「初診に4時間」…人気歯科医が語る“歯は抜くな”のワケ
通常、どの歯科医院でも歯周ポケットの深さや出血の程度、歯茎の腫れをチェックするが、岩田さんは1本の歯に対して6カ所もチェックするため、28本の歯で、168カ所も診ることになる。
「歯科医で撮るレントゲンは、カメラが顔の周りを移動して全体を1枚の写真で撮影するのが主流ですが、それでは背骨が映り込むため、はっきりと映りにくい部分があります。当院ではそれとは異なるレントゲン撮影を14回に分けて撮影。患者さんがかかりつけ医に戻って利用できるよう、レントゲン写真はお渡ししています」
さらに、虫歯の原因となるミュータンス菌、虫歯の進行に関わるラクトバチルス菌がどれだけいるのかも調べる。
「これは保険適用外の診察ですが、あまり歯科医にとっては儲けにならないため、やりたがらない歯科医が多いのが現状。でも、虫歯になりやすいかを判定するためにも必要だと感じています」
岩田さんが行う治療は保険診療ではカバーしきれないため、初診で約10万円もの自由診療となる。それでも患者が途絶えないのは、駆け込み寺として「歯を抜かない」選択肢を示してくれるためだ。
「とはいっても、通常の歯科医でも十分にできる治療をしているだけ。