がんと付き合い8年 古村比呂の身に染みた“子どもたちの助け”
三男・大海さん(22)は料理上手。古村さんがキッチンに立てないときは腕をふるう。オムライスにケチャップで冗談を書いて、元気づけてくれることもあるという。
「私は’09年に離婚が成立しているのですが、初めて息子たちに夫と別れることを打ち明けたとき、『わかっていたよ。ママが言わないから聞かなかっただけだ』と言われて。それからは『私はこう思うけれど、あなたはどうする?』とそのつど1対1で話すようになっていったんです」
がんが発覚したときも、隠さず正直に話したという古村さん。
「息子たちも私が不在の間、3人で協力して家事をして待っていてくれました。『つらい』と思うとき、絶妙なタイミングで贈ってくれたメッセージやプレゼントが『やはり治さなくては』という原動力になりました」
それは、ともすると塞ぎがちになってしまう闘病中、少しでも前向きに元気になれるように、と選んでくれたものばかり。
「もったいなくてまだ未使用」というアディダスのスニーカーは、下肢にリンパ浮腫を発症したころの、翔吾さんからのプレゼント。脚の調子が悪く「もう旅は無理かも」と落ち込んだときに、手紙を添えて贈ってくれたという。
「母へHAPPY Birthday.ずいぶん遅れてごめんね。