成長した子どもたちの反抗…小学校3年生になった広汎性発達障害の娘は、最近かなり反抗的。以前のように、こちらの提案を素直に受け入れる…ということがなくなり、原因不明のイライラも増えてきました。Upload By SAKURAさらに、騒いでいるのは、イヤイヤ期がまだ炸裂している3歳児の息子。1つのことをさせるのでも、スイッチが入ってしまったら、気が済むまでイヤイヤしています。Upload By SAKURA発達障害の娘と、イヤイヤ期の息子の間で…娘も息子も、成長ゆえの行動。それを理解している私…息子のこだわりとわがままに対応しつつ、娘のイライラの原因を探り、寄り添う…Upload By SAKURAなーんて、そんな毎回寛大ではいられません!Upload By SAKURAこっちの気持ちも知らないで~!いい加減にしてくれ~!君たちは、スムーズにできないのか~!と叫ぶこともあります(笑)しかし、娘の反抗も、息子のわがままも、やめさせることは現実不可能…。そうなると、私の方が我慢するしかありません。大好きだったストレス解消法の封印。といっても、イライラを我慢して対応し続けると、私だってストレスが溜まっていきます。そんな時に、私のストレスを解消させてくれていたのが、「カラオケ」でした。しかし、ここ最近はすっかりご無沙汰。その理由は…Upload By SAKURA娘は、なぜかカラオケを拒否するようになりました。以前は、主人が説得してくれていましたが…Upload By SAKURAその説得も娘の成長と共に、通じなくなりました。本人が頑なに嫌がっているのに、無理強いして連れて行くわけにはいかない。結局、私が行くのを我慢することになりました。新しいストレス解消法は…ストレス解消方法がなくなった今、私は…Upload By SAKURAとにかく、仕事に没頭することにしています。私は、ありがたいことに、自分が好きな絵で仕事をしています。行き場のないイライラが溜まった時には、とにかく絵を描いたり、文章を書くようにしています。特に、文章にするというのはとてもおすすめです。Upload By SAKURA自分の思いをそのまま文章にする…そしてそれを自分が読む…。読んでいると、自分が第三者になったような気分になります。子どもたちの前で、冷静に一歩引けない私でも、文章にすれば、少し引いて物事を見れるようになります。はちゃめちゃな言い分だった時は、「あれ?」とそれに気づけますし、自分の文章に対して、自分で「あれ、私って結構頑張ってるじゃん」なんて思うと、またそこで冷静になれています。私にとって、一人でパソコンに向かって黙々と作業する時間は、心を落ち着けるクールダウンの時間にもなり、なおかつそれが仕事にもなっています。疲れた後の癒しは、やっぱり子どもたち!そして仕事を終え、疲れた後は必ず、『子どもたちが恋しい』という感覚がやってきます。一人で没頭する時間を持ち、メリハリのある生活をすることで、煮詰まらないでいられるのです。Upload By SAKURA子どもたちの世話で溜まったストレスを、仕事で発散し、その仕事で疲れた気持ちを、子どもたちで癒す。その繰り返しで、私は毎日をこなしています(笑)
2019年11月13日ウーマンエキサイトの読者の皆さんこんにちは! 5歳、4歳、1歳の三兄弟のオカンあざみです。子どもがイヤイヤ期真っただ中の頃は、通称「魔の2歳児、3歳児」なんて呼ばれたりするけど、その後やってくるのはイヤイヤ期を終えて素直になった「天使の4歳児」。■正直言って天使というより悪魔に!? ねぇそれいつくるん?うちの次男こごろう。4歳になったのに正直言って天使というより悪魔なんですけど。毎日毎日同じことで注意してる。それで素直に動いてくれるならまだいいけど、ぜ~んぜん言うことを聞かない。約束も守らず自分のしたいことばかりする。危ないことを注意してもすぐやめない。三男にイジワルをする…毎日の繰り返しで、ついにオカンも堪忍袋の緒が切れて、思いっきり怒鳴ってしまった。たったの4歳なのに叱りすぎだ。頭では分かっているのに、コントロールできなくなっていた。私に叱られたこごろうは、しまいには泣き出してしまい…■私も一緒に泣いたそれを見た私も一緒に泣いた。毎日同じことを言っているのにわかってくれない。怒りたくないのに、怒らないといけない。本当にしんどくて、つらくて、大人げない自分がなさけなくて、心のモヤモヤが涙になってあふれた。落ち着いて自分のことを振り返ってみた。昨日も注意したのに、今日も同じことをしている。一度言ったからには、最後までしつけをなければ親として無責任だ。それに、ちゃんと教えないと、幼稚園で悲しい思いをするのはこの子だ。そんな思考に陥って、毎日怒ってばかり。完璧を求めて頑張りすぎていたのかもしれない。 ■あどけなくて幼い寝顔を見て反省まだたったの4歳。なんでも完璧にできる訳がない。その晩、寝かしつけを終えた後、あどけなくて幼い寝顔を見て反省した。
2019年11月11日こんにちは、保育士の中田馨です。2~3歳になると他人への興味関心が高まり、お友だちとも遊ぶようになってきます。そのため、よくおもちゃの取り合いにもなります。私の保育所では今、2歳前~3歳前半の子がいますので、毎日毎日おもちゃを取ったり取られたりが勃発しています。 今回はお友だちとおもちゃの取り合いがあった場合、親はどう介入すればいいかを話します。 なぜ子どもはおもちゃを取り合うの? 子どもの様子を見ていると、お友だちから取ったおもちゃをすぐにポイっと置いて、別のおもちゃで遊び出す姿を見ることがあります。2~3歳ごろの子どもたちは、お友だちへの興味を持ち、だんだん一緒に遊べるようにはなってきますが、まだ自分で「かして」「どうぞ」ができない時期です。「かして」と言いながら、もうすでに手にお友だちのおもちゃを握っている、そんな感じです。 また、自己主張が強くなってくる時期でもあります。自分のものという所有欲が出てきます。「遊びたい」と興味を持ったら、そのおもちゃをとにかく手に取りたいのです。手に取ってみて、別のおもちゃが気になったら次に行く。まだこの時期は、それが当たり前と思いましょう。 「かして」「どうぞ」のやり取りを覚えよう友だち同士でのやり取りはうまくいかないことが多いので、大人が仲立ちしながら、お友だちとのやり取りを学ぶことをスタートします。 まずは、ママと子どもが生活や遊びの中で「かして」「どうぞ」のやり取りをしましょう。練習をしたからと言って、子どもたち同士で物の貸し借りが上手にできるとは限りません。「かして」と言われた子も、今遊んでいるおもちゃをすぐに「ハイ、どうぞ」はできないことが多いでしょう。 大人に置き換えてみてください。今読みかけの本を、横から友人に「それおもしろそうだね、今すぐかして」と言われてすぐにはかせませんね。子どもがすぐに「どうぞ」と言えなくても当然なのです。「うちの子、どうぞって渡せないけど大丈夫かしら?」と心配する必要はありません。 取り合いになったら親はどうすればいい?おもちゃの取り合いがあって、かしてもらえなかったときは「順番」を待つことを教えます。貸してもらえなかった子には、「〇〇ちゃんが遊んでいるから、次にかりようね」と言い、遊んでいる子には「遊び終わったら、次かしてね」と伝えます。 順番を待つことはなかなか忍耐力がいることですが、少しずつ我慢ができる年齢になってくるので、何度も繰り返し伝えていきましょう。遊んでいる子も「次かしてね」と言われているのでお友だちが待っていることは意識しています。しばらく遊んだら「ハイどうぞ」と渡してくれるようになってきます。 取り合いが起こった直後は、それぞれがヒートアップしていますので、大人が「かしなさい!」などと言っても伝わりません。いったんママが仲立ちして、欲しい子には「欲しかったね」、今遊んでいる子には「楽しく遊んでるもんね」とそれぞれの気持ちに共感します。そして落ち着いたところで、それぞれの子に伝えてみましょう。 お友だちをたたいたり噛んだりしたときは?子ども同士のおもちゃの取り合いで、ありがちなのが「たたく」「噛む」といった行動をしてしまうことです。このころの子どもは、まだ言葉で自分の気持ちをうまく伝えることができません。思い通りにいかないと、とっさに手や口が出てしまうのです。 自分の子どもがお友だちをたたいたり噛んだりしてしまったときは、相手の子どもやママにどう対応すればいいでしょうか。たたいたり噛んだりしたのを見たら、すぐに止め「おもちゃがほしかったんだね。でも、たたいたら痛いよ!」ということを簡単な言葉で伝えます。そして、相手の親子にもその場ですぐに謝ります。 2~3歳の子どものおもちゃの取り合いは、後々の社会性につながってきます。親ができることは、子どもがケガをしないように見守り、気持ちを代弁して言葉で伝える手助けをすることです。「今、人間関係や人との距離感、我慢することをものすごく学んでいるんだ!」と思って、温かく見守ってあげましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2019年11月06日わが家の息子が、初めて発達障害の可能性を疑われたのは1歳半健診(1歳6カ月児健康診査)のときでした。市町村によって検査内容や診断方法に差があるようですが、今回は息子が発達障害と疑われた1歳半から、実際に診断が出るまでの検査内容などをご紹介します。 発達障害の可能性を指摘された1歳半健診1歳半健診では簡単な絵を見せられ、そのなかから「○○はどれ?」と質問される検査があります。息子は、市の検査と小児科の検査、どちらもその指示を適切にこなすことができず、言葉もほとんどしゃべらないことから「要経過観察」となりました。 この時期、同じような対応の子どもは意外と多いようですが、息子の通う小児科は偶然にも発達障害に詳しく、その後も定期的に検査を受けることになりました。 半年に一度のペースで実施された発達検査1歳半で要経過観察になって以降、半年に一度のペースで「遠城寺式 乳幼児分析的発達検査」という検査をおこないました。定期的におこなうことで前回と比べることもでき、先生が子どもの様子を見ることで発達具合もわかるようです。 この検査は先生と個室でおこなわれ、指示にきちんと従えるか、言われたことがどこまでできるかはもちろん、子どもの様子や理解力なども確認されます。息子は3歳までこの検査を定期的におこないました。 発達障害と診断されたときは……実際に発達障害と診断されたのはかかりつけの小児科ではなく、その後リハビリに通うことも考慮して紹介された、リハビリテーション病院でした。小児科からの紹介状に、今までの検査結果が詳しく記されており、リハビリテーション病院では診察のみ。息子は「自閉症」の診断がつきました。 診断がつくまでの診察時間は約10分と、予想外の早さでした。その後、これからのリハビリについての説明や診断の理由などが詳しく説明されました。 発達障害の検査は大変そうと思われがちですが、私の場合はかかりつけの小児科が発達障害に詳しい病院だったので、スムーズに診断がつきました。難しいことはあまり考えず、少しでも気になることがあれば、発達障害に詳しい小児科や市の保健センターに相談してみるといいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:前田奈々自閉症の長男、次男の二児の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2019年11月01日私の息子は3歳半健診で、「発達障害の疑いがある」と診断されました。結果的に、その一年後の健診で「発達障害ではない」と診断されましたが、息子の幼過ぎる行動を見るたびに、発達障害と親のしつけについて考えさせられた私の体験談をお伝えします。 3歳半健診で色が答えられない私の夫は外国人で、私たち家族は長い期間を国外で過ごしています。息子の周りで日本語を話すのは私だけでした。 あれは日本に帰国し、3歳半健診を受けたときのことです。「この色は何?」という質問に、息子は答えられませんでした。私は相談室に入り、医師に「息子は日本語が苦手なだけです」と話をしました。その後も、さまざまなテストを受け、できることもあればできないこともありましたが、最終的には「発達障害の疑いがある。様子を見ましょう」と医師に言われてしまいました。 発達障害? 親のしつけのせい?息子はレゴブロックを組み立てたり、本の内容を覚えたりする点ではほかの子よりも優れているところもありました。そのため、息子が店で走り出したり、大声で怒り出して止まらなくなったりしても、手のかかる子だと思う程度でした。 ところが周りからは、私の息子への対応が甘過ぎる、しつけが悪いと言われることもありました。そう指摘され、息子に厳しく接することも。そのため、3歳半健診で「発達障害の疑いがある」と言われたとき、「本当に発達障害かもしれない」という思いと、「いや違う、私のしつけのせいだ」という思いから毎日悩みました。 息子の個性と親のしつけを考える 一年後の健診で、息子は「発達障害ではない」との診断を受けました。テスト結果は、同年代より優れている部分と劣っている部分の両方がありましたが、普段の生活でも、ほかの子より優れている部分と劣っている部分の差が大きい息子。以前は、その劣っている部分を直そうと、厳しくしつけをしていました。 私はその視点を変えることにしました。周りからのプレッシャーもありましたが、今は息子の個性を大事にして、優れている部分を伸ばそうと考えています。 息子は、いまだに幼い子のように自分の感情を強く出します。それは、のちに発達障害と診断されることになるかもしれません。でも、私には息子の優れた部分もきちんと見えています。今はその個性を大切にしたいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。イラスト:imasaku著者:シュストルじゅんこ二児の母。海外で結婚し、2人の男の子を妊娠・出産。異文化を楽しみながら子育てをしている。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。 ✿❀ベビカレ秋のマンガ祭り❀✿大好評のマンガ記事を増量してお届けする期間限定“マンガ祭り”開催中! 人気レギュラー連載10作品に加え、新たにゲスト連載8作品が登場♪ 育児や家事、仕事などの合間の息抜きタイムにどうぞ♡
2019年11月01日自閉症に特徴的な3つの症状自閉症とは、現在は自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)と呼ばれることが多い、先天的な発達障害の一つで、社会性と対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、行動や興味の偏りの3つの症状が発達段階で現れるといわれています。今回のコラムでは、この3つの症状について具体的にみていきましょう。出典 : 社会性・対人関係の障害自閉症のある人は、対人関係を築くことが苦手な場合が多いです。社会性・対人関係の障害として具体的な特徴は、・視線を合わせることができない・周囲に関心がないように見える・相手の気持ちが分からない・その場の空気が読めないなどが挙げられます。自閉症のある人は、会話をしているとき等でも目を合わせることが苦手な場合が多くあります。無理に視線を合わせようとすると落ち着きがなくなったり、パニックになってしまうこともあります。このような症状から、対人関係が苦手だと受け止められてしまいます。コミュニケーションや言葉の発達の遅れ自閉症があると、コミュニケーションや言葉の発達が遅れる傾向があります。具体的な特徴としては、・言葉を話すのが他の子どもと比べて遅い・人の話したことをオウム返しする・抽象的な言葉・比喩や皮肉の意味を理解できない・呼んでも反応しない・自分の話したいことだけ一方的に話すなどが挙げられます。自閉症がある人は、言葉を話し始めるのが遅く、言葉の意味を理解するのが困難な場合もあります。言葉を話し始めても、意味のある言葉で会話をするのではなく、誰かの言葉をオウム返しし続ける場合も少なくありません。相手に自分の気持ちがうまく伝わらず、暴れてしまうこともありますが、適切に対応をしていれば成長と共に落ち着いてきます。行動と興味の偏り自閉症のある人は、ある一定の行動をとる傾向があります。行動と興味の偏りについての具体的な特徴としては、・落ち着きがなく、手を動かしたり、部屋の中を行ったり来たりする・毎日決まった行動をし、予定外の行動は取れない・1つのものに執着する・自分の興味があるものに対して、とても執着する・予定外のできごと・初めての人/場所/活動などに抵抗を示すなどが挙げられます。自閉症のある人は、自分の興味のあることに対してとことん熱中する傾向があります。そのため、自分の興味のある物事をとことん調べ、誰も教えていないのに専門家顔負けの知識を持っている人も珍しくありません。自閉症をもっと詳しく知るリンク集「もしかして自閉症?」お子さんの発達等について、気になる症状があるときには、次のコラムが参考になります。自閉症の症状は、お子さんの年齢・発達によって目立つ症状が変わってきます。年齢別の症状について詳しくは次のコラムでご紹介しています。その他にも、自閉症に関連するコラムを出しています。ぜひ参考にしてみてください。
2019年10月28日【映画】ADHDの監督が撮り続けた、 発達障害の叔父の3年間ーー映画『だってしょうがないじゃない』Upload By 発達ナビニュース映画監督の坪田義史さんが、発達障害のある親類のまことさんに会いに行き、その生活を撮影して完成された本作。監督の坪田さんご本人も、まことさんに初めて会ったときには鬱や不眠に悩み、さらにADHDの診断を受けたばかりと、精神的な不調が続いていた時期だったそう。そんな坪田監督が撮影を通して交流するまことさんは、長年に渡り母と2人暮らしをしており、母の他界後は障害年金を受給し、さまざまな福祉サービスも利用しながら一人暮らしを続けています。その様子から、障害のある人の「親なきあと」の生活についての問題や自己決定のあり方について、改めて考えさせられる映画です。「発達障害を生き抜く為には、誰もが自分らしくいられる社会が必要です。 本作『だってしょうがないじゃない』は、今後の上映活動を通して、見た目では分かりづらい発達障害の「社会的受容性」への契機にしていきたいと考えています」とコメントしている坪田監督。自身も発達障害当事者である坪田監督が撮り続けたまことさんとの3年間は、当事者の生活をありのままに伝えながら、社会の側がどうあるべきかも考えるきっかけを与えてくれそうです。『だってしょうがないじゃない』上映情報【公開日】2019年11月2日(土)【上映館】ポレポレ東中野 他全国の映画館にて順次公開予定※詳しくは公式サイトをご確認ください。映画『だってしょうがないじゃない』 | 公式サイト【イベント】体験しながら最新の情報を学ぼう!「国立特別支援教育総合研究所公開」(神奈川県)Upload By 発達ナビニュース特別支援教育に関する研究や、特別支援教育関係職員に対する研修などを行う「国立特別支援教育総合研究所」の公開イベントが開催されます。イベントでは、障害のある子ども向けの教育支援機器や発達障害のある子どもの教育に活用できる教材などの展示や実演、障害種別ごとの教育上の配慮についての体験型展示、最新の研究内容の紹介など多数の催しが予定されています。また講演会では、2020年のパラリンピックの正式種目「ゴールボール」の強化指定選手である信沢用秀さんによる障害者スポーツに関するお話を聞くことができます。ゴールボールを信沢さんの指導のもと実際に体験できるコーナーも!さらに、特別支援学校生徒によるあん摩マッサージ体験や、就労継続支援B型事業所によるパンやカレーの出張販売など、障害のある人の活動を知ることができる企画も盛りだくさんです。支援に関わる人も保護者も、特別支援教育に関する最新の情報や学びの工夫を、体験しながらたくさん学べる1日となりそうです。【日時】2019年11月16日(土)9:30-16:00(15:00受付終了)【場所】独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(神奈川県横須賀市野比5-1-1)【入場料】無料(事前申し込み不要)令和元年度研究所公開の開催について | 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所【セミナー】専門家や当事者が登壇する、NHKハートフォーラム公開セミナー「子どもの発達障害〜課題解決へのヒントを探る~」(大阪府)発達障害を多くの人に知ってもらい、共に暮らすために何が必要かを考えるきっかけになるように、NHKが取り組んでいる「発達障害って何だろう」をテーマとしたキャンペーン。その企画として、10月28日からの1週間を中心にバラエティーからニュースまでさまざまな番組の中で発達障害について考えていく「公共メディアキャンペーン~秋の特集ウィーク~」が展開されます。キャンペーンと連動して開催される今回のセミナーには、信州大学医学部教授の本田秀夫先生や高校生当事者が登壇。発達障害がある子どもが自信を失ったり友達関係で悩んだりしたときに、家族や支援者はどのようなことに留意しながら当事者を支えていけばいいのか等の課題解決のヒントを探るお話を聞くことができます。特集ウィークの中で発達障害について取り上げたNHKの番組の一部と、そこに寄せられた反響をもとにした“番組担当者からの深堀り情報”を交えた内容も予定されています。【日時】2019年11月4日(月・祝)開場12:00 開演13:00 終演16:30予定※途中休憩あり【会場】NHK大阪ホール(大阪市中央区大手前4-1-20NHK大阪放送会館内)【入場料】無料【定員】1300名 ※応募フォームから事前申し込みが必要【主催】NHK厚生文化事業団NHKハートフォーラム「子どもの発達障害~課題解決へのヒントを探る~」(大阪) | NHK厚生文化事業団
2019年10月17日「魔の2歳児」という言葉があるように、2歳ごろは多くのママが頭を悩ます時期ですよね。こんなに怒りたくないのに、やさしいママでいたいのに……。実際に経験すると思うようにいかないことが多いもの。今回は、わが子のイヤイヤ期に私が感じた悩みとその対応策について紹介します。 とにかく泣き声がつらい!イヤイヤ期の悩みの1つに、「とにかくわが子の泣き声がつらい」というものがありました。私の場合、泣き声を聞くだけで精神的ストレスを感じてしまいました。こうした悩みを抱えているママも少なくないと思います。 私が経験をして学んだのが、「泣き」と「イヤ」にうろたえないことです。何をしても泣き止まないときは、周りの迷惑にならない場所で思いきり泣かせてあげることも。その間に私も心を落ち着かせることができました。 何が「イヤ」なのかわからない!わが子のイヤイヤのなかでは、理由のわからないものも多くありました。「何がイヤなの?」と問い詰めても泣いて暴れるだけ。こんなとき、対応に困り果ててしまいます。大人の反応を見たいがための「イヤ」、親の指示に対する「イヤ」など、理由はさまざまだったように感じます。 なかには、子ども自身も理由がわからずに泣いていることもあるようでした。理由がわからない「イヤ」もあることを知っておくと、仕方のないことかな、とも思えました。 イヤイヤ真っ最中のしつけは大変!わが家では、イヤイヤ真っ最中の2歳のときにトイレトレーニングを開始しました。ただでさえ大変な時期に生活習慣を教えていくのは、本当に大変です。 夏までにおむつをはずしたいなど、私自身が目標を立てていたのですが、スムーズにいかずイライラしたこともありました。私の焦りが怒りへと変わっていき、子どもにも伝染して、逆効果でした。イヤイヤ期は「あれもこれも」より「これだけは」と思うしつけに絞ってみるのも方法だったと感じています。 そのほか、イヤイヤを予測して退屈させないおもちゃなどを用意しておくなどの工夫をしたことも。子どもによって合う・合わない対応があるかと思います。わが子に合った対応ができると良いですね。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2019年09月19日パパがいないときのお出かけのお話前回、家族で外出する時の困りごとについて書きましたが…今回は、パパ抜きの外出のお話をしたいと思います。家族そろって外出するのは基本的に日曜だけの我が家。パパが日曜日に仕事になることもあるので、母1人、子ども2人というパターンの方が多いです。Upload By SAKURA飛び出し注意!キーマンはやはり…。家族でのお出かけ同様、キーマンは息子。Upload By SAKURA特に駐車場では、息子が飛び出さないようにいつもより注意を払わなければなりません。パパがいないからこそ!そんなとき、頼りになるのが娘。Upload By SAKURA家族全員の外出時は周りのことを想像しにくい娘ですが、パパ抜きの外出は別人のようにしっかりとします。頼りになります、あーさん姉さん娘は、3人での外出中、わがままひとつ言いません。Upload By SAKURA私が迷った時は、相談にものってくれます。パパがいないとき、娘はあまりに頼りになるので、感覚的には、大人2人、子ども1人な気がしています。その理由をあーさん自身に聞いてみたなぜ、こんなにも娘は頼もしいのか?気になったので本人に聞いてみると…。Upload By SAKURA優しく、ありがたい言葉に感動すると同時に、あぁ…私は子どもに伝わってしまうほど、いっぱいいっぱいなのか…と反省。娘に謝ると、娘は…。Upload By SAKURAその言葉を聞いて分かりました。娘は、私の他にも大人がいるときには、子どものグループに…大人が私1人の時は、自分を大人のグループに入れているんだと。Upload By SAKURA娘は、そのときに誰がいるかによって、自分の役割を切り替えていたのです。いつもほわんほわんしている娘ですが、ちゃんと周りを見て自分なりの判断をしていました。その成長が嬉しく、難しいことも一つひとつ自分なりにがんばりながら、ステップアップしていく娘を誇りに思いました。だからこそ、いつもおりこうじゃなくていい思い返せば、親戚の集まりなどで大人がたくさんいるとき、娘はいつも言わないようなわがままを言ったりします。そう考えると、「いつもおりこう(大人グループ)でいてほしい」とは思わず、あぁ…今は子どもらしくしていたいんだなぁと思えるのでした(笑)
2019年07月24日雨の日が続いていますね。アウトドア派の私たち夫婦は、雨の日でも傘をさしてお出かけをしていました。しかし0歳児と3歳児がいるとそうもいきません。風邪をひいてしまわないか心配したり、傘や子ども用レインコートなど、いつも以上に大荷物になってしまったり。そこで、自宅で楽しむ方法はないかと導入を決意したのがホームプロジェクター。これが小さな子どものいるわが家の救世主ともいえる存在に!活用法をレポートします。わが家が購入したホームプロジェクターは「popIn Aladdin」!わが家が購入したホームプロジェクターは「popIn Aladdin(ポップインアラジン)」という多彩なコンテンツを搭載した、世界初のプロジェクター付きシーリングライト。天井に簡単に取りつけることができます。投影できるサイズは40〜120インチで、「XGIMI」の高品質なプロジェクターが内臓されています。スピーカーは、世界中の音楽ファンから認められている「Harman Kardon」が搭載されていて、天井から心地よい音が。LEDシーリングライトには6段階の明るさ×6段階の色から選べる調光・調色機能が搭載されています。直感的な操作ができ、専用リモコンでの音声操作・検索が可能。スマートフォンからは、リモコンアプリも利用できます。子育てファミリーの救世主!?寝かしつけにも!一般的に子どもが集中できる時間は年齢×5分と言われています。ホームプロジェクターを使用し始めたのは長男が0歳の時。つまり集中力はほぼない状態です。実際、テレビでDVDを見せてもすぐに飽きてしまうことが常でした。しかし、同じDVDをホームプロジェクターで投影したところ、15分間、楽しそうに集中して鑑賞。迫力のある大画面で、本格的な音声だったからではないかなと感じています。これにより生まれたちょっとした時間に家事ができ、とても助かっています。また、寝室に設置したことで、3歳になった息子は、寝る時間になると自ら寝室に行くように!読み聞かせ絵本の映像や心が安らぐ音楽を聞きながら眠りつくようになり、寝かしつけが格段にラクになりました。決め手は勉強にも使える機能やネットとの連動いろいろな種類のホームプロジェクターがある中、「popIn Aladdin」を購入した決め手は、絵本の読み聞かせ機能や「あいうえお」や「ABC」などの勉強機能が内臓されていたから。最近は「ABC」の表が気に入っていて、街中で見つけた英語表記の看板のアルファベットを指差しては満足げな笑顔をしています。またネットへ繋ぐことができるので、YouTubeやAmebaTVを観ることもできます。幼稚園で覚えてきたダンスをYouTubeの映像と共に流すと、ノリノリで踊ってくれました。スマホでYoutubeを見せることには抵抗がありましたが、家族が一緒に大画面で楽しむという方法はいいなと思いました。ほかにも、今話題の「パプリカ」という曲の映像を流すと、楽しそうに体を動かしています。雨の日には、ダンス映像を流すのがおすすめ。歌って踊れるので、ストレスが発散できるようです。日中でもホームプロジェクターは映るのかいくら雨の日でも、日中の室内は映画館のように真っ暗ではありません。しかし「popIn Aladdin」は明るい部屋でもくっきり色鮮やか。また、凹凸のある壁紙でもキレイに投影されます。まるで自宅に映画館ができたようで感動しました。映画館と違って一時停止が可能なので、家族のペースでゆっくり映像を楽しめるところも気に入っています。以前、EPSONの「ドリーミオ」を使っていたことも。6畳間程度のスペースでも100型の大画面投写が可能で、プロジェクターとしては「popIn Aladdin」よりも本格的な印象があります。ただ、プロジェクター本体を投影したい壁の反対側に設置しなくてはならず、設置場所を選ぶことや、息子が本体を触ったりするため手放した経緯が。その点、「popIn Aladdin」は、シーリングライトを取りつける方法と同じなので、気軽に設置場所を変えられ、子どもが触れることがないのも気に入っています。今では、寝かしつけも含めて、毎日利用しているホームプロジェクター。子育てファミリーにぜひチェックしてほしいアイテムです。<文・写真:ライターかつき>
2019年07月11日時に、コミュニケーション障害と言われることもある、発達障害。「空気が読めない」「相手の気持ちがわかりにくい」などの特性は、人づきあいでのトラブルを招きやすく、「愛想が悪い」「気が利かない」など、性格の問題にされてしまうことも少なくありません。また、発達障害は男性に多いとされてきましたが、実は、大人になってから発達障害が表面化する女性は少なくありません。発達障害のこうした特性は、男性よりも女性同士のつきあいに重視されがちだからです。女性のコミュニティは、より「空気を読みあう」ことで成り立っていることが多いため、子どもの頃から女同士の友だちつきあいがうまくいかず、ずっと悩んできたという女性も多いそうです。女性の発達障害特有の生きづらさとは? どうしたら少しでも楽に生きられるのでしょうか?発達障害当事者であり、言語聴覚士として支援者でもある村上由美さんに、発達障害の女性特有のコミュニケーションにおける苦労や悩み、周囲とうまくつきあっていくためのポイントをうかがいました。お話をうかがったのは…村上由美(むらかみ・ゆみ)さん言語聴覚士。上智大学文学部心理学科、国立身体障害者リハビリテーションセンター学院(現・国立障害者リハビリテーションセンター学院)聴能言語専門職員養成課卒業。重症心身障害児施設や自治体などで発達障害児、肢体不自由児の言語聴覚療法や発達相談業務に従事。著書に『アスペルガーの館』(講談社)、『声と話し方のトレーニング』(平凡社新書)、『ことばの発達が気になる子どもの相談室』(明石書店)、『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本』(翔泳社)などがある。■女性の発達障害「就職、結婚、子育て…」人生の転機に生きづらさが表面化――今まで、発達障害は男の子が圧倒的に多いと言われてきました。実際、私が息子の療育センターに通っていた頃も(息子は自閉スペクトラム症)、グループのお友だちは男の子ばかりでしたが…。 村上由美さん(以下、村上さん):発達障害は男の子の方が発生率が高いとされ、療育センターなどに通う子も、男の子の方が圧倒的に多いのは事実です。その理由は、男の子に表れる発達障害の特性の方が見えやすく、問題視されやすい傾向にあるからです。例えば、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の男の子の場合は、「多動性」や「衝動性」が目立ちます。教室で立ち歩いたり、衝動的に暴力をふるったり、周囲に迷惑をかける行動が多いので、早めに気づかれるケースが多いのです。――これが女の子だと、どう表れるのでしょう?村上さん:同じADHDでも、女の子の場合は「不注意」が目立ちます。ミスが多かったり不器用だったり、本人はできないことを悩むのですが、周囲に迷惑をかけるようなことが少ないので、問題が表面化しにくいのです。また、最近になって、そもそも発達障害の診断基準が少し男性寄りにできているのではないか? という議論も出てきています。男性と違って、女性の発達障害の場合は「受動型」の特性が多いので、現在の診断基準となる症状に当てはまりにくいのではないか、と。最近は変わりつつありますが、少し前の教育では、女性は控えめであることが美徳とされていました。「受動型」という女性に多い発達障害の特性と、社会が求める理想の女性像が重なり、さらに見えにくくなってしまった面もあると思います。そのため、発達障害の女性はひとりで悩みを抱えたまま、大人になってしまうケースも多いのです。――幼い頃から感じてきた違和感が、明らかな生きづらさとして表面化するのは、いつ頃なのでしょう?村上さん:就職、結婚、子育てなどの時期です。それまでの学校生活は、ある程度の枠組みが用意されていて、先生に言われた課題をこなしていれば、そこそこうまくやっていけるのですよ。でも、自分の意思を持って主体的に行動しなければならないライフステージにくると、うまくいかないことが増えてきます。また、特に女性は、結婚などのライフステージの変化によって役割が増大します。妻として家事をこなし、夫のサポートをし、義理家族と良好な関係を維持し、仕事をし、母親として子育てをし、園の父母会や学校のPTAの役割をこなし、ママ友やご近所づきあいもそつなくこなす…。さらに、介護まで加わってくるケースも! つまり、女性はものすごいマルチプレーヤーになることを求められるわけです。――確かに、結婚後、男性に比べると、女性は求められる役割の幅が広がる気がします。村上さん:でも、そもそも発達障害の特性として、複数の作業を並行して行うマルチタスクは苦手なのです。また、一般的に女性は「愛想がいい」「気が利く」「何でもそつなくこなす」ということがよしとされている風潮があり、家庭でも職場でも、煩雑で細かい仕事を任されるのは女性の方が多い傾向にあります。しかも、それをにこやかに、周囲へ気を配りながら行うことが評価されます。ですが、発達障害の特性はこれらとも真逆。男性よりも女性の方が、この特性が問題視されてしまうのです。不公平だと思いますが、残念ながら、ジェンダーの差があるのが現実なのです。――社会が求める、いわゆる「女性らしさ」が、発達障害の女性をますます苦しめているのですね。村上さん:さらに、男性より女性に対しては、生活のこと(家事全般)ができて当たり前という期待値が高いのです。それもまた、発達障害の特性とは真逆なのに…。加えて、日本の家事レベルはものすごくハイレベルですよね。子どものお弁当ひとつとっても、栄養のバランスを整えて、彩りもきれいに、さらに子どもが喜ぶように…と。さらに、おやつも園グッズも手作りで、などなど…!最近は、家事代行サービスを利用する方も増えてきましたが、ひと昔前は「そんなの子どもがかわいそう! 手抜きはダメよ!」というような風潮がありました。発達障害の方は基本とてもまじめなので、周囲の言葉通りに「全部やらなければ」と追い込まれてしまいます。でも、うまくできず、燃え尽きてしまうのです。■「できないこと」より「できること」 苦手から逃げる勇気――ちょっとマイナスな面ばかりうかがってしまいましたが、プラスの面はありますか?村上さん:見方を変えれば、その特性が良い方向に向かうこともたくさんあります。例えば、「空気を読まない発言が多い」ということも、「慣習にとらわれず、世の中の動きにあった提案ができる」というふうにとらえることもできます。もし今、生きづらさを感じている方がいたら、できないことではなく、できることに目を向けてください。もし、周囲にあなたを責めたり攻撃したりしてくるような人がいるなら、そういう人とは距離を置くのもひとつの手段です。また、自分を知ることもとても大切です。発達障害の人は、自分への信頼がとても低いという傾向があります。ですから、「自分がどれくらいできるか」という見積もりを、社会が求めている尺度では考えないこと。「がんばればできる」という見積もりは、実はすごく危険です。がんばり続けたら、たいていの人は燃え尽きてしまいますから。特に発達障害の人は、「がんばらなくてもできる」「がんばらなくても続けられる」というところを探っていくという発想が必要になります。――専門家などの相談機関とつながっておくことも大切でしょうか? 村上さん:相談機関とつながりを持つことは心強いと思います。お子さんが小学生なら学校のスクールカウンセラー、就学前なら保健センターなど、身の回りに専門機関はたくさんありますから、上手に人を頼りましょう。最近では、「自己責任論」がよく取り沙汰されるので、福祉などに頼るのは恥ずかしいことと思ってしまう方もいるかもしれません。でも、もともと人間はひとりでは生きられない生き物なのですから。診断を受けて合理的配慮を得るには、自分の障害を開示しなければならないので、抵抗がある方もいるかもしれません。しかし、それを上回るメリットはあると思います。まず、自分が楽に生きられることを探しましょう。診断を受けるのも、合理的配慮を受けるのも、自分が楽に生きるため。最近、楽に生きると言うと「なまけているんじゃないか?」などと非難される風潮もありますが、人生は修行ではないのですから。もちろん、がんばることは悪いことではありませんが、そもそも何のためにがんばっているのか? それは自分にとって大事なことなのか? そこをしっかり考えることも大切なのだと思います。■「生きづらい…」苦手が多いママ、3つのケースと対応法――村上さんが支援現場で、ママからよく聞く悩みはなんですか? また、それぞれ上手な伝え方や対応法を教えてください。村上さん:ママ友、子ども、夫、それぞれに対して、よく聞くお悩みを3つあげてみました。「これならできそうかな?」と思うものから、少しずつ無理ない範囲で試してみてください。ケース1:ママ友との雑談が苦手。何を話したらいいのかわからなく、その場にいるのが苦痛…。村上さんの回答:発達障害当事者にとって、実は一番難しいのが雑談です。話が飛んで主語がなく、時系列も変わる会話を文脈に落とすのは、定型発達の方には想像がつかないくらい、非常にハイレベルな作業なのです。これはもう、自分がどのくらいそこに参加したい状況なのかを見極めることが大切。社交辞令レベルの関係なら、ヘンなことを口走るよりも、黙っていた方が無難な場合も少なくありません。むしろ、人間観察のつもりで参加していても良いかもしれません。そのうちに、中には自分のつきあいやすい人が見つかるかもしれませんよ。ケース2:仕事や家事や学校の雑用が山積みで…。いつも余裕がなく子どもにあたってしまう。村上さんの回答:子育てにかかる手間は、以前よりずっと増えていると感じています。課されていることのすべてを完璧にするのは、まず無理と心得ること。得意と苦手を把握し、苦手なことには目をつむり、赤点ギリギリでいいと割り切りましょう。もし、子どもを相手に感情がエスカレートするようなら、トイレにこもる、近所を一周散歩するなど、クールダウンする方法を決めておきましょう。自分だけが背負い込まず、夫やほかの家族に頼り、周囲に助けてもらうことも大切です。ケース3:夫に対してつい感情的になって、いつも夫婦ゲンカに。自分の感情をうまくコントロールできない。村上さんの回答:感情的になるには、たいていステップ(段階)と一定のパターンがあります。家事がたまっている時、仕事が忙しい時など、自分がどういう状況で感情的になりやすいのかのフローチャートを作ってみると良いでしょう。そして、甘いものを食べるなど、自分がイライラした時に感情をうまく逃せる方法を、日頃からリストアップしておいてはいかがでしょうか。イライラしたときこそ、切り替えることを意識して。また、もともと夫婦は他人なので、気持ちをわかりあうのはとても難しいものだと思った方が気楽です。「自分を知ること」「できることに目を向けること」、これらは発達障害の取材をしていると、必ず言われる言葉です。そして、これは自分自身に対してだけではなく、他人を見る時も同じなのだ、と。「いろいろあるけど、でも、あの人のここはすごい」というふうに、常に人の得意なところ、良いところを見つける姿勢は大切だと感じるインタビューでした。次回は、もし身の回りに発達障害傾向のママがいた場合、どう対応するのが、自分のためにも相手のためにもベストなのか? お互いを尊重して生活していくための対応法についてうかがいます。参考図書: 『発達障害の女性のための人づきあいの「困った!」を解消できる本』 (PHP研究所)発達障害当事者である著者が、発達障害を持つ女性特有のコミュニケーションにおける苦労や悩み、問題の原因を解説し、周囲とうまくつきあっていくためのポイントを場面別に紹介。著者が医療や福祉、発達相談の現場などで相談を受けた中で、特に多かった日常の場面を取り上げ、うまくいかない原因と上手な伝え方や切り抜け方のポイントを掲載し、発達障害を持つ方の支援者や家族に知っておいてほしいことについて解説。※本記事は、発達障害と診断された方を前提とした記事であり、登場する例に当てはまる方がすべて発達障害とするものではありません。取材・文/まちとこ出版社N
2019年06月22日みなさんは、「発達のマイルストーン」という言葉を聞いたことがありますか? 「発達のマイルストーン」は、赤ちゃんの発達がどの段階まで進んでいるかを判断するための目安をいいます。目安はあくまでも目安ですが、どの時期に何ができるか、語呂合わせで覚えるのも楽しいかもしれません。今回は、1歳までの赤ちゃんの発達の目安と覚え方を紹介します。 首すわり赤ちゃんの首のすわりは、出生時の状態や発育環境などの影響を受けやすいといわれています。厚生労働省が平成22年に調査し、平成23年に報告された結果によると、生後4カ月以上生後5カ月未満の赤ちゃんのうち、約90%以上の赤ちゃんで首のすわりが確認できることから、生後4カ月が一般的な目安とされています。 赤ちゃんの首がすわる時期の目安は、生後4カ月。「首がしっかり(4カ月)すわる」で覚えます。 寝返り赤ちゃんが寝返りをし始めるのは、平均的にはだいたい生後5カ月~6カ月のころといわれています。ですが、寝返りの時期は意外に個人差があり、もっと早くする子もいますし、生後8カ月になろうとするころにようやく寝返りし始めたという子もいます。 赤ちゃんが寝返りできるようになる時期の目安は、生後5~6カ月。「ゴロゴロ(5,6カ月)寝返り」で覚えます。 おすわり赤ちゃんのおすわりの時期は、生後7カ月~8カ月ごろといわれています。誰かが支えてあげるとおすわりができるようになるのが生後6~7カ月、生後7~8カ月になるとひとりでおすわりできるようになります。 赤ちゃんのおすわりの時期の目安は生後7カ月ごろ。「なんとか(7カ月)おすわり」で覚えます。 ハイハイ赤ちゃんがハイハイをし始める平均的な時期は、生後7~8カ月のころだといわれています。いきなり膝をついてハイハイをするというよりは、腹ばいになってバタバタもがいていたり、くるくると回転してみたり、または後ずさりしようとしたり、ずりずり進もうとしたりという動作が見られるようになってきます。 赤ちゃんがハイハイをし始める平均的な時期は、生後7~8カ月。「なんて(7カ月)はやい(8カ月)ハイハイ」で覚えます。 つかまり立ち赤ちゃんがつかまり立ちを始める時期は、だいたい生後7カ月から生後11カ月ごろが目安ですが、早い子は生後6カ月くらいから、遅い子では1歳ごろで始める子もいます。 つかまり立ちの目安は生後7カ月から生後11カ月。少し目安の幅がありますが、「きゅっ(9カ月)と掴んでつかまり立ち」で覚えます。 つたい歩きつたい歩きは個人差が大きく、生後7カ月から1歳過ぎに始まるといわれています。早くから歩くことに興味があり、ハイハイをあまりせずにつたい歩きを始める赤ちゃんがいたり、それとは反対にハイハイが好きで、つたい歩きにあまり興味を示さない赤ちゃんもいます。 つたい歩きはの目安は、生後7カ月から1歳過ぎ。こちらも少し目安の幅がありますが、「ひといきに(11カ月)つたい歩き」で覚えます。 たっちそして、生後12カ月前後で、ひとりでたっちができるようになります。たっちができるようになると、いよいよあんよが始まりますね。 ひとりで立てるようになる目安は1歳前後。「いちにんまえ(12カ月)に一人立ち」で覚えます。 今回ご紹介した覚え方は、あくまでも成長・発達の目安です。赤ちゃんの成長・発達には個人差があり、今までできなかったことが急にできるようになることもあります。ほかの赤ちゃんと比較するのではなく、あせらずゆっくり長い目で見守ってあげられるといいですね。※参考:ベビーカレンダー「赤ちゃんの首すわりはいつ?練習は必要?確認の方法と遅い場合の対処法について」「寝返りはいつから?赤ちゃんの寝返りの時期と注意点」「赤ちゃんが寝返りをしなくても大丈夫?練習は必要?寝返りしない原因と対処法について」「赤ちゃんがお座りをする時期はいつ?練習は必要?お座りのコツとは?」「赤ちゃんのハイハイはいつから?練習は必要?ハイハイの種類や注意点について」「赤ちゃんがつかまり立ちを始めるタイミングはいつ?時期の目安や練習について」「つたい歩きはいつから?靴下や靴はどうする?練習は必要なの?」
2019年05月20日子育てフェスタで「子育てあるある」エピソード募集Upload By 発達ナビ編集部発達が気になるお子さんとの毎日は、楽しいこと、うれしいこと、そしてちょっと大変なこと…いろんな出来事があり、ママパパの心も膨らんだり、ときにはしぼんでしまったりすることもあるのではないでしょうか。そこで編集部は、2019年3月に開催した「子育てフェスタ2019」の会場で、「発達凸凹キッズあるある募集」と題し、エピソードの募集をさせていただきました。そこで集まったエピソードからいくつか厳選し、発達ナビの連載ライター陣によってコミックエッセイ化し、2回に分けてご紹介します。後編となる今回は、子育ての一場面を切り取った、3つの「成長エピソード」をご紹介します。イスに座ることも拒否だった娘、療育に通って2年の変化(4歳の女の子)Upload By 発達ナビ編集部4歳になる娘には知的障害があり、発語はありません。2歳で療育に通い始めたころは、ギャーギャー泣いてしまい、椅子に座ることすら難しい状況でした。Upload By 発達ナビ編集部今では、洋服の脱ぎ着でも協力動作ができるようになりました。また、要求のサインとして、両手をパチパチと叩くこともできるように。身辺自立や、自分の気持ちを伝えることが少しずつできるようになっています。今でも発語は難しいけれど、だからこそ、親としては感動の成長です。エピソード提供:Rさん(4歳の女の子のママ)就学前検診で「友達はいないよ」。ドキッとしたけれど…!(5歳の男の子)Upload By 発達ナビ編集部ASD(自閉症スペクトラム)のある息子と、就学前検診の二次検査に行ったときのことです。面接官の先生から「お友達はいますか?」と聞かれた息子は、なんと「いないよ」と答えたのです…。Upload By 発達ナビ編集部私は焦って「〇〇ちゃんは?」「〇〇くんは?」とお友達の名前をあげました。すると息子、「〇〇ちゃんや〇〇くんは、なかま!」ときっぱりと答えたのです。「(クラスメートは)なかま」というのは、保育園の先生が使っていた言葉です。クラスメートのことを認識しておらず「いないよ」と言ったのではなく、先生の言う「なかま」という言葉を理解していたんだなぁと、うれしくなりました。エピソード提供:F.Tさん(9歳の男の子のママ)※エピソードは5歳当時のものとなります一緒に歩く相手のことを思いやれるように(小学4年生の男の子)Upload By 発達ナビ編集部小学4年生の息子には、ASD(自閉症スペクトラム)やADHD(注意欠陥・多動症)などがあります。以前は周りの人のことをあまり意識することができず、何かしてもらってもお礼が言えなかったり、人に合わせて歩いたりということは難しかったのですが…。Upload By 発達ナビ編集部最近、成長を感じられる場面がいくつかありました。自分の気持ちが落ち着くと、お礼が言えるようになったのです。また、私が「足がいたいの」と伝えると、歩く速さを合わせてくれるようにもなりました。エピソード提供:Jさん(小学4年生の男の子のママ)イラスト:かなしろにゃんこ。
2019年05月17日子育てフェスタで募集した「子育てあるある」エピソードUpload By 発達ナビ編集部発達が気になるお子さんとの毎日は、楽しいこと、うれしいこと、そしてちょっと大変なこと…いろんな出来事があり、ママパパの心も膨らんだり、ときにはしぼんでしまったりすることもあるのではないでしょうか。それぞれのご家庭でのエピソードを集めたら、きっと「わが家と同じ!」「懐かしいなぁ」「なんだか自分のことみたいにうれしい」と共感いっぱいで読んでいただけるのではないか…?そこで編集部は、2019年3月に開催した「子育てフェスタ2019」の会場で、「発達凸凹キッズあるある募集」と題し、エピソードの募集をさせていただきました。そこで集まったエピソードからいくつかを厳選し発達ナビの連載ライター陣によってコミックエッセイ化したものを、2回に分けてご紹介します。3歳児健診がこわい…先延ばしにしていた日々発達が気になる息子は、ASD(自閉症スペクトラム)とADHD(注意欠陥・多動症)の傾向があります。そんな3歳の息子のことです。3歳児健診のお知らせが届いたけれど、私は「行きたくない」という気持ちでいっぱいでした。息子の発達に気になるところがあり、健診に行けば必ず指摘をされるだろう、と分かっていたからです。息子には何らかのフラグが立ってしまう。そうしたらきっと行政機関にも連携されてしまうだろう。それがどうしても受け入れられず「健診で出される課題もクリアできるようになってから受けたい」と思っていたのです。そんな思いを抱きながらネットで情報を探し、発達ナビのサイトでもたくさんのコラムを読みました。民間療育施設の体験にも行ってみました。1回のセッションで驚くほど変化が見られたこともあって、私の中で少しずつ、「発達障害」に対しての心理的ハードルが低くなり、療育の必要性も感じるようになっていったのです。療育できる施設に通うには、受給者証が必要だと知るUpload By 発達ナビ編集部療育の必要性を感じ始めた私は、どうしたら受けられるのかを調べました。すると、療育をしてくれる施設(児童発達支援事業所)へ通うには、通所受給者証が必要だと分かったのです。そしてこの受給者証をとるためには、お医者さまの意見書が必要だとも知りました。「子どもの発達を指摘されるのがイヤ」という気持ちから、「療育を受けさせてやりたい」という気持ちに変化してきた私は、ようやく、ずっと先延ばしにしていた3歳児健診を受けに行く決意ができたのです。ようやく向かった3歳児健診…でも、大暴れで診察を受けられずUpload By 発達ナビ編集部3歳児健診に行こう。そして、発達についての意見書を書いてもらおう。そう考え向かった3歳児健診。ところが…いつもとは違う私の緊張感を察知したのか、息子は逃げ回ったり、大暴れしてしまったのです。診察ができない状態のままUpload By 発達ナビ編集部結局、診察もままならず、受診不可に…。私は、「あぁ、この子には本当に療育が必要だ」と強く思いました。そして力尽き、その場で涙してしまいました。先生は、(大暴れしたため診察も難しかったという)そのときの状況を意見書に書いてくださいました。Upload By 発達ナビ編集部興奮してイキのいいマグロのような状態の息子を抱えるようにして病院を後にしました。そして「このままじゃダメだ」と、その足で息子を保育園に預け、お医者さまに書いていただいた意見書を手に役所に向かいました。役所で知ったのは、行政の療育施設経由の受給者証申請だと希望者が多く半年はかかるということ。そこで、すぐに手続きが完了するセルフプラン(※)で申請することにしました。窓口の担当者の方にも発達障害傾向のお子さんがいるということで意気投合し、丁寧にセルフプランの描き方を教えてくださったおかげで、1時間程度で手続きも終了。翌週には通所受給者証を手にすることができました。※障害福祉サービスを利用するには、指定特定相談支援事業者・障害児相談支援事業者が作成するサービス等利用計画等が必要になります。相談支援事業者に代わり利用者や家族、支援者が「セルフプラン」を作成することもできます参考:【児童発達支援・放課後等デイ】受給者証はどうやって取るの?現在、療育施設に通い始めて2か月。療育の効果は少しずつ感じることができています。結局受診不可だった3歳児健診には再訪できておらず、はっきりした診断名がついたわけではありません。でも、息子に必要なことを積極的にできている今は、以前のような漠然とした不安はなくなりました。あのマグロ事件も、私の背中を押すための息子の作戦だったのでは――そんな風にも感じています。エピソード提供:TSさん(3歳の男の子のママ)イラスト:ひらたともみ
2019年05月17日何の心配もなく、すくすく育った長男。気軽に受けた2歳児健診で、言葉の遅れを指摘されました。一歩を踏み出し、発達の専門医の診察を受けて、前向きに考えられるようになった私の体験談を紹介します。 とても育てやすい、ママ思いのいい子初めての妊娠で育児の右も左もわからず、大きな不安を抱えたまま長男との生活が始まりました。ところが、そんな頼りないママを思ってか、長男は何の問題もなく育ちました。毎月の身体測定でも、成長曲線のド真ん中を走り続け、発育もまったく問題なし! 離乳食にもすぐに慣れ、よく食べてくれました。 1歳児健診では、「順調です!」と先生のお墨付きをもらい、母子手帳にも「何も悩みはありません」と、自信を持って書いたことを覚えています。 かかりつけの小児科で2歳児健診を受けて……2歳を目前にして、かかりつけの小児科へ任意の2歳児健診を受けに行ったときのことです。これまで通り「順調です!」で、すぐに終わるものと思っていました。少し長い健診ののち、先生から「目は合うし、こちらが言うことはわかっているようだけど、もし2歳半になっても二語文が出なかったら、一度専門のところで診てもらいましょうね」と言われたのです。 言葉は交わさなくても、長男とのコミュニケーションはできていたので、先生からの言葉にとても驚かされました。 焦らず、温かく見守ること確かに同じ月齢の子どもに比べ、長男は言葉が出ていませんでした。2歳半になっても二語文がほとんど出なかったため、子どもの発達の専門機関である療育センターを受診しました。発達のテストの結果、発達障害とまではいかないグレーゾーンの診断。 もうすぐ3歳になる長男は、その後も定期的に専門医のサポートを受けながら、マイペースに成長中です。最初は心配しましたが、専門医からアドバイスをもらい、安心して育児に向き合えています。 周りの子どもと比べたわけではありませんが、長男の発達状況を素直に受け止め、プロに相談したことはよい判断だったと思います。長男の特性をより理解できたことで、以前より楽しく育児ができるようになりました。著者:鍜治すみの生後6カ月と2歳、2男の母。長男妊娠時の切迫早産により、9年続けた製薬会社のMR職を退職。前職では主に産婦人科領域製剤を担当。培った知識をフルに活かし執筆活動や育児に奮闘中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月25日認知度が上がり、世間の理解が深まりつつある、発達障害。ですが、まだまだネガティブな受け取り方をされることが多く、発達障害の子を持つ親として、ちょっとだけ残念な思いを抱いていました。そんなモヤモヤを解決してくれたのが、信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授である本田秀夫先生の著書 『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』 でした。第2回のインタビューでは、本田先生が考える「療育の本当の意味とは?」についておうかがいします。お話をうかがったのは…本田秀夫(ほんだ・ひでお)先生信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授特定非営利活動法人ネスト・ジャパン代表理事精神科医師。医学博士。1988年、東京大学医学部医学科を卒業。東京大学医学部附属病院、国立精神・神経センター武蔵病院を経て、横浜市総合リハビリテーションセンターで20年にわたり発達障害の臨床と研究に従事。発達障害に関する学術論文多数。英国で発行されている自閉症の学術専門誌『Autism』の編集委員。2011年、山梨県立こころの発達総合支援センターの初代所長に就任。2014年より現職。日本自閉症協会理事、日本自閉症スペクトラム学会常任理事、日本児童青年精神医学会代議員。■発達障害「早期発見・早期療育は子どもではなく親のため?」―― 前回 、親が早期に子どもの特性を知っておくことの重要性を教えてもらいましたが、早期発見は早期療育の効果へとつながるのでしょうか? よく、療育を始めるのは早ければ早いほど良いなどと言われますが…。本田秀夫先生(以下、本田先生):僕は、絶対そういうことは言わないようにしています。――なんと…(驚)。そういったお話も聞いたことがありますが、臨床の現場で約30年、幼児期から成人期まで一貫して診てきた先生がそうおっしゃるのは、また違った重みを感じます。本田先生:そもそも早期に発見される子の方が、大人になった時の障害は重いのですよ。なぜなら、症状が重い子の方が早く発見されるから。症状が軽くて、知的障害がない発達障害の場合は、就学時健診でもわからないことも多いのです。ですから、早く発見された人ほど良くなるというのは正確ではありません。――確かに…。本田先生:でも、僕は早期発見・早期療育を推進しています。理由はただ一つ、親御さんの認識を変え、親御さんが学ぶチャンスが早くなる、ということです。実は僕、子どもを療育しているフリをして、親の認識を変えることこそが療育だと思っていますから。つまり、子どもをどうこう療育するというより、親がコペルニクス的に認識を変えられるかどうかが非常に大事なのです。――深いお話…。本田先生:早期に親御さんがわが子の特性を知れば、対処法を学ぶこともできます。例えば、たびたびパニックを起こすようなお子さんだと、親御さんは疲弊してしまいますよね。でも、これを防ぐのは意外と簡単で、パニックを起こしたくなるような刺激を与えなければいいのです。例えば、子どもが好きなことをやっている最中に止めさせようとするとパニックを起こすということがわかれば、大好きなことはある程度切りのよいところまでやらせて次の活動に切り替えさせればよいわけです。ほかの子が近づくとたたいてしまう場合は、ほかの子が近くにきたら、その間に親御さんがスッと割って入って、その子の手が届かないようにすればいい。知っていれば未然に防げるけれど、知らないと結局、親子ともども嫌な思いを重ねることになってしまいます。■「療育でグレーは白にならない」子どもファーストの環境を――親への効果はよくわかりましたが、子どもにとっては本当に効果がないのでしょうか?本田先生:私たちの療育では、基本的に子どもファーストで考えてプログラムを組みます。例えば、一般の子育てなら、2歳の子どもに箸を使う練習はさせませんよね? 2歳くらいならスプーンを使ったり、大人がフォローしてあげればいいわけです。それが、成長につれて箸を使うようになったり、だんだん変わっていくのですが、そのペースが発達障害の子たちはほかの子と違います。ですから、今何を教えたらその子に身につくのかということを、一人ひとり厳密に考えていきます。そうして子どもに合った環境やプログラムを整えてあげれば、情緒的に安定して、活動に意欲的に取り組め、子どもも伸びると思いますよ。――ということは…? と、親はつい期待してしまいますが。本田先生:ただし、ここで一つ注意が必要です。親御さんは「療育で子どもが良くなった! このままいけば治るのでは…?」と思ってしまいがちですが、子どもが良い状態にあるのは、こちら側が相当に配慮した環境だからであり、環境が変われば元の木阿弥です。前回も言いましたが、「グレーとは 白ではなくて 薄い黒」ですから。特性そのものは消えません。ですから、そこまで伝えるために、僕たちの療育では親御さんにも時々参加してもらって、どういう状態だったら子どもが落ち着いた良い状態になるのかを学んでもらうようにしています。■発達障害「どのような大人になるかは、親の育て方次第」――いかに子どもを取り巻く環境が大事か、ということなのですね。本田先生:そうです。発達障害というのは、もともともの原因は育て方のせいでなるわけではないのですが、「どのような大人になるのかは、育て方次第」と僕は思っています。例えば、背が低いことで悩んでいる人がいるとして、「別にいいじゃん」と言ってもらえるのと、「このままじゃヤバいよ! 早くなんとかしないと!」と言われるのでは、本人の受け取る印象はずいぶん変わってきますよね。それと同じで、親御さんがなんとか子どもの苦手を克服させたい、平均にそろえたいと思えば思うほど、克服できない部分が残った時に、子どもは親の期待に応えられない自分を責めてしまうのです。否定的な雰囲気の中で育つと、自己肯定感も低くなりますし、さらに責めたてられるような雰囲気の中で育つと、抑うつ的になってしまったり、逆に、自己防衛する意味で攻撃的な性格になってしまう危険性があります。――確かに…。でも、親は、わが子に対して「こう育ってほしい」という理想を持ってしまうものなのかもしれません。良かれと思って、つい…(苦笑)。本田先生:申し訳ないけれど、いかに親の価値観や考え方をリセットできるかが大事なのです。難しいかもしれませんが、先に理念を変えるというより、実践しながらの方が価値観は変わりやすいと思いますよ。どんな時に子どもが情緒的に不安定になって、どんな時に落ち着いているのか、その両方の状況の違いがわかれば、だんだんと親御さんのとらわれが溶けていくと思います。そのプロセスをなるべく幼児期のうちに通過しておくと、学校に入ってからが楽になると思います。――学童期になると、別の難しさが発生するのでしょうか?本田先生:学校に入ると、親御さんだけではなく先生の中にも「学校ではこういう子どもを育てるべき」という考えを持つ人がいるので、子どもは、家でも学校でも問題児というレッテルを貼られてしまう危険性があります。子どもがトラブルを起こして、先生に怒られて、親御さんも学校から「家庭のしつけが悪い」などと責められて心が病んでしまったり…。そうなってからですと、非常に対応が難しくなります。――確かに…。自由な幼児期と違って、学校では勉強が始まるので、クラスの雰囲気を乱すような子に対して、先生だけはなく保護者の目も厳しくなるように感じます。本田先生:実際のところ、文部科学省の発表では、通常学級の生徒の中になんらかの発達障害を持つ子が6.5%いるということですからね。クラスに必ず数名はいるということになります。早いうちに子どもの特性を理解して、周囲にきちんと説明できるような親御さんが増えて、そういう子がいるのがむしろ当たり前、という雰囲気になってきたらよいですよね。そして、学校もそういう子がいるという前提で、活動内容を組み立てるのが、当たり前になってほしいと思います。社会集団には、個性の凸凹がある程度存在します。「よくある個性」と認める範囲が広い集団では、「少数派」の人がそれほど目立たなくなります。発達障害の人も、その他のさまざまな個性がある人も、それぞれが自分のことをよく理解し、それが自分の普通だと思って生きていけるような社会が、本来あるべき社会の姿だと、僕は思っています。今回のお話や本を通して、いろいろな普通があることを、多くの人に理解してもらえればと思います。もし、わが子の発達に不安を感じている方や、すでに子どもが発達障害と診断され悩んでいる方がいたら、ぜひ一度、本田先生の著書を手に取ってほしいと思います。本を読む前と読んだ後では、きっと発達障害への印象がガラリと変わることでしょう。もちろん、そんな気持ちの部分だけではなく、「発達障害とはどんな障害か」ということもわかりやすく解説し、具体的な環境設定や支援方法まで紹介してあり、発達障害への理解と対応力が一段と深まることと思います。「どのような大人になるかは育て方次第」――その言葉に改めて、発達障害児の子育てにおける、親の役割の重要さを感じた取材でした。参考図書: 『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』 (SBクリエイティブ)精神科医として30年以上、臨床経験の大半を発達障害の診療に費やし、乳幼児から成人まで、さまざまなライフステージの方たちによりそってきた、本田秀夫医師による著書。発達障害とは、なんらかの機能や能力が劣っているのではなく、「病気」というよりも、「選好性の偏り」と考えるほうが、ずっと当事者の理解に役立つ。そんな視点から発達障害を理解し、発達障害の人の行動や心理、支援の方法までをわかりやすく解説。まちとこ出版社N
2019年04月02日認知度が上がり、世間の理解が深まりつつある、発達障害。ですが、まだまだネガティブな受け取り方をされることが多いように思えます。例えば、園や学校の先生から子どもの発達相談を勧められると、「失礼だ」と怒る保護者がいたり、クラスで浮いた子がいると「あの子、発達障害なんじゃない?」などと保護者が陰口のように使ったり。発達障害の子を持つ親として(著者は2人きょうだいの下の子が自閉症スペクトラム障害)、認知が広まったのは喜ばしいことですが、ちょっとだけ残念な思いを抱いていました。どう伝えたら、こうした考えを変えられるのだろう?と。それを解決してくれたのが、信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授である本田秀夫先生の著書 『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』 でした。それによると、「発達障害は何かができない「障害者」というよりも、独特のスタイルをもつ「少数派の種族」であり、その間にあるのは「多数派」か「少数派」という「割合の差」である」とのこと。その解説が非常に腑に落ちて、以来、息子の子育ての指針にしています。もし、同じように子どもの発達に不安を抱えていたり、悩んでいるお母さんがいたら、ぜひこういった考えを知ってほしい――そんな思いで取材を申し込みました。お話をうかがったのは…本田秀夫(ほんだ・ひでお)先生信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授特定非営利活動法人ネスト・ジャパン代表理事精神科医師。医学博士。1988年、東京大学医学部医学科を卒業。東京大学医学部附属病院、国立精神・神経センター武蔵病院を経て、横浜市総合リハビリテーションセンターで20年にわたり発達障害の臨床と研究に従事。発達障害に関する学術論文多数。英国で発行されている自閉症の学術専門誌『Autism』の編集委員。2011年、山梨県立こころの発達総合支援センターの初代所長に就任。2014年より現職。日本自閉症協会理事、日本自閉症スペクトラム学会常任理事、日本児童青年精神医学会代議員。■「純粋な発達障害」とは? 誤解を生む理由は「二次障害」――発達障害はずいぶん世間に認知されるようになりましたが、まだまだネガティブな受け取り方をされることも多いように思えます。そんな中で、先生の本の「発達障害は障害というより『少数派の種族』」というお話は非常に腑に落ちました。本田秀夫先生(以下、本田先生):発達障害は障害というより、「少数派の種族」と考えると理解しやすいと思います。その両者には優劣の差はなく、その間にあるのは「多数」か「少数」か、という割合の差だけなのです。でも、割合の差があるからこそ、発達の特性は「少数派」の「選好性(※)」となり、「多数派」の人の理解を得ることが難しくなり、それが生きづらさにもつながってしまうのですよね。――単なる「少数派」であり、なんらかの機能や能力が劣っているというわけではないのですね。本田先生:いきなり関係ないような話をしますが、僕は「X-メン」という映画が大好きでして。あのお話では、普通の家族の中に、時々、遺伝子変異を起こしたミュータントが出現するのです。「ハリー・ポッター」もそうですが、映画の世界では、主人公が何か特殊な能力を持ってしまうというお話がたくさんありますよね。そこに共通してあるのは、彼らのような特殊能力をもった人たちは、一般の人間から見ると得体が知れず、脅威に思えるということです。――確かに。わからないものに対して、怖いという感覚はわかるような気がします。本田先生:発達障害も似たところがあって、自分たちが慣れ親しんでいる文化や流儀とは違うものを異端視している人たちから見ると、彼らの存在そのものが脅威なのです。もしくは、その脅威を打ち消すために、強烈な差別意識でかぶせているのです。例えば、「ああいう子にだけはなってほしくない」という思いもそう。そういう価値観を持っている人たちが一部いるのも事実です。また、実は純粋な発達障害の人というのは、あまり表には出てこなくて、僕のような専門家と本人や家族しか知らないのですよ。そこが、発達障害が誤解される一番のポイントかもしれませんね。――どういう意味でしょうか?本田先生:メディアに出演してカミングアウトしている方の多くは、どこかで傷ついた人たちなので、すでに二次障害をともなっているからです。例えば、会社でよく「困った人」と言われる発達障害の人たちは、だいたいみんなと協調できないことが多いのですが、実は、僕が幼児期からずっと診ている発達障害の人たちのほとんどが、まじめで素直な良い人たちなのです。つまり今、会社で「困った人」と言われる発達障害の人たちの多くは、適切な環境で育てられなかったために、すでに二次障害をともなっていて、それをメディアで発達障害と紹介してしまっているわけです。――なるほど…。本田先生:二次障害をともなわない、純粋な発達障害の特性だけが残っている人というのは、比較的順調に生活しているので、メディアに出演して主張するモチベーションもないのです。ですから、一般の人たちはあまり知る機会がないと思いますよ。今、残念ながら発達障害というと、二次障害をともない複雑になってしまった人たちばかりがクローズアップされているので、このような形で啓発するだけでは、あまり溝が埋まらないのでは? という思いはありますね。■発達障害「グレーとは 白ではなくて 薄い黒」――では、発達障害の特性そのものだけであれば、もう少し順調に生きられると? 本田先生:もちろん、純粋な発達障害の人も、「多数派」向けに作られた社会で生きていこうとしたら多少は苦労しますよ。はじめにお話したように、「多数派」と「少数派」という割合の差があるからこそ、発達の特性である「少数派」の「選好性」は、「多数派」の理解を得ることが難しくなるので。また、知的障害や学習障害などがある場合は、能力の凸凹問題は残りますので、自信がないと感じることもありますし、一般の会社勤めが難しくて、就労支援に通っている方も大勢いらっしゃいます。ですが、そうやって生活しながら、その人なりに楽しく暮らしている方も大勢いるわけです。――自分に合った生き方や環境が選べれば良いのですね。本田先生:発達障害の特性が、致命的な弱点になるのは、その特性を本人やまわりの人が理解できず、無理を重ねて失敗や衝突を繰り返し、本人の自尊心やまわりの人との人間関係などが傷ついてしまった時です。ですから、発達障害の人は、いかに自分の特性を認めてもらえるような生き方や苦労しなくてすむ環境を選べるかが重要なのです。――その生き方や環境を選べるようになるために、必要なことは何でしょう?本田先生:自分の特性を知ることがすごく大事になってきます。苦手なことは克服しようとせず、堂々と逃げた方がいいですよ。苦手なことを努力で克服することを強いられて育つと、「ここまで努力してでもできない自分は人としておかしいのではないか?」という価値観を身につけて、二次障害になりやすいので。いかにラクして人生を送るか、ということだけを考えて生き続けることが結局、一番成功するのですよ。――そうなると、子どもの場合は、早期に親が特性を知っておくことが大事になりますね。本田先生:非常に大事だと思います。ただ、よく「早期に発見して療育を受ければグレーが白になる(発達障害が治る)」と思っている親御さんもいるのですが、グレーというのは絶対に白にはなりません。それを広めるために僕、川柳を作ったのですよ、「グレーとは 白ではなくて 薄い黒」と。――特性は一生消えないのですね?本田先生:グレーならグレーな大人になればいいのです。白にならないで生きていく方法を探せばよいのです。中には、診断を下されるのを恐れる親御さんもいますが、これも受け取り方次第ではないでしょうか? 例えば、遠くの字が見えない人に「あなたは近視です」と診断したとしても、「まぁそうだよね」って思うだけですよね。要するに、近視の人は、別に医者に診断されなくても、遠くの字が読めないことはわかっているわけです。そこに診断名がついたからといって、その日から何かが変わるわけではありません。■発達障害「〇〇が苦手」ではなく「〇〇より△△を優先」ととらえる意識――私自身も昔、子どもが診断を受けた時は重みを感じました。スッキリしたと同時に「覚悟を決めねば」という思いが交錯して(苦笑)。本田先生:医者の伝え方も大事かもしれませんね。例えば、「自閉スペクトラム症です」と伝えるより、「この子には『空気を読むのが苦手』とか『こだわりやすい』という特徴があって、こういう特徴が大人になっても残ります」というふうに説明すると、納得してくれる親御さんが多いです。僕も、親御さんによって伝え方を工夫しています。…でも、診断名を過剰に恐れるのは、発達障害を何か悪い病気だと誤解しているのかもしれませんね。――その通りですね。私自身、発達障害のことをきちんと知る前は、何かが欠陥した障害のように誤解していました。だからこそ、もし同じように悩んでいるお母さんがいたら、先生のようなお考えを広く伝えていきたいです。本田先生:はじめにお話したように、発達障害は障害というより、「少数派の種族」のようなものですから。発達障害の人は自分の「選好性」をきちんと理解し、身近な人にも理解してもらい、「多数派」向けに組み立てられている生活を「少数派」向けに調整すれば、きっと生きづらさは軽減するはずです。親御さんにはぜひ、この「選好性」という視点から、お子さんの特性をとらえてみていただきたいと思っています。発達障害の特性を「~が苦手」というように、なんらかの機能の欠損としてとらえるのではなく、「~よりも~を優先する」というふうに考えてみてください。例えば、「雑談が苦手」というとらえ方を「雑談よりも内容重視の会話をしたがる」というふうに。その方が、より発達の特性を適切に理解できると思います。「グレーとは 白ではなくて 薄い黒」――。特性が薄いほど、親は障害に気づかず、とかく「白」に近づけようと努力を強いてしまいがちですが、それは、むしろ逆効果。グレーのまま生きやすい環境調整をすることこそが親の重要な役目なのだと、教えていただきました。 次回 は、本田先生が考える「療育の本当の意味」についておうかがいします。※ここでいう「選好性」とは、好き嫌いの「嗜好性」ではなく、心が特定の方向に向かうという「志向性」のこと。参考図書: 『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』 (SBクリエイティブ)精神科医として30年以上、臨床経験の大半を発達障害の診療に費やし、乳幼児から成人まで、さまざまなライフステージの方たちによりそってきた、本田秀夫医師による著書。発達障害とは、なんらかの機能や能力が劣っているのではなく、「病気」というよりも、「選好性の偏り」と考えるほうが、ずっと当事者の理解に役立つ。そんな視点から発達障害を理解し、発達障害の人の行動や心理、支援の方法までをわかりやすく解説。まちとこ出版社N
2019年04月01日ウーマンエキサイトをご覧のみなさま、こんにちは。ふるえるとりです。子どもっていつのまにか言葉を覚えたり真似をしたりして、こちらが驚かされること…多いですよね。 前回の記事 で寝言・寝ぼけについてまとめてみましたが、今回は日常の中での面白発言・行動をいくつか紹介させてください。最近髪の毛が伸びてやっと髪を結べるようになった娘。二つ結びするのが大のお気に入りです。結んであげると鏡で確認して「ぴょんぴょん(うさぎ)みたい~」と大満足の様子。ある日、「かあちゃんも同じぴょんぴょんして、いっしょのにして」との要求が。お揃いの髪型をしたいなんて、可愛いな…なんて思いながら自分も二つ結びにしてみたんです。鏡を見ると 「うわ…キッツ」 思わず声が出ました。30歳を超えてからの二つ結びは正直なかなかキツいです。 さらに追い討ちをかけるように娘「うわ、きっちゅ」と私の真似っこ。母の心は傷つきました…少し、ほんの少し。またある日は…リボンを目隠しのように目に押し当てて…「おかあちゃんの目みたい」 …え?私の目はどうなっている…?(メガネはかけていません)娘の目には私の目はどのように見えているのか…?さすがに聞いてみたんですが、2歳児に事情を説明してもらうのは難しかったです…。そしてついにセルフツッコミもできるように…タオルをかぶってかくれんぼに誘ってくることも増えました。「むすめちゃんどこだ~?」と自分で聞いてきます。顔が隠れているだけで体が丸出しなので、バレバレです。なんと可愛いかくれんぼ…(笑)先日は、半透明のビニール袋を顔に押し当てて「むすめちゃんどこ~?」とかくれんぼのお誘いが。もうどこも隠れてないんですが…「あれ?むすめちゃんいないな~どこにいるの~?」と探すふりをしたら、本人から「見えるでしょ」とセルフツッコミが!え…どういう反応を期待してたの…?わざとふざけてみたり、思いもよらない発言や行動をしてくれたりと、日々成長していく2歳児との毎日はとても楽しいです!面白い行動があったら記録にとめて、この特有の可愛さを忘れないようにしたいと思います!
2019年03月27日現在小4の息子(次男)しょうですが、3歳で幼稚園に入園したころは、言葉の発達が遅くまともにしゃべれていませんでした。発言は多いのですが、ちゃんとしゃべてれてないという感じ…?家では自分より年上に人に囲まれて(末っ子次女もいるけど)みんなが自分の言うことを、なんとなく察してくれててうまく話す必要がなかったせいで、話すのが下手なのかな~?なんて思ったりしました。先生からの話を聞いたときは、次男がかわいそう! という気持ちとそんなに次男の言葉は伝わらないんだ!?というショックが大きかったです…。その後、家でも何度も「ことば」を教えたのですがあまり効果はなかったですねえ…。いよいよ切羽詰まってきた私は次男を幼稚園とは別に「ことばの学校」に行かせたほうがいいのかな?と思い始めました。しかし旦那が…確かに他の子よりはゆっくりだけど幼稚園に入って話す単語は増えているし少しずつおしゃべりもうまくなっている…当分は先生と連絡とりつつ、見守ること決めました!迷うのをやめたことによって、次男に無理やり言葉を教えようとしたり、言葉が間違ってたらイライラしたり…や、不安感がなくなりました。成長を待って見守ること、早めの対処、どっちも大切なので、幼稚園の先生とその都度相談しつつ、年少の1年間過ごしたところ、年中になるころには他の子と同じくらい話せるようになりました。今となってはおしゃべりがうるさいくらいです(笑)。
2019年03月23日ADHDとASDの診断を受けている私の特性出典 : 私はベンチャー企業で、社内プログラマとしてシステム開発の仕事をしており、現在は管理職にも就いています。そんな私が「仕事上、特性が役に立っている」と感じる場面について書こうと思いますが、まずはその前に、私自身の特性について簡単に紹介します。私はADHD(注意欠陥・多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム障害)と診断されていて、自分としては特にASDの特性が強いと感じています。普段自覚している特性は以下の通りです。・感覚過敏(聴覚・視覚)・過集中・感情よりも論理を重視する(ひとの気持ちを想像するのが困難)・自分の興味が狭くて深い・興味がないことは全然覚えられないけれど、興味があることはすぐ覚える感覚過敏に関しては、以前別の記事で詳しく書いていますので、気になる方はご参照ください。仕事の場面で「特性が役に立っている」と感じること私がやっているシステム開発の仕事は、おおまかに以下のような流れで進めています。①お客様が現在抱えている課題をヒアリングしながら、どこをどう自動化するのが効果的かを考える②自動化する内容についてお客様と合意が取れたら、具体的にどう作っていけばうまく自動化できるのかを考える③実際にプログラムを組んで自動化するためのシステムを作っていくこのような仕事をする中で、自分の特性が役立っていると感じることについてご紹介します。出典 : 会社で仕事をしていると、他人の感情に配慮して振舞いを変えなければいけない場面がよくあります。一方で、データや状況を客観的に分析した上で、感情を抜きにして何か厳しいことを決断しなければいけない場面もあります。それぞれの場面でうまくバランスをとるのが仕事の難しさだと思いますが、私の場合、「感情よりも論理を重視する」という特性が役に立つことがあります。特に業務改善や“あるべき論”を考える時に、力を発揮します。例えば以前、5人で実施している事務処理の業務改善を行うために、その事務処理を自動化するためのシステムを作ったことがあります。このようなシステム開発を行う場合、まずは「現在どのように事務処理を行っているのか」を担当者の方々にヒアリングしながら、どこをどう自動化するのが最適なのかを検討していくのですが、その中で以下のような問題が見つかりました。【自動化できそうだと分かった仕事】・大量の売上金額を手動で計算する・お客様に送付するものを大量の書類の中から選別し、手書きで書き写す【これらの仕事の現状】・担当者の作業スピードが早いため、現在は問題になっていない・その担当者は仕事に誇りや自信を持っており、他メンバーもこれを効率化しようという発想がなかった・今は良くても、今後担当者が変わったりお客様の数が増えたりすると、業務がたち行かなくなる可能性があるこの作業を自動化することで、現在の担当者からは「今は問題になっていない」「私の仕事をなくさないでほしい」といった反発が考えられましたし、他メンバーもこの担当者の気持ちに配慮して、自動化に賛成しないだろうとも思いました。でも、こんな時に「感情より理論を重視する」という特性が活きてきます。私は、それでもこれらの作業を自動化した方が全体としての業務効率が上がると考え、すべて自動化することに決めました。その代わり、今までこの業務を担当していた方には、その経験を活かして、事務処理全体の統括をするという新しい仕事を提案したのです。もちろん、現場の反発が大きかったり、他の要因があったりして、提案通りにならないこともあります。それでも、特性ゆえに「全体としての最適案を考えることができる」のは、システム開発の仕事にとても役に立っていると思います。出典 : 私は自分が興味のある分野であれば、仕事の時間外であっても、本を読んだりして勉強することが苦になりません。私が新卒から脱却して一人前のプログラマになったころ、「まったく使ったことがないプログラミング言語を使って、2ヶ月でアプリを作らなければいけない」という仕事がありました。実は私たちが話している日本語や英語のように、プログラムにも色々な言語があります。その時私がお願いされた仕事というのは、普段日本語を使っているひとが「明日から2ヶ月間、イタリア語で生活をして仕事を完成させてほしい」と言われるようなものでした。正直無茶な仕事だな…とは思ったのですが、そのプログラミング言語に関する本を買って通勤時間中に読んだり、既存の似ているプログラムの中身を読んだりして、自分なりに勉強をしながら開発を進めていきました。締め切りが厳しいプレッシャーはありましたが、そもそもプログラミングに興味があるので、勉強自体は楽しく取り組むことができました。そして結果的に、かなり大変ではありましたが、なんとかアプリ作成を終えることができたのです。その後も、一度も使ったことがないツールを使った開発や、業界でその時に流行っている技術を使った開発など、さまざまなことにチャレンジして成功してきました。日進月歩で新しいことが増えていくプログラマの業界では、継続して勉強し続けることがかなり大事なので、この特性にかなり助けられています。出典 : 社会人として仕事をするようになってから、失敗して自信を失った時期もありましたが、そんな時も含めても私が特に自信を持っているのが、過集中という特性ゆえの「集中力」です。時には作業に没頭するあまり、周りの人から話しかけられてもすぐに反応できないこともありますし、隣の人がトイレ休憩のために席を外したことに気づかず、戻ってきた時に驚いて大きな声をあげてしまったこともありました(笑)。それでも、プログラミングやシステム開発に関わることであれば、かなり興味をもって取り組むことができるので、周りから驚かれるくらい作業を進めることができます。その分、家に帰るとぐったりして、1時間以上何もできないということもありますが…。出典 : 「興味が狭くて深い」という特性のおかげなのか、それとも過集中だからなのかは分かりませんが、私は自分が書いたプログラムを覚えておくことができます。プログラムとは「このシステムはこう動くものですよ 」という説明書のような文章になっています。以前仕事で、半年くらい前に作ったプログラムを修正するということがありました。この状況を例えるなら、「半年前にSNSでつぶやいたこと」について、もう一度整理して議論しなくてはならなくなったようなものです。そういった状況では、当時の自分がどんな意図で、どんなことを考えてその文章を書いたのか、すぐには思い出せない人も多いと思います。そのため、上司からは「かなり前に作ったものだし、修正に1週間かかっても仕方がない」と言われていました。しかし私はこの時、30分ほどプログラムの全体を見ているうちに、作った当時の記憶がよみがえってきました。そして何をすればいいかがはっきり分かったので、上司から伝えられた期限の半分で対応を終えることができました。私としては、やれることを普通にやっただけのつもりでしたが、上司からはかなり驚かれ、ほっとしたのと同時に誇らしい気持ちになったことを覚えています。発達障害の特性は、悪いことばかりじゃない!出典 : 発達障害の特性は個人ごとに異なりますし、日常生活を送る上で大変な部分ばかりが目立つこともあると思います。でも、自分の特性とうまく付き合っていけば、“クセが強い”からこそ“特化された武器”として、様々な場面で活かすことができると思っています。今回の記事でご紹介した内容は、「やっぱりそうなんだ」というものから「ちょっと意外だった」というものまで、いろいろあるかもしれません。私の個人的な経験談ではありますが、さまざまな仕事をされる中で参考にしていただければと願うとともに、私が誇りを持って取り組んでいるシステム開発の仕事についても、発達障害当事者の職業選択のひとつとして興味をもっていただけたら嬉しいです。
2019年03月19日【ニュース】4/2は国連が定める「世界自閉症啓発デー」!東京と大阪でシンポジウム開催Upload By 発達ナビニュース毎年4月2日は国連が定める世界自閉症啓発デー。世界中で自閉症を知ってもらう・理解してもらうためにさまざまなイベントがあります。今回は、東京・大阪で行われるシンポジウム、各地のランドマークで行われるライトアップやイベントを紹介します。地域、TVの中、暮らしの中といった切り口から「輝く人・照らす人」をテーマに、広く「自閉症」について理解を深める内容になっています。発達ナビで記事の監修なども行っている臨床心理士で鳥取大学大学院教授の井上雅彦先生もご登壇されます。自閉症について、共に暮らしやすい社会について考えるきっかけとして足を運んでみてはいかがでしょうか。【日時】2019年4月6日(土) 10:00〜16:30【場所】全社協・灘尾ホール(東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル)【定員】250名(事前予約必要)【参加費】無料【内容】総合司会 国沢真弓(一般社団法人発達障がいファミリーサポート Marble)<午前の部>・開会式・シンポジウム①「地域を照らす人」司会: 西牧謙吾、田中尚樹登壇者: 秀島敏行(佐賀市長)、染谷絹代(島田市長)、高橋陽子(神奈川県中小企業家同友会 ダンウェイ株式会社代表取締役社長)・東京タワー啓発イベントのビデオ上映<午後の部>・シンポジウム②「TVの中で輝く人・照らす人」司会: 小林洋志、加藤永歳登壇者: 齋藤真貴(NHK制作局 生活・食料番組 「あさイチ」チーフ・プロデューサー)長岡学(セサミワークショップ ヴァイス・プレジデント エクゼクティブプロデューサー兼日本代表)、井上雅彦(鳥取大学 大学院医学系研究科臨床心理学講座 教授)・シンポジウム③「暮らしの中で輝く人・照らす人」司会: 加藤潔、上江昇一登壇者: 嶋田知詠子(特定非営利活動法人障がい児者ライフサポートたんぽぽの会 理事長)、松尾浩久(特定非営利活動法人HEROES理事長)【申込み】締め切り 2019年3月18日(月)登録フォーム・FAXにて申し込みが必要です。【問い合わせ】一般社団法人日本自閉症協会電話: 03-3545-3380FAX: 03-3545-3381メール: asj@autism.or.jp*世界自閉症啓発デー日本実行委員会〈公式サイト〉へ遷移します世界自閉症啓発デー2019・啓発イベント | 世界自閉症啓発デー日本実行委員会〈公式サイト〉Upload By 発達ナビニュース教育現場の先生の経験に基づく関わり方を知り、専門的な医師の知見による特性の理解を深める内容です。当事者の方の困りごとや特性、関わり方をわかりやすく扱うため、幅広い方々におすすめです。【日時】2019年4月5日(金) 14:00〜16:30(開場13:30)【場所】大阪府立男女共同参画・青少年センター「ドーンセンター」7Fホール (大阪市中央区大手前1丁目3-49)【定員】定員500名(事前予約必要)【参加費】無料【内容】<第一部>「子どものやる気を引き出す子育て・関わり方を考える~一人一人の特性をとらえよう~」登壇者: 山田充(廿日市市教育委員会 特別支援教育アドバイザー・堺市教育委員会 特別支援教育アドバイザー)<第二部>「発達障がい(発達症)の現在(いま)」登壇者: 十一元三(京都大学大学院医学研究科 教授)【申込み】締め切り 3月28日(木)※申し込みが定員に達した場合には申し込みを締め切ります。登録フォームにて申し込みが必要です。※インターネットで申し込みができない場合はFAX・メールでの申し込みも可能です。【問い合わせ】府民お問合せセンター「ピピッとライン」電話: 06-6910-8001大阪府福祉部障がい福祉室地域生活支援課発達障がい児者支援グループFAX: 06-6944-2237メール: chiikiseikatsu@sbox.pref.osaka.lg.jp*大阪府のページに遷移します発達障がい講演会「世界自閉症啓発デー in OSAKA2019」を開催します! | 大阪府ライトアップや展示など、関連イベントも各地で盛んに!(東京・大阪・京都)世界自閉症啓発デーには全国各所がテーマカラーの「青」に染まります。ライトアップに加えて日中のイベントもチェックしてみてください!Upload By 発達ナビニュース【日時】2019年4月2日(火)日没(午後6時30分頃)より午後11時まで※大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)は午後9時半、天保山大観覧車は午後10時まで【会場】・大阪城天守閣・大阪府咲洲庁舎・大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)・通天閣・天保山大観覧車・万博記念公園太陽の塔(50音順)【主催】大阪自閉スペクトラム症協会、大阪府、大阪市【共催】日本発達障害ネットワーク大阪【協力】塩野義製薬株式会社Upload By 発達ナビニュース<イベント>【日時】4月2日(火)18:15〜19:30【場所】京都駅ビル駅前広場(ホテルグランヴィア前)【内容】16:30〜18:30京都市障害者相談員(発達)による相談コーナー写真(フォトプロップス)コーナー18:15〜19:30京都女子大学チアリーディング部GALAXIE京都府自閉症協会青年成人部ダンスサークル「Kirala」音楽サークル「The BEAT(We Love Music!)」京都府立桃山高等学校吹奏楽部<ライトアップ>【日程】4月2日(火)【場所】・京都タワー(2日、3日両日ライトアップ)・福知山城・中丹東保健所・二条城西南隅櫓・京都府庁・丹後王国「食のみやこ」(3月31日にライトアップ)Upload By 発達ナビニュース【日時】2019年4月2日(火) 13:00〜18:30【場所】東京タワー広場・特設ステージ(東京都港区芝公園4丁目2-8)【内容】13:00~17:00各種イベント18:15~18:30厚生労働省主催啓発イベントUpload By 発達ナビニュース板橋区にある放課後等デイサービス、ドリームボックスときわ台が手がける作品展です。自閉症啓発デーのテーマカラーである青を用いて子ども達がつくった巨大な竜が展示されています!他にも先着50名でハーバリウムやせっけんづくりの体験コーナーもあり、親子で楽しめるイベントになっています。【日時】2019年3月23日(土)11:00〜16:00【場所】常盤台地域センター レクリエーションホール第一(板橋区常盤台4-14-1 教育科学館)【参加費】入場無料、体験コーナーのみ有料(100円)【内容】<展示>①日々の制作②利用児童21名、保護者(両親、兄弟、祖父母)54名、利用児童が通う小中学校の担任の先生8校15名、職員10名の総勢100名が書いた「百福」③青い巨大な竜④子どもたちの手形で作成した花火<体験コーナー>ハーバリウムとグリセリンソープづくり【申し込み】不要【問い合わせ】ドリームボックスときわ台TEL 03-6789-1260【イベント】生きづらいけど生きのびたい!「発達ハック」コンテスト(東京)Upload By 発達ナビニュース『私たちは生きづらさを抱えている』著者・姫野桂さん、OMgray事務局代表・オムさん、発達障害バー「The BRATs」代表・光武克さん、発達ナビ編集長・鈴木悠平がゲスト審査員のコンテストイベントです。発達障害の人たちが実践している、日常のお困りごとを楽にするちょっとした工夫・ライフハックをコンテスト形式で紹介します。事前にツイッターで「#発達ハック」のハッシュタグとともにライフハックを募集しています!参加者と一体となった雰囲気のなか、気軽に楽しくためになる時間が過ごせます。【日時】2019年3月31日(日) 開演 13:00(開場 12:00)【場所】LOFT9 Shibuya (東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 1F)【参加費】前売: 1,700円 / 当日: 2,200円(税込・要1オーダー500円以上)【内容】発達障害のライフハックを事前に公募し、ゲスト審査員がコンテスト形式で紹介します。また、私の「やっちまった」エピソードや質疑応答の時間などもあります。<ゲスト審査員>姫野桂(ライター/『私たちは生きづらさを抱えている』など著者)オム(OMgray事務局長)光武克(発達障害バー「The BRATs」代表)鈴木悠平(「LITALICO発達ナビ」編集長)生きづらいけど生きのびたい! 「発達ハック」コンテスト | LOFT9 Shibuya*イープラスのページに遷移します【ニュース】介護者と二人三脚、自閉症・知的障害のある人たちの一人暮らしとは。ドキュメンタリー映画『道草』上映中!Upload By 発達ナビニュース自閉症・重度の知的障害のある人たちはどのような生活を送っているのでしょう。少しずつ暮らしの場が広がりつつある昨今ですが、入所施設や病院、親元で過ごす方がほとんどです。そんな中、介護者と二人三脚をしながら一人暮らしをしている方もいます。暮らしのリアルな様子がつまったドキュメンタリー映画です。各地で公開が始まっており、これから上映される地域もあります。お近くの地域の上映日をご確認ください!【公開日】2019年2月23日(土)から全国順次公開【上映地域】北海道・東京・横浜・名古屋・大阪ほか【作品データ】監督・撮影・編集: 宍戸大裕音楽: 末森樹、永原元音響構成・整音: 米山靖宣伝・配給: 映画「道草」上映委員会2018年/95分/16:9/カラー/日本映画『道草』公式サイト
2019年03月15日3歳児健診での出来事ADHDと軽度の自閉症スペクトラムと診断されたのぼる(7)と、自閉症スペクトラム中度と診断されたひとし(4)を育てています。2018年の春頃からTwitterやnoteなどで、子どもたちの漫画を描いて載せています。前回、発達特性に気づくきっかけになった次男ひとしの3歳児健診の様子をご紹介しました。ひとしに発達の特性があるのではないかと指摘された3歳児健診の帰り道。何が普通で何が障害なのか、考えれば考えるほどわからなくなってしまいました。■前回までのお話改めて子どもたちの様子を振り返るとニコニコ教室と半年後の再検査を勧められ、改めて子どもたちとの様子を振り返ってみると…Upload By ちちゃこUpload By ちちゃこUpload By ちちゃこひとしのお手伝い、優しさだと思っていたけれどひとしの「お手伝いをしてくれる」行動は、当時ひとしの「優しさ」だと思っていました。だからこの優しさを大事にしようとも思いました。でも、発達障害についての知識がついた今、振り返って思うことがあります。この「お手伝い」は、私の毎日繰り返されている家事の見本があったから、ひとしも真似事をしたんだと思います。もちろん優しさもあるかもしれませんが、自閉症スペクトラムの特性にイマジネーションの欠如というのがあります。遊び方などを自分で思いつくのが難しいひとしにとって、私の行動は恰好の見本になったんだと思います。そしてもう一つ、ひとしが自分から動かなかった理由に思い当たることがあります。この頃、兄ののぼるは子ども特有の、「オレの方がすごいだろ!」の自慢がピークでした。のぼるがひとしに無理難題をふっては私が「まだひとしには無理」と、ひとしの前でのぼるにいさめることが度々ありました。私のこの言葉は、思い込みやすいひとしにとっては「ぼくにはまだできない」という呪いの言葉にもなったのではないかと思っています。ニコニコ教室に行くことで何かが変わるならと、藁にも縋る思いで通うことを決めた一方、私のひとしへの関わり方を改めて見直さなければと気づいた3歳児健診でした。成長しない子どもはいない、その言葉を信じてあの頃を振り返って、3歳児健診で発達の遅れに気づいてから早2年目がこようとしています。後にひとしの主治医の先生と出会って、私はお守りにしている言葉があります。「お母さん、どんな子どもでも、成長しない子どもはいません。」その言葉通り、ひとしは毎日成長しています。ひとしは今、私の手伝いをすることはほとんどありません。自分のしたい遊びを熱心に頑張っています。その「自分のしたい遊び」をすることがどれだけ凄いことで、大切なことか、この2年で学びました。成長のスピードは子どもによってさまざまです。でもどんな子どもでも沢山の可能性を秘めてると、私は改めて感じています。これからいろんな問題がまだまだ出てくると思います。諦めずに寄り添いながら、手を貸さなくてもいいところはほっときながら、私たちのペースで歩いていこうと思っています。読んでくださり、ありがとうございました!
2019年03月04日三歳児健診で次男の発達特性に気づいて…ADHDと軽度の自閉症スペクトラムと診断されたのぼる(7)と、自閉症スペクトラム中度と診断されたひとし(4)を育てております。2018年の春頃からTwitterやNoteなどで、子どもたちの漫画を描いて載せています。前回、発達特性に気づくきっかけになった次男ひとしの3歳児健診の様子をご紹介しました。今回は、その続きのお話です。ニコニコ教室と再検査を勧められて思うのはUpload By ちちゃこニコニコ教室を勧められて、やっぱり…と思いました。実はこの頃、私は手のかかることの多かったのぼるのことで一生懸命で、要求もほとんどなかったひとしのことをあまり、構っていなかったことが原因かもと感じていたからです。健診からの帰り道、私は反省し通しでした。健診からの帰り道Upload By ちちゃこUpload By ちちゃこのぼるとひとしは、本当に真逆の性格です。自分を見て見て!アピールがすごく、好奇心旺盛で目をはなせばどこかにすぐ行くのぼると、ただそばにいつもくっつき、私の様子を観察して手助けをしてくれるひとし。思い返せば、そんなひとしに私は甘えていたのかもしれません。ひとしは私が必死でのぼるの相手をしているから、空気を読んで自分の気持ちを伝えないのだろうかと、グルグル考えていました。この時は何が普通で何が障害なのか、考えれば考えるほどわからなくなっていってました。次回、最終回に続きます。
2019年02月22日こんにちは。mikiっ子です。甘えたさん2歳児男の子と口数の少ないの旦那くんの3人家族で、嬉しいことに第2子を妊娠中です。2人目妊娠がわかったのはがっちゃんがちょうど2歳になったばかり。魔の2歳児…と言われる2歳児…。どうなることか…喜びと共に不安も湧き出てきました。でも、2歳児は思っていた以上のものでした…。今回はその体験を書きたいと思います。妊娠の喜びもつかの間、やっぱりきました。何を食べても気持ち悪く、眠くて眠くて仕方がない日々…。午前中は家事を終えたらソファでゴロリン。そんな私の側でテレビを見たり、本を読んだり。こんな毎日じゃがっちゃんにダメだっ!!と意を決してお散歩に誘っても「ううん」の返事。そんなおとなしいがっちゃんに甘えてゴロゴロ…お昼からは一緒にお昼寝。そんな日々を過ごしていました。その日も朝から平穏な日でした。お昼寝を2人でして、がっちゃんがまだ寝てる間に夕食の準備をしていると起きてきました。しかし不機嫌Max!!大泣きです。まだ眠いのかな?と思って抱っこしたりあやしても一向に泣き止まず、大泣き&暴れる!好きな食べ物やジュース、テレビで気をそらしてみようとしても…拒否られて床でバタバタ泣き止みません。なんなの!?って少し怒りの気持ちまで。日頃そんなに泣き、暴れる事がないがっちゃんのそんな姿に私はどんどん焦るばかり。がっちゃんを座って抱っこすることしか手立てはなくなり、じっと泣いている様子を見ていると…今度は申し訳なさでいっぱいに。がっちゃんは大人の私たちが言ってることを100%ではなくても聞いてわかってくれる。なのに私は何もわかってあげれてない…今もこんなに一生懸命に訴えてくれてるのに何もわかってあげれない…そう思うとただただ申し訳なくて気がつけば涙が溢れてきていました。「ごめんね、わかってあげれなくて。伝えたいことがあるのに伝わらないしつらいよね。がっちゃんはちゃんとお母さんのことはわかろうとしてくれているのに、わかって欲しい時にわかってあげれなくてごめん…」そう言いながらがっちゃんをぎゅーっと抱きしめていました。そうすると今まで何をしても泣き止むことのなかったがっちゃんがピタリと泣き止み…まだ涙をいっぱい流したままのぐしゃぐしゃな顔を思いっきりの笑顔に変え、両手の人差し指で私の頬をツンツンとしてきたのです。まるで、「笑って!!」と言わんばかりに…それまで『おとなしい』と思っていただけでしたが、たくさん我慢させていたんだな…と気付かされた瞬間でした。きっと私のしんどそうな姿を見て気遣ってれていたんだと思います。2歳児…思ってたよりもすごい!下手な大人よりも空気を読んでる!!それから後もお買い物など2人でお出かけに行ってもダダもこねず、ちゃんと歩いてニコニコちゃん。その分なのか旦那くんや実母と一緒の時は今のうち!と言わんばかりに抱っこマンになっていますが(笑)「ありがとう」の気持ちと気持ちに寄り添うことを忘れてはいけないなと、日々この出来事を忘れないようにしています。●ライター/mikiっ子
2019年02月21日コラボ商品企画スタート。発達ナビユーザー×フェリシモ座談会開催!Upload By 発達ナビ編集部フェリシモでは障害のあるお子さんと家族に向けた「チアフルスマイル」企画が購入者から好評を得て話題に!今回の第2弾の商品制作を発達ナビユーザーと進めています。2019年夏の商品化を目指すのは、発達凸凹親子のおでかけをラクにする「本当に欲しいサポートグッズ」です。2018年12月に発達ナビユーザー450名以上に協力いただいたアンケート結果を参考に、商品化するアイテム候補を絞り、さらにアンケートで同時募集したモニターの皆さんが参加する座談会を実施しました!このコラムでは、座談会の様子や、企画がすすめられている商品について紹介します。<アンケート調査対象について> 「LITALICO発達ナビ」掲載の上記コラムでリンクしたアンケートフォームにて回答いただいた発達障害の当事者455名の回答を集計しました。(調査期間:2018年12月8日~12月25日) ※設問によっては455名全員が回答していないもの、複数回答可のものがあります。 ※調査結果の構成割合は四捨五入をしているため、合計が100%にならない場合があります。2019年1月17日(木)、神戸三宮にあるフェリシモ本社で、フェリシモ×発達ナビのコラボ商品についてのモニター座談会が開催されました。出席したのは、関西・中部地方在住の発達ナビユーザーで、発達が気になるお子さんを育てる8名です。発達ナビユーザーへのアンケート結果を参考に、たくさんの候補の中から次の5つの商品に絞り込んだ上で、モニターの皆さんにサンプルや図案などを見てもらいました。そして、率直な意見やさまざまなアイデアをいただくことができました。■ヘルプマークホルダー■ネームタグのチクチクを解決するタグカバー■リュックの中のごちゃごちゃを解決するリュックインナー■レジの前でもたつかない財布■締めつけが苦手でもOKなシームレス靴下それぞれのアイテムについて、フェリシモの開発担当からのプレゼンや、モニターの皆さんとの意見交換が行われました。Upload By 発達ナビ編集部発達ナビユーザーへのアンケートでは、31%が持っていると回答した「ヘルプマーク」。ですが、持っていても実際に使っている人は約65%にとどまっています。理由はさまざまですが、使いづらい、なくしてしまう、ヘルプマーク自体の認知度が低いといった理由も目立ちました。Upload By 発達ナビ編集部・かばんにつけはずしする際に、つけにくく、はずしづらかった。症状などを記すシールをどこに貼っていいのか、どちらが裏表なのか分からなかった。周囲の認知度も低かったため自宅保管している。・子どもがすぐになくしてしまいそう。何に困ってるのかを結局は分かってもらえないし、説明が難しい。また、障害があることが分かることで、逆に犯罪に巻き込まれたりするのではないか?という危険を感じているという声も。ヘルプマークには、何かあったときに連絡が取れるよう、個人情報を記載できるシールを貼ることができますが、個人情報が外から見えてしまうことへの危惧もあるようです。Upload By 発達ナビ編集部こうした意見を受けて、ヘルプマーク用のホルダーについてサンプル案を作成し、モニターの方たちの意見を聞きました。可愛いキャラクターデザインのもの、スライド式、かばんへのつけ替えがラクなものなど、複数のサンプルを見ながら、活発な意見が交わされました。・子どもが持っても壊れにくく、防水仕様で、当たってもケガしない形状がいい・障害があることをはっきり見せたい人と、必要なとき・場所などでだけ見せたい人がいるから、それぞれのニーズにこたえられるデザインがいい・個人情報は記載しておきたいけれど、ぱっと見では分からないようなデザインの工夫が欲しい。正面からは見えるけれど横からのぞき込んでも見えないようなカバーをつけたらよいのでは?など、具体的なアイデアが出されました。アンケートでも半数以上の人が「非常に気にする」「気にする」と回答した、洋服のタグについても、話し合われました。Upload By 発達ナビ編集部洋服のネームタグを切り取ったり、上から肌触りのいい布で覆うなどの対策をしているご家庭も多く、「きれいに切り取れない」「縫いつけが大変」という声があげられました。また、隠すための布のデザインがおしゃれだといいという声も。Upload By 発達ナビ編集部座談会では、肌ざわりが確認できるよう生地のサンプルや、縫いつけが不要な生地の見本、デザイン案などの資料をもとにディスカッション。・(縫いつけるのは大変なので)アイロンで貼りつけたい。でも、ごわつく生地はダメ・肌着だけでなくアウターのタグ対策もできるように、ニットやナイロンなどの洋服にも対応できるようにしてほしい・名前が書けるといい・制服用に、可愛い色柄のものだけでなく、白・黒も必須といったアイデアも出されていました!可愛くてやわらかな肌触りで、縫いつけ不要のタグシールカバー…ぜひ実現させたいです。Upload By 発達ナビ編集部「バッグの中身がすぐ取り出せなかったり、入っているものが分からず忘れ物をしたりして、困った状況はありますか?」という問いに、460人中356人、約77%の人が「はい」と回答。トートバックより、お子さんが持つことが多いリュックの対策ができたらという声が多くありました。この「困りごと」を解決できるよう考えられたのが、リュックインナーです。座談会では、・ポケットはすべて色や形を変えてほしい。同じような色や形だとどこに何を入れたのか忘れてしまう。ポケットの中に何を入れるのかが分かるような写真カードが入れられる仕様にしてほしいというように、忘れっぽさをフォローしてくれる形状への希望がたくさんあがりました。・ペットボトルを入れる場所をつくり、防水にしてほしいという声も複数。これは、お子さんがキャップをするのを忘れてしまい、バッグの中が水浸しに…という経験から生まれた意見です。将来の自立に向けても、買い物や金銭管理を自分でできるようになってほしい…そんな保護者の皆さんの気持ちが感じられた、財布についてのご意見。Upload By 発達ナビ編集部アンケートでも「レジ前でもたつくのが改善されたらうれしい」という意見が多くあげられました。特に小銭のやり取りに苦戦することから、座談会ではお財布の形状についてのアイデアだけにとどまらず、・お札で払ってしまい小銭がたまりがち。小銭を入れておく場所が自宅にあるといいと、お財布だけでなく、セットでつかうアイテムの話まで発展。生活動線を幅広くとらえた意見も出ました。また、手先の不器用さがあってもあけやすいがま口の金具の形や、ファスナーの形状についても、具体的にヒアリングすることができました。レジ前でもたつかない財布は、子どもだけでなく、お子さん連れで買い物するときにさっと会計したい保護者にとっても便利なグッズになりそうですね。Upload By 発達ナビ編集部また、アンケートの自由回答などでも多くあげられていた「洋服の締めつけが苦手」という声に応えて開発を考えている、シームレス靴下についても意見交換がされました。座談会では、締めつけが苦手なお子さんのママから支持する声がある一方、「ゆるい靴下で、靴の中でもたつくとそこが気になってしまう場合もある」と、ぴったりフィットするほうがいいという意見も出されました。困っている人のためのアイテムを、社会のスタンダードにしたい「いろいろな局面で困りごとにぶつかったり、生きづらさはあるけれど、何かの助けがあることでまわりの環境がちょっと優しくなれたり、トラブルが減って笑顔を増やすことができると思う」(京都府ゆきゆき様)「使いやすいものをという要望を詰め込んだ機能的なものであっても、ダサい、可愛くないものは望みません。フェリシモならではの+可愛さはすべての商品においてあってほしい。ユニバーサルデザインで障害がある人に寄り添ってつくったものが、他の多くの人にとっても便利なものになり購入してもらえるのは、大企業のなせる業で素敵だなと感じました」(兵庫県くるみちょこ様)これは、座談会に参加してくれた発達ナビユーザーから、座談会後に寄せていただいた言葉です。便利で快適を目指す服飾雑貨を広く手掛けるフェリシモとのコラボだからこそ、さまざまな意見を反映したバリエーション豊かな商品づくりができる。そしてその商品は障害や特性がある人だけでなく、どんな人にとっても「ちょっと便利」「使いやすい、着やすい」アイテムとなって、世の中のスタンダードとして広まっていくといいなと改めて感じることができました。発達ナビユーザーの声を、もっともっと聞かせてください!フェリシモとのコラボ企画の進捗は、今後も随時コラムやSNSで紹介していく予定。4月頃には、サンプルモニターの報告などを発達ナビやフェリシモのFacebookやインスタグラムなどでも随時ご紹介していきます。お楽しみに!また、今回のコラムを読んで「こういう工夫があると嬉しい!」という声があったら、ぜひ「みんなのアンケート」で教えてもらえるとうれしいです。発達ナビユーザーの皆さんと一緒に、発達凸凹による困りごとをサポートでき、毎日を楽しく・ストレスなく過ごすことができる商品を開発していきたいと考えています!取材協力・写真提供/株式会社フェリシモ便利で快適な自社企画商品を中心に、独自の視点でセレクトした国内外の商品やサービスをカタログやウェブなどの独自のメディアで販売しています。ファッションから生活雑貨、手づくりキット、美容関連、食品など幅広い商品を展開しています。ホームページフェリシモCCP(チャレンジ・クリエイティブ・プロジェクト)
2019年02月21日こんなときどうする?がわかる本『最新版アスペルガー・ADHD発達障害シーン別解決ブック』発達障害といっても、その特徴やお困りごとは一人ひとり異なり、成長とともに悩みの内容も変わってきます。発達が気になるお子さんを育てるにあたって、対処に悩むシーンも出てくることもあるでしょう。この本では「アスペルガー症候群」や「ADHD」の特徴の基本的な説明に加えて、幼少期から思春期までの成長の段階に応じて、遭遇しやすい困りごとのシチュエーション別に対策が紹介されています。発達障害があるお子さんや女性を数多く診ている精神科医の司馬理英子先生が手がけたこともあり、専門的な知識だけでなく、毎日の生活の中で実践できそうな、具体的な対処法までが載った一冊です。詳しく特徴が知りたい!実際の子育てに活かしたい!と考える親御さんにもぴったりです。待望の新作!発達凹凸の子どもとのリアルな話『生きづらいと思ったら親子で発達障害でした入学準備編』発達ナビでの連載も人気だった漫画家・モンズースーさんの新作が出版されました!発達に凹凸がある二人の息子との日々を、リアルに描くモンズースーさんのコミックエッセイも、今回で第3作目。お兄ちゃんのそうすけくんの小学校入学を前に、進路選択という大きな壁に立ち向かい、乗り越えていく様子が描かれています。勉強が始まる小学校への入学は、発達が気になる子どもたちの保護者にとって、「どうしたら、この子のために最善の道なんだろう」と悩む時期でもあります。モンズースーさんも同様に、さまざまなことに悩み、ぶつかりながら、子どもの進路を決めていきます。いろいろな条件を考慮しながら、わが子の特性をにあった一校を選び出していきます。そのプレッシャーや悩み、アドバイスや支えてくれる周囲の人たちとのやり取りなど、この本には密度の濃い一年間の様子が詰まっています。また、2人の息子たちの成長を感じる場面も描かれ、できるようになったことへの喜びもまた感じることができます。次のステップへと歩んでいく親子のチャレンジを辿り、前向きな気持ちになれる一冊です。子どもの発達を見える化!『子どもの発達を支えるアセスメントツール』発達が気になるお子さんを育てる親御さんにっとって、その不安の多くは「どのようにしてあげたらよいかがわからない」ことにあるのではないでしょうか。どのように接すればいいのか、どんな支援が必要なのかといった見通しが立たないと、必要以上に不安やとまどいを感じてしまいがちです。逆に、発達の段階とそれぞれの課題が把握できると、今できることに目が向けられるようになるものです。この本には、特別支援教育の専門家の視点が沢山組み込まれ、保護者から先生まで実際の支援で活用できるアセスメントツールが詰め込まれています。15年にもわたる試行錯誤を経て完成したこの本は、困っていること確認シート、発達段階アセスメントシートといった発達凹凸の子どもと向き合う際に必要なツールが掲載されています。こうしたツールを活用することで、お子さんの発達の段階に合わせた、適切なサポートができるよう考えられています。使い方も丁寧に解説され、初めてでも使いやすく工夫されています。
2019年02月20日次男の三歳児健診。周りは心配しすぎというけれど…初めまして、ちちゃこです。ADHDと軽度の自閉症スペクトラムと診断されたのぼる(7)と、自閉症スペクトラム中度と診断されたひとし(4)を育てています。2018年の春頃からTwitterやnoteなどで、子どもたちの漫画を描いて載せています。長男ののぼるの3歳児健診の時、発達障害の疑いがあると言われて、家族や周囲にいろいろ相談していました。ですがのぼるは周りと順応し、幼稚園ではいろんな大役を務めるまで成長しました。そして次男のひとしにも3歳児健診の時期がきました。ちょっとした失敗や痛みに敏感で、すぐにカエルさんのようにうずくまってしまったり、遊びにも自主性があまり見られなかったり…そんなひとしの様子に私は少し違和感を感じていました。Upload By ちちゃこUpload By ちちゃこでも…今度も気にしすぎだと家族や周囲は真剣にとりあってくれませんでした。発達障害をしつこく相談しても迷惑になるので、結局誰にも相談できなくなっていきました。「気にしすぎ、大丈夫」と言われ続けて、気にしすぎじゃないんです、大丈夫じゃないんです、と理解してもらうために当初は漫画を描き始めたのです。誰かとせめてこの思いを共感できたらと思って漫画をTwitterにあげていくと、次第にいろんな方とつながることができ、そして共感していただき、家族の理解へと更に繋がっていきました。まだまだ勉強中の身ですが、今はいろんな方とつながることで、そこから勉強になったことを漫画で描いて、ささやかですが情報を共有できればと思うようになりました。これから、ひとしの3歳児健診でのエピソードを3回にわたってご紹介します。健診当日、大泣きするひとしの姿に戸惑い3歳児健診前のひとしは言葉をほとんど話さず、必ず大人の手をひいて物を取らせたり、まったく自分のことを何もしない子どもでした。一方で信じ込む力の強さは、かなり強いとずっと感じていました。Upload By ちちゃこUpload By ちちゃこUpload By ちちゃこ不安はあったけれど、もっとスムーズだと思ってた思い返せば長男ののぼるの3歳児健診は、あまり泣かずに興味のあるおもちゃにすぐ食いついて、ウロチョロしながらも遊んでいました。ひとしも家の中では大人しくテレビを観たり、癇癪なども滅多にださない静かな子どもだったので、3歳児健診もスムーズに終わるかと思っていました。でも、健診中ひとしはずっと大泣きで意思の疎通が全くできませんでした。初めて見るひとしの姿に、私は戸惑うばかり…。そして、そのことがきっかけで、話しながら、改めて私はひとしの特性に気づいたのでした。次回に続きます。
2019年02月08日デジャブ!?療育友達の家で見つけたものUpload By 荒木まち子Upload By 荒木まち子発達障害の娘は二歳の頃から親子教室に通っていました。何度か通ううちに親同志のつながりもでき、お互いの家に遊びに行く事も度々ありました。ある日、娘と同じ年の女の子の家に遊びに行くと、机の上に塗りかけの塗り絵がありました。あまりにもきれいに塗れていたので、どうしてこんなに上手なのかとたずねると…Upload By 荒木まち子あるある談義に花が咲いたのでした。あるある!涙ぐましい努力にも共感Upload By 荒木まち子障害の種類や程度に多少の違いはあれど、未就園児で行くところもなく、同世代の子とうまく遊ぶことができない子どもを育てている。そんな同じ境遇の親同士だったからか、辛いことも笑い話にできました。問題解決に至らなくてもいい。話すだけで楽になれた「うちの子、赤ちゃんを見ると触りたがるから、相手の親御さんにビックリされちゃうの」「男の人が苦手で、男の先生がいると療育にならないんだ」「ルールを守らない子が気になりすぎて、自分もルールが守れなくなる」「暗くなっても公園から帰ろうとしない」これといった解決方法が見つからなくても、お互い口にするだけでよかったのです。おすすめの公園の話、○○式学習法を試した感想、親向けのセミナーで得た情報など、話は尽きることがありませんでした。話をしている最中に子どもが急に大声を上げたり騒ぎだしたりしても、お互い察することができるので「あぁ、何か気にいらないことがあったのね」「これかな?」「あぁ、はいはい、これね」と気兼ねなく対応できます。当たり前じゃないことが当たり前。困ってるけど、どうしようもない。それでも少しでも辛さを減らすための工夫を考える。あの頃の私達にとって、そんな時間を共有することは無くてはならないものでした。後ろめたさを共有すると、心が軽くなったUpload By 荒木まち子幼稚園の慣らし保育プログラムでは朝、連絡帳に朝食の内容を記入して提出するのですが、毎回しっかりと朝食をとることが難しかった娘。「果物だけじゃ恰好がつかないよなあ」と思い、”牛乳”や”パン”など、朝食のメニューを盛って書くことがちょくちょくありました。他のお母さん達の「うちも盛ってる!」「リンゴジュースだけだった時、”朝食:果物(りんご)”って書いたことがあるよ(笑)」「朝起きて、ここに来れてるだけでも凄いことだよ!」などホッとする(?)言葉に、後ろめたさがぐっと減ったことを覚えています。必死だった時間を共有した戦友とのつながり未就園、未就学の頃は将来の不安など感じる余裕もなく、ただ毎日を必死に過ごしていました。娘が小学生になった時、主人の転勤で引越しをしたわが家。住んでいるところは離れてしまったけれど、今でも彼女とは、手紙や年賀状で、お互いの子どもの様子を伝えあっています。それぞれ、さまざまな危機も乗り越え、なんとか無事に(?)過ごした19年。あっという間だったような気もしますが、いろんなことがありすぎて覚えていないというのが正直なところかもしれません。そんな子ども達も来年は成人式を迎えます。常に「いい親」でいるのは、とても大変です。しんどくなったら愚痴や弱音を吐いてガス抜きをすることも大切です。そしてたくさん話をして最後に少しでも笑えたら、私達はまた前に進むことができるのだと思います。子どもの人生はこれからの方がずっと長いはず。苦労と笑いを分かち合った「戦友」とのつながりはこれからもずっと続くことでしょう。
2019年02月05日発達障害育児はちょっぴり孤独…?発達障害がある娘を育てていて、だいぶ精神的に強くなって気がしている私ですが…周りの子と比べなくなっても、娘の個性を受け入れていても、どうしても若干の「孤独感」はあります。通常学級に通う子どもを育てるお母さんの悩みと、私の悩みは内容がやっぱり違うから…。Upload By SAKURA娘の学校で、保護者の方と立ち話をしていても、相槌を打ちながらも「そうか…小学二年生の子の親は、そういう悩みを持つんだ…」と思い、わが子のできることとのレベルの違いを感じることもあります。悲観的ではありませんが、相手に気をつかって、本当の悩みは言えなかったりします。発達ナビのタイムラインに投稿してみた娘は宿題の時、パニック状態になることが多くあります。連日続くパニックに疲れた私は、自分の頭を冷静にするために、その状況を一コマ絵に描き、なんとなくLITALICO発達ナビのタイムラインに投稿しました。Upload By SAKURA反応がほしかったわけではなく、自分の中で自己完結させる気持ちでした。しかし、投稿後、予想外にいいねの数は増えていき、同じような状況の人から、たくさんコメントを頂きました。タイムラインを見ていると「あ、うちだけじゃないんだ…みんなそうなんだ…」と思うと、気持ちが軽くなっていきました。そして…Upload By SAKURAというコメントを見た時…「私が投稿していることで、他の誰かも…気持ちが軽くなることがあるんだ。」と心が温かくなりました。同じ悩みを持つユーザー同士だから繋がれるタイムラインを見ていて思うのは、同じように悩む人がいる…でもみんな子どもを愛してて…我が子の「小さなできた」を一つひとつ喜んでいるということ。Upload By SAKURA学校の保護者の方とは違う、繋がり…会ったことはないけれど、心の中での繋がりのようなものを感じました。発達障害のある子の「あるある話」を遠慮なく話せるのは、そういう所から来るのかなと思います。私がコラムを書く理由は…LITALICO発達ナビのコラムを書く時、私は「発達障害を理解してほしい」というよりも、「同じように悩む人の参考になったり、気持ちが楽になったりしたら嬉しい」という気持ちで書いています。それは、私が昔、娘のことで悩んだ時に「同じような人はいないの!?」「医療・支援者側の意見じゃなくて、その状況真っただ中の人の話を聞きたい!」という気持ちになった経験があったからです。道しるべになるような、前を見ている人の存在を知りたかったのです。Upload By SAKURA私自身もこの場所(発達ナビ)で、皆さんのコメントを見て、勇気をもらえ、救われています。娘の特性ならではのこだわりや、壁に激突するたびに、書いて…冷静になって…客観的に見ることができています。皆さんにとっても、ここが癒しの場所…悩みをさらけ出せる場所になるように、微力ながら私もお手伝いさせていただければと思います。Upload By SAKURA
2019年01月30日「訪れるどんな子どもにも、楽しんでもらえるように」。仕事体験テーマパーク・カンドゥーでのスタッフ研修Upload By 発達ナビ編集部仕事体験テーマパーク「カンドゥー」は、3歳から15歳のお子さんが、モデルや警察官、パイロットをはじめ、約30種類の仕事を体験できる施設。日々、たくさんのお子さんが遊びに来ますが、その中には障害や病気のある子もいます。また特別支援学校や特別支援学級の校外学習の場として利用されることもあります。こうした中、「訪れる子どもたちに楽しんでもらいたい」と考えながらも、障害特性ゆえの困りごとに対して、どんな関わり・サポートをすればよいのかわからずに悩むスタッフも少なくありませんでした。そこで、発達障害をより深く理解し、多様な子どもたちが安心・安全に楽しめるような関わり方を身につけられるよう、スタッフ向けの研修を実施しました。研修には、現場で実際にお子さんたちと接するスタッフを中心に約50名が参加。講義だけでなく、グループワークやロールプレイを通して、「こんなとき、どんな風に関わったらいいのか」を体感していきました。2018年7月に研修が行われてから約半年後となる12月下旬、編集部は再びカンドゥーを訪れ、カンドゥーの安武覚さん(イオンモールキッズドリーム合同会社職務執行者副社長)と研修を受けたスタッフを取材しました。Upload By 発達ナビ編集部「私自身にとって、発達障害はとても身近に存在しています。1年数か月前にカンドゥーに着任したとき、“どんな子どもたちも無理なく楽しめる場にしたい”と強く思い、研修を企画しました」と語る、安武さん。カンドゥーでは、複数の子どもたちがグループとなり、一緒にお仕事を体験します。ですが、発達障害がある子にとって一斉指示を聞いて行動することの難しさや、パニックになってしまった場合に、「もっとソフト面で対応できることがあるのではないか」と考えたのがきっかけでした。Upload By 発達ナビ編集部では、実際に研修を行って、スタッフはどんなふうに受け止め、意識やサービスはどのように変わったのでしょうか?そこで、研修に参加したスタッフに話を伺いました。「研修を受ける前までは、“ハンディ”があるお子さんにどう対応したらいいのか戸惑うこともありました。でも研修で、“ハンディではなく特性”があるんだ、と考えられるようになりました」という添野さん。「暗いところが苦手、初めての場所が苦手など、お子さんによって感じ方や苦手なことは違います。研修をきっかけに、お子さん一人ひとりの状況を見て『なにか苦手なことがありますか?』など、お子さんや保護者の方に確認することが増えました。以前は、マニュアルにないことをやってもいいのかな?と迷う場合もありましたが、そういう迷いがなくなりました。たとえば、ファッションショーのお仕事ではお子さんに衣装を選んでもらいますが、お話するのが得意ではないお子さんの場合、着たい衣装を口では伝えるのが難しかったので、指差しで選択しやすいような環境をつくり、希望を伝えてもらうなどしました」大家さんも、研修を受けて、自信をもって対応ができるようになったと言います。「私は、ラジオ局のスタッフをすることも多いのですが、ラジオ番組の台本は文章量も多く、言葉遣いも丁寧です。文字を読んだり、音読するのが難しいお子さんの場合は、無理に台本通りに読んでもらわず、簡単なセリフにアレンジしたり、(スタッフが台本の)文字を指さしながら、ゆっくり読んでもらったりします。一言でもセリフが言えると、ラジオ番組の様子を録音したCDに声が残るので、記念にもなりますから」また、お話が苦手なお子さんへ、スタッフがどのように声かけするかによって、一緒に参加しているほかのお子さんの受け止め方も変わるとも感じているそう。「みんなが大らかに楽しめるよう、引っ張っていけるスタッフでありたいと思います」安武さんはこのようなスタッフの様子に、驚いたそう。「スタッフは、決められたタイムスケジュールの中で進行し、各企業の理念や魅力も伝えるというミッションがあります。その中で、一人ひとりに寄り添おうと自発的に考えられる柔軟性を持っていることに改めて気づかされました。研修を受ける前から持っていた寄り添う姿勢を、 “自発的に動いていいんだ”“お子さんそれぞれのちがいに寄り添っていいんだ”と、研修を受けたことで背中を押すことができたのではないかと感じました」ただ、スタッフ全員が研修を受けられたわけではないし、個人差もあるという安武さん。研修の内容を他のスタッフにシェアしたり、こんなときはどうすればいいの?とスタッフの間で聞く機会が増えたりという変化が生まれ、少しずつ変わってきているという実感があるそうです。2019年度も、研修などの機会をつくり、ソフト面での配慮をより充実させていきたいと、語ってくださいました。一人ひとり違う個性を、認め合える企業へ。ミュゼプラチナムの社員研修Upload By 発達ナビ編集部2018年度、ミュゼプラチナムにおいて、社員向け研修を複数回実施しました。研修の対象は、ブロック長やマネージャー、店長など、現場をまとめるリーダー的な社員。研修では、発達障害についての知識を深めるだけでなく、障害の有無に関わらず、相手の立場に立って考えることの大切さを感じられるワークなども行いました。そして、さまざまなお客さまへの関わりかたや、スタッフ同士のコミュニケーション、チームワークについて考え、学ぶ機会として研修を活用いただきました。Upload By 発達ナビ編集部ミュゼプラチナムは全国で177店舗の美容脱毛専門サロンを展開、社員数は4,200人以上。障害者雇用にも積極的で、さまざまな障害がある90人以上のスタッフが全国の店舗で働いています。研修を企画した柳沼さんは、「障害の有無に関わらず、人は一人ひとり違うのだということを意識し、『なんでできないの?』と相手に矢印を向けるのではなく、『相手に伝わるためには自分はどういう風に話したり伝えたりすればいいのか』と自分に矢印を向けてほしいと考え、研修を導入した」と言います。Upload By 発達ナビ編集部渋谷店の店長をつとめていたときに研修を受けたという杉村さん(現在は本社勤務)は、「お客さまへのお話の仕方、接し方などを指導するときに、こうしなさいと一方的に伝えるのではなく、『自分がお客さまだったらどう思う?』とスタッフ自身に考えてもらえるようにしました。信頼関係が築けるようになると、私の伝えたいことを理解してもらえるようになり、スタッフが結果を出せるようになってきました。もともとスタッフ自身に吸収力があったので、自信がついてどんどん伸びていけたのだと思います。それを見て、店舗の他のスタッフも『すごいね、どう伝えたの?』と関心を持ってくれたり、意識してくれるようになりました。その相乗効果で、店舗のチームワークがぐっとアップしたと感じました」。チームワークが上がった店舗では、スタッフ同士でも相手をねぎらう言葉が飛び交うようになったのだそう。スタッフはインカムをつけて業務を行っていますが、インカム越しに頻繁に「ありがとう」を言うようになり、店舗のよい雰囲気はお客さまにも自然と伝わっていったそうで、お褒めの言葉をいただくことも増えました。お客さまやスタッフに対しても、「一方的に自分の思いや考えを押しつけるのではなく、相手の立場に立って考える」。これは、ミュゼプラチナムが創業当時から大切にしてきたことです。社員数も増えていく中、その信念に改めて立ち戻ろうと導入した研修は、その狙い通りに参加した社員一人ひとりの中に浸透したようです。どんな人も、「ちがい」を認め合い、相手の立場を考えて行動できるようになったら、社会の中にある障害は、きっとなくなっていく――こうした取り組みがあちこちで行われるようになったら、どんな人も、より暮らしやすい社会につながっていくのではないかと感じられました。Upload By 発達ナビ編集部ミュゼプラチナムは、多くの女性に支えられている企業だからこそ、もっと女性が活躍できる社会にするための活動を行っています。ピンクリボン活動や、女性特有疾病の理解・予防を促すセミナーの開催などを、ミュゼハッピープロジェクト(MUSEE Happy Project)」として実施しています。その一環として行っている「乳がん啓発」では、各地で啓発イベントを行うほか、全国の店舗で乳がん検診体験を実施しています(毎月1回、店舗を巡回して実施)。通いなれた店舗で超音波検診を体験することで検診へのハードルも下がり、早期発見にもつながります。また、子宮頸がん啓発のための冊子も作成し、無料配布しているそうです。2019年よりテスト的にスタートする洋服のリサイクルは、店舗にリサイクルボックスを設置。実施店舗を順次増やしていく予定だそう。障害者雇用においても、働きやすい職場環境づくりなどこれまでの取り組みが評価され、東京都産業労働局が主催する「平成30年度障害者雇用エクセレントカンパニー賞」を受賞したそうです。社会に必要なこと・大切なことを積極的に取り組んでいこうという会社の姿勢があるからこそ、社員研修でのスタッフへの浸透も早く、チームワーク向上にも役立ったのではないかと、改めて感じました。参考:ミュゼプラチナムのCSR | ミュゼプラチナム2019年、障害のない社会を目指しての取り組みを、もっと進化させていきますLITALICOは、「障害は社会にある」と考え、どんな人も暮らしやすい社会となるよう、さまざまな企業の皆さまとともに取り組みを行っています。これからも研修や商品・サービス開発、イベント実施など、より幅広い企業の皆さまとのさまざまな取り組みを通して、一人ひとりのちがいを認め合い、支え合える「障害のない社会」を実現していきたいと考えています。2019年3月26日(火)には、「子育てフェスタ」も開催。専門家による講演やワークショップのほか、発達が気になるお子さんの生活に役立つ商品やサービスに取り組む企業の皆さまのブースなども予定しています。仕事体験テーマパーク「カンドゥー」の体験プログラムも「子育てフェスタ」に出張予定です!発達の気になるお子さんたちにも分かりやすく参加しやすい体験プログラムを特別にご用意いただくことになりました。ぜひご来場ください!撮影/近藤 誠、鈴木江美子
2019年01月28日