東京・新宿のBギャラリーで野村佐紀子の写真展「flower」が開催されている。期間は3月4日まで。野村佐紀子は91年よりアラーキーこと荒木経惟に師事。93年以降は東京を中心に、ヨーロッパやアジアなどで展覧会を開いてきた。一方で、97年には初の写真集として、男性が備えた繊細さと凶暴さを暴いた「裸ノ時間」を出版。男性のヌードを被写体に数々の作品を発表してきたが、13年の瀬戸内国際芸術祭では、岡山県玉野市に住む48人の老人を撮影。老いた身体と人生の歩みの中に、野村が感じた美しさを写真に収めている。今回の写真展では、野村が長い間撮り溜めてきた花の写真をはじめとする膨大な作品群から抜粋し展示、販売。会場では写真集『flower』(2,750円)の販売も行われ、20日には18時から、写真集を発行している出版社リブロアルテの一花義広と、本書デザイナーの町口景、野村佐紀子の3名によるトークセッションが行われる。【イベント情報】野村佐紀子 写真展「flower」会場:Bギャラリー住所:東京都新宿区新宿3-32-6 ビームスジャパン6階会期:2月13日から3月4日時間:11:00から20:00休館日:なし
2015年02月18日野村證券は19日、2015年4月から若手社員を中心に給与水準を引き上げると発表した。これにより、優秀な人材の確保を図るとともに、消費を促して日本経済の好循環の持続に貢献するという。若年層が中心の「初級職」「業務職」の社員を対象に、月例給与を平均約2.3%引き上げる。2014年4月実施分と合わせると、2年間で約4.5%の引き上げとなる。また、総合職A・B社員の初任給を2万円程度引き上げて23万2,300円にする。このほか、業績を適切に反映した賞与なども給付する予定。2015年4月からは、地域限定で勤務する総合職B社員の勤務地変更制度も導入。結婚、配偶者の転勤や親族の介護等の理由により、現在の勤務地での就業が困難となった社員が就業を継続することが可能となる。さらに、一度退職した社員が再度活躍できる環境を整えるため、再雇用のより弾力的な運用を開始するとしている。
2015年01月20日自主制作した短編『フミコの告白』で注目を集め、『陽なたのアオシグレ』で劇場デビューを果たした石田祐康監督が、YKKとスタジオコロリドのコラボレーション作品『FASTENIG DAYS』を完成させた。“ファスナー”を題材にしたアクション作品だ。その他の写真本作は近未来を舞台に、主人公ケイとヨージがファスナーを使ったハイテクマシンで街を守り、人の気持ちを“つないで”いく様を描いた短編作品。劇中には伸張性ファスナーや水密ファスナー、蓄光ファスナーなどYKKのアイテムをモチーフにしたファスナーが登場。現在、Youtubeで全編が無料公開されており、好評を集めている。石田監督は4人の仲間と短編『フミコの告白』を、次作『rain town』を自身を含む2人だけで制作した。しかし、現在はスタジオコロリドに籍を置き、数十人のスタッフを率いて制作にあたっている。「最初の頃はスタッフに自分の意図を伝えるのが大変でしたけど、今では自分ひとりではなしえない物量、アイデア、クオリティを求められるので、集団でやる意味を感じています。この作品に登場する“ファスニングマシン”のメカニックなアイデアや、アクションのアイデアも、別のスタッフが考えてくれたんです」。一方で石田監督は、規模は大きくなっても自身と“つながり”を持てるスタッフと作品づくりをしていきたいと考えているようだ。「これから少数精鋭で、共通理解をちゃんと得られる人たちと、“濃い”ものを作っていきたいですね。少数精鋭のスタッフが各々に“想い”を込められるような度量のある作品が濃くなると思います」。監督の“想い”は日本だけでなく、世界各地のファンにも伝わっている。石田監督はデビュー時から作品をネットにアップしており、観客は世界各国に存在するからだ。「感想は励みになりますね。海外の感想を日本語訳してくれているサイトを見つけて読んだりしていますし、海外からの反応は何よりもうれしいです。ネットに触れる以前から何かを描いて人に見せることが前提というか、人に見せてコメントをもらうことが楽しかったので、それが原動力になっていますね。それはアニメーションを作るようになってからも変わらなくて、笑ってくれたり、話のネタにしてくれたり、人にアクションを起こさせることが楽しいんです」。石田監督にとって作品づくりは“表現”だけではなく、その先の“コミュニケーション”も含んでいる。デジタル技術の進化によって少数でのアニメ制作が可能になり、ネットにアップすることで瞬時に世界中に作品を送り出し、観客とつながることができる現在、石田監督の作品は今後も多くの観客をつなぎ、そのネットワークを広げていくだろう。『FASTENINGDAYS』公式サイト、YouTubeで公開中
2014年11月28日俳優の野村周平が11月9日(日)、東京・渋谷のライヴハウスで行われた主演作『日々ロック』のヒット祈願イベントに出席。もうすぐ21歳を迎える野村さんは、共演者からサプライズで一足早い誕生日祝いをされ「すげえ嬉しい!最高の誕生日です」と感激していた。本作は榎屋克優の同名コミックを原作に、高校卒業後に上京し、伝説のライヴハウスに住み込みで働き、活動を続ける拓郎らバンドメンバーが、デジタル系トップアイドルの宇田川咲に翻弄されながら、才能を開花させる姿を描いた青春ロックムービー。イベントにはギター兼ボーカルの主人公・日々沼拓郎を演じる野村さんを始め、劇中バンド「ザ・ロックンロールブラザーズ」のメンバーを演じる前野朋哉と岡本啓佑(黒猫チェルシー)、共演するアイドル役の二階堂ふみが出席。特製のバースデイケーキが登場すると、前野さん&岡本さんが野村さんの口元に“ア~ン”してあげる場面もあり、和気あいあいとした雰囲気だった。野村さん演じる日々沼は、演奏中に興奮すると“全裸”になってしまうという設定。「しんどいこともたくさんありましたが、裸も苦にはならず、興奮さえ覚えるようになった。最後まで楽しい撮影でした。撮影は3週間ほどで、プライベートでも素に戻る暇もなく、自然と日々沼でいられた」とふり返っていた。この日はライヴハウスでのヒット祈願イベントに始まり、「HMV record shop 渋谷」で野村さんらキャスト陣によるトークイベント、「爆弾ジョニー」「細身のシャイボーイ」「The SALOVERS」ら楽曲提供アーティストによるライヴを開催。さらに本作を上映する渋谷・シネクイントの表明訪問、TOKYO FM渋谷スペイン坂スタジオでのスペシャル番組生放送など、怒涛のプロモーション展開で映画『日々ロック』が渋谷をジャックした。『日々ロック』は11月22日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日々ロック 2014年11月22日より全国にて公開(C) 2014「日々ロック」製作委員会 (C)榎屋克優/集英社
2014年11月10日アリエル・ドーフマンの心理サスペンス劇『死と乙女』が大空祐飛、風間杜夫の出演で、2015年3月19日(木)より、東京・シアタークリエで上演されることが決まった。作品はローレンス・オリヴィエ賞 最優秀戯曲賞に輝いたドーフマンの傑作戯曲で、1994年ロマン・ポランスキー監督により映画化もされている。チリの独裁政権崩壊後が舞台。かつて学生運動に加わり過酷な拷問を受けた女が、偶然にも自分を蹂躙した男と再会する。被害者と加害者、そして被害者の夫。シューベルトの名曲『死と乙女』をモチーフに、3人の男女が密室で火花の散るような葛藤を繰り広げる。演出は新進気鋭の谷賢一。公演は2015年3月19日(木)から28日(土)まで。チケットの一般発売は12月13日(土)より。
2014年11月04日ファスナーのトップメーカーYKKがブランディングショートアニメ『FASTENINGDAYS』を製作し、『フミコの告白』で注目を集める石田祐康が監督を、砂原良徳が音楽を、Perfumeがエンディングテーマを務めることが発表された。『FASTENINGDAYS』YKKは創業以来80年に渡ってファスナーや繊維テープなどの分野で世界をリードしているトップメーカー。世界各国でもYKKの製品は圧倒的な信頼を得ており、Fasten=“つなぐ”ことの大切さをさらに広めるために新作アニメーションを製作することになった。監督を務める石田は2009年に手がけた『フミコの告白』が文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞するなど高い評価を集め、昨年には『陽なたのアオシグレ』で劇場デビューも果たした人物。本作では近未来を舞台に、主人公ケイとヨージがファスナーを使ったハイテクマシンで街を守る姿を描いており、劇中には伸張性ファスナーや水密ファスナー、蓄光ファスナーなどYKKのアイテムをモチーフにしたファスナーがたくさん描かれる。ケイの声を白石涼子が、ヨージの声を大浦冬華が務め、Perfumeの『Hurly Burly』がエンディングテーマに起用される。作品は公式サイトとYoutubeで全編無料公開中で、英語、スペイン語、フランス語、中国語の4か国語で全世界向けに公開されるほか、各国のYouTube上でコマーシャル映像として展開される予定。『FASTENINGDAYS』公式サイト、YouTubeで公開中
2014年10月30日野村アセットマネジメントはこのたび、ヘッジ・ファンドのインキュベーション事業(資産運用業務における起業支援のこと。ファンド・マネージャーを志す候補者を発掘して資金を提供し、優れた運用実績を残した候補者に対してファンドの立ち上げを支援する)を行うBridge Capital Asset Management(以下BC社)との間で業務提携を進めるべく、アライアンス基本契約書を締結したと発表した。このたびの契約により、同社は30億円を上限としてBC社が運用するインキュベーション・ファンドに投資するとともに、将来BC社への出資を可能とする出資オプションを取得する。BC社との提携を通じて、同社はヘッジ・ファンドのプロダクト・ラインナップを拡充し、商品開発をさらに加速させていく。○BC社の概要商号:Bridge Capital Asset Management株式会社、金融商品取引業者関東財務局長(金商)第159号代表者:代表取締役籔内太嘉司所在地:東京都千代田区九段南2丁目5番1号設立:2004年7月資本金:9990万円
2014年08月08日ドラマ「若者たち2014」などで今年活躍著しい野村周平と、『私の男』を始め、話題作出演が続く二階堂ふみが出演する、映画『日々ロック』。このほど、野村さん演じる、つい全裸になってしまう主人公・日々沼拓郎のヘタレっぷりが確認できる劇中ビジュアルがどこよりも早くシネマカフェに到着した。『SR サイタマノラッパー』シリーズで映画界の話題をさらった新鋭鬼才・入江悠監督が、「週刊ヤングジャンプ」にて連載中の榎屋克優原作の同名人気ロックコミックを、爆音ロックエンターテイメントとして映画化した本作。これまで映画・アニメ問わず、過去さまざまな “ヘタレ”キャラが生み出されてきたが、本作でイケメン俳優、野村さんが挑んだ主人公・日々沼拓郎は、また別格だ。今回解禁されたのは、大好きなロックを演奏していると自分を解放しすぎて “全裸”になってしまう…というクセ(?)を持つ拓郎のヘタレ満載のビジュアル。ロックスターを目指し、バンド「ザ・ロックンロールブラザーズ」のボーカルとして、ベースの草壁(前野朋哉)、ドラムの依田(岡本啓佑)と共に上京してきた拓郎。ライブハウス・モンスターGOGOで住み込みで働きながら、鬼のように怖い店長(竹中直人)に蹴り飛ばされ、踏まれ、罵倒されながらもパフォーマンスする日々を送っている。だが、全裸でギターを抱え、魂を奮い立たせて歌い続けるものの、肝心のライブは数える程の客しかいないうえ、毎回空回り気味。ある晩、いつものように全裸でライブをしていた拓郎の前に、酔っぱらった女子が乱入!その女子こそ、カリスマ的な人気を誇るトップアイドル・宇田川咲(二階堂ふみ)。そして「ザ・ロックンロールブラザーズ」のステージへ上がった咲は、拓郎の頭に向かって、いきなりビール瓶を振り下ろす!「お前、童貞だろ?生の女抱いてからロックしな!」と吐き捨てた咲は、ギターを奪い、拓郎を蹴り落とす。咲に蹴られた瞬間、彼の急所はライブ機材の角へと直撃!全裸で悶える拓郎…。しかし、そんなダサく、情けない拓郎の姿にも、「お前らダセーけど、けっこー良かったぞ!」と笑顔で去っていく咲。“ロックを愛する気持ちは誰にも負けない”と、体中からあふれんばかりに自分たちの音楽を突き進んでいく「ザ・ロックンロールブラザーズ」の歌は、トップアイドルとして活躍する咲の“ロック魂”に火をつけ、熱い想いを呼び起こさせるのだ。史上最低のロックバカ・拓郎の熱い“ロック”な叫びが、咲を始め、みんなの心を突き動かしていくことになる本作。まずは、野村さん演じるヘタレキャラぶりをこちらから確かめてみて。映画『日々ロック』は11月22日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日々ロック 2014年11月22日より全国にて公開(C) 2014「日々ロック」製作委員会 (C)榎屋克優/集英社
2014年08月08日かわいすぎる!と注目の2世美少女が本格デビュータレントとして活躍する野々村真と俊恵夫妻の長女である香音(かのん)が、本格的に歌手デビューすることが決定した。まだ11歳というあどけなさも残る彼女だが、その愛らしさは、テレビの親子番組などで出演して以来、ネットでも話題となっており、「かわいすぎる」2世美少女として注目されてきている。その愛らしさとは裏腹に、ドラムの英才教育をしっかりと受けてきたロックンロール少女なのだそうで、デビューは2月9日リリースの「花粉デビルをやっつけろ!」における歌手活動からとなっている。また、香音本人が実演モデルを務めた書籍「花粉キラー『元気ボール体操』で脳内リセット」(SDP)も発売される。将来はドラムや歌もできるアンジェリーナ・ジョリー?!デビュー曲のPVは、東京都内にある野々村の自宅で撮影されたそうで、夫妻や弟の侑隼(ゆうと)君も参加しているという。香音は得意のドラムも披露しているそうだ。楽曲は、「マル・マル・モリ・モリ!」の大ヒットを生み出した宮下浩司氏が作詞・作曲を担当し、花粉症対策と結び付けたユニークな作品となっている。今後はダンスや演技にも力を入れていきたいと考えているそうで、本人はアクションが大好きなのだとか。将来女優としてはアンジェリーナ・ジョリーのようになりたいと、憧れを語っている。アイドルルックスで、モデルや女優、歌を含む音楽活動と活躍が期待される場は幅広い。すでに9歳で舞台デビューを果たしており、今後のさらなる活躍がはやくも期待されている。元の記事を読む
2013年02月09日「『職業は?』と聞かれたら『野村萬斎』と答えたい」。そう言って浮かべた笑みは“優しい”と言うべきか、“いたずらっぽい”と表現すべきか…何とも形容しがたい。掴みどころがないという意味では、今回演じた“のぼう様”こと成田長親と似たものを感じさせるが「長親は無自覚だけど、僕は確信を持ってやってますよ」と自らが積み重ねてきたものへの矜持を覗かせる。狂言師として伝統芸能を守り受け継いでいくだけにとどまらず、現代劇からギリシャ悲劇、さらには子ども向け番組への出演まで幅広い分野で活躍し、新たな道を切り拓いていく野村萬斎。実に9年ぶりの映画出演作となる『のぼうの城』では、たった500名で2万の大軍に立ち向かう忍城の城代(=指揮官)を魅力的に演じている。冒頭の“職業=野村萬斎”という発言を証明するかのように、萬斎さんが演じているからこその魅力が詰まった本作。どのような思いでカメラの前に立ったのか?映画公開を前に話を聞いた。激しい殺陣による合戦シーンあり、城を丸ごと水に沈める壮大な水攻めシーンありと、これまでの日本映画にないスケールで展開する本作だが、欠かすことのできない魅力の一つが萬斎さん演じる、でくのぼうの“のぼう”こと長親のキャラクターだ。あの時代(=戦国末期)の時代考証にただ忠実に演じるのではなく、時に現代的な受け答えや、あえて芝居がかったリアクションを取り入れることで、長親を何とも親しみやすい人物に仕上げている。萬斎さんは「ある種、“道化”のような立ち位置で予測できない演技を心がけた」と役へのアプローチを明かす。「監督からは『常に白い衣裳を着せたい』というイメージで、ひとりだけ浮いてて、目立ってもいいということですよね。目立つためにはみんなと違わなくてはいけない。テンポ感や空気を変えて、周りは猛者が多くて低く『おうっ!』と唸るような中で、僕だけ『ハイっ!』と甲高い声を上げたり、常に天邪鬼(あまのじゃく)でいることを意識してました。庶民の目線を持ちつつも、人間の本質的な部分を追求したい。人として正直と言うところを含め、狂言で言うところの太郎冠者(たろうかじゃ)に近いと言えるし、道化と言えばピエロやジョーカーですよね。絵札よりも強いのか?それとも単なるババなのか?確かにそういう掴みどころのなさはありますね」。いまでは笑ってふり返るが、撮影に入る前はこの“掴みどころのなさ”に大いに悩まされたという。そこで「惚れた相手に聞くのが一番」とヒロイン・甲斐姫を演じる榮倉奈々に、初対面でいきなり「どうして甲斐姫はのぼうが好きなの?」と聞いたとか。戸惑いつつも榮倉さんから返ってきた答えは、長親が持つ「将器」だった。萬斎さんは改めて、本作で描かれる奇妙なリーダー像についてこんな思いも。「昔、『乱』(’85/黒澤明監督)という映画に出演したとき、根津甚八さんから“ダメージアップ”という造語を教わったんですが、頼りなくて隙がある人物ほどダメージを与えられるといったら変ですが、みんなを安心させられるんですね。専制君主的ないかにもなエリートが上から物を言うのではなく、隙のある人間が実は本質をきちんと見抜いていて、しかもそこに信念がある。それが長親の良いところですね。とっつきやすくて下から持ち上げられるリーダー像があって、そこに才能のある人が寄ってくるというお話。(敵方の大将の)石田三成も含め、リーダーとは何ぞや?というところに興味を持っていただけたら嬉しいです」。9年という時間を置いての映画出演となったが、萬斎さんにとって映画やドラマといった映像作品に出演することの楽しさは?「狂言というのは2~3人で演じるもので、(表現の)省略も多く、見る側の想像力に訴えるところが多いのですが、映画はこれだけの人数が集まってリアルに具体的に作れるところが魅力ですね。僕としては無いものねだりって感じがするわけです(笑)。また、狂言は一つ一つの演技を映像用に残すことはほとんどしません。僕らの芸はその場の一代限りのもので、弟子や息子に芸のDNAを残すことで存在していく。だから、映像として形に残る仕事をしたいという思いはあります」。さらに、狂言以外の場での表現が“狂言師・野村萬斎”に与える新たな発見や影響についてはこう語る。「狂言では僕らは“型”を習い、プログラミングされるがごとく表現技術を習得していくわけで、それはスイッチひとつで心がなくても『泣け』と言われれば泣けるし、『笑え』と言われれば笑えるということ。では、そこに感情が全くなくてもいいのか?と言われればそうじゃない。感情だけではダメだけど、型にもやはり一滴の感情が必要です。であるなら、こういう作品で本当にその気持ちになる――映画では本当にそういう気持ちにならなければ嘘になってしまいますから――それが狂言に入ってくることで、どんなに省略された表現の中にも人間味が増していくのかなと思います。何より僕らもまた、型から入りつつも最終的には型から脱しなくてはいけないわけです。様式や型に囚われない世界に入るためには、リアルな実戦で気持ちを作ったり涙を流すことは、いますぐではないにしろ、活きてくると思ってます」。“改革”ばかりが声高に叫ばれ喝采を受けるのが昨今の風潮だが、萬斎さんが目指すのは単なる伝統の改革ではない。自らの試みを「挑戦的な活動」と認めつつ、常に「伝統を守る」という意識を持ち続ける。「伝統芸能の技をもって『ここまではいける』という確信は常に持っています。そこは確信犯的にやらないと単に狂言師が『新しいことをやります』と言っても、メチャクチャな変なものになってしまうので難しいですよ。伝統という枠の中で、じゃあどうやって発信したらいいのか?発信しなければ単なる古い文化財になってしまいます。古典の本質を掴みつつ『ここを現代的にアレンジしよう』、『ここをアピールしよう』という狙いがないといけないと思います。その点、“のぼう”は無責任に見えるかもしれませんね(笑)。でも、ズレているように見えて、本質はちゃんと見えているんです。自由に、楽しみながらやらせていただきました(笑)」。全てを冷静に計算し、そのくせ計算外の出来事が起こることを誰よりも楽しみに待ち望んでいる道化。日本が誇る稀代のジョーカーの名演に泣いて、笑って、突っ込んで、翻弄されつつ壮大な歴史活劇をお楽しみあれ!(photo/text:Naoki Kurozu)stylist:Nakakawahara Hiroshi(CaNN)Hairmake: Shinji Okuyama (ing)■関連作品:のぼうの城 2012年11月2日より全国にて公開© 2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ
2012年10月31日野村萬斎が7年ぶりの映画主演を果たした歴史スペクタクル『のぼうの城』のジャパンプレミアが20日に東京・六本木ヒルズアリーナで開催され、野村をはじめ、榮倉奈々、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、佐藤浩市ら豪華キャストが本作の“出陣”に雄叫びを上げた。舞台上には滝をイメージした水のカーテン。前方では炎が上がるという本作の世界観を再現するド派手な演出に、キャスト陣は汗だくだった。その他の写真発行部数130万部を突破した和田竜のベストセラーを『ゼロの焦点』の犬童一心監督と『ローレライ』の樋口真嗣監督が共同でメガホンを執り映画化。家臣から“のぼう様”と呼ばれる忍城(おしじょう)の城代・成田長親(野村)が、外見からは想像もできない才能と人望によって、天下統一を目指す豊臣秀吉の2万の大軍を相手に、たった500名の兵で圧倒的な戦いを見せる様を描く。昨年9月に公開される予定だった本作。しかし、東日本大震災を受け、映画のクライマックスである“水攻め”の表現が、時節柄ふさわしくない描写であるとの判断で、公開が延期されていた。念願の公開決定に、野村は「とにかく嬉しい」と喜びを爆発させ「泣いて笑って、ビックリしてズッコケて……。ぜひ映画から活力をもらって、家に帰ってもらえれば」と“のぼう様”顔負けの熱弁でアピールした。一方、佐藤は「なんで監督がふたりだったの?」と今更ながら、素朴な疑問。「面白い作品が作れるという確信があって、樋口を誘った」(犬童監督)、「マネする人が増えると困るから、大きな声では言えないが、監督が2人いるのは大変良かった。演出が“当社比2倍”ですから、ツインターボを搭載しているようなもの」(樋口監督)と経緯を説明し、さらに「面白くって、つい5回も観ちゃった」(犬童監督)と並々ならぬ自信だ。「ロマンスの要素もあるので、女性にも楽しんでもらえる」(榮倉)、「壮大な時代劇であり、同時に人間ドラマ」(成宮)、「家族三代で楽しめる作品」(山田)、「僕の衣装は“そで”が無いので、ぜひ二の腕フェチの皆さんには注目してほしい」(山口)。上地は先月、本作のプレミア上映が行われた第36回モントリオール世界映画祭に参戦し「現地のみなさんのリアクションがとても大きかった」と手応えを感じていた。『のぼうの城』11月2日(金) ロードショー
2012年09月20日野村アセットマネジメントは、東日本大震災の被災地の復興支援を目的の一つとした投資信託「東日本復興支援債券ファンド1105」の第2期決算における寄付金を、野村證券などと合意の上決定した。寄付額は、第2期に受け取った信託報酬のうち、ファンドの日々の純資産総額の0.2%(年率)に相当する4752万4781円に、第1期からの繰越分を加えた合計金額は5158万8730円となった。このうち4900万円を東日本大震災からの復興支援の目的で寄付する。寄付先は青森県、岩手県、宮城県、福島県の5県および仙台市に「寄付金」として、震災孤児などの生活や学業を支援する目的で「いわての学び希望基金」、「東日本大震災みやぎこども育英募金」、「東日本大震災ふくしまこども寄付金」で、各地方公共団体への手続きが整い次第、寄付を行うとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月10日野村證券は2月27日、ノムラFX(店頭FX)を全面的にリニューアルしたと発表した。「ノムラFX(店頭FX)」は、同社が昨年10月に開始した新しい非対面取引サービス「野村ネット&コール」で提供されている(取引手数料無料)。今回のリニューアルでは、取引画面が刷新されるとともに、リニューアルに先立って実施したアンケートの中で要望の多かった「取り扱い通貨ペアの拡充」、「高機能取引ツール・多機能チャートの導入」、そして「取引単位・呼び値の変更」などを中心に、サービス・機能が追加された。同社は2月27日より4月27日まで、リニューアルを記念して『米ドル/円スプレッド原則「0.8銭」キャンペーン』を実施する。このキャンペーンは、対象期間の午前9時から午後5時までの時間帯において、ノムラFXの米ドル/円スプレッドを原則「0.8銭」固定にて提供するものである。同社は今後も、顧客の利便性と安心感を高めたサービスを提供していく。キャンペーン対象期間2月27日7:10から4月27日まで為替スプレッド*米ドル/円スプレッドを原則「0.8銭」固定にて提供【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月07日野村総合研究所(以下、NRI)は20日、インターネットバンキングサービス「Value Direct/投信」をみなと銀行に提供し、6日から運用を開始したと発表した。同サービスは、同社が提供する共同運用型インターネットバンキングサービス「ValueDirect」の1つで、みなと銀行が初のユーザー。インターネットを通じて、利用者が投資信託取引を行う上で必要となる「投資情報」や「注文」などの機能を、包括的に提供するという。主な特長として、直感的で使いやすい操作性を備えたほか、同社の投信情報サービスを活用した商品情報を提供する。また、NRIの投信窓販システム「BESTWAY」とのデータ連携や、勘定系システムとの資金決済データ連携の実現による、導入負荷の軽減と業務効率の向上や、電子信書公布サービス「POSTUB」との連携による投信の取引報告書など各種書類の電子交付の実現も可能となっている。今回の導入にあたり、みなと銀行常務執行役員個人業務部長の梶谷静也氏は「『24時間365日の利用』『帳票の電子閲覧』を顧客にアピールしつつ、本サービスの利用を広めていくとともに、これからも顧客の視点に立ったサービスと利便性の向上に努めていく」と話しているという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月21日缶コーヒーのCMのコミカルな演技でもお馴染みのトミー・リー・ジョーンズが、日本の戦後をテーマにしたピーター・ウェーバー監督の『Emperor』(原題)で、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の総司令官を務めたアメリカ陸軍のダグラス・マッカーサー元帥を演じることが明らかになった。第二次世界大戦後の混とんの渦中にある日本を舞台にした歴史大作の監督を務めるのは、『真珠の耳飾りの少女』『ハンニバル・ライジング』のピーター・ウェーバー。GHQでマッカーサーの参謀のひとりである日本通の将官、ボナー・フェラーズを「LOST」のマシュー・フォックスが演じる。奈良橋陽子、野村祐人、ラス・クラズノフとともにプロデューサーを務めるゲイリー・フォスターは、ジョーンズの出演について「アメリカの伝説的英雄であるダグラス・マッカーサー元帥という役に、トミーは力強さと知性をもたらし、重厚に演じてくれるだろう」と「The Hollywood Reporter」誌上で期待を寄せている。壮大な政治ドラマを軸に、フェラーズと日本人女性・アヤの恋愛も絡む本作は、今月から製作準備にとりかかるという。(text:Yuki Tominaga)© Splash/AFLO■関連作品:メン・イン・ブラック3 2012年5月25日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開■関連記事:黒スーツのあのコンビが戻ってくる!『メン・イン・ブラック3』最新映像到着
2012年01月19日『ハンニバル・ライジング』、『真珠の耳飾りの少女』のピーター・ウェーバー監督が終戦直後の日本を描く映画の製作準備が始まり、日本から『ラスト サムライ』、『SAYURI』などのキャスティングを担当した奈良橋陽子、彼女の息子で俳優の野村祐人がプロデューサーとして参加していることが明らかになった。「The Hollywood Reporter」紙によると、『Emperor』という仮題で準備は進められている本作は、日本が降伏した第二次世界大戦終結直後の混沌とした日々を史実を基に描く政治スリラー。アメリカのダグラス・マッカーサー元帥の部下で日本専門家であるボナー・フェラーズが昭和天皇の処遇を検討するという重責を負いながら、かつて愛し合った交換留学生の日本女性を探すラブストーリーの要素もあるという。プロデューサーには奈良橋さんらのほかに『ゴーストライダー』『デアデビル』などのゲイリー・フォスターも名を列ねる。『コレクター』、『ワイルド・タウン/英雄伝説』などのデヴィッド・クラス、『ウーマン・オン・トップ』のヴェラ・ブラシが脚本を担当。現在キャスティングが進められており、撮影は2012年1月から日本とニュージーランドで行われる予定。(text:Yuki Tominaga)© Album/AFLO
2011年11月04日累計販売部数100万部を超える、警察小説の金字塔「道警シリーズ」の第1作「笑う警官」を原作に、映画界のカリスマ・角川春樹が12年ぶりにメガホンを取った。9月29日(火)、角川監督を筆頭に、主演の大森南朋に忍成修吾、蛍雪次朗、野村祐人、伊藤明賢、矢島健一ら“警察”一派と原作者の佐々木譲が一堂に会して、映画『笑う警官』の舞台挨拶が行われた。本作は、北海道警察で実際に起きた組織ぐるみの事件を題材に、刑事たちの間で繰り広げられる攻防戦を描く。角川監督は、「今回は、犯人を追うのも追われるのも警官。ひとりひとりの警官が警察という組織の冷酷さや非情さ、傲慢さに挑んでいきます」と作品を説明。エンターテイメント性にこだわったという作品の出来について、「原作のベストセラーとホイットニー・ヒューストンによる主題歌、そして映画の三位一体が久しぶりに実現した。150万人動員できなければ、映画は辞めようと思ってます」との宣言をした。そんな監督とのコラボレーションに、大森さんは「僕らの世代は角川映画を観て育ってきたので、ご一緒できて夢が叶ったような気分です。(監督が)スクリーンの向こう側に行ってしまったというか、まだ行ってないんですけど…(笑)」と冗談交じりに喜びを語った。今回大森さんが演じるのは、同僚の無実を晴らすため奔走する警官・佐伯。「監督と一緒に、人間ドラマをしっかり作ってきたので見てもらいたい」と見どころを語った。その後も、キャスト陣からは角川監督との仕事についてコメントが続出。初タッグとなる忍成さんは、「角川監督というのを聞いた瞬間から緊張しっぱなしでしたが、本当にいい経験をさせていただきました。自分がここにいるのが信じられません」と監督の横で緊張した面持ちで語った。撮影現場については、蛍さんが「監督はよく『TVじゃなくて映画なんだから!』というダメ出しを何度もしていた」と明かせば、「役者としていろんなチャレンジをしなければならなかった」(野村さん)、「角川監督にだいぶ怒られ、苦労しましたが、いい勉強になった」(伊藤さん)と、監督のストイックな指揮ぶりをうかがわせた。一方で、矢島さんは「監督はとてもチャーミングで、見ているとニコニコしてしまう、愛すべきキャラクター」とにこやかな笑顔を見せた。そして、原作者の佐々木さんは完成作の感想を尋ねられ、「悔しい!という思いになりました。本当の道警にはこんなにかっこいい刑事はいないぞと、そんな思いでありますが、決して荒唐無稽な話ではないということを踏まえて観ていただきたい」と太鼓判を押した。最後には、本作のために結成された応援ユニット“笑うトップモデル”が登場し、男性一色の舞台挨拶に華を添えた。この“笑うトップモデル”の代表するのは、10代、20代から圧倒的な支持を集める「Popteen」のカリスマモデル、船山久美子。初めての経験に少々ぎこちなさを感じさせながら「ハラハラドキドキのスリル満点の映画です。みなさん『笑う警官』をぜひ観てください」と映画をアピールした。一方、美女の応援にご満悦の角川監督。男性陣には厳しい監督のようだが、「女性のことは怒りませんから、男は別です」とニンマリと頬をゆるめた。『笑う警官』は11月14日(土)より全国にて公開。■関連作品:笑う警官 2009年11月14日より全国にて公開© 2009『笑う警官』製作委員会■関連記事:恋したい“大人”な俳優は誰?MTVオリジナルiTunesダウンロードカードを10名様プレゼント大森南朋主演『笑う警官』主題歌に復活間近の歌姫W・ヒューストンの新曲が決定!人気警察小説の映画化!『笑う警官』モニター試写会に50組100名様ご招待
2009年09月30日