2018年7月26日 16:00
がん検査のレポート見過ごすことも…病院に求められる意識改革
しかし現場サイドからすると、たとえば肺がんを疑われるケースで呼吸器科の先生がCTをオーダーして、放射線診断専門医が見ても肺に異常がなければ、安心してしまうこともあるでしょう」(上さん)
そのため、その後に放射線科医が全身の画像を読影したレポートを作成。そこに想定外のがんが見つかるケースもあるが……。
「現実的には、担当医は数多くの患者に追われて個々のケースを忘れてしまったり、レポートの封筒すら開けないことも」(上さん)
同様のミスを出さないためにも、情報は患者に積極的に公開すべきと前出の放射線診断専門医は言う。
「結果的に、がん告知が担当医からではなく、レポートでなされる問題もあるため、担当医からの反対の声もあるかもしれません。たしかに検査は担当医がオーダーしますが、検査情報は本来、患者さんのものであるべきです」
医療は誰のためのものか――。各医療機関は、その原点に立ち返ることを忘れないでほしい。
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