わが子へのアレルギー対策について、頭を悩ませているママさんも多いのではないでしょうか。「アレルギーがあっても、できるだけおいしく、アレルギーのない子どもたちが口にしているのと同じような味付けにしてあげたい」と思うのが、母ゴコロですよね。今回ご紹介するレシピは卵、乳製品、小麦粉を使用していないチョコレートブラウニー。おからやメープルシロップを使用しているので、カロリーが気になる大人にも嬉しい一品です。アレルギーがある子も安心! 簡単でおいしいマクロビチョコレートブラウニーのレシピ(対象年齢:2歳~)<材料>・おから 100g・米粉(上新粉でも代用可) 100g・ココアパウダー 30g・ベーキングパウダー 小さじ2☆豆乳 160ml☆なたね油(サラダ油でも代用可) 60ml☆メープルシロップ 60ml☆塩 小さじ1/3<作り方>1.クッキングシートを敷いた天板の上におからを広げ、120℃に温めたオーブンで8~10分間、焼く。2.おから、ココアパウダー、ベーキングパウダー、1のおからをフードプロセッサーにかける。(フードプロセッサーがない場合は、おから以外の材料を一緒にふるいにかけたあと、おからを加えてよく混ぜ合わせる)3.ボウルに☆の材料をすべて入れ、よく混ぜる。4.3のボウルに2を入れ、さっくりと混ぜる。5.バット(30cm×23cmのもの使用)にクッキングシートを敷き、4を流し入れ、バットの底を軽くたたいて空気を抜く。6.160℃に熱したオーブンで35~40分間、焼く。さらにおいしく作るためのワンポイントアドバイスアレルギーがなければ、豆乳の代わりにアーモンドミルクを使用したり、なたね油の代わりにココナッツオイルを使用したりすると、香ばしい風味が増すでしょう。深い型で焼く場合には、焼き時間は40分を基本とし、それ以降は竹串などで火入れ具合を確認しながら時間を調整してください。(KMmama)
2015年11月12日理化学研究所(理研)は10月30日、絶縁性の高い磁性体「磁性絶縁体」において磁壁が金属的性質を持つことを、走査型マイクロ波インピーダンス顕微鏡を用いて観測することに成功したと発表した。同成果は創発物性科学研究センター強相関界面研究グループの藤岡淳客員研究員と上田健太郎研修生、創発物性科学研究センターの十倉好紀センター長、米国スタンフォード大学のジーシュン・シェン教授らの国際共同研究グループによるもので、10月29日付の米科学誌「Science」に掲載された。今回の研究では、絶縁性を持ち磁気的界面の伝導性の比が最も高い磁性絶縁体であるパイロクロア型イリジウム酸化物「ネオジウムイリジウム酸化物(Nd2Ir2O7)」表面の伝導特性を、走査型マイクロ波インピーダンス顕微鏡を利用し評価した。磁場をかけずに温度を下げるゼロ磁場冷却を行った後、温度が上昇していく昇温過程でインピーダンスを測定すると、常に磁性をもつ金属である常磁性金属から強い反磁性をもつ絶縁体である反強磁性絶縁体への転移温度以下ではインピーダンスは急に増加し、最低温では三桁ほど大きな値を示す。このとき、絶縁性の高い固体中に、磁壁の金属的性質といえる100nm以下の幅を持つ細線状の金属状態がランダムに分布しているのが観測された。一方、9Tの磁場を加えて温度を下げる磁場冷却を行った後に磁場をゼロに戻してから、昇温過程のインピーダンスを測定すると、ゼロ磁場冷却時よりもインピーダンスの増加が大きくなり、最低温においては二桁以上大きな値を示した。このとき、顕微鏡画像では磁壁の金属的性質を示す細線が消えており、磁場によって磁区がひとつに揃えられることで磁壁が消失することが分かった。同研究グループは今後、固体中における磁性と電子状態に関する基礎的な理解を深めていくとともに、金属的磁壁を利用した新しい磁気メモリーの実現につながることが期待できるとしている。
2015年10月30日中部電力と豊電子工業は10月19日、自動車工場などの生産工程において、金属製品を短時間で均一に加熱できる「超高速昇温コンパクト炉(HDサーモジェネレーター)」を共同で開発したと発表した。これまで、金属製品を加熱する工程では、大型炉では加熱までに時間がかかるものの均一しやすい一方で、IH式の炉などでは短時間加熱ができるものの製品の表面での温度の不均一が生じるといった課題があった。今回開発された超高速昇温コンパクト炉は、200℃以上の高温の水蒸気や熱風を製品にあてると同時に電気ヒータを併用することなどで、10kg程度までの金属製品を250℃まで均一に加熱する際の時間を、従来炉の10分の1となる約3分に短縮することを可能とした(この際の温度差は15℃程度)。また、サイズも設置面積が1m×1.5mと、従来加熱装置費で約20分の1と、省スペース化を実現。製品を1個単位で加熱することも可能なため、少量多品種の加工にも対応するという。なお、同開発品は、2015年11月から価格900万円(税別・工事費別)にて豊電子工業より年間500台を目標に販売する予定だという。
2015年10月19日食物アレルギーの概念は今から約100年前、イギリス人医師が痛風や湿疹などのいくつかの症状と食物との関係性を発見したことから始まったといわれています。その関係性とは、問題となる食物を取り除くと最終的に症状が治るということでした。そして現在、食物アレルギーには、偏った食生活や不適切な食生活、ストレスなどに加え、腸内環境も密接に関係すると考えられています。今回は、その理由をお話ししたいと思います。○食物アレルギーと腸内環境の関係本来、腸の粘膜には全身の約70%の免疫細胞が配置され、病原体の体内への侵入を防ぐために常にパトロールをしています。一方で腸内環境が悪化し、腸に炎症が起きやすい状況では、免疫細胞が過敏になり、アレルギー症状が生じやすくなってしまうのです。したがって食物アレルギーの治療には、アレルギーの原因食物を避けると同時に、腸内環境の改善と腸粘膜の再生を行う必要があります。具体的には、次の4つの腸の機能を改善することが重要です。1. 消化吸収能2. 腸内細菌のバランスを保つ機能3. 腸管粘膜のバリア機能4. 腸管免疫能実際の治療では、採血によって即時型食物アレルギーや遅延型食物アレルギーの原因食物の特定を行い、その食物を一定期間除去します。また、血液検査で腸の粘膜の新陳代謝に必要な栄養素の過不足をはかり、足りない栄養素を補うことで、腸管粘膜の消化吸収能やバリア機能を再生します。ほかには便検査を行い、善玉菌や悪玉菌、日和見菌といった腸内細菌のバランスを調べます。バランスが悪い場合は、乳酸菌や発酵食材などのプロバイオティクス(善玉菌)や、オリゴ糖などのプレバイオティクス(プロバイオティクスを活性化させる物質)を補充するほか、悪玉菌のエサになるような精製された炭水化物を極力控えることも有用です。なお、便の状態を確認することも腸内環境を推測するうえで大変役に立つでしょう。このような治療を行うことで、食物アレルギーのほかに、じんましんやアトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患も改善する人が多く見られます。また、普段の生活でできる予防・改善法として、甘い物の摂(と)りすぎや暴飲暴食を控え、善玉菌を増やす発酵食品や食物繊維の摂取を心がけてみましょう。※画像は本文と関係ありません○著者プロフィール: 関由佳(せき・ゆか)内科医、misoドクター、Foodoctor、Medical Chef専門は内科、予防医学。研修医の頃に野菜ソムリエの資格を所得。同時期にアメリカのシアーズ博士のもとでZONEダイエットを学び、日本人に合わせた食事バランスガイドを作成。ダイエット外来や糖尿病治療にもそのメソッドを応用し独自の栄養指導を確立した後、レシピ本『ゆるゆる糖質オフダイエット』を出版。現在は薬ではなく食べもので予防するFoodoctorとして個人に合わせたオーダーメイドの栄養療法を行う傍ら、misoドクターとして味噌ファスティングの指導行うなど幅広く活動中。また2011年よりHappyAgingLabo会 を主宰し毎月さまざまなテーマでセミナー&料理教室を開催し、ブログ・Dr.Yukaのゆるゆるバランスダイエットでも情報を発信する。
2015年09月25日ぴあは9月17日、食物アレルギー対応飲食店情報を掲載したお出掛けガイド「食物アレルギーでも楽しくお出かけできる本」を発売する。食物アレルギーを持つ子どもは年々増加しており、幼児から学童の20人に1人が該当するとも言われている。加工食品ではアレルギー物質の表示が義務付けられているため、家庭での日常的な対策は比較的容易な状況になっている。しかし外出時は、遊びに行った先のどこで食事をすれば安全か、レストランでの食事にアレルギー物質が含まれていないかなど入念な下調べが必要で、食物アレルギーの人やその家族にとっては大きなストレスになっている。同書ではそのような悩みを抱える人たちが安心して外出できるよう、役に立つ情報を一冊にまとめた。同書では、東京ディズニーリゾートはじめ、全国50カ所程度のレジャースポットの飲食施設における食物アレルギー対応情報(メニュー、サービスなど)を掲載。各パークのアトラクション紹介などもあわせて紹介している。また、ファミリーレストラン、ファストフードなど、主要な外食チェーンのアレルギー対応情報とメニューを掲載。掲載店はデニーズ、COCO’S、ロイヤルホスト、ガスト、バーミヤン、ステーキハウスブロンコビリー、ビッグボーイ、フォルクス、ステーキのどん、ステーキ宮、すぎのや本陣、CoCo壱番屋、不二家レストランなど。そのほか、食物アレルギー対応の旅行ツアーも紹介。飛行機でのアレルギー対応の情報(日本航空の事例)、個人旅行の際の注意点などを掲載した。ニッポンハムグループ、辻安全食品の食物アレルギー対応食品の取り組み事例や、おすすめのウェブサイト、レシピ本など、食物アレルギーに役立つ生活情報も紹介している。あいち小児保健医療総合センター 副センター長が監修した、全国各地域で食物アレルギーの診療が受けられる病院・医院のリストも掲載。アレルギー専門医(小児科)の先生を中心として、病院・診療所を含め、「経口負荷試験を受けられる」ことを目安に、全国から約400施設をピックアップした。なお、同社では書内で紹介する「低アレルゲンメニュー」などの一切の情報は、「アレルギー症状を発生しないことを保証するものではない」としている。微量のアレルゲンでアナフィラキシーを発症するなど重篤な症状の人、およびその家族は、利用について自身による最終的な判断をお願いする、とのこと。A4判・116ページで、価格は税別1,200円。
2015年09月14日食物アレルギーになるのが心配だから、離乳食の開始を遅くして卵や牛乳は避けている。そんな方も多いかもしれません。でも、ちょっと待ってください。なんと最近、特定の食物の摂取を遅くしたり避けたりするほうが、食物アレルギーになりやすい可能性があることがわかってきました。さまざまな情報が飛び交っているからこそ、きちんと知りたい食物アレルギーのこと。予防の常識が大きく変わりつつある今、最新の研究で明らかになった意外な予防法についてご紹介します。食物アレルギーのある乳幼児の割合は5~10%「食物アレルギー」とは、食物を食べたり、触ったり、吸い込んだりした時に、免疫システムがはたらいて起こる有害な反応のこと。症状は、かゆみや発疹などが最も多く、中には呼吸困難、意識障害などの重い症状に苦しんでいる方もいます。日本では、乳幼児の5~10%に食物アレルギーがあるものの、年齢とともに減り、小学生以上では1.5~3%と推測されています。特に、卵、乳製品、小麦については、80~90%が就学前には自然に治っているというデータもあります。「念のため食べさせない」は食物アレルギーの予防にならない?これまで食物アレルギーの予防には、1.離乳食の開始を遅らせる2.アレルギーが心配な卵、乳製品、小麦などは、念のため避ける3.妊娠中や授乳中は、アレルギーが心配な食べ物は念のため避けるこの3つが有効と考えられてきました。しかし、それらの情報の信ぴょう性が、ここに来て大きく変わってきているようです。まず「1.離乳食の開始を遅らせる」ですが、離乳食の開始が遅めになっているのに、アレルギー患者が増えていることから、国立成育医療センターの大矢幸弘アレルギー科医長は、「食べ始めを遅らせても、アレルギーの予防にはならない」と見ています。(注1)また、「2.アレルギーが心配な卵、乳製品、小麦などは、念のため避ける」についても、気になる調査結果があります。今年(編集部注:2015年)、英国で行われた、子ども640人を対象にした調査では、乳幼児期からピーナツを食べ始めた子のほうが、5歳までピーナツを控えていた子より、ピーナツアレルギーになりにくいとの研究結果が発表されました。このことから、「食物アレルギーの頻度が高い食物も、除去するより早めに食べるほうがよい」可能性が高いという認識が広がりつつあるようです。それに伴い、現在世界中で、アレルゲンになりやすい卵、牛乳、小麦に関しても、早く食べるほうがいいのかどうかという研究が進行中です。ちなみに日本では、環境省が2010年度から行っている10万人規模の追跡調査において、生後6ヵ月以前に米を食べさせ始めた人が79%いるのに対し、牛乳は9%、鶏卵は10%に過ぎず、生後9ヵ月でも鶏卵は46%、牛乳は53%が与えていないという結果が出ています。(注2) この割合も、今後は変わる可能性があるかもしれませんね。なお、「3.妊娠中や授乳中は、アレルギーが心配な食べ物は念のため避ける」については、妊娠中や授乳中にママが食事制限をしたからといって、食物アレルギーの予防になるという科学的な根拠はありません。特定の食品を避けずに、ママは必要な食事をしっかり摂って、赤ちゃんに栄養を届けましょう。スキンケアで食物アレルギーが予防できる? 新しいアレルギーの予防法このように、食物アレルギーに関して、次々と新しいことがわかってきていますが、確実な予防法はまだ見つかっていないのが現状です。しかし、最近の研究では、「スキンケアをすることでアレルギーが予防できる可能性が高い」と考えられています。大矢医師(前出の国立成育医療センター・アレルギー科医長)は、「食物の成分は、ほこりにまじる形で比較的多くあり、皮膚の状態が悪いほど体内に入りやすいと考えられる」(注1)と話します。少し噛み砕いて解説すると、以下のようなことです。・食物の抗原(アレルゲン)は、空気中のほこりにも含まれていると考えられています・肌が炎症などを起こしてバリア機能が低下していると、バリアの弱まった皮膚の隙間からほこりに混じったアレルゲンが侵入します・アレルゲンの侵入によって、体内では免疫システムが反応して抗体を作り始め、アレルギーの原因物質に反応する準備ができている状態になります・この時点でアレルゲンとなる食物を摂取してしまうと、食物アレルギーになりやすくなります現在、このような仮説が有力なようです。ですが、皮膚から抗原が侵入しても、アレルギー反応を起こす準備が完全に整う前にその食べ物を食べれば、身体の中に受け入れようとする免疫が強くはたらくため、アレルギーにはなりにくいと考えられています。けれども、これまでのようにアレルギー予防のために特定の食品の摂取を避けたり遅らせたりすると、逆にアレルギー反応を起こす準備が整ってしまうため、食物アレルギーを起こしやすくなるというわけです。したがって現在、食物アレルギーを研究する医師の間では、「すでにアレルギー反応が出ている場合以外は、特定の食物を除去しないほうがよい」と考えられるようになっているそうです。つまり、最新の食物アレルギー予防策としては、・赤ちゃんの肌を清潔にし、保湿をして肌のバリア機能を高め、皮膚の保護機能を低下させないように気をつけること・離乳食は開始を遅らせず、特定の食品を避けずに進めること以上2点が大切といわれています。なお、アレルギー予防の常識は日々変わっている真っ最中。国立成育医療センターの成田雅美医師によれば、「私たちアレルギーの世界では主流となる考え方であっても、小児科医や産婦人科医、助産師や保育士など、現場に情報がいきわたっていないのが現状」(注3)とのこと。そのため、病院や保育園などで行われる指導と、ここに書かれていることは異なる可能性もあります。その場合、医師や保育士、栄養士などと相談しながら、現状で最善と思われる対応をとっていってください。(注1)東京新聞 2015年7月10日(注2)環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査」の中間集計から(注3)「ちいさい・おおきい・つよい・よわい no.99 園で、学校で、給食で…食物アレルギーからいのちだけは守る」(株)ジャパンマシニスト社参考:食物アレルギーの専門家が最新情報を発信【アレルギーラボ】
2015年09月11日東京工業大学は9月4日、半金属であるビスマスを薄膜化すると、その電気的な性質を半導体に変えられることを実証したと発表した。同成果は東京工業大学大学院理工学研究科の平原徹 准教授、東京大学の長谷川修司 教授、自然科学研究機構分子科学研究所の田中清尚 准教授、木村真一准教授(現大阪大学教授)、お茶の水女子大学の小林功佳 教授らの共同研究によるもの。9月3日に米国物理学会誌「Physical Review Letters」で公開された。ビスマスはシリコンなどの半導体中の電子より高速に移動できるディラック電子を有している。1960年代にこのビスマスを薄膜にすることで半導体化できることが理論的に予想されていたが、実験ではこれまで確認されていなかった。今回、同研究グループは分子科学研究所の放射光施設UVSORで、偏光可変の低エネルギー角度分光電子分光装置を用いて、高品質のビスマス薄膜を観測。その結果、ビスマス薄膜が半導体になっていることが確認された。また、理論では予想されていなかった表面や界面の電子でが関係した新しい現象も発見したという。同研究グループは今回の成果について「今後はビスマス内部の高移動度のディラック電子を利用した高速デバイスの開発、さらにビスマスの表面や界面に存在する電子を利用した極薄ナノデバイス開発という応用研究へと進展することが期待できる。」としている。
2015年09月07日熊本大学は8月20日、東邦金属と共同で線径0.05mm(50μm)の耐熱マグネシウム合金極細ワイヤの製造技術を開発したと発表した。同マグネシウム合金は、2001年に同大で開発され、「KUMADAI耐熱マグネシウム合金」と呼ばれており、一般的な金属材料製造法でも室温で510MPaの耐力が、250℃の高温でも250MPaを超える高い耐力を得つつ、難燃化も実現している。今回の線径0.05mmは、東邦金属が難加工材であるタングステンワイヤの製造で培ってきた独自の伸線加工技術を基にして、適切な伸線条件および伸線ダイスの材質と形状の最適化により実現したもの。このワイヤの活用先としては、精密溶接や3Dプリンタ用の原料、生体吸収性ステントなどの循環器用医療機器、生体吸収性の縫合糸や血管結合具などの外科・インプラント用医療機器、燃料電池の電極材料などが期待されているという。なお、研究グル―プでは、今後、共同研究を加速させ、さらなる極細化の技術開発を進めていくとしているほか、2012年に開発された「KUMADAI不燃マグネシウム合金」など、ほかの合金への展開、生体吸収性医療機器などの応用製品の開発などを進めていく予定としている。
2015年08月21日大日本印刷(DNP)は7月31日、金属とプラスチックなどの異なる素材を接着できるフィルム2種を開発したと発表した。今回、開発したのは「DNP熱溶着フィルム」と「DNP粘接着フィルム」の2種類で、7月より量産を開始する。「DNP熱溶着フィルム」は電子機器や事務機器などに広く使用されているオレフィン系樹脂と金属の接着に適しており、DNPが製造しているリチウムイオン電池のバッテリーパウチで樹脂層と金属の接着で使用実績があるという。熱で溶着する樹脂をフィルム状にしたもので、通常温度では固形化しているため、接着剤のはみ出しによるべたつきを防ぎ、残留溶剤やガスの発生を軽減することができる。一方の「DNP粘接着フィルム」は耐熱性に優れ温度変化が激しい環境でも性能の劣化が少なく、また接着強度が高いため、自動車や飛行機などに採用されている炭素繊維強化プラスチックと金属の接着に適している。熱で接着するタイプのほか、熱に弱い素材向けに、紫外線などの光で硬化するタイプが用意されている。同社は今後、両製品を電子機器や事務機器、産業機器メーカーなどを中心に販売し、2018年に50億円の売り上げを目指すとしている。
2015年07月31日東京大学(東大)は7月10日、食物アレルギーを発症させたマウスを用いて、アレルギー反応の原因となる「マスト細胞」が細胞膜の脂質から産生する「プロスタグランジンD2(PGD2)」と呼ばれる生理活性物質に、マスト細胞自身の数の増加を抑える働きがあることを発見したと発表した。同成果は、同大 大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻の中村達朗 特任助教、同 大学院農学生命科学研究科 獣医学専攻の前田真吾 特任助教(研究当時:応用動物科学専攻)、同 大学院農学生命科学研究科 獣医学専攻 博士課程2年の前原都有子氏、同大 大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻の村田幸久 准教授らによるもの。詳細は「NatureCommunications」に掲載された。食物アレルギーの患者数は全国で約120万人と言われているが、年々増加傾向にある。これまでの研究から、腸におけるマスト細胞の増加が、食物アレルギーの発症や進行に関与することが示唆されていたが、どのようにしてマスト細胞が増加するのか、そのメカニズムはよくわかっていなかった。そこで研究グループは、マウスに食物アレルギーを発症させ、その際の症状の悪化推移とマスト細胞の数の変化を調査。その結果、マスト細胞が造血器型のPGD2合成酵素(H-PGDS)を発現すること、H-PGDSを欠損させたマウスでは、マスト細胞の数が増加していることを確認。これにより、PGD2が、マスト細胞の増加を抑え、症状の悪化を防ぐ役割であることが示されたという。また、PGD2が産生できないマスト細胞などでは、血球細胞を強力に遊走させる生理活性物質「Stromal Derived Factor-1α(SDF-1α)」ならびに、細胞と細胞の隙間を埋めるコラーゲンなどを分解する酵素の1つで、炎症性生理活性物質を活性化する役割も持っている「Matrix metaroprotease-9(MMP-9)」の発現や活性が上昇していることが判明したほか、SDF-1αの受容体阻害剤や遺伝子欠損、MMP-9の活性阻害剤は、食物抗原に応答した消化管のマスト細胞増加と食物アレルギー症状を改善することが判明したとする。なお、今回の成果について研究グループは、SDF-1αやMMP-9といったマスト細胞の浸潤を促進する分子の発現を抑えることから、PGD2を標的とした食物アレルギーの根本治療への応用が期待されると説明しており、今後は、PGD2がどのようにマスト細胞の細胞内へ情報を伝達し、その浸潤を抑制するのか、その機序のさらなる解析を進めていく予定としている。
2015年07月13日物質・材料研究機構(NIMS)と京都大学は6月26日、金属基板の上で超分子を用いた人工分子モーターを作製し、その回転方向を制御することに成功したと発表した。同成果は物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)の内橋隆 MANA研究者、ジョナサン・ヒル MANA研究者、中山知信 ユニット長、クリスチャン・ヨアヒム MANA主任研究者(フランスCEMES/CNRSグループリーダー兼任)らのグループと、京都大学化学研究所の小野輝男 教授らによるもので、米化学会発行の「Nano Letters」に掲載された。生体内のATP合成酵素などに代表される分子モーターは、回転子などの部品が分子によって構成されており、回転動作を行うことでエネルギーの生成や消費を行い、生命活動の基礎を担っている。化学合成の手法を用いることで溶液中で人工分子モーターを作製に成功した例は多く報告されており、固体基板上で作製した例もいくつか報告されている。しかし、人工分子モーターではモーターを構成する部位が共有結合という強い結合によって結び付けられていることから、モーターの回転方向を反転させることが難しく、挙動の柔軟性に問題があった。今回の研究では、超分子を分子モーターの構成部品に用いることでこの問題を解決した。超分子は複数の分子が共有結合より弱い水素結合などによって結ぶついており、分子の設計によってその結合力を調整することができる。研究では、ポルフィリンという有機分子に3本の「足」をつけ、さらに結合のための「手」を1つつけることで、2つのポルフィリン分子が結合して超分子を作り、さらに基板上で滑らかに動くように設計。この超分子に電流を注入したところ、分離することなく全体で回転運動をし、注入する電流の電圧を負の値にすると超分子内で分子同士の結合の組み替えが起こり、回転方向を反転させることができたという。同研究グループは「今後は、さらに複数の超分子を組み合わせてより複雑で高機能なナノスケールの機械的システムの構築を目指す」とコメント。また、今回開発した人工分子モーターが、自己組織化や自己修復の性質を持つため、周りの刺激に応じて自らの機能を変化させていく、生物のような柔軟なシステムの構築に開発につながる可能性があるとしている。
2015年06月29日人間の中には、猫アレルギーの方がいます。逆に、猫は人間アレルギーになるのでしょうか? ここで言う「人間アレルギー」とは、「人間は嫌いだにゃ! 」と言う比ゆ表現としてのものではなく、人間が原因でクシャミや皮膚が痒くなってしまうアレルギーのことです。結論を先に言うと、人間アレルギーの猫は、います。猫アレルギーの犬もいますし、犬アレルギーの人間もいることを考えると、猫が人間に対してアレルギーを持っていてもおかしくないことが想像できるでしょう。○アレルギーとはアレルギーとは、本来無害なものに対して過敏に免疫が反応してしまうことで、アレルギーを引き起こす原因をアレルゲンと呼びます。アレルゲンにはハウスダスト、花粉、動物の鱗屑(フケ)、カビ、食事、薬などがあります。猫アレルギーの場合は、猫の唾液や皮脂腺から分泌されるタンパク質が原因で、鼻水や痒みが引き起こされます。人間にとって猫がアレルゲンになることがあるのと同様に、人間も動物なので、猫にとって人間がアレルゲンになることもあります。人間アレルギーの場合、皮膚からおちた鱗屑(フケ)が原因になります。○猫のアレルギー疾患猫に多いアレルギーの原因は、牛肉や小麦、乳製品などの食べ物、ノミ、そしてその他としてダニや花粉、カビなどが挙げられます。(1)食物アレルギー、(2)ノミアレルギー、そして(3)どちらにも当てはまらない非ノミ非食物アレルギーという3つに分けられます。診断のためには、除去試験といってアレルゲンになっているものと接触させないようにしなければいけません。食事を変更する、ノミ予防を徹底することで症状が改善するのを待ちます。猫も人間のように血液検査で抗体を測定することもできますが、残念ながら猫では信頼性が低く、確定診断にいたらないことが多々あります。その他に皮内試験という、少量のアレルゲンを実際に皮膚に注射する検査をすることもできます。アレルギー疾患の症状は、皮膚症状と消化器症状に分かれます。皮膚症状では痒み、脱毛、皮膚が赤くなる発赤、ぼつぼつができる粟粒性皮膚炎が、消化器症状では下痢、嘔吐、体重減少などが起こります。特に皮膚症状は、時に強い痒みを起こし生活の質を著しく低下させます。治療の基本はアレルゲンを取り除くことです。しかし、ハウスダストなど完全に取り除くことが難しい場合は、薬で痒みを抑える方法か少量のアレルゲンを注射し、体を慣れさせる減感作療法をとります。○まとめがん、糖尿病、認知症など、人間がかかる病気は、殆どの場合猫もかかります。どんなものでもアレルゲンになる可能性はあるので、猫が人間アレルギーになることはなんら不思議ではないことがわかるでしょう。ただし、猫アレルギーの人間に比べると、人間アレルギーの猫は非常に稀です。もし愛猫があなたと触れ合った後にクシャミをして逃げていっても、まずは他の原因を考えましょう。もしかしたら、ただ何か不満があるだけかもしれません。■著者プロフィール山本宗伸獣医師。Syu Syu CAT Clinicで副院長を務め、現在マンハッタン猫専門病院で研修中。2016年春、猫の病院 Tokyo Cat Specialistsを開院予定。猫に関する謎を掘り下げるブログnekopediaも時々更新。
2015年05月15日分子科学研究所(IMS)は4月14日、β-カロテンが優れた金属捕捉機能をもつことを発見し、2個のβ-カロテン分子が最大で10個の金属原子を挟み込み、サヤエンドウのような形状をもつ分子を形成することを実証したと発表した。同成果は、IMSの村橋哲郎 教授(現 東京工業大学大学院理工学研究科 教授)およびIMSの柳井毅 准教授らの研究グループによるもの。詳細は「Nature Communications」に掲載された。天然に広く分布している有機色素の一種であるカロテン類は、特異なπ-共役構造を持っており、その構造に基づいてさまざまな機能を発現することが知られているが、金属捕捉機能については、よくわかっていないというのが現状である。今回、研究グループはカロテン分子が連続した炭素-炭素二重結合を用いて多数の金属原子を捕捉する可能性に着眼し、実験と理論の両面での実証を行ったという。その結果、2つのβ-カロテン分子が、10個の金属原子を連結させながら挟み込み、安定なサヤエンドウ状の化合物を形成することが可能であることを発見したという。また、この反応は可視光の照射下で促進されることも確認したという。さらに、この化合物は複数の金属原子を出し入れする性質を持つことも発見。実際にパラジウム原子と白金原子がβ-カロテンに挟み込まれた化合物も合成できることを確認したほか、β-カロテン分子の間に挟まれた金属原子の数が変わると色が大きく変化する性質を持つことも確認し、理論的な計算からこの要因を解明したとする。なお研究グループでは、今回の成果について、カロテン類の機能性金属クラスター触媒や材料の開発などといった新たな化学利用につながる可能性が示されたとコメントしている。
2015年04月16日オリックス・レンテックは4月14日、NTTデータエンジニアリングシステムズと連携して日本で5台目となるEOS製の金属3Dプリンタ「M290」を導入し、2015年5月より造形受託サービスを開始すると発表した。同サービス「M290」を活用し、試作品などを造形する。鋳造などの工法よりも工程が少なく短時間で造形できるため、同サービスを利用することで製品開発の効率化につなげることができる。また、オリックス・レンテックは東京都町田市に「Tokyo 3D Lab.」を開設し、「M290」の見学スペースや打ち合わせコーナーを設置する。「M290」の造形サイズは250×250×325mmで、同サービスではマルエージング鋼、ステンレス合金、ニッケル基超合金(インコネル)の計3種類の材料を扱う予定。
2015年04月14日リンクアンドコミュニケーションはこのほど、国立研究開発法人国立成育医療研究センターとの共同研究の一環として、食物アレルギーの最新情報を提供するWEBサイト「アレルギーラボ」を開設した。同サイトは、食物アレルギーに関する正しく新しい情報を、最前線の医療機関の協力のもとに発信していくことを目的にオープンした。食物アレルギーの人や、食物アレルギーの子どもをもつ家族を対象に、疾患治療やQOL(quality of life=生活の質)向上に役立つ情報を提供する。サイトでは、食物アレルギーに関する情報を、最新の診療ガイドラインやエビデンス(科学的根拠)に沿って解説する。最新の正しい情報を提供するため、出典と情報掲載日、監修者も明らかにしている。動画のコンテンツも取り入れ、スキンケアの方法を学べる動画などを公開する。また、食物除去をしながらも栄養バランスを考慮した食事の献立・レシピも掲載。安心して楽しく食べられる栄養バランスに優れた献立を紹介している。その他、食物アレルギー対応商品や、対応外食店、食物経口負荷試験が受けられる医療機関、患者セミナーなどの情報も掲載する。情報を公開するだけではなく、体験談などの投稿も受け付ける。食物アレルギーに関する"パパ・ママ体験談"や"ヒヤリハット体験談"、"これ食べられるんだ!"などを共有することができる。同社は同サイトを通じて、市販の食品・外食における食物アレルギーの情報を、医療機関や学校、企業がオープンに利用できる情報プラットフォームの構築を目指していくという。
2015年04月08日TANAKAホールディングは4月6日、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業が、2015年4月から、イットリウム系超電導線材用の銅配向金属基板の専用生産ラインを構築し、量産体制を確立したことを発表した。今回の取り組みは、同社が中部電力、鹿児島大学との共同開発により2008年よりサンプル出荷を行ってきた超電導線材の「銅配向金属基板」の、製造設備条件の最適化を図ることで長尺基板製造が可能になったことを受け、国内外の需要に迅速に対応することを目的に実施されたもの。これにより、長距離大容量送電系統の安定化が求められる送電ケーブルや、高磁場を必要とする磁気共鳴画像装置(MRI)、核磁気共鳴分析機器(NMR)、大型船舶のモーターなどの分野での活用が見込めるようになるという。なお田中貴金属工業では、2020年までに年間12億円の売り上げを目指すとしている。
2015年04月07日NHKは、4月5日21:00~21:49にNHKスペシャル「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」を放送する。同番組では、「アレルギーを根本的に治す治療の鍵」として注目を集めている免疫細胞「Tレグ(制御性T細胞)」に着目。「Tレグ」のメカニズム解明によってアレルギー根治の可能性を探る。1960年代以降から患者数が増加し、予防も根本的な治療も不可能だと言われてきたアレルギー。国民病の花粉症や、重度の場合は死に至る危険性のある食物アレルギー、アトピー性皮膚炎や鼻炎、ぜんそくなど、先進国では今や3人に1人が何らかのアレルギーに苦しんでいるとも言われている。ところが、日本の研究者が発見した「Tレグ」と呼ばれる免疫細胞が、「アレルギーを根本的に治す治療の鍵」として注目を集め、アレルギーの予防・治療が大きく変わりはじめている。免疫の過剰な攻撃を押さえ込む役割を持つ「Tレグ」をコントロールすれば、免疫力を下げることなく、アレルギーを抑え込めることが明らかになったのだ。2014年10月から始まった花粉症の舌下免疫療法では、効果の差に「Tレグ」が関わっていることが分かっている。また、農水省が2020年に販売を目指している、花粉成分を含む遺伝子組み換え米「花粉症緩和米」を食べることで、「Tレグ」を増やし花粉症を根治させる試験も始まった。番組では、自身や家族がアレルギーに悩む当事者が出演。悩みや願いなどについて話しつつ、最新のアレルギー研究・予防や治療を見て、率直な感想や意見を交わしたり、専門家に対し疑問をぶつけていくアレルギー座談会も行われる。また、ピーナツオイル入りスキンクリームを使った赤ちゃんが、次々とピーナツアレルギーを発症したロンドンでの事件をレポート。「皮膚からアレルゲンが入ると、アレルギーが発症」というロンドン大学の研究と併せて、意外なアレルギー発症の原因が判明したことも紹介する。出演者は、MCに、マンゴーアレルギーの加藤浩次さんと、花粉症の鈴木奈穂子アナウンサー。ゲストに、娘が卵・ゴマアレルギーの松嶋尚美さん。専門家として、Tレグ発見者の大阪大学教授 坂口志文さん、国立成育医療研究センターからアレルギーの予防や治療が専門の大矢幸弘さんを迎える。NHKスペシャル「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」は4月5日21:00~21:49に総合テレビにて放送する。
2015年04月03日花粉症シーズンまっただ中。花粉症は体質だからとあきらめがちですが、アレルギーが起きる原因や予防の最新情報はぜひ知っておきたいですよね。4月5日21時から放送されるNHKスペシャル「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」では、最新の花粉症のメカニズムが紹介されます。花粉症をはじめアレルギーに悩まされている人は必見です。実はアレルギーの予防や治療法の発見には、研究の最前線でも苦戦を強いられてきたのだそう。その難しい発見に挑戦し、最近注目されているのが、日本人研究者が発見した「Tレグ」と呼ばれる免疫細胞。体内の「Tレグ」がアレルギーを抑え込むことがわかってきたそうなのです。けれども、現代日本のような衛生的で細菌の少ない環境では、「Tレグ」が増えないということも判明。最近ではアレルギーが急増していますが、その理由と、治療の鍵として研究が進む「Tレグ」について、ぜひ詳しい解説を聞いてみたいですね。また、命の危険の可能性もある食物アレルギーについても、これまでの常識を覆すような結果が発表されます。これまで子どものアレルギーを予防するために、妊娠期の女性や幼児はアレルゲンとなる食品を避けることが常識とされてきました。しかし、これを覆す実験の結果が発表されるのです。一方、皮膚からのアレルゲン侵入に関しては、アレルギーを抑え込む免疫細胞「Tレグ」ではなく、逆に攻撃する免疫細胞が作られ、アレルギー発症の大きな原因になることがわかっているというから、ややこしいですね。花粉症も、皮膚や気道の粘膜からの侵入が原因になっているそうです。番組では分かりやすく説明されているので、要チェックです。最新情報ということで、耳慣れない「Tレグ」といった免疫細胞の名前などが出てきますが、スタジオゲストとして、自身や子どもがアレルギー持ちという、加藤浩次さんと松嶋尚美さんが登場するので、アレルギーに苦しむ視聴者と同じ目線で番組を進めてくれそうです。専門家を交えたアレルギー座談会では、当事者だからこその率直な悩みや疑問をぶつけられ、これまで病院に行っても、なかなか聞くことができなかった悩みが解決できるかもしれません。アレルギーは治らないからとあきらめるのではなく、こういった番組で最新情報を入手して、少しでも快適な毎日が過ごせるようにしたいものです。アレルギーに悩んでいる人はもちろん、身近にアレルギーに苦しんでいる人がいるなら、ぜひチェックしたい番組です。・NHKスペシャル「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」放送日時:2015年4月5日(日) 21:00~21:49(N H K総合) 公式サイト
2015年04月03日東北大学と大阪大学の研究グループは、従来の物質とは全く異なる新しい状態をもつトポロジカル絶縁体と普通の金属を接合させることによって、普通の金属にトポロジカルな性質を付与する「トポロジカル近接効果」という新しい現象を発見し、質量のない高速のディラック電子をトポロジカル絶縁体の外に取り出すことに成功したと発表した。同研究グループは、東北大学大学院理学研究科の佐藤宇史准教授、同原子分子材料科学高等研究機構の高橋隆教授、大阪大学産業科学研究所の小口多美夫教授、および同研究所の安藤陽一教授らが参加。同成果は、次世代省エネルギー電子機器を支えるスピントロ二クス材料技術とその産業化に大きく貢献することが期待される。今回の開発で、東北大学と大阪大学の共同研究グループは、2010年に同グループが発見したTlBiSe2(Tl:タリウム、Bi:ビスマス、Se:セレン)というトポロジカル絶縁体の上に、2原子層のBi超薄膜を接合し、スピン分解光電子分光という手法を用いて、ディラック錐とBi超薄膜のエネルギー状態を高精度で調べた。その結果、Bi超薄膜によってディラック錐のエネルギー状態が劇的な影響を受け、もともとトポロジカル絶縁体の表面に局在していたディラック電子がBi側に移動する「トポロジカル近接効果」が起こっていることを初めて突き止めました。今回の発見は、「トポロジカル絶縁体のディラック電子は表面に束縛されて結晶外に取り出せない」というこれまでの常識を覆すとともに、「トポロジカル表面状態を実空間で操作する」という、全く新しい概念を提案するもの。今後、トポロジカル近接効果を積極的に活用する事で、例えば、ありふれた金属にトポロジカルな性質を意図的に付加して、スピントロニクス素子の性能を格段に向上するといった応用が期待される。また、今回の成果を基にさまざまなトポロジカル物質の開発が進めば、トポロジカル絶縁体を利用した次世代省エネデバイスの実現に向けての研究が大きく進展すると期待される。なお、同成果は、英国科学雑誌「Nature Communications(ネイチャーコミュニケーションズ)」オンライン版で公開されている。
2015年03月16日GEオイル&ガスは2月26日、新潟県刈羽事業所に金属3Dプリンタを導入し、エネルギー産業用プラントにおいて用いられる特殊仕様のコントロールバルブ部品の製造を開始したと発表した。今回導入された3Dプリンタは松浦機械製作所の「LUMIX Avance-25」。同機はファイバーレーザーによる積層造形とマシニングセンターによる金属切削加工という工程を1台で行う事ができる。金属3Dプリンタを導入したことによって、従来法では製造が困難であった中空構造、曲面形状やメッシュなど、複雑な造形が可能となることから、バルブ部品設計の自由度が大幅に向上した。また、一体成型が可能となったことで複数の加工プロセスが不要となり、従来の製造法では約3カ月必要とされていた形状の部品の製造が約2週間でできるなど、製造日数の短縮化や低コスト化が実現した。GEはこれまでにも米国本社で航空機エンジン部品の製造などに金属加工用の3Dプリンタを用いてきた。国内ではGEヘルスケアの日野工場で樹脂加工用の3Dプリンタを導入しているが、日本において金属3Dプリンタを導入するのは今回が初めてとなった。
2015年02月26日早稲田大学(早大)は、金属ナノ粒子の電界トラップを用いることで、配線上に一度クラック(亀裂)が生じた場合でも、自己修復する金属配線を実現したと発表した。同成果は、同大 理工学術院 基幹理工学部機械科学・航空学科の岩瀬英治准教授、同大大学院 基幹理工学研究科修士1年の古志知也氏らによるもの。詳細は、1月18日~22日にポルトガルのエストリルで開催された国際学会「MEMS2015(The 28th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)」にて発表された。今回、研究グループでは、金属配線に自己修復機能を付与することによって、高い導電率と高い伸縮耐性を兼ね備えた配線を実現しようと試みた。これは、伸縮配線を実現するために、従来の研究では"材料"や"形状"に着目したアプローチが試みられてきたのに対し、"機能"に着目した新たなアプローチであるという。まず、厚さ100nmの金配線、および金属ナノ粒子を分散した液体として半径20nmの金ナノ粒子分散水溶液を用いて、自己修復機能を確認するために、ガラス基板上に幅が一定のクラック(亀裂)をもつ金配線を作製した。金属配線は、金属ナノ粒子を含む液体で覆われている。そして、そのクラック部のある金属配線に電圧を印加した。すると、クラック部にのみ電界が生じ、金属ナノ粒子⼦がクラック部に引き寄せられる力(誘電泳動力)が働いた。通常の状態で、金属ナノ粒子はファンデルワールス力や静電反発力を受け液中に分散しているが、電圧の印加により誘電泳動力が大きくなると、クラック部に集められる電界トラップ現象が生じる。そのため、クラック部のみに金属ナノ粒子が集まり、集まった金属ナノ粒子によりクラック部が架橋され、金属配線が修復されるという。一度クラックが修復してしまうと、金属配線がつながり電界が生じなくなるため、それ以上過度な修復は行われない。また、金属ナノ粒子はファンデルワールス力や静電反発力を受け液中に分散しているため、クラック部以外の金属配線部に金属ナノ粒子が吸着することもないとしている。研究グループでは、さらに大きなクラック幅の修復の実現や、さらに高い自己修復機能を目指して改良を行っている。また、現状の構成では液体の封止が必要となるが、液体の封止が構造上、製造上問題になることも考えられるため、金属ナノ粒子をゲル中に分散させた構成での自己修復機能の研究を試みている。
2015年02月19日住友化学は2月3日、日立金属の化合物半導体材料事業を買収すると発表した。買収時期は4月1日を予定している。今回の買収により住友化学は日立金属の窒化ガリウム基板・エピウエハ、ガリウムヒ素エピウエハなどに係る事業を取得することとなる。化合物半導体は、シリコンなどの単元素の半導体に比べて電子移動速度が速く、高速・高周波動作、受発光などの特性がある。住友化学は「情報電子化学部門の長期事業ポートフォリオで、次世代パワーデバイス向け化合物半導体材料を有望分野と位置づけており、今回の買収を通じて事業を一層強化し、同分野に置けるリーディング・カンパニーを目指してまいります」とコメントしている。
2015年02月03日東北大学は1月29日、ビスマス(Bi)金属薄膜の端(エッジ)で、電子の運動方向と連動してスピンの向きが揃うラシュバ効果が起きていることを突き止めたと発表した。同成果は、同大 原子分子材料科学高等研究機構の高山あかり研究員(現 東京大学大学院 理学系研究科 助教)、高橋隆教授、同大大学院 理学研究科の佐藤宇史准教授、大阪大学 産業科学研究所の小口多美夫教授らによるもの。詳細は、米国物理学誌「Physical Review Letters」のオンライン版に掲載された。ラシュバ効果は、磁石の性質を持っていない物質でも、電子のスピンの向きを揃えることができるため、次世代スピントロニクスデバイスの動作メカニズムとして注目されている。これまで、さまざまな物質で薄膜表面のラシュバ効果は観測されており、それを利用した素子の作成も研究されているが、ラシュバ効果が表面や界面などの2次元面で発生する現象であることから、小型化には限界があると考えられていた。研究グループは、スピン分解光電子分光法という手法を用いて、Bi金属薄膜の電子スピン状態の観測を試みた。重い金属であるBiは、その表面において強いラシュバ効果を示すことが知られていたが、今回、Bi原子層薄膜の最表面のエッジ構造に着目して測定を行った。エッジ構造は、試料全体から見るとほんの少ししか存在しないため、これまで観測することが非常に難しいとされていたが、高感度のスピン分解光電子分光装置を用い、試料作成方法を工夫することで、エッジ構造の電子スピン状態の観測に成功した。その結果、エッジに存在する電子がラシュバ効果を示し、さらにその大きさがこれまで観測されていた表面でのラシュバ効果よりも大きいことを発見した。今回の研究で観測されたエッジでのラシュバ効果は、表面でのラシュバ効果よりも少ない電力で特定方向にスピンを揃えることができ、1次元のエッジでスピンの方向が制御できるため素子の小型化が期待できるなど、小型で省エネルギーなスピントロニクス素子の開発に道を拓くものであるとコメントしている。
2015年02月02日ユニットコムは28日、ハンディタイプの金属探知機「G016 GC-101H(NT)」をパソコン工房の通販サイト内雑貨専門店「Nantena」にて発売した。価格は税別1,680円。片手で操作できるハンディタイプの金属探知機。検出できる金属との距離は、クギでは1~3cm、直径2cmの鉄球では6cm程度で反応するという。手元のスイッチにより。金属に反応するとアラームで知らせるタイプと、バイブレーションで知らせるタイプという2種類の動作モードを切り替えられる。電源は角型6F22(9V)電池で動作する。本体サイズはW375×D33×H75mm。重量は187g。
2015年01月28日サイバネットシステムは1月13日、スイス・KEY to METALSが販売する金属・ポリマー材料データベース「Total Materia」をANSYS Workbenchに対応させた「CYBERNET Total Materia」を販売開始すると発表した。同製品は、解析エンジニア向けの材料データベースで、2012年に販売を開始した金属材料データベース「CYBERNET KEY to METALS」の後継製品にあたり、ポリマー材料データ3.9万種が新たに追加された。金属材料データも増強されており、データの種類は計22万種以上となった。さらに、各国の規格データ(59規格)の材料特性も備えている。価格は金属材料データベースのみを搭載した「CYBERNET Total Materia Design」が27万円(税抜き)、金属・ポリマー材料データベースを搭載した「CYBERNET Materia Design PREMIUM」が40万円(税抜き)となっている。
2015年01月13日富士通研究所は12月3日、IDカードやウェアラブル機器、金属部品など、電波の制限を受けていた素材に装着して利用可能な小型薄型のRFIDタグを開発したと発表した。RFIDタグは、取り付け物体の種類を選ばず、かつ、取り付け場所の対象を広げられるように小型薄型であることが求められている。しかし、金属や人体は電波を飛ばしにくくする性質があるため、RFIDタグを取り付ける対象が金属や身に着けるIDカードなどの場合、直接取り付けるとうまく電波が飛ばず通信できないという課題があった。そこで、従来は、RFIDタグと、取り付け対象との間に空間を確保するための部材(スペーサ)を入れ一定の厚さを確保して、金属や人体の影響を低減させることにより、数mといった通信距離を実現していた。例えば、スペーサの厚さを1mmとして通信距離を2m以上にするためには、電波の波長の制約からRFIDタグの長さを75mm(電波の波長である約300mmの1/4)以上にする必要があった。一方、同じ通信距離でRFIDタグの長さをその半分の33mm(波長の1/8)と小型にすることも可能だが、その場合スペーサの厚さを5mm以上にする必要があった。つまり、従来のRFIDタグはタグの長さと、スペーサの厚さとの間にトレードオフの関係があり、また、電波の波長に依存するという制約があるため、小型と薄型の両立が困難だった。今回、RFIDタグをゴムやプラスチックなどの薄い樹脂に巻き付けて、両端を重ねたループ状にする新たな構造で電波を放射する技術を開発し、波長の制約をなくすことに成功にした。開発したタグを金属に直接取り付けた場合、ループ形状に沿った形で大きな電流(ループ電流)が流れるようになり、その電流の一部が取り付けた金属側に漏れるようになる。これにより、ループ電流から発生する本来の電波と、貼り付けた金属に漏れた電流から発生する新たな電波の2つが合成され、金属の上方に放射される。また、目標とするタグの大きさに応じて、RFIDタグ両端の重なる部分の長さと厚みを適度に調整することで、漏れた電流の度合い(合成された電波のバランス)を最適化することができ、通信距離を最大化させることができる。つまり、貼り付けた金属をアンテナの一部として機能させることで、数mといった距離の通信が可能となるという。一方、金属ではないプラスチック製のIDカードや段ボールなどに取り付ける際は、ループ電流から発生する電波のみで動作し、RFIDタグの周囲には、電波の放射を妨げる金属物体がないので、電波がループ状に効率良く広がるため、金属と同様の通信が可能となる。また、人体には水分が多く含まれており、電気を帯びやすい構造なので、金属と同様に扱うことができる。タグを内蔵したIDカードを身に着けた時は、金属に貼り付け時と同じ動作をすることで、人体に貼り付けた影響を軽減することができるとしている。同技術によって、電波の制約をなくし、取り付ける素材を選ばず、どこにでも装着可能な、長さ30mm、厚さ0.5mmの世界最小の薄型RFIDタグを実現した。これにより、装着可能な対象が広がり、例えば、機械部品の管理や、身に着けたIDカードによる入退室管理など、さまざまな場面におけるRFIDの利用が可能となる。今後、さらに量産が容易となる方式の開発を進め、2015年度中の実用化を目指すとコメントしている。
2014年12月04日日立金属は12月1日、高温環境下の特性に優れた車載用ソフトフェライトコア材料「MB20B」を開発したと発表した。同製品は、車載用途を考慮した高温環境下の低損失特性に優れたMn-Zn系フェライト材料である。独自の粉末配合技術と粉末加工・熱処理技術により、低い磁心損失と高い飽和磁束密度を両立させた。130℃の高温環境下での磁心損失は従来品より20%改善させ、飽和磁束密度は同25%向上させている。これにより、消費電力を抑えるとともに発熱量を抑えることもできる。同製品を用いることで、トランスやインダクタ部品の高効率化、高信頼性化、小型軽量化が期待されるとしている。なお、すでにサンプル出荷を開始しており、2015年から量産を開始する予定。
2014年12月02日東北大学と中央大学、岡山理科大学、名古屋大学は11月24日、有機金属中の電子の動きをレーザ光の照射によって凍結・秩序化することに成功したと発表した。同成果は、東北大学 大学院理学研究科の岩井伸一郎教授、石原純夫教授、中央大学 理工学部の米満賢治教授、岡山理科大学 大学院理学研究科の山本薫准教授、名古屋大学 大学院工学研究科の岸田英夫教授、東北大学 金属材料研究所の佐々木孝彦教授らによるもの。詳細は、英国科学雑誌「Nature Communications」に掲載された。一般に、光の照射は固体物質を加熱する。これは、物質を構成する電子や原子が光から運動エネルギーを得て、動きやすくなるためである。一方、真空中の孤立原子では、レーザ光の照射によって原子が"止まる"という現象(レーザ冷却)が知られている。レーザ冷却は、気相の原子に特有の仕組み(ドップラー冷却)によるものである。このため、光によって固体中の電子の運動を止めるためには全く異なる原理が必要となる。この固体中の電子を"止める"方法は、30年以上前に提案されていた。金属に電場を印加すれば、電子は加速され、電場の向きを反転させれば電子もそれに追随して向きを変える。また、電子が追いつけないほど素早く電場の向きを変え続けると、電子はどちらの方向へ動いたらよいのかわからなくなって、結局止まってしまうと考えられていた。電子の動きが追随できないほど素早く電場の向きを変えるためには、1秒間に百~千兆(1014~1015)回のスイッチングが必要となるが、この周波数はちょうど光の振動数に相当する。つまり、物質に光を照射すれば、電子に高周波数の交流電場をかけることができる。しかし、理論計算によればこうした高周波の電場によって電子を止めるためには、物質の破壊限界をはるかに超える強い光が必要となる。このため、物質を壊さずに電子を止めることは現実的には不可能だった。そこで、研究グループは7フェムト秒(fs)という極めて短いパルス幅の赤外(中心波長1.7μm)レーザ光を開発した。この波長の光において、7fsという時間は電場の振動の1.5周期しか含まない。また、7fsは原子が動く時間スケールよりも短いので、物質が原子の熱振動によって温度が上がったり、原子移動によって物質が壊れる暇もない。この短パルスを用いることによって、試料を壊したり、極端な高温にすることなく10MV/cmの大きな電場を印加することが可能になった。そして、典型的な有機金属の1つであり、BEDT-TTF分子とI3分子が層状に積層した電荷移動錯体である2次元有機金属(α-(BEDT-TTF)2I3)中の電子の動きをこのフェムト秒レーザ光を照射して凍結、秩序化することに成功したという。研究グループでは、より強度が大きく、よりパルス幅の短い光の開発を行っている。この新しい光によって、将来、物質の中の多数の電子を止めるだけでなく、好きな方向に動かしたり、並び方を変えたりすることによって、物質の色、電気抵抗、磁性を瞬時に自在にデザインすることが可能になることが期待できるとコメントしている。
2014年11月26日TANAKAホールディングスは11月18日、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業が、粉末焼結式積層法による3Dプリンタに対応する白金基金属ガラスの粉末を開発し、造形に成功したと発表した。また、白金およびイリジウム添加ニッケル基合金の白金族金属粉末材料も開発し、造形物の作製に成功した。田中貴金属工業は、2004年に白金基金属ガラスの組成で特許を取得しているが、今回、独自の加工設備を用いて粒径や流動性などを調整することで、既存の粉末焼結式積層法に用いられる3Dプリンタ装置で使用可能な白金基金属ガラスの粉体化に成功した。加えて、白金とイリジウム添加ニッケル基合金の2種の粉末材料も併せて開発した。また、大阪府立産業技術総合研究所と共同研究を行い、粉末の材質と、形状に適したレーザエネルギーの照射条件を解明することにより、白金、白金基金属ガラス、イリジウム添加ニッケル基合金の造形物の作製に成功した。3Dプリンタを用いた白金基金属ガラスの造形は世界初になるという。これにより、田中貴金属工業では、白金族金属粉末材料の提供に加え、ユーザーの要望に合わせた白金族金属粉末の粒径サイズ加工、白金族合金製造における組成の提案、および造形物の製造を実施するとしている。これまで、白金族金属は高融点で耐久性があるが、特に合金は切削加工や塑性加工などの加工性が低いものも多く、既存の造形法では形状に限りがあった。これらの材料を3Dプリンタでの造形を可能にすることで、複雑形状の造形や、溶融温度が異なる異種材料を複合した製品の作製が可能になる。今回の開発により、耐食性が要求される医療材料の多品種少量製造や、耐熱性が要求される自動車産業および航空宇宙産業分野における、特殊部品の工業用製品の展開が期待されるという。田中貴金属工業は、3Dプリンタ用白金族金属粉末材料の提供で、2020年度までに年間売上4億円を目指すとしている。
2014年11月18日食物アレルギーがある赤ちゃんや子どものパパママは、外食の際、アレルギー対応の食事メニューがあるかどうかに頭を悩ませることも多いでしょう。そこで今回は、東京ディズニーリゾートの食物アレルギー対応について紹介します。■公式ホームページには、食物アレルギーの対応情報が充実以前、東京ディズニーリゾートへ行く際には、事前に問い合わせをして、その都度新しい食物アレルギーの対応情報をファックスで送ってもらい、連れて行けるお店を探す計画を立てなくてはいけませんでした。しかし今は、東京ディズニーリゾートの公式ページに、レストランごとの低アレルゲンメニューの有無や、アレルゲン別に食べられるメニューが検索できるページがあります。これはとても心強い! アレルゲン検索 | 東京ディズニーリゾート アレルゲンについては、かなり詳細に分類されているので、アレルゲンが複数ある子どもも安心です。東京ディズニーリゾートでは、食物アレルギー以外の食事制限がある方へのサービスも充実していて、・レトルト食品の湯煎・電子レンジによるお弁当の加熱・ミキサー設置またはきざみ加工・ベジタリアン向けメニューの対応などの対応をしてくれます。詳しい対応については、必ずキャストへ確認してください。■丁寧な対応で安心! 東京ディズニーランドのアレルギー対応事前に情報が把握できることはわかりましたが、実際はどのように対応してくれるのでしょうか。先日、食物アレルギーの子どもを連れて、東京ディズニーランドに行った際の様子を紹介します。わが家の子どもには、卵と乳製品のアレルギーがあります。先日、東京ディズニーランドの「ポリネシアンテラス・レストラン」で行われる大人気のランチショー「リロのルアウ&ファン」に連れて行きました。このアトラクションは、子どもたちもステージに上がって踊れる、予約制のランチショー。子どもたちがディズニーキャラクターたちと踊る様子をビデオやカメラに収められたり、キャラクターたちがテーブルまで来て一緒に写真撮影ができたりするので、とても人気です。ショーの開演時間の1時間前(第1回目のショーの場合は30分前)までに、予約確認のためチケットを受け取りに行くのですが、その際に食物アレルギーがあることを伝えると、アレルギー担当の方が出て来て、子どものアレルギーについて話を聞いてくれました。わが家の場合は低アレルゲンプレートでOKだったので、それを勧めてくれました。アレルギーの状況ごとに食べてもOKなメニューを紹介してもらえるのは、とても助かりますよね。食事が提供される前には、シェフも確認しに来てくれるなど、丁寧な対応で安心できました。そのほか、ポップコーンを買う際もレストラン同様、お店の方がしっかりアレルゲンを調べてくれるので、安心して購入することができました。いつもは食物アレルギーの関係で、友だちと一緒にポップコーンをつまむことができないのですが、きちんと対応してくれたおかげで、貴重な経験ができました。(ちなみに、卵乳製品アレルギーの場合、塩味とキャラメル味のポップコーンであれば大丈夫だそうです。)食物アレルギーがあっても食べられるものがわかっていれば、東京ディズニーリゾードを思う存分楽しむことができますね! せっかくのディズニーの旅、子どもや家族と一緒に目一杯楽しんでください。
2014年11月15日