2019年10月12日 06:00
例年より2カ月早い「インフル」流行…ラグビーW杯も影響か
「インフルエンザの集団感染や学級閉鎖が相次いでいます。今年は、新型インフルエンザが猛威を振るった’09年に匹敵する速さで感染拡大する恐れがあります」
こう話すのは、環境ジャーナリスト・村田佳壽子さん。東京都は9月26日、都内がインフルエンザの流行期に入ったと発表した。この発表は昨年より2カ月以上も早い。
「1医療機関あたりの報告数が平均1件を超えると、『流行』と判定されますが、すでに沖縄県や九州地方などをはじめ全国9つの都県で『流行』状態。患者数は’19年第38週(9月16日〜22日)の時点で約5,700人にものぼっているんです」
ここ数年の同期報告件数と比較しても、今年は“異例”であることがわかる。毎年12月から翌3月あたりに猛威を振るい、いわゆる「真冬にかかる病気」というイメージがあるインフルエンザ。その常識を覆すような今年の流行の背景とはなんなのだろうかーー。
「今年の夏休みの海外旅行者は300万人近くと過去最高であり、南半球への旅行者も増加しただろうことが挙げられます。オーストラリアやニュージーランドの7〜9月は寒く、インフルエンザの流行時期。現地で感染した旅行者が帰国し、一気に拡散というケースもあったでしょう」