を大きく削減して効果をさらに向上できるとしている。また、ルール入札機能と最適化入札機能の組み合わせも可能であり、広告出稿時の運用負荷をさらに軽減すると共に、ROI(費用対効果)の最大化を実現できるとのことだ。
2015年11月20日富士通は11月18日、顧客の多様化するICT環境におけるセキュリティ運用を一元的にサポートする「FUJITSU Security Solution グローバルマネージドセキュリティサービス」と、エントリー型のセキュリティサービス4種を新たに提供すると発表した。これは、セキュリティに関する製品・サービス群を体系化した「FUJITSU Security Initiative(フジツウ セキュリティ イニシアチブ)」に基づく取り組みとなる。同サービスには、既存システム環境の調査や脆弱性のチェックなどの、セキュリティ運用の立ち上げに必要な導入サービスや、24時間365日のリアルタイム監視からインシデント対応、教育といった継続的なセキュリティ運用強化支援などが含まれる。PFU開発の標的型サイバー攻撃検知技術「Malicious Intrusion Process Scan」を適用することで、従来のサイバー攻撃対策をすり抜けるマルウェアもリアルタイム検知が可能となり、標的型サイバー攻撃によるリスクを低減しているという。また、サービスは、マルチクラウド、ハイブリッドクラウド環境との親和性が高いため、同社のクラウドサービスを活用する顧客のシステムでは、インシデント発生時には、エキスパートが影響度、緊急度を判断してクラウド環境を切り替え、業務への影響を最小限にとどめることができる。さらに、重大インシデント発生時には、ログ分析やデジタルフォレンジック分析により、クラウド環境も含めて、攻撃手法や被害・影響範囲の特定が可能としている。新たに提供される、エントリー型のセキュリティ新サービスは、「FUJITSU Managed Infrastructure Service 標的型攻撃実態調査サービス」「FUJITSU Security Solution 標的型攻撃発見サービス」「FUJITSU Security Solution インシデント対応訓練サービス」「FUJITSU Security Solution 標的型メール攻撃訓練サービス」の4種類。「FUJITSU Managed Infrastructure Service 標的型攻撃実態調査サービス」は、サービスエンジニアが、オンサイトでパソコンのマルウェア侵入・拡散状況を確認し被害状況を簡単に調査し、駆除方法や対策のアドバイスを行う。「FUJITSU Security Solution 標的型攻撃発見サービス」では、標的型サイバー攻撃検知技術「Malicious Intrusion Process Scan」を搭載したセンサーを顧客のネットワーク上へ配置し、通信監視によりマルウェア感染やその疑いを調査し、約1.5カ月で報告する。「FUJITSU Security Solution インシデント対応訓練サービス」は、日々のセキュリティ運用や外部環境、攻撃手法の変化に加え、サイバー攻撃の動向を踏まえたシナリオに基づくインシデント対応訓練サービスで、訓練結果に基づく対策を行うことで、顧客のセキュリティ運用耐性の継続的な強化を支援する。「FUJITSU Security Solution 標的型メール攻撃訓練サービス」では、目的に合わせて、疑似攻撃メールの内容検討を含む訓練計画を立案し実施し、訓練実施時の課題に関する情報提供、対応支援、訓練結果に対する傾向・改善提言までをサポートするという。加えて富士通は、PFUと共同で11月18日に、マルウェア解析やデジタルフォレンジック分析を行う環境を備え、セキュリティに関する情報をグローバル規模で集約し分析する「FUJITSU Advanced Artifact Analysis Laboratory」を東京と横浜に新設。同施設では、「グローバルマネージドセキュリティサービス」で発生したセキュリティインシデントの分析やマルウェアの解析、複数の脅威情報を活用し、新たな攻撃手法を発見・分析するという。さらに、2015年度下期から、ICT環境、セキュリティ情勢に基づく提案や、システムの脆弱性診断、感染時の対処などを行う「セキュリティホームドクター」を、全国の富士通エフサスの拠点へ順次配備する。富士通エフサスは、「セキュリティホームドクター」を、2017年度中に1000人に拡大する予定だ。
2015年11月19日個人年金保険の加入を検討する際に、「定額年金がいいのか?それとも変額年金がいいのか?」と悩まれる方もいらっしゃるかもしれませんね。それでは、「定額年金」、「変額年金」、それぞれの特徴を整理してみましょう。定額年金とは?一定期間、契約時の予定利率により積立運用を行い、契約時に定めた一定の年齢から年金を受け取る個人年金保険のことを、「定額年金」といいます。運用は、保険会社が一般勘定により行います。定額年金は、一般的に将来の年金原資が確定もしくは最低保証されているため安定的で、保険会社が破綻しない限り、元本割れの可能性は極めて少ないといえます。しかし、インフレリスクに弱いというデメリットがあります。図1 定額年金のイメージ 10年保証期間付終身年金と10年確定年金の例資料:(公財)生命保険文化センターホームページをもとに作成変額年金とは?一方、価格変動幅の大きい金融商品等で年金原資を運用して、運用効果を高めることを目的とする個人年金保険のことを「変額年金」といいます。複数種類の投資信託より契約者が選択し、保険会社が特別勘定にて管理し、運用を行います。変額年金は、将来受け取る年金金額が運用実績によって変動します。投資信託を通じて国内外の株式・債券等に投資され、運用実績に応じて、将来受け取る年金金額が大きくなる可能性もありますが、その逆の可能性、つまり、将来の年金受取総額が保険料の払込総額を下回る可能性もありますので、注意が必要です。なお、変額年金では、年金原資や年金受取総額に最低保証が定められている商品もあります。図2 変額のイメージ 10年保証期間付終身年金(保険料一時払い、年金額一定タイプの例)資料:(公財)生命保険文化センターホームページをもとに作成どちらがいいの?定額年金と、変額年金、いずれにもメリット、デメリットがあり、どちらが優れているということはできません。まずは、自分が思い描く老後のライフプランに対して必要な金額を具体的に考えてみましょう。そして、定額年金と変額年金の特徴や商品内容を理解し、自分にとって適しているのはどちらなのかを決めることが大切です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月18日個人年金保険の年金を受け取る際には税金がかかります。課税関係について整理しておきましょう。契約関係はどうなっていますか?まず、個人年金保険の契約者と年金受取人が誰であるかを確認しましょう。保険料の負担者と年金の受取人が同一人の場合には、公的年金等以外の雑所得として毎年所得税が課税されることになります。また、保険料の負担者と年金の受取人が異なる場合には、保険料負担者から年金の受取人に対して、年金を受け取る権利が贈与されたものとみなされることになりますので、年金の受け取りが開始された時点で贈与税が課税されます。そして、毎年支払いを受ける年金(公的年金等以外の年金)について、年金支給初年は全額非課税ですが、2年目以降は課税部分が階段状に増加していく方法により、所得税も課税されます。思わぬ落とし穴例えば、奥さま想いのご主人が、奥さまの老後の生活費に備えるために個人年金保険を契約し、ご主人自らが保険料を支払い、受取人を奥さまにしているというケースはどうでしょう?この場合、保険料の負担者と年金の受取人が異なるケースに該当するため、贈与税と所得税がかかってしまうことになります。返戻率などの条件をしっかり確認して、有利な条件で個人年金保険を契約しても、課税関係において所得税だけでなく、贈与税もかかることになってしまうと、せっかくの有利な条件で契約していたとしても、税負担が重くなってしまう可能性もあります。「そんなつもりじゃなかったのに……」ということにならないために、既に個人年金保険を契約されている方は、契約者と年金受取人が誰になっているかを今一度確認しておきましょう。また、現在検討中の方は、課税関係にも注意を払って、個人年金保険の検討を進めていくことをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月18日インターネットイニシアティブ(IIJ)は11月17日、複数のシステムを一元的に管理・運用する「IIJ GIO統合運用管理サービス」においてAPIを開発し、オープンソース統合監視ソフトウェア「Zabbix」との連携を開始したことを発表した。「IIJ GIO統合運用管理サービス」は、IIJのクラウドサービスをはじめ、利用者のオンプレミス環境や他社クラウドサービスなど、複数の拠点に点在するシステムを、IIJが利用者に代わり一元的に監視・運用するサービス。小規模システムの簡易な運用から大規模システムの高度な障害復旧まで、運用の範囲を細かく設定することができる。同サービスが提供するAPI機能を利用することで、オープンソース統合監視ソフトウェア「Zabbix」との連携が可能になった。これにより、利用者は現状のシステム監視の環境を変更せずに、「IIJ GIO統合運用管理サービス」の監視対象に含めることができるほか、複数あるサーバの監視アラートの統合的な運用や、監視アラートのレポートをサービスポータルの参照など、システム全体の効率的な運用が利用できる。価格は、初期費用は無料、月額利用料は税別1万9000円から。なお、同社では今後も、Zabbixと連携可能な監視ソフトウェアを拡充していく予定だという。
2015年11月17日富士通は、アプリケーション運用保守サービスを強化し、「FUJITSU Transformational Application Managed Services(Transformational AMS)」としてグローバル販売を開始する。2016年度中に欧州、米国、オセアニア、日本を含むアジアで順次提供を開始し、アプリケーション運用保守サービスの売り上げとしてグローバルで年率10%の伸長を目指す。「Transformational AMS」は、これまでに同社グループがユーザーサポートで培ってきたノウハウを活用することで、顧客アプリケーションの全ライフサイクルをサポートする運用保守サービス。顧客企業の業務プロセスに密接に関わることでコンサルティングも含め、従来型のアプリケーションとクラウド環境などで構築された次世代アプリケーションの双方を同時に保守サポートすることで、業務プロセスの変革を支援し、顧客満足度の向上や業務の効率化を実現。「Transition」、「Manage」、「Business Insight」、「Transform」で構成される4つのサービスメニューにより、顧客システムの全ライフサイクルをサポートすることを可能としている。Transitionでは、他社が提供するアプリケーション運用保守サービスから「Transformational AMS」へ移行する企業向けに、システム仕様、関連する業務プロセス、アプリケーションの利用形態などを継承した上で、最適なアプリケーション運用保守プロセスへの移行を支援する。Manageでは、カスタマーサービス手法「Sense & Respond」やDevOpsを適用した、同社グループのノウハウを組み込みグローバルに標準化したアプリケーション運用保守サービスを提供する。Business Insightでは、変化し続けるビジネス環境に対応して、さまざまな業種の顧客における業務プロセスの改善に向けた提案を行う。Transformでは、コンサルティングフェーズで提案した業務プロセス改善を実現するためのアプリケーション改修など、顧客システムの改修を行う。このサービスは、同社グループの世界6拠点で展開する41言語に対応したグローバルサービスデスクや、世界4拠点でインフラ管理とアプリケーションサービスを提供するグローバルデリバリーセンターなどを活用し、グローバルに標準化されたサービスを提供する。なお、このサービスは2015年11月18日~19日まで、独・ミュンヘンで開催される「Fujitsu Forum 2015」にて紹介する予定としている。
2015年11月17日楽天は12日、FinTechのスタートアップ企業に投資する「Rakuten FinTech Fund(ラクテン フィンテック ファンド)」の運用を開始したと発表した。運用資産額は1億米ドル(約120億円)。○まず北米と欧州の企業に投資同ファンドは、適切な戦略を立て魅力的な投資対効果でビジネスを展開する可能性がある初期段階から中期段階のFinTechのスタートップ企業に対して、世界規模で投資を行うもの。また、楽天がこれまで実施してきたFinTechへの投資の成功事例(Currency Cloud、WePay、Bitnetなど)に基づき発展させたもので、北米と欧州を中心とするスタートアップ企業や成長著しい企業に投資を行う。なお、同ファンドは起業家と楽天グループのFinTech事業楽天カードや楽天銀行、楽天証券などとの橋渡しをする役割も担っているという。楽天広報は「フィンテックの成長が著しい中、昨年から機会を探り、今年に入ってからBitnetなどへの投資を進めてきた。このような経緯から今回タイミングを見て(『Rakuten FinTech Fund』を)設立した」と話している。運用は、マネージング・パートナーであるオスカー・ミエル氏がファンド・アドバイザーとして実施する。まずはFinTechの中心都市であるロンドン、サンフランシスコ、ニューヨーク、およびベルリンの企業に対して投資し、将来的には他の地域にも拡大する予定としている。
2015年11月13日楽天は11月12日、1億米ドルの「Rakuten FinTech Fund(ラクテン フィンテック ファンド)」の運用を開始した。本ファンドは、適切な戦略を立て投資対効果でビジネスを展開する可能性がある初期~中期段階のFinTechスタートアップ企業に対して、世界規模で投資を行うものとしている。これは、同社がこれまで実施してきたFinTechへの投資を、Currency Cloud、WePay、およびBitnetなどの成功事例に基づいて発展させたもので、主に北米と欧州を中心とするスタートアップ企業や成長著しい企業に対して投資を行う。同ファンドは、楽天グループのFinTech事業(楽天カード、楽天証券、楽天銀行、楽天生命など)から組成。FinTechのスタートアップ企業に投資することにより、世界のイノベーションを先取るとともに、世界規模でインターネット上の金融サービスに強く影響を与えることができると、同社は考えている。また、日本および海外で迅速に成長する楽天のFinTech事業と起業家の橋渡しという役割も担うものとしている。ファンドの運用は、マネージング・パートナーであるオスカー・ミエルがファンド・アドバイザーとして実施。同社はまず、FinTechの中心都市であるロンドン、サンフランシスコ、ニューヨーク、およびベルリンの企業に対して投資を行い、その後、世界中のほかの地域においても拡大する予定としている。
2015年11月13日個人年金保険に加入すると、個人年金保険の保険料控除の適用を受けることで、税金の負担が軽くなるというメリットがあります。個人年金保険の保険料控除について詳しくみていきましょう。個人年金保険の保険料控除って何?個人年金保険料の控除は、生命保険料控除の一つです。生命保険料控除とは、1年間に払い込んだ保険料のうちの一定額を、所得税と住民税の対象となる所得から控除できる制度のことです。控除を行うことにより、課税される所得金額が少なくなり、所得税、住民税の負担が軽減されます。控除できる具体的な金額は下表のとおりです。例えば、個人年金保険の保険料として毎月1万円払っていた場合、年間の支払保険料は12万円になります。8万円以上の控除額は一律4万円ですので、この場合の控除額は4万円ということになります。毎月1万円ずつ、預貯金で積み立てを行っても、所得から控除されることはありません。つまり個人年金保険を利用して、老後の生活に備えて準備を進めることは、税制上優遇されているということになります。個人年金保険ならどれでも大丈夫?税制面でも有利なら、個人年金保険への加入を考えたいと思った方に注意していただきたいことがあります。それは、個人年金保険なら何でも控除の対象になるとは限らないということです。個人年金保険の保険料控除の適用になるためには、下の(イ)~(ニ)の条件を満たし、かつ「個人年金保険料税制適格特約」をつけた個人年金保険契約である必要があります。(イ)年金の受取人は、契約者、または契約者の配偶者となっている契約であること。(ロ)保険料等は、年金の支払を受けるまでに10年以上の期間にわたり、定期に支払う契約であること(一時払は対象外)。(ハ)年金の支払は、年金受取人の年齢が原則として満60歳になってから支払うとされている10年以上の定期または終身の年金であること。(ニ)年金受取人は被保険者と同一人であること。加入している個人年金保険が生命保険料控除の対象となるかどうかについては、保険会社などから送られてくる証明書によって確認することができますが、契約の際にあらかじめ確認しておきましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月12日老後のライフプランを実現するための老後資金の準備方法というと、個人年金保険を思い浮かべる方も多いと思いますが、その他の方法もありますので、いくつかみていきましょう。預貯金普通預金や定期預金を利用して、準備していく方法があります。一定額になるまで普通預金等で積み立て、その後一定期間、定期預金に預けるという方法です。定期預金は、普通預金と違って、預けたお金の出し入れは簡単にできません。その分、金利が普通預金よりも高めに設定されています。個人年金保険と比べると中途解約をしても元本割れはしませんので、流動性は確保されているといえます。ただ流動性が良いことを逆視点でとらえると、確実に老後の生活費を準備していくという点では、安易に使ってしまうことができることから、弱点になる可能性があります。投資信託運用によるリスクは高いですが、逆にリターンも大きくなる可能性があり、少額から積み立てることができる投資信託を、老後の生活費の準備資金に利用することも可能です。投資信託とは、多くの人が出資したお金を集めてひとまとめにし、運用のプロが運用を行い、そこで出た利益を出資した額に応じて配分します。ただ、プロが運用するからといって、必ずしも利益を生むわけではなく、元本割れの可能性もあります。必要な老後の生活費を投資信託だけで準備していくことは、元本を保証していないため、リスクがあるということを知っておきましょう。確定拠出年金確定拠出年金とは、私的年金のひとつで、拠出された掛金が個人ごとに明確に区分され、掛金とその運用収益との合計額をもとに年金給付額が決定される年金制度です。掛金金額を確定し、運用商品のなかから、加入者等自身が運用指図を行います。そのため、年金金額は運用により変動します。確定拠出年金は、「企業型」と「個人型」があります。企業型確定拠出年金を実施している企業に勤めている方は、「企業型」を利用することになりますし、自営業者や、企業年金を実施していない企業に勤めている方は、「個人型」を利用することができます。確定拠出年金は、支払った掛金額が全額所得控除になります。年金保険料として支払った金額が控除されるため、税制面では有利といえます。運用商品は、預貯金、公社債、投資信託、株式、信託、保険商品等から選ぶので、選択によっては、元本割れの可能性もあることには注意が必要です。さまざまな準備の方法を組み合わせるこのほかにも、老後の生活費を準備していくために利用できる商品はあります。特徴を理解し、自分に適した商品をいくつか組み合わせて、各方法で資金のリスク分散をはかり、老後の準備をしていくことを考えてみてはいかがでしょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月12日老後のライフプランを考える上で、欠かせないのが年金の知識です。「ねんきん定期便」が発行されるようになり、自分が将来年金をどれくらい受け取ることができるかを調べやすくなりましたが、公的年金がどれくらい支給されるものなのかをご存じですか?3階建てと称されることが多い公的年金。1階部分にあたるのが、全ての国民が加入する義務のある国民年金となります。2階部分にあたるのが、平成27年10月1日から、会社員だけでなく公務員および私学教職員も加入することになった、厚生年金となります。 そして3階部分にあたるのが、会社独自の年金制度である企業年金となります。公務員および私学教職員独自の上乗せ制度である職域部分は廃止となりました。しかし、平成27年10月1日前に年金権を有する方や加入期間を有する方は、施行日以後においても、加入期間に応じた職域部分が支給されることになります。また、平成27年10月1日以降に関しては、3階部分として新たに公務員制度となる「退職等年金給付制度」が設けられました。図1 年金制度の体系図資料:日本年金機構ホームページ「年金制度の体系図」をもとに作成基礎年金の支給額と開始年齢1階部分にあたる国民年金に基づいて支給される年金を基礎年金といいます。そのうち老齢基礎年金は原則として65歳から、国民年金に加入して20歳から60歳になるまでの40年間の全期間保険料を納めた場合に満額支給されます。その金額は定額で、年額780,100円(平成27年4月分からの金額)となっています。厚生年金の支給額と開始年齢2階部分にあたる年金を厚生年金といいます。そのうち、老齢厚生年金は、厚生年金の被保険者期間があって、老齢基礎年金を受けるのに必要な資格期間を満たした方が65歳になったときに、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金が支給されます。なお、生年月日に応じて支給開始年齢が段階的に61歳から65歳へと引き上げられていますので、自分の場合はどうなのかをご確認いただきたいと思います。定額年金である老齢基礎年金とは違い、老齢厚生年金は、保険料も年金支給額も加入期間の収入(平均報酬額)に応じて金額が異なるため個人差は大きいといえるでしょう。(公財)生命保険文化センターによると、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合計して150万~250万円くらいの年金支給を受けている人が多いようです。会社員の方は年金事務所、公務員および私学教職員の方は担当部署に尋ねると、現在の状態が定年まで継続したと仮定して算出した年金額の目安を知ることができます。個人差が大きいので一般論ではなく、ぜひ自分の場合はどうなのかを確認することをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月12日アールスリーインスティテュートは11月9日、サイボウズが提供するクラウド型の業務アプリ開発プラットフォーム「kintone」アプリケーションの利用・開発・運用をサポートする「gusuku(グスク)」を正式リリースしたことを発表した。「gusuku」はkintone上のアプリケーションのバージョン管理や配布管理を行えるほか、gusuku APIを利用したkintoneプラグインを利用することによって、kintone自体をさらに便利に活用できるプラットフォームとなっているという。今回の正式リリースは、約2カ月にわたるプライベートベータテストで利用者からフィードバックされた内容に加え、kintoneプラグインの第1弾として「添付ファイル保存プラグイン」がリリースされた。これにより、100MBを超える添付ファイルをkintoneアプリ上で利用することが可能となっている。サービス価格は、管理するkintoneアプリケーション数や添付ファイル保存ディスク容量によって、4つのプランが用意されている。月額料金無料のフリープランでは、アプリ数が10、添付ファイル保存ディスク容量が1GB。スタンダードプランでは、アプリ数が50、添付ファイル保存ディスク容量が10GB、月額料金が1,080円(税込)。プロフェッショナルプランでは、アプリ数が100、添付ファイル保存ディスク容量が100GB、月額料金が4,320円(税込)。エンタープライズプランでは、アプリ数が300、添付ファイル保存ディスク容量が300GB、月額料金が10,800円(税込)。今後もデータバックアッププラグインなど、順次リリースが予定されている。
2015年11月09日シーティーシー・テクノロジー(CTCテクノロジー)は11月5日、ルータやスイッチなどのネットワーク機器について、設定のバックアップや運用管理を行うクラウドサービス「NetConfGear」を提供開始すると発表した。価格は、50台のネットワーク機器を管理する場合で月額3万3000円(税別)から。「NetConfGear」は、企業が保有しているネットワーク機器について、ネットワーク管理者に必要な定型作業を自動化するクラウドサービス。利用時は、顧客の稼働環境にNetConfGearエージェント(WindowsサーバまたはLinux用)を設置する。NetConfGearエージェントから管理されているネットワーク機器に対して接続を行い、コンフィグ情報の取得や設定変更などの業務を管理する。そのほか、38社以上のネットワークベンダーの機器に対応した一括での設定変更や、ネットワーク機器の型番や設置場所を含めた資産情報の自動管理など、人為的な作業を減らすことで設定ミスを防ぎ、効率的なネットワーク管理が可能となる。これにより、ネットワーク機器の設定変更、バックアップ、ネットワークOSアップデートなどの作業にかかる時間を最大で80%削減できるという。また、設定ファイルを定期的にバックアップすることで常に最新版を保存し、設定ファイルの簡単な比較や設定ファイルの復元が可能なほか、ネットワークOSの取得・配布や、全機能のジョブ・スケジューリングにも対応している。そのほか、コンプライアンス機能として、運用ポリシーに違反している設定ファイルを複数台一括でチェックし、証跡を自動保存する。要望に応じて、Q&Aサービス、設定ファイル管理、デバイス管理、レポーティングを行う運用代行サービス「スタンダードPLUS」も提供可能。
2015年11月06日KDDIは11月5日、海上保安庁の船舶に携帯電話基地局のLTE対応無線装置と携帯電話のアンテナ、衛星アンテナを設置し、運用訓練を実施すると発表した。同日より、第十管区海上保安本部(鹿児島県)の協力の下に行われる。船上基地局は、2012年6月「災害時における携帯電話基地局の船上開設に向けた調査検討会(主催:総務省中国総合通信局)」において検討を開始。海上保安庁の協力のもとに、さまざまな実地試験を行っている。これまでは船上への設置にクレーンなどの重機を必要としていたが、無線装置を小型化したことで、作業員による運搬が可能となった。これに伴い、設置にかかる作業時間の大幅な短縮も可能とした。今回の運用訓練では、船上基地局設営にかかる時間やアンテナの耐久性などを訓練によって測定し、より実用に近い形での運用を行う。また今回より新たに、LTEによる音声およびデータ通信の試験も行う。同社は訓練を通じて、「携帯電話基地局の船上開設の早期実用化を推進していく」としている。
2015年11月06日個人年金保険を検討する際に、チェックしておきたいポイントに「返戻率」があります。返戻率とは?返戻率と書いて「へんれいりつ」と読む、この言葉。その意味をキチンと整理していきましょう。これは、個人年金保険の払込保険料総額に対して、どれだけの年金総額を受け取ることができるのかを表したものです。返戻率が高いほど、払込保険料総額に対して、たくさんの年金を受け取ることができます。返戻率ってどうやって計算するの?返戻率を計算するには、保険料とその払込期間、そして受け取ることができる年金総額のデータをそろえましょう。例えば、毎月1万円の保険料を20年間払い込む契約であった場合、払込保険料総額は、1万円×12カ月×20年間=240万円になります。そして、払込終了後、10年間、毎年40万円を受け取ることができるとすれば、受け取ることができる年金総額は、400万円になります。返戻率は、「受取年金総額÷払込保険料総額×100」で計算されます。先ほどの例をこの式にあてはめると、「400万円÷240万円×100≒166」つまり、返戻率は、約166%ということになります。年金総額が260万円なら、「260万円÷240万円×100≒108%」になりますし、年金総額が500万円なら、「500万円÷240万円×100≒208%」になります。つまり、受取年金総額が高くなればなるほど、返戻率が高くなるということをイメージいただけたでしょうか?返戻率と予定利率は別物であることに注意!個人年金保険を検討する際に、よく目にする言葉に「予定利率」というものがあります。これは、保険会社が契約者に対して約束する運用利回りのことを指します。ただし、支払った保険料全てが運用に回されるわけではなく、人件費等の諸経費が差し引かれた後の、いわゆる純保険料のみが運用されます。それに対して、返戻率は先述したとおり、実際に払い込む保険料に対して、どれくらいの年金額を受け取ることができるかを表したものなので、同じように「率」はつきますが、予定利率とは全く異なるものです。返戻率は個人年金保険を検討する際、必ず確認しておきたい大切なポイントです。この返戻率は、各保険会社が販売している年金保険商品によって異なるだけでなく、受取方法や、払込期間等の契約内容によっても異なる場合があることには、注意をしておきましょう。用語の意味を正確に理解して、個人年金保険の検討をしたいですね。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月06日EMCジャパンは4日、高度な標的型サイバー攻撃に対抗するCSIRT(Computer Security Incident and Response Team)の構築と運用を支援するサービス「RSA Advanced Cyber Defense(ACD)」の提供を開始した。「ACD」は、セキュリティ脅威対応に関する現状の把握、セキュリティ戦略やCSIRTオペレーションの統合、テクノロジーの導入、要件の優先順位付け、セキュリティ向上の計画立案などを支援し、セキュリティインシデントの迅速な検知、調査や修復を行えるように設計されたサービス。EMCのセキュリティ製品事業部門である米RSAが、米国を中心とする企業へCSIRT構築・運用を支援してきた経験と、グローバル企業として世界各地の拠点をモニターする自社CSIRTの運用で培ってきた知見とメソドロジーに基づいたフレームワークを用いて、アセスメントからコンサルティング、構築支援、運用支援、技術トレーニングまでを総合的に提供するという。RSA独自の「ACDフレームワーク」に基づき、インシデント対応に関する「レディネス(準備力)の強化」、「レスポンス(対応力)の向上」、「レジリエンス(回復力)の維持」といった「3R」を備えるCSIRTの構築と運用を目指す。価格は個別見積もり。提供はEMCジャパンおよびEMCジャパンのビジネスパートナーからとなる。
2015年11月05日アスクは5日、ZOTAC製のコンパクトPC「ZBOX CI323 nano with Windows 10 Home」を発表した。11月上旬から発売し、店頭予想価格(税別)は30,000円台後半の見込み。OSにWindows 10 Homeを搭載するコンパクトPC。ほぼ無音となるファンレス設計のきょう体を採用しており、CPUにはIntel Celeron N3150を搭載。2GBのメモリと32GBのM.2 SSDを内蔵する。TDPは6Wに抑えられており、消費電力の削減にも貢献できる。きょう体の大きさは127mm×128mmとフットプリントが小さく、オフィスやリビングのほか、デジタルサイネージ用のPCとしても活用可能。VESA 75mm / 100mm対応のマウンタが付属しているので、液晶ディスプレイの背面などにも設置できる。有線LANのほか無線LAN機能も搭載。USB 3.0Type-Cポートを備えるなど、インタフェース類も豊富。主な仕様は、CPUがIntel Celeron N3150(1.6GHz)、メモリがDDR3L 2GB、ストレージが32GB M.2 SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)。OSはWindows 10 Home 64bit。インタフェース類は、Gigabit Ethernet対応有線LAN×2、IEEE802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、HDMI×1、D-sub×1、DisplayPort×1、USB 3.0×3、USB 2.0×2、ヘッドホン出力、マイク入力、光デジタル出力、3in1カードリーダーなど。本体サイズはW127×D128×H57mm。
2015年11月05日老後に備えて加入を検討する方も多い個人年金保険。「他の人は、将来どれくらいもらえるような個人年金保険に加入しているのだろうか?」と、気になることはありませんか?個人年金年額の平均(公財)生命保険文化センター「平成24年度生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯(夫婦)の個人年金保険の基本年金年額は117.2万円が全体平均となっています。月額にすると、約97,000円を受給できる計算になります。世帯(夫婦)の個人年金保険の基本年金年額(全生保)資料:(公財)生命保険文化センター「平成24年度生命保険に関する全国実態調査」をもとに作成ライフステージ別にみてみると…まず、世帯(夫婦)の個人年金保険の基本年金年額をライフステージ別にみてみると、40歳未満の夫婦のみが最も低くなっています。子どもがいる世帯では子どもの教育費を準備している時期は基本年金年額が低くなっていますが、子どもが高校生以降、つまり教育費の準備が終了した後は、自分たちの老後について考える余裕が生まれるからでしょうか、基本年金年額は増える傾向にあります。そして、60歳以上の高齢夫婦(無職)の世帯の基本年金年額が最も大きくなっています。また、子どもの成長に合わせて、少しずつ老後生活の準備のために、個人年金保険について関心が高まっていくものと考えられます。自分の場合はどうか?個人年金保険の基本年金年額の平均値はあくまでも目安としてとらえることをおすすめします。自分たちが思い描く老後のライフプランにはどのようなことが盛り込まれ、その実現にはどれくらいお金がかかるのかを、まずは具体的に考えてみることが必要です。その上で、公的年金や預貯金計画を考慮し、どれくらいの不足が生じてくるかを考えてみましょう。確かに、将来において個人年金をたくさん受け取ることができるのに越したことはありません。しかし、現在における負担が重くなりすぎて、日々の生活だけでなく、住宅購入やお子さまの教育費等々の準備に支障が出てくることも考えられます。無理のない範囲で必要な年金額および準備を始める時期を見極めていきたいものですね。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月04日マインドフリーはこのたび、自社開発したFacebook広告運用ツール「adHub」の新機能として、店舗や施設の近隣にいるユーザーにターゲティングしFacebook広告の配信ができる「ローカルアウェアネス(Local Awareness) ターゲティング」の国内先行提供を開始した。adHubとは、Facebook広告の最適化や運用で直面する課題の解消、独自の付加価値の提供を目的とした広告運用支援ツール。さまざまなセグメントに対応した広告を大量に作成・出稿することで、効果の高い配信ターゲットを見つけ、配信を最適化するほか、大量のターゲット・セグメントに対応した広告設定を一括で行うことができるため、効率的に運用することが可能だ。新機能では、該当住所から5km程度歩いて移動できる距離にいるユーザーを対象にしたFacebook広告の配信を実現。コールトゥアクションも、外部サイトへ誘導する「詳しくはこちら」のほか、新しく「道順を表示」や「メッセージを送る」「今すぐ電話」の3ボタンを追加し、実店舗での売上向上・店舗誘客・タイムセールの実施など、新たなアプローチが可能になった。
2015年11月02日みずほ銀行は10月30日、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(以下みずほ第一FT)と連携し、資産運用ロボによるアドバイスサービス「SMART FOLIO」の提供を開始した。○顧客のリスク許容度などを踏まえた投資信託のポートフォリオを提案「SMART FOLIO」は、最新の金融技術を活用し、インターネット上で顧客のリスク許容度などを踏まえた投資信託のポートフォリオを、みずほ銀行の顧客に限らず、だれにでも無料で提案する、邦銀初という取り組み。投資信託ポートフォリオに関する高品質な情報を提供するという。またこのサービスは、顧客の金融リテラシーの向上にも資する取り組みであり、社会全体の「貯蓄から投資への流れ」に貢献することを目指すとともに、顧客自身の投資判断を簡潔なプロセスでサポートするとしている。みずほ銀行によると「年齢や年収、リスク許容度など簡単な7つの質問に答えることで、お客様にあったポートフォリオを提案する。今後はお客さまの資金使途と将来キャッシュフローを踏まえたポートフォリオを提案するゴールアプローチ機能や、ポートフォリオへの他金融商品の追加等の機能向上に向けた取り組みをすすめている。また、将来的には、人工知能を活用した提案の高度化、このたびのサービスとの相乗効果が期待できる分野への利用拡大なども検討していく」としている。○「SMART FOLIO」の主な特徴プロが活用する投資手法をアドバイス機関投資家などの運用のプロが実践する国際分散投資手法に基づいた投資信託のポートフォリオを提案。投資手法のロジック構築は、機関投資家向けに豊富な納入実績を持つ、みずほ第一FTが担当する顧客に応じた投資信託のポートフォリオを提案年齢・年収、金融知識などの簡単な質問にいくつか答えることで、顧客の投資目的に応じたポートフォリオを提案する中立的な立場からの運用アドバイス資産運用ロボが、過去データに基づいた妥当性の高い投資手法から算出した投資信託ポートフォリオを提案する高品質かつ低コストな運用豊富な資産ラインナップ、および、コスト面で競争力を誇る高品質のインデックスファンドを活用し、みずほ銀行が提案できる最も低コストな投資信託ポートフォリオを提案する無料で簡単な診断みずほ銀行に口座を持っていない人も無料で利用できる。診断時間は2分程度で、スマートフォンからも利用できるみずほ銀行は、今後も「FinTech」の考え方に基づいた新しい金融サービスの開発・提供に積極的に取り組み、内外の環境変化に対応して、先進的、かつ顧客にとって利便性の高いサービスを創出していくとしている。
2015年11月02日成田国際空港は10月29日、成田空港第2旅客ターミナル本館南側において、現在増築工事中の固定ゲート(小型機を駐機する場合は4スポット、大型機を駐機する場合は2スポット使用することができるマルチスポット)を、年末年始繁忙期前の12月17日にオープンすることを発表した。このオープンにより、第2旅客ターミナル全体の固定ゲートは28スポットから32スポットへ増加する。またこのゲートは、固定橋内の扉を開閉することにより、国際線・国内線に使用できるスイングゲート機能を備えている。さらに出発コンコースは、案内サインによる誘導のほか、動線に沿うようにデザインされた天井により、直感的に行き先が分かるよう工夫されている。なお、年度内には第1旅客ターミナルにも固定ゲート2スポットの増設を予定している。
2015年10月30日NECは10月28日、VMwareの仮想化環境を可視化する管理ソフトウェア「VMware vSphere with Operations Management(以下、vSOM)」を用いたシステム環境において、サーバ管理に加えて仮想ネットワーク管理も行う「仮想リソース可視化ソリューション」を「NEC SDN Solutions」メニューに追加して提供開始すると発表した。vSOMに、NECが開発したネットワークリソースを管理するプラグインソフトウェア「UNIVERGE PF6800 Network Analyzer」と、ストレージリソースを管理する「WebSAM Storage Analyzer」を組み合わせることで、サーバ/ネットワーク/ストレージの各リソースを、vSOMの管理画面から一括監視することが可能になる。同ソリューションはプラグインソフトウェア「UNIVERGE PF6800 Network Analyzer for VMware vCenter Operations」に加え、ネットワークの仮想化を実現するNECのSDNコントローラ2台と、SDNスイッチ2台を合わせて提供する。これにより、従来のリソース単位での管理では困難だった、サーバとネットワーク、ストレージリソースを関連付けた稼働状態の常時監視を実現し、ネットワークの過負荷やストレージの性能低下といったリソース不足の予兆をサーバと関連付けて検知して、仮想化環境上の業務システムの性能が低下する前に、必要なリソースを割り当てることが可能となる。また、各業務システムを支えるリソースを関連付けして管理することができ、障害発生時は、簡単な操作で、問題の発生している仮想サーバに関連したネットワークリソースの異常発生などを確認することが可能。最小構成価格(税別)は「仮想リソース可視化ソリューション」が1500万円から、「WebSAM Storage Analyzer(ストレージ)」が141万円からとなっている。
2015年10月29日リコージャパンは、「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」の導入や運用管理を支援する中堅中小企業向けソリューションパッケージ「リコーデザインサービス for AWS」「リコーマネージドサービス for AWS」を10月27日から発売することを発表した。同社は、今後さまざまなベンダーが提供するアプリケーションソフトと組み合わせてワンストップで提供するとしている。アプリケーションソフトの第一弾としては、エムオーテックスのIT資産管理・情報漏えい対策ツール「LanScope Cat」とSkyのクライアント運用管理ソフトウェア「SKYSEA Client View」が提供される。「LanScope Cat」は10月27日に対応予定、「SKYSEA Client View」は11月に対応予定となっている。価格は、「リコーデザインサービス for AWS」が初期費用10万円、「リコーマネージドサービス for AWS」が月額費用3万円(AWSの利用料は除く)となっている(いずれも税別)。リコージャパンは、月間50社への販売を目標に掲げている。
2015年10月26日世界最大の政府系投資ファンド・アブダビ投資庁の元日本株式運用部長で、当時、中東でただ一人、日本人でオイルマネーを運用した投資のプロ・林則行氏。林氏は著書、『金(ゴールド)はこれから2倍になる』(宝島社、本体1,560円+税)で、金への投資を勧めているが、それは「儲ける」ためではなく、「庶民の財産を守る」という視点から書かれている。今回は林氏に、「今、なぜ金なのか?」という点を中心にお話をお伺いした内容を紹介したい。○「通貨の発行しすぎ」が長期的に金価格の上昇に――「なぜ今『金(ゴールド)』なのか?」という点をお聞きしたいと思います。ズバリ、庶民の私たちが金を買った方がいい理由はなんでしょうか。貨幣の価値が今後下がっていくるからです。貨幣の水増しということが古代から行われてきているわけです。各国の為政者は、分かっていながら歴史上何度も繰り返しやってきているんです。日本の例で言えば、最初の貨幣、和銅開珎を出してから50年後にはそれとそっくりの通貨を10倍の価値にして出しています。つまり、和銅開珎の価値を10分の1に落としたということです。江戸時代には小判の金含有量が6分の1に減っています。日本をはじめ各国が行っている金融緩和もそうした流れの一貫ですから、皆さん、なんとなくやばいな、と感じていると思います。――通貨の供給量を無理やり増やして株価が上がっても、株を持っている人は得しているんだろうけど、そうでない人は得していない。そして不況になると株価は暴落して、金利が上昇し、通貨の価値も下がる。通貨の価値が下がると、損をするのは資産を預金などの現金でしか持っていない庶民ということになりますね。私がこの本を書いたのは、そうした預金しかしたことのないような人に向けて、損をしてほしくないとの思いがあったからです。金に投資してもうけてほしいというよりも、つらい目に遭うのを避けて欲しい、という気持ちから書いたのです。金は大きく上がるでしょうから、もちろん大儲けもできます。○金の生産コストが上昇、新興国の金需要も拡大――中国株の下落の影響などもあって、最近は株価が下落していますね。株価暴落という事態が、近づいているように思えるのですが。今の相場を見ると、まだ序の口ですね。本当の暴落は今すぐというわけでもないです。ただ、準備はしておく必要があります。――なるほど。その準備のために、預金しかしたことのない人でもできるのが、金であると林さんはおっしゃっていますね。そうです。2014年末の金価格を記すと、1オンス1,206ドル、1グラム4,649円です。金の値上がり幅は経済情勢によっても異なってくるのですが、最低でも現在価格から60%上の史上最高値(1,895ドル)を超え、信用不安が広がる時代が来れば1万ドルにもなるでしょう。生産コストの点からも金価格の上昇は必須です。生産コストは金利や税金を含めると現在約1,500ドルくらいで、今日現在の取引価格より300ドル以上も割安です。コスト割れで生産を続ける生産者はいませんから、新規の鉱山開発は中止・延期され、2016年以降生産が減少に向かいます。これに加え、金の需要意欲は旺盛です。特に新興国からの需要には根強いものがあります。自国の通貨を信用していないからです。新興国の中央銀行は米ドルすら磐石だと思っていないので、来る下落に備えて金の保有を進めています。○NYダウの暴落が起これば、それが世界株式暴落の引き金に――新興国の金需要も要因となるわけですね。中国人やインド人が金が好きだといった話は聞いたことがありますが、金の生産コストが上昇していることなどは、初めて知りました。金を掘るのにお金が今までよりかかるとなれば、金の価格は上昇しますね。この本には金が上昇する要因と同時に、金が上昇するタイミングの見極め方も書かれていますね。NY株式市場では銀行株が先行指標になっています。シティバンクなどの銀行株はまだ大きく下げていないので、NY市場が大幅安を迎える展開は先になるでしょう。株式市場は暴騰と暴落を繰り返すのが習性で、それを避けることができません。暴騰は2009年から始まりました。もう6年になります。次は暴落を迎える番です。――林さんのお話を伺っていると、金価格が既にじわじわと上がっていてもおかしくないと思えてしまうのですが、米ドルベースでの金価格は今年に入ってから下げ基調ですね。どうしてでしょうか。金の生産の増加量(前年比)がまだまだ3%と高いからです。ここ100年の年平均の伸び率は1.6%なので3%は高めの数字です。鉱山会社はコスト割れの状態からは新規の生産はストップする見込みですが、これまでに開発した鉱山からはまだ金が出てくる状況にあります。そのため、金鉱山会社では価格の下げを予想し、これに対処するために売りヘッジを行っています。売りポジションが過去最高レベルになっているということは目先はまだ下がる傾向が続くということです。なお、この売りのポジションは金価格と綺麗に連動していますから、これを見れば今後の金価格が予想できます。――シティバンクの株価のほかにも、鉱山会社の売りポジションなど、注意しておきたいデータと、そのデータの入手先にも言及されていますね。実はそんなに難しくないんですよ。情報は公開されているし、その情報の見方は書きました。○「時間分散」が失敗しない金の買い方――ただ、やっぱり買いのタイミングを見極めるのはやはり素人には難しい気もするのですが。そういう方には「時間分散」が失敗しない買い方です。何回かに分けて買うだけで、市場価格に近づきます。2000年の初めから2014年の終わりまで毎日金を買うと(取引回数3,908回)、平均コストは824ドルになります。これに対して3か月に1回買うと(取引回数60回)、826ドルです。――なるほど。ところで、純金積立、地金、ETFなど金にはいろいろな投資方法がありますが、どれが最もいい方法なんでしょうか。実は私は、純金積立を毎月やっているのですが。純金積立は少しコストはかかりますが、一番簡単で楽な方法ですよね。また、純金積立でも、「スポット購入」という方法で、タイミングを見て買いたい量の金を買うこともできます。要は少しずつ買っていけばいいんですよ。――私のやり方で間違っていないんですね、安心しました(笑)。個人的にも、今の日本の状況を見ると、やはり金を買っておいたほうがいいという気がするのは確かです。NY株の暴落が起きたら、手遅れになります。ただ、それまでにはまだ時間がありそうだから、金を買っておいたほうがいいと思うのです。若干の知識を持っている自分としては、やはり庶民の財布を守るということが自分の使命だと思っています。石田さんが言われた、「なぜ今『金』なのか」という問いの答えはそこにあるのです。――分かりました。本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。いかがだっただろうか。林氏の語り口は率直で、知識人としての使命感を持って本の執筆や講演を行っていることに感動したインタビューだった。皆さんもぜひ、林氏の著書を手にとって読んでいただきたいと思った次第である。
2015年10月21日