『ぜんぶ、ボクのせい』、『Winny』などを手掛けた松本優作監督がメガホンを取る新作連続ドラマの撮影を4月26日(金)・27日(土)富山県射水市にて実施するにあたり、エキストラを募集する。情報解禁前のため詳細は非公表だが、日本を代表する豪華俳優陣が多数出演予定。撮影は2024年4月26日(金)・27日(土)富山県射水市にて実施予定。26日は18歳~40代前半の男女が対象(90名)で、同窓会の参加者たちを演じる。27日は18歳以上の男女が対象。「祭りに来た人々」を演じる。ボランティアエキストラのため出演料や交通費等の支払いはないが、参加者には本作オリジナル記念品(非売品)を贈呈。また、撮影時間に応じて適宜食事(ロケ弁等)を提供(食事の提供有無に関しては撮影時間に応じて制作会社が決定)申し込みの方法は公式サイトおよびオーディション情報サイト「デビュー」に掲載されている。■作品概要■【タイトル】非公開【監督】松本優作(『ぜんぶ、ボクのせい』、『Winny』他)【出演】日本を代表する豪華キャスト陣が出演予定【制作プロダクション】BABEL LABEL※エキストラ募集は本作品の制作プロダクション:(株)BABEL LABELからエキストラ募集業務の委託を受けた(株)トループが運営。■募集要項■【日付】2024年4月26日(金)【時間】15:30集合~22:00頃終了予定【場所】富山県射水市本町 某所【対象】18歳~40代前半の男女90名【役柄】同窓会の参加者たち【日付】2024年4月27日(土)【時間】16:30集合~翌朝4:00頃終了予定【場所】富山県射水市放生津町(無料駐車場完備)【対象】18歳以上の男女【役柄】祭りに来た人々
2024年04月24日『ぜんぶ、ボクのせい』、『Winny』などを手掛けた松本優作監督がメガホンを取る新作連続ドラマの撮影が4月13日(土)に栃木県足利市にて実施されるにあたり、エキストラを募集中だ。情報解禁前のため詳細は非公表だが、日本を代表する豪華俳優陣が多数出演予定。撮影は2024年4月13日(土)に栃木県足利市にて実施予定。エキストラは街の人々を演じる。18歳以上の元気な人であれば性別・国籍は不問。参加者には謝礼として、QUOカード2,000円分を進呈。応募の方法は、オーディション情報サイト「デビュー」他にて掲載。■作品概要■【タイトル】非公開【監督】松本優作(『ぜんぶ、ボクのせい』、『Winny』他)【出演】日本を代表する豪華キャスト陣が出演予定【制作プロダクション】BABEL LABEL※エキストラ募集は本作品の制作プロダクション:(株)BABEL LABELからエキストラ募集業務の委託を受けた(株)トループが運営。■募集要項■【日付】2024年4月13日(土)【時間】17:00(午後5:00)集合~翌朝6:00頃終了予定【場所】栃木県足利市(無料駐車場完備)【対象】18歳以上の元気な人であれば年齢・性別・国籍は不問。【役柄】街の人々
2024年04月09日2004年から7年に及ぶ裁判が行われた通称「Winny事件」。違法アップロードに用いられたファイル共有ソフトの開発者・金子勇氏をモデルにした映画『Winny』が3月10日に公開された。金子氏は逮捕後、情報流出や著作権侵害の片棒を担いだと激しい非難を浴びた。一方で、映画にも登場する弁護士の壇俊光氏は「誰かがナイフで人を刺すという犯罪があった場合、ナイフを作った人間を罪に問えないのと同様に、Winnyの開発者を裁くことはできない」と考えていたという。最高裁で無罪となった金子氏だが、判決から1年半後に42歳でこの世を去ってしまう。主演の東出昌大(35)に、この役を通じて感じたことを語ってもらった。「裁判の第一審で有罪判決が出たときに、金子さんは『罰金150万円を払って済むのならそうしたい』と壇先生に言ったんです。弁護士団との話し合いで、裁判中はパソコンに触れられないことになっていたのですが、それが何より辛かったのでしょう。壇先生が『後進のために戦うべきです』と主張したとき、金子さんは『僕にパソコンを触らせたくないんですか……』としょげてしまったそうです。7年かかって裁判には勝利したものの、金子さんはそれから1年半しか生きられなかった。だから何が正解だったか、今でも悩んでいると壇先生は仰っていました。やっぱり人生って色々ありますよね……」今回、東出が金子氏を演じるにあたって、東出自身が近年置かれている境遇と重なる部分もあると考える観客もいるのではないだろうか。私生活で激しいバッシングを浴びた東出に、役者を続けられた理由を聞いた。「お金を稼ぐ手段がそれしかなかったんですよね。だから、心が折れてる場合じゃないなと。辞めるも辞めないも、仕事があれば続けるし、なかったら引退。それだけのことです。当時も今も、先のことは考えたってわかりません。僕の場合は私的な悪事があって、それが世に出ました。悪を是正したいと言う気持ちはわかりますが、なかには間違っていたり偏っていると感じる報道もたくさんありました。報道が過熱して加速度的に膨れ上がり、自分だけでなく周りの人もダメージを負いました。金子さんもネガティブなマスコミ報道をたくさんされました。でも、金子さんのプログラミングを愛しているという部分は変わりませんでした。僕も愚直に芝居に取り組んでいきたいと思っています」取り巻く状況は変わっても、自分の本質は変わらないと笑った東出。改めて作品の見どころを聞いた。「この作品に出合う前、僕は金子勇さんを知りませんでした。ただ、実際にいろいろと金子さんやWinny事件のことを勉強するにしたがって、事実は全然違って、自分が無知なだけだったと気付かされました。一概には言えませんが、物事の善悪を判断する際、人は情報に左右されて一方的に見てしまいがちですよね。ただ、金子さんの本質は善か悪かの二元論では語れないと思うんです。だからこそ、このWinny事件の裁判も有罪か無罪か、白か黒かということだけではなく、いろいろなことがあったんだということをこの映画から知ってほしいですね」映画はWinny事件を知らない中学生や高校生でも楽しめる作品になっているという。「日本の未来を担う若い人たちが劇場に来てくれたらと思います。ただ説教臭いのではなく、物語としても面白い。日本にこんな天才がいた、こんな現象があったということを知ってほしいと思うんです」
2023年03月11日株式会社CTIA(シー・ティー・アイ・エー)(本社:シンガポール、CEO:手塚 満、以下 CTIA)は、本日2023年3月10日公開の映画『Winny』において、映画オリジナルNFTを活用したプロモーション支援を開始します。本プロモーション支援では、Web3.0業界の啓蒙活動と映画オリジナルNFTの発行・配布による映画の認知拡大を目的に、映画オリジナルNFTを活用したWebマーケティングを実施します。なお、映画「Winny」製作委員会公認のもと発行された100点の映画オリジナルNFTはCTIAから随時配布予定です。映画『Winny』2023年3月10日公開当時、Winnyが違法なファイル共有や著作権侵害、違法ダウンロードなどの問題を引き起こし、デジタルコンテンツの価値低下に繋がった背景から、本プロモーション支援ではデジタルコンテンツのオリジナル性や所有権を確立するために用いられているNFTの周知とWinnyにおけるP2Pの概念を継承しているブロックチェーン技術の啓蒙に焦点を当てています。NFTの技術は、コンテンツの二次流通が行われる際も作者であるクリエイターの所有権を証明できるため、デジタルコンテンツの価値を守りながら、作者に対して適切な報酬を付与できたり、違法な共有を行うユーザーへ適切な法的措置を取れるとして期待されています。本プロモーション支援では、現代のクリエイターに対する保護や収益還元、デジタルコンテンツの価値向上に貢献いたします。なお、実写日本映画初となる映画ポスターのオリジナルNFT画像を無料で配布するキャンペーンについては次の通りです。【キャンペーン概要】開催日:2023年3月10日(金)9:00~3月23日(木)23:59まで内容 :映画公式Twitterをフォローして、「#Winny観た」をつけて映画の感想を投稿してくれた方の中から抽選で100名の方に映画オリジナルNFTをプレゼント! ■CTIACTIAはWeb3.0、NFT化の課題やリスクを業界黎明期から検証し、多くの知見と国内外の関連企業とのつながりを強みに、ブロックチェーンやトークンの設計、マーケティング支援、システム開発など社会実装に向けての総合的コンサルを行います。10年以上前からブロックチェーンやトークンの研究・開発を行ってきたチームで構成され、その他にも当社グローバル拠点を生かした国内企業の海外進出支援、産官学連携におけるオープンイノベーションやベンチャーサポートなどのサービスを提供しています。■映画「Winny」について映画『Winny』は、2004年にネット史上最大の事件と言われ、世界から注目を集めた故・金子勇氏の開発ソフト「Winny」に関わる実際の事件を題材に制作されました。金子氏が開発した試用版「Winny」は当時の2ちゃんねるに公開後、その利便性と匿名性から瞬く間にユーザーらに広まりますが、その裏で違法なファイル共有、違法ダウンロードが横行し、不正ユーザーが軒並み逮捕されます。さらには、開発者である金子氏まで国家権力である警察から容疑をかけられ逮捕されるという前代未聞の事件に発展します。なぜ、一人の天才開発者が日本の国家組織に潰されてしまったのか。本作は、開発者の未来と権利を守るために、権力やメディアと戦った男たちの真実を基にした物語です。上映日 : 2023年3月10日主演 : 東出昌大、三浦貴大監督・脚本: 松本優作企画 : 古橋智史 and pictures公式サイト: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月10日インターネットやコンピューターといえばいまや誰の生活にも欠かせないものですが、日本のIT史を語るうえで外せないのは2002年に起きたWinny事件。今回ご紹介するのは、その一部始終といかにして天才開発者の技術が国家権力によって潰されてしまったのかを描いた話題作です。『Winny』【映画、ときどき私】 vol. 5562002年、ユーザー同士で直接データのやり取りができ、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発したプログラマーの金子勇は、試用版を「2ちゃんねる」に公開。彗星のごとく現れた「Winny」は、瞬く間にシェアを伸ばしていく。しかし、その裏で大量の映画やゲーム、音楽などの違法なアップロードとダウンロードが続出し、社会問題へと発展していくのだった。違法コピーした者たちが次々と逮捕されていくなか、開発者の金子も著作権法違反幇助の容疑をかけられ、2004年に逮捕。サイバー犯罪に詳しい弁護士の壇俊光は、弁護を引き受けることになる。裁判で警察の逮捕の不当性を主張するも、第一審では有罪判決を下されてしまう。しかし、いつしか世界をも揺るがす事件へと発展することに……。“夭折の天才プログラマー”と呼ばれる金子勇と弁護団の長きにわたる戦いと、知られざる真実に迫った本作。そこで、その裏側についてこちらの方にお話をうかがってきました。松本優作監督2022年に『ぜんぶ、ボクのせい』で商業映画デビューを飾り、高く評価されている松本監督。今回は、企画から約 4 年の歳月をかけて完成させた本作の見どころや現場の様子、そして自身の映画にかける思いなどについて語っていただきました。―まずは、本作の監督をやりたいと思ったきっかけから教えてください。監督事件当時はまだ小学生だったので、Winnyのことをまったく知りませんでした。ただ、いろいろと調べていくなかで、これはどうしても映画にしなければいけないという思いがどんどん強くなっていった感じです。―「映画にしなければ」と思ったのは、金子さんの生き方に興味を持たれたからか、それとも日本の警察や裁判の在り方に対して思うところがあったからでしょうか。監督その両方ですが、特に日本における刑事裁判の問題点はいまにも通じる部分があると考えています。金子さんは第一審で有罪になったときに罰金を払っていれば自分の好きなプログラム作りをそのまま続けることもできたのに、そうせずに戦ったところに未来へ残そうとしたメッセージがあると感じました。あとは、金子さんに対して有罪のままの印象を持っている方もたくさんいますし、無罪になるまでの7年間をお姉さんがどんな思いで生きてきたのかについても映画として表現したいなと。外には出ていないさまざまな情報を知るなかで、金子さんがどんな人かも徐々にわかってきたので、そういった思いがすべて組み合わさっていきました。東出さんはとにかく役に対してストイックな人―今回、金子さんを演じた東出昌大さんも、体重を18キロ増量するなどしてかなり作り込んで挑まれたそうですが、間近でご覧になってどのように感じましたか?監督東出さんは、とにかく役に対してストイックな方ですね。撮影の初日から金子さんが乗り移っているような感じがしたので、すごくびっくりしました。東出さんも「誰よりも金子さんのことを理解しているのは自分だ」と自信を持っているくらい入り込んでいたと思います。―そんな東出さんの様子に、撮影現場では金子さんのご家族も涙されたことがあったとか。監督僕は金子さんにお会いしたことがないので、正直わからない部分もたくさんありました。でも、東出さんを見たお姉さんが泣きながら「似ている」とおっしゃっていたので、それが1番の信頼できるお言葉だなと。そのおかげで自信が持てましたし、このまま映画を撮ってもいいんだと思うこともできました。あと、これは弁護士の壇さんがおっしゃっていたことですが、金子さんと東出さんはどちらも純粋で疑いもなく人と接するところがあって、そこが似ているそうです。外見がどんどん似てきて驚くこともありましたが、根本的な部分で2人がリンクしていると感じることはありました。―また、弁護団を演じられたみなさんも本当に素晴らしかったですが、演出するうえで意識されていたことはありましたか?監督今回は、壇弁護士に裁判や弁護士の在り方について監修していただきました。いい環境で映画が撮れたと思います。裁判シーンでは、とにかく緊張感がすごかったですね。キャストのみなさんだけでなく、僕も緊張しました。吹越満さんや渡辺いっけいさんといったベテラン俳優さん同士のぶつかり合いも見られたので、そういう部分も面白かったです。裁判のシーンでは、とにかくリアリティを追求した―壇さんは「これまでの日本の映画のなかで、法廷シーンのリアリティはこの映画がナンバーワン」とおっしゃっていますが、今回は映画的な見え方よりも、リアルに近づけたいという気持ちのほうが強かったのでしょうか。監督僕もそこは一番に考えていたことです。というのも、壇さんとお話をした際に、「いろんな裁判映画を観てきたけど、間違っていることがたくさんある。リアルな裁判劇が日本にはない」とおっしゃっていたので、僕がリアリティを追求したものにしたいと思いました。―具体的には、どういったところにこだわりましたか?監督壇さんには、特に目線や動きなどを細かく監修していただきました。たとえば、相手を尋問しているとき、「決まったな」と確定したときは裁判官のほうを見て合図を送るとか、嫌なことを言われたときのカラダの動きとか、裁判ではお決まりのことがあるそうです。知らないことばかりでしたが、実際の裁判を傍聴したときにもそういうところを見れたのは面白かったです。そのほかには、生の臨場感や緊迫感を映像に収めたかったので、なるべく何回もテストをせずに進めました。たとえ言葉に詰まったとしてもそれもリアルなので、今回は1発オッケーのシーンが多かったと思います。―完成までは制作が止まってしまったこともあったそうですが、心が折れそうになったこともあったのでは?それとも逆に燃えるタイプですか?監督うまく進まないことが何度もあって、「もしかしたらできないかも」と思ったことはありました。でも、どうしても成立させたいという気持ちが強かったので、どちらかというと燃えていたと思います。「これは映画にならざるを得ないくらいのテーマなんだ」という自信もずっとありましたから。それと、天国にいる金子さんが世に出るように仕向けてくれているんだろうなと感じてもいたので、そういう意味でもあまり心配していなかった気がします。金子さんは人生を捨てても未来に何かを残そうとした―日本には技術者を大切にしないところや出る杭は打たれるという風潮がいまだにありますが、本作を制作する過程で思うこともあったのでは?監督そうですね。やっぱり怖いものには蓋をするような文化はいまでも残っていると感じました。ただ、その怖さは無知や正義感からくるものだと思うので、メディアも情報を受け取る側もきちんとリテラシーを持っていないとまた同じようなことが起きてしまうのではないかと懸念しています。というか、すでにいまも似たような出来事は起きているので、この映画をきっかけに少しでも状況がよくなってほしいなと。1本の映画によって日本の刑事裁判が抱える問題や日本のよくない部分について知ってもらい、考えてほしいです。―ちなみに、ご自身もそういった経験をされたこともありますか?監督僕の場合は、出会ってきた方々が本当にいい人たちばかりだったので、逆に引き上げていただいたと思っています。まあ、まだ杭が出てないから打たれていないだけかもしれないですが(笑)。でも、そのおかげで、いろんな作品を撮ることができているので、いつか自分が上に行ったら、若い人たちを引き上げたいという気持ちは強いです。そうしないと文化は発展しないですし、映画界も廃れていくだけですから。―もし金子さんの周りにもそういう方々がもっとたくさんいたら、違う形で技術が広がっていた可能性もあったかもしれないですね。監督それはあると思います。金子さんのことを理解しようという気持ちが日本にはなかったのが、アメリカと大きな差がついてしまった原因ではないかなと。「この裁判には勝者はいない。結局どちらも敗者でしかない」と壇さんがおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思います。―同じクリエイターとして、金子さんから影響を受けたことはありますか?監督金子さん自身は、出る杭を打とうとする人たちとは真逆で、自分のプログラム人生を捨ててでも未来に何かを残したいという思いが強い人だと感じました。形は違いますが、僕もそういう作り手になりたいと考えています。映画の文化を広げて、変化を与えられる人になりたい―日本では技術のみならず、芸術に対しても支援が足りない部分が多いと思います。映画監督として今後変えていきたいことはありますか?監督たとえば、韓国を見ると作り手たちが自ら動いて政界やシステムを変えていますが、日本も同じように根本的なところから取り組まないと難しいのではないでしょうか。いまの日本映画界をよくするにはどうしたらいいかということはよく話題になることですが、僕たちの世代にはそれをする責任があると感じています。そのために、まずは1本1本いい作品を作っていかないといけないなと。長年かけてやっていくしかないですが、変化を与えられる人になりたいですし、映画という文化を広げていけるようにがんばりたいです。―本作が20代最後の監督作品となりましたが、30代に入ったいま、どんなことにチャレンジしたいですか?監督基本的には最初に映画を作りたいと思ったときの気持ちと変わっていませんが、とにかくこれからも真剣に向き合っていくしかないですね。20代の頃は失敗しても挑戦と捉えてもらえる部分はありましたが、僕のなかで30歳を越えると失敗は失敗と見なされてしまうと思っているので、責任はより重くなるのかなと。ただ、それを怖がっていても仕方がないので、いままで以上に突き進みたいです。不条理や理不尽があるなかでどう生きていくべきなのかということはずっと考えていることですが、この作品のように絶望的な場所に行ったからこそ見えた光はあると思っています。これからもそういう部分は表現していきたいですし、映画で世界や社会を動かしたいと思っています。―最後に、ananweb読者に向けて見どころをお願いします。監督おそらくほとんどの方がこの事件を知らないと思うので、まずは知っていただく機会にしていただきたいです。それと同時に、映画を通していまを見つめていただけると、よりよい社会になると信じています。すべてが地続きだと思うので、自分たちとは関係ない出来事ではないということも伝わったらうれしいです。諦めずに戦い続ける姿に心が動かされる決して過去の話ではなく、現在にも通じている問題について突きつけられる本作。金子勇という一人の天才の生きざまから多くのことを学ぶだけでなく、時を越えて届くメッセージを受け止めた私たちがこの先の未来をどう変えていけるのかについても考えさせられる1本です。取材、文・志村昌美引き込まれる予告編はこちら!作品情報『Winny』3月10日(金) TOHOシネマズほか全国公開配給:KDDI ナカチカ️(C)2023映画「Winny」製作委員会
2023年03月09日2002年に開発されたファイル共有ソフト「Winny」。利用者によってはさまざまな個人情報が流出し、逮捕者が出る騒動を巻き起こした。同ソフトを開発した天才プログラマー・金子勇氏の半生を描いた映画『Winny』が3月10日に公開される。天才プログラマーと呼ばれながら、Winny開発後は多くの時間を裁判に費やすことになった金子氏を演じるのは東出昌大(35)だ。「最初にお話をいただいたとき、Winnyについて詳しくは知らなかった」という彼が、いかにして役に“憑依”していったのか、話を聞いた。「まずは事件の裁判を担当された弁護士の壇俊光先生や、金子さんのお姉さまにお会いしました。僕が車を運転して金子さんの生家の跡地に行ったのですが、車を走らせていたら、お姉さまが『ここが弟が通っていた電気屋さんよ』と教えてくれたんです。当時は高価で一般家庭では買えなかったコンピューターに触れるため、幼少期の金子さんは電気屋さんに通っていました。しかし、自宅から電気屋さんは車で30分ほどもかかる距離。プログラミングに夢中になるあまり、自転車でこんなに遠い場所まで通い続けていたという金子少年の行動力に驚きましたし、その純真無垢な気持ちを大切に演じたいなと思いましたね」金子氏は2004年に著作権法違反幇助の容疑で逮捕。第一審で罰金150万円の有罪判決を受けたがその後控訴し、2011年に最高裁判所で無罪が確定している。しかし、結審から約1年半後に42歳で夭折してしまった。東出は7年に及ぶ裁判記録を読み、弁護士立ち合いのもと模擬裁判も経験したという。さらに、当時の金子氏像に近づくため18キロもの増量に取り組んだ。「増量は初めてだったのですが、1カ月で増やしました。基本は米と卵と鶏肉と納豆、そして整腸剤を1日6食です。太るとやっぱり膝を壊すらしく、痛くなっちゃったのですが、この作品を撮り終えた後に違う映画の撮影があったので、2週間で12キロ戻しました。どうやら“逆リバウンド”という現象があるみたいで、急激に太ると、体は急激に痩せたがるんですよね」金子氏の独特の話し方やキャラクターを再現するため、役作りに当てた1カ月間は、過去の映像などを見ながら四六時中マネをしていたという。映画では、本編が終わった後に金子氏本人の映像が流れるが、その演出について東出は知らなかったそうだ。「完成した作品を見て、わっ…!って。でも(本人の)映像を見せる意義はありますよ」本作では、金子氏の裁判を支えた壇弁護士を三浦貴大(37)が、さらに、刑事裁判のスペシャリストである主任弁護士・秋田真志を吹越満(58)が演じている。「三浦さんとは撮影に入る前からご飯に行ったり飲みに行ったりして、金子さんと壇先生がそうだったように、一緒にいる時間を大事にしました。2人の時もあれば、壇先生を交えて3人の時もありました。熱量の高い作品なので、和気藹々とは違うのですが、共演者やスタッフとのコミュニケーションは密でしたね。地方のホテルに泊まり込みだったので、屋上にある露天風呂で吹越さんとご一緒して、人生についてのお話を聞いたりしました。具体的にはお伝え出来ませんが“人生って色々あるよね”って話です」将来有望なソフト開発者が逮捕されたことで、日本のIT技術の発展は海外に比べて大幅に遅れたとも言われる。「プログラマーにも旬があるのだそうです。若くて頭が冴えているときにしか画期的なものは作れないとも言われています。金子さんは7年も費やした裁判の間に老兵になってしまったという思いがあって……。切ないですよね。金子さんは『若いエンジニアの人、これから頑張ってください』と仰っています。自分はこの作品をぜひ若い世代に見てほしいと思っています」
2023年03月08日インターネットを通じて情報流出事件の数々を起こしたファイル共有ソフト「Winny」。同ソフトの開発者である金子勇氏をモデルとした映画『Winny』(3月10日公開)で、東出昌大(35)が主演を務める。本作では7年間の裁判の行方が描かれているが、30代のほとんどを逆境下で過ごした金子氏を演じた思いを東出にインタビューした。まずは、裁判にあたって金子氏を支え続けた壇俊光弁護士について語った。「壇先生は豪快な方なんです。この作品は先生の協力なしには語れません。暑い体育館で撮影していたときには、わざわざスポットクーラーを業者から借りて、ハイエースを運転して持ってきてくれたんですよ。壇先生を演じる三浦(貴大)さんと3人で飲んでいるときに、壇先生が『もし明日、地球最後の日だったら、壇俊光は何を食べると思う?』と聞いてきたことがありました。三浦さんが『うーん、お寿司?』と言ったら、壇先生は『壇俊光は最後まで戦う男だから、メシを食っている暇はない』って。えー、面倒臭い!なんて言いながら、僕らは大盛り上がりでした。そんなアツい方と何度もお会いして話す中で、作品の世界に入り込むことができたんです」近年、自身も“騒動”の渦中にあった東出だが、壇弁護士が金子氏をサポートしたように、多くの仲間に支えられているという。「幼少期からの友人や家族、仕事の関係者、そして、今も変わらず接してくれる役者の先輩や後輩がたくさんいます。“お前のことはわかってる”と言ってくれる人たちが周りに残っています」プライベートについては話せないこともあるという東出だが、こうして週刊誌の取材を受け続ける理由について聞いた。「役者として、生活を切り売りする必要は必ずしもないと思っています。家庭や個人的な交友関係について、あけすけに話すつもりはないんです。僕も人間なのでプライベートがあり、その全てを見せるつもりはない。ただ、自分の生活が崩れない限りは、お話してもいいと思っている部分もあります」昨年から、北関東の水道もガスも通っていない山奥で生活する東出。携帯電話は圏外だが、狩猟や菜園によって自給自足の生活を送っているうちに、地元の人たちとの交流が深まってきたと言う。「僕は今の生活がとても気に入っています。山小屋に東京から友人が遊びに来ることもあるのですが、地元のおじちゃんやおばちゃんが喜んでくれるんです。それで僕の住んでいる田舎が元気になるんだったら、いいことなのかなって。都会で働いてストレスフルでしんどくなっている同年代をたくさん見てきました。今後、過疎化が進む地方に若者が少しずつ移住したり、僕がきっかけで友人が田舎にやってくることは、素敵な現象のように感じています。だから、メディアで自分の生活をご紹介してもいいかなと思っているんですよね」インタビュー時は寒波の予報も出ていたが、東出は「ヤバいっす」と笑いながら、山奥へと帰っていった。
2023年03月08日映画『Winny』が、2023年3月10日(金)に公開される。東出昌大、三浦貴大がW主演。ファイル共有ソフト「Winny」を巡る実話をベースに映画『Winny』は、ファイル共有ソフト「Winny」の開発者・金子勇と、「Winny」を巡る事件、社会問題を巡る実話を基にした映画作品だ。「Winny」社会問題から開発者逮捕、不当性を争う裁判へ時代は2002年。主人公の開発者・金子勇は、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発し、試用版を「2ちゃんねる」に公開した。「Winny」はインターネット上で繋がった複数のパソコンでファイルを共有する分散ファイルシステムの技術を使用したソフトで、直接データのやりとりができる利便性から瞬く間にシェアを伸ばしていく。しかし、その匿名性の高さにより、裏で大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、ダウンロードする若者も続出。次第に社会問題へと発展した。次々に違法アップロードした者たちが逮捕されていく中、開発者の金子も著作権法違反幇助の容疑をかけられ、2004年に逮捕されてしまう。サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光が金子の弁護を引き受け、金子とともに裁判で警察の逮捕の不当性を主張するも、第⼀審では有罪判決に……。しかし、運命の糸が交差し、世界をも揺るがす事件へと発展する。東出昌大×三浦貴大W主演、ともに裁判を争う開発者と弁護士に「Winny」の開発者・金子勇を演じるのは、『コンフィデンスマン JP』シリーズなどに出演する東出昌大。また、金子とともに裁判で戦う弁護士・壇俊光は『もっと超越した所へ。』『キングダム2 遥かなる大地へ』などにも出演する三浦貴大が演じ、2人のW主演で物語を紡いでいく。■主人公・金子勇…東出昌大ファイル共有ソフト「Winny」の開発者。「Winny」を使った違法アップロードが続出したことで社会問題となり、著作権法違反幇助の容疑をかけられて逮捕・起訴される。弁護士の壇とともに、後に続く技術者のために裁判を争っていく。尚、東出昌大は役を演じるにあたり、金子勇の遺族に面会するなど、独自に役に対する取材を実施。劇中で東出昌大が身に着けている眼鏡や腕時計などは、金子勇が実際に使っていた遺品であり、取材を通じて遺族より借りることができたものだという。■主人公・壇俊光…三浦貴大サイバー犯罪に詳しい弁護士。「開発者が逮捕されたら弁護します」と話していた矢先、報道を受けて急遽金子の弁護を引き受けることになり、弁護団を結成する。・仙波敏郎…吉岡秀隆警察内部の腐敗を暴く警官。・北村文哉…渡辺いっけい金子逮捕の陣頭指揮をとる。・金子の姉…吉田羊金子の心の支えとなっていた姉。・秋田真志…吹越満壇弁護士らの熱い想いに共鳴し、彼らを手助けすることになる敏腕弁護士。監督は松本優作映画『Winny』のメガホンを取るのは、⾃主映画『Noise ノイズ』にて海外映画祭で⾼い評価を受け、現在公開中の『ぜんぶ、ボクのせい』で商業映画デビューを果たした松本優作。現代社会で生きていくことの難しさをリアルに描いてきた松本が、「Winny」開発者の⾦⼦勇の考えに共鳴し、監督・脚本を務めている。【詳細】映画『Winny』公開日:2023年3月10日(金)監督・脚本:松本優作出演:東出昌大、三浦貴大、皆川猿時、和田正人、木竜麻生、池田大、金子大地、阿部進之介、渋川清彦、田村泰⼆郎、渡辺いっけい、吉田羊、吹越満、吉岡秀隆企画:古橋智史 and pictures
2022年12月25日auスマートパスプレミアムでは、2023年3月10日公開の映画『Winny』が全国の対象映画館で2人までいつでも1,100円で鑑賞できるキャンペーンを実施する。ファイル共有ソフト「Winny」の開発者である金子勇氏の実話を基に描かれた同作。2002年、開発者・金子(東出昌大)は、簡単にファイルを共有できるソフト「Winny」を開発し、試用版を「2ちゃんねる」に公開する。本人同士が直接データのやりとりができるシステムは、瞬く間にシェアを伸ばしていくが、その裏で大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、ダウンロードする若者が続出。社会問題となり、金子も著作権法違反幇助の容疑をかけられ、逮捕されてしまう。サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光(三浦貴大)は、金子の弁護を引き受けるも、第一審では有罪判決に。そして、運命の糸が交差し、次第に世界を揺るがす事件へと発展していく。キャンペーンは、auスマートパスプレミアム会員を対象に全国のTOHOシネマズ、ユナイテッド・シネマ、シネプレックス、コロナシネマワールドなどで実施。公開期間中であれば、同伴者1名まで何度でも一般・大学生1,100円、高校生以下は900円で鑑賞が可能となる。auスマートパスプレミアム会員であればauだけではなく、ドコモやソフトバンクなど、どの携帯キャリアでも利用することができる。
2022年12月22日『ぜんぶ、ボクのせい』で商業映画デビューを果たした松本優作監督が、東出昌大と三浦貴大をW主演に迎えて贈る映画『Winny』。この度、初映像となる特報と本ポスター、および追加キャストが解禁となった。解禁となった特報は、「戦うしかないですよ」と、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を“開発した罪”で逮捕・勾留された金子(東出さん)を、壇弁護士(三浦さん)が鼓舞するシーンから始まる。“天才はなぜ、警察に潰されたのか?”と、金子と「Winny」をめぐる様々なニュース報道や世論、それを取り巻く国家権力の思惑、そしてその是非を巡って繰り広げられた議論が映し出された緊迫感溢れる映像だ。また、本ポスターは「不当逮捕から無罪を勝ち取った7年の道のり」というコピーとともに、逮捕・起訴された金子と彼を弁護する弁護団が裁判所に向かう騒然とした様子を切り取ったもの。膨大なメディアと世間の目に晒されながらも、後に続く技術者のために戦った者たちの強い意志を感じさせるものとなっている。さらに、東出さんと三浦さんを取り巻く豪華キャストたちも解禁。警察内部の腐敗を暴く仙波敏郎役を吉岡秀隆、金子逮捕の陣頭指揮をとる北村文哉役を渡辺いっけい、金子の心の支えとなっていた姉を吉田羊、壇弁護士らの熱い想いに共鳴し、彼らを手助けすることになる敏腕弁護士・秋田真志役を吹越満が演じる。さらに、皆川猿時、和田正人、木竜麻生、渋川清彦、池田大、金子大地、阿部進之介、田村泰二郎ら個性派俳優が集結。加えて、本作のムビチケも12月23日(金)より発売開始。金子勇が暗闇の中、パソコンに向き合う開発者としての後ろ姿が映し出された本作のティザービジュアルでデザインされたものとなった。追加キャストよりコメント到着・吉岡秀隆実際にいらっしゃった、組織に屈しない警官の役は難しかったですが、松本監督はじめ若いスタッフやベテランスタッフと映画の力を信じることで作り上げることができたと思っています。東出くん、三浦くんが素晴らしい。とても勉強になりました。・渡辺いっけい逮捕のシーンでは金子氏を演じる東出君の無防備な佇まいが実にリアルで、逮捕する側の僕が「不当逮捕の怖さ」を肌で感じてしまいました。法廷のシーンでは吹越君演じる秋田弁護士とのスリリングなやり取りが忘れられません。金子氏がプログラミングに夢中になるその姿はエンタメの世界に身を投じる人間にとって深く深く共鳴できる部分です。だからこそ撮影現場には「真実を伝えよう」という強い思いが常に溢れていた気がします。・吉田羊この度、金子勇さんのお姉さまを演じるにあたり、撮影前、ご本人とお会いする機会をいただきました。「映画になることで、沢山の方が弟を知り、思い出し、話題にしてくれる、それが嬉しい」と話された言葉が印象的でした。聡明で純粋で穏やかな佇まい、そして何より弟さんを大好きなお気持ちを大切に演じさせていただきました。今や世界中で利用される技術を日本人が先駆けて開発していた。それが成熟し実用化される未来が何故消えたのか。この映画を一人でも多くの方に観て頂くことが、今後産まれくる新たな才能を守る後押しになる気がしてなりません。ぜひ、劇場でご覧頂けますと幸いです。・吹越満法律の知識なんてないのに専門用語の嵐。しかも、長ーい裁判シーンがある。そんな弁護士の役を受けちゃって苦労した俳優はたくさんいるんでないだろうか。僕も過去に何度か。しかーし、今回は違いました。もちろん苦労はありましたが、気持ちよかっっった!のです。この映画は、実話を元にしています。シーン74の証人尋問も、実際の裁判記録を元に構成しています。なのに、まるで映画の台本みたいな流れでした、笑。僕の演じた弁護士 秋田真志さんがどれだけ優秀で魅力的な弁護士なのかが分かります。実際の裁判は、舞台の様だったのではないかと想像できます。(僕の演技がうまくいったのかは、おいといて、汗笑)。京都弁は大変でしたが、頂いた役が秋田真志さんでよかったです。笑。『Winny』は2023年3月10日(金)よりTOHOシネマズほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Winny 2023年3月10日よりTOHOシネマズほか全国にて公開©2023 映画「Winny」製作委員会
2022年12月22日いま国内外で次回作が最も期待されている若手監督・松本優作がメガホンをとった映画『Winny』の公開が決定。東出昌大と三浦貴大がW主演を務める。2002年、開発者・金子勇は、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発。試用版を「2ちゃんねる」に公開。瞬く間にシェアを伸ばしていくが、その裏で大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、ダウンロードする若者も続出、次第に社会問題へ発展していく。次々に違法コピーした者たちが逮捕されていく中、開発者の金子も著作権法違反幇助の容疑をかけられ、2004年に逮捕。サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光は、急遽弁護を引き受けることになり、弁護団を結成。警察の逮捕の不当性を主張するも、第一審では有罪判決を下され、運命の糸が交差し、世界をも揺るがす事件へと発展する――。本作は、開発者の未来と権利を守るために、権力やメディアと戦った男たちの真実を基にした物語。自主映画『Noise ノイズ』が海外映画祭で高い評価を受け、現在公開中の『ぜんぶ、ボクのせい』で商業映画デビューを果たした松本監督が、金子氏の考えに共鳴し、絶対映画にしたいとメガホンをとった。企画は、スマートキャンプやHIRAC FUNDを立ち上げ、現在Web3・NFT領域で新たにNFIGUREを起業している古橋智史。以前から日本のテクノロジー発展に寄与したいという思いがあり、「出る杭が打たれない社会を」というテーマで本作を企画した。2018年に古橋さんが企画し、「ホリエモン万博」の「CAMPFIRE映画祭」にてグランプリに輝いた本作。公開に向けて、キャスト及び脚本、監督など企画の方向性を一新し、2021年に撮影、すでに完成している。キャストは、「Winny」開発者の金子勇を18キロ増量した東出さんが、金子と共に裁判で警察の不当逮捕を主張する弁護士・壇俊光を三浦さんが演じる。併せて、金子の開発者としての後ろ姿が写し出されたティザービジュアルが公開された。・東出昌大夭折の天才プログラマー金子勇。生前の彼を知る方で、彼の人間性を悪く言う人は誰一人いませんでした。恨言を言わず、他人を罵る言葉を持ち合わせていなかったそうです。彼は子供のように、あるいは求道者のように、ただただプログラミングと言う名の宇宙に没入し、地平面の更に奥にあるかも知れない地点を目指したのだと思います。無謀にも金子勇さんになろうと役作りの準備をするにあたり、壇先生やご家族の皆様、多くの弁護士の先生方に多大なる御協力を頂きました。改めて御礼申し上げます。金子勇の生きた証を、劇場でご覧頂けましたら幸いです。・三浦貴大私自身、当時関心を持っていた出来事でした。報道では知ることのなかった、金子さんの人間性、当時のやりとり。そのひとつひとつに、引き込まれる脚本でした。実際の出来事を、物語として演じると言うのは大変難しいことです。壇さんの思いを大切にしながら、ある意味、役者として客観性を保つことも大切にし、法廷のシーンなどは、壇さんにお話を聞きつつ、できる限りリアルなものにしていきました。現場では、東出さんは、役柄への集中力が素晴らしく、壇さんからもお墨付きをもらうほどの金子さんを作り上げていました。松本監督は、最後まで粘り強く、ワンシーンずつ少しでも良くしようという情熱に溢れた方でした。Winnyの件を知っている方も、全く知らなかった方もいると思います。この映画は、様々な目線で見る事ができる作品です。それぞれの目線で楽しんでいただければ嬉しいです。・松本優作監督金子勇さんは、現代のインターネット文化の対抗軸となるネットワークを、今から20年近く前に世界で初めて実現させていました。それは中央サーバーに頼らずとも、個人個人で助け合い生きて行く、夢のネットワーク世界です。しかし2004年の逮捕を機に、Winnyの開発は幕を閉じました。Winnyの裁判をしている最中にも、アメリカからYouTubeやiTunesなどの新しいサービスが生まれています。もし金子さんが逮捕されなかったら、もしまだ生きていたら、今の日本は大きく変わっていたかもしれません。悔しいのは、彼のような天才が、裁判の7年によって、文字通りその未来を奪われてしまったことです。映画という文化は、ある時代の中で、埋もれてしまった場所に光を当てることだと思います。未だ世間にさらされていない金子勇という天才技術者と、彼を支え、共に戦った壇さん始め弁護団の皆様が生きた時間に、私は光を当てたい。この映画が、わたしたち人間が、より自由に、平等に生きてゆくための試金石となることを願って。・古橋智史この映画を企画し、CAMPFIRE映画祭でグランプリを獲ったのは今からもう5年前になります。当時「出る杭が打たれない社会を」というテーマで、日本のテクノロジー発展に寄与したいという思いがありました。あれから5年、映画のテーマにもなるP2P技術はブロックチェーンと、Web3として進化を遂げています。残念ながら、まだ日本がテクノロジーで席巻するまでには至っていません。しかし、映画製作の中で気づいたことは「出る杭を」以上に、「金子勇さんや、裁判をサポートした人達の生き様を少しでも世の中に残したい」という思いが強くなったということです。挑戦しているすべての人にこの映画をご覧頂きたいと思っています。『Winny』は2023年3月、TOHOシネマズほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2022年10月07日