2021年12月16日 11:00
痛みが出始めたらすぐに服用ーーメーカーに聞いた「鎮痛剤」の正しい飲み方
頭痛や生理痛に苦しむ女性の味方となる鎮痛剤。だが、使い方を誤ると、十分な効果が得られない場合も。ワクチンの副反応対策で身近になった薬の正しい使い方を知ろうーー。
コロナ禍による精神的ストレスや、テレビ・スマホによる肩こりや首こり、マスク習慣などが要因となり頭痛に苦しむ人が増えているという。さらにワクチンの副反応への対応で、ふだん使っていなくても鎮痛剤を使ったという人も多いだろう。
「ワクチンによる副反応が出た場合に、手軽に購入できる鎮痛剤で頭痛や発熱などの症状をやわらげることは問題ありません。しかし、副反応が出る前から予防的に鎮痛剤を飲むのは避けるべきです。『薬物乱用頭痛(正式名称・薬剤の使用過多による頭痛)』の第一歩になりかねません」
そう語るのは、慶應義塾大学医学部の元教授で、湘南慶育病院の鈴木則宏院長だ。
頭痛研究の第一人者である鈴木先生が薬物乱用頭痛について解説する。
「市販されている鎮痛剤は大きくわけて、エヌセイズ(NSAIDs)と呼ばれる非ステロイド性抗炎症薬と、アセトアミノフェンの2種類ありますが、薬物乱用頭痛はこれら鎮痛剤を常用して起こる慢性頭痛です。鎮痛剤は頭痛以外にも腰痛や歯痛などさまざまな痛みに対して常用されますが、薬物乱用頭痛は片頭痛や緊張型頭痛を抑えようと鎮痛剤をひんぱんに服用している人に生じます。