自分の「好き」を再インストール。時代が決めた「正しい顔」は手放した
まずはお金。そもそもメイクにかけるお金が減り、生活に余裕が出てきた。また、メイクにかける時間も減って、ストレッチなどの自分の根本を整える時間を作ることができた。
流行を追うことをきっぱりと手放せたわけではない。今でもお仕事で流行りのアイテムをまとった女の子たちと会うと惚れ惚れしてしまう。「今流行ってるやつだ、かわいい!」と。時代に推されたスタイルを優雅に着こなす彼女たちはやっぱりきらきらしていて、その圧倒的な美しさに美の正解を感じずにはいられない。何より、新しいものはかわいいのだ。
こんな日にはいまだに新作のアイテムを購入してしまう。流行を追いかけることを目的とする昔の自分に戻りかけたら、スマホにストックしてある「好き」を再インストール。私はいまだに流行のきらきらと自分の好きなきらきらの間を行ったり来たりしている。
古い友人には「雰囲気変わったね」と言われる。また、「ちょっと強そうだよね」とも。すっぴんに近いメイクが好まれる中、ばっちりとしたメイクを施す私は流行に乗れているとは言い難い。結局、時代の半歩先を歩くお姉さんにはちっともなれていない。ま、いいか。
時代が決めた正解に縛られすぎるよりも、自分の好きを通す方がずっと私らしくいられるような気がしている。