■生理が来ないのが不安な時に知りたい妊娠超初期の症状
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▼妊娠超初期とは
「妊娠初期」は、妊娠が判明した時点の妊娠2カ月(妊娠4、5週)から妊娠4カ月(妊娠15週)までのことをいいます。対して「妊娠超初期」とは、妊娠初期よりもさらに前の段階です。
妊娠がわかったときにはすでに妊娠2カ月だなんてびっくりする人もいるかもしれませんね。妊娠週は、最後に生理があった週を基準として数えます。生理があった週を妊娠0週とすると、2週目に排卵して受精、3週目に着床して妊娠となります。
着床して妊娠が成立しても、妊娠3週の時点では生理開始予定日の前であることから、生理の遅れを理由に妊娠に気がつく人はいないはず。“妊娠”というワードが使われていながらも、妊娠超初期は妊娠が判明していないことも多い時期なのです。
▼妊娠超初期の症状
妊娠超初期とはいえ、すでに妊娠時の不快な症状を感じる人もいます。
妊娠超初期症状は生理前に感じる月経前症候群(PMS)の症状とも似ているため、この時点で妊娠したかどうかを判断するのはむずかしいかもしれません。
妊娠超初期の症状
吐き気、腹痛、胸の張り、少量の出血、倦怠感、眠気、気分の落ち込み、イライラ
月経前症候群(PMS)の症状
情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、倦怠感、腹痛、頭痛、乳房の張り
PMSだけではなく、妊娠超初期症状は風邪の症状ともよく似ています。体のだるさや熱っぽさを感じる人も。生理前の症状がいつもと違うと感じたら、病院で診察を受けましょう。
参考サイト:日本産科婦人科学会「子宮内膜症」
■生理が来なくて不安ならチェックしておきたいポイント
生理が来なくてモヤモヤ…。生理が遅れている理由を見つけて、気分をスッキリと解消しましょう。
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▼ポイント1:
前回の生理日や生理周期をチェック
先月の生理がいつ始まって、何日間続いたか覚えていますか?
生理の周期が25日~38日であれば、正常な生理周期といえます。生理開始日が1週間早まったり遅れたりする程度なら、さほど心配はありません。
とくに、初潮を迎えてから3年以内の中学生や高校生にとって生理不順はよくあること。あまり心配しすぎないでくださいね。
生理周期が規則的になる20代以上になっても不規則のままで気になる場合は病院にかかりましょう。
▼ポイント2:
病気の可能性がないか確認
妊娠していないのに生理が遅れている場合、病気の疑いがあるのは前にご紹介した通り。無月経の状態を放っておくと、さらなる病気を招いたり不妊の原因になることもあるので治療が必要です。
子宮内膜症の症状が進むと、腰痛や下腹部痛、性交痛、排便痛が出ることが。また、多嚢胞性卵巣症候群は男性ホルモンが多くなるため、ニキビが増えたり毛深くなることがあります。気になる症状があったら、早めに婦人科を受診しましょう。
参考サイト:日本医科大学付属病院「子宮内膜症が心配な方」
▼ポイント3:
PMSと妊娠超初期の見分け方を押さえておこう
先にも触れたように、妊娠超初期と月経前症候群の症状はとてもよく似ています。個人差もあることから、素人が見分けるのはむずかしいかもしれません。
しかし、普段から基礎体温をつけていれば、不快な症状が妊娠によるものか、それともPMSによるものなのかを見分けることができます。高温期が2週間以上続いていれば、妊娠の可能性が。自分の体の変化について知るためにも、普段から基礎体温をつけておくといいかもしれませんね。
基礎体温をつけていないけれど妊娠しているかどうかを知りたいという人は、市販の妊娠検査薬を使ってみましょう。生理開始予定日から使える妊娠検査薬を使えば、手っ取り早く結果を知ることができます。
■まとめ
生理が遅れる原因はさまざま。
妊娠している以外にも、隠れた病気やストレスでも生理が遅れることがわかりました。
女性の心と体はとてもデリケートで、ささいなことにも影響を受けることがあります。
現代において、ストレスを受けることなく生活するのはむずかしいもの。だからこそ、ストレスを受けても、ため過ぎないことが大切。自分の体の状態をきちんと知り、心地よくなるように導く努力しましょう。
参考資料:
・日本産婦人科学会
・日本医科大学付属病院
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