香りも衣替えを。春におすすめのかろやかな香調3つ【三宅志穂】
新たなスタートにぴったり。フレッシュなグリーンノート
透明感とフレッシュさが魅力のグリーンノート。シス-3-へキセノールというにおい成分が代表的です。精油ではガルバナムやバイオレットリーフが挙げられます。どれも匂い立つ若葉を思わせる、生命感あふれる香りです。
グリーンノートの原型であり最高傑作は、なんといってもシャネルの「No.19」。それまでにない鋭くも温かみのあるリッチな香りで、発売時には一大センセーションを巻き起こしたと言われています。香りの軸となるのは、ガルバナムの深い森を思わせる香りです。
香りの王道。ふんわりやさしいフローラルノート
香りの世界では、ローズ、ジャスミン、ミュゲ(スズラン)を“3大フローラル”と呼びます。必ずと言ってよいほど調合される重要な要素です。
どれも花の香り自体が古くから愛され、香料としても重宝されてきましたが、ミュゲだけは天然精油がほぼ取れません。それでも3大フローラルに入っているのはその魅力ゆえ。
フランスでは幸福を呼ぶ花として、5月1日に大切な人にスズランを贈る習慣があります。多くの人に愛されるミュゲの香りで、幸せを呼び込んでみるのはいかがでしょうか?
代表的な香りは、2006年から毎年5月1日に発表されているゲランの「ミュゲ」