日本ヒューレット・パッカードは28日、個人向けノートPC「HP 15」にWindows 10を搭載した新モデルを発表した。直販サイトなどを通じ同日から販売開始する。出荷は9月中旬。最小構成価格は、ベーシックモデルが39,800円、スタンダードモデルが44,800円。「HP 15」は、日常利用をターゲットに、機能を絞った15.6型エントリーノートPC。プロセッサにAMDのAPU製品を搭載することが特徴で、AMD E1-6015 APUを搭載したベーシックモデル、AMD A4-5000 APUを搭載したスタンダードモデルの2モデルをラインナップする。今回、ボディカラーをホワイトシルバーとしたWindows 10 Home 64bit搭載モデルが新たに発表された。ベーシックモデルの最小構成は、APUがAMD E1-6015 APU、メモリが4GB、ストレージが500GB、グラフィックスがRadeon R2 Graphics(APU内蔵)、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、ディスプレイが15.6型ワイド液晶(1,366×768ドット)など。スタンダードモデルでは、APUが4コアのAMD A4-5000 APU(Radeon HD 8330 Graphicsを内蔵)となる以外の構成は同等。主なインタフェースは、10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、USB 3.0×1、USB 2.0×2、HDMI×1、SDカードスロット、約92万画素Webカメラなど。本体サイズはW384×D255×H24.3mm、重量は約2.19kg。バッテリ駆動時間は約6時間30分。
2015年08月27日日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は8月24日、SaaS型ITサービス管理ソリューション「HP Service Anywhere」にビッグデータを分析する機能を拡張したと発表した。「HP Service Anywhere」は、オンプレミス型ITサービス管理ソリューション「HP Service Manager software」をベースに、IT運用管理に必要不可欠な機能をSaaS型で提供するもの。今回、同社のビッグデータプラットフォーム「HP Haven」の技術が「HP Service Anywhere」に組み込まれた。これにより、HP Service Anywhereにおいて、自然検索、ユビキタスな知識の提供、トレンド分析機能といった機能が提供可能になり、意思決定にビジネスデータを活用できるようになる。また、ビジネスに関する体系的な洞察をとらえ、企業やエンドユーザーがより良い解答をより迅速に見つけることを可能にする、ソーシャルIT管理機能を提供。そのほか、ビッグデータを活用した調査、強化されたポータル、最適なライブサポート、新たなアイディエーションモジュールを支援し、IT部門とのコラボレーションが可能な作業環境を創出する。「HP Service Anywhere」の価格は、最小構成で268万5000円から(15ユーザー、12カ月から)となっている。
2015年08月24日日本HPは20日、ビジネス向けA3インクジェット複合機「HP OfficeJet 7510」を発売した。同社の直販サイト「HP Directplus」での価格は19,800円(税別)。全色顔料インクを採用するビジネス向けA3インクジェット複合機。プリント、コピー、スキャン、ファクス、ダイレクトプリントといった機能を持つ。インクは4色(CMYK)独立型で、両面印刷には対応していない。印刷速度はA4カラーで約8枚/分、A4モノクロで約15枚/分と速く、ランニングコストもA4カラーで約8.4枚/円と低くなっている。標準でADF機能を搭載し、35枚の原稿をセット可能。給紙トレイには標準で250枚の用紙をセットしておける。搭載液晶のサイズは2.65型のカラータッチスクリーン。スキャン機能の仕様は、光学解像度が1,200×1,200dpi、ADFからのスキャンは最大A4サイズだ。スキャンデータをUSBメモリに保存する機能もある(解像度は最大600dpi)。インタフェースはUSB 2.0×1、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN。USBメモリ接続用のUSBポートも装備する。本体サイズはW613×D483×H287mm、重量は13.02kg。対応OSはWindows XP(SP3) / Vista / 7 / 8 / 8.1 / 10、Mac OS X 10.8~10.10。
2015年08月20日日本HPは8月10日、同社のハイブリッド・アレイである「HP MSA 2040 Storage」「同1040 Storage」のファームウェアをアップグレードした。各製品のユーザーは、保証・サポート契約に基づきサポート・ページから無償でアップグレードが可能。今回のアップグレードによりMSA 2040 Storageでは、ハイブリッド・ストレージの構成において、フラッシュ・メモリによるソリッド・ステート・メディアへのアプリケーションのアクセスを最適化したという。SSDとファームウェア・アップグレードにより、パフォーマンスを最大3万7,000IOPS向上できるとしている。具体的には、ビルトインのパフォーマンス・モニタ・アルゴリズムにより、コントローラCPUキャッシュの処理を最大限に効率化するという最適データパスを構築した。また、周辺コンポーネント相互接続エクスプレスの利用状況を改善し、各I/Oリクエスト完了に必要なトランザクション(オペレーション)数を最小化すると共に、新たな高性能キャッシュ検索技術を導入したとのこと。同社はMSA 2040 Storageストレージ・ファミリーについて今後、ハイブリッド・フラッシュの導入促進を目的として、チャネルパートナーにも取り扱いやすいように低価格なパッケージでの展開も予定しているという。
2015年08月11日日本HPは7月30日、デバイス、ソリューション、サービスなどの提供により、企業のスムーズなWindows 10への移行を支援すると発表した。まず、BIOS攻撃への対策として、同社によると業界唯一という自己修復型BIOS保護機能「HP Sure Start」を搭載するビジネス・ノートPC「HP EliteBookシリーズ」とモバイル・ワークステーション「HP ZBookシリーズ」を提供。同機能とWindows 10 EnterpriseのDevice Guardの連携により、ウイルスやマルウェア攻撃が引き起こすセキュリティの脅威に対し、OSレベルおよびBIOSレベルの双方からセキュリティを確保するという。また、仮にBIOS攻撃や破損が発生した場合は、早期に生産性の復旧を実現すると共に、IT部門へのサポート依頼件数を抑えることが可能としている。自社が保管する情報と資産の保護を確実に行うために企業の投資が有効な分野として、同社はID/データ自動化とセキュリティ・ポリシー管理を挙げており、これらの対策として法人向けセキュリティおよび管理ソリューションを提供しているとのこと。「HP Client Security」はプリインストール型の統合セキュリティ・ソリューションであり、初期設定が不要で、IT部門がエンド・ポイントでのセキュリティを容易に導入・管理できるという。同ソリューションは、ディスクのフルボリューム暗号化(FVE)やハード・ドライブへの未承認アクセスの防止、パスワードやユーザー権限管理によるユーザーIDの保護など、ポートやストレージに対するアクセスを制限することで重要なデータを保護するとのこと。デバイスやシステムへのサインオンの際に、広範なオプションの登録・管理を容易にする多要素認証について、同社製品では、パスワード/スマートカード(接触型ICカード)/Bluetooth/PIN/指紋照合といった複数の認証サポートをハードウェア内部で実行し、悪意のあるソフトウェアが生体情報の照合を不正に行うことを困難にするとしている。多くの同社製法人向けノートPCは指紋リーダーを搭載しており、Windows Hello向けのセキュアな入力オプションとして利用可能という。「HP Touchpoint Manager」は、PCとモバイル機器に対して単一の統合セキュリティ・モデルを提供し、セキュリティ・ポリシーとモビリティ・ポリシーを導入可能にするとのこと。さらに同ソリューションは、アプリやセキュリティ・ポリシー、未更新のソフトウェアの自動更新を行い、何らかの侵害や問題を検知した場合にはIT部門に通知する。同社の2015年の法人向けPCのラインアップは全て、Windows 10への移行を前提に設計しているという。これは、自社の独自システム・イメージをデバイス上にインストールしている企業にとっては重要な要素であり、最新OSに対応したデバイスの再イメージ化を計画中のユーザー企業にとって、この移行プロセスを可能な限りシームレスなものにしているとのこと。8月中旬から10月までの期間に出荷する同社の既存の法人向けPC製品には、Windows 10のプリインストール・オプションが付属するという。
2015年07月31日日本HPは7月28日、DaaS(Desktop as a Service、仮想デスクトップ・サービス)などに適するというエントリー・クラスのシン・クライアント「HP t420 Thin Client(HP t420)」4モデルを発表した。価格は2万9,800円(税別)から。販売開始は、同社販売代理店経由の場合が7月30日、同社のオンラインストア等では8月中旬。新製品は「HP t410 Smart Zero Client」の後継であり、Linuxベースの独自OS「HP Smart Zero」「HP ThinPro」に加え、新たにWindows Embedded 7をサポート。また、Smart ZeroおよびHP ThinProで、独自OSでは初というWi-Fi搭載モデルをラインアップに追加した。全モデルでシン・クライアント専用管理ソフトウェアである「HP Device Manager」およびブラウザを無償で利用可能。同ソフトの利用により、大量の導入機のトラッキングや管理、アップデートを数クリックで可能としており、管理者は導入初期のキッティングや運用作業が迅速に可能という。ディスクレス/ファンレス/低廃熱設計による超静音動作が特長のスリムな筐体といい、多様なオフィス環境でコンパクトなワークスペースを実現するとしている。VESA規格に準拠しており、別売の「HPシンクライアント専用モニター」や「HP ProDisplay」の背面に取り付けると、オールインワン設置が可能という。また、ENERGY STAR準拠/EPEAT Gold取得/グリーン購入法準拠のインテリジェント/高電力効率/低ハロゲン設計により、消費電力を削減しコスト低減を実現するとしている。各モデルの税別価格は、「Thin Client SmartZeroモデル」が2万9,800円、「SmartZero WiFiモデル」が3万1,800円、「WES7モデル」が4万2,000円「WES7 WiFiモデル」が4万4,000円。
2015年07月29日日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は7月17日、同社の「HP ProLiantサーバーGen9」シリーズの新製品として、インメモリ・データベース向けエントリー・モデル「HP ProLiant DL560 Gen9」「HP ProLiant BL660c Gen9」の2機種を発売した。価格は169万6,000円(税別)から。新製品はいずれも、大量のデータを扱うワークロードのニーズに最適という。大容量メモリと最新の高性能プロセッサを搭載し、非構造化データのリアルタイムの分析やトランザクション・データベースに最適となるよう設計したとのこと。DL560 Gen9は、最大1.5TBのメモリで小規模高速データ解析インメモリ環境の導入に適するという、2Uサイズで4ソケットのラックマウント型サーバ。デザインを見直しメザニン構造にしたことで、24台のストレージ・デバイスを搭載可能とした。システム全体の性能向上を実現するために、フラッシュ・ストレージであるNVMeデバイスにも対応する。仮想化やサーバ統合、ビジネス・プロセシング、多量のデータを扱うアプリケーションに最適としている。価格は169万6,000円(税別)から。BL660c Gen9は、データセンター内での設置面積を削減しながらビジネスの速度を高めるという、4ソケットのブレード型サーバ。メモリ容量やストレージ搭載能力が従来の2倍になるといった能力の向上や柔軟な構成、および「HP OneView」を通じた管理性により、データベース、仮想化、サーバ統合、モデリングおよびシミュレーション、パブリック・クラウドなど負荷の高いワークロードにおいて、より速く結果を返すことによって俊敏なビジネスを支えるという。価格は220万8,000円(同)から。
2015年07月21日NECと米HPは、上海で開催されているMobile World Congress Shanghaiにおいて、通信事業者(Communications Service Provider (CSP))向けNFV(Network Functions Virtualization:ネットワーク機能の仮想化)領域での協業に合意したと発表した。両社は、NECが開発した仮想化ネットワーク機能(Virtualized Network Functions:VNF)やVNF運用管理ソフトウェアと、OpenStack、Linux KVMをベースにしたHPのNFVプラットフォームであるHP Helion OpenStack Carrier Gradeを組み合わせ、NFVソリューションを共同で提供していく。このソリューションは、欧州電気通信標準化機構(ETSI)が標準化を進めている仕様に基づくオープンなもので、ハードウェアにはHP製のサーバ、ネットワーク、ストレージが使われるという。両社は本ソリューションを年内に提供開始する予定で、両社のソリューションを検証するためのNFVデモシステム(リファレンスプラットフォーム)を共同で開発していく。
2015年07月15日日本ヒューレット・パッカードは8日、2015年夏モデルPCの新製品として、19.5型の液晶ディスプレイを備えたオールインワンPC「HP 20-r030jp」を発表した。7月17日に発売する。店頭予想価格は80,000円前後(税別)。HP 20-r030jpは、CPUにIntel Pentium N3700(1.60GHz)を搭載したオールインワンPC。19.5型で解像度が1,600×900ドットの非光沢(ノングレア)液晶を搭載する。本体の奥行きが約14cmと短く、設置性が高い。CPU以外の主な仕様は、メモリがPC3L-12800 4GB×1(最大8GB)、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、ストレージが500GB SATA HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ。OSはWindows 8.1 Update 64bit。主なインタフェースは、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、USB 3.0×2、USB 2.0×3、Webカメラ(VGA)、内蔵マイク、デュアルスピーカー(ディスプレイ内蔵)、メディアカードリーダー、ヘッドホン出力/マイク入力×1など。本体サイズ(モニタ傾斜角度が95度の場合)は、約W495×D140×H335mm、重量は約4.9kg。ワイヤレス日本語(109A)キーボード、ワイヤレス光学マウスなどが付属する。
2015年07月08日日本ヒューレット・パッカードは8日、2015年夏モデルPCの新製品となる15.6型ノートPC「HP 15-ac000」シリーズを発表した。エントリー / スタンダード / スタンダードオフィスの3モデルに、それぞれターボシルバーとホワイトシルバーの本体カラーを用意する。発売は7月17日で、店頭予想価格は税別65,000円前後から。○エントリーモデル主な仕様は、CPUがIntel Celeron N3050(1.6GHz)、メモリがDDR3L-1600 4GB(最大4GB)、グラフィックスがIntel HD Graphics、ストレージが500GB SATA HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、液晶ディスプレイの解像度が1,366×768ドット。OSはWindows 8.1 Update 64bit。主なインタフェースは、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、USB 3.0×1、USB 2.0×2、HDMI×1、SDメモリーカードリーダ、約92万画素Webカメラ、マイク入力/ヘッドホン出力など。バッテリ駆動時間は約8時間。本体サイズは約W384×D255×H24~26.5mm、重量は約2.19kg。Officeソフトは付属していない。○スタンダードモデル上記のエントリーモデルから、CPU、メモリ、ストレージなどを強化したモデル。主な仕様は、CPUがIntel Core i5-5200U(2.2GHz)、メモリがDDR3L-1600 8GB(最大8GB)、グラフィックスがIntel HD Graphics 5500、ストレージが1TB SATA HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、液晶ディスプレイの解像度が1,366×768ドット。OSはWindows 8.1 Update 64bit。その他の仕様はエントリーモデルとほぼ共通。○スタンダードオフィスモデルOfficeソフトとして、Microsoft Office Personal Premium プラス Office 365 サービスを搭載したモデル。主な仕様は、CPUがIntel Core i5-5200U(1.7GHz)、メモリがDDR3L-1600 4GB(最大4GB)、グラフィックスがIntel HD Graphics 5500、ストレージが500GB SATA HDD。その他の仕様はスタンダードモデルとほぼ共通。
2015年07月08日日本HPは7月2日、スケールアウト・コンピュート・プラットフォーム「HP Apollo」ファミリーの新製品として、ビッグデータに最適化した「HP Apollo 4000シリーズ」2機種を発売した。価格は66万7,000円(税別)から。近年急速に普及しつつあるオブジェクト・ストレージや、国内でも主流なテクノロジーとなったApache Hadoopなど、ペタバイト(PB)級のスケーラビリティを持つソフトウェア・ベースの分散型ストレージでは、高密度実装やシンプルな拡張性、柔軟性を持つサーバ・プラットフォームが求められるという。同社は、今回発売した新製品により、この要件に応えるとしている。同社は併せて、Apache Hadoopディストリビューションである「Cloudera Enterprise」と「Hortonworks Data Platform(HDP)」、オブジェクト・ストレージ「Scality Ring」の販売開始も発表した。Cloudera Enterprise Basic Editionの1年巻の標準時間サポート付 フレック・スライセンスの価格は26万5,000円(税別)から、Scality RINGの200TBベース・ライセンスの価格は961万5,000円(同)からで、いずれも7月2日に発売した。Hortonworks Data Platform Enterpriseは2015年夏に提供開始予定。これまでもリファレンス構成や技術情報の公開など、積極的な情報発信をしてきたというこれらのソリューションに関し、同社は今後、販売まで含めて総合的に取り組み、各社の日本法人と共同で国内市場を牽引するとのことだ。新製品のうち「HP Apollo 4200 System」は、従来比で2倍の内蔵データを収容可能な2Uラック・サーバ。2Uサイズに最大224TBとなる28本の3.5インチ(LFF)ドライブまたは50本の2.5インチ(SFF)ドライブを内蔵で可能であり、標準的な2Uラック・サーバとして、既存のラックをそのまま利用できるとのこと。価格は66万7,000円(税別)から。同じく「HP Apollo 4530 System」は、1ラックにペタバイト級ストレージを実現する高密度サーバ。4Uラック型シャーシに3台のサーバ・ノードと各ノード15本の3.5インチ(LFF)ドライブを提供。Hadoopやビッグデータ分析など、CPUパワーとスピンドル数のバランスを重視する場合に最適という。価格は229万1,000円(税別)から。Apollo 4000は「HP Moonshot」との組み合わせにより、Hadoopインフラ基盤である「HP Big Data Reference Architecture」を構成する。このリファレンス・アーキテクチャでは、標準的なHadoopディストリビューションの非対称的な展開が可能となり、ユーザーは必要に応じてストレージとComputeを別々に拡張できるという。これにより従来の最大2倍の処理能力を半分の物理スペースで実現し、TCOの大きな削減とパフォーマンスおよび消費電力の効率を改善するとしている。
2015年07月03日日本HPは、実際のネットワーク(3G、LTE、Wi-Fi)環境の下、実デバイス上でモバイルアプリケーションの機能テストと性能テストを実施できる、新しいオンプレミス型ソフトウェアソリューション「HP Mobile Center software」を発表した。「HP Mobile Center software」では、実際のネットワーク品質をシミュレートする仮想ネットワークを利用し、実デバイスでのテストをサポートする。これにより、モバイル画面遷移が正常な応答時間で動作するかどうか、負荷の影響の測定なども可能になるという。「HP Mobile Center software」は、HPの「Application Lifecycle Management」スイートの構成要素である「HP Application Lifecycle Management (ALM)」、「HP Sprinter」、「HP Unified Functional testing (UFT)」、 「HP LoadRunner」、「HP Performance Center」ならびに「HP Network Virtualization」とシームレスに統合し、既存のモバイル資産を拡張することを可能にするとしている。
2015年07月01日日本ヒューレット・パッカード(日本HP)はこのほど、2015年8月1日をもってPC・プリンティング事業を分割し、新設会社「日本HP」へ承継することを決定したことを明らかにした。米ヒューレット・パッカードは2014年10月6日、エンタープライズ事業を中心とする「Hewlett Packard Enterprise」社、PCとプリンティング事業を展開する「HP Inc.」社の2社への分社化計画を発表。これを受け、日本HPも分社化することを明言していた。「Hewlett-Packard Enterprise」には、インフラストラクチャ、サービス、ソフトウェア、クラウドが、「HP Inc.」にはパーソナルシステムズとプリンティングが事業領域として含まれる。米国本社の分社は2015年11月1日(米国時間で)に行われることにとなっているが、日本はこれに先駆けて事業の分割が行われることになった。エンタープライズ事業を行う「日本ヒューレット・パッカード」の代表者には、現在、日本HPの代表取締役社長執行役員を務める吉田仁志氏が就任。また、PC・プリンティング事業を行う「日本HP」の代表者には、代表取締役副社長執行役員を務める岡隆史氏が就任する。
2015年06月24日日本ヒューレット・パッカードは27日、2015年夏モデルPCの新製品として、14型ノートPC「HP 14-ac000」シリーズを発表した。同社の直販サイト「HP Directplus」専用モデルとなり、直販価格は税別49,800円から。本体カラーはホワイトシルバー。必要十分な性能と求めやすい価格を両立させた14型ノートPC。本体の天面に素材加工技術の「HP Imprint」を施し、キズや指紋が付きにくくした。オーディオ機能としてクリアなサウンドを出力する「dts Sound+」に対応。シリーズの中でスタンダードモデルとエントリーモデルを用意する。スタンダードモデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i3-4005U(1.70GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics 4400(CPU内蔵)で、「HP 14-ac008TU」はメモリがDDR3L-1600 8GB、「14-ac007TU」はDDR3L-1600 4GBとなる。エントリーモデルは、CPUがIntel Celeron N3050(1.60-2.16GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics 4400(CPU内蔵)で、「HP 14-ac006TU」はメモリがDDR3L-1600 8GB、「14-ac005TU」はDDR3L-1600 4GBとなる。共通の仕様として、ストレージが500GB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、液晶ディスプレイの解像度が1,366×768ドット、OSがWindows 8.1 Update 64bit。インタフェース類は、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、USB 3.0×1、USB 2.0×2、HDMI×1、D-sub×1、SDメモリーカードリーダーなど。本体サイズは約W345×D241×H23.9(最薄部)mm、重量は約1.94kg。
2015年05月27日日本ヒューレット・パッカードは27日、2015年夏モデルPCの新製品として、15.6型ノートPCのエントリーモデル「HP 15-af000」を発表した。同社の直販サイト「HP Directplus」専用モデルとなり、直販価格は税別49,800円から。本体カラーはターボシルバー。天面にはダイヤモンドパターンのテクスチャ、パームレストにはクロスブラッシュパターンを採用し、価格を重視したモデルながらデザインにも注力。素材加工技術の「HP Imprint」によって、天面はキズや指紋が付きにくくなっている。主な仕様は、APUがAMD E1-6015 APU(1.40Ghz)、メモリがDDR3L-1333 4GBもしくは8GB、グラフィックスがAMD Radeon R2(CPU内蔵)、ストレージが500GB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ。15.6型の液晶ディスプレイは光沢(グレア)タイプで、解像度は1,366×768ドット。OSはWindows 8.1 Update 64bit。インタフェース類は、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、USB 3.0×1、USB 2.0×2、HDMI×1、SDメモリーカードリーダーなど。本体サイズは約W384×D255×H24.3(最薄部)mm、重量は約2.19kg。
2015年05月27日5月14日、米HP エンタープライズグループ HPストレージ バーチャル デベロップメント部門 バイスプレジデント ビル・フィルビン氏が来日し、プレス向けにコンバージドシステムに向けたHPの保護戦略を説明。同社のHP Converged Storageの優位点をアピールした。ビル・フィルビン氏はHPにおいて、マネジメントシステムやデータ保護、データ保持、Software Defined Storageの責任者だ。同氏はまず、現状のデータ保護(バックアップ/リカバリー)市場における課題を、「HPは長年、データ保護の市場に製品を投入してきた。この市場に参入した理由は、お客様の課題解決をお手伝いしたいからだ。これまでデータは予測できるスピードで増大してきたが、ここ数年で、ツイッターやfacebookなどのビッグデータアプリケーションの登場によって、非構造データが非常に増え、多くのストレージが必要になっている。まさに、データの爆発が起こっている。さらに、現在のデータ保護のソリューションでは、顧客が求めるSLAを満たすことができなくなっている。これによって、コスト、複雑性などが増大している」と指摘した。こういった非構造データの増大に対し同社は、3PAR File Personaアーキテクチャにより、iSCSI、FC、FCoEなどの構造データに対するブロックベースのアクセスと、CIFSやNFSなどの非構造データ対するファイルベースのアクセス、およびオブジェクトアクセスを1台で実現する。そして同社は、これらユニファイドストレージ機能を提供する新「HP 3PAR StoreServ」システムを昨年の12月に発表している。さらに、HP StoreOnce Recovery Manager Central (RMC) ソフトウェアを利用すれば、別途、バックアップ用ソフトやサーバを利用することなく、HP 3PAR StoreServプライマリストレージのスナップショットを重複排除したのち、同社のバックアップアプラインス「HP StoreOnce」にバックアップデータをそのまま移行できる。ビル・フィルビン氏は、「RMCで3PARのスナップショップ機能を利用して取得したバックアップデータをStoreOnceに簡単に移動できる。それによって高い経済性を実現できる。別途バックアップソフトやサーバは必要なく、3PARとStoreOneceだけで実現できる。これが統合されたストレージ(Converged Storage)だ」と語った。同社では、RMCによるバックアップは従来のバックアップよりも17倍高速だと主張する。ビル・フィルビン氏によれば、高速化のポイントは差分バックアップと重複排除だという。RMCは、HP 3PAR StoreServ SnapDiffテクノロジーを活用しており、最初はフルバックアップが行われるが、2回目以降は変更されたブロックのみがStoreOnceに送信される。また、複数の仮想サーバをバックアップした場合、仮想サーバ間の重複データも削除されるため、より高速になるという。また、同氏によればバックアップをアプリケーション単位で行えるのも特徴だという。同氏は、「アプリケーション管理者によって実現される。通常、アプリの起動やシャットダウンはアプリケーション管理者によって決められる。バックアップをアプリケーション管理者が行うことにより、アプリケーションの一貫性を持ったバックアップを行うことができる。アプリケーションの管理者がデータ保護を設定したほうがコストメリットがある」と利点を強調した。
2015年05月15日日本HPは4月13日、クラウドコンピューティング「HP Helion」のポートフォリオを強化し、「HP Helion OpenStack」 および「HP Helion Development Platform」のアップデートに加え、コンサルティングサービスの拡充と「HP Helion Content Depot」の提供開始を発表した。IaaSプラットフォームの「HP Helion OpenStack」では、最新の「HP Helion OpenStack 1.1」を発表。セキュリティの自動化および設定機能の強化、ソフトウェア定義の大規模ストレージ機能の強化、ライフサイクル管理能力の強化などを行っている。セキュリティの自動化および設定機能の強化では、集中型ロギングと「HP ArcSight」のインテグレーションの拡張により可視性を向上。ソフトウェア定義の大規模ストレージ機能の強化では、「HP 3PAR StoreServ HA」の機能強化やSwift オブジェクトストア用サポートに加え、Host Linux LevelでのCephインテグレーションを追加。ライフサイクル管理能力の強化では、リソース使用状況を可視化するCeilometer搭載の計測サービスを追加した。企画から計画、設計、構築、運用・改善と5つのフェーズで支援するコンサルティングサービス「HP Platform最適化サービス」では、従来からのサービスに加え、テクニカルワークショップを追加したほか、プラットフォーム デザインサービスとプライベート、ハイブリッドクラウド構築サービスを拡充した。テクニカルワークショップ では、クラウドプラットフォーム構築に関する最新の各要素技術に関する機能や、メリット、デメリットを説明し、今後の技術の方向性を検討する。プラットフォーム デザインサービスでは、新たに「HP プラットフォーム リファレンスアーキテクチャ」を用意した。顧客は「HP プラットフォーム リファレンスアーキテクチャ」から選択することで、設計フェーズの期間を短縮して導入が可能。プライベート、ハイブリッドクラウド構築サービスでは、要件定義から実装までを行う。これにより、テスト工数の削減など、構築期間の短縮が見込めるという。日本HP テクノロジーコンサルティング事業統括本部 ビジネス開発本部 本部長 庄野雅司氏は、「次世代のプラットフォームを考える際、プラットフォームの成熟モデルが用いられるが、これらは非常に概念的で、実際にどうやってアクションを起こしていくのは難しい。そのため、われわれはどういった機能要素が必要なのかを洗い出し、どの 機能を実現すれば、成熟度が上がるかを考え、12モデルのリファレンスアーキテクチャを考えた。弊社ではこれらのリファレンスアーキテキウチャの検証を進めており、ほぼ終了した。これを実現することで成熟度をあげることができ、これを中心にサービスを構成する。そのために、テクニカルワークショップという最適化サービスを新たに追加し、プラットフォームデザインサービスとプライベート、ハイブリッドクラウド構築サービスをUpdateした」と説明した。日本HP 執行役員 テクノロジーコンサルティング事業統括 有安健二氏は、コンサルティングサービスについて、「最近、 次世代プラットフォーム(第3のプラットフォーム)がイノベーションを起こすプラットフォームとして注目されている。今日、ITの使われ方が変わりつつあり、これまでは企業のためのシステムであったが、これからは企業に加えて、公共、公益や個人が幸せになるためのIT、社会基盤全体を支えるITが必要になってくる。そのために必要な要素としては、デジタル化、連携、認知という3つが重要になってくる。これらの新たな観点で構築するためには、コンサルティングサービスが重要だ」と述べた。
2015年04月14日日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は4月10日、クラウド製品のブランド「HP Helion」のポートフォリオを拡充し、ワークロードに特化した7種類のIaaS(Infrastructure as a Service)ソリューションを「HP Helion Managed Virtual Private Cloud (VPC)」向けの標準ソリューションとして提供すると発表した。今回、「HP Helion Managed Virtual Private Cloud(VPC)」において、比較的軽度なエンタープライズクラスのワークロード向けに4種類の仮想サーバ構成と、専用サーバが必要となるビジネスクリティカルな本番ワークロード向けに3種類の物理サーバ構成が提供される。これらのソリューションが対象とする典型的なワークロードは以下のとおり。アプリケーション開発、ファイルプリント、非本番環境、品質保証SharePoint、ユニファイド・コミュニケーション、カスタムツールカスタマー・リレーションシップ・マネージメント(CRM)における重要度の低い情報の管理ホスト型電子メールおよびエンタープライズCRMOracle CX、データマイニングおよび分析データウェアハウスSAPアプリケーション、Oracle、Microsoft Dynamics、Sageあわせて、企業がOracleのアプリケーションワークロードをクラウド上に移行、最適化・管理するための、包括的なプレエンジニアリング・ソリューション「HP Helion Business Applications for Oracle」の提供も発表された。「HP Helion Business Applications for Oracle」により、「HP Helion Managed Cloud」上でOracleアプリケーションを移行し、導入と管理を行うことが可能になる。
2015年04月10日日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は4月9日、中堅・中小企業向けのストレージ5製品を発売した。価格は、最も低価格の「HP StoreEasy 1450 Storage」が59万9,000円(税別)から。HP StoreEasy Storageの新製品は、「HP ProLiant Gen9」サーバを採用して60万円を切る価格から提供することにより、企業のファイル・ストレージの需要拡大を支援するとしている。生産性を高め業務遂行を保護するため、新製品は25倍高速のRAIDリビルドに対応するという。さらに、「StoreEasy Dashboard」の機能を強化してシステム容量が不足すると自動でアラートを発信し、ビジネスの成長に素早く対応できるよう支援する。価格は、HP StoreEasy 1450 Storageが59万9,000円から、同1650 Storageが84万円から、同1850 Storageが88万円から(いずれも税別)。HP StoreOnce Backupファミリーでは、主力製品「HP StoreOnce 6500 Backup」アプライアンスと同じ技術を元に設計したエントリー・レベルの新製品「HP StoreOnce 2900 Backup」を投入。同クラスの他社システムと比較し、2倍のバックアップ容量と30%優れたパフォーマンスを持つとしている。2Uラックスペースの省スペース型であり、小規模で導入して31.5TBまで使用可能な容量の拡大が可能。また「HP StoreOnce Recovery Manager Central」と互換性を備え、「HP 3PAR StoreServ Storage」アレイと連携し、ハイパーバイザー管理によるシンプルなデータ保護が可能とのこと。「HP StoreOnce Integrity Plus」セキュリティ機能やアプリケーション統合型バックアップ向けの「HP StoreOnce Catalyst」など、「HP StoreOnceファミリー」が提供するエンタープライズ・クラスのデータ・サービス全てをサポートするという。価格は260万円(税別)から。追加ハードウェアの購入が不要でソフトウェア定義型のバックアップ・アプライアンスである「HP StoreOnce Virtual Storage Appliance(VSA)」では、新たに50TBの大容量オプションとフル機能の1TB無償版の提供を開始する。同製品は、重複排除型ディスク・バックアップ機能に加え、VMware vSphereやMicrosoft Hyper-V、Linux KVMを実行する仮想サーバ上でアプリケーション・ベースの仮想マシンに対応する。50TB版であるHP StoreOnce VSA 50TB LTU(3年間)の価格は210万円(税別)から。1TB無償版の提供は5月1日から。
2015年04月10日日本HPはこのほど、2015年版のサイバーリスクレポートを発表した。レポートでは、2014年に企業を悩ませた主要なセキュリティ問題に関して詳細な脅威調査と分析を行い、2015年の動きを予測している。調査によると、侵入行為の44%は2~4年前に発生した脆弱性に由来しているという。攻撃者たちは、既存の技術を利用して、システムやネットワークへの不正アクセスを成功させている。2014年に悪用された10大脆弱性はすべて、数年前から数十年前に書かれたプログラムを利用したものだった。また、個人情報やクッキーなどのセキュリティ問題の脆弱性に加えて、サーバーの設定ミスが2014年のセキュリティ上の懸念に挙げられており、攻撃者がファイルに不必要なアクセスを行い、組織に攻撃を与えやすくなっているという。インターネットに接続する各種デバイス経由で作動する新たな攻撃手段は、IoT(Internet of Things)デバイスによって起こるセキュリティ問題に加え、2014年には携帯機器のマルウェアの検出件数が増加。コンピュータのエコシステムの拡大に伴い、企業が適切なセキュリティ対策を講じなければ、攻撃者は新たな侵入経路を探しやすい状況に陥っているとしている。ソフトウェア脆弱性の悪用で一般的に見られる主要原因は、欠陥、バグ、ロジックの不具合となり、脆弱性の大部分は、ソフトウェアプログラミングに共通するわずかなエラーが元となっている。攻撃者は、ソフトウェアの新旧の脆弱性を素早く見つけて侵入する。同社は対策として、包括的かつ迅速なパッチ適用や定期的な侵入テストと設定検証の実施、新技術を採用する前にネットワークのリスクを軽減するだけでなく、連携と脅威情報の共有や補完的な保護戦略の必要性を上げている。
2015年03月30日日本HPは3月16日、同社のWebシングル・サインオン・ソリューション「HP IceWall SSO」 が、日本マイクロソフトの提供するOffice 365の認証連携(フェデレーション)において「Works with Office 365 - Identity プログラム」の「サードパーティーID プロバイダー」に認定されたと発表した。併せて、Office 365の導入や移行を支援する「Office 365 マイグレーションサービス」の提供を開始する。同社によると、マイクロソフトのサードパーティーIDプロバイダーへの認定は、国内製品ではIceWall SSOが初めてとのこと。これにより、社内システムにWindows以外のアプリケーションを使用している企業がOffice 365を導入する場合、IceWall SSOの導入により、事前検証などに時間を費やすことなくOffice 365と社内システムとの認証連携を実現できるという。さらにユーザー企業はIceWall SSOとの認証連携について、Office 365のサポートをマイクロソフトから受けられる。今回発表したOffice 365 マイグレーションサービスには、移行によるインパクトの多角的視点による評価を実施し、方針策定支援、プロジェクト化、検証、要件定義等を支援する「Office 365インパクトアセスメントサービス」、既存のオンプレミス環境にあるExchangeやSharePointのOffce365への移行に関する設計・移行作業を支援する「Exchange、SharePointの移行支援サービス」、社内Active DirectoryとOffice 365を連携させるシングルサインオン環境の導入を支援する「Office 365 AD連携・同期環境構築サービス」、米Riverbedの「Steelhead Cloud Accelerator」による環境構築を提供し、Office365へのアクセス速度改善を支援する「Office365トラフィック最適化サービス」などがある。
2015年03月17日3月12日、東京都・新宿の小田急新宿駅西口に、「日本HP×スクエニ」コラボ企画の「LUIDA’S CAFE with HP」がオープンした。日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)の最新ゲーミングPCで「ドラゴンクエストX オンライン」を楽しめるというユニークなカフェだ。開店に先立ち、報道機関向けにプレビューイベントが開催されたので、その模様をお伝えしよう。さっそく「LUIDA’S CAFE with HP」の外観と内部から。通常は「Q’s Cafe」として営業している店内を改装し、日本HP×ドラクエの世界に仕立てている。○Windows版ドラクエXとゲーミングPCで「ながら遊び」冒頭のスピーチに立った、日本HP プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括 PPSマーケティング部 部長の甲斐博一氏は、同社の個人向けPCの歴史について触れた。2006年8月、今回のイベントと同じ場所で開催した「HP Pavilion Cafe」からおよそ10年。当時、女性や学生をターゲットに実施した様々なプロモーションを振り返り、「ビジネスとして成立し、一定の成果があった」とした。そして、日本独自で行うゲームプロモーションの重要性について熱く語る。日本HPは、人気タイトルホルダーのスクウェア・エニックス(以下、スクエニ)とは継続的に、協力して「何か」を展開してきた実績がある。例えば、ファイナル・ファンタジーXIや同XIVの認定PCをリリースしたり、ヴァナフェスといったイベント実施だ。特に、幅広い客層を持つスクエニは、日本のゲームベンダーの中でも特別な存在とした上で、「ドラゴンクエストとのコラボは長年の願い」(甲斐氏)。今回の協業を第一歩として、今後に弾みをつけたいとした。また、ゲーム専用機と比べたときのPCならではの優位性をユーザーに訴求し、「より快適な環境でゲームを楽しんでもらいたい」(甲斐氏)と結んだ。続いてはトークセッション。日本HP プリンティング・パーソナルシステムズ事業本部 コンシューマー製品部 製品担当の園田龍氏、スクウェア・エニックス「ドラゴンクエストX」プロデューサーの齊藤陽介氏、タレントの椿姫彩菜さんが登場し、ドラゴンクエストXの魅力と日本HPの最新ゲーミングノートPC「HP Omen」について語った。齊藤氏は、Windows版ドラゴンクエストXの魅力は、ゲームをしながらストリーミングも同時に楽しむことができる、「ながら遊び」であるとした。「スペックが高ければ、ウィンドウモードで快適に楽しめる」、「仕事をしながらでも、ドラゴンクエストXを起動して遊べるのは魅力!」と会場の笑いを誘う。椿姫彩菜さんはWiiUユーザーだが、1カ月前にドラゴンクエストX用にHP製PCを購入。同じく「ながら遊び」が魅力とした上で、実は、2008年発表の「HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition」オーナーであることを明かした。日本HPの園田氏は、15.6型ノートPC「HP OMEN 15-5000」は、日本HPからの数々のリクエストが実現した待望のゲーミングノートPCであるとし、その特徴を紹介。HP OMEN 15-5000はゲーミングノートPCながら、15.5mmとモバイルノートPCなみの薄さ。さらに、園田氏は本体の底面パネルを外し、デュアルファンと3本のヒートパイプを使ったパワフルな冷却システムの内部構造を見せた(実際の製品は底面パネルを簡単に外せないようになっている)。排熱処理はもちろん、ゲーム機としてサウンドにもこだわり、底面のゴム足を輪のように囲んだチューニング手法を披露した。ドラゴンクエストXのWindows版ならオーケストラ音源(すぎやまこういち指揮・東京都交響楽団演奏)を採用しているので、その醍醐味も味わえるという。「LUIDA’S CAFE with HP」のカフェメニューを一部紹介しよう。忘れていけないのは、ここはカフェであり、ワンドリンク制となっている点。「世界樹のしずく」(ローズ+ハイビスカス+コラーゲン)、「エルフののみぐすり」(かりん+ゆず+コエンザイムQ10)は520円だ。フードメニューのなかで、日本HPの園田氏がすすめるのは「スイートポテトまん」(350円)。紫色の柔らかい饅頭の中には、黄色くて甘さ控えめのポテトが入る。そのほか、「LUIDA’S CAFE with HP」では特別プレゼントを実施している。事前にWebサイトで対象PCの見積もりを取得して、LUIDA’S CAFE with HPに来場すすると、ゲーム内アイテムの入手コードが印字された「オリジナルコースター」をプレゼント。また、当日来店でオリジナルステッカーがもらえる。詳細は専用ホームページで確認してほしい。「LUIDA’S CAFE with HP」は、3月31日までの期間限定カフェだ。営業時間は7時~22時となっている(最終受付は21時、イベント実施時間は21時30分まで)。新宿を経由するときに、朝食や帰宅前にもサクッと立ち寄れるロケーションの良さ、営業時間の長さは魅力だろう。ドラクエファンはもちろん、新宿近辺に行った際にはふらっと訪れて見てほしい。(C)2012-2015 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
2015年03月12日●HPのワークステーションは30年以上の歴史日本ヒューレット・パッカードは3月4日、米HPのワークステーション部門におけるプロダクトマーケティングディレクター、ジョシュ・ピーターソン氏の来日に伴う記者会見を開開催。HPのワークステーション分野における状況や、米国市場での新製品について説明した。ジョシュ氏はまず、HPのワークステーション部門が30年以上にわたってビジネスを継承しており、ワールドワイドで2010年から出荷台数トップを続けている理由として、ワークステーション市場における重要な3つの核「高性能・革新性・信頼性」を守っているためと述べた。「高性能」は、ワークステーションのユーザーが短時間で結果を出すために必要な要素。「革新性」は、「真のイノベーションは顧客と共に発生する」とHPでは考えているため、顧客の課題に耳を傾けて製品に反映させている結果だ。そして、ミッションクリティカルな業務の根幹を支えるアプリケーションを動作させるためには、高い「信頼性」が重要だとした。HPのワークステーション製品にはこれらの核が反映されていることで、顧客の選択につながっているという。次に、ワークステーション分野での技術トレンドを紹介した。まず古くから存在するデスクトップ製品では、価格性能比の高さが求められており、エントリークラスの製品が伸びている。また、ペンやタッチのISV統合も求められているとのことだ。一方、モバイル分野のワークステーションには、パフォーマンスだけでなく、従来とは異なる形態と性能が求められるように。さらに、最近は仮想ワークステーションによる運用が着目され、いくつかの実証例が出てきている。●薄型軽量ワークステーション「HP ZBook」などの実機を展示最近発表した製品も紹介。薄型軽量ワークステーションとしては、「HP ZBook 14 G2」と「HP ZBook 15u G2」がある。Value Performance製品ゆえに性能面は上位製品に劣るものの、エントリーレベルの製品開発やメディア分野、そして教育分野にフォーカスした製品だという。とはいえ一般のノートPCとは異なり、GPUにAMD FireProを採用し、メモリも最大16GBを搭載可能だ。ストレージも、PCI Expressに直結して高い性能を持つHP Z Torboドライブを採用している。ディスプレイ製品に関しては、広範なラインナップとHPならではのイノベーションと品質を備えたものとして、34インチの曲面ディスプレイ「HP Z34c Curved Display」、および専用3Dグラスとペンを備えた「HP Zvr Interactive 3D Display」を挙げた。そのほか高解像度製品として、4K対応の「HP Z24s」「HP Z27s」、5K対応の「HP Z27q」を紹介した。●一方、日本のワークステーション市場はどうか○日本でもニーズの高い製品を提供日本ヒューレットパッカードの小島順氏からは、日本におけるワークステーション市場の状況と、投入予定のHP製品について説明があった。世界では2010年からトップシェアのHPだが(ワークステーションの出荷台数)、日本では2008年から7年連続トップシェアと、世界市場に先がけて達成。昨年(2014年)は、Windows XPサポート終了と消費税の増税に伴う、駆け込み需要の反動による落ち込みが目立ったものの、直近はようやく持ち直してきているという。また、HPワークステーション製品の顧客として、設計とDCC(Digital Contents Creation)の比率が市場全体よりも高く、潜在的には他の領域でも販売を伸ばせる余地があると分析している。日本での特徴的な採用事例としては、以下の3点を挙げた。(1)土木現場でも3次元化を進めるCIM(Construction Information Management)の動きが出ていること、(2)アニメーションやCG現場で4Kおよび8Kの環境構築が増えていること、(3)2015年に初飛行を予定といわれているMRJ(Mitsubishi Regional Jet)の開発に採用されていることだ。さらに、投入予定の新製品「DL380z Gen9」についても言及。HP DL380z Gen9は、Xeon E5 v3プロセッサを採用し、NVIDIAのGRID K1 / K2、Quadro K6000 / K5200 / K4200 / K2200をサポートしている2Uラックマウント筐体だ。中身はHPのサーバー製品であるが、ワークステーションの部隊が扱うため、ISV認証が取れているところが利点となる。DL380z Gen9は、「ワークステーションの仮想化」に対する1つの答え。例えば現在、設計現場ではデータ量の増大とデータ管理が問題となっている。そこで、データセンター内に重要データを保持しつつ、処理も描画もデータセンター内で行って、クライアントに結果を表示するのが、DL380z Gen9によるワークステーションの仮想化だ。米国では前世代の「DL380z Gen8」から製品を投入していたが、日本市場ではDL380z Gen9から販売を予定している。なお、今回紹介された製品に関しては米国での発表展開であり、日本での投入はまだ決定ではないとしたうえで、日本ではスペースの関係からあまり大型の製品が望まれていないと、大型モニタの販売を行わない可能性を示唆していた。
2015年03月05日日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は3月3日、仮想化用途向けの統合型システム新製品として、中規模の仮想化基盤向けアプライアンス2モデルと大規模の仮想化基盤向けアプライアンス1モデルを発売、出荷開始した。税別価格は、中規模向け製品が1,788万7,000円から、大規模向け製品が6,132万円から。中規模向け製品は、同社の仮想化環境向けスケールアウト型ストレージである「HP StoreVirtual」を搭載する「HP ConvergedSystem 200-HC StoreVirtual System」とVMwareの「EVO: RAIL」を搭載する「HP ConvergedSystem 200-HC EVO: RAIL」の2モデル。いずれも、IT運用を簡素化し、アプリケーションのサービス提供スピードと効率を向上するために、柔軟かつオープンなアーキテクチャを必要とする中規模仮想化基盤の導入に対する支援を目的とする。仮想インフラの発注から配備、ビジネスクリティカルなアプリケーションや仮想デスクトップソリューションの支援までを含めた、仮想インフラの簡素化を目的に1から設計したという。200-HC StoreVirtual Systemは、同社のサーバとStoreVirtualを組み合わせた仮想化アプライアンス。シンプルで俊敏性があり可用性にも優れ、必要なハードウェアとソフトウェアを統合したため事前のサイジングが不要という。また「HP OneView InstantOn」による最短15分の環境構築、「HP StoreVirtual VSA」による共有ストレージのソフトウェア化など、導入時の時間とコストを削減するとともに、導入後も定型化した簡単なIT配備を可能にするという。価格は1,788万7,000円から(税別)。200-HC EVO: RAILは、VMwareが事前統合・事前検証したVMwareのソフトウェア・スタックで100%構成する仮想化アプライアンス。サーバ/ストレージの両レイヤーにおいてVMware vSphere/VMware Virtual SAN/VMware vRealize/Log Insight(vCenter Log Insightから改称)/the EVO: RAIL engineの高い可用性を提供するとしている。VMware EVO: RAILの使用により、アプライアンスの追加・管理・運用を大きく簡素化できるという。ユーザーは仮想マシンの初期設定を数分で完了でき、パッチの適用やアプライアンスのアップグレードでも時間を短縮できるとのことだ。Software-defined infrastructureのサービスを迅速に展開し、反復可能で高信頼な手法で1アプライアンス(4ノード)から4アプライアンス(16ノード)へと拡張可能という。価格は、3,577万円から(税別)。大規模な仮想化基盤向けの「HP ConvergedSystem 700 for Virtualization」は、既存製品である大規模仮想化基盤向けアプライアンス「HP ConvergedSystem 700 for Virtualization」と、同じく大規模仮想化基盤向けでカスタマイズが可能な「HP ConvergedSystem 700x for Virtualization」を単一製品に統合したもの。仮想化基盤に加えて、その上で動作させるエンタープライズ・アプリケーションやCRM、ERPなど、オープンで汎用性の高いアプリケーション・プラットフォームとしても機能するという。同製品を利用してインフラストラクチャの注文から導入、セットアップの時間を短縮し、新しいサービスを従来と比べ最大40倍の速さで立ち上げられるとしている。価格は6,132万円から(税別)。同社は今後、200-HC StoreVirtual SystemをベースにOpenStackを利用するプライベート・クラウド向けのアプライアンスである「HP Helion CloudSystem 200-HC」も提供予定だ。これにより、Helion CloudSystemをより迅速かつ低コストでコンパクトに導入可能となり、中小規模やスモールスタート型のプライベート・クラウドの導入に適するという。またHelion CloudSystemはハードウェア・プラットフォームとして、高密度サーバをベースとする200-HC StoreVirtual Systemまたはブレード型サーバをベースとするConverged System 700 for Virtualizationを選択可能になる見込みだ。
2015年03月04日米HPは1日(現地時間)、液晶が360度背面に回転する13.3型ノートPC「HP Spectre x360」を発表した。米国で2015年3月1日に直販サイトにて販売開始する。価格は899.99ドル(約108,000円)から。360度回転する新デザインのヒンジを搭載した、13.3型ノートPC。通常のクラムシェル型ノートPCとして使えるほか、キーボード面を底面としたスタンドモード、キーボード面の長辺と液晶面の長辺でスタンドさせるテントモード、キーボード面を360度倒したタブレットモードなどを利用可能。標準構成時の液晶解像度は1,920×1,080ドット。OSはWindows 8.1 64bit。プロセッサは第5世代Core i5/Core i7を用意。標準構成時のメモリとストレージは、Core i5モデルで4GBと128GB SSD、Core i7モデルで8GBと256GB SSD(フルHD解像度モデル)/512GB SSD(Quad HD解像度モデル)を用意する。BTOによるカスタマイズも行える。搭載インタフェースはHDMIやMiniDisplay Port、USB 3.0など。本体サイズは12.79×8.6×0.63インチ(約325×218×16mm)、重量は3.26ポンド(約1.48kg)。バッテリ駆動時間は最大12.5時間。オプションとして、専用のレザースリーブケースやスタイラスペンなどを用意する。
2015年03月02日米ヒューレット・パッカードは2月3日(現地時間)、HP 3PAR StoreServストレージアレイにおいて、米VMwareが2月2日に提供を開始した「VMware vSphere 6」「VMware vSphere Virtual Volumes」に対するサポートと認定を提供開始した。「VMware vSphere 6」は仮想化プラットフォームで、「VMware vSphere Virtual Volumes」はストレージに仮想マシンをネイティブに認識させることができる拡張機能。例えば、vSphere Virtual Volumesでは、ストレージアレイ上で基盤となる機能を利用することで、サービス品質パラメータを、仮想マシンのグループではなく仮想マシン単位に適用することができる。そのため、管理者は、専用のストレージリソースを自動的に割り当てるようにポリシーを設定することで、重要なアプリケーションのサービスレベルを維持できる。最新の3PARオペレーティングシステム3.2.1 MU2を搭載した既存または新規の3PARプラットフォーム上で、vSphere 6とvSphere Virtual Volumesを活用できるほか、最大6万4000個のVirtual Volumeオブジェクトをサポートする3PARアレイをサービス品質管理機能と組み合わせることで、高いサービスレベルでより多くの容量を容易に扱うことが可能。また、3PAR Priority Optimizationソフトウェアを用いることで、IOPS/帯域幅/レイテンシーの目標に従って、ミッションクリティカルな仮想マシンを優先して管理を行える。今回、HP 3PARシンテクノロジーと組み合わせたことで、vSphere Virtual Volumesのストレージ容量の要件を75%以上削減しているという。
2015年02月05日日本HPは1月27日、ミッションクリティカルな環境向けに最適化された新しい無停止サーバ「HP Integrity NonStop X」を発表した。新サーバはx86アーキテクチャやInfiniBandなど業界標準テクノロジーを全面的に採用することでミッションクリティカルシステムに対応。また同社は、同時にミッションクリティカル用途向け「HP Integrity サーバー」のポートフォリオを拡充し、2Uタイプ1ソケットのラックマウント型サーバ「HP Integrity rx2800 i4 1-socket」を発表した。「HP Integrity rx2800 i4 1-socket」は最大8コアのIntel Itaniumプロセッサー9500ファミリーを搭載し、2Uのコンパクトな筐体ながら、HP-UXに対応するエントリーモデルのサーバとなる。1-socketモデルは、Oracle Databaseとの相性が良いHP-UX 11i v3を利用した小規模データベースシステムの構築・リプレースに最適となっている。最小構成価格(税別)は「HP Integrity NonStop X」が6,061万9,900円~、「HP Integrity rx2800 i4 1-socket」が161万8,000円。
2015年01月27日本日26日、日本HPが都内で発表会を開催、ビジネス向けのタブレット8製品を発表した。いずれも3月上旬からの順次出荷で、Core Mプロセッサ搭載のWindows搭載モデルから、8型Windowsタブレット、12型Androidタブレットなど多彩なラインアップを揃える。発表記者会見では、同社代表取締役 副社長執行役員 プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括の岡隆史氏が登壇、2012年から始まった5カ年の成長計画に言及、今年2015年は4年目となる中で、HP、そして日本HPの成長を加速するための施策を矢継ぎ早に実施していくとした。特に、今年は分社化もあり、事業のスピードを上げることは必須で、魅力的な製品を大量に投入していかなければならないという。同社は、インフラベンダーとして業界に君臨するのが目標であり、PCとプリンターという観点でいえば、製品が強くなければ顧客に選ばれないと岡氏。同社では、これまで、製品開発に対する投資を年々10%ずつ増加させてきたが、その背景にある考え方として3Waveというものがある。ひとつめは、コアのビジネスとして今日のテクノロジーを活かした最適な製品を届けること。二つ目は、次のトレンドをつかまえて主流になる製品ではなくてもいち早く示すこと。三つ目は、どのような製品に使えるかわからないが素材として人間の感性や創造性に寄与していけるものに対する投資。つまり、現在、最新トレンド、未来テクノロジーの三つの波を的確にとらえ、将来を見据えて動くというのが3Waveの考え方だ。こうしたなかで、同社は「モビリティ」を今もっとも力を入れている分野とする。同社にとっての「モビリティ」は、単にモバイルに対応した製品を揃えることではなく、会社の在り方や方向性、仕事のスタイル、従業員の意識までをトータルで考えることを指す。その戦略を加速するために、専任の組織も動き出しているという。そんな中でのビジネス向けタブレット製品の発表だが、同社によれば、これまでは汎用品をSIerといっしょに導入してきたフェイズがあったが、そろそろモバイルデバイスが顧客企業にとって本当に使いものになるための必要要件、そして、求めるべきハードウェアの機能などがわかってきたフェイズに入っているという。そのイメージが確立したことで、テストフェーズは終わり、導入フェーズに入っているという。キーワードは、ワークスタイル変革、業種・業務活用の浸透、教育ICTツールだ。これまでのスマートフォンやタブレットは、ビューワーであり、基幹システムとは切り離されていた存在だったが、これからは本当のビジネスにつなぐための活用が求められ、さらには教育市場にも浸透していくだろうと岡氏はいう。また、Windowsタブレットが伸びていくことを示唆しながらも、当面のあいだはマルチOS戦略を続け、一般的なAndroid OSでは、カバーしきれないセキュリティ機能の付加価値などで攻めていくという。製品説明で登壇した同社プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括 テクノロジー・ソリューション統括本部 本部長の九嶋俊一氏は、現在のモビライズワークフローは、90年代半ばのインターネット普及時よりも、さらに大きなインパクトをビジネスに与えるはずだとし、投資としてモバイルデバイスを使うこと、そして同社が考えるモビリティに対して投資することは、ますます重要になるとした。また、情報消費については、BYODの流れが顕著になっていくだろうともいう。岡氏によれば、米本社からの要求として、これまでの日本法人は利益さえ追求していればよかったが、今は、シェアをとれというように要求が変化してきているという。だからこそ、HPを探せば、すべてのソリューションがあるという流れを作らなければならない。そういう意味でも、企業内個人に適したデバイスから、医療用、介護用、建築土木用、教育用といった業種や業務にあわせたデザインの製品までのフルラインアップを揃える今回の発表は、同社にとって大きな節目となるだろう。(山田祥平 @syohei)
2015年01月26日米Appleがペン入力装置をサポートする12.9インチiPadを開発しているという噂が広がっているが、米HPが多機能なデジタルペン「HP Duet Pen」を備えたビジネス向けAndroidタブレットを米国時間の1月20日に発表した。新しいHP Pro Slateタブレットのラインナップは、12.3インチ・タブレットの「HP Pro Slate 12」と7.9インチ・タブレットの「HP Pro Slate 8」の2つ。ドキュメントの閲覧・作成に適したビジネス向けタブレットになっている。縦・横どちらでも使いやすい4:3のアスペクト比をサポート。8ミリ弱という薄さで、ビジネスでの使用に耐える長いバッテリー動作時間を実現している。OSはAndroid 4.4 KitKat。HP Touchpoint Manager、HP Managed Mobility Servicesといったデータ保護機能に対応する。Duet PenはQualcommのSnapdragonデジタルペン技術を用いており、"デュエット"という名称になっているように2つの手書き機能を備える。1つはペン内蔵のバッテリーで動作し、タブレットに直接手書きする「HP Transcriberペン」、もう1つはHP Paper Folio (オプション)に置いたメモパッド(紙)にペン書きしたものを、リアルタイムでそのままデジタル化してタブレットに取り込む機能だ。HP Pro Slate 12は、プロセッサがSnapdragon 800 (2.3 GHz、4コア)。12.3インチディスプレイは解像度が1600×1200で、カバーガラスはCorning CT-40 FIT Glass。内蔵ストレージは32GB。microSDカードスロット(最大32GB)も備える。カメラは背面が8メガピクセル、前面が2メガピクセル。ワイアレス機能はWi-Fi (802.11a/b/g/n/ac、Miracast対応)、Bluetooth 4.0+LE、NFCなど。本体サイズは300.3×221.95×7.99ミリ、重さは850グラムだ。価格は569USドルから。HP Pro Slate 8は、ディスプレイの解像度が2048×1536で、カバーガラスにCorning Gorilla Glass 4が用いられている。内蔵ストレージは16GBと32GB。本体サイズは136.95×206.99×7.99ミリ、重さは350グラム。これら以外のスペックはHP Pro Slate 12と同じ。価格は449ドルから。
2015年01月21日既報のとおり、1月1日付けで日本HPの新社長に吉田仁志氏が就任したが、日本HPは1月8日、同氏の就任会見を都内のホテルで開催した。吉田氏は、2014年12月まで米SAS Institute副社長 兼 SAS Institute Japan 代表取締役社長を務めていた。この会見の中で、米HP シニアバイスプレジデント エンタープライズグループ&マネージングディレクター アジアパシフック&ジャパン担当 ジム・メリット(Jim Merritt)氏は、吉田氏を新たな社長に指名した理由を、「吉田さんとは長いこと知り合いだが、すばらしい実績があり、ソフト、サービス、ハードでも経験がある。これは非常に重要だ。また、リーダーとしてあらゆる資質をもっている。面接を通じて、吉田さんであれば、日本HPを任せられると確信した」と説明した。日本HP 代表取締役 社長執行役員 エンタープライズグループ 事業統括 吉田仁志氏は、日本HPを新たな職場として選択した理由を次のように述べた。「私も年をとるにつれ、日本を元気にし、いい状態で次の世代に渡していかなければならないという気持ちがずっとあった。HPはITのトップ企業だ。また、顧客志向の高い会社で社会に貢献していくというすばらしい企業文化をもっている、非常にまじめな会社だ。HPを元気にすれば、日本に、さらには世界に貢献できると思い日本HPに入社した。現在はビジネスモデルを変えざるを得ない状況になっており、これからITの果たす役割は大きい。HPは業界の中でも一番影響力のある会社で、ありとあらゆるものがある。それにより、包括的的なサービスを提供できる。そういったサービスを提供できる会社は数えるほどしかなく、さらに、グローバルで貢献できるのはHPしかない。HPの果たす役割は大きく、業界の先頭を切って貢献できる。私は8年4カ月SASにいたが、記録的な成長を続けてきた。今回、縁があってHPに来ることになったが、わくわくしている」(吉田氏)また、今年の3月までの活動については、「日本HPについては勉強中だ。3月まではお客様、パートナー、社員の話を聞いていきたい。そして、さらなる顧客志向を目指し、企業の業績に貢献するにはどうすればいいのかという点に取り組んでいきたい。ただ、HPだけではできないので、お客様やパートナーとチームになって取り組んでいきたい」と語った。日本HPの課題について同氏は、「社内にはまじめですばらしい人がいるが、まじめすぎることろがある。もっと高い視点で、価値の高い提案をしていってほしい。また、もっと積極的にアピールしてもいいと思っている」と述べた。なお、日本HPが分社化したあと、吉田氏が「Hewlett-Packard Enterprise」の社長に就任するのかという質問に対して、ジム・メリット氏は明言を避けた。
2015年01月09日